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JP2004346493A - ツインヘッド型ハツリ機 - Google Patents

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JP2004346493A JP2003141383A JP2003141383A JP2004346493A JP 2004346493 A JP2004346493 A JP 2004346493A JP 2003141383 A JP2003141383 A JP 2003141383A JP 2003141383 A JP2003141383 A JP 2003141383A JP 2004346493 A JP2004346493 A JP 2004346493A
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Abstract

【課題】軽量化を図ると共に、ツインヘッドの構造をシンプルにして部品点数を削減し、信頼性の高いツインヘッド型ハツリ機を提供する。
【解決手段】油圧ショベルのアーム25先端に取付けられるバケットと交換可能な油圧アタッチメントであり、2つの回転ヘッド7、7を有するツインヘッド型ハツリ機10であって、トップブラケット1、本体フレーム2、シャフト3、油圧モータ4、ヘッドガイド5、ベアリング6、回転ヘッド7および複数のビット9、9…とを備えた構成にした。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧ショベルのアームに取り付ける油圧アタッチメントのひとつであり、ツインの回転ドラムの外周に取り付けられたビットによりコンクリート面のハツリ作業を行うツインヘッド型ハツリ機に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は、油圧ショベルの全景を示す斜視図である。図6に示すように、油圧ショベル20は、進退移動するトラックフレーム21、運転室(キャビン)22と、リンク機構を形成するブーム23、アーム24およびバケット25から構成され、これらのリンク機構を回動するために、ブームシリンダ23a、アームシリンダ24a、バケットシリンダ25a等が配設されており、バケット25には処理物をすくい上げるのに都合がよいようにツース25cが備えられている。
【0003】
図7は、従来の油圧ショベル20のアーム24に油圧アタッチメントを装着した様子を示す斜視図である。図7に示すように、この油圧ショベル20のバケット25を支持するピン19、19を引き抜き、バケット25(図6参照)を取り外し、代わりに取り付けられたドラムカッター26が知られている(例えば、特許文献1参照)。このドラムカッター26は、1つの油圧モータを使用して2つのドラム27、27を回転させる構造であるため、高速の油圧モータを使用し、歯車減速機構を使って減速させて力を得る構造になっている。このドラムカッター26は、主に土木工事において、硬質地盤を掘削する際に利用される。
【0004】
【特許文献1】
特開昭61−225494号公報(第図1、第図2、第図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このドラムカッター26は、ビットに作用する切削抵抗が不安定であり、常に増減が激しく変化する。このため、切削時に振動が発生すると、構造が複雑で、部品点数が多い分、信頼性に欠け、油圧ショベルの故障が高いという問題があった。また、従来品は、2個の軸を有しているために、かなりの重量物となり、使い勝手が悪く、軽量化が望まれていた。
【0006】
そこで、本発明は、このような従来の問題を解決するために創案されたものであり、軽量化を図ると共に、ツインヘッドの構造をシンプルにして部品点数を削減し、信頼性の高いツインヘッド型ハツリ機を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1に記載のツインヘッド型ハツリ機は、油圧ショベルのアーム先端に着脱可能に取り付けられ、2つの回転ヘッドを有するツインヘッド型ハツリ機であって、前記アーム先端に接続されるトップブラケットと、前記トップブラケットに接続され、ベアリングのアウターレースが固定されて前記2つの回転ヘッドを支持する本体フレームと、前記本体フレームに設けられた貫通穴に挿入され、回転力を伝達するシャフトと、前記シャフトの左右端に接続され、出力軸に回転力を伝える油圧モータと、前記油圧モータの出力軸に接続され、前記ベアリングのインナーレースが固定され、ベアリングにより回転自在に軸支されたヘッドガイドと、前記ヘッドガイドに固定され、切刃となるビットを挿着するビットホルダが螺旋状に配列されて接合され、左右にそれぞれ配設された回転ヘッドと、前記回転ヘッドのビットホルダに挿着され、被加工物の上面をハツリする複数のビットと、を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、ツインヘッドの構造がシンプルであり、シャフトを1本にして軽量化を図ると共に、部品点数が少なく、信頼性の高いツインヘッド型のハツリ機を提供することができる。また、ツインヘッド型ハツリ機は、軽量化されているので、ショベルによる取り回しも楽にできる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のツインヘッド型ハツリ機であって、前記ビットを挿着する前記ビットホルダは、10〜30°のリード角で配列されており、前記ビットホルダ間にリブを設けたことを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、ビットホルダは10〜30°のリード角で配列されており、それらの間にリブを設けたことにより、切削力に対するビットの踏ん張りを強く、変形を小さくすることができるため、ビットの刃先の欠けやチッピングがなく、寿命を長くすることが可能なツインヘッド型ハツリ機を提供することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のツインヘッド型ハツリ機であって、前記ビットホルダの配列と前記リブは、多条ねじのような螺旋状に形成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、ビットホルダの配列と螺旋状のリブは、多条ねじのような複数のリードを螺旋状に形成されたことにより、ビットホルダの個数を多く配置することができ、ビット1個あたりの切削負荷を分散させることができるため、効率のよいスムーズなハツリ、切削等ができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のツインヘッド型ハツリ機であって、前記本体フレームはピンにより接続され、反対側は前記トップブラケットにより包囲され、前記トップブラケットと前記本体フレームとの上下方向の隙間にクッションが挟持されていることを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、上下方向の隙間にクッションが挟持されていることにより、ハツリ作業時に発生する円周方向の振動は、クッションにより吸収することができるので、ハツリ作業時に発生する振動が減少できる。また、ショベルに与える悪影響が少なくなり、ショベルの故障が減少すると共に、ショベルを運転する作業者に伝わる振動や騒音が少なく、作業者の負担も解消できる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のツインヘッド型ハツリ機であって、前記ベアリングはシール付ターンテーブル軸受であることを特徴とする。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、シール付ターンテーブル軸受であることにより、コンパクトなツインヘッドが実現可能なツインヘッド型ハツリ機を提供することができる。かつシール付とすることにより、細かい砂等の侵入を防止することができる。さらに、このツインヘッド型ハツリ機は、十分な定格荷重を有し、スラスト方向、ラジアル方向の切削力に耐えることができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のツインヘッド型ハツリ機であって、前記ベアリングは前記ヘッドガイドの抜け止めとなることを特徴とする。
【0018】
請求項6に記載の発明によれば、ヘッドガイドの抜け止めをベアリングのボールに機能させることにより、ヘッドカバーの現物合わせ加工が不要となり、組付けも簡単にすることが可能なツインヘッド型ハツリ機を提供することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の一実施形態について、図を参照しながら詳細に説明する。
図1は、油圧ショベル20にツインヘッド型ハツリ機10を装着した全景を示し、(a)はその斜視図、(b)は(a)に示すツインヘッド型ハツリ機10のC矢視の正面図、(c)は(b)に示すD矢視の拡大側面図である。また、図2は図1(a)に示すA−A線の断面図であり、図3は図1(a)に示すB矢視の側面図である。
図1に示すように、ツインヘッド型ハツリ機10は、コンクリート舗装面、アスファルト舗装面、構造物表面のモルタル壁等の表面にハツリを行う油圧アタッチメントである。
ツインヘッド型ハツリ機10は、バケット25(図6参照)と交換可能であり、油圧ショベル20のアーム24の先端に、2本のピン19、19により固定されている。
図1、図2、図3に示すように、ツインヘッド型ハツリ機10は、トップブラケット1、本体フレーム2、シャフト3、油圧モータ4、4、ヘッドガイド5、5、ベアリング6、6、回転ヘッド7、7および複数のビット9、9…から構成されている。
【0020】
図2に示すように、トップブラケット1は、アーム25の先端部にピン19、19によって接続される穴1a、1a、本体フレーム2を連結する穴1b、1bを有し、油圧ソースを導く油圧マニブロック13が固定され、油圧ホース14(14a、14b、14c)が接続されている。
本体フレーム2の左右対称に、それぞれリング2e、リング2fがボルト2bによって本体フレーム2に一体に固定されており、そのリング2fの外周に設けられた溝にヘッド軸受12が遊嵌されている。
また、ベアリング6のアウターレース6aがリング2fの端面に固定されている。
【0021】
図3に示すように、本体フレーム2は、右側のピン2a一本により接続されており、本体フレーム2の左側は、トップブラケット1に包囲されており、クッション2cは、本体フレーム2の左側の上面とトップブラケット1の下面の間に挟持されている。クッション2cは3枚重ねで挟持されており、アジャストボルト2eによって保持されている。また、クッション2dは、本体フレーム2の左側の下面と包囲したトップブラケット1の上面との間に1枚挟持されている。
このため、クッション2c、2dによる弾性変形によってピン2aを軸にして若干揺動することができるようになっている。クッション2c、2dの材質はラバーであり、たとえば、ニトリルゴムが好適である。
その結果、ハツリ作業時に発生する円周方向の振動は、クッション2c、2dにより吸収することができるので、スムーズな切削によるハツリができる。
一方、本体フレーム2の下部に設けられた貫通穴(図2参照)にはシャフト3が挿入され、シャフト3の両端部には、セレーションが刻設されている。
【0022】
図2に示すように、油圧モータ4、4は、低速回転を可能にした油圧モータである。油圧モータ4は、本体フレーム2の中央に配設したシャフト3の両端に接続され、油圧モータ4の出力軸4aの軸端外周にも、セレーションが刻設されている。このように、一本のシャフトに対し、左右に1個ずつ計2個の油圧モータ4を使用し、回転ドラム7、7の内部に組込む構造にすることにより、構造が簡単になり、主要な部分を覆うことができることから、直接の細かい砂等の侵入がなく、故障の発生を抑えられる。
【0023】
ベアリング6は、シール付ターンテーブル軸受であり、図2に示すように、左右対称にアウターレース6aとインナーレース6bとボール6c、6c…から構成されており、アウターレース6aは本体フレーム2に固定され、インナーレース6bは、ヘッドガイド5に固定されている。ベアリング6のスラスト許容荷重は、例えば630kNである。
【0024】
ヘッドガイド5は、油圧モータ4の出力軸4aのセレーションに噛み合い、ヘッドガイド5にベアリング6のインナーレース6bが固定され、左右にそれぞれ配設された回転ヘッド7が固定されている。ヘッドガイド5の抜け止めは、ベアリング6のボール6cに機能させることにより、ヘッドカバー5の現物合わせ加工が不要となる。
【0025】
回転ヘッド7は、ドラム状に形成され、一端が中央に開口部7aを有して閉鎖されており、この端部の内周面7bがヘッドガイド5の外周面に嵌合され、ヘッドガイド5の端面に固定されている。回転ヘッド7の開口部7aには、細かい砂等の侵入を防止するためのOリングを保持したヘッドカバー11が挿入され、油圧モータ4の出力軸4aの端面に固定されている。
また、ドラム状に形成されたヘッド7cには、ヘッド7cの内周面に密着したOリングを介してヘッド軸受12が設けられており、細かい砂等の侵入を防止する。ヘッド軸受12は、MCナイロンで形成されており、OリングとMCナイロンとの摩擦抵抗は極めて小さいため、Oリングの摩耗による損傷は少ない。ヘッド軸受12と本体フレーム2のリング2eとリング2fとによって形成した溝の間には遊嵌されている。
さらに、ヘッド7cの端部には、本体フレーム2にシール(図示せず)が配置されており、常時ヘッド7cの内周面に当接しながら回転するため、細かい砂等の侵入を防止すると共に、ヘッド7cの端面には鋼板によるカバー(図示せず)が装着されており、粗い砂の侵入、水の浸入を防いでいる。
その結果、これらの対策により、信頼性の向上が図られている。
【0026】
つぎに、図3に示すように、回転ヘッド7の外周には、ビット9、9…を挿着するビットホルダ8、8…が螺旋状に複数個配列されて接合されている。
図1(b)に示すように、例えば、ビットホルダ8、8…の配列とリブ7dのリード角αは、回転ヘッド7の端面に対して15°であり、しかも螺旋状に4条ねじのようになって形成されている。このように、ビットホルダ8の両サイドにリブ7dを螺旋状に設けたことにより、ビットホルダ8をリブ7dに溶接できるため、切削力に対するビットの踏ん張りが強く、また、回転ヘッド7の強度も強くなり変形が抑えられる。
【0027】
図3に示すように、ビット9は、回転ヘッド7の外周面に直角に挿着されるように、放射線状にビットホルダ8が溶接されている。図1(c)に示すように、のビットホルダ8には、ビット9を挿着するために平面視で角穴が設けられており、ビット9の抜け止め用ピンの挿入口として、正面視でも角穴が開口している。左右の回転ヘッド7、7にはそれぞれ28個のビット9、9…が所定の位置に配置されており、高圧油が油圧モータに流入すると回転ドラム7、7は、反時計方向(図3)に回転し、アスファルト舗装やコンクリート表面のハツリを行う。
【0028】
油圧装置より供給された作動油は、油圧ホース14によって油圧マニブロック13を経由して、左右に設けられた油圧モータ4、4へ供給される。油圧マニブロック13から左右の油圧モータ4、4へは、図2に示すように、IN用油圧ホース14a、OUT用油圧ホース14bおよびドレン用油圧ホース14cがそれぞれ接続されている。
【0029】
つぎに、図1、図2を参照して、ツインヘッド型ハツリ機10の取付方法について説明する。まず、最初に油圧ショベル20のバケット25(図6参照)のピン19、19を抜いてバケット25を取り外し、ツインヘッド型ハツリ機10を取り付ける状態に支持して、トップブラケット1の穴1a、1a(図3参照)にピン19、19を差し込み、固定する。
油圧配管である油圧ホース14を油圧ショベル20の油圧装置と油圧マニブロック13とを接続し、油圧モータ4、4を駆動可能にする。
油圧ホース14は、IN用油圧ホース14a、OUT用油圧ホース14bと、ドレン用油圧ホース14cである。
【0030】
ここで、ツインヘッド型ハツリ機10によるハツリの動作について説明する。図4は、床面に対する動作を説明する説明図であり、図4(a)はハツリに入る前の姿勢を示す側面図、図4(b)はハツリの開始を示す側面図、図4(c)はハツリを行っている姿勢を示す側面図である。
図4(a)に示すように、ツインヘッド型ハツリ機(以下、ハツリ機という)10は、回転ヘッド7を反時計方向(図3参照)に回転させて、ビット9による切り刃によって、例えばコンクリート面Fにハツリを行う。
最初に、アーム24のバケットシリンダ25a(図1参照)のピストンロッド25bを伸長し、ハツリ機10のビット9が見易い位置に姿勢を整える。
図4(b)に示すように、アームシリンダ24a(図1参照)の操作によって、被加工物であるコンクリート面Fに近づけ、位置を決め、バケットシリンダ25aの収縮によって、コンクリート面Fに徐々に切り込み、所定の深さtまで切り込む。
つぎに、図4(c)に示すように、アームシリンダ24a、バケットシリンダ25a等の操作によって、順次位置を変え、所定の深さtを保持しながらハツリを行い、ハツリが完了する。
このように、油圧ショベル20にハツリ機10を装着することにより、従来から行われてきたたがねとハンマーによる手作業が機械化できる。
【0031】
図5は、壁面に対する動作を説明する説明図であり、図5(a)はハツリに入る前の姿勢を示す側面図、図5(b)はハツリの開始を示す側面図、図5(c)はハツリを行っている姿勢を示す側面図である。
図5(a)に示すように、ハツリ機10をアームシリンダ24aの操作によって、被加工物である例えば、構造物のモルタル壁面Wに近づけ、位置を決め、回転ヘッド7を回転させる。
図5(b)に示すように、モルタル壁面Wにバケットシリンダ25aの伸長により、ビット9による切り刃によって、徐々にモルタル壁を切り込み、ハツリ作業を行う。
つぎに、図5(c)に示すように、アームシリンダ24a、バケットシリンダ25a等の操作によって、順次位置を変え、所定の深さtを保持しながらハツリを行い、ハツリが完了する。
【0032】
なお、本発明はその技術思想の範囲内で種々の改造、変更が可能であり、本発明はこの改造、変更された発明にも及ぶことは当然である。たとえば、トップブラケット1と本体フレーム2と間の上下方向にクッションを介したが、クッションの材質は、ニトリルゴムの他にウレタンゴム、その他の合成ゴムを採用しても良い。また。バネ、ダンパー等メカニカルな物であっても構わない。
【0033】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、ツインヘッドの構造がシンプルであり、シャフトを1本にして軽量化を図ると共に、部品点数が少なく、信頼性の高いツインヘッド型のハツリ機を提供することができる。また、ツインヘッド型ハツリ機は、軽量化されているので、ショベルによる取り回しも楽にできる。
【0034】
請求項2に記載の発明によれば、ビットホルダは10〜30°のリード角で配列されており、それらの間にリブを設けたことにより、切削力に対するビットの踏ん張りを強く、変形を小さくすることができるため、ビットの刃先の欠けやチッピングがなく、寿命を長くすることが可能なツインヘッド型ハツリ機を提供することができる。
【0035】
請求項3に記載の発明によれば、ビットホルダの配列と螺旋状のリブは、多条ねじのような複数のリードを螺旋状に形成されたことにより、ビットホルダの個数を多く配置することができ、ビット1個あたりの切削負荷を分散させることができるため、効率のよいスムーズなハツリ、切削等ができる。
【0036】
請求項4に記載の発明によれば、上下方向の隙間にクッションが挟持されていることにより、ハツリ作業時に発生する円周方向の振動は、クッションにより吸収することができるので、ハツリ作業時に発生する振動が減少できる。また、ショベルに与える悪影響が少なくなり、ショベルの故障が減少すると共に、ショベルを運転する作業者に伝わる振動や騒音が少なく、作業者の負担も解消できる。
【0037】
請求項5に記載の発明によれば、シール付ターンテーブル軸受であることにより、コンパクトなツインヘッドが実現可能なツインヘッド型ハツリ機を提供することができる。かつシール付とすることにより、細かい砂等の侵入を防止することができる。さらに、このツインヘッド型ハツリ機は、十分な定格荷重を有し、スラスト方向、ラジアル方向の切削力に耐えることができる。
【0038】
請求項6に記載の発明によれば、ヘッドガイドの抜け止めをベアリングのボールに機能させることにより、ヘッドカバーの現物合わせ加工が不要となり、組付けも簡単にすることが可能なツインヘッド型ハツリ機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るツインヘッド型ハツリ機を装着した全景を示し、(a)はその斜視図、(b)は(a)に示すC矢視の正面図、(c)は(b)に示すD矢視の拡大側面図である。
【図2】図1(a)に示すA−A線の断面図である。
【図3】図1(a)に示すB矢視の側面図である。
【図4】床面に対する動作を説明する説明図であり、(a)はハツリに入る前の姿勢を示す側面図、(b)はハツリの開始を示す側面図、(c)はハツリを行っている姿勢を示す側面図である。
【図5】壁面に対する動作を説明する説明図であり、(a)はハツリに入る前の姿勢を示す側面図、(b)はハツリの開始を示す側面図、(c)はハツリを行っている姿勢を示す側面図である。
【図6】従来の油圧ショベルの全景を示す斜視図である。
【図7】従来の油圧ショベル20のアーム24に油圧アタッチメントを装着した様子を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 トップブラケット
1a、1b 穴
2 本体フレーム
2a ピン
2b ボルト
2c、2d クッション
2e、2f リング
3 シャフト
4 油圧モータ
5 ヘッドガイド
6 ベアリング
6a アウターレース
6b インナーレース
6c ボール
7 回転ヘッド
7a 開口部
7b 内周面
7c ヘッド
7d リブ
8 ビットホルダ
9 ビット
10 ツインヘッド型ハツリ機(ハツリ機)
11 ヘッドカバー
12 ヘッド軸受
13 油圧マニブロック
14 油圧ホース
20 油圧ショベル
F コンククリート面
W モルタル壁面
α リード角

Claims (6)

  1. 油圧ショベルのアーム先端に着脱可能に取り付けられ、2つの回転ヘッドを有するツインヘッド型ハツリ機であって、
    前記アーム先端に接続されるトップブラケットと、
    前記トップブラケットに接続され、ベアリングのアウターレースが固定されて前記2つの回転ヘッドを支持する本体フレームと、
    前記本体フレームに設けられた貫通穴に挿入され、回転力を伝達するシャフトと、
    前記シャフトの左右端に接続され、出力軸に回転力を伝える油圧モータと、
    前記油圧モータの出力軸に接続され、前記ベアリングのインナーレースが固定され、ベアリングにより回転自在に軸支されたヘッドガイドと、
    前記ヘッドガイドに固定され、切刃となるビットを挿着するビットホルダが螺旋状に配列されて接合され、左右にそれぞれ配設された回転ヘッドと、
    前記回転ヘッドのビットホルダに挿着され、被加工物の上面をハツリする複数のビットと、
    を備えたことを特徴とするツインヘッド型ハツリ機。
  2. 前記ビットを挿着する前記ビットホルダは、10〜30°のリード角で配列されており、前記ビットホルダ間にリブを設けたことを特徴とする請求項1に記載のツインヘッド型ハツリ機。
  3. 前記ビットホルダの配列と前記リブは、多条ねじのような螺旋状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のツインヘッド型ハツリ機。
  4. 前記本体フレームは、ピンにより接続され、反対側は前記トップブラケットにより包囲され、前記トップブラケットと前記本体フレームとの上下方向の隙間にクッションが挟持されていることを特徴とする請求項1に記載のツインヘッド型ハツリ機。
  5. 前記ベアリングは、シール付ターンテーブル軸受であることを特徴とする請求項1に記載のツインヘッド型ハツリ機。
  6. 前記ベアリングは、前記ヘッドガイドの抜け止めとなることを特徴とする請求項5に記載のツインヘッド型ハツリ機。
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