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JP2004237153A - 雑排水浄化装置及び散気装置 - Google Patents

雑排水浄化装置及び散気装置 Download PDF

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JP2004237153A
JP2004237153A JP2003026507A JP2003026507A JP2004237153A JP 2004237153 A JP2004237153 A JP 2004237153A JP 2003026507 A JP2003026507 A JP 2003026507A JP 2003026507 A JP2003026507 A JP 2003026507A JP 2004237153 A JP2004237153 A JP 2004237153A
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air
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wastewater
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JP2003026507A
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Koji Kyozuka
光司 京塚
Wahei Mishima
和平 三嶋
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SORA CATALYZER LAB CO Ltd
SORA CATALYZER LABORATORY CO Ltd
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SORA CATALYZER LAB CO Ltd
SORA CATALYZER LABORATORY CO Ltd
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  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Aeration Devices For Treatment Of Activated Polluted Sludge (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Abstract

【課題】グリーストラップ内の汚濁処理を、触媒手段としての三波川変成岩と永久磁石からの反発磁界と空気供給手段とを併用した散気装置によって効率的に行う。
【解決手段】雑排水導入部3から導入された雑排水を一時的に溜める貯留槽4、及び雑排水排出部5を備えた浄化槽2と、該貯留槽内の雑排水内に浸漬するように配置され且つ雑排水内に気泡を放出して攪拌する散気装置11と、を備えた雑排水浄化装置において、散気装置は、浄化材収容室31内に収容され且つ粒状又は粉状の三波川変成岩を少なくとも含んだ浄化材41と、該浄化材収容室の複数の壁に配置され前記浄化材を介して対向配置されて反発磁界を形成する永久磁石と、浄化材収容室の前記他の一つの壁の外側に連設されて該浄化材収容室内に空気を供給する空気供給手段と、を備え、散気管56からの散気中は空気室55及び浄化材収容室内への雑排水の浸入が排除される。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油脂成分や有機物残渣を含んだ雑排水の浄化装置に関するものであり、特に、食品加工工場や飲食店等で排水処理のために使用されているグリーストラップ内の汚濁処理を効率的に行う装置に関する。更に、本発明は、食品加工工場や飲食店に限らず、例えば、工場から排出される有機物や油脂類を含んだ雑排水の浄化装置として有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
食品加工工場やレストランなど、調理に油を使用している業務用厨房等から出る雑排水には多量の有機物、油脂成分等が含まれている。食品関係以外でも多くの工場から排出される産業排水や、一般の生活雑排水には、油脂成分や有機物残渣を含んだものが多い。大型の業務用及び産業排水設備では、この油脂成分を含んだ汚物を直接河川に流すことはもとより、下水に排出することも法律で禁止されている。スカムとこの油脂成分を分解し、自然環境に無害なレベルにもっていくためには、膨大な下水処理費用が掛かるためである。そのため大型の食品加工工場やレストランでは、雑排水をグリーストラップなどに一旦入れ、油脂成分や残渣物を除いた状態にしてから合併槽処理を行っている。
食品加工工場や飲食店で行われている油脂成分や残渣物の除去方法には、自然浮遊法、加圧浮上法、薬品沈殿法、濾過法、吸着法、微生物処理および曝気処理など、様々な処理方法がある。更に、これらの処理方法で除去しきれない場合には、専用の浄化槽が汚濁であふれる恐れがあるため、定期的に網ですくったりバキュームカーにより汚濁を吸い出すといった清掃を行う。
しかしながら、油溜桝またはグリーストラップなどの専用の浄化槽で行われる上記の除去方法では、汚濁物質を十分に除去できないのが実情である。例えば、微生物処理などは最も人に優しい方法であるが、投与した微生物の処理能力が優勢な間は機能しているものの、直ぐに共食いが始まり、有用菌も不活性化し、投与後数日間程度しか油脂成分の分解能力は維持されないのが普通である。その結果、浄化槽内にはスカムが形成され、悪臭の発生源となったり、有害雑菌や害虫又は有害な小動物の繁殖の場と化してしまう。
また、分解されずに残った汚濁物質を網ですくったりバキュームカーで吸い上げる方法では、吸い出した汚濁物質を最終的に産業廃棄物として処理する必要があるが、汚濁物質を簡便に分解する方法がないため、自然環境に負荷をかけない最終処理が難しく処理費の高騰を招いている。
また、汚濁物質を除去した後の排水についても、その後、大型の合併槽において活性汚泥等での浄化を行っているが、実際には合併槽の処理能力も不足しており排水基準を満足しないものが多く、他に方法がなく苦慮している。すなわち、現在行われているグリーストラップの浄化方法では、雑排水から浮遊物質(スカム)、有機物、油脂成分を完全に取り除くのが大変難しいため、合併槽内でも微生物処理を行っているが、油脂成分の若干の部分はどうしても未処理のまま流出し、その除去を完全に行うためには多大な設備投資が必要となりコストの上昇を招く。
【0003】
このような不具合を解消する手段として、特許第3007333号、特許第3347275号等には、雑排水を貯留する貯留槽と、該貯留槽内に入れられた多孔質且つ水分子に対して酸化還元作用をおよぼす性質を有する緑泥片岩(三波川変成岩)を含んだ浄化材と、触媒装置内の緑泥片岩を通過したエアーを貯留槽の雑排水中に放出して雑排水を攪拌するエアー放出手段と、を備えた雑排水の浄化装置が提案されている。緑泥片岩の多孔内には油脂成分を分解する微生物を有しているため、グリーストラップ内の油脂成分を含んだ雑排水から自然環境に優しい方法で油脂成分をほぼ完全に分解し除去することが可能となり、更に、低コストで設置および維持することができる雑排水の浄化装置を提供することが可能となった。
しかし、上記特許第3007333号等に係る雑排水の浄化装置にあっては、浄化作用、浄化効率が利用者のニーズを満たさないケースも多々あり、更に改良の余地があるものと考えられている。しかし、浄化効率が停滞する原因が判明していなかったため、改善されないまま今日に至っている。
これに対して、本発明者は上記従来技術において浄化効率が停滞する原因について究明したところ、上記従来の浄化装置にあっては、大量の油脂分と食品かす等の有機物残渣を含む雑排水に浄化材が常時浸漬された状態にあり、エアー放出手段による散気及び攪拌作業中においても浄化材中を雑排水が通過、循環し続けることに原因があるのではないか、との推測を有するに至った。即ち、従来装置にあっては、浄化材としての緑泥片岩が常時雑排水中に浸漬されているために、経時的に油脂分が浄化材表面に吸着、固着して微細孔を閉塞、或いは微細孔内に充填された状態となって浄化機能(棲息する有用微生物の増殖)を喪失させている。エアー放出手段からエアレーションを行っている間は、気泡が浄化材表面に付着したり通過する状態が出現するため油脂分の新たな吸着をある程度阻止できるが、それと同時に雑排水が浄化材表面に沿って常に流動して微細孔内に出入りする呼吸作用を繰り返しているため、油脂分が浄化材表面のみならず微細孔内にまで経時的に残留付着し、比較的短期間に浄化機能を停止させることとなる。このため、定期的な浄化材の洗浄、交換が必要とされている。
【0004】
そこで、本発明者は、緑泥片岩を直接雑排水に接触させずに、緑泥片岩に備わる浄化機能を発揮させる方法について種々研究し、実験を繰り返した。具体的には、多数の緑泥片岩の小片(粉砕粒)を、上下面に小孔を備えた箱内に充填し、箱の下面側に配置したエアー放出手段から箱内に多量のエアーを放出することによってエアレーション中に雑排水が箱内に入り込まないように構成した装置によって、雑排水の浄化を試みた。このように緑泥片岩を雑排水に浸漬させない場合には、緑泥片岩表面に対する油脂分の付着量は大幅に低減することは明らかであるが、一方で、微細孔内に生息する有用バクテリアの雑排水中への放出、増殖作用が有効に発揮されなくなるため、浄化作用は著しく低下するものと予想された。しかし、実際には後述する実施形態の説明において明らかとなるように、単位期間当りの浄化能力が減少せず、しかも油脂分による浄化機能停止が到来しないため、浄化材の洗浄、交換を行う必要がなくなり、長期に渡る連続稼働が可能となった(この事実は未公知)。
また、上記特許第3007333号等に係る雑排水の浄化装置においては、磁石によって、緑泥片岩、エアー、雑排水に磁力を及ぼすことにより、油脂等の汚濁物質の分解速度に明らかな差が生じる旨が記載されている。
しかし、磁石による汚濁物質の分解速度を最も効率化することを可能とする磁石の使用方法については一切開示されておらず、これまでは緑泥片岩の近傍に無作為、且つ無秩序に永久磁石を配置していたに過ぎないため、その効果が不安定となり、磁力による汚濁物質の分解効果について疑念がもたれているのが実情であった。
【特許文献1】特許第3007333号
【特許文献2】特許第3347275号
【特許文献3】特願平10−266889号
【特許文献4】特願平11−324675号
【特許文献5】特願2001−346578
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、食品加工工場や飲食店等で雑排水処理のために使用されているグリーストラップ内の汚濁処理を、触媒手段としての三波川変成岩と永久磁石と空気供給手段とを併用した散気装置によって効率的に行う浄化装置において、コスト増、大型設備の増設等の不利不便を伴うことなく、また油脂成分等が三波川変成岩に吸着してその浄化能力を比較的短期間に奪うことを防止して、油脂成分や有機物残渣等の汚濁物質を含んだ雑排水を長期に渡って効率的に浄化処理することにより、グリーストラップを有効に機能させることを可能とした雑排水浄化装置及び散気装置を提供することを目的とする。
特に、本発明においては、永久磁石を用いた汚濁物質の分解方法として、磁石間に形成される反発磁界内に三波川変成岩を配置した状態で行われるエアレーションが最も効果的であることに着目して創案された雑排水浄化装置及び散気装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、雑排水導入部、雑排水を溜める貯留槽、及び雑排水排出部を備えた浄化槽と、該貯留槽内の雑排水内に浸漬するように配置され且つ雑排水内に活性化された空気を放出して攪拌する散気装置と、を備えた雑排水浄化装置において、前記散気装置は、少なくとも一つの壁と他の一つの壁に多数の小孔を備えた浄化材収容室と、該浄化材収容室内に収容され且つ粒状又は粉状の三波川変成岩を少なくとも含んだ浄化材と、該浄化材収容室の対向する各壁間に配置されて前記浄化材を介して対向配置された永久磁石と、前記浄化材収容室の前記他の一つの壁側に連設されて該浄化材収容室内に空気を供給する空気供給手段と、該空気供給手段に空気を供給するポンプと、を備え、前記浄化材収容室に対向配置された各永久磁石は、対向面の極性が同極となるように位置決め配置されることにより前記浄化材内に反発磁界を形成するように構成され、前記空気供給手段は、前記他の一つの壁の外側に連設されると共に該他の一つの壁側を除いた全ての壁が閉止壁である空気室と、該空気室内に配管されて前記ポンプによって空気室外部から供給される空気を前記他の一つの壁に設けた小孔を介して前記浄化材収容室内に供給する散気管と、を備え、前記散気管から前記浄化材収容室内に供給された空気は、前記永久磁石が形成する反発磁界中にある浄化材を通過して活性化された上で、前記一つの壁に設けた小孔から気泡となって雑排水中に放出され、前記散気管からの散気中は、その空気圧によって、前記空気室及び前記浄化材収容室内への雑排水の浸入が排除されることを特徴とする。
この発明によれば、散気管からの散気中に空気室及び浄化材収容室内に雑排水が存在しない状態が出現するため、雑排水中に含まれる油脂、タンパク等が浄化材表面、或いはその多孔内に入り込んで浄化材による浄化能力を低下させることがなくなる。また、油脂等の付着によって浄化材の表層に被膜が形成されて、浄化材の表層から微粒子が分離して雑排水中に供給される有用なサイクルが停止することがなくなる。なお、散気装置が停止している間に浄化材収容室内に雑排水が入り込んだとしても、油脂分等が微細多孔内に浸入して強固に固着することはなく、しかもエアレーションの再開によって一時的に付着した油脂分は剥離、排除され、その後は雑排水の存在しない状況下でのエアレーションが実施可能となる。永久磁石により生成される反発磁界は、浄化材に影響を与えて通過するエアーに所要の変化をもたらし、このエアーが雑排水中に気泡として放出された後で雑排水の浄化を促進する。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1において、前記散気装置は、一つの箱体内に、前記浄化材収容室と前記空気供給手段を配置した構成を備え、該箱体の上壁は前記小孔を備えた前記一つの壁に相当し、該箱体の全ての側壁及び底壁は閉止壁であり、前記浄化材収容室を構成する前記他の一つの壁は該箱体内において前記浄化材収容室と前記空気室との境界面に配置されていることを特徴とする。
浄化材収容室の底面に壁に設けた小孔から空気を供給することにより、浄化材収容室内には外部の雑排水が浸入することが防止される。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記永久磁石は、前記浄化材収容室の対向し合う側壁間、及び上壁に夫々配置されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、前記浄化材には三波川変成岩の粉砕粒、或いは/及び、微粉末が含まれ、三波川変成岩は孔同士が互いに連通し合った多孔質、かつ空気及び水分子に対して酸化還元作用を及ぼす性質を有することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の雑排水浄化装置。
三波川変成岩を浄化材として収容室内に配置した場合には、供給されるエアーによって三波川変成岩の表面が削られて微粉末を生成し、この微粉末が所定量ずつ雑排水内に供給されるので、雑排水の槽外への排水に伴って既存の微粉末が喪失されたとしても、微粉末の新たな供給サイクルの実現が可能となる。
【0008】
請求項5の発明は、請求項4において、前記三波川変成岩の多孔中に油脂成分を分解する微生物を有していることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1又は5の何れか一項において、前記散気管から前記浄化材収容室内に供給された空気は、前記永久磁石が形成する反発磁界中にある三波川変成岩を通過する際にこれを攪拌することにより、三波川変成岩の表層の摩耗、剥離を促進して微細粉末を生成することを特徴とする。
三波川変成岩の粉砕粒等を浄化材収容室内に緊密に詰め込む代わりに、移動できる程度に適量収容しておことにより、エアレーションによって攪拌され、粒間に衝突、摩耗によって表面から効率的に微細粒が生成される。
請求項7の発明は、少なくとも一つの壁と他の一つの壁に多数の小孔を備えた浄化材収容室と、該浄化材収容室内に収容され且つ粒状又は粉状の三波川変成岩を少なくとも含んだ浄化材と、該浄化材収容室の対向する各壁間に配置されて前記浄化材を介して対向配置された永久磁石と、前記浄化材収容室の前記他の一つの壁側に連設されて該他の一つの壁の小孔から浄化材収容室内に空気を供給する空気供給手段と、を備え、前記浄化材収容室に対向配置された各永久磁石は、対向面の極性が同極となるように位置決め配置されることにより前記浄化材内に反発磁界を形成するように構成されていることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示した実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1(a)及び(b)は本発明の一実施形態にかかる雑排水浄化装置の概略構成を示す斜視図、及び縦断面図、図2(a)(b)及び(c)は本発明の雑排水浄化装置に装備する散気装置の一例の構成を示す外観斜視図、要部斜視断面図、及び要部縦断面図である。
この雑排水浄化装置1は、少なくとも雑排水導入部としての雑排水導入管3、雑排水導入管3から供給されてきた雑排水を一時的に溜める貯留槽4、及び雑排水排出部としての雑排水排出管5を備えた浄化槽2と、貯留槽4内の雑排水内に浸漬するように配置され且つ雑排水内に活性化された空気を放出して攪拌する散気装置11と、を備えており、雑排水中の油脂分、タンパク質等を分解して下水に流せるレベルまで浄化したり、藻類の繁殖を抑える効果を有している。
雑排水導入管3は、食品加工工場や飲食店等(以下、排出源、という)から排出されてきた雑排水Dを貯留槽4内に排出する手段であり、雑排水排出管5は、浄化された水を貯留槽外へ排出する手段である。貯留槽4は、開放した上面を図示しない蓋により開閉可能に閉止される。
貯留槽4の形状、構造は図示のものに限定される訳ではないが、この例では、貯留槽4を雑排水Dの移動方向に沿って4つの区画7a〜7dに仕切るための仕切り板6を配置し、各仕切り板6の下方に設けた連通流路6aから底部の雑排水を下流側の区画内に流動させるように構成している。雑排水中の油脂分等の比重の軽い物質は、上昇して上方に浮上するため、連通流路6aを経て移動する底部の雑排水は油脂分等の含有量が比較的少ない状態となっており、散気装置11を配置した区画7a内の上方に溜まった油脂分等は散気装置11の作用によって分解が促進され、油脂分等の汚濁物質の量が減少する。導入管3から後続の雑排水が貯留槽4内に導入されることにより、区画7a内の雑排水は油脂分等の含有量が少ない底部の雑排水から次の区画側へ移行する。
この例では、散気装置11を上流川の区画7a内に配置したが、他の区画内に配置しても良いし、複数の区画内に個別に配置しても良い。
散気装置11は、例えばステンレス等の金属材料から成る六面体である箱体21内に、浄化材収容室31と、空気供給手段51と、を備え、外部に配置した図示しないポンプから空気供給手段51に供給される空気を浄化材収容室31内に供給するように構成されている。
即ち、散気装置11は、少なくとも一つの壁(上壁)32と他の一つの壁(底壁)33に多数の小孔32a、33aを備えた浄化材収容室31と、浄化材収容室31内に収容された小片、粒状、又は/及び、粉状の三波川変成岩(緑泥片岩)を含んだ浄化材41と、浄化材収容室31の対向する各側壁(閉止壁)34、35間、又/及び、一つの壁32間に夫々配置されて浄化材41を介して対向配置された永久磁石45と、浄化材収容室31の他の一つの壁33の外側(下方)に連設されて浄化材収容室内31に空気を供給する空気供給手段51と、空気供給手段に空気を供給する図示しないポンプと、を備えている。
【0010】
浄化材収容室内の各壁34、35、及び/或いは、一つの壁32間に対向配置された各永久磁石45は、対向面の極性が同極(N極同士、或いはS極同士)となるように位置決め配置されることにより浄化材内に反発磁界を形成するように構成されている。なお、ここで、対向配置とは、側壁34、35間の対向関係のみならず、上壁32と側壁34、上壁32と側壁35との位置関係も含む。つまり、永久磁石の同極同士が近接配置されることによって反発磁界を形成し得る位置関係を全て対向配置される位置関係と称する。
空気供給手段51は、底壁を構成する他の一つの壁33の外側(下方)に連設されると共に他の一つの壁33側を除いた全ての側壁52及び底壁53が閉止壁(孔を有しない板壁)である空気室55と、空気室55内に配管されて前記ポンプによって空気室外部から供給される空気を他の一つの壁33に設けた小孔33aを介して浄化材収容室31内に供給する散気管56と、を備えている。
散気管56から浄化材収容室31内に供給された空気は、永久磁石45が形成する反発磁界中にある浄化材41を通過して一つの壁32に設けた小孔32aから気泡となって雑排水中に放出される。
散気管56からの散気中は、当該空気圧によって、空気室55及び浄化材収容室31内への雑排水の浸入が排除されるように構成されている。
後述するように三波川変成岩は、互いに連通し合った貫通孔としての多数の微細孔を備えた多孔質であり、これら多孔の中に油脂成分を分解する好気性の微生物(有用バクテリア)を多数含んでいる。また、三波川変成岩は水分子に対し酸化還元作用を及ぼすという性質を有し微生物を活性化させる。このような微生物の働きにより、貯留槽4内の雑排水の中に含まれている汚濁物質が、吸着もしくは分解され、貯留槽中の雑排水が浄化されるようになっている。なお、三波川変成岩41の構造や、三波川変成岩の成分および特性等は、特許第3007333号公報にて詳しく説明されている。
なお、貯留槽内に予め三波川変成岩(浄化材)41の微粉末を所要量散布しておくことにより、散気装置11からのエアレーションによって、微粉末を構成する微小粒子の微細孔内に生息する有用バクテリアの増殖、放出が促進され、雑排水内の油脂分、タンパク質等の分解が促進されるので、この微粉末の散布は極めて有効な手段である。
【0011】
一方、このように三波川変成岩の微粉末を雑排水内に散布した場合には、後続の雑排水によって順次槽外へ排出され、最後には微粉末がなくなるか、或いは希薄な状態となり、それに伴い有用バクテリア数も減少する筈である。そして、そのような不具合を解消するためには、定期的に微粉末を槽内に散布する手間が必要となる筈である。しかし、本発明装置を用いた実際の実験では、新たな雑排水が流入した場合にも、槽内の三波川変成岩の微細粉末の量が一挙に低減することはなく、有用バクテリア数が減少することもなかった。その原因は、散気装置11内の三波川変成岩41の小片や粒から分離した微細粒子、或いは予め散気装置内に充填されていた微粉末がエアレーション時のエアーによって雑排水内に放出されることにあることが判明した。即ち、三波川変成岩は粘土質で脆弱であるため、エアレーション時のエアーからの物理的な作用によって表面から徐々に微小粒子状に摩耗、剥離が進行し、適量の微粒子が常に雑排水中に放出されていることが判明した。
これに対して、三波川変成岩41を雑排水中に常時浸漬した状態でのエアレーションでは、表面に付着する油脂分による保護作用によって三波川変成岩の表面の損耗による微粒子の生成、或いは既存の微粉末の放出が妨げられ、三波川変成岩の表面からの摩耗等による微小粒子の放出現象は発生しなくなる。このため、定期的に三波川変成岩の交換、洗浄等を行う必要が生じる。
本発明装置においては、雑排水内に予め三波川変成岩の粉末を散布しない場合においても、散気装置11によるエアレーションの効果として装置内から放出される三波川変成岩の微粒子量が所定値に達した段階で、油脂分解作用が発揮開始されることが判明している。
また、対向配置された永久磁石45により反発磁界を形成しながらエアレーションを行った場合と、反発磁界を形成しない場合とでは、油脂分解能力に大きな差異が発生することが実験により確認されている。そのような差異が発生する原因は定かではないが、三波川変成岩41に対するエアレーションを行う際に、三波側変成岩中に含まれる2価鉄と3価鉄が反発磁界の影響によって通過するエアーに対して何らかの触媒作用を行って化学変化を発生させ、このエアーが雑排水中に気泡として放出される際に水の分子(クラスター)を小さくしたり、溶存酸素量の減少、酸化還元電位の低下、PHの上昇(アルカリ化)をもたらし、その結果有用バクテリアの増殖しやすい環境を創出したり、藻類や有害バクテリアの繁殖を抑制するものと推察される。
即ち、反発磁界中に配置された三波川変成岩41中を通ったエアーは、三波川変成岩41による酸化還元作用による界面活性機能を強くもつようになる。気泡となったエアーに接した雑排水中の汚濁物質(有機物や油脂成分)はこのエアーの作用によって分散・乳化し、外部からの影響を受け易い不安定な状態になる。また、上記エアレーションは、貯留槽4内の汚濁物質を撹拌し、三波川変成岩による分散・乳化作用を一層促進させると共に、微生物に酸素を供給し微生物の増殖を促進させる。
【0012】
次に、本発明において液体や気体を浄化、脱臭するために使用する三波川変成岩について説明する。三波川変成岩は、堆積岩である緑泥片岩類(学術名)に分類され、石墨片岩・絹雲母岩に属し、特願平10−266889号及び特願平11−324675号、或いは本願出願人の出願に係る特願2001−346578等に記載されているように、岩質が泥岩質である。三波川変成岩は広域変成岩であり、広域変成岩は、地殻の偏圧下にて変成作用が行われて鉱物組成の異なる薄層が片状に形成される。また、地殻の偏圧下にて広域変成岩の片状の薄層には無数に発達した劈開が生成され、その劈開に沿って再結晶作用が行われる。結晶の成長方向は、劈開に平行方向であるか、地殻の偏圧方向である。この劈開及び再結晶により、緑泥片岩中には貫通孔が無数に形成されるため、緑泥片岩は0.7μm〜40μm程度の微粉末にしても貫通孔が維持される多孔質形状となる。この貫通孔はフィルタとしての濾過機能の他に広い表面積で吸着する機能及び微生物のコロニーとしての機能を有している。
また、三波川変成岩は、2価鉄と3価鉄とを約3:1の比率で含んでおり、炭素を媒介として酸化作用と還元作用を反復することができる。2価鉄が酸化されて3価鉄が生成される際には、マイナスイオンが発生すると共に周囲の物質(例えば酸素を含む水等)から酸素を奪って、周囲の物質を還元させると考えられる。
【0013】
また、三波川変成岩は、3価鉄が2価鉄に還元される際に電気エネルギーを発生し、電流が流れることから磁気(磁力線)を発生させる。この磁力線は、水の分子のクラスターを小さくするので、油分と水分との分離度を高めることができる。
従って、三波川変成岩は、水や気体の浄水作用、酸化防止作用及び消臭、脱臭作用を有しており、一般的な粒状の岩石にない効果を有している。すなわち、三波川変成岩は、上記した微生物のコロニーとしての機能、マイナスイオン、磁気効果等の総合的な効果により、長期的に水の浄化を実施することができる。本発明の散気装置に適用した場合には、反発磁界中に配置された三波川変成岩にエアレーションを行うことによってエアーに何らかの質的な変化をもたらし、気泡として雑排水中に放出された際に雑排水に対する浄化作用、酸化防止作用、及び消臭、脱臭作用を促進する効果を発揮するものと推察される。
また、三波川変成岩の粒径については、細かい方が水と三波川変成岩との接触面積が増加するため、水の浄水及び酸化防止効果が優れていることが判明している。本発明では散気装置11内に雑排水を通過させない方式を採用しているため、浄化材収容室31内の三波川変成岩の粒径が微小であったとしても、雑排水を通過させる従来例のように水の流体抵抗を増加させて流量が減る等の虞が皆無となるため、水及び酸化防止効果を減少させる虞がない。このため、粒径としては、0.5mm以下であっても差し支えない。むしろ、微粉末状の三波川変成岩を用いる(小片との混合使用を含む)ことにより、微細粉末が適量ずつ放出される効果が期待できるので好ましい。また、三波川変成岩は軟質であるため、エアレーションによって小片の表面から微粒子が摩耗、剥離して雑排水中に放出され、これらによる浄化効果、酸化防止効果、脱臭効果が継続的に発揮される。浄化材収容室内の三波川変成岩の小片、微粉末等がエアレーション時に攪拌されて常時摩擦、衝突するように構成すれば、微粉末の発生を更に促進することができる。
【0014】
次に、三波川変成岩の酸化還元作用によるマイナスイオン及び界面活性作用は、トルマリンによる作用と同じで、そのプロセスは次の如くと考えられる。
すなわち、三波川変成岩には二価と三価の鉄が3対1の比率で含有されており、水又は空気の湿気成分である水分子が三波川変成岩に接触すると、水は電解圧以下で水素原子と水酸基に解離する。水素原子は移動速度も早く陰極側に移動し容易に還元され水素ガスになり空気中に拡散される。一方、水酸基は、陽極に移動するものの、分解圧以下では酸素の発生はなく酸化されず、水分子と水和してヒドロキシルイオンになり、電気的に非平衡状態の不安定で活性の強い水をつくりだしていると考えられる。このヒドロキシルイオンは疎水基と親水基が一体となった構造をもつマイナスイオンで、界面活性作用をもっている。
三波川変成岩の酸化還元作用によって、エアー及び水中には大量のマイナスイオンが発生している。このマイナスイオンと、更に図示しない他のエアーパイプによって送られたエアーの酸素によって、三波川変成岩の粉砕粒、微粉末を棲家として定着している好気性微生物は活性化し、分裂を繰り返し繁殖する。この好気性微生物は油脂成分を分解する能力があり、また、三波川変成岩の微細な孔は重金属を吸着・分解する機能も有している。同時に槽内で発生した土着の微生物等も活性化され、三波川変成岩の微生物と共生し相乗効果を発揮する。
更に、三波川変成岩を間に挟んで対向配置された永久磁石45により、三波川変成岩、エアーに反発磁力が及ぼされる。
反発磁力の有効性は顕著なものであり、磁石45を設置した場合としない場合とでは、目視で確認できる程度(ほぼ2倍程度)に雑排水の汚濁の分解速度が異なる。最近の研究により、磁力は一定の流速をもった空気に作用し、その分子クラスターを微細化し浄化作用を及ぼすことが分かっている。また、磁力の微生物への作用に関しては、活性抑制効果があるという報告と活性促進効果があるという、相反する結果が学会等で報告されているのが現状である。何れにせよ、この実施の形態の浄化装置1では磁力が油脂等の汚濁物質の分解速度に明らかな差を生じさせている。
【0015】
この実施の形態の雑排水の浄化装置によれば、三波川変成岩を棲家としている好気性微生物や、槽内の土着微生物の働きによって、油脂成分を含む汚濁物質を顕著な分解能力で分解する。
また、従来の生物的浄化装置の決定的なウイークポイントは、微生物が流出したり死滅したりして長期に渡って装置内に定着せず、又微生物を急速に活性化する手段を有していないという点にあったが、この実施の形態の雑排水の浄化装置2では、微生物が元々生息していた多孔質な三波川変成岩の中で、微生物を活性化させる空気中の酸素の供給、マイナスイオンの供給、反発磁力の作用により、有用微生物が雑排水中に流出しても十分に取り返すことのできる微生物の増殖力が得られる。同時に、三波川変成岩の貫通且つ孔同士が連通した多孔により、貫通且つ連通していない他の多孔質の岩石の場合よりも多孔が詰りにくく、酸素やマイナスイオンの供給がスムーズに行われ、微生物にとって優良な環境が提供される。
その結果、従来のグリースストラップなどの処理槽などでは、汚濁物質が徐々に分解しながら排出できるものの、油性成分や残渣物を含んだ汚濁物質の浄化は進まず、排出口から下水に流せるレベルに至る装置はなかったが、この実施の形態の浄化装置1を用いた浄化システムでは、業務用厨房から直接出されるような有機物・油脂成分を分解し、下水に流せるレベルまで浄化することが可能となった。
実用化試験によれば、厨房から流した汚濁物質は、1日で跡形もなく分解され、透明な水に変わっていた。そして、産業廃棄物の処理を必要とせず下水に排出することが可能であった。しかも、本発明の浄化装置にあっては、散気装置11内の三波川変成岩が雑排水に触れることが少なく、油脂が多孔を閉塞したり、表層に固着することがなくなるため、棲息微生物の死滅、表面の摩耗による微粒子の生成が妨げられることがなくなり、三波川変成岩の浄化材としての機能を継続的に発揮することが可能となる。
なお、本発明は、この実施の形態の雑排水の浄化装置に限られるものではなく、例えば、浄化可能な雑排水は食品加工工場や飲食店の厨房からでるものだけでなく、工場から排出される有機物や油脂類を含んだ雑排水も同様に浄化可能である。また、磁石(磁気手段)の設置個所は、散気装置11に限られず、エアーパイプ中のその他の個所や、或いは、エアーパイプ外であっても良い。また、マイナスイオン供給手段もエアーの吸入口など様々に配置変更可能である。
【0016】
次に、図3、図4、図5は、図1等に示した雑排水浄化装置1を、あるファミリーレストランに設けた雑排水処理用のグリーストラップとして設置する前と、設置後において、グリーストラップの最終排出口としての雑排水排出管5から排出される排水中の成分を分析した結果を示す表である。また、図6は図3、図4及び図5に示した分析結果を折れ線グラフにより示した図である。ちなみに、各地方公共団体の雑排水に対する要求基準は、水素イオン濃度に関してはpH5.8〜8.6、生物化学的酸素要求量は80〜160mg/L、浮遊物質量は90〜200mg/L、ノルマルヘキサン抽出物質含有量は30mg/L程度である。
図3(a)は原水についての分析結果を示しており、同図から明らかなように、各測定項目中、水素イオン濃度以外の点に関しては、このグリーストラップから排出された排水は基準値を大きく逸脱している。水素イオン濃度についても基準値を逸脱している。
次に、図3(b)(c)(d)、図4(e)(f)(g)(h)、図5(i)は、上記と同一のファミリーレストランに設けたグリーストラップに、図1に示した雑排水浄化装置1を設置した状態で、グリーストラップの最終排出口としての排出管5にて採取した試料中の成分を分析した結果を示す表である。図3(a)に示した原水採取日時からほぼ7日間隔にて採取した試料について、測定を行っている。浄化装置1の設置に際して、貯留槽4内には予め所定量の三波川変成岩の微粉末を散布しておいた。
この結果から明らかなように、本発明装置を適用した場合には、各項目について上記基準をほぼ満たす浄化能力が発揮されている。
【0017】
次に、図7(a)(b)(c)及び(d)は上記と同一のファミリーレストランに設けたグリーストラップに、図1に示した本発明の浄化装置1を設置した状態で、雑排水導入管3から供給された直後の雑排水(第1の区画7a内の雑排水)、第2の区画7b内の雑排水、第3の区画7c内の雑排水、及び排出管5から排出された雑排水から夫々同時間に採取した試料中の成分を分析した結果を示す表である。
まず、図7(a)は雑排水導入管3から排出された直後の雑排水中の成分を分析した結果を示しており、各項目について前記要求基準を満たさない結果が得られた。
次に、図7(b)、(c)、(d)は、夫々第2の区画7b、7c、7d内の雑排水中の成分分析結果を示しており、下流川へ向かうほど、散気装置11による浄化の度合いが高まっているために、各項目の測定値が大幅に減少していることが判る。
最後に、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更および改良が可能であることは言うまでもない。
【0018】
【発明の効果】
以上のように、本発明の雑排水の浄化装置によれば、食品加工工場や飲食店等で雑排水処理のために使用されているグリーストラップ内の汚濁処理を、触媒手段としての三波川変成岩と永久磁石からの反発磁界と空気供給手段とを併用した散気装置によって効率的に行う浄化装置において、コスト増、大型設備の増設等の不利不便を伴うことなく、油脂成分や有機物残渣等の汚濁物質を含んだ雑排水を浄化処理することにより、グリーストラップを有効且つ長期的に機能させることができる。
特に、本発明においては、永久磁石を用いた汚濁物質の分解方法として、磁石間に形成される反発磁界内に三波川変成岩(小片、微細分等)を配置し、雑排水が三波川変成岩に浸漬しない状態でエアレーションを行うようにしたので、散気装置内の三波川変成岩の表面に油脂等が付着することが防止され、三波川変成岩の有用な機能を継続的に持続することが可能となる。
更に、エアレーション時に三波川変成岩の表面から摩耗が開始されて微粉末が生成されるので、雑排水中には常に微粉末が適量存在することとなり、継続な浄化効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は本発明の一実施形態にかかる雑排水浄化装置の概略構成を示す斜視図、及び縦断面図。
【図2】(a)(b)及び(c)は本発明の雑排水浄化装置に装備する散気装置の一例の構成を示す外観斜視図、要部斜視断面図、及び要部縦断面図。
【図3】(a)〜(d)は本発明の雑排水浄化装置による浄化性能の分析結果を示す図。
【図4】(e)〜(h)は本発明の雑排水浄化装置による浄化性能の分析結果を示す図。
【図5】(i)は本発明の雑排水浄化装置による浄化性能の分析結果を示す図。
【図6】(a)〜(d)は図3乃至図5の分析結果を項目別にまとめて示す図。
【図7】(a)〜(d)は本発明の雑排水浄化装置による浄化性能の他の分析結果を示す図。
【符号の説明】
1 雑排水浄化装置、2 浄化槽、3 雑排水導入管、4 貯留槽、5 雑排水排出管、6 仕切り板、7a〜7d 区画、11 散気装置、31 浄化材収容室、32 一つの壁(上壁)、32a 小孔、33 他の一つの壁(底壁)、33a 小孔、34、35 側壁、41 浄化材、45 永久磁石、51 空気供給手段、52 側壁、53 底壁、55 空気室、56 散気管。

Claims (7)

  1. 雑排水導入部、雑排水導入部から導入された雑排水を一時的に溜める貯留槽、及び貯留槽内の雑排水を槽外へ排出する雑排水排出部を備えた浄化槽と、該貯留槽内の雑排水内に浸漬するように配置され且つ雑排水内に気泡を放出して攪拌する散気装置と、を備えた雑排水浄化装置において、
    前記散気装置は、少なくとも一つの壁と他の一つの壁に多数の小孔を備えた浄化材収容室と、該浄化材収容室内に収容され且つ粒状又は粉状の三波川変成岩を少なくとも含んだ浄化材と、該浄化材収容室の複数の壁に配置され前記浄化材を介して対向配置された永久磁石と、前記浄化材収容室の前記他の一つの壁の外側に連設されて該浄化材収容室内に空気を供給する空気供給手段と、該空気供給手段に空気を供給するポンプと、を備え、
    前記浄化材収容室に対向配置された各永久磁石は、対向面の極性が同極となるように位置決め配置されることにより前記浄化材内に反発磁界を形成するように構成され、
    前記空気供給手段は、前記他の一つの壁の外側に連設されると共に該他の一つの壁側を除いた全ての壁が閉止壁である空気室と、該空気室内に配管されて前記ポンプによって空気室外部から供給される空気を前記他の一つの壁に設けた小孔を介して前記浄化材収容室内に供給する散気管と、を備え、
    前記散気管から前記浄化材収容室内に供給された空気は、前記永久磁石が形成する反発磁界中にある浄化材を通過して活性化された上で、前記一つの壁に設けた小孔から気泡となって雑排水中に放出され、
    前記散気管からの散気中は、その空気圧によって、前記空気室及び前記浄化材収容室内への雑排水の浸入が排除されることを特徴とする雑排水浄化装置。
  2. 前記散気装置は、一つの箱体内に、前記浄化材収容室と前記空気供給手段を配置した構成を備え、該箱体の上壁は前記小孔を備えた前記一つの壁に相当し、該箱体の全ての側壁及び底壁は閉止壁であり、前記浄化材収容室を構成する前記他の一つの壁は該箱体内において前記浄化材収容室と前記空気室との境界面に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の雑排水浄化装置。
  3. 前記永久磁石は、前記浄化材収容室の対向し合う側壁間、及び上壁に夫々配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の雑排水浄化装置。
  4. 前記浄化材には、三波川変成岩の粉砕粒、或いは/及び、微粉末が含まれ、三波川変成岩は貫通孔としての微細孔同士が互いに連通し合った多孔質構造を備え、かつ2価鉄と3価鉄が役3:1の割合で併存することにより、空気及び水分子に対して酸化還元作用を反復的に継続する性質を有することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の雑排水浄化装置。
  5. 前記三波川変成岩の多孔中に油脂成分を分解する微生物を有していることを特徴とする請求項4に記載の雑排水浄化装置。
  6. 前記散気管から前記浄化材収容室内に供給された空気は、前記永久磁石が形成する反発磁界中にある三波川変成岩を通過する際にこれを攪拌することにより、三波川変成岩の表層の摩耗、剥離を促進して微粉末を生成することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の雑排水浄化装置。
  7. 少なくとも一つの壁と他の一つの壁に多数の小孔を備えた浄化材収容室と、該浄化材収容室内に収容され且つ粒状又は粉状の三波川変成岩を少なくとも含んだ浄化材と、該浄化材収容室の複数の壁に夫々配置され前記浄化材を介して対向配置された永久磁石と、前記浄化材収容室の前記他の一つの壁の外側に連設されて該他の一つの壁の小孔から浄化材収容室内に空気を供給する空気供給手段と、を備え、
    前記浄化材収容室に対向配置された各永久磁石は、対向面の極性が同極となるように位置決め配置されることにより前記浄化材内に反発磁界を形成するように構成されていることを特徴とする散気装置。
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