JP2004236137A - 携帯端末 - Google Patents
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Abstract
【課題】撮像装置を備える携帯端末において、撮像モードの自動切替制御を実現させ、撮像時の操作を簡素化する。
【解決手段】光電変換部21を有する撮像素子20と、光電変換部21に被写体像を結像させるレンズ部32と、を有する撮像装置16を備えた携帯電話機1において、撮像装置16による近接撮像を可能にする近接撮像用光学部材100を有し回動軸111を中心に撮像装置16の周囲を回動可能な環状部材110と、環状部材110を回動させることにより撮像装置16の光軸上に近接撮像用光学部材100を位置させる環状部材回動機構と、撮像装置16により取得した画像データに基づいて環状部材回動機構を駆動制御することにより、通常撮像を行う通常撮像モードから近接撮像を行う近接撮像モードへと自動的に切り替えるCPU11aと、を備える。
【選択図】 図3
【解決手段】光電変換部21を有する撮像素子20と、光電変換部21に被写体像を結像させるレンズ部32と、を有する撮像装置16を備えた携帯電話機1において、撮像装置16による近接撮像を可能にする近接撮像用光学部材100を有し回動軸111を中心に撮像装置16の周囲を回動可能な環状部材110と、環状部材110を回動させることにより撮像装置16の光軸上に近接撮像用光学部材100を位置させる環状部材回動機構と、撮像装置16により取得した画像データに基づいて環状部材回動機構を駆動制御することにより、通常撮像を行う通常撮像モードから近接撮像を行う近接撮像モードへと自動的に切り替えるCPU11aと、を備える。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、情報通信機能や個人情報管理機能を有するPDA、携帯電話機、PHS(R)等の携帯型情報通信端末装置(以下、「携帯端末」という)が種々提案され、実用化されている。近年においては、搭載した撮像装置を用いることにより、外部に存在する所定の被写体を撮像する機能を有する携帯端末が提案されている。例えば、所定の被写体を撮像する通常撮像モードと、近接した位置にある被写体を撮像する近接撮像モードと、を切り替えて撮像可能な携帯端末が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−262164号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載の携帯端末を使用した場合には、ユーザが通常撮像モードか、近接撮像モードか、を自ら判断して切替操作を行う必要があるため、操作が面倒であるという問題があった。特に、特許文献1に記載の携帯端末は、撮像装置の回動に連動させて撮像モードを切り替える構造を有するので、撮像モードを切り替える度にユーザが手指で撮像装置を回動させなければならず、手間がかかっていた。
【0005】
本発明の課題は、撮像装置を備える携帯端末において、撮像モードの自動切替制御を実現させ、撮像時の操作を簡素化することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
光電変換部を有する撮像素子と、前記光電変換部に被写体像を結像させるレンズ部と、を有する撮像装置を備えた携帯端末において、
前記撮像装置による近接撮像を可能にする近接撮像用光学部材を有し、前記撮像装置の光軸に略垂直に配置された回動軸を中心に前記撮像装置の周囲を回動可能な環状部材と、
前記回動軸を中心に前記環状部材を回動させることにより、前記撮像装置の光軸上に前記近接撮像用光学部材を位置させる環状部材回動機構と、
前記撮像装置により取得した画像データに基づいて前記環状部材回動機構を駆動制御することにより、通常撮像を行う通常撮像モードから近接撮像を行う近接撮像モードへと自動的に切り替える制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、制御手段によって、撮像装置により取得した画像データに基づいて環状部材回動機構を駆動制御し、通常撮像を行う通常撮像モードから、近接撮像を行う近接撮像モードへと自動的に切り替えることができる。従って、撮像モードを切り替える際に、ユーザが撮像モードの適否を判断したり手指で切替操作を行ったりする必要がない。また、撮像モードを切り替える際に撮像装置を手指で回動させる必要がない。この結果、撮像時の操作を格段に簡素化することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の携帯端末において、
前記環状部材回動機構は、
前記環状部材の内周面に設けられた第1歯部と、
第1歯部に噛み合う第2歯部を有する内歯車と、
前記制御手段によって駆動されて前記内歯車を回動させるモータと、
から構成されてなることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、環状部材の内周面に設けられた第1歯部と、この第1歯部に噛み合う第2歯部を有する内歯車と、この内歯車を回動させるモータと、から環状部材回動機構を構成しており、モータによって内歯車を回動させることにより、第1歯部が設けられた環状部材を回動させることができる。従って、きわめて簡単な機構で、環状部材の回動と、これに伴う近接撮像への切替と、を実現させることができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の携帯端末において、
前記近接撮像用光学部材は、
前記撮像装置における焦点距離を調節するレンズ、又は、前記撮像装置に入射する光の量を調節する絞り板であることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。本実施の形態においては、本発明を適用した携帯端末の例として、撮像装置付携帯電話機(以下、単に「携帯電話機」と称する)を挙げて説明する。
【0012】
まず、図1から図4を用いて本実施の形態に係る携帯電話機1の機械的構成について説明する。図1は、携帯電話機1の外観構成を示す図である。また、図2は、図1(c)のII−II部分の断面図であり、携帯電話機1に備えられる撮像装置16の構成を説明するためのものである。また、図3は、携帯電話機1に備えられる環状部材回動機構を説明するための斜視図であり、図4は、図3に示した環状部材回動機構の平面図(上から見た図)である。
【0013】
本実施の形態に係る携帯電話機1は、図1に示すように、第1筐体10a及び第2筐体10bがヒンジ結合部10cにより開閉可能に連結されてなる折畳式のものである。
【0014】
第1筐体10aには、折畳時に内側になる面(正面)に表示部13が設けられている(図1(a)参照)。また、第1筐体10aの上部には、撮像装置16のレンズ部32を露出させる孔部16aが設けられている(図1(c)参照)。この孔部16aを介して撮像装置16の撮像素子20に光を入射させることにより、通常撮像又は近接撮像が可能となる。また、図1(a)、(b)に示すように、第1筐体10aの上部にはアンテナ14aが設けられている。
【0015】
また、第1筐体10aの内部には、撮像装置16による近接撮像を可能にする近接撮像用光学部材100と、この近接撮像用光学部材100が設けられた環状部材110と、環状部材110を回動させる環状部材回動機構と、を備えている。これら近接撮像用光学部材100、環状部材110及び環状部材回動機構については、図3及び図4を用いて後述する。
【0016】
第2筐体10bには、正面に入力部12が設けられており、折畳時に外側になる面(背面)に充電パック等の電源制御部17が設けられている。また、第2筐体10bの内部には、装置全体を統合制御する制御部11、図示していない無線基地局との間で着信や発信等に係る無線信号の送受信を行う無線通信部14、記憶部15及び送受話部18が内蔵されている。これら制御部11や無線通信部14等については、図5を用いて後述する。
【0017】
入力部12は、テンキー、各種機能スイッチ、通話モード及びカメラモードの切り替えを行うモード切替スイッチ等を備えており、撮影処理の実施指示の入力等に用いられる。
【0018】
表示部13は、LCD(Liquid Crystal Display)パネル等により構成され、制御部11から入力される表示データに基づいて画面表示を行う。また、表示部13は、撮像装置16によってプレビュー撮影された画像や、制御部11により復号(デコード)されたコード情報内容等を表示する。アンテナ14aは、無線通信部14に接続されている。
【0019】
撮像装置16は、ガラス又はプラスチックからなるレンズ部及び撮像素子を備えて構成され、レンズ部を介して入力される画像を撮像素子で電気信号に変換して、画像データを生成するものである。また、撮像素子は、周囲の光量を検出する光学センサとしての機能を有し、周囲の光量に応じた検出信号を制御部11に出力する。また、撮像装置16は、制御部11の制御に基づいて、通常撮像モードと、近接撮像モードとによる撮像処理が実行可能とされている。
【0020】
撮像装置16の構成について、図2を用いて説明する。撮像装置16は、基板PCの一方の面上に設けられ、光を感じるセンサとなる撮像素子20、撮像素子20に集光させるための光学部材30、光学部材30に入射する光の量を調節する絞り板40、撮像素子20を覆い隠す外枠部材としての鏡枠50、遮光性を有する遮光板60、遮光板60に支持されるフィルタ70、光学部材30を押圧する押圧部材80、光学部材30の位置決めを行うための位置決め電気部品90、等を備えて構成されている。
【0021】
光学部材30は、撮像素子20の光電変換部21に被写体像を結像させるものであり、透明なプラスチック材料を素材とし、図2に示すように、脚部31と、脚部31に支持される凸レンズ形状のレンズ部32と、が一体的に形成されている。尚、光学部材30を携帯電話機1に内蔵させる際には、光軸方向の高さを15mm以下に設定するのが好ましい。
【0022】
絞り板40は、図2に示すように、光学部材30の上面であってレンズ部32の周囲に接着剤Bにより固定されている。絞り板40は、遮光性のある素材からなり、レンズ部32の絞り値(F値)を規定する第一の絞りとしての開口41を有する。
【0023】
鏡枠50は、遮光性を有する素材からなり、光学部材30の外側に配置されている。鏡枠50は、四角柱状に形成され、そのうち対向する二つの内側面には、水平方向に沿って光学部材30を支持する支持部51が一体に形成されている。
【0024】
遮光板60は、鏡枠50の上端部に接着剤により取り付けられている。遮光板60は、光学部材30に対応する位置に、第二の絞りとしての開口61を有しており、この開口61の下方に、赤外線吸収特性を有する素材からなるフィルタ70が接着剤により接合されている。フィルタ70は、光学部材30の径に対応して形成されている。また、遮光板60は、鏡枠50の上端の開口部より少し小さく形成され、この開口部を塞ぐようになっている。そして、遮光板60とフィルタ70とでカバー部材を構成する。このように、基板PCと鏡枠50とカバー部材とが密着し接合しているので、撮像装置16は、防塵、防湿の構造を有する。
【0025】
光学部材30と遮光板50との間には、コイルばねなどの弾性部材により構成された押圧部材80が配置されている。遮光板60が鏡枠50に取り付けられることで、遮光板60が押圧部材80を押圧して、押圧部材80が弾性変形する。この押圧部材80は、光学部材30を図2の紙面下方に向かって所定の押圧力により押圧して、光学部材30を撮像素子20に付勢する。遮光板60から下方の撮像素子20に向かう力が加わった際、押圧部材80が弾性変形することにより、その力を吸収する緩衝作用が働くので、その力は直接撮像素子20には伝達されず、撮像素子20が破損することを防ぐ効果がある。
【0026】
撮像素子20は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型イメージセンサからなる。矩形薄板状の撮像素子20の下面は、基板PCの上面に取り付けられている。撮像素子20の上面中央には、画素が2次元的に配列された光電変換部21が形成されている。光電変換部21の外側には、図示していない処理部が形成されており、処理部の外縁近傍には、図示していない複数のパッドが配置されている。外部接続用端子であるパッドは、図2に示すように、ワイヤWを介して基板PCに接続されている。ワイヤWは、基板PC上の所定の回路に接続されており、この所定の回路により制御部11に撮像画像データが出力されるようになっている。
【0027】
電源制御部17は、例えば、リチウム電池、ニッケル電池、ニカド電池等の2次電池により構成され、電源が投入されると、制御部11の制御に応じて、プラス側の端子及びマイナス側の端子から、携帯電話機1の各部を駆動する駆動回路に所定電圧の電源を供給する。
【0028】
次に、図3及び図4を用いて、近接撮像用光学部材100、環状部材110及び環状部材回動機構について説明する。
【0029】
近接撮像用光学部材100は、撮像装置16による近接撮像を可能にする部材である。近接撮像用光学部材100が、撮像装置16の光軸上に配置されることにより、撮像装置16固有の焦点距離が、近接撮像を可能にする焦点距離(以下、「第2焦点距離」という)に変換される。第2焦点距離は、被写界深度が数cm〜∞となるような焦点距離である。近接撮像用光学部材100としては、クローズアップレンズ、絞り機能を有する絞り板等を採用することができる。
【0030】
環状部材110は、第1筐体10a内の撮像装置16の周囲に配置されて、後述する環状部材回動機構により、撮像装置16の光軸に略垂直な回動軸111を中心に図3及び図4の矢印R1又はR2の方向に回動可能な部材である。環状部材110には、図3及び図4に示すように、真円形の貫通孔112が周に沿って等間隔で複数設けられている。そして、これら貫通孔112には、前記した近接撮像用光学部材100が一つおきに取り付けられている。
【0031】
環状部材回動機構は、前記した回動軸111を中心に環状部材110を回動させることにより、撮像装置16の光軸上に近接撮像用光学部材100を位置させるものである。本実施の形態における環状部材回動機構は、環状部材110の内周面に設けられた第1歯部113と、この第1歯部113に噛み合う第2歯部121を有する内歯車120と、この内歯車120を回動させるモータ130と、から構成されている。
【0032】
内歯車120及びモータ130は、図3に示すように、環状部材110の内側の基板PC近傍に設けられている。モータ130は、制御部11によって駆動される。モータ130を駆動して内歯車120を正回転又は逆回転させると、この内歯車120の第2歯部121に噛み合う第1歯部113を有する環状部材110が、図3及び図4のR1又はR2の方向に回動することとなる。
【0033】
環状部材110を図3の位置から移動させない場合には、環状部材110の貫通孔112を介して撮像装置16の撮像素子20に光が入射する。この結果、通常撮像を行うことができる。一方、環状部材回動機構により、環状部材110を図3のR1又はR2の方向へ移動させると、近接撮像用光学部材100が撮像装置16の光軸上に配置される。この結果、撮像装置16固有の焦点距離が第2焦点距離に変換されるため、近接撮像を行うことができる。
【0034】
次に、図5を用いて、本実施の形態に係る携帯電話機1の機能的構成について説明する。図5は、携帯電話機1の機能的構成を示すブロック図である。図5に示すように、携帯電話機1は、制御部11、入力部12、表示部13、アンテナ14aを有する無線通信部14、記憶部15、撮像装置16、電源制御部17、送受話部18、等を備えて構成され、各部はバス19により接続されている。
【0035】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)11a、書き換え可能な半導体素子で構成されるRAM(Random Access Memory)11b、不揮発性の半導体メモリで構成されるROM(Read Only Memory)11c、等から構成されている。
【0036】
ROM11cには、図示していない携帯電話機1の基本動作制御プログラム、通信処理プログラム、表示部13に表示するための表示用データ、撮像に関するパラメータデータ(自動撮像用のデフォルトの設定データ、プレビュー撮像用のデフォルトの設定データ)等の他、撮像制御プログラムc1、コード認識プログラムc2、コード認識用データc3が記憶されている。ここで、コード認識用データc3は、画像データに情報コードとしての二次元コードが含まれているかを判断するためのコード類似性係数(Q)を設定する際の基準データである。
【0037】
CPU11aは、入力部12から入力される各種指示又は無線通信部14から入力されるデータに従って、ROM11cに記憶されている各種プログラムの中から指定されたプログラムをRAM11bのワークエリアに展開し、この入力指示及び入力データにより前記プログラムに従って各種処理を実行する。そして、CPU11aは、その処理結果をRAM11bの所定の領域に格納するとともに、表示部13に表示させる。
【0038】
具体的に説明すると、CPU11aは、ROM11cに記憶される撮像制御プログラムc1を読み出して、後述する撮像制御処理を実行する。撮像制御処理として、CPU11aは、入力部12から入力されるユーザの操作指示等に従って撮像装置16を制御し、撮像装置16によって取得した画像データをRAM11bに所定のメモリ等に格納した上で、フレームレート25fpsで、表示部13にプレビュー表示させる。
【0039】
また、CPU11aは、コード認識手段として、コード認識プログラムc2に従って、取得した画像データに対して二次元コードである可能性のある二次元コード対象を認識するコード処理を実行する。
【0040】
具体的に説明すると、CPU11aは、5フレーム毎に、画像データと、コード認識用データc3と、を対照することにより、画像データに二次元コードが含まれているか否かの判断を実行する。より具体的には、CPU11aは、類似性係数算出手段として、画像データと、類似性係数算定用情報としてのコード認識用データc3と、を対照することにより、二次元コード対象にコード類似性係数を算出し、このコード類似性係数の値に基づいて、二次元コードである可能性のある二次元コード対象(情報コード対象)や二次元コードを認識する。
【0041】
さらに、CPU11aは、コード類似性係数が、コードを含んでいる可能性があるが、決定的でない数値であると判断した二次元コード対象がある場合には、撮像モードを通常撮像モードから近接撮像モードに切り替える。具体的には、CPU11aは、環状部材回動機構のモータ130を駆動して環状部材110を回動させ、近接撮像用光学部材100を撮像装置16の光軸上に配置することにより、近接撮像を可能にする。すなわち、CPU11aは、本発明における制御手段である。
【0042】
ここで、通常撮像モードとは、被写界深度が1m〜∞の撮像モードである。また、近接撮像モードとは、被写界深度が数cm〜∞の撮像モードであり、通常撮像モードより焦点距離が短く、被写体までの距離が短い場合の撮像に適している。
【0043】
また、CPU11aは、取得した画像データ中に二次元コードを認識した場合には、解読手段として、二次元コードのデコード処理するとともに、表示制御手段として、表示部13に表示させる。また、CPU11aは、実行手段として、デコード処理を行った情報コードの情報に基づく動作を実行する。
【0044】
無線通信部14は、制御部11から入力される指示に従って、無線基地局との間で、アンテナ14aを介して所定の通信方式に対応する携帯電話用の通信プロトコルを実行し、この通信方式で設定される通信チャネルにより、送受話音声の送受信やデータ通信を実行する。
【0045】
記憶部15は、制御部11により実行された処理結果のデータ等を記憶するものである。例えば、記憶部15は、撮像装置16により撮像された画像のデータ、無線通信部14を介して送受信したメールのデータ、通話履歴のデータ等を記憶する。
【0046】
送受話部18は、図示していないマイク、スピーカ、A/D変換部及びD/A変換部等を有し、マイクから入力されるユーザの送話音声をA/D変換処理して、その送話音声データをCPU11aに出力するとともに、CPU11aから入力される受話音声データや、着信音、操作確認音、シャッタ音等の音声データをD/A変換処理して、スピーカから出力する。
【0047】
続いて、図6及び図7を参照して、本実施の形態に係る携帯電話機1の撮像制御処理について説明する。図6は、撮像制御処理を説明するためのフローチャートであり、図7は、撮像制御処理における被写体の概略図である。
【0048】
携帯電話機1のユーザによって、入力部12の所定のボタンが押下されると、CPU11aは、撮像処理の指示の入力であると判断し、ROM11cに記憶されている撮像制御プログラムc1を読み出してRAM11bに展開し、この撮像制御プログラムc1に従って、撮像処理の制御を開始する。このとき、ユーザは、携帯電話機1の撮像装置16を被写体に向けることにより、図7に示すような、被写体(二次元コードのようなもの)を撮影することとする。
【0049】
撮像処理においては、CPU11aは、まずRAM11bに格納されている画像データのフレームのカウント数を0(N=0)にリセットし(ステップS1)、通常撮像モードによる撮像処理の開始指示を撮像装置16に出力する。すると、撮像装置16は、通常撮像モードにおける撮像処理として、光学部材30により集光されて撮像素子20の光電変換部21に結像された被写体画像データを、順次制御部11に出力する(ステップS2)。
【0050】
すると、CPU11aは、撮像装置16より入力される画像データを、順次RAM11bに格納するとともに、これらの画像をフレームレート25fpsで表示部13に表示させるプレビュー表示処理を実行する(ステップS3)。また、CPU11aは、プレビュー表示処理の実行と平行して、撮像装置16から入力される画像のフレーム数をカウント(N=N+1)し(ステップS4)、フレーム数が「5」であるか否かを判断する(ステップS5)。
【0051】
そして、CPU11aは、フレーム数が「5」であると判断した場合(ステップS5:Yes)には、ステップS6に移行する。一方、フレーム数が5でないと判断した場合(ステップS5:No)には、ステップS2に戻ってステップS3及びステップS4を繰り返す。
【0052】
次いで、ステップS6〜ステップS8において、CPU11aは、ROM11cに記憶されているコード認識プログラムc2を読み出してRAM11bに展開し、このコード認識プログラムc2に従って、コード認識処理の制御を開始する。具体的には、CPU11aはフレーム数が「5」となったときの被写体の画像データと、コード認識用データc3と、を比較対照することにより、二次元コードの認識処理を実行する。
【0053】
ここで、認識処理の方法として、例えば、被写体の画像データに二次元コードであることを示す所定の切り出しシンボルを検出することにより認識する方法、被写体の画像データの濃度により認識する方法、二次元コードの所定のモザイク形状を認識する方法、等があるが、これらに限定されるものではない。
【0054】
ステップS6〜ステップS8におけるCPU11aの動作を具体的に説明する。CPU11aは、ステップS6において、画像データと、類似性係数算定情報としてのコード認識用データc3と、を比較することにより、この画像データの二次元コードである可能性を判断するためのコード類似性係数(Q)を算出する。
【0055】
次いで、CPU11aは、算出されたコード類似性係数(Q)の値が、「0.5」以上であるか否かを判断し(ステップS7)、Qは「0.5」以上であると判断した場合(ステップS7:Yes)には、所定の二次元コードの可能性があると判断する。
【0056】
一方、CPU11aは、算出されたコード類似性係数(Q)が0.5未満であると判断した場合(ステップS7:No)には、二次元コードである可能性が少ないと判断し、フレームのカウントを0にリセット設定した(ステップ9)上でステップS2に戻り、プレビュー表示処理と5フレーム毎のコード認識処理と、を繰り返す。
【0057】
このように、CPU11aは、5フレーム毎に、被写体の画像データに対し、二次元コードの認識処理を実行する。従って、CPU11aの処理負荷が低減されることとなって、並行して実行する被写体の画像データの取得処理及び画像データのプレビュー表示処理への影響を軽減することができる。
【0058】
また、CPU11aは、ステップS8においてコード類似性係数(Q)が「1」であるか否かを判断し、「1」であると判断した場合(ステップS8:Yes)には、二次元コードであると判断してステップS10に移行する。
【0059】
一方、CPU11aは、コード類似性係数(Q)が「0.5」以上であるが「1」ではないと判断した場合(ステップS8:No)には、二次元コード対象(情報コード対象)であると認識する。そして、CPU11aは、撮像装置16に近接撮像を実行するように近接撮像モード設定処理を実行し(ステップS11)、ステップS9を経てステップS2に戻る。
【0060】
そしてステップS2以降の工程で、近接撮像モードにおける撮像処理として、CPU11aの制御により、環状部材回動機構のモータ130を駆動して環状部材110を移動させ、近接撮像用光学部材100を撮像装置16の光軸上に配置して、被写体の近接撮像を行う。この際、撮像装置16によって取得された近接撮像の画像データは、表示部13にプレビュー表示される。また、CPU11aは、この近接撮像モードにおける撮像処理及びプレビュー表示処理と平行して、近接撮像モードによる画像データに対し、5フレーム毎のコード認識処理を実行する。
【0061】
このとき、近接撮像モードにおける撮像処理は、通常撮像モードにおける撮像処理に比べて焦点距離が短いので、二次元コードの認識率が向上することとなる。従って、通常撮像モードにおいて二次元コードとしての可能性があるが確定ではないもの(二次元コード対象)を、二次元コードとして認識することができる。これに伴って、被写体の画像データにおける二次元コードの認識率が向上する。
【0062】
ステップS8においてコード類似性係数(Q)が「1」であると判断してステップS10に移行した場合には、CPU11aは、認識された二次元コードのデコード処理を実行し、その二次元コードのコード情報内容を表示部13に表示させる(ステップS12)。ここで、表示部13に表示されるコード情報内容としては、例えば、URLアドレス・電子メールアドレス等の文字情報や、任意の画像情報、等を挙げることができる。
【0063】
次いで、CPU11aは、ユーザによる入力部12の操作により、表示部13に表示されたコード情報内容に対する所定の処理の指示信号が入力されたか否かを判断し(ステップS13)、指示信号が入力されたと判断した場合(ステップS13:Yes)には、その指示に応じた処理を実行(ステップS14)してステップS15に移行する。
【0064】
ここで、コード情報内容に対する所定の処理としては、例えば、コード情報内容がURLアドレスである場合には、そのURLアドレスへの接続指示、コード情報内容が電子メールアドレスである場合には、その電子メールアドレス宛の電子メールの作成指示、コード情報内容が電話番号・電子メールアドレス等である場合には、アドレス帳等への保存処理、等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0065】
一方、CPU11aは、ステップS13において、ユーザからの指示信号の入力がないと判断した場合(ステップS13:No)には、ステップS15に移行する。そして、ステップS15において、CPU11aは、ユーザの入力部12の操作により、撮像処理の終了指示が入力されたか否かを判断し、入力されたと判断した場合には、撮像装置16に撮像処理の終了指示を出力することにより、本撮像制御処理を終了する。
【0066】
一方、CPU11aは、撮像処理の終了指示の入力がないと判断した場合(ステップS15:No)には、ステップS9を経て、ステップS2以降の工程を繰り返す。
【0067】
本実施の形態に係る携帯電話機1においては、制御部11のCPU11aによって、撮像装置16により取得した画像データに基づいて環状部材回動機構のモータ130を駆動制御し、通常撮像を行う通常撮像モードから、近接撮像を行う近接撮像モードへと自動的に切り替えることができる。従って、撮像モードを切り替える際に、ユーザが撮像モードの適否を判断したり手指で切替操作を行ったりする必要がない。また、撮像モードを切り替える際に撮像装置16を手指で回動させる必要がない。この結果、撮像時の操作を格段に簡素化することができる。
【0068】
また、本実施の形態に係る携帯電話機1においては、環状部材110の内周面に設けられた第1歯部113と、この第1歯部113に噛み合う第2歯部121を有する内歯車120と、この内歯車120を回動させるモータ130と、から環状部材回動機構を構成しており、モータ130によって内歯車120を回動させることにより、第1歯部113が設けられた環状部材110を回動させることができる。従って、きわめて簡単な機構で、環状部材110の回動と、これに伴う近接撮像への切替と、を実現させることができる。
【0069】
また、本実施の形態に係る携帯電話機1における撮像制御処理においては、撮像装置16による被写体の画像データの取得処理及びその画像データのプレビュー表示処理と平行して、画像データ中の所定の二次元コードデータの認識処理及び二次元コードデータのデコード処理が自動的に実行される。従って、ユーザは、例えば、名刺や雑誌等に付けられている二次元コードを認識、解読するために面倒な設定をしなくとも通常の撮像処理の場合と同様の操作をすることで、自動的に二次元コードの読取、解読を行えることとなるので、大変使い勝手が良い。
【0070】
また、例えば、通常撮像モードによって取得した画像データのピントがぼけていたり、ノイズが多く含まれていたりすることにより、二次元コードと明確に認識することができないが、その可能性がある場合には、二次元コードの認識に適した近接撮像モードによる撮像処理に自動的に切り換わるように撮像装置移動機構のモータ140が制御される。従って、ユーザに、撮像モードの設定変更の手間を課すことなく、二次元コードの認識精度を高めることができる。
【0071】
また、通常撮像モードによって取得した画像データに二次元コードが含まれている可能性が少ない場合や、明確に二次元コードが認識できた場合には、撮像モードが切り換わらないので、効率的である。
【0072】
なお、本実施の形態における記述内容は、本発明に係る携帯電話機1の好適な一例であり、これに限定されるものではない。例えば、通常撮像モードと、近接撮像モードとによる撮像処理が実行可能であれば、本実施の形態において例示した撮像装置16の構成に限定されるものではない。
【0073】
また、上記において、情報コードの一例として二次元コードを用いて説明を行ったが、二次元コードに限定されるものではなく、例えば、バーコード、カラーコード等どのような情報コードであってもよい。
【0074】
また、本実施の形態に係る携帯電話機1における撮像制御処理においては、二次元コードをデコードすると、そのコード情報内容を表示部13に表示させた上で、ユーザによる所定の処理の指示に基づいて、二次元コードの情報内容に応じた各種処理を実行する構成で説明を行ったが、CPU11aにより、コード情報内容が解読されると自動的に所定の処理を実行する構成であってもよい。
【0075】
その他、本実施の形態における携帯電話機1の細部構成及び詳細動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。また、本発明の携帯端末は、本実施の形態で挙げた携帯電話機1に限定されず、PHS(R)、PC、PDA等であってもよい。
【0076】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、制御手段によって、撮像装置により取得した画像データに基づいて環状部材回動機構を駆動制御し、通常撮像を行う通常撮像モードから、近接撮像を行う近接撮像モードへと自動的に切り替えることができる。従って、撮像モードを切り替える際に、ユーザが撮像モードの適否を判断したり手指で切替操作を行ったりする必要がない。また、撮像モードを切り替える際に撮像装置を手指で回動させる必要がない。この結果、撮像時の操作を格段に簡素化することができる。
【0077】
請求項2記載の発明によれば、環状部材の内周面に設けられた第1歯部と、この第1歯部に噛み合う第2歯部を有する内歯車と、この内歯車を回動させるモータと、から環状部材回動機構を構成しており、モータによって内歯車を回動させることにより、第1歯部が設けられた環状部材を回動させることができる。従って、きわめて簡単な機構で、環状部材の回動と、これに伴う近接撮像への切替と、を実現させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る携帯電話機の外観構成を示すものであり、(a)は携帯電話機の正面図、(b)は携帯電話機の背面図、(c)は携帯電話機の上面図である。
【図2】図1(c)のII−II部分の断面図である。
【図3】図1に示した携帯電話機に備えられる環状部材回動機構を説明するための斜視図である。
【図4】図3に示した環状部材回動機構の平面図(上から見た図)である。
【図5】図1に示した携帯電話機の機能的構成を示すブロック図である。
【図6】図1に示した携帯電話機による撮像制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】図1に示した携帯電話機の撮像装置によって撮像される被写体の例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 携帯電話機(携帯端末)
11a CPU(制御手段)
16 撮像装置
20 撮像素子
21 光電変換部
32 レンズ部
100 近接撮像用光学部材
110 環状部材
113 第1歯部(環状部材回動機構)
120 内歯車(環状部材回動機構)
121 第2歯部(環状部材回動機構)
130 モータ(環状部材回動機構)
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、情報通信機能や個人情報管理機能を有するPDA、携帯電話機、PHS(R)等の携帯型情報通信端末装置(以下、「携帯端末」という)が種々提案され、実用化されている。近年においては、搭載した撮像装置を用いることにより、外部に存在する所定の被写体を撮像する機能を有する携帯端末が提案されている。例えば、所定の被写体を撮像する通常撮像モードと、近接した位置にある被写体を撮像する近接撮像モードと、を切り替えて撮像可能な携帯端末が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−262164号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載の携帯端末を使用した場合には、ユーザが通常撮像モードか、近接撮像モードか、を自ら判断して切替操作を行う必要があるため、操作が面倒であるという問題があった。特に、特許文献1に記載の携帯端末は、撮像装置の回動に連動させて撮像モードを切り替える構造を有するので、撮像モードを切り替える度にユーザが手指で撮像装置を回動させなければならず、手間がかかっていた。
【0005】
本発明の課題は、撮像装置を備える携帯端末において、撮像モードの自動切替制御を実現させ、撮像時の操作を簡素化することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
光電変換部を有する撮像素子と、前記光電変換部に被写体像を結像させるレンズ部と、を有する撮像装置を備えた携帯端末において、
前記撮像装置による近接撮像を可能にする近接撮像用光学部材を有し、前記撮像装置の光軸に略垂直に配置された回動軸を中心に前記撮像装置の周囲を回動可能な環状部材と、
前記回動軸を中心に前記環状部材を回動させることにより、前記撮像装置の光軸上に前記近接撮像用光学部材を位置させる環状部材回動機構と、
前記撮像装置により取得した画像データに基づいて前記環状部材回動機構を駆動制御することにより、通常撮像を行う通常撮像モードから近接撮像を行う近接撮像モードへと自動的に切り替える制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、制御手段によって、撮像装置により取得した画像データに基づいて環状部材回動機構を駆動制御し、通常撮像を行う通常撮像モードから、近接撮像を行う近接撮像モードへと自動的に切り替えることができる。従って、撮像モードを切り替える際に、ユーザが撮像モードの適否を判断したり手指で切替操作を行ったりする必要がない。また、撮像モードを切り替える際に撮像装置を手指で回動させる必要がない。この結果、撮像時の操作を格段に簡素化することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の携帯端末において、
前記環状部材回動機構は、
前記環状部材の内周面に設けられた第1歯部と、
第1歯部に噛み合う第2歯部を有する内歯車と、
前記制御手段によって駆動されて前記内歯車を回動させるモータと、
から構成されてなることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、環状部材の内周面に設けられた第1歯部と、この第1歯部に噛み合う第2歯部を有する内歯車と、この内歯車を回動させるモータと、から環状部材回動機構を構成しており、モータによって内歯車を回動させることにより、第1歯部が設けられた環状部材を回動させることができる。従って、きわめて簡単な機構で、環状部材の回動と、これに伴う近接撮像への切替と、を実現させることができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の携帯端末において、
前記近接撮像用光学部材は、
前記撮像装置における焦点距離を調節するレンズ、又は、前記撮像装置に入射する光の量を調節する絞り板であることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。本実施の形態においては、本発明を適用した携帯端末の例として、撮像装置付携帯電話機(以下、単に「携帯電話機」と称する)を挙げて説明する。
【0012】
まず、図1から図4を用いて本実施の形態に係る携帯電話機1の機械的構成について説明する。図1は、携帯電話機1の外観構成を示す図である。また、図2は、図1(c)のII−II部分の断面図であり、携帯電話機1に備えられる撮像装置16の構成を説明するためのものである。また、図3は、携帯電話機1に備えられる環状部材回動機構を説明するための斜視図であり、図4は、図3に示した環状部材回動機構の平面図(上から見た図)である。
【0013】
本実施の形態に係る携帯電話機1は、図1に示すように、第1筐体10a及び第2筐体10bがヒンジ結合部10cにより開閉可能に連結されてなる折畳式のものである。
【0014】
第1筐体10aには、折畳時に内側になる面(正面)に表示部13が設けられている(図1(a)参照)。また、第1筐体10aの上部には、撮像装置16のレンズ部32を露出させる孔部16aが設けられている(図1(c)参照)。この孔部16aを介して撮像装置16の撮像素子20に光を入射させることにより、通常撮像又は近接撮像が可能となる。また、図1(a)、(b)に示すように、第1筐体10aの上部にはアンテナ14aが設けられている。
【0015】
また、第1筐体10aの内部には、撮像装置16による近接撮像を可能にする近接撮像用光学部材100と、この近接撮像用光学部材100が設けられた環状部材110と、環状部材110を回動させる環状部材回動機構と、を備えている。これら近接撮像用光学部材100、環状部材110及び環状部材回動機構については、図3及び図4を用いて後述する。
【0016】
第2筐体10bには、正面に入力部12が設けられており、折畳時に外側になる面(背面)に充電パック等の電源制御部17が設けられている。また、第2筐体10bの内部には、装置全体を統合制御する制御部11、図示していない無線基地局との間で着信や発信等に係る無線信号の送受信を行う無線通信部14、記憶部15及び送受話部18が内蔵されている。これら制御部11や無線通信部14等については、図5を用いて後述する。
【0017】
入力部12は、テンキー、各種機能スイッチ、通話モード及びカメラモードの切り替えを行うモード切替スイッチ等を備えており、撮影処理の実施指示の入力等に用いられる。
【0018】
表示部13は、LCD(Liquid Crystal Display)パネル等により構成され、制御部11から入力される表示データに基づいて画面表示を行う。また、表示部13は、撮像装置16によってプレビュー撮影された画像や、制御部11により復号(デコード)されたコード情報内容等を表示する。アンテナ14aは、無線通信部14に接続されている。
【0019】
撮像装置16は、ガラス又はプラスチックからなるレンズ部及び撮像素子を備えて構成され、レンズ部を介して入力される画像を撮像素子で電気信号に変換して、画像データを生成するものである。また、撮像素子は、周囲の光量を検出する光学センサとしての機能を有し、周囲の光量に応じた検出信号を制御部11に出力する。また、撮像装置16は、制御部11の制御に基づいて、通常撮像モードと、近接撮像モードとによる撮像処理が実行可能とされている。
【0020】
撮像装置16の構成について、図2を用いて説明する。撮像装置16は、基板PCの一方の面上に設けられ、光を感じるセンサとなる撮像素子20、撮像素子20に集光させるための光学部材30、光学部材30に入射する光の量を調節する絞り板40、撮像素子20を覆い隠す外枠部材としての鏡枠50、遮光性を有する遮光板60、遮光板60に支持されるフィルタ70、光学部材30を押圧する押圧部材80、光学部材30の位置決めを行うための位置決め電気部品90、等を備えて構成されている。
【0021】
光学部材30は、撮像素子20の光電変換部21に被写体像を結像させるものであり、透明なプラスチック材料を素材とし、図2に示すように、脚部31と、脚部31に支持される凸レンズ形状のレンズ部32と、が一体的に形成されている。尚、光学部材30を携帯電話機1に内蔵させる際には、光軸方向の高さを15mm以下に設定するのが好ましい。
【0022】
絞り板40は、図2に示すように、光学部材30の上面であってレンズ部32の周囲に接着剤Bにより固定されている。絞り板40は、遮光性のある素材からなり、レンズ部32の絞り値(F値)を規定する第一の絞りとしての開口41を有する。
【0023】
鏡枠50は、遮光性を有する素材からなり、光学部材30の外側に配置されている。鏡枠50は、四角柱状に形成され、そのうち対向する二つの内側面には、水平方向に沿って光学部材30を支持する支持部51が一体に形成されている。
【0024】
遮光板60は、鏡枠50の上端部に接着剤により取り付けられている。遮光板60は、光学部材30に対応する位置に、第二の絞りとしての開口61を有しており、この開口61の下方に、赤外線吸収特性を有する素材からなるフィルタ70が接着剤により接合されている。フィルタ70は、光学部材30の径に対応して形成されている。また、遮光板60は、鏡枠50の上端の開口部より少し小さく形成され、この開口部を塞ぐようになっている。そして、遮光板60とフィルタ70とでカバー部材を構成する。このように、基板PCと鏡枠50とカバー部材とが密着し接合しているので、撮像装置16は、防塵、防湿の構造を有する。
【0025】
光学部材30と遮光板50との間には、コイルばねなどの弾性部材により構成された押圧部材80が配置されている。遮光板60が鏡枠50に取り付けられることで、遮光板60が押圧部材80を押圧して、押圧部材80が弾性変形する。この押圧部材80は、光学部材30を図2の紙面下方に向かって所定の押圧力により押圧して、光学部材30を撮像素子20に付勢する。遮光板60から下方の撮像素子20に向かう力が加わった際、押圧部材80が弾性変形することにより、その力を吸収する緩衝作用が働くので、その力は直接撮像素子20には伝達されず、撮像素子20が破損することを防ぐ効果がある。
【0026】
撮像素子20は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型イメージセンサからなる。矩形薄板状の撮像素子20の下面は、基板PCの上面に取り付けられている。撮像素子20の上面中央には、画素が2次元的に配列された光電変換部21が形成されている。光電変換部21の外側には、図示していない処理部が形成されており、処理部の外縁近傍には、図示していない複数のパッドが配置されている。外部接続用端子であるパッドは、図2に示すように、ワイヤWを介して基板PCに接続されている。ワイヤWは、基板PC上の所定の回路に接続されており、この所定の回路により制御部11に撮像画像データが出力されるようになっている。
【0027】
電源制御部17は、例えば、リチウム電池、ニッケル電池、ニカド電池等の2次電池により構成され、電源が投入されると、制御部11の制御に応じて、プラス側の端子及びマイナス側の端子から、携帯電話機1の各部を駆動する駆動回路に所定電圧の電源を供給する。
【0028】
次に、図3及び図4を用いて、近接撮像用光学部材100、環状部材110及び環状部材回動機構について説明する。
【0029】
近接撮像用光学部材100は、撮像装置16による近接撮像を可能にする部材である。近接撮像用光学部材100が、撮像装置16の光軸上に配置されることにより、撮像装置16固有の焦点距離が、近接撮像を可能にする焦点距離(以下、「第2焦点距離」という)に変換される。第2焦点距離は、被写界深度が数cm〜∞となるような焦点距離である。近接撮像用光学部材100としては、クローズアップレンズ、絞り機能を有する絞り板等を採用することができる。
【0030】
環状部材110は、第1筐体10a内の撮像装置16の周囲に配置されて、後述する環状部材回動機構により、撮像装置16の光軸に略垂直な回動軸111を中心に図3及び図4の矢印R1又はR2の方向に回動可能な部材である。環状部材110には、図3及び図4に示すように、真円形の貫通孔112が周に沿って等間隔で複数設けられている。そして、これら貫通孔112には、前記した近接撮像用光学部材100が一つおきに取り付けられている。
【0031】
環状部材回動機構は、前記した回動軸111を中心に環状部材110を回動させることにより、撮像装置16の光軸上に近接撮像用光学部材100を位置させるものである。本実施の形態における環状部材回動機構は、環状部材110の内周面に設けられた第1歯部113と、この第1歯部113に噛み合う第2歯部121を有する内歯車120と、この内歯車120を回動させるモータ130と、から構成されている。
【0032】
内歯車120及びモータ130は、図3に示すように、環状部材110の内側の基板PC近傍に設けられている。モータ130は、制御部11によって駆動される。モータ130を駆動して内歯車120を正回転又は逆回転させると、この内歯車120の第2歯部121に噛み合う第1歯部113を有する環状部材110が、図3及び図4のR1又はR2の方向に回動することとなる。
【0033】
環状部材110を図3の位置から移動させない場合には、環状部材110の貫通孔112を介して撮像装置16の撮像素子20に光が入射する。この結果、通常撮像を行うことができる。一方、環状部材回動機構により、環状部材110を図3のR1又はR2の方向へ移動させると、近接撮像用光学部材100が撮像装置16の光軸上に配置される。この結果、撮像装置16固有の焦点距離が第2焦点距離に変換されるため、近接撮像を行うことができる。
【0034】
次に、図5を用いて、本実施の形態に係る携帯電話機1の機能的構成について説明する。図5は、携帯電話機1の機能的構成を示すブロック図である。図5に示すように、携帯電話機1は、制御部11、入力部12、表示部13、アンテナ14aを有する無線通信部14、記憶部15、撮像装置16、電源制御部17、送受話部18、等を備えて構成され、各部はバス19により接続されている。
【0035】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)11a、書き換え可能な半導体素子で構成されるRAM(Random Access Memory)11b、不揮発性の半導体メモリで構成されるROM(Read Only Memory)11c、等から構成されている。
【0036】
ROM11cには、図示していない携帯電話機1の基本動作制御プログラム、通信処理プログラム、表示部13に表示するための表示用データ、撮像に関するパラメータデータ(自動撮像用のデフォルトの設定データ、プレビュー撮像用のデフォルトの設定データ)等の他、撮像制御プログラムc1、コード認識プログラムc2、コード認識用データc3が記憶されている。ここで、コード認識用データc3は、画像データに情報コードとしての二次元コードが含まれているかを判断するためのコード類似性係数(Q)を設定する際の基準データである。
【0037】
CPU11aは、入力部12から入力される各種指示又は無線通信部14から入力されるデータに従って、ROM11cに記憶されている各種プログラムの中から指定されたプログラムをRAM11bのワークエリアに展開し、この入力指示及び入力データにより前記プログラムに従って各種処理を実行する。そして、CPU11aは、その処理結果をRAM11bの所定の領域に格納するとともに、表示部13に表示させる。
【0038】
具体的に説明すると、CPU11aは、ROM11cに記憶される撮像制御プログラムc1を読み出して、後述する撮像制御処理を実行する。撮像制御処理として、CPU11aは、入力部12から入力されるユーザの操作指示等に従って撮像装置16を制御し、撮像装置16によって取得した画像データをRAM11bに所定のメモリ等に格納した上で、フレームレート25fpsで、表示部13にプレビュー表示させる。
【0039】
また、CPU11aは、コード認識手段として、コード認識プログラムc2に従って、取得した画像データに対して二次元コードである可能性のある二次元コード対象を認識するコード処理を実行する。
【0040】
具体的に説明すると、CPU11aは、5フレーム毎に、画像データと、コード認識用データc3と、を対照することにより、画像データに二次元コードが含まれているか否かの判断を実行する。より具体的には、CPU11aは、類似性係数算出手段として、画像データと、類似性係数算定用情報としてのコード認識用データc3と、を対照することにより、二次元コード対象にコード類似性係数を算出し、このコード類似性係数の値に基づいて、二次元コードである可能性のある二次元コード対象(情報コード対象)や二次元コードを認識する。
【0041】
さらに、CPU11aは、コード類似性係数が、コードを含んでいる可能性があるが、決定的でない数値であると判断した二次元コード対象がある場合には、撮像モードを通常撮像モードから近接撮像モードに切り替える。具体的には、CPU11aは、環状部材回動機構のモータ130を駆動して環状部材110を回動させ、近接撮像用光学部材100を撮像装置16の光軸上に配置することにより、近接撮像を可能にする。すなわち、CPU11aは、本発明における制御手段である。
【0042】
ここで、通常撮像モードとは、被写界深度が1m〜∞の撮像モードである。また、近接撮像モードとは、被写界深度が数cm〜∞の撮像モードであり、通常撮像モードより焦点距離が短く、被写体までの距離が短い場合の撮像に適している。
【0043】
また、CPU11aは、取得した画像データ中に二次元コードを認識した場合には、解読手段として、二次元コードのデコード処理するとともに、表示制御手段として、表示部13に表示させる。また、CPU11aは、実行手段として、デコード処理を行った情報コードの情報に基づく動作を実行する。
【0044】
無線通信部14は、制御部11から入力される指示に従って、無線基地局との間で、アンテナ14aを介して所定の通信方式に対応する携帯電話用の通信プロトコルを実行し、この通信方式で設定される通信チャネルにより、送受話音声の送受信やデータ通信を実行する。
【0045】
記憶部15は、制御部11により実行された処理結果のデータ等を記憶するものである。例えば、記憶部15は、撮像装置16により撮像された画像のデータ、無線通信部14を介して送受信したメールのデータ、通話履歴のデータ等を記憶する。
【0046】
送受話部18は、図示していないマイク、スピーカ、A/D変換部及びD/A変換部等を有し、マイクから入力されるユーザの送話音声をA/D変換処理して、その送話音声データをCPU11aに出力するとともに、CPU11aから入力される受話音声データや、着信音、操作確認音、シャッタ音等の音声データをD/A変換処理して、スピーカから出力する。
【0047】
続いて、図6及び図7を参照して、本実施の形態に係る携帯電話機1の撮像制御処理について説明する。図6は、撮像制御処理を説明するためのフローチャートであり、図7は、撮像制御処理における被写体の概略図である。
【0048】
携帯電話機1のユーザによって、入力部12の所定のボタンが押下されると、CPU11aは、撮像処理の指示の入力であると判断し、ROM11cに記憶されている撮像制御プログラムc1を読み出してRAM11bに展開し、この撮像制御プログラムc1に従って、撮像処理の制御を開始する。このとき、ユーザは、携帯電話機1の撮像装置16を被写体に向けることにより、図7に示すような、被写体(二次元コードのようなもの)を撮影することとする。
【0049】
撮像処理においては、CPU11aは、まずRAM11bに格納されている画像データのフレームのカウント数を0(N=0)にリセットし(ステップS1)、通常撮像モードによる撮像処理の開始指示を撮像装置16に出力する。すると、撮像装置16は、通常撮像モードにおける撮像処理として、光学部材30により集光されて撮像素子20の光電変換部21に結像された被写体画像データを、順次制御部11に出力する(ステップS2)。
【0050】
すると、CPU11aは、撮像装置16より入力される画像データを、順次RAM11bに格納するとともに、これらの画像をフレームレート25fpsで表示部13に表示させるプレビュー表示処理を実行する(ステップS3)。また、CPU11aは、プレビュー表示処理の実行と平行して、撮像装置16から入力される画像のフレーム数をカウント(N=N+1)し(ステップS4)、フレーム数が「5」であるか否かを判断する(ステップS5)。
【0051】
そして、CPU11aは、フレーム数が「5」であると判断した場合(ステップS5:Yes)には、ステップS6に移行する。一方、フレーム数が5でないと判断した場合(ステップS5:No)には、ステップS2に戻ってステップS3及びステップS4を繰り返す。
【0052】
次いで、ステップS6〜ステップS8において、CPU11aは、ROM11cに記憶されているコード認識プログラムc2を読み出してRAM11bに展開し、このコード認識プログラムc2に従って、コード認識処理の制御を開始する。具体的には、CPU11aはフレーム数が「5」となったときの被写体の画像データと、コード認識用データc3と、を比較対照することにより、二次元コードの認識処理を実行する。
【0053】
ここで、認識処理の方法として、例えば、被写体の画像データに二次元コードであることを示す所定の切り出しシンボルを検出することにより認識する方法、被写体の画像データの濃度により認識する方法、二次元コードの所定のモザイク形状を認識する方法、等があるが、これらに限定されるものではない。
【0054】
ステップS6〜ステップS8におけるCPU11aの動作を具体的に説明する。CPU11aは、ステップS6において、画像データと、類似性係数算定情報としてのコード認識用データc3と、を比較することにより、この画像データの二次元コードである可能性を判断するためのコード類似性係数(Q)を算出する。
【0055】
次いで、CPU11aは、算出されたコード類似性係数(Q)の値が、「0.5」以上であるか否かを判断し(ステップS7)、Qは「0.5」以上であると判断した場合(ステップS7:Yes)には、所定の二次元コードの可能性があると判断する。
【0056】
一方、CPU11aは、算出されたコード類似性係数(Q)が0.5未満であると判断した場合(ステップS7:No)には、二次元コードである可能性が少ないと判断し、フレームのカウントを0にリセット設定した(ステップ9)上でステップS2に戻り、プレビュー表示処理と5フレーム毎のコード認識処理と、を繰り返す。
【0057】
このように、CPU11aは、5フレーム毎に、被写体の画像データに対し、二次元コードの認識処理を実行する。従って、CPU11aの処理負荷が低減されることとなって、並行して実行する被写体の画像データの取得処理及び画像データのプレビュー表示処理への影響を軽減することができる。
【0058】
また、CPU11aは、ステップS8においてコード類似性係数(Q)が「1」であるか否かを判断し、「1」であると判断した場合(ステップS8:Yes)には、二次元コードであると判断してステップS10に移行する。
【0059】
一方、CPU11aは、コード類似性係数(Q)が「0.5」以上であるが「1」ではないと判断した場合(ステップS8:No)には、二次元コード対象(情報コード対象)であると認識する。そして、CPU11aは、撮像装置16に近接撮像を実行するように近接撮像モード設定処理を実行し(ステップS11)、ステップS9を経てステップS2に戻る。
【0060】
そしてステップS2以降の工程で、近接撮像モードにおける撮像処理として、CPU11aの制御により、環状部材回動機構のモータ130を駆動して環状部材110を移動させ、近接撮像用光学部材100を撮像装置16の光軸上に配置して、被写体の近接撮像を行う。この際、撮像装置16によって取得された近接撮像の画像データは、表示部13にプレビュー表示される。また、CPU11aは、この近接撮像モードにおける撮像処理及びプレビュー表示処理と平行して、近接撮像モードによる画像データに対し、5フレーム毎のコード認識処理を実行する。
【0061】
このとき、近接撮像モードにおける撮像処理は、通常撮像モードにおける撮像処理に比べて焦点距離が短いので、二次元コードの認識率が向上することとなる。従って、通常撮像モードにおいて二次元コードとしての可能性があるが確定ではないもの(二次元コード対象)を、二次元コードとして認識することができる。これに伴って、被写体の画像データにおける二次元コードの認識率が向上する。
【0062】
ステップS8においてコード類似性係数(Q)が「1」であると判断してステップS10に移行した場合には、CPU11aは、認識された二次元コードのデコード処理を実行し、その二次元コードのコード情報内容を表示部13に表示させる(ステップS12)。ここで、表示部13に表示されるコード情報内容としては、例えば、URLアドレス・電子メールアドレス等の文字情報や、任意の画像情報、等を挙げることができる。
【0063】
次いで、CPU11aは、ユーザによる入力部12の操作により、表示部13に表示されたコード情報内容に対する所定の処理の指示信号が入力されたか否かを判断し(ステップS13)、指示信号が入力されたと判断した場合(ステップS13:Yes)には、その指示に応じた処理を実行(ステップS14)してステップS15に移行する。
【0064】
ここで、コード情報内容に対する所定の処理としては、例えば、コード情報内容がURLアドレスである場合には、そのURLアドレスへの接続指示、コード情報内容が電子メールアドレスである場合には、その電子メールアドレス宛の電子メールの作成指示、コード情報内容が電話番号・電子メールアドレス等である場合には、アドレス帳等への保存処理、等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0065】
一方、CPU11aは、ステップS13において、ユーザからの指示信号の入力がないと判断した場合(ステップS13:No)には、ステップS15に移行する。そして、ステップS15において、CPU11aは、ユーザの入力部12の操作により、撮像処理の終了指示が入力されたか否かを判断し、入力されたと判断した場合には、撮像装置16に撮像処理の終了指示を出力することにより、本撮像制御処理を終了する。
【0066】
一方、CPU11aは、撮像処理の終了指示の入力がないと判断した場合(ステップS15:No)には、ステップS9を経て、ステップS2以降の工程を繰り返す。
【0067】
本実施の形態に係る携帯電話機1においては、制御部11のCPU11aによって、撮像装置16により取得した画像データに基づいて環状部材回動機構のモータ130を駆動制御し、通常撮像を行う通常撮像モードから、近接撮像を行う近接撮像モードへと自動的に切り替えることができる。従って、撮像モードを切り替える際に、ユーザが撮像モードの適否を判断したり手指で切替操作を行ったりする必要がない。また、撮像モードを切り替える際に撮像装置16を手指で回動させる必要がない。この結果、撮像時の操作を格段に簡素化することができる。
【0068】
また、本実施の形態に係る携帯電話機1においては、環状部材110の内周面に設けられた第1歯部113と、この第1歯部113に噛み合う第2歯部121を有する内歯車120と、この内歯車120を回動させるモータ130と、から環状部材回動機構を構成しており、モータ130によって内歯車120を回動させることにより、第1歯部113が設けられた環状部材110を回動させることができる。従って、きわめて簡単な機構で、環状部材110の回動と、これに伴う近接撮像への切替と、を実現させることができる。
【0069】
また、本実施の形態に係る携帯電話機1における撮像制御処理においては、撮像装置16による被写体の画像データの取得処理及びその画像データのプレビュー表示処理と平行して、画像データ中の所定の二次元コードデータの認識処理及び二次元コードデータのデコード処理が自動的に実行される。従って、ユーザは、例えば、名刺や雑誌等に付けられている二次元コードを認識、解読するために面倒な設定をしなくとも通常の撮像処理の場合と同様の操作をすることで、自動的に二次元コードの読取、解読を行えることとなるので、大変使い勝手が良い。
【0070】
また、例えば、通常撮像モードによって取得した画像データのピントがぼけていたり、ノイズが多く含まれていたりすることにより、二次元コードと明確に認識することができないが、その可能性がある場合には、二次元コードの認識に適した近接撮像モードによる撮像処理に自動的に切り換わるように撮像装置移動機構のモータ140が制御される。従って、ユーザに、撮像モードの設定変更の手間を課すことなく、二次元コードの認識精度を高めることができる。
【0071】
また、通常撮像モードによって取得した画像データに二次元コードが含まれている可能性が少ない場合や、明確に二次元コードが認識できた場合には、撮像モードが切り換わらないので、効率的である。
【0072】
なお、本実施の形態における記述内容は、本発明に係る携帯電話機1の好適な一例であり、これに限定されるものではない。例えば、通常撮像モードと、近接撮像モードとによる撮像処理が実行可能であれば、本実施の形態において例示した撮像装置16の構成に限定されるものではない。
【0073】
また、上記において、情報コードの一例として二次元コードを用いて説明を行ったが、二次元コードに限定されるものではなく、例えば、バーコード、カラーコード等どのような情報コードであってもよい。
【0074】
また、本実施の形態に係る携帯電話機1における撮像制御処理においては、二次元コードをデコードすると、そのコード情報内容を表示部13に表示させた上で、ユーザによる所定の処理の指示に基づいて、二次元コードの情報内容に応じた各種処理を実行する構成で説明を行ったが、CPU11aにより、コード情報内容が解読されると自動的に所定の処理を実行する構成であってもよい。
【0075】
その他、本実施の形態における携帯電話機1の細部構成及び詳細動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。また、本発明の携帯端末は、本実施の形態で挙げた携帯電話機1に限定されず、PHS(R)、PC、PDA等であってもよい。
【0076】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、制御手段によって、撮像装置により取得した画像データに基づいて環状部材回動機構を駆動制御し、通常撮像を行う通常撮像モードから、近接撮像を行う近接撮像モードへと自動的に切り替えることができる。従って、撮像モードを切り替える際に、ユーザが撮像モードの適否を判断したり手指で切替操作を行ったりする必要がない。また、撮像モードを切り替える際に撮像装置を手指で回動させる必要がない。この結果、撮像時の操作を格段に簡素化することができる。
【0077】
請求項2記載の発明によれば、環状部材の内周面に設けられた第1歯部と、この第1歯部に噛み合う第2歯部を有する内歯車と、この内歯車を回動させるモータと、から環状部材回動機構を構成しており、モータによって内歯車を回動させることにより、第1歯部が設けられた環状部材を回動させることができる。従って、きわめて簡単な機構で、環状部材の回動と、これに伴う近接撮像への切替と、を実現させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る携帯電話機の外観構成を示すものであり、(a)は携帯電話機の正面図、(b)は携帯電話機の背面図、(c)は携帯電話機の上面図である。
【図2】図1(c)のII−II部分の断面図である。
【図3】図1に示した携帯電話機に備えられる環状部材回動機構を説明するための斜視図である。
【図4】図3に示した環状部材回動機構の平面図(上から見た図)である。
【図5】図1に示した携帯電話機の機能的構成を示すブロック図である。
【図6】図1に示した携帯電話機による撮像制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】図1に示した携帯電話機の撮像装置によって撮像される被写体の例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 携帯電話機(携帯端末)
11a CPU(制御手段)
16 撮像装置
20 撮像素子
21 光電変換部
32 レンズ部
100 近接撮像用光学部材
110 環状部材
113 第1歯部(環状部材回動機構)
120 内歯車(環状部材回動機構)
121 第2歯部(環状部材回動機構)
130 モータ(環状部材回動機構)
Claims (3)
- 光電変換部を有する撮像素子と、前記光電変換部に被写体像を結像させるレンズ部と、を有する撮像装置を備えた携帯端末において、
前記撮像装置による近接撮像を可能にする近接撮像用光学部材を有し、前記撮像装置の光軸に略垂直に配置された回動軸を中心に前記撮像装置の周囲を回動可能な環状部材と、
前記回動軸を中心に前記環状部材を回動させることにより、前記撮像装置の光軸上に前記近接撮像用光学部材を位置させる環状部材回動機構と、
前記撮像装置により取得した画像データに基づいて前記環状部材回動機構を駆動制御することにより、通常撮像を行う通常撮像モードから近接撮像を行う近接撮像モードへと自動的に切り替える制御手段と、
を備えることを特徴とする携帯端末。 - 前記環状部材回動機構は、
前記環状部材の内周面に設けられた第1歯部と、
第1歯部に噛み合う第2歯部を有する内歯車と、
前記制御手段によって駆動されて前記内歯車を回動させるモータと、
から構成されてなることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。 - 前記近接撮像用光学部材は、
前記撮像装置における焦点距離を調節するレンズ、又は、前記撮像装置に入射する光の量を調節する絞り板であることを特徴とする請求項1又は2に記載の携帯端末。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003024078A JP2004236137A (ja) | 2003-01-31 | 2003-01-31 | 携帯端末 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003024078A JP2004236137A (ja) | 2003-01-31 | 2003-01-31 | 携帯端末 |
Publications (1)
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JP2004236137A true JP2004236137A (ja) | 2004-08-19 |
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ID=32952715
Family Applications (1)
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JP2003024078A Pending JP2004236137A (ja) | 2003-01-31 | 2003-01-31 | 携帯端末 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004236137A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023061384A1 (zh) * | 2021-10-12 | 2023-04-20 | 北京派尔特医疗科技股份有限公司 | 一种超声刀 |
-
2003
- 2003-01-31 JP JP2003024078A patent/JP2004236137A/ja active Pending
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WO2023061384A1 (zh) * | 2021-10-12 | 2023-04-20 | 北京派尔特医疗科技股份有限公司 | 一种超声刀 |
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