JP2004228715A - 光伝送システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】送信装置10は、WDMの波長多重を行って光信号を送信する。受信装置20は、波長多重された光信号を受信する。光伝送路3は、光中継装置40−1〜40−nが設置され、分散補償間隔に対し、累積波長分散がゼロとならないように、または累積波長分散がゼロとなる回数を減らして、分散補償する。この場合、負の分散を持つ中継区間を主伝送路として、主伝送路の分散を正の分散を持つ1中継区間で補償した分散補償間隔で構成し、分散補償間隔に対し、中継区間の平均分散の絶対値の多種類化、中継区間数の多種類化、中継区間距離の多種類化、の少なくとも1つを行って累積波長分散のランダム化を行う。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光伝送システムに関し、特にWDM(Wavelength Division Multiplex)の光伝送を行う光伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、長距離の光伝送システムでは、光信号を電気信号に変換して、retiming(タイミング)、reshaping(等化増幅)及びregenerating(識別再生)を行う光再生中継器が用いられていたが、現在ではファイバを増幅媒体として光のまま増幅する線形の光増幅器が主流となっている。光再生中継器を光増幅器に置き換えることにより、中継器内の部品点数は大幅に削減され、信頼性の確保及び大幅なコストダウンが見込まれる。
【0003】
また、光伝送システムの大容量化を実現する方法のひとつとして、1つの伝送路に2つ以上の異なる波長を持つ光信号を多重して伝送する波長多重伝送方式(WDM)が開発されている。このWDMと光増幅器とを組み合わせることにより、2つ以上の異なる波長を持つ光信号を一括して中継増幅することが可能となり、経済的な構成で、大容量かつ長距離の伝送が実現できる。
【0004】
このようなシステムにおいて、光信号パワーの増大、伝送距離の長距離化、光信号数の増大が進んでくると、光伝送路の波長分散と非線形作用は、無視できないきわめて重要な伝送特性となってくる。このため、高速大容量の光伝送路を構築するためには、波長分散と非線形作用の2つが設計上の大切な要素となる。
【0005】
ここで、波長分散とは、光がファイバ中を伝搬すると波形が時間軸に沿って広がる現象のことをいう。また、非線形性とは、ガラス中に比較的強いパワーの光を伝搬させたとき、光強度に応じてガラスの物性が変化する現象のことをいう。光信号を歪みなく長距離伝送させるには、波長分散、非線形性が十分に小さいことが必須である。
【0006】
一方、光信号は、ファイバ中を伝搬すると、上述の波長分散が生じるが、伝搬方向に分散値を補償するような分散補償ファイバを接続すれば、等価的に分散をゼロにする(キャンセルする)ことができる。これを周期的に繰り返すような伝送路の設計は分散マネジメントと呼ばれている。分散補償された伝送路は、分散劣化を補償するとともに、非線形作用も緩和することが知られている。
【0007】
従来の分散補償技術としては、1585nmにゼロ分散波長を持ち、信号光帯域で波長分散が約−2(ps/nm/km)の分散シフトファイバ(NZ−DSF:Non−zeroDispersion−Shifted Fiber)と、1310nmにゼロ分散波長を持ち、信号光帯域で波長分散が約+18(ps/nm/km)のシングルモードファイバ(SMF:Single Mode Fiber)とを組み合わせて分散補償するシステムが提案されている(例えば、非特許文献1)。
【0008】
また、1中継区間の前半に、信号光帯域で正分散を持ち、1.3μmでゼロ分散となる正分散ファイバ(Positive dispersion fiber:+D fiber)と、その区間の後半に+D fiberの波長分散及び波長分散スロープを補償できる負分散ファイバ(Negative dispersion fiber:−D fiber)とからなる混合伝送路を用いて、分散補償しているシステムもある(例えば、非特許文献2)。
【0009】
【非特許文献1】
N.S.Bergano著,「Wavelength Division Multiplexing in Long−HaulTransmission Systems,IEEE Journal of Lightwave Technology,vol. 14,no. 6,pp. 1299−1308,1996」
【非特許文献2】
M. Murakami著,「Long−haul 16x10WDM transmission experiment using higher order fiber dispersion management technique”,M. Murakami et
al,pp.313−314,ECOC’98,1998.」
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような非特許文献1の技術(以下、従来技術1)では、波長分散の傾きを示す波長分散スロープ(波長分散の波長に対する1次微分)の影響により、伝送帯域が拡大した場合、拡大したすべての信号光波長に対して、分散補償することが不可能であるといった問題があった。
【0011】
また、非特許文献2の技術(以下、従来技術2)では、伝送帯域が拡大した場合、拡大した信号光波長に対しても、分散補償は可能であるが、分散補償間隔毎に波長間のビット配置が同じ位置になってしまうため、非線形現象による波形劣化が生じてしまい、伝送特性が劣化するといった問題があった。
【0012】
一方、近年、ラマン増幅を使った光増幅器が注目されている。これは、物質内の振動現象により入射光と異なる波長の光が散乱される物理現象を利用して、光ファイバ伝送路全体に強い励起光を入射させて光増幅を行うものである。
【0013】
ラマン散乱による利得のピークは、長波長側に約100nm周波数がシフトした位置になる。すなわち、入射する励起光の約100nm長波長側の光信号を励起することになるので、例えば、1.55μmの波長の光信号を増幅するためには、1.45μm付近の波長の励起光を光ファイバ伝送路に入射させることになる。
【0014】
このようなラマン増幅方式を中継器に適用して、光増幅を行うことにより、エルビウム(Er3+)添加ファイバ(EDF:Erbium−Doped Fiber)を増幅用媒体とした光増幅器よりも、長距離の光ファイバケーブルを敷設することができ、中継間隔を拡大させることができる。また、ラマン増幅は、低雑音であり、かつ多波長の励起光源を用いることで広帯域化も実現できる。
【0015】
しかし、ラマン利得は、光増幅媒体であるファイバの長さによって変化するため、中継器を挟んで上り方向の伝送路と下り方向の伝送路で、混合伝送路(+D fiberと−D fiberからなる伝送路)を用いている場合、分散特性を変えるために、上り、下りで混合伝送路の長さ比を変えているような状態では、上りと下りのファイバで出るラマン利得が異なってしまい、光増幅の信頼性が低下するといった問題があった。
【0016】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、非線形効果による波形歪み及びラマン増幅の特性変動を低減して、光通信の伝送品質及び信頼性の向上を図った光伝送システムを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、図1に示すような、光信号の伝送を行う光伝送システム1において、WDMの波長多重を行って光信号を送信する送信装置10と、波長多重された光信号を受信する受信装置20と、光中継装置40−1〜40−nが設置され、分散補償間隔に対し、累積波長分散がゼロとならないように、または累積波長分散がゼロとなる回数を減らして、分散補償した光伝送路3と、を有することを特徴とする光伝送システム1が提供される。
【0018】
ここで、送信装置10は、WDMの波長多重を行って光信号を送信する。受信装置20は、波長多重された光信号を受信する。光伝送路3は、光中継装置40−1〜40−nが設置され、分散補償間隔に対し、累積波長分散がゼロとならないように、または累積波長分散がゼロとなる回数を減らして、分散補償する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の光伝送システムの原理図である。光伝送システム1は、送信装置10と、受信装置20と、複数の光中継装置40−1〜40−n(総称する場合は、光中継装置40とする)が設置され、複数の中継区間を有する光伝送路3とから構成され、高速大容量で長距離の光伝送を行うシステムである。なお、実際には、1つの局内に送信装置10と受信装置20が設けられて、上り/下りの光伝送路3で、局間で双方向に光通信を行うものであるが、図では片方向のみ示す。
【0020】
送信装置10は、SONET、SDH、ATM等からの光信号に対し、WDMの波長多重を行って光伝送路3から波長多重光信号を送信する。受信装置20は、光伝送路3を通じて波長多重されている光信号を受信し、波長毎に分離して処理する。光伝送路3は、光中継装置40−1〜40−nが設置され、分散補償間隔に対し、累積波長分散がゼロとならないように、または累積波長分散がゼロとなる回数を減らして分散補償する。
【0021】
ここで、図に示す分散マップ(距離に対する累積分散の遷移を表した図)を用いて、従来と本発明の分散マネジメントの違いについて説明する。従来の分散マネジメントを示す分散マップm0は、各分散補償間隔において、累積波長分散がゼロとなって等しくなっている。このため非線形現象が生じて伝送品質の劣化を引き起こしていた。
【0022】
一方、本発明の分散マネジメントを示す分散マップM0は、各分散補償間隔において、累積波長分散がゼロとならないように補償しているので、非線形効果を抑制し、高品質伝送を可能とする(波長分散は光伝送路全体でゼロとなればよい。したがって、本発明では分散補償間隔毎の累積波長分散をゼロから外し、光伝送路全体でゼロとなるようにする)。なお、本発明の具体的な分散マネジメントの詳細については図10以降で後述する。
【0023】
次に本発明が解決すべき問題点について詳しく説明する。図2は分散マネジメントの構成を示す図である。図は、上述した従来技術1の場合の分散マネジメントを示している。送信局100と受信局200とをつなぐ光伝送路上に、EDFアンプ301〜319を設置する。
【0024】
また、中継区間LA1〜LA9の9スパンに対し(1スパン=50km)、NZ−DSF(1585nmにゼロ分散波長を持ち、信号光帯域で波長分散が約−2ps/nm/km)を用い、区間LA10の1スパンにSMF(1310nmにゼロ分散波長を持ち、信号光帯域で波長分散が約+18ps/nm/km)を用いて、分散補償間隔LAを構成している。図のシステムでは、送信局100と受信局200間に、分散補償間隔LAの伝送路をさらにもう1つ接続して、伝送距離を約1000kmとしている。
【0025】
従来技術1では、NZ−DSFで生じる累積分散を1区間のSMFで補償する分散補償間隔LAを用いて分散マネジメントを行うことにより、光伝送路全体として、波長分散値をゼロ(((−2)×50km)×9スパン+18×50km=0)としている。
【0026】
しかし、従来技術1では、伝送帯域が拡大した場合、拡大した信号光波長に対しては、分散補償することが不可能であった。図3は波長分散補償を示す図である。従来技術1のNZ−DSFとSMFの波長分散の傾き(波長分散スロープ)を示しており、縦軸は波長分散D(ps/nm/km)、横軸は波長λ(nm)である。
【0027】
NZ−DSF、SMFのゼロ分散波長は、1585nm、1310nmであって、それぞれの波長分散は−2ps/nm/km、+18ps/nm/kmであり、NZ−DSFとSMFを9:1の長さ比で用いれば、平均ゼロ分散は1558nmとなる。
そして、NZ−DSFとSMFとの1次直線を平均した波長分散は、1次直線K1となって傾きを持つことになる(この1次直線K1は、分散補償間隔LAの波長分散を表すものである)。
【0028】
この場合、WDM伝送時に容量を拡大するために、従来技術1のシステムで伝送帯域を拡大しようとすると、分散補償間隔LAでは、波長分散がゼロとはならなくなる。例えば、帯域を広げて波長λaとすると、分散値がDaとなって波長分散がゼロにはならない。したがって、分散補償間隔LAを用いた従来技術1のシステムでは、伝送帯域を拡大すると、光伝送路全体の波長分散を補償することができなくなるといった問題があった。
【0029】
次に+D fiberと−D fiberを組み合せた混合伝送路による従来のシステムについて説明する。図4は分散マネジメントの構成を示す図である。図は、上述した従来技術2の場合の分散マネジメントを示している。送信局101と受信局201とをつなぐ伝送路上に、EDFアンプ401〜419が設置する。
【0030】
また、中継区間LB1〜LB9の9スパンそれぞれに対し(1スパン=50km)、+D fiberと−D fiberからなる混合伝送路(1区間の平均波長分散が−2ps/nm/km)を用い、区間LB10の1スパンに+D fiber(波長分散が約+18ps/nm/km)を用いて、分散補償間隔LBを構成している。図のシステムでは、送信局101と受信局201間に、分散補償間隔LBの伝送路をさらにもう1つ接続して、伝送距離を約1000kmとしている。
【0031】
従来技術2では、+D fiberと−D fiberからなる混合伝送路で生じる累積分散を1区間の+D fiberで補償する分散補償間隔LBを用いて、分散マネジメントを行うことにより、光伝送路全体として、波長分散値をゼロ(((−2)×50km)×9スパン+18×50km=0)としている。
【0032】
また、従来技術2では、伝送帯域が拡大した場合、拡大した信号光波長に対しても、波長分散がゼロとなるように補償することが可能である。図5は波長分散補償を示す図である。従来技術2の+D fiberと−D fiberの波長分散の傾き(波長分散スロープ)を示しており、縦軸は波長分散D(ps/nm/km)、横軸は波長λ(nm)である。
【0033】
1300nmにゼロ分散を持つ+D fiberはほぼ1次直線であり(広帯域になると直線性がなくなり、曲率を持つようになる)、−D fiberは曲線の形状をとる。+D fiberと−D fiberとを平均した波長分散は、図で点線で示す曲線K2となる(この曲線K2は、分散補償間隔LBの波長分散を表すものである)。
【0034】
この場合、WDM伝送時に容量を拡大するために、従来技術2のシステムで伝送帯域を拡大しても、分散補償間隔LBでは、波長分散をほぼゼロとできる。例えば、帯域を広げて波長λbとしても、波長分散値はほぼ0である。したがって、分散補償間隔LBを用いた従来技術2のシステムでは、WDMの伝送帯域を拡大することが可能である。
【0035】
図6は分散マップを示す図である。分散マップm1は、分散補償間隔LBを4つ持つ従来技術2のシステムの波長分散遷移状態を示しており、縦軸は分散(ps/nm)、横軸は距離(km)である。
【0036】
+D fiberと−D fiberの混合伝送路は、1kmあたり−2(ps/nm)の分散値であるから、50kmの1中継区間で−100(ps/nm)であり、これが9スパンで−900(ps/nm)となる。そして、1kmあたり+18(ps/nm)の分散値の+D fiberを50kmの1中継区間に使用すると+900(ps/nm)であるから、分散補償間隔LBの平均分散値はゼロとなり、これの繰り返しが図中に表現されている。
【0037】
従来技術2では、使用信号帯域全域にわたって分散補償が可能となるが、分散補償間隔LB毎に、累積波長分散をゼロとしているので、この領域において、非線形効果を受けやすく、伝送特性を劣化させるといった問題があった(このことは、従来技術1でも同じ問題を持っている)。
【0038】
ここで、非線形効果によって生じる伝送劣化について説明する。光ファイバの非線形現象としては、4光波混合(FWM:Four wave mixing)、自己位相変調(SPM:Self phase modulation)、相互位相変調(XPM:Cross phase modulation)などがある。
【0039】
FWMは、ω1とω2の2波が光ファイバに入射した場合に、3次の非線形分極を介して、あらたなω3とω4の干渉光を発生させる現象である(位相差がほとんど0になるとFWMが起きる)。
【0040】
また、XPMは、2つの異なる波長の光を光ファイバに入射した場合に、一方の光の強度変化により生じる屈折率変化で、他方の信号の位相が変化する現象である。SPMは、自分自身の光パルスが誘起した屈折率変化により、自己の位相が変化する現象である。
【0041】
図7、図8は波長の相関関係を示す図である。それぞれ縦軸は波長、横軸は時間である。図7は分散補償間隔あたりの累積分散がゼロ分散となる場合の各波長の相関関係を示しており、図8は任意の分散値を有した場合の分散補償間隔あたりの各波長における相関関係を示している。
【0042】
図7のように累積分散がゼロとなる領域においては、波長λ1〜λ4のパルス列が同じ配列となるので(波長間のビット配置が同じになるので)、波長間の非線形効果が強調されることになる(なお、非線形効果は、光信号パワーやファイバ中の光密度が高い場合などにも強く受けやすいので、累積分散がゼロとなる領域で、かつ光増幅器の出力付近やコア系の小さい部分で最も非線形効果を受けやすい)。すると、光パルス同士の位相整合が起こりやすく、また、別波長の光の強度により位相変化も生じやすくなるので、FWMやXPMが発生しやすい。
【0043】
それに対し、図8の分散補償間隔における累積分散が任意の値を有するときは、波長λ1〜λ4のパルス列の配置が任意となるので、波長間の非線形効果は強調されない。
【0044】
従来技術2では、平均のゼロ分散波長を信号光波長内としているので、SPMと波長分散による伝送特性の劣化は低減できるが、累積波長分散がゼロとなる分散補償間隔(分散補償間隔LB)を周期的に配置しているため、図7に示したような各波長間のパルス列が同じ配列となる箇所が伝送路上に増え、波長間で生じる非線形効果が増大してFWMやXPMが生じ、伝送波形が歪んでしまうといった問題があった(なお、このことは、従来技術1、2に限らず、通常の分散マネジメントで構成された従来のシステム全般が持つ問題点でもあった)。
【0045】
次に分散マネジメントを行った光伝送路で、光中継器にラマン増幅を用いた場合の従来の問題点について説明する。図9は光中継器の構成を示す図である。光中継器320は、ラマン励起光源321、光カプラ322、合波器323a、323bから構成される。ラマン励起光源321からの励起光は、光カプラ322で2分岐される。合波器323a、323bはそれぞれ、信号光の向きとは逆方向に励起光を放出して後方励起を行ってラマン増幅する。
【0046】
ここで、図に示すシステムでは、中継区間に+D fiberと−D fiberの混合伝送路を用いて分散補償を行っており、上り、下りでファイバの長さを変えることで分散特性を変えている(例えば、中継区間LC1が正分散で、中継区間LC2が負分散)。
【0047】
図では、下りの−D fiberf1は、上りの−D fiberf2よりも短くなっている。このような状態でラマン励起光源321から一定の励起光が出力されると、ラマン利得は、光増幅媒体である光ファイバの長さによって変化するため、−D fiberf1を増幅媒体としたラマン利得と、−D fiberf2を増幅媒体としたラマン利得とは異なってしまい、上り回線と下り回線でラマン利得のバラツキが生じてしまうので、光増幅の信頼性が低下するといった問題があった。
【0048】
以上、説明したように、従来の分散マネジメントによるシステムでは、分散補償間隔毎の累積波長分散がゼロとなる領域においての非線形効果による伝送特性の劣化及び光中継にラマン増幅を使用した際のラマン増幅の特性変動といった問題があった。本発明では、これらの問題点を解決し、非線形効果による波形歪み及びラマン増幅特性変動を低減して、高品質で信頼性の高い光伝送システムの構築を実現するものである。
【0049】
次に本発明の分散マネジメントの具体的な内容について説明する。最初に、第1の実施の形態について説明する。本発明の分散マネジメントの第1の実施の形態は、負の分散を持つ中継区間を主伝送路として、主伝送路の分散を正の分散を持つ1中継区間で補償した分散補償間隔を生成して、累積波長分散をランダム化するものである。
【0050】
図10は本発明の分散マネジメントの構成を示す概略図である。送信装置10に対して、光伝送路3が接続している。なお、図中の黒丸点間は、1中継区間を表している(受信装置20の図示は省略)。
【0051】
光伝送路3は、負の分散(平均分散)を持つ中継区間を主伝送路として、この主伝送路の分散を正の分散を持つ1中継区間の補償伝送路で補償して、1つの分散補償間隔とする(なお、以降では、このようなシステム構成を分散マネジメント構成Aと呼ぶ)。
【0052】
次に分散マネジメント構成Aにおいて、分散補償間隔の長さがすべて等しい場合の構成例について説明する。図11は分散マネジメント構成例を示す図である。分散マネジメント構成A−1では、送信装置10に光伝送路3−1が接続している。主伝送路31−1は、負の分散を持つ1中継区間が9スパン、正の分散を持つ補償伝送路32−1が1スパンであり、10スパンの分散補償間隔33−1を複数接続して光伝送路3−1が構成されている(負の分散を持つ中継区間数がすべて等しいので(=9スパン)、分散補償間隔の長さはすべて等しい)。
【0053】
次に分散マネジメント構成A−1において、分散補償間隔に対し、中継区間の平均分散の絶対値を多種類化して、累積波長分散をランダム化した場合について説明する。
【0054】
図12は分散マップを示す図である。分散マップM1−1は、中継区間の平均分散の絶対値を多種類化して、累積波長分散をすべて負とした場合の分散マネジメントを示している(なお、図12も含めて以降に示す分散マップでは、主伝送路中の中継区間を表す黒丸印は省略する)。
【0055】
光伝送路3−1の前半部(0〜1000km)の主伝送路31a−1には、例えば、−2.5(ps/nm/km)、後半部(1000km〜2000km)の主伝送路31a−2には−1.5(ps/nm/km)の分散を持つファイバを使用し、補償伝送路32aには+18(ps/nm/km)の分散を持つファイバを使用する(1中継区間が50kmであり、中継区間の平均分散の絶対値は、125(=2.5×50)、75(=1.5×50)、900(18×50)というように多種類化している)。
【0056】
このような構成にした場合、図からわかるように、分散補償間隔33aに対する累積波長分散d1〜d3はすべて負となるので(累積波長分散がゼロにならないようにしているので)、非線形効果を抑制することができ、伝送品質の劣化を低減させることができる。
【0057】
図13は分散マップを示す図である。分散マップM1−2は、中継区間の平均分散の絶対値を多種類化して、累積波長分散をすべて正とした場合の分散マネジメントを示している。
【0058】
光伝送路3−1の前半部(0〜1000km)の主伝送路31b−1には、例えば、−1.5(ps/nm/km)、後半部(1000km〜2000km)の主伝送路31b−2には−2.5(ps/nm/km)の分散を持つファイバを使用し、補償伝送路32bには+18(ps/nm/km)の分散を持つファイバを使用する(中継区間の平均分散の絶対値は、図12の場合と同様に多種類化している)。
【0059】
このような構成にした場合、図からわかるように、分散補償間隔33bに対する累積波長分散d1〜d3はすべて正となるので、非線形効果を抑制することができ、伝送品質の劣化を低減させることができる。
【0060】
図14は分散マップを示す図である。分散マップM1−3は、中継区間の平均分散の絶対値を多種類化して、累積波長分散を負と正とを混在した場合の分散マネジメントを示している。
【0061】
光伝送路3−1の主伝送路31c−1〜31c−4には、順番に例えば、−1.5、−3、−1、−2.5(ps/nm/km)の分散を持つファイバを使用し、補償伝送路32cには+18(ps/nm/km)の分散を持つファイバを使用する(1中継区間が50kmであり、中継区間の平均分散の絶対値は、75(=1.5×50)、150(=3×50)、50(=1×50)、125(=2.5×50)、900(=18×50)というように多種類化している)。
【0062】
このような構成にした場合、図からわかるように、分散補償間隔33cに対する累積波長分散d1〜d3はそれぞれ、正、負、正となるので、非線形効果を抑制することができ、伝送品質の劣化を低減させることができる。
【0063】
次に分散マネジメント構成Aにおいて、分散補償間隔の長さが互いに異なる場合の構成例について説明する。図15は分散マネジメント構成例を示す図である。分散マネジメント構成A−2では、送信装置10に光伝送路3−2が接続している。分散補償間隔は、負の分散を持つ複数の中継区間の主伝送路と、正の分散を持つ1中継区間の補償伝送路とで構成している。分散マネジメント構成A−2では、負の分散を持つ中継区間数が任意であるので、分散補償間隔の長さも異なってくる。
【0064】
例えば、負の分散を持つ中継区間数が4スパンの主伝送路31−2aと、正の分散を持つ1中継区間の補償伝送路32−2とで分散補償間隔33−2aを構成し、負の分散を持つ中継区間数が8スパンの主伝送路31−2bと、正の分散を持つ1中継区間の補償伝送路32−2とで分散補償間隔33−2bを構成し、このような長さの異なる分散補償間隔で光伝送路3−2が構成される。
【0065】
次に分散マネジメント構成A−2における累積波長分散のランダム化について説明する。図16は分散マップを示す図である。分散マップM2−1は、中継区間数を多種類化して分散補償間隔の長さを変えて、累積波長分散をすべて負とした場合の分散マネジメントを示している。光伝送路3−2に対し、負の分散を持つ主伝送路31d−1〜31d−4にはすべて、例えば、−2(ps/nm/km)の分散を持つファイバを使用し、主伝送路31d−1〜31d−4のそれぞれのスパンを12、10、7、7とする。また、補償伝送路32dには+18(ps/nm/km)の分散を持つファイバを使用する。
【0066】
このような構成にした場合、図からわかるように、分散補償間隔33d−1〜33d−3に対する累積波長分散d1〜d3はすべて負となるので、非線形効果を抑制することができ、伝送品質の劣化を低減させることができる。
【0067】
図17は分散マップを示す図である。分散マップM2−2は、中継区間数を多種類化して分散補償間隔の長さを変えて、累積波長分散をすべて正とした場合の分散マネジメントを示している。光伝送路3−2に対し、負の分散を持つ主伝送路31e−1〜31e−5にはすべて、例えば、−2(ps/nm/km)の分散を持つファイバを使用し、主伝送路31e−1〜31e−5のそれぞれのスパンを3、4、7、10、12とする。また、補償伝送路32eには+18(ps/nm/km)の分散を持つファイバを使用する。
【0068】
このような構成にした場合、図からわかるように、分散補償間隔33e−1〜33e−4に対する累積波長分散d1〜d4はすべて正となるので、非線形効果を抑制することができ、伝送品質の劣化を低減させることができる。
【0069】
図18は分散マップを示す図である。分散マップM2−3は、中継区間数を多種類化して分散補償間隔の長さを変えて、累積波長分散を負と正とを混在した場合の分散マネジメントを示している。光伝送路3−2に対し、負の分散を持つ主伝送路31f−1〜31f−4にはすべて、例えば、−2(ps/nm/km)の分散を持つファイバを使用し、主伝送路31f−1〜31f−4のそれぞれのスパンを3、17、3、13とする。また、補償伝送路32fには+18(ps/nm/km)の分散を持つファイバを使用する。
【0070】
このような構成にした場合、図からわかるように、分散補償間隔33f−1〜33f−3に対する累積波長分散d1〜d3はそれぞれ、正、負、正となるので、非線形効果を抑制することができ、伝送品質の劣化を低減させることができる。
【0071】
次に分散マネジメント構成Aにおいて、中継区間距離を多種類化した場合の構成例について説明する。図19は分散マネジメント構成例を示す図である。分散マネジメント構成A−3では、送信装置10に光伝送路3−3が接続している。
【0072】
上述の分散マネジメント構成A−1,A−2では、1中継区間は50kmというようにすべて等しかったが、分散マネジメント構成A−3では、1中継区間の長さを可変とするものである。
【0073】
例えば、負の分散を持つ中継区間長が互いに等しく(例えば、50km)、9スパンの主伝送路31−3aと、正の分散を持つ1中継区間の補償伝送路32−3とで分散補償間隔33−3aを構成し、負の分散を持つ中継区間長が、主伝送路31−3aとは異なる長さで(例えば、25km)、9スパンの主伝送路31−3bと、正の分散を持つ1中継区間の補償伝送路32−3とで分散補償間隔33−3bを構成し、このような分散補償間隔を組み合わせて光伝送路3−3が構成されている。
【0074】
次に分散マネジメント構成A−3における累積波長分散のランダム化について説明する。図20は分散マップを示す図である。分散マップM3−1は、分散補償間隔あたりの中継区間距離を多種類化して、累積波長分散をすべて負とした場合の分散マネジメントを示している。
【0075】
光伝送路3−3に対し、負の分散を持つ主伝送路31g−1〜31g−4はすべて、例えば、−2(ps/nm/km)の分散を持つファイバを使用し、主伝送路31g−1、31g−2の1中継区間は50km、主伝送路31g−3、31g−4の1中継区間は25kmとする。また、補償伝送路32gには+18(ps/nm/km)の分散を持つファイバを使用し、補償伝送路32gは50kmとする。
【0076】
このような構成にした場合、図からわかるように、分散補償間隔33g−1〜33g−3に対する累積波長分散d1〜d3はすべて負となるので、非線形効果を抑制することができ、伝送品質の劣化を低減させることができる。なお、分散マネジメント構成A−3に関する、累積波長分散がすべて正とする場合、及び負と正が混合する場合の分散マネジメントについては、同様な考え方で構成できるので説明は省略する。
【0077】
次に本発明の分散マネジメントの第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、光伝送路に対して、負の分散を持つ中継区間からなる負分散伝送路と、正の分散を持つ中継区間からなる正分散伝送路と、を含む分散補償間隔を生成して、累積波長分散をランダム化するものである(すなわち、第1の実施の形態では、正の分散を持つ1中継区間で負の分散を持つ主伝送路を補償したが、第2の実施の形態では、正の分散を持つ複数の中継区間で、負の分散を持つ主伝送路を補償するということである)。
【0078】
図21は本発明の分散マネジメントの構成を示す概略図である。送信装置10に対して、光伝送路3が接続している。光伝送路3は、負の分散を持つ中継区間からなる負分散伝送路と、正の分散を持つ中継区間からなる正分散伝送路とを含んで1つの分散補償間隔とする(以降では、このようなシステム構成を分散マネジメント構成Bと呼ぶ)。なお、負分散伝送路と正分散伝送路との順番関係は入れ替わってもよい。
【0079】
次に分散マネジメント構成Bにおいて、分散補償間隔の長さがすべて等しい場合の構成例について説明する。図22は分散マネジメント構成例を示す図である。分散マネジメント構成B−1では、送信装置10に光伝送路3−4が接続している。負分散伝送路34−4は、負の分散を持つ1中継区間が5スパン、正分散伝送路35−4は、正の分散を持つ1中継区間が5スパンであり、10スパンの分散補償間隔36−4を複数接続して光伝送路3−4が構成されている(分散補償間隔の長さはすべて等しい)。
【0080】
次に分散マネジメント構成B−1において、分散補償間隔に対し、中継区間の平均分散の絶対値を多種類化して、累積波長分散をランダム化した場合について説明する。図23は分散マップを示す図である。分散マップM4−1は、中継区間の平均分散の絶対値を多種類化して、累積波長分散を負とした場合の分散マネジメントを示している。
【0081】
光伝送路3−4の負分散伝送路34a−1、34a−2には、順に例えば、−3、−2(ps/nm/km)の分散を持つファイバを使用し、正分散伝送路35a−1、35a−2には+1.5、+3.5(ps/nm/km)の分散を持つファイバを使用する(1中継区間が50kmであり、中継区間の平均分散の絶対値は、150(=3×50)、100(=2×50)、75(=1.5×50)、175(=3.5×50)というように多種類化している)。
【0082】
このような構成にした場合、図からわかるように、分散補償間隔36aに対する累積波長分散d1は負となるので、非線形効果を抑制することができ、伝送品質の劣化を低減させることができる。なお、分散マネジメント構成B−1に関する、累積波長分散を正とする場合、及び負と正が混合する場合の分散マネジメントの説明については省略する。
【0083】
次に全体の伝送路中に1点だけ累積波長分散をゼロとした場合の分散マネジメントについて説明する。今までの説明では、累積波長分散はゼロとならないようにしたが、全体の伝送路中に1点だけ、累積波長分散がゼロになったとしても、従来の分散マネジメントと比較すると、はるかに非線形効果による伝送劣化を低減できるので、このようなパターンも本発明で構成できることを図24を用いて説明する。
【0084】
図24は分散マップを示す図である。分散マップM4−2は、伝送路中に1点のみ、累積波長分散をゼロとした場合の分散マネジメントを示している。光伝送路3−4の負分散伝送路34b−1、34b−2には、例えば、−2(ps/nm/km)の分散を持つファイバを使用し、正分散伝送路35b−1、35b−2には+2(ps/nm/km)の分散を持つファイバを使用する。正分散伝送路及び負分散伝送路は、それぞれ共に10スパンである。
【0085】
このような構成にした場合、図からわかるように、全体の伝送路中の1点に対して、分散補償間隔36bの累積波長分散d1はゼロとなる。この場合、従来の分散マネジメントと比較して、累積波長分散がゼロとなる箇所を削減できるので、非線形効果を抑制することができ、伝送品質の劣化を低減させることができる。
【0086】
次に分散マネジメント構成Bにおいて、分散補償間隔の長さが異なる場合の構成例について説明する。図25は分散マネジメント構成例を示す図である。分散マネジメント構成B−2では、送信装置10に光伝送路3−5が接続している。分散補償間隔は、負分散伝送路と、正分散伝送路とで構成している。分散マネジメント構成B−2では、負分散伝送路の中継区間数と、正分散伝送路の中継区間数とが任意であるので、分散補償間隔の長さも異なってくる。
【0087】
例えば、負の分散を持つ中継区間数が3スパンの負分散伝送路34−5aと、正の分散を持つ中継区間数が2スパンの正分散伝送路35−5aとで分散補償間隔36−5aを構成し、負の分散を持つ中継区間数が9スパンの負分散伝送路34−5bと、正の分散を持つ中継区間数が6スパンの正分散伝送路35−5bとで分散補償間隔36−5bを構成し、このような長さの異なる分散補償間隔で光伝送路3−5が構成される。
【0088】
次に分散マネジメント構成B−2における累積波長分散のランダム化について説明する。図26は分散マップを示す図である。分散マップM5−1は、中継区間数を多種類化して分散補償間隔の長さを変えて、累積波長分散を負とした場合の分散マネジメントを示している。
【0089】
光伝送路3−5に対し、負分散伝送路34c−1、34c−2にはすべて、例えば、−2(ps/nm/km)の分散を持つファイバを使用し、負分散伝送路34c−1、34c−2のスパンを10とする。また、正分散伝送路35c−1、35c−2には+2(ps/nm/km)の分散を持つファイバを使用し、正分散伝送路35c−1、35c−2のそれぞれのスパンを8、12とする。
【0090】
このような構成にした場合、図からわかるように、分散補償間隔36c−1に対する累積波長分散d1は負となるので、非線形効果を抑制することができ、伝送品質の劣化を低減させることができる。
【0091】
図27は分散マップを示す図である。分散マップM5−2は、中継区間数を多種類化して分散補償間隔の長さを変えて、累積波長分散を正とした場合の分散マネジメントを示している。光伝送路3−5に対し、負分散伝送路34d−1、34d−2にはすべて、例えば、−2(ps/nm/km)の分散を持つファイバを使用し、負分散伝送路34d−1、34d−2のそれぞれのスパンを7、13とする。また、正分散伝送路35d−1、35d−2には+2(ps/nm/km)の分散を持つファイバを使用し、正分散伝送路35d−1、35d−2のそれぞれのスパンを11、13とする。
【0092】
このような構成にした場合、図からわかるように、分散補償間隔36d−1に対する累積波長分散d1は正となるので、非線形効果を抑制することができ、伝送品質の劣化を低減させることができる。なお、分散マネジメント構成B−2に関する、累積波長分散を負と正が混合する場合の分散マネジメントについての説明は省略する。
【0093】
次に本発明の分散マネジメントの第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態は、1中継区間に対し、正分散を持つ正分散ファイバと、負分散を持つ負分散ファイバとからなる混合伝送路を含んだ分散補償間隔を生成して、累積波長分散をランダム化するものである(すなわち、第1、第2の実施の形態では、1中継区間のファイバは、正の分散のファイバ、または負の分散のファイバのいずれか一方を用いたが、第3の実施の形態では、1中継区間に正分散ファイバ(+D fiber)と負分散ファイバ(−D fiber)とを両方使う場合である)。
【0094】
図28は混合伝送路を示す図である。混合伝送路LMは、+D fiberと−D fiberからなる。1中継区間の中に2種類のファイバを適用し、1中継区間内のファイバ長の比率を変えて、1中継区間の平均分散を可変する。
【0095】
なお、+D fiberと−D fiberの接続順はどれが先でもよく、また、図では1中継区間に1つの+D fiberと1つの−D fiberを用いているが、それぞれ複数用いてもよい(例えば、+D fiberを3本、−D fiberを2本で1中継区間を構成する等)。
【0096】
次に混合伝送路を用いて、主伝送路を補償伝送路で補償した分散補償間隔を構成する光伝送路において、分散補償間隔がすべて等しく、中継区間の平均分散の絶対値を多種類化して、累積波長分散をランダム化した場合について説明する。
【0097】
図29は分散マップを示す図である。分散マップM6−1は、中継区間の平均分散の絶対値を多種類化して、累積波長分散をすべて負とした場合の分散マネジメントを示している。光伝送路の主伝送路La−1、La−2に対し、1中継区間は+D fiber、−D fiberの順の混合伝送路であり、+D fiberが+20(ps/nm/km)で30.8km、−D fiberが−40(ps/nm/km)で19.2kmである。また、主伝送路La−3、La−4では、1中継区間は−D fiber、+D fiberの順の混合伝送路であり、−D fiberが−40(ps/nm/km)で17.5km、+D fiberが+20(ps/nm/km)で32.5kmである。また、補償伝送路Lk1は+D fiberを用い、+20(ps/nm/km)の40kmである
このような構成にした場合、図からわかるように、分散補償間隔Ls1に対する累積波長分散d1〜d3はすべて負となるので、非線形効果を抑制することができ、伝送品質の劣化を低減させることができる。
【0098】
次に混合伝送路を用いて、主伝送路を補償伝送路で補償した分散補償間隔を構成する光伝送路において、中継区間数を多種類化して、分散補償間隔を変えて、累積波長分散をランダム化した場合について説明する。
【0099】
図30は分散マップを示す図である。分散マップM7−1は、中継区間数を多種類化して、累積波長分散をすべて負とした場合の分散マネジメントを示している。光伝送路の主伝送路Lb−1〜Lb−4に対し、1中継区間は+D fiber、−D fiberの順の混合伝送路であり、+D fiberが+20(ps/nm/km)で30.8km、−D fiberが−40(ps/nm/km)で19.2kmであり、主伝送路Lb−1〜Lb−4それぞれのスパンは、13、10、6、3である。また、補償伝送路Lk2は+D fiberを用い、+20(ps/nm/km)の60.5kmである。
【0100】
このような構成にした場合、図からわかるように、分散補償間隔Ls2a〜Ls2cに対する累積波長分散d1〜d3はすべて負となるので、非線形効果を抑制することができ、伝送品質の劣化を低減させることができる。
【0101】
次に混合伝送路を用いて、負の分散を持つ中継区間からなる負分散伝送路と、正の分散を持つ中継区間からなる正分散伝送路と、を含む分散補償間隔で構成する光伝送路において、分散補償間隔がすべて等しく、中継区間の平均分散の絶対値を多種類化して、累積波長分散をランダム化した場合について説明する。
【0102】
図31は分散マップを示す図である。分散マップM8−1は、中継区間の平均分散の絶対値を多種類化して、累積波長分散をすべて負とした場合の分散マネジメントを示している。光伝送路の負分散伝送路Lc−1に対し、1中継区間は+D fiber、−D fiberの順の混合伝送路であり、+D fiberが+20(ps/nm/km)で30.8km、−D fiberが−40(ps/nm/km)で19.2kmである。
【0103】
また、負分散伝送路Lc−3は、1中継区間は+D fiber、−D fiberの順の混合伝送路であり、+D fiberが+20(ps/nm/km)で32.5km、−D fiberが−40(ps/nm/km)で17.5kmである。
【0104】
さらに、正分散伝送路Lc−2、Lc−4は、1中継区間は+D fiber、−D fiberの順の混合伝送路であり、+D fiberが+20(ps/nm/km)で35km、−D fiberが−40(ps/nm/km)で15kmである。
【0105】
このような構成にした場合、図からわかるように、分散補償間隔Ls3に対する累積波長分散d1は負となるので、非線形効果を抑制することができ、伝送品質の劣化を低減させることができる。
【0106】
次に混合伝送路を用いて、負の分散を持つ中継区間からなる負分散伝送路と、正の分散を持つ中継区間からなる正分散伝送路と、を含む分散補償間隔で構成する光伝送路において、中継区間数を多種類化して、累積波長分散をランダム化した場合について説明する。
【0107】
図32は分散マップを示す図である。分散マップM9−1は、中継区間数を多種類化して、累積波長分散をすべて負とした場合の分散マネジメントを示している。光伝送路の負分散伝送路Ld−1、Ld−3に対し、1中継区間は+D fiber、−D fiberの順の混合伝送路であり、+D fiberが+20(ps/nm/km)で30.8km、−D fiberが−40(ps/nm/km)で19.2kmである。負分散伝送路Ld−1、Ld−3のそれぞれのスパンは、12、5である。
【0108】
また、正分散伝送路Ld−2、Ld−4は、1中継区間は+D fiber、−D fiberの順の混合伝送路であり、+D fiberが+20(ps/nm/km)で35.9km、−D fiberが−40(ps/nm/km)で14.1kmである。
【0109】
このような構成にした場合、図からわかるように、分散補償間隔Ls4aに対する累積波長分散d1は負となるので、非線形効果を抑制することができ、伝送品質の劣化を低減させることができる。
【0110】
次に送信装置10に前置補償ファイバ、受信装置20に後置補償ファイバを設けて、累積波長分散のランダム化を行う場合について説明する。図33は分散マネジメント構成例を示す図である。送信装置10は、前置補償ファイバ(前置補償DCF(Dispersion Compensating Fiber))11、後置補償ファイバ(後置補償DCF)21を有し、前置補償DCF11と後置補償DCF21間に、光伝送路3が接続する。光伝送路3は、光中継装置40が設置され、上述してきたような本発明の分散マネジメントが施されている。
【0111】
ここで、送信装置10の前置補償DCF11の入力端では、波長分散はゼロであるが、前置補償DCF11を通して、光信号に波長分散を与え(波長分散値D)、出力端から送信する。光信号は、光伝送路3上で、累積波長分散がゼロにならないように補償されながら中継される。
【0112】
その後、受信装置20は、光信号を受信し、後置補償DCF21を通して、受信装置20の内部で光信号の波長分散値をゼロに補償する。このように、前置補償DCF11、後置補償DCF21を用いて、光伝送路3の両端においても波長分散がゼロにならないようにランダム化することで、さらに、非線形効果を抑制することができ、伝送品質の劣化を低減させることができる。
【0113】
図34は分散マップを示す図である。分散マップM10は、前置補償DCF11と後置補償DCF21を使用した場合の分散マネジメントを示している。図からわかるように、光伝送路の両端で分散値が500(ps/nm)であり、後置補償DCF21を通した後に波長分散値がゼロになっていることがわかる。
【0114】
次に本発明の分散マネジメントを適用した光伝送システムの全体構成について説明する。図35は光伝送システム1の全体構成を示す図である。光伝送システム1は、送信装置10、受信装置20、複数の光中継装置40−1〜40−mが設置され、複数の中継区間を有する光伝送路3から構成される(なお、図中、光伝送路3は片方向のみ示した)。
【0115】
送信装置10は、前置補償DCF11、波長多重部12、ポストアンプ13、E/O14−1〜14−nから構成され、受信装置20は、後置補償DCF21、波長分離部22、プリアンプ23、O/E24−1〜24−nから構成される。なお、前置補償DCF11は、E/O14−1〜14−nと波長多重部12との間、または波長多重部12とポストアンプ13との間のいずれかに配置される。また、後置補償DCF21は、プリアンプ23と波長分離部22との間、または波長分離部22とO/E24−1〜24−nとの間のいずれかに配置される。
【0116】
E/O14−1〜14−nは、電気/光変換を行って、波長の異なる複数の光信号をそれぞれ出力する。波長多重部12は、複数の光信号を波長多重する。ポストアンプ13は、波長多重部12からのWDM信号光を所要のレベルに増幅して光伝送路3に出力する。
【0117】
プリアンプ23は、光伝送路3を介して伝送された各波長帯のWDM信号光を所要のレベルに増幅する。波長分離部22は、プリアンプ23からの出力光を波長に応じて複数の光信号に分離する。O/E24−1〜24−nは、光/電気変換を行って、複数の光信号をそれぞれ受信処理する。
【0118】
以上説明したように、本発明の光伝送システム1は、分散補償間隔に対し、累積波長分散がゼロにならないようにして、または累積波長分散がゼロとなる回数を減らして、分散補償した光伝送路により、WDMの光伝送を行う構成とした。これにより、非線形効果による波形歪みを低減して、光通信の伝送品質及び信頼性の向上を図ることが可能になる。
【0119】
なお、分散マップを用いて説明した、上記の分散マネジメントは、本発明の実施の形態を実現するための一例を示しており、上記の例に限らず本発明の光伝送システムは、上述したような分散補償間隔を多様に組み合わせて、光伝送路を柔軟に構築することができる(図36に一例を示す)。
【0120】
次に光伝送路上におけるラマン増幅の特性変動の低減を図った本発明の光伝送システムについて説明する。図37は本発明の光伝送システムの原理図である。光伝送システム1aは、ラマン光増幅を行って、光信号の中継制御を行うシステムである。
【0121】
光伝送路3は、正分散を持つ第1のファイバ(以下、+D fiber)と、負分散を持ち、+D fiberに対してモードフィールド径が小さい第2のファイバ(以下、−D fiber)とで中継区間を形成し、光信号が+D fiberから−D fiberへの順に伝搬するように+D fiber、−D fiberを配置する。また、中継区間に対し、分散値を変えるため、+D fiber、−D fiberの長さが異なるようにしている(図では、−D fiberF1>−D fiberF2である)。
【0122】
光中継装置40は、モニタ部41と、励起部42−1から構成される。また、励起部42−1は、励起制御部42a、分波器42b、カプラc3、c4を含む。モニタ部41は、上り/下り回線を流れる光信号をそれぞれカプラc1、c2を介して受信し、光信号のパワーをモニタする。励起制御部42aは、モニタ結果にもとづき、励起光を可変出力する。分波器42bは、励起光を−D fiberへ入射するために、上り回線と下り回線側に分波する。分波された励起光は、カプラc3、c4を介して、光信号方向とは逆方向に入射される(後方励起)。なお、図では、励起光源である励起制御部42aは1台としたが、複数台設けて冗長構成にしてもよい(すなわち、複数の励起光源を持つ構成としてもよい)。
【0123】
次に光伝送システム1aの光信号パワーの制御動作について詳しく説明する。図38は光伝送システム1aの構成例を示す図である。局110、120は、上り/下りの光伝送路3で接続する。図に示す矢印は、光中継装置40から出力されるラマン励起光を示している。なお、光中継装置40の図示は省略する。
【0124】
また、1中継区間は、+D fiber(分散値は例えば、+20(ps/nm/km))と−D fiber(分散値は例えば、−40(ps/nm/km))との混合伝送路であって、光信号が+D fiberから−D fiberへの順に伝搬するように+D fiber、−D fiberを配置し、中継区間に対して分散値を変えるため、+D fiber、−D fiberの長さ比が異なるようにしている。図の“−”、“+”は、1中継区間の平均分散を示している。
【0125】
まず、説明を簡潔に行うため、区間平均分散が負の区間を−Dave、区間平均分散が正の区間を+Daveと符号を決める。また、上り回線が−Dave、下り回線が+Daveであるような場合には、−Dave/+Daveというように表示する。
【0126】
ここで、スパンNO.1〜6までの分散補償間隔(区間平均分散が負及び区間平均分散が正の区間をそれぞれ3区間ずつ)で、光信号パワーの調整を行うことを考える。
【0127】
分散補償間隔内のケーブルの種類は、−Dave/+Dave、+Dave/−Dave、+Dave/+Dave、−Dave/−Daveの4種類であり、励起LD(Pump)が励起する区間は、−Dave/+Daveが3区間、+Dave/−Daveが3区間である。この6区間の励起光パワーを調整することにより、上り回線と下り回線の信号光パワーバランスを調整する。なお、図39は分散補償間隔内のPump数を示す図であり、図40は分散補償間隔内のCable数を示す図である。また、図41に図38のシステムに関する分散補償間隔内のPump数、Cable数を示したテーブルT1を示す。
【0128】
図42は光信号パワーバランスを調整するアルゴリズムを示す図である。アルゴリズムAL1は、上り回線、下り回線の光信号パワーの状態に応じて、励起LDをどのように調整するかを示したものである。
【0129】
状態1について見ると、上り回線のパワーが大きく、下り回線のパワーが小さいので、+Dave/−Daveを励起する励起LD(図39の励起LDa、b、c)のパワーは大きくし、−Dave/+Daveを励起する励起LD(図39の励起LDd、e、f)のパワーを小さくする。
【0130】
このような制御を行うことにより、平均のラマン利得は一定のまま、上り回線と下り回線の信号光パワーバランスを均一にすることができる。状態2〜4に関しても同様である。
【0131】
ここで、図38の分散補償間隔が6区間の場合における光信号パワーの調整について定量的に検討した結果について図43〜図45を用いて説明する。図43は光信号パワーの遷移を示す図である。図44は図43のテーブルをグラフ化したものであり、図38の上り/下り回線のA点で、光信号パワーをモニタした際の遷移を示している。
【0132】
図45は励起光パワー及びラマン利得を示す図である。目標となる光信号パワーを−7dBmとすると、最初、上り区間のA点では−6dBmと大きく、下り区間のA点では−8dBmと小さい場合、図42のアルゴリズムAL1を用いて光信号パワーを制御した結果を示している。
【0133】
これらの制御により、−Dave/+Dave区間の励起光パワーを減少させ、+Dave/−Dave区間の励起光パワーを増加させることにより、A点における上り区間と下り区間の光信号パワー差を低減でき、所要の光信号パワー−7dBmに近づけることが可能となっている。
【0134】
次に可変光減衰器(VOA:Variable Optical Attenuator)を適用した場合の光信号パワー調整について説明する。図46は光伝送システムの構成例を示す図である。局110、120をつなぐ上り/下り回線に対し、各ファイバ芯線毎の光信号パワーの調整を補助するためのVOA51、52を数中継毎の割合で挿入する。
【0135】
図47に光信号パワーバランスを調整するアルゴリズムを示す図である。状態1について見ると、上り回線のパワーが大きく、下り回線のパワーが小さい場合は、+Dave/−Daveを励起する励起LDのパワーを大きくし、−Dave/+Daveを励起する励起LDのパワーを小さくする。さらに、それに加え、上り回線のVOAの減衰量を増加させ、下り回線のVOAの減衰量を減少させる。
【0136】
このような制御を行うことにより、平均のラマン利得は一定のまま、上り回線と下り回線の信号光パワーバランスを均一にすることができる(VOAは、励起LDだけで調整しきれなかったパワーを微調整する)。状態2〜4に関しても同様である。
【0137】
次に可変利得等化器(VGE:Variable Gain Equalizer)を適用した場合の光信号パワー調整について説明する。図48は光伝送システムの構成例を示す図である。局110、120をつなぐ上り/下り回線に対し、VOA51、52の他に、VGE61、62を挿入する。
【0138】
損失増加分を励起LDの励起パワーの調整により補償する場合、ラマン利得が変化するため、ラマン増幅の利得偏差が変化する。そのラマン利得偏差を補償するために、VGEは有効であり、特性劣化を抑圧できる。
【0139】
図49は利得等化区間を含む光伝送路を示す図である。VGE61、62で利得等化制御を行う場合には、VGE61、62の両端に接続される−D fiberの長さと、+D fiberの長さとは同じにすることが望ましい。この場合、−D fiberの分散の絶対値は、+D fiberよりも大きいので、利得等化区間の平均分散は負となる。また、−D fiberのファイバ長を区間平均分散が負となる区間と同じ長さとすることにより、光中継装置の種類を削減でき(励起LDのパワーが異なる光中継装置を用意する必要がない)、利得等化器に許容される挿入損失を増やすことができる。
【0140】
図50は光伝送システムの構成例を示す図である。利得等化区間は、上記に示したように上り回線と下り回線ともに区間平均分散が負の区間に適用される。また、+D fiberと−D fiberの長さがほぼ同じであるので、通常の区間平均分散が負の区間の約3倍程度の累積分散が1区間で生じる。したがって、分散補償間隔6区間の構成は、−Daveが2区間(1区間は利得等化区間)及び+Daveが4区間から構成される。
【0141】
利得等化区間を含む分散補償間隔では、テーブルT2に示すように、ケーブルの種類は−Dave/+Dave、+Dave/−Dave、+Dave/+Dave、−Dave/−Daveの4種類であり、励起LDが励起する区間は、−Dave/+Daveが2区間、+Dave/−Daveが2区間、+Dave/+Daveが2区間である。6区間のうち、−Dave/+Dave 2区間及び+Dave/−Dave 2区間における励起光パワーを調整することにより、上り回線と下り回線の信号光パワーバランスを調整することができる。
【0142】
次に光中継装置の変形例について説明する。図51は光中継装置の変形例を示す図である。光中継装置40aは、モニタ部41と、励起部42−2から構成される。また、励起部42−2は、励起制御部42c、分岐比可変分波器42d、カプラc3、c4を含む。モニタ部41は、上り/下り回線を流れる光信号をそれぞれカプラc1、c2を介して受信し、光信号のパワーをモニタする。励起制御部42cは、一定の励起光を出力する。分岐比可変分波器42dは、モニタ結果にもとづき、分岐比を可変に設定し、設定した分岐比にもとづいて、一定励起光を−D fiberへ入射するために分波する。分波された励起光は、カプラc3、c4を介して、光信号方向とは逆方向に入射される(後方励起)。
【0143】
このように、光中継装置40aでは、分岐比可変分波器42dを用いることで、上り回線と下り回線に入射する励起光パワーを調整する。分岐比可変分波器42dは、例えば、Mach−Zender型の導波路デバイスを適用することにより実現可能である(−Dave/+Dave及び+Dave/−Daveに対応する箇所に適用すると、より効果的である。また、挿入箇所は数中継に1台が望ましい)。
【0144】
次に光伝送システムの構成例に対して複数のパターンを示して、それらの光信号パワーの調整について説明する。図52は光伝送システムの構成例を示す図であり、図53は光信号パワーバランスを調整するアルゴリズムを示す図である。光伝送システム1a−1に対し、ケーブルの種類は−Dave/+Dave、+Dave/−Dave、+Dave/+Dave、−Dave/−Daveの4種類であり、励起LDが励起する区間は、−Dave/+Daveが1区間、+Dave/−Daveが1区間、−Dave/−Daveが2区間、+Dave/+Daveが2区間である。
【0145】
アルゴリズムAL3では、6区間のうち、−Dave/+Dave 1区間及び+Dave/−Dave 1区間における励起光パワーを調整することにより、上り回線と下り回線の信号光パワーバランスを調整することができる。また、−Dave/−Dave及び+Dave/+Daveを調整することにより、上り回線と下り回線の両方の平均利得を変化させることができる。
【0146】
図54は光伝送システムの構成例を示す図である。光伝送システム1a−2に対し、ケーブルの種類は+Dave/+Dave、−Dave/−Daveの2種類であり、励起LDが励起する区間は、−Dave/+Daveが2区間、+Dave/−Daveが2区間、−Dave/−Daveが1区間、+Dave/+Daveが1区間である。
【0147】
励起LDの調整アルゴリズムは図53と同様である。6区間のうち、−Dave/+Dave 2区間及び+Dave/−Dave 2区間における励起光パワーを調整することにより、上り回線と下り回線の信号光パワーバランスを調整することができる。また、−Dave/−Dave及び+Dave/+Daveを調整することにより、上り回線と下り回線の両方の平均利得を変化させることができる。
【0148】
図55は光伝送システムの構成例を示す図である。光伝送システム1a−3に対し、ケーブルの種類は−Dave/+Dave、+Dave/−Dave、+Dave/+Dave、−Dave/−Daveの4種類であり、励起LDが励起する区間は、−Dave/+Daveが1区間、+Dave/−Daveが1区間、−Dave/−Daveが2区間、+Dave/+Daveが2区間である。
【0149】
また、励起LDの調整アルゴリズムは図53と同様である。6区間のうち、−Dave/+Dave 1区間及び+Dave/−Dave 1区間における励起光パワーを調整することにより、上り回線と下り回線の信号光パワーバランスを調整することができる。また、−Dave/−Dave及び+Dave/+Daveを調整することにより、上り回線と下り回線の両方の平均利得を変化させることができる。
【0150】
図56は光伝送システムの構成例を示す図である。光伝送システム1a−4に対し、ケーブルの種類は−Dave/+Dave、+Dave/−Dave、+Dave/+Dave、−Dave/−Daveの4種類であり、励起LDが励起する区間は、−Dave/+Daveが1区間、+Dave/−Daveが1区間、−Dave/−Daveが2区間、+Dave/+Daveが2区間である。
【0151】
また、励起LDの調整アルゴリズムは図53と同様である。6区間のうち、−Dave/+Dave 1区間及び+Dave/−Dave 1区間における励起光パワーを調整することにより、上り回線と下り回線の信号光パワーバランスを調整することができる。また、−Dave/−Dave及び+Dave/+Daveを調整することにより、上り回線と下り回線の両方の平均利得を変化させることができる。
【0152】
(付記1) 光信号の伝送を行う光伝送システムにおいて、
WDMの波長多重を行って光信号を送信する送信装置と、
波長多重された光信号を受信する受信装置と、
光中継装置が設置され、分散補償間隔に対し、累積波長分散がゼロとならないように、または累積波長分散がゼロとなる回数を減らして、分散補償した光伝送路と、
を有することを特徴とする光伝送システム。
【0153】
(付記2) 前記光伝送路は、負の分散を持つ中継区間を主伝送路として、前記主伝送路の分散を正の分散を持つ1中継区間で補償した前記分散補償間隔で構成し、前記分散補償間隔に対し、中継区間の平均分散の絶対値の多種類化、中継区間数の多種類化、中継区間距離の多種類化、の少なくとも1つを行って累積波長分散のランダム化を行うことを特徴とする付記1記載の光伝送システム。
【0154】
(付記3) 前記光伝送路は、負の分散を持つ中継区間からなる負分散伝送路と、正の分散を持つ中継区間からなる正分散伝送路と、を含む分散補償間隔で構成し、前記分散補償間隔に対し、中継区間の平均分散の絶対値の多種類化、中継区間数の多種類化、中継区間距離の多種類化、の少なくとも1つを行って累積波長分散のランダム化を行うことを特徴とする付記1記載の光伝送システム。
【0155】
(付記4) 前記光伝送路は、1中継区間に対し、正分散を持つ正分散ファイバと負分散を持つ負分散ファイバとからなる混合伝送路で構成することを特徴とする付記1記載の光伝送システム。
【0156】
(付記5) 前記光伝送路は、負の分散を持つ中継区間を主伝送路として、前記主伝送路の分散を正の分散を持つ1中継区間で補償した前記分散補償間隔で構成し、中継区間の平均分散の絶対値の多種類化、中継区間数の多種類化、中継区間距離の多種類化、の少なくとも1つを行って累積波長分散のランダム化を行うことを特徴とする付記4記載の光伝送システム。
【0157】
(付記6) 前記光伝送路は、負の分散を持つ中継区間からなる負分散伝送路と、正の分散を持つ中継区間からなる正分散伝送路と、を含む分散補償間隔で構成し、中継区間の平均分散の絶対値の多種類化、中継区間数の多種類化、中継区間距離の多種類化、の少なくとも1つを行って累積波長分散のランダム化を行うことを特徴とする付記4記載の光伝送システム。
【0158】
(付記7) 前記送信装置は、前置補償ファイバを有して、前記光伝送路につながる出力端からゼロでない波長分散値で光信号を送信し、前記受信装置は、後置補償ファイバを有して、前記後置補償ファイバを通じて、光信号の波長分散値をゼロにすることを特徴とする付記1記載の光伝送システム。
【0159】
(付記8) 光伝送路の分散補償を行う分散補償方法において、
負の分散を持つ中継区間を主伝送路として、前記主伝送路の分散を正の分散を持つ1中継区間で補償した前記分散補償間隔で構成し、
前記分散補償間隔に対し、中継区間の平均分散の絶対値の多種類化、中継区間数の多種類化、中継区間距離の多種類化、の少なくとも1つを行い、
累積波長分散がゼロとならないように、または累積波長分散がゼロとなる回数を減らして、光伝送路の分散補償を行う分散補償方法。
【0160】
(付記9) 1中継区間に対し、正分散を持つ正分散ファイバと負分散を持つ負分散ファイバとからなる混合伝送路で前記光伝送路を構成することを特徴とする付記8記載の分散補償方法。
【0161】
(付記10) 送信局に前置補償ファイバを設置して、前記光伝送路につながる出力端からゼロでない波長分散値で光信号を送信させ、受信局に後置補償ファイバを設置して、前記後置補償ファイバを通じて、光信号の波長分散値をゼロにすることを特徴とする付記8記載の分散補償方法。
【0162】
(付記11) 光伝送路の分散補償を行う分散補償方法において、
負の分散を持つ中継区間からなる負分散伝送路と、正の分散を持つ中継区間からなる正分散伝送路と、を含む分散補償間隔を構成し、
前記分散補償間隔に対し、中継区間の平均分散の絶対値の多種類化、中継区間数の多種類化、中継区間距離の多種類化、の少なくとも1つを行い、
累積波長分散がゼロとならないように、または累積波長分散がゼロとなる回数を減らして、光伝送路の分散補償を行う分散補償方法。
【0163】
(付記12) 1中継区間に対し、正分散を持つ正分散ファイバと負分散を持つ負分散ファイバとからなる混合伝送路で前記光伝送路を構成することを特徴とする付記11記載の分散補償方法。
【0164】
(付記13) 送信局に前置補償ファイバを設置して、前記光伝送路につながる出力端からゼロでない波長分散値で光信号を送信させ、受信局に後置補償ファイバを設置して、前記後置補償ファイバを通じて、光信号の波長分散値をゼロにすることを特徴とする付記11記載の分散補償方法。
【0165】
(付記14) 光信号の伝送を行う光伝送システムにおいて、
正分散を持つ第1のファイバと、負分散を持ち、前記第1のファイバに対してモードフィールド径が小さい第2のファイバと、で中継区間を構成し、光信号が前記第1のファイバから前記第2のファイバへの順に伝搬する光伝送路と、
光信号のパワーをモニタするモニタ部と、モニタ結果にもとづき、前記第2のファイバの長さが異なる複数の前記中継区間に対し、分散補償間隔単位に、上り/下りの光信号のパワーバランスを調整するように、励起光のパワーの供給制御を行う励起部と、から構成される光中継装置と、
を有することを特徴とする光伝送システム。
【0166】
(付記15) 前記励起部は、モニタ結果にもとづき、励起光を可変出力する励起制御部と、前記励起光を前記第2のファイバへ入射するために分波する分波器と、から構成されることを特徴とする付記14記載の光伝送システム。
【0167】
(付記16) 前記励起部は、一定の励起光を出力する励起制御部と、モニタ結果にもとづき分岐比を可変に設定し、前記分岐比にもとづいて、一定励起光を前記第2のファイバへ入射するために分波する分岐比可変分波器と、から構成されることを特徴とする付記14記載の光伝送システム。
【0168】
(付記17) 前記光中継装置による光信号パワー調整を補助する可変光減衰器及び利得偏差を補償する可変利得等化器の少なくとも一方を前記光伝送路に設けることを特徴とする付記14記載の光伝送システム。
【0169】
(付記18) 前記可変利得等化器によって利得偏差を補償すべき利得等化区間内の前記第1のファイバと前記第2のファイバとの長さは同じにし、前記利得等化区間を含む分散補償間隔では、区間平均分散の構成数を変えることを特徴とする付記17記載の光伝送システム。
【0170】
(付記19) 光増幅を行って、光信号の中継制御を行う光中継装置において、
正分散を持つ第1のファイバと、負分散を持ち、前記第1のファイバに対してモードフィールド径が小さい第2のファイバと、で中継区間が構成され、光信号が前記第1のファイバから前記第2のファイバへの順に伝搬する光伝送路上の光信号のパワーをモニタするモニタ部と、
モニタ結果にもとづき、前記第2のファイバの長さが異なる複数の前記中継区間に対し、分散補償間隔単位に、上り/下りの光信号のパワーバランスを調整するように、励起光のパワーの供給制御を行う励起部と、
を有することを特徴とする光中継装置。
【0171】
(付記20) 前記励起部は、モニタ結果にもとづき、励起光を可変出力する励起制御部と、前記励起光を前記第2のファイバへ入射するために分波する分波器と、から構成されることを特徴とする付記19記載の光中継装置。
【0172】
(付記21) 前記励起部は、一定の励起光を出力する励起制御部と、モニタ結果にもとづき分岐比を可変に設定し、前記分岐比にもとづいて、一定励起光を前記第2のファイバへ入射するために分波する分岐比可変分波器と、から構成されることを特徴とする付記19記載の光中継装置。
【0173】
(付記22) 光増幅を行って、光信号の中継制御を行う光中継方法において、
正分散を持つ第1のファイバと、負分散を持ち、前記第1のファイバに対してモードフィールド径が小さい第2のファイバと、で中継区間を構成し、光信号が前記第1のファイバから前記第2のファイバへの順に伝搬する光伝送路に対し、
光信号のパワーをモニタし、
モニタ結果にもとづき、前記第2のファイバの長さが異なる複数の前記中継区間に対し、分散補償間隔単位に、上り/下りの光信号のパワーバランスを調整するように、励起光のパワーの供給制御を行う光中継方法。
【0174】
(付記23) 光信号パワー調整を補助する可変光減衰器及び利得偏差を補償する可変利得等化器の少なくとも一方を前記光伝送路に設け、前記可変利得等化器によって利得偏差を補償すべき利得等化区間内の前記第1のファイバと前記第2のファイバとの長さは同じにし、前記利得等化区間を含む分散補償間隔では、区間平均分散の構成数を変えることを特徴とする付記22記載の光中継方法。
【0175】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光伝送システムは、分散補償間隔に対し、累積波長分散がゼロにならないように、または累積波長分散がゼロとなる回数を減らして、分散補償した光伝送路により、WDMの光伝送を行う構成とした。また、正分散を持つ第1のファイバと、負分散を持ち、第1のファイバに対してモードフィールド径が小さい第2のファイバと、で中継区間を構成し、光信号が第1のファイバから第2のファイバへの順に伝搬する光伝送路に対して、第2のファイバの長さが異なる複数の中継区間に対し、分散補償間隔単位に、上り/下りの光信号のパワーバランスを調整するように、励起光のパワーの供給制御を行う構成とした。これにより、非線形効果による波形歪み及びラマン利得の特性変動を低減できるので、光通信の伝送品質及び信頼性の向上を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光伝送システムの原理図である。
【図2】分散マネジメントの構成を示す図である。
【図3】波長分散補償を示す図である。
【図4】分散マネジメントの構成を示す図である。
【図5】波長分散補償を示す図である。
【図6】分散マップを示す図である。
【図7】波長の相関関係を示す図である。
【図8】波長の相関関係を示す図である。
【図9】光中継器の構成を示す図である。
【図10】本発明の分散マネジメントの構成を示す概略図である。
【図11】分散マネジメント構成例を示す図である。
【図12】分散マップを示す図である。
【図13】分散マップを示す図である。
【図14】分散マップを示す図である。
【図15】分散マネジメント構成例を示す図である。
【図16】分散マップを示す図である。
【図17】分散マップを示す図である。
【図18】分散マップを示す図である。
【図19】分散マネジメント構成例を示す図である。
【図20】分散マップを示す図である。
【図21】本発明の分散マネジメントの構成を示す概略図である。
【図22】分散マネジメント構成例を示す図である。
【図23】分散マップを示す図である。
【図24】分散マップを示す図である。
【図25】分散マネジメント構成例を示す図である。
【図26】分散マップを示す図である。
【図27】分散マップを示す図である。
【図28】混合伝送路を示す図である。
【図29】分散マップを示す図である。
【図30】分散マップを示す図である。
【図31】分散マップを示す図である。
【図32】分散マップを示す図である。
【図33】分散マネジメント構成例を示す図である。
【図34】分散マップを示す図である。
【図35】光伝送システムの全体構成を示す図である。
【図36】分散マップを示す図である。
【図37】本発明の光伝送システムの原理図である。
【図38】光伝送システムの構成例を示す図である。
【図39】分散補償間隔内のPump数を示す図である。
【図40】分散補償間隔内のCable数を示す図である。
【図41】分散補償間隔内のPump数、Cable数を示したテーブルを示す図である。
【図42】光信号パワーバランスを調整するアルゴリズムを示す図である。
【図43】光信号パワーの遷移を示す図である。
【図44】図43のテーブルをグラフ化した図である。
【図45】励起光パワー及びラマン利得を示す図である。
【図46】光伝送システムの構成例を示す図である。
【図47】光信号パワーバランスを調整するアルゴリズムを示す。
【図48】光伝送システムの構成例を示す図である。
【図49】利得等化区間を含む光伝送路を示す図である。
【図50】光伝送システムの構成例を示す図である。
【図51】光中継装置の変形例を示す図である。
【図52】光伝送システムの構成例を示す図である。
【図53】光信号パワーバランスを調整するアルゴリズムを示す図である。
【図54】光伝送システムの構成例を示す図である。
【図55】光伝送システムの構成例を示す図である。
【図56】光伝送システムの構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 光伝送システム
10 送信装置
20 受信装置
3 光伝送路
40−1〜40−n 光中継装置
m0 従来の分散マネジメントを示す分散マップ
M0 本発明の分散マネジメントを示す分散マップ
Claims (5)
- 光信号の伝送を行う光伝送システムにおいて、
WDMの波長多重を行って光信号を送信する送信装置と、
波長多重された光信号を受信する受信装置と、
光中継装置が設置され、分散補償間隔に対し、累積波長分散がゼロとならないように、または累積波長分散がゼロとなる回数を減らして、分散補償した光伝送路と、
を有することを特徴とする光伝送システム。 - 前記光伝送路は、負の分散を持つ中継区間を主伝送路として、前記主伝送路の分散を正の分散を持つ1中継区間で補償した前記分散補償間隔で構成し、前記分散補償間隔に対し、中継区間の平均分散の絶対値の多種類化、中継区間数の多種類化、中継区間距離の多種類化、の少なくとも1つを行って累積波長分散のランダム化を行うことを特徴とする請求項1記載の光伝送システム。
- 前記送信装置は、前置補償ファイバを有して、前記光伝送路につながる出力端からゼロでない波長分散値で光信号を送信し、前記受信装置は、後置補償ファイバを有して、前記後置補償ファイバを通じて、光信号の波長分散値をゼロにすることを特徴とする請求項1記載の光伝送システム。
- 光信号の伝送を行う光伝送システムにおいて、
正分散を持つ第1のファイバと、負分散を持ち、前記第1のファイバに対してモードフィールド径が小さい第2のファイバと、で中継区間を構成し、光信号が前記第1のファイバから前記第2のファイバへの順に伝搬する光伝送路と、
光信号のパワーをモニタするモニタ部と、モニタ結果にもとづき、前記第2のファイバの長さが異なる複数の前記中継区間に対し、分散補償間隔単位に、上り/下りの光信号のパワーバランスを調整するように、励起光のパワーの供給制御を行う励起部と、から構成される光中継装置と、
を有することを特徴とする光伝送システム。 - 前記光中継装置による光信号パワー調整を補助する可変光減衰器及び利得偏差を補償する可変利得等化器の少なくとも一方を前記光伝送路に設けることを特徴とする請求項4記載の光伝送システム。
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