JP2004221810A - 通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】従来のPHSシステムは、端末同士で位置を知ることはできず不便であり、テーマパークや大規模ショッピングセンター等で、グループ向けのサービスとして、メンバー同士が位置を確認したり、簡単な操作で通話ができ、利便性を向上させることができる通信システムを提供する。
【解決手段】PHS端末4から「位置」キーが押下されると、統合制御装置1のMCP11が、当該端末と同一グループの他の端末の位置情報として、当該端末と通信する無線基地局3の識別番号と各端末のグループ内番号とを要求元のPHS端末4に送信し、PHS端末4が、予め記憶されているエリアマップ上に、MCP11から受信した情報に基づいてグループ内番号及びマークを合成した位置表示画面を表示する通信システムである。
【選択図】 図1
【解決手段】PHS端末4から「位置」キーが押下されると、統合制御装置1のMCP11が、当該端末と同一グループの他の端末の位置情報として、当該端末と通信する無線基地局3の識別番号と各端末のグループ内番号とを要求元のPHS端末4に送信し、PHS端末4が、予め記憶されているエリアマップ上に、MCP11から受信した情報に基づいてグループ内番号及びマークを合成した位置表示画面を表示する通信システムである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、PHSを利用した通信システムに係り、特にPHSの位置情報を用いて、グループ内の端末の位置を表示することができ、容易に通話することができる通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
まず、一般的なPHSシステムの機器構成について図7を用いて説明する。図7は、一般的なPHSシステムの機器構成を示すブロック図である。
一般的なPHS方式の無線通信システムは、図7に示すように、移動端末であるPHS端末4と、複数のPHS端末(端末)4との無線通信を行う無線基地局(図では、Base Station:BS)3と、複数の無線基地局3との通信を介して各PHS端末4間の通信制御を行う副制御装置(Sub Control Station:SCS)2−1〜2−nと、無線通信システム全体を制御し、特に複数の副制御装置2及びその配下の複数の無線基地局3との通信を介して各PHS端末4間の通信制御を行う統合制御装置(Control Station:CS)1とから構成されている。
【0003】
そして、統合制御装置1の内部には、統合制御装置1全体の制御及び通話路交換接続制御等を行う主制御部(Main Control Processor:MCP)11と、副制御装置2の入出力制御を行う複数の入出力制御部(Communication Control Processor:CCP)12−1〜12−nとを備えている。
【0004】
更に、統合制御装置1に接続して、予め各無線基地局3がカバーするエリアを示すマップ(エリアマップ)を備え、システム内の各端末4の位置をエリアマップ上に表示する表示画面を作成する位置表示サーバ5′と、位置表示サーバ5′に接続され、位置表示サーバ5′からのデータを受信して位置表示画面を表示する位置表示端末6とから構成されている。位置表示端末6は、システム管理者が備えており、権限のあるユーザによって操作されるものである。
【0005】
上記PHSシステムにおける位置表示端末6でのPHS端末4の位置表示について説明する。
上記従来のPHSシステムにおいては、統合制御装置(CS)1が各端末4から位置登録要求があった場合に、当該端末4が接続している無線基地局3の識別番号を位置情報として取得し、当該端末4と対応付けて記憶して、位置登録された無線基地局3を介して通信制御を行うようにしている。
【0006】
位置登録サーバ5′は、システム内のエリアマップを備えており、位置表示端末6からの要求があった場合に、統合制御装置1′から全ての端末4の位置情報を取得して、エリアマップのデータと重ね合わせて位置表示画面データを作成し、位置表示端末6に表示出力する。このようにして、従来のPHSシステムにおける端末の位置表示が行われるものである。
【0007】
また、従来、工場等の構内用の通信システムとして、PHSシステムを用いた構内通信システムがある。このような構内通信システムでは、事故や異常発生時に迅速な救援活動を行うために構内の各端末の位置を表示するものがあった(特許文献1参照)。
更に、PHS端末の位置登録機能を用いて、部品搬送車の位置や作業担当者の位置を地図上で確認できる管理サーバを備えたシステムもあった(特許文献2参照)。
【0008】
また、従来の通信システムとしては、センター局において、複数のCS(Central Station;統合制御装置)に接続されている端末で構成される広域グループを登録しておき、特定の広域グループ特番が発呼されると、当該グループ特番に対応するメンバーを呼び出し、会議トランクに収容することにより、異なるCSに接続されている複数の端末間で多者同時通話(会議通話)を行うものもあった(特許文献3参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−74564号公報
【特許文献2】
特開2002−222496号公報
【特許文献3】
特開2002−237896号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のPHSシステムでは、端末の位置表示はシステムの管理側においてのみ行われるものであって、端末同士で位置を知ることができるものではなく、そのため、テーマパーク等でグループのメンバーが互いの位置を確認しあったり、家族連れが迷子予防のために位置を確認したり、必要に応じて簡単な操作で通話することについての的確な機能が設けられておらず、テーマパークや大規模ショッピングセンター等でグループ向けのサービスを行うことができず、不便であるという問題点があった。
【0011】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、テーマパークや大規模ショッピングセンター等で、グループ向けのサービスとして、グループ内のメンバー同士が位置を確認し合ったり、簡単な操作でグループ内の人と通話でき、利便性を向上させることができる通信システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、ユーザが携帯する複数の端末と、通信エリア内の端末と無線通信を行う複数の無線基地局と、無線基地局を介して端末間の無線通信を制御すると共に、予め登録された複数の端末から成るグループでのグループ通話を制御する統合制御装置とを備えた通信システムであって、統合制御装置が、予め各端末毎のグループ内における識別番号をグループ内番号として記憶しておき、各端末と無線通信する無線基地局の番号を各端末の位置情報として保持し、任意の端末からの位置情報取得要求を受信した場合に、当該端末と同一グループに属する端末の位置情報とそのグループ内番号とを要求元の端末に出力する統合制御装置であり、端末が、複数の無線基地局の通信エリアの配置を表したエリアマップの表示データを備え、特定の入力操作が行われた場合に、統合制御装置に位置情報取得要求を出力し、統合制御装置から受信した位置情報とそれに対応するグループ内番号とに基づいて、エリアマップ上の位置情報に対応するエリア内にグループ内番号を書き込んだ位置表示画面を表示する端末である通信システムとしており、テーマパークや大規模ショッピングセンター等で、グループで来場したユーザに同一グループに登録されている端末一式を貸与し、メンバーがそれぞれ端末を携帯すれば、各ユーザは簡単な操作で位置表示画面を表示させてグループのメンバーがどこにいるかを把握し、迷子を防ぐことができ、利便性を向上させることができる。
【0013】
また、本発明は、上記通信システムにおいて、端末が、位置表示画面に表示されたグループ内番号の中から任意のグループ内番号が選択されて発呼操作が為されると、当該グループ内番号を含む発呼要求を統合制御装置に出力する端末であり、統合制御装置が、端末からグループ内番号を含む発呼要求を受信した場合に、発呼元の端末が属するグループで受信したグループ内番号に対応する端末を着呼先端末として特定し、発呼元端末と着呼先端末とを個別通話の回線で接続する統合制御装置である通信システムとしており、ユーザは位置表示画面を見て、簡単な操作で特定のグループ員と個別に通話することができ、更に利便性を向上させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
尚、以下で説明する機能実現手段は、当該機能を実現できる手段であれば、どのような回路又は装置であっても構わず、また機能の一部又は全部をソフトウェアで実現することも可能である。更に、機能実現手段を複数の回路によって実現してもよく、複数の機能実現手段を単一の回路で実現してもよい。
【0015】
本発明に係る通信システムは、予め設定されたグループ特番に対応して複数の端末をグループ構成員として登録しておき、端末において特定のキーが押下されると、統合制御装置から、同一グループに属している端末の位置情報を取得して、予め端末に記憶されているエリアマップと位置情報とを合成して、エリアマップ上にグループ員の位置を表示するものであり、グループ向けに迷子防止のサービスを実施することができるものである。
【0016】
また、本発明に係る通信システムは、統合制御装置に、グループ内における各端末の固有番号(グループ内番号)を登録しておき、位置表示が要求された場合には各端末のグループ内番号を付してエリアマップ上に位置を表示するものであり、更に、グループ内番号を特定して発呼操作が行われた場合には、統合制御装置が当該グループ内番号に対応する端末を着呼先とするものであり、簡単な操作でグループ内の特定の人と通話を行うことができ、利便性を向上させることができるものである。
【0017】
更に、本発明に係る通信システムは、エリアマップを記憶している位置表示サーバを備え、端末において特定のキーが押下されると、位置表示サーバにアクセスすると共に、統合制御装置が位置表示サーバに当該端末と同一グループの端末の位置情報を出力し、位置表示サーバが、各端末の位置情報をエリアマップと合成して表示画面を作成し、要求元の端末に出力するものであり、端末が特別な処理を行わなくてもグループ内の端末の位置表示を行うことができるものである。
【0018】
まず、本発明の実施の形態に係る通信システムの構成について図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る通信システムの構成ブロック図である。
本システムは、テーマパークやショッピングセンター等でグループ向けのサービスを実現するシステムを想定しており、グループで来場したユーザにパーク内又はショッピングセンタ内で用いられるPHS端末4を貸与してサービスを行うものである。同じグループに登録されている端末間では、グループ通話を行うことができ、また、本システムの特徴として、グループ内の他の端末の現在地を端末の画面で表示させる位置表示のサービスを行うものである。つまり、同一グループの人には同一グループに登録されているPHS端末4を貸与するようにしている。
【0019】
位置表示を行う方法としては、各PHS端末4がエリアマップのデータを備えており、統合制御装置(CS)1から位置情報のみを取得して、内部のマップと合成して表示出力する第1の方法と、位置表示サーバがマップと位置情報とを合成した画面を作成し、PHS端末4でそれを閲覧する第2の方法とがあるが第1の方法を実現する第1のシステム及び第2の方法を実現する第2のシステムの概略構成は同様であるため、どちらも図1を用いて説明する。
【0020】
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る通信システムは、図7に示した従来のPHSシステムの構成とほぼ同様であり、ユーザが携帯するPHS端末(端末)4と、エリア内の端末4と無線通信を行う無線基地局(BS)3と、複数の無線基地局を統合する副制御装置(SCS)2−1から2−nと、システム全体の制御及び通信交換制御を行う統合制御装置(CS)1とから構成され、更に、統合制御装置(CS)は、通信制御を行う主制御部(MCP)11と、副制御装置に対する入出力を制御する入出力制御部(CCP)12−1〜12−nとから構成されている。
【0021】
特に、本システムにおいては、主制御部11にグループ通話及び位置表示を制御するためのグループ管理テーブルを備え、更に第1のシステムではPHS端末4に位置表示サーバ5にエリアマップを備えており、PHS端末4の処理が従来とは一部異なっている。また、第2のシステムでは従来と同様に位置表示サーバ5のみがエリアマップを備えているが、従来とは一部処理が異なっている。
【0022】
本システムの特徴部分について説明する。
まず、第1のシステムについて説明する。
第1のシステムにおける位置表示サーバ5は、従来と同様に、エリアマップを備え、位置表示端末6からの要求に応じてシステム内のPHS端末4の位置をマップ上に表示する画面を出力するものである。第1のシステムにおける位置表示サーバ5は処理も従来と同様のものである。
【0023】
本システムの統合制御装置1の主制御部11は、従来と同様に各PHS端末4の位置情報を管理して、PHS端末4間の通信制御を行うものであり、また、会議トランク(図示せず)を備え、予め登録されたグループ特番が発呼された場合に、当該グループに属する端末4を発呼して、端末4間のグループ通話を実現するものである。
【0024】
特に、本システムの主制御部11は、位置情報提供やグループ通話の制御を行うために、グループ管理テーブルを備え、グループ毎に、構成員となる複数のPHS端末4の固有番号と、グループ内番号と、位置とを記憶して管理しているものである。
【0025】
ここで、主制御部11に設けられているグループ管理テーブルの模式説明図について図2を用いて説明する。図2は、グループ管理テーブルの模式説明図である。
図2に示すように、グループ管理テーブルは、予め設定されたグループ特番に対応して、各端末毎にグループ内における番号(グループ内No.)と、端末の固有番号(端末番号)と、各端末の位置情報(エリア)とを記憶しているものである。つまり、本システムにおける位置情報は、各PHS端末4がどの無線基地局(BS)2のエリアにいるかを示すものであり、グループ管理テーブルには、各PHS端末4が位置登録している無線基地局2の識別番号が位置情報として記憶されるようになっている。本システムでは、1グループの構成端末の数は、通常、テーマパークやショッピングセンターに来場するグループの構成員の人数に合わせて最大5台とし、なるべくグループ数を多く取れるようにしているが、会議トランクのポート数に応じて、団体向けなど任意の数に設定して構わない。
【0026】
また、第1のシステムのPHS端末4は、予めパークやショッピングセンタ等の内部で用いるものであり、グループ通話機能と表示機能を備えているものである。また、第1のシステムの特徴として、PHS端末4は、本システムがカバーする範囲の地図に各無線基地局3がカバーする通信エリアの配置を重ねたエリアマップの表示データを備えている。エリアマップは一般のユーザが見ても分かり易いように目印となるアトラクションや建物、店舗、道路、通路等が描かれているものである。
【0027】
また、PHS端末4は、位置情報取得要求を送信する特定のキー(ここでは「位置」キーとする)を備え、位置キーを押下することにより、統合制御装置1から自分と同じグループに属す他のPHS端末4の位置情報を取得して、エリアマップ上の、位置情報として取得されたBS2の識別番号に対応するエリアに、端末4が位置していることを示すマーク及び当該端末のグループ内No.を表示するものである。
【0028】
更にPHS端末4は、グループ内の端末4とグループ通話を行うための「発信/応答」キーを備えており、発信/応答キーを押下すると、同一グループ内のグループ通話が行われるようになっている。これらの動作については後で詳細に説明する。
また、図示は省略するが、PHS端末4は、現在地表示された端末の中から、特定の端末を選択するためのカーソルキーや数字キーを備えている。
【0029】
次に、第1のシステムの動作の概略について図1及び図2を用いて説明する。
まず、任意のPHS端末4において位置キーが押下されると、位置情報取得要求が統合制御装置1に出力され、統合制御装置1の主制御部(MCP)11が、位置情報取得要求を認識すると、グループ管理テーブルを参照して、発呼元のPHS端末4が属するグループを特定し、当該グループに属する他の端末4の位置情報(無線基地局の番号)を読み取って、各端末のグループ内No.と対応付けて要求元のPHS端末4に出力する。
【0030】
要求元のPHS端末4では、位置情報を取得すると、エリアマップを表示し、更に取得した位置情報に対応する無線基地局2のエリア内に、端末が位置することを示すマークと端末のグループ内No.とを合成して、位置表示画面を出力する。このようにして本システム4における位置表示が行われるものである。
【0031】
尚、PHS端末4からの位置情報取得要求に応じてMCP11から出力する位置情報は、要求元の端末の位置情報を含むようにしてもよく、その場合には、要求元のPHS端末4で位置表示画面を表示する際に、自分のグループ内No.に対応する表示を「自分」であることがすぐ分かるように、「自分」とか「あなたの現在地」といったように表示する。
【0032】
ここで、PHS端末4における位置表示画面の表示例について図3を用いて説明する。図3は、PHS端末4における位置表示画面の表示例を示す説明図である。
ここでは図を分かり易くするために、下地になっている地図を省略したものを示しているが、通常のエリアマップでは、実際の建物や道路の配置が下に表示されており、その上に図3に示すような無線基地局2のエリアが重ねて表示されているものである。また、各エリアは、無線基地局2の番号に対応しているものである。
【0033】
そして、位置表示画面では、MCP11からの位置情報に基づいて、グループ内の各端末4が位置しているエリア内に、マーク(ここでは●)と、各端末のグループ内No.とを表示するようになっている。これにより、自分のグループの各メンバーが何番の端末を所持しているかを知っていれば、誰がどこにいるかがすぐに分かるものである。
【0034】
ここでは、各端末を識別するのにグループ内No.に対応する番号を用いているが、番号の代わりにアイコンを用いて表示するようにしてもよい。アイコンは、予め端末4に複数記憶しておき、グループで端末を借りたサービス開始の際に、各端末4のグループ内No.に対応して各々の端末4で選択可能としておく。そして、位置表示の際にMCP11からグループ内No.を受信すると、そのグループ内No.に対応してユーザが設定したアイコンを指定された位置に表示するものである。
【0035】
尚、本システムでは、位置情報を無線基地局3の番号としているので、各端末4が位置するエリアは特定できるが、エリア内のどこにいるかは分からない。そこで、できるだけ位置特定の精度を上げるために、本システムでは、無線基地局3の出力を調整して、エリアをなるべく小さくし、無線基地局3の数を増やすようにしている。
【0036】
また、本システムでは、PHS端末4において「発信/応答」が押下されると、統合制御装置1に対してグループ通話要求が出力され、MCP11が、要求元の端末の番号からグループを特定し、要求元の端末4を会議トランクに収容すると共に、当該グループに所属する他の端末の端末番号を一斉に発呼し、応答があった端末を会議トランクに収容して、グループ通話を実現する。これは、従来のグループ通話に相当するものであるが、「グループ特番」を入力しなくても、「発信/応答」キーを押下するワンタッチでグループ通話を開始することができ、操作を簡単にすることができるものである。
【0037】
次に、本システムの特徴である、別のグループ通話について説明する。
PHS端末4が位置情報を要求して、位置表示画面を表示している際に「発信/応答」が押下された場合には、特定の識別子を含むグループ通話要求(別のグループ通話要求)が出力され、MCP11が、要求元のPHS端末4(端末4aとする)を含むグループ内の端末を全て会議トランクに接続する。このとき、MCP11は、最初は要求元の端末4aの送話音声を他の全ての端末4の受話音声に出力し、他の端末4は受話音声を入力するのみとする。つまり、初めに位置情報を要求した人(要求者)が、その位置情報を見てグループのメンバーと連絡を取りたくなった場合に「発信/応答」を押下すると、他のメンバーの端末4が自動接続して、要求者の音声を聞くことができるようになっている。
【0038】
そして、要求者の音声を受信した端末(端末4bとする)を持ったメンバーが、一方的に話を聞くのではなく双方向通信を行いたい場合には、端末4bにおいて「発信/応答」を押下すると、MCP11が端末4bの送話音声をポートに接続し、端末4aや他の「発信/応答」が押下された端末4からの送話音声と合成する。このように、別のグループ通話によって、双方向で通話をしたい人同士では双方向のグループ通話を行うことができ、また会話に加わらなくてもいい人は単にそのグループ通話を聞くことができ、ユーザ毎の状況に応じた使い方ができるものである。
【0039】
更に、本システムのPHS端末4では、位置表示画面に表示されている端末の中から、数字キーやカーソルキーを用いて特定の端末が選択された後「発信/応答」が押下された場合には、当該端末4に個別に発呼を行うことが可能である。
【0040】
すなわち、位置表示画面が表示されている際に特定の端末が選択され、更に発信/応答キーが押下された場合には、PHS端末4は当該端末4のグループ内番号を含む発呼要求を統合制御装置1に出力し、MCP11が、グループ管理テーブルを参照して、グループ内No.を端末番号に変換して、呼び出し先の端末4を発呼するようになっている。
【0041】
この場合、MCP11は、会議トランクを用いたグループ通話ではなく、個別通話の回線に接続するものである。これにより、位置表示画面を表示すればワンタッチで所望の相手と個別に通話することができ、大いに利便性を向上させるものである。
【0042】
つまり、本システムのPHS端末4は、通常のグループ通話、位置表示画面からの別のグループ通話、位置表示画面からの個別通話の3種類の通話を簡単な操作で行うことができるものであり、ユーザの状況に応じて使い分けができるものである。
【0043】
次に、第1のシステムにおけるPHS端末4の処理について図4を用いて説明する。図4は、第1のシステムにおけるPHS端末4の処理を示すフローチャート図である。
図4に示すように、PHS端末4では、「位置」キーが押下されると(100)、統合制御装置1を発呼して位置情報取得要求を出力する(102)。
【0044】
そして、PHS端末4は、統合制御装置1から位置情報を取得したかどうかを判断し(104)、取得した場合には、位置情報を解析して(106)、予め記憶されている基地局のエリアが表示されているマップと、解析した位置情報とを合成し、位置情報画面を表示する(108)。そして、終了の指示が入力された場合には(110)、処理100に戻る。
【0045】
また、処理104で位置情報を取得できなかった場合、PHS端末4は、予め設定された待ち時間が経過したかどうか(タイムアウトかどうか)を判断し(112)、タイムアウトした場合にはエラーを表示して(114)、処理100に移行する。
また、処理112でタイムアウトしなかった場合には処理104に移行して位置情報取得待ちを続ける。
このようにして第1のシステムにおけるPHS端末4の処理が行われるものである。
【0046】
次に、第1のシステムにおける統合制御装置1のMCP11の処理について図5を用いて説明する。図5は、第1のシステムにおけるMCP11の処理を示すフローチャート図である。
図5に示すように、統合制御装置1のMCP11では、PHS端末4から位置情報取得要求を受信したかどうかを判断し(200)、位置情報取得要求を受信した場合には、要求元のPHS端末4の端末番号とグループ管理テーブルとに基づいて当該端末と同一グループのグループ員を特定し(202)、各端末の位置情報となるBS番号及び各端末のグループ内No.を取得して(204)、要求元のPHS端末4に位置情報を送信する(206)。尚、処理204、206において、要求元のPHS端末4を含む同一グループの全て端末の位置情報及び端末内No.を取得して送信してもよい。このようにして、MCP11の処理が行われるものである。
【0047】
本発明の実施の形態に係る第1のシステムによれば、PHS端末4から「位置」キーが押下されると、統合制御装置1のMCP11が、当該端末と同一グループの他の端末の位置情報として当該端末と通信する無線基地局3の識別番号と各端末のグループ内No.とを要求元のPHS端末4に送信し、PHS端末4が、予め記憶されているエリアマップ上に、MCP11から受信した情報に基づいてグループ内番号及び端末がいることを示すマークを合成した位置表示画面を表示するようにしているので、簡単な操作でグループ内の他のメンバーがどこにいるかを容易に知ることができ、互いの位置を確認して、テーマパークやショッピングセンタ等での迷子を防ぐことができ、利便性を向上させることができる効果がある。
【0048】
また、第1のシステムによれば、位置表示画面を表示している際に、「発信/応答」キーが押下されると、別のグループ通話要求が出力され、MCP11は、当該発信PHS端末4を会議トランクに収容してグループ通話を開始し、発信端末の送話音声をグループ内の他のPHS端末4の受話音声に出力するようにしているので、ユーザは、位置表示画面を見て、簡単な操作で、他のグループ員に呼びかけることができ、迷子になったり危険なところに近づくのを防ぐことができる効果がある。
【0049】
また、呼びかけを受けた他のPHS端末4が「発信/応答」ボタンを押下すると、双方向通信を行うようにしているので、呼びかけを受けた他のグループ員は双方向通信にしたり単にグループ通話を聞くだけとすることができ、状況に応じて色々な使い方ができて便利であるという効果がある。
【0050】
更に、カーソルキーや数字キーによって、位置表示画面に表示されている端末又はそのグループ内No.が指定されて発信/応答キーが押下された場合には、MCP11は、発呼元のPHS端末4と着呼側のPHS端末4とをグループ通話ではなく、個別通話の回線に接続して通話を実現するようにしているので、簡単な操作で特定のグループ員と通話をすることができる効果がある。
【0051】
また、これまで、自分の携帯電話やPHSを用いて通信を行っていたユーザは、本システムのサービスを利用することで通信料がかからず、経済的であるという効果がある。
【0052】
次に、本発明の第2のシステムについて説明する。第2のシステムの概略構成は第1のシステムとほぼ同様であるため、図1を用いて説明する。
第2のシステムは、位置表示画面のデータをPHS端末4ではなく、位置表示サーバが作成するようにしているものである。
【0053】
第2のシステムの特徴部分について説明する。
第2のシステムのPHS端末4は、エリアマップを備えておらず、位置表示サーバ5が作成する位置表示画面を閲覧するブラウザを備えているものである。
また、第2のシステムの位置表示サーバ5は、従来と同様にエリアマップを備えており、統合制御装置1からグループ内No.と位置情報のデータが入力されると、エリアマップと合成して位置表示画面を作成し、PHS端末4に閲覧させるものである。
【0054】
ここで、第2のシステムの動作について図6を用いて説明する。図6は、第2のシステムにおけるMCP11の動作を示すフローチャート図である。
第2のシステムでは、PHS端末4において「位置」キーが押下されると、統合制御装置1に対して位置表示要求を出力して、位置表示サーバ5が作成する表示画面の閲覧を要求する。
【0055】
そして、図6に示すように、統合制御装置1のMCP11では、位置表示要求を受信すると(300)、入力された要求元の端末番号とグループ管理テーブルとに基づいてグループ員を特定し(302)、グループ員である各端末のグループ内No.と位置情報とを位置表示サーバ5へ出力する(304)。
【0056】
位置表示サーバ5は、予め記憶されているエリアマップと、MCP11から入力されたグループ内No.及び位置情報とを合成して、エリアマップ上に各端末のグループ内No.と位置を示すマークを表示する位置表示画面データを作成し、MCP11に出力する。
【0057】
MCP11は、位置表示サーバ5から応答があると(306)、位置表示サーバから入力された位置表示画面データを要求元のPHS端末4に出力する(308)。
そして、要求元のPHS端末4では、位置表示画面データを受信してブラウザを用いて表示する。これにより、PHS端末4で、エリアマップ上にグループ員の位置を示した位置表示画面が表示される。このようにして、第2のシステムにおける動作が行われるものである。
【0058】
また、第2のシステムにおいても、「発信/応答」キーによるグループ通話や特定の端末を指定した個別の通話を行うことができるものであるが、第1のシステムと同様の動作であるためここでは説明を省略する。
【0059】
本発明の第2の実施の形態に係る通信システム(第2のシステム)によれば、位置表示サーバ5がエリアマップを備えておき、PHS端末4で「位置」キーが押下されて位置表示要求が出力されると、MCP11が要求元のPHS端末4の番号とグループ管理テーブルとに基づいてグループ員を特定し、当該グループ員である端末のグループ内No.と位置情報とを位置表示サーバ5に出力し、位置表示サーバ5がエリアマップとグループ内No.及び位置情報とに基づいて、エリアマップ上に各PHS端末4の位置を示す番号及びマークを表示した位置表示画面データを作成してMCP11に出力し、要求元のPHS端末4がMCP11を介して位置表示画面データを受信して位置表示画面を表示するようにしているので、PHS端末4側でエリアマップを備えたり、エリアマップと位置情報とを合成して表示画面データを作成する処理を行わなくても済み、多数のPHS端末4の処理を簡略化することができ、安価にシステムを構築することができる効果がある。
【0060】
また、本システムでは、位置情報を、各PHS端末4が位置登録している無線基地局2の番号としているが、より正確な位置情報を得るシステムとして、PHS端末4をGPS端末とするシステムが考えられる。このシステムでは、各端末が衛星から受信したGPSデータに基づいて、随時自分が位置する緯度・経度をCS1又は位置表示サーバ5に送信しておき、「位置」キーによる位置情報取得要求があった場合には、CS1が、グループ員の端末の緯度・経度及びグループ内No.を要求元の4に送信し、PHS端末4が予め備えている地図データと、受信した端末の位置情報とに基づいて位置表示画面を作成して表示するものである。
【0061】
又は、第2のシステムのように、位置表示画面データの作成を位置情報サーバが行うようにしてもよく、位置情報サーバが備えている地図上に、CS1から入力されたグループ員の端末の緯度・経度で特定される点及びグループ内No.とを表示する位置表示画面データを作成してPHS端末4からの閲覧を可能とするものである。
【0062】
このように、PHS端末4としてGPS端末を用いたシステムによれば、PHS端末4の位置を緯度・経度で正確に特定することができるので、エリア毎の位置表示に比べて精度の高い位置表示を行うことができる効果がある。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、統合制御装置が、予め各端末毎のグループ内における識別番号をグループ内番号として記憶しておき、各端末と無線通信する無線基地局の番号を各端末の位置情報として保持し、任意の端末からの位置情報取得要求を受信した場合に、当該端末と同一グループに属する端末の位置情報とそのグループ内番号とを要求元の端末に出力し、端末が、複数の無線基地局の通信エリアの配置を表したエリアマップの表示データを備え、特定の入力操作が行われた場合に、統合制御装置に位置情報取得要求を出力し、統合制御装置から受信した位置情報とそれに対応するグループ内番号とに基づいて、エリアマップ上の位置情報に対応するエリア内にグループ内番号を書き込んだ位置表示画面を表示する通信システムとしているので、テーマパークや大規模ショッピングセンター等で、グループで来場したユーザに同一グループに登録されている端末一式を貸与し、メンバーがそれぞれ端末を携帯すれば、各ユーザは簡単な操作で位置表示画面を表示させてグループのメンバーがどこにいるかを把握し、迷子を防ぐことができ、利便性を向上させることができる効果がある。
【0064】
また、本発明は、上記通信システムにおいて、端末が、位置表示画面に表示されたグループ内番号の中から任意のグループ内番号が選択されて発呼操作が為されると、当該グループ内番号を含む発呼要求を統合制御装置に出力し、統合制御装置が、端末からグループ内番号を含む発呼要求を受信した場合に、発呼元の端末が属するグループで受信したグループ内番号に対応する端末を着呼先端末として特定し、発呼元端末と着呼先端末とを個別通話の回線で接続する通信システムとしているので、ユーザは位置表示画面を見て、簡単な操作で特定のグループ員と個別に通話することができ、更に利便性を向上させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る通信システムの構成ブロック図である。
【図2】グループ管理テーブルの模式説明図である。
【図3】PHS端末4における位置表示画面の表示例を示す説明図である。
【図4】第1のシステムにおけるPHS端末4の処理を示すフローチャート図である。
【図5】第1のシステムにおけるMCP11の処理を示すフローチャート図である。
【図6】第2のシステムにおけるMCP11の動作を示すフローチャート図である。
【図7】一般的なPHSシステムの機器構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…統合制御装置(CS)、 2…副制御装置(SCS)、 3…無線基地局(BS)、 4…PHS端末、 5…位置表示サーバ、 6…位置表示端末、 11…主制御部(MCP)、 12…入出力制御部(CCP)
【発明の属する技術分野】
本発明は、PHSを利用した通信システムに係り、特にPHSの位置情報を用いて、グループ内の端末の位置を表示することができ、容易に通話することができる通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
まず、一般的なPHSシステムの機器構成について図7を用いて説明する。図7は、一般的なPHSシステムの機器構成を示すブロック図である。
一般的なPHS方式の無線通信システムは、図7に示すように、移動端末であるPHS端末4と、複数のPHS端末(端末)4との無線通信を行う無線基地局(図では、Base Station:BS)3と、複数の無線基地局3との通信を介して各PHS端末4間の通信制御を行う副制御装置(Sub Control Station:SCS)2−1〜2−nと、無線通信システム全体を制御し、特に複数の副制御装置2及びその配下の複数の無線基地局3との通信を介して各PHS端末4間の通信制御を行う統合制御装置(Control Station:CS)1とから構成されている。
【0003】
そして、統合制御装置1の内部には、統合制御装置1全体の制御及び通話路交換接続制御等を行う主制御部(Main Control Processor:MCP)11と、副制御装置2の入出力制御を行う複数の入出力制御部(Communication Control Processor:CCP)12−1〜12−nとを備えている。
【0004】
更に、統合制御装置1に接続して、予め各無線基地局3がカバーするエリアを示すマップ(エリアマップ)を備え、システム内の各端末4の位置をエリアマップ上に表示する表示画面を作成する位置表示サーバ5′と、位置表示サーバ5′に接続され、位置表示サーバ5′からのデータを受信して位置表示画面を表示する位置表示端末6とから構成されている。位置表示端末6は、システム管理者が備えており、権限のあるユーザによって操作されるものである。
【0005】
上記PHSシステムにおける位置表示端末6でのPHS端末4の位置表示について説明する。
上記従来のPHSシステムにおいては、統合制御装置(CS)1が各端末4から位置登録要求があった場合に、当該端末4が接続している無線基地局3の識別番号を位置情報として取得し、当該端末4と対応付けて記憶して、位置登録された無線基地局3を介して通信制御を行うようにしている。
【0006】
位置登録サーバ5′は、システム内のエリアマップを備えており、位置表示端末6からの要求があった場合に、統合制御装置1′から全ての端末4の位置情報を取得して、エリアマップのデータと重ね合わせて位置表示画面データを作成し、位置表示端末6に表示出力する。このようにして、従来のPHSシステムにおける端末の位置表示が行われるものである。
【0007】
また、従来、工場等の構内用の通信システムとして、PHSシステムを用いた構内通信システムがある。このような構内通信システムでは、事故や異常発生時に迅速な救援活動を行うために構内の各端末の位置を表示するものがあった(特許文献1参照)。
更に、PHS端末の位置登録機能を用いて、部品搬送車の位置や作業担当者の位置を地図上で確認できる管理サーバを備えたシステムもあった(特許文献2参照)。
【0008】
また、従来の通信システムとしては、センター局において、複数のCS(Central Station;統合制御装置)に接続されている端末で構成される広域グループを登録しておき、特定の広域グループ特番が発呼されると、当該グループ特番に対応するメンバーを呼び出し、会議トランクに収容することにより、異なるCSに接続されている複数の端末間で多者同時通話(会議通話)を行うものもあった(特許文献3参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−74564号公報
【特許文献2】
特開2002−222496号公報
【特許文献3】
特開2002−237896号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のPHSシステムでは、端末の位置表示はシステムの管理側においてのみ行われるものであって、端末同士で位置を知ることができるものではなく、そのため、テーマパーク等でグループのメンバーが互いの位置を確認しあったり、家族連れが迷子予防のために位置を確認したり、必要に応じて簡単な操作で通話することについての的確な機能が設けられておらず、テーマパークや大規模ショッピングセンター等でグループ向けのサービスを行うことができず、不便であるという問題点があった。
【0011】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、テーマパークや大規模ショッピングセンター等で、グループ向けのサービスとして、グループ内のメンバー同士が位置を確認し合ったり、簡単な操作でグループ内の人と通話でき、利便性を向上させることができる通信システムを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、ユーザが携帯する複数の端末と、通信エリア内の端末と無線通信を行う複数の無線基地局と、無線基地局を介して端末間の無線通信を制御すると共に、予め登録された複数の端末から成るグループでのグループ通話を制御する統合制御装置とを備えた通信システムであって、統合制御装置が、予め各端末毎のグループ内における識別番号をグループ内番号として記憶しておき、各端末と無線通信する無線基地局の番号を各端末の位置情報として保持し、任意の端末からの位置情報取得要求を受信した場合に、当該端末と同一グループに属する端末の位置情報とそのグループ内番号とを要求元の端末に出力する統合制御装置であり、端末が、複数の無線基地局の通信エリアの配置を表したエリアマップの表示データを備え、特定の入力操作が行われた場合に、統合制御装置に位置情報取得要求を出力し、統合制御装置から受信した位置情報とそれに対応するグループ内番号とに基づいて、エリアマップ上の位置情報に対応するエリア内にグループ内番号を書き込んだ位置表示画面を表示する端末である通信システムとしており、テーマパークや大規模ショッピングセンター等で、グループで来場したユーザに同一グループに登録されている端末一式を貸与し、メンバーがそれぞれ端末を携帯すれば、各ユーザは簡単な操作で位置表示画面を表示させてグループのメンバーがどこにいるかを把握し、迷子を防ぐことができ、利便性を向上させることができる。
【0013】
また、本発明は、上記通信システムにおいて、端末が、位置表示画面に表示されたグループ内番号の中から任意のグループ内番号が選択されて発呼操作が為されると、当該グループ内番号を含む発呼要求を統合制御装置に出力する端末であり、統合制御装置が、端末からグループ内番号を含む発呼要求を受信した場合に、発呼元の端末が属するグループで受信したグループ内番号に対応する端末を着呼先端末として特定し、発呼元端末と着呼先端末とを個別通話の回線で接続する統合制御装置である通信システムとしており、ユーザは位置表示画面を見て、簡単な操作で特定のグループ員と個別に通話することができ、更に利便性を向上させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
尚、以下で説明する機能実現手段は、当該機能を実現できる手段であれば、どのような回路又は装置であっても構わず、また機能の一部又は全部をソフトウェアで実現することも可能である。更に、機能実現手段を複数の回路によって実現してもよく、複数の機能実現手段を単一の回路で実現してもよい。
【0015】
本発明に係る通信システムは、予め設定されたグループ特番に対応して複数の端末をグループ構成員として登録しておき、端末において特定のキーが押下されると、統合制御装置から、同一グループに属している端末の位置情報を取得して、予め端末に記憶されているエリアマップと位置情報とを合成して、エリアマップ上にグループ員の位置を表示するものであり、グループ向けに迷子防止のサービスを実施することができるものである。
【0016】
また、本発明に係る通信システムは、統合制御装置に、グループ内における各端末の固有番号(グループ内番号)を登録しておき、位置表示が要求された場合には各端末のグループ内番号を付してエリアマップ上に位置を表示するものであり、更に、グループ内番号を特定して発呼操作が行われた場合には、統合制御装置が当該グループ内番号に対応する端末を着呼先とするものであり、簡単な操作でグループ内の特定の人と通話を行うことができ、利便性を向上させることができるものである。
【0017】
更に、本発明に係る通信システムは、エリアマップを記憶している位置表示サーバを備え、端末において特定のキーが押下されると、位置表示サーバにアクセスすると共に、統合制御装置が位置表示サーバに当該端末と同一グループの端末の位置情報を出力し、位置表示サーバが、各端末の位置情報をエリアマップと合成して表示画面を作成し、要求元の端末に出力するものであり、端末が特別な処理を行わなくてもグループ内の端末の位置表示を行うことができるものである。
【0018】
まず、本発明の実施の形態に係る通信システムの構成について図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る通信システムの構成ブロック図である。
本システムは、テーマパークやショッピングセンター等でグループ向けのサービスを実現するシステムを想定しており、グループで来場したユーザにパーク内又はショッピングセンタ内で用いられるPHS端末4を貸与してサービスを行うものである。同じグループに登録されている端末間では、グループ通話を行うことができ、また、本システムの特徴として、グループ内の他の端末の現在地を端末の画面で表示させる位置表示のサービスを行うものである。つまり、同一グループの人には同一グループに登録されているPHS端末4を貸与するようにしている。
【0019】
位置表示を行う方法としては、各PHS端末4がエリアマップのデータを備えており、統合制御装置(CS)1から位置情報のみを取得して、内部のマップと合成して表示出力する第1の方法と、位置表示サーバがマップと位置情報とを合成した画面を作成し、PHS端末4でそれを閲覧する第2の方法とがあるが第1の方法を実現する第1のシステム及び第2の方法を実現する第2のシステムの概略構成は同様であるため、どちらも図1を用いて説明する。
【0020】
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る通信システムは、図7に示した従来のPHSシステムの構成とほぼ同様であり、ユーザが携帯するPHS端末(端末)4と、エリア内の端末4と無線通信を行う無線基地局(BS)3と、複数の無線基地局を統合する副制御装置(SCS)2−1から2−nと、システム全体の制御及び通信交換制御を行う統合制御装置(CS)1とから構成され、更に、統合制御装置(CS)は、通信制御を行う主制御部(MCP)11と、副制御装置に対する入出力を制御する入出力制御部(CCP)12−1〜12−nとから構成されている。
【0021】
特に、本システムにおいては、主制御部11にグループ通話及び位置表示を制御するためのグループ管理テーブルを備え、更に第1のシステムではPHS端末4に位置表示サーバ5にエリアマップを備えており、PHS端末4の処理が従来とは一部異なっている。また、第2のシステムでは従来と同様に位置表示サーバ5のみがエリアマップを備えているが、従来とは一部処理が異なっている。
【0022】
本システムの特徴部分について説明する。
まず、第1のシステムについて説明する。
第1のシステムにおける位置表示サーバ5は、従来と同様に、エリアマップを備え、位置表示端末6からの要求に応じてシステム内のPHS端末4の位置をマップ上に表示する画面を出力するものである。第1のシステムにおける位置表示サーバ5は処理も従来と同様のものである。
【0023】
本システムの統合制御装置1の主制御部11は、従来と同様に各PHS端末4の位置情報を管理して、PHS端末4間の通信制御を行うものであり、また、会議トランク(図示せず)を備え、予め登録されたグループ特番が発呼された場合に、当該グループに属する端末4を発呼して、端末4間のグループ通話を実現するものである。
【0024】
特に、本システムの主制御部11は、位置情報提供やグループ通話の制御を行うために、グループ管理テーブルを備え、グループ毎に、構成員となる複数のPHS端末4の固有番号と、グループ内番号と、位置とを記憶して管理しているものである。
【0025】
ここで、主制御部11に設けられているグループ管理テーブルの模式説明図について図2を用いて説明する。図2は、グループ管理テーブルの模式説明図である。
図2に示すように、グループ管理テーブルは、予め設定されたグループ特番に対応して、各端末毎にグループ内における番号(グループ内No.)と、端末の固有番号(端末番号)と、各端末の位置情報(エリア)とを記憶しているものである。つまり、本システムにおける位置情報は、各PHS端末4がどの無線基地局(BS)2のエリアにいるかを示すものであり、グループ管理テーブルには、各PHS端末4が位置登録している無線基地局2の識別番号が位置情報として記憶されるようになっている。本システムでは、1グループの構成端末の数は、通常、テーマパークやショッピングセンターに来場するグループの構成員の人数に合わせて最大5台とし、なるべくグループ数を多く取れるようにしているが、会議トランクのポート数に応じて、団体向けなど任意の数に設定して構わない。
【0026】
また、第1のシステムのPHS端末4は、予めパークやショッピングセンタ等の内部で用いるものであり、グループ通話機能と表示機能を備えているものである。また、第1のシステムの特徴として、PHS端末4は、本システムがカバーする範囲の地図に各無線基地局3がカバーする通信エリアの配置を重ねたエリアマップの表示データを備えている。エリアマップは一般のユーザが見ても分かり易いように目印となるアトラクションや建物、店舗、道路、通路等が描かれているものである。
【0027】
また、PHS端末4は、位置情報取得要求を送信する特定のキー(ここでは「位置」キーとする)を備え、位置キーを押下することにより、統合制御装置1から自分と同じグループに属す他のPHS端末4の位置情報を取得して、エリアマップ上の、位置情報として取得されたBS2の識別番号に対応するエリアに、端末4が位置していることを示すマーク及び当該端末のグループ内No.を表示するものである。
【0028】
更にPHS端末4は、グループ内の端末4とグループ通話を行うための「発信/応答」キーを備えており、発信/応答キーを押下すると、同一グループ内のグループ通話が行われるようになっている。これらの動作については後で詳細に説明する。
また、図示は省略するが、PHS端末4は、現在地表示された端末の中から、特定の端末を選択するためのカーソルキーや数字キーを備えている。
【0029】
次に、第1のシステムの動作の概略について図1及び図2を用いて説明する。
まず、任意のPHS端末4において位置キーが押下されると、位置情報取得要求が統合制御装置1に出力され、統合制御装置1の主制御部(MCP)11が、位置情報取得要求を認識すると、グループ管理テーブルを参照して、発呼元のPHS端末4が属するグループを特定し、当該グループに属する他の端末4の位置情報(無線基地局の番号)を読み取って、各端末のグループ内No.と対応付けて要求元のPHS端末4に出力する。
【0030】
要求元のPHS端末4では、位置情報を取得すると、エリアマップを表示し、更に取得した位置情報に対応する無線基地局2のエリア内に、端末が位置することを示すマークと端末のグループ内No.とを合成して、位置表示画面を出力する。このようにして本システム4における位置表示が行われるものである。
【0031】
尚、PHS端末4からの位置情報取得要求に応じてMCP11から出力する位置情報は、要求元の端末の位置情報を含むようにしてもよく、その場合には、要求元のPHS端末4で位置表示画面を表示する際に、自分のグループ内No.に対応する表示を「自分」であることがすぐ分かるように、「自分」とか「あなたの現在地」といったように表示する。
【0032】
ここで、PHS端末4における位置表示画面の表示例について図3を用いて説明する。図3は、PHS端末4における位置表示画面の表示例を示す説明図である。
ここでは図を分かり易くするために、下地になっている地図を省略したものを示しているが、通常のエリアマップでは、実際の建物や道路の配置が下に表示されており、その上に図3に示すような無線基地局2のエリアが重ねて表示されているものである。また、各エリアは、無線基地局2の番号に対応しているものである。
【0033】
そして、位置表示画面では、MCP11からの位置情報に基づいて、グループ内の各端末4が位置しているエリア内に、マーク(ここでは●)と、各端末のグループ内No.とを表示するようになっている。これにより、自分のグループの各メンバーが何番の端末を所持しているかを知っていれば、誰がどこにいるかがすぐに分かるものである。
【0034】
ここでは、各端末を識別するのにグループ内No.に対応する番号を用いているが、番号の代わりにアイコンを用いて表示するようにしてもよい。アイコンは、予め端末4に複数記憶しておき、グループで端末を借りたサービス開始の際に、各端末4のグループ内No.に対応して各々の端末4で選択可能としておく。そして、位置表示の際にMCP11からグループ内No.を受信すると、そのグループ内No.に対応してユーザが設定したアイコンを指定された位置に表示するものである。
【0035】
尚、本システムでは、位置情報を無線基地局3の番号としているので、各端末4が位置するエリアは特定できるが、エリア内のどこにいるかは分からない。そこで、できるだけ位置特定の精度を上げるために、本システムでは、無線基地局3の出力を調整して、エリアをなるべく小さくし、無線基地局3の数を増やすようにしている。
【0036】
また、本システムでは、PHS端末4において「発信/応答」が押下されると、統合制御装置1に対してグループ通話要求が出力され、MCP11が、要求元の端末の番号からグループを特定し、要求元の端末4を会議トランクに収容すると共に、当該グループに所属する他の端末の端末番号を一斉に発呼し、応答があった端末を会議トランクに収容して、グループ通話を実現する。これは、従来のグループ通話に相当するものであるが、「グループ特番」を入力しなくても、「発信/応答」キーを押下するワンタッチでグループ通話を開始することができ、操作を簡単にすることができるものである。
【0037】
次に、本システムの特徴である、別のグループ通話について説明する。
PHS端末4が位置情報を要求して、位置表示画面を表示している際に「発信/応答」が押下された場合には、特定の識別子を含むグループ通話要求(別のグループ通話要求)が出力され、MCP11が、要求元のPHS端末4(端末4aとする)を含むグループ内の端末を全て会議トランクに接続する。このとき、MCP11は、最初は要求元の端末4aの送話音声を他の全ての端末4の受話音声に出力し、他の端末4は受話音声を入力するのみとする。つまり、初めに位置情報を要求した人(要求者)が、その位置情報を見てグループのメンバーと連絡を取りたくなった場合に「発信/応答」を押下すると、他のメンバーの端末4が自動接続して、要求者の音声を聞くことができるようになっている。
【0038】
そして、要求者の音声を受信した端末(端末4bとする)を持ったメンバーが、一方的に話を聞くのではなく双方向通信を行いたい場合には、端末4bにおいて「発信/応答」を押下すると、MCP11が端末4bの送話音声をポートに接続し、端末4aや他の「発信/応答」が押下された端末4からの送話音声と合成する。このように、別のグループ通話によって、双方向で通話をしたい人同士では双方向のグループ通話を行うことができ、また会話に加わらなくてもいい人は単にそのグループ通話を聞くことができ、ユーザ毎の状況に応じた使い方ができるものである。
【0039】
更に、本システムのPHS端末4では、位置表示画面に表示されている端末の中から、数字キーやカーソルキーを用いて特定の端末が選択された後「発信/応答」が押下された場合には、当該端末4に個別に発呼を行うことが可能である。
【0040】
すなわち、位置表示画面が表示されている際に特定の端末が選択され、更に発信/応答キーが押下された場合には、PHS端末4は当該端末4のグループ内番号を含む発呼要求を統合制御装置1に出力し、MCP11が、グループ管理テーブルを参照して、グループ内No.を端末番号に変換して、呼び出し先の端末4を発呼するようになっている。
【0041】
この場合、MCP11は、会議トランクを用いたグループ通話ではなく、個別通話の回線に接続するものである。これにより、位置表示画面を表示すればワンタッチで所望の相手と個別に通話することができ、大いに利便性を向上させるものである。
【0042】
つまり、本システムのPHS端末4は、通常のグループ通話、位置表示画面からの別のグループ通話、位置表示画面からの個別通話の3種類の通話を簡単な操作で行うことができるものであり、ユーザの状況に応じて使い分けができるものである。
【0043】
次に、第1のシステムにおけるPHS端末4の処理について図4を用いて説明する。図4は、第1のシステムにおけるPHS端末4の処理を示すフローチャート図である。
図4に示すように、PHS端末4では、「位置」キーが押下されると(100)、統合制御装置1を発呼して位置情報取得要求を出力する(102)。
【0044】
そして、PHS端末4は、統合制御装置1から位置情報を取得したかどうかを判断し(104)、取得した場合には、位置情報を解析して(106)、予め記憶されている基地局のエリアが表示されているマップと、解析した位置情報とを合成し、位置情報画面を表示する(108)。そして、終了の指示が入力された場合には(110)、処理100に戻る。
【0045】
また、処理104で位置情報を取得できなかった場合、PHS端末4は、予め設定された待ち時間が経過したかどうか(タイムアウトかどうか)を判断し(112)、タイムアウトした場合にはエラーを表示して(114)、処理100に移行する。
また、処理112でタイムアウトしなかった場合には処理104に移行して位置情報取得待ちを続ける。
このようにして第1のシステムにおけるPHS端末4の処理が行われるものである。
【0046】
次に、第1のシステムにおける統合制御装置1のMCP11の処理について図5を用いて説明する。図5は、第1のシステムにおけるMCP11の処理を示すフローチャート図である。
図5に示すように、統合制御装置1のMCP11では、PHS端末4から位置情報取得要求を受信したかどうかを判断し(200)、位置情報取得要求を受信した場合には、要求元のPHS端末4の端末番号とグループ管理テーブルとに基づいて当該端末と同一グループのグループ員を特定し(202)、各端末の位置情報となるBS番号及び各端末のグループ内No.を取得して(204)、要求元のPHS端末4に位置情報を送信する(206)。尚、処理204、206において、要求元のPHS端末4を含む同一グループの全て端末の位置情報及び端末内No.を取得して送信してもよい。このようにして、MCP11の処理が行われるものである。
【0047】
本発明の実施の形態に係る第1のシステムによれば、PHS端末4から「位置」キーが押下されると、統合制御装置1のMCP11が、当該端末と同一グループの他の端末の位置情報として当該端末と通信する無線基地局3の識別番号と各端末のグループ内No.とを要求元のPHS端末4に送信し、PHS端末4が、予め記憶されているエリアマップ上に、MCP11から受信した情報に基づいてグループ内番号及び端末がいることを示すマークを合成した位置表示画面を表示するようにしているので、簡単な操作でグループ内の他のメンバーがどこにいるかを容易に知ることができ、互いの位置を確認して、テーマパークやショッピングセンタ等での迷子を防ぐことができ、利便性を向上させることができる効果がある。
【0048】
また、第1のシステムによれば、位置表示画面を表示している際に、「発信/応答」キーが押下されると、別のグループ通話要求が出力され、MCP11は、当該発信PHS端末4を会議トランクに収容してグループ通話を開始し、発信端末の送話音声をグループ内の他のPHS端末4の受話音声に出力するようにしているので、ユーザは、位置表示画面を見て、簡単な操作で、他のグループ員に呼びかけることができ、迷子になったり危険なところに近づくのを防ぐことができる効果がある。
【0049】
また、呼びかけを受けた他のPHS端末4が「発信/応答」ボタンを押下すると、双方向通信を行うようにしているので、呼びかけを受けた他のグループ員は双方向通信にしたり単にグループ通話を聞くだけとすることができ、状況に応じて色々な使い方ができて便利であるという効果がある。
【0050】
更に、カーソルキーや数字キーによって、位置表示画面に表示されている端末又はそのグループ内No.が指定されて発信/応答キーが押下された場合には、MCP11は、発呼元のPHS端末4と着呼側のPHS端末4とをグループ通話ではなく、個別通話の回線に接続して通話を実現するようにしているので、簡単な操作で特定のグループ員と通話をすることができる効果がある。
【0051】
また、これまで、自分の携帯電話やPHSを用いて通信を行っていたユーザは、本システムのサービスを利用することで通信料がかからず、経済的であるという効果がある。
【0052】
次に、本発明の第2のシステムについて説明する。第2のシステムの概略構成は第1のシステムとほぼ同様であるため、図1を用いて説明する。
第2のシステムは、位置表示画面のデータをPHS端末4ではなく、位置表示サーバが作成するようにしているものである。
【0053】
第2のシステムの特徴部分について説明する。
第2のシステムのPHS端末4は、エリアマップを備えておらず、位置表示サーバ5が作成する位置表示画面を閲覧するブラウザを備えているものである。
また、第2のシステムの位置表示サーバ5は、従来と同様にエリアマップを備えており、統合制御装置1からグループ内No.と位置情報のデータが入力されると、エリアマップと合成して位置表示画面を作成し、PHS端末4に閲覧させるものである。
【0054】
ここで、第2のシステムの動作について図6を用いて説明する。図6は、第2のシステムにおけるMCP11の動作を示すフローチャート図である。
第2のシステムでは、PHS端末4において「位置」キーが押下されると、統合制御装置1に対して位置表示要求を出力して、位置表示サーバ5が作成する表示画面の閲覧を要求する。
【0055】
そして、図6に示すように、統合制御装置1のMCP11では、位置表示要求を受信すると(300)、入力された要求元の端末番号とグループ管理テーブルとに基づいてグループ員を特定し(302)、グループ員である各端末のグループ内No.と位置情報とを位置表示サーバ5へ出力する(304)。
【0056】
位置表示サーバ5は、予め記憶されているエリアマップと、MCP11から入力されたグループ内No.及び位置情報とを合成して、エリアマップ上に各端末のグループ内No.と位置を示すマークを表示する位置表示画面データを作成し、MCP11に出力する。
【0057】
MCP11は、位置表示サーバ5から応答があると(306)、位置表示サーバから入力された位置表示画面データを要求元のPHS端末4に出力する(308)。
そして、要求元のPHS端末4では、位置表示画面データを受信してブラウザを用いて表示する。これにより、PHS端末4で、エリアマップ上にグループ員の位置を示した位置表示画面が表示される。このようにして、第2のシステムにおける動作が行われるものである。
【0058】
また、第2のシステムにおいても、「発信/応答」キーによるグループ通話や特定の端末を指定した個別の通話を行うことができるものであるが、第1のシステムと同様の動作であるためここでは説明を省略する。
【0059】
本発明の第2の実施の形態に係る通信システム(第2のシステム)によれば、位置表示サーバ5がエリアマップを備えておき、PHS端末4で「位置」キーが押下されて位置表示要求が出力されると、MCP11が要求元のPHS端末4の番号とグループ管理テーブルとに基づいてグループ員を特定し、当該グループ員である端末のグループ内No.と位置情報とを位置表示サーバ5に出力し、位置表示サーバ5がエリアマップとグループ内No.及び位置情報とに基づいて、エリアマップ上に各PHS端末4の位置を示す番号及びマークを表示した位置表示画面データを作成してMCP11に出力し、要求元のPHS端末4がMCP11を介して位置表示画面データを受信して位置表示画面を表示するようにしているので、PHS端末4側でエリアマップを備えたり、エリアマップと位置情報とを合成して表示画面データを作成する処理を行わなくても済み、多数のPHS端末4の処理を簡略化することができ、安価にシステムを構築することができる効果がある。
【0060】
また、本システムでは、位置情報を、各PHS端末4が位置登録している無線基地局2の番号としているが、より正確な位置情報を得るシステムとして、PHS端末4をGPS端末とするシステムが考えられる。このシステムでは、各端末が衛星から受信したGPSデータに基づいて、随時自分が位置する緯度・経度をCS1又は位置表示サーバ5に送信しておき、「位置」キーによる位置情報取得要求があった場合には、CS1が、グループ員の端末の緯度・経度及びグループ内No.を要求元の4に送信し、PHS端末4が予め備えている地図データと、受信した端末の位置情報とに基づいて位置表示画面を作成して表示するものである。
【0061】
又は、第2のシステムのように、位置表示画面データの作成を位置情報サーバが行うようにしてもよく、位置情報サーバが備えている地図上に、CS1から入力されたグループ員の端末の緯度・経度で特定される点及びグループ内No.とを表示する位置表示画面データを作成してPHS端末4からの閲覧を可能とするものである。
【0062】
このように、PHS端末4としてGPS端末を用いたシステムによれば、PHS端末4の位置を緯度・経度で正確に特定することができるので、エリア毎の位置表示に比べて精度の高い位置表示を行うことができる効果がある。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、統合制御装置が、予め各端末毎のグループ内における識別番号をグループ内番号として記憶しておき、各端末と無線通信する無線基地局の番号を各端末の位置情報として保持し、任意の端末からの位置情報取得要求を受信した場合に、当該端末と同一グループに属する端末の位置情報とそのグループ内番号とを要求元の端末に出力し、端末が、複数の無線基地局の通信エリアの配置を表したエリアマップの表示データを備え、特定の入力操作が行われた場合に、統合制御装置に位置情報取得要求を出力し、統合制御装置から受信した位置情報とそれに対応するグループ内番号とに基づいて、エリアマップ上の位置情報に対応するエリア内にグループ内番号を書き込んだ位置表示画面を表示する通信システムとしているので、テーマパークや大規模ショッピングセンター等で、グループで来場したユーザに同一グループに登録されている端末一式を貸与し、メンバーがそれぞれ端末を携帯すれば、各ユーザは簡単な操作で位置表示画面を表示させてグループのメンバーがどこにいるかを把握し、迷子を防ぐことができ、利便性を向上させることができる効果がある。
【0064】
また、本発明は、上記通信システムにおいて、端末が、位置表示画面に表示されたグループ内番号の中から任意のグループ内番号が選択されて発呼操作が為されると、当該グループ内番号を含む発呼要求を統合制御装置に出力し、統合制御装置が、端末からグループ内番号を含む発呼要求を受信した場合に、発呼元の端末が属するグループで受信したグループ内番号に対応する端末を着呼先端末として特定し、発呼元端末と着呼先端末とを個別通話の回線で接続する通信システムとしているので、ユーザは位置表示画面を見て、簡単な操作で特定のグループ員と個別に通話することができ、更に利便性を向上させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る通信システムの構成ブロック図である。
【図2】グループ管理テーブルの模式説明図である。
【図3】PHS端末4における位置表示画面の表示例を示す説明図である。
【図4】第1のシステムにおけるPHS端末4の処理を示すフローチャート図である。
【図5】第1のシステムにおけるMCP11の処理を示すフローチャート図である。
【図6】第2のシステムにおけるMCP11の動作を示すフローチャート図である。
【図7】一般的なPHSシステムの機器構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…統合制御装置(CS)、 2…副制御装置(SCS)、 3…無線基地局(BS)、 4…PHS端末、 5…位置表示サーバ、 6…位置表示端末、 11…主制御部(MCP)、 12…入出力制御部(CCP)
Claims (2)
- ユーザが携帯する複数の端末と、
通信エリア内の端末と無線通信を行う複数の無線基地局と、
前記無線基地局を介して前記端末間の無線通信を制御すると共に、予め登録された複数の端末から成るグループでのグループ通話を制御する統合制御装置とを備えた通信システムであって、
前記統合制御装置が、予め前記各端末毎のグループ内における識別番号をグループ内番号として記憶しておき、前記各端末と無線通信する無線基地局の番号を前記各端末の位置情報として保持し、任意の端末からの位置情報取得要求を受信した場合に、前記端末と同一グループに属する端末の位置情報とそのグループ内番号とを前記要求元の端末に出力する統合制御装置であり、
前記端末が、前記複数の無線基地局の通信エリアの配置を表したエリアマップの表示データを備え、特定の入力操作が行われた場合に、前記統合制御装置に位置情報取得要求を出力し、前記統合制御装置から受信した位置情報とそれに対応するグループ内番号とに基づいて、前記エリアマップ上の前記位置情報に対応するエリア内に前記グループ内番号を書き込んだ位置表示画面を表示する端末であることを特徴とする通信システム。 - 端末が、位置表示画面に表示されたグループ内番号の中から任意のグループ内番号が選択されて発呼操作が為されると、前記グループ内番号を含む発呼要求を統合制御装置に出力する端末であり、
統合制御装置が、端末からグループ内番号を含む発呼要求を受信した場合に、前記発呼元の端末が属するグループで前記受信したグループ内番号に対応する端末を着呼先端末として特定し、前記発呼元端末と前記着呼先端末とを個別通話の回線で接続する統合制御装置であることを特徴とする請求項1記載の通信システム。
Priority Applications (1)
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