JP2004213715A - ディスクドライブ装置、及びディスクドライブ装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ターンテーブルに負荷される回転中心線方向力や回転シャフトの回転トルクに対し長期間強い抵抗力を発揮し、回転シャフトとターンテーブル間に所望の接着強度を常に確実に得られるディスクドライブ装置、ディスク状光記録媒体ピックアップ装置及びディスクドライブ装置の製造方法を提供することである。
【解決手段】ディスクドライブ装置50は、ディスク状媒体54を支持するターンテーブル56と、ターンテーブルのボス52が固定される回転シャフト58と、を具備し、ボスに形成されている回転シャフト挿入用の回転中心孔62の内周面のディスク側は回転シャフト外周面が嵌合する嵌合部に、内周面のボス側は回転シャフト外周面に沿い連続したクリアランス62bを創出するように形成され、ボス側は外部空間に開口した拡径部62cを有し、クリアランス及び拡大径部中に接着剤64が充填されている。
【選択図】 図3
【解決手段】ディスクドライブ装置50は、ディスク状媒体54を支持するターンテーブル56と、ターンテーブルのボス52が固定される回転シャフト58と、を具備し、ボスに形成されている回転シャフト挿入用の回転中心孔62の内周面のディスク側は回転シャフト外周面が嵌合する嵌合部に、内周面のボス側は回転シャフト外周面に沿い連続したクリアランス62bを創出するように形成され、ボス側は外部空間に開口した拡径部62cを有し、クリアランス及び拡大径部中に接着剤64が充填されている。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一端面にボスを有しており他端面にディスク状媒体を同心的に支持するターンテーブルと、ターンテーブルのボスが同心的に固定されターンテーブルを回転させる回転シャフトと、を具備したディスクドライブ装置、このようなディスクドライブ装置を備えたディスク状光記録媒体ピックアップ装置、及びこのようなディスクドライブ装置の製造方法に関係している。
【0002】
【従来の技術】
一般に、例えばCDやDVDなどのディスク状媒体の一種であるディスク状光記録媒体の信号記録層からの信号の読み取り及び/または上記信号記録層への信号の記録を光ビームを介して行なう例えばCDプレーヤやDVDプレーヤなどにおいては、ディスク状媒体を回転させるディスクドライブ装置は、一端面にボスを有しており他端面にディスク状媒体を同心的に支持するターンテーブルと、ターンテーブルを回転させる回転シャフトと、を備えている。そして回転シャフトは、通常はモーターの出力軸である。このようなディスクドライブ装置では、ディスク状媒体を高速で安定して精度良く回転させる必要があるので、ターンテーブルの他端面上に同心的に支持されたディスク状媒体はその回転中心部が上方からさらにクランパにより上記他端面上に押さえられる。従ってターンテーブルが回転されるときには、ターンテーブルのボスとモーターの出力軸である回転シャフトとの間に、クランパによる上方からの押圧力と、回転シャフトの回転による回転トルクとが負荷される。
【0003】
ディスク状媒体がディスク状光記録媒体の一種であるDVDであるディスク状光記録媒体ピックアップ装置において使用されるディスクドライブ装置の場合には、ディスク状媒体がディスク状光記録媒体の一種であるCDであるディスク状光記録媒体ピックアップ装置において使用されるディスクドライブ装置の場合に比べ、より高速で安定して高精度に回転されることが求められている。この為には、ターンテーブルを回転シャフトに対しより確実に精度良く固定する必要がある。
【0004】
回転シャフトに対しターンテーブルのボスの回転中心孔を固定する構造としては、圧入による嵌合のみを利用する固定構造と、圧入による嵌合及び接着剤による接着を利用した固定構造とが従来知られている。このうち圧入による嵌合のみを利用した固定構造は、圧入による嵌合及び接着剤による接着を利用した固定構造に比べ、上記回転トルクと上記押圧力とに対する強度が低いし、このような低い強度は所謂経年変化により特に著しくなる。
【0005】
圧入による嵌合及び接着剤による接着を利用した固定構造は、例えば特開平11−176077号公報により広く知られている。この公報に開示されている固定構造では、ディスクを同心的に支持するターンテーブルがモーターのロータの回転シャフトに圧入され嵌合されることにより固定(第1の固定手段)されているとともに、ターンテーブルにおいてロータと対面した端面がロータにおいてターンテーブルと対面した端面と接着剤(第2の固定手段)で固定されている。この公報に開示されている固定構造では、ターンテーブルとロータとが回転シャフトの回転中心線から回転シャフトの半径方向において離れた位置で接着剤によって相互に固定されているので、接着剤がターンテーブル及びロータの回転バランスを崩し易く、また使用する接着剤の量も比較的多くなっている。
【0006】
圧入による嵌合と接着剤による接着との組み合わせによってターンテーブルと回転シャフトとを固定する構造を有したディスクドライブ装置の他の従来例が図1中に示されている。なお、図1の(A)は、この従来例の概略的な縦断面図であり;図1の(B)は、図1の(A)の1B−1B線に沿った水平断面図である。
【0007】
この従来のディスクドライブ装置10は、一端面にボス12を有しており他端面に例えばCDやDVDのようなディスク状媒体の一種であるディスク状光記録媒体14を同心的に支持するターンテーブル16と、ターンテーブル16のボス12が同心的に固定されターンテーブル16を回転させる回転シャフト18と、を備えている。回転シャフト18は、モーター20の出力軸である。
【0008】
ボス12には回転シャフト18が圧入され嵌合される回転中心孔12aが形成されていて、回転中心孔12aの内周面において上述した他端面側は円錐形状に面取りされて接着剤だまり12bを構成している。
【0009】
この従来のディスクドライブ装置10では、ターンテーブル16のボス12の回転中心孔12a中に回転シャフト18が圧入されて嵌合された後に、接着剤だまり12bに接着剤22を充填してターンテーブル16と回転シャフト18とを接着している。
【0010】
しかしながら、このような固定構造の場合、ターンテーブル16の他端面上に支持されているディスク状光記録媒体14に対し図示されていないクランパによってターンテーブル16の他端面側から一端面側に向かい回転シャフト18の回転中心線に沿い負荷される押圧力に対する抵抗力が比較的弱く、比較的長期間の使用の後にはターンテーブル16のボス12の回転中心孔12aの接着剤たまり12b中の接着剤22と回転シャフト18との間の接着が剥離しやすい。また、通常、接着強度は接着されるもの(この従来例では、ターンテーブル16のボス12の回転中心孔12aの内周面と回転シャフト18の外周面)相互間で接着剤が介在される隙間が小さい方が強いので、この従来例では、回転シャフト18の回転によってターンテーブル16のボス12の回転中心孔12aの内周面と回転シャフト18の外周面との間に生じる回転トルクによっても、比較的長期間の使用の後にはやはり上記接着がはがれ易い。
【0011】
図2には、圧入による嵌合と接着剤による接着との組み合わせによってターンテーブルと回転シャフトとを固定する構造を有したディスクドライブ装置のもう1つの他の従来例を示している。なお、図2の(A)は、このもう1つの従来例の概略的な縦断面図であり;図2の(B)は、図2の(A)の2B−2B線に沿った水平断面図である。
【0012】
このもう1つの従来のディスクドライブ装置30もまた、一端面にボス32を有しており他端面に例えばCDやDVDのようなディスク状媒体の一種であるディスク状光記録媒体34を同心的に支持するターンテーブル36と、ターンテーブル36のボス32が同心的に固定されターンテーブル36を回転させる回転シャフト38と、を備えている。回転シャフト38は、モーター40の出力軸である。
【0013】
このもう1つの従来のディスクドライブ装置30では、図1に示された従来のディスクドライブ装置10の前述した構造上の欠点を解消するように、ボス32に形成されていて回転シャフト38が圧入され嵌合される回転中心孔32aの内周面において上述した一端面側に回転中心孔32aの内周面の全周に亘り回転中心孔32aの回転中心線から半径方向に所定距離離れたクリアランスにより接着剤だまり32bが形成されている。
【0014】
このもう1つの従来のディスクドライブ装置30では、ターンテーブル36のボス32の回転中心孔32a中に回転シャフト38が圧入されて嵌合される以前に、回転中心孔32aに挿入される回転シャフト38の外周面の領域に接着剤42が塗布される。そして、上記圧入の際に接着剤42が接着剤たまり32b中に充填されるようになっている。
【0015】
このような構成のもう1つの従来のディスクドライブ装置30では、図1を参照して前述した従来のディスクドライブ装置10の場合に比べると、ターンテーブル36の他端面上に支持されているディスク状光記録媒体34に対し図示されていないクランパによってターンテーブル36の他端面側から一端面側に向かい回転シャフト38の回転中心線に沿い負荷される押圧力に対する抵抗力が比較的強く、比較的長期間の使用の後でもターンテーブル36のボス32の回転中心孔32aの接着剤たまり32b中の接着剤42と回転シャフト38との間の接着が剥離し難い。また、通常、接着強度は接着されるもの(この従来例では、ターンテーブル36のボス32の回転中心孔32aの内周面と回転シャフト18の外周面)相互間で接着剤が介在される隙間が小さい方が強いので、このもう1つの従来例では、回転シャフト38の回転によってターンテーブル36のボス12の回転中心孔32aの内周面と回転シャフト38の外周面との間に生じる回転トルクによっても、比較的長期間の使用の後にはやはり上記接着がはがれ難い。
【0016】
しかしながら、このもう1つの従来例では、ターンテーブル36のボス32の回転中心孔32a中に回転シャフト38が圧入され際に、接着剤たまり32bにおける上記一端面側のボス32の端面の開口が回転シャフト38の外周面に塗布されている接着剤42により塞がれてしまい、接着剤たまり32b中の空気が上記開口から逃げることが出来ず、その結果として接着剤たまり32bの全体を接着剤42により充填することが出来ず、ターンテーブル36のボス12の回転中心孔32aの内周面と回転シャフト38の外周面とを接着剤42により所望の強度で接着できないこともあった。
【0017】
【特許文献1】
特開平11−176077
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ターンテーブルに対しディスク状媒体を支持している一端面側から他他面側に向かい回転シャフトの回転中心線に沿い負荷される力に対し従来よりも強い抵抗力を長期間に渡り発揮することが出来るとともに、回転シャフトの回転に伴ない回転シャフトの外周面とターンテーブルのボスの回転中心孔の内周面との間に生じる回転トルクに対しても長期間に渡り強い抵抗力を発揮することができ、しかも回転シャフトの外周面とターンテーブルのボスの回転中心孔の内周面との間に所望の接着強度を常に確実に得ることが出来るディスクドライブ装置を提供することである。
【0019】
本発明のもう1つの目的は、このようなディスクドライブ装置を使用したディスク状光記録媒体ピックアップ装置を提供することである。
【0020】
本発明のさらにもう1つの目的は、上述したようなディスクドライブ装置の製造方法を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のディスクドライブ装置は:
一端面にボスを有し、他端面にディスク状媒体を同心的に支持するターンテーブルと、
ターンテーブルのボスが同心的に固定されターンテーブルを回転させる回転シャフトと、
を具備し、
ボスには一端面側から回転シャフトが挿入される回転中心孔が形成され、回転中心孔の内周面の他端面側は回転中心孔に挿入された回転シャフトの外周面が嵌合する嵌合部として形成され、内周面の一端面側は回転中心孔に挿入された回転シャフトの外周面から半径方向に所定距離離間し回転シャフトの外周面に沿って円周方向に連続したクリアランスを創出するよう形成され、前記内周面の一端面側の一部は外部空間に開口した拡径部を有し、
クリアランス及び拡径部には接着剤が充填されている。
【0022】
また、本発明のディスクドライブ装置は、
一端面にボスを有し、信号記録層を有するディスク状光記録媒体を他端面に同心的に支持するターンテーブルと、
ターンテーブルのボスが同心的に固定されターンテーブルを回転させる回転シャフトと、
を具備し、
ボスには一端面側から回転シャフトが挿入される回転中心孔が形成され、回転中心孔の内周面の他端面側は回転中心孔に挿入された回転シャフトの外周面が嵌合する嵌合部として形成され、内周面の一端面側は回転中心孔に挿入された回転シャフトの外周面から所定距離離間し回転シャフトの外周面に沿って円周方向に連続したクリアランスを創出するよう形成されているとともに、前記内周面の一端面側はその少なくとも一部に外部空間に開口した拡径部を有していて、
クリアランス及び拡径部には接着剤が充填されることを特徴とするディスク状光記録媒体回転装置と;
ディスク状光記録媒体回転装置のターンテーブルに支持されて回転されているディスク状光記録媒体の信号記録層に記録されている信号を光ビームを使用して読み取る信号読み取り装置と;
信号読み取り装置により読み取られた信号から信号に対応する情報を再生する情報再生装置と;
を備える。
【0023】
さらに、本発明のディスクドライブ装置の製造方法は:
ターンテーブルのボスの回転中心孔に挿入される回転シャフトの外周面の領域に接着剤を塗布する工程と、
ターンテーブルのボスの回転中心孔に回転シャフトの上記領域を挿入する工程と、
を備え、
前記挿入工程において、回転シャフトの上記領域に塗布されていた接着剤がボスの回転中心孔の内周面の上記他端面側によりボスの回転中心孔の内周面の前記一端面側の
クリアランスが接着剤により満たされるとともに、
クリアランスに満たされた接着剤がクリアランス内の空気を拡径部から外部空間に逃がしながら拡径部中に侵入し、
ターンテーブルのボスの回転中心孔の内周面の他端部側が回転中心孔に挿入された回転シャフトの外周面に嵌合されるとともに回転中心孔の内周面の他端部側のクリアランスを満たすとともにクリアランスから拡径部に侵入した接着剤により回転中心孔の内周面の他端部側及び拡径部が回転シャフトに接着される。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、図3を参照して、本発明の一実施の形態に係るディスクドライブ装置について説明する。なお図3の(A)は、本発明の一実施の形態に係るディスクドライブ装置の概略的な縦断面図であり;そして、図3の(B)は、図3の(A)の3B−3B線に沿う水平断面図である。
【0025】
図3の(A)及び(B)に示すディスクドライブ装置50は、一端面にボス52を有しており他端面にディスク状媒体54を同心的に支持した円盤状のターンテーブル56と、ターンテーブル56のボス52に同心的に固定されターンテーブル56を回転させる回転シャフト58と、を有する。
【0026】
回転シャフト58はモーター60の出力軸である。ディスク状媒体54を回転させるときには、図示されていないクランプが図3の(A)において上方から下降してきて、ターンテーブル56の他端面上にディスク状媒体54を押圧し、上記他端面との間にディスク状記録媒体54を挟持する。本実施の形態では、ディスク状記録媒体54は、ディスク状光記録媒体の一種であるDVDであるが、この発明の理念に従えばCDであることも出来る。
【0027】
回転シャフト58は、ターンテーブル56の回転中心線に沿い形成された回転中心孔62に挿入されて固定されている。より詳細には、回転中心孔62の内周面の他端面側は回転中心孔62に挿入されている回転シャフト58の外周面が圧入され嵌合される嵌合部62aとして形成されており、上記内周面の一端面側は回転中心孔62に挿入されている回転シャフト58の外周面から半径方向に所定距離離間し回転シャフト58の外周面に沿って円周方向に連続したクリアランス62bを創出するよう形成されているとともに、上記一端面側はそのすくなくとも一部に外部空間に開口した拡径部62cを有している。
【0028】
この実施の形態においてクリアランス62bは、上記半径方向に約50ミクロンの幅を有する。また拡径部62cはボス52の外周面まで貫通しているとともにボス52の端面に開口したスリットにより構成されている。
【0029】
拡径部62cは、図3の(B)に示すように、回転中心孔62の円周方向に互いに等しい距離、この実施の形態では120°、離間して配置されている。スリット62b及び拡径部62cには接着剤64、この実施の形態ではUV硬化性を有する瞬間接着剤、が充填されて硬化している。スリット62b及び拡径部62c内で硬化している接着剤は、回転シャフト58の外周面とスリット62bの内周面及び拡径部62cの内表面を相互に接着している。このUV硬化性を有する瞬間接着剤は、例えば日本国のスリーボンド株式会社製の商品名「TB1773シリーズ」である。
【0030】
回転シャフト58には、ボス52の端面におけるクリアランスの開口及び拡径部62cの開口に対向してテーブル座部66が固定されていて、テーブル座部66はワッシャにより構成されている。は、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)からなっている。テーブル座部66は、ボス52の端面に隣接して配置されていて、上記端面におけるクリアランス62b及び拡径部62cの開口を閉塞している。この結果として、テーブル座部66は、上記開口に露出している接着剤64により、ボス52の端面に接着されている。
【0031】
上述した実施の形態では、ターンテーブル56のボス52の回転中心孔62の内周面の一端部側と回転シャフト58の外周面との間の狭い幅のクリアランス62b内に充填された接着剤64が硬化することによって、ターンテーブル56のボス52の回転中心孔62の内周面の一端部側と回転シャフト58の外周面とが強固に接着されている。また、回転シャフト58の外周面はターンテーブル56のボス52の回転中心孔62の内周面の一端部側の拡径部62cの内表面とも接着剤64を介して接着されている。さらに、ターンテーブル56のボス52の端面と回転シャフト58の外周面に固定されているテーブル座部66とが、上記端面におけるクリアランス62b及び拡径部62cの開口に露出している接着剤64により接着されている。
【0032】
従って、本実施の形態に係るディスクドライブ装置50は、回転シャフト58の回転に伴ないターンテーブル56に対し負荷される回転トルクに対して、高い強度を有している。
【0033】
さらに、本実施の形態に係るディスクドライブ装置50においては、ターンテーブル56のボス52の端面と回転シャフト58の外周面に固定されているテーブル座部66とが、上記端面におけるクリアランス62b及び拡径部62cの開口に露出している接着剤64により接着されているので、上述したような図示されていないクランプによりターンテーブル56に対しターンテーブル56の他端面側から一端面側に向かい回転中心孔62の回転中心線に沿い負荷される押圧力に対する強度が強化されている。
【0034】
次に、図4を参照して、上記ディスクドライブ装置50の製造方法について説明する。まず、図4の(A)中に示されている如く、テーブル座部66を回転シャフト58の外周面の所定の位置に配置する。この所定の位置は、テーブル座部66が上記外周面上において最終的に固定される位置よりも回転シャフト58の先端側に少しずれている。このような配置は、テーブル座部66の中心孔に対する回転シャフト58の摩擦係合により達成される。
【0035】
次に接着剤64が、回転シャフト58の外周面においてターンテーブル56のボス52の回転中心孔62中に挿入される領域に塗布される。接着剤54は、本実施の形態においては、UV硬化性を有する瞬間接着剤を用いている。
【0036】
次に、図4の(B)中に示されている如く、ターンテーブル56のボス52の回転中心孔62中に回転シャフト58を挿入する。これにより、ターンテーブル56のボス52の回転中心孔62の内周面において一端面側に形成されているクリアランス62b内へ接着剤54が導入され満たされるとともに、クリアランス62b内の空気を拡径部62cから外部空間に逃がしながら接着剤54が拡径部62c中にも侵入する。同時に接着剤54はターンテーブル56のボス52の端面により上記端面に対向しているテーブル座部66上にも押し広げられる。
【0037】
上記挿入がさらに続けられると、図4の(c)中に示されている如く、ターンテーブル56のボス52の端面は、テーブル座部66上に押し広げられた接着剤54を介して実質的にテーブル座部66と当接し、ターンテーブル56とテーブル座部66とが回転シャフト58の外周面上を一体的に移動して図4の(D)中に示されている所定の最終的な固定位置に到達する。この固定位置において、ターンテーブル56のボス52の回転中心孔62aの内周面の他端面側が回転シャフト58の外周面に押し込まれたことによって圧入されて嵌合により固定され、また上記内周面の一端部側のクリアランス62b及び拡径部62cに侵入した接着剤64により上記内周面の一端部側及び拡径部62cが回転シャフト58の外周面に固定され、さらにターンテーブル56のボス52の端面とテーブル座部66との間に広がった接着剤64によって、これらターンテーブル56のボス52の端面とテーブル座部66も接着される。
【0038】
接着剤64は、瞬間接着性により硬化するとともに、ボス52の半径方向の外方からボス52の外周面における拡径部62cの開口に向かいUV照射して迅速に硬化させることが出来る。
【0039】
次に、図5ないし図7を参照して、図3に示したこの発明の一実施の形態に従ったディスクドライブ装置50の種々の変形例を説明する。なおこれらの変形例において、上記実施の形態と同じ構成部材には同じ参照符号を付して詳細な説明は省略する。
【0040】
図5中に示されている第1の変形例のディスクドライブ装置50’が図3中に示されている一実施の形態に従ったディスクドライブ装置50と異なっているのは、ターンテーブル56のボス52の回転中心孔62の内周面の一端部側にすくなくとも1つ形成されている拡径部62c’がボス52の外周面まで貫通しておらずボス52において拡径部62c’の径方向外端とボスの外周面との間の部分がボス52の円周方向につながっていることである。
【0041】
このような形状の拡径部62c’は、図3中に示されている一実施の形態に従ったディスクドライブ装置50においては拡径部62cがボス52の外周面まで貫通している場合に比べると、ボス52の構造上の強度を向上させている。
【0042】
拡径部62c’は、図3中に示されている一実施の形態に従ったディスクドライブ装置50の拡径部62cと同様に、図5の(B)中に示すように、回転中心孔62の円周方向に互いに等しい距離、この変形例では互いに120°、離間して複数形成されていることが出来る。
【0043】
図6中に示されている第2の変形例のディスクドライブ装置50’’が図3中に示されている一実施の形態に従ったディスクドライブ装置50と異なっているのは、ターンテーブル56のボス52の回転中心孔62の内周面の一端部側にすくなくとも1つ形成されている拡径部62c’’がボス52の外周面まで貫通しているがボス52の端面には開口していない管状をしていることである。
【0044】
このような形状の拡径部62c’’は、図3中に示されている一実施の形態に従ったディスクドライブ装置50においては拡径部62cがボス52の外周面まで貫通しているとともにボス52の端面に開口している場合に比べると、ボス52の構造上の強度を向上させている。
【0045】
しかも、拡径部62c’’がボス52の外周面に開口しているので、ボス52の回転中心孔62の内周面の一端部側のクリアランス62bとともに拡径部62c’’中に侵入し充填される接着剤64としてUV硬化性を有する接着剤を用いた場合であっても、UV硬化性を有する接着剤の硬化促進のためにボス52の半径方向の外方からボス52の外周面における開口にUV照射することができる。
【0046】
拡径部62c’’もまた、図3中に示されている一実施の形態に従ったディスクドライブ装置50の拡径部62cと同様に、図6の(B)中に示すように、回転中心孔62の円周方向に互いに等しい距離、この変形例では互いに120°、離間して複数形成されていることが出来る。
【0047】
図7中に示されている第3の変形例のディスクドライブ装置50’’’が図3中に示されている一実施の形態に従ったディスクドライブ装置50と異なっているのは、ターンテーブル56のボス52の回転中心孔62の内周面の一端部側にすくなくとも1つ形成されている拡径部62c’’’がボス52の外周面まで貫通しているがボス52の端面には開口していない管状をしていることであることに加え、上記内周面の一端部側からボス52の外周面に向うにつれてその開口面積を徐々に増大させていることである。
【0048】
このような形状の拡径部62c’’’は、図3中に示されている一実施の形態に従ったディスクドライブ装置50においては拡径部62cがボス52の外周面まで貫通しているとともにボス52の端面に開口している場合に比べると、ボス52の構造上の強度を向上させている。
【0049】
しかも、図6中に示されている第2の変形例のディスクドライブ装置50’’のボス52の外周面における拡径部62c’’の開口面積に比べ、ボス52の外周面における拡径部62c’’’の開口面積が大きいので、ボス52の回転中心孔62の内周面の一端部側のクリアランス62bとともに拡径部62c’’’中に侵入し充填される接着剤64としてUV硬化性を有する接着剤を用いた場合であっても、UV硬化性を有する接着剤の硬化促進のためにボス52の半径方向の外方からボス52の外周面における開口にUV照射した時にさらに硬化を促進させることができる。
【0050】
拡径部62c’’’もまた、図3中に示されている一実施の形態に従ったディスクドライブ装置50の拡径部62cと同様に、図7の(B)中に示すように、回転中心孔62の円周方向に互いに等しい距離、この変形例では互いに120°、離間して複数形成されていることが出来る。
【0051】
尚、拡径部62cは、上記変形例に限らず、ターンテーブル56に必要とされる強度や寸法精度、用いる接着剤64の種類、並びに製造時に必要とされる機能、すなわち接着剤がクリアランス62b中に充填されるにしたがってクリアランス62b内の空気を外部空間に逃がす機能、接着剤64としてUV硬化性を有する接着剤を使用した場合に必要となるUV照射のための光路の確保等の要望に応じて変形されてよい。
【0052】
さらに、上述したこの発明の一実施の形態に従ったディスクドライブ装置50や第1乃至第3の変形例に従ったディスクドライブ装置50’,50’’,そして50’’’を、例えばDVDやCDの如きディスク状光記録媒体の記録層からの情報の再生や、場合によっては上記記録層に対する情報の記録も行なう、ディスク状光記録媒体ピックアップ装置において使用する場合には、さらにディスクドライブ装置50,50’,50’’,そして50’’’のターンテーブル56の他端面に支持されて回転されているディスク状光記録媒体の信号記録層に記録されている信号を光ビームを使用して読み取る信号読み取り装置と;そして、信号読み取り装置により読み取られた信号から信号に対応する情報を再生する情報再生装置と;がさらに必要になる。
【0053】
【発明の効果】
以上詳述したことから明らかなように、この発明に従ったディスクドライブ装置によれば、ターンテーブルに対しディスク状媒体を支持している一端面側から他他面側に向かい回転シャフトの回転中心線に沿い負荷される力に対し従来よりも強い抵抗力を長期間に渡り発揮することが出来るとともに、回転シャフトの回転に伴ない回転シャフトの外周面とターンテーブルのボスの回転中心孔の内周面との間に生じる回転トルクに対しても長期間に渡り強い抵抗力を発揮することができ、しかも回転シャフトの外周面とターンテーブルのボスの回転中心孔の内周面との間に所望の接着強度を常に確実に得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1の(A)は、従来のディスクドライブ装置の概略的な縦断面図であり;図1の(B)は、図1の(A)の線1B−1Bに沿った水平断面図である。
【図2】図2の(A)は、もう1つの従来のディスクドライブ装置の概略的な縦断面図であり;図2の(B)は、図2の(A)の線2B−2Bに沿った水平断面図である。
【図3】図3の(A)は、本発明の一実施の形態に係るディスクドライブ装置の概略的な縦断面図であり;図3の(B)は、図3の(A)の線3B−3Bに沿った水平断面図である。
【図4】(A)乃至(D)は、図3のディスクドライブ装置の製造方法の各段階を概略的に示す縦断面図である。
【図5】図5の(A)は、本発明に係るディスクドライブ装置の第1の変形例の概略的な縦断面図であり;図5の(B)は、図5の(A)の線5B−5Bに沿った水平断面図である。
【図6】図6の(A)は、本発明に係るディスクドライブ装置の第2の変形例の概略的な縦断面図であり;図6の(B)は、図6の(A)の線6B−6Bに沿った水平断面図である。
【図7】図7の(A)は、本発明に係るディスクドライブ装置の第3の変形例の概略的な縦断面図であり;図7の(B)は、図7の(A)の線7B−7Bに沿った水平断面図である。
【符号の説明】
50,50’,50’’,50’’’…ディスクドライブ装置、52…ボス、54…ディスク状媒体、56…ターンテーブル、 58…回転シャフト、62…回転中心孔、62a…内周面、62b…クリアランス、62c,62c’,62c’’,62c’’’…拡径部、64…接着剤、66…テーブル座部
【発明の属する技術分野】
本発明は、一端面にボスを有しており他端面にディスク状媒体を同心的に支持するターンテーブルと、ターンテーブルのボスが同心的に固定されターンテーブルを回転させる回転シャフトと、を具備したディスクドライブ装置、このようなディスクドライブ装置を備えたディスク状光記録媒体ピックアップ装置、及びこのようなディスクドライブ装置の製造方法に関係している。
【0002】
【従来の技術】
一般に、例えばCDやDVDなどのディスク状媒体の一種であるディスク状光記録媒体の信号記録層からの信号の読み取り及び/または上記信号記録層への信号の記録を光ビームを介して行なう例えばCDプレーヤやDVDプレーヤなどにおいては、ディスク状媒体を回転させるディスクドライブ装置は、一端面にボスを有しており他端面にディスク状媒体を同心的に支持するターンテーブルと、ターンテーブルを回転させる回転シャフトと、を備えている。そして回転シャフトは、通常はモーターの出力軸である。このようなディスクドライブ装置では、ディスク状媒体を高速で安定して精度良く回転させる必要があるので、ターンテーブルの他端面上に同心的に支持されたディスク状媒体はその回転中心部が上方からさらにクランパにより上記他端面上に押さえられる。従ってターンテーブルが回転されるときには、ターンテーブルのボスとモーターの出力軸である回転シャフトとの間に、クランパによる上方からの押圧力と、回転シャフトの回転による回転トルクとが負荷される。
【0003】
ディスク状媒体がディスク状光記録媒体の一種であるDVDであるディスク状光記録媒体ピックアップ装置において使用されるディスクドライブ装置の場合には、ディスク状媒体がディスク状光記録媒体の一種であるCDであるディスク状光記録媒体ピックアップ装置において使用されるディスクドライブ装置の場合に比べ、より高速で安定して高精度に回転されることが求められている。この為には、ターンテーブルを回転シャフトに対しより確実に精度良く固定する必要がある。
【0004】
回転シャフトに対しターンテーブルのボスの回転中心孔を固定する構造としては、圧入による嵌合のみを利用する固定構造と、圧入による嵌合及び接着剤による接着を利用した固定構造とが従来知られている。このうち圧入による嵌合のみを利用した固定構造は、圧入による嵌合及び接着剤による接着を利用した固定構造に比べ、上記回転トルクと上記押圧力とに対する強度が低いし、このような低い強度は所謂経年変化により特に著しくなる。
【0005】
圧入による嵌合及び接着剤による接着を利用した固定構造は、例えば特開平11−176077号公報により広く知られている。この公報に開示されている固定構造では、ディスクを同心的に支持するターンテーブルがモーターのロータの回転シャフトに圧入され嵌合されることにより固定(第1の固定手段)されているとともに、ターンテーブルにおいてロータと対面した端面がロータにおいてターンテーブルと対面した端面と接着剤(第2の固定手段)で固定されている。この公報に開示されている固定構造では、ターンテーブルとロータとが回転シャフトの回転中心線から回転シャフトの半径方向において離れた位置で接着剤によって相互に固定されているので、接着剤がターンテーブル及びロータの回転バランスを崩し易く、また使用する接着剤の量も比較的多くなっている。
【0006】
圧入による嵌合と接着剤による接着との組み合わせによってターンテーブルと回転シャフトとを固定する構造を有したディスクドライブ装置の他の従来例が図1中に示されている。なお、図1の(A)は、この従来例の概略的な縦断面図であり;図1の(B)は、図1の(A)の1B−1B線に沿った水平断面図である。
【0007】
この従来のディスクドライブ装置10は、一端面にボス12を有しており他端面に例えばCDやDVDのようなディスク状媒体の一種であるディスク状光記録媒体14を同心的に支持するターンテーブル16と、ターンテーブル16のボス12が同心的に固定されターンテーブル16を回転させる回転シャフト18と、を備えている。回転シャフト18は、モーター20の出力軸である。
【0008】
ボス12には回転シャフト18が圧入され嵌合される回転中心孔12aが形成されていて、回転中心孔12aの内周面において上述した他端面側は円錐形状に面取りされて接着剤だまり12bを構成している。
【0009】
この従来のディスクドライブ装置10では、ターンテーブル16のボス12の回転中心孔12a中に回転シャフト18が圧入されて嵌合された後に、接着剤だまり12bに接着剤22を充填してターンテーブル16と回転シャフト18とを接着している。
【0010】
しかしながら、このような固定構造の場合、ターンテーブル16の他端面上に支持されているディスク状光記録媒体14に対し図示されていないクランパによってターンテーブル16の他端面側から一端面側に向かい回転シャフト18の回転中心線に沿い負荷される押圧力に対する抵抗力が比較的弱く、比較的長期間の使用の後にはターンテーブル16のボス12の回転中心孔12aの接着剤たまり12b中の接着剤22と回転シャフト18との間の接着が剥離しやすい。また、通常、接着強度は接着されるもの(この従来例では、ターンテーブル16のボス12の回転中心孔12aの内周面と回転シャフト18の外周面)相互間で接着剤が介在される隙間が小さい方が強いので、この従来例では、回転シャフト18の回転によってターンテーブル16のボス12の回転中心孔12aの内周面と回転シャフト18の外周面との間に生じる回転トルクによっても、比較的長期間の使用の後にはやはり上記接着がはがれ易い。
【0011】
図2には、圧入による嵌合と接着剤による接着との組み合わせによってターンテーブルと回転シャフトとを固定する構造を有したディスクドライブ装置のもう1つの他の従来例を示している。なお、図2の(A)は、このもう1つの従来例の概略的な縦断面図であり;図2の(B)は、図2の(A)の2B−2B線に沿った水平断面図である。
【0012】
このもう1つの従来のディスクドライブ装置30もまた、一端面にボス32を有しており他端面に例えばCDやDVDのようなディスク状媒体の一種であるディスク状光記録媒体34を同心的に支持するターンテーブル36と、ターンテーブル36のボス32が同心的に固定されターンテーブル36を回転させる回転シャフト38と、を備えている。回転シャフト38は、モーター40の出力軸である。
【0013】
このもう1つの従来のディスクドライブ装置30では、図1に示された従来のディスクドライブ装置10の前述した構造上の欠点を解消するように、ボス32に形成されていて回転シャフト38が圧入され嵌合される回転中心孔32aの内周面において上述した一端面側に回転中心孔32aの内周面の全周に亘り回転中心孔32aの回転中心線から半径方向に所定距離離れたクリアランスにより接着剤だまり32bが形成されている。
【0014】
このもう1つの従来のディスクドライブ装置30では、ターンテーブル36のボス32の回転中心孔32a中に回転シャフト38が圧入されて嵌合される以前に、回転中心孔32aに挿入される回転シャフト38の外周面の領域に接着剤42が塗布される。そして、上記圧入の際に接着剤42が接着剤たまり32b中に充填されるようになっている。
【0015】
このような構成のもう1つの従来のディスクドライブ装置30では、図1を参照して前述した従来のディスクドライブ装置10の場合に比べると、ターンテーブル36の他端面上に支持されているディスク状光記録媒体34に対し図示されていないクランパによってターンテーブル36の他端面側から一端面側に向かい回転シャフト38の回転中心線に沿い負荷される押圧力に対する抵抗力が比較的強く、比較的長期間の使用の後でもターンテーブル36のボス32の回転中心孔32aの接着剤たまり32b中の接着剤42と回転シャフト38との間の接着が剥離し難い。また、通常、接着強度は接着されるもの(この従来例では、ターンテーブル36のボス32の回転中心孔32aの内周面と回転シャフト18の外周面)相互間で接着剤が介在される隙間が小さい方が強いので、このもう1つの従来例では、回転シャフト38の回転によってターンテーブル36のボス12の回転中心孔32aの内周面と回転シャフト38の外周面との間に生じる回転トルクによっても、比較的長期間の使用の後にはやはり上記接着がはがれ難い。
【0016】
しかしながら、このもう1つの従来例では、ターンテーブル36のボス32の回転中心孔32a中に回転シャフト38が圧入され際に、接着剤たまり32bにおける上記一端面側のボス32の端面の開口が回転シャフト38の外周面に塗布されている接着剤42により塞がれてしまい、接着剤たまり32b中の空気が上記開口から逃げることが出来ず、その結果として接着剤たまり32bの全体を接着剤42により充填することが出来ず、ターンテーブル36のボス12の回転中心孔32aの内周面と回転シャフト38の外周面とを接着剤42により所望の強度で接着できないこともあった。
【0017】
【特許文献1】
特開平11−176077
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ターンテーブルに対しディスク状媒体を支持している一端面側から他他面側に向かい回転シャフトの回転中心線に沿い負荷される力に対し従来よりも強い抵抗力を長期間に渡り発揮することが出来るとともに、回転シャフトの回転に伴ない回転シャフトの外周面とターンテーブルのボスの回転中心孔の内周面との間に生じる回転トルクに対しても長期間に渡り強い抵抗力を発揮することができ、しかも回転シャフトの外周面とターンテーブルのボスの回転中心孔の内周面との間に所望の接着強度を常に確実に得ることが出来るディスクドライブ装置を提供することである。
【0019】
本発明のもう1つの目的は、このようなディスクドライブ装置を使用したディスク状光記録媒体ピックアップ装置を提供することである。
【0020】
本発明のさらにもう1つの目的は、上述したようなディスクドライブ装置の製造方法を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のディスクドライブ装置は:
一端面にボスを有し、他端面にディスク状媒体を同心的に支持するターンテーブルと、
ターンテーブルのボスが同心的に固定されターンテーブルを回転させる回転シャフトと、
を具備し、
ボスには一端面側から回転シャフトが挿入される回転中心孔が形成され、回転中心孔の内周面の他端面側は回転中心孔に挿入された回転シャフトの外周面が嵌合する嵌合部として形成され、内周面の一端面側は回転中心孔に挿入された回転シャフトの外周面から半径方向に所定距離離間し回転シャフトの外周面に沿って円周方向に連続したクリアランスを創出するよう形成され、前記内周面の一端面側の一部は外部空間に開口した拡径部を有し、
クリアランス及び拡径部には接着剤が充填されている。
【0022】
また、本発明のディスクドライブ装置は、
一端面にボスを有し、信号記録層を有するディスク状光記録媒体を他端面に同心的に支持するターンテーブルと、
ターンテーブルのボスが同心的に固定されターンテーブルを回転させる回転シャフトと、
を具備し、
ボスには一端面側から回転シャフトが挿入される回転中心孔が形成され、回転中心孔の内周面の他端面側は回転中心孔に挿入された回転シャフトの外周面が嵌合する嵌合部として形成され、内周面の一端面側は回転中心孔に挿入された回転シャフトの外周面から所定距離離間し回転シャフトの外周面に沿って円周方向に連続したクリアランスを創出するよう形成されているとともに、前記内周面の一端面側はその少なくとも一部に外部空間に開口した拡径部を有していて、
クリアランス及び拡径部には接着剤が充填されることを特徴とするディスク状光記録媒体回転装置と;
ディスク状光記録媒体回転装置のターンテーブルに支持されて回転されているディスク状光記録媒体の信号記録層に記録されている信号を光ビームを使用して読み取る信号読み取り装置と;
信号読み取り装置により読み取られた信号から信号に対応する情報を再生する情報再生装置と;
を備える。
【0023】
さらに、本発明のディスクドライブ装置の製造方法は:
ターンテーブルのボスの回転中心孔に挿入される回転シャフトの外周面の領域に接着剤を塗布する工程と、
ターンテーブルのボスの回転中心孔に回転シャフトの上記領域を挿入する工程と、
を備え、
前記挿入工程において、回転シャフトの上記領域に塗布されていた接着剤がボスの回転中心孔の内周面の上記他端面側によりボスの回転中心孔の内周面の前記一端面側の
クリアランスが接着剤により満たされるとともに、
クリアランスに満たされた接着剤がクリアランス内の空気を拡径部から外部空間に逃がしながら拡径部中に侵入し、
ターンテーブルのボスの回転中心孔の内周面の他端部側が回転中心孔に挿入された回転シャフトの外周面に嵌合されるとともに回転中心孔の内周面の他端部側のクリアランスを満たすとともにクリアランスから拡径部に侵入した接着剤により回転中心孔の内周面の他端部側及び拡径部が回転シャフトに接着される。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、図3を参照して、本発明の一実施の形態に係るディスクドライブ装置について説明する。なお図3の(A)は、本発明の一実施の形態に係るディスクドライブ装置の概略的な縦断面図であり;そして、図3の(B)は、図3の(A)の3B−3B線に沿う水平断面図である。
【0025】
図3の(A)及び(B)に示すディスクドライブ装置50は、一端面にボス52を有しており他端面にディスク状媒体54を同心的に支持した円盤状のターンテーブル56と、ターンテーブル56のボス52に同心的に固定されターンテーブル56を回転させる回転シャフト58と、を有する。
【0026】
回転シャフト58はモーター60の出力軸である。ディスク状媒体54を回転させるときには、図示されていないクランプが図3の(A)において上方から下降してきて、ターンテーブル56の他端面上にディスク状媒体54を押圧し、上記他端面との間にディスク状記録媒体54を挟持する。本実施の形態では、ディスク状記録媒体54は、ディスク状光記録媒体の一種であるDVDであるが、この発明の理念に従えばCDであることも出来る。
【0027】
回転シャフト58は、ターンテーブル56の回転中心線に沿い形成された回転中心孔62に挿入されて固定されている。より詳細には、回転中心孔62の内周面の他端面側は回転中心孔62に挿入されている回転シャフト58の外周面が圧入され嵌合される嵌合部62aとして形成されており、上記内周面の一端面側は回転中心孔62に挿入されている回転シャフト58の外周面から半径方向に所定距離離間し回転シャフト58の外周面に沿って円周方向に連続したクリアランス62bを創出するよう形成されているとともに、上記一端面側はそのすくなくとも一部に外部空間に開口した拡径部62cを有している。
【0028】
この実施の形態においてクリアランス62bは、上記半径方向に約50ミクロンの幅を有する。また拡径部62cはボス52の外周面まで貫通しているとともにボス52の端面に開口したスリットにより構成されている。
【0029】
拡径部62cは、図3の(B)に示すように、回転中心孔62の円周方向に互いに等しい距離、この実施の形態では120°、離間して配置されている。スリット62b及び拡径部62cには接着剤64、この実施の形態ではUV硬化性を有する瞬間接着剤、が充填されて硬化している。スリット62b及び拡径部62c内で硬化している接着剤は、回転シャフト58の外周面とスリット62bの内周面及び拡径部62cの内表面を相互に接着している。このUV硬化性を有する瞬間接着剤は、例えば日本国のスリーボンド株式会社製の商品名「TB1773シリーズ」である。
【0030】
回転シャフト58には、ボス52の端面におけるクリアランスの開口及び拡径部62cの開口に対向してテーブル座部66が固定されていて、テーブル座部66はワッシャにより構成されている。は、例えばポリエチレンテレフタラート(PET)からなっている。テーブル座部66は、ボス52の端面に隣接して配置されていて、上記端面におけるクリアランス62b及び拡径部62cの開口を閉塞している。この結果として、テーブル座部66は、上記開口に露出している接着剤64により、ボス52の端面に接着されている。
【0031】
上述した実施の形態では、ターンテーブル56のボス52の回転中心孔62の内周面の一端部側と回転シャフト58の外周面との間の狭い幅のクリアランス62b内に充填された接着剤64が硬化することによって、ターンテーブル56のボス52の回転中心孔62の内周面の一端部側と回転シャフト58の外周面とが強固に接着されている。また、回転シャフト58の外周面はターンテーブル56のボス52の回転中心孔62の内周面の一端部側の拡径部62cの内表面とも接着剤64を介して接着されている。さらに、ターンテーブル56のボス52の端面と回転シャフト58の外周面に固定されているテーブル座部66とが、上記端面におけるクリアランス62b及び拡径部62cの開口に露出している接着剤64により接着されている。
【0032】
従って、本実施の形態に係るディスクドライブ装置50は、回転シャフト58の回転に伴ないターンテーブル56に対し負荷される回転トルクに対して、高い強度を有している。
【0033】
さらに、本実施の形態に係るディスクドライブ装置50においては、ターンテーブル56のボス52の端面と回転シャフト58の外周面に固定されているテーブル座部66とが、上記端面におけるクリアランス62b及び拡径部62cの開口に露出している接着剤64により接着されているので、上述したような図示されていないクランプによりターンテーブル56に対しターンテーブル56の他端面側から一端面側に向かい回転中心孔62の回転中心線に沿い負荷される押圧力に対する強度が強化されている。
【0034】
次に、図4を参照して、上記ディスクドライブ装置50の製造方法について説明する。まず、図4の(A)中に示されている如く、テーブル座部66を回転シャフト58の外周面の所定の位置に配置する。この所定の位置は、テーブル座部66が上記外周面上において最終的に固定される位置よりも回転シャフト58の先端側に少しずれている。このような配置は、テーブル座部66の中心孔に対する回転シャフト58の摩擦係合により達成される。
【0035】
次に接着剤64が、回転シャフト58の外周面においてターンテーブル56のボス52の回転中心孔62中に挿入される領域に塗布される。接着剤54は、本実施の形態においては、UV硬化性を有する瞬間接着剤を用いている。
【0036】
次に、図4の(B)中に示されている如く、ターンテーブル56のボス52の回転中心孔62中に回転シャフト58を挿入する。これにより、ターンテーブル56のボス52の回転中心孔62の内周面において一端面側に形成されているクリアランス62b内へ接着剤54が導入され満たされるとともに、クリアランス62b内の空気を拡径部62cから外部空間に逃がしながら接着剤54が拡径部62c中にも侵入する。同時に接着剤54はターンテーブル56のボス52の端面により上記端面に対向しているテーブル座部66上にも押し広げられる。
【0037】
上記挿入がさらに続けられると、図4の(c)中に示されている如く、ターンテーブル56のボス52の端面は、テーブル座部66上に押し広げられた接着剤54を介して実質的にテーブル座部66と当接し、ターンテーブル56とテーブル座部66とが回転シャフト58の外周面上を一体的に移動して図4の(D)中に示されている所定の最終的な固定位置に到達する。この固定位置において、ターンテーブル56のボス52の回転中心孔62aの内周面の他端面側が回転シャフト58の外周面に押し込まれたことによって圧入されて嵌合により固定され、また上記内周面の一端部側のクリアランス62b及び拡径部62cに侵入した接着剤64により上記内周面の一端部側及び拡径部62cが回転シャフト58の外周面に固定され、さらにターンテーブル56のボス52の端面とテーブル座部66との間に広がった接着剤64によって、これらターンテーブル56のボス52の端面とテーブル座部66も接着される。
【0038】
接着剤64は、瞬間接着性により硬化するとともに、ボス52の半径方向の外方からボス52の外周面における拡径部62cの開口に向かいUV照射して迅速に硬化させることが出来る。
【0039】
次に、図5ないし図7を参照して、図3に示したこの発明の一実施の形態に従ったディスクドライブ装置50の種々の変形例を説明する。なおこれらの変形例において、上記実施の形態と同じ構成部材には同じ参照符号を付して詳細な説明は省略する。
【0040】
図5中に示されている第1の変形例のディスクドライブ装置50’が図3中に示されている一実施の形態に従ったディスクドライブ装置50と異なっているのは、ターンテーブル56のボス52の回転中心孔62の内周面の一端部側にすくなくとも1つ形成されている拡径部62c’がボス52の外周面まで貫通しておらずボス52において拡径部62c’の径方向外端とボスの外周面との間の部分がボス52の円周方向につながっていることである。
【0041】
このような形状の拡径部62c’は、図3中に示されている一実施の形態に従ったディスクドライブ装置50においては拡径部62cがボス52の外周面まで貫通している場合に比べると、ボス52の構造上の強度を向上させている。
【0042】
拡径部62c’は、図3中に示されている一実施の形態に従ったディスクドライブ装置50の拡径部62cと同様に、図5の(B)中に示すように、回転中心孔62の円周方向に互いに等しい距離、この変形例では互いに120°、離間して複数形成されていることが出来る。
【0043】
図6中に示されている第2の変形例のディスクドライブ装置50’’が図3中に示されている一実施の形態に従ったディスクドライブ装置50と異なっているのは、ターンテーブル56のボス52の回転中心孔62の内周面の一端部側にすくなくとも1つ形成されている拡径部62c’’がボス52の外周面まで貫通しているがボス52の端面には開口していない管状をしていることである。
【0044】
このような形状の拡径部62c’’は、図3中に示されている一実施の形態に従ったディスクドライブ装置50においては拡径部62cがボス52の外周面まで貫通しているとともにボス52の端面に開口している場合に比べると、ボス52の構造上の強度を向上させている。
【0045】
しかも、拡径部62c’’がボス52の外周面に開口しているので、ボス52の回転中心孔62の内周面の一端部側のクリアランス62bとともに拡径部62c’’中に侵入し充填される接着剤64としてUV硬化性を有する接着剤を用いた場合であっても、UV硬化性を有する接着剤の硬化促進のためにボス52の半径方向の外方からボス52の外周面における開口にUV照射することができる。
【0046】
拡径部62c’’もまた、図3中に示されている一実施の形態に従ったディスクドライブ装置50の拡径部62cと同様に、図6の(B)中に示すように、回転中心孔62の円周方向に互いに等しい距離、この変形例では互いに120°、離間して複数形成されていることが出来る。
【0047】
図7中に示されている第3の変形例のディスクドライブ装置50’’’が図3中に示されている一実施の形態に従ったディスクドライブ装置50と異なっているのは、ターンテーブル56のボス52の回転中心孔62の内周面の一端部側にすくなくとも1つ形成されている拡径部62c’’’がボス52の外周面まで貫通しているがボス52の端面には開口していない管状をしていることであることに加え、上記内周面の一端部側からボス52の外周面に向うにつれてその開口面積を徐々に増大させていることである。
【0048】
このような形状の拡径部62c’’’は、図3中に示されている一実施の形態に従ったディスクドライブ装置50においては拡径部62cがボス52の外周面まで貫通しているとともにボス52の端面に開口している場合に比べると、ボス52の構造上の強度を向上させている。
【0049】
しかも、図6中に示されている第2の変形例のディスクドライブ装置50’’のボス52の外周面における拡径部62c’’の開口面積に比べ、ボス52の外周面における拡径部62c’’’の開口面積が大きいので、ボス52の回転中心孔62の内周面の一端部側のクリアランス62bとともに拡径部62c’’’中に侵入し充填される接着剤64としてUV硬化性を有する接着剤を用いた場合であっても、UV硬化性を有する接着剤の硬化促進のためにボス52の半径方向の外方からボス52の外周面における開口にUV照射した時にさらに硬化を促進させることができる。
【0050】
拡径部62c’’’もまた、図3中に示されている一実施の形態に従ったディスクドライブ装置50の拡径部62cと同様に、図7の(B)中に示すように、回転中心孔62の円周方向に互いに等しい距離、この変形例では互いに120°、離間して複数形成されていることが出来る。
【0051】
尚、拡径部62cは、上記変形例に限らず、ターンテーブル56に必要とされる強度や寸法精度、用いる接着剤64の種類、並びに製造時に必要とされる機能、すなわち接着剤がクリアランス62b中に充填されるにしたがってクリアランス62b内の空気を外部空間に逃がす機能、接着剤64としてUV硬化性を有する接着剤を使用した場合に必要となるUV照射のための光路の確保等の要望に応じて変形されてよい。
【0052】
さらに、上述したこの発明の一実施の形態に従ったディスクドライブ装置50や第1乃至第3の変形例に従ったディスクドライブ装置50’,50’’,そして50’’’を、例えばDVDやCDの如きディスク状光記録媒体の記録層からの情報の再生や、場合によっては上記記録層に対する情報の記録も行なう、ディスク状光記録媒体ピックアップ装置において使用する場合には、さらにディスクドライブ装置50,50’,50’’,そして50’’’のターンテーブル56の他端面に支持されて回転されているディスク状光記録媒体の信号記録層に記録されている信号を光ビームを使用して読み取る信号読み取り装置と;そして、信号読み取り装置により読み取られた信号から信号に対応する情報を再生する情報再生装置と;がさらに必要になる。
【0053】
【発明の効果】
以上詳述したことから明らかなように、この発明に従ったディスクドライブ装置によれば、ターンテーブルに対しディスク状媒体を支持している一端面側から他他面側に向かい回転シャフトの回転中心線に沿い負荷される力に対し従来よりも強い抵抗力を長期間に渡り発揮することが出来るとともに、回転シャフトの回転に伴ない回転シャフトの外周面とターンテーブルのボスの回転中心孔の内周面との間に生じる回転トルクに対しても長期間に渡り強い抵抗力を発揮することができ、しかも回転シャフトの外周面とターンテーブルのボスの回転中心孔の内周面との間に所望の接着強度を常に確実に得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1の(A)は、従来のディスクドライブ装置の概略的な縦断面図であり;図1の(B)は、図1の(A)の線1B−1Bに沿った水平断面図である。
【図2】図2の(A)は、もう1つの従来のディスクドライブ装置の概略的な縦断面図であり;図2の(B)は、図2の(A)の線2B−2Bに沿った水平断面図である。
【図3】図3の(A)は、本発明の一実施の形態に係るディスクドライブ装置の概略的な縦断面図であり;図3の(B)は、図3の(A)の線3B−3Bに沿った水平断面図である。
【図4】(A)乃至(D)は、図3のディスクドライブ装置の製造方法の各段階を概略的に示す縦断面図である。
【図5】図5の(A)は、本発明に係るディスクドライブ装置の第1の変形例の概略的な縦断面図であり;図5の(B)は、図5の(A)の線5B−5Bに沿った水平断面図である。
【図6】図6の(A)は、本発明に係るディスクドライブ装置の第2の変形例の概略的な縦断面図であり;図6の(B)は、図6の(A)の線6B−6Bに沿った水平断面図である。
【図7】図7の(A)は、本発明に係るディスクドライブ装置の第3の変形例の概略的な縦断面図であり;図7の(B)は、図7の(A)の線7B−7Bに沿った水平断面図である。
【符号の説明】
50,50’,50’’,50’’’…ディスクドライブ装置、52…ボス、54…ディスク状媒体、56…ターンテーブル、 58…回転シャフト、62…回転中心孔、62a…内周面、62b…クリアランス、62c,62c’,62c’’,62c’’’…拡径部、64…接着剤、66…テーブル座部
Claims (14)
- 一端面にボスを有し、他端面にディスク状媒体を同心的に支持するターンテーブルと、
ターンテーブルのボスが同心的に固定されターンテーブルを回転させる回転シャフトと、
を具備し、
ボスには一端面側から回転シャフトが挿入される回転中心孔が形成され、回転中心孔の内周面の他端面側は回転中心孔に挿入された回転シャフトの外周面が嵌合する嵌合部として形成され、内周面の一端面側は回転中心孔に挿入された回転シャフトの外周面から半径方向に所定距離離間し回転シャフトの外周面に沿って円周方向に連続したクリアランスを創出するよう形成され、前記内周面の一端面側の一部は外部空間に開口した拡径部を有し、
クリアランス及び拡径部には接着剤が充填されていることを特徴とするディスクドライブ装置。 - 前記拡径部は、ボスの外周面まで貫通しているともに、ボスの端面にも開口しているスリットであることを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
- 前記拡径部は、ボスの端面に開口しているとともにボスの外周面まで貫通しておらず、ボスにおいて拡径部の径方向外端とボスの外周面との間の部分はボスの円周方向につながっていることを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
- 前記ボスの内周面の一端面側は内周面の円周方向に相互に等間隔に離間した複数の位置に上記拡径部を複数有していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のディスクドライブ装置。
- 前記回転シャフトに固定されたターンテーブルのボスの端面に対向したテーブル座部が回転シャフトに備えられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のディスクドライブ装置。
- 前記回転シャフトに固定されたターンテーブルのボスの端面に隣接して配置され、前記端面におけるクリアランス及びスリットの開口を閉塞するテーブル座部が回転シャフトに備えられていることを特徴とする請求項2に記載のディスクドライブ装置。
- 前記テーブル座部は、ワッシャであることを特徴とする請求項5もしくは6に記載のディスクドライブ装置。
- 一端面にボスを有し、信号記録層を有するディスク状光記録媒体を他端面に同心的に支持するターンテーブルと、
ターンテーブルのボスが同心的に固定されターンテーブルを回転させる回転シャフトと、
を具備し、
ボスには一端面側から回転シャフトが挿入される回転中心孔が形成され、回転中心孔の内周面の他端面側は回転中心孔に挿入された回転シャフトの外周面が嵌合する嵌合部として形成され、内周面の一端面側は回転中心孔に挿入された回転シャフトの外周面から所定距離離間し回転シャフトの外周面に沿って円周方向に連続したクリアランスを創出するよう形成されているとともに、前記内周面の一端面側はその少なくとも一部に外部空間に開口した拡径部を有していて、
クリアランス及び拡径部には接着剤が充填されることを特徴とするディスク状光記録媒体回転装置と;
ディスク状光記録媒体回転装置のターンテーブルに支持されて回転されているディスク状光記録媒体の信号記録層に記録されている信号を光ビームを使用して読み取る信号読み取り装置と;
信号読み取り装置により読み取られた信号から信号に対応する情報を再生する情報再生装置と;
を備えることを特徴とするディスクドライブ装置。 - ディスク状光記録媒体の信号記録層には光ビームを使用して信号を記録することが可能であり、
ディスク状光記録媒体の信号記録層に光ビームを使用して信号を記録する信号記録装置を備えることを特徴とする請求項8に記載のディスクドライブ装置。 - 前記ディスク状光記録媒体は、DVDであることを特徴とする請求項8または9に記載のディスクドライブ装置。
- ターンテーブルのボスの回転中心孔に挿入される回転シャフトの外周面の領域に接着剤を塗布する工程と、
ターンテーブルのボスの回転中心孔に回転シャフトの上記領域を挿入する工程と、
を備え、
前記挿入工程において、回転シャフトの上記領域に塗布されていた接着剤がボスの回転中心孔の内周面の上記他端面側によりボスの回転中心孔の内周面の前記一端面側の
クリアランスが接着剤により満たされるとともに、
クリアランスに満たされた接着剤がクリアランス内の空気を拡径部から外部空間に逃がしながら拡径部中に侵入し、
ターンテーブルのボスの回転中心孔の内周面の他端部側が回転中心孔に挿入された回転シャフトの外周面に嵌合されるとともに回転中心孔の内周面の他端部側のクリアランスを満たすとともにクリアランスから拡径部に侵入した接着剤により回転中心孔の内周面の他端部側及び拡径部が回転シャフトに接着されることを特徴とするディスクドライブ装置の製造方法。 - 前記回転シャフトの外周面の上記領域に接着剤が塗布される前に、回転シャフトがターンテーブルのボスの回転中心孔に挿入される時の先端とは反対側に位置する上記領域の端に隣接した位置で回転シャフトにテーブル座部を固定する工程が備えられ、
ターンテーブルのボスの回転中心孔に回転シャフトの外周面の上記領域が挿入さた後に、テーブル座部がボスの端面に対向するともにボスの上記端面における上記クリアランスの開口又は、上記クリアランス及び拡径部の開口に露出した接着剤によってボスの端面に接着されることを特徴とする請求項11に記載のディスクドライブ装置の製造方法。 - 前記接着剤は、瞬間接着剤であることを特徴とする請求項11または12に記載のディスクドライブ装置の製造方法。
- 前記拡径部は、ボスの外周面まで貫通し、前記接着剤は、UV硬化性を有することを特徴とする請求項11ないし13のいずれか1項に記載のディスクドライブ装置の製造方法。
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