JP2004211988A - 燃焼装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ヒーターの耐久性を低下させることなく気化器温度を高温にして、空焼き性能を向上させる。
【解決手段】空焼き動作中、気化器10の温度が第1の所定温度に達した後、少なくともヒーター11のON時間とOFF時間のどちらか一方を変化させながら定めた所定の通電パターンをヒーター11に印加するようにしたものである。
【選択図】 図1
【解決手段】空焼き動作中、気化器10の温度が第1の所定温度に達した後、少なくともヒーター11のON時間とOFF時間のどちらか一方を変化させながら定めた所定の通電パターンをヒーター11に印加するようにしたものである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液体燃料を気化せさる気化部に堆積した液体燃料中の高沸点分を除去するための空焼き機能を有した燃焼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の燃焼装置は、種々のものが提案されていて、灯油等を気化させる気化部に堆積した液体燃料中の高沸点分を高温にして空気を送り込むことで、空焼きを行うものがある。
【0003】
以下、この種の空焼き動作機能を備えた燃焼装置を例にして説明すると、このような燃焼装置は図4に示すように構成されている。また、この種の燃焼装置を用いて、空焼き動作を行ったときの気化器温度とヒーターの表面温度の推移を図5に示す。
【0004】
空焼き動作を開始するクリーニングスイッチ1が押されると、気化器2に備えられたヒーター3に通電され気化器2が加熱される。そして、気化部4内に堆積した液体燃料中の高沸点分が気化ガスとなり、気化部4内に電磁ポンプ5から空気が送り込まれ、ノズル6から排出される。また、気化器2には気化器2の温度を検出する温度センサー7が備えられ、気化器2の温度が所定温度範囲内になるよう、温度センサー7で検出する気化器2の温度を基にして制御器8にてヒーター3への通電を制御するようになっている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平09−229358号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一般的に液体燃料中の高沸点分は、温度を上げると分解されやすくなるので、空焼きを効果的に行う為には、気化部4内の温度をできるだけ高温に保持することが望ましいが、反面気化器2の耐熱性を考慮すると、温度はできるだけ低く抑える必要がある。そこで、空焼き動作時は気化部4内の温度を液体燃料中の高沸点分が分解する温度に安定して保持させるように制御することが要求される。
【0007】
しかしながら、従来の構成における燃焼装置では、温度センサー7の分解能力に限界があるために、ヒーター3をOFFする時とONするときの制御温度の差をあまり小さくすることができず、ヒーター3のOFFする時間が長くなることによる気化器2の温度低下、あるいはヒーター3のONする時間が長くなることによる気化器2の温度上昇という問題が生じる。
【0008】
つまり、ヒーター3のOFFするときの制御温度はヒーター3の耐熱温度により決まるので、上記ヒーター3のOFF/ON時の制御温度差を考慮すると、空焼き時の気化器2の温度は、気化部4内に堆積した液体燃料中の高沸点分を除去するのに十分な温度にまで上昇させ、その状態を保持させることができない。
【0009】
よって、燃料中の高沸点分は空焼きを行っても十分除去されず気化部4内にタール分として残り、燃焼不良や臭気の発生、暖房出力の低下といった不具合が改善できないという課題があった。
【0010】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、ヒーターの耐久性を低下させることなく気化器温度を高温にして、空焼き性能を向上させた燃焼装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記従来の課題を解決するため本発明の燃焼装置は、空焼き動作中、気化器温度が所定温度に達した後、少なくともヒーターON時間とヒーターOFF時間のどちらか一方を変化させながら定めた所定の通電パターンをヒーターに印加するようにしたものである。
上記発明によれば、ヒーター通電制御としてヒーターのON/OFF時間を変化させながら定めた通電パターンをヒーターに印加するようにしているため、ヒーターOFF時間中の気化器温度の低下を抑制しつつ、ヒーターON時間中の気化器温度の上がり過ぎを防止でき気化器の熱容量変化に対応したバランスのとれた温度制御が可能となり、温度幅を小さくして高温に保持することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
請求項1記載の発明は、燃料を気化させる気化器と、この気化器を加熱するヒーターと、気化器の温度を検知する温度センサーと、空焼き動作を指示するクリーニングスイッチと、ヒーターを制御する制御器とを備え、前記制御器は、クリーニングスイッチが押されたとき空焼き動作を開始し、気化器温度が所定温度に達した後、少なくともヒーターON時間とヒーターOFF時間のどちらか一方を変化させながら定めた所定の通電パターンをヒーターに印加するようにしている。
【0013】
そして、ヒーター通電制御としてヒーターのON/OFF時間を変化させながら定めた通電パターンをヒーターに印加するようにしているため、ヒーターOFF時間中の気化器温度の低下を抑制しつつ、ヒーターON時間中の気化器温度の上がり過ぎを防止でき気化器の熱容量変化に対応したバランスのとれた温度制御が可能となり、温度幅を小さくして高温に保持することができる。
【0014】
また、請求項2記載の発明は、特に請求項1に記載の通電パターンで、ヒーターON時間を固定値とし、ヒーターOFF時間を徐々に長くなるように設定している。
【0015】
そして、通電回数の増加に伴い上昇傾向となる気化器温度を、ヒーターOFF時間を徐々に長くすることで抑えることができ、安定して気化器の温度を高温状態に保持することができる。
【0016】
また、請求項3記載の発明は、特に請求項1に記載の通電パターンで、ヒーターOFF時間を固定値とし、ヒーターON時間を徐々に短くなるように設定している。
【0017】
そして、請求項2記載の発明と同様、通電回数の増加に伴い上昇傾向となる気化器温度を、ヒーターON時間を徐々に短くすることで抑えることができ、安定して気化器の温度を高温状態に保持することができる。
【0018】
また、請求項4記載の発明は、特に請求項1から3に記載の通電パターンを所定回数繰り返して印加するように設定したものである。そして、予め定めた空焼き動作期間中を通して、請求項1から3に記載の作用・効果を確保することで、安定して気化器の温度を高温状態に保持することができる。
【0019】
また、請求項5記載の発明は、特に請求項1から4に記載の通電パターンを予め定めた気化器温度範囲内で印加するようにしている。そして、気化器温度の上がり過ぎ・下がり過ぎを防止でき、安定して気化器の温度を高温状態に保持することができる。
【0020】
また、請求項6記載の発明は、特に請求項5に記載の所定の気化器温度範囲の上限で通電を停止し、下限値でヒーター通電を再開するとき、前回の通電パターンとは異なる通電パターンをヒーターに印加するようにしている。そして、ヒーター通電を再開してから、気化器温度を所定の温度にまで上昇させるのに最適な通電パターンでヒーターに印加でき、短時間で所定温度にまで気化器温度を上昇させることができるため、効率的な空焼き動作を行うことができる。
【0021】
また、請求項7に記載の発明は、特に請求項1から6に記載の通電パターンを空焼き動作開始から気化器温度が所定値に達するまでの時間により変化するようにしている。そして、気化器温度を短時間に所定温度にまで上昇させるのに最適な通電パターンで印加できるようになり、効率的な空焼き動作を行うことができる。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0023】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1の燃焼装置を示す図、図2は本実施例を用いて空焼き動作を行ったときの気化器温度とヒーターの表面温度の推移を表した図、図3は本実施例の空焼き動作を示すフローチャートである。
【0024】
図1〜3において、まず、STEP1で空焼き動作を開始するクリーニングスイッチ9が押されると、STEP2で気化器10に備えられたヒーター11に通電され気化器10が加熱される。そして、気化部12内に堆積した液体燃料中の高沸点分が気化ガスとなり、気化部12内に電磁ポンプ13から空気が送り込まれ、ノズル14から排出される。
【0025】
また、気化器10には気化器10の温度を検出する温度センサー15が備えられ、STEP3で通電が開始してからの気化器温度を第1の所定値と比較するようにし、気化器10の温度が第1の所定値まで上昇するとヒーター11の通電をOFFし、以降、所定の通電パターンに基づきヒーター11に通電して空焼き動作を行う。
【0026】
その通電パターンの一例を図3のフローチャートで示し説明する。気化器温度が第1の所定値になると、STEP4でヒーター11を第1の所定時間OFFし、その後、STEP5で第2の所定時間ヒーター11への通電をONし、その後、再度STEP6でヒーター11を第1の所定時間OFFし、STEP7で第3の所定時間ヒーター11への通電をONする。このようにヒーター11への通電ON/OFFを予め定めた所定回数行うことで、気化器温度を変動幅の少ない所定温度に維持するものである。このとき、ヒータOFF時間は第1の所定時間で固定し、ヒータON時間を回数毎に第2の所定時間、第3の所定時間というように変化させることで、変動幅を抑えて目標温度に維持できるものである。
【0027】
そして、STEP9まで進んだ後、第1の通電パターンを終了し、STEP10とSTEP11にて、気化器10の温度が第2の所定値以上で第3の所定値以下の範囲内になっているか否かを判断し、前記範囲内に入っていなければ通電をOFFすることで気化器10の温度調整をする。
【0028】
その後、気化器温度が低下し前記範囲内になると、前回の第1の通電パターンとは異なる第2の通電パターンでヒータ11の加熱動作を実行する。
【0029】
つまり、STEP12で第5の所定時間ヒータ11への通電をONし、STEP13で第1の所定時間ヒータ11への通電をOFFする。その後、所定回数繰り返し、STEP15で第2の通電パターンが終了すると、クリーニングスイッチ9をONしてからの経過時間が予め定めたクリーニング所定時間に達しているか、否かを判断し、達していなければ、再び、STEP10に戻り、以後、第2の通電パターンをクリーニング時間が経過するまで繰り返す。
【0030】
以上のように本実施例においては、ヒーター11の通電制御としてヒーター11のON/OFF時間を変化させながら定めた通電パターンをヒーター11に印加するようにしているため、ヒーター11のOFF時間中の気化器10の温度の低下を抑制しつつ、ヒーター11のON時間中の気化器10の温度の上がり過ぎを防止でき、気化器10の熱容量変化に対応したバランスのとれた温度制御が可能となり、温度幅を小さくして高温に保持することがでるので、液体燃料中の高沸点分が気化部12に堆積することによる燃焼不良や臭気の発生、暖房出力の低下といった不具合が改善できる。
【0031】
また、本実施例では一定の通電パターンでヒーター11に印加しているが、気化器10の温度の上下限を設けることで、気化器10の温度が上がりすぎると通電を停止し、また、下がり過ぎたときには通電を再開することができるので、ヒーター11の温度の上がり過ぎによる耐久性の劣化や、気化器10の温度が下がりすぎることによる空焼き性能の低下が防止できる。
【0032】
また、本実施例では、ヒーター11のOFF時間を一定とし、ON時間を徐々に短くなるように変化させるようにしたが、反対に、ヒーター11のON時間を一定とし、OFF時間を徐々に長くなるように変化させることでも同様の効果が得られる。
【0033】
また、本実施例では一定の通電パターンをヒーター11に印加しているが、空焼き動作開始から気化器10の温度が所定の温度に達するまでの時間により、通電パターンを変化させることで、空焼き開始時の気化器10の温度や気化器10の雰囲気温度が低い時、あるいは、ヒーター11への印加電圧が低い時のように、ヒーター11に通電しても気化器10の温度が上昇しにくい時に、短時間で気化器10の温度を高温状態にし、その状態を保持するのに最適な通電パターンで印加できるようになる。
【0034】
尚、本実施例で示した通電パターンは一例であり、時間の設定や通電パターンは機器に合わせて、最適な条件を設定するものである。
【0035】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ヒーターの耐久性を低下させることなく気化器温度を高温にして、空焼き性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における燃焼装置の断面図
【図2】同燃焼装置の空焼き動作時の気化器温度とヒーター表面温度を示した図
【図3】本実施例の空焼き動作を示すフローチャート
【図4】従来の燃焼装置の断面図
【図5】従来の燃焼装置の空焼き動作時の気化器温度とヒーター表面温度を示した図
【符号の説明】
9 クリーニングスイッチ
10 気化器
11 ヒーター
12 気化部
13 電磁ポンプ
14 ノズル
15 温度センサー
【発明の属する技術分野】
本発明は液体燃料を気化せさる気化部に堆積した液体燃料中の高沸点分を除去するための空焼き機能を有した燃焼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の燃焼装置は、種々のものが提案されていて、灯油等を気化させる気化部に堆積した液体燃料中の高沸点分を高温にして空気を送り込むことで、空焼きを行うものがある。
【0003】
以下、この種の空焼き動作機能を備えた燃焼装置を例にして説明すると、このような燃焼装置は図4に示すように構成されている。また、この種の燃焼装置を用いて、空焼き動作を行ったときの気化器温度とヒーターの表面温度の推移を図5に示す。
【0004】
空焼き動作を開始するクリーニングスイッチ1が押されると、気化器2に備えられたヒーター3に通電され気化器2が加熱される。そして、気化部4内に堆積した液体燃料中の高沸点分が気化ガスとなり、気化部4内に電磁ポンプ5から空気が送り込まれ、ノズル6から排出される。また、気化器2には気化器2の温度を検出する温度センサー7が備えられ、気化器2の温度が所定温度範囲内になるよう、温度センサー7で検出する気化器2の温度を基にして制御器8にてヒーター3への通電を制御するようになっている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平09−229358号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一般的に液体燃料中の高沸点分は、温度を上げると分解されやすくなるので、空焼きを効果的に行う為には、気化部4内の温度をできるだけ高温に保持することが望ましいが、反面気化器2の耐熱性を考慮すると、温度はできるだけ低く抑える必要がある。そこで、空焼き動作時は気化部4内の温度を液体燃料中の高沸点分が分解する温度に安定して保持させるように制御することが要求される。
【0007】
しかしながら、従来の構成における燃焼装置では、温度センサー7の分解能力に限界があるために、ヒーター3をOFFする時とONするときの制御温度の差をあまり小さくすることができず、ヒーター3のOFFする時間が長くなることによる気化器2の温度低下、あるいはヒーター3のONする時間が長くなることによる気化器2の温度上昇という問題が生じる。
【0008】
つまり、ヒーター3のOFFするときの制御温度はヒーター3の耐熱温度により決まるので、上記ヒーター3のOFF/ON時の制御温度差を考慮すると、空焼き時の気化器2の温度は、気化部4内に堆積した液体燃料中の高沸点分を除去するのに十分な温度にまで上昇させ、その状態を保持させることができない。
【0009】
よって、燃料中の高沸点分は空焼きを行っても十分除去されず気化部4内にタール分として残り、燃焼不良や臭気の発生、暖房出力の低下といった不具合が改善できないという課題があった。
【0010】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、ヒーターの耐久性を低下させることなく気化器温度を高温にして、空焼き性能を向上させた燃焼装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記従来の課題を解決するため本発明の燃焼装置は、空焼き動作中、気化器温度が所定温度に達した後、少なくともヒーターON時間とヒーターOFF時間のどちらか一方を変化させながら定めた所定の通電パターンをヒーターに印加するようにしたものである。
上記発明によれば、ヒーター通電制御としてヒーターのON/OFF時間を変化させながら定めた通電パターンをヒーターに印加するようにしているため、ヒーターOFF時間中の気化器温度の低下を抑制しつつ、ヒーターON時間中の気化器温度の上がり過ぎを防止でき気化器の熱容量変化に対応したバランスのとれた温度制御が可能となり、温度幅を小さくして高温に保持することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
請求項1記載の発明は、燃料を気化させる気化器と、この気化器を加熱するヒーターと、気化器の温度を検知する温度センサーと、空焼き動作を指示するクリーニングスイッチと、ヒーターを制御する制御器とを備え、前記制御器は、クリーニングスイッチが押されたとき空焼き動作を開始し、気化器温度が所定温度に達した後、少なくともヒーターON時間とヒーターOFF時間のどちらか一方を変化させながら定めた所定の通電パターンをヒーターに印加するようにしている。
【0013】
そして、ヒーター通電制御としてヒーターのON/OFF時間を変化させながら定めた通電パターンをヒーターに印加するようにしているため、ヒーターOFF時間中の気化器温度の低下を抑制しつつ、ヒーターON時間中の気化器温度の上がり過ぎを防止でき気化器の熱容量変化に対応したバランスのとれた温度制御が可能となり、温度幅を小さくして高温に保持することができる。
【0014】
また、請求項2記載の発明は、特に請求項1に記載の通電パターンで、ヒーターON時間を固定値とし、ヒーターOFF時間を徐々に長くなるように設定している。
【0015】
そして、通電回数の増加に伴い上昇傾向となる気化器温度を、ヒーターOFF時間を徐々に長くすることで抑えることができ、安定して気化器の温度を高温状態に保持することができる。
【0016】
また、請求項3記載の発明は、特に請求項1に記載の通電パターンで、ヒーターOFF時間を固定値とし、ヒーターON時間を徐々に短くなるように設定している。
【0017】
そして、請求項2記載の発明と同様、通電回数の増加に伴い上昇傾向となる気化器温度を、ヒーターON時間を徐々に短くすることで抑えることができ、安定して気化器の温度を高温状態に保持することができる。
【0018】
また、請求項4記載の発明は、特に請求項1から3に記載の通電パターンを所定回数繰り返して印加するように設定したものである。そして、予め定めた空焼き動作期間中を通して、請求項1から3に記載の作用・効果を確保することで、安定して気化器の温度を高温状態に保持することができる。
【0019】
また、請求項5記載の発明は、特に請求項1から4に記載の通電パターンを予め定めた気化器温度範囲内で印加するようにしている。そして、気化器温度の上がり過ぎ・下がり過ぎを防止でき、安定して気化器の温度を高温状態に保持することができる。
【0020】
また、請求項6記載の発明は、特に請求項5に記載の所定の気化器温度範囲の上限で通電を停止し、下限値でヒーター通電を再開するとき、前回の通電パターンとは異なる通電パターンをヒーターに印加するようにしている。そして、ヒーター通電を再開してから、気化器温度を所定の温度にまで上昇させるのに最適な通電パターンでヒーターに印加でき、短時間で所定温度にまで気化器温度を上昇させることができるため、効率的な空焼き動作を行うことができる。
【0021】
また、請求項7に記載の発明は、特に請求項1から6に記載の通電パターンを空焼き動作開始から気化器温度が所定値に達するまでの時間により変化するようにしている。そして、気化器温度を短時間に所定温度にまで上昇させるのに最適な通電パターンで印加できるようになり、効率的な空焼き動作を行うことができる。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0023】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1の燃焼装置を示す図、図2は本実施例を用いて空焼き動作を行ったときの気化器温度とヒーターの表面温度の推移を表した図、図3は本実施例の空焼き動作を示すフローチャートである。
【0024】
図1〜3において、まず、STEP1で空焼き動作を開始するクリーニングスイッチ9が押されると、STEP2で気化器10に備えられたヒーター11に通電され気化器10が加熱される。そして、気化部12内に堆積した液体燃料中の高沸点分が気化ガスとなり、気化部12内に電磁ポンプ13から空気が送り込まれ、ノズル14から排出される。
【0025】
また、気化器10には気化器10の温度を検出する温度センサー15が備えられ、STEP3で通電が開始してからの気化器温度を第1の所定値と比較するようにし、気化器10の温度が第1の所定値まで上昇するとヒーター11の通電をOFFし、以降、所定の通電パターンに基づきヒーター11に通電して空焼き動作を行う。
【0026】
その通電パターンの一例を図3のフローチャートで示し説明する。気化器温度が第1の所定値になると、STEP4でヒーター11を第1の所定時間OFFし、その後、STEP5で第2の所定時間ヒーター11への通電をONし、その後、再度STEP6でヒーター11を第1の所定時間OFFし、STEP7で第3の所定時間ヒーター11への通電をONする。このようにヒーター11への通電ON/OFFを予め定めた所定回数行うことで、気化器温度を変動幅の少ない所定温度に維持するものである。このとき、ヒータOFF時間は第1の所定時間で固定し、ヒータON時間を回数毎に第2の所定時間、第3の所定時間というように変化させることで、変動幅を抑えて目標温度に維持できるものである。
【0027】
そして、STEP9まで進んだ後、第1の通電パターンを終了し、STEP10とSTEP11にて、気化器10の温度が第2の所定値以上で第3の所定値以下の範囲内になっているか否かを判断し、前記範囲内に入っていなければ通電をOFFすることで気化器10の温度調整をする。
【0028】
その後、気化器温度が低下し前記範囲内になると、前回の第1の通電パターンとは異なる第2の通電パターンでヒータ11の加熱動作を実行する。
【0029】
つまり、STEP12で第5の所定時間ヒータ11への通電をONし、STEP13で第1の所定時間ヒータ11への通電をOFFする。その後、所定回数繰り返し、STEP15で第2の通電パターンが終了すると、クリーニングスイッチ9をONしてからの経過時間が予め定めたクリーニング所定時間に達しているか、否かを判断し、達していなければ、再び、STEP10に戻り、以後、第2の通電パターンをクリーニング時間が経過するまで繰り返す。
【0030】
以上のように本実施例においては、ヒーター11の通電制御としてヒーター11のON/OFF時間を変化させながら定めた通電パターンをヒーター11に印加するようにしているため、ヒーター11のOFF時間中の気化器10の温度の低下を抑制しつつ、ヒーター11のON時間中の気化器10の温度の上がり過ぎを防止でき、気化器10の熱容量変化に対応したバランスのとれた温度制御が可能となり、温度幅を小さくして高温に保持することがでるので、液体燃料中の高沸点分が気化部12に堆積することによる燃焼不良や臭気の発生、暖房出力の低下といった不具合が改善できる。
【0031】
また、本実施例では一定の通電パターンでヒーター11に印加しているが、気化器10の温度の上下限を設けることで、気化器10の温度が上がりすぎると通電を停止し、また、下がり過ぎたときには通電を再開することができるので、ヒーター11の温度の上がり過ぎによる耐久性の劣化や、気化器10の温度が下がりすぎることによる空焼き性能の低下が防止できる。
【0032】
また、本実施例では、ヒーター11のOFF時間を一定とし、ON時間を徐々に短くなるように変化させるようにしたが、反対に、ヒーター11のON時間を一定とし、OFF時間を徐々に長くなるように変化させることでも同様の効果が得られる。
【0033】
また、本実施例では一定の通電パターンをヒーター11に印加しているが、空焼き動作開始から気化器10の温度が所定の温度に達するまでの時間により、通電パターンを変化させることで、空焼き開始時の気化器10の温度や気化器10の雰囲気温度が低い時、あるいは、ヒーター11への印加電圧が低い時のように、ヒーター11に通電しても気化器10の温度が上昇しにくい時に、短時間で気化器10の温度を高温状態にし、その状態を保持するのに最適な通電パターンで印加できるようになる。
【0034】
尚、本実施例で示した通電パターンは一例であり、時間の設定や通電パターンは機器に合わせて、最適な条件を設定するものである。
【0035】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、ヒーターの耐久性を低下させることなく気化器温度を高温にして、空焼き性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における燃焼装置の断面図
【図2】同燃焼装置の空焼き動作時の気化器温度とヒーター表面温度を示した図
【図3】本実施例の空焼き動作を示すフローチャート
【図4】従来の燃焼装置の断面図
【図5】従来の燃焼装置の空焼き動作時の気化器温度とヒーター表面温度を示した図
【符号の説明】
9 クリーニングスイッチ
10 気化器
11 ヒーター
12 気化部
13 電磁ポンプ
14 ノズル
15 温度センサー
Claims (7)
- 燃料を気化させる気化器と、この気化器を加熱するヒーターと、気化器の温度を検知する温度センサーと、空焼き動作を指示するクリーニングスイッチと、ヒーターを制御する制御器とを備え、前記制御器は、クリーニングスイッチが押されたとき空焼き動作を開始し、気化器温度が所定温度に達した後、少なくともヒーターON時間とヒーターOFF時間のどちらか一方を変化させながら定めた所定の通電パターンをヒーターに印加するようにした燃焼装置。
- 通電パターンは、ヒーターON時間を固定値とし、ヒーターOFF時間を徐々に長くなるように設定した請求項1記載の燃焼装置。
- 通電パターンは、ヒーターOFF時間を固定値とし、ヒーターON時間を徐々に短くなるように設定した請求項1記載の燃焼装置。
- 通電パターンは少なくともヒーターON時間とヒーターOFF時間のどちらか一方を変化させながら設定した通電回数を所定回繰り返して印加するように設定した請求項1〜3のいずれか1項記載の燃焼装置。
- 制御器は予め定めた気化器温度範囲内で所定の通電パターンをヒーターに印加するようにした請求項1〜4のいずれか1項記載の燃焼装置。
- 制御器は気化器温度範囲上限値でヒーター通電を停止し、下限値でヒーター通電を開始するとき、前回の通電パターンと異なる通電パターンをヒーターに印加するようにした請求項5記載の燃焼装置。
- 制御器は空焼き動作開始から気化器温度が所定値に達するまでの時間を計測し、計測時間に応じて通電パターンを変化するようにした請求項1〜6のいずれか1項記載の燃焼装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003000271A JP2004211988A (ja) | 2003-01-06 | 2003-01-06 | 燃焼装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003000271A JP2004211988A (ja) | 2003-01-06 | 2003-01-06 | 燃焼装置 |
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