JP2004210213A - 情報提供装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】移動体の周囲において障害物等が検出された場合に、それら全ての障害物について運転者に情報を提供すると非常に煩わしいものとなる。本発明は運転者に提供する情報について安全性を維持しつつ、提供されることによる煩わしさを軽減することを目的とする。
【解決手段】本発明の情報提供装置によると、検出された障害物が現在は認知されていないが、過去において少なくとも一度は認知されていた場合に、その障害物に関する情報を運転者へ提供するか否かを、その障害物の状態の変化や最後に認知したときからの経過時間を考慮して決定する。従って、移動体の運行の安全性を確保すると共に、運転者に提供される情報量が多くなりすぎることがなく、煩わしくない情報提供を実現できる。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の情報提供装置によると、検出された障害物が現在は認知されていないが、過去において少なくとも一度は認知されていた場合に、その障害物に関する情報を運転者へ提供するか否かを、その障害物の状態の変化や最後に認知したときからの経過時間を考慮して決定する。従って、移動体の運行の安全性を確保すると共に、運転者に提供される情報量が多くなりすぎることがなく、煩わしくない情報提供を実現できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体の周辺における障害物を検出して運転者に情報を提供する装置であって、煩わしさがなく信頼性の高い情報提供を行う装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1には認知していない障害物に関する情報を適切な形で運転者に提供できる走行環境監視警報装置が開示されている。この装置は様々なセンサで検出した障害物の位置情報の時系列データからその動きを予測し、同時に運転者の視線方向を主とする運転者の状態を検出する。そして、障害物の位置、大きさ、予測した動き、および運転者の状態に応じた警報を出力する。例えば、認知している障害物に対しては、警報を出力しないといった処理が可能であり、運転者へ提供する情報量が多くなり過ぎるのを防止できる。
【特許文献1】
特開平11−139229(図1)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の走行環境監視警報装置は、検出された障害物が運転者に認知されていないときにその障害物に関する情報を提供し、運転者が既に認知している障害物に関しては情報提供を行わない。このような処理は、存在位置や移動速度といった障害物の状態が変化しないときには、提供する情報が多くなりすぎるのを防止する有効な手段となる。しかし、一度認知した障害物に関しては、「既に認知している」と判断され、情報提供が抑制されるため、その直後に当該障害物の状態が危険な方向に変化したとしても、やはり情報は提供されない。
【0004】
一方で、運転者が一度認知した障害物から眼を離した途端に、「認知していない」と判断されて情報が提供されたのでは、運転者にとって非常に煩わしいものとなる。
【0005】
以上のように、移動体の運行中は周辺環境は時々刻々と変化するため、障害物の存在や運転者の認知状態のみで情報提供の要否を決定すると、「漏れのない情報提供」と「煩わしくない情報提供」とを両立させることは非常に困難である。
【0006】
本発明は、以上の課題を解決するためになされたものであり、監視漏れがなく、かつ煩わしさのない信頼性の高い情報提供装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、移動体の周辺における障害物の状態を検出する障害物検出手段と、運転者の障害物に対する認知状態を検出する認知状態検出手段と、前記障害物検出手段で検出された障害物の状態と、前記認知状態検出手段で検出された運転者の当該障害物に対する認知状態とを記憶する記憶手段とを有し、逐次検出される障害物の状態及び運転者の認知状態と、前記記憶手段で記憶された過去における障害物の状態及び運転者の認知状態とを比較することによって、運転者への情報提供の要否又は情報提供の手段を決定する比較手段を有することを特徴とする情報提供装置である。
【0008】
ここで、「移動体」とは自動車、電車、航空機、船舶などの移動手段や輸送手段を広く含むものであり、「障害物」は移動体の運行の直接的な障害になるものの他、周辺の建造物や歩行者、信号機などを含み、更には危険な状態になり得る交差点や横断歩道などをも含む。「障害物の状態」とは、障害物の位置や大きさ、速度、進行方向などを意味する。「認知状態」とは運転者が障害物の状態を認知しているか否かを表し、更にはどの程度の注意力でその障害物の状態を認知しているかをも含ませることが可能である。
【0009】
請求項2に係る発明は、前記比較手段は、前記障害物検出手段で検出された障害物が現在は運転者に認知されておらず、且つ過去に認知されていたときは、当該障害物の状態が過去の状態から変化している場合に、当該障害物に関する情報を運転者に提供することを決定する請求項1に記載の情報提供装置である。
【0010】
請求項3に係る発明は、移動体の周辺における障害物の存在を検出する障害物検出手段と、運転者の障害物に対する認知状態を検出する認知状態検出手段と、前記障害物検出手段で検出された障害物について、運転者が認知した時刻を記憶する記憶手段とを有し、逐次検出される障害物について、運転者が最後に認知した時刻と、現在の時刻とを比較し、運転者が所定時間を超えて当該障害物を再認していないと判断されるときに、当該障害物に関する情報を運転者に提供することを決定する比較手段を有することを特徴とする情報提供装置である。
【0011】
ここで、「最後に認知した」とは、検出された障害物について、過去における運転者の認知状態を参照して、その中で最も後に認知したことを意味する。言い換えれば当該障害物に関する現在の認知の直前の認知である。
【0012】
【作用】
本願請求項1に記載の発明によると、障害物が検出されたときに、その障害物が過去において既に運転者に認識されているものであっても、その障害物の状態と運転者の認知状態とを過去及び現在で比較して、その障害物に関する情報提供の要否や情報提供手段を決定するため、監視漏れがなく、かつ煩わしさのない情報提供装置を提供することが可能となる。
【0013】
本願請求項2に記載の発明によると、障害物が検出されたときに、その障害物が過去において既に運転者に認識されているものであっても、その障害物の状態が過去の状態から変化しているときには、その障害物に関する情報を提供するため、より信頼性の高い情報提供装置を提供することができる。
【0014】
本願請求項3に記載の発明によると、障害物が検出されたときに、その障害物が過去において既に運転者に認識されているものであっても、その後所定時間を越えてその障害物を再認していない場合には、その障害物に関する情報を提供するため、より信頼性の高い情報提供装置を提供することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
図1は本願発明を具現化する第1の実施の形態を示す図である。この情報提供装置は、障害物検出手段11と、認知状態検出手段12と、記憶手段13と、比較手段14と、出力手段15とを有する。
【0016】
障害物検出手段11は障害物の位置や大きさ、速度、進行方向などのいわゆる状態を検出する手段であり、具体的にはレーダや監視カメラなどが相当する。認知状態検出手段12は運転者が障害物の状態を認知しているか否か、又はどの程度の注意力でその障害物の状態を認知しているか検出するものであり、具体的には顔の向きや視線方向を検出する監視カメラなどが相当する。実際には障害物検出手段11で検出された障害物の位置情報を用いて運転者の視線方向がその障害物の存在する方向に向いているか否かでその障害物に対する認知状態が検出される。
【0017】
障害物検出手段11で検出された障害物の状態及び認知状態検出手段12で検出された運転者の認知状態は、記憶手段13で記憶される。一方、逐次検出される障害物の状態及び運転者の認知状態は比較手段14で過去におけるその障害物の状態及び運転者の認知状態と比較され、その障害物に関する運転者への情報提供の要否や情報提供の手段が決定される。その際、比較手段14は、検出された障害物が過去において運転者に認知されていないものを通知するのみでなく、検出された障害物が過去に認知されていたものであっても、その障害物の状態が過去における状態から変化しているときに、運転者にその障害物の情報を提供することが好ましい。
【0018】
このような情報提供装置の処理のフローを図2に示す。まず、障害物検出手段11と認知状態検出手段12とを用いて障害物の状態と運転者の認知状態を検出し(21)、検出した障害物の状態とその障害物に対する運転者の認知状態を記憶手段13で記憶する(22)。記憶された情報はその後に逐次検出される障害物の状態及び認知状態と比較され、その障害物の状態が危険な方向に変化しているときには運転者にその障害物の情報を提供し、状態が変化していないものは情報提供を抑制する(23)。
【0019】
具体的には、障害物の移動方向や速度が急に変化して衝突の危険性が高まったようなときや、停止していると認知していた障害物が急に動き出したときなどには、それらの障害物がたとえ過去に一度認知していたものであっても、再度運転者へその情報が提供される。
【0020】
このような処理によって、危険な障害物に関する情報提供を漏らすことなく、かつ運転者にとって煩わしくない情報提供を実現することができる。
【0021】
図3は既に説明した第1の実施の形態を自動車に適用し、機能を詳細に記載した図である。この情報提供装置の処理フローを示した図4と併せて以下に説明する。障害物検出手段11は自車両の速度を検出する部分31と、障害物の位置や速度を検出する部分32と、相対位置・速度・進行方向を算出する部分33とからなる。障害物の位置や速度を検出する部分32にはレーザレーダやミリ波レーダ、超音波レーダなどを用いることが可能であり、更には可視光カメラや赤外線カメラなどで障害物の位置を検出することも可能である。これらのセンサで検出された障害物の位置や速度と自車両の速度から、その障害物の相対位置・速度・進行方向などを算出する(33)。一方で、車内に取り付けられた顔監視カメラや視線方向検出カメラで検出された運転者の視線方向と前記障害物の位置とから、運転者の障害物に対する認知状態を検出し(12)、算出した障害物の状態と併せて記憶される(13、41)。
【0022】
次に、算出された障害物の相対位置・速度・進行方向などから、その障害物の自車両に対する危険状態を判定する(34、42)。この危険状態の判定は、下記表1に示す危険状態判定テーブルに基づいて行うことができる。表1に示す「位置」は自車両に対する障害物の相対位置であり、近いほど危険という指標である。また、「速度」は自車両と障害物との相対速度であり、速いほど危険となる。「進行方向」は障害物の進行方向が、自車両が今後進んでいく進路上にあるか否か、又は将来進路上に来る恐れがあるか否かを示す指標であり、進路上にある又は進路上に来る恐れがある場合は衝突の可能性が高い危険な状態といえる。実際には自車両の進行方向の±α度の範囲に障害物の進行方向がある場合に進路上にあると判断するとよい。αは障害物の位置や速度などの要素から決定すると、より精度の高い危険状態判定手段となる。この実施の形態では以上3つの指標から表1に示すように危険状態が判定される(42)。例えば、近い位置に高速の障害物が存在し、その障害物が自車両の進路上にある場合は、危険状態が「高」となり、逆に遠い位置で移動速度が遅く進路上にない(非進路上)障害物は危険状態が「無」となる。
【0023】
【表1】
【0024】
検出された障害物の危険状態が「高」と判定されると、比較手段14は他の条件と比較することなく直ちに警報を出力する(15、47)。この場合、出力手段15は危機感の高い警告音若しくは音声情報を出力し、運転者の注意を促がす。
【0025】
検出された障害物の危険状態が「無」と判定されると、運転者がその障害物を認知しているか否かに関わらず、情報を提供する必要なしと判断し、煩わしい情報提供を抑制する(14、42)。
【0026】
検出された障害物の危険状態が「低」と判定されると、現在運転者がその障害物を認知しているか否かを参照し、認知している状態であれば安全であるため、情報提供を抑制して煩わしさを低減する(14、43)。
【0027】
検出された障害物の危険状態が「低」であって、かつ運転者が現在においてその障害物を認知していない場合には、記憶手段13に記憶されている情報から過去において運転者がその障害物を認知していたか否かを判断する(44)。このときの判断は表2に示す認知記憶テーブルを用いることができる。表2は各障害物について認知されていれば「1」、認知されていなければ「0」を時系列に沿って記憶したものであり、最下行が現在の認知状態である。表2の例によれば、障害物Aは過去に一度認知していたもの、障害物Bは一度も認知していないもの、障害物Mは現在認知しているものと判断できる。表2は運転者の認知状態のみを記載した表であるが、記憶手段13はこの他にも、同様の時系列に沿って障害物の状態をも記憶している。
【0028】
【表2】
【0029】
上記の様に表2から判断して運転者が検出された障害物を一度も認知していない場合は、危険な状態になる可能性があるため、その障害物に関する情報を運転者に提供する(46)。この際の情報の出力手段15は危険状態が「高」のときに比べて危機感の低い警告音若しくは音声情報を出力することが好ましい。
【0030】
過去に運転者がその障害物を認知していた場合、危険状態が「低」の障害物であるにもかかわらず、全ての障害物について情報提供をしていたのでは、運転者にとって非常に煩わしい。そこで、記憶手段13に記憶されている情報から、その障害物の状態が過去に認知したときの状態から変化したか否かを判断し(45)、障害物の状態の変化が認められる場合には、運転者はその変化に気付いていないと考えられるため、その障害物について運転者に情報を提供する(46)。しかし、現在運転者が認知していない障害物であっても、過去に認知したときから状態が変化していないものに関しては、特に危険な状態になるとは考えられないため、情報提供を抑制して提供する情報量を減じ、運転者が提供される情報を煩わしく思わないように制御する(36)。本実施の形態において「障害物の状態の変化」を判断する際、具体的には当該障害物の進行方向や自車両に対する相対位置、相対速度等が所定割合以上変化したことを検出し、障害物の状態が変化したと判断する。
【0031】
一例として、遠方を走っている自動車について、運転者は過去に認知しており、現在において認知していない場合であって、特に車間距離が変化するようなことがないときは、その自動車について情報を提供することはない。しかし、その自動車がブレーキをかけて急に車間距離が縮まった場合には、現在運転者が認知していないため非常に危険であり、このような場合には運転者にその情報を提供する。
【0032】
他の例では、前方の歩道を走行している自転車について、運転者は過去に認知しており、現在において認知していない場合は、自転車が歩道を走行している間は情報提供がされないが、急に横断歩道を渡るために自車両前方を横切るような行動をした場合には、その自転車について情報を提供する。
【0033】
このような処理をすることによって、安全な運行のための重要な情報を漏らすことなく提供し、かつ運転者が煩わしいと思う不要な情報は提供しない情報提供装置を実現することが可能となる。
【0034】
(第2の実施の形態)
図5は本願発明を具現化する第2の実施の形態を示す図である。この情報提供装置は、障害物検出手段51と、認知状態検出手段52と、記憶手段53と、比較手段54と、出力手段55とを有する。これらの各手段は実施の形態1で説明したものと同様のものであるので説明を省略し、異なる箇所のみを説明する。また、図6は本実施の形態に係る情報提供装置の処理のフローを示した図であり、図5と併せて以下に説明する。
【0035】
まず、障害物の存在や運転者の認知状態を検出する工程61は第1の実施の形態と同様である。図5の時計56は時刻を出力する装置であり、記憶手段53では、逐次検出される障害物の存在や運転者の認知状態を記憶すると同時に、その検出された時刻をも記憶する(62)。ここで、記憶手段53は第1の実施の形態で説明したような障害物の位置や大きさ、速度、進行方向等を全て記憶する必要はなく、少なくとも障害物の存在とその障害物を運転者が認知した時刻とが記憶されていれば足りる。次に、検出された障害物について運転者が最後に認知した時刻と現在の時刻とを比較し(63)、最後の認知と現在の認知との間に所定時間以上が経過していると認められるときは、その障害物について運転者に情報を提供する(64)。一方で、所定時間が経過していないときには、情報提供を抑制し、運転者が煩わしく思わないように制御する(63)。
【0036】
図7は第2の実施の形態に係る処理の詳細なフローを示している。最後に認知した時刻と現在の時刻とを比較する工程75以外は図4に記載の第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。また、危険状態の判定(72)や、過去に障害物を認知していたかどうかの判断(74)についても、それぞれ前記した表1や表2と同様の方法で実施することができる。
【0037】
図7のフローでは、検出された障害物の危険状態が「低」の場合であって、運転者は現在はその障害物を認知していないが、過去において少なくとも一度は認知していた場合に、その障害物に関する情報を運転者へ提供するか否かを工程75で判断する。すなわち、その障害物について、最後に認知した時刻と現在の時刻とを比較し、所定時間を超過している場合には情報を提供し、所定時間内であれば情報提供を抑制する。
【0038】
現在運転者が認知していない障害物であっても、過去において少なくとも一度は認知している障害物については、検出される度に情報提供が行われると運転者にとってとても煩わしいものとなる。しかし、最後に認知したときから長時間経過している場合には、障害物の状態が変化していたり、運転者がその障害物を忘れてしまっている可能性が高く、そのような場合には情報の提供が必要である。本第2の実施の形態では、上記のように最後の認知からの経過時間を参照するので、運転者が煩わしいと感じない適切な情報提供が実現できる。
【0039】
ここで運転者に情報を提供するか否かを判断する要素である「所定時間」は、自車両や障害物の速度や進行方向、運転者の技能などを考慮して任意に決定することが可能である。
【0040】
以上に説明した2つの実施の形態は、本願発明の技術的範囲を限定するものではない。既に説明した以外にも様々な変形例が考えられる。例えば、検出された障害物に関し、現在と過去において運転者が認知しているかどうかを判断する表2の認知記憶テーブルは、認知している状態「1」と認知していない状態「0」とで表示する必要はない。更に詳しく運転者の認知状態を検出し、どの程度の注意力で認知しているのかを考慮することもできる。すなわち、認知記憶テーブルからは、過去において少なくとも一度は運転者が障害物を認知していたとみなせるか否かが判断できるとよい。
【0041】
【発明の効果】
本願発明の情報提供装置によると、検出された障害物が現在は認知されていないが、過去において少なくとも一度は認知されていた場合に、その障害物に関する情報を運転者へ提供するか否かを、その障害物の状態の変化や最後に認知したときからの経過時間を考慮して決定する。従って、移動体の運行の安全性を確保すると共に、運転者に提供される情報量が多くなりすぎることがなく、煩わしくない情報提供を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す図である。
【図2】第1の実施の形態に係る処理のフローを示す図である。
【図3】第1の実施の形態を示す詳細な図である。
【図4】第1の実施の形態に係る処理の詳細なフローを示す図である。
【図5】第2の実施の形態を示す図である。
【図6】第2の実施の形態に係る処理のフローを示す図である。
【図7】第2の実施の形態に係る処理の詳細なフローを示す図である。
【符号の説明】
11,51 障害物検出手段
12,52 認知状態検出手段
13,53 記憶手段
14,54 比較手段
15,55 出力手段
34 危険状態判定手段
56 時計
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体の周辺における障害物を検出して運転者に情報を提供する装置であって、煩わしさがなく信頼性の高い情報提供を行う装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1には認知していない障害物に関する情報を適切な形で運転者に提供できる走行環境監視警報装置が開示されている。この装置は様々なセンサで検出した障害物の位置情報の時系列データからその動きを予測し、同時に運転者の視線方向を主とする運転者の状態を検出する。そして、障害物の位置、大きさ、予測した動き、および運転者の状態に応じた警報を出力する。例えば、認知している障害物に対しては、警報を出力しないといった処理が可能であり、運転者へ提供する情報量が多くなり過ぎるのを防止できる。
【特許文献1】
特開平11−139229(図1)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の走行環境監視警報装置は、検出された障害物が運転者に認知されていないときにその障害物に関する情報を提供し、運転者が既に認知している障害物に関しては情報提供を行わない。このような処理は、存在位置や移動速度といった障害物の状態が変化しないときには、提供する情報が多くなりすぎるのを防止する有効な手段となる。しかし、一度認知した障害物に関しては、「既に認知している」と判断され、情報提供が抑制されるため、その直後に当該障害物の状態が危険な方向に変化したとしても、やはり情報は提供されない。
【0004】
一方で、運転者が一度認知した障害物から眼を離した途端に、「認知していない」と判断されて情報が提供されたのでは、運転者にとって非常に煩わしいものとなる。
【0005】
以上のように、移動体の運行中は周辺環境は時々刻々と変化するため、障害物の存在や運転者の認知状態のみで情報提供の要否を決定すると、「漏れのない情報提供」と「煩わしくない情報提供」とを両立させることは非常に困難である。
【0006】
本発明は、以上の課題を解決するためになされたものであり、監視漏れがなく、かつ煩わしさのない信頼性の高い情報提供装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、移動体の周辺における障害物の状態を検出する障害物検出手段と、運転者の障害物に対する認知状態を検出する認知状態検出手段と、前記障害物検出手段で検出された障害物の状態と、前記認知状態検出手段で検出された運転者の当該障害物に対する認知状態とを記憶する記憶手段とを有し、逐次検出される障害物の状態及び運転者の認知状態と、前記記憶手段で記憶された過去における障害物の状態及び運転者の認知状態とを比較することによって、運転者への情報提供の要否又は情報提供の手段を決定する比較手段を有することを特徴とする情報提供装置である。
【0008】
ここで、「移動体」とは自動車、電車、航空機、船舶などの移動手段や輸送手段を広く含むものであり、「障害物」は移動体の運行の直接的な障害になるものの他、周辺の建造物や歩行者、信号機などを含み、更には危険な状態になり得る交差点や横断歩道などをも含む。「障害物の状態」とは、障害物の位置や大きさ、速度、進行方向などを意味する。「認知状態」とは運転者が障害物の状態を認知しているか否かを表し、更にはどの程度の注意力でその障害物の状態を認知しているかをも含ませることが可能である。
【0009】
請求項2に係る発明は、前記比較手段は、前記障害物検出手段で検出された障害物が現在は運転者に認知されておらず、且つ過去に認知されていたときは、当該障害物の状態が過去の状態から変化している場合に、当該障害物に関する情報を運転者に提供することを決定する請求項1に記載の情報提供装置である。
【0010】
請求項3に係る発明は、移動体の周辺における障害物の存在を検出する障害物検出手段と、運転者の障害物に対する認知状態を検出する認知状態検出手段と、前記障害物検出手段で検出された障害物について、運転者が認知した時刻を記憶する記憶手段とを有し、逐次検出される障害物について、運転者が最後に認知した時刻と、現在の時刻とを比較し、運転者が所定時間を超えて当該障害物を再認していないと判断されるときに、当該障害物に関する情報を運転者に提供することを決定する比較手段を有することを特徴とする情報提供装置である。
【0011】
ここで、「最後に認知した」とは、検出された障害物について、過去における運転者の認知状態を参照して、その中で最も後に認知したことを意味する。言い換えれば当該障害物に関する現在の認知の直前の認知である。
【0012】
【作用】
本願請求項1に記載の発明によると、障害物が検出されたときに、その障害物が過去において既に運転者に認識されているものであっても、その障害物の状態と運転者の認知状態とを過去及び現在で比較して、その障害物に関する情報提供の要否や情報提供手段を決定するため、監視漏れがなく、かつ煩わしさのない情報提供装置を提供することが可能となる。
【0013】
本願請求項2に記載の発明によると、障害物が検出されたときに、その障害物が過去において既に運転者に認識されているものであっても、その障害物の状態が過去の状態から変化しているときには、その障害物に関する情報を提供するため、より信頼性の高い情報提供装置を提供することができる。
【0014】
本願請求項3に記載の発明によると、障害物が検出されたときに、その障害物が過去において既に運転者に認識されているものであっても、その後所定時間を越えてその障害物を再認していない場合には、その障害物に関する情報を提供するため、より信頼性の高い情報提供装置を提供することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
図1は本願発明を具現化する第1の実施の形態を示す図である。この情報提供装置は、障害物検出手段11と、認知状態検出手段12と、記憶手段13と、比較手段14と、出力手段15とを有する。
【0016】
障害物検出手段11は障害物の位置や大きさ、速度、進行方向などのいわゆる状態を検出する手段であり、具体的にはレーダや監視カメラなどが相当する。認知状態検出手段12は運転者が障害物の状態を認知しているか否か、又はどの程度の注意力でその障害物の状態を認知しているか検出するものであり、具体的には顔の向きや視線方向を検出する監視カメラなどが相当する。実際には障害物検出手段11で検出された障害物の位置情報を用いて運転者の視線方向がその障害物の存在する方向に向いているか否かでその障害物に対する認知状態が検出される。
【0017】
障害物検出手段11で検出された障害物の状態及び認知状態検出手段12で検出された運転者の認知状態は、記憶手段13で記憶される。一方、逐次検出される障害物の状態及び運転者の認知状態は比較手段14で過去におけるその障害物の状態及び運転者の認知状態と比較され、その障害物に関する運転者への情報提供の要否や情報提供の手段が決定される。その際、比較手段14は、検出された障害物が過去において運転者に認知されていないものを通知するのみでなく、検出された障害物が過去に認知されていたものであっても、その障害物の状態が過去における状態から変化しているときに、運転者にその障害物の情報を提供することが好ましい。
【0018】
このような情報提供装置の処理のフローを図2に示す。まず、障害物検出手段11と認知状態検出手段12とを用いて障害物の状態と運転者の認知状態を検出し(21)、検出した障害物の状態とその障害物に対する運転者の認知状態を記憶手段13で記憶する(22)。記憶された情報はその後に逐次検出される障害物の状態及び認知状態と比較され、その障害物の状態が危険な方向に変化しているときには運転者にその障害物の情報を提供し、状態が変化していないものは情報提供を抑制する(23)。
【0019】
具体的には、障害物の移動方向や速度が急に変化して衝突の危険性が高まったようなときや、停止していると認知していた障害物が急に動き出したときなどには、それらの障害物がたとえ過去に一度認知していたものであっても、再度運転者へその情報が提供される。
【0020】
このような処理によって、危険な障害物に関する情報提供を漏らすことなく、かつ運転者にとって煩わしくない情報提供を実現することができる。
【0021】
図3は既に説明した第1の実施の形態を自動車に適用し、機能を詳細に記載した図である。この情報提供装置の処理フローを示した図4と併せて以下に説明する。障害物検出手段11は自車両の速度を検出する部分31と、障害物の位置や速度を検出する部分32と、相対位置・速度・進行方向を算出する部分33とからなる。障害物の位置や速度を検出する部分32にはレーザレーダやミリ波レーダ、超音波レーダなどを用いることが可能であり、更には可視光カメラや赤外線カメラなどで障害物の位置を検出することも可能である。これらのセンサで検出された障害物の位置や速度と自車両の速度から、その障害物の相対位置・速度・進行方向などを算出する(33)。一方で、車内に取り付けられた顔監視カメラや視線方向検出カメラで検出された運転者の視線方向と前記障害物の位置とから、運転者の障害物に対する認知状態を検出し(12)、算出した障害物の状態と併せて記憶される(13、41)。
【0022】
次に、算出された障害物の相対位置・速度・進行方向などから、その障害物の自車両に対する危険状態を判定する(34、42)。この危険状態の判定は、下記表1に示す危険状態判定テーブルに基づいて行うことができる。表1に示す「位置」は自車両に対する障害物の相対位置であり、近いほど危険という指標である。また、「速度」は自車両と障害物との相対速度であり、速いほど危険となる。「進行方向」は障害物の進行方向が、自車両が今後進んでいく進路上にあるか否か、又は将来進路上に来る恐れがあるか否かを示す指標であり、進路上にある又は進路上に来る恐れがある場合は衝突の可能性が高い危険な状態といえる。実際には自車両の進行方向の±α度の範囲に障害物の進行方向がある場合に進路上にあると判断するとよい。αは障害物の位置や速度などの要素から決定すると、より精度の高い危険状態判定手段となる。この実施の形態では以上3つの指標から表1に示すように危険状態が判定される(42)。例えば、近い位置に高速の障害物が存在し、その障害物が自車両の進路上にある場合は、危険状態が「高」となり、逆に遠い位置で移動速度が遅く進路上にない(非進路上)障害物は危険状態が「無」となる。
【0023】
【表1】
【0024】
検出された障害物の危険状態が「高」と判定されると、比較手段14は他の条件と比較することなく直ちに警報を出力する(15、47)。この場合、出力手段15は危機感の高い警告音若しくは音声情報を出力し、運転者の注意を促がす。
【0025】
検出された障害物の危険状態が「無」と判定されると、運転者がその障害物を認知しているか否かに関わらず、情報を提供する必要なしと判断し、煩わしい情報提供を抑制する(14、42)。
【0026】
検出された障害物の危険状態が「低」と判定されると、現在運転者がその障害物を認知しているか否かを参照し、認知している状態であれば安全であるため、情報提供を抑制して煩わしさを低減する(14、43)。
【0027】
検出された障害物の危険状態が「低」であって、かつ運転者が現在においてその障害物を認知していない場合には、記憶手段13に記憶されている情報から過去において運転者がその障害物を認知していたか否かを判断する(44)。このときの判断は表2に示す認知記憶テーブルを用いることができる。表2は各障害物について認知されていれば「1」、認知されていなければ「0」を時系列に沿って記憶したものであり、最下行が現在の認知状態である。表2の例によれば、障害物Aは過去に一度認知していたもの、障害物Bは一度も認知していないもの、障害物Mは現在認知しているものと判断できる。表2は運転者の認知状態のみを記載した表であるが、記憶手段13はこの他にも、同様の時系列に沿って障害物の状態をも記憶している。
【0028】
【表2】
【0029】
上記の様に表2から判断して運転者が検出された障害物を一度も認知していない場合は、危険な状態になる可能性があるため、その障害物に関する情報を運転者に提供する(46)。この際の情報の出力手段15は危険状態が「高」のときに比べて危機感の低い警告音若しくは音声情報を出力することが好ましい。
【0030】
過去に運転者がその障害物を認知していた場合、危険状態が「低」の障害物であるにもかかわらず、全ての障害物について情報提供をしていたのでは、運転者にとって非常に煩わしい。そこで、記憶手段13に記憶されている情報から、その障害物の状態が過去に認知したときの状態から変化したか否かを判断し(45)、障害物の状態の変化が認められる場合には、運転者はその変化に気付いていないと考えられるため、その障害物について運転者に情報を提供する(46)。しかし、現在運転者が認知していない障害物であっても、過去に認知したときから状態が変化していないものに関しては、特に危険な状態になるとは考えられないため、情報提供を抑制して提供する情報量を減じ、運転者が提供される情報を煩わしく思わないように制御する(36)。本実施の形態において「障害物の状態の変化」を判断する際、具体的には当該障害物の進行方向や自車両に対する相対位置、相対速度等が所定割合以上変化したことを検出し、障害物の状態が変化したと判断する。
【0031】
一例として、遠方を走っている自動車について、運転者は過去に認知しており、現在において認知していない場合であって、特に車間距離が変化するようなことがないときは、その自動車について情報を提供することはない。しかし、その自動車がブレーキをかけて急に車間距離が縮まった場合には、現在運転者が認知していないため非常に危険であり、このような場合には運転者にその情報を提供する。
【0032】
他の例では、前方の歩道を走行している自転車について、運転者は過去に認知しており、現在において認知していない場合は、自転車が歩道を走行している間は情報提供がされないが、急に横断歩道を渡るために自車両前方を横切るような行動をした場合には、その自転車について情報を提供する。
【0033】
このような処理をすることによって、安全な運行のための重要な情報を漏らすことなく提供し、かつ運転者が煩わしいと思う不要な情報は提供しない情報提供装置を実現することが可能となる。
【0034】
(第2の実施の形態)
図5は本願発明を具現化する第2の実施の形態を示す図である。この情報提供装置は、障害物検出手段51と、認知状態検出手段52と、記憶手段53と、比較手段54と、出力手段55とを有する。これらの各手段は実施の形態1で説明したものと同様のものであるので説明を省略し、異なる箇所のみを説明する。また、図6は本実施の形態に係る情報提供装置の処理のフローを示した図であり、図5と併せて以下に説明する。
【0035】
まず、障害物の存在や運転者の認知状態を検出する工程61は第1の実施の形態と同様である。図5の時計56は時刻を出力する装置であり、記憶手段53では、逐次検出される障害物の存在や運転者の認知状態を記憶すると同時に、その検出された時刻をも記憶する(62)。ここで、記憶手段53は第1の実施の形態で説明したような障害物の位置や大きさ、速度、進行方向等を全て記憶する必要はなく、少なくとも障害物の存在とその障害物を運転者が認知した時刻とが記憶されていれば足りる。次に、検出された障害物について運転者が最後に認知した時刻と現在の時刻とを比較し(63)、最後の認知と現在の認知との間に所定時間以上が経過していると認められるときは、その障害物について運転者に情報を提供する(64)。一方で、所定時間が経過していないときには、情報提供を抑制し、運転者が煩わしく思わないように制御する(63)。
【0036】
図7は第2の実施の形態に係る処理の詳細なフローを示している。最後に認知した時刻と現在の時刻とを比較する工程75以外は図4に記載の第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。また、危険状態の判定(72)や、過去に障害物を認知していたかどうかの判断(74)についても、それぞれ前記した表1や表2と同様の方法で実施することができる。
【0037】
図7のフローでは、検出された障害物の危険状態が「低」の場合であって、運転者は現在はその障害物を認知していないが、過去において少なくとも一度は認知していた場合に、その障害物に関する情報を運転者へ提供するか否かを工程75で判断する。すなわち、その障害物について、最後に認知した時刻と現在の時刻とを比較し、所定時間を超過している場合には情報を提供し、所定時間内であれば情報提供を抑制する。
【0038】
現在運転者が認知していない障害物であっても、過去において少なくとも一度は認知している障害物については、検出される度に情報提供が行われると運転者にとってとても煩わしいものとなる。しかし、最後に認知したときから長時間経過している場合には、障害物の状態が変化していたり、運転者がその障害物を忘れてしまっている可能性が高く、そのような場合には情報の提供が必要である。本第2の実施の形態では、上記のように最後の認知からの経過時間を参照するので、運転者が煩わしいと感じない適切な情報提供が実現できる。
【0039】
ここで運転者に情報を提供するか否かを判断する要素である「所定時間」は、自車両や障害物の速度や進行方向、運転者の技能などを考慮して任意に決定することが可能である。
【0040】
以上に説明した2つの実施の形態は、本願発明の技術的範囲を限定するものではない。既に説明した以外にも様々な変形例が考えられる。例えば、検出された障害物に関し、現在と過去において運転者が認知しているかどうかを判断する表2の認知記憶テーブルは、認知している状態「1」と認知していない状態「0」とで表示する必要はない。更に詳しく運転者の認知状態を検出し、どの程度の注意力で認知しているのかを考慮することもできる。すなわち、認知記憶テーブルからは、過去において少なくとも一度は運転者が障害物を認知していたとみなせるか否かが判断できるとよい。
【0041】
【発明の効果】
本願発明の情報提供装置によると、検出された障害物が現在は認知されていないが、過去において少なくとも一度は認知されていた場合に、その障害物に関する情報を運転者へ提供するか否かを、その障害物の状態の変化や最後に認知したときからの経過時間を考慮して決定する。従って、移動体の運行の安全性を確保すると共に、運転者に提供される情報量が多くなりすぎることがなく、煩わしくない情報提供を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す図である。
【図2】第1の実施の形態に係る処理のフローを示す図である。
【図3】第1の実施の形態を示す詳細な図である。
【図4】第1の実施の形態に係る処理の詳細なフローを示す図である。
【図5】第2の実施の形態を示す図である。
【図6】第2の実施の形態に係る処理のフローを示す図である。
【図7】第2の実施の形態に係る処理の詳細なフローを示す図である。
【符号の説明】
11,51 障害物検出手段
12,52 認知状態検出手段
13,53 記憶手段
14,54 比較手段
15,55 出力手段
34 危険状態判定手段
56 時計
Claims (3)
- 移動体の周辺における障害物の状態を検出する障害物検出手段と、
運転者の障害物に対する認知状態を検出する認知状態検出手段と、
前記障害物検出手段で検出された障害物の状態と、前記認知状態検出手段で検出された運転者の当該障害物に対する認知状態とを記憶する記憶手段とを有し、
逐次検出される障害物の状態及び運転者の認知状態と、前記記憶手段で記憶された過去における障害物の状態及び運転者の認知状態とを比較することによって、運転者への情報提供の要否又は情報提供の手段を決定する比較手段を有することを特徴とする情報提供装置。 - 前記比較手段は、前記障害物検出手段で検出された障害物が現在は運転者に認知されておらず、且つ過去に認知されていたときは、当該障害物の状態が過去の状態から変化している場合に、当該障害物に関する情報を運転者に提供することを決定する請求項1に記載の情報提供装置。
- 移動体の周辺における障害物の存在を検出する障害物検出手段と、
運転者の障害物に対する認知状態を検出する認知状態検出手段と、
前記障害物検出手段で検出された障害物について、運転者が認知した時刻を記憶する記憶手段とを有し、
逐次検出される障害物について、運転者が最後に認知した時刻と、現在の時刻とを比較し、運転者が所定時間を超えて当該障害物を再認していないと判断されるときに、当該障害物に関する情報を運転者に提供することを決定する比較手段を有することを特徴とする情報提供装置。
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