JP2004206218A - 車両遠隔操作システム、遠隔操作装置、車両用制御装置、および車両遠隔操作方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】実際の車両に搭乗していない運転者が実際の運転感覚に適合する操作を行うことができる車両遠隔操作システムを提供する。
【解決手段】車両遠隔操作システムにおける車両10は、四方を撮像する撮像部100と、前輪12の角度を検出する舵角センサ110と、車速センサ120と、前輪12の向きを変更する操舵部130と、後輪13を駆動する駆動部140と、後輪13を制動する制動部150と、横Gセンサ160と、ヨーレートセンサ170と、各部を制御する車両制御部180と、遠隔地の遠隔操作室20と無線通信を行う無線通信部190と、ここでは使用されない運転部200による操作と遠隔操作室20による操作とを切り替える切り替え部195とを備え、遠隔操作室20の運転者による操舵、駆動、制動の入力値を無線通信により受け取り、車両の挙動や周囲の状況などを示す信号を遠隔操作室20に与える。
【選択図】 図2
【解決手段】車両遠隔操作システムにおける車両10は、四方を撮像する撮像部100と、前輪12の角度を検出する舵角センサ110と、車速センサ120と、前輪12の向きを変更する操舵部130と、後輪13を駆動する駆動部140と、後輪13を制動する制動部150と、横Gセンサ160と、ヨーレートセンサ170と、各部を制御する車両制御部180と、遠隔地の遠隔操作室20と無線通信を行う無線通信部190と、ここでは使用されない運転部200による操作と遠隔操作室20による操作とを切り替える切り替え部195とを備え、遠隔操作室20の運転者による操舵、駆動、制動の入力値を無線通信により受け取り、車両の挙動や周囲の状況などを示す信号を遠隔操作室20に与える。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠隔地にある車両を操作するための車両遠隔操作システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車等の陸上を走行する移動体を遠隔地より操作する、という発想自体は遠隔制御の一例として知られている。例えば、特開2001−334893号公報には、無線および公衆回線を介して通信を行うことにより車両を遠隔操作するためのシステムが開示されている。この従来のシステムは、車両周囲の音や映像を収集して遠隔地の運転者へ送信し、運転者は受け取られた音や映像に基づき車両を遠隔操作する。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−56667号公報
【特許文献2】
特開2001−334893号公報
【特許文献3】
特開2002−87185号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような従来の遠隔操作システムでは、映像や音に基づく車両周囲の情報は運転者に与えられるが、その他の車両状態等に関する情報は与えられない。また、運転者は実際の車両とは異なる単純な操作系(たとえばジョイスティックなど)を有する遠隔操作端末により車両を遠隔操作する。このように車両状態等に関する情報が十分に与えられず、単純な操作系で運転操作が行われるため、従来の遠隔操作システムでは運転者に実際の運転感覚とは適合しない操作を行わせることになる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、実際の車両に搭乗していない運転者が実際の運転感覚に適合する操作を行うことができる車両遠隔操作システムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、進行方向を決定するための舵取機構、進行方向へ駆動するための駆動機構、および制動するための制動機構と、対応する各操作手段とが機械的に連結されない方式の車両を、当該車両から離れた位置に設けられる遠隔操作手段により操作するための車両遠隔操作システムであって、
前記車両は、
車両挙動を検出する車両挙動検出手段と、
車両周囲の状況を動画像として取得する撮像手段と、
前記遠隔操作手段から操作のための信号を受信し、前記車両挙動検出手段により検出される車両挙動を示す信号および前記撮像手段により撮像される動画像を示す信号を前記遠隔操作手段へ送信する車両通信手段と
を備え、
前記遠隔操作手段は、
前記舵取機構、前記駆動機構、および前記制動機構を操作するための運転者からの入力をそれぞれ受け取る操作入力手段と、
前記車両通信手段から前記車両挙動および前記動画像を示す信号を受信し、前記操作入力手段により受け取られる入力を示す信号を前記車両へ送信する操作側通信手段と、
前記操作側通信手段により受け取られる車両挙動を示す信号に基づき、前記車両の挙動を再現する挙動再現手段と、
前記操作側通信手段により受け取られる動画像を示す信号に基づき、当該動画像を再生する表示手段と
を備え、
前記挙動再現手段は、前記舵取機構を操作するための入力を受け取る操作入力手段に対し、所定の直進位置に復帰させる方向に作用する反力を付与する反力手段を含むことを特徴とする。
【0007】
このような第1の発明によれば、操作入力手段に対し操舵反力を付加する反力付与手段を含む車両挙動を再現する挙動再現部を備える構成により、実際の車両に搭乗していない運転者が実際の運転感覚に適合する操作を行うことが可能な車両遠隔操作システムを提供することができる。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において、
前記車両には、それぞれ予め定められた固有の識別手段が付与されており、
前記遠隔操作手段は、前記運転者により与えられる入力に応じて、前記識別手段に基づき複数の前記車両から操作されるべき車両を選択する選択手段をさらに備えることを特徴とする。
【0009】
このような第2の発明によれば、運転者が選択手段を操作することにより複数の車両から運転すべき車両を選択することができる。このため、運転代行を行う運転者の時間と労力とを節約でき、また複数の車両を次々に移動させる作業をすみやかに行うことが可能な車両遠隔操作システムを提供することができる。
【0010】
第3の発明は、進行方向を決定するための舵取機構、進行方向へ駆動するための駆動機構、および制動するための制動機構と、対応する各操作手段とが機械的に連結されない方式の車両であり、車両挙動を検出する車両挙動検出手段と、車両周囲の状況を動画像として取得する撮像手段と、前記遠隔操作手段から操作のための信号を受信し、前記車両挙動検出手段により検出される車両挙動を示す信号および前記撮像手段により撮像される動画像を示す信号を前記遠隔操作手段へ送信する車両通信手段とを備える車両を、当該車両から離れた位置で操作する遠隔操作装置であって、
前記舵取機構、前記駆動機構、および前記制動機構を操作するための運転者からの入力をそれぞれ受け取る操作入力手段と、
前記車両通信手段から前記車両挙動および前記動画像を示す信号を受信し、前記操作入力手段により受け取られる入力を示す信号を前記車両へ送信する操作側通信手段と、
前記操作側通信手段により受け取られる車両挙動を示す信号に基づき、前記車両の挙動を再現する挙動再現手段と、
前記操作側通信手段により受け取られる動画像を示す信号に基づき、当該動画像を再生する表示手段と
を備え、
前記挙動再現手段は、前記舵取機構を操作するための入力を受け取る操作入力手段に対し、所定の直進位置に復帰させる方向に作用する反力を付与する反力手段を含むことを特徴とする。
【0011】
第4の発明は、進行方向を決定するための舵取機構、進行方向へ駆動するための駆動機構、および制動するための制動機構と、対応する各操作手段とが機械的に連結されない方式の車両であり、前記舵取機構、前記駆動機構、および前記制動機構を操作するための運転者からの入力をそれぞれ受け取る操作入力手段と、前記操作入力手段により受け取られる入力を示す信号を前記車両へ送信する操作側通信手段と、前記操作側通信手段により受け取られる車両挙動を示す信号に基づき、前記車両の挙動を再現する挙動再現手段と、前記操作側通信手段により受け取られる動画像を示す信号に基づき、当該動画像を再生する表示手段とを備え、前記挙動再現手段は前記舵取機構を操作するための入力を受け取る操作入力手段に対し、所定の直進位置に復帰させる方向に作用する反力を付与する反力手段を含むことを特徴とする離れた位置に設けられる遠隔操作手段により操作される車両を制御する車両用制御装置であって、
車両挙動を検出する車両挙動検出手段と、
車両周囲の状況を動画像として取得する撮像手段と、
前記遠隔操作手段から操作のための信号を受信し、前記車両挙動検出手段により検出される車両挙動を示す信号および前記撮像手段により撮像される動画像を示す信号を前記遠隔操作手段へ送信する車両通信手段と
を備えることを特徴とする。
【0012】
第5の発明は、進行方向を決定するための舵取機構、進行方向へ駆動するための駆動機構、および制動するための制動機構と、対応する各操作手段とが機械的に連結されない方式の車両を制御する車両制御ステップと、当該車両から離れた位置に設けられる遠隔操作手段により当該車両を操作する遠隔操作ステップとを含む車両遠隔操作方法であって、
前記車両制御ステップは、
車両挙動を検出する車両挙動検出ステップと、
車両周囲の状況を動画像として取得する撮像ステップと、
前記遠隔操作手段からの操作のための信号を受信し、前記車両挙動検出ステップで検出される車両挙動を示す信号および前記撮像ステップで撮像される動画像を示す信号を送信する車両通信ステップと
を備え、
前記遠隔操作ステップは、
前記舵取機構、前記駆動機構、および前記制動機構を操作するための運転者からの入力をそれぞれ受け取る操作入力ステップと、
前記車両通信ステップで送信される前記車両挙動および前記動画像を示す信号を受信し、前記操作入力ステップで受け取られる入力を示す信号を送信する操作側通信ステップと、
前記操作側通信ステップで受け取られる車両挙動を示す信号に基づき、前記車両の挙動を再現する挙動再現ステップと、
前記操作側通信ステップで受け取られる動画像を示す信号に基づき、当該動画像を再生する表示ステップと
を備え、
前記挙動再現ステップは、前記舵取機構を操作するための入力を受け取る操作入力手段に対し所定の直進位置に復帰させる方向に作用する反力を付与する反力ステップを含むことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。
【0014】
<1 全体構成>
図1は、本実施形態に係る車両遠隔操作システムの全体構成を示す模式図である。本実施形態に係る車両遠隔操作システムに用いられる車両10は、ステアバイワイヤ、ドライブバイワイヤ、ブレーキバイワイヤなどのバイワイヤ方式による操舵制御、駆動制御、および制動制御がなされる。このバイワイヤ方式とは、運転者による操舵、駆動、および制動のための各入力が操舵機構、駆動機構、および制動機構と機械的に連結されておらず、所定の信号線で電気的に関連づけられることにより制御が行われる方式である。これらの操舵、駆動、および制動のための各入力(およびシフト操作、方向指示器操作などのその他の入力)は、車両に搭乗する運転者により運転室内に設けられる所定の入力装置から行われるのが通常である。しかし、本実施形態では、本車両が遠隔操作されるため、運転室内に設けられるこれらの入力装置は使用されない。これらの入力装置に代えて、運転者Dは車両10から離れた位置の遠隔操作室20に備えられる後述の入力装置から操舵、駆動、および制動のための各入力を行う。運転者Dにより入力された情報は無線信号として送信され、この信号は中継局30により中継され、車両10により受信される。同様に、車両10の各種情報も無線信号として送信され、この信号は中継局30により中継され、遠隔操作室20により受信される。なお、車両10および遠隔操作室20が直接通信を行う場合には中継局30は省略される。また、中継局30に代えてまたはこれとともに、公衆回線網やインターネット網などを介して通信が行われてもよい。以下、車両10の構成および動作について説明する。
【0015】
<2 車両の構成および動作>
図2は、本発明の一実施形態に係る車両遠隔操作システムに用いられる車両の構成を示す左側面概略図である。この車両10は、2つの前輪12および2つの後輪13により地上を走行する自動車等であって、車両10の四方(前後左右方向)を撮像する撮像部100と、前輪12の角度を検出する舵角センサ110と、移動速度を検出する車速センサ120と、前輪12の向きを変更する操舵部130と、後輪13を駆動する駆動部140と、後輪13を制動する制動部150と、車両10の横方向の加速度(Gと略称される)を検出する横Gセンサ160と、車両10の旋回角速度(ヨーレート)を検出するヨーレートセンサ170と、各部を制御する車両制御部180と、遠隔地の遠隔操作室20と無線通信を行う無線通信部190と、車両に搭乗する運転者による操舵、駆動、および制動等のための入力を遠隔操作が行われない場合には受け付け本実施形態の場合では使用されない運転部200と、この運転部200による操作と遠隔操作室20による操作とを切り替える切り替え部195とを備える。
【0016】
撮像部100は、車両10の前部、後部、左右側面部の所定位置に設けられる4つのCCDカメラと、これらのCCDカメラにより取得される車両10周囲の動画像を所定の画像信号Smに変換する画像符号化装置とを含む。図3は、CCDカメラの車両10における取り付け位置を例示した模式図である。なお、これらの配置位置は例示であって、車両10周囲の全てまたは一部の状況を動画像として取得できればカメラの配置位置や個数などに限定はない。ここでは図3に示すように、右カメラ101は車両10の右側中央近傍に設けられることにより右方向の状況を撮像し、左カメラ102は車両10の左側中央近傍に設けられることにより左方向の状況を撮像し、前カメラ103は車両10の前部中央近傍に設けられることにより前方向の状況を撮像し、後カメラ104は車両10の後部中央近傍に設けられることにより後方向の状況を撮像する。なお、これらのカメラの死角を解消するためそれぞれの画角が重なり合うように配置されるのが好ましい。これらのカメラにより取得される動画像は、画像符号化装置によりリアルタイム通信のための所定の画像信号Smに変換される。この画像信号Smは、車両制御部180および無線通信部190を介して遠隔操作室20(の後述する画像表示装置)に与えられる。なお、撮像部100は、動画像と共に車両周囲の音を取得し、上記画像信号Smには当該音が含まれてもよい。
【0017】
舵角センサ110は、前輪12の角度を検出し、その角度を舵角信号Saとして出力する。車速センサ120は、車両10の移動速度を検出して、車速信号Svとして出力する。
【0018】
横Gセンサ160は、車両10の横方向の加速度を検出し、その加速度を横加速度信号Sgとして出力する。この横Gセンサ160は、アンチロック・ブレーキシステム(ABS)や、アクティブサスペンションのために予め車両に備えられることが多い。なお、上下方向や前後方向の加速度を検出するための加速度センサがさらに設けられてもよい。
【0019】
ヨーレートセンサ170は、車両10の旋回角速度(ヨーレート)を検出し、その角速度をヨーレート信号Syとして出力する。ヨーレートセンサ170も、ABSやアクティブサスペンションのために予め車両に備えられることが多い。なお、ピッチレートやロールレートを検出するための角速度センサがさらに設けられてもよい。
【0020】
操舵部130は、電動モータ、減速ギヤ、ラックピニオン機構、および前輪12との連結部材等で構成される。この電動モータは与えられた操舵信号Ssに基づき駆動され、発生したトルクが減速ギヤを介してラックピニオン機構に与えられる。これによりピニオン軸が回転すると、その回転がラック軸の往復運動に変換される。ラック軸の両端はタイロッドおよびナックルアームから成る連結部材を介して前輪12に連結されており、ラック軸の上記往復運動に応じて前輪12の向きが変わる。
【0021】
駆動部140は、ガソリンエンジン、電動モータによるスロットルバルブ調節器、減速ギヤ、および後輪13との連結部材等で構成されており、与えられた駆動信号Sdに基づきスロットルバルブ調節器の電動モータが制御され、このスロットルバルブ調節器によりガソリンエンジンへのガソリン供給量が調節される。このことにより、連結部材を介して後輪13には適宜の回転力が伝達される。なお、駆動部140のガソリンエンジンに代えて、その他のエンジンや電動モータなどであってもよい。
【0022】
制動部150は、電動モータを駆動源とするアクチュエータ、ブレーキパッド、および後輪13の車軸に連結されたブレーキディスク等で構成される。アクチュエータは与えられた制動信号Sbに基づきブレーキパッドをブレーキディスクに押しつけ、その摩擦力によりブレーキディスクが制動を受けて後輪13の回転速度が低減される。なお、操舵部130、駆動部140、および制動部150のいずれかまたは全ては、油圧式のアクチュエータを含んで構成されてもよい。
【0023】
無線通信部190は、遠隔地の遠隔操作室20と無線通信を行い、遠隔操作室20の後述する操作入力手段により入力された入力値を含む信号を受信し、当該入力値を含む通信(受信)用信号Srとして車両制御部180に与える。また、無線通信部190は、撮像部100からの画像信号Smと、舵角センサ110からの舵角信号Saと、車速センサ120からの車速信号Svと、横Gセンサ160からの横加速度信号Sgと、ヨーレートセンサ170からのヨーレート信号Syとにそれぞれ含まれる検出値を通信(送信)用信号Srとして車両制御部180から受け取り、遠隔操作室20へ送信する。この無線通信部190は、一般的な無線通信装置の他、無線LAN、携帯電話、またはPHSなどであってもよい。
【0024】
ここで、運転部200に運転者Dが搭乗しており、遠隔操作が行われない場合には運転者Dの操作によって切り替え部195により無線通信部190と車両制御部180との回線は切断され、運転部200と車両制御部180との回線が接続されることにより、運転部200における図示されない操作入力手段の情報が車両制御部180に与えられる。しかし、通常時には切り替え部195により無線通信部190と車両制御部180との回線は接続され、運転部200と車両制御部180との回線は切断されている。また、装置の起動時、無線通信部190は受信状態となり、遠隔操作室20からの指令を受信するまでは待機状態となる。この待機状態では、車両10(の無線通信部190)に予め付与される固有の識別番号(例えば端末IDやIPアドレスなど)とともに起動命令を受けるまでは無線の送信や各種の動作は停止している。
【0025】
車両制御部180は、操舵部130、駆動部140、および制動部150に含まれる各電動モータ(またはその他のアクチュエータ)を制御するために、CPU、内部メモリ(ROMおよびRAM)、およびI/Oインターフェース等を含むマイクロコンピュータで構成されている。車両制御部180は、その内部のメモリ(または外部記憶媒体)に格納された所定のプログラムを実行することにより、各センサからの情報および無線通信部190から通信(受信)用信号Srが示す各入力値に基づいて各電動モータに加えるべき目標電流を設定し、実際に電動モータに流れる電流との偏差に基づく比例積分演算を行うことによりそれぞれについてフィードバック制御を行う。このようなフィードバック制御は、上述したバイワイヤ方式の制御として公知であるため詳細な説明は省略する。
【0026】
<3 遠隔操作室の構成および動作>
図4は、本発明の一実施形態に係る車両遠隔操作システムに用いられる遠隔操作室の構成を示す概略図である。この遠隔操作室20は、運転者Dに対して車両10の周囲の状況を表示する画像表示部210と、ステアリングホイール(ハンドル)2の操舵角および運転者Dにより加えられた操舵トルクを検出する舵角・トルクセンサ220と、ステアリングホイール2に対し操舵反力を付加する反力付与部230と、(アクセルおよびブレーキのための)2つのペダル3のそれぞれの踏み込み量を検出する駆動・制動入力部240と、着座する運転者Dに対して車両挙動を再現する挙動再現部250と、マイクロコンピュータで構成され各部を制御する操作室制御部280と、遠隔地にある車両10と無線通信を行う無線通信部290とを備える。
【0027】
なお、ステアリングホイール(ハンドル)2と、舵角・トルクセンサ220と、反力付与部230と、(アクセルおよびブレーキのための)2つのペダル3と、駆動・制動入力部240とは、バイワイヤ方式の制御が行われる車両10の運転部200にも同様の構成部が備えられる。
【0028】
舵角・トルクセンサ220は、所定の回転軸に対して回転操作可能に取り付けられるステアリングホイール2の回転角度を検知する角度センサと、運転者Dによりステアリングホイール2に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサとを含む。検出された回転角度および操舵トルクは、舵角・トルク信号Stとして操作室制御部280に与えられる。
【0029】
反力付与部230は、ステアリングホイール2に対し操舵反力を付加するためにその回転軸の一端に接続される電動モータを含み、この電動モータにより車両10の操舵部130に含まれる電動モータに加わるトルクに対応する操舵反力を付加する。なお、上記電動モータに代えて、各種アクチュエータやバネ材のような弾性材などが用いられる構成であってもよい。ここで、操舵反力とはステアリングホイール2に対して所定の直進位置に復帰させる方向に作用する力であり、ステアリングホイール2の直進位置とは車両10を直進させるべき位置として予め定められる操作位置である。この操舵反力を示すトルク値は操作室制御部280からの反力付与信号Spにより与えられる。なお、この操舵反力にはステアリングホイール2に対し操作方向と反対方向に作用する抵抗力が含まれていてもよい。この抵抗力が付加されることにより、運転者Dによる急激な操舵操作が行われる場合であっても運転者Dに対し良好な操舵フィーリングが与えられる。このように、車輪と路面との間の摩擦に基づく操舵抵抗やセルフアライニングトルクがステアリングホイール2に対して機械的に伝達されないバイワイヤ方式の車両であっても、通常の車両と同様に運転者に対して良好な操舵フィーリングを提供することができる。
【0030】
駆動・制動入力部240は、踏み込み操作可能に取り付けられる(アクセルおよびブレーキのための)ペダル3の踏み込み量を検出し、その検出量を駆動・制動入力信号Siとして操作室制御部280に与える。
【0031】
無線通信部290は、遠隔操作の対象として予め選択された固有の識別番号(例えば端末IDやIPアドレスなど)を有する車両10からの信号を受信し、通信(受信)用信号Sr’を操作室制御部280に与える。この無線通信部290は、無線通信部190と同様、一般的な無線通信装置の他、無線LAN、携帯電話、またはPHSなどであってもよい。
【0032】
操作室制御部280は、当該通信(受信)用信号Sr’に含まれる車両10の方向角、車速、横加速度、ヨーレート等の検出値に基づき、車両10の挙動を再現するための制御信号Scを挙動再現部250に与える。この挙動再現部250の構成については後述する。また、操作室制御部280は、舵角・トルクセンサ220からの舵角・トルク信号Stに示される操舵トルク値から当該操舵トルク値に基づき算出される操舵補助力としてのアシストトルク値を算出し、車両10の操舵部130に含まれる電動モータに加えられる電流値に基づき算出される当該電動モータに加わるトルクから上記アシストトルク値を差し引いた値にほぼ等しくなるように、ステアリングホイール2に対して付加されるべき操舵反力を示すトルク値を算出し、当該値を含む反力付与信号Spを生成して反力付与部230に与える。さらに、操作室制御部280は、車両10周囲の現時点での状況をリアルタイムで示す画像信号Sm’を画像表示部210に与える。さらにまた、操作室制御部280は、舵角・トルクセンサ220からの舵角・トルク信号Stに示されるステアリングホイール2の回転角度および加えられる操舵トルクと、駆動・制動入力部240からの駆動・制動入力信号Siに示される2つのペダル3の踏み込み量とを運転者Dによる入力値として含む通信(送信)用信号Sr’を生成して無線通信部290に与え、無線通信部290によりこれらの入力値を車両10へ送信させる。
【0033】
画像表示部210は、画像信号Sm’に含まれる車両10の前方、側方、および後方の動画像をリアルタイムで再生し、運転者Dは再生された映像を見ながら運転操作を行う。なお、画像信号Sm’に音が含まれる場合には、当該音も再生される。
【0034】
図5は、遠隔操作室の構成を示す概略的な斜視図である。この遠隔操作室20は、運転者Dおよび各種入出力装置を支持するプラットホームPを前後、左右、上下、ロール、ピッチ、およびヨーの各方向に運動させるためのピストンおよびシリンダからなるアクチュエータ4により構成される6軸モーション台と、ステアリングホイール2と、アクセル用ペダル3aと、ブレーキ用ペダル3bと、車両10の前方および側方の状態を映す前面・側面スクリーン5と、車両10の後方の状態を映す後面スクリーン6と、図示されない記憶部に固有の識別番号とともに記憶される車両であって運転開始時に運転可能な車両の一覧を表示する選択車両表示部7とを備える。上記の6軸モーション台は、挙動再現部250の機能を実現し、前面・側面スクリーン5および後面スクリーン6は画像表示部210の機能を実現する。
【0035】
なお、アクチュエータ4はその一端がプラットホームPにリンク接続され、その他端が床上のベース材にリンク接続された複数の電動シリンダにより構成されるが、車両挙動のシミュレーションを行うことができるようにプラットホームPを作動させることができればその構成は限定されない。また、座席のみを車両挙動に応じて作動させる構成であってもよい。さらに、座席やプラットホームPを車両挙動に応じて前後左右に傾ける構成であってもよいし、ロール、ピッチ、およびヨーの3軸で駆動する構成であってもよい。また、車両10周囲の状況を映し出すことが可能であれば、前面・側面スクリーン5および後面スクリーン6に代えて、半球状の球面スクリーンや、運転者Dの顔面または目の近傍に液晶表示装置が配置されており運転者Dが顔を向けている方向の画像を表示するヘッドセット型の表示装置が備えられてもよい。
【0036】
次に、この遠隔操作室20で行われる運転者Dによる運転操作について説明する。まず、運転者Dは、図5に示す座席に着座し、運転すべき車両を選択する。ここでは、運転可能な車両は車両10を含め複数台存在するものとし、これらの車両にはそれぞれ固有の識別番号が付与されているものとする。運転者Dが選択車両表示部7に示される複数の車両から運転すべき車両を選択すると、選択された識別番号を有する車両(ここでは車両10)に対して、起動命令が送信される。ここで、運転すべき車両の選択は、タッチパネルである選択車両表示部7に示される所定の車両表示を運転者Dが触れることにより入力されるものとする。起動命令を受信した車両10は、システムが起動されて遠隔操作が可能となる。この状態では、車両10は停止しているが、車両10の周囲の状況は遠隔操作室20へ無線送信され、前面・側面スクリーン5および後面スクリーン6に映し出される。運転者Dは、これらの映像を見ることにより車両10周囲の状況を確認することができる。運転者Dがステアリングホイール2とアクセル用ペダル3aとブレーキ用ペダル3bとを操作することにより運転動作が開始されると、これらの操作により得られる入力値は車両10へ送信され、車両10はこれらの入力値に基づき舵角、駆動量、制動量が制御されることにより運転者Dの操作に応じて走行する。このとき、ステアリングホイール2には反力付与部230により車両10の操舵部130に含まれる電動モータに加わるトルクに対応する操舵反力が加えられる。このため、運転者Dはステアリングホイール2の挙動から路面の状況などを把握することができる。また、挙動再現部250により車両10の挙動が再現されるため、運転者Dは車両10に搭乗して運転しているような感覚を得ることができる。そのため、運転者Dは遠隔地にある車両10に対しても適切な運転操作を行うことができる。その後、車両10が目的地に到着すると、運転者Dは運転操作を終了し、車両10はシステムが終了されるとともに起動命令を受信可能な状態で待機する。ここで、運転者Dは選択車両表示部7の表示車両の中から異なる車両を選択し、直ちに当該車両の運転操作を開始することもできる。
【0037】
このような構成により、障害者など自分で運転ができない人に代わって運転するなどの運転代行が可能となる。また、運転代行を行う運転者Dは、運転代行を依頼された車両に搭乗するために車両のある場所まで出向く必要が無く、目的地まで往復する場合における目的地での滞在を省略することができるので、運転者Dの時間と労力とを節約できる。また、例えば運転代行の依頼を受けた複数の車両を1人または少ない人数で次々と運転代行することができる。さらに、例えば、車両運搬船等に複数の車両を積み込む作業または荷下ろす作業や、駐車を依頼された複数の車を駐車場の所定の位置に次々と駐車させる作業なども、運転者が車両に搭乗することなくすみやかに実行することができる。
【0038】
<4 効果>
上記一実施形態では、画像表示部210に加えて、ステアリングホイール2に対し操舵反力を付加する反力付与部230と、着座する運転者Dに対して車両挙動を再現する挙動再現部250とを備える構成により、実際の車両に搭乗していない運転者が実際の運転感覚に適合する操作を行うことが可能な車両遠隔操作システムを提供することができる。
【0039】
上記一実施形態では、運転者Dが複数の車両から運転すべき車両を選択することができる。このため、上述のような運転代行を行う運転者Dの時間と労力とを節約でき、また複数の車両を次々に移動させる作業をすみやかに行うことが可能な車両遠隔操作システムを提供することができる。
【0040】
<5 変形例>
上記各実施形態では、制動部は後輪のみを制動し、駆動部は後輪のみを駆動するように構成したが、前輪および後輪の一方または双方を制動または駆動してもよい。
【0041】
上記一実施形態における遠隔操作室20には、ステアリングホイール2とアクセル用ペダル3aとブレーキ用ペダル3bとが備えられるが、これらの他に、自動車の各種運転操作、例えばシフトレバーの操作、パーキングブレーキの操作、パワーウィンドウの開閉操作、方向指示器の操作、ヘッドライトの操作、ワイパの起動などに対応する入力装置が設けられてもよい。また、挙動再現部250は、車両10の運動状態の他、各種メータや警報ランプなどの動作状況や各種環境を再現してもよい。これらの場合には、車両10において上記各種運転操作に応じて動作するアクチュエータと、上記動作状況や環境を検出するセンサとが必要となる。また、これらの入力値または検出値は無線により送受信される。
【0042】
なお、上記一実施形態における車両制御部180および操作室制御部280では、マイコンが所定のプログラムを実行することにより各機能をソフトウェア的に実現するように構成したが、これらの一部または全部の機能は、専用の電子回路等によりハードウェア的に実現されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両遠隔操作システムの全体構成を示す模式図である。
【図2】上記実施形態における車両の構成を示す左側面概略図である。
【図3】上記実施形態におけるCCDカメラの車両への取り付け位置を例示した模式図である。
【図4】上記実施形態における遠隔操作室の構成を示す概略図である。
【図5】上記実施形態における遠隔操作室の構成を示す概略的な斜視図である。
【符号の説明】
2 …ステアリングホイール
3 …(アクセルおよびブレーキ)ペダル
4 …アクチュエータ
5 …前面・側面スクリーン
6 …後面スクリーン
7 …選択車両表示部
10 …車両
20 …遠隔操作室
30 …中継局
100 …撮像部
101〜104 …CCDカメラ
110 …舵角センサ
120 …車速センサ
130 …操舵部
140 …駆動部
150 …制動部
160 …横Gセンサ
170 …ヨーレートセンサ
180 …車両制御部
190 …無線通信部
195 …切り替え部
200 …運転部
210 …画像表示部
220 …舵角・トルクセンサ
230 …反力付与部
240 …駆動・制動入力部
250 …挙動再現部
280 …操作室制御部
290 …無線通信部
D …運転者
P …プラットホーム
Sa …舵角信号
Sb …制動信号
Sc …制御信号
Sd …駆動信号
Sg …横加速度信号
Si …駆動・制動入力信号
Sm …画像信号
Sp …反力付与信号
Sr …通信用信号
Ss …操舵信号
St …舵角・トルク信号
Sv …車速信号
Sy …ヨーレート信号
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠隔地にある車両を操作するための車両遠隔操作システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車等の陸上を走行する移動体を遠隔地より操作する、という発想自体は遠隔制御の一例として知られている。例えば、特開2001−334893号公報には、無線および公衆回線を介して通信を行うことにより車両を遠隔操作するためのシステムが開示されている。この従来のシステムは、車両周囲の音や映像を収集して遠隔地の運転者へ送信し、運転者は受け取られた音や映像に基づき車両を遠隔操作する。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−56667号公報
【特許文献2】
特開2001−334893号公報
【特許文献3】
特開2002−87185号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような従来の遠隔操作システムでは、映像や音に基づく車両周囲の情報は運転者に与えられるが、その他の車両状態等に関する情報は与えられない。また、運転者は実際の車両とは異なる単純な操作系(たとえばジョイスティックなど)を有する遠隔操作端末により車両を遠隔操作する。このように車両状態等に関する情報が十分に与えられず、単純な操作系で運転操作が行われるため、従来の遠隔操作システムでは運転者に実際の運転感覚とは適合しない操作を行わせることになる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、実際の車両に搭乗していない運転者が実際の運転感覚に適合する操作を行うことができる車両遠隔操作システムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、進行方向を決定するための舵取機構、進行方向へ駆動するための駆動機構、および制動するための制動機構と、対応する各操作手段とが機械的に連結されない方式の車両を、当該車両から離れた位置に設けられる遠隔操作手段により操作するための車両遠隔操作システムであって、
前記車両は、
車両挙動を検出する車両挙動検出手段と、
車両周囲の状況を動画像として取得する撮像手段と、
前記遠隔操作手段から操作のための信号を受信し、前記車両挙動検出手段により検出される車両挙動を示す信号および前記撮像手段により撮像される動画像を示す信号を前記遠隔操作手段へ送信する車両通信手段と
を備え、
前記遠隔操作手段は、
前記舵取機構、前記駆動機構、および前記制動機構を操作するための運転者からの入力をそれぞれ受け取る操作入力手段と、
前記車両通信手段から前記車両挙動および前記動画像を示す信号を受信し、前記操作入力手段により受け取られる入力を示す信号を前記車両へ送信する操作側通信手段と、
前記操作側通信手段により受け取られる車両挙動を示す信号に基づき、前記車両の挙動を再現する挙動再現手段と、
前記操作側通信手段により受け取られる動画像を示す信号に基づき、当該動画像を再生する表示手段と
を備え、
前記挙動再現手段は、前記舵取機構を操作するための入力を受け取る操作入力手段に対し、所定の直進位置に復帰させる方向に作用する反力を付与する反力手段を含むことを特徴とする。
【0007】
このような第1の発明によれば、操作入力手段に対し操舵反力を付加する反力付与手段を含む車両挙動を再現する挙動再現部を備える構成により、実際の車両に搭乗していない運転者が実際の運転感覚に適合する操作を行うことが可能な車両遠隔操作システムを提供することができる。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において、
前記車両には、それぞれ予め定められた固有の識別手段が付与されており、
前記遠隔操作手段は、前記運転者により与えられる入力に応じて、前記識別手段に基づき複数の前記車両から操作されるべき車両を選択する選択手段をさらに備えることを特徴とする。
【0009】
このような第2の発明によれば、運転者が選択手段を操作することにより複数の車両から運転すべき車両を選択することができる。このため、運転代行を行う運転者の時間と労力とを節約でき、また複数の車両を次々に移動させる作業をすみやかに行うことが可能な車両遠隔操作システムを提供することができる。
【0010】
第3の発明は、進行方向を決定するための舵取機構、進行方向へ駆動するための駆動機構、および制動するための制動機構と、対応する各操作手段とが機械的に連結されない方式の車両であり、車両挙動を検出する車両挙動検出手段と、車両周囲の状況を動画像として取得する撮像手段と、前記遠隔操作手段から操作のための信号を受信し、前記車両挙動検出手段により検出される車両挙動を示す信号および前記撮像手段により撮像される動画像を示す信号を前記遠隔操作手段へ送信する車両通信手段とを備える車両を、当該車両から離れた位置で操作する遠隔操作装置であって、
前記舵取機構、前記駆動機構、および前記制動機構を操作するための運転者からの入力をそれぞれ受け取る操作入力手段と、
前記車両通信手段から前記車両挙動および前記動画像を示す信号を受信し、前記操作入力手段により受け取られる入力を示す信号を前記車両へ送信する操作側通信手段と、
前記操作側通信手段により受け取られる車両挙動を示す信号に基づき、前記車両の挙動を再現する挙動再現手段と、
前記操作側通信手段により受け取られる動画像を示す信号に基づき、当該動画像を再生する表示手段と
を備え、
前記挙動再現手段は、前記舵取機構を操作するための入力を受け取る操作入力手段に対し、所定の直進位置に復帰させる方向に作用する反力を付与する反力手段を含むことを特徴とする。
【0011】
第4の発明は、進行方向を決定するための舵取機構、進行方向へ駆動するための駆動機構、および制動するための制動機構と、対応する各操作手段とが機械的に連結されない方式の車両であり、前記舵取機構、前記駆動機構、および前記制動機構を操作するための運転者からの入力をそれぞれ受け取る操作入力手段と、前記操作入力手段により受け取られる入力を示す信号を前記車両へ送信する操作側通信手段と、前記操作側通信手段により受け取られる車両挙動を示す信号に基づき、前記車両の挙動を再現する挙動再現手段と、前記操作側通信手段により受け取られる動画像を示す信号に基づき、当該動画像を再生する表示手段とを備え、前記挙動再現手段は前記舵取機構を操作するための入力を受け取る操作入力手段に対し、所定の直進位置に復帰させる方向に作用する反力を付与する反力手段を含むことを特徴とする離れた位置に設けられる遠隔操作手段により操作される車両を制御する車両用制御装置であって、
車両挙動を検出する車両挙動検出手段と、
車両周囲の状況を動画像として取得する撮像手段と、
前記遠隔操作手段から操作のための信号を受信し、前記車両挙動検出手段により検出される車両挙動を示す信号および前記撮像手段により撮像される動画像を示す信号を前記遠隔操作手段へ送信する車両通信手段と
を備えることを特徴とする。
【0012】
第5の発明は、進行方向を決定するための舵取機構、進行方向へ駆動するための駆動機構、および制動するための制動機構と、対応する各操作手段とが機械的に連結されない方式の車両を制御する車両制御ステップと、当該車両から離れた位置に設けられる遠隔操作手段により当該車両を操作する遠隔操作ステップとを含む車両遠隔操作方法であって、
前記車両制御ステップは、
車両挙動を検出する車両挙動検出ステップと、
車両周囲の状況を動画像として取得する撮像ステップと、
前記遠隔操作手段からの操作のための信号を受信し、前記車両挙動検出ステップで検出される車両挙動を示す信号および前記撮像ステップで撮像される動画像を示す信号を送信する車両通信ステップと
を備え、
前記遠隔操作ステップは、
前記舵取機構、前記駆動機構、および前記制動機構を操作するための運転者からの入力をそれぞれ受け取る操作入力ステップと、
前記車両通信ステップで送信される前記車両挙動および前記動画像を示す信号を受信し、前記操作入力ステップで受け取られる入力を示す信号を送信する操作側通信ステップと、
前記操作側通信ステップで受け取られる車両挙動を示す信号に基づき、前記車両の挙動を再現する挙動再現ステップと、
前記操作側通信ステップで受け取られる動画像を示す信号に基づき、当該動画像を再生する表示ステップと
を備え、
前記挙動再現ステップは、前記舵取機構を操作するための入力を受け取る操作入力手段に対し所定の直進位置に復帰させる方向に作用する反力を付与する反力ステップを含むことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。
【0014】
<1 全体構成>
図1は、本実施形態に係る車両遠隔操作システムの全体構成を示す模式図である。本実施形態に係る車両遠隔操作システムに用いられる車両10は、ステアバイワイヤ、ドライブバイワイヤ、ブレーキバイワイヤなどのバイワイヤ方式による操舵制御、駆動制御、および制動制御がなされる。このバイワイヤ方式とは、運転者による操舵、駆動、および制動のための各入力が操舵機構、駆動機構、および制動機構と機械的に連結されておらず、所定の信号線で電気的に関連づけられることにより制御が行われる方式である。これらの操舵、駆動、および制動のための各入力(およびシフト操作、方向指示器操作などのその他の入力)は、車両に搭乗する運転者により運転室内に設けられる所定の入力装置から行われるのが通常である。しかし、本実施形態では、本車両が遠隔操作されるため、運転室内に設けられるこれらの入力装置は使用されない。これらの入力装置に代えて、運転者Dは車両10から離れた位置の遠隔操作室20に備えられる後述の入力装置から操舵、駆動、および制動のための各入力を行う。運転者Dにより入力された情報は無線信号として送信され、この信号は中継局30により中継され、車両10により受信される。同様に、車両10の各種情報も無線信号として送信され、この信号は中継局30により中継され、遠隔操作室20により受信される。なお、車両10および遠隔操作室20が直接通信を行う場合には中継局30は省略される。また、中継局30に代えてまたはこれとともに、公衆回線網やインターネット網などを介して通信が行われてもよい。以下、車両10の構成および動作について説明する。
【0015】
<2 車両の構成および動作>
図2は、本発明の一実施形態に係る車両遠隔操作システムに用いられる車両の構成を示す左側面概略図である。この車両10は、2つの前輪12および2つの後輪13により地上を走行する自動車等であって、車両10の四方(前後左右方向)を撮像する撮像部100と、前輪12の角度を検出する舵角センサ110と、移動速度を検出する車速センサ120と、前輪12の向きを変更する操舵部130と、後輪13を駆動する駆動部140と、後輪13を制動する制動部150と、車両10の横方向の加速度(Gと略称される)を検出する横Gセンサ160と、車両10の旋回角速度(ヨーレート)を検出するヨーレートセンサ170と、各部を制御する車両制御部180と、遠隔地の遠隔操作室20と無線通信を行う無線通信部190と、車両に搭乗する運転者による操舵、駆動、および制動等のための入力を遠隔操作が行われない場合には受け付け本実施形態の場合では使用されない運転部200と、この運転部200による操作と遠隔操作室20による操作とを切り替える切り替え部195とを備える。
【0016】
撮像部100は、車両10の前部、後部、左右側面部の所定位置に設けられる4つのCCDカメラと、これらのCCDカメラにより取得される車両10周囲の動画像を所定の画像信号Smに変換する画像符号化装置とを含む。図3は、CCDカメラの車両10における取り付け位置を例示した模式図である。なお、これらの配置位置は例示であって、車両10周囲の全てまたは一部の状況を動画像として取得できればカメラの配置位置や個数などに限定はない。ここでは図3に示すように、右カメラ101は車両10の右側中央近傍に設けられることにより右方向の状況を撮像し、左カメラ102は車両10の左側中央近傍に設けられることにより左方向の状況を撮像し、前カメラ103は車両10の前部中央近傍に設けられることにより前方向の状況を撮像し、後カメラ104は車両10の後部中央近傍に設けられることにより後方向の状況を撮像する。なお、これらのカメラの死角を解消するためそれぞれの画角が重なり合うように配置されるのが好ましい。これらのカメラにより取得される動画像は、画像符号化装置によりリアルタイム通信のための所定の画像信号Smに変換される。この画像信号Smは、車両制御部180および無線通信部190を介して遠隔操作室20(の後述する画像表示装置)に与えられる。なお、撮像部100は、動画像と共に車両周囲の音を取得し、上記画像信号Smには当該音が含まれてもよい。
【0017】
舵角センサ110は、前輪12の角度を検出し、その角度を舵角信号Saとして出力する。車速センサ120は、車両10の移動速度を検出して、車速信号Svとして出力する。
【0018】
横Gセンサ160は、車両10の横方向の加速度を検出し、その加速度を横加速度信号Sgとして出力する。この横Gセンサ160は、アンチロック・ブレーキシステム(ABS)や、アクティブサスペンションのために予め車両に備えられることが多い。なお、上下方向や前後方向の加速度を検出するための加速度センサがさらに設けられてもよい。
【0019】
ヨーレートセンサ170は、車両10の旋回角速度(ヨーレート)を検出し、その角速度をヨーレート信号Syとして出力する。ヨーレートセンサ170も、ABSやアクティブサスペンションのために予め車両に備えられることが多い。なお、ピッチレートやロールレートを検出するための角速度センサがさらに設けられてもよい。
【0020】
操舵部130は、電動モータ、減速ギヤ、ラックピニオン機構、および前輪12との連結部材等で構成される。この電動モータは与えられた操舵信号Ssに基づき駆動され、発生したトルクが減速ギヤを介してラックピニオン機構に与えられる。これによりピニオン軸が回転すると、その回転がラック軸の往復運動に変換される。ラック軸の両端はタイロッドおよびナックルアームから成る連結部材を介して前輪12に連結されており、ラック軸の上記往復運動に応じて前輪12の向きが変わる。
【0021】
駆動部140は、ガソリンエンジン、電動モータによるスロットルバルブ調節器、減速ギヤ、および後輪13との連結部材等で構成されており、与えられた駆動信号Sdに基づきスロットルバルブ調節器の電動モータが制御され、このスロットルバルブ調節器によりガソリンエンジンへのガソリン供給量が調節される。このことにより、連結部材を介して後輪13には適宜の回転力が伝達される。なお、駆動部140のガソリンエンジンに代えて、その他のエンジンや電動モータなどであってもよい。
【0022】
制動部150は、電動モータを駆動源とするアクチュエータ、ブレーキパッド、および後輪13の車軸に連結されたブレーキディスク等で構成される。アクチュエータは与えられた制動信号Sbに基づきブレーキパッドをブレーキディスクに押しつけ、その摩擦力によりブレーキディスクが制動を受けて後輪13の回転速度が低減される。なお、操舵部130、駆動部140、および制動部150のいずれかまたは全ては、油圧式のアクチュエータを含んで構成されてもよい。
【0023】
無線通信部190は、遠隔地の遠隔操作室20と無線通信を行い、遠隔操作室20の後述する操作入力手段により入力された入力値を含む信号を受信し、当該入力値を含む通信(受信)用信号Srとして車両制御部180に与える。また、無線通信部190は、撮像部100からの画像信号Smと、舵角センサ110からの舵角信号Saと、車速センサ120からの車速信号Svと、横Gセンサ160からの横加速度信号Sgと、ヨーレートセンサ170からのヨーレート信号Syとにそれぞれ含まれる検出値を通信(送信)用信号Srとして車両制御部180から受け取り、遠隔操作室20へ送信する。この無線通信部190は、一般的な無線通信装置の他、無線LAN、携帯電話、またはPHSなどであってもよい。
【0024】
ここで、運転部200に運転者Dが搭乗しており、遠隔操作が行われない場合には運転者Dの操作によって切り替え部195により無線通信部190と車両制御部180との回線は切断され、運転部200と車両制御部180との回線が接続されることにより、運転部200における図示されない操作入力手段の情報が車両制御部180に与えられる。しかし、通常時には切り替え部195により無線通信部190と車両制御部180との回線は接続され、運転部200と車両制御部180との回線は切断されている。また、装置の起動時、無線通信部190は受信状態となり、遠隔操作室20からの指令を受信するまでは待機状態となる。この待機状態では、車両10(の無線通信部190)に予め付与される固有の識別番号(例えば端末IDやIPアドレスなど)とともに起動命令を受けるまでは無線の送信や各種の動作は停止している。
【0025】
車両制御部180は、操舵部130、駆動部140、および制動部150に含まれる各電動モータ(またはその他のアクチュエータ)を制御するために、CPU、内部メモリ(ROMおよびRAM)、およびI/Oインターフェース等を含むマイクロコンピュータで構成されている。車両制御部180は、その内部のメモリ(または外部記憶媒体)に格納された所定のプログラムを実行することにより、各センサからの情報および無線通信部190から通信(受信)用信号Srが示す各入力値に基づいて各電動モータに加えるべき目標電流を設定し、実際に電動モータに流れる電流との偏差に基づく比例積分演算を行うことによりそれぞれについてフィードバック制御を行う。このようなフィードバック制御は、上述したバイワイヤ方式の制御として公知であるため詳細な説明は省略する。
【0026】
<3 遠隔操作室の構成および動作>
図4は、本発明の一実施形態に係る車両遠隔操作システムに用いられる遠隔操作室の構成を示す概略図である。この遠隔操作室20は、運転者Dに対して車両10の周囲の状況を表示する画像表示部210と、ステアリングホイール(ハンドル)2の操舵角および運転者Dにより加えられた操舵トルクを検出する舵角・トルクセンサ220と、ステアリングホイール2に対し操舵反力を付加する反力付与部230と、(アクセルおよびブレーキのための)2つのペダル3のそれぞれの踏み込み量を検出する駆動・制動入力部240と、着座する運転者Dに対して車両挙動を再現する挙動再現部250と、マイクロコンピュータで構成され各部を制御する操作室制御部280と、遠隔地にある車両10と無線通信を行う無線通信部290とを備える。
【0027】
なお、ステアリングホイール(ハンドル)2と、舵角・トルクセンサ220と、反力付与部230と、(アクセルおよびブレーキのための)2つのペダル3と、駆動・制動入力部240とは、バイワイヤ方式の制御が行われる車両10の運転部200にも同様の構成部が備えられる。
【0028】
舵角・トルクセンサ220は、所定の回転軸に対して回転操作可能に取り付けられるステアリングホイール2の回転角度を検知する角度センサと、運転者Dによりステアリングホイール2に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサとを含む。検出された回転角度および操舵トルクは、舵角・トルク信号Stとして操作室制御部280に与えられる。
【0029】
反力付与部230は、ステアリングホイール2に対し操舵反力を付加するためにその回転軸の一端に接続される電動モータを含み、この電動モータにより車両10の操舵部130に含まれる電動モータに加わるトルクに対応する操舵反力を付加する。なお、上記電動モータに代えて、各種アクチュエータやバネ材のような弾性材などが用いられる構成であってもよい。ここで、操舵反力とはステアリングホイール2に対して所定の直進位置に復帰させる方向に作用する力であり、ステアリングホイール2の直進位置とは車両10を直進させるべき位置として予め定められる操作位置である。この操舵反力を示すトルク値は操作室制御部280からの反力付与信号Spにより与えられる。なお、この操舵反力にはステアリングホイール2に対し操作方向と反対方向に作用する抵抗力が含まれていてもよい。この抵抗力が付加されることにより、運転者Dによる急激な操舵操作が行われる場合であっても運転者Dに対し良好な操舵フィーリングが与えられる。このように、車輪と路面との間の摩擦に基づく操舵抵抗やセルフアライニングトルクがステアリングホイール2に対して機械的に伝達されないバイワイヤ方式の車両であっても、通常の車両と同様に運転者に対して良好な操舵フィーリングを提供することができる。
【0030】
駆動・制動入力部240は、踏み込み操作可能に取り付けられる(アクセルおよびブレーキのための)ペダル3の踏み込み量を検出し、その検出量を駆動・制動入力信号Siとして操作室制御部280に与える。
【0031】
無線通信部290は、遠隔操作の対象として予め選択された固有の識別番号(例えば端末IDやIPアドレスなど)を有する車両10からの信号を受信し、通信(受信)用信号Sr’を操作室制御部280に与える。この無線通信部290は、無線通信部190と同様、一般的な無線通信装置の他、無線LAN、携帯電話、またはPHSなどであってもよい。
【0032】
操作室制御部280は、当該通信(受信)用信号Sr’に含まれる車両10の方向角、車速、横加速度、ヨーレート等の検出値に基づき、車両10の挙動を再現するための制御信号Scを挙動再現部250に与える。この挙動再現部250の構成については後述する。また、操作室制御部280は、舵角・トルクセンサ220からの舵角・トルク信号Stに示される操舵トルク値から当該操舵トルク値に基づき算出される操舵補助力としてのアシストトルク値を算出し、車両10の操舵部130に含まれる電動モータに加えられる電流値に基づき算出される当該電動モータに加わるトルクから上記アシストトルク値を差し引いた値にほぼ等しくなるように、ステアリングホイール2に対して付加されるべき操舵反力を示すトルク値を算出し、当該値を含む反力付与信号Spを生成して反力付与部230に与える。さらに、操作室制御部280は、車両10周囲の現時点での状況をリアルタイムで示す画像信号Sm’を画像表示部210に与える。さらにまた、操作室制御部280は、舵角・トルクセンサ220からの舵角・トルク信号Stに示されるステアリングホイール2の回転角度および加えられる操舵トルクと、駆動・制動入力部240からの駆動・制動入力信号Siに示される2つのペダル3の踏み込み量とを運転者Dによる入力値として含む通信(送信)用信号Sr’を生成して無線通信部290に与え、無線通信部290によりこれらの入力値を車両10へ送信させる。
【0033】
画像表示部210は、画像信号Sm’に含まれる車両10の前方、側方、および後方の動画像をリアルタイムで再生し、運転者Dは再生された映像を見ながら運転操作を行う。なお、画像信号Sm’に音が含まれる場合には、当該音も再生される。
【0034】
図5は、遠隔操作室の構成を示す概略的な斜視図である。この遠隔操作室20は、運転者Dおよび各種入出力装置を支持するプラットホームPを前後、左右、上下、ロール、ピッチ、およびヨーの各方向に運動させるためのピストンおよびシリンダからなるアクチュエータ4により構成される6軸モーション台と、ステアリングホイール2と、アクセル用ペダル3aと、ブレーキ用ペダル3bと、車両10の前方および側方の状態を映す前面・側面スクリーン5と、車両10の後方の状態を映す後面スクリーン6と、図示されない記憶部に固有の識別番号とともに記憶される車両であって運転開始時に運転可能な車両の一覧を表示する選択車両表示部7とを備える。上記の6軸モーション台は、挙動再現部250の機能を実現し、前面・側面スクリーン5および後面スクリーン6は画像表示部210の機能を実現する。
【0035】
なお、アクチュエータ4はその一端がプラットホームPにリンク接続され、その他端が床上のベース材にリンク接続された複数の電動シリンダにより構成されるが、車両挙動のシミュレーションを行うことができるようにプラットホームPを作動させることができればその構成は限定されない。また、座席のみを車両挙動に応じて作動させる構成であってもよい。さらに、座席やプラットホームPを車両挙動に応じて前後左右に傾ける構成であってもよいし、ロール、ピッチ、およびヨーの3軸で駆動する構成であってもよい。また、車両10周囲の状況を映し出すことが可能であれば、前面・側面スクリーン5および後面スクリーン6に代えて、半球状の球面スクリーンや、運転者Dの顔面または目の近傍に液晶表示装置が配置されており運転者Dが顔を向けている方向の画像を表示するヘッドセット型の表示装置が備えられてもよい。
【0036】
次に、この遠隔操作室20で行われる運転者Dによる運転操作について説明する。まず、運転者Dは、図5に示す座席に着座し、運転すべき車両を選択する。ここでは、運転可能な車両は車両10を含め複数台存在するものとし、これらの車両にはそれぞれ固有の識別番号が付与されているものとする。運転者Dが選択車両表示部7に示される複数の車両から運転すべき車両を選択すると、選択された識別番号を有する車両(ここでは車両10)に対して、起動命令が送信される。ここで、運転すべき車両の選択は、タッチパネルである選択車両表示部7に示される所定の車両表示を運転者Dが触れることにより入力されるものとする。起動命令を受信した車両10は、システムが起動されて遠隔操作が可能となる。この状態では、車両10は停止しているが、車両10の周囲の状況は遠隔操作室20へ無線送信され、前面・側面スクリーン5および後面スクリーン6に映し出される。運転者Dは、これらの映像を見ることにより車両10周囲の状況を確認することができる。運転者Dがステアリングホイール2とアクセル用ペダル3aとブレーキ用ペダル3bとを操作することにより運転動作が開始されると、これらの操作により得られる入力値は車両10へ送信され、車両10はこれらの入力値に基づき舵角、駆動量、制動量が制御されることにより運転者Dの操作に応じて走行する。このとき、ステアリングホイール2には反力付与部230により車両10の操舵部130に含まれる電動モータに加わるトルクに対応する操舵反力が加えられる。このため、運転者Dはステアリングホイール2の挙動から路面の状況などを把握することができる。また、挙動再現部250により車両10の挙動が再現されるため、運転者Dは車両10に搭乗して運転しているような感覚を得ることができる。そのため、運転者Dは遠隔地にある車両10に対しても適切な運転操作を行うことができる。その後、車両10が目的地に到着すると、運転者Dは運転操作を終了し、車両10はシステムが終了されるとともに起動命令を受信可能な状態で待機する。ここで、運転者Dは選択車両表示部7の表示車両の中から異なる車両を選択し、直ちに当該車両の運転操作を開始することもできる。
【0037】
このような構成により、障害者など自分で運転ができない人に代わって運転するなどの運転代行が可能となる。また、運転代行を行う運転者Dは、運転代行を依頼された車両に搭乗するために車両のある場所まで出向く必要が無く、目的地まで往復する場合における目的地での滞在を省略することができるので、運転者Dの時間と労力とを節約できる。また、例えば運転代行の依頼を受けた複数の車両を1人または少ない人数で次々と運転代行することができる。さらに、例えば、車両運搬船等に複数の車両を積み込む作業または荷下ろす作業や、駐車を依頼された複数の車を駐車場の所定の位置に次々と駐車させる作業なども、運転者が車両に搭乗することなくすみやかに実行することができる。
【0038】
<4 効果>
上記一実施形態では、画像表示部210に加えて、ステアリングホイール2に対し操舵反力を付加する反力付与部230と、着座する運転者Dに対して車両挙動を再現する挙動再現部250とを備える構成により、実際の車両に搭乗していない運転者が実際の運転感覚に適合する操作を行うことが可能な車両遠隔操作システムを提供することができる。
【0039】
上記一実施形態では、運転者Dが複数の車両から運転すべき車両を選択することができる。このため、上述のような運転代行を行う運転者Dの時間と労力とを節約でき、また複数の車両を次々に移動させる作業をすみやかに行うことが可能な車両遠隔操作システムを提供することができる。
【0040】
<5 変形例>
上記各実施形態では、制動部は後輪のみを制動し、駆動部は後輪のみを駆動するように構成したが、前輪および後輪の一方または双方を制動または駆動してもよい。
【0041】
上記一実施形態における遠隔操作室20には、ステアリングホイール2とアクセル用ペダル3aとブレーキ用ペダル3bとが備えられるが、これらの他に、自動車の各種運転操作、例えばシフトレバーの操作、パーキングブレーキの操作、パワーウィンドウの開閉操作、方向指示器の操作、ヘッドライトの操作、ワイパの起動などに対応する入力装置が設けられてもよい。また、挙動再現部250は、車両10の運動状態の他、各種メータや警報ランプなどの動作状況や各種環境を再現してもよい。これらの場合には、車両10において上記各種運転操作に応じて動作するアクチュエータと、上記動作状況や環境を検出するセンサとが必要となる。また、これらの入力値または検出値は無線により送受信される。
【0042】
なお、上記一実施形態における車両制御部180および操作室制御部280では、マイコンが所定のプログラムを実行することにより各機能をソフトウェア的に実現するように構成したが、これらの一部または全部の機能は、専用の電子回路等によりハードウェア的に実現されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両遠隔操作システムの全体構成を示す模式図である。
【図2】上記実施形態における車両の構成を示す左側面概略図である。
【図3】上記実施形態におけるCCDカメラの車両への取り付け位置を例示した模式図である。
【図4】上記実施形態における遠隔操作室の構成を示す概略図である。
【図5】上記実施形態における遠隔操作室の構成を示す概略的な斜視図である。
【符号の説明】
2 …ステアリングホイール
3 …(アクセルおよびブレーキ)ペダル
4 …アクチュエータ
5 …前面・側面スクリーン
6 …後面スクリーン
7 …選択車両表示部
10 …車両
20 …遠隔操作室
30 …中継局
100 …撮像部
101〜104 …CCDカメラ
110 …舵角センサ
120 …車速センサ
130 …操舵部
140 …駆動部
150 …制動部
160 …横Gセンサ
170 …ヨーレートセンサ
180 …車両制御部
190 …無線通信部
195 …切り替え部
200 …運転部
210 …画像表示部
220 …舵角・トルクセンサ
230 …反力付与部
240 …駆動・制動入力部
250 …挙動再現部
280 …操作室制御部
290 …無線通信部
D …運転者
P …プラットホーム
Sa …舵角信号
Sb …制動信号
Sc …制御信号
Sd …駆動信号
Sg …横加速度信号
Si …駆動・制動入力信号
Sm …画像信号
Sp …反力付与信号
Sr …通信用信号
Ss …操舵信号
St …舵角・トルク信号
Sv …車速信号
Sy …ヨーレート信号
Claims (5)
- 進行方向を決定するための舵取機構、進行方向へ駆動するための駆動機構、および制動するための制動機構と、対応する各操作手段とが機械的に連結されない方式の車両を、当該車両から離れた位置に設けられる遠隔操作手段により操作するための車両遠隔操作システムであって、
前記車両は、
車両挙動を検出する車両挙動検出手段と、
車両周囲の状況を動画像として取得する撮像手段と、
前記遠隔操作手段から操作のための信号を受信し、前記車両挙動検出手段により検出される車両挙動を示す信号および前記撮像手段により撮像される動画像を示す信号を前記遠隔操作手段へ送信する車両通信手段と
を備え、
前記遠隔操作手段は、
前記舵取機構、前記駆動機構、および前記制動機構を操作するための運転者からの入力をそれぞれ受け取る操作入力手段と、
前記車両通信手段から前記車両挙動および前記動画像を示す信号を受信し、前記操作入力手段により受け取られる入力を示す信号を前記車両へ送信する操作側通信手段と、
前記操作側通信手段により受け取られる車両挙動を示す信号に基づき、前記車両の挙動を再現する挙動再現手段と、
前記操作側通信手段により受け取られる動画像を示す信号に基づき、当該動画像を再生する表示手段と
を備え、
前記挙動再現手段は、前記舵取機構を操作するための入力を受け取る操作入力手段に対し、所定の直進位置に復帰させる方向に作用する反力を付与する反力手段を含むことを特徴とする車両遠隔操作システム。 - 前記車両には、それぞれ予め定められた固有の識別手段が付与されており、
前記遠隔操作手段は、前記運転者により与えられる入力に応じて、前記識別手段に基づき複数の前記車両から操作されるべき車両を選択する選択手段をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の車両遠隔操作システム。 - 進行方向を決定するための舵取機構、進行方向へ駆動するための駆動機構、および制動するための制動機構と、対応する各操作手段とが機械的に連結されない方式の車両であり、車両挙動を検出する車両挙動検出手段と、車両周囲の状況を動画像として取得する撮像手段と、前記遠隔操作手段から操作のための信号を受信し、前記車両挙動検出手段により検出される車両挙動を示す信号および前記撮像手段により撮像される動画像を示す信号を前記遠隔操作手段へ送信する車両通信手段とを備える車両を、当該車両から離れた位置で操作する遠隔操作装置であって、
前記舵取機構、前記駆動機構、および前記制動機構を操作するための運転者からの入力をそれぞれ受け取る操作入力手段と、
前記車両通信手段から前記車両挙動および前記動画像を示す信号を受信し、前記操作入力手段により受け取られる入力を示す信号を前記車両へ送信する操作側通信手段と、
前記操作側通信手段により受け取られる車両挙動を示す信号に基づき、前記車両の挙動を再現する挙動再現手段と、
前記操作側通信手段により受け取られる動画像を示す信号に基づき、当該動画像を再生する表示手段と
を備え、
前記挙動再現手段は、前記舵取機構を操作するための入力を受け取る操作入力手段に対し、所定の直進位置に復帰させる方向に作用する反力を付与する反力手段を含むことを特徴とする遠隔操作装置。 - 進行方向を決定するための舵取機構、進行方向へ駆動するための駆動機構、および制動するための制動機構と、対応する各操作手段とが機械的に連結されない方式の車両であり、前記舵取機構、前記駆動機構、および前記制動機構を操作するための運転者からの入力をそれぞれ受け取る操作入力手段と、前記操作入力手段により受け取られる入力を示す信号を前記車両へ送信する操作側通信手段と、前記操作側通信手段により受け取られる車両挙動を示す信号に基づき、前記車両の挙動を再現する挙動再現手段と、前記操作側通信手段により受け取られる動画像を示す信号に基づき、当該動画像を再生する表示手段とを備え、前記挙動再現手段は前記舵取機構を操作するための入力を受け取る操作入力手段に対し、所定の直進位置に復帰させる方向に作用する反力を付与する反力手段を含むことを特徴とする離れた位置に設けられる遠隔操作手段により操作される車両を制御する車両用制御装置であって、
車両挙動を検出する車両挙動検出手段と、
車両周囲の状況を動画像として取得する撮像手段と、
前記遠隔操作手段から操作のための信号を受信し、前記車両挙動検出手段により検出される車両挙動を示す信号および前記撮像手段により撮像される動画像を示す信号を前記遠隔操作手段へ送信する車両通信手段と
を備えることを特徴とする、車両用制御装置。 - 進行方向を決定するための舵取機構、進行方向へ駆動するための駆動機構、および制動するための制動機構と、対応する各操作手段とが機械的に連結されない方式の車両を制御する車両制御ステップと、当該車両から離れた位置に設けられる遠隔操作手段により当該車両を操作する遠隔操作ステップとを含む車両遠隔操作方法であって、
前記車両制御ステップは、
車両挙動を検出する車両挙動検出ステップと、
車両周囲の状況を動画像として取得する撮像ステップと、
前記遠隔操作手段からの操作のための信号を受信し、前記車両挙動検出ステップで検出される車両挙動を示す信号および前記撮像ステップで撮像される動画像を示す信号を送信する車両通信ステップと
を備え、
前記遠隔操作ステップは、
前記舵取機構、前記駆動機構、および前記制動機構を操作するための運転者からの入力をそれぞれ受け取る操作入力ステップと、
前記車両通信ステップで送信される前記車両挙動および前記動画像を示す信号を受信し、前記操作入力ステップで受け取られる入力を示す信号を送信する操作側通信ステップと、
前記操作側通信ステップで受け取られる車両挙動を示す信号に基づき、前記車両の挙動を再現する挙動再現ステップと、
前記操作側通信ステップで受け取られる動画像を示す信号に基づき、当該動画像を再生する表示ステップと
を備え、
前記挙動再現ステップは、前記舵取機構を操作するための入力を受け取る操作入力手段に対し所定の直進位置に復帰させる方向に作用する反力を付与する反力ステップを含むことを特徴とする車両遠隔操作方法。
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