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JP2004205144A - Pdp用基板乾燥装置 - Google Patents

Pdp用基板乾燥装置 Download PDF

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Publication number
JP2004205144A
JP2004205144A JP2002376427A JP2002376427A JP2004205144A JP 2004205144 A JP2004205144 A JP 2004205144A JP 2002376427 A JP2002376427 A JP 2002376427A JP 2002376427 A JP2002376427 A JP 2002376427A JP 2004205144 A JP2004205144 A JP 2004205144A
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JP
Japan
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exhaust pipe
air supply
heater
opening
external
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Application number
JP2002376427A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiji Kawazoe
啓司 川添
Naoko Matsuda
直子 松田
Hiroyuki Naka
裕之 中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2002376427A priority Critical patent/JP2004205144A/ja
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)

Abstract

【課題】乾燥室内に設置されている基板加熱用ヒータ又は給排気管を容易にメンテナンスすることができるPDP用基板乾燥装置を提供する。
【解決手段】第1給排気管支持部材514と第2給排気管支持部材515と給気管112と排気管113と上ヒータ111とを一体的に構成し、給排気管支持部材514及び給排気管支持部材515にローラ116を設ける。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマディスプレィ用基板(以下PDP用基板)の製造において、ガラス基板上に形成された電極、透明誘電体層、リブ、又は、蛍光体層等の膜を乾燥させるために使用するPDP用基板乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のPDP用基板乾燥装置は、PDP用の前面基板上に形成された電極の膜を乾燥し、上記前面基板上に形成された透明誘電体層等の膜を乾燥させるようにしている。また、PDP用基板乾燥装置は、PDP用の背面基板上に形成されたリブの膜を乾燥し、上記背面基板上に形成された蛍光体層等の膜を乾燥させるようにしている。上記各乾燥工程のために、長尺な横置き型乾燥炉が、それぞれ配置されている。
【0003】
しかしながら、上記構造のものでは、平面的に複数の乾燥炉を横置きに並べているため、工場内における乾燥装置の占有面積がかなり大きくなるとともに、乾燥装置全体の表面積も、大きくなっている。その結果、乾燥装置から放散される熱量も全消費熱量のうち40〜50%を占める。
【0004】
そこで、工場内における乾燥装置の占有面積及び乾燥装置全体の表面積を減少させる目的で、横置き型乾燥炉の乾燥装置に代わり、各乾燥炉を上方向に何段にも積み重ねた、縦型の多段の乾燥室より構成される多段乾燥装置が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。
【0005】
また、その何段にも積み重ねられた各乾燥室内において、搬入される基板と、該基板の上方に設けられた給排気管及びヒ−タとの距離を従来より限りなく小さくし、各乾燥室の高さを従来の横置き型乾燥炉高さより大幅に縮小することによって、多段乾燥装置全体の高さを抑えることができる。
このような多段乾燥装置によって、省スペ−ス化、省エネルギ−化を実現することができる。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−203364号公報
【特許文献2】
特開平5−203365号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のように、各乾燥室の高さを大幅に縮小した結果、各乾燥室内において、搬入された基板と、該基板の上方に設けられた給排気管及びヒ−タとの距離が、手が入らないほど小さくなっているため、各乾燥室内に設置されている基板加熱用ヒータまたは給排気管をメンテナンスすることは、非常に困難であるといった問題があった。
【0008】
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、乾燥室内に設置されている基板加熱用ヒータ又は給排気管を容易にメンテナンスすることができるPDP用基板乾燥装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
【0010】
本発明の第1態様によれば、搬出搬入口より、PDP用基板を乾燥室内に搬入し、上記基板に対して上記基板上方の給気管及び排気管から加熱ガスを給排気して上記基板を乾燥させるPDP用基板乾燥装置において、
上記乾燥室に上記搬出搬入口とは異なるメンテナンス用開口部に開閉可能に設けられる開閉ドアと、
上記給気管及び上記排気管を支持し、上記乾燥部内の上方で、案内機構により案内されて上記乾燥部内に対して上記メンテナンス用開口部を通り、上記給気管及び上記排気管と伴に出し入れ可能な給排気管支持部材と、
上記乾燥室内の上方で上記給気管及び上記排気管上に相対移動不可に載置された板状上側基板加熱用ヒ−タと、
上記開閉ドアに設けられ、上記給気管へ上記加熱ガスを供給する外部給気管に一端が連通して接続され、他端が上記給気管に連通して分離可能に上記給気管の給気管接続部に接続され、上記開閉ドアの上記乾燥室の外側からの外力で上記接続を解除可能で、かつ解除した後に上記給気管接続部を上記開閉ドアから分離可能な外部給気管側接続部と、
上記開閉ドアに設けられ、上記排気管から上記加熱ガスを回収する外部排気管に一端が連通して接続され、他端が上記排気管に連通して分離可能に上記排気管の排気管接続部に接続され、上記開閉ドアの上記乾燥室の外側からの外力で上記接続を解除可能で、かつ解除した後に上記排気管接続部を上記開閉ドアから分離可能な外部排気管側接続部と、
電源部と接続され、かつ上記開閉ドアに設けられ、上記開閉ドアの閉じ位置で、上記板状上側基板加熱ヒータの上側ヒータ側接続端子に上記閉じ位置で当接して接続され、上記開閉ドアの開き動作により、上記上側ヒータ側接続端子から離れて接続が解除される上側電源側接続端子とを備えるようにして、
上記開閉ドアの上記乾燥室の外側からの外力により、上記外部給気管側接続部と上記給気管接続部との接続を解除して、さらに上記開閉ドアの上記乾燥室の外側からの外力により、上記外部排気管側接続部と上記排気管接続部との接続を解除した後、上記開閉ドアの開き動作により、上記外部給気管側接続部から上記給気管接続部が抜けるとともに、上記外部排気管側接続部から上記排気管接続部が抜ける一方、上記上側電源側接続端子が上記ヒータ側接続端子から離れることで、上記案内機構により案内されて上記乾燥室内から上記給気管及び上記排気管を上記基板加熱用ヒータ及び給排気支持部材と一体的に搬出可能とするようにしたことを特徴とするPDP用基板乾燥装置を提供する。
【0011】
本発明の第2態様によれば、上記案内機構は、
上記乾燥室の両側面の上方で、上記メンテナンス用開口部に向かって延びた1対の上側レールと、
上記1対の上側レール上を走行可能で、上記給排気支持部材に設けられた複数の上側ローラとを備えた第1態様に記載のPDP用基板乾燥装置を提供する。
【0012】
本発明の第3態様によれば、上記外部給気管側接続部は、
上記外部給気管に連通する外部給気管側通路を有する筒状の部材であって、上記給気管接続部が上記外部給気管側通路内に抜き差し可能に挿入されて、上記給気管内の通路が上記外部給気管側通路に連通する外部給気管側接続部材と、
給気管係合位置で上記給気管接続部に係合するように上記外部給気管側接続部材に設けられ、上記開閉ドアの外側からの外力が作用したしたとき、係合位置から、上記給気管接続部との上記係合を解除する給気管係合解除位置へ移動可能な外部給気管側係合部材とを備え、
上記外部排気管側接続部は、
上記外部排気管に連通する外部排気管側通路を有する筒状の部材であって、上記排気管接続部が上記外部排気管側通路内に抜き差し可能に挿入されて、上記排気管内の通路が上記外部排気管側通路に連通する外部排気管側接続部材と、
排気管係合位置で上記排気管接続部に係合するように上記外部排気管側接続部材に設けられ、上記開閉ドアの外側からの外力が作用したしたとき、上記係合位置から、上記排気管接続部との係合を解除する排気管係合解除位置へ移動可能な外部排気管側係合部材とを備え、
上記開閉ドアの外側からの外力により、上記外部給気管側係合部材及び上記外部排気管側係合部材を係合解除位置にそれぞれ移動させて、上記開閉ドアを開き動作により、上記外部給気管側通路内から上記給気管接続部が抜けるとともに上記外部排気管側通路内から上記排気管接続部が抜ける第1または第2態様に記載のPDP用基板乾燥装置を提供する。
【0013】
第4態様によれば、上記上側電源側接続端子は、
上記開閉ドアに設けられ、圧縮バネにより、常時、乾燥室内に向けて突出するように付勢され、上記開閉ドアが閉じた状態で上記上側電源側接続端子の先端が上記上側ヒータ側接続端子に接触する第1〜3の態様のいずれか1つに記載のPDP用基板乾燥装置を提供する。
【0014】
第5態様によれば、上記乾燥室の下方で、上記乾燥室内を加熱する基板加熱部をさらに備えており、
上記基板加熱部は、
上記乾燥室内の両側面の下方で上記メンテナンス用開口部に向かって延びた一対の下側レールと、
上記乾燥室内の下方で上記一対の上記下側レール上を複数の下側ローラで走行可能かつ上記乾燥部内に対して上記メンテナンス用開口部を通り、出し入れ可能なヒータ支持枠と、
上記乾燥室内の下方で上記ヒータ支持枠に相対移動不可に載置された板状下側基板加熱用ヒ−タと、
上記開閉ドアに設けられ、上記圧縮バネにより、常時、乾燥室内に向けて突出するように付勢され、上記開閉ドアが閉じた状態で下側ヒータ側接続端子に接触する下側電源側接続端子とを備えるようにして、
上記開閉ドアの開き動作により、上記下側ヒータ側接続端子と上記下側電源側接続端子との接触を断ち、上記一対の下側レール上を上記ヒータ支持枠の上記下側ローラで走行させて上記乾燥室内から上記ヒータ支持枠と伴に上記基板下側加熱用ヒータを搬出可能とする第1〜4の態様のいずれか1つに記載のPDP用基板乾燥装置を提供する。
【0015】
第6態様によれば、上記板状下側基板加熱用ヒ−タの下面で、上記板状下側基板加熱ヒータの長手方向沿いに複数のリブを備える第5態様に記載のPDP用基板乾燥装置を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】
本発明の第1の実施形態にかかるPDP用基板乾燥装置500は、図1に示すように、直方体形状の乾燥室502の下面全体に配置された基台501上において、図1の左半分に直方体形状の上下移載空間506内に配置された上下移載部300と、図1の右半分の下部に配置された排気部400と、その排気部400の上に配置された冷却部200と、その冷却部200の上に4段に積み重ねられた乾燥部100と、乾燥部100を動作制御している制御部600と、4段に積み重ねられた乾燥部100及び冷却部200にガスを供給している給気部420とを備えている。
【0018】
乾燥室502の外側で図1の左側下部に炉外排気口503と、その炉外排気口503の上方に配置された搬入・搬出口505と、図1の右側に上下に沿ってそれぞれ配置された排出管404及び乾燥部ガス給気管423及び冷却部用ガス給気管424と、上下移載空間506の天井に配置されたフィルターユニット504とを備えている。ここで、乾燥部ガス給気管423は、外部給気管の一例であり、排出管404は、外部排気管の一例である。
【0019】
搬入・搬出口505は、PDP用基板乾燥装置500外においてガラス基板10上に被乾燥物の一例として電極又は透明誘電体層又はリブ又は蛍光体層等の膜が形成されたPDP用基板10を上記乾燥室502内に搬入する搬入口であり、かつ、PDP用基板乾燥装置500内で乾燥後のPDP用基板10をPDP用基板乾燥装置500外に搬出する搬出口である。
【0020】
上下移載部300は、PDP用基板10を出し入れする基板移載部310と、基板移載部310を昇降させる上下駆動部320を備えている。
【0021】
基板移載部310は、四角筒の形状しており、搬入・搬出口505と、4段の各乾燥部100と、冷却部200とに対してPDP用基板10を出し入れするように駆動する。
【0022】
上下駆動部320は、基板移載部310を、乾燥部100の4段それぞれに対向する4つの位置と、冷却部200かつ搬入・搬出口505に対向する位置とに適宜上昇下降して、位置決めして停止する。尚、冷却部200かつ搬入・搬出口505に対向する基板移載部310の位置を基準位置20とする。
【0023】
上下駆動部320は、上下方向に平行に配設された上下駆動軸321aと321bと、制御部600に接続されかつ上下駆動軸321aと321bとを同期して上下に移動させるように駆動する上下駆動モータ322aと322bとを備えている。よって、上下駆動モータ322aと322bとを駆動することにより基準位置20を含む上記5つの位置に位置決めして停止することができる。上下駆動軸321aと321bの各上端に基板移載部310の底面が取り付けられ、各下端はフリーとなっていて、上下駆動軸321aと321bとの上下軸の途中に上下駆動モータ322aと322bが乾燥室502に固定されている。2つの上下駆動モータ322aと322bとを、制御部600の制御の下に正逆同期回転させて上下駆動軸321aと321bとを昇降させることにより、基板移載部310を上記所定位置に位置決め停止可能としている。
【0024】
以下、図1において左側を正面側とし、右側を背面側とする。
基板移載部310は、筐体315と、搬入・搬出口側受け渡し口312と、乾燥部側受け渡し口313と、ローラ311と、ヒータ314とを備えている。
【0025】
筐体315は、四角筒の形状でありかつ正面側と背面側に開口があり、正面側開口部に搬入・搬出口側受け渡し口312と、背面側開口部に乾燥部側受け渡し口313とを備えている。
【0026】
ローラ311は、筐体315内部において上記両側の受け渡し口312、313間の下方に等間隔で横方向に平行にかつPDP用基板10が入ってくる方向に直交して複数本、例えば4本設けられ、PDP用基板10を両側の上記受け渡し口312、313へそれぞれ移動させるように制御部600の制御の下で例えば、図示しないモータにより正逆同期回転可能となっている。尚、ローラ311の一方の端部に設けた図示しない歯車に図示しないチェーンベルトを渡し掛け、チェーンベルトに図示しないモータから動力を伝達することによって、一斉に駆動されて回転するようになっている。
【0027】
ヒータ314は、筐体315内部を一定温度に加熱して保持するために、筐体315内側上面のほぼ全体に設けられている。
【0028】
一方、上下移載空間506の天井にはフィルターユニット504が設けられ、フィルターユニット504を通った清浄なエアーが、上下移載空間506を通って、乾燥室502の下部に設けられた排気口503より排気されることで、乾燥室502内を清浄に保つようにしている。
【0029】
上記乾燥部100は、上下移載部300から送られてくるPDP用基板10上の電極又は透明誘電体層又はリブ又は蛍光体層等を、乾燥させるためにそれぞれ適した温度を維持するようにそれぞれ異なる温度、例えば大略120℃前後、大略160℃前後、大略100℃前後にそれぞれ温度管理された室であり、独立した各室は、断熱材108を介して重ねて配置されている。
【0030】
各乾燥部100は、筐体101と、正面扉102と、背面メンテナンス用扉103と、揺動ローラ104と、正面ヒータ105と、背面ヒータ106と、側面ヒータ107と、上部ヒータユニット110と、下部ヒータユニット120と、給配気管連結部180と、ヒータ電源連結部190とを備えている。ここで、背面メンテナンス用扉103は、開閉ドアの一例である。
【0031】
筐体101は、四角筒の形状でありかつ正面側と背面側にそれぞれ正面側開口101aと背面側開口101bとを備えており、正面側開口101aに配置された正面扉102と、背面側開口101bに配置された背面メンテナンス用扉103とを備えている。ここで、正面側開口101aは搬出搬入口の一例である。
【0032】
正面扉102は基板移載部310よりPDP用基板10を出し入れするために、正面側開口101aの下端縁部に配置されたヒンジ161により開閉可能かつ密閉可能に正面側開口101aに配置されている。PDP用基板10を出し入れするときのみ正面扉102が開閉することで、乾燥部100内の熱量が逃げることを最小限に抑えることが可能となっている。
【0033】
正面ヒータ105は、正面扉102の内側に溶剤の結露が生じないように正面扉102の内側を一定温度、例えば、大略80℃前後に保持するために、正面扉102の内側のほぼ全体に設けられている。
【0034】
背面メンテナンス用扉103は、乾燥部100のメンテナンスを行うために、背面側開口101bに開閉可能かつ密閉可能に背面側開口101bに配置されている。ここで、背面側開口101bは、メンテナンス用開口部の一例である。
【0035】
背面ヒータ106は、背面扉103の内側に溶剤の結露が生じないように背面扉103の内側を一定温度例えば、大略80℃前後に保持するために、背面扉103の内側のほぼ全体に設けられている。
【0036】
側面ヒータ107も、筐体101内部の相対する両側面側に溶剤の結露が生じないように筐体101内部の両側面を一定温度に保持するために、筐体101内部の両側面のほぼ全体にそれぞれ設けらている。
【0037】
揺動ローラ104は、筐体101の内部において、上記両側の扉102、103の間の下方に等間隔で横方向に平行にかつPDP用基板10が入ってくる方向に直交して複数本、例えば4本設けられ、上下移載部300に対してPDP用基板10を出し入れしかつ筐体内で図1の左右に揺動させるように制御部600の制御の下で例えば図示しないモータにより正逆同期回転可能となっている。尚、ローラ311の一方の端部に設けた図示しない歯車に図示しないチェーンベルトを渡し掛け、チェーンベルトに図示しないモータから動力を伝達することによって、一斉に駆動されて回転するようになっている。また、PDP用基板10を左右に揺動するストロークは、ローラ104が停止した位置から例えば左に1/2ピッチと、右に1/2ピッチとの間の範囲とすることができる。ここで、ピッチとは、等間隔に配置された揺動ローラ104の配置ピッチを表す。
【0038】
上部ヒータユニット110は、膜乾燥用として筐体101内部を加熱して一定温度に保持するために、筐体101内側上面のほぼ全体に設けられており、給排気管連結部180を介して乾燥部用ガス給気管423及び排出管404に接続されている。ここで、給排気管連結部180は、外部給気管側接続部または外部排気管側接続部の一例である。
【0039】
下部ヒータユニット120は、膜乾燥用として筐体101内部を加熱して一定温度に保持するために、上部ヒータユニット110に相対するように揺動ローラ104の下方に設けられている。なお、上部ヒータユニット110及び下部ヒータユニット120の詳細は後述する。
【0040】
このような乾燥部100の構成は、4段における他の段の乾燥部100の構成と同一である。
【0041】
4段の乾燥部100の最下部に配置されている乾燥部100のさらに下方に断熱材108を介して配置された冷却部200は、筐体201と、正面扉202と、背面メンテナンス用扉203と、揺動ローラ204と、正面ヒ−タ205と、背面ヒータ236と、側面ヒータ207と、下部冷却プレート206と、上部ヒータ211とを備えている。
【0042】
筐体201は、四角筒の形状でありかつ正面側と背面側にそれぞれ正面側開口201aと背面側開口201bとを備えており、正面側開口201aに配置された正面扉202と、背面側開口201bに配置された背面メンテナンス用扉203とを備えている。
【0043】
正面扉202は基板移載部310よりPDP用基板10を出し入れするために、正面側開口201aの下端縁部に配置されたヒンジ261により開閉可能かつ密閉可能に正面側開口に配置されている。PDP用基板10を出し入れするときのみ正面扉202が開閉することで、冷却部200内の熱量が逃げることを最小限に抑えることが可能となる。正面ヒータ205は、正面扉202内側に溶剤の結露が生じないように正面扉202内側を一定温度、例えば、大略80℃前後に保持するために、正面扉202内側のほぼ全体に設けられている。
【0044】
背面メンテナンス用扉203は、冷却部200のメンテナンスを行うために、背面側開口201bの上端縁部に配置されたヒンジ262により開閉可能かつ密閉可能に背面側開口201bに配置される。背面ヒータ206は、背面扉203の内側に溶剤の結露が生じないように背面扉203の内側を一定温度例えば、大略80℃前後に保持するために、背面扉203の内側のほぼ全体に設けられている。
【0045】
揺動ローラ204は、筐体201の内部において、上記両側の扉202、203の間の下方に等間隔で横方向に平行にかつPDP用基板10が入ってくる方向に直交して複数本、例えば4本設けられ、上下移載部300に対してPDP用基板10を出し入れしかつ筐体201内で図1の左右に揺動させるように制御部600の制御の下で例えば図示しないモータにより正逆同期回転可能となっている。尚、ローラ311の一方の端部に設けた図示しない歯車に図示しないチェーンベルトを渡し掛け、チェーンベルトに図示しないモータから動力を伝達することによって、一斉に駆動されて回転するようになっている。また、PDP用基板10を左右に揺動するストロークは、ローラ204が停止した位置から例えば左に1/2ピッチと、右に1/2ピッチとの間の範囲とすることができる。ここで、ピッチとは、等間隔に配置された揺動ローラ204の配置ピッチを表す。
【0046】
上部ヒータ211は、筐体201内部の上面に溶剤の結露が生じないように筐体201内部の上面を一定温度、例えば、大略80℃前後に保持するために、筐体201内部の上面のほぼ全体に設けられて、上部ヒータ211に相対するように揺動ローラ204の下方に板状の下部冷却プレート206が複数、例えば3個、PDP用基板10を冷却するために設けられている。
【0047】
側面ヒータ207も、筐体201内部の相対する両側面側に溶剤の結露が生じないように筐体201内部の両側面を一定温度に保持するために、筐体201内部の両側面のほぼ全体にそれぞれ設けらている。ここで、冷却工程とは、PDP基板10を冷却部200内で冷却している間をいう。
【0048】
冷却プレート206には、冷却部200内にガスを給気するための給気穴241が複数個形成され、給気穴241に連通するように冷却部用ガス給気管424接続されている。また、冷却部200内のガスを外部へ排気する排気管213が、冷却部200の下部に設けられ、排出管404に連通して接続されている。
【0049】
給気穴241と冷却部用ガス給気管424とが連通することにより、冷却部用ガス給気管424から下部冷却プレート206の各給気穴241を通じてガスを冷却部200内に供給可能となり、また排気管213と排出管404とが連通することにより、冷却部内のガスを各排気穴242から排気管213を経て排出管404へ排気可能となっている。
【0050】
給気部420は、PDP用基板乾燥装置500の装置外に配設されるガスを送り出す装置、例えば、ボンプであるガス供給源421と、そのガスを加熱する予熱ヒータ438とを備えている。
【0051】
ガス供給源421は、各乾燥部100内の各上部ヒータユニット110と給排気管連結部180を介して連通している4本の乾燥部用ガス給気管423が合流して1本となった乾燥部用ガス給気管423の端部に連通して接続される。合流前の各ガス給気管423には図示しない開閉弁がそれぞれ設けられている。
【0052】
予熱ヒータ438は、4本の乾燥部用ガス給気管423が合流して一本となった乾燥部用ガス給気管423に配置される。このように配置されたガス供給源421は、例えば、乾燥部100内の設定温度が100℃のときは、予熱ヒータ438によって熱せられた大略80℃〜100℃前後のガスを各乾燥部100内に、各上部ユニット110を通じて供給することが可能となっている。
【0053】
一方、冷却部200内の下部冷却プレート206の各給気穴241と連通している冷却部用ガス給気管424は、乾燥部用ガス給気管423に配置されている予熱ヒータ438とガス供給源421との間で分岐した管である。よって、ガス供給源421は、熱せられていないガス、例えば常温のガスを冷却部用ガス給気管424と下部冷却プレート206の各給気穴241を通じて供給することが可能となっている。
【0054】
乾燥部100及び冷却部200に供給されるガスの一例としては空気を用いることができ、被乾燥物に応じてOの多く含まれた空気や、Nの多く含まれた不活性ガス等を用いる。
【0055】
上記被乾燥物とは、背面基板用のPDP用基板上10に形成された電極、透明誘電体層、リブ、又は、蛍光体層等の膜のことをいい、また前面基板用のPDP用基板上10に形成された電極または透明誘電体層の膜のことをいう。
【0056】
排気部400は、溶剤ガス結露用熱交換器401と、結露収集容器402と、熱排気ファン403と、接続排気管405とを備えている。
【0057】
排気部400の背面側に配置された溶剤ガス結露用熱交換器401の一端が排出管404と接続し、他端が接続排気管405を介して熱排気ファン403の一端と接続し、熱排気ファン403の他端は外部排気管406と接続している。
【0058】
溶剤ガス結露用熱交換器401と一端にて接続している熱排気ファン403は、各乾燥部100内部と冷却部200内部より上部ヒータユニット110及び排気管213と排出管404と溶剤ガス結露用熱交換器401とを通じて熱排気ファン403内にガスを吸い込むようにしている。そのガスが溶剤ガス結露用熱交換器401を通過するときに、ガスに含まれている溶剤が、溶剤ガス結露用熱交換器401により冷却されて液化し、溶剤ガス結露用熱交換器401の下方に配置された結露収集容器402に溜められるようにしている。よって、熱排気ファン403の他端に連通している外部排気管406より、溶剤の含まれてないガスが排気されるようになっている。なお、各乾燥部100の排気管113に連結されている排出管404には、図示しない開閉弁をそれぞれ設けても良い。
【0059】
一方、上部ヒータユニット110は、詳細には以下のように構成されている。図2〜図5において、上記上部ヒータユニット110は、上ヒータ111と、第1給排気管支持部材514と、第2給排気支持部材515と、給気管112と、排気管113と、給気管接続部の一例としての集中給気管155と、集中排気管156と、上ヒータ支持部材115と、ローラ116と、ピン117と、レール131及び132と、案内ブロック130a及び130bとを備えている。ここで、ローラ116、レール131、及びレール132とより構成する機構は、案内機構の一例でである。上ヒータ111は、板状上側基板加熱用ヒータの一例である。第1給排気管支持部材514と第2給排気管支持部材515とより構成される支持枠は、給排気管支持枠の一例である。
【0060】
レール131と132は、縦断面がL型の部材で、横方向沿いのローラ走行面131aと132aとがお互い近接されるように、互いに平行にかつPDP用基板10の上方で、PDP用基板10の搬送方向沿いに筐体101の内面の側面へ固定して設けられている。
【0061】
第1給排気管支持部材514と第2給排気管支持部材515は、縦断面が四角枠の部材で、互いに平行にかつレール131、132の内側で、PDP用基板10の搬送方向沿いに配置されている。第1給排気管支持部材514と第2給排気管支持部材515の正面側の一端は閉じられており、内部には第1通路514a及び第2通路515aが形成されている。
【0062】
第1給排気管支持部材514の背面側の他端には、集中給気管155が固定して設けられている。集中給気管155は、第1通路514aに連通し、かつ給排気管連結部180を介して乾燥部用ガス給気管423に連通して接続されている。また、第2給排気管支持部材515の背面側の他端には、集中排気管156が固定して設けられている。集中排気管156は、第2通路515aに連通し、かつ給排気管連結部180を介して排出管404に連通して接続されている。集中給気管155及び集中排気管156の接続部の先端形状については、後に給排気管連結部180を説明する際に説明する。
【0063】
ガスを乾燥部100内に給気する給気管112及び溶剤を含んだガスを乾燥部100内から排気する排気管113は、PDP用基板10の搬送方向に直交するように計5本設けられており、各々が等間隔にかつ平行となるように配置されている。給気管112の一端は、第1給排気管支持部材514に固定して設けられ、他端は第2給排気管支持部材515に固定して設けられている。同様に、排気管113の一端は、第1給排気管支持部材514に固定して設けられ、他端は第2給排気管支持部材515に固定して設けられている。各給気管112及び各排気管113は、各給気管112及び各排気管113の上面が、第1給排気管支持部材514及び第2給排気管支持部材515の上面514b及び上面515bより下方となるように、接続されている。なお、正面扉102側から排気管113、給気管112、給気管112、給気管112、排気管113の順で配置されている。また、3本の給気管112は、第1通路514aに連通するが、第2通路515aには連通せず、2本の排気管113は、第2通路515aに連通するが、第1通路514aには連通していない。従って、ガス給気源421より乾燥用ガス給気管423内に供給されるガスは、予熱ヒータ438を通って乾燥用ガス給気管423内で加熱され、加熱されたガスは、給排気管連結部180、集中給気管155、及び第1通路514aを通って、各給気管112に形成された複数の給気穴141より乾燥部100内に給気されるようになっている。また、乾燥部100内の溶剤が含まれたガスは、各排気管113に形成された各排気穴142より第2通路515aに入り、集中排気管156と給排気管連結部180を通って排出管404から排気可能となっている。
【0064】
各給気管112の各給気穴141は、図5に示すように、各給気管112の円周上で上下の軸170から傾いた、例えば時計回りに45度の位置と、反時計回りに45度の位置に、給気管112の長手方向に沿って等間隔で、千鳥状に複数個の給気穴141が形成される。
【0065】
また、各排気管113の各排気穴142は、上記給気管112の隣り合わせに配置された排気管113において、排気管113の円周上で上下の軸171から傾いた、例えば時計回りに45度の位置と、反時計回りに45度の位置に、長手方向に沿って等間隔で、千鳥状に複数個形成される。なお、排気管113は排気穴142を設ける代わりに、ステンレス粒子からなる多孔質の燒結パイプを用いても、PDP用基板10上で必要な風速と風量が得られる。
【0066】
このような給気管112と排気管113とが隣り合わせに配置された場合において、上下の軸170から反時計回りに45度の位置に形成された給気穴141と、上下の軸171から時計回りに45度の位置に形成された排気穴142とはパイプ長手方向に沿って位相が異なる関係になっている。その結果、給気穴141から供給されたガスが隣に配置された排気管113の排気穴142に直接吸い込まれず、一旦、乾燥部100内に流出した後、排気穴142に吸い込まれるようになっている。
【0067】
第1給排気管支持部材514及び第2給排気管支持部材515の外側面側の基板搬送方向沿いの両端部には、それぞれ、ピン117を介して回転自在にローラ116が取り付けられている。すなわち、ローラ116は、第1給排気管支持部材514及び第2給排気管支持部材515のそれぞれの背面側の外側面及び正面側の外側面に各々1個ずつ計4個設けられ、レール131及び132の走行面131a及び132a上で第1給排気管支持部材514及び第2給排気管支持部材515を伴って、PDP用基板10の搬送方向に沿って自在に走行可能となっている。また、ローラ116が走行面131a及び132aより脱落しないように、案内ブロック130a及び130bが、レール131及び132の走行面131a、132aの側面側に、走行面131a、132a上に沿ってレール131及び132と平行に配置されている。
【0068】
第1給排気管支持部材514及び第2給排気管支持部材515の内側面には、角材のヒータ支持部材115が取り付けられている。ヒータ支持部材115は、第1給排気管支持部材514及び第2給排気管支持部材515の内側面の正面側及び背面側に各々1個ずつ計4個配置されている。そして、大略長方形の板状の上ヒータ111が、PDP用基板10の搬送方向両側で2個ずつのヒータ支持部材115に少し隙間を設けて挟まれるように、かつ第1給排気管支持部材514及び第2給排気管支持部材515の内側面に少し隙間を設けて挟まれるように、給気管112と排気管113との上に自重で載置されている。よって、上ヒータ111は、ヒータ支持部材115、第1給排気管支持部材514、及び第2給排気管支持部材515によりPDP用基板10の搬送方向及び該搬送方向と直交する方向に移動が規制されている。
【0069】
即ち、各給気穴141より給気されたガスは、給気管112の上に載置された上ヒータ111に当たって加熱される。その加熱されたガスは、PDP用基板10上の膜に接触してこの膜を乾燥させる。そして、その乾燥により蒸発した溶剤を含むガスは、各排気穴142から排気管113内に吸引される。上ヒータ111は、ヒータ支持部材115、第1給排気管支持部材514及び第2給排気管支持部材515の間に隙間を有し、給気管112と排気管113との上に自重で載置されているだけであるので、たとえ上ヒータ111が熱で膨張したとしても、上ヒータ111と、給気管112と排気管113とヒータ部材115と第1給排気管支持部材514と第2給排気管支持部材515との相対移動が可能となり、これらの部材に対して上ヒータ111の熱膨張による歪みを生じさせない。
【0070】
なお、PDP用基板乾燥装置500の稼動中に上ヒータ111が故障した場合には、信号が制御部600に送られ、どの乾燥部100内の上ヒータ111が故障したかが操作盤に表示されるようになっている。
【0071】
第1給排気管支持部材514または第2給排気管支持部材515を乾燥部100内から引き出すと、4個のローラ116がレール131及び132上を円滑に回転して、第1給排気管支持部材514と第2給排気管支持部材515と給気管112と排気管113と上ヒータ111とを一体的かつ同時にかつ円滑に取り出すことができるようになっている。
【0072】
一方、上部ヒータユニット110の集中給気管155と、乾燥部ガス供給管423とを接続し、又は、集中排気管156と排出管404とを接続している給排気管連結部180について説明する。なお、給排気管連結部180は、給気管側と排気管側とで同一構造のものである。
【0073】
給排気管連結部180は、集中給気管155または集中排気管156の一端が挿入されて連結される筒状のソケット181と、第1圧縮バネ182と、スリーブ183と、鋼球184と、Oリング185とを備えている。ここで、給排気管連結部180は、外部給気管側接続部又は外部排気管側接続部の一例であり、ソケット181は、外部給気管側接続部材又は外部排気管側接続部材の一例である。ここで、図6及び図7において、図6及び図7の左側はPDP用基板装置500の正面側(乾燥部正面側)、図6及び図7の右側は背面側(乾燥部背面側)とし、集中給気管155、集中排気管156及びソケット181の軸方向はPDP用基板10の搬送方向沿いに配置されている。また、図6〜図8において、背面側メンテナンス用扉103に対して左側は乾燥部100の内側を示し、右側は乾燥部100の外側を示す。
【0074】
ソケット181は、段付きの円筒部材であって、乾燥部正面側から乾燥部背面側に向かう基板搬送方向沿いに、小径部181aと、小径部181aに隣接して配置されかつ外径が小径部181aより大きい中径部181bと、中径部181bに隣接して配置されかつ外径が中径部181bより大きい大径部181cとが一体的に連結されて構成されている。小径部181aの乾燥部正面側の一端部は、背面側メンテナンス用扉103に形成された穴103aに嵌合固定される一方、大径部181cは乾燥部用ガス給気管423に固定的に連結されている。
【0075】
上記ソケット181の小径部181aは、集中給気管155の接続端部155a又は集中排気管156の接続端部156aが抜き出し可能に挿入される接続端部挿入用大径穴181hをその内部に貫通して有する。上記ソケット181の中径部側の端部には、大径穴181hより若干小さい内径でかつ集中給気管155の接続端部先端部155b又は集中排気管156の接続端部先端部156bが抜き出し可能に挿入される先端部挿入用小径穴181kを有しており、大径穴181hと小径穴181kとの境界に係止段部181fが形成されて、集中給気管155の接続端部155aと接続端部先端部155bとの境界に形成された係合段部155c又は集中排気管156の接続端部156aと接続端部先端部156bとの境界に形成された係止段部156cが係止段部181fに係止されることにより、鋼球保持溝155eと後述する鋼球保持穴181gとが対向して位置決めされて、鋼球184による係合が確実に行なえるようにしている。ここで、接続端部挿入用大径穴181h及び先端部挿入用小径穴181kは、外部給気管側通路の一例である。
【0076】
一方、ソケット181の小径部181aの外面には、円筒状のスリーブ183が摺動可能に嵌合されている。
【0077】
上記中径部181bの外面には、スリーブ183の中径部側の端部が摺動可能に移動可能となっている。中径部181bの内部には、小径穴181k及び乾燥部用ガス給気管423に連通する、連通通路181mが形成されている。
【0078】
上記大径部181cは、スリーブ183の大径部側の端部183eが当て止められるスリーブ当接用段部181eを有する。大径部181cの内部には、小径穴181k及び乾燥部用ガス給気管423に連通する、連通通路181mが形成されている。
【0079】
鋼球184は、ソケット181の小径部181aの中間部に、ソケット181の軸に対して対称に複数配置された鋼球保持穴部181g内に嵌合されている。穴部181gは、内側に向かうに従い内径が小さくなるような、すり鉢状に形成されることにより、鋼球184が内側に脱落しない一方、穴部181gの底部の開口より鋼球184の一部が突出することにより、ソケット181の小径部181aの大径穴181h内に挿入された接続端部155a又は156aの外面に圧接して、大径穴181h内から接続端部155a又は156aが抜き出し不自在となるように係合可能となっている。
【0080】
スリーブ183は、ソケット181の外面に対して係合位置(図6のスリーブ183の正面側端面183fが実線の位置40にある位置)と係合解除位置(図6のスリーブ183の正面側端面183fが2点鎖線の位置41にある位置)との間で摺動可能に嵌合配置される円筒の部材である。スリーブ183の内側には、ソケット181の小径部181aの外面が嵌合可能でかつ貫通した小径穴183aと、ソケット181の小径穴183aに連続して形成されかつソケット181の中径部181bの外面が嵌合可能でかつ貫通した中径穴183bとを有している。中径穴183bとソケット181の小径部181aの外面との間でかつ中径穴183bの端面183cとソケット181の中径部181bのバネ係止用段部181dとの間には、第1圧縮バネ182が配置されて、ソケット181の中径部181bの段部181dに対して、スリーブ183を、常時、乾燥部正面側に向けて第1圧縮バネ182の付勢力で付勢することにより、スリーブ183が係合位置40に位置するようにしている。スリーブ183の係合位置40では、スリーブ183の乾燥部正面側の端部で鋼球184を鋼球保持穴181g内に嵌り込むように押圧し続けて、鋼球184が、ソケット181の小径部181aの大径穴181h内に挿入された接続端部155aの外面の鋼球保持溝155eに係合するようにしている。
【0081】
スリーブ183の小径穴183aの乾燥部正面側の端縁には、鋼球184に係合可能な穴部183dが形成されており、背面側メンテナンス用扉103の外側からの外力により、スリーブ183が、第1圧縮バネ182の付勢力に抗して、ソケット181の大径部181c側に押しやられて係合解除位置に位置させられるとき、穴部183dが鋼球保持穴181gに連結されるように位置して、鋼球保持穴181g内の鋼球184が鋼球保持穴181gの外側向きに穴部183d内まで移動可能として、ソケット181の小径部181aの大径穴181h内に挿入された接続端部155a又は156aの外面に対する鋼球184の係合を解除し、かつ、鋼球保持穴181gの外側に鋼球184が脱落しようとするのを、スリーブ183の穴部183dにより係合して阻止するようにしている。
【0082】
また、ソケット181の小径部181aの小径穴181kの内周面には、Oリング185を配置する溝181nが形成されており、該溝181nにOリング185が配置されて、先端部挿入用小径穴181k内に嵌合された接続端部先端部155b又は156bの外周面と小径穴181kの内周面との間を密閉するようにしている。
【0083】
従って、上記構成によれば、第1圧縮バネ182の付勢力により、スリーブ183は常時、係合位置40に位置し、ソケット181と、ソケット181内に挿入されている接続端部155aまたは156aとが鋼球184により係合されて、接続端部155aまたは156aは、ソケット181内に抜け止め保持される。一方、背面側メンテナンス用扉103の外側からの外力(例えば、指)でスリーブ183を第1圧縮バネ182の付勢力に抗してソケット181の大径部181c側に移動させることで、鋼球184と接続端部155aまたは156aとの係合が解除され、ソケット181内から接続端部155aまたは156aを抜き出せるようになっている。
【0084】
次に、上部ヒータユニット110に備えられている上ヒータ111と制御部600との電気的接続を行うヒータ電源連結部190について説明する。
【0085】
ヒータ電源連結部190は、上記背面側メンテナンス用扉103と一体的に分離可能な可動側電極保持部材195と、導電性第2圧縮バネ192と、連結用固定ネジ191と、絶縁部材196と、可動側電極193と、乾燥部100内の上ヒータ111に固定して設けられる固定側電極194と、固定電極保持部材197とを備えている。ここで、可動側電極193は、上側電源側接続端子及び下側電源側接続端子の一例であり、固定側電極194は、上側ヒータ側接続端子及び下側ヒータ側接続端子の一例であり、導電性第2圧縮バネは圧縮バネの一例である。
【0086】
可動側電極保持部材195は、軸心が基板搬送方向に沿った大略筒形状の導電体より構成されており、一端部が背面メンテナンス用扉103の貫通穴103b内に絶縁部材196を介して固定され、他端部は乾燥部100の外に露出している。可動側電極保持部材195の内部には、その他端から中央部にかけてバネ収納貫通穴195bを軸心に沿って有しており、バネ収納貫通穴195bの底部から可動側電極保持部材195の一端に向けて、バネ収納貫通穴195bより小さな内径の可動側電極収納貫通穴195cを軸心に沿って有している。なお、バネ収納貫通穴195bの内周面の他端部側にはメネジ部195aが形成されている。
【0087】
可動側電極193は、バネ収納貫通穴195b内に移動可能に嵌合された導電性円板部193aと、円板部193aに固定されかつ円板部193aより小径でバネ収納貫通穴195bから可動側電極収納貫通穴195cを貫通して背面側メンテナンス用扉103の乾燥部内部側に露出可能となっている導電性円柱部193bとより構成されている。
【0088】
導電性第2圧縮バネ192は、バネ収納貫通穴195b内に収納され、導電性固定ネジ191がバネ収納貫通穴195bの他端のメネジ部195aにねじ込まれることにより、固定ネジ191と可動側電極193の円板部193aとの間に第2圧縮バネ192が挟み込まれた状態となり、固定ネジ191に対して第2圧縮バネ192の付勢力が可動側電極193の円板部193aに基板搬送方向の乾燥部正面側に向けて作用して、可動側電極193の円柱部193bを基板搬送方向の乾燥部正面側に向けて突出させるように働く。また、固定ネジ191は電源部610と接続されており、電流が固定ネジ191から第2圧縮バネ192を通って可動電極193に流れるようになっている。
【0089】
固定側電極194は、可動側電極保持部材197の軸心と大略一致するように基板搬送方向沿いに乾燥部側に固定された大略筒形状の導電体より構成されている。固定側電極194は、その一端がケーブルを介して上ヒータ111及び下ヒータ121に接続され、他端の固定側電極接触面194aは、第2圧縮バネ192で付勢された可動側電極193の端面である可動側電極接触面193dに当接可能となっている。すなわち、背面側メンテナンス用扉103が閉じ位置に位置したとき、第2圧縮バネ192の付勢力により、可動側電極193の円柱部193bの可動側電極接触面193dが固定側電極194の固定側電極接触面194aに圧接して、電気的な導通を確保しつつ接触するようにしている。この結果、可動側電極接触面193dと固定側電極接触面194aとが接触することで、電源610から、可動側電極保持部材195、可動電極193、固定電極194を通って、上ヒータ111及び下ヒータ121に電流が流れるようになっている。一方、背面側メンテナンス用扉103が閉じ位置から離れる開き動作を開始した直後には、固定側電極194の固定側電極接触面194aから可動側電極193の円柱部193bの可動側電極接触面193dが離れて、両者の物理的接触が解除されると同時的に電気的導通が断たれるようになっている。なお、固定側電極接触面194aは、細かい凹凸が形成されており、より確実に、可動側電極接触面193dと接触できるようになっている。なお、上部ヒータユニット110及び下部ヒータユニット110が乾燥部100の外側に引き出せるように、背面側開口101bの開口を確保すべく背面メンテナンス用扉103を開き位置まで開くようになっている。
【0090】
なお、背面側メンテナンス用扉103に給排気管連結部180とヒータ電源連結部190とを別々に設けたが、図8、図9に示すように、集中給気管155の接続端部155aまたは集中排気管156の接続端部156aが挿入されるソケット181に上ヒータ111または下ヒータ121の電気のケーブル198を内蔵する構造としたケーブル内蔵ソケット186としても良い。
【0091】
次に、下部ヒータユニット120について、図10〜図12を基に説明する。
【0092】
下部ヒータユニット120は、下ヒータ121と、ヒータ支持枠124と、ヒータ枠125と、第2ローラ126と、第2ピン127と、第2レール151、152と、第2案内ブロック150a、150bとを備えている。ここで、第2ローラ126は下側ローラの一例であり、第2レール151、152は、下側レールの一例であり、下ヒータ121は板状下側基板加熱用ヒータの一例である。
【0093】
各第2レール151と152は、縦断面がL型の部材で、横方向沿いのローラ走行面151aと152aとがお互い近接されるように、互いに平行にかつPDP用基板10の下方で、PDP用基板10の搬送方向沿いに筐体101の内面の側面へ固定して設けられている。
【0094】
ヒータ支持枠124は、板材により大略長方形の枠になるように形成され、ヒータ支持枠124におけるPDP用基板10の搬送方向沿いの両側縁部の外側の2ヶ所に第2ローラ126が第2ピン127で回転自在に取り付けられている。第2ローラ126は、各第2レール151、152の走行面151a、152a上でヒータ支持枠124を伴って、PDP用基板搬送方向に沿って自在に走行可能となっている。また、第2ローラ126が走行面151a、152aより脱落しないように、第2案内ブロック150a、150bが、レール151及び152の走行面151a、152aの側面側に、走行面151a、152a上に沿ってレール151及びレール152と平行に配置されている。棒状の角材により形成された大略長方形のヒータ枠125は、ヒータ支持枠124の上に固定して設けられて、大略長方形の板状の下ヒータ121が、ヒータ枠125内に少し隙間を設けてヒータ支持枠124の上に自重で載置されて、下ヒータ121は、ヒータ枠125によりPDP用基板10の搬送方向及び該搬送方向と直交する方向に移動が規制されている。
【0095】
また、下ヒータ121は、ヒータ枠125との間に隙間を介してヒータ支持枠124の上に載置されているだけであるため、たとえ下ヒータ121が熱で膨張したとしても、下ヒータ121とヒータ支持枠124とヒータ枠125との相対移動は可能となり、それらの部材に対して熱膨張による歪みを生じさせない。
【0096】
ヒータ支持枠124を乾燥部100内から引き出すことで、ヒータ支持枠124に取り付けられた4個の第2ローラ126が一対の第2レール151、152上を円滑に回転して、ヒータ支持枠124の上に載置された下ヒータ121とを一体的かつ同時かつ円滑に取り出すことができるようになっている。
【0097】
また、下部ヒータユニット120の下ヒータ121は、上述した上部ヒータユニット110と同様にヒータ電源連結部190によって制御部600と接続されている。つまり、背面側メンテナンス用扉103の開き動作を開始した直後には、固定側電極194の固定側電極接触面194aから可動側電極193の円柱部193bの可動側電極接触面193dが離れて、両者の物理的接触が解除されると同時的に電気的導通が断たれるようになっている。このように、各乾燥部100におけるそれぞれの背面側メンテナス用扉103において、給気用と排気用の2個の給排気管連結部180と、上ヒータ111用と下ヒータ121用の2個のヒータ電源連結部190とを備えている。
【0098】
また、図16に示すように、下ヒータ121は、ヒータ本体188と、ヒータ本体とは異なる材質の部材189とが貼り合わされていて、ヒータ本体188の熱膨張係数と部材189の熱膨張係数とが異なるため、下ヒータ121は加熱されると反ってしまう。下ヒータ121の反りによって、PDP用基板10下面の熱分布は均一でなくなる。その結果PDP用基板10は均一に乾燥しなくなり、PDP用基板10の品質に悪影響を及ぼす。
【0099】
そこで、図11、図12に示すように、下ヒータ121が長手方向に沿って反るとした場合、長手方向沿いで下ヒータ121にリブ135を設けて、さらに長手方向に直交する方向に等間隔でリブ135を下ヒータ121に設けることで、下ヒータ121の長手方向沿いの反りは軽減される。また、溶接によって下ヒータにリブ135を設ける際、長手方向に等間隔に溶接を行うのが好ましい。なお、図10において、リブ135の図示を省略している。
【0100】
また、PDP用基板乾燥装置500の稼動中、下ヒータ121が故障した場合、信号が制御部600に送られ、どの乾燥部100内の下ヒータ121が故障したかが操作盤に表示されるようになっている。
【0101】
また、冷却部200内の背面側メンテナンス用扉203に給排気管連結部180を設けて、冷却プレート206に通じる管(図2の集中給気管155に相当する管)と、冷却部用ガス給気管424とを給排気管連結部180により接続し、排気管213と排出管404とを給排気管連結部180により接続しても良い。
【0102】
次に、筐体101から背面側メンテナンス用扉103を取り外した後、上部ヒータユニット110を乾燥部100外に取り出す場合または、下部ヒータユニット120を乾燥部100外に取り出す場合、上部ヒータユニット110または下部ヒータユニット120を受ける台車800について、図13をもとに説明する。
【0103】
台車800は、台車フレーム801と、台車フレーム801の底に取り付けられた回転自在の4個の車輪802と、台車フレーム801に対して図示しないモータの回転駆動により昇降可能な昇降部803とを備えている。
【0104】
昇降部803は、例えば、図示しないモータの回転駆動により台車フレーム801に対して昇降し適宜位置決め可能となっており、ローラ受けレール804及び805を備えている。
【0105】
ローラ受けレール804と805は、互いに平行な縦断面がL型の部材で、横方向沿いのローラ受け面804a、805aがお互い近接されるように、かつ上部ヒータユニット110及び下部ヒータユニット120のローラ116及びローラ126がローラ受け面804a、805a上を自在に走行可能となるように配置されている。よって、図示しないモータの駆動、昇降部803を台車フレーム801に対して昇降させ、ローラ受け面804a、805aの位置を、上部ヒータユニット110または下部ヒータユニット120を取り出す予定の乾燥部100に設けられている上部ヒータユニット110のローラ走行面131a及び132aの位置に適宜位置決めし、上部ヒータユニット110をローラ受け面804a、805a上に移載可能となっている。また、図示しないモータの回転駆動により、昇降部803を台車フレーム801に対して昇降させ、ローラ受け面804a、805aの位置を各乾燥部100に設けられている下部ヒータユニット120のローラ走行面151a及び152aの位置に適宜位置決めし、下部ヒータユニット120をローラ受け面804a、805a上に移載可能となっている。
【0106】
図示しないモータの回転駆動により、昇降部803を昇降させることで、ローラ受けレール804、805上に載置された上部ヒータユニット110または下部ヒータユニット120をメンテナンスし易い位置に昇降できるようになっている。
【0107】
また、上部ヒータユニット110または下部ヒータユニット120をローラ受けレール804、805上に載置したまま、作業者がメンテナンスを行う別の場所に台車800ごと車輪802の回転を伴って移動し、該場所にて図示しないモータの回転駆動により、昇降部803を昇降させることで、ローラ受けレール804、805上に載置された上部ヒータユニット110または下部ヒータユニット120をメンテナンスし易い位置に昇降できるようになっている。
【0108】
以上のように構成されたPDP用基板乾燥装置500の各乾燥部100、冷却部200、上下移載部300、排気部400、給気部420のそれぞれの動作は、制御部600に格納されている動作制御プログラムによって動作制御されている。
【0109】
なお、上記のように構成された、上記PDP用基板乾燥装置500は、以下の如く動作する。
【0110】
まず、乾燥対象のPDP用基板10が、搬入・搬出口505を通って、基板移載部310のローラ311の回転により基板移載部310に搬入される。PDP用基板10が搬入された基板移載部310、上下駆動モータ322a、322bの同期回転により、昇降し、所定の温度設定された乾燥部100に対向する位置で位置決め停止される。位置決め停止が完了すると、基板移載部310のローラ311及び、乾燥部100のローラ104の回転によって、PDP用基板10は乾燥部100内に搬入される。上記乾燥部100の正面扉102が閉じられた後、乾燥部100内の温度があらかじめ定められた温度になるように、各乾燥部100に設けられた上ヒータ111と下ヒータ121とを制御部600によって温度制御する。
【0111】
また、上記乾燥部100内の温度を維持している間、ガスが各給気管112に形成された各給気穴141より上ヒータ111に向かって供給されることで、PDP用基板10上の膜にガスが直接当たることなく、また、乾燥部100内の溶剤濃度を大略均一に保ちながら乾燥部100内を流れ、ガスがPDP用基板10の膜より蒸発した溶剤を同伴して各排気穴142を通って各排気管113へ吸い込まれ、排出管404を通って、乾燥部100内より排気される。乾燥部100内に搬入されたPDP用基板10は、所定時間で乾燥が終了し、再び基板移載部310に移載され、冷却部200に同様に搬入される。冷却部200内で冷却されたPDP用基板10は、基板移載部310を通って、基板搬入・搬出口505から搬出される。
【0112】
上述のように動作するPDP用基板乾燥装置500の乾燥部100において、上部ヒータユニット110及び、下部ヒータユニット120に取り付けられている上ヒータ111及び下ヒータ121は、故障によりまたは定期的にメンテナンスを行う必要がある。
【0113】
そこで、上ヒータ111または下ヒータ121をメンテナンスする際、各乾燥部100の高さは低いため、乾燥部100内に手を入れてメンテナスを行うのは困難であるため、上ヒータ111の備えられている上部ヒータユニット110または下ヒータ121の備えられている下部ヒータユニット120を乾燥部100内から外へ引き出して、乾燥部100外でメンテナンスを行う動作について以下に説明する。
【0114】
まず、PDP用基板乾燥装置500の稼動中に上ヒータ111が故障した場合について述べる。上ヒータ111が故障した場合、信号が制御部600に送られ、どの乾燥部100内の上ヒータ111が故障したかが操作盤に表示される。
【0115】
故障した上ヒータ111が備えられている乾燥部100に通じる乾燥用ガス給気管423に備えられた図示しない開閉弁を閉じて、乾燥用ガス給気管423からの給気を止めるとともに、排出管404に図示しない開閉弁を備えた場合、これを閉じて、排出管404からの排気を止める。
【0116】
故障した上ヒータ111が備えられている乾燥部100における背面メンテナンス用扉103を乾燥部100に対して閉じ位置にある状態で、給気管112側の給排気管連結部180と排気管113側の給排気管連結部180のそれぞれにおいて、ソケット181に対してスリーブ183を係合位置40から係合解除位置41に位置させる。これらの係合解除位置41で作業者が位置保持したまま、若しくは、何らかの係合機構でもって係合解除位置41にそれぞれ位置保持したまま、背面側メンテナンス用扉103を開く動作を開始する。この背面側メンテナンス用扉103は、最初のうちは、並行移動させることにより、給気管112側及び排気管113側のソケット181内にそれぞれ挿入されていた集中給気管155及び集中排気管156を抜き出させる。このとき、同時的に、可動側電極193の円柱部193bの可動側電極接触面193dと固定側電極194の固定側電極接触面194aとの接触を離す。これにより、給気管側ではガス供給源421と乾燥部用ガス給気管423との接続を解除するとともに、排気部400と排出管404との接続を解除し、さらに、固定側電極194言い換えれば上ヒータ111及び下ヒータ121と、電源部610との電気的接続を解除する。よって、可動電極193と固定電極194との接触が断たれて、上ヒータ111は電源と接続されなくなり、上ヒータ111の温度が次第に降下する。
【0117】
その後、上部ヒータユニット110及び下部ヒータユニット120が乾燥部100の外側に引き出せるように、背面側開口101bの開口を確保すべく背面メンテナンス用扉103を開き位置まで開く。
【0118】
以上の準備が終了すると、作業者が、PDP用基板乾燥装置500の背面側に台車800を待機させ、昇降部803を台車フレーム801に対して昇降させて、ローラ受け面804a、805aの位置を当該乾燥部100に設けられている上部ヒータユニット110のローラ走行面131a及び132aの位置に合わす。
【0119】
次いで、第1給排気管支持部材514または第2給排気管支持部材515を乾燥部100内から引き出すと、第1給排気管支持部材514及び第2給排気管支持部材515に取り付けられたローラ116が一対の乾燥部100に設けられたレール131、132上及びローラ受け804、805上を回転して、第1給排気管支持部材514と第2給排気管支持部材515と給気管112と排気管113と上ヒータ111とを一体的かつ同時にかつ円滑に乾燥部100内から台車のローラ受け804、805に移載させることができる。
【0120】
上部ヒータユニット110をローラ受けレール804、805上に載置したまま、作業者が、メンテナンスを行う場所に台車800ごと車輪802の回転を伴って移動し、該場所にてメンテナンスを行う。
【0121】
また、下部ヒータユニット120を乾燥部100から取り出す場合も、上部ヒータユニット110を取り出す場合と同様に、ヒータ支持枠124を乾燥部100から引き出すことで、ヒータ支持枠124に取り付けられたローラ126が一対のレール151、152上及びローラ受け804、805上を回転して、ヒータ支持枠124の上に載置された下ヒータとを一体的かつ同時かつ円滑に乾燥部100内から台車のローラ受け804、805に移載させることができる。
【0122】
従って、乾燥部100内から上部ヒータユニット110を取り出すことで、上ヒータ111と給気管112と排気管113とを同時に取り出すことができ、メンテナスの行い易い場所で、上ヒータ111または給気管112または排気管113のメンテナンスを容易に行うことができるようになる。
【0123】
また、乾燥部100内から下部ヒータユニット120を取り出すことで、メンテナスの行い易い場所で、下ヒータ121のメンテナンスを容易に行うことができるようになる。
【0124】
また、各々の乾燥部100のメンテナンス用背面扉103が独立して開閉しすることができ、背面メンテナンス用扉103を開けると同時に上ヒータ111及び下ヒータ121の電源が切れるようになっているため、メンテナンスを行っている乾燥部100以外の他の乾燥部100を稼動し続けることが可能となり、PDP用基板乾燥装置500の稼動率低下を軽減でき、かつ安全にメンテナンスを行うことが可能である。
【0125】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、図14、図15に示すように、PDP用基板乾燥装置500における乾燥部100の側面に側面開口701cを形成し、側面側メンテナンス用扉740を設けて、背面側からでなく側面側から取り出せる上部ヒータユニット700を構成することもできる。ここで、側面開口701cは、メンテナンス用開口部の一例であり、側面側メンテナンス用扉740は、開閉ドアの一例である。また、側面側メンテナンス用扉740が設けられる側の側面側(図14の右側)を第1側面側50とし、反対側の側面側(図14の左側)を第2側面側51とする。
【0126】
上部ヒータユニット700は、上ヒータ741と、第3給排気管支持部材710と、第4給排気管支持部材711と、第5給排気管支持部材712と、第6給排気管支持部材713と、給気管接続部の一例としての集中給気管751と、集中排気管752と、第3ローラ716と、第3ピン717と、第3レール731、732と、第3案内ブロック730a、730bとを備えている。ここで、第3ローラ716、第3レール731及び第3レール732は、案内機構の一例であり、第3ローラ716は上側ローラの一例であり、第3レール731、732は、上側レールの一例である。また、第3給排気管支持部材710、第4給排気管支持部材711、第5給排気管支持部材712及び第6給排気管支持部材713は、給排気管支持部材の一例であり、上ヒータ741は、板状上側基板加熱用ヒ−タの一例である。
【0127】
第3レール731と732は、縦断面がL型の部材で、横方向沿いのローラ走行面131a、132aがお互い近接されるように、互いに平行にかつPDP用基板10の上方で、PDP用基板10の搬送方向に直交する方向沿いに筐体101の内側面に固定して設けられている。
【0128】
第3給排気管支持部材710、第4給排気管支持部材711、第5給排気管支持部材712及び第6給排気管支持部材713は、断面が四角枠の部材で、第3給排気管支持部材710及び第4給排気管支持部材711にて対辺をなし、第5給排気管支持部材712及び第6給排気管支持部材713にて対辺をなす大略長方形の第2給排気管支持枠750になるように乾燥部100内に配置されている。第3給排気管支持部材710及び第4給排気管支持部材711は、第3レール731、732の内側で、PDP用基板10の搬送方向に直交する方向に延在して配置されている。第5給排気管支持部材712及び第6給排気管支持部材713は、PDP用基板10の搬送方向に沿って延在して配置されている。第3給排気管支持部材710及び第4給排気管支持部材711の第2側面側51の一端は閉じられており、内部には第3通路710a及び第4通路710aが形成されている。第3給排気管支持部材710及び第4給排気管支持部材711の第1側面側50の他端には、集中排気管752がそれぞれ固定して設けられている。第3給排気管支持部材710に接続された集中排気管752は、第3通路710aに連通し、かつ給排気管連結部180を介して排出管404に連通して接続されている。第4給排気管支持部材711に接続された集中排気管752は、第4通路711aに連通し、かつ給排気管連結部180を介して排出管404に連通して接続されている。
【0129】
一方、第5給排気管支持部材712は、両端を閉じられて、内部には第5通路712aが形成されている。第6給排気管支持部材712の内部には、第6通路713aが第3通路710aと第4通路711aとに連通して形成されている。つまり、第3通路710aと第4通路711aと第6通路713aとが連通し、第5通路712aは他の通路に連通していないようになっている。
【0130】
集中給気管751は、第5給排気管支持部材712の第1側面側50の面に2箇所、第5通路712aに連通して設けられている。
【0131】
給気管112及び排気管113は、PDP用基板10の搬送方向に直交するように計5本設けられており、各々が等間隔にかつ平行となるように配置されている。各給気管112の一端は、第5給排気管支持部材712に固定して設けられ、他端は第6給排気管支持部材713に固定して設けられている。同様に、各排気管113の一端は、第5給排気管支持部材712に固定して設けられ、他端は第6給排気管支持部材713に固定して設けられている。第3給排気管支持部材710、第4給排気管支持部材711、第5給排気管支持部材712及び第6給排気管支持部材713は、各給気管112及び各排気管113の上面が、第3給排気管支持部材710、第4給排気管支持部材711、第5給排気管支持部材712及び第6給排気管支持部材713の上面710b、上面711b、上面712b及び上面713bより下方となるように、接続されている。なお、正面扉102側から排気管113、給気管112、給気管112、給気管112、排気管113の順で配置されている。また、各給気管722及び各排気管723にはPDP用基板10の搬送方向に直交してそれぞれ第2給気通路722a及び第2排気通路723aが形成されており、各第2給気通路722aは第5通路712aに連通するが、第6通路713aには連通せず、各排気通路723aは、第6通路713aに連通するが、第5通路712aには連通していない。従って、集中給気管751に給排気管連結部180を介して乾燥部用ガス給気管423を連通して接続することで、ガス給気源421より供給されるガスは、予熱ヒータ438を通って乾燥用ガス給気管423内で加熱され、加熱されたガスは、給排気管接続部180、集中給気管751及び第5通路712aを通って、各給気管722に形成された複数の給気穴141より乾燥部100内に給気されるようになっている。また、乾燥部100内の溶剤が含まれたガスは、各排気管723に形成された各排気穴142より第6通路713aに入り、第4通路711a、第6通路713a、集中排気管752及び給排気管連結部180を通って排出管404から排気可能となっている。
【0132】
第3給排気管支持部材710の第2側面側51及び第4給排気管支持部材711の第1側面側50には、ピン717を介して回転自在にローラ716が取り付けられている。ローラ716は、第3給排気管支持部材710及び第4給排気管支持部材711の背面側及び正面側に各々1個ずつ計4個設けられ、レール731及び732の走行面731a、732a上で第2給排気管支持枠750を伴って搬送方向に沿って自在に走行可能となっている。また、ローラ716が走行面731a及び732aより脱落しないように、案内ブロック730a及び730bがレール731及び732の走行面731a、732a上に沿って平行に配置されている。
【0133】
大略長方形の板状の上ヒータ741が、第2給排気管支持枠750内に少し隙間を設けて各給気管722、各排気管723の上に自重で載置されて、第2給排気管支持枠750で移動が規制されている。
【0134】
第2給排気管支持枠750を乾燥部100内から引き出すと、4個のローラ716がレール731及び732上を円滑に回転して、第2給排気管支持枠750と給気管722と排気管723と上ヒータ741とを一体的かつ同時にかつ円滑にPDP用基板乾燥装置500の側面側から取り出すことができるようになっている。
【0135】
また、上部ヒータユニット700は側面メンテナンス用扉740側より取り出すと記載したが、背面メンテナンス用扉103側より取り出しても良い。
【0136】
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
【0137】
【発明の効果】
本発明の上記第1態様によれば、給排気管支持部材、給気管、排気管及び板状上側基板加熱用ヒ−タを一体的に構成し、案内機構により案内可能とする一方、開閉ドアを開くとき、給気管の給気管接続部を加熱ガスを供給する外部給気管に接続された上記開閉ドアの外部給気管側接続部から分離可能とし、排気管の排気管接続部を加熱ガスを回収する外部排気管に接続された上記開閉ドアの外部排気管側接続部から分離可能とし、さらに、上記板状上側基板加熱ヒータの上側ヒータ側接続端子を電源に接続された上記開閉ドアの上側電源側接続端子から分離可能に構成している。その結果、上記開閉ドアの上記乾燥室の外側からの外力により、上記外部給気管側接続部と上記給気管接続部との接続を解除して、さらに上記開閉ドアの上記乾燥室の外側からの外力により、上記外部排気管側接続部と上記排気管接続部との接続を解除した後、上記開閉ドアの開き動作により、上記外部給気管側接続部から上記給気管接続部が抜けるとともに、上記外部排気管側接続部から上記排気管接続部が抜ける一方、上記上側電源側接続端子が上記ヒータ側接続端子から離れることで、上記案内機構により案内されて上記乾燥室内から上記給気管及び上記排気管を上記基板加熱用ヒータ及び給排気支持部材と一体的に搬出できる。従って、乾燥室内に設置されている基板加熱用ヒータ又は給排気管を容易にメンテナンスすることができる。また、上記開閉ドアの開き動作により、上記外部給気管側接続部から上記給気管接続部が抜けるとともに、上記外部排気管側接続部から上記排気管接続部が抜けると同時的に上記上側電源側接続端子が上記ヒータ側接続端子から離れることで、上記基板加熱用ヒータに電気が通じなくなり、上記基板加熱用ヒータの温度が下がっていくことで、より安全にメンテナンスを行うことができる。
【0138】
本発明の上記第2態様によれば、上記案内機構は、上記乾燥室の両側面の上方で、上記メンテナンス用開口部に向かって延びた1対の上側レールと、上記1対の上側レール上を走行可能で、上記給排気支持部材に設けられた複数の上側ローラとを備えることで、上記上側レール上を上記上側ローラの回転を伴って上記乾燥室内から上記給気管及び上記排気管を上記基板加熱用ヒータ及び給排気支持部材とを一体的に取り出すことで、取り出し時の摩擦を少なくでき、その結果、安定して、かつ円滑に取り出すことができる。
【0139】
本発明の上記第3態様によれば、上記外部給気管側接続部は、上記外部給気管に連通する外部給気管側通路を有する筒状の部材であって、上記給気管接続部が上記外部給気管側通路内に抜き差し可能に挿入されて、上記給気管内の通路が上記外部給気管側通路に連通する外部給気管側接続部材と、給気管係合位置で上記給気管接続部に係合するように上記外部給気管側接続部材に設けられ、上記開閉ドアの外側からの外力が作用したしたとき、係合位置から、上記給気管接続部との上記係合を解除する給気管係合解除位置へ移動可能な外部給気管側係合部材とを備えることで、上記開閉ドアの外側からの外力により、上記外部給気管側係合部材を係合解除位置にそれぞれ移動させて、上記開閉ドアを開き動作により、上記外部給気管側通路内から上記給気管接続部が抜けるようになる。また、上記外部排気管側接続部は、上記外部排気管に連通する外部排気管側通路を有する筒状の部材であって、上記排気管接続部が上記外部排気管側通路内に抜き差し可能に挿入されて、上記排気管内の通路が上記外部排気管側通路に連通する外部排気管側接続部材と、排気管係合位置で上記排気管接続部に係合するように上記外部排気管側接続部材に設けられ、上記開閉ドアの外側からの外力が作用したしたとき、係合位置から、上記排気管接続部との上記係合を解除する排気管係合解除位置へ移動可能な外部排気管側係合部材とを備えることで、上記開閉ドアの外側からの外力により、上記外部排気管側係合部材を係合解除位置にそれぞれ移動させて、上記開閉ドアを開き動作により、上記外部排気管側通路内から上記排気管接続部が抜けるようになる。従って、上記外部給気管通路内に上記給気管接続部を挿入して接続し、また上記外部排気管通路内に上記排気管接続部を挿入して接続することで、より確実に接続することができるようになる。また、係合位置及び係合解除位置があることで、より確実な給気管と外部給気管との接続及び接続解除することができ、また排気管と外部排気管との接続及び接続解除することができる。
【0140】
本発明の上記第4態様によれば、上記上側電源側接続端子は、上記開閉ドアに設けられ、圧縮バネにより、常時、乾燥室内に向けて突出するように付勢され、上記開閉ドアが閉じた状態で上記上側電源側接続端子の先端が上記上側ヒータ側接続端子に接触するように構成している。その結果、上記開閉ドアの閉じ動作により、上記圧縮バネにより付勢された上記上側電源側接続端子が上記上側ヒータ側接続端子に確実に接触することで、装置の信頼性の向上が図れる。
【0141】
本発明の上記第5態様によれば、板状下側基板加熱用ヒータ及びヒータ支持枠を一体的に構成し、上記乾燥室内の下側レールと上記下側レール上を複数の下側ローラで走行可能かつ上記乾燥部内に対して出し入れ可能なヒータ支持枠とする一方、上記開閉ドアを開くとき、上記板状下側基板加熱ヒータの下側ヒータ側接続端子を電源に接続された上記開閉ドアの下側電源側接続端子から分離可能にし、さらに、上記下側電源側接続端子は圧縮バネにより、常時、乾燥室内に向けて突出するように付勢され、上記開閉ドアが閉じた状態で上記下側ヒータ側接続端子に接触する構成としている。その結果、上記開閉ドアの開き動作により、上記下側電源側接続端子が上記下側ヒータ側接続端子から離れることで、上記の下側レール上を上記ヒータ支持枠の上記下側ローラで走行させて上記乾燥室内から上記ヒータ支持枠と伴に上記基板下側加熱用ヒータを搬出できる。従って、乾燥室内に設置されている板状下側基板加熱ヒータを容易にメンテナンスすることができる。
【0142】
本発明の上記第6態様によれば、上記板状下側基板加熱用ヒ−タの下面で、上記板状下側基板加熱ヒータの長手方向沿いに複数のリブを備えることで、上記板状下側基板加熱用ヒータの熱による長手方向沿いの反りは軽減される。この結果、PDP用基板の下面の熱分布は大略均一となり、PDP用基板の乾燥後の品質を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかるPDP用基板乾燥装置の構成を示す一部断面を有する右側面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態にかかるPDP用基板乾燥装置の上部ヒータユニットの構成を示す一部断面平面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態にかかるPDP用基板乾燥装置の上部ヒータユニットの構成を示す図2における一部断面のA−A矢視図である。
【図4】本発明の第1の実施形態にかかるPDP用基板乾燥装置の上部ヒータユニットの構成を示す図3における左側部分Bの一部断面の部分拡大図である。
【図5】本発明の第1の実施形態にかかるPDP用基板乾燥装置の上部ヒータユニットにおける給気管及び排気管を表す断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態にかかるPDP用基板乾燥装置の給排気管連結部において、ソケットとプラグが鋼球によって係合された状態を表す一部断面側面図である。
【図7】本発明の第1の実施形態にかかるPDP用基板乾燥装置の給排気管連結部において、プラグの溝から鋼球が外れ、ソケットとプラグの鋼球を介しての係合が外れた状態を表す一部断面側面図である。
【図8】本発明の第1の実施形態にかかるPDP用基板乾燥装置の給排気連結部における、給排気の配管と上ヒータの電気のケーブルとを一緒にまとめたケーブル内蔵配管の構成を表すケーブル内蔵配管の軸方向に沿った断面図である。
【図9】本発明の第1の実施形態にかかるPDP用基板乾燥装置の給排気連結部における、図8のケーブル内蔵配管の縦断面図である。
【図10】本発明の第1の実施形態にかかるPDP用基板乾燥装置の下部ヒータユニットの構成を示す一部断面正面図である。
【図11】本発明の第1の実施形態にかかるPDP用基板乾燥装置の下部ヒータユニットにおける下ヒータ底面にリブを設けた構成を示す正面図である。
【図12】本発明の第1の実施形態にかかるPDP用基板乾燥装置の下部ヒータユニットにおけるリブを設けた下ヒータを表す図11のC矢視図である。
【図13】本発明の第1の実施形態にかかるPDP用基板乾燥装置における上部ヒータユニット及び下部ヒータユニットを乾燥部から取り出す際に用いる台車の構成を表す斜視図である。
【図14】本発明の第1の実施形態の第1の変形例におけるPDP用基板乾燥装置の側面側より取り出せる上部ヒータユニットの構成を示す一部断面平面図である。
【図15】本発明の第1の実施形態の第1の変形例における図14に示す上部ヒータユニットの一部断面のD−D矢視図である。
【図16】従来のPDP用基板乾燥装置の下部ヒータユニットにおける下ヒータ加熱時の下ヒータの反りを表す一部断面正面図である。
【符号の説明】
10…PDP用基板、40…係合位置、41…係合解除位置、100…乾燥部、101a…正面開口、101b…背面開口、103…背面側メンテナンス用扉、110…上部ヒータユニット、111…上ヒータ、112…給気管、113…排気管、116…ローラ、120…下部ヒータユニット、121…下ヒータ、124…ヒータ支持枠、126…第2ローラ、131…レール、132…レール、151…第2レール、152…第2レール、155…集中給気管、156…集中排気管、180…給排気管連結部、181…ソケット、181h…接続端部挿入用大径穴、181k…先端部挿入用小径穴、184…鋼球、190…ヒータ電源連結部、192…導電性第2圧縮バネ、193…可動側電極、194…固定側電極、404…排出管、423…乾燥部用ガス給気管、514…第1給排気管支持部材、515…第2給排気管支持部材、610…電源部、701c…側面開口、716…第3ローラ、722…給気管、723…排気管、731…第3レール、732…第3レール、740…側面側メンテナンス用扉、741…上ヒータ、750…第2給排気管支持枠、751…集中給気管、752…集中排気管。

Claims (6)

  1. 搬出搬入口より、PDP用基板を乾燥室内に搬入し、上記基板に対して上記基板上方の給気管及び排気管から加熱ガスを給排気して上記基板を乾燥させるPDP用基板乾燥装置において、
    上記乾燥室に上記搬出搬入口とは異なるメンテナンス用開口部に開閉可能に設けられる開閉ドアと、
    上記給気管及び上記排気管を支持し、上記乾燥室内の上方で、案内機構により案内されて上記乾燥室内に対して上記メンテナンス用開口部を通り、上記給気管及び上記排気管と伴に出し入れ可能な給排気管支持部材と、
    上記乾燥室内の上方で上記給気管及び上記排気管上に相対移動不可に載置された板状上側基板加熱用ヒ−タと、
    上記開閉ドアに設けられ、上記給気管へ上記加熱ガスを供給する外部給気管に一端が連通して接続され、他端が上記給気管に連通して分離可能に上記給気管の給気管接続部に接続され、上記開閉ドアの上記乾燥室の外側からの外力で上記接続を解除可能で、かつ解除した後に上記給気管接続部を上記開閉ドアから分離可能な外部給気管側接続部と、
    上記開閉ドアに設けられ、上記排気管から上記加熱ガスを回収する外部排気管に一端が連通して接続され、他端が上記排気管に連通して分離可能に上記排気管の排気管接続部に接続され、上記開閉ドアの上記乾燥室の外側からの外力で上記接続を解除可能で、かつ解除した後に上記排気管接続部を上記開閉ドアから分離可能な外部排気管側接続部と、
    電源部と接続され、かつ上記開閉ドアに設けられ、上記開閉ドアの閉じ位置で、上記板状上側基板加熱ヒータの上側ヒータ側接続端子に上記閉じ位置で当接して接続され、上記開閉ドアの開き動作により、上記上側ヒータ側接続端子から離れて接続が解除される上側電源側接続端子とを備えるようにして、
    上記開閉ドアの上記乾燥室の外側からの外力により、上記外部給気管側接続部と上記給気管接続部との接続を解除して、さらに上記開閉ドアの上記乾燥室の外側からの外力により、上記外部排気管側接続部と上記排気管接続部との接続を解除した後、上記開閉ドアの開き動作により、上記外部給気管側接続部から上記給気管接続部が抜けるとともに、上記外部排気管側接続部から上記排気管接続部が抜ける一方、上記上側電源側接続端子が上記ヒータ側接続端子から離れることで、上記案内機構により案内されて上記乾燥室内から上記給気管及び上記排気管を上記基板加熱用ヒータ及び給排気支持部材と一体的に搬出可能とするようにしたことを特徴とするPDP用基板乾燥装置。
  2. 上記案内機構は、
    上記乾燥室の両側面の上方で、上記メンテナンス用開口部に向かって延びた1対の上側レールと、
    上記1対の上側レール上を走行可能で、上記給排気支持部材に設けられた複数の上側ローラとを備えた請求項1に記載のPDP用基板乾燥装置。
  3. 上記外部給気管側接続部は、
    上記外部給気管に連通する外部給気管側通路を有する筒状の部材であって、上記給気管接続部が上記外部給気管側通路内に抜き差し可能に挿入されて、上記給気管内の通路が上記外部給気管側通路に連通する外部給気管側接続部材と、
    給気管係合位置で上記給気管接続部に係合するように上記外部給気管側接続部材に設けられ、上記開閉ドアの外側からの外力が作用したしたとき、係合位置から、上記給気管接続部との上記係合を解除する給気管係合解除位置へ移動可能な外部給気管側係合部材とを備え、
    上記外部排気管側接続部は、
    上記外部排気管に連通する外部排気管側通路を有する筒状の部材であって、上記排気管接続部が上記外部排気管側通路内に抜き差し可能に挿入されて、上記排気管内の通路が上記外部排気管側通路に連通する外部排気管側接続部材と、
    排気管係合位置で上記排気管接続部に係合するように上記外部排気管側接続部材に設けられ、上記開閉ドアの外側からの外力が作用したしたとき、上記係合位置から、上記排気管接続部との係合を解除する排気管係合解除位置へ移動可能な外部排気管側係合部材とを備え、
    上記開閉ドアの外側からの外力により、上記外部給気管側係合部材及び上記外部排気管側係合部材を係合解除位置にそれぞれ移動させて、上記開閉ドアを開き動作により、上記外部給気管側通路内から上記給気管接続部が抜けるとともに上記外部排気管側通路内から上記排気管接続部が抜ける請求項1または2に記載のPDP用基板乾燥装置。
  4. 上記上側電源側接続端子は、
    上記開閉ドアに設けられ、圧縮バネにより、常時、乾燥室内に向けて突出するように付勢され、上記開閉ドアが閉じた状態で上記上側電源側接続端子の先端が上記上側ヒータ側接続端子に接触する請求項1〜3のいずれか1つに記載のPDP用基板乾燥装置。
  5. 上記乾燥室の下方で、上記乾燥室内を加熱する基板加熱部をさらに備えており、
    上記基板加熱部は、
    上記乾燥室内の両側面の下方で上記メンテナンス用開口部に向かって延びた一対の下側レールと、
    上記乾燥室内の下方で上記一対の上記下側レール上を複数の下側ローラで走行可能かつ上記乾燥部内に対して上記メンテナンス用開口部を通り、出し入れ可能なヒータ支持枠と、
    上記乾燥室内の下方で上記ヒータ支持枠に相対移動不可に載置された板状下側基板加熱用ヒ−タと、
    上記開閉ドアに設けられ、上記圧縮バネにより、常時、乾燥室内に向けて突出するように付勢され、上記開閉ドアが閉じた状態で下側ヒータ側接続端子に接触する下側電源側接続端子とを備えるようにして、
    上記開閉ドアの開き動作により、上記下側ヒータ側接続端子と上記下側電源側接続端子との接触を断ち、上記一対の下側レール上を上記ヒータ支持枠の上記下側ローラで走行させて上記乾燥室内から上記ヒータ支持枠と伴に上記基板下側加熱用ヒータを搬出可能とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のPDP用基板乾燥装置。
  6. 上記板状下側基板加熱用ヒ−タの下面で、上記板状下側基板加熱ヒータの長手方向沿いに複数のリブを備える請求項5に記載のPDP用基板乾燥装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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