JP2004201211A - 圧電振動片の接合構造および圧電デバイスとその製造方法ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話装置および圧電デバイスを利用した電子機器 - Google Patents
圧電振動片の接合構造および圧電デバイスとその製造方法ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話装置および圧電デバイスを利用した電子機器 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】絶縁材料で形成され、底部が一層構成でなる基体61に対して圧電振動片32を接合する接合構造であって、前記基体の一面に設けられている電極部31と、前記電極部に塗布される導電性接着剤43と、前記圧電振動片を前記導電性接着剤に載置され、この導電性接着剤が硬化されることにより接合される前記圧電振動片とを備えており、前記導電性接着剤に含有されている導電性の粒子を含むフィラーの外形よりも大きな外形を備えるスペーサ70が適用されて、前記圧電振動片が接合されている。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電振動片の接合構造とこの圧電振動片を基体に接合し、この基体を蓋体で封止した圧電デバイスおよびその製造方法、ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話と電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
HDD(ハード・ディスク・ドライブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード等の小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、またはページングシステム等の移動体通信機器において、パッケージ内に圧電振動片を収容した圧電振動子や圧電発振器等の圧電デバイスが広く使用されている。
図15は、このような圧電デバイスの構成例を示す概略断面図である(特許文献1参照)。
図において、圧電デバイス1は、パッケージ2の内部に、圧電振動片3を収容している。パッケージ2はこの場合、絶縁材料を浅い箱状に形成したもので、内部に圧電振動片3を収容固定した後で、蓋体4により封止されるようになっている。
【0003】
パッケージ2は、セラミックのグリーンシートでなる複数の基板2a,2bを成形して積層し、焼結することにより形成されており、基板2bの内側には、成形時に材料を除去して形成した孔を設けることにより、図示するように圧電振動片3を収容する空間S1を形成している。
【0004】
圧電振動片3は、例えば水晶をエッチングすることにより、矩形の板状に形成された所謂ATカット振動片や、一端を基部として、この基部から一方に平行に延びる一対の振動腕を備える所謂音叉型振動片で構成されており、表面には図示しない駆動用の励振電極が形成されている。
この圧電振動片3は、基部3aの箇所がパッケージ2の内部空間S1で、パッケージ側に接合されて、片持ち式に支持されている。
【0005】
具体的には、パッケージ2の基板2aを基体として、基板2aの表面にパッケージ底面に設けた実装電極部(図示せず)と接続された電極部5が形成されており、この電極部5と圧電振動片3の基部3aが接合されている。
電極部5は、図15に拡大して示すように、タングステンメタライズ5aの上にニッケル5b及び金5cをメッキして形成されている。この金5cの表面に対して、導電性接着剤6を塗布し、その上に圧電振動片3の基部3aを載置して、導電性接着剤6を硬化されるようになっている。
【0006】
【特許文献1】特開平8−252533号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、圧電振動片3について、図15で説明したような接合構造とすると、この圧電振動片3を片持ち式に支持することから、導電性接着剤6の硬化の過程で、その先端部3bが上下方向に振れてしまい、圧電振動片3を水平に支持できないことがある。
そして、圧電振動片3の先端部3bの矢印A方向への傾斜が大きくなると、先端部3bがパッケージ2の基板2aの表面、または蓋体4の下面に触れてしまい、圧電振動片3のタイプが上述した音叉片振動片であると特にその振動特性に悪影響を与え、さらには、振動停止となってしまう。
また、圧電振動片3のタイプがATカット振動片である場合にも、外部からの衝撃で、圧電振動片3の先端部3bが変位し、パッケージ2の基板2aの表面または蓋体4の下面に接触してしまい、振動特性に悪影響を与えることとなってしまう。
【0008】
このため、図15における電極部5のタングステンメタライズ5aの厚みをできるだけ厚くするように形成して、圧電振動片3と基板2aとの間の距離を大きくしたり、図16のようにパッケージを形成したりする必要がある。
【0009】
図16の圧電デバイス10では、パッケージ7を基板7a,7b,7cを積層して形成する3層構造とし、中間に積層した基板7bの内側の材料を一部除去することによって、接合支持された圧電振動片3の下の領域に、凹部8を形成するようにしている。
これにより、圧電振動片3の先端部3bの下には、大きな空間が形成されることで、先端部3bは最下層の基板7aの表面と衝突しにくくなり、破損されにくくなる。
【0010】
しかしながら、パッケージ7を多数の基板を積層して形成することから、パッケージの外形寸法が大きくなり、圧電デバイスの小型化の要請に反することになる。
また、図15のように多数の基板を積層しない場合であっても、タングステンメタライズ5aを厚く形成することで、圧電振動片3と蓋体4の下面とのギャップを確保しなければならず、この結果、内部空間S1を大きくして、パッケージの外形寸法が大きくなってしまう。
【0011】
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、圧電振動片を収容するケースやパッケージの大きさを最小にしても、圧電振動片をほぼ水平に支持して、その破損等を有効に防止できる圧電振動片の接合構造と、このような接合構造を備える圧電デバイスおよびその製造方法、ならびに圧電デバイスを利用した携帯電話と電子機器を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述の目的は、第1の発明によれば、絶縁材料で形成され、底部が一層構成でなる基体に対して圧電振動片を接合する接合構造であって、前記基体の一面に設けられている電極部と、前記電極部に塗布される導電性接着剤と、前記圧電振動片を前記導電性接着剤に載置され、この導電性接着剤が硬化されることにより接合される前記圧電振動片とを備えており、前記導電性接着剤に含有されている導電性の粒子を含むフィラーの外形よりも大きな外形を備えるスペーサが適用されて、前記圧電振動片が接合されている、圧電振動片の接合構造により、達成される。
【0013】
第1の発明の構成によれば、基体の電極部に対して導電性接着剤を使用して圧電振動片の基部を接合する場合に使用する導電性接着剤には、電気的導通を可能とするための金属製の粒子や金属製のフィラーが含有されている。本発明では、特に、このようなフィラー(粒子またはフィラー)よりも大きな外形を備えるスペーサを使用して接合構造を形成している。つまり、電極部に対して導電性接着剤を塗布する場合に、この導電性接着剤に前記スペーサを混入させるか、あるいは、基体に導電性接着剤を塗布した後で前記スペーサを配置して、圧電振動片の基部を接合する構造である。これにより、電極部と圧電振動片の基部との間には、前記スペーサが介在することから、少なくともこのスペーサの外形分だけ間隔が設けられることになる。このため、基体の表面と圧電振動片との間には、従来よりも広い間隔が形成されることになる。また、スペーサが導電性接着剤内に略均一に配置され、基体と圧電振動片との間隔を、その長さ方向にわたってほぼ均一にできることで、圧電振動片を水平に支持することができる。したがって、底面を形成するための基体は一層ですむことから、基板を多数層重ねる構造と比較すると、パッケージの外形を小さく形成できる。すなわち、この発明の接合構造を利用して圧電デバイスに圧電振動片を接合すれば、パッケージやケース等の外形を小型に形成できるとともに、圧電振動片の先端部を破損するおそれがない。このため、本発明の効果として、圧電振動片を収容するケースやパッケージの大きさを最小にしても、圧電振動片をほぼ水平に支持して、その破損等を有効に防止できる。
【0014】
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記スペーサの外形が少なくとも10μmを越える大きさを備えている。
第2の発明の構成によれば、前記スペーサの外形が10μmより小さいと、圧電振動片と基体表面との間に形成される間隔が不十分となり、外部からの衝撃の際に圧電振動片の先端部が変位して基体表面と衝突し、破損されることが十分防止できない場合がある。
【0015】
第3の発明は、第1または2の発明のいずれかの構成において、前記スペーサが導電性を備える金属で形成されていることを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、導電性接着剤と一体となって圧電振動片を支持するスペーサが導電製の金属で形成されている場合には、電極部と圧電振動片との導通性能が向上し、CI(クリスタルインピーダンス)値を低く抑えることができる。
【0016】
第4の発明は、第2または3の発明のいずれかの構成において、前記スペーサが少なくとも前記導電性接着剤を適用するための筒状治具の内径よりも小さく設定されていることを特徴とする。
第4の発明の構成によれば、前記スペーサの外形が導電性接着剤を適用するためのシリンジ等の筒状治具の内径よりも小さく設定されることにより、このスペーサを導電性接着剤とを混ぜた状態で、電極部に対して前記治具を用いて塗布できるので、作業性が向上する。
【0017】
第5の発明は、第2または3の発明のいずれかの構成において、前記スペーサが少なくとも10μmを越える厚みを有し、かつ前記基体に形成されている電極部の広がりに対応した形状の板状に形成されていることを特徴とする。
第5の発明の構成によれば、前記スペーサが10μmを越える厚みを有することで、圧電振動片と基体表面との間に十分な間隔を保持できる。しかも、スペーサが、前記基体に形成されている電極部の広がりに対応した形状の板状に形成されている場合には、電極部と圧電振動片との間にスペーサを適用する作業が、電極部に対して、ひとつのスペーサを配置するだけで済むことから、作業性を向上させることができる。
【0018】
第6の発明は、第5の発明の構成において、前記スペーサが、厚み方向に傾斜する傾斜面を備える板状に形成されていることを特徴とする。
第6の発明の構成によれば、圧電振動片として、その基部の端部が薄くなるように研磨した、所謂コンベックス加工タイプの圧電振動片を使用する場合に、その研磨領域に対して、前記スペーサの傾斜面を沿わせることで、圧電振動片を容易に水平に支持する構造が得られる。
【0019】
上述の目的は、第7の発明によれば、絶縁材料で形成され、底部が一層構成でなる基体に対して圧電振動片を接合する接合構造を有し、前記基体に対して蓋体を固定して封止するようにした圧電デバイスであって、前記圧電振動片の接合構造が、前記基体の一面に設けられている電極部と、前記電極部に塗布される導電性接着剤と、前記圧電振動片を前記導電性接着剤に載置され、この導電性接着剤が硬化されることにより接合される前記圧電振動片とを備えており、前記導電性接着剤に含有されている導電性の粒子を含むフィラーの外形よりも大きな外形を備えるスペーサが適用されて、前記圧電振動片が接合されている圧電デバイスにより、達成される。
第7の発明の構成によれば、第1の発明と同様の作用により、パッケージやケース等の外形を小型にするとともに、圧電振動片の先端部を破損するおそれがない圧電デバイスを得ることができる。
【0020】
また、上述の目的は、第8の発明によれば、基体に対して圧電振動片を接合し、蓋体により封止するようにした圧電デバイスの製造方法であって、前記接合工程が、絶縁材料で形成され、底部を構成するための一層構成でなる基体に設けられた電極部に対して導電性接着剤を塗布する接着剤の塗布工程と、前記電極部に塗布された導電性接着剤に対して圧電振動片を載置して、この導電性接着剤を硬化させる硬化工程とを含んでおり、前記接着剤の塗布工程において、前記導電性接着剤にこの導電性接着剤に含有されている導電性の粒子を含むフィラーの外形よりも大きな外形を備えるスペーサを混入するようにした、圧電デバイスの製造方法により、達成される。
【0021】
第8の発明の構成によれば、接着剤の塗布工程の前に、導電性接着剤に前記スペーサを含有させている。そして、この導電性接着剤を電極部に適用して、その上に圧電振動片を載置して、導電性接着剤を硬化させる。この場合、導電性接着剤が硬化する前に、圧電振動片の基部の先端側が、重みにより沈み込んでしまうことが、導電性接着剤に混入されたスペーサにより阻止される。すなわち、圧電振動片と電極部との間にスペーサが介在して、圧電振動片の基部の先端側が沈み込んで、傾斜しないように、このスペーサが支持することで、圧電振動片が水平に支持される。
また、電極部と圧電振動片の基部との間には、前記スペーサが介在することから、従来よりも広い間隔が形成されることになる。したがって、底面を形成するための基体は一層ですむことから、基板を多数層重ねる構造と比較すると、パッケージの外形を小さく形成できる。
【0022】
また、上述の目的は、第9の発明によれば、基体に対して圧電振動片を接合し、蓋体により封止するようにした圧電デバイスの製造方法であって、前記接合工程が、絶縁材料で形成され、底部を構成するための一層構成でなる基体に設けられた電極部に対して導電性接着剤を塗布する接着剤の塗布工程と、前記電極部に塗布された導電性接着剤に対して圧電振動片を載置して、この導電性接着剤を硬化させる硬化工程とを含んでおり、前記接着剤の塗布工程において、前記圧電振動片の載置前に、前記導電性接着剤にこの導電性接着剤に含有されている導電性の粒子を含むフィラーの外形よりも大きな外形を備えるスペーサを配置する、圧電デバイスの製造方法により、達成される。
【0023】
第9の発明の構成によれば、接着剤の塗布工程の後で前記圧電振動片の載置前に、前記導電性接着剤にこの導電性接着剤に含有されている導電性の粒子を含むフィラーの外形よりも大きな外形を備えるスペーサを配置している。このため、電極部との接合に用いる前記導電性接着剤が硬化する前に、圧電振動片の基部の先端側が、重みにより沈み込んでしまうことが、前記スペーサにより阻止される。すなわち、圧電振動片と電極部との間にスペーサが介在して、圧電振動片の基部の先端側が沈み込んで、傾斜しないように、このスペーサが支持することで、圧電振動片が水平に支持される。しかも、スペーサは導電性接着剤に含有されるのではなく、導電性接着剤にスペーサを配置するようにしている。このため、シリンジ等の治具内でスペーサが詰まることがなく、可能な限り大きなスペーサを使用することができる。
また、電極部と圧電振動片の基部との間には、前記スペーサが介在することから、従来よりも広い間隔が形成されることになる。したがって、底面を形成するための基体は一層ですむことから、基板を多数層重ねる構造と比較すると、パッケージの外形を小さく形成できる。
【0024】
さらにまた、上述の目的は、第10の発明によれば、圧電振動片が接合された基体に蓋体を固定した構造を備える圧電デバイスを利用した携帯電話装置であって、前記基体と前記圧電振動片との接合構造が、前記基体の一面に設けられている電極部と、前記電極部に塗布される導電性接着剤と、前記圧電振動片を前記導電性接着剤に載置され、この導電性接着剤が硬化されることにより接合される前記圧電振動片とを備えており、前記導電性接着剤に含有されている導電性の粒子を含むフィラーの外形よりも大きな外形を備えるスペーサが適用されて、前記圧電振動片が接合されている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした携帯電話装置により、達成される。
【0025】
また、上述の目的は、第11の発明によれば、圧電振動片が接合された基体に蓋体を固定した構造を備える圧電デバイスを利用した電子機器であって、前記基体と前記圧電振動片との接合構造が、前記基体の一面に設けられている電極部と、前記電極部に塗布される導電性接着剤と、前記圧電振動片を前記導電性接着剤に載置され、この導電性接着剤が硬化されることにより接合される前記圧電振動片とを備えており、前記導電性接着剤に含有されている導電性の粒子を含むフィラーの外形よりも大きな外形を備えるスペーサが適用されて、前記圧電振動片が接合されている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした電子機器により、達成される。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は、本発明の圧電デバイスの第1の実施の形態を示しており、図1はその概略平面図、図2は図1のB−B線概略断面図である。
図において、圧電デバイス30は、圧電振動子を構成した例を示しており、圧電デバイス30は、パッケージ36内に圧電振動片32を収容している。パッケージ36は、例えば、絶縁材料として、酸化アルミニウム質のセラミックグリーンシートを成形して形成される複数の基板を積層した後、焼結して形成されている。
【0027】
すなわち、この実施形態では、パッケージ36の厚さを最小とするために、第1の基板61と第2の基板62を積層して形成されており、第2の基板62の内側の材料を除去することで、内部空間S2のスペースを形成している。この内部空間S2が圧電振動片を収容するための収容空間である。このパッケージ36を形成するための第1の基板61が本発明の「基体」に相当する。
ここで、本実施形態では、箱状のパッケージ36を形成して、圧電振動片32を収容するようにしているが、例えば、基体である第1の基板61に圧電振動片32を接合し、厚みの薄い箱状のリッドないしは蓋体をかぶせて封止する構成としてもよい。
【0028】
パッケージ36の内部空間S2内の図において左端部付近において、内部空間S2に露出して内側底部を構成する第1の基板61には、例えば、タングステンメタライズ上にニッケルメッキ及び金メッキで形成した電極部31,31が設けられている。
この電極部31,31は、外部と接続されて、駆動電圧を供給するものである。具体的には、例えば、第1の基板61の底面に実装電極部を形成し(図示せず)、この実装電極部と電極部31,31を、第1の基板61の焼成前に後述するタングステンメタライズ等を利用して形成した導電スルーホール等で接続することができる。
【0029】
この各電極部31,31の上に導電性接着剤43,43が塗布され、この導電性接着剤43,43の上に圧電振動片32の基部51の幅方向両端部に設けた引き出し電極33,33が載置されて、導電性接着剤43,43が硬化されるようになっている。
【0030】
圧電振動片32は、例えば水晶で形成されており、水晶以外にもタンタル酸リチウム,ニオブ酸リチウム等の圧電材料を利用することができる。本実施形態の場合、圧電振動片32は、小型に形成して、必要な性能を得るために、特に図示する形状とされている。
すなわち、圧電振動片32は、パッケージ36側と後述するようにして固定される基部51と、この基部51を基端として、図において右方に向けて、二股に別れて平行に延びる一対の振動腕34,35を備えており、全体が音叉のような形状とされた、所謂、音叉型圧電振動片が利用されている。
【0031】
さらに、圧電振動片32は、基部51に各振動腕34,35の近傍において、基部51の幅を縮幅するようにして設けたくびれ部、もしくは切欠き部48,48を備えている。この圧電振動片32では、この切欠き部48,48を備えることにより、各振動腕34,35からの振動の基部51側への漏れ込みが抑制されるようになっている。
各振動腕34,35には、それぞれ長さ方向に延びる溝44,44を有している。この各溝44,44は、図1のC−C線切断端面図である図3に示されているように、各振動腕34,35の表裏両面に形成されている。
【0032】
また、圧電振動片32の基部51の端部(図1では左端部)の幅方向両端付近には、上述したように、パッケージ36の電極部31,31と接続するための引き出し電極33,33が形成されている。各引き出し電極33,33は、圧電振動片32の基部51の表裏に設けられている。これらの各引き出し電極33,33は、各振動腕34,35の溝44,44内に設けた励振電極と接続されている。すなわち、図3に示すように、圧電振動片の各振動腕34,35にはそれぞれの側面と溝44内とに、互いに異極となる励振電極31a,31bが形成されている。図1の圧電振動片32の2つの引き出し電極33,33は、一方が励振電極31aに、他方が励振電極31bに対して接続されている。これにより、引き出し電極33,33から、励振電極31a,31bに駆動電圧が印加されることにより、各振動腕34,35内で電界が適切に形成され、振動腕34,35の各先端部34a,35aが互いに接近したり離間したりするように駆動されて、所定の周波数で振動する。
【0033】
パッケージ36の開放された上端には、蓋体39が接合されることにより、封止されている。蓋体39は、パッケージ36に封止固定した後で、図2に示すように、外部からレーザ光LBを圧電振動片32の金属被覆部もしくは励振電極の一部(図示せず)に照射して、質量削減方式により周波数調整を行うために、光を透過する材料,特に、薄板ガラスにより形成されている。
蓋体39として適するガラス材料としては、例えば、ダウンドロー法により製造される薄板ガラスとして、例えば、硼珪酸ガラスが使用される。
【0034】
図4は、図2の圧電振動片32の基部51付近を拡大して示す断面図であり、圧電振動片32の接合構造を示している。
図において、基体である第1の基板61に形成される電極部31は、第1の基板61の表面に配置される下地層としてのタングステン(W)メタライズ31aと、タングステンメタライズ31aの上に順次設けられるニッケル(Ni)メッキ層31b、金(Au)メッキ層31cを有している。
タングステンメタライズ31aは、本実施形態では、特に、塗布厚を薄くして形成することができる。
【0035】
電極部31は、既に説明したように、図示しない実装電極部と接続されており、この電極部31上に導電性接着剤43が適用されている。そして、この導電性接着剤43にスペーサ70を混入させるか、あるいは導電性接着剤43を塗布した後でスペーサ70を配置して、その上から圧電振動片32の基部51を載置し、例えばさらに上から加重することにより、図示した構造が形成されている。
【0036】
この接合構造において特徴的なのは、導電性接着剤43内に並列的に均一な状態で複数もしくは多数のスペーサ70が配置されて圧電振動片32が接合されていることである。
ここで、導電性接着剤43としては、接合力を発揮する接着剤成分(バインダー成分)としての合成樹脂剤に、導電性のフィラー(銀製の細粒等の導電粒子を含む)および、所定の溶剤を含有させたものが使用できる。
【0037】
導電性接着剤43は、加熱されることにより硬化する過程で溶剤の揮発とバインダー自体の収縮により、塗布量に対して所定の収縮率をもつ。そして、導電性接着剤43は、バインダーの相違によりいくつかの種類に分類され、例えば、熱可塑系の導電性接着剤では、ほぼ40ないし50パーセントの高い収縮率を持つ。このような導電性接着剤としては、具体的には、例えば、テクノアルファ社の「101G(STAYSTIK)」を用いることができる。これ以外にも、ポリイミド系の導電性接着剤では、ほぼ5ないし10パーセントの収縮率を持ち、例えば、藤倉化成の「XA412P−700」シリーズを用いることができる。また、シリコーン系の導電性接着剤では、ほぼ10パーセント未満の収縮率を持ち、例えば、藤倉化成の「XA819A」シリーズを用いることができる。
そして、これらの導電性接着剤を上述の種類の中で選択する上では、後述する製造工程で説明する接着剤の収縮率とスペーサの機能が発揮されることによるセルフアライメント効果を重視する場合には、比較的収縮率が高いものを選択すると好ましい。
【0038】
図4のスペーサ70は、導電性接着剤43のフィラー(図示せず)の外形よりも大きなものを使用する。導電性接着剤43に含有されるフィラーは、10μm程度の外形寸法にとどまるため、この大きさを超える大きさのスペーサ70を用いることが好ましく、例えば、30μmないし50μm程度の外形寸法のものが適している。
スペーサ70としては、導電性のものも非導電性のものも使用できる。例えば、導電性のものとしては、例えば、鉄製の球体その他の所定形状を備えるものである。非導電性のものとしては、ガラス製や耐熱剛性樹脂製のビーズ等を用いることができる。
【0039】
本実施形態に係る圧電振動片32の接合構造は以上のように構成されており、電極部31と圧電振動片32の基部51との間には、スペーサ70が介在することから、少なくともこのスペーサ70の外形分だけ間隔が設けられることになる。このため、第1の基板61の表面と圧電振動片32との間には、従来よりも広い間隔が形成されることになる。
そして、従来のように厚く塗布した導電性接着剤の中に、圧電振動片32の先端側が下がるような姿勢で沈みこんでしまうことがないように、スペーサ70が図示するように導電性接着剤43と一体となって圧電振動片32を水平に支持することができる。
【0040】
このため、パッケージ36の底面には、圧電振動片32の先端部34a(図2参照)を形成するための凹部等を設ける必要がないことから、パッケージ36の底面を形成するための基体は、第1の基板61だけでよく多層構造を必要としてない。これにより、基板を多数層重ねる構造と比較すると、パッケージの外形を小さく形成できる。すなわち、この実施形態の接合構造を利用して圧電デバイス30に圧電振動片32を接合すれば、パッケージ36の外形を小型に形成できるから、圧電デバイス30の小型化をはかることができるとともに、圧電振動片32の先端部を破損するおそれがない。
【0041】
(圧電デバイスの製造方法)
図6及び図7は、圧電デバイス30の製造工程の要部である圧電振動片32の接合方法を工程順に示す概略断面図である。
圧電デバイス30の製造方法のうち、圧電振動片32については、すでにその構造を説明し、例えば、水晶ウエハをエッチングして、既に説明した形状を形成するとともに、必要な励振電極を形成することで、従来と同様に製造することができるので、詳しい説明は省略する。
【0042】
図6(a)に示されているように、例えば、所定の溶液中にセラミックパウダを分散させ、バインダを添加して生成される液体をシート状に成形して得た、所謂グリーンシートを用いて、板状とした第1の基板61を形成し、その上に、内側の材料を一部除去した第2の基板62を重ねて、電極部31を形成する。
電極部31は、焼成前の第1の基板61上に、図4で示したように、タングステンメタライズ31aを塗布し、焼成した後で、タングステンメタライズ31aにニッケルメッキ31bおよび金メッキ31cを順次施すことで形成される。
【0043】
(接着剤の塗布工程)
接着剤の塗布工程は、最も単純な手法としては、導電性接着剤43の中に、予めスペーサ70を所定量混入し、その塗布治具として、例えば、シリンジ等を用いて、スペーサ70を含んだ導電性接着剤43を、電極部31に塗布する方法も考えられる。この場合には、一回の塗布作業で導電性接着剤43とスペーサ70とを適用できるという利点がある。しかし、一般に細い筒状もしくは管状の構造を持つシリンジの内径はきわめて細い。このため、混入されるスペーサ70の外形が大きいとシリンジが詰まってしまう。また、そのために使用できるスペーサ70の外形寸法や形状に制限を受けるという問題もある。
【0044】
このような欠点をなくす方法として、次のような手法が考えられる。
図6(b)に示すように、第1の導電性接着剤43aを適用する。この第1の導電性接着剤43aは、圧電振動片32を接合するのに必要な導電性接着剤の全量の約半分の分量の導電性接着剤を使用して、これを電極部31上に塗布する。
次に、図6(c)に示すように、第1の導電性接着剤43aの上に、複数または多数のスペーサ70を配置する。この場合、好ましくは、図5に示すようなスペーサ71やスペーサ72を用いることができる。
【0045】
図5において、スペーサ71は、球形をしており、金属球体やガラスビーズである。また、スペーサ72は、円柱形の短いロッド状のスペーサである。
これらに代表されるスペーサ70を図6(c)に示すように、並列的に均一に、例えばひとならべにして第1の導電性接着剤43aに配置する。その上から、図6(d)に示すように、第2の導電性接着剤43bを塗布する。この第2の導電性接着剤43bは、圧電振動片32を接合するのに必要な導電性接着剤の全量の約半分の分量の導電性接着剤を使用することができる。
【0046】
次に、図7(e)に示すように、第2の導電性接着剤43bの上に圧電振動片32の基部51を載置し、好ましくは、圧電振動片32の先端部34aはやや上に向くように配置される。
これにより、図7(f)に示すように、第1の導電性接着剤43aおよび第2の導電性接着剤43bは、図示の点線の状態から実線の状態への変化として示されているように、導電性接着剤43が加熱されて硬化する過程で、所謂セルフアライメント効果により、圧電振動片32の先端部34aは矢印E方向に変位し、水平状態となる。ここで、圧電振動片32の先端部34aが、下向きにならないのは、圧電振動片32の基部51と電極部31との間に、複数もしくは多数のスペーサ70が介在して、互いに等しい径寸法の間隔を保持するからである。
【0047】
(封止工程)
かくして、図7(g)に示すように、例えば真空雰囲気中で、パッケージ36の上端に例えば低融点ガラス等のロウ材47を適用して、蓋体39を固定することにより、パッケージ36に対して蓋体39による封止を行う(蓋封止)。次いで、必要により、図2で説明したように、外部から透明な蓋体39を透過させてレーザ光LB等を圧電振動片32に照射し、励振電極等の金属被覆部の一部を蒸散させ、質量削減方式による周波数調整を行い、圧電デバイス30を完成させることができる。
【0048】
図8は、図4で説明した圧電振動片32の接合構造の変形例を示している。この図において、図4と同一の構成には共通する符号を付して重複する説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図8の変形例で、図4の接合構造と相違するのは、スペーサ73の構造である。このスペーサ73は、例えば、少なくとも10μmを越える厚みを有し、かつ前記基体に形成されている電極部の広がりに対応した形状の板状に形成されている。
【0049】
つまり、スペーサ73は、図5のスペーサ71や72と異なり、所定の面積の拡がりをもつような偏平なスペーサであり、その厚みを10μmを越えるものとすることで、図8のように導電性接着剤43内に配置することで、電極部31と圧電振動片32の基部51との間に、少なくとも10μmを超える間隔を保持することができる。
スペーサ73としては、図9(a)に示すように、例えば、一辺が0.5mm程度の矩形の薄い板状のスペーサ73−1や、図9(b)に示すように、例えば、直径が0.5mm程度の偏平な板状の円柱形状でなるスペーサ73−2等を使用することができる。
【0050】
図10及び図11は、図8の接合構造の変形例に対応した圧電振動片32の接合方法を工程順に示す概略断面図である。
図10及び図11に示す工程は、図6及び図7の対応する工程をほとんど同じであり、使用するスペーサの形状が異なるだけであるから、重複する説明は省略する。
【0051】
したがって、図8の接合構造においては、スペーサ73が、第1の基板61に形成されている電極部31の広がりに対応した形状であるため、電極部31に対して、ひとつのスペーサ73を配置するだけで、電極部31と圧電振動片32との間にスペーサを適用することができる(図10(c)参照)ので、作業性を格段に向上させることができる。
また、ひとつの広い面積をもつスペーサ73を使用していることから、圧電振動片32をより均一な高さで安定的に支持することができる。
【0052】
図12は、図4で説明した圧電振動片32の接合構造のさらに異なる変形例を示している。この図において、図4と同一の構成には共通する符号を付して重複する説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
図12の変形例で、図4の接合構造と相違するのは、スペーサ75の構造である。このスペーサ75は、図13に示すように、全体に板状に形成されており、厚み方向に傾斜する傾斜面75aを備える形態とされている。
【0053】
このようなスペーサ75は、図12に示すように、基部51の端部が厚みを減少させるように研磨された研磨領域51aを有する、所謂コンベックスタイプの圧電振動片32−1を接合する構造に適している。
図示されているように、スペーサ75を、圧電振動片32−1の基部51の研磨領域51aに対して、スペーサの傾斜面75aを互いの厚みの変化が逆相となるように位置させる。これにより、水平保持が難しい圧電振動片32−1を容易に水平に支持する構造が得られる。
【0054】
図14は、本発明の上述した実施形態に係る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装置の概略構成を示す図である。
図において、送信者の音声を受信するマイクロフォン308及び受信内容を音声出力とするためのスピーカ309を備えており、さらに、送受信信号の変調及び復調部に接続された制御部としての集積回路等でなるCPU(Central
Processing Unit)301を備えている。
CPU301は、送受信信号の変調及び復調の他に画像表示部としてのLCDや情報入力のための操作キー等でなる情報の入出力部302や、RAM,ROM等でなる情報記憶手段303の制御を行うようになっている。このため、CPU301には、圧電デバイス30が取り付けられて、その出力周波数をCPU301に内蔵された所定の分周回路(図示せず)等により、制御内容に適合したクロック信号として利用するようにされている。このCPU301に取付けられる圧電デバイス30は、圧電デバイス30等単体でなくても、圧電デバイス30等と、所定の分周回路等とを組み合わせた発振器であってもよい。
【0055】
CPU301は、さらに、温度補償水晶発振器(TCXO)305と接続され、温度補償水晶発振器305は、送信部307と受信部306に接続されている。これにより、CPU301からの基本クロックが、環境温度が変化した場合に変動しても、温度補償水晶発振器305により修正されて、送信部307及び受信部306に与えられるようになっている。
【0056】
このように、制御部を備えたデジタル式携帯電話装置300のような電子機器に、上述した実施形態に係る圧電振動片32の接合構造と、この接合構造を有する圧電デバイス30を利用することにより、パッケージを小型に形成しても、圧電振動片に破損が生じないので、正確なクロック信号を生成することができる。
【0057】
本発明は上述の実施形態に限定されない。各実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
また、この発明は、パッケージや箱状の蓋体に被われるようにして、内部に圧電振動片を収容するものであれば、圧電振動子、圧電発振器等の名称にかかわらず、全ての圧電デバイスに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電デバイスの実施形態を示す概略平面図。
【図2】図1のB−B線概略断面図。
【図3】図1のC−C線概略端面図。
【図4】図2の一部を拡大して圧電振動片の接合構造の例を示す概略断面図。
【図5】図4の圧電振動片の接合構造に使用されるスペーサの例を示す概略斜視図。
【図6】本発明の実施形態の圧電デバイスの製造工程の要部である圧電振動片の接合方法を工程順に示す概略断面図。
【図7】本発明の実施形態の圧電デバイスの製造工程の要部である圧電振動片の接合方法を工程順に示す概略断面図。
【図8】図4の接合構造の変形例を示す概略断面図。
【図9】図8の圧電振動片の接合構造に使用されるスペーサの例を示す概略斜視図。
【図10】図4の変形例に対応した圧電デバイスの製造工程の要部である圧電振動片の接合方法を工程順に示す概略断面図。
【図11】図4の変形例に対応した圧電デバイスの製造工程の要部である圧電振動片の接合方法を工程順に示す概略断面図。
【図12】図4の接合構造のさらに他の変形例を示す概略断面図。
【図13】図12の圧電振動片の接合構造に使用されるスペーサの例を示す概略斜視図。
【図14】本発明の実施形態に係る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装置の概略構成を示す図。
【図15】従来の圧電デバイスの一例を示す概略断面図。
【図16】圧電デバイスの他の構成例を示す概略断面図。
【符号の説明】
30・・・圧電デバイス、32・・・圧電振動片、34,35・・・振動腕、31・・・電極部、31a・・・タングステンメタライズ、31b・・・ニッケルメッキ層、31c・・・金メッキ層、70,71,72,73,75・・・スペーサ、61・・・第1の基板(基体)。
Claims (11)
- 絶縁材料で形成され、底部が一層構成でなる基体に対して圧電振動片を接合する接合構造であって、
前記基体の一面に設けられている電極部と、
前記電極部に塗布される導電性接着剤と、
前記圧電振動片を前記導電性接着剤に載置され、この導電性接着剤が硬化されることにより接合される前記圧電振動片と
を備えており、
前記導電性接着剤に含有されている導電性の粒子を含むフィラーの外形よりも大きな外形を備えるスペーサが適用されて、前記圧電振動片が接合されている
ことを特徴とする、圧電振動片の接合構造。 - 前記スペーサの外形が少なくとも10μmを越える大きさを備えていることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動片の接合構造。
- 前記スペーサが導電性を備える金属で形成されていることを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の圧電振動片の接合構造。
- 前記スペーサが少なくとも前記導電性接着剤を適用するための筒状治具の内径よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項2または3のいずれかに記載の圧電振動片の接合構造。
- 前記スペーサが少なくとも10μmを越える厚みを有し、かつ前記基体に形成されている電極部の広がりに対応した形状の板状に形成されていることを特徴とする、請求項2または3のいずれかに記載の圧電振動片の接合構造。
- 前記スペーサが、厚み方向に傾斜する傾斜面を備える板状に形成されていることを特徴とする、請求項5に記載の圧電振動片の接合構造。
- 絶縁材料で形成され、底部が一層構成でなる基体に対して圧電振動片を接合する接合構造を有し、前記基体に対して蓋体を固定して封止するようにした圧電デバイスであって、
前記圧電振動片の接合構造が、
前記基体の一面に設けられている電極部と、
前記電極部に塗布される導電性接着剤と、
前記圧電振動片を前記導電性接着剤に載置され、この導電性接着剤が硬化されることにより接合される前記圧電振動片と
を備えており、
前記導電性接着剤に含有されている導電性の粒子を含むフィラーの外形よりも大きな外形を備えるスペーサが適用されて、前記圧電振動片が接合されている
ことを特徴とする、圧電デバイス。 - 基体に対して圧電振動片を接合し、蓋体により封止するようにした圧電デバイスの製造方法であって、
前記接合工程が、
絶縁材料で形成され、底部を構成するための一層構成でなる基体に設けられた電極部に対して導電性接着剤を塗布する接着剤の塗布工程と、
前記電極部に塗布された導電性接着剤に対して圧電振動片を載置して、この導電性接着剤を硬化させる硬化工程と
を含んでおり、
前記接着剤の塗布工程において、前記導電性接着剤にこの導電性接着剤に含有されている導電性の粒子を含むフィラーの外形よりも大きな外形を備えるスペーサを混入する
ことを特徴とする、圧電デバイスの製造方法。 - 基体に対して圧電振動片を接合し、蓋体により封止するようにした圧電デバイスの製造方法であって、
前記接合工程が、
絶縁材料で形成され、底部を構成するための一層構成でなる基体に設けられた電極部に対して導電性接着剤を塗布する接着剤の塗布工程と、
前記電極部に塗布された導電性接着剤に対して圧電振動片を載置して、この導電性接着剤を硬化させる硬化工程と
を含んでおり、
前記接着剤の塗布工程において、前記圧電振動片の載置前に、前記導電性接着剤にこの導電性接着剤に含有されている導電性の粒子を含むフィラーの外形よりも大きな外形を備えるスペーサを配置する
ことを特徴とする、圧電デバイスの製造方法。 - 圧電振動片が接合された基体に蓋体を固定した構造を備える圧電デバイスを利用した携帯電話装置であって、
前記基体と前記圧電振動片との接合構造が、
前記基体の一面に設けられている電極部と、
前記電極部に塗布される導電性接着剤と、
前記圧電振動片を前記導電性接着剤に載置され、この導電性接着剤が硬化されることにより接合される前記圧電振動片と
を備えており、
前記導電性接着剤に含有されている導電性の粒子を含むフィラーの外形よりも大きな外形を備えるスペーサが適用されて、前記圧電振動片が接合されている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにしたことを特徴とする、携帯電話装置。 - 圧電振動片が接合された基体に蓋体を固定した構造を備える圧電デバイスを利用した電子機器であって、
前記基体と前記圧電振動片との接合構造が、
前記基体の一面に設けられている電極部と、
前記電極部に塗布される導電性接着剤と、
前記圧電振動片を前記導電性接着剤に載置され、この導電性接着剤が硬化されることにより接合される前記圧電振動片と
を備えており、
前記導電性接着剤に含有されている導電性の粒子を含むフィラーの外形よりも大きな外形を備えるスペーサが適用されて、前記圧電振動片が接合されている圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにしたことを特徴とする、電子機器。
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