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JP2004293793A - 液封防振装置 - Google Patents

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JP2004293793A
JP2004293793A JP2004137758A JP2004137758A JP2004293793A JP 2004293793 A JP2004293793 A JP 2004293793A JP 2004137758 A JP2004137758 A JP 2004137758A JP 2004137758 A JP2004137758 A JP 2004137758A JP 2004293793 A JP2004293793 A JP 2004293793A
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Yamashita Rubber Co Ltd
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Yamashita Rubber Co Ltd
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Abstract

【目的】 複数の部材からなる仕切部材を正確に位置決めして組み立てる。
【構成】 ハウジング4内の略密閉空間をダイアフラム5によって区画して設けた液室を、さらに仕切壁によって第1室7と第2室8に区画し、両液室をオリフィスで連通させる。仕切壁は、ゴム仕切壁6と金属製のリングプレート10及び仕切壁支持部材14を備え、ゴム仕切壁6の外周部であってオリフィス通路9が形成されたオリフィス部6aを仕切壁支持部材14の環状溝に嵌合し、オリフィス溝9を覆うようにリングプレート10を被せる。このとき、ゴム仕切壁6から突出する位置決突起6b、6cをリングプレート10及び仕切壁支持部材14の各位置決穴10b及び14hへ嵌合して相互に位置決めする。
【選択図】図7

Description

この発明は自動車のサスペンションマウントゴムやエンジンマウントゴムのような液封防振装置に係り、特に非線形特性を発揮できるものに関する。
このような液封防振装置の一例として、特開昭64−1566号には、車体側に取付けられる第1のブラケットと、振動部材側へ取付けられる第2のブラケットと、これら両部材間に設けられるゴム部と、ゴム部内に設けた液室と、この液室を2室に区割するゴム仕切壁とを備え、ゴム仕切壁には、2つの液室を連通するオリフィス部と、中央部を薄肉して形成されたメンブラン部とを一体に形成したものが示されている。
特開昭64−1566号公報
このような液封防振装置において、仕切壁を、オリフィス通路が形成されたゴム仕切壁と、この上へ重ねられることによりオリフィスを形成する金属製のリングプレートで構成することが考えられるが、この場合にはゴム仕切壁とリングプレートの位置決めが重要となる。そこで本願はこのような位置決めをようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため請求項1に係る液封防振装置は、車体側又は振動部材側のいずれか一方へ取付けられる第1の連結部材と、他方へ取付けられる第2の連結部材と、これら両部材間に設けられる弾性体と、この弾性体と、第1又は第2の連結部材によって形成される壁部の間に設けられる液室と、この液室を2室に区割するとともに周囲を前記第1又は第2の連結部材のいずれか一方側へ固定される仕切壁と、この仕切壁によって区画された2つの液室間を連結するオリフィスとを備えた液封防振装置において、
前記仕切壁は、前記オリフィスを構成するオリフィス通路が形成されたゴム仕切壁とこの上へ重ねられて前記オリフィス通路を覆う金属製のリングプレートを備えるとともに、
前記ゴム仕切壁から位置決突起を形成し、この位置決突起を前記リングプレートに形成された位置決穴へ嵌合させることにより、前記ゴム仕切壁とリングプレートを位置決めしたことを特徴とする。
請求項2は、上記請求項1において、前記仕切壁が、前記ゴム仕切壁の前記オリフィス通路が形成されたオリフィス部を嵌合する仕切壁支持部材を備え、この仕切壁支持部材に設けた位置決穴へ前記ゴム仕切壁の位置決突起を嵌合させることにより、前記ゴム仕切壁と仕切壁支持部材を位置決めしたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、ゴム仕切壁の上へリングプレートを重ね、位置決穴へゴム仕切壁の位置決突起を嵌合すると、ゴム仕切壁とリングプレートが位置決めされて重ね合わされ、オリフィスが形成される。このため、オリフィスを正確に形成でき、かつゴム仕切壁が金属製のリングプレートへ密着して確実にシールできる。
請求項2の発明によれば、ゴム仕切壁のオリフィス部を仕切壁支持部材へ嵌合するとき、仕切壁支持部材の位置決穴へゴム仕切壁の位置決突起を嵌合すると、ゴム仕切壁と仕切壁支持部材が位置決めされて重ね合わされる。
図1及び図2に基づいてエンジンマウントとして構成された一実施例を説明する。図2はエンジンマウントの全断面図であり、図1はその要部を拡大した図である。まず図2においてこのエンジンマウントは、振動側であるエンジンへ取付けられる第1の連結部材1と、車体側と連結する第2の連結部材2とがゴム3を介して連結されている。但し、エンジン側と車体側の連結関係は逆でもよい。
第1の連結部材1は図で下方へ開放された椀状をなし、その開放部にはハウジング4が取付けられ、これら第1の連結部材1とハウジング4の内部に略密閉空間を形成し、ダイアフラム5によってゴム3側に非圧縮性の液体が封入された液室が区画形成されている。
この液室はゴム仕切壁6によってゴム3側の第1室7とゴム仕切壁6より下方の第2室8に区画され、両室はゴム仕切壁6の外周部であるオリフィス部6aに形成されたオリフィス通路9によって連通されている。オリフィス通路9はリングプレート10で覆われ、その一部に形成された連通孔10aで一端が第1室7と連通し、かつ他端は後述するように第2室8と連通している。
ゴム仕切壁6はオリフィス通路9が形成されたオリフィス部6a、中間部のメンブラン部11、その下面に形成された押し当て部12とで構成される。
図1に明らかなように、押し当て部12は分離溝13により、ゴム仕切壁6から先端側が分離されたリップ状部分であり、本実施例の場合その先端はメンブラン部11が弾性変形しない初期状態から押し当て部12の先端が仕切壁支持部材14の内壁14bへ当接している。
また、内壁14bは押し当て部12の先端が当接するための不動部の一具体例であり、押し当て部12は主たる振動の入力方向(メンブラン部11の中心軸線に平行な方向)と直交する方向から突き当たるようになっている。
仕切壁支持部材14はリング溝14eを有するリング状の部材であり、リングプレート10と平行にゴム仕切壁6の反対面(裏面)に沿うとともに、リング溝14eにはオリフィス部6aが嵌合し、かつ内周側先端14aが分離溝13内へ入り込んで、その先端がリングプレート10と平行に中心側へ屈曲している。
押し当て部12は、先端が仕切壁支持部材14へ押し当てられており、メンブラン部11が図の下方へ屈曲変形する場合、仕切壁支持部材14へ押しつけられて変形することにより、メンブラン部11の変形量増大に対して非線形的に増大する反発力を生じ、その結果、メンブラン部11の変形程度を規制するようになっている。
ゴム仕切壁6を嵌合した仕切壁支持部材14は上側にリングプレート10を乗せ、下側にダイアフラム5の周囲に形成された取付プレート5aを重ねた状態で仕切壁支持部材14の開口部に形成された大径部4bの段部4c上に重ねられ、さらにリングプレート10上に第1の連結部材1の下端部に形成された外向きのフランジ部1aを重ね、フランジ部1a上に、リングプレート10と、仕切壁支持部材14の外壁14cの先端とを重ねた状態で、ハウジング4の先端4aをカシメて全体を固着する。
このとき、先端4aのカシメ程度を調整することにより、リングプレート10をゴム仕切壁6側へ圧接して、リングプレート10の下方すなわちオリフィス部6a側をメンブラン部11側よりも圧縮して締めしろ11aの形成を調節する。但し、この締めしろ11aは後述する別実施例に示すように、設けないようにもできる。
図3は、押し当て部12の変形例であり、その先端部にテーパー15、16を設け、それぞれの角度(A,B)を変化させることにより、先端が仕切壁支持部材14へ突き当たる程度を変化させると、押し当て部12の接触面積がメンブラン部11の弾性変形に応じて増大するように変化するとともに、その変化の仕方が異なるため、様々な非線形特性が得られる。なお、押し当て部12の肉厚を多段の階段状にしても同様な特性変化を期待できる。
第7図は、仕切壁部分の構造を詳細に説明するものである。リングプレート10はドーナツ板状の金属製部材であり、一部にオリフィス連通孔10aと、位置決穴10bが形成されている。
ゴム仕切壁6は中央部をメンブラン部11とし、このメンブラン部11はオリフィス部6aより薄肉で弾性変形が容易である。オリフィス部6aの上面でリングプレート10によって覆われる部分には、略U字状断面で上方へ開放されたリング溝9cがほぼ全周に形成されている。
リング溝9cとこの開口部を覆うリングプレート10によってオリフィス通路9が略リング状に形成される(図2参照)。リング溝9cの一端部に形成された広幅部9aは連通孔10aと重なる。リング溝9cの他端部は下方へ延びて裏面へ開口する貫通穴9bと接続し、貫通穴9bは仕切壁支持部材14のオリフィス連通穴14gと重なる。
仕切壁支持部材14はオリフィス部6aを嵌合するためのリング溝14eを備えたカップ(cup)状の金属製部材であり、リング溝14eは間隔を持って同心円上に配置された外壁14cと内壁14b及び底部14dで形成されている。仕切壁支持部材14のリング溝14eよりも内方に形成された中央穴14fにはメンブラン部11が入る。底部14dには、前記オリフィス連通穴14gと位置決穴14hが形成されている。一方、ゴム仕切壁6のうちオリフィス部6aの上下各表面には、位置決突起6b及び、6cが形成されている。
そこで、リングプレート10、ゴム仕切壁6及び仕切壁支持部材14を互いに重ねて、これらの3部材を一体化するとき、位置決突起6b及び6cをそれぞれリングプレート10の位置決穴10b及び仕切壁支持部材14の位置決穴14hと嵌合させると、広幅部9aと連通孔10aが重なり、同時に貫通穴9bが仕切壁支持部材14のオリフィス連通穴14gと重なる。このため、第1室7と第2室8がオリフィス通路9を介して連通する。このとき金属製のリングプレート10とゴム仕切壁6の上面は密に接触してオリフィス溝9を確実にシールでき、かつオリフィスの連通穴10aの位置を正確に位置決めできるので、オリフィスを正確に形成できる。また、仕切壁支持部材14側も同様であり、オリフィス連通穴14gの位置が正確になる。
図4乃至図6は本発明の液封防振装置によって得られるメンブラン部のバネ特性を説明するためのグラフである。このうち、図4はメンブラン部のバネ特性を示すグラフであり、横軸に変位、縦軸にバネ力を示す。図5は減衰特性を示すグラフであり、横軸に入力振動の周波数、縦軸に減衰係数を示す。図6は動バネ特性を示すグラフであり、横軸に入力振動の周波数、縦軸に動バネ係数を示す。
これらの図は、メンブラン部において、より非線形になったバネ特性が得られることを示している。また、エンジンマウントの場合、エンジンの収れん性が必要とされる変位域での減衰特性は図5のように高減衰特性となり、エンジンの防振(音、振動)が必要とされる変位域での動バネ特性は図6のように低動バネ特性となり、高減衰と低動バネの両立が計れる。
そのうえ、押し当て部12を、メンブラン部11が弾性変形しない初期状態から内壁14bに当接させておくことにより、メンブラン部11の弾性定数変化を階段の無い滑らかな連続曲線にすることができる。
しかも、押し当て部12の先端が主たる振動の入力方向と直交する方向から内壁14bへ当接するため、押し当て部12をメンブラン部11の周辺部に形成可能であり、不動部の確保を容易にするとともに、最も弾性変形量が大きくなるメンブラン部中央における弾性変形の支障にならないようにできる。
また、サスペンションからの大入力の際は、押し当て部12によりメンブラン部11の変位規制をして耐久性を向上させることが出来る。さらにメンブラン部11のリングプレート10と重なる部分に締めしろ11aを持たせることによりメンブラン11による打音発生をなくすことが出来る。
さらに、図3に示すようなメンブラン部11のバネ定数と押し当て部12の先端テーパー形状の組み合わせによりさまざまな減衰性と動バネ特性のバランスチューニングが可能となる。
第1実施例の要部拡大断面図 第1実施例に係るエンジンマウントの全断面図 変形例の要部拡大断面図 本発明のメンブラン部におけるバネ特性を示すグラフ 本発明の減衰特性を示すグラフ 本発明の動バネ特性を示すグラフ 第1実施例の要部を一部破断して示す分解斜視図
符号の説明
1:第1の連結部材、2:第2の連結部材、3:ゴム、5:ダイアフラム、6:ゴム仕切壁、6a:オリフィス部、6b・6c:位置決突起、7:第1室、8:第2室、9:オリフィス通路、10:リングプレート、11:メンブラン部、12:押し当て部、14:仕切壁支持部材、10b:位置決穴、14h:位置決穴

Claims (2)

  1. 車体側又は振動部材側のいずれか一方へ取付けられる第1の連結部材と、他方へ取付けられる第2の連結部材と、これら両部材間に設けられる弾性体と、この弾性体と、第1又は第2の連結部材によって形成される壁部の間に設けられる液室と、この液室を2室に区割するとともに周囲を前記第1又は第2の連結部材のいずれか一方側へ固定される仕切壁と、この仕切壁によって区画された2つの液室間を連結するオリフィスとを備えた液封防振装置において、
    前記仕切壁は、前記オリフィスを構成するオリフィス通路が形成されたゴム仕切壁とこの上へ重ねられて前記オリフィス通路を覆う金属製のリングプレートを備えるとともに、
    前記ゴム仕切壁から位置決突起を形成し、この位置決突起を前記リングプレートに形成された位置決穴へ嵌合させることにより、前記ゴム仕切壁とリングプレートを位置決めしたことを特徴とする液封防振装置。
  2. 前記仕切壁は、前記ゴム仕切壁の前記オリフィス通路が形成されたオリフィス部を嵌合する仕切壁支持部材を備え、この仕切壁支持部材に設けた位置決穴へ前記ゴム仕切壁の位置決突起を嵌合させることにより、前記ゴム仕切壁と仕切壁支持部材を位置決めしたことを特徴とする請求項1の液封防振装置。
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