JP2004291400A - 画像形成方法及び印画物 - Google Patents
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Abstract
【課題】意匠性の高い金属光沢を有し、かつ光沢の異なる画像を同一の印画物に簡単に再現できる画像形成方法及びそれにより得られる印画物を提供する。
【解決手段】基材上に蒸着により形成された金属光沢層を有する熱転写シートを被転写体に重ね合わせ、その熱転写シートの基材側から熱転写手段により、金属光沢層を被転写体に熱転写する転写方法において、熱転写の印加エネルギー量を金属光沢層が転写可能なエネルギー量から階段的に増加させながら、つまり金属光沢層が転写可能なエネルギー量以上で選択的に変化させ、熱転写手段により、輝きの異なる意匠性の高い画像を得ることが可能になった。
また、前記の熱転写手段で、パターン状にエネルギーの印加を行なって、画像を形成する方法によっても達成できる。
【選択図】 図2
【解決手段】基材上に蒸着により形成された金属光沢層を有する熱転写シートを被転写体に重ね合わせ、その熱転写シートの基材側から熱転写手段により、金属光沢層を被転写体に熱転写する転写方法において、熱転写の印加エネルギー量を金属光沢層が転写可能なエネルギー量から階段的に増加させながら、つまり金属光沢層が転写可能なエネルギー量以上で選択的に変化させ、熱転写手段により、輝きの異なる意匠性の高い画像を得ることが可能になった。
また、前記の熱転写手段で、パターン状にエネルギーの印加を行なって、画像を形成する方法によっても達成できる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属光沢を有する熱転写シートを用い、1回の印画で異なる光沢を有する印画物を得るための画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱転写シートを用い、金属光沢を有する画像を形成するための材料、また、光沢感の異なる画像を形成するための材料については、色々な検討が進められている。例えば、特許文献1、2、3で示されるようなホログラム転写層を用いたり、
特許文献4、5、6には金属光沢層上に着色層を設置し、カラーメタリック画像を形成するような記載がされている。
さらに、特許文献7、8に示されるような蒸着銀を粉砕して得られるリーフ状の金属薄片を含有する転写層を用いなければならない。
【0003】
また、これらの材料を用い、文字や図柄等の画像を微小なパターンの集合体としてプリントする用途は公知であり、その濃度階調表現方法として、網点の大小等による転写部分の面積の大小で濃度階調を表現する、すなわち面積階調を利用すれば、中間的な濃度も再現できる。なお、面積階調の方法としては網点以外にも、砂目、レンガ模様等による印刷分野で公知のスクリーンパターン等も利用できる。しかし、これらは、網点による面積階調による画像表現であって、本明細書に記載されるような転写エネルギーを変化させることにより、光沢の異なる画像を形成させるものではない。
また、転写方法に関して、特許文献9、10、11、12、13等に透明保護層の転写方法について転写の制御方法が挙げられているが、意匠性の高い金属光沢を有する画像を得るための施策ではない。さらに、特許文献14には金属光沢を有する凹凸のある印画物について記載されているが、本明細書で記載しているような金属光沢の異なる印画物を形成するものではない。
【0004】
【特許文献1】
特開平2−203375号公報
【特許文献2】
特開2001−328360号公報
【特許文献3】
特開2002−240443号公報
【特許文献4】
特開平9−30140号公報
【特許文献5】
特開平9−39399号公報
【特許文献6】
特開2000−343842号公報
【特許文献7】
特開平10−211768号公報
【特許文献8】
特開2002−103824号公報
【特許文献9】
特開平3−159795号公報
【特許文献10】
特開平7−52428号公報
【特許文献11】
特開平9−1941号公報
【特許文献12】
特開平9−272266号公報
【特許文献13】
特開平11−58956号公報
【特許文献14】
特開平2000−153670号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は、上記の課題を解決するために、意匠性の高い金属光沢を有し、かつ光沢の異なる画像を同一の印画物に簡単に再現できる画像形成方法及びそれにより得られる印画物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成方法は、色々検討した結果、請求項1に示されるように、基材上に蒸着により形成された金属光沢層を有する熱転写シートを被転写体に重ね合わせ、その熱転写シートの基材側から熱転写手段により、金属光沢層を被転写体に熱転写する転写方法において、熱転写の印加エネルギー量を金属光沢層が転写可能なエネルギー量から階段的に増加させながら、つまり金属光沢層が転写可能なエネルギー量以上で選択的に変化させ、熱転写手段により、輝きの異なる意匠性の高い画像を得ることが可能になった。
また、請求項2に示されるように、前記の熱転写手段で、パターン状にエネルギーの印加を行なって、画像を形成する方法によっても達成できる。
【0007】
本発明の印画物は、請求項3に示されるように、上記請求項1または2に記載する転写方法により形成された金属光沢を有するものである。
また、請求項4として、請求項3に記載する金属光沢を有する印画物の表面の光沢度がJIS−Z8741で規定される20度鏡面光沢度が200以上の部分と200以下の部分が同一印画物上に混在している。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、本発明を更に詳しく説明する。
本発明の画像形成方法で使用する熱転写シートの一つの実施形態を示す概略斜視図を図1に示す。図示した熱転写シート1は、基材2上に耐熱層6を設け、また基材2の他方の面に剥離層3、金属光沢層4、接着層5を順に形成したものである。
【0009】
まず、熱転写シートの層毎に順次説明する。
(基材)
熱転写シートに使用される基材2としては、従来公知のある程度の耐熱性と強度を有するものであればいずれのものでもよく、例えば、0.5〜50μm、好ましくは2〜10μm程度の厚さの紙、各種加工紙を用いることができ、またポリエステル、ポリプロピレン、セロハン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ナイロン、ポリイミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリフェニレンサルファイド、アラミド、フッ素樹脂などのフィルムも使用でき、これらを複合しても良く、好ましいものはポリエステルフィルムであり、特に好ましいものはポリエチレンテレフタレートフィルムである。
【0010】
(耐熱層)
本発明の熱転写シートは、基材の他方の面に、熱転写手段として、サーマルヘッドによる加熱手段を使用する場合、サーマルヘッドの熱によるスティッキングや印字しわ等の悪影響を防止するため、耐熱層6を設けることができる。上記の耐熱層を形成する樹脂としては、従来公知のものであればよく、例えばポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリブタジエン樹脂、スチレン/ブタジエン共重合体樹脂、アクリルポリオール、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンまたはエポキシのプレポリマー、ニトロセルロース樹脂、セルロースナイトレート樹脂、セルロースアセトプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、セルロースアセテートヒドロジエンフタレート樹脂、酢酸セルロース樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。また、より耐熱性向上のために、各種イソシアネート硬化剤や不飽和結合を有するモノマー、オリゴマーとの反応生成物でもよく、硬化方法は加熱、電離放射線の照射等、硬化手段は限定されない。
【0011】
これらの樹脂からなる耐熱層に添加、あるいは上塗りする滑り性付与剤としては、燐酸エステル、シリコーンオイル、グラファイトパウダー、シリコーン系グラフトポリマー、フッ素系グラフトポリマー、アクリルシリコーングラフトポリマー、アクリルシロキサン、アリールシロキサン等のシリコーン重合体が挙げられるが、好ましくは、ポリオール、例えば、ポリアルコール高分子化合物とポリイソシアネート化合物及び燐酸エステル系化合物からなる層であり、更に充填剤を添加することがより好ましい。耐熱層は、上記に記載した樹脂、滑り性付与剤、更に充填剤を、適当な溶剤により、溶解又は分散させて、耐熱層形成用インキを調製し、これを、上記のフィルム基材の他方に面に、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースコーティング法等の形成手段により塗布し、乾燥して形成することができる。
【0012】
(剥離層)
剥離層3は、基本的には金属蒸着の際の下地を提供し、且つフィルム基材等を蒸着時の熱から保護すると共に、加熱によりフィルム基材と剥離層との間で剥離し、印画物の最表面となる層であり金属光沢を実現するためのものである。また、剥離層は、転写印字後は金属光沢層(金属蒸着層)と共に被転写体に転写移行し、金属蒸着層の上層に位置して金属蒸着層に密着して記録物の一構成要素となるのものであり、金属蒸着層を擦り傷や腐食等の機械的及び化学的強度を向上させる保護層として機能する層でもあり、金属蒸着層の金属光沢を透視可能な程度に透明性を有する層でもある。
【0013】
さらに、剥離層は、従来のホットスタンピング法では受けることのなかった、サーマルヘッドによる高熱に耐えて金属蒸着層のマット化を起こさないように耐熱性を有する。また、剥離層は、加熱硬化等の硬化処理が不要で、単に溶液を塗工し乾燥すれば容易に設けることができる層でもある。このような耐熱性を有する剥離層に用いる材料としては、一般的なサーマルヘッドを使用した印字の場合では、剥離層が受ける温度は130〜300℃付近であり、樹脂のガラス転移温度(Tg)が低すぎると、本検討の結果50℃未満であるとサーマルヘッド加熱時に、剥離層が変形し過ぎてしまい、金属光沢の制御が出来ず、光沢の差が出ないため意匠性の低い画像となってしまう。その反面、樹脂のTgが高すぎる場合、汎用溶剤ではその樹脂が溶解しないため、コーティング適性が悪い。
したがって、剥離層を構成する樹脂成分のTgは、70℃以上300℃未満が好ましく、より輝きの異なる意匠性の高い画像を形成できる。
【0014】
樹脂としては、具体的には塩素化ポリオレフィン樹脂、ポリアリレート樹脂、ノルボルネン系水添樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)やポリエーテルケトン樹脂(PEK)等のポリエーテルケトン類、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。なお、これらは単独、或いは混合物として用いてもよい。
剥離層の厚みは、通常は、塗工量で0.1〜5g/m2の範囲で設ける。厚みが0.1g/m2未満では剥離層として機能せず、5g/m2を超えると、印字時の箔切れが悪くなり、ハーフトーン調の記録には適さなくなる。また、剥離層には、例えば、アルミニウム等による金属蒸着層の着色を目的として、公知の染料や顔料等によるシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック及びその他の色の着色剤を適宜混合することができる。また、基材との密着性が高い場合、剥離層中に離型材として、シリコーンワックス等の各種ワックス、シリコーンオイル、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等を添加しても良い。
【0015】
さらに、剥離層と基材との密着性が高い場合には、剥離を促進するため基材と剥離層の間に離型層を設けてもよい。離型層を構成する材料としては、シリコーンワックス等の各種ワックス類、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等が挙げられる。離型層の厚みは、通常は、塗工量で0.1〜5g/m2の範囲が好ましい。
【0016】
(金属光沢層)
蒸着により形成された金属光沢層4は、すなわち金属蒸着層であり、アルミニウム、亜鉛、スズ、クロム、金、銀等の金属、或いは真ちゅう等の合金等を真空蒸着、スパッタリング等の真空下によるメタライジング法で形成した金属薄膜層である。金属蒸着層の厚みは、通常、100〜500Å、好ましくは200〜400Åの範囲とすれば、金属光沢を得るには充分である。薄すぎると光沢感が得られる程に可視光線を反射せず、厚すぎると印字時の箔切れが悪くなりハーフトーン調の記録に向かず、また不経済である。
【0017】
(接着層)
接着層5としては、ワックスや熱可塑性樹脂等の単独、又はこれらの混合物が用いられる。接着層は50〜120℃の融点、または軟化点を有するワックス及び/又は熱可塑性樹脂を主体に含有するものである。上記の融点、または軟化点が低すぎると、熱転写シートの巻取り保管上、ブロッキングが生じやすく、一方で融点、または軟化点が高すぎると、熱転写の際に被転写体への接着が弱くなり好ましくない。上記のワックスとして、具体的には、カルナバワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、エステルワックス、フッシャートロプシュワックス、各種の低分子量ポリエチレン、木ロウ、みつロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、ペトロラクタム、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミドなどの従来公知の各種ワックス類が使用できる。また熱可塑性樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体などの、エチレンと他の重合性モノマーとの共重合物であるエチレン系共重合体や、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、石油樹脂、フェノール樹脂、マレイン酸樹脂等、或いはポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエン−アクリロニトリルゴム等の合成ゴムや天然ゴム等のエラストマー類である。
【0018】
接着層の厚みは、被転写材の表面形状によって必要な厚みが異なるが、金属蒸着層の光沢感、箔切れ性が損なわれない限り、薄く形成する方が、印字感度、プリントされた画像の定着性、解像性の点で好ましい。例えば、塗工量で0.1〜5.0g/m2、好ましくは0.3〜2.0g/m2の範囲が良い。0.3g/m2未満では、充分な接着力を得ることができない。一方、5g/m2を超えると接着層を溶融させるに過大なエネルギーが必要となり、又、箔切れも低下して好ましくない。
【0019】
(画像形成方法)
本発明の画像形成方法は、基材上に蒸着により形成された金属光沢層を有する熱転写シートを被転写体に重ね合わせ、その熱転写シートの基材側から熱転写手段により、金属光沢層を被転写体に熱転写する転写方法において、熱転写の印加エネルギー量を金属光沢層が転写可能なエネルギー量以上で選択的に変化させ、熱転写手段で画像を形成するものである。また、前記の熱転写手段で、パターン状にエネルギーの印加を行なって、画像を形成することができる。
本発明の画像形成方法において、熱転写手段として利用できるものは、サーマルヘッドを使用した加熱手段、レーザー光を照射して熱転写する手段(ヒートモードレーザー方式の熱転写手段)が挙げられる。但し、レーザー照射による熱転写手段は、上記に説明した熱転写シートにおいて、光熱変換層を基材と金属光沢層(剥離層)との間に設ける必要がある。この光熱変換層は基材の上に設け、熱転写記録材料に記録のため照射するレーザー光を熱に変換する層であり、カーボンブラックに代表されるような近赤外線吸収材料とバインダー樹脂を主体に構成したものである。
【0020】
画像形成方法について、下記に手順を示しながら、説明する。
(請求項1についての画像形成方法)
(1)金属光沢を有する熱転写シートの転写エネルギー設定
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%に固定し、ライン周期あたりのパルス数を0から255個を16分割した。これにより、16段階に異なるエネルギーを与えることができる。
上記方法により、転写したか、しないかを目視評価し、金属光沢を有する熱転写シートの最低転写エネルギー量を設定する。
【0021】
上記に説明した熱転写シートの最低転写エネルギー量の設定方法は、一つの実施形態であり、それに限定されず、サーマルヘッド条件、プリンター条件等を適宜変更することが可能である。
また、上記方法では印加パルス数を変化させたものであるが、印加パルス数を固定して、印加電圧を変化させて、印加エネルギーを変動させて、熱転写シートの最低転写エネルギー量を設定してもよい。
【0022】
(2)輝きの異なる画像形成
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%固定、ライン周期あたりのパルス数を上記方法で設定した個数(エネルギー)以上で印画を行う。
これにより、転写開始エネルギー以上のエネルギーを与えた部分の光沢が変化し、光沢の異なる意匠性の高い印画物が形成できる。
【0023】
尚、この場合も上記と同様に、サーマルヘッド条件、プリンター条件等を適宜変更したり、印加パルス数を固定して、印加電圧を変化させて、転写開始エネルギー以上のエネルギーを加えて、印画してもよい。
また、上記の請求項1についての画像形成方法の1例を示す概略説明図を図2に示す。図示した例では、金属光沢を有する熱転写シートの最低転写エネルギー量はパルス数で180で、そのエネルギー量をパルス数で180から255に選択的に増加させて変化させたものである。この場合、パルス数180付近では金属光沢感が高く、印画物の表面は平滑性が高い。そして、パルス数255付近では金属光沢感が低下し、印画物表面の平滑性が低く、表面が粗れた状態(マット状)となる。パルス数180から255の間では、180側に近ければ比較的金属光沢感があり、255側に近ければ比較的金属光沢感がなくなったものとなり、パルス数180から255まで、段階的に金属光沢感が変化するものとなっている。
本発明では、このような金属光沢を有する印画物の表面の光沢度がJIS−Z8741で規定される20度鏡面光沢度で、200を境界にして、光沢度200以上の部分が金属光沢感が比較的高く、光沢度200以下の部分は金属光沢感が比較的低く、これらの部分が同一印画物上に混在することにより、金属光沢の異なる画像が同一の印画物に存在し、意匠性が高く、面白味のある画像が得られる。
このように、上記の光沢度が200を境界として、光沢度200以上の部分と200以下の部分が同一印画物上に混在させることにより、一見して金属光沢の異なる画像が認識でき、意匠性の高い優れたものが得られた。
【0024】
(請求項2についての画像形成方法)
(1)金属光沢を有する熱転写シートの転写エネルギー設定
まず、上記請求項1についての画像形成方法で示した同様に、熱転写シートの転写エネルギーを設定する。
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%に固定し、ライン周期あたりのパルス数を0から255個を16分割した。これにより、16段階に異なるエネルギーを与えることができる。
上記方法により、転写したか、しないかを目視評価し、金属光沢を有する熱転写シートの最低転写エネルギー量を設定する。
【0025】
上記の熱転写シートの最低転写エネルギー量の設定方法は、一つの実施形態であり、それに限定されず、サーマルヘッド条件、プリンター条件等を適宜変更することが可能である。
また、上記方法では印加パルス数を変化させたものであるが、印加パルス数を固定して、印加電圧を変化させて、印加エネルギーを変動させて、熱転写シートの最低転写エネルギー量を設定してもよい。
【0026】
(2)輝きの異なる画像形成
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%固定、ライン周期あたりのパルス数を上記方法で設定した個数(エネルギー以上)で画像パターンを作成し印画を行う。
例えば、最低転写エネルギー(パルス数)が180の場合、180を与える部分と200を与える部分を交互に繰り返しパターン(市松模様)を作製し印画を行う。
これにより、画像パターン部分の光沢が変化し、光沢の異なる意匠性の高い印画物が形成できる。
尚、この場合も上記と同様に、サーマルヘッド条件、プリンター条件等を適宜変更したり、印加パルス数を固定して、印加電圧を変化させて、転写開始エネルギー以上のエネルギーを加えて、画像パターンを作成して印画してもよい。
【0027】
また、上記の請求項2についての画像形成方法の1例を示す概略説明図を図3に示す。図示した例では、金属光沢を有する熱転写シートの最低転写エネルギー量はパルス数で180であり、そのエネルギー量をパルス数で180と225の2種類で、市松模様のパターン状にエネルギーの印加を行なって、画像を形成したものである。この場合、パルス数180の部分では金属光沢感が高く、印画物の表面は平滑性が高い。そして、パルス数225付近では金属光沢感が低下し、印画物表面の平滑性が低く、表面が粗れた状態(マット状)となり、金属光沢感の高い部分と低い部分が繰り返し交互に形成され、金属光沢感が変化したものとなっている。
本発明では、このような金属光沢を有する印画物の表面の光沢度がJIS−Z8741で規定される20度鏡面光沢度で、200を境界にして、光沢度200以上の部分が金属光沢感が比較的高く、光沢度200以下の部分は金属光沢感が比較的低く、これらの部分が同一印画物上に混在することにより、金属光沢の異なる画像が同一の印画物に存在し、意匠性が高く、面白味のある画像が得られる。
このように、上記の光沢度が200を境界として、光沢度200以上の部分と200以下の部分が同一印画物上に混在させることにより、一見して金属光沢の異なる画像が認識でき、意匠性の高い優れたものが得られた。
また、本発明の画像形成方法において、熱転写手段で、パターン状にエネルギーの印加を行なって、画像を形成する際、そのパターンは市松模様に限らず、三角形や円形等の繰り返しの形状や、また顔写真等のモノクロ画像に応じた画素を、本発明の金属光沢層を転写して再現させ、写真調の画像であってもよい。
【0028】
【実施例】
以下に実施例をあげて、本発明をさらに具体的に説明する。尚、文中部または%とあるのは重量基準である。
【実施例】
(材料1)
厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製ルミラー)の基材の一方の面に、下記の耐熱層用インキをワイヤーバーコーティング法により塗布、乾燥後、さらに加熱熟成して硬化処理を施し、耐熱層(厚さ1μm)を形成した。
(耐熱層用インキの組成)
・ポリビニルブチラール樹脂 3.6部
(積水化学工業(株)製 エスレックBX−1)
・ポリイソシアネート 19.2部
(大日本インキ化学工業(株)製パーノックD750−45)
・リン酸エステル系界面活性剤 2.9部
(第一工業製薬(株)製 プライサーフA208S)
・リン酸エステル系界面活性剤 0.3部
(東邦化学(株)製 フォスファノールRD720)
・タルク 0.2部
(日本タルク(株)製:Y/X=0.03)
・メチルエチルケトン 33.0部
・トルエン 33.0部
【0029】
次いで、基材の他方の面に下記▲1▼の樹脂からなる厚さ0.5g/m2の剥離層を、下記塗工液を塗工して形成した。次いで、その剥離層上にさらに厚さ300Åのアルミニウムの金属蒸着層を真空蒸着法により形成し、更に金属蒸着層の上に、下記▲2▼の樹脂からなる厚さ0.5g/m2の接着層を下記塗工液で塗工形成して、熱転写シート1を得た。
▲1▼剥離層
・アクリル樹脂 100部
BR−87(三菱レイヨン(株)製 Tg105℃)
・ポリエステル樹脂 1部
バイロン200(東洋紡績(株)製 Tg67℃)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
▲2▼接着層
・ポリエステル樹脂 100部
バオロン700(東洋紡績(株)製)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0030】
(材料2)
厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製ルミラー)の基材の一方の面に、上記材料1と同様にして、耐熱層(厚さ1μm)を形成した。
次いで、基材の他方の面に下記▲3▼の樹脂からなる厚さ0.5g/m2の剥離層を下記塗工液を塗工して形成した。次いで、その剥離層上に材料1と同様に、厚さ300Åのアルミニウムの金属蒸着層を形成し、更に金属蒸着層の上に、材料1と同様にして接着層を形成して、熱転写シート2を得た。
▲3▼剥離層
・ポリアミドイミド樹脂 100部
MT5050(東洋紡(株)製 Tg260℃)
・ポリエステル樹脂 2部
バイロン200(東洋紡績(株)製)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0031】
(材料3)
厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製ルミラー)の基材の一方の面に、上記材料1と同様にして、耐熱層(厚さ1μm)を形成した。
次いで、基材の他方の面に下記▲4▼の樹脂からなる厚さ0.5g/m2の離型層を下記塗工液を塗工して形成した。次いで、その離型層上に下記▲5▼の樹脂からなる厚さ0.5g/m2の剥離層を下記塗工液を塗工して形成した。そして、その剥離層上に、材料1と同様に、厚さ300Åのアルミニウムの金属蒸着層を形成し、更に金属蒸着層の上に、材料1と同様にして接着層を形成して、熱転写シート3を得た。
【0032】
▲4▼離型層
・シリコーン変性アクリル系樹脂 16部
(セルトップ226、ダイセル化学社製)
・シリコーン変性アクリル系樹脂 16部
(セルトップ227、ダイセル化学社製)
・アルミ触媒 5部
(セルトップCAT−A、ダイセル化学社製)
・メチルエチルケトン 8部
・トルエン 8部
▲5▼剥離層
・塩ビ酢ビ共重合樹脂 100部
SOLBIN CL(日信化学(株)製 Tg75℃)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0033】
(材料4)
厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製ルミラー)の基材の一方の面に、上記材料1と同様にして、耐熱層(厚さ1μm)を形成した。
次いで、基材の他方の面に下記▲6▼の樹脂からなる厚さ0.5g/m2の剥離層を下記塗工液を塗工して形成した。次いで、その剥離層上に材料1と同様に、厚さ300Åのアルミニウムの金属蒸着層を形成し、更に金属蒸着層の上に、材料1と同様にして接着層を形成して、熱転写シート4を得た。
【0034】
▲6▼剥離層
・ノルボルネン樹脂 100部
ARTON F4520(JSR(株)製 Tg161℃)
・ポリエステル樹脂 2部
バイロン200(東洋紡績(株)製)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0035】
(材料5)
厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製ルミラー)の基材の一方の面に、上記材料1と同様にして、耐熱層(厚さ1μm)を形成した。
次いで、基材の他方の面に下記▲7▼の樹脂からなる厚さ0.5g/m2の剥離層を下記塗工液を塗工して形成した。次いで、その剥離層上に材料1と同様に、厚さ300Åのアルミニウムの金属蒸着層を形成し、更に金属蒸着層の上に、材料1と同様にして接着層を形成して、熱転写シート5を得た。
▲7▼剥離層
・アクリルポリオール樹脂 100部
SU−100A(総研化学製 Tg65℃)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0036】
(材料6)
厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製ルミラー)の基材の一方の面に、上記材料1と同様にして、耐熱層(厚さ1μm)を形成した。
次いで、基材の他方の面に下記▲8▼の樹脂からなる厚さ0.5g/m2の剥離層を下記塗工液を塗工して形成した。次いで、その剥離層上に材料1と同様に、厚さ300Åのアルミニウムの金属蒸着層を形成し、更に金属蒸着層の上に、材料1と同様にして接着層を形成して、熱転写シート6を得た。
▲8▼剥離層
・アクリル樹脂 100部
BR−64(三菱レイヨン(株)製 Tg55℃)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0037】
(材料7)
厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製ルミラー)の基材の一方の面に、上記材料1と同様にして、耐熱層(厚さ1μm)を形成した。
次いで、基材の他方の面に下記▲9▼の樹脂からなる厚さ0.5g/m2の剥離層を下記塗工液を塗工して形成した。次いで、その剥離層上に材料1と同様に、厚さ300Åのアルミニウムの金属蒸着層を形成し、更に金属蒸着層の上に、材料1と同様にして接着層を形成して、熱転写シート7を得た。
▲9▼剥離層
・アクリル樹脂 100部
BR−106(三菱レイヨン(株)製 Tg50℃)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0038】
(印画評価)
上記方法で作製した各熱転写シートを用い、下記条件にて印画を行った。
被転写体として、OLYMPUS社製デジタルカラープリンターP−400用A4スタンダードペーパー(品名:P−A4N)を用いた。
(1)手順1
金属光沢を有する熱転写シートの転写エネルギー設定
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%に固定し、ライン周期あたりのパルス数を0から255個を16分割した。これにより、16段階に異なるエネルギーを与えることができる。
上記印画方法により、転写したかしないかを目視評価し、金属光沢を有する熱転写シートの最低転写エネルギー量を設定する。
上記手順1で得られた最低転写エネルギー量は、パルス数で120であった。
【0039】
(2)手順2
輝きの異なる画像形成
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%固定、ライン周期あたりのパルス数を130から225個に設定し、7分割した。これにより、7段階に異なるエネルギーを与えることができる。
【0040】
(3)手順3
輝きの異なる画像形成
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%固定、ライン周期あたりのパルス数を150と210の交互に繰り返すパターン(市松模様)を作製し印画を行った。
【0041】
(4)手順4
輝きの異なる画像形成
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%固定、ライン周期あたりのパルス数を195と225の交互に繰り返すパターン(市松模様)を作製し印画を行った。
【0042】
(結果)
下記表に手順1〜手順4の方法で印画した結果を記す。
【表1】
【0043】
(光沢感)
上記評価結果の光沢感の評価基準を下記に示す。
○…光沢感の差がはっきりとしており、輝きの異なる印画物として感じられた。
△…やや光沢感は無くなるが、輝きの異なる印画物として感じられた。
×…殆ど光沢感が無く、違いが区別できなかった
【0044】
(測定器)
上記評価結果の光沢度の測定器は、日本電色工業株式会社製、VGS−1001DPである。
尚、上記の手順3による市松模様は、図4に示すような、正方形の交互に繰り返しパターンである。
【0045】
上記の評価結果より、同一印画物上に、金属光沢を有する印画物の表面の光沢度がJIS−Z8741で規定される20度鏡面光沢度が200以上の部分と200以下の部分が混在しているものは、意匠性が高く、面白味のある画像であった。
また、同一印画物上に、金属光沢を有する印画物の表面の光沢度がJIS−Z8741で規定される20度鏡面光沢度が200以上の部分と200以下の部分が混在せず、その光沢度が全て110以下で光沢度の差が低く、殆ど光沢感の差が認められないものであった。
【0046】
【発明の効果】
本発明の画像形成方法は、基材上に蒸着により形成された金属光沢層を有する熱転写シートを被転写体に重ね合わせ、その熱転写シートの基材側から熱転写手段により、金属光沢層を被転写体に熱転写する転写方法において、熱転写の印加エネルギー量を金属光沢層が転写可能なエネルギー量から階段的に増加させながら、つまり金属光沢層が転写可能なエネルギー量以上で選択的に変化させ、熱転写手段により、輝きの異なる意匠性の高い画像を得ることが可能になった。
また、前記の熱転写手段で、パターン状にエネルギーの印加を行なって、画像を形成する方法でもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法で使用する熱転写シートの一つの実施形態を示す概略斜視図である。
【図2】請求項1についての画像形成方法の1例を示す概略説明図である。
【図3】請求項2についての画像形成方法の1例を示す概略説明図である。
【図4】市松模様のパターン状を示す写真である。
【符号の説明】
1 熱転写シート
2 基材
3 剥離層
4 金属光沢層(金属蒸着層)
5 接着層
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属光沢を有する熱転写シートを用い、1回の印画で異なる光沢を有する印画物を得るための画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱転写シートを用い、金属光沢を有する画像を形成するための材料、また、光沢感の異なる画像を形成するための材料については、色々な検討が進められている。例えば、特許文献1、2、3で示されるようなホログラム転写層を用いたり、
特許文献4、5、6には金属光沢層上に着色層を設置し、カラーメタリック画像を形成するような記載がされている。
さらに、特許文献7、8に示されるような蒸着銀を粉砕して得られるリーフ状の金属薄片を含有する転写層を用いなければならない。
【0003】
また、これらの材料を用い、文字や図柄等の画像を微小なパターンの集合体としてプリントする用途は公知であり、その濃度階調表現方法として、網点の大小等による転写部分の面積の大小で濃度階調を表現する、すなわち面積階調を利用すれば、中間的な濃度も再現できる。なお、面積階調の方法としては網点以外にも、砂目、レンガ模様等による印刷分野で公知のスクリーンパターン等も利用できる。しかし、これらは、網点による面積階調による画像表現であって、本明細書に記載されるような転写エネルギーを変化させることにより、光沢の異なる画像を形成させるものではない。
また、転写方法に関して、特許文献9、10、11、12、13等に透明保護層の転写方法について転写の制御方法が挙げられているが、意匠性の高い金属光沢を有する画像を得るための施策ではない。さらに、特許文献14には金属光沢を有する凹凸のある印画物について記載されているが、本明細書で記載しているような金属光沢の異なる印画物を形成するものではない。
【0004】
【特許文献1】
特開平2−203375号公報
【特許文献2】
特開2001−328360号公報
【特許文献3】
特開2002−240443号公報
【特許文献4】
特開平9−30140号公報
【特許文献5】
特開平9−39399号公報
【特許文献6】
特開2000−343842号公報
【特許文献7】
特開平10−211768号公報
【特許文献8】
特開2002−103824号公報
【特許文献9】
特開平3−159795号公報
【特許文献10】
特開平7−52428号公報
【特許文献11】
特開平9−1941号公報
【特許文献12】
特開平9−272266号公報
【特許文献13】
特開平11−58956号公報
【特許文献14】
特開平2000−153670号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は、上記の課題を解決するために、意匠性の高い金属光沢を有し、かつ光沢の異なる画像を同一の印画物に簡単に再現できる画像形成方法及びそれにより得られる印画物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成方法は、色々検討した結果、請求項1に示されるように、基材上に蒸着により形成された金属光沢層を有する熱転写シートを被転写体に重ね合わせ、その熱転写シートの基材側から熱転写手段により、金属光沢層を被転写体に熱転写する転写方法において、熱転写の印加エネルギー量を金属光沢層が転写可能なエネルギー量から階段的に増加させながら、つまり金属光沢層が転写可能なエネルギー量以上で選択的に変化させ、熱転写手段により、輝きの異なる意匠性の高い画像を得ることが可能になった。
また、請求項2に示されるように、前記の熱転写手段で、パターン状にエネルギーの印加を行なって、画像を形成する方法によっても達成できる。
【0007】
本発明の印画物は、請求項3に示されるように、上記請求項1または2に記載する転写方法により形成された金属光沢を有するものである。
また、請求項4として、請求項3に記載する金属光沢を有する印画物の表面の光沢度がJIS−Z8741で規定される20度鏡面光沢度が200以上の部分と200以下の部分が同一印画物上に混在している。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、本発明を更に詳しく説明する。
本発明の画像形成方法で使用する熱転写シートの一つの実施形態を示す概略斜視図を図1に示す。図示した熱転写シート1は、基材2上に耐熱層6を設け、また基材2の他方の面に剥離層3、金属光沢層4、接着層5を順に形成したものである。
【0009】
まず、熱転写シートの層毎に順次説明する。
(基材)
熱転写シートに使用される基材2としては、従来公知のある程度の耐熱性と強度を有するものであればいずれのものでもよく、例えば、0.5〜50μm、好ましくは2〜10μm程度の厚さの紙、各種加工紙を用いることができ、またポリエステル、ポリプロピレン、セロハン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ナイロン、ポリイミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリフェニレンサルファイド、アラミド、フッ素樹脂などのフィルムも使用でき、これらを複合しても良く、好ましいものはポリエステルフィルムであり、特に好ましいものはポリエチレンテレフタレートフィルムである。
【0010】
(耐熱層)
本発明の熱転写シートは、基材の他方の面に、熱転写手段として、サーマルヘッドによる加熱手段を使用する場合、サーマルヘッドの熱によるスティッキングや印字しわ等の悪影響を防止するため、耐熱層6を設けることができる。上記の耐熱層を形成する樹脂としては、従来公知のものであればよく、例えばポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリブタジエン樹脂、スチレン/ブタジエン共重合体樹脂、アクリルポリオール、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンまたはエポキシのプレポリマー、ニトロセルロース樹脂、セルロースナイトレート樹脂、セルロースアセトプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、セルロースアセテートヒドロジエンフタレート樹脂、酢酸セルロース樹脂、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。また、より耐熱性向上のために、各種イソシアネート硬化剤や不飽和結合を有するモノマー、オリゴマーとの反応生成物でもよく、硬化方法は加熱、電離放射線の照射等、硬化手段は限定されない。
【0011】
これらの樹脂からなる耐熱層に添加、あるいは上塗りする滑り性付与剤としては、燐酸エステル、シリコーンオイル、グラファイトパウダー、シリコーン系グラフトポリマー、フッ素系グラフトポリマー、アクリルシリコーングラフトポリマー、アクリルシロキサン、アリールシロキサン等のシリコーン重合体が挙げられるが、好ましくは、ポリオール、例えば、ポリアルコール高分子化合物とポリイソシアネート化合物及び燐酸エステル系化合物からなる層であり、更に充填剤を添加することがより好ましい。耐熱層は、上記に記載した樹脂、滑り性付与剤、更に充填剤を、適当な溶剤により、溶解又は分散させて、耐熱層形成用インキを調製し、これを、上記のフィルム基材の他方に面に、例えば、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースコーティング法等の形成手段により塗布し、乾燥して形成することができる。
【0012】
(剥離層)
剥離層3は、基本的には金属蒸着の際の下地を提供し、且つフィルム基材等を蒸着時の熱から保護すると共に、加熱によりフィルム基材と剥離層との間で剥離し、印画物の最表面となる層であり金属光沢を実現するためのものである。また、剥離層は、転写印字後は金属光沢層(金属蒸着層)と共に被転写体に転写移行し、金属蒸着層の上層に位置して金属蒸着層に密着して記録物の一構成要素となるのものであり、金属蒸着層を擦り傷や腐食等の機械的及び化学的強度を向上させる保護層として機能する層でもあり、金属蒸着層の金属光沢を透視可能な程度に透明性を有する層でもある。
【0013】
さらに、剥離層は、従来のホットスタンピング法では受けることのなかった、サーマルヘッドによる高熱に耐えて金属蒸着層のマット化を起こさないように耐熱性を有する。また、剥離層は、加熱硬化等の硬化処理が不要で、単に溶液を塗工し乾燥すれば容易に設けることができる層でもある。このような耐熱性を有する剥離層に用いる材料としては、一般的なサーマルヘッドを使用した印字の場合では、剥離層が受ける温度は130〜300℃付近であり、樹脂のガラス転移温度(Tg)が低すぎると、本検討の結果50℃未満であるとサーマルヘッド加熱時に、剥離層が変形し過ぎてしまい、金属光沢の制御が出来ず、光沢の差が出ないため意匠性の低い画像となってしまう。その反面、樹脂のTgが高すぎる場合、汎用溶剤ではその樹脂が溶解しないため、コーティング適性が悪い。
したがって、剥離層を構成する樹脂成分のTgは、70℃以上300℃未満が好ましく、より輝きの異なる意匠性の高い画像を形成できる。
【0014】
樹脂としては、具体的には塩素化ポリオレフィン樹脂、ポリアリレート樹脂、ノルボルネン系水添樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)やポリエーテルケトン樹脂(PEK)等のポリエーテルケトン類、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。なお、これらは単独、或いは混合物として用いてもよい。
剥離層の厚みは、通常は、塗工量で0.1〜5g/m2の範囲で設ける。厚みが0.1g/m2未満では剥離層として機能せず、5g/m2を超えると、印字時の箔切れが悪くなり、ハーフトーン調の記録には適さなくなる。また、剥離層には、例えば、アルミニウム等による金属蒸着層の着色を目的として、公知の染料や顔料等によるシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック及びその他の色の着色剤を適宜混合することができる。また、基材との密着性が高い場合、剥離層中に離型材として、シリコーンワックス等の各種ワックス、シリコーンオイル、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等を添加しても良い。
【0015】
さらに、剥離層と基材との密着性が高い場合には、剥離を促進するため基材と剥離層の間に離型層を設けてもよい。離型層を構成する材料としては、シリコーンワックス等の各種ワックス類、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等が挙げられる。離型層の厚みは、通常は、塗工量で0.1〜5g/m2の範囲が好ましい。
【0016】
(金属光沢層)
蒸着により形成された金属光沢層4は、すなわち金属蒸着層であり、アルミニウム、亜鉛、スズ、クロム、金、銀等の金属、或いは真ちゅう等の合金等を真空蒸着、スパッタリング等の真空下によるメタライジング法で形成した金属薄膜層である。金属蒸着層の厚みは、通常、100〜500Å、好ましくは200〜400Åの範囲とすれば、金属光沢を得るには充分である。薄すぎると光沢感が得られる程に可視光線を反射せず、厚すぎると印字時の箔切れが悪くなりハーフトーン調の記録に向かず、また不経済である。
【0017】
(接着層)
接着層5としては、ワックスや熱可塑性樹脂等の単独、又はこれらの混合物が用いられる。接着層は50〜120℃の融点、または軟化点を有するワックス及び/又は熱可塑性樹脂を主体に含有するものである。上記の融点、または軟化点が低すぎると、熱転写シートの巻取り保管上、ブロッキングが生じやすく、一方で融点、または軟化点が高すぎると、熱転写の際に被転写体への接着が弱くなり好ましくない。上記のワックスとして、具体的には、カルナバワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、エステルワックス、フッシャートロプシュワックス、各種の低分子量ポリエチレン、木ロウ、みつロウ、鯨ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャンデリラワックス、ペトロラクタム、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミドなどの従来公知の各種ワックス類が使用できる。また熱可塑性樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体などの、エチレンと他の重合性モノマーとの共重合物であるエチレン系共重合体や、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、石油樹脂、フェノール樹脂、マレイン酸樹脂等、或いはポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエン−アクリロニトリルゴム等の合成ゴムや天然ゴム等のエラストマー類である。
【0018】
接着層の厚みは、被転写材の表面形状によって必要な厚みが異なるが、金属蒸着層の光沢感、箔切れ性が損なわれない限り、薄く形成する方が、印字感度、プリントされた画像の定着性、解像性の点で好ましい。例えば、塗工量で0.1〜5.0g/m2、好ましくは0.3〜2.0g/m2の範囲が良い。0.3g/m2未満では、充分な接着力を得ることができない。一方、5g/m2を超えると接着層を溶融させるに過大なエネルギーが必要となり、又、箔切れも低下して好ましくない。
【0019】
(画像形成方法)
本発明の画像形成方法は、基材上に蒸着により形成された金属光沢層を有する熱転写シートを被転写体に重ね合わせ、その熱転写シートの基材側から熱転写手段により、金属光沢層を被転写体に熱転写する転写方法において、熱転写の印加エネルギー量を金属光沢層が転写可能なエネルギー量以上で選択的に変化させ、熱転写手段で画像を形成するものである。また、前記の熱転写手段で、パターン状にエネルギーの印加を行なって、画像を形成することができる。
本発明の画像形成方法において、熱転写手段として利用できるものは、サーマルヘッドを使用した加熱手段、レーザー光を照射して熱転写する手段(ヒートモードレーザー方式の熱転写手段)が挙げられる。但し、レーザー照射による熱転写手段は、上記に説明した熱転写シートにおいて、光熱変換層を基材と金属光沢層(剥離層)との間に設ける必要がある。この光熱変換層は基材の上に設け、熱転写記録材料に記録のため照射するレーザー光を熱に変換する層であり、カーボンブラックに代表されるような近赤外線吸収材料とバインダー樹脂を主体に構成したものである。
【0020】
画像形成方法について、下記に手順を示しながら、説明する。
(請求項1についての画像形成方法)
(1)金属光沢を有する熱転写シートの転写エネルギー設定
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%に固定し、ライン周期あたりのパルス数を0から255個を16分割した。これにより、16段階に異なるエネルギーを与えることができる。
上記方法により、転写したか、しないかを目視評価し、金属光沢を有する熱転写シートの最低転写エネルギー量を設定する。
【0021】
上記に説明した熱転写シートの最低転写エネルギー量の設定方法は、一つの実施形態であり、それに限定されず、サーマルヘッド条件、プリンター条件等を適宜変更することが可能である。
また、上記方法では印加パルス数を変化させたものであるが、印加パルス数を固定して、印加電圧を変化させて、印加エネルギーを変動させて、熱転写シートの最低転写エネルギー量を設定してもよい。
【0022】
(2)輝きの異なる画像形成
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%固定、ライン周期あたりのパルス数を上記方法で設定した個数(エネルギー)以上で印画を行う。
これにより、転写開始エネルギー以上のエネルギーを与えた部分の光沢が変化し、光沢の異なる意匠性の高い印画物が形成できる。
【0023】
尚、この場合も上記と同様に、サーマルヘッド条件、プリンター条件等を適宜変更したり、印加パルス数を固定して、印加電圧を変化させて、転写開始エネルギー以上のエネルギーを加えて、印画してもよい。
また、上記の請求項1についての画像形成方法の1例を示す概略説明図を図2に示す。図示した例では、金属光沢を有する熱転写シートの最低転写エネルギー量はパルス数で180で、そのエネルギー量をパルス数で180から255に選択的に増加させて変化させたものである。この場合、パルス数180付近では金属光沢感が高く、印画物の表面は平滑性が高い。そして、パルス数255付近では金属光沢感が低下し、印画物表面の平滑性が低く、表面が粗れた状態(マット状)となる。パルス数180から255の間では、180側に近ければ比較的金属光沢感があり、255側に近ければ比較的金属光沢感がなくなったものとなり、パルス数180から255まで、段階的に金属光沢感が変化するものとなっている。
本発明では、このような金属光沢を有する印画物の表面の光沢度がJIS−Z8741で規定される20度鏡面光沢度で、200を境界にして、光沢度200以上の部分が金属光沢感が比較的高く、光沢度200以下の部分は金属光沢感が比較的低く、これらの部分が同一印画物上に混在することにより、金属光沢の異なる画像が同一の印画物に存在し、意匠性が高く、面白味のある画像が得られる。
このように、上記の光沢度が200を境界として、光沢度200以上の部分と200以下の部分が同一印画物上に混在させることにより、一見して金属光沢の異なる画像が認識でき、意匠性の高い優れたものが得られた。
【0024】
(請求項2についての画像形成方法)
(1)金属光沢を有する熱転写シートの転写エネルギー設定
まず、上記請求項1についての画像形成方法で示した同様に、熱転写シートの転写エネルギーを設定する。
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%に固定し、ライン周期あたりのパルス数を0から255個を16分割した。これにより、16段階に異なるエネルギーを与えることができる。
上記方法により、転写したか、しないかを目視評価し、金属光沢を有する熱転写シートの最低転写エネルギー量を設定する。
【0025】
上記の熱転写シートの最低転写エネルギー量の設定方法は、一つの実施形態であり、それに限定されず、サーマルヘッド条件、プリンター条件等を適宜変更することが可能である。
また、上記方法では印加パルス数を変化させたものであるが、印加パルス数を固定して、印加電圧を変化させて、印加エネルギーを変動させて、熱転写シートの最低転写エネルギー量を設定してもよい。
【0026】
(2)輝きの異なる画像形成
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%固定、ライン周期あたりのパルス数を上記方法で設定した個数(エネルギー以上)で画像パターンを作成し印画を行う。
例えば、最低転写エネルギー(パルス数)が180の場合、180を与える部分と200を与える部分を交互に繰り返しパターン(市松模様)を作製し印画を行う。
これにより、画像パターン部分の光沢が変化し、光沢の異なる意匠性の高い印画物が形成できる。
尚、この場合も上記と同様に、サーマルヘッド条件、プリンター条件等を適宜変更したり、印加パルス数を固定して、印加電圧を変化させて、転写開始エネルギー以上のエネルギーを加えて、画像パターンを作成して印画してもよい。
【0027】
また、上記の請求項2についての画像形成方法の1例を示す概略説明図を図3に示す。図示した例では、金属光沢を有する熱転写シートの最低転写エネルギー量はパルス数で180であり、そのエネルギー量をパルス数で180と225の2種類で、市松模様のパターン状にエネルギーの印加を行なって、画像を形成したものである。この場合、パルス数180の部分では金属光沢感が高く、印画物の表面は平滑性が高い。そして、パルス数225付近では金属光沢感が低下し、印画物表面の平滑性が低く、表面が粗れた状態(マット状)となり、金属光沢感の高い部分と低い部分が繰り返し交互に形成され、金属光沢感が変化したものとなっている。
本発明では、このような金属光沢を有する印画物の表面の光沢度がJIS−Z8741で規定される20度鏡面光沢度で、200を境界にして、光沢度200以上の部分が金属光沢感が比較的高く、光沢度200以下の部分は金属光沢感が比較的低く、これらの部分が同一印画物上に混在することにより、金属光沢の異なる画像が同一の印画物に存在し、意匠性が高く、面白味のある画像が得られる。
このように、上記の光沢度が200を境界として、光沢度200以上の部分と200以下の部分が同一印画物上に混在させることにより、一見して金属光沢の異なる画像が認識でき、意匠性の高い優れたものが得られた。
また、本発明の画像形成方法において、熱転写手段で、パターン状にエネルギーの印加を行なって、画像を形成する際、そのパターンは市松模様に限らず、三角形や円形等の繰り返しの形状や、また顔写真等のモノクロ画像に応じた画素を、本発明の金属光沢層を転写して再現させ、写真調の画像であってもよい。
【0028】
【実施例】
以下に実施例をあげて、本発明をさらに具体的に説明する。尚、文中部または%とあるのは重量基準である。
【実施例】
(材料1)
厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製ルミラー)の基材の一方の面に、下記の耐熱層用インキをワイヤーバーコーティング法により塗布、乾燥後、さらに加熱熟成して硬化処理を施し、耐熱層(厚さ1μm)を形成した。
(耐熱層用インキの組成)
・ポリビニルブチラール樹脂 3.6部
(積水化学工業(株)製 エスレックBX−1)
・ポリイソシアネート 19.2部
(大日本インキ化学工業(株)製パーノックD750−45)
・リン酸エステル系界面活性剤 2.9部
(第一工業製薬(株)製 プライサーフA208S)
・リン酸エステル系界面活性剤 0.3部
(東邦化学(株)製 フォスファノールRD720)
・タルク 0.2部
(日本タルク(株)製:Y/X=0.03)
・メチルエチルケトン 33.0部
・トルエン 33.0部
【0029】
次いで、基材の他方の面に下記▲1▼の樹脂からなる厚さ0.5g/m2の剥離層を、下記塗工液を塗工して形成した。次いで、その剥離層上にさらに厚さ300Åのアルミニウムの金属蒸着層を真空蒸着法により形成し、更に金属蒸着層の上に、下記▲2▼の樹脂からなる厚さ0.5g/m2の接着層を下記塗工液で塗工形成して、熱転写シート1を得た。
▲1▼剥離層
・アクリル樹脂 100部
BR−87(三菱レイヨン(株)製 Tg105℃)
・ポリエステル樹脂 1部
バイロン200(東洋紡績(株)製 Tg67℃)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
▲2▼接着層
・ポリエステル樹脂 100部
バオロン700(東洋紡績(株)製)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0030】
(材料2)
厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製ルミラー)の基材の一方の面に、上記材料1と同様にして、耐熱層(厚さ1μm)を形成した。
次いで、基材の他方の面に下記▲3▼の樹脂からなる厚さ0.5g/m2の剥離層を下記塗工液を塗工して形成した。次いで、その剥離層上に材料1と同様に、厚さ300Åのアルミニウムの金属蒸着層を形成し、更に金属蒸着層の上に、材料1と同様にして接着層を形成して、熱転写シート2を得た。
▲3▼剥離層
・ポリアミドイミド樹脂 100部
MT5050(東洋紡(株)製 Tg260℃)
・ポリエステル樹脂 2部
バイロン200(東洋紡績(株)製)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0031】
(材料3)
厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製ルミラー)の基材の一方の面に、上記材料1と同様にして、耐熱層(厚さ1μm)を形成した。
次いで、基材の他方の面に下記▲4▼の樹脂からなる厚さ0.5g/m2の離型層を下記塗工液を塗工して形成した。次いで、その離型層上に下記▲5▼の樹脂からなる厚さ0.5g/m2の剥離層を下記塗工液を塗工して形成した。そして、その剥離層上に、材料1と同様に、厚さ300Åのアルミニウムの金属蒸着層を形成し、更に金属蒸着層の上に、材料1と同様にして接着層を形成して、熱転写シート3を得た。
【0032】
▲4▼離型層
・シリコーン変性アクリル系樹脂 16部
(セルトップ226、ダイセル化学社製)
・シリコーン変性アクリル系樹脂 16部
(セルトップ227、ダイセル化学社製)
・アルミ触媒 5部
(セルトップCAT−A、ダイセル化学社製)
・メチルエチルケトン 8部
・トルエン 8部
▲5▼剥離層
・塩ビ酢ビ共重合樹脂 100部
SOLBIN CL(日信化学(株)製 Tg75℃)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0033】
(材料4)
厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製ルミラー)の基材の一方の面に、上記材料1と同様にして、耐熱層(厚さ1μm)を形成した。
次いで、基材の他方の面に下記▲6▼の樹脂からなる厚さ0.5g/m2の剥離層を下記塗工液を塗工して形成した。次いで、その剥離層上に材料1と同様に、厚さ300Åのアルミニウムの金属蒸着層を形成し、更に金属蒸着層の上に、材料1と同様にして接着層を形成して、熱転写シート4を得た。
【0034】
▲6▼剥離層
・ノルボルネン樹脂 100部
ARTON F4520(JSR(株)製 Tg161℃)
・ポリエステル樹脂 2部
バイロン200(東洋紡績(株)製)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0035】
(材料5)
厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製ルミラー)の基材の一方の面に、上記材料1と同様にして、耐熱層(厚さ1μm)を形成した。
次いで、基材の他方の面に下記▲7▼の樹脂からなる厚さ0.5g/m2の剥離層を下記塗工液を塗工して形成した。次いで、その剥離層上に材料1と同様に、厚さ300Åのアルミニウムの金属蒸着層を形成し、更に金属蒸着層の上に、材料1と同様にして接着層を形成して、熱転写シート5を得た。
▲7▼剥離層
・アクリルポリオール樹脂 100部
SU−100A(総研化学製 Tg65℃)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0036】
(材料6)
厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製ルミラー)の基材の一方の面に、上記材料1と同様にして、耐熱層(厚さ1μm)を形成した。
次いで、基材の他方の面に下記▲8▼の樹脂からなる厚さ0.5g/m2の剥離層を下記塗工液を塗工して形成した。次いで、その剥離層上に材料1と同様に、厚さ300Åのアルミニウムの金属蒸着層を形成し、更に金属蒸着層の上に、材料1と同様にして接着層を形成して、熱転写シート6を得た。
▲8▼剥離層
・アクリル樹脂 100部
BR−64(三菱レイヨン(株)製 Tg55℃)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0037】
(材料7)
厚さ6μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製ルミラー)の基材の一方の面に、上記材料1と同様にして、耐熱層(厚さ1μm)を形成した。
次いで、基材の他方の面に下記▲9▼の樹脂からなる厚さ0.5g/m2の剥離層を下記塗工液を塗工して形成した。次いで、その剥離層上に材料1と同様に、厚さ300Åのアルミニウムの金属蒸着層を形成し、更に金属蒸着層の上に、材料1と同様にして接着層を形成して、熱転写シート7を得た。
▲9▼剥離層
・アクリル樹脂 100部
BR−106(三菱レイヨン(株)製 Tg50℃)
・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 400部
【0038】
(印画評価)
上記方法で作製した各熱転写シートを用い、下記条件にて印画を行った。
被転写体として、OLYMPUS社製デジタルカラープリンターP−400用A4スタンダードペーパー(品名:P−A4N)を用いた。
(1)手順1
金属光沢を有する熱転写シートの転写エネルギー設定
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%に固定し、ライン周期あたりのパルス数を0から255個を16分割した。これにより、16段階に異なるエネルギーを与えることができる。
上記印画方法により、転写したかしないかを目視評価し、金属光沢を有する熱転写シートの最低転写エネルギー量を設定する。
上記手順1で得られた最低転写エネルギー量は、パルス数で120であった。
【0039】
(2)手順2
輝きの異なる画像形成
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%固定、ライン周期あたりのパルス数を130から225個に設定し、7分割した。これにより、7段階に異なるエネルギーを与えることができる。
【0040】
(3)手順3
輝きの異なる画像形成
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%固定、ライン周期あたりのパルス数を150と210の交互に繰り返すパターン(市松模様)を作製し印画を行った。
【0041】
(4)手順4
輝きの異なる画像形成
・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20(京セラ(株)製)
・発熱体平均抵抗値;3195(Ω)
・主走査方向印字密度;300dpi
・副走査方向印字密度;300dpi
・印加電力;0.12(w/dot)
・1ライン周期;5(msec.)
・印字開始温度;40(℃)
・印加パルス;1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割したパルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、各分割パルスのDuty比を60%固定、ライン周期あたりのパルス数を195と225の交互に繰り返すパターン(市松模様)を作製し印画を行った。
【0042】
(結果)
下記表に手順1〜手順4の方法で印画した結果を記す。
【表1】
【0043】
(光沢感)
上記評価結果の光沢感の評価基準を下記に示す。
○…光沢感の差がはっきりとしており、輝きの異なる印画物として感じられた。
△…やや光沢感は無くなるが、輝きの異なる印画物として感じられた。
×…殆ど光沢感が無く、違いが区別できなかった
【0044】
(測定器)
上記評価結果の光沢度の測定器は、日本電色工業株式会社製、VGS−1001DPである。
尚、上記の手順3による市松模様は、図4に示すような、正方形の交互に繰り返しパターンである。
【0045】
上記の評価結果より、同一印画物上に、金属光沢を有する印画物の表面の光沢度がJIS−Z8741で規定される20度鏡面光沢度が200以上の部分と200以下の部分が混在しているものは、意匠性が高く、面白味のある画像であった。
また、同一印画物上に、金属光沢を有する印画物の表面の光沢度がJIS−Z8741で規定される20度鏡面光沢度が200以上の部分と200以下の部分が混在せず、その光沢度が全て110以下で光沢度の差が低く、殆ど光沢感の差が認められないものであった。
【0046】
【発明の効果】
本発明の画像形成方法は、基材上に蒸着により形成された金属光沢層を有する熱転写シートを被転写体に重ね合わせ、その熱転写シートの基材側から熱転写手段により、金属光沢層を被転写体に熱転写する転写方法において、熱転写の印加エネルギー量を金属光沢層が転写可能なエネルギー量から階段的に増加させながら、つまり金属光沢層が転写可能なエネルギー量以上で選択的に変化させ、熱転写手段により、輝きの異なる意匠性の高い画像を得ることが可能になった。
また、前記の熱転写手段で、パターン状にエネルギーの印加を行なって、画像を形成する方法でもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法で使用する熱転写シートの一つの実施形態を示す概略斜視図である。
【図2】請求項1についての画像形成方法の1例を示す概略説明図である。
【図3】請求項2についての画像形成方法の1例を示す概略説明図である。
【図4】市松模様のパターン状を示す写真である。
【符号の説明】
1 熱転写シート
2 基材
3 剥離層
4 金属光沢層(金属蒸着層)
5 接着層
Claims (4)
- 基材上に蒸着により形成された金属光沢層を有する熱転写シートを被転写体に重ね合わせ、その熱転写シートの基材側から熱転写手段により、金属光沢層を被転写体に熱転写する転写方法において、熱転写の印加エネルギー量を金属光沢層が転写可能なエネルギー量以上で選択的に変化させ、熱転写手段で画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
- 前記の熱転写手段で、パターン状にエネルギーの印加を行なって、画像を形成することを特徴とする請求項1に記載する画像形成方法。
- 請求項1または2に記載する転写方法により形成された金属光沢を有することを特徴とする印画物。
- 請求項3に記載する金属光沢を有する印画物の表面の光沢度がJIS−Z8741で規定される20度鏡面光沢度が200以上の部分と200以下の部分が同一印画物上にあることを特徴とする印画物。
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-
2003
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