JP2004281674A - 熱処理装置及び基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】超高温の熱処理においてはSiC製の反応管が用いられる。一方、炉口部は熱伝導が少なく熱歪に強い石英が用いられる。しかしながら、反応管と炉口部との接合部は温度が高く有機材料のOリングが使えず、また金属Oリング等は金属汚染のため使用できないため、シールが不十分であった。
【解決手段】基板を処理する反応管36と、反応管36を支持する石英フランジ51と、反応管36と石英フランジの接合部に設けられたOリング60と、反応管36内を加熱するヒータ42と、を有する熱処理装置において、前記Oリング60を中空部60aを有する弾性体で構成する。
【選択図】 図2
【解決手段】基板を処理する反応管36と、反応管36を支持する石英フランジ51と、反応管36と石英フランジの接合部に設けられたOリング60と、反応管36内を加熱するヒータ42と、を有する熱処理装置において、前記Oリング60を中空部60aを有する弾性体で構成する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、半導体基板に対してアニール処理、拡散処理または酸化処理等の熱処理を行なう熱処理装置及び基板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
1200℃以上の高温の熱処理装置では、石英ガラスで作られた反応管は変形してしまうため、反応管はSiCで構成されている。しかしながら、炉口部までSiCで構成すると、温度が高くなり炉口部をシールするための弗素ゴム等で作られたOリングが融ける等の問題がある。そのために、炉口部を石英ガラスで構成し、高温になるところにはSiCで構成された反応管が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、反応管と炉口部との接合部の温度が高く、シール部材として弗素ゴム等の有機材料で作られたOリングは使用できない。また、金属Oリングも金属汚染の為、使用できない。したがって、反応管と炉口部との接合部を、シールできないという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、従来の構造では反応管と炉口部の接合部を気密にシールできないという問題点を解決し、シールができる熱処理装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の特徴は、基板を処理する反応管と、反応管を支持する炉口部と、反応管と炉口部の接合部に設けられたシール部材と、反応管内を加熱するヒータと、を有する熱処理装置であって、前記シール部材は中空部を有する弾性体から構成されることにある。
本発明の第2の特徴は、第1の特徴において前記反応管はSiC製であり、前記炉口部は石英製であることにある。
本発明の第3の特徴は、第1の特徴において、前記シール部材は石英ガラスまたはセラミックスで構成されることにある。
本発明の第4の特徴は、第1の特徴において、前記シール部材は薄膜から構成されることにある。
本発明の第5の特徴は、第1の特徴において、前記シール部材は中空のOリングで構成されることにある。
本発明の第6の特徴は、第5の特徴において、この中空Oリング内部の圧力を調整するためのガス導入管やポンプが設けられることにある。
本発明の第7の特徴は、第5の特徴において、前記中空のOリングの断面がC型であることにある。
本発明の第8の特徴は、第7の特徴において、中空のOリングの中空部に石英ガラス、セラミックス、金属などから構成される弾性部材(バネ)を設けられることにある。
本発明の第9の特徴は、第1の特徴において、前記シール部材は炉口部と一体で形成されることにある。
本発明の第10の特徴は、第1の特徴において、前記反応管内で基板を支持する支持具を更に有し、該支持具は複数枚の基板を略水平状態で隙間をもって複数段に支持するよう構成されることにある。
本発明の第11の特徴は、第1の特徴において、前記熱処理とは1000℃以上の温度で行うことにある。
本発明の第12の特徴は、反応管と、反応管を支持する炉口部と、反応管と炉口部の接合部に設けられたシール部材と、反応管内を加熱するヒータとを有する反応炉内に基板を搬入する工程と、基板を前記反応炉内で支持具により支持した状態で熱処理する工程と、基板を反応炉内から搬出する工程と、を有する基板の製造方法にある。
本発明の第13の特徴は、反応管と、反応管を支持する炉口部と、反応管と炉口部の接合部に設けられたシール部材と、反応管内を加熱するヒータとを有する反応炉内に基板を搬入する工程と、基板を前記反応炉内で支持具により支持した状態で熱処理する工程と、基板を反応炉内から搬出する工程と、を有する半導体装置の製造方法にある。
本発明の第14の特徴は、反応管と、反応管を支持する炉口部と、反応管と炉口部の接合部に設けられたシール部材と、反応管内を加熱するヒータとを有する反応炉内に基板を搬入する工程と、基板を前記反応炉内で支持具により支持した状態で熱処理する工程と、基板を反応炉内から搬出する工程と、を有する基板処理方法にある。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の実施形態に係る熱処理装置10が示されている。この熱処理装置10は、例えば縦型であり、主要部が配置された筺体12を有する。この筺体12には、ポッドステージ14が接続されており、このポッドステージ14にポッド16が搬送される。ポッド16は、例えば25枚の基板が収納され、図示しない蓋が閉じられた状態でポッドステージ14にセットされる。
【0007】
筺体12内において、ポッドステージ14に対向する位置には、ポッド搬送装置18が配置されている。また、このポッド搬送装置18の近傍には、ポッド棚20、ポッドオープナ22及び基板枚数検知器24が配置されている。ポッド搬送装置18は、ポッドステージ14とポッド棚20とポッドオープナ22との間でポッド16を搬送する。ポッドオープナ22は、ポッド16の蓋を開けるものであり、この蓋が開けられたポッド16内の基板枚数が基板枚数検知器24により検知される。
【0008】
さらに、筺体12内には、基板移載機26、ノッチアライナ28及び基板支持体としてのボート30が配置されている。基板移載機26は、例えば5枚の基板を取り出すことができるアーム32を有し、このアーム32を動かすことにより、ポッドオープナ22の位置に置かせたポッド、ノッチアライナ28及びボート30間で基板を搬送する。ノッチアライナ28は、基板に形成されたノッチまたはオリフラを検出して基板を揃えるものである。
【0009】
図2に本発明の熱処理炉34が示されている。この熱処理炉34は主に、基板1を加熱する加熱手段としての抵抗加熱ヒータ42と、ヒータ42の内側に設けられ基板1を処理する反応管36と、反応管36を支持する石英フランジ51と、から構成されている。反応管36と石英フランジ51は、シール部材としての石英等からなるOリング60を介して密閉されている。ここで、Oリング60は、石英フランジ51の内壁に設けられた反応管36載置用の載置部の上方において、反応管36の外壁と石英フランジ51の内壁とで構成される空間に設けられている。また、熱処理炉34下方の石英フランジ51等から構成される炉口部は、シールキャップ38により弗素ゴム等からなるOリング61を介して密閉されている。このシールキャップ38と反応管36と石英フランジ51とで処理室が構成されている。シールキャップ38は熱処理炉34内で、複数枚の基板1を水平姿勢で垂直方向に中心を揃えて積層するよう保持するボート30を支持している。石英フランジ51には、反応管36内に基板を処理するガスを導入するガス導入管46と反応管36内のガスを排気するガス排気管48が接続されている。尚本実施例では、石英フランジ51とガス導入管46及びガス排気管48は一体になっているが、一体型でなくても良い。また、ガス導入管46の先端には、反応管36内壁に沿って立設され反応管36内に配置される最上部の基板1より上方の反応管36上部にガスを供給する棒状のロングノズル46aが取付けられている。この構成によりガス導入管46から導入された処理ガスはノズル46aを通り、反応管36内に上方から供給される。反応管36上方に供給されたガスは反応管36内を流下し、ガス排気管48より排気される。また、反応管36とヒータ42の間には反応管36内の温度を検知する熱電対(図示しない)が配置され、この熱電対とヒータ42を制御することにより、反応管36内の温度を制御する温度制御手段(図示しない)が設けられている。
【0010】
熱処理炉34内で高温になるところは、全て炭化珪素で構成される。例えば、ノズル46aや反応管36は炭化珪素で構成される。一方、炉口部にある石英フランジ51(ガス導入管46とガス排気管48を含む)は不透明石英で構成されている。
【0011】
次に上述したように構成された熱処理装置10の作用について説明する。まず、ポッドステージ14に複数枚の基板を収納したポッド16がセットされると、ポッド搬送装置18によりポッド16をポッドステージ14からポッド棚20へ搬送し、このポッド棚20にストックする。次に、ポッド搬送装置18により、このポッド棚20にストックされたポッド16をポッドオープナ22に搬送してセットし、このポッドオープナ22によりポッド16の蓋を開き、基板枚数検知器24によりポッド16に収容されている基板の枚数を検知する。
【0012】
次に、基板移載機26により、ポッドオープナ22の位置にあるポッド16から基板を取り出し、ノッチアライナ28に移載する。このノッチアライナ28においては、基板を回転させながら、ノッチを検出し、検出した情報に基づいて複数の基板を同じ位置に整列させる。次に、基板移載機26により、ノッチアライナ28から基板を取り出し、ボート30に移載する。
【0013】
このようにして、1バッチ分の基板をボート30に移載すると、例えば700℃程度の温度に設定された反応炉34内に複数枚の基板を装填したボート30を装入し、シールキャップ38により反応管36内を密閉する。次に、炉内温度を熱処理温度まで昇温させて、ガス導入管46からノズル46aを介して反応管36内に処理ガスを導入する。反応管36内に導入したガスは、反応管36内を流下して、ガス排気管48から排気される。処理ガスには、窒素、アルゴン、水素、酸素等が含まれる。この際、基板は例えば1000℃程度以上の温度に加熱される。なお、この間、熱電対により反応管36内の温度をモニタしながら、予め設定された昇温、降温プログラムに従って基板の熱処理を実施する。
【0014】
基板の熱処理が終了すると、例えば炉内温度を700℃程度の温度に降温した後、ボート30を反応炉34からアンロードし、ボート30に支持された全ての基板が冷えるまで、ボート30を所定位置で待機させる。尚、炉内温度降温の際も、熱電対により反応管36内の温度をモニタしながら、予め設定された降温プログラムにしたがって降温を実施する。次に、待機させたボート30の基板が所定温度まで冷却されると、基板移載機26により、ボート30から基板を取り出し、ポッドオープナ22にセットされている空のポッド16に搬送して収容する。次に、ポッド搬送装置18により、基板が収容されたポッド16をポッド棚20に搬送し、さらにポッドステージ14に搬送して完了する。
【0015】
次に図3において、Oリング60について詳述する。図3は、Oリング60の断面形状を表す図である。Oリング60は、石英ガラスやセラミックス等の材料から構成されており、内部に中空部60aが設けられている。内部に中空部60aが設けられることにより、Oリング60自体が弾性変形可能となっている。すなわち、Oリング60は中空部60aを有する弾性体として構成されている。これにより反応管36と石英フランジ51とを気密にシールすることが可能となる。尚、Oリング60は薄膜で構成されてもよい。Oリング60の断面形状は、図3(a)のようなドーナツ型や図3(b)のようなC型が考えられる。Oリング60の断面形状がドーナツ型の場合、図2に示すように、Oリング60には、Oリング60の中空部60aの圧力を調整する為の導入管(図示しない)、排気管63およびポンプ62等を接続するのが好ましい。Oリング60の断面形状がC型の場合、図3(b)に示すように中空部60a内に石英ガラス、セラミックス、金属などからなる弾性部材(バネ)60bを設けるようにしてもよい。
また、Oリング60と石英フランジ51は、一体としてもよい。この場合もOリング60が石英フランジ51と一体でないときと同様に、Oリング60の断面形状がドーナツ型の場合は中空部60a内の圧力を調整するために、ポンプ62等を接続してもよく、断面形状がC型の場合は中空部60a内に石英ガラス、セラミックス、金属などからなる弾性部材(バネ)60bを入れてもよい。
【0016】
以上の構成により、SiC製の反応管と石英ガラス製の炉口部との接合部をシールできるため、処理室内を密閉でき、高温の処理で腐食ガスの漏れを抑制できる。また、処理室内の圧力制御を容易に行なうことが可能となる。
【0017】
本発明の熱処理装置は、基板の製造工程にも適用することができる。
【0018】
SOI(Silicon On Insulator)ウェハの一種であるSIMOX(Separation by Implanted Oxygen)ウェハの製造工程の一工程に本発明の熱処理装置を適用する例について説明する。
【0019】
先ずイオン注入装置等により単結晶シリコンウェハ内へ酸素イオンをイオン注入する。その後、酸素イオンが注入されたウェハを上記実施形態の熱処理装置を用いて、例えばAr、O2雰囲気のもと、1300〜1400℃、例えば1350℃以上の高温でアニールする。これらの処理により、ウェハ内部にSiO2層が形成された(SiO2が埋めこまれた)SIMOXウェハ作製される。
また、SIMOXの他、水素アニールウェハの製造工程の一工程に本発明の熱処理装置を適用することも可能である。この場合、ウェハを本発明の熱処理装置を用いて、水素雰囲気中で1200℃の高温アニールすることとなる。これによりICが作られるウェハ表面層の結晶欠陥を低減することができ、結晶の完全性を高めることができる。また、この他、エピタキシャルウェハの製造工程の一工程に本発明の熱処理装置を適用することが可能である。
【0020】
本発明の熱処理装置は、半導体デバイスの製造工程の一工程としての熱処理工程に適用することも可能である。
【0021】
特に、比較的高い温度で行なう熱処理工程、たとえば、ウェット酸化、ドライ酸化、水素燃焼酸化(パイロジェニック酸化)、HCl酸化等の熱酸化工程や、硼素(B)、リン(P)、砒素(As)、アンチモン(Sb)等の不純物(ドーパント)を半導体薄膜に拡散する熱拡散工程等に適用するのが好ましい。
【0022】
【発明の効果】
以上述べたように本発明では、反応管と炉口部とのシール部材として、弾性体から構成される材料を用いることにより、反応管と炉口部との接合部のシールが可能となり、高温の熱処理で腐食ガスの処理室外への漏れを抑制できるだけでなく、処理室内の圧力制御を容易に行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基板処理装置を示す斜示図である。
【図2】本発明の処理炉を詳細に示す図である。
【図3】本発明で実施したOリングの断面形状を現す図である。
1 基板
10 熱処理装置
30 ボート
34 熱処理炉
36 反応管
38 シールキャップ
42 ヒータ
46 ガス導入管
48 ガス排気管
51 石英フランジ
60 Oリング
60a 中空部
60b 弾性部材
【発明が属する技術分野】
本発明は、半導体基板に対してアニール処理、拡散処理または酸化処理等の熱処理を行なう熱処理装置及び基板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
1200℃以上の高温の熱処理装置では、石英ガラスで作られた反応管は変形してしまうため、反応管はSiCで構成されている。しかしながら、炉口部までSiCで構成すると、温度が高くなり炉口部をシールするための弗素ゴム等で作られたOリングが融ける等の問題がある。そのために、炉口部を石英ガラスで構成し、高温になるところにはSiCで構成された反応管が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、反応管と炉口部との接合部の温度が高く、シール部材として弗素ゴム等の有機材料で作られたOリングは使用できない。また、金属Oリングも金属汚染の為、使用できない。したがって、反応管と炉口部との接合部を、シールできないという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、従来の構造では反応管と炉口部の接合部を気密にシールできないという問題点を解決し、シールができる熱処理装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の特徴は、基板を処理する反応管と、反応管を支持する炉口部と、反応管と炉口部の接合部に設けられたシール部材と、反応管内を加熱するヒータと、を有する熱処理装置であって、前記シール部材は中空部を有する弾性体から構成されることにある。
本発明の第2の特徴は、第1の特徴において前記反応管はSiC製であり、前記炉口部は石英製であることにある。
本発明の第3の特徴は、第1の特徴において、前記シール部材は石英ガラスまたはセラミックスで構成されることにある。
本発明の第4の特徴は、第1の特徴において、前記シール部材は薄膜から構成されることにある。
本発明の第5の特徴は、第1の特徴において、前記シール部材は中空のOリングで構成されることにある。
本発明の第6の特徴は、第5の特徴において、この中空Oリング内部の圧力を調整するためのガス導入管やポンプが設けられることにある。
本発明の第7の特徴は、第5の特徴において、前記中空のOリングの断面がC型であることにある。
本発明の第8の特徴は、第7の特徴において、中空のOリングの中空部に石英ガラス、セラミックス、金属などから構成される弾性部材(バネ)を設けられることにある。
本発明の第9の特徴は、第1の特徴において、前記シール部材は炉口部と一体で形成されることにある。
本発明の第10の特徴は、第1の特徴において、前記反応管内で基板を支持する支持具を更に有し、該支持具は複数枚の基板を略水平状態で隙間をもって複数段に支持するよう構成されることにある。
本発明の第11の特徴は、第1の特徴において、前記熱処理とは1000℃以上の温度で行うことにある。
本発明の第12の特徴は、反応管と、反応管を支持する炉口部と、反応管と炉口部の接合部に設けられたシール部材と、反応管内を加熱するヒータとを有する反応炉内に基板を搬入する工程と、基板を前記反応炉内で支持具により支持した状態で熱処理する工程と、基板を反応炉内から搬出する工程と、を有する基板の製造方法にある。
本発明の第13の特徴は、反応管と、反応管を支持する炉口部と、反応管と炉口部の接合部に設けられたシール部材と、反応管内を加熱するヒータとを有する反応炉内に基板を搬入する工程と、基板を前記反応炉内で支持具により支持した状態で熱処理する工程と、基板を反応炉内から搬出する工程と、を有する半導体装置の製造方法にある。
本発明の第14の特徴は、反応管と、反応管を支持する炉口部と、反応管と炉口部の接合部に設けられたシール部材と、反応管内を加熱するヒータとを有する反応炉内に基板を搬入する工程と、基板を前記反応炉内で支持具により支持した状態で熱処理する工程と、基板を反応炉内から搬出する工程と、を有する基板処理方法にある。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の実施形態に係る熱処理装置10が示されている。この熱処理装置10は、例えば縦型であり、主要部が配置された筺体12を有する。この筺体12には、ポッドステージ14が接続されており、このポッドステージ14にポッド16が搬送される。ポッド16は、例えば25枚の基板が収納され、図示しない蓋が閉じられた状態でポッドステージ14にセットされる。
【0007】
筺体12内において、ポッドステージ14に対向する位置には、ポッド搬送装置18が配置されている。また、このポッド搬送装置18の近傍には、ポッド棚20、ポッドオープナ22及び基板枚数検知器24が配置されている。ポッド搬送装置18は、ポッドステージ14とポッド棚20とポッドオープナ22との間でポッド16を搬送する。ポッドオープナ22は、ポッド16の蓋を開けるものであり、この蓋が開けられたポッド16内の基板枚数が基板枚数検知器24により検知される。
【0008】
さらに、筺体12内には、基板移載機26、ノッチアライナ28及び基板支持体としてのボート30が配置されている。基板移載機26は、例えば5枚の基板を取り出すことができるアーム32を有し、このアーム32を動かすことにより、ポッドオープナ22の位置に置かせたポッド、ノッチアライナ28及びボート30間で基板を搬送する。ノッチアライナ28は、基板に形成されたノッチまたはオリフラを検出して基板を揃えるものである。
【0009】
図2に本発明の熱処理炉34が示されている。この熱処理炉34は主に、基板1を加熱する加熱手段としての抵抗加熱ヒータ42と、ヒータ42の内側に設けられ基板1を処理する反応管36と、反応管36を支持する石英フランジ51と、から構成されている。反応管36と石英フランジ51は、シール部材としての石英等からなるOリング60を介して密閉されている。ここで、Oリング60は、石英フランジ51の内壁に設けられた反応管36載置用の載置部の上方において、反応管36の外壁と石英フランジ51の内壁とで構成される空間に設けられている。また、熱処理炉34下方の石英フランジ51等から構成される炉口部は、シールキャップ38により弗素ゴム等からなるOリング61を介して密閉されている。このシールキャップ38と反応管36と石英フランジ51とで処理室が構成されている。シールキャップ38は熱処理炉34内で、複数枚の基板1を水平姿勢で垂直方向に中心を揃えて積層するよう保持するボート30を支持している。石英フランジ51には、反応管36内に基板を処理するガスを導入するガス導入管46と反応管36内のガスを排気するガス排気管48が接続されている。尚本実施例では、石英フランジ51とガス導入管46及びガス排気管48は一体になっているが、一体型でなくても良い。また、ガス導入管46の先端には、反応管36内壁に沿って立設され反応管36内に配置される最上部の基板1より上方の反応管36上部にガスを供給する棒状のロングノズル46aが取付けられている。この構成によりガス導入管46から導入された処理ガスはノズル46aを通り、反応管36内に上方から供給される。反応管36上方に供給されたガスは反応管36内を流下し、ガス排気管48より排気される。また、反応管36とヒータ42の間には反応管36内の温度を検知する熱電対(図示しない)が配置され、この熱電対とヒータ42を制御することにより、反応管36内の温度を制御する温度制御手段(図示しない)が設けられている。
【0010】
熱処理炉34内で高温になるところは、全て炭化珪素で構成される。例えば、ノズル46aや反応管36は炭化珪素で構成される。一方、炉口部にある石英フランジ51(ガス導入管46とガス排気管48を含む)は不透明石英で構成されている。
【0011】
次に上述したように構成された熱処理装置10の作用について説明する。まず、ポッドステージ14に複数枚の基板を収納したポッド16がセットされると、ポッド搬送装置18によりポッド16をポッドステージ14からポッド棚20へ搬送し、このポッド棚20にストックする。次に、ポッド搬送装置18により、このポッド棚20にストックされたポッド16をポッドオープナ22に搬送してセットし、このポッドオープナ22によりポッド16の蓋を開き、基板枚数検知器24によりポッド16に収容されている基板の枚数を検知する。
【0012】
次に、基板移載機26により、ポッドオープナ22の位置にあるポッド16から基板を取り出し、ノッチアライナ28に移載する。このノッチアライナ28においては、基板を回転させながら、ノッチを検出し、検出した情報に基づいて複数の基板を同じ位置に整列させる。次に、基板移載機26により、ノッチアライナ28から基板を取り出し、ボート30に移載する。
【0013】
このようにして、1バッチ分の基板をボート30に移載すると、例えば700℃程度の温度に設定された反応炉34内に複数枚の基板を装填したボート30を装入し、シールキャップ38により反応管36内を密閉する。次に、炉内温度を熱処理温度まで昇温させて、ガス導入管46からノズル46aを介して反応管36内に処理ガスを導入する。反応管36内に導入したガスは、反応管36内を流下して、ガス排気管48から排気される。処理ガスには、窒素、アルゴン、水素、酸素等が含まれる。この際、基板は例えば1000℃程度以上の温度に加熱される。なお、この間、熱電対により反応管36内の温度をモニタしながら、予め設定された昇温、降温プログラムに従って基板の熱処理を実施する。
【0014】
基板の熱処理が終了すると、例えば炉内温度を700℃程度の温度に降温した後、ボート30を反応炉34からアンロードし、ボート30に支持された全ての基板が冷えるまで、ボート30を所定位置で待機させる。尚、炉内温度降温の際も、熱電対により反応管36内の温度をモニタしながら、予め設定された降温プログラムにしたがって降温を実施する。次に、待機させたボート30の基板が所定温度まで冷却されると、基板移載機26により、ボート30から基板を取り出し、ポッドオープナ22にセットされている空のポッド16に搬送して収容する。次に、ポッド搬送装置18により、基板が収容されたポッド16をポッド棚20に搬送し、さらにポッドステージ14に搬送して完了する。
【0015】
次に図3において、Oリング60について詳述する。図3は、Oリング60の断面形状を表す図である。Oリング60は、石英ガラスやセラミックス等の材料から構成されており、内部に中空部60aが設けられている。内部に中空部60aが設けられることにより、Oリング60自体が弾性変形可能となっている。すなわち、Oリング60は中空部60aを有する弾性体として構成されている。これにより反応管36と石英フランジ51とを気密にシールすることが可能となる。尚、Oリング60は薄膜で構成されてもよい。Oリング60の断面形状は、図3(a)のようなドーナツ型や図3(b)のようなC型が考えられる。Oリング60の断面形状がドーナツ型の場合、図2に示すように、Oリング60には、Oリング60の中空部60aの圧力を調整する為の導入管(図示しない)、排気管63およびポンプ62等を接続するのが好ましい。Oリング60の断面形状がC型の場合、図3(b)に示すように中空部60a内に石英ガラス、セラミックス、金属などからなる弾性部材(バネ)60bを設けるようにしてもよい。
また、Oリング60と石英フランジ51は、一体としてもよい。この場合もOリング60が石英フランジ51と一体でないときと同様に、Oリング60の断面形状がドーナツ型の場合は中空部60a内の圧力を調整するために、ポンプ62等を接続してもよく、断面形状がC型の場合は中空部60a内に石英ガラス、セラミックス、金属などからなる弾性部材(バネ)60bを入れてもよい。
【0016】
以上の構成により、SiC製の反応管と石英ガラス製の炉口部との接合部をシールできるため、処理室内を密閉でき、高温の処理で腐食ガスの漏れを抑制できる。また、処理室内の圧力制御を容易に行なうことが可能となる。
【0017】
本発明の熱処理装置は、基板の製造工程にも適用することができる。
【0018】
SOI(Silicon On Insulator)ウェハの一種であるSIMOX(Separation by Implanted Oxygen)ウェハの製造工程の一工程に本発明の熱処理装置を適用する例について説明する。
【0019】
先ずイオン注入装置等により単結晶シリコンウェハ内へ酸素イオンをイオン注入する。その後、酸素イオンが注入されたウェハを上記実施形態の熱処理装置を用いて、例えばAr、O2雰囲気のもと、1300〜1400℃、例えば1350℃以上の高温でアニールする。これらの処理により、ウェハ内部にSiO2層が形成された(SiO2が埋めこまれた)SIMOXウェハ作製される。
また、SIMOXの他、水素アニールウェハの製造工程の一工程に本発明の熱処理装置を適用することも可能である。この場合、ウェハを本発明の熱処理装置を用いて、水素雰囲気中で1200℃の高温アニールすることとなる。これによりICが作られるウェハ表面層の結晶欠陥を低減することができ、結晶の完全性を高めることができる。また、この他、エピタキシャルウェハの製造工程の一工程に本発明の熱処理装置を適用することが可能である。
【0020】
本発明の熱処理装置は、半導体デバイスの製造工程の一工程としての熱処理工程に適用することも可能である。
【0021】
特に、比較的高い温度で行なう熱処理工程、たとえば、ウェット酸化、ドライ酸化、水素燃焼酸化(パイロジェニック酸化)、HCl酸化等の熱酸化工程や、硼素(B)、リン(P)、砒素(As)、アンチモン(Sb)等の不純物(ドーパント)を半導体薄膜に拡散する熱拡散工程等に適用するのが好ましい。
【0022】
【発明の効果】
以上述べたように本発明では、反応管と炉口部とのシール部材として、弾性体から構成される材料を用いることにより、反応管と炉口部との接合部のシールが可能となり、高温の熱処理で腐食ガスの処理室外への漏れを抑制できるだけでなく、処理室内の圧力制御を容易に行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基板処理装置を示す斜示図である。
【図2】本発明の処理炉を詳細に示す図である。
【図3】本発明で実施したOリングの断面形状を現す図である。
1 基板
10 熱処理装置
30 ボート
34 熱処理炉
36 反応管
38 シールキャップ
42 ヒータ
46 ガス導入管
48 ガス排気管
51 石英フランジ
60 Oリング
60a 中空部
60b 弾性部材
Claims (12)
- 基板を処理する反応管と、反応管を支持する炉口部と、反応管と炉口部の接合部に設けられたシール部材と、反応管内を加熱するヒータと、を有する熱処理装置において、前記シール部材は中空部を有する弾性体から構成されることを特徴とする熱処理装置。
- 前記反応管はSiC製であり、前記炉口部は石英製であることを特徴とする請求項1記載の熱処理装置。
- 前記シール部材は石英ガラスまたはセラミックスからなることを特徴とする請求項1記載の熱処理装置。
- 前記シール部材は薄膜から構成されることを特徴とする請求項1記載の熱処理装置。
- 前記シール部材は中空のOリングであることを特徴とする請求項1記載の熱処理装置。
- 前記中空のOリング内部の圧力を調整するためのガス導入管が設けられることを特徴とする請求項5記載の熱処理装置。
- 前記中空のOリングの断面がC型であることを特徴とする請求項5記載の熱処理装置。
- 前記中空のOリングの中空部に石英ガラス、セラミックス、金属などから構成される弾性部材を設けたことを特徴とする請求項7記載の熱処理装置。
- 前記シール部材は炉口部と一体で形成されることを特徴とする請求項1記載の熱処理装置。
- 前記反応管内で基板を支持する支持具を更に有し、該支持具は複数枚の基板を略水平状態で隙間をもって複数段に支持するよう構成されることを特徴とする請求項1記載の熱処理装置。
- 前記熱処理とは1000℃以上の温度で行う処理であることを特徴とする請求項1記載の熱処理装置。
- 反応管と、反応管を支持する炉口部と、反応管と炉口部の接合部に設けられたシール部材と、反応管内を加熱するヒータとを有する熱処理炉内に基板を搬入する工程と、基板を前記反応炉内で支持具により支持した状態で熱処理する工程と、基板を反応炉内から搬出する工程と、を有することを特徴とする基板の製造方法。
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2003
- 2003-03-14 JP JP2003070355A patent/JP2004281674A/ja active Pending
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