JP2004279332A - 位置計測方法、位置計測装置および露光方法並びに露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】マーク位置検出時間が増加することなく、マークの検出能力を向上させる位置計測方法および露光方法。
【解決手段】物体上に形成されたマークSMを所定の撮像視野FV内で撮像し、該撮像結果に基づいてマークSMの位置情報を計測する。撮像視野FVを複数の領域A、B、Cに分割し、分割された領域毎にマークSMの像を順次探索。また露光方法は、マスク上のマスクマークと基板上の基板マークとを用いて位置合わせした後、マスクのパターンを基板に露光。
【選択図】 図3
【解決手段】物体上に形成されたマークSMを所定の撮像視野FV内で撮像し、該撮像結果に基づいてマークSMの位置情報を計測する。撮像視野FVを複数の領域A、B、Cに分割し、分割された領域毎にマークSMの像を順次探索。また露光方法は、マスク上のマスクマークと基板上の基板マークとを用いて位置合わせした後、マスクのパターンを基板に露光。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光基板(ウエハなど)上の各ショット領域に順次マスクのパターン像を転写するにあたって、各ショット領域の位置を計測する際に用いて好適な位置計測方法、位置計測装置および露光方法並びに露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスまたは液晶表示デバイス等をフォトリソグラフィ工程で製造する際に、フォトマスク又はレチクル(以下「レチクル」と総称する)のパターン像を投影光学系を介して感光基板上の各ショット領域に投影する投影露光装置が使用されている。近年、この種の投影露光装置としては、感光基板を2次元的に移動自在なステージ上に載置し、このステージにより感光基板をステップ移動させて、レチクルのパターン像を感光基板上の各ショット領域に順次露光する動作を繰り返す、いわゆるステップ・アンド・リピート方式の露光装置、例えば縮小投影型の露光装置(ステッパー)が多用されている。
【0003】
例えば半導体デバイスは、感光基板として、感光材が塗布されたウエハ上に多数層の回路パターンを重ねて形成されるので、2層目以降の回路パターンをウエハ上に投影露光する際には、ウエハ上の既に回路パターンが形成された各ショット領域とこれから露光するレチクルのパターン像との位置合わせ、即ちウエハとレチクルとの位置合わせ(アライメント)を精確に行う必要がある。
【0004】
例えば、回路パターン(ショット領域)がマトリックス状に配置された一枚のウエハに対して、重ね合わせ露光を行う際にウエハをアライメントする方式としては、例えば特許文献1に開示されている、いわゆるエンハンスド・グローバル・アライメント(EGA)が主流となっている。EGA方式とは、ウエハ上に形成された複数のショット領域のうち、少なくとも三つの領域(以下EGAショットと称する)を指定し、各ショット領域に付随したアライメントマーク(ウエハマーク)の座標位置をオフアクシスアライメント系にて計測する。
【0005】
その後、計測値と設計値とに基づいてウエハ上のショット領域の配列特性(位置情報)に関する誤差パラメータ(オフセット、スケール、回転、直交度)を最小二乗法等により統計演算して決定する。そして、この決定されたパラメータの値に基づいて、ウエハ上の全てのショット領域に対してその設計上の座標値を補正し、この補正された座標値に従ってウエハステージを、投影光学系とオフアクシスアライメント系との間の距離であるベースライン量を用いてステッピングさせてウエハを位置決めする方式である。この結果、レチクルパターンの投影像とウエハ上の複数のショット領域のそれぞれとが、ショット領域内に設定された加工点(座標値が計測、又は算出される基準点であり、例えばショット領域の中心)において正確に重ね合わされて露光されることになる。
【0006】
ところで、ウエハステージにロードされるウエハは、プリアライメントされた状態で載置されるが、ファインアライメントとしてのEGA計測を実行できるレベルでの位置決めはされていない。そのため、通常、EGA計測を実行する前にEGA計測に支障を来さない程度にウエハを粗調整する、いわゆるサーチアライメントが行われている。このサーチアライメントは、予め指定されたショット領域(例えば2箇所、以下サーチショットと称する)においてサーチアライメント用マーク(サーチマーク)を計測し、この計測結果に基づいてショット領域の座標値を補正するものである。
【0007】
このようなサーチマークは、この種のアライメント系としては、ウエハ上に形成された格子状のアライメントマークに対してレーザ光束を照射し、その反射光強度の変化によりアライメントマーク位置を計測するLSA(レーザ・ステップ・アライメント)方式がある。また、格子状のアライメントマークの2つの対称な次数方向(例えば、+1次回折光の方向と−1次回折光の方向)からコヒーレントな光束を入射し、格子マークから同一方向に発生する2つの回折光成分を干渉させて格子マークのピッチ方向の位置や位置ずれを計測するLIA(レーザ干渉アライメント)方式などがある。さらに、ウエハステージを静止させてウエハのアライメントマーク上にハロゲンランプからの白色光等の照明光を照射して、得られたアライメントマークの画像を撮像素子により所定の撮像視野内で撮像し、画像処理によってアライメントマーク位置を計測するFIA(フィールド・イメージ・アライメント)方式がある。
【0008】
図9に、FIA方式のアライメントセンサにより、カメラ視野(撮像視野)FV内に十字状のサーチマーク(マーク、基板マーク)SMが撮像された一例を示す。なお、ウエハ上に形成されたアライメントマークとして、例えばファインアライメントには図11(a)に示すようなマークが用いられ、サーチアライメントには図11(b)に示すようなマークが用いられるが、以下の説明では簡易的に十字状のマークを用いるものとする。
【0009】
カメラ視野FV内に撮像されたサーチマークSMに対しては、二次元画像を画像処理すると処理時間が多くなりスループット的に不利になることに加えて、低コントラストでは計測精度が劣る等の理由から、二次元画像を非計測方向(計測方向と直交する方向)に圧縮して、一次元画像で画像処理したマーク位置計測を行っている。
【0010】
【特許文献1】
特開昭61−44429号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように、FIAアライメント系を用いた従来の位置計測方法、位置計測装置および露光方法並びに露光装置には、以下のような問題が存在する。
【0012】
カメラ視野に対してサーチマークを小型化した場合、二次元の視野全体を一次元に圧縮すると、図10(a)に示すように、サーチマークの信号コントラストが低下し、マークをサーチ(探索)した際に検出能力が落ちるという問題が発生する。この問題の対策として、カメラ視野を狭くするとサーチマークの占有する割合が相対的に大きくなりコントラストが向上するが、確実にカメラ視野内でサーチマークを撮像するためにプリアライメント精度を上げる必要が生じてしまう。逆に、カメラ視野の大きさを維持してサーチマーク自体を大型化することも考えられるが、パターン領域の大きさに悪影響を及ぼすという不都合が生じてしまう。
【0013】
そこで、サーチマークの像は、マーク中心の存在し得る範囲の中、カメラ視野内で中心近傍に位置する確率が高いことから、従来では図9に示すように、カメラ視野FVの中、中心を通る帯状の領域Bのみを取り出し、この領域Bのみの画像を圧縮して処理していた。この方法によれば、カメラ視野に対するサーチマークSMの像が占有する割合が相対的に大きくなり、所定の信号コントラストを得やすいという長所がある。ところが、プリアライメントの精度によっては、図9に示したように、サーチマークSMがカメラ視野FV内で中心領域Bから外れた位置で撮像されることがある。
【0014】
この場合、中心領域Bに対して一次元画像処理でサーチを行っても、図10(b)に示すように、十分な信号コントラストが得られず正確なマーク位置計測が実施できないという問題があった。また、最悪の場合、サーチマークSMが完全に中心領域Bから外れてしまい、マーク検出不能という自体に陥ってしまう。このように、領域BにおいてサーチマークSMが検出されないとエラーが発生し、マーク検出可能位置を別途指示する等、オペレータが介在せざるを得なくなるため、スループットが低下して生産効率が下がるという問題があった。
【0015】
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、マーク位置検出時間が増加することなく、マークの検出能力を向上させる位置計測方法、位置計測装置および露光方法並びに露光装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、実施の形態を示す図1ないし図7に対応付けした以下の構成を採用している。
本発明の位置計測方法は、物体(W)上に形成されたマーク(SM)を所定の撮像視野(FV)内で撮像し、該撮像結果に基づいてマーク(SM)の位置情報を計測する位置計測方法であって、撮像視野(FV)を複数の領域(A、B、C)に分割し、分割された領域毎にマーク(SM)の像を順次探索することを特徴とするものである。
【0017】
また、本発明の位置計測装置は、物体(W)上に形成されたマーク(SM)を所定の撮像視野(FV)内で撮像する撮像部と、撮像部で撮像された結果に基づいてマーク(SM)の位置情報を計測する計測部(19)とを有する位置計測装置(17)であって、撮像視野(FV)を複数の領域(A、B、C)に分割し、分割された領域(A、B、C)毎にマーク(SM)の像を順次探索するように計測部(19)を制御する制御部(15)を備えることを特徴とするものである。
【0018】
従って、本発明の位置計測方法および位置計測装置では、まず複数の領域の一つ(B)でマーク(SM)を探索し、探索できない場合は他の領域(A)を探索する。このように、マーク(SM)を検出できるまで、順次分割された領域(A、B、C)を探索できるため、マーク(SM)の検出能力が向上する。そのため、人手を介在させることなく、短時間でマーク(SM)を検出することができる。また、探索する領域(A、B、C)は、撮像視野(FV)を分割しているので、マーク(SM)の像の占有する割合が相対的に大きくなっており、所定のコントラストを容易に得ることができるため、マーク(SM)の検出が容易である。
【0019】
そして、本発明の露光方法は、マスク(R)上のマスクマークと基板(W)上の基板マーク(SM)と用いてマスク(R)と基板(W)とを位置合わせした後に、マスク(R)のパターンを基板(W)に露光する露光方法において、マスクマークと基板マーク(SM)との少なくとも一方の位置を、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載された位置計測方法により計測することを特徴とするものである。
【0020】
また、本発明の露光装置は、マスク(R)上のマスクマークと基板(W)上の基板マーク(SM)と用いてマスク(R)と基板(W)とを位置合わせし、マスク(R)のパターンを基板(W)に露光する露光装置(1)において、マスクマークと基板マーク(SM)との少なくとも一方の位置を計測する装置として、請求項10から請求項14のいずれか一項に記載された位置計測装置(17)が用いられることを特徴とするものである。
【0021】
従って、本発明の露光方法および露光装置では、マスク(R)と基板(W)とを位置合わせする際にマスクマークまたは基板マーク(SM)に対する検出能力が向上し、スループットの向上に寄与できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の位置計測方法、位置計測装置および露光方法並びに露光装置の第1の実施の形態を、図1ないし図4を参照して説明する。ここでは、例えば、ステップ・アンド・リピート型の露光装置を用い、半導体デバイス製造用のウエハ上にレチクル上の回路パターンを露光する場合の例を用いて説明する。また、本発明の位置計測装置を、レチクルとウエハとを位置合わせする際にウエハ上に形成されたアライメントマークの位置計測に用いるものとして説明する。これらの図において、従来例として示した図9および図10と同一の構成要素には同一号を付し、その説明を省略する。
【0023】
図1は、露光装置1の概略構成図である。超高圧水銀ランプやエキシマレーザ等の光源2から射出された照明光は、反射鏡3で反射されて露光に必要な波長の光のみを透過させる波長選択フィルタ4に入射する。波長選択フィルタ4を透過した照明光は、オプティカルインテグレータ(フライアイレンズ、又はロッド)5によって均一な強度分布の光束に調整されて、レチクルブラインド(視野絞り)6に到達する。レチクルブラインド6は、駆動系6aによって開口Sを規定する複数のブレードがそれぞれ駆動し、開口Sの大きさを変化させて照明光によるレチクル(マスク)R上の照明領域を設定するものである。
【0024】
レチクルブラインド6の開口Sを通過した照明光は、反射鏡7で反射されてレンズ系8に入射する。このレンズ系8によってレチクルブラインド6の開口Sの像がレチクルステージ20上に保持されたレチクルR上に結像され、レチクルRの所望領域が照明される。なお、図1では、これら波長選択フィルタ4、オプティカルインテグレータ5、レチクルブラインド6、レンズ系8により照明光学系が構成される。また、レチクルステージ20は、投影光学系9の光軸と垂直な面内で2次元移動可能であるとともに、レチクルステージ20(レチクルR)の位置及び回転量は不図示のレーザ干渉計によって検出され、このレーザ干渉計の計測値(位置情報)は、後述するステージ制御系14、主制御系15、及びアライメント制御系19にそれぞれ出力される。
【0025】
レチクルRの照明領域に存在する回路パターン及び/又はアライメントマークの像は、レジストが塗布されたウエハ(物体、基板)W上に投影光学系9によって結像される。これにより、ウエハステージ10上に載置されるウエハW上の特定領域(ショット領域)にレチクルRのパターン像及び/又はアライメントマーク像が露光される。
【0026】
ウエハステージ10は、ウエハWを真空吸着するウエハホルダ(不図示)を有するとともに、リニアモータ等の駆動装置11によって、投影光学系9の光軸と垂直で互いに直交するX方向及びY方向に移動される。これにより、投影光学系9に対してその像面側でウエハWが2次元移動され、例えばステップ・アンド・リピート方式(又はステップ・アンド・スキャン方式)で、ウエハW上の各ショット領域にレチクルRのパターン像が転写されることになる。
【0027】
また、ステージ移動座標系(直交座標系)XY上でのウエハステージ10(ウエハW)のX、Y方向の位置、及び回転量(ヨーイング量、ピッチング量、ローリング量)は、ウエハステージ10の端部に設けられた移動鏡(反射鏡)12にレーザ光を照射するレーザ干渉計13によって検出される。レーザ干渉計13の測定値(位置情報)は、ステージ制御系14、主制御系15、及びアライメント制御系19にそれぞれ出力される。ステージ制御系14は、主制御系15及びレーザ干渉計13などからの位置情報に基づいて、駆動装置11などを介してレチクルステージ20及びウエハステージ10の移動をそれぞれ制御する。主制御系15は、駆動系6aを介してレチクルブラインド6の開口Sの大きさや形状を制御するとともに、アライメント制御系19から出力されるウエハW上のアライメントマークの位置情報に基づいてEGA計算を行う他、装置全体を統括制御する。
【0028】
この露光装置1には、レチクルRとウエハWとの位置合わせを行うために、例えばTTR(スルー・ザ・レチクル)方式のレチクル・アライメントセンサ16およびオフアクシス方式のウエハ・アライメントセンサ(位置計測装置)17が備えられている。
【0029】
レチクル・アライメントセンサ16は、例えば露光用照明光を用いてレチクルRに形成された不図示のアライメントマーク(マスクマーク)と投影光学系9とを介して基準マーク部材18上の基準マークを検出する。露光光アライメント方式では、撮像素子(CCD)を用いてレチクルRのアライメントマークと基準マークとをモニタに表示することで、その位置関係を直接的に観察できる。基準マーク部材18は、ウエハステージ10上に固定され、ウエハWの表面と同じ高さに基準マークが形成されている。
【0030】
レチクル・アライメントセンサ16は、レチクルRのアライメントマーク及び基準マークの撮像信号をアライメント制御系19に出力する。アライメント制御系19は、その撮像信号に基づいて両マークの位置ずれ量を検出するとともに、レチクルステージ20及びウエハステージ10の位置をそれぞれ検出するレーザ干渉計13などの測定値も入力し、両マークの位置ずれ量が所定値、例えば零となるときのレチクルステージ20及びウエハステージ10の各位置を求める。これにより、ウエハステージ移動座標系XY上でのレチクルRの位置が検出される、換言すればレチクルステージ移動座標系とウエハステージ移動座標系XYとの対応付け(即ち、相対位置関係の検出)が行われ、アライメント制御系19はその結果(位置情報)を主制御系15に出力する。
【0031】
なお、アライメントセンサ16には、アライメント用照明光として単一波長のレーザビーム(He−Neレーザなど)、多波長光、広帯域光、及び露光光などのいずれを用いてもよいし(但し、露光光以外をアライメント照明光として用いる場合には、投影レンズで発生する色収差を補正する公知の補正光学素子を、レチクルRと投影光学系9との間、または投影光学系9の瞳面近傍に配置する必要がある)、受光素子として撮像素子やSPDなどを用いてもよい。
【0032】
オフアクシス方式のウエハ・アライメントセンサ17のアライメント方式としては、FIA方式、LSA方式、LIA方式または露光光を使用する露光光アライメント方式を適用できる。ウエハ・アライメントセンサ17には、LSA方式、LIA方式ではSPD等の光電変換素子を使用し、FIA方式ではCCDカメラ等の撮像素子を使用する。これらの方式のうち、本実施の形態ではFIA方式を採用している。
【0033】
即ち、ウエハ・アライメントセンサ17は投影光学系9とは別設される対物光学系を介して、ウエハW上のレジストを感光させない波長域の照明光、例えば波長が550〜750nm程度の広帯域光(ブロードバンド光)をウエハW上のアライメントマークに照射するとともに、その対物光学系を通してCCDカメラ等、不図示の撮像素子(撮像部)の受光面上に指標マークの像(不図示)とともにそのアライメントマークの像を形成し、両マーク像の撮像信号(画像信号)をアライメント制御系19に出力する。また、ウエハ・アライメントセンサ17はAF(オートフォーカス)機能、即ち前述の対物光学系の光軸に沿った方向に関するウエハWの位置情報を検出する機能を備えており、その位置情報に基づいてウエハステージ10を駆動することで、ウエハW上のアライメントマークを前述の対物光学系の焦点面に配置することが可能となっている。
【0034】
アライメント制御系19は、ウエハ・アライメントセンサ17からの撮像信号に基づいて、計測部として両マークの位置ずれ量を計測するとともに、レーザ干渉計13の測定値も入力してその位置ずれ量が所定値、例えば零となるときのウエハステージ10の位置をウエハステージ移動座標系XY上でのアライメントマークの座標値として求め、その位置情報を主制御系15に出力する。
【0035】
主制御系15は、制御部としてアライメント制御系19に対してその信号処理条件などに関する指令を与えるとともに、アライメント制御系19から出力されるアライメントマークの位置情報(座標値)に基づいてEGA計算を行う、即ちウエハW上の各ショット領域(基準点、例えばショットセンタ)の位置情報(座標値)を算出する。さらに主制御系15は、ウエハ・アライメントセンサ17のベースライン量に基づいてその算出した座標値を補正し、この補正した座標値をステージ制御系14に出力する。ステージ制御系14は、主制御系15からの位置情報に基づいて、駆動装置11を介してウエハステージ10の移動を制御する。これにより、例えばステップ・アンド・リピート方式(又はステップ・アンド・スキャン方式)で、ウエハW上の各ショット領域にレチクルRのパターン像が転写されることになる。
【0036】
続いて、上記の構成の露光装置1を用いて露光処理を行うにあたって、ウエハW上に形成されたサーチマークSMの位置をウエハ・アライメントセンサ17により計測する、いわゆるサーチアライメントを実施する手順を図2に示すフローチャートを用いて説明する。なお、レチクルRに対するアライメントは既に完了しているものとする。
【0037】
ウエハステージ10上に露光処理対象となるウエハWがロードされると、マーク位置計測を開始する(ステップS0)。まず、ステージ制御系14、駆動装置11を介してウエハステージ10(ウエハW)を移動して、ウエハ・アライメントセンサ17の計測領域にサーチマークSMを位置させる(ステップS1)。ウエハWの移動が完了すると、ウエハ・アライメントセンサ17は、ウエハWのフォーカス調整を行った後に、ハロゲンランプ等からの照明ビームで照明されたサーチマークSMの像を、図3に示すように、撮像素子を用いて所定のカメラ視野FV内で撮像して(ステップS2)、画像信号をアライメント制御系19に出力する。
【0038】
アライメント制御系19が入力した画像信号を用いてカメラ視野FV内でサーチマークSMの像をサーチするにあたって、主制御系15からはカメラ視野FVをY方向に沿った帯状の領域A、B、Cに3分割し、領域B→A→Cの順序でサーチマークSMの像をサーチするように指示が出される。そのため、アライメント制御系19は、まずカメラ視野FV内の領域(第1領域)Bに対して一次元画像処理によりサーチマークSMの像をサーチし(ステップS3)、サーチマークSMが検出されたか否かを判断する(ステップS4)。
【0039】
領域Bでは、図10(b)に示したように、計測されたマーク信号が所定のコントラストを有していないため、サーチマークSMを検出できない。そこで、アライメント制御系19は、引き続いて領域(第2領域)Aに対して一次元画像処理によりサーチマークSMの像をサーチし(ステップS5)、サーチマークSMが検出されたか否かを判断する(ステップS6)。なお、ステップS4でサーチマークSMを検出した場合は、後述のステップS7の処理を実行する。
【0040】
領域Aでは、図4(a)に示されるように、計測された信号が所定のコントラストを有しているため、サーチマークSMを検出できる。そこで、アライメント制御系19は、以後のサーチ処理を終了させ、サーチマークSMと指標マークとの間の位置ずれ量を計測し、レーザ干渉計13の測定値も入力してその位置ずれ量が所定値、例えば零となるときのウエハステージ10の位置をウエハステージ移動座標系XY上でのサーチマークSMの座標値(位置情報)として求め、その位置情報を主制御系15に出力する(ステップS7)。
【0041】
一方、もしステップS6でサーチマークSMを検出できなかった場合は、ステップS8で領域CをサーチしてサーチマークSMが検出されたか否かを判断する(ステップS9)。ステップS9でサーチマークSMが検出されたときは、ステップS7の処理を実行するが、十分な信号コントラストが得られない場合や、領域CにサーチマークSMが存在せず、図4(b)に示されるように、計測された信号がコントラストを全く有していない場合、アライメント制御系19は、主制御系15の指示に基づき一次元画像処理を中止し、二次元画像処理でカメラ視野FV全体をサーチして(ステップS10)、サーチマークSMが検出されたか否かを判断する(ステップS11)。
【0042】
ここで、サーチマークSMを検出した場合は、上記ステップS7の処理を実行するが、二次元画像処理でもサーチマークSMを検出できなかった場合は、何らかの障害によりエラーが発生したものとして、オペレータ・コールを実行し(ステップS12)、オペレータによる指示を仰ぐ。
【0043】
サーチマークSMの位置計測が終了すると、主制御系はこのマーク位置を記憶するとともに、アライメント制御系19により他のサーチマークに対しても、上記と同様の手順でマーク位置計測を実施し、その位置を記憶する。この後、主制御系15は、計測されたサーチマークSMのウエハステージ移動座標系XY上での座標値、及び対応する設計上の座標値とに基づいて演算処理を行い(ステップS13)、EGAショット毎にウエハステージ移動座標系XY上でのウエハマークの設計上の座標値を補正して、サーチアライメント時のマーク位置計測が終了する(ステップS14)。
【0044】
この後、ステージ制御系14は、ファインアライメントを実行すべく、この補正された座標値を目標値とし、レーザ干渉計13の測定値に基づいてウエハステージ10を移動し、EGAショット毎にウエハマークをそれぞれウエハ・アライメントセンサ17により順次計測する。そして、主制御系15は、得られた計測値と設計値とに基づいて最小二乗法等の統計演算処理により、ウエハW上のショット領域の配列特性に関する位置情報として、シフト、スケール、回転、直交度等の誤差パラメータを算出し、これらの誤差パラメータに基づいて、ウエハW上の全てのショット領域に対して設計上の座標位置を補正する。
【0045】
そして、投影光学系9の結像特性(投影倍率、歪曲収差等)を調整するとともに、その補正(算出)された座標位置と、ベースライン量とを用いてウエハステージ10を順次ステップ移動させて、ステップ・アンド・リピート方式でレチクルR上のパターンをウエハW上の各ショット領域に順次露光する。
【0046】
本実施の形態の位置計測方法、位置計測装置および露光方法並びに露光装置では、カメラ視野FVを複数の領域A、B、Cに分割し、分割した領域毎にサーチマークSMを一次元画像処理によりサーチしているので、各領域に対するサーチマークSMの占有する割合が増え、マークの信号コントラストが向上し、マークの検出能力および検出精度を向上させることができるとともに、領域の一つでマークが検出されなくても、他の領域を順次サーチすることで、露光装置を停止してオペレータを介在させる頻度を低減でき、生産効率の低下を防ぐことが可能になる。特に、本実施の形態では、一次元画像処理でマーク検出ができなかった場合に二次元画像処理でマークをサーチするようにしているため、検出不能によるエラーの発生頻度を大幅に低減でき、生産効率の低下を一層効果的に防止することができる。
【0047】
また、本実施の形態の位置計測方法、位置計測装置および露光方法並びに露光装置では、分割された領域の一つでサーチマークSMを検出した場合には、他の領域をサーチしないので、余計な計測時間を省略することができ、スループットの向上にも寄与できる。従って、本実施の形態の露光方法および露光装置では、マーク位置計測の検出能力が高まることで、レチクルRとウエハWとの位置合わせに要する時間が短縮され、生産効率の向上に寄与できる。なお、上記実施の形態では、領域のサーチ順序をB→A→Cとしたが、これに限定されるものではなく、いずれの領域からサーチを開始してもよい。
【0048】
図5ないし図7は、本発明の位置計測方法、位置計測装置および露光方法並びに露光装置の第2の実施の形態を示す図である。これらの図において、図1ないし図4に示す第1の実施の形態の構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を省略する。第2の実施の形態と上記の第1の実施の形態とが異なる点は、先にマーク位置計測を実施した結果を後のマーク位置計測に反映させるようにしたことである。
【0049】
まず、本実施の形態に用いられるウエハについて説明する。
図5に示すように、ウエハWには、複数のショット領域がマトリックス状に配列されており、各ショット領域には前工程での露光及び現像等によりそれぞれチップパターンが形成される。また、各ショット領域には、図11(a)および(b)で示したウエハマークおよびサーチマークがそれぞれ形成されている。そして、ここでは、サーチアライメント時に、ウエハW上に形成された二つのサーチマークSM1、SM2(適宜、SMと総称する)の位置をウエハ・アライメントセンサ17により計測する手順を図7に示すフローチャート図を用いて説明する。
【0050】
なお、計測対象となる第2物体としてのウエハ(N(N≧2)枚目のウエハ)Wに形成された第2マークとしてのサーチマークSM1、SM2の計測前に、第1物体としてのウエハ(1枚目〜N−1枚目までのウエハW)を計測したときに、第1マークとしてのサーチマークSM1、SM2が検出された領域を主制御系15がそれぞれ記憶している。サーチマークSM1が検出された領域の度数を図6(a)に示し、サーチマークSM2が検出された領域の度数を図6(b)に示す。この図に示すように、サーチ時にサーチマークSM1、SM2が検出される領域は、プリアライメント誤差や装置自体が有するオフセット値に依存してある傾向をもっているため、マーク毎にカメラ視野FV内の位置がある程度決まってくる。そこで、本実施の形態では、各サーチマークが検出された度数に応じて、主制御系15がアライメント制御系19に対してサーチする順序を決定・指示する。
【0051】
以下、図7を参照して詳細に説明する。
ステップS2において、ウエハ・アライメントセンサ17により、例えばサーチマークSM1の像が撮像され、その画像信号がアライメント制御系19に出力されると、主制御系15の指示に基づき、アライメント制御系19は以前の計測済みのウエハでサーチマークSM1が最も多く検出された領域B(図6(a)参照)に対して一次元画像処理によりサーチマークSM1の像をサーチする(ステップS15)。
【0052】
そして、ステップS4において、サーチマークSM1を検出できなかったと判断されると、アライメント制御系19は計測済みのウエハでサーチマークSM1が二番目に多く検出された領域Cに対して一次元画像処理によりサーチマークSM1の像をサーチする(ステップS16)。同様に、ステップS6において、サーチマークSM1を検出できなかったと判断されると、アライメント制御系19は計測済みのウエハでサーチマークSM1が三番目に多く検出された領域Aに対して一次元画像処理によりサーチマークSM1の像をサーチする(ステップS17)。
【0053】
この領域AにおいてもサーチマークSM1を検出できなかった場合は、上記第1の実施の形態と同様に、二次元画像処理でカメラ視野FV全体をサーチするステップS10以降のシーケンスを実行する。
【0054】
一方、サーチマークSM2を計測する場合は、図6(b)を参照して、ステップS15では領域Bをサーチし、ステップS16では領域Aをサーチし、ステップS17では領域Cをサーチする。
【0055】
本実施の形態の位置計測方法、位置計測装置および露光方法並びに露光装置では、上記第1の実施の形態と同様の作用・効果が得られることに加えて、サーチマークの存在する確率が高い領域から先にサーチしているので、早い段階でのサーチマークの検出確度が高まり、サーチに要する時間を短縮することができスループットの低下を防止することができる。
【0056】
なお、上記第2の実施の形態では、以前に計測したウエハにおいてサーチマークが検出された領域の頻度を反映させるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、同じウエハ内で複数のマークを計測する際には、先の計測でマークが検出された領域の頻度に応じて、マークをサーチする領域を決定してもよい。この場合、同じウエハ内の計測結果を用いるため、マークを検出できる確度が一層高まり、サーチに要する時間をより短縮することができる。
【0057】
また、上記実施の形態では、マーク計測をサーチアライメントに適用するものとして説明したが、これに限られず、ファインアライメントにも適用することができる。さらに、上記実施の形態では、カメラ視野FVを3分割した領域毎にマークをサーチする構成としたが、分割数は2以上であれば幾つでもよい。
【0058】
そして、上記実施の形態では、本発明の位置計測装置をウエハ・アライメントセンサ17に適用する構成としたが、これに限定されず、レチクルRに形成されたアライメントマーク(マスクマーク)の位置情報を計測するレチクル・アライメントセンサ16にも適用可能である。
【0059】
なお、本実施の形態の基板としては、半導体デバイス用の半導体ウエハWのみならず、液晶ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウェハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウェハ)等が適用される。
【0060】
露光装置1としては、レチクルRとウエハWとを静止した状態でレチクルRのパターンを露光し、ウエハWを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパー)の他に、レチクルRとウェハWとを同期移動してレチクルRのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニング・ステッパー;USP5,473,410)にも適用することができる。
【0061】
露光装置1の種類としては、ウエハWに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
【0062】
また、光源2として、超高圧水銀ランプから発生する輝線(g線(436nm)、h線(404.nm)、i線(365nm))、KrFエキシマレーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ(193nm)、F2レーザ(157nm)、Ar2レーザ(126nm)のみならず、電子線やイオンビームなどの荷電粒子線を用いることができる。例えば、電子線を用いる場合には電子銃として、熱電子放射型のランタンヘキサボライト(LaB6)、タンタル(Ta)を用いることができる。また、YAGレーザや半導体レーザ等の高調波などを用いてもよい。
例えば、DFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域又は可視域の単一波長レーザを、例えばエルビウム(又はエルビウムとイットリビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、かつ非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を露光光として用いてもよい。なお、単一波長レーザの発振波長を1.544〜1.553μmの範囲内とすると、193〜194nmの範囲内の8倍高調波、即ちArFエキシマレーザとほぼ同一波長となる紫外光が得られ、発振波長を1.57〜1.58μmの範囲内とすると、157〜158nmの範囲内の10倍高調波、即ちF2レーザとほぼ同一波長となる紫外光が得られる。
【0063】
また、レーザプラズマ光源、又はSORから発生する波長5〜50nm程度の軟X線領域、例えば波長13.4nm、又は11.5nmのEUV(Extreme Ultra Violet)光を露光光として用いてもよく、EUV露光装置では反射型レチクルが用いられ、かつ投影光学系が複数枚(例えば3〜6枚程度)の反射光学素子(ミラー)のみからなる縮小系となっている。さらに、硬X線(例えば波長が1nm程度以下)を露光光として用いてもよく、この露光装置ではプロキシミティ方式が採用される。
【0064】
投影光学系9は、縮小系のみならず等倍系および拡大系のいずれでもよい。また、投影光学系9は屈折系、反射系、及び反射屈折系のいずれであってもよい。なお、露光光の波長が200nm程度以下であるときは、露光光が通過する光路を、露光光の吸収が少ない気体(窒素、ヘリウムなどの不活性ガス)でパージすることが望ましい。また電子線を用いる場合には光学系として電子レンズおよび偏向器からなる電子光学系を用いればよい。なお、電子線が通過する光路は、真空状態にすることはいうまでもない。また、投影光学系9を用いることなく、レチクルRとウエハWとを近接させてレチクルRのパターンを露光するプロキシミティ露光装置にも適用可能である。
【0065】
ウエハステージ10やレチクルステージ20にリニアモータ(USP5,623,853またはUSP5,528,118参照)を用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもよい。また、各ステージ10、20は、ガイドに沿って移動するタイプでもよく、ガイドを設けないガイドレスタイプであってもよい。
【0066】
各ステージ10、20の駆動機構としては、二次元に磁石を配置した磁石ユニットと、二次元にコイルを配置した電機子ユニットとを対向させ電磁力により各ステージ10、20を駆動する平面モータを用いてもよい。この場合、磁石ユニットと電機子ユニットとのいずれか一方をステージ10、20に接続し、磁石ユニットと電機子ユニットとの他方をステージ10、20の移動面側に設ければよい。
【0067】
ウエハステージ10の移動により発生する反力は、投影光学系9に伝わらないように、特開平8−166475号公報(USP5,528,118)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。
レチクルステージ20の移動により発生する反力は、投影光学系9に伝わらないように、特開平8−330224号公報(USP 6,020,710)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。
【0068】
以上のように、本願実施形態の露光装置1は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0069】
半導体デバイスは、図8に示すように、デバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、シリコン材料からウエハを製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置1によりレチクルのパターンをウエハに露光するウエハ処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る位置計測方法は、撮像視野を分割した複数の領域毎にマークの像を順次探索する手順となっている。
これにより、この位置計測方法では、各領域に対するマークの占有する割合が増え、マークの検出能力を向上させることができるとともに、領域の一つでマークが検出されなくても、他の領域を順次サーチすることで、露光装置を停止してオペレータを介在させる頻度が低減でき、生産効率の低下を防ぐことができるという効果が得られる。
【0071】
請求項2に係る位置計測方法は、第1領域を探索した結果に基づいて、第2領域を探索するか否かを決定する手順となっている。
これにより、この位置計測方法では、第1領域の探索でマークを検出した場合に、第2領域の探索を行う必要がなくなるので、余計な計測時間を省略することができ、スループットの向上に寄与できるという効果が得られる。
【0072】
請求項3に係る位置計測方法は、第1領域で計測されたマークの信号が所定のコントラストを有する場合に計測を終了する手順となっている。
これにより、この位置計測方法では、所定のコントラストが得られた時点で計測を終了するので、余計な計測時間を省略することができ、スループットの向上に寄与できるという効果が得られる。
【0073】
請求項4に係る位置計測方法は、マークの像を一次元画像処理により探索する手順となっている。
これにより、この位置計測方法では、低コントラストマークの検出精度を向上させることができるという効果が得られる。
【0074】
請求項5に係る位置計測方法は、一次元画像処理の結果に基づいて、マークの像を二次元画像処理により探索する手順となっている。
これにより、この位置計測方法では、検出不能によるエラーの発生頻度を大幅に低減でき、生産効率の低下を一層効果的に防止できるという効果が得られる。
【0075】
請求項6に係る位置計測方法は、マークを複数計測する際に、第1マークを検出した結果に基づいて、撮像視野内で第2マークを探索する領域を決定する手順となっている。
これにより、この位置計測方法では、早い段階でのマークの検出確度が高まり、探索に要する時間を短縮することができるので、スループットの低下を防止できるという効果が得られる。
【0076】
請求項7に係る位置計測方法は、第2マークを探索するときに、第1マークが検出された領域を先に探索する手順となっている。
これにより、この位置計測方法では、早い段階での第2マークの検出確度が高まるという効果が得られる。
【0077】
請求項8に係る位置計測方法は、物体を複数計測するときに、第1物体でのマークの計測結果に基づいて、第2物体のマークを探索する領域を決定する手順となっている。
これにより、この位置計測方法では、第2物体で早い段階でのマークの検出確度が高まり、探索に要する時間を短縮することができるので、スループットの低下を防止できるという効果が得られる。
【0078】
請求項9に係る露光方法は、マスクマークと基板マークとの少なくとも一方の位置を請求項1から請求項8のいずれか一項に記載された位置計測方法で計測する手順となっている。
これにより、この露光方法では、マスクと基板との位置合わせに要する時間が短縮され、生産効率の向上に寄与できるという効果が得られる。
【0079】
請求項10に係る位置計測装置は、撮像視野を分割した複数の領域毎にマークの像を順次探索するように、制御部が計測部を制御する構成となっている。
これにより、この位置計測装置では、各領域に対するマークの占有する割合が増え、マークの検出能力を向上させることができるとともに、領域の一つでマークが検出されなくても、他の領域を順次サーチすることで、露光装置を停止してオペレータを介在させる頻度が低減でき、生産効率の低下を防ぐことができるという効果が得られる。
【0080】
請求項11に係る位置計測装置は、第1領域を探索した結果に基づいて、第2領域を探索するか否かを制御部が決定する構成となっている。
これにより、この位置計測装置では、第1領域の探索でマークを検出した場合に、第2領域の探索を行う必要がなくなるので、余計な計測時間を省略することができ、スループットの向上に寄与できるという効果が得られる。
【0081】
請求項12係る位置計測装置は、第1領域で計測されたマークの信号が所定のコントラストを有する場合に制御部が計測を終了させる構成となっている。
これにより、この位置計測装置では、所定のコントラストが得られた時点で計測を終了するので、余計な計測時間を省略することができ、スループットの向上に寄与できるという効果が得られる。
【0082】
請求項13に係る位置計測装置は、マークを複数計測する際に、第1マークを検出した結果に基づいて、撮像視野内で第2マークを探索する領域を制御部が決定する構成となっている。
これにより、この位置計測装置では、マークの検出確度が高まり、探索に要する時間を短縮することができるので、スループットの低下を防止できるという効果が得られる。
【0083】
請求項14に係る位置計測装置は、物体を複数計測するときに、第1物体でのマークの計測結果に基づいて、第2物体のマークを探索する領域を制御部が決定する構成となっている。
これにより、この位置計測装置では第2物体で早い段階でのマークの検出確度が高まり、探索に要する時間を短縮することができるので、スループットの低下を防止できるという効果が得られる。
【0084】
請求項15に係る露光装置は、マスクマークと基板マークとの少なくとも一方の位置を計測する装置として、請求項10から請求項14のいずれか一項に記載された位置計測装置が用いられる構成となっている。
これにより、この露光装置では、マスクと基板との位置合わせに要する時間が短縮され、生産効率の向上に寄与できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す露光装置の概略構成図である。
【図2】本発明の位置計測方法の第1の実施の形態を示すフローチャート図である。
【図3】3つの領域に分割されたカメラ視野の平面図である。
【図4】(a)は領域Aをサーチしたときの信号波形であり、(b)は領域Cをサーチしたときの信号波形である。
【図5】サーチマークが形成されたウエハの平面図である。
【図6】前のウエハを計測したときの領域とマークが検出された度数との関係図である。
【図7】本発明の位置計測方法の第2の実施の形態を示すフローチャート図である。
【図8】半導体デバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。
【図9】従来技術によるカメラ視野の一例を示す平面図である。
【図10】従来技術により、(a)はカメラ視野全体の信号波形であり、(b)は領域Bをサーチしたときの信号波形である。
【図11】(a)はウエハマーク、(b)はサーチマークのそれぞれ平面図である。
【符号の説明】
A 領域(第2領域)
B 領域(第1領域)
FV カメラ視野(撮像視野)
R レチクル(マスク)
SM、SM1、SM2 サーチマーク(マーク、基板マーク)
W ウエハ(物体、第2物体、基板)
1 露光装置
15 主制御系(制御部)
19 アライメント制御系(計測部)
【発明の属する技術分野】
本発明は、感光基板(ウエハなど)上の各ショット領域に順次マスクのパターン像を転写するにあたって、各ショット領域の位置を計測する際に用いて好適な位置計測方法、位置計測装置および露光方法並びに露光装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスまたは液晶表示デバイス等をフォトリソグラフィ工程で製造する際に、フォトマスク又はレチクル(以下「レチクル」と総称する)のパターン像を投影光学系を介して感光基板上の各ショット領域に投影する投影露光装置が使用されている。近年、この種の投影露光装置としては、感光基板を2次元的に移動自在なステージ上に載置し、このステージにより感光基板をステップ移動させて、レチクルのパターン像を感光基板上の各ショット領域に順次露光する動作を繰り返す、いわゆるステップ・アンド・リピート方式の露光装置、例えば縮小投影型の露光装置(ステッパー)が多用されている。
【0003】
例えば半導体デバイスは、感光基板として、感光材が塗布されたウエハ上に多数層の回路パターンを重ねて形成されるので、2層目以降の回路パターンをウエハ上に投影露光する際には、ウエハ上の既に回路パターンが形成された各ショット領域とこれから露光するレチクルのパターン像との位置合わせ、即ちウエハとレチクルとの位置合わせ(アライメント)を精確に行う必要がある。
【0004】
例えば、回路パターン(ショット領域)がマトリックス状に配置された一枚のウエハに対して、重ね合わせ露光を行う際にウエハをアライメントする方式としては、例えば特許文献1に開示されている、いわゆるエンハンスド・グローバル・アライメント(EGA)が主流となっている。EGA方式とは、ウエハ上に形成された複数のショット領域のうち、少なくとも三つの領域(以下EGAショットと称する)を指定し、各ショット領域に付随したアライメントマーク(ウエハマーク)の座標位置をオフアクシスアライメント系にて計測する。
【0005】
その後、計測値と設計値とに基づいてウエハ上のショット領域の配列特性(位置情報)に関する誤差パラメータ(オフセット、スケール、回転、直交度)を最小二乗法等により統計演算して決定する。そして、この決定されたパラメータの値に基づいて、ウエハ上の全てのショット領域に対してその設計上の座標値を補正し、この補正された座標値に従ってウエハステージを、投影光学系とオフアクシスアライメント系との間の距離であるベースライン量を用いてステッピングさせてウエハを位置決めする方式である。この結果、レチクルパターンの投影像とウエハ上の複数のショット領域のそれぞれとが、ショット領域内に設定された加工点(座標値が計測、又は算出される基準点であり、例えばショット領域の中心)において正確に重ね合わされて露光されることになる。
【0006】
ところで、ウエハステージにロードされるウエハは、プリアライメントされた状態で載置されるが、ファインアライメントとしてのEGA計測を実行できるレベルでの位置決めはされていない。そのため、通常、EGA計測を実行する前にEGA計測に支障を来さない程度にウエハを粗調整する、いわゆるサーチアライメントが行われている。このサーチアライメントは、予め指定されたショット領域(例えば2箇所、以下サーチショットと称する)においてサーチアライメント用マーク(サーチマーク)を計測し、この計測結果に基づいてショット領域の座標値を補正するものである。
【0007】
このようなサーチマークは、この種のアライメント系としては、ウエハ上に形成された格子状のアライメントマークに対してレーザ光束を照射し、その反射光強度の変化によりアライメントマーク位置を計測するLSA(レーザ・ステップ・アライメント)方式がある。また、格子状のアライメントマークの2つの対称な次数方向(例えば、+1次回折光の方向と−1次回折光の方向)からコヒーレントな光束を入射し、格子マークから同一方向に発生する2つの回折光成分を干渉させて格子マークのピッチ方向の位置や位置ずれを計測するLIA(レーザ干渉アライメント)方式などがある。さらに、ウエハステージを静止させてウエハのアライメントマーク上にハロゲンランプからの白色光等の照明光を照射して、得られたアライメントマークの画像を撮像素子により所定の撮像視野内で撮像し、画像処理によってアライメントマーク位置を計測するFIA(フィールド・イメージ・アライメント)方式がある。
【0008】
図9に、FIA方式のアライメントセンサにより、カメラ視野(撮像視野)FV内に十字状のサーチマーク(マーク、基板マーク)SMが撮像された一例を示す。なお、ウエハ上に形成されたアライメントマークとして、例えばファインアライメントには図11(a)に示すようなマークが用いられ、サーチアライメントには図11(b)に示すようなマークが用いられるが、以下の説明では簡易的に十字状のマークを用いるものとする。
【0009】
カメラ視野FV内に撮像されたサーチマークSMに対しては、二次元画像を画像処理すると処理時間が多くなりスループット的に不利になることに加えて、低コントラストでは計測精度が劣る等の理由から、二次元画像を非計測方向(計測方向と直交する方向)に圧縮して、一次元画像で画像処理したマーク位置計測を行っている。
【0010】
【特許文献1】
特開昭61−44429号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように、FIAアライメント系を用いた従来の位置計測方法、位置計測装置および露光方法並びに露光装置には、以下のような問題が存在する。
【0012】
カメラ視野に対してサーチマークを小型化した場合、二次元の視野全体を一次元に圧縮すると、図10(a)に示すように、サーチマークの信号コントラストが低下し、マークをサーチ(探索)した際に検出能力が落ちるという問題が発生する。この問題の対策として、カメラ視野を狭くするとサーチマークの占有する割合が相対的に大きくなりコントラストが向上するが、確実にカメラ視野内でサーチマークを撮像するためにプリアライメント精度を上げる必要が生じてしまう。逆に、カメラ視野の大きさを維持してサーチマーク自体を大型化することも考えられるが、パターン領域の大きさに悪影響を及ぼすという不都合が生じてしまう。
【0013】
そこで、サーチマークの像は、マーク中心の存在し得る範囲の中、カメラ視野内で中心近傍に位置する確率が高いことから、従来では図9に示すように、カメラ視野FVの中、中心を通る帯状の領域Bのみを取り出し、この領域Bのみの画像を圧縮して処理していた。この方法によれば、カメラ視野に対するサーチマークSMの像が占有する割合が相対的に大きくなり、所定の信号コントラストを得やすいという長所がある。ところが、プリアライメントの精度によっては、図9に示したように、サーチマークSMがカメラ視野FV内で中心領域Bから外れた位置で撮像されることがある。
【0014】
この場合、中心領域Bに対して一次元画像処理でサーチを行っても、図10(b)に示すように、十分な信号コントラストが得られず正確なマーク位置計測が実施できないという問題があった。また、最悪の場合、サーチマークSMが完全に中心領域Bから外れてしまい、マーク検出不能という自体に陥ってしまう。このように、領域BにおいてサーチマークSMが検出されないとエラーが発生し、マーク検出可能位置を別途指示する等、オペレータが介在せざるを得なくなるため、スループットが低下して生産効率が下がるという問題があった。
【0015】
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、マーク位置検出時間が増加することなく、マークの検出能力を向上させる位置計測方法、位置計測装置および露光方法並びに露光装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、実施の形態を示す図1ないし図7に対応付けした以下の構成を採用している。
本発明の位置計測方法は、物体(W)上に形成されたマーク(SM)を所定の撮像視野(FV)内で撮像し、該撮像結果に基づいてマーク(SM)の位置情報を計測する位置計測方法であって、撮像視野(FV)を複数の領域(A、B、C)に分割し、分割された領域毎にマーク(SM)の像を順次探索することを特徴とするものである。
【0017】
また、本発明の位置計測装置は、物体(W)上に形成されたマーク(SM)を所定の撮像視野(FV)内で撮像する撮像部と、撮像部で撮像された結果に基づいてマーク(SM)の位置情報を計測する計測部(19)とを有する位置計測装置(17)であって、撮像視野(FV)を複数の領域(A、B、C)に分割し、分割された領域(A、B、C)毎にマーク(SM)の像を順次探索するように計測部(19)を制御する制御部(15)を備えることを特徴とするものである。
【0018】
従って、本発明の位置計測方法および位置計測装置では、まず複数の領域の一つ(B)でマーク(SM)を探索し、探索できない場合は他の領域(A)を探索する。このように、マーク(SM)を検出できるまで、順次分割された領域(A、B、C)を探索できるため、マーク(SM)の検出能力が向上する。そのため、人手を介在させることなく、短時間でマーク(SM)を検出することができる。また、探索する領域(A、B、C)は、撮像視野(FV)を分割しているので、マーク(SM)の像の占有する割合が相対的に大きくなっており、所定のコントラストを容易に得ることができるため、マーク(SM)の検出が容易である。
【0019】
そして、本発明の露光方法は、マスク(R)上のマスクマークと基板(W)上の基板マーク(SM)と用いてマスク(R)と基板(W)とを位置合わせした後に、マスク(R)のパターンを基板(W)に露光する露光方法において、マスクマークと基板マーク(SM)との少なくとも一方の位置を、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載された位置計測方法により計測することを特徴とするものである。
【0020】
また、本発明の露光装置は、マスク(R)上のマスクマークと基板(W)上の基板マーク(SM)と用いてマスク(R)と基板(W)とを位置合わせし、マスク(R)のパターンを基板(W)に露光する露光装置(1)において、マスクマークと基板マーク(SM)との少なくとも一方の位置を計測する装置として、請求項10から請求項14のいずれか一項に記載された位置計測装置(17)が用いられることを特徴とするものである。
【0021】
従って、本発明の露光方法および露光装置では、マスク(R)と基板(W)とを位置合わせする際にマスクマークまたは基板マーク(SM)に対する検出能力が向上し、スループットの向上に寄与できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の位置計測方法、位置計測装置および露光方法並びに露光装置の第1の実施の形態を、図1ないし図4を参照して説明する。ここでは、例えば、ステップ・アンド・リピート型の露光装置を用い、半導体デバイス製造用のウエハ上にレチクル上の回路パターンを露光する場合の例を用いて説明する。また、本発明の位置計測装置を、レチクルとウエハとを位置合わせする際にウエハ上に形成されたアライメントマークの位置計測に用いるものとして説明する。これらの図において、従来例として示した図9および図10と同一の構成要素には同一号を付し、その説明を省略する。
【0023】
図1は、露光装置1の概略構成図である。超高圧水銀ランプやエキシマレーザ等の光源2から射出された照明光は、反射鏡3で反射されて露光に必要な波長の光のみを透過させる波長選択フィルタ4に入射する。波長選択フィルタ4を透過した照明光は、オプティカルインテグレータ(フライアイレンズ、又はロッド)5によって均一な強度分布の光束に調整されて、レチクルブラインド(視野絞り)6に到達する。レチクルブラインド6は、駆動系6aによって開口Sを規定する複数のブレードがそれぞれ駆動し、開口Sの大きさを変化させて照明光によるレチクル(マスク)R上の照明領域を設定するものである。
【0024】
レチクルブラインド6の開口Sを通過した照明光は、反射鏡7で反射されてレンズ系8に入射する。このレンズ系8によってレチクルブラインド6の開口Sの像がレチクルステージ20上に保持されたレチクルR上に結像され、レチクルRの所望領域が照明される。なお、図1では、これら波長選択フィルタ4、オプティカルインテグレータ5、レチクルブラインド6、レンズ系8により照明光学系が構成される。また、レチクルステージ20は、投影光学系9の光軸と垂直な面内で2次元移動可能であるとともに、レチクルステージ20(レチクルR)の位置及び回転量は不図示のレーザ干渉計によって検出され、このレーザ干渉計の計測値(位置情報)は、後述するステージ制御系14、主制御系15、及びアライメント制御系19にそれぞれ出力される。
【0025】
レチクルRの照明領域に存在する回路パターン及び/又はアライメントマークの像は、レジストが塗布されたウエハ(物体、基板)W上に投影光学系9によって結像される。これにより、ウエハステージ10上に載置されるウエハW上の特定領域(ショット領域)にレチクルRのパターン像及び/又はアライメントマーク像が露光される。
【0026】
ウエハステージ10は、ウエハWを真空吸着するウエハホルダ(不図示)を有するとともに、リニアモータ等の駆動装置11によって、投影光学系9の光軸と垂直で互いに直交するX方向及びY方向に移動される。これにより、投影光学系9に対してその像面側でウエハWが2次元移動され、例えばステップ・アンド・リピート方式(又はステップ・アンド・スキャン方式)で、ウエハW上の各ショット領域にレチクルRのパターン像が転写されることになる。
【0027】
また、ステージ移動座標系(直交座標系)XY上でのウエハステージ10(ウエハW)のX、Y方向の位置、及び回転量(ヨーイング量、ピッチング量、ローリング量)は、ウエハステージ10の端部に設けられた移動鏡(反射鏡)12にレーザ光を照射するレーザ干渉計13によって検出される。レーザ干渉計13の測定値(位置情報)は、ステージ制御系14、主制御系15、及びアライメント制御系19にそれぞれ出力される。ステージ制御系14は、主制御系15及びレーザ干渉計13などからの位置情報に基づいて、駆動装置11などを介してレチクルステージ20及びウエハステージ10の移動をそれぞれ制御する。主制御系15は、駆動系6aを介してレチクルブラインド6の開口Sの大きさや形状を制御するとともに、アライメント制御系19から出力されるウエハW上のアライメントマークの位置情報に基づいてEGA計算を行う他、装置全体を統括制御する。
【0028】
この露光装置1には、レチクルRとウエハWとの位置合わせを行うために、例えばTTR(スルー・ザ・レチクル)方式のレチクル・アライメントセンサ16およびオフアクシス方式のウエハ・アライメントセンサ(位置計測装置)17が備えられている。
【0029】
レチクル・アライメントセンサ16は、例えば露光用照明光を用いてレチクルRに形成された不図示のアライメントマーク(マスクマーク)と投影光学系9とを介して基準マーク部材18上の基準マークを検出する。露光光アライメント方式では、撮像素子(CCD)を用いてレチクルRのアライメントマークと基準マークとをモニタに表示することで、その位置関係を直接的に観察できる。基準マーク部材18は、ウエハステージ10上に固定され、ウエハWの表面と同じ高さに基準マークが形成されている。
【0030】
レチクル・アライメントセンサ16は、レチクルRのアライメントマーク及び基準マークの撮像信号をアライメント制御系19に出力する。アライメント制御系19は、その撮像信号に基づいて両マークの位置ずれ量を検出するとともに、レチクルステージ20及びウエハステージ10の位置をそれぞれ検出するレーザ干渉計13などの測定値も入力し、両マークの位置ずれ量が所定値、例えば零となるときのレチクルステージ20及びウエハステージ10の各位置を求める。これにより、ウエハステージ移動座標系XY上でのレチクルRの位置が検出される、換言すればレチクルステージ移動座標系とウエハステージ移動座標系XYとの対応付け(即ち、相対位置関係の検出)が行われ、アライメント制御系19はその結果(位置情報)を主制御系15に出力する。
【0031】
なお、アライメントセンサ16には、アライメント用照明光として単一波長のレーザビーム(He−Neレーザなど)、多波長光、広帯域光、及び露光光などのいずれを用いてもよいし(但し、露光光以外をアライメント照明光として用いる場合には、投影レンズで発生する色収差を補正する公知の補正光学素子を、レチクルRと投影光学系9との間、または投影光学系9の瞳面近傍に配置する必要がある)、受光素子として撮像素子やSPDなどを用いてもよい。
【0032】
オフアクシス方式のウエハ・アライメントセンサ17のアライメント方式としては、FIA方式、LSA方式、LIA方式または露光光を使用する露光光アライメント方式を適用できる。ウエハ・アライメントセンサ17には、LSA方式、LIA方式ではSPD等の光電変換素子を使用し、FIA方式ではCCDカメラ等の撮像素子を使用する。これらの方式のうち、本実施の形態ではFIA方式を採用している。
【0033】
即ち、ウエハ・アライメントセンサ17は投影光学系9とは別設される対物光学系を介して、ウエハW上のレジストを感光させない波長域の照明光、例えば波長が550〜750nm程度の広帯域光(ブロードバンド光)をウエハW上のアライメントマークに照射するとともに、その対物光学系を通してCCDカメラ等、不図示の撮像素子(撮像部)の受光面上に指標マークの像(不図示)とともにそのアライメントマークの像を形成し、両マーク像の撮像信号(画像信号)をアライメント制御系19に出力する。また、ウエハ・アライメントセンサ17はAF(オートフォーカス)機能、即ち前述の対物光学系の光軸に沿った方向に関するウエハWの位置情報を検出する機能を備えており、その位置情報に基づいてウエハステージ10を駆動することで、ウエハW上のアライメントマークを前述の対物光学系の焦点面に配置することが可能となっている。
【0034】
アライメント制御系19は、ウエハ・アライメントセンサ17からの撮像信号に基づいて、計測部として両マークの位置ずれ量を計測するとともに、レーザ干渉計13の測定値も入力してその位置ずれ量が所定値、例えば零となるときのウエハステージ10の位置をウエハステージ移動座標系XY上でのアライメントマークの座標値として求め、その位置情報を主制御系15に出力する。
【0035】
主制御系15は、制御部としてアライメント制御系19に対してその信号処理条件などに関する指令を与えるとともに、アライメント制御系19から出力されるアライメントマークの位置情報(座標値)に基づいてEGA計算を行う、即ちウエハW上の各ショット領域(基準点、例えばショットセンタ)の位置情報(座標値)を算出する。さらに主制御系15は、ウエハ・アライメントセンサ17のベースライン量に基づいてその算出した座標値を補正し、この補正した座標値をステージ制御系14に出力する。ステージ制御系14は、主制御系15からの位置情報に基づいて、駆動装置11を介してウエハステージ10の移動を制御する。これにより、例えばステップ・アンド・リピート方式(又はステップ・アンド・スキャン方式)で、ウエハW上の各ショット領域にレチクルRのパターン像が転写されることになる。
【0036】
続いて、上記の構成の露光装置1を用いて露光処理を行うにあたって、ウエハW上に形成されたサーチマークSMの位置をウエハ・アライメントセンサ17により計測する、いわゆるサーチアライメントを実施する手順を図2に示すフローチャートを用いて説明する。なお、レチクルRに対するアライメントは既に完了しているものとする。
【0037】
ウエハステージ10上に露光処理対象となるウエハWがロードされると、マーク位置計測を開始する(ステップS0)。まず、ステージ制御系14、駆動装置11を介してウエハステージ10(ウエハW)を移動して、ウエハ・アライメントセンサ17の計測領域にサーチマークSMを位置させる(ステップS1)。ウエハWの移動が完了すると、ウエハ・アライメントセンサ17は、ウエハWのフォーカス調整を行った後に、ハロゲンランプ等からの照明ビームで照明されたサーチマークSMの像を、図3に示すように、撮像素子を用いて所定のカメラ視野FV内で撮像して(ステップS2)、画像信号をアライメント制御系19に出力する。
【0038】
アライメント制御系19が入力した画像信号を用いてカメラ視野FV内でサーチマークSMの像をサーチするにあたって、主制御系15からはカメラ視野FVをY方向に沿った帯状の領域A、B、Cに3分割し、領域B→A→Cの順序でサーチマークSMの像をサーチするように指示が出される。そのため、アライメント制御系19は、まずカメラ視野FV内の領域(第1領域)Bに対して一次元画像処理によりサーチマークSMの像をサーチし(ステップS3)、サーチマークSMが検出されたか否かを判断する(ステップS4)。
【0039】
領域Bでは、図10(b)に示したように、計測されたマーク信号が所定のコントラストを有していないため、サーチマークSMを検出できない。そこで、アライメント制御系19は、引き続いて領域(第2領域)Aに対して一次元画像処理によりサーチマークSMの像をサーチし(ステップS5)、サーチマークSMが検出されたか否かを判断する(ステップS6)。なお、ステップS4でサーチマークSMを検出した場合は、後述のステップS7の処理を実行する。
【0040】
領域Aでは、図4(a)に示されるように、計測された信号が所定のコントラストを有しているため、サーチマークSMを検出できる。そこで、アライメント制御系19は、以後のサーチ処理を終了させ、サーチマークSMと指標マークとの間の位置ずれ量を計測し、レーザ干渉計13の測定値も入力してその位置ずれ量が所定値、例えば零となるときのウエハステージ10の位置をウエハステージ移動座標系XY上でのサーチマークSMの座標値(位置情報)として求め、その位置情報を主制御系15に出力する(ステップS7)。
【0041】
一方、もしステップS6でサーチマークSMを検出できなかった場合は、ステップS8で領域CをサーチしてサーチマークSMが検出されたか否かを判断する(ステップS9)。ステップS9でサーチマークSMが検出されたときは、ステップS7の処理を実行するが、十分な信号コントラストが得られない場合や、領域CにサーチマークSMが存在せず、図4(b)に示されるように、計測された信号がコントラストを全く有していない場合、アライメント制御系19は、主制御系15の指示に基づき一次元画像処理を中止し、二次元画像処理でカメラ視野FV全体をサーチして(ステップS10)、サーチマークSMが検出されたか否かを判断する(ステップS11)。
【0042】
ここで、サーチマークSMを検出した場合は、上記ステップS7の処理を実行するが、二次元画像処理でもサーチマークSMを検出できなかった場合は、何らかの障害によりエラーが発生したものとして、オペレータ・コールを実行し(ステップS12)、オペレータによる指示を仰ぐ。
【0043】
サーチマークSMの位置計測が終了すると、主制御系はこのマーク位置を記憶するとともに、アライメント制御系19により他のサーチマークに対しても、上記と同様の手順でマーク位置計測を実施し、その位置を記憶する。この後、主制御系15は、計測されたサーチマークSMのウエハステージ移動座標系XY上での座標値、及び対応する設計上の座標値とに基づいて演算処理を行い(ステップS13)、EGAショット毎にウエハステージ移動座標系XY上でのウエハマークの設計上の座標値を補正して、サーチアライメント時のマーク位置計測が終了する(ステップS14)。
【0044】
この後、ステージ制御系14は、ファインアライメントを実行すべく、この補正された座標値を目標値とし、レーザ干渉計13の測定値に基づいてウエハステージ10を移動し、EGAショット毎にウエハマークをそれぞれウエハ・アライメントセンサ17により順次計測する。そして、主制御系15は、得られた計測値と設計値とに基づいて最小二乗法等の統計演算処理により、ウエハW上のショット領域の配列特性に関する位置情報として、シフト、スケール、回転、直交度等の誤差パラメータを算出し、これらの誤差パラメータに基づいて、ウエハW上の全てのショット領域に対して設計上の座標位置を補正する。
【0045】
そして、投影光学系9の結像特性(投影倍率、歪曲収差等)を調整するとともに、その補正(算出)された座標位置と、ベースライン量とを用いてウエハステージ10を順次ステップ移動させて、ステップ・アンド・リピート方式でレチクルR上のパターンをウエハW上の各ショット領域に順次露光する。
【0046】
本実施の形態の位置計測方法、位置計測装置および露光方法並びに露光装置では、カメラ視野FVを複数の領域A、B、Cに分割し、分割した領域毎にサーチマークSMを一次元画像処理によりサーチしているので、各領域に対するサーチマークSMの占有する割合が増え、マークの信号コントラストが向上し、マークの検出能力および検出精度を向上させることができるとともに、領域の一つでマークが検出されなくても、他の領域を順次サーチすることで、露光装置を停止してオペレータを介在させる頻度を低減でき、生産効率の低下を防ぐことが可能になる。特に、本実施の形態では、一次元画像処理でマーク検出ができなかった場合に二次元画像処理でマークをサーチするようにしているため、検出不能によるエラーの発生頻度を大幅に低減でき、生産効率の低下を一層効果的に防止することができる。
【0047】
また、本実施の形態の位置計測方法、位置計測装置および露光方法並びに露光装置では、分割された領域の一つでサーチマークSMを検出した場合には、他の領域をサーチしないので、余計な計測時間を省略することができ、スループットの向上にも寄与できる。従って、本実施の形態の露光方法および露光装置では、マーク位置計測の検出能力が高まることで、レチクルRとウエハWとの位置合わせに要する時間が短縮され、生産効率の向上に寄与できる。なお、上記実施の形態では、領域のサーチ順序をB→A→Cとしたが、これに限定されるものではなく、いずれの領域からサーチを開始してもよい。
【0048】
図5ないし図7は、本発明の位置計測方法、位置計測装置および露光方法並びに露光装置の第2の実施の形態を示す図である。これらの図において、図1ないし図4に示す第1の実施の形態の構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を省略する。第2の実施の形態と上記の第1の実施の形態とが異なる点は、先にマーク位置計測を実施した結果を後のマーク位置計測に反映させるようにしたことである。
【0049】
まず、本実施の形態に用いられるウエハについて説明する。
図5に示すように、ウエハWには、複数のショット領域がマトリックス状に配列されており、各ショット領域には前工程での露光及び現像等によりそれぞれチップパターンが形成される。また、各ショット領域には、図11(a)および(b)で示したウエハマークおよびサーチマークがそれぞれ形成されている。そして、ここでは、サーチアライメント時に、ウエハW上に形成された二つのサーチマークSM1、SM2(適宜、SMと総称する)の位置をウエハ・アライメントセンサ17により計測する手順を図7に示すフローチャート図を用いて説明する。
【0050】
なお、計測対象となる第2物体としてのウエハ(N(N≧2)枚目のウエハ)Wに形成された第2マークとしてのサーチマークSM1、SM2の計測前に、第1物体としてのウエハ(1枚目〜N−1枚目までのウエハW)を計測したときに、第1マークとしてのサーチマークSM1、SM2が検出された領域を主制御系15がそれぞれ記憶している。サーチマークSM1が検出された領域の度数を図6(a)に示し、サーチマークSM2が検出された領域の度数を図6(b)に示す。この図に示すように、サーチ時にサーチマークSM1、SM2が検出される領域は、プリアライメント誤差や装置自体が有するオフセット値に依存してある傾向をもっているため、マーク毎にカメラ視野FV内の位置がある程度決まってくる。そこで、本実施の形態では、各サーチマークが検出された度数に応じて、主制御系15がアライメント制御系19に対してサーチする順序を決定・指示する。
【0051】
以下、図7を参照して詳細に説明する。
ステップS2において、ウエハ・アライメントセンサ17により、例えばサーチマークSM1の像が撮像され、その画像信号がアライメント制御系19に出力されると、主制御系15の指示に基づき、アライメント制御系19は以前の計測済みのウエハでサーチマークSM1が最も多く検出された領域B(図6(a)参照)に対して一次元画像処理によりサーチマークSM1の像をサーチする(ステップS15)。
【0052】
そして、ステップS4において、サーチマークSM1を検出できなかったと判断されると、アライメント制御系19は計測済みのウエハでサーチマークSM1が二番目に多く検出された領域Cに対して一次元画像処理によりサーチマークSM1の像をサーチする(ステップS16)。同様に、ステップS6において、サーチマークSM1を検出できなかったと判断されると、アライメント制御系19は計測済みのウエハでサーチマークSM1が三番目に多く検出された領域Aに対して一次元画像処理によりサーチマークSM1の像をサーチする(ステップS17)。
【0053】
この領域AにおいてもサーチマークSM1を検出できなかった場合は、上記第1の実施の形態と同様に、二次元画像処理でカメラ視野FV全体をサーチするステップS10以降のシーケンスを実行する。
【0054】
一方、サーチマークSM2を計測する場合は、図6(b)を参照して、ステップS15では領域Bをサーチし、ステップS16では領域Aをサーチし、ステップS17では領域Cをサーチする。
【0055】
本実施の形態の位置計測方法、位置計測装置および露光方法並びに露光装置では、上記第1の実施の形態と同様の作用・効果が得られることに加えて、サーチマークの存在する確率が高い領域から先にサーチしているので、早い段階でのサーチマークの検出確度が高まり、サーチに要する時間を短縮することができスループットの低下を防止することができる。
【0056】
なお、上記第2の実施の形態では、以前に計測したウエハにおいてサーチマークが検出された領域の頻度を反映させるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、同じウエハ内で複数のマークを計測する際には、先の計測でマークが検出された領域の頻度に応じて、マークをサーチする領域を決定してもよい。この場合、同じウエハ内の計測結果を用いるため、マークを検出できる確度が一層高まり、サーチに要する時間をより短縮することができる。
【0057】
また、上記実施の形態では、マーク計測をサーチアライメントに適用するものとして説明したが、これに限られず、ファインアライメントにも適用することができる。さらに、上記実施の形態では、カメラ視野FVを3分割した領域毎にマークをサーチする構成としたが、分割数は2以上であれば幾つでもよい。
【0058】
そして、上記実施の形態では、本発明の位置計測装置をウエハ・アライメントセンサ17に適用する構成としたが、これに限定されず、レチクルRに形成されたアライメントマーク(マスクマーク)の位置情報を計測するレチクル・アライメントセンサ16にも適用可能である。
【0059】
なお、本実施の形態の基板としては、半導体デバイス用の半導体ウエハWのみならず、液晶ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウェハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウェハ)等が適用される。
【0060】
露光装置1としては、レチクルRとウエハWとを静止した状態でレチクルRのパターンを露光し、ウエハWを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパー)の他に、レチクルRとウェハWとを同期移動してレチクルRのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニング・ステッパー;USP5,473,410)にも適用することができる。
【0061】
露光装置1の種類としては、ウエハWに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
【0062】
また、光源2として、超高圧水銀ランプから発生する輝線(g線(436nm)、h線(404.nm)、i線(365nm))、KrFエキシマレーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ(193nm)、F2レーザ(157nm)、Ar2レーザ(126nm)のみならず、電子線やイオンビームなどの荷電粒子線を用いることができる。例えば、電子線を用いる場合には電子銃として、熱電子放射型のランタンヘキサボライト(LaB6)、タンタル(Ta)を用いることができる。また、YAGレーザや半導体レーザ等の高調波などを用いてもよい。
例えば、DFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域又は可視域の単一波長レーザを、例えばエルビウム(又はエルビウムとイットリビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、かつ非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を露光光として用いてもよい。なお、単一波長レーザの発振波長を1.544〜1.553μmの範囲内とすると、193〜194nmの範囲内の8倍高調波、即ちArFエキシマレーザとほぼ同一波長となる紫外光が得られ、発振波長を1.57〜1.58μmの範囲内とすると、157〜158nmの範囲内の10倍高調波、即ちF2レーザとほぼ同一波長となる紫外光が得られる。
【0063】
また、レーザプラズマ光源、又はSORから発生する波長5〜50nm程度の軟X線領域、例えば波長13.4nm、又は11.5nmのEUV(Extreme Ultra Violet)光を露光光として用いてもよく、EUV露光装置では反射型レチクルが用いられ、かつ投影光学系が複数枚(例えば3〜6枚程度)の反射光学素子(ミラー)のみからなる縮小系となっている。さらに、硬X線(例えば波長が1nm程度以下)を露光光として用いてもよく、この露光装置ではプロキシミティ方式が採用される。
【0064】
投影光学系9は、縮小系のみならず等倍系および拡大系のいずれでもよい。また、投影光学系9は屈折系、反射系、及び反射屈折系のいずれであってもよい。なお、露光光の波長が200nm程度以下であるときは、露光光が通過する光路を、露光光の吸収が少ない気体(窒素、ヘリウムなどの不活性ガス)でパージすることが望ましい。また電子線を用いる場合には光学系として電子レンズおよび偏向器からなる電子光学系を用いればよい。なお、電子線が通過する光路は、真空状態にすることはいうまでもない。また、投影光学系9を用いることなく、レチクルRとウエハWとを近接させてレチクルRのパターンを露光するプロキシミティ露光装置にも適用可能である。
【0065】
ウエハステージ10やレチクルステージ20にリニアモータ(USP5,623,853またはUSP5,528,118参照)を用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもよい。また、各ステージ10、20は、ガイドに沿って移動するタイプでもよく、ガイドを設けないガイドレスタイプであってもよい。
【0066】
各ステージ10、20の駆動機構としては、二次元に磁石を配置した磁石ユニットと、二次元にコイルを配置した電機子ユニットとを対向させ電磁力により各ステージ10、20を駆動する平面モータを用いてもよい。この場合、磁石ユニットと電機子ユニットとのいずれか一方をステージ10、20に接続し、磁石ユニットと電機子ユニットとの他方をステージ10、20の移動面側に設ければよい。
【0067】
ウエハステージ10の移動により発生する反力は、投影光学系9に伝わらないように、特開平8−166475号公報(USP5,528,118)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。
レチクルステージ20の移動により発生する反力は、投影光学系9に伝わらないように、特開平8−330224号公報(USP 6,020,710)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。
【0068】
以上のように、本願実施形態の露光装置1は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0069】
半導体デバイスは、図8に示すように、デバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、シリコン材料からウエハを製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置1によりレチクルのパターンをウエハに露光するウエハ処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る位置計測方法は、撮像視野を分割した複数の領域毎にマークの像を順次探索する手順となっている。
これにより、この位置計測方法では、各領域に対するマークの占有する割合が増え、マークの検出能力を向上させることができるとともに、領域の一つでマークが検出されなくても、他の領域を順次サーチすることで、露光装置を停止してオペレータを介在させる頻度が低減でき、生産効率の低下を防ぐことができるという効果が得られる。
【0071】
請求項2に係る位置計測方法は、第1領域を探索した結果に基づいて、第2領域を探索するか否かを決定する手順となっている。
これにより、この位置計測方法では、第1領域の探索でマークを検出した場合に、第2領域の探索を行う必要がなくなるので、余計な計測時間を省略することができ、スループットの向上に寄与できるという効果が得られる。
【0072】
請求項3に係る位置計測方法は、第1領域で計測されたマークの信号が所定のコントラストを有する場合に計測を終了する手順となっている。
これにより、この位置計測方法では、所定のコントラストが得られた時点で計測を終了するので、余計な計測時間を省略することができ、スループットの向上に寄与できるという効果が得られる。
【0073】
請求項4に係る位置計測方法は、マークの像を一次元画像処理により探索する手順となっている。
これにより、この位置計測方法では、低コントラストマークの検出精度を向上させることができるという効果が得られる。
【0074】
請求項5に係る位置計測方法は、一次元画像処理の結果に基づいて、マークの像を二次元画像処理により探索する手順となっている。
これにより、この位置計測方法では、検出不能によるエラーの発生頻度を大幅に低減でき、生産効率の低下を一層効果的に防止できるという効果が得られる。
【0075】
請求項6に係る位置計測方法は、マークを複数計測する際に、第1マークを検出した結果に基づいて、撮像視野内で第2マークを探索する領域を決定する手順となっている。
これにより、この位置計測方法では、早い段階でのマークの検出確度が高まり、探索に要する時間を短縮することができるので、スループットの低下を防止できるという効果が得られる。
【0076】
請求項7に係る位置計測方法は、第2マークを探索するときに、第1マークが検出された領域を先に探索する手順となっている。
これにより、この位置計測方法では、早い段階での第2マークの検出確度が高まるという効果が得られる。
【0077】
請求項8に係る位置計測方法は、物体を複数計測するときに、第1物体でのマークの計測結果に基づいて、第2物体のマークを探索する領域を決定する手順となっている。
これにより、この位置計測方法では、第2物体で早い段階でのマークの検出確度が高まり、探索に要する時間を短縮することができるので、スループットの低下を防止できるという効果が得られる。
【0078】
請求項9に係る露光方法は、マスクマークと基板マークとの少なくとも一方の位置を請求項1から請求項8のいずれか一項に記載された位置計測方法で計測する手順となっている。
これにより、この露光方法では、マスクと基板との位置合わせに要する時間が短縮され、生産効率の向上に寄与できるという効果が得られる。
【0079】
請求項10に係る位置計測装置は、撮像視野を分割した複数の領域毎にマークの像を順次探索するように、制御部が計測部を制御する構成となっている。
これにより、この位置計測装置では、各領域に対するマークの占有する割合が増え、マークの検出能力を向上させることができるとともに、領域の一つでマークが検出されなくても、他の領域を順次サーチすることで、露光装置を停止してオペレータを介在させる頻度が低減でき、生産効率の低下を防ぐことができるという効果が得られる。
【0080】
請求項11に係る位置計測装置は、第1領域を探索した結果に基づいて、第2領域を探索するか否かを制御部が決定する構成となっている。
これにより、この位置計測装置では、第1領域の探索でマークを検出した場合に、第2領域の探索を行う必要がなくなるので、余計な計測時間を省略することができ、スループットの向上に寄与できるという効果が得られる。
【0081】
請求項12係る位置計測装置は、第1領域で計測されたマークの信号が所定のコントラストを有する場合に制御部が計測を終了させる構成となっている。
これにより、この位置計測装置では、所定のコントラストが得られた時点で計測を終了するので、余計な計測時間を省略することができ、スループットの向上に寄与できるという効果が得られる。
【0082】
請求項13に係る位置計測装置は、マークを複数計測する際に、第1マークを検出した結果に基づいて、撮像視野内で第2マークを探索する領域を制御部が決定する構成となっている。
これにより、この位置計測装置では、マークの検出確度が高まり、探索に要する時間を短縮することができるので、スループットの低下を防止できるという効果が得られる。
【0083】
請求項14に係る位置計測装置は、物体を複数計測するときに、第1物体でのマークの計測結果に基づいて、第2物体のマークを探索する領域を制御部が決定する構成となっている。
これにより、この位置計測装置では第2物体で早い段階でのマークの検出確度が高まり、探索に要する時間を短縮することができるので、スループットの低下を防止できるという効果が得られる。
【0084】
請求項15に係る露光装置は、マスクマークと基板マークとの少なくとも一方の位置を計測する装置として、請求項10から請求項14のいずれか一項に記載された位置計測装置が用いられる構成となっている。
これにより、この露光装置では、マスクと基板との位置合わせに要する時間が短縮され、生産効率の向上に寄与できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す露光装置の概略構成図である。
【図2】本発明の位置計測方法の第1の実施の形態を示すフローチャート図である。
【図3】3つの領域に分割されたカメラ視野の平面図である。
【図4】(a)は領域Aをサーチしたときの信号波形であり、(b)は領域Cをサーチしたときの信号波形である。
【図5】サーチマークが形成されたウエハの平面図である。
【図6】前のウエハを計測したときの領域とマークが検出された度数との関係図である。
【図7】本発明の位置計測方法の第2の実施の形態を示すフローチャート図である。
【図8】半導体デバイスの製造工程の一例を示すフローチャート図である。
【図9】従来技術によるカメラ視野の一例を示す平面図である。
【図10】従来技術により、(a)はカメラ視野全体の信号波形であり、(b)は領域Bをサーチしたときの信号波形である。
【図11】(a)はウエハマーク、(b)はサーチマークのそれぞれ平面図である。
【符号の説明】
A 領域(第2領域)
B 領域(第1領域)
FV カメラ視野(撮像視野)
R レチクル(マスク)
SM、SM1、SM2 サーチマーク(マーク、基板マーク)
W ウエハ(物体、第2物体、基板)
1 露光装置
15 主制御系(制御部)
19 アライメント制御系(計測部)
Claims (15)
- 物体上に形成されたマークを所定の撮像視野内で撮像し、該撮像結果に基づいて前記マークの位置情報を計測する位置計測方法であって、
前記撮像視野を複数の領域に分割し、
前記分割された領域毎に前記マークの像を順次探索することを特徴とする位置計測方法。 - 請求項1記載の位置計測方法において、
前記複数の領域のうち、第1領域を探索した結果に基づいて、第2領域を探索するか否かを決定することを特徴とする位置計測方法。 - 請求項2記載の位置計測方法において、
前記第1領域で計測された前記マークの信号が所定のコントラストを有する場合に前記計測を終了し、所定のコントラストを有していない場合に前記第2領域を探索することを特徴とする位置計測方法。 - 請求項1から3のいずれかに記載の位置計測方法において、前記マークの像を一次元画像処理により探索することを特徴とする位置計測方法。
- 請求項4記載の位置計測方法において、
前記一次元画像処理の結果に基づいて、前記マークの像を二次元画像処理により探索することを特徴とする位置計測方法。 - 請求項1から5のいずれかに記載の位置計測方法において、前記マークを複数計測する際に、第1マークを検出した結果に基づいて、前記撮像視野内で第2マークを探索する前記領域を決定することを特徴とする位置計測方法。
- 請求項6記載の位置計測方法において、
前記第2マークを探索するときに、前記複数の領域のうち、前記第1マークが検出された領域を先に探索することを特徴とする位置計測方法。 - 請求項6または7記載の位置計測方法において、
前記物体を複数計測するときに、第1物体での前記マークの計測結果に基づいて、第2物体の前記マークを探索する前記領域を決定することを特徴とする位置計測方法。 - マスク上のマスクマークと基板上の基板マークと用いて前記マスクと前記基板とを位置合わせした後に、前記マスクのパターンを前記基板に露光する露光方法において、
前記マスクマークと前記基板マークとの少なくとも一方の位置を、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載された位置計測方法により計測することを特徴とする露光方法。 - 物体上に形成されたマークを所定の撮像視野内で撮像する撮像部と、該撮像部で撮像された結果に基づいて前記マークの位置情報を計測する計測部とを有する位置計測装置であって、
前記撮像視野を複数の領域に分割し、前記分割された領域毎に前記マークの像を順次探索するように前記計測部を制御する制御部を備えることを特徴とする位置計測装置。 - 請求項10記載の位置計測装置において、
前記制御部は、前記複数の領域のうち、第1領域を探索した結果に基づいて、第2領域を探索するか否かを決定することを特徴とする位置計測装置。 - 請求項11記載の位置計測装置において、
前記制御部は、前記第1領域で計測された前記マークの信号が所定のコントラストを有する場合に前記計測を終了させ、所定のコントラストを有していない場合に前記第2領域を探索させることを特徴とする位置計測装置。 - 請求項10から12のいずれかに記載の位置計測装置において、
前記制御部は、前記マークを複数計測する際に、第1マークを検出した結果に基づいて、前記撮像視野内で第2マークを探索する前記領域を決定することを特徴とする位置計測装置。 - 請求項13記載の位置計測装置において、
前記制御部は、前記物体を複数計測するときに、第1物体での前記マークの計測結果に基づいて、第2物体の前記マークを探索する前記領域を決定することを特徴とする位置計測装置。 - マスク上のマスクマークと基板上の基板マークと用いて前記マスクと前記基板とを位置合わせし、前記マスクのパターンを前記基板に露光する露光装置において、
前記マスクマークと前記基板マークとの少なくとも一方の位置を計測する装置として、請求項10から請求項14のいずれか一項に記載された位置計測装置が用いられることを特徴とする露光装置。
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