JP2004277897A - ライナー紙の製造方法及びライナー紙 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の撥水加工されたライナー紙では、未だ、経時的に撥水性能が低下するという問題があった。特に、表面層に古紙を配合した場合にはこのような傾向が顕著に見られるため、撥水性を付与する必要がある場合には表面層をバージンパルプのみで形成する必要があり、コスト面で不利なものとなっていた。
【解決手段】少なくとも表面層及び裏面層の2層以上の層を具備し、前記表面層に撥水剤が塗工されてなるライナー紙であって、前記撥水剤は、吸油性低下剤を内添又は塗工した後又は該吸油性低下剤の塗工と同時に塗工されていることを特徴とするライナー紙。
【選択図】 なし
【解決手段】少なくとも表面層及び裏面層の2層以上の層を具備し、前記表面層に撥水剤が塗工されてなるライナー紙であって、前記撥水剤は、吸油性低下剤を内添又は塗工した後又は該吸油性低下剤の塗工と同時に塗工されていることを特徴とするライナー紙。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、段ボールや牛乳パックなどの各種液体容器などに用いられるライナー紙に係り、更に詳細には、撥水性に優れたライナー紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に段ボールは、表面及び裏面を構成するライナー紙と、両ライナー紙間に位置する通常波状形状の中芯紙とからなる。
このように構成された段ボールは、種々用途に用いられているが、水濡れに弱いという問題があった。特に青果物に用いられる箱の場合は内容物の湿気に対応するため、従来よりライナー紙に撥水性を付与することが行われている。
例えば、特許文献1には、建材用として使用可能な撥水性を有するライナーを得る方法が提案されている。また、特許文献2には、撥水剤と防滑剤を配合してなり、ライナー紙として用いることができる板紙の製造方法並びにその方法によって得られる板紙が提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−042637号公報
【特許文献2】
特開平7−26495号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のように撥水加工されたライナー紙では、未だ、経時的に又は加熱により撥水性能が低下するという問題があった。
特に、表面層に古紙を配合した場合にはこのような傾向が顕著に見られるため、撥水性を付与する必要がある場合には表面層をバージンパルプのみで形成する必要があり、コスト面で不利なものとなっていた。
従って、本発明の目的は、表面層に古紙を混入しても、撥水性能が経時的に低下することがなく、撥水性能及びコスト面の両面で優れたライナー紙を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解消するために鋭意検討した結果、経時的な撥水性の低下は、表面層に塗工した撥水剤が時間の経過や加熱により紙中にしみ込み、紙の表面に撥水剤が余り存在しなくなることが原因であることを見出し、このような撥水剤の浸透を防止するために種々検討した結果、撥水剤を、吸油性低下剤を内添又は塗工した後、又は該吸油性低下剤の塗工と同時に塗工すればよいことを知見し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、請求項1記載の本発明は、少なくとも表面層及び裏面層の2層以上の層を具備し、前記表面層に撥水剤が塗工されてなるライナー紙の製造方法において、ライナー紙原紙の吸油性を低下させた後、又は同時に表面層に撥水剤の塗工を施すことを特徴とするライナー紙の製造方法である。
【0007】
請求項2記載の本発明は、請求項1記載のライナー紙の製造方法であって、パルプを水に分散させてスラリーを作成し、得られたスラリーに必要に応じて他の薬剤を添加し、溶解・混合し、次いで、抄紙を行い紙を得る表面層及び裏面層形成工程、得られた表面層及び裏面層の形成用の紙と必要に応じて他の層形成用の紙とを抄き合わせて、ライナー紙原紙を得る抄き合わせ工程、得られたライナー紙原紙に吸油性低下剤を塗工する吸油性低下剤塗工工程、表面層に撥水剤を塗工して、ライナー紙を得る撥水剤塗工工程を行うことを特徴とするライナー紙の製造方法である。
【0008】
請求項3記載の本発明は、請求項1記載のライナー紙の製造方法であって、パルプを水に分散させてスラリーを作成し、得られたスラリーに必要に応じて他の薬剤を添加し、溶解・混合すると同時に吸油性低下剤を添加し、次いで、抄紙を行い紙を得る表面層及び裏面層形成工程、得られた表面層及び裏面層の形成用の紙と必要に応じて他の層形成用の紙とを抄き合わせて、ライナー紙原紙を得る抄き合わせ工程、表面層に撥水剤を塗工して、ライナー紙を得る撥水剤塗工工程を含むことを特徴とするライナー紙の製造方法である。
【0009】
請求項4記載の本発明は、請求項1記載のライナー紙の製造方法であって、パルプを水に分散させてスラリーを作成し、得られたスラリーに必要に応じて他の薬剤を添加し、溶解・混合し、次いで、抄紙を行い紙を得る表面層及び裏面層形成工程、得られた表面層及び裏面層の形成用の紙と必要に応じて他の層形成用の紙とを抄き合わせて、ライナー紙原紙を得る抄き合わせ工程、上記抄き合わせ工程終了後、撥水剤と吸油性低下剤とを同時に塗工するか又は撥水剤そのものに吸油度を低下させる性能を付与した吸油度低下性撥水剤を塗工する吸油性低下及び撥水性付与工程を行うことを特徴とするライナー紙の製造方法である。
【0010】
請求項5記載の本発明は、請求項1〜4の何れかに記載の製造方法によって製造されたライナー紙である。
【0011】
請求項6記載の本発明は、前記吸油性低下剤の塗工量は、前記撥水剤100重量部に対して、1〜40重量部であることを特徴とする請求項5記載のライナー紙である。
【0012】
請求項7記載の本発明は、前記撥水剤の塗工量は、0.05〜2.0g/m2であることを特徴とする請求項5記載のライナー紙である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明のライナー紙は、後述する本発明のライナー紙の製造方法により得られるライナー紙である。詳細には、本発明のライナー紙は、少なくとも表面層及び裏面層を有し、前記表面層に撥水剤が塗工されてなるライナー紙であって、撥水性は、吸油性を低下させた後又は吸油性を低下させると同時に撥水性が付与されていることを特徴とする。
【0014】
まず、各層の構成材料について説明する。
表面層及び裏面層は、紙からなる。
該紙としては、通常段ボールのライナー紙に用いられるものは特に制限なく用いることができるが、本発明においては、下記するパルプ材料を用い、下記する諸性質を有する紙を好ましく用いることができる。
パルプ材料;古紙パルプ、LKPやNKPなどの化学パルプ、GPやTMPなどの機械パルプ、ケナフやバガス等の非木材繊維、合成繊維。
【0015】
本発明において使用することができる古紙パルプは、その種類が特に限定されない。例えば、新聞紙やチラシ等の古紙のほか、塗工紙、非塗工紙、カラー印刷された紙、白黒印刷された紙など種々の耐漂白性を有する紙を含む雑誌古紙などをも使用することができる。
諸性質;
・坪量、好ましくは100〜320g/m2、更に好ましくは220〜320g/m2
・厚さ、好ましくは125〜390μm、更に好ましくは250〜390μm
【0016】
また、特に本発明においては、前記表面層を形成するパルプ材料として、古紙パルプを30重量%(パルプ材料全体に対して)以上配合するのが、本発明の所望の効果を発現させつつ、他のライナー紙に求められる諸性能を低下させない点で好ましい。また、印刷適性を向上させるという観点からは広葉樹パルプの配合量を45重量%以上とするのが更に好ましく、コストの面からは古紙パルプを45重量%以上とするのが更に好ましい。このような配合とすることで、表面層のパルプ材料の平均繊維長は、0.7〜1.5mmとなる。
【0017】
本発明において、吸油性を低下させる際には表面層に吸油性低下剤を含有させる。前記吸油性低下剤としては、スチレン−アクリル酸系ポリマー、前記物質の変性物、前記物質にアクリルアマイドを混合した物質、酸化澱粉、澱粉の変性物等が挙げられ、使用に際しては、単独もしくは2種以上混合して用いられる。
前記吸油性低下剤としては、商品名「ケイコートSA604」近代化学工業社製、商品名「ケイコートS−165」近代化学工業社製、等の市販品を用いることもできる。
前記吸油性低下剤の塗工量は、後述する撥水剤100重量部に対して、1〜40重量部とするのが好ましく、3〜20重量部とするのが更に好ましい。
前記吸油性低下剤の添加量を、3重量部以上とすることにより、吸油性抑制効果が充分に発揮され、20重量部以下とすることにより、スチレン系凝集物に起因する塗工トラブル発生がなくなるので上記範囲内とするのが好ましい。
【0018】
本発明において、撥水性の付与に際しては表面層に撥水剤を塗工する等して付与できる。この際用いられる前記撥水剤としては、ワックス系、合成樹脂系、アクリル系、パラフィン系、フッソ系、シリコーン系などが挙げられ、使用に際しては単独もしくは2種以上混合して用いることができる。また、撥水剤は、単独で用いても良いし、また、他の塗工薬品を混合して用いてもよい。
特に好ましくは、再生時の水分散性が好適な、ワックス系である近代化学株式会社製、商品名「リパックスA240」・星光化学工業株式会社製、商品名「パラテックスNS6」及び「パラテックスNS630」;パラフィン系であるサンデン化学株式会社製、商品名「サイビノールPC−10」が好ましく用いられる。
なお、上述した市販の撥水剤は、撥水剤としての有効成分を溶剤に溶解させるか又は水などに分散させてなるものであり、塗工量については、有効成分の重量を基準とする。
【0019】
前記撥水剤の塗工量は、0.05〜2.0g/m2とするのが好ましく、0.07〜1.5g/m2とするのが更に好ましい。
前記撥水剤の塗工量を0.07g/m2以上とすることにより、より十分な撥水性が得られ、1.5g/m2以下とすることにより、撥水剤に起因する滑り角度の低下を緩和できるので好ましい。
また、撥水剤は、ポリビニルアルコール(以下、「PVA」という)を溶媒に溶解してなるPVA溶液に上記撥水剤を添加溶解させてなる塗工液として塗工するのが好ましい。
【0020】
PVAの鹸化度は95mol%以上とするのが、撥水強度を得ると共に、表面強度・耐摩耗強度を所望の程度とする点で好ましい。また、PVAの重合度は、450〜2000であるのが、皮膜強度、吸湿性、架橋効果の向上の点で好ましい。
PVAと撥水剤との配合割合は、PVA1重量部に対して、3〜15重量部とするのが好ましく、5〜8重量部とするのが更に好ましい。
このような配合割合とするために、PVA溶液(PVA濃度が通常1〜3%)に対し、用いる撥水剤が有効成分濃度が50%濃度の市販の撥水剤の場合には、該撥水剤を6〜50重量部添加する。
撥水剤の配合量を3重量部以上とすることにより、撥水性能が高くなり、長時間水をはじき、水が速い時間で浸透してしまうことがなく、また、15重量部以下とすることにより、これを超えても撥水性能は変わらないので経済的に有効であるので、好ましい。
また、吸油性低下剤及び撥水剤を用いる代わりに、撥水剤に吸油性低下性能を付与した吸油度低下性撥水剤を用いることもできる。
【0021】
更に表面層及び裏面層には、本発明の所望の効果を阻害しない範囲で他の構成材料を添加混合しても良い。
例えば、印刷層、表面サイズ剤、包装容器形成後の防滑剤、滑剤、耐油剤、紫外線吸収剤層、耐光・耐候性付与剤層等を、用途に応じて設けることができる。
表面層と裏面層とは、表面層に吸油性低下性と撥水性とが付与されている以外は、同じ構成材料からなっていても異なっていても良いが、通常は、質の良い構成材料で表面層を形成し、やや劣る構成材料で裏面層を形成する。具体的には、表面層をクラフトパルプと古紙パルプとを混合して用いて形成し、裏面層を古紙パルプのみで形成する、等の手法が採用される。
【0022】
また、通常、ライナー紙においては、前記表面層と前記裏面層との間に中間層が設けられ、本発明においても該中間層が好ましく設けられる。
中間層は、パルプを主たる構成材料としてなる紙からなる層である。
パルプとしては、下記するものなどが挙げられ、使用に際しては単独又は2種以上混合して用いることができる。
古紙パルプ、LBKPやNBKPなどの化学パルプ、GPやTMPなどの機械パルプ、ケナフやバガス等の非木材繊維、合成繊維。
また、中間層は、本発明の所望の効果を阻害しない範囲で、多層の構成を設けても良く、各層毎に湿潤紙力剤を単独または鮮度保持剤などの機能性薬剤を配合しても良い。鮮度保持剤を設ける場合は、裏面層の近傍に設けることが、本発明の効果に乗じて好ましい。
本発明において、中間層は、1層のみから形成されていても、また好ましくは2層〜8層の多層構造とされていてもよい。また、多層構造とした場合には、各層の構成材料は同じでも異なっていても良い。
【0023】
次に、本発明のライナー紙の構造について、その好ましい1実施形態を図面を参照して説明する。
ここで、図1は、本発明のライナー紙の好ましい1実施形態を示す断面図である。
本実施形態のライナー紙1は、図1に示すように、外表面に上記塗工剤が塗工されてなる表面層2及び裏面層4、並びに表面層2及び裏面層4間に位置する中間層3からなる。
なお、特に図示しないが、本実施形態においては、中間層3は、同じ構成材料で形成された2つの紙層を重ね合わせて形成されている。すなわち本実施形態の中間層3は、2層の多層構造とされている。このように、中間層を単層構造とするか多層構造とするかは、用いる構成材料や製造設備に応じて任意である。また、本実施形態においては、同じ構成材料で前記の2つの紙層を構成しているが、多層構造を採用する際に、各層の構成材料を同じとするか異なるものとするかは任意である。
【0024】
本実施形態においては、表面層2と裏面層4とはそれぞれ同じ構成材料で同じ構造に構成されている。そして、表面層2及び裏面層4の厚さは、それぞれ同じであっても異なっていても良いが、本実施形態においては、通常のライナー紙と同様に表面層の方が薄く形成されている。
また、表面層2及び裏面層4の坪量は、それぞれ同じであっても異なっていても良いが、それぞれ30〜50g/m2とするのが、層内の引張り・伸びあるいは耐折強度特性の点で好ましい。なお、本実施形態においては、通常のライナー紙と同様に表面層の方が少ない坪量になされている。
また、中間層3の坪量は、30〜110g/m2とするのが、紙層構成上各種強度(破裂・リング強度)維持の点で好ましい。
【0025】
また、本実施形態においては、表面層2及び裏面層4と中間層3とは、それぞれ接着剤を介して接着されている。
この際、用いることができる接着剤としては、通常、この種のライナー紙に用いられる天然系、PVA系、水溶性高分子系の接着剤を特に制限なく用いることができるが、塗工時には接着性を示さず、乾燥工程で接着性を発現する水分散性接着剤を好ましく用いることができる。具体的に特に好ましくは、天然系接着剤であるコーンスターチが、コスト、塗工の操業性、再生時の離解、分散の容易性から好ましい。
【0026】
また、上記接着剤の塗工量は、層間の剥離問題を生じない範囲で、上層、裏面層、中間層の構成、用途に応じて任意に設定できるが、コストの面から0.5〜5g/m2の点で好ましい。
粉体のコーンスターチ分散溶液は、中間層と表面層又は裏面層との接着面に塗工又は塗布しても塗工時には接着性を発現せず、乾燥工程の加熱による糊化により接着性を発現して、両者を接着させることができ、良好な層間の接着強度を得ることができるため、特に好ましい。接着剤による層間の接着は、多層からなる中間層の構成においても同様である。
【0027】
次に、本実施形態のライナー紙の製造方法について説明する。
本実施形態のライナー紙の製造方法は、上述のような少なくとも表面層及び裏面層の2層以上の層を具備し、前記表面層に撥水剤が塗工されてなるライナー紙の製造方法であって、ライナー紙原紙の吸油性を低下させた後又は吸油性を低下させると同時に、撥水剤の塗工を施す。
具体的には、上述の図1に示す実施形態のライナー紙は、以下のような5工程を経て製造される。
▲1▼表面層及び裏面層形成工程
まず、パルプを水に分散させてスラリーを作成する。得られたスラリーに必要に応じて他の薬剤を添加し、溶解・混合する。次いで、抄紙を行い紙を得る。
▲2▼中間層形成工程
パルプを水に分散させてスラリーを作成する。得られたスラリーに必要に応じて他の薬剤を添加し、溶解・混合する。次いで、抄紙を行い中間層としての紙を得る。
【0028】
▲3▼抄き合わせ工程
得られた表面層及び裏面層の形成用の紙と中間層とを抄き合わせて、本実施形態のライナー紙原紙を得る。
▲4▼吸油性低下剤塗工工程
得られたライナー紙原紙に前記吸油性低下剤を塗工する。
▲5▼撥水剤塗工工程
前記吸油性低下剤を塗工すると同時に又は塗工した後乾燥させて表面層に前記撥水剤を塗工して、本発明のライナー紙を得る。
【0029】
上記吸油性低下剤塗工工程及び上記撥水剤塗工工程で用いることができる塗工装置としては、撥水剤を吸油性低下剤の塗工後に塗工する場合には、上記吸油性低下剤塗工工程に用いる塗工装置としてはバーコーター、噴霧シャワー、ロールバーコーター、シムサイザー、ゲートロールコーター等が、上記撥水剤塗工工程に用いる塗工装置としてはバーコーター、ロールバーコーター、シムサイザー、ゲートロールコーター、キャレンダー水ドクター、等が用いられる。また、撥水剤を同時に塗工する場合には、バーコーター、ロールバーコーター、シムサイザー、ゲートロールコーター、キャレンダー水ドクター、等が用いられる。
【0030】
また、上記の実施形態のライナー紙は、上述の製造方法を以下のように変更しても製造できる。
すなわち、上記▲1▼表面層及び裏面層形成工程で、スラリーに必要に応じて他の薬剤を添加し、溶解・混合すると同時に吸油性低下剤を内添しても良く、この場合▲4▼吸油性低下剤塗工工程は省略できる。尚、吸油性低下剤を内添する場合、対象は表面層のみである。内添する手法としては、スラリーに薬剤を添加する際に通常用いられる手法を特に制限なく用いることができる。
更に、上記の実施形態のライナー紙は、上述の製造方法を以下のように変更しても製造できる。
すなわち、上記▲3▼抄き合わせ工程において又は上記▲3▼抄き合わせ工程終了後、撥水剤と吸油性低下剤とを同時に塗工するか又は上記吸油度低下性撥水剤を塗工する吸油性低下及び撥水性付与工程を行う。この場合には、上記▲4▼吸油性低下剤塗工工程及び▲5▼撥水剤塗工工程は省略できる。
【0031】
本実施形態のライナー紙は、通常の段ボールに使用される中芯紙を組み合わせて、段ボールとして使用できる。すなわち、本発明のライナー紙は、2枚のライナー紙で波状形状の中芯紙を狭持して形成された3層構造の段ボールとして使用することができる。
そして、本発明のライナー紙によれば、上述のように、撥水剤が、吸油性低下剤の塗布又は内添後、又は塗布と同時に撥水剤を塗布しているので、撥水剤が紙の内部に浸透して撥水性が低下するのを効果的に防止することができる。
従って、本発明のライナー紙を用いた段ボールは、撥水性に優れたものであり、経時的に撥水性の低下することがない。
【0032】
なお、本発明のライナー紙は、上述の実施形態に制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、前述の層間接着剤を使用しない処方も含まれる。
【0033】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら制限されるものではない。
〔実施例1〕
下記の原材料を用いて、下記の製造方法に従って、図1に示す構成のライナー紙を得た。
<原材料>
・ 表面層及び裏面層
パルプ;表面層:未晒クラフトパルプ、古紙パルプ、
裏面層:古紙パルプ、
内添薬品;表面層:サイズ剤、内添紙力増強用澱粉、硫酸バンド
;裏面層:サイズ剤、内添紙力増強用澱粉、硫酸バンド
・ 中間層
パルプ;古紙パルプ、
内添薬品;硫酸バンド、内添紙力増強用澱粉、サイズ剤
・各層を接着する接着剤;コーンスターチ分散溶液
【0034】
<製造方法>
以下の製造条件で各層を構成する紙を作成した後、抄き合わせを行い、ライナー紙原紙を得た。なお、本実施例においては、用いた製造設備の都合上、中間層を形成する紙層を、同じ構成材料を用いて2つ作製し、得られた2つの紙層を貼り合わせることで中間層を形成している。
製造条件;抄紙速度:リールにて400〜750m/min、温度条件:リールにて約60〜70℃、スラリーpH:5.5〜6.5
ついで、得られたライナー紙原紙に、吸油性低下剤として「ケイコートSA604」を塗工装置としてバーコーター#3(10〜11g/m2)を用いて、塗工量0.015g/m2(固形分)で塗工した後、90℃で1分乾燥処理を行い、更に180℃で10分熱処理を行った後、撥水剤として「リパックスA−240」をPVAと混合した塗工液を、塗工装置としてバーコーター#3(10〜11g/m2)を用いて、撥水剤塗工量0.5g/m2(固形分)、PVA塗工量0.3g/m2(固形分)で塗工して、ライナー紙を得た。
また、撥水剤を塗工する前に、表面サイズ剤として商品名:「ポリマロン1329」荒川化学社製を、塗工量0.0023g/m2(固形分)で、防滑剤として商品名:AT945A日本PMC社製、塗工量0.0015g/m2(固形分)で塗工した。
【0035】
得られたライナー紙について下記の試験方法に従って撥水度を調べた。その結果を〔表1〕に示す。
撥水度;JIS P 8137
▲1▼撥水剤塗工を施し、90℃で1分間乾燥した後の撥水度
▲2▼▲1▼の後、更に180℃で10分間乾燥させた後の撥水度
【0036】
〔実施例2〕
吸油性低下剤「ケイコートSA604」と撥水剤とを同時塗工とした以外は、実施例1と同様にしてライナー紙を得た。
得られたライナー紙について、実施例1と同様に試験を行った。その結果を〔表1〕に示す。
【0037】
〔実施例3〕
吸油性低下剤を撥水剤と混合し同時塗工とし、且つ撥水剤塗工量を0.70g/m2とした以外は、実施例1と同様にしてライナー紙を得た。
【0038】
〔実施例4〕
吸油性低下剤を撥水剤と混合し同時塗工とし、且つ吸油性低下剤塗工量を0.03g/m2とした以外は、実施例1と同様にしてライナー紙を得た。
【0039】
〔実施例5〕
吸油性低下剤を撥水剤と混合し同時塗工とし、且つ吸油性低下剤塗工量を0.03g/m2とし、撥水剤添加量を0.70g/m2とした以外は、実施例1と同様にしてライナー紙を得た。
得られたライナー紙について、実施例1と同様に試験を行った。その結果を〔表1〕に示す。
【0040】
〔比較例1〕
吸油性低下剤「ケイコートSA604」を使用しなかった以外は実施例1と同様にしてライナー紙を得た。
得られたライナー紙について、実施例1と同様に試験を行った。その結果を〔表1〕に示す。
【0041】
〔比較例2〕
吸油性低下剤「ケイコートSA604」を使用せずに、撥水剤塗工量を0.7g/m2とした以外は実施例1と同様にしてライナー紙を得た。
得られたライナー紙について、実施例1と同様に試験を行った。その結果を〔表1〕に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明のライナー紙は、撥水剤が紙の内部に浸透することを効果的に防止することができ、その結果、コスト面で有利な古紙パルプを混合しても、経時的に撥水性能が低下することのないライナー紙である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のライナー紙の好ましい1実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ライナー紙
2 表面層
3 中間層
4 裏面層
【発明の属する技術分野】
本発明は、段ボールや牛乳パックなどの各種液体容器などに用いられるライナー紙に係り、更に詳細には、撥水性に優れたライナー紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に段ボールは、表面及び裏面を構成するライナー紙と、両ライナー紙間に位置する通常波状形状の中芯紙とからなる。
このように構成された段ボールは、種々用途に用いられているが、水濡れに弱いという問題があった。特に青果物に用いられる箱の場合は内容物の湿気に対応するため、従来よりライナー紙に撥水性を付与することが行われている。
例えば、特許文献1には、建材用として使用可能な撥水性を有するライナーを得る方法が提案されている。また、特許文献2には、撥水剤と防滑剤を配合してなり、ライナー紙として用いることができる板紙の製造方法並びにその方法によって得られる板紙が提案されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−042637号公報
【特許文献2】
特開平7−26495号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のように撥水加工されたライナー紙では、未だ、経時的に又は加熱により撥水性能が低下するという問題があった。
特に、表面層に古紙を配合した場合にはこのような傾向が顕著に見られるため、撥水性を付与する必要がある場合には表面層をバージンパルプのみで形成する必要があり、コスト面で不利なものとなっていた。
従って、本発明の目的は、表面層に古紙を混入しても、撥水性能が経時的に低下することがなく、撥水性能及びコスト面の両面で優れたライナー紙を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解消するために鋭意検討した結果、経時的な撥水性の低下は、表面層に塗工した撥水剤が時間の経過や加熱により紙中にしみ込み、紙の表面に撥水剤が余り存在しなくなることが原因であることを見出し、このような撥水剤の浸透を防止するために種々検討した結果、撥水剤を、吸油性低下剤を内添又は塗工した後、又は該吸油性低下剤の塗工と同時に塗工すればよいことを知見し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、請求項1記載の本発明は、少なくとも表面層及び裏面層の2層以上の層を具備し、前記表面層に撥水剤が塗工されてなるライナー紙の製造方法において、ライナー紙原紙の吸油性を低下させた後、又は同時に表面層に撥水剤の塗工を施すことを特徴とするライナー紙の製造方法である。
【0007】
請求項2記載の本発明は、請求項1記載のライナー紙の製造方法であって、パルプを水に分散させてスラリーを作成し、得られたスラリーに必要に応じて他の薬剤を添加し、溶解・混合し、次いで、抄紙を行い紙を得る表面層及び裏面層形成工程、得られた表面層及び裏面層の形成用の紙と必要に応じて他の層形成用の紙とを抄き合わせて、ライナー紙原紙を得る抄き合わせ工程、得られたライナー紙原紙に吸油性低下剤を塗工する吸油性低下剤塗工工程、表面層に撥水剤を塗工して、ライナー紙を得る撥水剤塗工工程を行うことを特徴とするライナー紙の製造方法である。
【0008】
請求項3記載の本発明は、請求項1記載のライナー紙の製造方法であって、パルプを水に分散させてスラリーを作成し、得られたスラリーに必要に応じて他の薬剤を添加し、溶解・混合すると同時に吸油性低下剤を添加し、次いで、抄紙を行い紙を得る表面層及び裏面層形成工程、得られた表面層及び裏面層の形成用の紙と必要に応じて他の層形成用の紙とを抄き合わせて、ライナー紙原紙を得る抄き合わせ工程、表面層に撥水剤を塗工して、ライナー紙を得る撥水剤塗工工程を含むことを特徴とするライナー紙の製造方法である。
【0009】
請求項4記載の本発明は、請求項1記載のライナー紙の製造方法であって、パルプを水に分散させてスラリーを作成し、得られたスラリーに必要に応じて他の薬剤を添加し、溶解・混合し、次いで、抄紙を行い紙を得る表面層及び裏面層形成工程、得られた表面層及び裏面層の形成用の紙と必要に応じて他の層形成用の紙とを抄き合わせて、ライナー紙原紙を得る抄き合わせ工程、上記抄き合わせ工程終了後、撥水剤と吸油性低下剤とを同時に塗工するか又は撥水剤そのものに吸油度を低下させる性能を付与した吸油度低下性撥水剤を塗工する吸油性低下及び撥水性付与工程を行うことを特徴とするライナー紙の製造方法である。
【0010】
請求項5記載の本発明は、請求項1〜4の何れかに記載の製造方法によって製造されたライナー紙である。
【0011】
請求項6記載の本発明は、前記吸油性低下剤の塗工量は、前記撥水剤100重量部に対して、1〜40重量部であることを特徴とする請求項5記載のライナー紙である。
【0012】
請求項7記載の本発明は、前記撥水剤の塗工量は、0.05〜2.0g/m2であることを特徴とする請求項5記載のライナー紙である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明のライナー紙は、後述する本発明のライナー紙の製造方法により得られるライナー紙である。詳細には、本発明のライナー紙は、少なくとも表面層及び裏面層を有し、前記表面層に撥水剤が塗工されてなるライナー紙であって、撥水性は、吸油性を低下させた後又は吸油性を低下させると同時に撥水性が付与されていることを特徴とする。
【0014】
まず、各層の構成材料について説明する。
表面層及び裏面層は、紙からなる。
該紙としては、通常段ボールのライナー紙に用いられるものは特に制限なく用いることができるが、本発明においては、下記するパルプ材料を用い、下記する諸性質を有する紙を好ましく用いることができる。
パルプ材料;古紙パルプ、LKPやNKPなどの化学パルプ、GPやTMPなどの機械パルプ、ケナフやバガス等の非木材繊維、合成繊維。
【0015】
本発明において使用することができる古紙パルプは、その種類が特に限定されない。例えば、新聞紙やチラシ等の古紙のほか、塗工紙、非塗工紙、カラー印刷された紙、白黒印刷された紙など種々の耐漂白性を有する紙を含む雑誌古紙などをも使用することができる。
諸性質;
・坪量、好ましくは100〜320g/m2、更に好ましくは220〜320g/m2
・厚さ、好ましくは125〜390μm、更に好ましくは250〜390μm
【0016】
また、特に本発明においては、前記表面層を形成するパルプ材料として、古紙パルプを30重量%(パルプ材料全体に対して)以上配合するのが、本発明の所望の効果を発現させつつ、他のライナー紙に求められる諸性能を低下させない点で好ましい。また、印刷適性を向上させるという観点からは広葉樹パルプの配合量を45重量%以上とするのが更に好ましく、コストの面からは古紙パルプを45重量%以上とするのが更に好ましい。このような配合とすることで、表面層のパルプ材料の平均繊維長は、0.7〜1.5mmとなる。
【0017】
本発明において、吸油性を低下させる際には表面層に吸油性低下剤を含有させる。前記吸油性低下剤としては、スチレン−アクリル酸系ポリマー、前記物質の変性物、前記物質にアクリルアマイドを混合した物質、酸化澱粉、澱粉の変性物等が挙げられ、使用に際しては、単独もしくは2種以上混合して用いられる。
前記吸油性低下剤としては、商品名「ケイコートSA604」近代化学工業社製、商品名「ケイコートS−165」近代化学工業社製、等の市販品を用いることもできる。
前記吸油性低下剤の塗工量は、後述する撥水剤100重量部に対して、1〜40重量部とするのが好ましく、3〜20重量部とするのが更に好ましい。
前記吸油性低下剤の添加量を、3重量部以上とすることにより、吸油性抑制効果が充分に発揮され、20重量部以下とすることにより、スチレン系凝集物に起因する塗工トラブル発生がなくなるので上記範囲内とするのが好ましい。
【0018】
本発明において、撥水性の付与に際しては表面層に撥水剤を塗工する等して付与できる。この際用いられる前記撥水剤としては、ワックス系、合成樹脂系、アクリル系、パラフィン系、フッソ系、シリコーン系などが挙げられ、使用に際しては単独もしくは2種以上混合して用いることができる。また、撥水剤は、単独で用いても良いし、また、他の塗工薬品を混合して用いてもよい。
特に好ましくは、再生時の水分散性が好適な、ワックス系である近代化学株式会社製、商品名「リパックスA240」・星光化学工業株式会社製、商品名「パラテックスNS6」及び「パラテックスNS630」;パラフィン系であるサンデン化学株式会社製、商品名「サイビノールPC−10」が好ましく用いられる。
なお、上述した市販の撥水剤は、撥水剤としての有効成分を溶剤に溶解させるか又は水などに分散させてなるものであり、塗工量については、有効成分の重量を基準とする。
【0019】
前記撥水剤の塗工量は、0.05〜2.0g/m2とするのが好ましく、0.07〜1.5g/m2とするのが更に好ましい。
前記撥水剤の塗工量を0.07g/m2以上とすることにより、より十分な撥水性が得られ、1.5g/m2以下とすることにより、撥水剤に起因する滑り角度の低下を緩和できるので好ましい。
また、撥水剤は、ポリビニルアルコール(以下、「PVA」という)を溶媒に溶解してなるPVA溶液に上記撥水剤を添加溶解させてなる塗工液として塗工するのが好ましい。
【0020】
PVAの鹸化度は95mol%以上とするのが、撥水強度を得ると共に、表面強度・耐摩耗強度を所望の程度とする点で好ましい。また、PVAの重合度は、450〜2000であるのが、皮膜強度、吸湿性、架橋効果の向上の点で好ましい。
PVAと撥水剤との配合割合は、PVA1重量部に対して、3〜15重量部とするのが好ましく、5〜8重量部とするのが更に好ましい。
このような配合割合とするために、PVA溶液(PVA濃度が通常1〜3%)に対し、用いる撥水剤が有効成分濃度が50%濃度の市販の撥水剤の場合には、該撥水剤を6〜50重量部添加する。
撥水剤の配合量を3重量部以上とすることにより、撥水性能が高くなり、長時間水をはじき、水が速い時間で浸透してしまうことがなく、また、15重量部以下とすることにより、これを超えても撥水性能は変わらないので経済的に有効であるので、好ましい。
また、吸油性低下剤及び撥水剤を用いる代わりに、撥水剤に吸油性低下性能を付与した吸油度低下性撥水剤を用いることもできる。
【0021】
更に表面層及び裏面層には、本発明の所望の効果を阻害しない範囲で他の構成材料を添加混合しても良い。
例えば、印刷層、表面サイズ剤、包装容器形成後の防滑剤、滑剤、耐油剤、紫外線吸収剤層、耐光・耐候性付与剤層等を、用途に応じて設けることができる。
表面層と裏面層とは、表面層に吸油性低下性と撥水性とが付与されている以外は、同じ構成材料からなっていても異なっていても良いが、通常は、質の良い構成材料で表面層を形成し、やや劣る構成材料で裏面層を形成する。具体的には、表面層をクラフトパルプと古紙パルプとを混合して用いて形成し、裏面層を古紙パルプのみで形成する、等の手法が採用される。
【0022】
また、通常、ライナー紙においては、前記表面層と前記裏面層との間に中間層が設けられ、本発明においても該中間層が好ましく設けられる。
中間層は、パルプを主たる構成材料としてなる紙からなる層である。
パルプとしては、下記するものなどが挙げられ、使用に際しては単独又は2種以上混合して用いることができる。
古紙パルプ、LBKPやNBKPなどの化学パルプ、GPやTMPなどの機械パルプ、ケナフやバガス等の非木材繊維、合成繊維。
また、中間層は、本発明の所望の効果を阻害しない範囲で、多層の構成を設けても良く、各層毎に湿潤紙力剤を単独または鮮度保持剤などの機能性薬剤を配合しても良い。鮮度保持剤を設ける場合は、裏面層の近傍に設けることが、本発明の効果に乗じて好ましい。
本発明において、中間層は、1層のみから形成されていても、また好ましくは2層〜8層の多層構造とされていてもよい。また、多層構造とした場合には、各層の構成材料は同じでも異なっていても良い。
【0023】
次に、本発明のライナー紙の構造について、その好ましい1実施形態を図面を参照して説明する。
ここで、図1は、本発明のライナー紙の好ましい1実施形態を示す断面図である。
本実施形態のライナー紙1は、図1に示すように、外表面に上記塗工剤が塗工されてなる表面層2及び裏面層4、並びに表面層2及び裏面層4間に位置する中間層3からなる。
なお、特に図示しないが、本実施形態においては、中間層3は、同じ構成材料で形成された2つの紙層を重ね合わせて形成されている。すなわち本実施形態の中間層3は、2層の多層構造とされている。このように、中間層を単層構造とするか多層構造とするかは、用いる構成材料や製造設備に応じて任意である。また、本実施形態においては、同じ構成材料で前記の2つの紙層を構成しているが、多層構造を採用する際に、各層の構成材料を同じとするか異なるものとするかは任意である。
【0024】
本実施形態においては、表面層2と裏面層4とはそれぞれ同じ構成材料で同じ構造に構成されている。そして、表面層2及び裏面層4の厚さは、それぞれ同じであっても異なっていても良いが、本実施形態においては、通常のライナー紙と同様に表面層の方が薄く形成されている。
また、表面層2及び裏面層4の坪量は、それぞれ同じであっても異なっていても良いが、それぞれ30〜50g/m2とするのが、層内の引張り・伸びあるいは耐折強度特性の点で好ましい。なお、本実施形態においては、通常のライナー紙と同様に表面層の方が少ない坪量になされている。
また、中間層3の坪量は、30〜110g/m2とするのが、紙層構成上各種強度(破裂・リング強度)維持の点で好ましい。
【0025】
また、本実施形態においては、表面層2及び裏面層4と中間層3とは、それぞれ接着剤を介して接着されている。
この際、用いることができる接着剤としては、通常、この種のライナー紙に用いられる天然系、PVA系、水溶性高分子系の接着剤を特に制限なく用いることができるが、塗工時には接着性を示さず、乾燥工程で接着性を発現する水分散性接着剤を好ましく用いることができる。具体的に特に好ましくは、天然系接着剤であるコーンスターチが、コスト、塗工の操業性、再生時の離解、分散の容易性から好ましい。
【0026】
また、上記接着剤の塗工量は、層間の剥離問題を生じない範囲で、上層、裏面層、中間層の構成、用途に応じて任意に設定できるが、コストの面から0.5〜5g/m2の点で好ましい。
粉体のコーンスターチ分散溶液は、中間層と表面層又は裏面層との接着面に塗工又は塗布しても塗工時には接着性を発現せず、乾燥工程の加熱による糊化により接着性を発現して、両者を接着させることができ、良好な層間の接着強度を得ることができるため、特に好ましい。接着剤による層間の接着は、多層からなる中間層の構成においても同様である。
【0027】
次に、本実施形態のライナー紙の製造方法について説明する。
本実施形態のライナー紙の製造方法は、上述のような少なくとも表面層及び裏面層の2層以上の層を具備し、前記表面層に撥水剤が塗工されてなるライナー紙の製造方法であって、ライナー紙原紙の吸油性を低下させた後又は吸油性を低下させると同時に、撥水剤の塗工を施す。
具体的には、上述の図1に示す実施形態のライナー紙は、以下のような5工程を経て製造される。
▲1▼表面層及び裏面層形成工程
まず、パルプを水に分散させてスラリーを作成する。得られたスラリーに必要に応じて他の薬剤を添加し、溶解・混合する。次いで、抄紙を行い紙を得る。
▲2▼中間層形成工程
パルプを水に分散させてスラリーを作成する。得られたスラリーに必要に応じて他の薬剤を添加し、溶解・混合する。次いで、抄紙を行い中間層としての紙を得る。
【0028】
▲3▼抄き合わせ工程
得られた表面層及び裏面層の形成用の紙と中間層とを抄き合わせて、本実施形態のライナー紙原紙を得る。
▲4▼吸油性低下剤塗工工程
得られたライナー紙原紙に前記吸油性低下剤を塗工する。
▲5▼撥水剤塗工工程
前記吸油性低下剤を塗工すると同時に又は塗工した後乾燥させて表面層に前記撥水剤を塗工して、本発明のライナー紙を得る。
【0029】
上記吸油性低下剤塗工工程及び上記撥水剤塗工工程で用いることができる塗工装置としては、撥水剤を吸油性低下剤の塗工後に塗工する場合には、上記吸油性低下剤塗工工程に用いる塗工装置としてはバーコーター、噴霧シャワー、ロールバーコーター、シムサイザー、ゲートロールコーター等が、上記撥水剤塗工工程に用いる塗工装置としてはバーコーター、ロールバーコーター、シムサイザー、ゲートロールコーター、キャレンダー水ドクター、等が用いられる。また、撥水剤を同時に塗工する場合には、バーコーター、ロールバーコーター、シムサイザー、ゲートロールコーター、キャレンダー水ドクター、等が用いられる。
【0030】
また、上記の実施形態のライナー紙は、上述の製造方法を以下のように変更しても製造できる。
すなわち、上記▲1▼表面層及び裏面層形成工程で、スラリーに必要に応じて他の薬剤を添加し、溶解・混合すると同時に吸油性低下剤を内添しても良く、この場合▲4▼吸油性低下剤塗工工程は省略できる。尚、吸油性低下剤を内添する場合、対象は表面層のみである。内添する手法としては、スラリーに薬剤を添加する際に通常用いられる手法を特に制限なく用いることができる。
更に、上記の実施形態のライナー紙は、上述の製造方法を以下のように変更しても製造できる。
すなわち、上記▲3▼抄き合わせ工程において又は上記▲3▼抄き合わせ工程終了後、撥水剤と吸油性低下剤とを同時に塗工するか又は上記吸油度低下性撥水剤を塗工する吸油性低下及び撥水性付与工程を行う。この場合には、上記▲4▼吸油性低下剤塗工工程及び▲5▼撥水剤塗工工程は省略できる。
【0031】
本実施形態のライナー紙は、通常の段ボールに使用される中芯紙を組み合わせて、段ボールとして使用できる。すなわち、本発明のライナー紙は、2枚のライナー紙で波状形状の中芯紙を狭持して形成された3層構造の段ボールとして使用することができる。
そして、本発明のライナー紙によれば、上述のように、撥水剤が、吸油性低下剤の塗布又は内添後、又は塗布と同時に撥水剤を塗布しているので、撥水剤が紙の内部に浸透して撥水性が低下するのを効果的に防止することができる。
従って、本発明のライナー紙を用いた段ボールは、撥水性に優れたものであり、経時的に撥水性の低下することがない。
【0032】
なお、本発明のライナー紙は、上述の実施形態に制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、前述の層間接着剤を使用しない処方も含まれる。
【0033】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら制限されるものではない。
〔実施例1〕
下記の原材料を用いて、下記の製造方法に従って、図1に示す構成のライナー紙を得た。
<原材料>
・ 表面層及び裏面層
パルプ;表面層:未晒クラフトパルプ、古紙パルプ、
裏面層:古紙パルプ、
内添薬品;表面層:サイズ剤、内添紙力増強用澱粉、硫酸バンド
;裏面層:サイズ剤、内添紙力増強用澱粉、硫酸バンド
・ 中間層
パルプ;古紙パルプ、
内添薬品;硫酸バンド、内添紙力増強用澱粉、サイズ剤
・各層を接着する接着剤;コーンスターチ分散溶液
【0034】
<製造方法>
以下の製造条件で各層を構成する紙を作成した後、抄き合わせを行い、ライナー紙原紙を得た。なお、本実施例においては、用いた製造設備の都合上、中間層を形成する紙層を、同じ構成材料を用いて2つ作製し、得られた2つの紙層を貼り合わせることで中間層を形成している。
製造条件;抄紙速度:リールにて400〜750m/min、温度条件:リールにて約60〜70℃、スラリーpH:5.5〜6.5
ついで、得られたライナー紙原紙に、吸油性低下剤として「ケイコートSA604」を塗工装置としてバーコーター#3(10〜11g/m2)を用いて、塗工量0.015g/m2(固形分)で塗工した後、90℃で1分乾燥処理を行い、更に180℃で10分熱処理を行った後、撥水剤として「リパックスA−240」をPVAと混合した塗工液を、塗工装置としてバーコーター#3(10〜11g/m2)を用いて、撥水剤塗工量0.5g/m2(固形分)、PVA塗工量0.3g/m2(固形分)で塗工して、ライナー紙を得た。
また、撥水剤を塗工する前に、表面サイズ剤として商品名:「ポリマロン1329」荒川化学社製を、塗工量0.0023g/m2(固形分)で、防滑剤として商品名:AT945A日本PMC社製、塗工量0.0015g/m2(固形分)で塗工した。
【0035】
得られたライナー紙について下記の試験方法に従って撥水度を調べた。その結果を〔表1〕に示す。
撥水度;JIS P 8137
▲1▼撥水剤塗工を施し、90℃で1分間乾燥した後の撥水度
▲2▼▲1▼の後、更に180℃で10分間乾燥させた後の撥水度
【0036】
〔実施例2〕
吸油性低下剤「ケイコートSA604」と撥水剤とを同時塗工とした以外は、実施例1と同様にしてライナー紙を得た。
得られたライナー紙について、実施例1と同様に試験を行った。その結果を〔表1〕に示す。
【0037】
〔実施例3〕
吸油性低下剤を撥水剤と混合し同時塗工とし、且つ撥水剤塗工量を0.70g/m2とした以外は、実施例1と同様にしてライナー紙を得た。
【0038】
〔実施例4〕
吸油性低下剤を撥水剤と混合し同時塗工とし、且つ吸油性低下剤塗工量を0.03g/m2とした以外は、実施例1と同様にしてライナー紙を得た。
【0039】
〔実施例5〕
吸油性低下剤を撥水剤と混合し同時塗工とし、且つ吸油性低下剤塗工量を0.03g/m2とし、撥水剤添加量を0.70g/m2とした以外は、実施例1と同様にしてライナー紙を得た。
得られたライナー紙について、実施例1と同様に試験を行った。その結果を〔表1〕に示す。
【0040】
〔比較例1〕
吸油性低下剤「ケイコートSA604」を使用しなかった以外は実施例1と同様にしてライナー紙を得た。
得られたライナー紙について、実施例1と同様に試験を行った。その結果を〔表1〕に示す。
【0041】
〔比較例2〕
吸油性低下剤「ケイコートSA604」を使用せずに、撥水剤塗工量を0.7g/m2とした以外は実施例1と同様にしてライナー紙を得た。
得られたライナー紙について、実施例1と同様に試験を行った。その結果を〔表1〕に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明のライナー紙は、撥水剤が紙の内部に浸透することを効果的に防止することができ、その結果、コスト面で有利な古紙パルプを混合しても、経時的に撥水性能が低下することのないライナー紙である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のライナー紙の好ましい1実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ライナー紙
2 表面層
3 中間層
4 裏面層
Claims (7)
- 少なくとも表面層及び裏面層の2層以上の層を具備し、前記表面層に撥水剤が塗工されてなるライナー紙の製造方法において、
ライナー紙原紙の吸油性を低下させた後又は吸油性を低下させると同時に、撥水剤の塗工を施すことを特徴とするライナー紙の製造方法。 - 請求項1記載のライナー紙の製造方法であって、
パルプを水に分散させてスラリーを作成し、得られたスラリーに必要に応じて他の薬剤を添加し、溶解・混合し、次いで、抄紙を行い紙を得る表面層及び裏面層形成工程、
得られた表面層及び裏面層の形成用の紙と必要に応じて他の層形成用の紙とを抄き合わせて、ライナー紙原紙を得る抄き合わせ工程、
得られたライナー紙原紙に吸油性低下剤を塗工することで、原紙吸油性を低下させる吸油性低下剤塗工工程、及び
表面層に撥水剤を塗工して、ライナー紙を得る撥水剤塗工工程を行うことを特徴とするライナー紙の製造方法。 - 請求項1記載のライナー紙の製造方法であって、
パルプを水に分散させてスラリーを作成し、得られたスラリーに必要に応じて他の薬剤を添加し、溶解・混合すると同時に吸油性低下剤を添加し、次いで、抄紙を行い紙を得る表面層及び裏面層形成工程、
得られた表面層及び裏面層の形成用の紙と必要に応じて他の層形成用の紙とを抄き合わせて、ライナー紙原紙を得る抄き合わせ工程、
表面層に撥水剤を塗工して、ライナー紙を得る撥水剤塗工工程を行うことを特徴とするライナー紙の製造方法。 - 請求項1記載のライナー紙の製造方法であって、
パルプを水に分散させてスラリーを作成し、得られたスラリーに必要に応じて他の薬剤を添加し、溶解・混合し、次いで、抄紙を行い紙を得る表面層及び裏面層形成工程、
得られた表面層及び裏面層の形成用の紙と必要に応じて他の層形成用の紙とを抄き合わせて、ライナー紙原紙を得る抄き合わせ工程、
撥水剤と吸油性低下剤とを同時に塗工するか又は撥水剤そのものに吸油度を低下させる性能を付与した吸油度低下性撥水剤を塗工する吸油性低下及び撥水性付与工程を行う
ことを特徴とするライナー紙の製造方法。 - 請求項1〜4の何れかに記載の製造方法によって製造されたライナー紙。
- 前記吸油性低下剤の塗工量は、前記撥水剤100重量部に対して、1〜40重量部であることを特徴とする請求項2に記載の方法によって得られたライナー紙。
- 前記撥水剤の塗工量は、0.05〜2.0g/m2であることを特徴とする請求項5記載のライナー紙。
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