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JP2004276448A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2004276448A
JP2004276448A JP2003071852A JP2003071852A JP2004276448A JP 2004276448 A JP2004276448 A JP 2004276448A JP 2003071852 A JP2003071852 A JP 2003071852A JP 2003071852 A JP2003071852 A JP 2003071852A JP 2004276448 A JP2004276448 A JP 2004276448A
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Akihiko Nakagawa
明彦 中川
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Abstract

【課題】本発明は補助記憶手段に格納した画像データを半導体画像メモリに展開して画像形成する際の画像データ転送タイミングを調整して処理速度を高速化する画像形成装置を提供する。
【解決手段】デジタル複写装置1は、ハードディスク装置34から半導体画像メモリ51に複数の画像データを連続して展開して、画像形成する場合、半導体画像メモリ51に展開する画像データの容量が半導体画像メモリ51のメモリサイズの半分を超えると、半導体画像メモリ51に画像データを展開した後に半導体画像メモリ51に次に展開する画像データとの間に、所定の画像展開待ち時間を空けて、次の画像データの半導体画像メモリ51への展開を開始するメモリ転送制御処理を行う。したがって、半導体画像メモリ51のメモリ容量を増加することなく、半導体画像メモリ51への画像データの展開速度を向上させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関し、詳細には、画像入力手段から入力される画像データを一旦補助記憶手段に格納した後、当該補助記憶手段から半導体画像メモリに展開して画像形成する際の画像データ転送タイミングを調整して処理速度を高速化する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平11−331451号公報
近年、複写装置においては、デジタル化が進むとともに画像メモリを応用した画像の加工、編集が行われるようになってきており、特に、原稿複数枚分の画像データをハードディスク等の補助記憶部に記憶し、指定された部数をまとめてコピー出力して、手動による仕分けの作業を省くことのできる電子ソートという機能を備えたデジタル複写装置複写装置が出現している。
【0003】
すなわち、従来からデジタル複写装置においては、コピーを行う場合、読取部で原稿の画像データを読み取った画像データを半導体メモリに記憶するとともに、ハードディスクに格納し、このハードディスクから任意の画像データを繰り返し読み出して半導体メモリに一時記憶して、記録出力することが行われている。そして、この記録出力する際に、電子ソート機能を利用して、記録出力することが行われている。
【0004】
そして、電子ソート等で複数枚の画像を記録出力する場合には、ハードディスクから読み出した画像データを一旦半導体メモリに画像展開し、半導体メモリに展開した画像データに基づいて記録出力する。
【0005】
ところが、デジタル複写装置においては、半導体メモリが記憶容量的にも、また、コスト的にも制限されることから、十分なサイズの半導体メモリを実装することができず、例えば、A0サイズまで記録出力するデジタル複写装置においては、リピートコピーを実現させるために、最大で、A0サイズ1枚程度を記憶する記憶容量の半導体メモリしか実装されていない。
【0006】
そのため、大きな画像を記録出力する場合、特に、A0サイズの記憶容量の半導体メモリを実装しているデジタル複写装置では、半導体メモリに同時に展開できる画像は1ページ分の画像となり、ハードディスクからページメモリに画像展開する時間(画像展開時間)が長くなり、コピー処理速度が遅くなって、ユーザの不満の原因となる。例えば、A0サイズ、400dpiで2値の場合、32MByte相当となり、長時間の画像展開時間を要する。
【0007】
そこで、従来、画像展開予測時間を算出して、ジョブ予約実施時間を操作部に表示することで、ユーザが待ち時間が分かるようにした画像形成装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、公報記載の技術は、ジョブ予約実施時間を操作部に表示することで、ユーザが待ち時間が分かるようにするのみであり、実質的に、処理時間が短くなることはなく、本質的に、処理時間を短縮することが要望されている。
【0009】
特に、電子ソート等により複数部数の画像出力を行う際には、半導体メモリから画像データを出力して画像記録を行っている間に、次の画像データをハードディスクから読み出して半導体メモリに展開して、次の画像出力に備えるという交互動作処理を行うことで、処理時間の短縮化を図っているが、出力画像のサイズが大きい場合には、交互動作処理を行うことができず、処理速度が遅くなるという問題があった。
【0010】
すなわち、図6に示すように、例えば、A0サイズの記憶容量を有する半導体メモリ100を備えたデジタル複写装置で交互動作処理を行って電子リピート記録を行う場合、ハードディスク101から1枚目の画像の画像データを半導体メモリ100に展開し、当該展開した1枚目の画像データを出力制御部102を介して記録出力部で用紙に記録出力処理を行っているときに、2枚目の画像の画像データを半導体メモリ100の空き容量に展開して、次の記録出力の準備を行っている。
【0011】
ところが、画像サイズが半導体メモリ100のサイズ程度のサイズであると、例えば、A0サイズの記憶容量を有する半導体メモリ100で、画像サイズがA0の場合には、交互動作では、次の画像の画像データを半導体メモリ100に展開することができず、処理速度が遅くなる。
【0012】
この場合、処理速度を上げるためには、従来、A0サイズの半導体メモリをもう1つ増設することしか方法がなく、コストが高くなるという問題があった。
【0013】
そこで、請求項1記載の発明は、入力される画像データを一旦所定メモリサイズの半導体画像メモリを介して大容量の補助記憶手段に格納した後、当該補助記憶手段から前記画像データを読み出して半導体画像メモリに展開し、当該半導体画像メモリから画像出力手段に当該画像データを転送して、当該画像出力手段で用紙に画像を記録するに際して、補助記憶手段から半導体画像メモリに複数の画像データを連続して展開して、画像形成する場合、当該半導体画像メモリに順次展開する画像データの容量が当該半導体画像メモリのメモリサイズの半分を超えるときには、当該半導体画像メモリに画像データを展開した後に当該半導体画像メモリに次に展開する画像データとの間に、所定の画像展開待ち時間を空けて当該次の画像データの当該半導体画像メモリへの展開を開始するメモリ転送制御処理を行うことにより、半導体画像メモリのメモリサイズの半分を超える画像データを連続して画像展開する場合にも、半導体画像メモリのメモリ容量を増加させることなく、半導体画像メモリへの画像データの展開速度を向上させ、安価に画像形成処理速度を向上させることのできる画像形成装置を提供することを目的としている。
【0014】
請求項2記載の発明は、画像展開待ち時間を入力する操作手段から設定入力された画像展開待ち時間に基づいてメモリ転送制御処理を行うことにより、画像形成装置の利用形態等に応じた画像展開待ち時間を設定してメモリ転送制御処理を行い、利用性の良好な画像形成装置を提供することを目的としている。
【0015】
請求項3記載の発明は、メモリ転送制御処理の有効/無効を切り換えるスイッチ手段で、メモリ転送制御処理が有効に設定されていると、当該メモリ転送制御処理を実行することにより、画像形成装置の利用形態に応じてメモリ転送制御処理を行うか否か選択して、当該選択に応じてメモリ転送制御処理を自動実行し、より一層利用性の良好な画像形成装置を提供することを目的としている。
【0016】
請求項4記載の発明は、補助記憶手段のメーカ、型番等の当該補助記憶手段のデータ転送能力を特定するデータ転送情報を入力するデータ転送情報入力手段から入力されたデータ転送情報に基づいて画像展開待ち時間を設定して、当該設定した画像転送待ち時間に基づいてメモリ転送制御処理を行うことにより、補助記憶手段毎のアクセス時間のバラツキを吸収して、適切な画像展開待ち時間を設定して、半導体画像メモリへの画像データの展開速度を適切にかつ向上させ、安価にかつ適切に画像形成処理速度を向上させることのできる画像形成装置を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の画像形成装置は、入力される画像データを一旦所定メモリサイズの半導体画像メモリを介して大容量の補助記憶手段に格納した後、当該補助記憶手段から前記画像データを読み出して前記半導体画像メモリに展開し、当該半導体画像メモリから画像出力手段に当該画像データを転送して、当該画像出力手段で用紙に画像を記録する画像形成装置において、前記補助記憶手段から前記半導体画像メモリに複数の画像データを連続して展開して、画像形成する場合、当該半導体画像メモリに順次展開する画像データの容量が当該半導体画像メモリのメモリサイズの半分を超えるときには、当該半導体画像メモリに画像データを展開した後に当該半導体画像メモリに次に展開する画像データとの間に、所定の画像展開待ち時間を空けて当該次の画像データの当該半導体画像メモリへの展開を開始するメモリ転送制御処理を行うことにより、上記目的を達成している。
【0018】
上記構成によれば、入力される画像データを一旦所定メモリサイズの半導体画像メモリを介して大容量の補助記憶手段に格納した後、当該補助記憶手段から画像データを読み出して半導体画像メモリに展開し、当該半導体画像メモリから画像出力手段に当該画像データを転送して、当該画像出力手段で用紙に画像を記録するに際して、補助記憶手段から半導体画像メモリに複数の画像データを連続して展開して、画像形成する場合、当該半導体画像メモリに順次展開する画像データの容量が当該半導体画像メモリのメモリサイズの半分を超えるときには、当該半導体画像メモリに画像データを展開した後に当該半導体画像メモリに次に展開する画像データとの間に、所定の画像展開待ち時間を空けて当該次の画像データの当該半導体画像メモリへの展開を開始するメモリ転送制御処理を行うので、半導体画像メモリのメモリサイズの半分を超える画像データを連続して画像展開する場合にも、半導体画像メモリのメモリ容量を増加させることなく、半導体画像メモリへの画像データの展開速度を向上させることができ、安価に画像形成処理速度を向上させることができる。
【0019】
この場合、例えば、請求項2に記載するように、前記画像形成装置は、前記画像展開待ち時間を入力する操作手段を備え、当該操作手段から設定入力された画像展開待ち時間に基づいて前記メモリ転送制御処理を行うものであってもよい。
【0020】
上記構成によれば、画像展開待ち時間を入力する操作手段から設定入力された画像展開待ち時間に基づいてメモリ転送制御処理を行うので、画像形成装置の利用形態等に応じた画像展開待ち時間を設定してメモリ転送制御処理を行うことができ、利用性を向上させることができる。
【0021】
また、例えば、請求項3に記載するように、前記画像形成装置は、前記メモリ転送制御処理の有効/無効を切り換えるスイッチ手段を備え、当該スイッチ手段で当該メモリ転送制御処理が有効に設定されていると、当該メモリ転送制御処理を実行するものであってもよい。
【0022】
上記構成によれば、メモリ転送制御処理の有効/無効を切り換えるスイッチ手段で、メモリ転送制御処理が有効に設定されていると、当該メモリ転送制御処理を実行するので、画像形成装置の利用形態に応じてメモリ転送制御処理を行うか否か選択して、当該選択に応じてメモリ転送制御処理を自動実行することができ、より一層利用性を向上させることができる。
【0023】
さらに、例えば、請求項4に記載するように、前記画像形成装置は、前記補助記憶手段のメーカ、型番等の当該補助記憶手段のデータ転送能力を特定するデータ転送情報を入力するデータ転送情報入力手段を備え、当該データ転送情報入力手段から入力されたデータ転送情報に基づいて前記画像展開待ち時間を設定して、当該設定した画像転送待ち時間に基づいて前記メモリ転送制御処理を行うものであってもよい。
【0024】
上記構成によれば、補助記憶手段のメーカ、型番等の当該補助記憶手段のデータ転送能力を特定するデータ転送情報を入力するデータ転送情報入力手段から入力されたデータ転送情報に基づいて画像展開待ち時間を設定して、当該設定した画像転送待ち時間に基づいてメモリ転送制御処理を行うので、補助記憶手段毎のアクセス時間のバラツキを吸収して、適切な画像展開待ち時間を設定して、半導体画像メモリへの画像データの展開速度を適切にかつ向上させることができ、安価にかつ適切に画像形成処理速度を向上させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0026】
図1〜図5は、本発明の画像形成装置の一実施の形態を示す図であり、図1は、本発明の画像形成装置の一実施の形態を適用したデジタル複写装置1の概略ブロック構成図である。
【0027】
図1において、画像読取部10、画像書込部20、画像処理部30及び操作部40等を備えている。
【0028】
読取部(画像入力手段)10は、図示しない原稿台、原稿搬送機構、原稿読取ガラス、露光ランプ、反射ミラー、レンズ等を備えるとともに、CCD(Charge Coupled Device )11、画像増幅回路12、A/D変換回路13、システム制御回路14及びスキャナ制御回路15等を備えており、原稿台上に、読取対象の原稿がセットされる。
【0029】
読取部10は、例えば、原稿台上にセットされた原稿を原稿搬送機構で原稿読取ガラスに搬送し、原稿読取ガラス上を搬送される原稿に、露光ランプから読取光を照射して、原稿で反射された反射光を反射ミラー及びレンズを通してCCD11に入射して、CCD11で光電変換することで、原稿を主走査及び副走査して、光の強弱に応じたアナログの画像信号を画像増幅回路12に出力する。
【0030】
画像増幅回路12は、CCD11から入力されるアナログの画像信号を増幅してA/D変換回路13に出力し、A/D変換回路13は、画像増幅回路12から入力されるアナログの画像信号をデジタル変換してシステム制御回路14を介してスキャナ制御回路15にフィードバックするとともに、画像処理部30に出力する。
【0031】
画像処理部30は、シェーディング/画像処理回路31、半導体画像メモリ部32、画像入出力部33及び補助記憶装置であるハードディスク装置(補助記憶手段)34等を備えており、上記読取部10のA/D変換回路13でデジタル変換された画像データがシェーディング/画像処理回路31に入力される。
【0032】
画像処理部30は、シェーディング/画像処理回路31で、入力される原稿の画像データを、当該原稿を読み取る前に画像読取部10が白基準板を読み取った白基準データに基づいてシェーディング補正を行うとともに、必要な画像処理を施して、半導体画像メモリ部32に一時保管し、その後、半導体画像メモリ部32から画像入出力制御回路33を介してハードディスク装置34に格納する。
【0033】
画像書込部(画像出力手段)20は、プリンタ制御回路21と駆動回路22及び図示しないプリンタ機構部等を備えており、プリンタ機構部としては、例えば、電子写真方式が用いられている。
【0034】
また、画像処理部30は、印刷時、ハードディスク装置34に一旦格納した画像データを画像入出力制御回路33を介して半導体画像メモリ部32に転送して、一旦半導体画像メモリ部32に展開し、半導体画像メモリ部32から画像読取部10のシステム制御回路14に渡して、システム制御回路14から画像書込部20に渡す。
【0035】
プリンタ制御回路21は、画像読取部10のシステム制御回路14から入力される制御信号及び当該システム制御回路14を介して入力される画像データに基づいて画像書込部20の各部を制御するとともに、画像データを駆動回路22に渡す。駆動回路22は、入力される画像データに基づいて、例えば、電子写真方式のレーザ光源の駆動等を行って、用紙に画像を形成する。
【0036】
操作部(操作手段、スイッチ手段、データ転送情報入力手段)40は、操作パネル41及び操作部制御回路42等を備えており、操作パネル41は、液晶ディスプレイ等のディスプレイ43(図2参照)及び各種操作キー等を備えている。操作パネル41は、その操作キーからデジタル複写装置1に動作させる各種指示が入力操作され、当該入力された指示内容を操作部制御回路42で取得してシステム制御回路14に出力する。また、操作パネル41は、操作キーから入力された内容やデジタル複写装置1の各種状態を、システム制御回路14の制御下で、操作部制御回路42がディスプレイ43に表示出力する。特に、ディスプレイ43には、後述するメモリ制御処理での画像展開待ち時間をユーザが設定するために、図2に示すような画像展開待ち時間設定画面を表示する。また、操作部40では、後述するメモリ転送制御処理の有効/無効を切り換えるスイッチ操作が行われ、操作部40は、スイッチ手段としても機能する。
【0037】
上記半導体画像メモリ部32は、図3に示すように、半導体画像メモリ51、出力制御回路52及び入力制御回路53等を備え、半導体画像メモリ51としては、例えば、A0サイズの容量を有したRAM(Random Access Memory)等が用いられている。
【0038】
半導体画像メモリ部32は、上記画像読取部10からの画像データを一旦半導体画像メモリ51に保存した後、ハードディスク装置34に入力データとして格納するとともに、入力制御回路53を介してイーサネット(登録商標)等のネットワークNWに接続され、当該ネットワークNWに接続されているラップトップコンピュータ等のコンピュータPCから画像データ(入力データ)が半導体画像メモリ51に入力される。半導体画像メモリ部32は、このコンピュータPCから入力され半導体画像メモリ51に入力された画像データを一旦半導体画像メモリ51に保存した後、ハードディスク装置34に入力データとして格納する。すなわち、なお、画像入力としては、読取部10から入力する場合に限るものではなく、ネットワークNWに接続されたコンピュータPC等から入力されてもよい。
【0039】
また、半導体画像メモリ部32は、ハードディスク装置34に格納した画像データを半導体画像メモリ51に出力データとして取り出して、一旦半導体画像メモリ51に保存した後、出力制御回路52から上記画像読取部10のシステム制御回路14を介して画像書込部20のプリンタ制御回路21に出力する。
【0040】
次に、本実施の形態の作用を説明する。本実施の形態のデジタル複写装置1は、一旦半導体画像メモリ部32の半導体画像メモリ51に格納した画像データを読み出して画像書込部20で記録出力する際に、当該画像データのサイズが半導体画像メモリ51を交互動作させて出力することのできないサイズであると、画像書込部20への画像データの転送状況に応じて、次の画像データの半導体画像メモリ51への書き込みを行って、処理速度を向上させる。
【0041】
すなわち、デジタル複写装置1は、画像読取部10やネットワークNWに接続されたコンピュータPCから画像データが入力されると、一旦半導体画像メモリ部32の半導体画像メモリ51に保存した後、画像入出力制御回路33を介してハードディスク装置34に順次格納する。
【0042】
デジタル複写装置1は、このハードディスク装置34に格納した画像データを読み出して画像書込部20で記録出力する場合には、ハードディスク装置34から読み出した画像データを一旦半導体画像メモリ51に展開した後、出力制御回路52を介して順次、画像書込部20に転送して、画像書込部20で用紙に記録出力する。
【0043】
このとき、例えば、電子ソートの場合、ハードディスク装置34から取り出したデータサイズは半導体画像メモリ51の大きさ、例えば、A0サイズ(32MByte相当)までしか取り出すことができない。したがって、この場合には、従来、ハードディスク装置34から半導体画像メモリ51への画像データの取り出しが完了すると、出力制御回路52を介して画像書込部20に転送して、画像書込部20で用紙に記録出力する。すなわち、A0サイズの半導体画像メモリ51を実装している場合、画像データのサイズがA1サイズまでの画像データであれば、交互動作を行うことができ、画像データのサイズがA1サイズを越えると、繰り返し印刷する場合には、A0サイズまでの大きさしか画像展開することができないことになる。
【0044】
そして、デジタル複写装置1は、いま、A0サイズの半導体画像メモリ51を実装しており、ハードディスク装置34から読み出す画像データのサイズが、A1サイズまでであると、図6に示した交互動作処理を行う。すなわち、まず、1枚目の画像データをハードディスク装置34から半導体画像メモリ51に展開し、半導体画像メモリ51から画像書込部20に当該1枚目の画像データを転送して印刷処理を開始する。そして、1枚目の画像データの画像の印刷処理が完了する前に、2枚目の画像データをハードディスク装置34から取り出して、半導体画像メモリ51に展開する処理を完了させる。このとき、2枚目の画像データの半導体画像メモリ51への展開先アドレスは、A0/2の位置に画像データを格納するアドレスとして、前の画像データと重なることがないように制御する。この交互動作処理を記録出力する画像データ分繰り返し行うことで、印刷動作に待ち時間を入れることなく、連続的に印刷動作を行って、処理速度を向上させる。
【0045】
ところが、従来のデジタル複写装置では、画像データのサイズがA1サイズを越えると、半導体画像メモリのサイズがA0サイズであるため、前の画像データを記録出力しているときに、次の画像データを展開すると、前の画像データが上書きされて異常画像が印刷出力されることになり、交互動作処理を行うことができず、処理速度が低下する。
【0046】
このように半導体画像メモリ51で前の画像データが次の画像データで上書きされるのは、印刷処理速度よりもハードディスク装置34から取り出して半導体画像メモリ51への画像データの展開の開始を行うのが速すぎるためである。
【0047】
そこで、本実施の形態のデジタル複写装置1は、A0サイズの半導体画像メモリ51にA1サイズ以上のサイズの複数の画像データを展開して印刷出力する場合、図4に示すように、ハードディスク装置34から、まず、1枚目の画像データを取り出して半導体画像メモリ51に展開する処理が完了すると、当該半導体画像メモリ51の画像データを出力制御回路52を介して画像書込部20に転送して印刷動作を開始する。
【0048】
デジタル複写装置1は、この印刷動作の実行中に、2枚目の画像データをハードディスク装置34から取り出して半導体画像メモリ51に展開する処理を開始するが、このとき、デジタル複写装置1は、画像展開待ち時間を設け、この画像展開待ち時間が経過した後、2枚目の画像データをハードディスク装置34から取り出して半導体画像メモリ51に展開することで、2枚目の画像データが1枚目の画像データを上書きすることを防止する。
【0049】
そして、2枚目の画像データのハードディスク装置34から半導体画像メモリ51への展開が完了すると、当該2枚目の画像データを出力制御回路52を介して画像書込部20に転送して印刷動作を開始する。
【0050】
この画像展開待ち時間は、ハードディスク装置34のアクセス時間に影響を受け、このハードディスク装置34のアクセス時間がハードディスク装置34のメーカ毎に異なり、また、同一メーカのハードディスク装置34であってもハードディスク装置34の型番が異なると異なることから、デジタル複写装置1は、画像展開待ち時間を操作部40から適時設定することができる。
【0051】
この画像展開待ち時間の設定は、図2に示したように、操作部40の操作パネル41のディスプレイ43に画像展開待ち時間設定画面を表示し、当該画像展開待ち時間設定画面で設定することができる。図2の画像展開待ち時間設定画面では、ハードディスク装置34の転送方式、例えば、ウルトラDMA(Direct Memory Access)/マルチワードDMA方式の選択(ハードディスク装置34の転送方式によって画像展開待ち時間が変化するためである。)、ハードディスクの有無(ハードディスク装置34がデジタル複写装置1に実装されているかの定義を行う。)、画像展開待ち時間設定(画像展開待ち時間を画像データが上書きされない範囲でユーザが任意に設定する。)及び画像展開切換スイッチの実施の可否(画像データ転送タイミング制御処理を実施するか否かの設定を行う。)の設定を行う画面となっており、図2では、ハードディスク転送方式として、ウルトラDMAが選択され、ハードディスク装置34が実装されていることが選択され、画像展開待ち時間として、4000msが設定され、画像展開切換スイッチが画像データ転送タイミング制御処理を実施する設定となっている。
【0052】
そして、デジタル複写装置1は、ハードディスク装置34内の画像データの印刷処理において、図5に示すようにメモリ制御処理する。すなわち、デジタル複写装置1は、ハードディスク装置34内に、未出力の画像データが存在するかチェックし(ステップS101)、未出力の画像データがないときには、そのまま処理を終了する。
【0053】
ステップS101で、未出力の画像データがあるときには、デジタル複写装置1は、未出力画像データを検索し(ステップS102)、未出力画像データの検索を終了すると、当該検索した未出力画像データの画像サイズを算出して(ステップS103)、当該算出した画像サイズがA1以下であるかチェックする(ステップS104)。
【0054】
デジタル複写装置1は、ステップS104で、画像サイズがA1サイズを越えていると、交互動作処理を行うことができないと判断して、まず、図2に示した画像展開待ち時間設定画面で設定された画像展開待ち時間を引用し(ステップS105)、前画像が印刷中であるかチェックする(ステップSステップS106)。
【0055】
デジタル複写装置1は、ステップS106で、前画像が印刷中のときには、直ぐに画像データを展開することができないと判断して、画像展開用タイマをスタートさせ(ステップS107)、当該画像展開用タイマが画像展開待ち時間を計時するのを待って(ステップS108)、ハードディスク装置34から当該未出力画像データを取り出して半導体画像メモリ51に展開する画像展開を開始する(ステップS109)。
【0056】
デジタル複写装置1は、画像展開を開始すると、半導体画像メモリ51への画像データの展開が完了するのを待って(ステップS110)、前画像の印刷が終了したかチェックし(ステップS111)、前画像の印刷が終了すると、次画像データを半導体画像メモリ51から出力制御回路52を介して、次の画像データを画像書込部20に転送して、次画像の印刷を開始する。
【0057】
次画像の印刷を開始すると、デジタル複写装置1は、ステップS101に戻って、上記同様に処理して、順次A1サイズを超える画像データの半導体画像メモリ51への展開と印刷処理を行う(ステップS101〜S112)。
【0058】
そして、ステップS106で、前画像が印刷中でないときには、画像展開待ち時間の間待つことなく、ステップS09に移行して、ハードディスク装置34からA1サイズを越えるサイズの未出力画像データを取り出して半導体画像メモリ51に展開する画像展開を開始する(ステップS109)。
【0059】
デジタル複写装置1は、画像展開を開始すると、半導体画像メモリ51への画像データの展開が完了するのを待って(ステップS110)、前画像の印刷が終了したかチェックし(ステップS111)、前画像の印刷が終了すると、次の画像データを半導体画像メモリ51から出力制御回路52を介して画像書込部20に転送して、次画像の印刷を開始する。
【0060】
次画像の印刷を開始すると、デジタル複写装置1は、ステップS101に戻って、上記同様に処理して、順次A1サイズを越えるサイズの画像データの半導体画像メモリ51への展開と印刷処理を行う(ステップS101〜S112)。
【0061】
そして、ステップS104で、ハードディスク装置34の未出力画像データの画像サイズがA1サイズ以下であると、交互動作処理が可能であると判断して、ステップS109に移行し、ハードディスク装置34から当該A1サイズ以下の未出力画像データを取り出して半導体画像メモリ51に展開する画像展開を開始する(ステップS109)。
【0062】
デジタル複写装置1は、画像展開を開始すると、半導体画像メモリ51への画像データの展開が完了するのを待って(ステップS110)、前画像の印刷が終了したかチェックし(ステップS111)、前画像の印刷が終了すると、次画像データを半導体画像メモリ51から出力制御回路52を介して画像書込部20に転送して、次画像の印刷を開始する。
【0063】
次画像の印刷を開始すると、デジタル複写装置1は、ステップS101に戻って、上記同様に処理して、順次A1サイズ以下の画像データの半導体画像メモリ51への展開と印刷処理を行う(ステップS101〜S104、S109〜S112)。
【0064】
また、デジタル複写装置1は、上記処理において、上記A1サイズを越えるサイズの画像データの半導体画像メモリ51への転送において、展開待ち時間を設定したメモリ転送制御処理を行うか否かを設定する操作部40での設定で、当該メモリ転送制御処理を行うことが設定されているときにのみ、メモリ転送制御処理を行うようにしてもよい。
【0065】
このように、本実施の形態のデジタル複写装置1は、入力される画像データを一旦所定メモリサイズの半導体画像メモリ51を介して大容量のハードディスク装置34に格納した後、ハードディスク装置34から画像データを読み出して半導体画像メモリ51に展開し、半導体画像メモリ51から画像書込部20に当該画像データを転送して、画像書込部20で用紙に画像を記録するに際して、ハードディスク装置34から半導体画像メモリ51に複数の画像データを連続して展開して、画像形成する場合、半導体画像メモリ51に順次展開する画像データの容量が半導体画像メモリ51のメモリサイズの半分を超えるときには、半導体画像メモリ51に画像データを展開した後に半導体画像メモリ51に次に展開する画像データとの間に、所定の画像展開待ち時間を空けて当該次の画像データの半導体画像メモリ51への展開を開始するメモリ転送制御処理を行っている。
【0066】
したがって、半導体画像メモリ51のメモリサイズの半分を超える画像データを連続して画像展開する場合にも、半導体画像メモリ51のメモリ容量を増加させることなく、半導体画像メモリ51への画像データの展開速度を向上させることができ、安価に画像形成処理速度を向上させることができる。
【0067】
また、本実施の形態のデジタル複写装置1は、操作部40から設定入力された画像展開待ち時間に基づいてメモリ転送制御処理を行っている。
【0068】
したがって、デジタル複写装置1の利用形態等に応じた画像展開待ち時間を設定してメモリ転送制御処理を行うことができ、利用性を向上させることができる。
【0069】
さらに、本実施の形態のデジタル複写装置1は、操作部40で、メモリ転送制御処理が有効に設定されていると、当該メモリ転送制御処理を実行している。
【0070】
したがって、デジタル複写装置1の利用形態に応じてメモリ転送制御処理を行うか否か選択して、当該選択に応じてメモリ転送制御処理を自動実行することができ、より一層利用性を向上させることができる。
【0071】
また、本実施の形態のデジタル複写装置1は、ハードディスク装置34のメーカ、型番等のハードディスク装置34のデータ転送能力を特定するデータ転送情報が操作部40から入力されると、当該データ転送情報に基づいて画像展開待ち時間を設定して、当該設定した画像転送待ち時間に基づいてメモリ転送制御処理を行っている。
【0072】
したがって、ハードディスク装置34毎のアクセス時間のバラツキを吸収して、適切な画像展開待ち時間を設定して、半導体画像メモリ51への画像データの展開速度を適切にかつ向上させることができ、安価にかつ適切に画像形成処理速度を向上させることができる。
【0073】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0074】
【発明の効果】
請求項1記載の発明の画像形成装置によれば、入力される画像データを一旦所定メモリサイズの半導体画像メモリを介して大容量の補助記憶手段に格納した後、当該補助記憶手段から画像データを読み出して半導体画像メモリに展開し、当該半導体画像メモリから画像出力手段に当該画像データを転送して、当該画像出力手段で用紙に画像を記録するに際して、補助記憶手段から半導体画像メモリに複数の画像データを連続して展開して、画像形成する場合、当該半導体画像メモリに順次展開する画像データの容量が当該半導体画像メモリのメモリサイズの半分を超えるときには、当該半導体画像メモリに画像データを展開した後に当該半導体画像メモリに次に展開する画像データとの間に、所定の画像展開待ち時間を空けて当該次の画像データの当該半導体画像メモリへの展開を開始するメモリ転送制御処理を行うので、半導体画像メモリのメモリサイズの半分を超える画像データを連続して画像展開する場合にも、半導体画像メモリのメモリ容量を増加させることなく、半導体画像メモリへの画像データの展開速度を向上させることができ、安価に画像形成処理速度を向上させることができる。
【0075】
請求項2記載の発明の画像形成装置によれば、画像展開待ち時間を入力する操作手段から設定入力された画像展開待ち時間に基づいてメモリ転送制御処理を行うので、画像形成装置の利用形態等に応じた画像展開待ち時間を設定してメモリ転送制御処理を行うことができ、利用性を向上させることができる。
【0076】
請求項3記載の発明の画像形成装置によれば、メモリ転送制御処理の有効/無効を切り換えるスイッチ手段で、メモリ転送制御処理が有効に設定されていると、当該メモリ転送制御処理を実行するので、画像形成装置の利用形態に応じてメモリ転送制御処理を行うか否か選択して、当該選択に応じてメモリ転送制御処理を自動実行することができ、より一層利用性を向上させることができる。
【0077】
請求項4記載の発明の画像形成装置によれば、補助記憶手段のメーカ、型番等の当該補助記憶手段のデータ転送能力を特定するデータ転送情報を入力するデータ転送情報入力手段から入力されたデータ転送情報に基づいて画像展開待ち時間を設定して、当該設定した画像転送待ち時間に基づいてメモリ転送制御処理を行うので、補助記憶手段毎のアクセス時間のバラツキを吸収して、適切な画像展開待ち時間を設定して、半導体画像メモリへの画像データの展開速度を適切にかつ向上させることができ、安価にかつ適切に画像形成処理速度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施の形態を適用したデジタル複写装置の概略ブロック構成図。
【図2】図1のデジタル複写装置の操作部の画像展開待ち時間設定画面を表示している状態のディスプレイの平面図。
【図3】図1の半導体画像メモリ部の回路ブロック図。
【図4】図1のデジタル複写装置による画像展開待ち時間を利用した半導体画像メモリへの画像データ展開処理の説明図。
【図5】図1のデジタル複写装置によるメモリ制御処理を示すフローチャート。
【図6】デジタル複写装置の半導体画像メモリへの画像データの交互動作処理の説明図。
【符号の説明】
1 デジタル複写装置
10 画像読取部
11 CCD
12 画像増幅回路
13 A/D変換回路
14 システム制御回路
15 スキャナ制御回路
20 画像書込部
21 プリンタ制御回路
22 駆動回路
30 画像処理部
31 シェーディング/画像処理回路
32 半導体画像メモリ部
33 画像入出力部
34 ハードディスク装置
40 操作部
41 操作パネル
42 操作部制御回路
43 ディスプレイ
51 半導体画像メモリ
52 出力制御回路
53 入力制御回路

Claims (4)

  1. 入力される画像データを一旦所定メモリサイズの半導体画像メモリを介して大容量の補助記憶手段に格納した後、当該補助記憶手段から前記画像データを読み出して前記半導体画像メモリに展開し、当該半導体画像メモリから画像出力手段に当該画像データを転送して、当該画像出力手段で用紙に画像を記録する画像形成装置において、前記補助記憶手段から前記半導体画像メモリに複数の画像データを連続して展開して、画像形成する場合、当該半導体画像メモリに順次展開する画像データの容量が当該半導体画像メモリのメモリサイズの半分を超えるときには、当該半導体画像メモリに画像データを展開した後に当該半導体画像メモリに次に展開する画像データとの間に、所定の画像展開待ち時間を空けて当該次の画像データの当該半導体画像メモリへの展開を開始するメモリ転送制御処理を行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像形成装置は、前記画像展開待ち時間を入力する操作手段を備え、当該操作手段から設定入力された画像展開待ち時間に基づいて前記メモリ転送制御処理を行うことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記画像形成装置は、前記メモリ転送制御処理の有効/無効を切り換えるスイッチ手段を備え、当該スイッチ手段で当該メモリ転送制御処理が有効に設定されていると、当該メモリ転送制御処理を実行することを特徴とする請求項1または請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記画像形成装置は、前記補助記憶手段のメーカ、型番等の当該補助記憶手段のデータ転送能力を特定するデータ転送情報を入力するデータ転送情報入力手段を備え、当該データ転送情報入力手段から入力されたデータ転送情報に基づいて前記画像展開待ち時間を設定して、当該設定した画像転送待ち時間に基づいて前記メモリ転送制御処理を行うことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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