JP2004268270A - 微細凹凸形状を有するシ−トの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】成形型と基板の間に未硬化状態の電離放射線硬化型樹脂を供給する工程を経ることに依存して、粘度の低い未硬化状態樹脂が成形型または基板端部から漏れ、基板への裏回りや装置への樹脂付着などによる生産効率の低下、さらには品質低下を招くという課題を解消した微細凹凸形状を有するシートの製造方法を提供する。
【解決手段】ロール状成形型と電離放射線透過性基材とを押圧して接合する両端部に、未硬化状態の電離放射線硬化型樹脂の漏れを防ぐための堰状構造および/または吸引手段を設ける。
【選択図】図4
【解決手段】ロール状成形型と電離放射線透過性基材とを押圧して接合する両端部に、未硬化状態の電離放射線硬化型樹脂の漏れを防ぐための堰状構造および/または吸引手段を設ける。
【選択図】図4
Description
【0001】
本発明は、各種光学フィルム,レンズシートなど主として光学用途に用いられる表面に微細な凹凸形状を備えるシ−トの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
表面に微細な凹凸形状を有する各種光学フィルム,レンズシートの製造方法としては、成形を試みる所望の微細凹凸形状と逆型の成形型を作製し、前記成形型を用いて、プレス成形法(固体状態の樹脂板に加熱・加圧を施す成形)、キャスト成形法(溶融押し出し成形のように、軟化状態にある樹脂を金型に供給する加熱不要な成形)などの方法を用いて成形する方式が用いられている。
成形型は一般に小サイズで作製されることが多いが、大サイズでの需要が主となるレンズシート(例えばレンチキュラーシート等)用に、前記小サイズの成形型を縦,横方向に多面付けして一枚の大サイズ成形型を作製する方式もある。
前記プレス成形法,キャスト成形法は、成形型の形状を正確に転写することにおいては優れた手法であるが、共に成形時間が長い、生産性が低いなどの課題を抱える手法である。
【0003】
また、プレス成形法やキャスト成形法のように平板状の成形型を用いる成形手法は、成形できるサイズに限界があり、大サイズ(例えば対角100インチ以上)の光学フィルム、レンズシートを成形するのには不向きな手法でもある。
これらプレス成形法やキャスト成形法における課題は、2P成形法(基板の表面に、電離放射線硬化型樹脂の反応硬化物からなる微細形状のレンズ部を重合接着させる成形手法であり、微細形状を高精細に転写するのには好適)を用いることにより解決可能である。
2P成形法は成形型をロ−ル状にするなどの工夫次第では継ぎ目のない連続成形が可能であり、量産性に優れている点、また大サイズのシート作製が容易である点など長所の多い成形手法である。
【0004】
2P成形法によるレンズシートの製造方法,装置に関しては、
レンズを成形する為の型ロールと、
紫外線硬化樹脂を型ロールに供給する供給部と、
当該紫外線硬化樹脂を型ロールに基づいて所望のレンズの形に硬化させる紫外線照射装置と、を有するフィルムレンズの製造装置について、各種提案がなされている。(例えば、特許文献1参照)
【0005】
【特許文献1】
特開2000−289120号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、2P成形法は長所の多い成形手法ではあるが、成形型と基板の間に未硬化状態の電離放射線硬化型樹脂を供給する工程を経るため、粘度の低い未硬化状態樹脂が成形型または基板端部から漏れる可能性があり、基板への裏回りや装置への樹脂付着などによる生産効率の低下、さらには品質低下を招く要因ともなり得る。
【0007】
本発明では上記課題の解決を図り、ロール状成形型を用いた2P成形法により表面に微細凹凸形状を有するシートを製造する際、未硬化状態の樹脂が成形型または基板から漏れるのを防ぐことにより効率良い生産を可能とする、また、樹脂漏れを防止することにより大きな樹脂溜まりの形成を可能とし、ロール状成形型表面の微細凹凸形状内からの脱泡作用を促進することをも可能とする微細凹凸形状を有するシートの製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による微細凹凸形状を有するシートの製造方法は、
電離放射線透過性を有する基材表面および/または所望の成形パターンと逆型の微細凹凸形状を表面に有するロール状成形型表面に電離放射線硬化型樹脂を供給する工程と、
前記基材を、前記所望の成形パターンと逆型の微細凹凸形状を表面に有するロール状成形型に押圧して、前記基材と前記ロール状成形型の間に介在する前記樹脂を展延する工程と、
展延された前記樹脂に電離放射線を照射して、表面形状が前記所望のパターン状となるように前記樹脂を硬化させる工程と、
前記樹脂の反応硬化物と重合接着された前記基材をロール状成形型から剥離する工程、とからなる一連の工程を具備する微細凹凸形状を有するシートの製造方法において、
前記ロール状成形型と前記基材とを押圧して接合する両端部に、堰状構造および/または吸引手段を設けることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
<実施形態1>
請求項1に係る本発明による微細凹凸形状を有するシートの製造方法の一例を図1に示す。
尚、以降の説明においては、電離放射線硬化型樹脂として代表的な「紫外線硬化型樹脂」を用いた製造について説明するため、電離放射線透過性を有する基材は「透光性樹脂基材」と表記することもある。
【0010】
図1に示すように、透光性樹脂基材(4)に塗工された電離放射線硬化型樹脂(1)はロール状成形型(3)と押圧され、ロール状成形型(3)と共に搬送される。未硬化状態の電離放射線硬化型樹脂の漏洩防止手段として、堰状構造(6)がロール状成形型(3)と透光性樹脂基材(4)との押圧部端部に設置されている。
【0011】
電離放射線照射部(5)にて透光性樹脂基材(4)の裏面から電離放射線を照射することにより、電離放射線硬化型樹脂は硬化され、ロール状成形型(3)表面の微細凹凸形状が転写されると共に透光性樹脂基材(4)と接着され一体となる。その後、電離放射線硬化型樹脂の反応硬化物と一体となった透光性樹脂基材(4)とロール状成形型(3)は剥離され、微細凹凸形状を有するシートが得られる。
【0012】
<実施形態2>
請求項2に係る本発明による微細凹凸形状を有するシートの製造方法の一例を図2に示す。
同図に示すように、透光性樹脂基材(4)に塗工された電離放射線硬化型樹脂(1)はロール状成形型(3)と押圧され、ロール状成形型(3)と共に搬送される。未硬化状態の電離放射線硬化型樹脂の漏洩防止手段として、吸引手段(7)がロール状成形型(3)と透光性樹脂基材(4)との押圧部端部に設置されている。
【0013】
電離放射線照射部(5)にて透光性樹脂基材(4)の裏面から電離放射線を照射することにより、電離放射線硬化型樹脂は硬化され、ロール状成形型(3)表面の微細凹凸形状が転写されると共に透光性樹脂基材(4)と接着され一体となる。その後、電離放射線硬化型樹脂の反応硬化物と一体となった透光性樹脂基材(4)とロール状成形型(3)は剥離され、微細凹凸形状を有するシートが得られる。
【0014】
<実施形態3>
実施形態1,2は、透光性樹脂基材(4)の表面にのみ電離放射線硬化型樹脂を供給する場合の説明であるが、透光性樹脂基材(4)の表面とロール状成形型(3)表面の双方に電離放射線硬化型樹脂を供給する場合の実施形態について、以下に説明する。
図3に示すように、透光性樹脂基材(4)に塗工された電離放射線硬化型樹脂(1)は、ロール状成形型(3)表面に塗工された電離放射線硬化型樹脂(2)と押圧・積層され、ロール状成形型(3)と共に搬送される。未硬化状態の電離放射線硬化型樹脂の漏洩防止手段として、堰状構造(6)がロール状成形型(3)と透光性樹脂基材(4)との押圧部端部に、また堰状構造(8)が電離放射線硬化型樹脂(2)のロール状成形型(3)への塗工部端部に設置されている。
【0015】
電離放射線照射部(5)にて透光性樹脂基材(4)の裏面から電離放射線を照射することにより、電離放射線硬化型樹脂は硬化され、ロ−ル状成形型(3)表面の微細凹凸形状が転写されると共に透光性樹脂基材(4)と接着され一体となる。その後、電離放射線硬化型樹脂の反応硬化物と一体となった透光性樹脂基材(4)とロ−ル状成形型(3)は剥離され、微細凹凸形状を有するシ−トが得られる。
【0016】
<実施形態4>
実施形態1〜3では、未硬化状態の電離放射線硬化型樹脂の漏洩防止手段として、堰状構造または吸引手段の何れか一方を、一箇所または複数箇所に配置する場合の説明であるが、堰状構造と吸引手段の双方を併用する場合について、以下に説明する。
図5に示すように、透光性樹脂基材(4)に塗工された電離放射線硬化型樹脂(1)は、ロール状成形型(3)表面に塗工された電離放射線硬化型樹脂(2)と押圧・積層され、ロール状成形型(3)と共に搬送される。未硬化状態の電離放射線硬化型樹脂の漏洩防止手段として、堰状構造(6)がロール状成形型(3)と透光性樹脂基材(4)との押圧部端部に、また吸引手段(9)が電離放射線硬化型樹脂(2)のロール状成形型(3)への塗工部端部に設置されている。
【0017】
電離放射線照射部(5)にて透光性樹脂基材(4)の裏面から電離放射線を照射することにより、電離放射線硬化型樹脂は硬化され、ロール状成形型(3)表面の微細凹凸形状が転写されると共に透光性樹脂基材(4)と接着され一体となる。その後、電離放射線硬化型樹脂の反応硬化物と一体となった透光性樹脂基材(4)とロール状成形型(3)は剥離され、微細凹凸形状を有するシートが得られる。
【0018】
本発明で用いる電離放射線硬化型樹脂1(1)としては、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、及び反応希釈剤、光重合開始剤、増感剤の成分を含む組成物が挙げられる。これらを反応硬化後に透光性樹脂基材(4)との密着性が良くなるような配合比で混合・調整することが好適である。電離放射線硬化型樹脂(1)は製造ラインに導入する前の段階で、十分に脱泡および濾過をしておくのが好ましく、粘度としては10〜100000cpsが好適である。
【0019】
また、電離放射線硬化型樹脂(1)を透光性樹脂基材(4)に塗工する際、薄延してよく馴染ませることにより、透光性樹脂基材(4)と電離放射線硬化型樹脂1(1)との密着性を向上させることが可能である。薄延手段としては樹脂塗工厚の調整可能なロール,ブレード,ドクター等を用いるのが好適である。
【0020】
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、例えば、エチレングリコール、1,4ブタンジオール、ネオペンチグリコール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネイトジオール、ポリテトラメチレングリコール等のポリオール類とヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシレンイソシアネート等の有機ポリイソシアネート類とを反応させて得ることができる。しかし、特にこれらに限定されるものではない。
【0021】
エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型プロピレンオキサイド付加物の末端グリシジルエーテル、フルオレンエポキシ樹脂等のエポキシ樹脂類と(メタ)アクリル酸とを反応させて得ることができる。しかし、特にこれらに限定されるものではない。
【0022】
本発明で用いるロール状成形型(3)の素材としては、アルミニウム,黄銅,銅等の金属や、シリコン樹脂,ウレタン樹脂,エポキシ樹脂,フッ素樹脂,ポリメチルペンタン樹脂,セラミックの合成樹脂から作製したものを用いることができる。しかし、特にこれらに限定されるものではない。
【0023】
本発明で用いる透光性樹脂基材(4)としては電離放射線透過性を有するものが好ましく、また微細凹凸形状が形成される面は電離放射線硬化型樹脂(1)との密着力向上のための表面処理(易接着処理)が施されていることが好ましい。
樹脂材料としてはポリエステル,ポリカーボネイト,ポリ塩化ビニル等が挙げられ、基材厚さ・透明性・強度の観点からは50〜250μmのポリエステルフィルム、0.1〜0.7mmのポリカーボネイトフィルムが好適である。しかし、特にこれらに限定されるものではない。
【0024】
本発明で用いる電離放射線硬化型樹脂(2)としては、電離放射線硬化型樹脂(1)と同様に、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、及び反応希釈剤、光重合開始剤、増感剤の成分を含む組成物が挙げられる。
【0025】
また、これらに反応硬化後のロール状成形型(3)との剥離性を良くするため、適宜離型剤を加えても良いが、この際、電離放射線硬化型樹脂(1)と同じ粘度に調整することが好適である。積層する2つの電離放射線硬化型樹脂を同じ粘度に調整することで樹脂同士の馴染・密着性を高めることができ、剥離時に起こる可能性のある樹脂層間での層間破壊を防止することが可能である。
さらに、電離放射線硬化型樹脂(2)をロール状成形型(3)に塗工する際、薄延することにより、ロール状成形型(3)表面の微細凹凸形状内に、電離放射線硬化型樹脂(2)を気泡の混入無く充填することが可能である。薄延手段としては樹脂塗工厚の調整可能なロール,ブレード,ドクター等を用いるのが好適である。
【0026】
本発明で用いる堰状構造(6),(8)の素材としては、シリコン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、ポリメチルペンタン樹脂、セラミックの合成樹脂から作製したものを用いることができるが、特にこれらに限定されるものではない。
堰状構造(6),(8)の形状は、ロール状成形型(3)と接する部分の表面形状および塗工された電離放射線硬化型樹脂(1)をロール状成形型(3)に搬送し、ニップするロールなどの表面形状に併せて、適宜に設定するのが好適である。
堰状構造(6),(8)は、ロール状成形型(3)とは一体化されておらず、ロール状成形型(3)の回動とは同期せずに、図1,3,4に示すような静止状態を保つ構造であることが好ましい。
【0027】
上記のような堰状構造の設置によりロール状成形型(3)端部からの樹脂漏洩を防止可能となる。
さらに左右の堰状構造(6)間に大きな樹脂溜まりを形成することが可能となるので、ロール状成形型(3)表面の微細凹凸形状内からの脱泡作用を促進することが可能となる。また、吸引手段(7),(9)としては未硬化状態の電離放射線硬化型樹脂を、効率良く吸引できるものを適宜選択すれば良い。
【0028】
【実施例】
以下、実施例に基づいて、本発明を具体的に説明する。
<実施例>
図3に示す装置を用い、電離放射線硬化型樹脂(1)を透光性樹脂基材(4)(東洋紡績(株)製ポリエチレンテレフタレ−トフィルム、両面易接着処理、商標A4300を使用)に滴下した後、50μm厚に薄延・塗工した。
また、電離放射線硬化型樹脂(2)を所望の微細凹凸形状をパターニングしたロール状成形型(3)上に滴下した後、薄延塗工し、透光性樹脂基材(4)と押圧・積層した後、透光性樹脂基材(4)の裏面から電離放射線照射部(5)(紫外線照射装置使用)によって電離放射線を照射して硬化させ、ロ−ル状成形型(3)と透光性樹脂基材(4)を剥離した。
これら一連の工程は、ロール状成形型(3)と透光性樹脂基材(4)の押圧部端部、及びロール状成形型(3)への電離放射線硬化型樹脂(2)塗工部端部に、それぞれ堰状構造(6)及び(8)(共にテフロン(登録商標)製)を設けて行った。
【0029】
<比較例>
図3に示す装置を用い、電離放射線硬化型樹脂(1)を透光性樹脂基材(4)(東洋紡績(株)製ポリエチレンテレフタレ−トフィルム、両面易接着処理、商標A4300を使用)に滴下した後、50μm厚に薄延・塗工した。
また、電離放射線硬化型樹脂(2)を所望の微細凹凸形状をパターニングしたロール状成形型(3)上に滴下した後、薄延塗工し、透光性樹脂基材(4)と押圧・積層した後、透光性樹脂基材(4)の裏面から電離放射線照射部(5)(紫外線照射装置使用)によって電離放射線を照射して硬化させ、ロ−ル状成形型(3)と透光性樹脂基材(4)を剥離した。
これら一連の工程は、ロール状成形型(3)と透光性樹脂基材(4)の押圧部端部、及びロール状成形型(3)への電離放射線硬化型樹脂(2)塗工部端部に、それぞれ堰状構造(6)及び(8)(共にテフロン(登録商標)製)を設けずに行った。
【0030】
実施例と比較例に関わる評価結果を表1に示す。
同表から、樹脂漏れの防止及び、微小凹凸形状内への気泡混入の大幅低減(脱泡効果の促進)が可能であり、本発明の実施例による製造方法の優位性が示されている。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】
本発明の微細凹凸形状を有するシートの製造方法により、未硬化状態の電離放射線硬化型樹脂がロール状成形型端部より漏れるのを防ぐことが可能となる。
また、微小凹凸形状内への気泡混入を大幅に低減すること(脱泡効果の促進)が可能であり、効率良く微細凹凸形状を有するシ−トを得ることが可能となる。
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による微細凹凸形状を有するシートの製造方法の一例を示す概略図。
【図2】本発明による微細凹凸形状を有するシートの製造方法の一例を示す概略図。
【図3】本発明による微細凹凸形状を有するシートの製造方法の一例を示す概略図。
【図4】本発明による微細凹凸形状を有するシートの製造方法の一例を示す概略図。
【符号の説明】
1,2…電離放射線硬化型樹脂
3…ロール状成形型
4…透光性樹脂基材(電離放射線透過性を有する基材)
5…電離放射線照射部
6,8…堰状構造
7,9…吸引手段
本発明は、各種光学フィルム,レンズシートなど主として光学用途に用いられる表面に微細な凹凸形状を備えるシ−トの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
表面に微細な凹凸形状を有する各種光学フィルム,レンズシートの製造方法としては、成形を試みる所望の微細凹凸形状と逆型の成形型を作製し、前記成形型を用いて、プレス成形法(固体状態の樹脂板に加熱・加圧を施す成形)、キャスト成形法(溶融押し出し成形のように、軟化状態にある樹脂を金型に供給する加熱不要な成形)などの方法を用いて成形する方式が用いられている。
成形型は一般に小サイズで作製されることが多いが、大サイズでの需要が主となるレンズシート(例えばレンチキュラーシート等)用に、前記小サイズの成形型を縦,横方向に多面付けして一枚の大サイズ成形型を作製する方式もある。
前記プレス成形法,キャスト成形法は、成形型の形状を正確に転写することにおいては優れた手法であるが、共に成形時間が長い、生産性が低いなどの課題を抱える手法である。
【0003】
また、プレス成形法やキャスト成形法のように平板状の成形型を用いる成形手法は、成形できるサイズに限界があり、大サイズ(例えば対角100インチ以上)の光学フィルム、レンズシートを成形するのには不向きな手法でもある。
これらプレス成形法やキャスト成形法における課題は、2P成形法(基板の表面に、電離放射線硬化型樹脂の反応硬化物からなる微細形状のレンズ部を重合接着させる成形手法であり、微細形状を高精細に転写するのには好適)を用いることにより解決可能である。
2P成形法は成形型をロ−ル状にするなどの工夫次第では継ぎ目のない連続成形が可能であり、量産性に優れている点、また大サイズのシート作製が容易である点など長所の多い成形手法である。
【0004】
2P成形法によるレンズシートの製造方法,装置に関しては、
レンズを成形する為の型ロールと、
紫外線硬化樹脂を型ロールに供給する供給部と、
当該紫外線硬化樹脂を型ロールに基づいて所望のレンズの形に硬化させる紫外線照射装置と、を有するフィルムレンズの製造装置について、各種提案がなされている。(例えば、特許文献1参照)
【0005】
【特許文献1】
特開2000−289120号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、2P成形法は長所の多い成形手法ではあるが、成形型と基板の間に未硬化状態の電離放射線硬化型樹脂を供給する工程を経るため、粘度の低い未硬化状態樹脂が成形型または基板端部から漏れる可能性があり、基板への裏回りや装置への樹脂付着などによる生産効率の低下、さらには品質低下を招く要因ともなり得る。
【0007】
本発明では上記課題の解決を図り、ロール状成形型を用いた2P成形法により表面に微細凹凸形状を有するシートを製造する際、未硬化状態の樹脂が成形型または基板から漏れるのを防ぐことにより効率良い生産を可能とする、また、樹脂漏れを防止することにより大きな樹脂溜まりの形成を可能とし、ロール状成形型表面の微細凹凸形状内からの脱泡作用を促進することをも可能とする微細凹凸形状を有するシートの製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による微細凹凸形状を有するシートの製造方法は、
電離放射線透過性を有する基材表面および/または所望の成形パターンと逆型の微細凹凸形状を表面に有するロール状成形型表面に電離放射線硬化型樹脂を供給する工程と、
前記基材を、前記所望の成形パターンと逆型の微細凹凸形状を表面に有するロール状成形型に押圧して、前記基材と前記ロール状成形型の間に介在する前記樹脂を展延する工程と、
展延された前記樹脂に電離放射線を照射して、表面形状が前記所望のパターン状となるように前記樹脂を硬化させる工程と、
前記樹脂の反応硬化物と重合接着された前記基材をロール状成形型から剥離する工程、とからなる一連の工程を具備する微細凹凸形状を有するシートの製造方法において、
前記ロール状成形型と前記基材とを押圧して接合する両端部に、堰状構造および/または吸引手段を設けることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について説明する。
<実施形態1>
請求項1に係る本発明による微細凹凸形状を有するシートの製造方法の一例を図1に示す。
尚、以降の説明においては、電離放射線硬化型樹脂として代表的な「紫外線硬化型樹脂」を用いた製造について説明するため、電離放射線透過性を有する基材は「透光性樹脂基材」と表記することもある。
【0010】
図1に示すように、透光性樹脂基材(4)に塗工された電離放射線硬化型樹脂(1)はロール状成形型(3)と押圧され、ロール状成形型(3)と共に搬送される。未硬化状態の電離放射線硬化型樹脂の漏洩防止手段として、堰状構造(6)がロール状成形型(3)と透光性樹脂基材(4)との押圧部端部に設置されている。
【0011】
電離放射線照射部(5)にて透光性樹脂基材(4)の裏面から電離放射線を照射することにより、電離放射線硬化型樹脂は硬化され、ロール状成形型(3)表面の微細凹凸形状が転写されると共に透光性樹脂基材(4)と接着され一体となる。その後、電離放射線硬化型樹脂の反応硬化物と一体となった透光性樹脂基材(4)とロール状成形型(3)は剥離され、微細凹凸形状を有するシートが得られる。
【0012】
<実施形態2>
請求項2に係る本発明による微細凹凸形状を有するシートの製造方法の一例を図2に示す。
同図に示すように、透光性樹脂基材(4)に塗工された電離放射線硬化型樹脂(1)はロール状成形型(3)と押圧され、ロール状成形型(3)と共に搬送される。未硬化状態の電離放射線硬化型樹脂の漏洩防止手段として、吸引手段(7)がロール状成形型(3)と透光性樹脂基材(4)との押圧部端部に設置されている。
【0013】
電離放射線照射部(5)にて透光性樹脂基材(4)の裏面から電離放射線を照射することにより、電離放射線硬化型樹脂は硬化され、ロール状成形型(3)表面の微細凹凸形状が転写されると共に透光性樹脂基材(4)と接着され一体となる。その後、電離放射線硬化型樹脂の反応硬化物と一体となった透光性樹脂基材(4)とロール状成形型(3)は剥離され、微細凹凸形状を有するシートが得られる。
【0014】
<実施形態3>
実施形態1,2は、透光性樹脂基材(4)の表面にのみ電離放射線硬化型樹脂を供給する場合の説明であるが、透光性樹脂基材(4)の表面とロール状成形型(3)表面の双方に電離放射線硬化型樹脂を供給する場合の実施形態について、以下に説明する。
図3に示すように、透光性樹脂基材(4)に塗工された電離放射線硬化型樹脂(1)は、ロール状成形型(3)表面に塗工された電離放射線硬化型樹脂(2)と押圧・積層され、ロール状成形型(3)と共に搬送される。未硬化状態の電離放射線硬化型樹脂の漏洩防止手段として、堰状構造(6)がロール状成形型(3)と透光性樹脂基材(4)との押圧部端部に、また堰状構造(8)が電離放射線硬化型樹脂(2)のロール状成形型(3)への塗工部端部に設置されている。
【0015】
電離放射線照射部(5)にて透光性樹脂基材(4)の裏面から電離放射線を照射することにより、電離放射線硬化型樹脂は硬化され、ロ−ル状成形型(3)表面の微細凹凸形状が転写されると共に透光性樹脂基材(4)と接着され一体となる。その後、電離放射線硬化型樹脂の反応硬化物と一体となった透光性樹脂基材(4)とロ−ル状成形型(3)は剥離され、微細凹凸形状を有するシ−トが得られる。
【0016】
<実施形態4>
実施形態1〜3では、未硬化状態の電離放射線硬化型樹脂の漏洩防止手段として、堰状構造または吸引手段の何れか一方を、一箇所または複数箇所に配置する場合の説明であるが、堰状構造と吸引手段の双方を併用する場合について、以下に説明する。
図5に示すように、透光性樹脂基材(4)に塗工された電離放射線硬化型樹脂(1)は、ロール状成形型(3)表面に塗工された電離放射線硬化型樹脂(2)と押圧・積層され、ロール状成形型(3)と共に搬送される。未硬化状態の電離放射線硬化型樹脂の漏洩防止手段として、堰状構造(6)がロール状成形型(3)と透光性樹脂基材(4)との押圧部端部に、また吸引手段(9)が電離放射線硬化型樹脂(2)のロール状成形型(3)への塗工部端部に設置されている。
【0017】
電離放射線照射部(5)にて透光性樹脂基材(4)の裏面から電離放射線を照射することにより、電離放射線硬化型樹脂は硬化され、ロール状成形型(3)表面の微細凹凸形状が転写されると共に透光性樹脂基材(4)と接着され一体となる。その後、電離放射線硬化型樹脂の反応硬化物と一体となった透光性樹脂基材(4)とロール状成形型(3)は剥離され、微細凹凸形状を有するシートが得られる。
【0018】
本発明で用いる電離放射線硬化型樹脂1(1)としては、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、及び反応希釈剤、光重合開始剤、増感剤の成分を含む組成物が挙げられる。これらを反応硬化後に透光性樹脂基材(4)との密着性が良くなるような配合比で混合・調整することが好適である。電離放射線硬化型樹脂(1)は製造ラインに導入する前の段階で、十分に脱泡および濾過をしておくのが好ましく、粘度としては10〜100000cpsが好適である。
【0019】
また、電離放射線硬化型樹脂(1)を透光性樹脂基材(4)に塗工する際、薄延してよく馴染ませることにより、透光性樹脂基材(4)と電離放射線硬化型樹脂1(1)との密着性を向上させることが可能である。薄延手段としては樹脂塗工厚の調整可能なロール,ブレード,ドクター等を用いるのが好適である。
【0020】
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、例えば、エチレングリコール、1,4ブタンジオール、ネオペンチグリコール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネイトジオール、ポリテトラメチレングリコール等のポリオール類とヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシレンイソシアネート等の有機ポリイソシアネート類とを反応させて得ることができる。しかし、特にこれらに限定されるものではない。
【0021】
エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型プロピレンオキサイド付加物の末端グリシジルエーテル、フルオレンエポキシ樹脂等のエポキシ樹脂類と(メタ)アクリル酸とを反応させて得ることができる。しかし、特にこれらに限定されるものではない。
【0022】
本発明で用いるロール状成形型(3)の素材としては、アルミニウム,黄銅,銅等の金属や、シリコン樹脂,ウレタン樹脂,エポキシ樹脂,フッ素樹脂,ポリメチルペンタン樹脂,セラミックの合成樹脂から作製したものを用いることができる。しかし、特にこれらに限定されるものではない。
【0023】
本発明で用いる透光性樹脂基材(4)としては電離放射線透過性を有するものが好ましく、また微細凹凸形状が形成される面は電離放射線硬化型樹脂(1)との密着力向上のための表面処理(易接着処理)が施されていることが好ましい。
樹脂材料としてはポリエステル,ポリカーボネイト,ポリ塩化ビニル等が挙げられ、基材厚さ・透明性・強度の観点からは50〜250μmのポリエステルフィルム、0.1〜0.7mmのポリカーボネイトフィルムが好適である。しかし、特にこれらに限定されるものではない。
【0024】
本発明で用いる電離放射線硬化型樹脂(2)としては、電離放射線硬化型樹脂(1)と同様に、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、及び反応希釈剤、光重合開始剤、増感剤の成分を含む組成物が挙げられる。
【0025】
また、これらに反応硬化後のロール状成形型(3)との剥離性を良くするため、適宜離型剤を加えても良いが、この際、電離放射線硬化型樹脂(1)と同じ粘度に調整することが好適である。積層する2つの電離放射線硬化型樹脂を同じ粘度に調整することで樹脂同士の馴染・密着性を高めることができ、剥離時に起こる可能性のある樹脂層間での層間破壊を防止することが可能である。
さらに、電離放射線硬化型樹脂(2)をロール状成形型(3)に塗工する際、薄延することにより、ロール状成形型(3)表面の微細凹凸形状内に、電離放射線硬化型樹脂(2)を気泡の混入無く充填することが可能である。薄延手段としては樹脂塗工厚の調整可能なロール,ブレード,ドクター等を用いるのが好適である。
【0026】
本発明で用いる堰状構造(6),(8)の素材としては、シリコン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、ポリメチルペンタン樹脂、セラミックの合成樹脂から作製したものを用いることができるが、特にこれらに限定されるものではない。
堰状構造(6),(8)の形状は、ロール状成形型(3)と接する部分の表面形状および塗工された電離放射線硬化型樹脂(1)をロール状成形型(3)に搬送し、ニップするロールなどの表面形状に併せて、適宜に設定するのが好適である。
堰状構造(6),(8)は、ロール状成形型(3)とは一体化されておらず、ロール状成形型(3)の回動とは同期せずに、図1,3,4に示すような静止状態を保つ構造であることが好ましい。
【0027】
上記のような堰状構造の設置によりロール状成形型(3)端部からの樹脂漏洩を防止可能となる。
さらに左右の堰状構造(6)間に大きな樹脂溜まりを形成することが可能となるので、ロール状成形型(3)表面の微細凹凸形状内からの脱泡作用を促進することが可能となる。また、吸引手段(7),(9)としては未硬化状態の電離放射線硬化型樹脂を、効率良く吸引できるものを適宜選択すれば良い。
【0028】
【実施例】
以下、実施例に基づいて、本発明を具体的に説明する。
<実施例>
図3に示す装置を用い、電離放射線硬化型樹脂(1)を透光性樹脂基材(4)(東洋紡績(株)製ポリエチレンテレフタレ−トフィルム、両面易接着処理、商標A4300を使用)に滴下した後、50μm厚に薄延・塗工した。
また、電離放射線硬化型樹脂(2)を所望の微細凹凸形状をパターニングしたロール状成形型(3)上に滴下した後、薄延塗工し、透光性樹脂基材(4)と押圧・積層した後、透光性樹脂基材(4)の裏面から電離放射線照射部(5)(紫外線照射装置使用)によって電離放射線を照射して硬化させ、ロ−ル状成形型(3)と透光性樹脂基材(4)を剥離した。
これら一連の工程は、ロール状成形型(3)と透光性樹脂基材(4)の押圧部端部、及びロール状成形型(3)への電離放射線硬化型樹脂(2)塗工部端部に、それぞれ堰状構造(6)及び(8)(共にテフロン(登録商標)製)を設けて行った。
【0029】
<比較例>
図3に示す装置を用い、電離放射線硬化型樹脂(1)を透光性樹脂基材(4)(東洋紡績(株)製ポリエチレンテレフタレ−トフィルム、両面易接着処理、商標A4300を使用)に滴下した後、50μm厚に薄延・塗工した。
また、電離放射線硬化型樹脂(2)を所望の微細凹凸形状をパターニングしたロール状成形型(3)上に滴下した後、薄延塗工し、透光性樹脂基材(4)と押圧・積層した後、透光性樹脂基材(4)の裏面から電離放射線照射部(5)(紫外線照射装置使用)によって電離放射線を照射して硬化させ、ロ−ル状成形型(3)と透光性樹脂基材(4)を剥離した。
これら一連の工程は、ロール状成形型(3)と透光性樹脂基材(4)の押圧部端部、及びロール状成形型(3)への電離放射線硬化型樹脂(2)塗工部端部に、それぞれ堰状構造(6)及び(8)(共にテフロン(登録商標)製)を設けずに行った。
【0030】
実施例と比較例に関わる評価結果を表1に示す。
同表から、樹脂漏れの防止及び、微小凹凸形状内への気泡混入の大幅低減(脱泡効果の促進)が可能であり、本発明の実施例による製造方法の優位性が示されている。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】
本発明の微細凹凸形状を有するシートの製造方法により、未硬化状態の電離放射線硬化型樹脂がロール状成形型端部より漏れるのを防ぐことが可能となる。
また、微小凹凸形状内への気泡混入を大幅に低減すること(脱泡効果の促進)が可能であり、効率良く微細凹凸形状を有するシ−トを得ることが可能となる。
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による微細凹凸形状を有するシートの製造方法の一例を示す概略図。
【図2】本発明による微細凹凸形状を有するシートの製造方法の一例を示す概略図。
【図3】本発明による微細凹凸形状を有するシートの製造方法の一例を示す概略図。
【図4】本発明による微細凹凸形状を有するシートの製造方法の一例を示す概略図。
【符号の説明】
1,2…電離放射線硬化型樹脂
3…ロール状成形型
4…透光性樹脂基材(電離放射線透過性を有する基材)
5…電離放射線照射部
6,8…堰状構造
7,9…吸引手段
Claims (7)
- 電離放射線透過性を有する基材表面および/または所望の成形パターンと逆型の微細凹凸形状を表面に有するロール状成形型表面に電離放射線硬化型樹脂を供給する工程と、
前記基材を、前記所望の成形パターンと逆型の微細凹凸形状を表面に有するロール状成形型に押圧して、前記基材と前記ロール状成形型の間に介在する前記樹脂を展延する工程と、
展延された前記樹脂に電離放射線を照射して、表面形状が前記所望のパターン状となるように前記樹脂を硬化させる工程と、
前記樹脂の反応硬化物と重合接着された前記基材をロール状成形型から剥離する工程、とからなる一連の工程を具備する微細凹凸形状を有するシートの製造方法において、
前記ロール状成形型と前記基材とを押圧して接合する両端部に堰状構造を設けることを特徴とする微細凹凸形状を有するシートの製造方法。 - 電離放射線透過性を有する基材表面および/または所望の成形パターンと逆型の微細凹凸形状を表面に有するロール状成形型表面に電離放射線硬化型樹脂を供給する工程と、
前記基材を、前記所望の成形パターンと逆型の微細凹凸形状を表面に有するロール状成形型に押圧して、前記基材と前記ロール状成形型の間に介在する前記樹脂を展延する工程と、
展延された前記樹脂に電離放射線を照射して、表面形状が前記所望のパターン状となるように前記樹脂を硬化させる工程と、
前記樹脂の反応硬化物と重合接着された前記基材をロール状成形型から剥離する工程、とからなる一連の工程を具備する微細凹凸形状を有するシートの製造方法において、
前記ロール状成形型と前記基材とを押圧して接合する両端部に吸引手段を設けることを特徴とする微細凹凸形状を有するシートの製造方法。 - 前記基材表面に供給する電離放射線硬化型樹脂(1)と、前記ロール状成形型表面に供給する電離放射線硬化型樹脂(2)とが等しい粘度であることを特徴とする請求項1または2に記載の微細凹凸形状を有するシートの製造方法。
- 前記ロール状成形型表面に電離放射線硬化型樹脂を供給する際に、前記ロール状成形型表面における両端部に堰状構造を設けることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の微細凹凸形状を有するシートの製造方法。
- 前記ロール状成形型表面に電離放射線硬化型樹脂を供給する際に、前記ロール状成形型表面における両端部に吸引手段を設けることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の微細凹凸形状を有するシートの製造方法。
- 堰状構造は、前記ロール状成形型とは一体化されておらず、前記ロール状成形型の回動とは同期せずに静止状態を保つ構造であることを特徴とする請求項1または4に記載の微細凹凸形状を有するシートの製造方法。
- 前記基材は、ロールから連続的に供給されるウェブ状の樹脂製基材であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の微細凹凸形状を有するシートの製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003058115A JP2004268270A (ja) | 2003-03-05 | 2003-03-05 | 微細凹凸形状を有するシ−トの製造方法 |
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ID=33121306
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JP (1) | JP2004268270A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007040023A1 (ja) * | 2005-10-03 | 2007-04-12 | Konica Minolta Opto, Inc. | 凹凸パターンフイルムの製造方法及び製造装置 |
JP2013014055A (ja) * | 2011-07-04 | 2013-01-24 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | フィルムの製造方法 |
-
2003
- 2003-03-05 JP JP2003058115A patent/JP2004268270A/ja active Pending
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