JP2004139877A - 燃料電池の燃料循環制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃費の悪化を招くことなく、燃料電池の発電状態を回復させる。
【解決手段】燃料電池1の発電状態を燃料電池出力検出装置25が検出し、発電状態が悪化している場合に、エゼクタ9の循環路入口9aの圧力を、エゼクタ循環性能が向上する方向に変動させる。循環路入口9aの圧力の変動は、圧力調整弁7の開度を調整して燃料電池1に供給する水素量を制御して行う。
【選択図】 図1
【解決手段】燃料電池1の発電状態を燃料電池出力検出装置25が検出し、発電状態が悪化している場合に、エゼクタ9の循環路入口9aの圧力を、エゼクタ循環性能が向上する方向に変動させる。循環路入口9aの圧力の変動は、圧力調整弁7の開度を調整して燃料電池1に供給する水素量を制御して行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、燃料電池に供給する燃料ガスを駆動流として、燃料電池の燃料極出口から排出した燃料ガスを、循環路入口から導入して燃料電池に循環させるエゼクタを有する燃料電池の燃料循環制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のエゼクタを有する燃料電池の燃料循環制御装置としては、例えば特許文献1に記載のものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−243417号公報
【0004】
これは、燃料電池の発電状態が悪化した場合に、パージ弁を開き燃料電池内の水滴などの不純物を大気中に放出することで、燃料電池の発電状態を回復させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の燃料電池の燃料循環制御装置では、不純物を放出する際に、パージ弁を通して水素も放出されることになり、燃費が著しく悪化する。
【0006】
そこで、この発明は、燃費の悪化を招くことなく、燃料電池の発電状態を回復させることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明は、燃料電池に供給する燃料ガスを駆動流として、前記燃料電池の燃料極出口から排出した燃料ガスを、循環路入口から導入して前記燃料電池に循環させるエゼクタを有する燃料電池の燃料循環制御装置において、前記燃料電池の発電状態を検出する発電状態検出手段と、この発電状態検出手段が前記燃料電池の発電状態の悪化を検出したときに、前記エゼクタの循環路入口圧を、エゼクタの循環性能が高まる方向に変動させる循環路入口圧制御手段とを有する構成としてある。
【0008】
【発明の効果】
この発明によれば、燃料電池の発電状態が悪化した場合に、エゼクタの循環路入口圧を、エゼクタの循環性能が高まる方向に変動させるようにしたので、燃費の悪化を招くことなく、燃料電池の発電状態を回復させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0010】
図1は、この発明の実施の一形態に係わる燃料電池の燃料循環制御装置の全体構成図である。燃料電池1の燃料極入口1aと、燃料ガスとしての高圧水素を貯蔵する水素ボンベ3とを接続する水素供給配管5には、水素ボンベ3側から圧力調整弁7,エゼクタ9,第1の圧力センサ11をそれぞれ設けてある。
【0011】
また、燃料電池1の燃料極出口1bと、前記エゼクタ9の循環路入口9aとを接続する水素循環配管13には、第2の圧力センサ15を設けている。さらに、水素循環配管13に接続する水素排出配管17には、開弁時に燃料電池1からの排出燃料ガスを大気へ放出するパージ弁19を設けてある。
【0012】
前記した圧力調整弁7は、水素ボンベ3からの高圧水素の圧力と流量を調整するもので、圧力調整弁制御装置21によって開度制御される。圧力調整弁制御装置21は、燃料電池1の出力要求から求まる水素流量あるいは水素圧力に設定するための圧力調整弁7の開度指令値を決定する。
【0013】
エゼクタ9は、燃料電池1の燃料極出口1bから排出する水素を、燃料電池1に供給する水素を駆動流として循環路入口9aから導入して燃料電池1に循環させる。
【0014】
第1の圧力センサ11は燃料電池1の作動圧力を、第2の圧力センサ15は循環路入口9aの圧力を、それぞれ検出し、この各検出信号を、循環路入口圧制御手段としての燃料電池システム制御装置23が取り込む。
【0015】
また、燃料電池1には、燃料電池1の出力を検出する発電状態検出手段としての燃料電池出力検出装置25を設けてあり、前記した燃料電池システム制御装置23が、この燃料電池出力検出装置25の検出信号を取り込み、前記した圧力調整弁制御装置21を制御する。
【0016】
前記したエゼクタ9の循環性能は、その仕様によりさまざまであるが、例えばノズル径などの仕様を決定すれば、循環路入口9aの入口圧(以下、Pos圧)を変動させた場合の循環性能特性は、図2に示すようになる。ここで、実線がPos圧低、破線がPos圧中、一点鎖線がPos圧高をそれぞれ示している。
【0017】
図2中で横軸は燃料電池1の出力であり、縦軸はエゼクタ9の循環比rである。ここで循環比rは、以下に示す式のように、水素ボンベ3からエゼクタ9への水素の供給量Qinに対するエゼクタ循環路入口9aに循環する水素の循環量Qrの比としており、エゼクタの循環性能を示している。
【0018】
r = Qr/Qin
図2中で出力の上限値が第1の所定値PAとなる制御範囲Aでは、Pos圧を低下させた方が循環性能(循環比r)は高くなる。一方、出力の下限値が第2の所定値PB(PA<PB)となる制御範囲Bでは、Pos圧を上昇させた方が循環性能(循環比)は高くなる。制御範囲Aと制御範囲Bとの間の領域では、Pos圧に拘わらず循環比rの変化が少ないので、循環性能の改善策は実施しないようにする。
【0019】
次に、作用を説明する。
【0020】
燃料電池1を起動すると、必要とする出力要求から燃料電池1の発電量が決まり、燃料電池作動圧を決定する。この燃料電池作動圧を第1の圧力センサ11が検出し、前記決定した作動圧を維持できるように、圧力調整弁制御装置21が圧力調整弁7の開度指令を出力する。
【0021】
燃料電池1の負荷が変化するにつれて、燃料電池1の発電量、同作動圧が変化し、その度に圧力調整弁制御装置21が圧力調整弁7に開度指令を出力する。
【0022】
ここで、燃料電池1が発電を続けるうちに、燃料電池出力検出装置25が、燃料電池1の出力が低下して、燃料電池1の発電状態の悪化を検出した場合(要求出力>検出出力の場合)に、燃料電池1の発電状態を回復させるために、燃料電池1の作動圧を変動させる。
【0023】
燃料電池1の作動圧を変動させる方法として、作動圧を上昇させる場合には燃料電池1での必要量より多い燃料ガスを一時的に供給し、逆に低下させる場合には、少ない燃料ガスを一時的に供給する。
【0024】
図3は、燃料電池1の起動後、その出力が低下したときの制御動作を示すフローチャートである。
【0025】
まず、燃料電池出力検出装置25が検出した燃料電池1の出力が所定値より低いか否かを、次式で判別する(ステップ101)。このとき、パージ弁19は閉じている。
【0026】
燃料電池1の要求出力−同検出出力>Pc
ここで、燃料電池1の出力が所定値より低いと判断した場合には、現在の燃料電池1の発電出力が、図2に示す特性図のどの範囲にあるかを判別する(ステップ103)。
【0027】
ここで、現在の燃料電池1の出力Pが、以下に示す式(1)を満たせば制御範囲A(ステップ105)、式(1)を満たさず、式(2)を満たせば制御範囲B(ステップ107)、式(1),(2)のいずれも満たさない場合には、その他の制御範囲(制御範囲AとBとの間の領域)と判別する(ステップ109)。
【0028】
(1)P<PA
(2)P>PB
制御範囲Aと判別した場合には、水素ボンベ3から供給する水素の供給量を一時的に低下させ、燃料電池1の作動圧を低下させることで、Pos圧を低下させ、エゼクタ循環比rを高める(ステップ111)。
【0029】
一方制御範囲Bと判別した場合には、水素ボンベ3から供給する水素の供給量を一時的に増加させ、燃料電池1の作動圧を上昇させることで、Pos圧を上昇させ、エゼクタ循環比rを高める(ステップ113)。
【0030】
上記した制御範囲A,Bいずれの場合も、燃料電池1の発電出力が所定値に戻って発電状態が回復した場合には、Pos圧を初期設定値に戻して通常の制御に移行する(ステップ115)。このとき、パージ弁19は閉じている。
【0031】
Pos圧を変動させる圧力刻みΔPは、燃料電池システムの仕様、性能を考慮して決定すべき値である。
【0032】
上記したフローを何度か繰り返してPos圧を変動させる際に、Pos圧の変動幅が許容範囲を超えた場合には(ステップ117,119)、パージ弁19を開き(ステップ121)、水素を大気に放出する。
【0033】
その他の制御範囲と判別した場合も、パージ弁19を開いて水素を大気に放出する。
【0034】
以上のように本実施形態では、燃料電池1の発電状態が悪化した場合には、まずエゼクタ9の循環性能が高まる方向に、エゼクタ9の循環路入口圧を変動させるので、水素の大気放出を伴わずに発電状態の回復を行うことができ、燃費悪化を抑制できる。
【0035】
発電状態が改善されたら、エゼクタ循環路入口圧を元の圧力すなわち初期設定値に戻して通常制御に移行するので、燃料電池1にとって極力効率のよい圧力で運転をさせることが可能である。
【0036】
パージ弁19を開くことによる燃料ガス(水素)の大気への放出は、圧力変動によりエゼクタ循環性能を向上させてもなお発電状態が回復しない場合に限り行うので、燃費の悪化を必要最小限度に抑制できる。
【0037】
また、エゼクタ循環性能の向上を燃料電池1の出力から判断できるので、循環性能判断のための特別な構成を追加する必要はなく、従来どおりのハード構成で実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態に係わる燃料電池の燃料循環制御装置の全体構成図である。
【図2】燃料電池の出力とエゼクタの循環比との相関を、エゼクタ循環路入口圧の違いにより示した特性図である。
【図3】燃料電池の出力が低下したときの制御動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 燃料電池
1a 燃料極入口
1b 燃料極出口
9 エゼクタ
9a エゼクタの循環路入口
19 パージ弁
23 燃料電池システム制御装置(循環路入口圧制御手段)
25 燃料電池出力検出装置(発電状態検出手段)
PA 第1の所定値
PB 第2の所定値
【発明の属する技術分野】
この発明は、燃料電池に供給する燃料ガスを駆動流として、燃料電池の燃料極出口から排出した燃料ガスを、循環路入口から導入して燃料電池に循環させるエゼクタを有する燃料電池の燃料循環制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のエゼクタを有する燃料電池の燃料循環制御装置としては、例えば特許文献1に記載のものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−243417号公報
【0004】
これは、燃料電池の発電状態が悪化した場合に、パージ弁を開き燃料電池内の水滴などの不純物を大気中に放出することで、燃料電池の発電状態を回復させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の燃料電池の燃料循環制御装置では、不純物を放出する際に、パージ弁を通して水素も放出されることになり、燃費が著しく悪化する。
【0006】
そこで、この発明は、燃費の悪化を招くことなく、燃料電池の発電状態を回復させることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明は、燃料電池に供給する燃料ガスを駆動流として、前記燃料電池の燃料極出口から排出した燃料ガスを、循環路入口から導入して前記燃料電池に循環させるエゼクタを有する燃料電池の燃料循環制御装置において、前記燃料電池の発電状態を検出する発電状態検出手段と、この発電状態検出手段が前記燃料電池の発電状態の悪化を検出したときに、前記エゼクタの循環路入口圧を、エゼクタの循環性能が高まる方向に変動させる循環路入口圧制御手段とを有する構成としてある。
【0008】
【発明の効果】
この発明によれば、燃料電池の発電状態が悪化した場合に、エゼクタの循環路入口圧を、エゼクタの循環性能が高まる方向に変動させるようにしたので、燃費の悪化を招くことなく、燃料電池の発電状態を回復させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0010】
図1は、この発明の実施の一形態に係わる燃料電池の燃料循環制御装置の全体構成図である。燃料電池1の燃料極入口1aと、燃料ガスとしての高圧水素を貯蔵する水素ボンベ3とを接続する水素供給配管5には、水素ボンベ3側から圧力調整弁7,エゼクタ9,第1の圧力センサ11をそれぞれ設けてある。
【0011】
また、燃料電池1の燃料極出口1bと、前記エゼクタ9の循環路入口9aとを接続する水素循環配管13には、第2の圧力センサ15を設けている。さらに、水素循環配管13に接続する水素排出配管17には、開弁時に燃料電池1からの排出燃料ガスを大気へ放出するパージ弁19を設けてある。
【0012】
前記した圧力調整弁7は、水素ボンベ3からの高圧水素の圧力と流量を調整するもので、圧力調整弁制御装置21によって開度制御される。圧力調整弁制御装置21は、燃料電池1の出力要求から求まる水素流量あるいは水素圧力に設定するための圧力調整弁7の開度指令値を決定する。
【0013】
エゼクタ9は、燃料電池1の燃料極出口1bから排出する水素を、燃料電池1に供給する水素を駆動流として循環路入口9aから導入して燃料電池1に循環させる。
【0014】
第1の圧力センサ11は燃料電池1の作動圧力を、第2の圧力センサ15は循環路入口9aの圧力を、それぞれ検出し、この各検出信号を、循環路入口圧制御手段としての燃料電池システム制御装置23が取り込む。
【0015】
また、燃料電池1には、燃料電池1の出力を検出する発電状態検出手段としての燃料電池出力検出装置25を設けてあり、前記した燃料電池システム制御装置23が、この燃料電池出力検出装置25の検出信号を取り込み、前記した圧力調整弁制御装置21を制御する。
【0016】
前記したエゼクタ9の循環性能は、その仕様によりさまざまであるが、例えばノズル径などの仕様を決定すれば、循環路入口9aの入口圧(以下、Pos圧)を変動させた場合の循環性能特性は、図2に示すようになる。ここで、実線がPos圧低、破線がPos圧中、一点鎖線がPos圧高をそれぞれ示している。
【0017】
図2中で横軸は燃料電池1の出力であり、縦軸はエゼクタ9の循環比rである。ここで循環比rは、以下に示す式のように、水素ボンベ3からエゼクタ9への水素の供給量Qinに対するエゼクタ循環路入口9aに循環する水素の循環量Qrの比としており、エゼクタの循環性能を示している。
【0018】
r = Qr/Qin
図2中で出力の上限値が第1の所定値PAとなる制御範囲Aでは、Pos圧を低下させた方が循環性能(循環比r)は高くなる。一方、出力の下限値が第2の所定値PB(PA<PB)となる制御範囲Bでは、Pos圧を上昇させた方が循環性能(循環比)は高くなる。制御範囲Aと制御範囲Bとの間の領域では、Pos圧に拘わらず循環比rの変化が少ないので、循環性能の改善策は実施しないようにする。
【0019】
次に、作用を説明する。
【0020】
燃料電池1を起動すると、必要とする出力要求から燃料電池1の発電量が決まり、燃料電池作動圧を決定する。この燃料電池作動圧を第1の圧力センサ11が検出し、前記決定した作動圧を維持できるように、圧力調整弁制御装置21が圧力調整弁7の開度指令を出力する。
【0021】
燃料電池1の負荷が変化するにつれて、燃料電池1の発電量、同作動圧が変化し、その度に圧力調整弁制御装置21が圧力調整弁7に開度指令を出力する。
【0022】
ここで、燃料電池1が発電を続けるうちに、燃料電池出力検出装置25が、燃料電池1の出力が低下して、燃料電池1の発電状態の悪化を検出した場合(要求出力>検出出力の場合)に、燃料電池1の発電状態を回復させるために、燃料電池1の作動圧を変動させる。
【0023】
燃料電池1の作動圧を変動させる方法として、作動圧を上昇させる場合には燃料電池1での必要量より多い燃料ガスを一時的に供給し、逆に低下させる場合には、少ない燃料ガスを一時的に供給する。
【0024】
図3は、燃料電池1の起動後、その出力が低下したときの制御動作を示すフローチャートである。
【0025】
まず、燃料電池出力検出装置25が検出した燃料電池1の出力が所定値より低いか否かを、次式で判別する(ステップ101)。このとき、パージ弁19は閉じている。
【0026】
燃料電池1の要求出力−同検出出力>Pc
ここで、燃料電池1の出力が所定値より低いと判断した場合には、現在の燃料電池1の発電出力が、図2に示す特性図のどの範囲にあるかを判別する(ステップ103)。
【0027】
ここで、現在の燃料電池1の出力Pが、以下に示す式(1)を満たせば制御範囲A(ステップ105)、式(1)を満たさず、式(2)を満たせば制御範囲B(ステップ107)、式(1),(2)のいずれも満たさない場合には、その他の制御範囲(制御範囲AとBとの間の領域)と判別する(ステップ109)。
【0028】
(1)P<PA
(2)P>PB
制御範囲Aと判別した場合には、水素ボンベ3から供給する水素の供給量を一時的に低下させ、燃料電池1の作動圧を低下させることで、Pos圧を低下させ、エゼクタ循環比rを高める(ステップ111)。
【0029】
一方制御範囲Bと判別した場合には、水素ボンベ3から供給する水素の供給量を一時的に増加させ、燃料電池1の作動圧を上昇させることで、Pos圧を上昇させ、エゼクタ循環比rを高める(ステップ113)。
【0030】
上記した制御範囲A,Bいずれの場合も、燃料電池1の発電出力が所定値に戻って発電状態が回復した場合には、Pos圧を初期設定値に戻して通常の制御に移行する(ステップ115)。このとき、パージ弁19は閉じている。
【0031】
Pos圧を変動させる圧力刻みΔPは、燃料電池システムの仕様、性能を考慮して決定すべき値である。
【0032】
上記したフローを何度か繰り返してPos圧を変動させる際に、Pos圧の変動幅が許容範囲を超えた場合には(ステップ117,119)、パージ弁19を開き(ステップ121)、水素を大気に放出する。
【0033】
その他の制御範囲と判別した場合も、パージ弁19を開いて水素を大気に放出する。
【0034】
以上のように本実施形態では、燃料電池1の発電状態が悪化した場合には、まずエゼクタ9の循環性能が高まる方向に、エゼクタ9の循環路入口圧を変動させるので、水素の大気放出を伴わずに発電状態の回復を行うことができ、燃費悪化を抑制できる。
【0035】
発電状態が改善されたら、エゼクタ循環路入口圧を元の圧力すなわち初期設定値に戻して通常制御に移行するので、燃料電池1にとって極力効率のよい圧力で運転をさせることが可能である。
【0036】
パージ弁19を開くことによる燃料ガス(水素)の大気への放出は、圧力変動によりエゼクタ循環性能を向上させてもなお発電状態が回復しない場合に限り行うので、燃費の悪化を必要最小限度に抑制できる。
【0037】
また、エゼクタ循環性能の向上を燃料電池1の出力から判断できるので、循環性能判断のための特別な構成を追加する必要はなく、従来どおりのハード構成で実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態に係わる燃料電池の燃料循環制御装置の全体構成図である。
【図2】燃料電池の出力とエゼクタの循環比との相関を、エゼクタ循環路入口圧の違いにより示した特性図である。
【図3】燃料電池の出力が低下したときの制御動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 燃料電池
1a 燃料極入口
1b 燃料極出口
9 エゼクタ
9a エゼクタの循環路入口
19 パージ弁
23 燃料電池システム制御装置(循環路入口圧制御手段)
25 燃料電池出力検出装置(発電状態検出手段)
PA 第1の所定値
PB 第2の所定値
Claims (5)
- 燃料電池に供給する燃料ガスを駆動流として、前記燃料電池の燃料極出口から排出した燃料ガスを、循環路入口から導入して前記燃料電池に循環させるエゼクタを有する燃料電池の燃料循環制御装置において、前記燃料電池の発電状態を検出する発電状態検出手段と、この発電状態検出手段が前記燃料電池の発電状態の悪化を検出したときに、前記エゼクタの循環路入口圧を、エゼクタの循環性能が高まる方向に変動させる循環路入口圧制御手段とを有することを特徴とする燃料電池の燃料循環制御装置。
- 前記循環路入口圧制御手段は、前記燃料電池の発電状態が改善された後に、前記エゼクタの循環路入口圧を、初期設定値に戻すよう制御することを特徴とする請求項1記載の燃料電池の燃料循環制御装置。
- 前記燃料電池の燃料極出口から排出する燃料ガスを、開状態で大気開放とするパージ弁を設け、前記エゼクタの循環路入口圧を、エゼクタの循環性能が高まる方向に変動させた後に、前記パージ弁を開くことを特徴とする請求項1の燃料電池システムの燃料循環制御装置。
- 前記エゼクタの循環路入口圧を、あらかじめ設定した許容範囲内で変動させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の燃料電池の燃料循環制御装置。
- 前記発電状態検出手段が検出した燃料電池の出力が第1の所定値未満のときに、前記循環路入口圧を低下させ、前記出力が前記第1の所定値より大きい第2の所定値を超えるときに、前記循環路入口圧を増加させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の燃料電池の燃料循環制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002304437A JP2004139877A (ja) | 2002-10-18 | 2002-10-18 | 燃料電池の燃料循環制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002304437A JP2004139877A (ja) | 2002-10-18 | 2002-10-18 | 燃料電池の燃料循環制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004139877A true JP2004139877A (ja) | 2004-05-13 |
Family
ID=32451860
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002304437A Pending JP2004139877A (ja) | 2002-10-18 | 2002-10-18 | 燃料電池の燃料循環制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004139877A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101113652B1 (ko) * | 2009-09-15 | 2012-02-14 | 현대자동차주식회사 | 연료전지 시스템의 수소공급방법 |
-
2002
- 2002-10-18 JP JP2002304437A patent/JP2004139877A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101113652B1 (ko) * | 2009-09-15 | 2012-02-14 | 현대자동차주식회사 | 연료전지 시스템의 수소공급방법 |
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