JP2004130232A - 蒸留塔 - Google Patents
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Abstract
【課題】蒸留塔内の重合を抑制する。
【解決手段】塔1内にタナ段10が適当な間隔で設置され、塔1下部に、分解炉からナフサ熱分解後の水蒸気混合原料aが送り込まれ、上部からは蒸留成分bが送り出されてクエンチ塔に至り、塔1下部からは燃料油cが排出される。タナ段10のトレイ14の適宜な孔14aにガイド16が設けられ、このガイド16により、蒸気の流れが塔周壁に沿わされ、その塔周壁近傍の液滞留を抑制する。また、ビーム13上のトレイ面にも蒸気の流れを生じさせ、その上面の液滞留を抑制する。これにより、滞留による重合が生じ難くなる。ガイド16の態様としては、トレイ14の孔14aの周囲を囲む周壁17と、その周壁17上面を塞ぐ蓋壁18とから成り、前記周壁17には、滞留部方向に向く開口19が形成されたものなどを採用する。
【選択図】 図4
【解決手段】塔1内にタナ段10が適当な間隔で設置され、塔1下部に、分解炉からナフサ熱分解後の水蒸気混合原料aが送り込まれ、上部からは蒸留成分bが送り出されてクエンチ塔に至り、塔1下部からは燃料油cが排出される。タナ段10のトレイ14の適宜な孔14aにガイド16が設けられ、このガイド16により、蒸気の流れが塔周壁に沿わされ、その塔周壁近傍の液滞留を抑制する。また、ビーム13上のトレイ面にも蒸気の流れを生じさせ、その上面の液滞留を抑制する。これにより、滞留による重合が生じ難くなる。ガイド16の態様としては、トレイ14の孔14aの周囲を囲む周壁17と、その周壁17上面を塞ぐ蓋壁18とから成り、前記周壁17には、滞留部方向に向く開口19が形成されたものなどを採用する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、化学プラント、例えば、エチレンプラント等において、その蒸留塔内の重合物の発生を抑制した蒸留塔に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エチレンプラントにおけるガソリン塔は、この発明の一実施形態を示す図1を参照して説明すると、塔1内にタナ段10が適当な間隔で設置されており、その塔1内に、分解炉からナフサ熱分解後の気液状態の水蒸気混合原料aが流入すると、その原料aは、タナ段10の存在により蒸気及び液が適当に接触しながら塔1内を流れて蒸留され、その蒸留成分bは塔頂からクエンチ塔などに送られ、高沸成分の液分は燃料油cとして排出される。
【0003】
このガソリン塔において、その蒸留物が塔1内のタナ段10などの構成部材に液体として滞留することにより重合して付着することは不可避的なものであり、その重合物(ポリマー)が堆積して、塔1内が閉塞するなどの事故が生じると、プラント全体が停止し、何億、大きなプラントでは数十億の損害となる。このため、その堆積を防止する手段が種々考案されており、また、この種のプラントは連続運転が常であり、 例えば、 ガソリン塔1では、2年間連続運転の後、運転を停止して、その洗浄(メンテナンス)を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、コストダウンが叫ばれる今日、ガソリン塔などの蒸留塔においても、洗浄サイクルを3年、4年又はそれ以上と従来より長くすることが望まれている。このとき、長くなっても、上記塔1内の閉塞は絶対に避けなければならない。
【0005】
重合物の堆積を抑制する手段として、従来では、タナ段のトレイの開口率、孔径などを最適なものに設定したり(特許文献1参照)、重合抑制剤を添加したり(特許文献2参照)、濃度調整(特許文献3参照)するもの等がある。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−300903号公報(要約)
【特許文献2】
特開2000−319223号公報(段落0002)
【特許文献3】
特開2001−247510号公報(要約)
【0007】
この発明は、このような実情の下、重合物の堆積を極力抑制する一手段を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、この発明は、液が一個所に滞留すれば、重合し易くなることに着目し、タナ段の孔から噴出する蒸気(ガス)の流れをその滞留部に向け、その蒸気流れでもって、その滞留をなくすようにしたのである。
【0009】
具体的には、塔内にタナ段が適当な間隔で設置され、その塔内に重合性物質を含む原料を流入させ、その原料の蒸気及び液を前記タナ段の存在により適当に接触させながら塔内を流して蒸留する蒸留塔において、前記タナ段に、その孔を流通する前記蒸気の流れが前記液の滞留部に向くようにガイドを設けたのである。
【0010】
上記ガイドの態様としては、蒸気の流れを滞留部に向けるものであれば、いずれでもよいが、例えば、上記孔の周囲を囲む周壁と、その周壁上面を塞ぐ蓋壁とから成り、前記周壁には、上記一定方向に向く開口が形成されたものとし得る。
【0011】
上記滞留部としては、実機のタナ段のトレイにおける観察においては、図7の斜線で示す、塔内壁近傍、トレイの支え用ビーム上などが該当し、それらの個所に向かって蒸気の流れを向ける。
【0012】
このように、ガイドの開口を塔内壁、ビーム上面部などの液滞留し易い部分に向けることにより、トレイの孔から噴出する蒸気がそれらの液滞留し易い部分に流れ、その流れによって滞留が阻止される。滞留がなくなれば、滞留に基づく、重合が抑制される。
【0013】
この様に構成される蒸留塔を用いて、ラジカル重合性物質、アニオン重合性物質、カチオン重合性物質の少なくとも一つを含有する組成物を蒸留することができ、また、アクリル酸、スチレン、オレフィン、カプロラクトンを製造することもでき、さらに、スチレン、メチルスチレン、ジビニルベンゼン、インデン、メチルインデン、ビニルインデン、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フマル酸ジアルキル、イタコン酸ジアルキル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、 塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、ビニルモノマー、アセトアルデヒト、アルデヒド化合物、アミド化合物、カプロラクトンの少なくとも一つを含有する組成物の蒸留を行ない得る。
【0014】
【実施の形態】
この発明の一実施形態を図1乃至図5に示し、この実施形態は、エチレンプラントのガソリン塔に係り、塔1内にタナ段10が適当な間隔で設置され、塔1下部に、分解炉からナフサ熱分解後の水蒸気混合原料aが250℃前後でもって送り込まれ、上部からは蒸留成分bが送り出されてクエンチ塔に至るようになっている。また、塔1下部からは燃料油cが排出され、塔1上部には後工程などからの還流液d”が流入される。
【0015】
タナ段10は、図2及び図3に示すように、塔1内面全周に亘ってサポートリング11がラグ12を介してボルト締め又は溶接によって固定され、サポートリング11内にはサポートビーム13が同じくボルト締め又は溶接により十字状に架設されている。このサポートリング11とサポートビーム13の上に多数の孔14aを形成したトレイ14が載置されてタナ段10が構成されている。トレイ14は、塔1の大きさによって、適宜に分割する。
【0016】
上記トレイ14の適宜な孔14aにはガイド(カバー)16が設けられている。そのガイド16の位置は、図7で示した実機による液滞留部に基づいて適宜に設定し、例えば、図4に示すように、液の滞留が生じる塔内壁近傍及びサポートビーム13上の孔14aのないエリアに、蒸気の流れが向く個所を適宜に選定する。このとき、ガイド17は、蒸気を滞留部に案内できれば、孔14aの周囲に限定されない。
【0017】
そのガイド16は、図5に示すように、孔14aの周囲を囲む周壁17と、その周壁上面を塞ぐ蓋壁18とから成り、その周壁17に、上記滞留部に向く開口19が形成されたものである。その態様としては、同図(a)〜(c)に示すものなどが考えられ、(b)、(c)は両側面の開口19から蒸気fが噴出する。その噴出方向は、周壁17、開口19の形状、向きなどを適宜に変更して、最適なものを採用する。例えば、周壁17に向くガイド16の開口19はその周壁17の接線に対し30度の傾きθを持たせたり、ビーム13上面に向かせるガイド16の開口19の開口度はビーム13の長さ方向に45度の傾きθを持たせる(図4参照)。
【0018】
このガイド16の存在により、塔1内を上昇してトレイ14を流通する蒸気fは、カバー16のある孔14aにおいて、図4矢印で示すように、塔1内壁面に沿う流れ方向に向けられたり、サポートビーム13上の部分に向う流れ方向にされて、それらの部分における液滞留に流れを生じさせてその滞留を防止する。なお、液部分も少なからず孔14aを流通してガイド16によりその流れを規制されて、滞留の抑制に参加する。
【0019】
塔1内の中程には、上下に所要の間隔を置いて、スプレーノズル管21と集液パン22が設けられ、このノズル管21とパン22の間に循環ライン23が形成されている。この循環ライン23には、気液分離器24、ポンプ25、ストレーナー26、熱交換器27が介設されており、ポンプ25の駆動により、パン22上の液体dが気液分離器24、ストレーナー26、熱交換器27を通ってノズル管21から塔1内に噴霧される。
【0020】
なお、図6に示すように、サポートリング11及びサポートビーム13にも孔15を形成し、その孔15から液をそれらの下面に流して液の滞留を防ぐものにおいても、その液を滞留部に確実に導びくために、この発明のガイドを採用することもできる。
【0021】
この実施形態は、ガソリン塔の場合であったが、他の蒸留塔、例えば、エチレン塔、プロピレン塔などにおいても、そのタナ段に、この発明の効果を得ることができることは勿論である。また、シクロヘキサン硼酸酸化プロセスにおけるタナ段型シクロヘキサン吸収塔などにおいてもこの発明を採用し得る。
【0022】
【発明の効果】
この発明は、以上のようにして、液が滞留し易い個所に、液流れを生じるようにしたので、滞留が生じにくく、このため、重合を抑制でき、安定した長期間の操業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の概略図
【図2】同実施形態の要部切断正面図
【図3】同実施形態の部分斜視図
【図4】同実施形態のトレイの平面図
【図5】同実施形態のガイドの各例の斜視図
【図6】他の実施形態のトレイを除去した部分斜視図
【図7】タナ段トレイ上の液滞留部説明図
【符号の説明】
1 ガソリン塔
10 タナ段
11 サポートリング
13 サポートビーム
14 トレイ
14a トレイの孔
15 孔
16 ガイド
17 ガイド周壁
18 ガイド蓋壁
19 ガイド開口
a 蒸気混合原料
b 蒸留成分
c 燃料油
f 蒸気
【発明の属する技術分野】
この発明は、化学プラント、例えば、エチレンプラント等において、その蒸留塔内の重合物の発生を抑制した蒸留塔に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エチレンプラントにおけるガソリン塔は、この発明の一実施形態を示す図1を参照して説明すると、塔1内にタナ段10が適当な間隔で設置されており、その塔1内に、分解炉からナフサ熱分解後の気液状態の水蒸気混合原料aが流入すると、その原料aは、タナ段10の存在により蒸気及び液が適当に接触しながら塔1内を流れて蒸留され、その蒸留成分bは塔頂からクエンチ塔などに送られ、高沸成分の液分は燃料油cとして排出される。
【0003】
このガソリン塔において、その蒸留物が塔1内のタナ段10などの構成部材に液体として滞留することにより重合して付着することは不可避的なものであり、その重合物(ポリマー)が堆積して、塔1内が閉塞するなどの事故が生じると、プラント全体が停止し、何億、大きなプラントでは数十億の損害となる。このため、その堆積を防止する手段が種々考案されており、また、この種のプラントは連続運転が常であり、 例えば、 ガソリン塔1では、2年間連続運転の後、運転を停止して、その洗浄(メンテナンス)を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、コストダウンが叫ばれる今日、ガソリン塔などの蒸留塔においても、洗浄サイクルを3年、4年又はそれ以上と従来より長くすることが望まれている。このとき、長くなっても、上記塔1内の閉塞は絶対に避けなければならない。
【0005】
重合物の堆積を抑制する手段として、従来では、タナ段のトレイの開口率、孔径などを最適なものに設定したり(特許文献1参照)、重合抑制剤を添加したり(特許文献2参照)、濃度調整(特許文献3参照)するもの等がある。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−300903号公報(要約)
【特許文献2】
特開2000−319223号公報(段落0002)
【特許文献3】
特開2001−247510号公報(要約)
【0007】
この発明は、このような実情の下、重合物の堆積を極力抑制する一手段を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、この発明は、液が一個所に滞留すれば、重合し易くなることに着目し、タナ段の孔から噴出する蒸気(ガス)の流れをその滞留部に向け、その蒸気流れでもって、その滞留をなくすようにしたのである。
【0009】
具体的には、塔内にタナ段が適当な間隔で設置され、その塔内に重合性物質を含む原料を流入させ、その原料の蒸気及び液を前記タナ段の存在により適当に接触させながら塔内を流して蒸留する蒸留塔において、前記タナ段に、その孔を流通する前記蒸気の流れが前記液の滞留部に向くようにガイドを設けたのである。
【0010】
上記ガイドの態様としては、蒸気の流れを滞留部に向けるものであれば、いずれでもよいが、例えば、上記孔の周囲を囲む周壁と、その周壁上面を塞ぐ蓋壁とから成り、前記周壁には、上記一定方向に向く開口が形成されたものとし得る。
【0011】
上記滞留部としては、実機のタナ段のトレイにおける観察においては、図7の斜線で示す、塔内壁近傍、トレイの支え用ビーム上などが該当し、それらの個所に向かって蒸気の流れを向ける。
【0012】
このように、ガイドの開口を塔内壁、ビーム上面部などの液滞留し易い部分に向けることにより、トレイの孔から噴出する蒸気がそれらの液滞留し易い部分に流れ、その流れによって滞留が阻止される。滞留がなくなれば、滞留に基づく、重合が抑制される。
【0013】
この様に構成される蒸留塔を用いて、ラジカル重合性物質、アニオン重合性物質、カチオン重合性物質の少なくとも一つを含有する組成物を蒸留することができ、また、アクリル酸、スチレン、オレフィン、カプロラクトンを製造することもでき、さらに、スチレン、メチルスチレン、ジビニルベンゼン、インデン、メチルインデン、ビニルインデン、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フマル酸ジアルキル、イタコン酸ジアルキル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、 塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、ビニルモノマー、アセトアルデヒト、アルデヒド化合物、アミド化合物、カプロラクトンの少なくとも一つを含有する組成物の蒸留を行ない得る。
【0014】
【実施の形態】
この発明の一実施形態を図1乃至図5に示し、この実施形態は、エチレンプラントのガソリン塔に係り、塔1内にタナ段10が適当な間隔で設置され、塔1下部に、分解炉からナフサ熱分解後の水蒸気混合原料aが250℃前後でもって送り込まれ、上部からは蒸留成分bが送り出されてクエンチ塔に至るようになっている。また、塔1下部からは燃料油cが排出され、塔1上部には後工程などからの還流液d”が流入される。
【0015】
タナ段10は、図2及び図3に示すように、塔1内面全周に亘ってサポートリング11がラグ12を介してボルト締め又は溶接によって固定され、サポートリング11内にはサポートビーム13が同じくボルト締め又は溶接により十字状に架設されている。このサポートリング11とサポートビーム13の上に多数の孔14aを形成したトレイ14が載置されてタナ段10が構成されている。トレイ14は、塔1の大きさによって、適宜に分割する。
【0016】
上記トレイ14の適宜な孔14aにはガイド(カバー)16が設けられている。そのガイド16の位置は、図7で示した実機による液滞留部に基づいて適宜に設定し、例えば、図4に示すように、液の滞留が生じる塔内壁近傍及びサポートビーム13上の孔14aのないエリアに、蒸気の流れが向く個所を適宜に選定する。このとき、ガイド17は、蒸気を滞留部に案内できれば、孔14aの周囲に限定されない。
【0017】
そのガイド16は、図5に示すように、孔14aの周囲を囲む周壁17と、その周壁上面を塞ぐ蓋壁18とから成り、その周壁17に、上記滞留部に向く開口19が形成されたものである。その態様としては、同図(a)〜(c)に示すものなどが考えられ、(b)、(c)は両側面の開口19から蒸気fが噴出する。その噴出方向は、周壁17、開口19の形状、向きなどを適宜に変更して、最適なものを採用する。例えば、周壁17に向くガイド16の開口19はその周壁17の接線に対し30度の傾きθを持たせたり、ビーム13上面に向かせるガイド16の開口19の開口度はビーム13の長さ方向に45度の傾きθを持たせる(図4参照)。
【0018】
このガイド16の存在により、塔1内を上昇してトレイ14を流通する蒸気fは、カバー16のある孔14aにおいて、図4矢印で示すように、塔1内壁面に沿う流れ方向に向けられたり、サポートビーム13上の部分に向う流れ方向にされて、それらの部分における液滞留に流れを生じさせてその滞留を防止する。なお、液部分も少なからず孔14aを流通してガイド16によりその流れを規制されて、滞留の抑制に参加する。
【0019】
塔1内の中程には、上下に所要の間隔を置いて、スプレーノズル管21と集液パン22が設けられ、このノズル管21とパン22の間に循環ライン23が形成されている。この循環ライン23には、気液分離器24、ポンプ25、ストレーナー26、熱交換器27が介設されており、ポンプ25の駆動により、パン22上の液体dが気液分離器24、ストレーナー26、熱交換器27を通ってノズル管21から塔1内に噴霧される。
【0020】
なお、図6に示すように、サポートリング11及びサポートビーム13にも孔15を形成し、その孔15から液をそれらの下面に流して液の滞留を防ぐものにおいても、その液を滞留部に確実に導びくために、この発明のガイドを採用することもできる。
【0021】
この実施形態は、ガソリン塔の場合であったが、他の蒸留塔、例えば、エチレン塔、プロピレン塔などにおいても、そのタナ段に、この発明の効果を得ることができることは勿論である。また、シクロヘキサン硼酸酸化プロセスにおけるタナ段型シクロヘキサン吸収塔などにおいてもこの発明を採用し得る。
【0022】
【発明の効果】
この発明は、以上のようにして、液が滞留し易い個所に、液流れを生じるようにしたので、滞留が生じにくく、このため、重合を抑制でき、安定した長期間の操業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の概略図
【図2】同実施形態の要部切断正面図
【図3】同実施形態の部分斜視図
【図4】同実施形態のトレイの平面図
【図5】同実施形態のガイドの各例の斜視図
【図6】他の実施形態のトレイを除去した部分斜視図
【図7】タナ段トレイ上の液滞留部説明図
【符号の説明】
1 ガソリン塔
10 タナ段
11 サポートリング
13 サポートビーム
14 トレイ
14a トレイの孔
15 孔
16 ガイド
17 ガイド周壁
18 ガイド蓋壁
19 ガイド開口
a 蒸気混合原料
b 蒸留成分
c 燃料油
f 蒸気
Claims (3)
- 塔内にタナ段が適当な間隔で設置され、その塔内に重合性物質を含む原料を流入させ、その原料の蒸気及び液を前記タナ段の存在により適当に接触させながら塔内を流して蒸留する蒸留塔において、
上記タナ段に、その孔を流通する上記蒸気の流れが前記液の滞留部に向くようにガイドを設けたことを特徴とする蒸留塔。 - 上記ガイドは、上記孔の周囲を囲む周壁と、その周壁上面を塞ぐ蓋壁とから成り、前記周壁には、上記一定方向に向く開口が形成されたものであることを特徴とする請求項1記載の蒸留塔。
- 上記ガイドにより、上記蒸気の流れを塔内壁に沿うものとしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の蒸留塔。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002297791A JP2004130232A (ja) | 2002-10-10 | 2002-10-10 | 蒸留塔 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002297791A JP2004130232A (ja) | 2002-10-10 | 2002-10-10 | 蒸留塔 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004130232A true JP2004130232A (ja) | 2004-04-30 |
Family
ID=32287402
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002297791A Pending JP2004130232A (ja) | 2002-10-10 | 2002-10-10 | 蒸留塔 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004130232A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005336122A (ja) * | 2004-05-28 | 2005-12-08 | Mitsubishi Chemicals Corp | (メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルの製造方法 |
JP2009209649A (ja) * | 2008-03-06 | 2009-09-17 | Chiyoda Kako Kensetsu Kk | 塔槽類の胴板の部分更新工法 |
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KR20160060747A (ko) * | 2013-09-25 | 2016-05-30 | 린데 악티엔게젤샤프트 | 주요한 정류 컬럼에서 크래킹 가스 스트림을 세정하기 위한 방법 |
-
2002
- 2002-10-10 JP JP2002297791A patent/JP2004130232A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2005115963A1 (ja) * | 2004-05-28 | 2005-12-08 | Mitsubishi Chemical Corporation | (メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルの製造方法 |
CN100427451C (zh) * | 2004-05-28 | 2008-10-22 | 三菱化学株式会社 | (甲基)丙烯酸或(甲基)丙烯酸酯的制备方法 |
JP2009209649A (ja) * | 2008-03-06 | 2009-09-17 | Chiyoda Kako Kensetsu Kk | 塔槽類の胴板の部分更新工法 |
US8745833B2 (en) | 2008-03-06 | 2014-06-10 | Chiyoda Corporation | Method of partially replacing shell plate of tower or vessel |
JP2013244464A (ja) * | 2012-05-25 | 2013-12-09 | Kureha Corp | 充填塔用再分散器、充填塔及び塩化ビニリデンモノマーの蒸留方法 |
KR20160060747A (ko) * | 2013-09-25 | 2016-05-30 | 린데 악티엔게젤샤프트 | 주요한 정류 컬럼에서 크래킹 가스 스트림을 세정하기 위한 방법 |
JP2016536375A (ja) * | 2013-09-25 | 2016-11-24 | リンデ アクチエンゲゼルシャフトLinde Aktiengesellschaft | 石油精製塔におけるクラッキングガス流の精製方法 |
KR102205408B1 (ko) | 2013-09-25 | 2021-01-19 | 린데 악티엔게젤샤프트 | 주요한 정류 컬럼에서 크래킹 가스 스트림을 세정하기 위한 방법 |
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