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JP2004123678A - 高純度ラクトンアクリレートおよびラクトンメタクリレートの製造方法 - Google Patents

高純度ラクトンアクリレートおよびラクトンメタクリレートの製造方法 Download PDF

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JP2004123678A JP2002294058A JP2002294058A JP2004123678A JP 2004123678 A JP2004123678 A JP 2004123678A JP 2002294058 A JP2002294058 A JP 2002294058A JP 2002294058 A JP2002294058 A JP 2002294058A JP 2004123678 A JP2004123678 A JP 2004123678A
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methacrylate
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Tadashi Kikukawa
菊川 正
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Abstract

【課題】非効率的なカラムによる精製工程を経ずに、超高度集積回路用レジストの原材料である、高純度のラクトンアクリレートおよびラクトンメタクリレートを得るための製造方法であって、特に、非常に安定性の低いラクトンアクリレートおよびラクトンメタクリレートを得るのに好適な製造方法を提供する。
【解決手段】ラクトン化合物とアクリル酸ハライドまたはメタクリル酸ハライドとの反応により得られた粗ラクトンアクリレートまたは粗ラクトンメタクリレートに、連続的に超純水を加え、続いて連続的に有機溶媒を加えて液−液抽出することにより、高純度のラクトンアクリレートまたはラクトンメタクリレートを得る。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超高度集積回路用レジストの原材料として使用する、高純度ラクトンアクリレートおよびラクトンメタクリレートを、簡便な方法で得るための製造方法に関する。
ラクトン系モノマーは、超高度集積回路用であるArF線レーザー(波長193nm)対応レジストの原材料として近年使用されており、該レジストは0.01μmレベルの高精細パターン形成が可能な化学増幅型レジストである。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置等のデバイスの超高集積化に伴い、近年、0.01μmレベルの高精細パターン形成が可能な、超高度集積回路用であるArFレーザー対応レジストの開発が盛んに行われている。
このようなレジストの中で、アダマンチル系モノマーを含む化学増幅型レジストやラクトン系モノマーを含む化学増幅型レジストの開発が行われており、現在、アダマンチル系モノマーとラクトン系モノマーの共重合体から得られるレジスト材料が、ArFレーザー対応レジストとして高性能を示すことが認められている。これまで、種々のアダマンチル系モノマーおよびラクトン系モノマーの開発が行われているが、ラクトン系モノマーとしては、六員環ラクトン骨格を有するもの(特許文献1参照)および五員環ラクトン骨格を有するもの(特許文献2参照)がある。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−290274号公報
【特許文献2】
特開2002−006502号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
アダマンチル系モノマーに関しては、化学メーカー各社により合成の工業化のための検討が行われてきている。しかし、ラクトン系モノマーに関しては、いずれも安定性等の問題で精製するのに高度な技術を要しており、非常に高価な材料となっている。反応工程中に生成した不純物を除き、化合物を高純度に精製する方法としては、従来からカラムによる精製が行われているが、カラムによる精製は、非常に時間がかかり非効率的であるばかりでなく、カラム精製に使用する抽出溶媒の検討も困難である。また、大量の有機溶媒やシリカゲルを必要とするため、工業化の際、環境面やコスト面で問題を残す。
本発明はこのような課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、非効率的なカラムによる精製工程を経ずに、超高度集積回路用レジストの原材料である高純度ラクトンアクリレートおよびラクトンメタクリレートの製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために成された本発明に係る方法は、式(I)
【化3】
Figure 2004123678
(式中、n=1または2で、R=HまたはCHを表す。OHはラクトン環のα位またはβ位に位置し、Rはラクトン環のα位またはβ位に位置する)で示されるラクトン化合物とアクリル酸ハライドまたはメタクリル酸ハライドとの反応により得られた粗ラクトンアクリレートおよび粗ラクトンメタクリレートに超純水を連続的に加えて、無機イオンおよび水に可溶な有機塩基またはそれらの塩を除去し、続いて有機溶媒を連続的に通して液−液抽出することを特徴とする、式(II)
【化4】
Figure 2004123678
(式中、n=1または2で、R=HまたはCHを表す。(メタ)アクリル基はラクトン環のα位またはβ位に位置し、Rはラクトン環のα位またはβ位に位置する)で表される、高純度ラクトンアクリレートおよびラクトンメタクリレートの製造方法である。
本発明の方法は、精製時に高い温度での加熱を行わないため、構造的に不安定で蒸留等による精製の困難な、ラクトン環のβ位に置換基を有するラクトンアクリレートおよびラクトンメタクリレートの製造に特に適している。
【0006】
【発明の実施の形態】
式(I)で示されるラクトン化合物は、n=1または2のラクトン化合物、すなわちγ−ブチロラクトン類またはδ−バレロラクトン類を表し、Rは、水素またはメチル基を表す。
【0007】
アクリル酸ハライドおよびメタクリル酸ハライドのハロゲンは塩素や臭素などであり、具体的なアクリル酸ハライドおよびメタクリル酸ハライドとしては、アクリロイルクロリド、メタクロイルクロリド、アクリロイルブロミド、メタクロイルブロミドなどが挙げられる。
【0008】
粗ラクトンアクリレートおよび粗ラクトンメタクリレートは、一般的な方法に従い、窒素気流下で、反応溶媒として塩化メチレン、ジクロロエタン、テトラヒドロフランなどの一般的な溶媒を用いて、δ−バレロラクトン類またはγ−ブチロラクトン類とアクリル酸ハライドまたはメタクリル酸ハライドとを反応させることにより得られる。反応により生じるハロゲン化水素を除くための脱ハロゲン化水素剤としては、トリエチルアミン、トリメチルアミン、ピリジンなどの有機アミンを用いることができる。
【0009】
液−液抽出は、目的化合物を含む溶液に、これと混合しない第二の溶液を加え、第一の溶液中の特定の物質を液−液界面を通じて第二の溶液中に移動させ、分離回収するもので、例えば、有機溶媒と水を用いて行われる。本発明では、この手段を用いて、高純度の目的化合物を得ることを特徴としている。
工業的に目的化合物の生産を行う場合には、ミキサーセトラーなどの一般的な連続抽出装置を用いることができる。実験室的に行う場合には、分液ロートや図1のような簡単な連続抽出装置を用いることができる。
【0010】
具体的には、ラクトン化合物とアクリル酸ハライドまたはメタクリル酸ハライドとの反応により得られる粗ラクトンアクリレートまたは粗ラクトンメタクリレートに、超純水続いてイソプロピルエーテルなど所定の有機溶媒を加えて、連続抽出を行う。抽出有機溶媒には、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、メチレンクロライド、酢酸エチルのうち、1又は2以上を組み合わせた溶媒を用いることができる。この際、目的化合物が比較的溶解しにくい溶媒を選択することが重要である。
【0011】
実験室的な抽出操作について、図1により説明する。粗ラクトンアクリレートまたは粗ラクトンメタクリレート反応溶液10、イオン交換水12、有機溶媒11を還流冷却管13および撹拌子14を備えた反応容器15に入れ、磁気撹拌機17により撹拌する。反応容器15は投げ込みヒーター18により加熱される容器16と接続される。有機溶媒11を反応容器15でオーバーフローするような量に調節すると、有機溶媒11に溶解してラクトンアクリレートまたはラクトンメタクリレートが徐々に容器16に移る。容器16は所定の温度に加熱されているため、容器16に移った有機溶媒11は蒸発し、還流冷却器13により冷却されて、再び反応容器15に戻る。このようにして、抽出が行われ、純度の高いラクトンアクリレートまたはラクトンメタクリレートを得ることができる。
【0012】
この後、抽出操作により得られる有機溶液を濃縮して、濃縮により得られる粘稠な液体を所定の有機溶媒に溶解し、−25℃以下に冷却することによって、再結晶化を行う。その結果、高純度のラクトンアクリレートまたはラクトンメタクリレートが得られる。再結晶化には、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、メチレンクロライド、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールのうち、1又は2以上を組み合わせた溶媒を用いることができる。
【0013】
工業化した際は、図2のような装置を用いて、抽出から再結晶化までの一連の操作を連続して行うことができる。抽出槽21に粗ラクトンアクリレートまたは粗ラクトンメタクリレートを入れ、続いて超純水および有機溶媒注入管31より超純水を連続的に撹拌装置25aの撹拌下注入する。オーバーフローした水は廃棄口33を通じて廃棄する。この操作により水溶性の無機塩基および有機塩基を除去することができる。なお、抽出槽21と受器22をつなぐ管の間には三方コック32を設け、水で抽出作業を行う際は三方コック32において受器22の方向を閉じることにより、受器22へは水が入らないようにする。続いて超純水および有機溶媒注入管31より有機溶媒を連続的に注入すると、ラクトンアクリレートまたはラクトンメタクリレートを含んだ溶液が徐々に受器22に移る。この際、三方コック32は抽出槽21と受器22がつながるような方向に向け、廃棄口33の方向は閉じることにより、ラクトンアクリレートまたはラクトンメタクリレートを含んだ溶液は受器22のみに流れる。この溶液を移送ポンプ26aにより濃縮および冷却槽23に移し、撹拌装置25bにより撹拌しながら、ヒーター30により加熱し、濃縮する。続いて濃縮及び冷却槽23を冷却装置28により冷却を行いながら溶液を結晶化させる。この結晶化させた溶液を濾過装置34に通して結晶化溶媒を冷却下除去した後、得られた結晶を減圧乾燥する。これによって得られた結晶は室温に戻すと液化するので、濾過装置34を通し、保管容器に移す。このようにして高純度なラクトンアクリレートまたはラクトンメタクリレートが得られる。なお、冷却槽24で濃縮された溶媒は、超純水および有機溶媒注入管31を通して再利用することができる。
【0014】
【発明の効果】
反応工程中に生成した不純物を除き、化合物を高純度に精製する方法として現在行われている非効率的なカラムによる精製工程を経ずに、超高度集積回路用レジストの原材料である高純度のラクトンアクリレートおよびラクトンメタクリレートを得ることが可能となる。特に、構造的に不安定で、蒸留等による精製の困難な、ラクトン環のβ位に置換基を有する高純度のラクトンアクリレートおよびラクトンメタクリレートを得るのに適している。
本発明により、工業的に容易に高純度のラクトンアクリレートおよびラクトンメタクリレートが得られるようになる結果、超高度集積回路用レジストが安価で供給されることとなる。それにより、安価な超高集積デバイスが市場に供給され、コンピュータの低廉化ひいては情報化社会の更なる発展に寄するものと考えられる。
【0015】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0016】
【実施例1】
メバロニックラクトンの合成方法
メバロニックラクトンメタクリレートの合成に用いる、メバロニックラクトンは、特開2000−290274に開示された方法により合成を行った。
【0017】
粗メバロニックラクトンメタクリレートの合成(重合物を含む)
温度計、滴下ロートおよび撹拌器を取り付けた10Lフラスコに、N気流下で、898gのメバロニックラクトン、8LのCHCl及び1032.5gのトリエチルアミンを撹拌しながら加えた。次に反応容器を−50℃まで冷却し、−50℃に保ちながら、865gのメタクリルクロライドを滴下ロートにより徐々に滴下した。−50℃で一晩撹拌した後、反応溶液を濾過し、残渣を酢酸エチルとヘキサン混合溶媒2.5Lで洗浄した。洗浄液と濾液とをあわせ、これに氷水と1NのHClを加えて、PHが4になるように調整した。これにヘキサン5Lを加えた後、有機層と水層に分け、水層を酢酸エチルで洗浄した後、洗浄した液を有機層に加えた。この有機層を飽和食塩水3Lで2回洗浄した後、濃縮し、1090gの粗メバロニックラクトンメタクリレートを得た。この粗メバロニックラクトンメタクリレート0.1gを、10ccのメタノールに滴下することにより、粗メバロニックラクトンメタクリレートおよびその重合物を含む白濁溶液を得た。
【0018】
高純度メバロニックラクトンメタクリレートの単離
液−液抽出には図1の装置を用いた。この反応容器15に、[0017]で得られた反応混合物20g、超純水20mLを加えてこれを撹拌し、容器16にはイソプロピルエーテル(IPE)/ヘキサン(HEX)=4/6の混合溶媒50mLを加えてこれを撹拌しながら加熱することにより、連続抽出を行った。連続抽出により得られた容器16の有機溶液を濃縮すると、17.6gの粘稠液が得られた。これに同量のIPEを加え溶解し、−30℃以下に冷却すると、溶液中に白色固体が生じた。冷却したグラスフィルターでこれを濾過し、冷却したIPEで洗浄することにより、14.2g(収率71%)のメバロニックラクトンメタクリレートが得られた。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で純度を測定したところ、97%以上の純度であった。
【0019】
【実施例2】
メバロニックラクトンの合成方法
メバロニックラクトンメタクリレートの合成に用いる、メバロニックラクトンは、特開2000−290274に開示された方法により合成を行った。
【0020】
粗メバロニックラクトンメタクリレートの合成(重合物を含まない)
温度計、滴下ロートおよび撹拌器を取り付けた10Lフラスコに、N雰囲気下で、898gのメバロニックラクトン、8LのCHCl及び1032.5gのトリエチルアミン、メバロニックラクトンに対して100ppmのフェナチジンまたはジ−t−ブチル−p−クレゾールを撹拌しながら加えた。次に反応容器を−50℃まで冷却し、−50℃に保ちながら、865gのメタクリルクロライドを滴下ロートにより徐々に滴下した。−50℃で一晩撹拌した後、反応溶液を濾過し、100ppmのp−メトキシフェノールを加えた酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒2.5Lで、残渣を洗浄した。洗浄液と濾液とをあわせ、これに氷水と1NのHClを加えて、PHが4になるように調整した。これにヘキサン5Lを加えた後、有機層と水層に分け、水層を酢酸エチルで洗浄し、洗浄した液を有機層に加えた。この有機層を飽和食塩水3Lで2回洗浄した後、濃縮し、950gの粗メバロニックラクトンメタクリレートを得た。この粗メバロニックラクトンメタクリレート0.1gを、10ccのメタノールに滴下し、透明溶液を得た。この粗メバロニックラクトンメタクリレート中には、重合物は含まれなかった。
【0021】
高純度メバロニックラクトンメタクリレートの単離
液−液抽出には図1の装置を用いた。反応容器15に、[0020]で得られた反応混合物20g、超純水20mLを加えてこれを撹拌し、容器16にはイソプロピルエーテル(IPE)/ヘキサン(Hex)=4/6の混合溶媒50mLを加えてこれを撹拌しながら加熱することにより、連続抽出を行った。連続抽出により得られた容器16の有機溶液を濃縮すると、18g(収率90%)の粘稠液が得られた。これに同量のメタノールを加え溶解し、−30℃以下に冷却すると、溶液中に白色固体が生じた。冷却したグラスフィルターでこれを濾過し、冷却したメタノールで洗浄することにより、15g(収率75%)のメバロニックラクトンメタクリレートの結晶が得られた。HPLCで純度を測定したところ、97.5%以上の純度であった。
【0022】
【実施例3】
メバロニックラクトンの合成方法
メバロニックラクトンメタクリレートの合成に用いる、メバロニックラクトンは、特開2000−290274に開示された方法により合成を行った。
【0023】
粗メバロニックラクトンメタクリレートの合成(重合物を含まない)
温度計、滴下ロートおよび撹拌器を取り付けた10Lフラスコに、N雰囲気下で、898gのメバロニックラクトン、8LのCHCl及び1032.5gのトリエチルアミン、メバロニックラクトンに対して100ppmのフェナチジンまたはジ−t−ブチル−p−クレゾールを撹拌しながら加えた。次に反応容器を−50℃まで冷却し、−50℃に保ちながら、865gのメタクリルクロライドを滴下ロートにより徐々に滴下した。−50℃で一晩撹拌した後、反応溶液を濾過し、100ppmのp−メトキシフェノールを加えた酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒2.5Lで、残渣を洗浄した。洗浄液と濾液とをあわせ、これに氷水と1NのHClを加えて、PHが4になるように調整した。これにヘキサン5Lを加えた後、有機層と水層に分け、水層を酢酸エチルで洗浄し、洗浄した液を有機層に加えた。この有機層を飽和食塩水3Lで2回洗浄した後、濃縮し、950gの粗メバロニックラクトンメタクリレートを得た。この粗メバロニックラクトンメタクリレート0.1gを、10ccのメタノールに滴下し、透明溶液を得た。この粗メバロニックラクトンメタクリレート中には、重合物は含まれなかった。
【0024】
高純度メバロニックラクトンメタクリレートの単離
[0023]で得られた反応混合物20gに超純水を通し、水に可溶な無機塩基および有機塩基を除去した。続いてメチルシクロヘキサン/t−ブチル−メチルエーテル=1/1の混合溶媒を用いて連続抽出を行った。容器16の有機溶液を濃縮後、これに同量のメチルシクロヘキサン/t−ブチル−メチルエーテル=1/1の混合溶媒を加え溶解し、−30℃以下に冷却すると、溶液中に白色固体が生じた。冷却したグラスフィルターでこれを濾過し、冷却したメチルシクロヘキサン/t−ブチル−メチルエーテル=1/1の混合溶媒で洗浄することにより、16g(収率80%)のメバロニックラクトンメタクリレートの結晶が得られた。HPLCで純度を測定したところ、97%以上の純度であった。このようにして得られたメバロニックラクトンメタクリレートは蒸留が可能で、その沸点は80〜85℃/70Paであった。
【0025】
【比較例1】
高純度メバロニックラクトンメタクリレートの単離
[0017]で得られた反応混合物20gにメタノール溶液20mLを加えて冷却し、直接再結晶化を試みた。しかし、−70℃以下に冷却しても結晶化しなかった。反応混合物が、晶化させるのに十分な純度のメバロニックラクトンメタクリレートではないことがわかった。
【0026】
【比較例2】
高純度メバロニックラクトンメタクリレートの単離
[0017]で得られた粗メバロニックラクトンメタクリレートの高真空下での蒸留を試みた。しかし、加熱により化合物が分解し、蒸留による精製は困難であることがわかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実験室レベルの連続液−液抽出装置の例
【図2】工業化した際の精製装置の例
【符号の説明】
10…反応混合物
11…有機溶媒
12…超純水
13…還流冷却器
15…反応容器
21…抽出槽
23…濃縮および冷却槽
24…冷却槽

Claims (3)

  1. 式(I)
    Figure 2004123678
    (式中、n=1または2で、R=HまたはCHを表す。OHはラクトン環のα位またはβ位に位置し、Rはラクトン環のα位またはβ位に位置する)で示されるラクトン化合物と、アクリル酸ハライドまたはメタクリル酸ハライドとの反応により得られた粗ラクトンアクリレートまたは粗ラクトンメタクリレートに、連続的に超純水を加え、続いて連続的に有機溶媒を加えて、液−液抽出する
    ことを特徴とする、式(II)
    Figure 2004123678
    (式中、n=1または2で、R=HまたはCHを表す。(メタ)アクリル基はラクトン環のα位またはβ位に位置し、Rはラクトン環のα位またはβ位に位置する)で表される、高純度ラクトンアクリレートまたはラクトンメタクリレートの製造方法。
  2. 液−液抽出に使用する有機溶媒が、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、メチレンクロライド、酢酸エチルのうち、1又は2以上を組み合わせた溶媒であることを特徴とする、請求項1記載の高純度ラクトンアクリレートまたはラクトンメタクリレートの製造方法。
  3. 液−液抽出により得られたラクトン系モノマー精製物を、更にa)ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、メチレンクロライド、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールのうち、1又は2以上を組み合わせた溶媒を用いて、
    b)−25℃以下で結晶化させる
    ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の高純度ラクトンアクリレートまたはラクトンメタクリレートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007191449A (ja) * 2006-01-20 2007-08-02 Nippon Shokubai Co Ltd アクリル酸の製造方法
JP2010111604A (ja) * 2008-11-05 2010-05-20 Osaka Organic Chem Ind Ltd 六員環ラクトン(メタ)アクリル酸エステルの精製方法

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