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JP2004107198A - Glass for laser beam machining - Google Patents

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JP2004107198A
JP2004107198A JP2003199895A JP2003199895A JP2004107198A JP 2004107198 A JP2004107198 A JP 2004107198A JP 2003199895 A JP2003199895 A JP 2003199895A JP 2003199895 A JP2003199895 A JP 2003199895A JP 2004107198 A JP2004107198 A JP 2004107198A
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JP
Japan
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glass
mol
laser
tio
processing
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JP2003199895A
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Hirotaka Komochi
小用 広隆
Keiji Tsunetomo
常友 啓司
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide glass for laser beam machining which is capable of being machined to extend to the inside of the glass such as to be penetrated by the laser machining using ablation or vaporization by absorbed laser beam energy with precision machining and has small thermal expansion coefficient. <P>SOLUTION: The glass for laser beam machining contains titanium in an atomic, colloidal or ionic form and has a composition in the following range. That is, 60-79 mol% in total of net work-forming oxides (SiO<SB>2</SB>, B<SB>2</SB>O<SB>3</SB>), 5-20 mol% in total of intermediate oxides (Al<SB>2</SB>O<SB>3</SB>, TiO<SB>2</SB>) and 5-20 mol% in total of modifying oxides (Li<SB>2</SB>O, Na<SB>2</SB>O, K<SB>2</SB>O, Rb<SB>2</SB>O, Cs<SB>2</SB>O, MgO, CaO, SrO, BaO). Where, it is essential to contain 5-20 mol% TiO<SB>2</SB>. It is preferable that total amount of the intermediate oxides is ≤90% of total amount of the modifying oxides. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ加工用ガラスに関し、特にレーザ加工に適したガラス組成を有するガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザ光のエネルギーを用いた材料加工技術は、近年、微細加工の領域に進展しつつある。
マスクパターンを用いた加工技術においては、パターニング技術の発展やレーザの短波長化により、加工可能な長さがマイクロメートルからさらに短い、ナノメートルの領域に入っている。
他方、レーザを用いた直接加工もレーザ光のパルス幅の短縮化、短波長化を進めた結果、ポリイミド等の有機物や金属の加工においては、マイクロメートルの領域で加工が進められている。
【0003】
また、レーザを用いた穴開けなどの加工は、熱加工からアブレーション加工へと進展している。アブレーションは、きわめて狭いパルス幅のレーザ光を照射することで、短時間の内に照射部位の材料を溶融から蒸発にまで移行させる現象である。パルス幅の長短によってビーム照射部位の周辺への熱的影響の程度が異なる。熱拡散が起こる前にビームの照射が終了するような超短パルスレーザを用いた加工では、ほとんど熱影響層が発生しない、精密で微細な穴開けが可能になる。
【0004】
しかし、実際の加工に用いられているレーザの多くはパルス幅がナノ秒オーダ以上であり、これでは熱の影響は避けられないので、紫外光による光化学反応を利用している。エキシマレーザ等の短波長のレーザ光は、1光子当たりのエネルギーが大きいために、分子骨格を形成している化学結合を切断することができる。
【0005】
上述のように、従来は照射するレーザの波長やパルス幅などを選択することで微細加工を可能にしてきたが、レーザを照射する材料を改良するという観点ではあまり検討が進んでいない。光学的応用には透明材料であるガラスの加工が重要である。例えば、レーザ加工に適したガラスを提供するため、ガラスへ銀をイオン交換で導入することにより、レーザの加工しきい値を低減させ、クラックの発生しにくいガラスを提供する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−217237号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、多くのアルカリ金属を含むガラスでは、銀イオン交換によって銀イオンを内部に導入できるものの、銀イオンはガラス表面近傍で還元され、ガラス内部への拡散が阻害されるという現象が生じる。このため有効なレーザ加工領域がガラス表面近傍に限られ、ガラス板に貫通孔を開けるなどガラス内部に及ぶ加工は依然として困難である。また、イオン交換速度が遅く、ガラス内部までイオンを到達させることが困難であるという問題もあった。
【0008】
また、銀イオン交換により作製したレーザ加工用ガラスは、アルカリ金属やアルカリ土類金属を多く含むために、その熱膨張係数が大きい、という問題があった。レーザ加工においては、レーザ照射部に熱が発生するために、レーザ照射部およびその近傍は熱膨張の差による応力が生じ、変形が起こる。ガラスの熱膨張係数が大きいと、レーザの照射中と照射後では加工部の大きさが変わるので、加工部の寸法精度が悪化することもある。
【0009】
また、光学素子は通常、温度変化によって生じる寸法変化の小さいことが望ましい。上記のような寸法変化は光学素子の特性変動を引き起こす、という問題もある。
上記課題を解決するために、本発明ではガラスを貫通するようなガラス内部にいたるレーザ加工が可能で、かつ従来に比べてその熱膨張係数が小さいレーザ加工用ガラスを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のガラスは、吸収したレーザ光エネルギーによるアブレーションまたは蒸発により加工が可能である。
本発明のガラス組成は次の条件を満たす。
60≦(SiO+B)≦79モル%
5≦(Al+TiO)≦20モル%
5≦(LiO+NaO+KO+RbO+CsO+MgO+CaO+SrO+BaO)≦20モル%
ただし、5≦TiO≦20モル%とする。
このレーザ加工用ガラスは、チタンを原子、コロイドまたはイオンの形態で含むことが好ましい。
【0011】
上記の組成のガラスにおいては、SiOとBはガラスの網目形成酸化物であり、ガラスとしての骨格を形成する。SiOとBの合計量が79モル%を超えるとガラスの溶融が困難になるので、この合計量は79モル%以下が好ましい。
また、修飾酸化物であるLiO、NaO、KO、RbO、CsO、MgO、CaO、SrO、またはBaOは、ガラスの網目構造を一部破壊するので、高温での粘性を弱めることや粘性の温度傾斜を緩くするために用いられる。この効果が現れ易くするために、修飾酸化物の合計量は5モル%以上が好ましい。
【0012】
AlとTiOは中間酸化物であり、網目形成酸化物であるSiOおよびBと、修飾酸化物であるLiO、NaO、KO、RbO、CsO、MgO、CaO、SrO、およびBaOのバランスに応じて、網目形成酸化物としても修飾酸化物としてもガラス中で存在することができる。特にTiOは、レーザによる加工しきい値を下げるために必要な成分であり、5モル%以上とすることが好ましい。
また、AlとTiOとの合計量が修飾酸化物の合計量を超えるとガラス化し難いので、AlとTiOとの合計量は20モル%以下とすることが好ましい。
【0013】
また上記の組成のガラスにおいては、網目形成酸化物であるSiOおよびBの成分を多くし、修飾酸化物であるLiO、NaO、KO、RbO、CsO、MgO、CaO、SrO、およびBaOをできるだけ少なくすることによって、その熱膨張係数を小さくすることを可能とした。
このように網目形成酸化物であるSiOおよびBの成分を多くするために、SiOとBの合計量は60モル%以上とした。また、修飾酸化物であるLiO、NaO、KO、RbO、CsO、MgO、CaO、SrO、およびBaOをできるだけ少なくするために、これらの合計量は20モル%以下とした。
【0014】
上記組成の範囲内で、
(Al+TiO)/(LiO+NaO+KO+RbO+CsO+MgO+CaO+SrO+BaO)≦0.9
の条件を満たすことが、より均一なガラスを一般的な溶融方法で得るために望ましい。
【0015】
さらに、つぎの範囲
70≦(SiO+B)≦79モル%
10≦TiO≦15モル%
10≦NaO≦15モル%
を満たすガラス組成が熱膨張係数の低減、レーザ加工性の向上の両方の観点から最も望ましい。
【0016】
ここで、網目形成酸化物であるSiOおよびBの合計量を70モル%以上とし、修飾酸化物であるNaOを15モル%以下とすることにより、熱膨張係数をさらに低下させることができる。
また、レーザによる加工しきい値を下げるために必要な成分であるTiOを10モル%以上とすることにより、レーザ加工性をさらに向上させることができる。ただし、TiOが修飾酸化物であるNaOよりも多いとガラス化し難いので、TiOは15モル%以下とすることが好ましい。
また、網目形成酸化物であるSiOおよびBの合計量を70モル%以上としたため、修飾酸化物であるNaOは10モル%以上とすることが好ましい。修飾酸化物を多くすることにより、高温での粘性を弱めることや粘性の温度傾斜を緩くするためである。
【0017】
レーザ光を吸収した際にガラスの構造の変化もしくは吸収率の変化が生じ、アブレーションあるいは蒸発が生じる。上記本発明の組成のガラスは、その現象を生じさせ加工を行うのに必要なエネルギーが小さいので、その加工しきい値が低い。また、本発明のレーザ加工用ガラスはイオン交換などによるガラスの改質を行わず、必要な組成を溶融によって得るため厚さ方向に実質的に均一とすることができる。このため、ガラス表面近傍の加工に留まらず、ガラス板に貫通孔を開けるなどガラス内部に及ぶ加工も容易に行うことができる。ここで、「厚さ方向に実質的に均一」とは、ガラスの内部までレーザ加工ができる程度にガラス組成が均一であることをいう。
【0018】
また、本発明のガラスは、熱膨張係数が100×10−7−1以下であることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の目的は、ガラスのレーザ加工性の改善にあり、さらにその低いエネルギーによる加工が、ガラス表面から内部に亘って行えることにある。そのため、均一なガラスを作製する必要があるが、均一なガラスができるかどうかは、実際に溶融、キャスト、徐冷を行うことによって確かめた。
【0020】
(ガラスの製造方法)
作製するガラスが200gになるように原材料の調合を行った。これを白金のるつぼに移した後に、1500℃程度に昇温した溶融炉に投入し、6時間保持した。この6時間の間に、数回、攪拌を行った。キャストは鉄板の上にガラスを流し出すことで行い、直ちに約500℃に昇温した徐冷炉に投入し、30分所定の温度に保持した後に16時間かけて室温まで徐冷した。このようにして得られたガラスブロックを一般的な方法で切断研磨し、板状で表面が平滑なレーザ加工用ガラス試料を準備した。
【0021】
(レーザ照射による加工しきい値の測定)
レーザ光照射によるガラス基板の加工は図1に示すようなレーザ光照射装置1を用い、以下のようにして行った。
レーザ光源12から出射されたレーザ光10は、レンズ(図示しない)で絞られて、試料ステージ24上の試料ホルダ22に固定されたガラス試料20に照射される。アッテネータ50は、それを通過するレーザ光のエネルギーを変える装置であり、マイクロメータ(図示しない)を操作することにより、通過するレーザ光10のエネルギーを調整することができる。このアッテネータ50によりエネルギーを調整されたレーザ光10がガラス試料20に照射される。
【0022】
試料ステージ24は、レーザ光10の光軸と平行な方向に1軸、レーザ光10の光軸に垂直な面内に2軸の3次元的に自由に移動させることができるステージである。試料ステージ24の移動は電気信号によって行うことができ、予め定めたように制御が可能である。
【0023】
また、試料ホルダ22はレーザ光10の光軸方向に対して自由に傾けることができる。レーザ光10の種類は、レーザ光源12を変えることで、Nd:YAGレーザの第3高調波(波長355nm)、第4高調波(波長266nm)とKrFエキシマレーザ(波長248nm)のレーザ光を選択することができる。また、マスク(図示しない)を必要に応じてガラス試料20近傍の光軸上に入れることによりレーザ光の径あるいはサイズを変更した。
【0024】
レーザによる加工しきい値の測定は、以下のようにして行った。レーザ光10としてはNd:YAGレーザの波長266nmおよび355nmの紫外光を用いた。このレーザの繰り返し周波数は20Hzで、パルス幅は5〜8nmである。レーザ光10は焦点距離100mmのレンズ(図示しない)で集光し、試料ステージ24上の試料ホルダ22に固定したガラス試料20に照射した。照射時間は照射シャッタ30で制御し、2秒とした。
【0025】
レーザ光10のエネルギーは照射シャッタ30を閉じた状態で、パワーメータ40をレーザ光10の光路に入れて測定した。このエネルギーをアッテネータ50により種々変えて試料に照射し、アブレーションが起こる限界のエネルギーを求め、加工しきい値とした。
【0026】
なお、レーザ光源12は高エネルギービームを発生するので、安全確保のため、遠隔操作可能とし、レーザ光源12への電源・冷却水供給装置14をリモートコントローラ16により操作するとよい。特に図示していないが、レーザ光源12自身もシャッタを内蔵し、これも遠隔操作が可能である。またガラス試料20を透過したレーザ光はビームダンパ18で吸収する。
【0027】
(熱膨張係数の測定)
熱膨張係数の測定は、日本工業規格のJIS R3103にて行った。
【0028】
以下、本発明を用いた実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例]
本発明のレーザ加工用ガラスの実施例1〜12の組成は表1に示す通りである。各成分の組成は次の範囲にある。
・網目形成酸化物(SiO、B):60〜79モル%
・中間酸化物(Al、TiO):5〜20モル%
ただし、TiOは5〜20モル%含有していることが必須である。
・修飾酸化物(LiO、NaO、KO、MgO、CaO、SrO、BaO):5〜20モル%
本発明のレーザ加工用ガラスは不可避的な微量の不純物を除いて、実質的に上記の組成物のみからなるとよい。
【0029】
【表1】

Figure 2004107198
【0030】
上記組成のレーザ加工用ガラス試料に、照射エネルギーを変えながら波長266nm、355nmのレーザ光をそれぞれ照射した。この結果、得られた加工しきい値を表1に示す。
両波長の場合とも、TiOの濃度が増大するほど、加工しきい値が顕著に減少していることがわかる。しかし、網目形成酸化物や修飾酸化物の組成には殆ど依存しない。
【0031】
図2は発明者らが試験した各種組成について、AlおよびTiOの総量とNaOの量との関係をプロットし、各組成のガラス化状態を示している。図よりNaOに代表される修飾酸化物の量を少なくし過ぎると分相、失透が発生してしまうため、均一なガラスが作製できなくなることがわかる。すなわち、均一なガラスを作製するためには、AlおよびTiOの総量と修飾酸化物の総量とは、
(Al+TiO)/(LiO+NaO+KO+RbO+CsO+MgO+CaO+SrO+BaO)≦0.9     (1)
の関係が成り立つことが好ましい。
【0032】
上記のように、レーザによる加工しきい値を下げるためには、TiOを多く含ませることが必要だが、その場合、前記式(1)の条件を満たすためには修飾酸化物の濃度を増加させる必要がある。しかし、修飾酸化物の濃度を増加させると、一般に熱膨張係数は大きくなるので、加工しきい値を下げることと熱膨張係数を下げることはトレードオフの関係になっていることがわかる。
【0033】
[比較例]
比較例1は通常の窓ガラスなどに用いられる、いわゆるソーダライムガラスである。実施例と同様に加工しきい値を求めると、レーザ光の波長が266nmのときの最大パワー1.10W、レーザ光の波長が355nmのときの最大パワー2.10Wのどちらにおいても、アブレーションもしくは蒸発を起こさず、試料に変化はなかった。TiOの濃度が極めて低いか、もしくはTiOを含まない組成では、加工しきい値は極めて高くなる。
【0034】
比較例2は表1に示すように、中間酸化物のTiOと修飾酸化物のNaOをともに20モル%を越える高濃度で含む材料である。実施例と同様に加工しきい値を求めると、レーザ光の波長が266nmで15mW、レーザ光の波長が355nmで200mWと極めて低い値であった。しかし、上述した実施例の各ガラス組成の熱膨張係数が100×10−7−1より小さくなっているのに対して、比較例2の組成のガラスでは熱膨張係数が118×10−7−1と大きくなっている。
【0035】
以上の実施例と比較例を勘案すると、熱膨張係数ができるだけ小さく、かつ加工しきい値が低いガラスとしては、実施例11、12に代表される組成、すなわち(1)の条件を満たしたうえで、次の範囲の組成がもっとも好ましいことがわかる。
70≦(SiO+B)≦79モル%
10≦TiO≦15モル%
10≦NaO≦15モル%
【0036】
【発明の効果】
本発明により、レーザ照射による加工しきい値が低く、かつ熱膨張係数の小さいレーザ加工用ガラスを提供できる。すなわち、本発明のレーザ加工用ガラスは、加工に必要なレーザ光エネルギーが少なくて済み、かつ熱による影響が少ないため、より精密な加工をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザ照射による加工しきい値測定用光学系を示す模式図である。
【図2】均一なガラスが作製できる組成範囲を示す図である。
【符号の説明】
1 レーザ光照射装置
10 レーザ光
12 レーザ光源
20 ガラス試料
22 試料ホルダ
24 試料ステージ
30 照射シャッタ
40 パワーメータ
50 アッテネータ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a glass for laser processing, and more particularly to a glass having a glass composition suitable for laser processing.
[0002]
[Prior art]
In recent years, the material processing technology using the energy of laser light has been advanced to the area of fine processing.
In the processing technology using a mask pattern, due to the development of the patterning technology and the shortening of the wavelength of the laser, the processable length has entered the region of nanometers, which is shorter than micrometer.
On the other hand, in direct processing using a laser, as a result of shortening the pulse width and shortening the wavelength of laser light, processing of organic substances such as polyimide and metal has been advanced in the micrometer range.
[0003]
Processing such as drilling using a laser has progressed from thermal processing to ablation processing. Ablation is a phenomenon in which a laser beam having an extremely narrow pulse width is irradiated, so that the material at the irradiated portion is changed from melting to evaporation in a short time. Depending on the length of the pulse width, the degree of thermal influence on the periphery of the beam irradiation site differs. In the processing using an ultrashort pulse laser in which the irradiation of the beam is completed before the thermal diffusion occurs, it is possible to form a precise and fine hole with almost no heat-affected layer.
[0004]
However, most lasers used for actual processing have a pulse width of the order of nanoseconds or more, and in this case, the influence of heat cannot be avoided. Therefore, a photochemical reaction using ultraviolet light is used. Since short-wavelength laser light such as an excimer laser has a large energy per photon, a chemical bond forming a molecular skeleton can be cut.
[0005]
As described above, conventionally, fine processing has been enabled by selecting the wavelength, pulse width, and the like of the laser to be irradiated. However, much attention has not been paid to improving the material to be irradiated with the laser. Processing of glass, which is a transparent material, is important for optical applications. For example, in order to provide a glass suitable for laser processing, a technology has been disclosed in which silver is introduced into glass by ion exchange to reduce the laser processing threshold and provide a glass that is less likely to crack. (For example, see Patent Document 1).
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-11-217237
[Problems to be solved by the invention]
However, in a glass containing many alkali metals, although silver ions can be introduced into the inside by silver ion exchange, a phenomenon occurs in which silver ions are reduced near the glass surface and diffusion into the glass is inhibited. For this reason, the effective laser processing region is limited to the vicinity of the glass surface, and it is still difficult to process the inside of the glass by making a through hole in the glass plate. There is also a problem that the ion exchange rate is low and it is difficult to make the ions reach the inside of the glass.
[0008]
Further, there is a problem that the glass for laser processing manufactured by silver ion exchange has a large thermal expansion coefficient because it contains a large amount of alkali metals and alkaline earth metals. In laser processing, since heat is generated in the laser irradiation part, stress occurs due to a difference in thermal expansion between the laser irradiation part and the vicinity thereof, and deformation occurs. If the coefficient of thermal expansion of the glass is large, the size of the processed part changes during and after laser irradiation, so that the dimensional accuracy of the processed part may deteriorate.
[0009]
Further, it is generally desirable that the optical element has a small dimensional change caused by a temperature change. There is also a problem that the dimensional change as described above causes a characteristic change of the optical element.
In order to solve the above-mentioned problems, an object of the present invention is to provide a laser processing glass capable of laser processing down to the inside of the glass so as to penetrate the glass and having a smaller coefficient of thermal expansion as compared with the related art. .
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The glass of the present invention can be processed by ablation or evaporation by the absorbed laser light energy.
The glass composition of the present invention satisfies the following conditions.
60 ≦ (SiO 2 + B 2 O 3 ) ≦ 79 mol%
5 ≦ (Al 2 O 3 + TiO 2 ) ≦ 20 mol%
5 ≦ (Li 2 O + Na 2 O + K 2 O + Rb 2 O + Cs 2 O + MgO + CaO + SrO + BaO) ≦ 20 mol%
However, 5 ≦ TiO 2 ≦ 20 mol%.
This glass for laser processing preferably contains titanium in the form of atoms, colloids or ions.
[0011]
In the glass having the above composition, SiO 2 and B 2 O 3 are oxides for forming a network of glass and form a skeleton as glass. If the total amount of SiO 2 and B 2 O 3 exceeds 79 mol%, it becomes difficult to melt the glass. Therefore, the total amount is preferably 79 mol% or less.
Further, the modified oxides Li 2 O, Na 2 O, K 2 O, Rb 2 O, Cs 2 O, MgO, CaO, SrO, and BaO partially destroy the network structure of glass, and It is used to weaken the viscosity of water and to reduce the temperature gradient of viscosity. In order to facilitate this effect, the total amount of the modified oxide is preferably at least 5 mol%.
[0012]
Al 2 O 3 and TiO 2 are intermediate oxides, and SiO 2 and B 2 O 3 as network-forming oxides, and Li 2 O, Na 2 O, K 2 O, Rb 2 O as modifying oxides, Depending on the balance of Cs 2 O, MgO, CaO, SrO, and BaO, both a network-forming oxide and a modifying oxide can be present in the glass. In particular, TiO 2 is a component necessary for lowering the processing threshold value by laser, and is preferably 5 mol% or more.
If the total amount of Al 2 O 3 and TiO 2 exceeds the total amount of the modified oxide, it is difficult to vitrify. Therefore, the total amount of Al 2 O 3 and TiO 2 is preferably set to 20 mol% or less.
[0013]
Further, in the glass having the above composition, the components of SiO 2 and B 2 O 3 which are network forming oxides are increased, and Li 2 O, Na 2 O, K 2 O, Rb 2 O, and Cs which are modified oxides are used. By minimizing 2 O, MgO, CaO, SrO, and BaO as much as possible, it was possible to reduce the coefficient of thermal expansion.
Thus, in order to increase the components of SiO 2 and B 2 O 3 , which are network forming oxides, the total amount of SiO 2 and B 2 O 3 is set to 60 mol% or more. In order to minimize the amount of the modified oxides Li 2 O, Na 2 O, K 2 O, Rb 2 O, Cs 2 O, MgO, CaO, SrO, and BaO, the total amount thereof is 20 mol%. It was as follows.
[0014]
Within the above composition range,
(Al 2 O 3 + TiO 2 ) / (Li 2 O + Na 2 O + K 2 O + Rb 2 O + Cs 2 O + MgO + CaO + SrO + BaO) ≦ 0.9
Is desirable to obtain a more uniform glass by a general melting method.
[0015]
Further, the following range 70 ≦ (SiO 2 + B 2 O 3 ) ≦ 79 mol%
10 ≦ TiO 2 ≦ 15 mol%
10 ≦ Na 2 O ≦ 15 mol%
A glass composition that satisfies the above condition is most desirable from the viewpoints of both reducing the coefficient of thermal expansion and improving laser workability.
[0016]
Here, the thermal expansion coefficient is further reduced by setting the total amount of SiO 2 and B 2 O 3 as network forming oxides to 70 mol% or more and Na 2 O as a modification oxide to 15 mol% or less. Can be done.
Further, by setting TiO 2 , which is a component necessary for lowering the processing threshold value by laser, to 10 mol% or more, laser workability can be further improved. However, since the TiO 2 is less likely to many vitrification than Na 2 O is a modifying oxide, TiO 2 is preferably 15 mol% or less.
In addition, since the total amount of SiO 2 and B 2 O 3 that are network-forming oxides is 70 mol% or more, it is preferable that Na 2 O that is a modification oxide is 10 mol% or more. This is because, by increasing the number of the modified oxides, the viscosity at a high temperature is reduced and the temperature gradient of the viscosity is reduced.
[0017]
When the laser beam is absorbed, a change in the glass structure or a change in the absorptance occurs, resulting in ablation or evaporation. The glass having the composition of the present invention has a low processing threshold because the energy required to cause the phenomenon and perform processing is small. In addition, the glass for laser processing of the present invention does not modify the glass by ion exchange or the like and obtains a necessary composition by melting, so that the glass can be made substantially uniform in the thickness direction. For this reason, it is possible to easily perform not only processing near the glass surface but also processing that reaches the inside of the glass, such as forming a through hole in the glass plate. Here, “substantially uniform in the thickness direction” means that the glass composition is uniform to such an extent that laser processing can be performed inside the glass.
[0018]
Further, the glass of the present invention preferably has a coefficient of thermal expansion of 100 × 10 −7 ° C. −1 or less.
[0019]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
An object of the present invention is to improve the laser workability of glass, and to perform processing with low energy from the glass surface to the inside. Therefore, it is necessary to produce a uniform glass. However, whether or not a uniform glass was produced was confirmed by actually performing melting, casting, and slow cooling.
[0020]
(Glass manufacturing method)
The raw materials were blended so that the glass to be produced was 200 g. After transferring this to a platinum crucible, it was thrown into a melting furnace heated to about 1500 ° C. and held for 6 hours. During the 6 hours, stirring was performed several times. Casting was carried out by pouring glass onto an iron plate, immediately put into a lehr where the temperature was raised to about 500 ° C., kept at a predetermined temperature for 30 minutes, and gradually cooled to room temperature over 16 hours. The glass block thus obtained was cut and polished by a general method to prepare a glass sample for laser processing having a plate-like and smooth surface.
[0021]
(Measurement of processing threshold value by laser irradiation)
Processing of the glass substrate by laser light irradiation was performed as follows using a laser light irradiation apparatus 1 as shown in FIG.
The laser light 10 emitted from the laser light source 12 is squeezed by a lens (not shown) and irradiates a glass sample 20 fixed to a sample holder 22 on a sample stage 24. The attenuator 50 is a device that changes the energy of the laser light passing therethrough, and can adjust the energy of the passing laser light 10 by operating a micrometer (not shown). The glass sample 20 is irradiated with the laser beam 10 whose energy has been adjusted by the attenuator 50.
[0022]
The sample stage 24 is a stage that can be freely moved three-dimensionally with one axis in a direction parallel to the optical axis of the laser light 10 and two axes in a plane perpendicular to the optical axis of the laser light 10. The movement of the sample stage 24 can be performed by an electric signal, and can be controlled as predetermined.
[0023]
Further, the sample holder 22 can be freely inclined with respect to the optical axis direction of the laser beam 10. By changing the laser light source 12, the type of the laser light 10 can be selected from the third harmonic (wavelength 355 nm), the fourth harmonic (wavelength 266 nm), and the KrF excimer laser (wavelength 248 nm) of the Nd: YAG laser. can do. The diameter or size of the laser beam was changed by inserting a mask (not shown) on the optical axis near the glass sample 20 as necessary.
[0024]
The processing threshold value was measured by a laser as follows. As the laser light 10, ultraviolet light of 266 nm and 355 nm wavelength of Nd: YAG laser was used. This laser has a repetition frequency of 20 Hz and a pulse width of 5 to 8 nm. The laser beam 10 was condensed by a lens (not shown) having a focal length of 100 mm, and was applied to a glass sample 20 fixed to a sample holder 22 on a sample stage 24. The irradiation time was controlled by the irradiation shutter 30 and was 2 seconds.
[0025]
The energy of the laser light 10 was measured by putting the power meter 40 in the optical path of the laser light 10 with the irradiation shutter 30 closed. This energy was variously changed by the attenuator 50 and the sample was irradiated.
[0026]
Since the laser light source 12 generates a high-energy beam, it is preferable that the laser light source 12 can be remotely operated to ensure safety, and the power supply / cooling water supply device 14 for the laser light source 12 is operated by the remote controller 16. Although not particularly shown, the laser light source 12 itself has a built-in shutter, which can also be remotely controlled. The laser light transmitted through the glass sample 20 is absorbed by the beam damper 18.
[0027]
(Measurement of thermal expansion coefficient)
The measurement of the thermal expansion coefficient was performed according to JIS R3103 of Japanese Industrial Standard.
[0028]
Hereinafter, examples using the present invention will be described, but the present invention is not limited to these examples.
[Example]
The compositions of Examples 1 to 12 of the glass for laser processing of the present invention are as shown in Table 1. The composition of each component is in the following range.
Network-forming oxide (SiO 2 , B 2 O 3 ): 60 to 79 mol%
And intermediate oxide (Al 2 O 3, TiO 2 ): 5~20 mol%
However, TiO 2 is essential to contain 5 to 20 mol%.
· Modifying oxides (Li 2 O, Na 2 O , K 2 O, MgO, CaO, SrO, BaO): 5~20 mol%
The glass for laser processing according to the present invention is preferably substantially composed of only the above-described composition except for inevitable trace impurities.
[0029]
[Table 1]
Figure 2004107198
[0030]
A laser beam having a wavelength of 266 nm or 355 nm was irradiated to the laser processing glass sample having the above composition while changing the irradiation energy. Table 1 shows the obtained processing threshold values.
It can be seen that in both cases, as the concentration of TiO 2 increases, the processing threshold value decreases significantly. However, it hardly depends on the composition of the network forming oxide and the modifying oxide.
[0031]
FIG. 2 plots the relationship between the total amount of Al 2 O 3 and TiO 2 and the amount of Na 2 O for various compositions tested by the inventors, and shows the vitrified state of each composition. From the figure, it can be seen that if the amount of the modified oxide typified by Na 2 O is too small, phase separation and devitrification occur, so that a uniform glass cannot be produced. That is, in order to produce a uniform glass, the total amount of Al 2 O 3 and TiO 2 and the total amount of the modified oxide are:
(Al 2 O 3 + TiO 2 ) / (Li 2 O + Na 2 O + K 2 O + Rb 2 O + Cs 2 O + MgO + CaO + SrO + BaO) ≦ 0.9 (1)
Is preferably established.
[0032]
As described above, in order to lower the processing threshold value by laser, it is necessary to include a large amount of TiO 2. In such a case, the concentration of the modified oxide is increased to satisfy the condition of the above formula (1). Need to be done. However, when the concentration of the modified oxide is increased, the thermal expansion coefficient generally increases. Therefore, it can be seen that there is a trade-off between lowering the processing threshold value and lowering the thermal expansion coefficient.
[0033]
[Comparative example]
Comparative Example 1 is a so-called soda lime glass used for a normal window glass or the like. When the processing threshold value is obtained in the same manner as in the embodiment, it is found that the ablation or the evaporation occurs at both the maximum power of 1.10 W when the wavelength of the laser beam is 266 nm and the maximum power of 2.10 W when the wavelength of the laser beam is 355 nm. No change occurred in the sample. When the concentration of TiO 2 is extremely low or the composition does not include TiO 2 , the processing threshold becomes extremely high.
[0034]
As shown in Table 1, Comparative Example 2 is a material containing both TiO 2 as an intermediate oxide and Na 2 O as a modified oxide at a high concentration exceeding 20 mol%. When the processing threshold value was determined in the same manner as in the example, the laser light wavelength was extremely low, 15 mW at 266 nm, and 200 mW at 355 nm. However, the thermal expansion coefficient of each glass composition of the above-described embodiment is smaller than 100 × 10 −7 ° C. −1 , whereas the glass of the composition of Comparative Example 2 has a thermal expansion coefficient of 118 × 10 −7. C- 1 .
[0035]
In consideration of the above Examples and Comparative Examples, as a glass having a coefficient of thermal expansion as small as possible and having a low processing threshold, the glass satisfies the composition represented by Examples 11 and 12, ie, the condition of (1). It can be seen that the composition in the following range is most preferable.
70 ≦ (SiO 2 + B 2 O 3 ) ≦ 79 mol%
10 ≦ TiO 2 ≦ 15 mol%
10 ≦ Na 2 O ≦ 15 mol%
[0036]
【The invention's effect】
According to the present invention, a laser processing glass having a low processing threshold value by laser irradiation and a small thermal expansion coefficient can be provided. In other words, the glass for laser processing of the present invention requires less laser light energy for processing and is less affected by heat, so that more precise processing can be performed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram showing an optical system for measuring a processing threshold value by laser irradiation.
FIG. 2 is a view showing a composition range in which a uniform glass can be produced.
[Explanation of symbols]
REFERENCE SIGNS LIST 1 laser light irradiation device 10 laser light 12 laser light source 20 glass sample 22 sample holder 24 sample stage 30 irradiation shutter 40 power meter 50 attenuator

Claims (4)

吸収したレーザ光エネルギーによるアブレーションまたは蒸発によりレーザ加工が可能なレーザ加工用ガラスにおいて、
前記ガラスの組成が次の条件を満たすことを特徴とするレーザ加工用ガラス。
60≦(SiO+B)≦79モル%
5≦(Al+TiO)≦20モル%
5≦(LiO+NaO+KO+RbO+CsO+MgO+CaO+SrO+BaO)≦20モル%
ただし、5≦TiO≦20モル%とする。
In laser processing glass that can be laser processed by ablation or evaporation by absorbed laser light energy,
A glass for laser processing, wherein the composition of the glass satisfies the following conditions.
60 ≦ (SiO 2 + B 2 O 3 ) ≦ 79 mol%
5 ≦ (Al 2 O 3 + TiO 2 ) ≦ 20 mol%
5 ≦ (Li 2 O + Na 2 O + K 2 O + Rb 2 O + Cs 2 O + MgO + CaO + SrO + BaO) ≦ 20 mol%
However, 5 ≦ TiO 2 ≦ 20 mol%.
前記組成が次の条件を満たすことを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工用ガラス。
(Al+TiO)/(LiO+NaO+KO+RbO+CsO+MgO+CaO+SrO+BaO)≦0.9
The laser processing glass according to claim 1, wherein the composition satisfies the following condition.
(Al 2 O 3 + TiO 2 ) / (Li 2 O + Na 2 O + K 2 O + Rb 2 O + Cs 2 O + MgO + CaO + SrO + BaO) ≦ 0.9
前記組成が次の条件を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ加工用ガラス。
70≦(SiO+B)≦79モル%
10≦TiO≦15モル%
10≦NaO≦15モル%
The glass for laser processing according to claim 1, wherein the composition satisfies the following condition.
70 ≦ (SiO 2 + B 2 O 3 ) ≦ 79 mol%
10 ≦ TiO 2 ≦ 15 mol%
10 ≦ Na 2 O ≦ 15 mol%
前記ガラスの熱膨張係数が100×10−7−1以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のレーザ加工用ガラス。The glass for laser processing according to claim 1, wherein a thermal expansion coefficient of the glass is 100 × 10 −7 ° C. −1 or less. 5.
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