JP2004102941A - 携帯電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】
本発明は、画面表示方向を切り換えた場合であっても、画面表示方向の切り換え前と同様の優れた操作性を提供できるようにする。
【解決手段】
本発明は、画面を表示する表示部3の傾きを検出し、当該検出した傾きに応じて画面の画面表示方向を揃え、当該切り換えた画面表示方向に応じて所定の機能を制御することにより、ユーザが表示部3をいずれの画面表示方向に傾けて使用する場合であっても、当該使用する際の画面表示方向に適した所定の機能をユーザに提供することができる。
【選択図】 図1
本発明は、画面表示方向を切り換えた場合であっても、画面表示方向の切り換え前と同様の優れた操作性を提供できるようにする。
【解決手段】
本発明は、画面を表示する表示部3の傾きを検出し、当該検出した傾きに応じて画面の画面表示方向を揃え、当該切り換えた画面表示方向に応じて所定の機能を制御することにより、ユーザが表示部3をいずれの画面表示方向に傾けて使用する場合であっても、当該使用する際の画面表示方向に適した所定の機能をユーザに提供することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は携帯電子機器に関し、例えば携帯性に優れた超小型の情報処理装置に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、携帯性に優れた超小型の情報処理装置として、筐体の表面側に設けられた液晶ディスプレイ等でなる表示部と、当該筐体の背面側に当該表示部に表示されたカーソルを操作するためのタッチパッドが設けられたキーボードレスの超小型パーソナルコンピュータ(以下、これを携帯電子機器と呼ぶ)がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−39093号公報(第5、第6及び第7頁、図1〜図7)
【0004】
この種の携帯電子機器においては、機器本体を手の平に載せて操作することを可能にするほど小型軽量化されているので、上述したトラックパッドやスタイラスペン等の接触型の入力手段が一般的に採用されている。
【0005】
また携帯電子機器は、一般的に表示部の表示画面が矩形状であり、表示する画面内容に応じて画面を縦長に表示する縦長モードと画面を横長に表示する横長モードとを切り換えることが可能な画面表示モード切り換えタイプも存在する。
【0006】
このような画面表示モード切り換えタイプの携帯電子機器においては、入力手段等を介して画面表示モードの切り換え操作をユーザ自身で行わなければならないという煩雑さがつきまとう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところでかかる構成の携帯電子機器においては、縦長モードの画面表示がデフォルトの状態であった場合に、縦長モードから横長モードへ画面表示モードの切り換え操作を行ったときでもトラックパッドの座標系はデフォルトの縦長モードのままであった。
【0008】
このためユーザは、デフォルトの縦長モードから横長モードに切り換えたときには、これまでと同様に指でトラックパッドを例えば上下方向になぞったとしてもカーソルが左右方向に動いてしまって操作ミスを犯し易く、その結果誤動作を生じさせることにもなり、操作性が非常に悪いという問題があった。
【0009】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、画面表示方向を切り換えた場合であっても、画面表示方向に合わせた機能を提供し得る操作性の優れた携帯電子機器を提案しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、画面を表示する表示部の傾きを検出し、当該検出した傾きに応じて画面の画面表示方向を切り換え、当該切り換えた画面表示方向に応じて所定の機能を制御するようにする。
【0011】
これにより、ユーザが表示部をいずれの画面表示方向に傾けて使用する場合であっても、当該使用する際の画面表示方向に適した所定の機能をユーザに提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0013】
(1)携帯電子機器の外観構成
(1−1)携帯電子機器の前面外観構成
図1において、1は全体として本発明の携帯電子機器における前面外観構成を示し、四隅がR形状に面取りされた矩形状の筐体2の前面に、矩形状の液晶ディスプレイでなる表示部3が設けられると共に、当該表示部3の上部、下部、左部及び右部には矢印方向へ回動自在なジョグダイヤル4A〜4Dが設けられている。
【0014】
表示部3には、図中ではデスクトップ画面5が現在表示されている例を示しているが、複数種類のアプリケーションプログラムにそれぞれ対応したアプリケーション画面をタスクバー5Aのアイコンに対する切り換え操作に応じて順次切換表示することが可能である。
【0015】
ジョグダイヤル4A〜4Dは、当該ジョグダイヤル4A〜4Dに対するユーザの回動操作により、デスクトップ画面5に表示されている各種アイコンの選択決定や、所定のアプリケーションプログラムに従って表示された例えば電子ブック等のページ捲り動作等が行われる。
【0016】
因みにジョグダイヤル4A〜4Dは、当該ジョグダイヤル4A〜4Dに対する回動操作に対して所定回転角度毎に軽い引っ掛かり感をユーザに与えるようになされており、この軽い引っ掛かり感に相当する1回分の回転操作量を指先の触感を通じてユーザに認識させ得るようになされている。
【0017】
因みにジョグダイヤル4A〜4Dは、筐体2の前面だけではなく当該前面以外の上側面、右側面、左側面及び下側面にそれぞれ設けられていても良く、又は背面側に設けられていても良い。
【0018】
さらに、筐体2の上側面には、IrDA(Infrared Data Association)やBlueTooth等を用いて他の電子機器とデータの送受信を行う近距離無線通信用の近距離無線インターフェース6が設けられると共に、筐体2の右側面には半導体メモリでなる着脱自在なメモリースティック(ソニー(株)商標)のスロットを有するメモリスティックインターフェース7が設けられている。
【0019】
(1−2)携帯電子機器の背面外観構成
また、図2及び図3に示すように、携帯電子機器1の背面外観構成としては、筐体2の背面ほぼ中央部分に矩形状でかつ筐体2の周縁部11に対して所定深さh(図3)だけ凹んだ側壁部10A〜10Dを有する凹部10が設けられている。
【0020】
この凹部10の側壁部10A〜10Dは、周縁部11と当該側壁部10A〜10Dとの境目にR形状に面取りされたR形状部分10Ar〜10Drがそれぞれ形成されており、これによりユーザの指が自然な形で側壁部10A〜10DのR形状部分10Ar〜10Drを容易に保持し得るようになされている。
【0021】
また、側壁部10AのR形状部分10Arには、マウス(図示せず)の右ボタン及び左ボタンに相当する一組の決定ボタン12A及び12Bと一組の決定ボタン13A及び13Bとが設けられ、側壁部10BのR形状部分10Brには一組の決定ボタン14A及び14Bと一組の決定ボタン15A及び15Bとが設けられ、側壁部10CのR形状部分10Crには一組の決定ボタン16A及び16Bと一組の決定ボタン17A及び17Bとが設けられ、側壁部10DのR形状部分10Drには一組の決定ボタン18A及び18Bと一組の決定ボタン19A及び19Bとがそれぞれ設けられている。
【0022】
これによりユーザは、例えば図4に示すように、携帯電子機器1における筐体2の周縁部11を右手で持つ場合、当該右手の薬指及び小指を凹部10の側壁部10Dに引っ掛けることにより容易に当該筐体2を持つことができると共に、当該筐体2を薬指及び小指で持ちながら、側壁部10DのR形状部分10Drに設けられた決定ボタン19A及び19B(破線で示す)を中指及び人差し指で容易に押下操作し得るようになされている。
【0023】
ここで、側壁部10A〜10Dの全てに決定ボタン12A及び12B、13A及び13B、14A及び14B、15A及び15B、16A及び16B、17A及び17B、18A及び18B、19A及び19Bが設けられているのは、ユーザによって携帯電子機器1がいずれの向きに持たれて使用された場合であっても、ユーザの人差し指及び中指がいずれかの決定ボタンを自然に押下操作し易くし、操作性を損なわないようにするためである。
【0024】
なお、決定ボタン12A、13A、14A、15A、16A、17A、18A及び19Aの表面には、滑らかな面で構成されているのに対し、決定ボタン12B、13B、14B、15B、16B、17B、18B及び19Bの表面には、複数の同心円状の立体的模様が描かれており、これよりユーザがボタン操作を行う際に指先の触覚だけで決定ボタンの種別を認識させ得るようになされている。
【0025】
また携帯電子機器1には、凹部10の底面ほぼ中央に矩形状のトラックパッド20が設けられており、当該トラックパッド20の表面をユーザが指先で触れた状態で当該指先を移動させる(以下、これを「なぞる」と呼ぶ)ことにより、表示部3のカーソル3A(図1)を移動させ得るようになされている。
【0026】
ここでトラックパッド20は、既知のいわゆるノートブック型パーソナルコンピュータに搭載されているものと同様であり、指先でトラックパッド20の表面をなぞることによりカーソル3Aを移動させることができると共に、指先でトラックパッド20の表面を叩く操作、いわゆるタッピングすることによりマウスにおけるクリック操作と同様の機能を実現し得るようになされている。
【0027】
なおトラックパッド20は、その表面が凹球面状に形成されており、これにより当該トラックパッド20の表面にユーザの指先を滑らせながら容易になぞらせることができるようになされている。
【0028】
すなわち図5に示すように、例えばユーザが筐体2を図4で示したように両手で持った状態のとき、何れかの指(この場合は右手の薬指)を使ってトラックパッド20の表面をなぞるには当該薬指を曲げたり伸ばしたりしなければならず、このときトラックパッド20の表面が平面であった場合には当該薬指の指先を滑らし難いが、表面が凹球面状に形成されていることにより当該薬指の指先を滑らかに移動させることが可能となる。
【0029】
なお携帯電子機器1は、ユーザが必ずしも両手で筐体2を持って使用しなければならないわけではなく、図5中の右手のみで筐体2を持って使用することも可能である。以下、説明の便宜上、ユーザが右手のみで携帯電子機器1を持って使用する場合を例として説明する。
【0030】
(2)携帯電子機器の回路構成
次に、携帯電子機器1の回路構成について図6を用いて説明する。実際上、携帯電子機器1においては、当該携帯電子機器1の各種機能を統括的に制御するCPU(Central Processing Unit)30に対して、バス34を介してワークエリアとして用いられるRAM(Random Access Memory)31、各種データ格納用のHDD(Hard Disk Drive)32、モデム33、傾きセンサ35(後述する)、表示部3、近距離無線インターフェース6、メモリスティックインターフェース7、ジョグダイヤル4A〜4D及びトラックパッド20が接続された構成を有する。
【0031】
そして携帯電子機器1においては、HDD32にOS(Operating System)等の基本プログラムや各種アプリケーションプログラムが格納されており、CPU30がこれらの各種プログラムを適宜読み出してRAM31上で実行することにより、各種機能を実現するようになされている。
【0032】
例えば、CPU30は基本プログラム及びアプリケーションプログラムに従い、ジョグダイヤル4A〜4D又はトラックパッド20を介して入力された各種命令に応じた処理を実行し、その実行結果を表示部3に表示する。
【0033】
また、CPU30はモデム33を介して所定のサーバからインターネット等のネットワークを介してダウンロードしたホームページ等のHTML(Hyper Text Markup Language)ファイルをRAM31に一旦記憶し、必要に応じて当該画像データを表示部3に表示したり、メモリスティックインターフェース7を介してメモリースティックに当該HTMLファイルを格納したり、或いは近距離無線インターフェース6を介して他の電子機器へ伝送し得るようになされている。
【0034】
ところで、携帯電子機器1の内部に搭載されている傾きセンサ35とは、図7(A)〜(D)に示すように、筐体2の右上に刻印されたロゴマーク45を目印として、上向き、右向き、左向き、下向きのいずれ使用方向でユーザに使用されるのかを筐体2の傾きにより検出するようになされたものであり、その使用方向の検出結果をCPU30へ出力するようになされている。
【0035】
ここで傾きセンサ35は、図8(A)に示すように、図7(A)〜(D)に示した携帯電子機器1における上向き、右向き、左向き及び下向きの使用方向をそれぞれ個別に検出する傾き検出素子40A〜40Dが小基板40上に取り付けられており、当該傾き検出素子40A〜40Dと携帯電子機器1の使用方向とが揃えられた状態で小基板40が当該携帯電子機器1に搭載されている。
【0036】
また、図8(B)に示すように、小基板40上に取り付けられた傾き検出素子40A〜40Dには、それぞれ内部に導電性を有する球形状のボール(網掛け処理されている)が収納されていると共に、それぞれ内部に導電性のピンAP1及びAP2、ピンBP1及びBP2、ピンCP1及びCP2及びピンDP1及びDP2が設けられている。
【0037】
この傾き検出素子40A〜40Dは、例えば図9(A)に示すように、携帯電子機器1が表示部3を上面とした水平に置かれている状態から上向き方向(図7(A))へ次第に傾き出し、その上向き傾斜角度が水平状態から35度〜50度の範囲に入ったときに、傾き検出素子40Cのボールが動き出して導電性のピンCP1及びCP2と接触することにより導通する。
【0038】
また図9(B)に示すように、携帯電子機器1が表示部3を上面とした水平状態から右向き方向(図7(B))へ次第に傾き出し、その右向き傾斜角度が当該水平状態から35度〜50度の範囲に入ったときに、傾き検出素子40Bのボールが動き出して導電性のピンBP1及びBP2と接触することにより導通する。
【0039】
同様に、図9(C)及び(D)に示すように、携帯電子機器1が表示部3を上面とした水平状態から左向き方向(図7(C))や下向き方向(図7(D))へ次第に傾き出し、その左向き傾斜角度や下向き傾斜角度が当該水平状態から35度〜50度の範囲に入ったときに、傾き検出素子40Dや40Aのボールが動き出して導電性のピンDP1及びDP2やピンAP1及びAP2と接触することにより導通する。
【0040】
すなわち傾き検出素子40Cは、ピンCP1及びCP2が導通すると、携帯電子機器1が上向きの使用方向(図7(A))へ向けられていることを示す検出結果信号をCPU30へ送出し、傾き検出素子40BはピンBP1及びBP2が導通すると携帯電子機器1が右向きの使用方向(図7(B))へ向けられていることを示す検出結果信号をCPU30へ送出し、傾き検出素子40DはピンDP1及びDP2が導通すると携帯電子機器1が左向きの使用方向(図7(C))へ向けられていることを示す検出結果信号をCPU30へ送出し、傾き検出素子40AはピンAP1及びAP2が導通すると携帯電子機器1が下向きの使用方向(図7(D))へ向けられていることを示す検出結果信号をCPU30へ送出する。
【0041】
これによりCPU30は、傾きセンサ35における傾き検出素子40A〜40Dから出力された検出結果信号に基づいて携帯電子機器1が上向、右向き、左向き又は下向きのいずれの使用方向へ向けられているかを判断し得るようになされている。
【0042】
そしてCPU30は、携帯電子機器1の使用方向を判断すると、図10(A)、(B)、(C)及び(D)に示すように当該判断した使用方向に応じて画面表示方向を切り換えて表示するようになされている。すなわちデスクトップ画面5は、いずれの使用方向であっても、ユーザに対して常に見易い向きを維持することになる。
【0043】
因みにこの例では、CPU30が携帯電子機器1の使用方向を右向き及び左向きの使用方向であると判断した場合には、画面サイズの関係からデスクトップ画面5の右端部分が一部表示されなくなっているが、ユーザのスクロール操作によって全面表示することができるようになされている。
【0044】
なお、CPU30は、携帯電子機器1の使用方向が右向き及び左向きであると判断した場合には、表示部3の画面サイズに応じてデスクトップ画面を縮小することにより全面表示することもできる。
【0045】
(3)画面表示方向に合わせた機能制御処理
ところで携帯電子機器1においては、傾きセンサ35によって検出した当該形態電子機器1の傾きに応じた使用方向に合わせて画面表示方向を切り換えるが、そのとき当該切り換えた画面表示方向に応じて所定の機能を制御するようになされており、そのときの機能制御処理手順について、図11のフローチャートを用いて説明する。
【0046】
実際上、携帯電子機器1は電源が投入されるとCPU30が機能制御プログラムをHDD32のハードディスクからRAM31に読み出して起動し、ルーチンRT1の開始ステップから入ってステップSP1へ移る。
【0047】
ステップSP1においてCPU30は、傾きセンサ35における傾き検出素子40A〜40Dのいずれかから携帯電子機器1の使用方向を示す検出結果信号を受け取ったか否かを判定する。
【0048】
ここで否定結果が得られると、このことは傾き検出素子40A〜40Dのいずれかから検出結果信号を受け取っていないことを表しており、このときCPU30は、当該検出結果信号を受け取るまで待ち受ける。
【0049】
これに対してステップSP1で肯定結果が得られると、このことは当該検出結果信号を受け取っていることを表しており、このときCPU30は次のステップSP2へ移る。
【0050】
ステップSP2においてCPU30は、検出結果信号に基づいてユーザの携帯電子機器1の使用方向を判断し、次のステップSP3へ移る。
【0051】
ステップSP3においてCPU30は、ステップSP2で判断した使用方向に応じた画面表示方向へデスクトップ画面5を切り換え表示すると共に、当該画面表示方向に合わせてトラックパッド20の2次元座標を変換し、次のステップSP4へ移る。
【0052】
具体的には、例えば図12(A)に示すように、CPU30は、携帯電子機器1の使用方向が上向であると判断した場合、決定ボタン17A及び17Bから決定ボタン16A及び16Bへの向きをX方向、決定ボタン18A及び18Bから決定ボタン19A及び19Bへの向きをY方向として機能制御プログラムにトラックパッド20の座標系を設定する。
【0053】
因みにCPU30は、携帯電子機器1の使用方向が上向であると判断した場合に、上述したX方向及びY方向をトラックパッド20のデフォルトの座標系として予め設定しておくようにしても良い。
【0054】
また、図12(B)に示すように、CPU30が携帯電子機器1の使用方向を右向きであると判断した場合、決定ボタン19A及び19Bから決定ボタン18A及び18Bへの向きをX方向、決定ボタン12A及び12Bから決定ボタン13A及び13Bへの向きをY方向として機能制御プログラムにトラックパッド20の2次元座標を変換して改めて設定し直すようになされている。
【0055】
さらに、図12(C)に示すように、CPU30が携帯電子機器1の使用方向を左向きであると判断した場合、決定ボタン15A及び15Bから決定ボタン14A及び14Bへの向きをX方向、決定ボタン16A及び16Bから決定ボタン17A及び17Bへの向きをY方向として機能制御プログラムにトラックパッド20の2次元座標を変換して改めて設定し直すようになされている。
【0056】
さらに、図12(D)に示すように、CPU30が携帯電子機器1の使用方向を下向きであると判断した場合、決定ボタン13A及び13Bから決定ボタン12A及び12Bへの向きをX方向、決定ボタン14A及び14Bから決定ボタン15A及び15Bへの向きをY方向として機能制御プログラムにトラックパッド20の2次元座標を変換して改めて設定し直すようになされている。
【0057】
ステップSP4においてCPU30は、ステップSP2で判断した携帯電子機器1の使用方向に合わせてジョグダイヤル4A〜4D及び決定ボタン12A及び12B、13A及び13B、14A及び14B、15A及び15B、16A及び16B、17A及び17B、18A及び18B、19A及び19Bのうちいずれかのジョグ操作及びボタン操作のみを有効とし、他を無効とする入力手段制御を行い、ステップSP1に戻って上述の処理を繰り返す。
【0058】
具体的には、例えば図13(A)に示すように、CPU30は、携帯電子機器1の使用方向を上向きであると判断した場合、筐体2の背面側に設けられた一組の決定ボタン19A及び19Bだけのボタン操作を有効とし、他の決定ボタンのボタン操作を全て無効となるように設定すると共に、ジョグダイヤル4Bだけを有効とし、他のジョグダイヤル4A、4C及び4Dの回動操作を全て無効となるように設定する。
【0059】
これによりCPU30は、ユーザが右手の人差し指と中指でボタン操作を最も自然に行うべき決定ボタン19A及び19B以外の他の決定ボタンを左手や右手の薬指又は小指等で誤って押下操作してしまった場合や、ジョグダイヤル4B以外の他のジョグダイヤル4A、4C及び4Dを誤って回動操作してしまった場合であっても、誤動作が発生することを未然に防止することができる。
【0060】
また、図13(B)に示すように、CPU30は、携帯電子機器1の使用方向を右向きであると判断した場合、筐体2の背面側に設けられた一組の決定ボタン13A及び13Bだけのボタン操作を有効とし、他の決定ボタンのボタン操作を全て無効となるように設定すると共に、ジョグダイヤル4Aだけを有効とし、他のジョグダイヤル4B〜4Dの回動操作を全て無効となるように設定する。
【0061】
さらに、図13(C)に示すように、CPU30は、携帯電子機器1の使用方向を左向きであると判断した場合、筐体2の背面側に設けられた一組の決定ボタン17A及び17Bだけのボタン操作を有効とし、他の決定ボタンのボタン操作を全て無効となるように設定すると共に、ジョグダイヤル4Cだけを有効とし、他のジョグダイヤル4A、4B及び4Dの回動操作を全て無効となるように設定する。
【0062】
さらに、図13(D)に示すように、CPU30は、携帯電子機器1の使用方向を下向きであると判断した場合、筐体2の背面側に設けられた一組の決定ボタン15A及び15Bだけをボタン操作を有効とし、他の決定ボタンを全て無効となるように設定すると共に、ジョグダイヤル4Dだけを有効とし、他のジョグダイヤル4A〜4Cの回動操作を全て無効となるように設定する。
【0063】
(4)動作及び効果
以上の構成において、携帯電子機器1は小型で簡単に持ち運び可能な特徴を活かしてユーザが筐体2をいずれの向きに持って使用するかを予め想定し、凹部10の側壁部10A〜10Dに一組の決定ボタン12A及び12B、13A及び13B、14A及び14B、15A及び15B、16A及び16B、17A及び17B、18A及び18B、19A及び19Bをそれぞれ設けておくと共に、表示部3の周囲に上方向、右方向、左方向及び下方向にそれぞれ合わせてジョグダイヤル4A〜4Dを設けておく。
【0064】
これにより携帯電子機器1では、ユーザが筐体2を上向き、右向き、左向き又は下向きのいずれの使用方向で持って使用する場合でも、ユーザの指が何れかの決定ボタン12A及び12B、13A及び13B、14A及び14B、15A及び15B、16A及び16B、17A及び17B、18A及び18B、19A及び19Bを自然に押下操作できたり、又は何れかのジョグダイヤル4A〜4Dを自然と回動操作することができる。
【0065】
その際、携帯電子機器1のCPU30は、上向き、右向き、左向き又は下向きの使用方向を傾きセンサ35からの検出結果信号に基づいて判断し、その使用方向に応じて画面表示方向を切り換え表示すると同時に、トラックパッドの座標変換を行うことにより、ユーザが指先でなぞる移動方向とカーソル3Aの画面上での移動方向を揃えることができ、当該ユーザに画面表示方向の違いや操作上の違和感を生じさせることを未然に防止することができる。
【0066】
また携帯電子機器1のCPU30は、そのときユーザの当該携帯電子機器1に対する使用方向に応じて決定ボタン12A及び12B、13A及び13B、14A及び14B、15A及び15B、16A及び16B、17A及び17B、18A及び18B、19A及び19Bやジョグダイヤル4A〜4Dのうちボタン操作を有効にするものと無効にするものとを切り換える入力手段制御を行うことにより、ユーザの操作性を一段と向上させると共に、無意識に操作すべきではない決定ボタンやジョグダイヤルを操作してしまった場合でも誤動作が生じることを未然に防止することができる。
【0067】
以上の構成によれば、携帯電子機器1のCPU30はユーザの使用方向により切り換える画面表示方向に合わせて座標変換を行うと共に、決定ボタン12A及び12B、13A及び13B、14A及び14B、15A及び15B、16A及び16B、17A及び17B、18A及び18B、19A及び19Bやジョグダイヤル4A〜4Dにおける操作の有効無効を切り換え制御することにより、ユーザの誤操作を原因とする誤動作を未然に防止することができると共に、当該携帯電子機器1がユーザによって何れの使用方向で用いられた場合であっても操作性を損なうことを未然に防止することができ、かくして従来と比して一段と操作性を向上することができる。
【0068】
(5)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、傾き検出手段として傾きセンサ35を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、携帯電子機器1の傾きを検出できるものであれば、加速度センサ等の他の種々の傾き検出手段を用いるようにしても良い。
【0069】
また上述の形態においては、傾きセンサ35の傾き検出素子40A〜40Dによって表示部3が水平状態から上向き傾斜角度、右向き傾斜角度、左向き傾斜角度及び下向き傾斜角度が35度〜50度の範囲に入ったときに使用方向を検出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば傾斜角度が20度〜75度等のような広範な範囲に入ったときや、45度〜60度等のような狭い範囲に入ったときに傾き検出素子40A〜40Dにより使用方向を検出するようにしても良い。
【0070】
さらに上述の形態においては、筐体2の背面側における凹部10の側壁部10A〜10Dに決定ボタン12A及び12B、13A及び13B、14A及び14B、15A及び15B、16A及び16B、17A及び17B、18A及び18B、19A及び19Bを設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、筐体2の前面側の表示部3の周囲に同数の決定ボタンを設けるようにしても良い。
【0071】
さらに上述の実施の形態においては、傾きセンサ35で検出した画面表示方向に応じて座標変換を行い、ボタン操作や回動操作の有効無効を切り換え制御するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、画面表示方向に応じて予め複数種類のアプリケーション画面を個々に割り当てておき、画面表示方向に応じて複数種類のアプリケーション画面を切り換え表示するようにしても良い。
【0072】
この場合、CPU30は画面表示方向に適したアプリケーション画面を表示すると共に、当該アプリケーション画面の内容に最適なボタン操作や回動操作の有効無効を切り換え制御すれば、当該アプリケーション画面の内容に即した一段と優れた操作性をユーザに提供することができる。
【0073】
さらに上述の実施の形態においては、制御手段としてのCPU30がHDD32のハードディスクに予め格納された機能制御プログラムをRAM31上に展開し、当該機能制御プログラムに従って上述の画面表示方向に合わせた機能制御処理手順を実行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、機能制御プログラムが格納されたプログラム格納媒体を携帯電子機器1にインストールすることにより上述の機能制御処理手順を行うようにしても良い。
【0074】
このように上述した一連の機能制御処理手順を実行するための機能制御プログラムを携帯電子機器1にインストールして実行可能な状態にするためのプログラム格納媒体としては、例えばフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory )、DVD(Digital Versatile Disc)等のパッケージメディアのみならず、機能制御プログラムが一時的もしくは永続的に格納される半導体メモリや磁気ディスク等で実現しても良い。またこれらプログラム格納媒体に機能制御プログラムを格納する手段として、ローカルエリアネットワークやインターネット、ディジタル衛星放送等の有線及び無線通信媒体を利用してもよく、ルータやモデム等の各種通信インターフェースを介して格納するようにしても良い。
【0075】
さらに上述の実施の形態においては、本発明を携帯性に優れた超小型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、PDA(Personal Digital Assistant)や携帯電話機、或いはデスクトップ型のパーソナルコンピュータ等の他の種々の情報処理装置に適用するようにしても良い。
【0076】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、ユーザが表示部をいずれの画面表示方向に傾けて使用する場合であっても、当該使用する際の画面表示方向に適した所定の機能をユーザに提供し得る携帯電子機器を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における携帯電子機器の前面外観構成を示す略線的斜視図である。
【図2】携帯電子機器の背面外観構成を示す略線的斜視図(1)である。
【図3】携帯電子機器の背面外観構成を示す略線的斜視図(2)である。
【図4】携帯電子機器を手で持った状態の説明に供する略線図である。
【図5】携帯電子機器の使用状態を示す略線図である。
【図6】携帯電子機器の回路構成を示す略線的ブロック図である。
【図7】携帯電子機器の使用方向の説明に供する略線図である。
【図8】傾きセンサの構成を示す略線図である。
【図9】傾きセンサによる検出方法の説明に供する略線的斜視図である。
【図10】携帯電子機器の使用方向に応じた画面表示制御の説明に供する略線図である。
【図11】画面表示方向に合わせた機能制御処理手順を示すフローチャートである。
【図12】画面表示方向に応じた座標変換制御の説明に供する略線図である。
【図13】画面表示方向に応じた機能制御の説明に供する略線図である。
【符号の説明】
1……携帯電子機器、2……筐体、3……表示部、4A〜4D……ジョグダイヤル、5……デスクトップ画面、10……凹部、11……周縁部、12A、12B、13A、13B、14A、14B、15A、15B、16A、16B、17A、17B、18A、18B、19A、19B……決定ボタン、20……トラックパッド、30……CPU、31……RAM、32……HDD、33……モデム、35……傾きセンサ、40A〜40D……傾き検出素子。
【発明の属する技術分野】
本発明は携帯電子機器に関し、例えば携帯性に優れた超小型の情報処理装置に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、携帯性に優れた超小型の情報処理装置として、筐体の表面側に設けられた液晶ディスプレイ等でなる表示部と、当該筐体の背面側に当該表示部に表示されたカーソルを操作するためのタッチパッドが設けられたキーボードレスの超小型パーソナルコンピュータ(以下、これを携帯電子機器と呼ぶ)がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−39093号公報(第5、第6及び第7頁、図1〜図7)
【0004】
この種の携帯電子機器においては、機器本体を手の平に載せて操作することを可能にするほど小型軽量化されているので、上述したトラックパッドやスタイラスペン等の接触型の入力手段が一般的に採用されている。
【0005】
また携帯電子機器は、一般的に表示部の表示画面が矩形状であり、表示する画面内容に応じて画面を縦長に表示する縦長モードと画面を横長に表示する横長モードとを切り換えることが可能な画面表示モード切り換えタイプも存在する。
【0006】
このような画面表示モード切り換えタイプの携帯電子機器においては、入力手段等を介して画面表示モードの切り換え操作をユーザ自身で行わなければならないという煩雑さがつきまとう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところでかかる構成の携帯電子機器においては、縦長モードの画面表示がデフォルトの状態であった場合に、縦長モードから横長モードへ画面表示モードの切り換え操作を行ったときでもトラックパッドの座標系はデフォルトの縦長モードのままであった。
【0008】
このためユーザは、デフォルトの縦長モードから横長モードに切り換えたときには、これまでと同様に指でトラックパッドを例えば上下方向になぞったとしてもカーソルが左右方向に動いてしまって操作ミスを犯し易く、その結果誤動作を生じさせることにもなり、操作性が非常に悪いという問題があった。
【0009】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、画面表示方向を切り換えた場合であっても、画面表示方向に合わせた機能を提供し得る操作性の優れた携帯電子機器を提案しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、画面を表示する表示部の傾きを検出し、当該検出した傾きに応じて画面の画面表示方向を切り換え、当該切り換えた画面表示方向に応じて所定の機能を制御するようにする。
【0011】
これにより、ユーザが表示部をいずれの画面表示方向に傾けて使用する場合であっても、当該使用する際の画面表示方向に適した所定の機能をユーザに提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0013】
(1)携帯電子機器の外観構成
(1−1)携帯電子機器の前面外観構成
図1において、1は全体として本発明の携帯電子機器における前面外観構成を示し、四隅がR形状に面取りされた矩形状の筐体2の前面に、矩形状の液晶ディスプレイでなる表示部3が設けられると共に、当該表示部3の上部、下部、左部及び右部には矢印方向へ回動自在なジョグダイヤル4A〜4Dが設けられている。
【0014】
表示部3には、図中ではデスクトップ画面5が現在表示されている例を示しているが、複数種類のアプリケーションプログラムにそれぞれ対応したアプリケーション画面をタスクバー5Aのアイコンに対する切り換え操作に応じて順次切換表示することが可能である。
【0015】
ジョグダイヤル4A〜4Dは、当該ジョグダイヤル4A〜4Dに対するユーザの回動操作により、デスクトップ画面5に表示されている各種アイコンの選択決定や、所定のアプリケーションプログラムに従って表示された例えば電子ブック等のページ捲り動作等が行われる。
【0016】
因みにジョグダイヤル4A〜4Dは、当該ジョグダイヤル4A〜4Dに対する回動操作に対して所定回転角度毎に軽い引っ掛かり感をユーザに与えるようになされており、この軽い引っ掛かり感に相当する1回分の回転操作量を指先の触感を通じてユーザに認識させ得るようになされている。
【0017】
因みにジョグダイヤル4A〜4Dは、筐体2の前面だけではなく当該前面以外の上側面、右側面、左側面及び下側面にそれぞれ設けられていても良く、又は背面側に設けられていても良い。
【0018】
さらに、筐体2の上側面には、IrDA(Infrared Data Association)やBlueTooth等を用いて他の電子機器とデータの送受信を行う近距離無線通信用の近距離無線インターフェース6が設けられると共に、筐体2の右側面には半導体メモリでなる着脱自在なメモリースティック(ソニー(株)商標)のスロットを有するメモリスティックインターフェース7が設けられている。
【0019】
(1−2)携帯電子機器の背面外観構成
また、図2及び図3に示すように、携帯電子機器1の背面外観構成としては、筐体2の背面ほぼ中央部分に矩形状でかつ筐体2の周縁部11に対して所定深さh(図3)だけ凹んだ側壁部10A〜10Dを有する凹部10が設けられている。
【0020】
この凹部10の側壁部10A〜10Dは、周縁部11と当該側壁部10A〜10Dとの境目にR形状に面取りされたR形状部分10Ar〜10Drがそれぞれ形成されており、これによりユーザの指が自然な形で側壁部10A〜10DのR形状部分10Ar〜10Drを容易に保持し得るようになされている。
【0021】
また、側壁部10AのR形状部分10Arには、マウス(図示せず)の右ボタン及び左ボタンに相当する一組の決定ボタン12A及び12Bと一組の決定ボタン13A及び13Bとが設けられ、側壁部10BのR形状部分10Brには一組の決定ボタン14A及び14Bと一組の決定ボタン15A及び15Bとが設けられ、側壁部10CのR形状部分10Crには一組の決定ボタン16A及び16Bと一組の決定ボタン17A及び17Bとが設けられ、側壁部10DのR形状部分10Drには一組の決定ボタン18A及び18Bと一組の決定ボタン19A及び19Bとがそれぞれ設けられている。
【0022】
これによりユーザは、例えば図4に示すように、携帯電子機器1における筐体2の周縁部11を右手で持つ場合、当該右手の薬指及び小指を凹部10の側壁部10Dに引っ掛けることにより容易に当該筐体2を持つことができると共に、当該筐体2を薬指及び小指で持ちながら、側壁部10DのR形状部分10Drに設けられた決定ボタン19A及び19B(破線で示す)を中指及び人差し指で容易に押下操作し得るようになされている。
【0023】
ここで、側壁部10A〜10Dの全てに決定ボタン12A及び12B、13A及び13B、14A及び14B、15A及び15B、16A及び16B、17A及び17B、18A及び18B、19A及び19Bが設けられているのは、ユーザによって携帯電子機器1がいずれの向きに持たれて使用された場合であっても、ユーザの人差し指及び中指がいずれかの決定ボタンを自然に押下操作し易くし、操作性を損なわないようにするためである。
【0024】
なお、決定ボタン12A、13A、14A、15A、16A、17A、18A及び19Aの表面には、滑らかな面で構成されているのに対し、決定ボタン12B、13B、14B、15B、16B、17B、18B及び19Bの表面には、複数の同心円状の立体的模様が描かれており、これよりユーザがボタン操作を行う際に指先の触覚だけで決定ボタンの種別を認識させ得るようになされている。
【0025】
また携帯電子機器1には、凹部10の底面ほぼ中央に矩形状のトラックパッド20が設けられており、当該トラックパッド20の表面をユーザが指先で触れた状態で当該指先を移動させる(以下、これを「なぞる」と呼ぶ)ことにより、表示部3のカーソル3A(図1)を移動させ得るようになされている。
【0026】
ここでトラックパッド20は、既知のいわゆるノートブック型パーソナルコンピュータに搭載されているものと同様であり、指先でトラックパッド20の表面をなぞることによりカーソル3Aを移動させることができると共に、指先でトラックパッド20の表面を叩く操作、いわゆるタッピングすることによりマウスにおけるクリック操作と同様の機能を実現し得るようになされている。
【0027】
なおトラックパッド20は、その表面が凹球面状に形成されており、これにより当該トラックパッド20の表面にユーザの指先を滑らせながら容易になぞらせることができるようになされている。
【0028】
すなわち図5に示すように、例えばユーザが筐体2を図4で示したように両手で持った状態のとき、何れかの指(この場合は右手の薬指)を使ってトラックパッド20の表面をなぞるには当該薬指を曲げたり伸ばしたりしなければならず、このときトラックパッド20の表面が平面であった場合には当該薬指の指先を滑らし難いが、表面が凹球面状に形成されていることにより当該薬指の指先を滑らかに移動させることが可能となる。
【0029】
なお携帯電子機器1は、ユーザが必ずしも両手で筐体2を持って使用しなければならないわけではなく、図5中の右手のみで筐体2を持って使用することも可能である。以下、説明の便宜上、ユーザが右手のみで携帯電子機器1を持って使用する場合を例として説明する。
【0030】
(2)携帯電子機器の回路構成
次に、携帯電子機器1の回路構成について図6を用いて説明する。実際上、携帯電子機器1においては、当該携帯電子機器1の各種機能を統括的に制御するCPU(Central Processing Unit)30に対して、バス34を介してワークエリアとして用いられるRAM(Random Access Memory)31、各種データ格納用のHDD(Hard Disk Drive)32、モデム33、傾きセンサ35(後述する)、表示部3、近距離無線インターフェース6、メモリスティックインターフェース7、ジョグダイヤル4A〜4D及びトラックパッド20が接続された構成を有する。
【0031】
そして携帯電子機器1においては、HDD32にOS(Operating System)等の基本プログラムや各種アプリケーションプログラムが格納されており、CPU30がこれらの各種プログラムを適宜読み出してRAM31上で実行することにより、各種機能を実現するようになされている。
【0032】
例えば、CPU30は基本プログラム及びアプリケーションプログラムに従い、ジョグダイヤル4A〜4D又はトラックパッド20を介して入力された各種命令に応じた処理を実行し、その実行結果を表示部3に表示する。
【0033】
また、CPU30はモデム33を介して所定のサーバからインターネット等のネットワークを介してダウンロードしたホームページ等のHTML(Hyper Text Markup Language)ファイルをRAM31に一旦記憶し、必要に応じて当該画像データを表示部3に表示したり、メモリスティックインターフェース7を介してメモリースティックに当該HTMLファイルを格納したり、或いは近距離無線インターフェース6を介して他の電子機器へ伝送し得るようになされている。
【0034】
ところで、携帯電子機器1の内部に搭載されている傾きセンサ35とは、図7(A)〜(D)に示すように、筐体2の右上に刻印されたロゴマーク45を目印として、上向き、右向き、左向き、下向きのいずれ使用方向でユーザに使用されるのかを筐体2の傾きにより検出するようになされたものであり、その使用方向の検出結果をCPU30へ出力するようになされている。
【0035】
ここで傾きセンサ35は、図8(A)に示すように、図7(A)〜(D)に示した携帯電子機器1における上向き、右向き、左向き及び下向きの使用方向をそれぞれ個別に検出する傾き検出素子40A〜40Dが小基板40上に取り付けられており、当該傾き検出素子40A〜40Dと携帯電子機器1の使用方向とが揃えられた状態で小基板40が当該携帯電子機器1に搭載されている。
【0036】
また、図8(B)に示すように、小基板40上に取り付けられた傾き検出素子40A〜40Dには、それぞれ内部に導電性を有する球形状のボール(網掛け処理されている)が収納されていると共に、それぞれ内部に導電性のピンAP1及びAP2、ピンBP1及びBP2、ピンCP1及びCP2及びピンDP1及びDP2が設けられている。
【0037】
この傾き検出素子40A〜40Dは、例えば図9(A)に示すように、携帯電子機器1が表示部3を上面とした水平に置かれている状態から上向き方向(図7(A))へ次第に傾き出し、その上向き傾斜角度が水平状態から35度〜50度の範囲に入ったときに、傾き検出素子40Cのボールが動き出して導電性のピンCP1及びCP2と接触することにより導通する。
【0038】
また図9(B)に示すように、携帯電子機器1が表示部3を上面とした水平状態から右向き方向(図7(B))へ次第に傾き出し、その右向き傾斜角度が当該水平状態から35度〜50度の範囲に入ったときに、傾き検出素子40Bのボールが動き出して導電性のピンBP1及びBP2と接触することにより導通する。
【0039】
同様に、図9(C)及び(D)に示すように、携帯電子機器1が表示部3を上面とした水平状態から左向き方向(図7(C))や下向き方向(図7(D))へ次第に傾き出し、その左向き傾斜角度や下向き傾斜角度が当該水平状態から35度〜50度の範囲に入ったときに、傾き検出素子40Dや40Aのボールが動き出して導電性のピンDP1及びDP2やピンAP1及びAP2と接触することにより導通する。
【0040】
すなわち傾き検出素子40Cは、ピンCP1及びCP2が導通すると、携帯電子機器1が上向きの使用方向(図7(A))へ向けられていることを示す検出結果信号をCPU30へ送出し、傾き検出素子40BはピンBP1及びBP2が導通すると携帯電子機器1が右向きの使用方向(図7(B))へ向けられていることを示す検出結果信号をCPU30へ送出し、傾き検出素子40DはピンDP1及びDP2が導通すると携帯電子機器1が左向きの使用方向(図7(C))へ向けられていることを示す検出結果信号をCPU30へ送出し、傾き検出素子40AはピンAP1及びAP2が導通すると携帯電子機器1が下向きの使用方向(図7(D))へ向けられていることを示す検出結果信号をCPU30へ送出する。
【0041】
これによりCPU30は、傾きセンサ35における傾き検出素子40A〜40Dから出力された検出結果信号に基づいて携帯電子機器1が上向、右向き、左向き又は下向きのいずれの使用方向へ向けられているかを判断し得るようになされている。
【0042】
そしてCPU30は、携帯電子機器1の使用方向を判断すると、図10(A)、(B)、(C)及び(D)に示すように当該判断した使用方向に応じて画面表示方向を切り換えて表示するようになされている。すなわちデスクトップ画面5は、いずれの使用方向であっても、ユーザに対して常に見易い向きを維持することになる。
【0043】
因みにこの例では、CPU30が携帯電子機器1の使用方向を右向き及び左向きの使用方向であると判断した場合には、画面サイズの関係からデスクトップ画面5の右端部分が一部表示されなくなっているが、ユーザのスクロール操作によって全面表示することができるようになされている。
【0044】
なお、CPU30は、携帯電子機器1の使用方向が右向き及び左向きであると判断した場合には、表示部3の画面サイズに応じてデスクトップ画面を縮小することにより全面表示することもできる。
【0045】
(3)画面表示方向に合わせた機能制御処理
ところで携帯電子機器1においては、傾きセンサ35によって検出した当該形態電子機器1の傾きに応じた使用方向に合わせて画面表示方向を切り換えるが、そのとき当該切り換えた画面表示方向に応じて所定の機能を制御するようになされており、そのときの機能制御処理手順について、図11のフローチャートを用いて説明する。
【0046】
実際上、携帯電子機器1は電源が投入されるとCPU30が機能制御プログラムをHDD32のハードディスクからRAM31に読み出して起動し、ルーチンRT1の開始ステップから入ってステップSP1へ移る。
【0047】
ステップSP1においてCPU30は、傾きセンサ35における傾き検出素子40A〜40Dのいずれかから携帯電子機器1の使用方向を示す検出結果信号を受け取ったか否かを判定する。
【0048】
ここで否定結果が得られると、このことは傾き検出素子40A〜40Dのいずれかから検出結果信号を受け取っていないことを表しており、このときCPU30は、当該検出結果信号を受け取るまで待ち受ける。
【0049】
これに対してステップSP1で肯定結果が得られると、このことは当該検出結果信号を受け取っていることを表しており、このときCPU30は次のステップSP2へ移る。
【0050】
ステップSP2においてCPU30は、検出結果信号に基づいてユーザの携帯電子機器1の使用方向を判断し、次のステップSP3へ移る。
【0051】
ステップSP3においてCPU30は、ステップSP2で判断した使用方向に応じた画面表示方向へデスクトップ画面5を切り換え表示すると共に、当該画面表示方向に合わせてトラックパッド20の2次元座標を変換し、次のステップSP4へ移る。
【0052】
具体的には、例えば図12(A)に示すように、CPU30は、携帯電子機器1の使用方向が上向であると判断した場合、決定ボタン17A及び17Bから決定ボタン16A及び16Bへの向きをX方向、決定ボタン18A及び18Bから決定ボタン19A及び19Bへの向きをY方向として機能制御プログラムにトラックパッド20の座標系を設定する。
【0053】
因みにCPU30は、携帯電子機器1の使用方向が上向であると判断した場合に、上述したX方向及びY方向をトラックパッド20のデフォルトの座標系として予め設定しておくようにしても良い。
【0054】
また、図12(B)に示すように、CPU30が携帯電子機器1の使用方向を右向きであると判断した場合、決定ボタン19A及び19Bから決定ボタン18A及び18Bへの向きをX方向、決定ボタン12A及び12Bから決定ボタン13A及び13Bへの向きをY方向として機能制御プログラムにトラックパッド20の2次元座標を変換して改めて設定し直すようになされている。
【0055】
さらに、図12(C)に示すように、CPU30が携帯電子機器1の使用方向を左向きであると判断した場合、決定ボタン15A及び15Bから決定ボタン14A及び14Bへの向きをX方向、決定ボタン16A及び16Bから決定ボタン17A及び17Bへの向きをY方向として機能制御プログラムにトラックパッド20の2次元座標を変換して改めて設定し直すようになされている。
【0056】
さらに、図12(D)に示すように、CPU30が携帯電子機器1の使用方向を下向きであると判断した場合、決定ボタン13A及び13Bから決定ボタン12A及び12Bへの向きをX方向、決定ボタン14A及び14Bから決定ボタン15A及び15Bへの向きをY方向として機能制御プログラムにトラックパッド20の2次元座標を変換して改めて設定し直すようになされている。
【0057】
ステップSP4においてCPU30は、ステップSP2で判断した携帯電子機器1の使用方向に合わせてジョグダイヤル4A〜4D及び決定ボタン12A及び12B、13A及び13B、14A及び14B、15A及び15B、16A及び16B、17A及び17B、18A及び18B、19A及び19Bのうちいずれかのジョグ操作及びボタン操作のみを有効とし、他を無効とする入力手段制御を行い、ステップSP1に戻って上述の処理を繰り返す。
【0058】
具体的には、例えば図13(A)に示すように、CPU30は、携帯電子機器1の使用方向を上向きであると判断した場合、筐体2の背面側に設けられた一組の決定ボタン19A及び19Bだけのボタン操作を有効とし、他の決定ボタンのボタン操作を全て無効となるように設定すると共に、ジョグダイヤル4Bだけを有効とし、他のジョグダイヤル4A、4C及び4Dの回動操作を全て無効となるように設定する。
【0059】
これによりCPU30は、ユーザが右手の人差し指と中指でボタン操作を最も自然に行うべき決定ボタン19A及び19B以外の他の決定ボタンを左手や右手の薬指又は小指等で誤って押下操作してしまった場合や、ジョグダイヤル4B以外の他のジョグダイヤル4A、4C及び4Dを誤って回動操作してしまった場合であっても、誤動作が発生することを未然に防止することができる。
【0060】
また、図13(B)に示すように、CPU30は、携帯電子機器1の使用方向を右向きであると判断した場合、筐体2の背面側に設けられた一組の決定ボタン13A及び13Bだけのボタン操作を有効とし、他の決定ボタンのボタン操作を全て無効となるように設定すると共に、ジョグダイヤル4Aだけを有効とし、他のジョグダイヤル4B〜4Dの回動操作を全て無効となるように設定する。
【0061】
さらに、図13(C)に示すように、CPU30は、携帯電子機器1の使用方向を左向きであると判断した場合、筐体2の背面側に設けられた一組の決定ボタン17A及び17Bだけのボタン操作を有効とし、他の決定ボタンのボタン操作を全て無効となるように設定すると共に、ジョグダイヤル4Cだけを有効とし、他のジョグダイヤル4A、4B及び4Dの回動操作を全て無効となるように設定する。
【0062】
さらに、図13(D)に示すように、CPU30は、携帯電子機器1の使用方向を下向きであると判断した場合、筐体2の背面側に設けられた一組の決定ボタン15A及び15Bだけをボタン操作を有効とし、他の決定ボタンを全て無効となるように設定すると共に、ジョグダイヤル4Dだけを有効とし、他のジョグダイヤル4A〜4Cの回動操作を全て無効となるように設定する。
【0063】
(4)動作及び効果
以上の構成において、携帯電子機器1は小型で簡単に持ち運び可能な特徴を活かしてユーザが筐体2をいずれの向きに持って使用するかを予め想定し、凹部10の側壁部10A〜10Dに一組の決定ボタン12A及び12B、13A及び13B、14A及び14B、15A及び15B、16A及び16B、17A及び17B、18A及び18B、19A及び19Bをそれぞれ設けておくと共に、表示部3の周囲に上方向、右方向、左方向及び下方向にそれぞれ合わせてジョグダイヤル4A〜4Dを設けておく。
【0064】
これにより携帯電子機器1では、ユーザが筐体2を上向き、右向き、左向き又は下向きのいずれの使用方向で持って使用する場合でも、ユーザの指が何れかの決定ボタン12A及び12B、13A及び13B、14A及び14B、15A及び15B、16A及び16B、17A及び17B、18A及び18B、19A及び19Bを自然に押下操作できたり、又は何れかのジョグダイヤル4A〜4Dを自然と回動操作することができる。
【0065】
その際、携帯電子機器1のCPU30は、上向き、右向き、左向き又は下向きの使用方向を傾きセンサ35からの検出結果信号に基づいて判断し、その使用方向に応じて画面表示方向を切り換え表示すると同時に、トラックパッドの座標変換を行うことにより、ユーザが指先でなぞる移動方向とカーソル3Aの画面上での移動方向を揃えることができ、当該ユーザに画面表示方向の違いや操作上の違和感を生じさせることを未然に防止することができる。
【0066】
また携帯電子機器1のCPU30は、そのときユーザの当該携帯電子機器1に対する使用方向に応じて決定ボタン12A及び12B、13A及び13B、14A及び14B、15A及び15B、16A及び16B、17A及び17B、18A及び18B、19A及び19Bやジョグダイヤル4A〜4Dのうちボタン操作を有効にするものと無効にするものとを切り換える入力手段制御を行うことにより、ユーザの操作性を一段と向上させると共に、無意識に操作すべきではない決定ボタンやジョグダイヤルを操作してしまった場合でも誤動作が生じることを未然に防止することができる。
【0067】
以上の構成によれば、携帯電子機器1のCPU30はユーザの使用方向により切り換える画面表示方向に合わせて座標変換を行うと共に、決定ボタン12A及び12B、13A及び13B、14A及び14B、15A及び15B、16A及び16B、17A及び17B、18A及び18B、19A及び19Bやジョグダイヤル4A〜4Dにおける操作の有効無効を切り換え制御することにより、ユーザの誤操作を原因とする誤動作を未然に防止することができると共に、当該携帯電子機器1がユーザによって何れの使用方向で用いられた場合であっても操作性を損なうことを未然に防止することができ、かくして従来と比して一段と操作性を向上することができる。
【0068】
(5)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、傾き検出手段として傾きセンサ35を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、携帯電子機器1の傾きを検出できるものであれば、加速度センサ等の他の種々の傾き検出手段を用いるようにしても良い。
【0069】
また上述の形態においては、傾きセンサ35の傾き検出素子40A〜40Dによって表示部3が水平状態から上向き傾斜角度、右向き傾斜角度、左向き傾斜角度及び下向き傾斜角度が35度〜50度の範囲に入ったときに使用方向を検出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば傾斜角度が20度〜75度等のような広範な範囲に入ったときや、45度〜60度等のような狭い範囲に入ったときに傾き検出素子40A〜40Dにより使用方向を検出するようにしても良い。
【0070】
さらに上述の形態においては、筐体2の背面側における凹部10の側壁部10A〜10Dに決定ボタン12A及び12B、13A及び13B、14A及び14B、15A及び15B、16A及び16B、17A及び17B、18A及び18B、19A及び19Bを設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、筐体2の前面側の表示部3の周囲に同数の決定ボタンを設けるようにしても良い。
【0071】
さらに上述の実施の形態においては、傾きセンサ35で検出した画面表示方向に応じて座標変換を行い、ボタン操作や回動操作の有効無効を切り換え制御するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、画面表示方向に応じて予め複数種類のアプリケーション画面を個々に割り当てておき、画面表示方向に応じて複数種類のアプリケーション画面を切り換え表示するようにしても良い。
【0072】
この場合、CPU30は画面表示方向に適したアプリケーション画面を表示すると共に、当該アプリケーション画面の内容に最適なボタン操作や回動操作の有効無効を切り換え制御すれば、当該アプリケーション画面の内容に即した一段と優れた操作性をユーザに提供することができる。
【0073】
さらに上述の実施の形態においては、制御手段としてのCPU30がHDD32のハードディスクに予め格納された機能制御プログラムをRAM31上に展開し、当該機能制御プログラムに従って上述の画面表示方向に合わせた機能制御処理手順を実行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、機能制御プログラムが格納されたプログラム格納媒体を携帯電子機器1にインストールすることにより上述の機能制御処理手順を行うようにしても良い。
【0074】
このように上述した一連の機能制御処理手順を実行するための機能制御プログラムを携帯電子機器1にインストールして実行可能な状態にするためのプログラム格納媒体としては、例えばフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory )、DVD(Digital Versatile Disc)等のパッケージメディアのみならず、機能制御プログラムが一時的もしくは永続的に格納される半導体メモリや磁気ディスク等で実現しても良い。またこれらプログラム格納媒体に機能制御プログラムを格納する手段として、ローカルエリアネットワークやインターネット、ディジタル衛星放送等の有線及び無線通信媒体を利用してもよく、ルータやモデム等の各種通信インターフェースを介して格納するようにしても良い。
【0075】
さらに上述の実施の形態においては、本発明を携帯性に優れた超小型のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、PDA(Personal Digital Assistant)や携帯電話機、或いはデスクトップ型のパーソナルコンピュータ等の他の種々の情報処理装置に適用するようにしても良い。
【0076】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、ユーザが表示部をいずれの画面表示方向に傾けて使用する場合であっても、当該使用する際の画面表示方向に適した所定の機能をユーザに提供し得る携帯電子機器を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における携帯電子機器の前面外観構成を示す略線的斜視図である。
【図2】携帯電子機器の背面外観構成を示す略線的斜視図(1)である。
【図3】携帯電子機器の背面外観構成を示す略線的斜視図(2)である。
【図4】携帯電子機器を手で持った状態の説明に供する略線図である。
【図5】携帯電子機器の使用状態を示す略線図である。
【図6】携帯電子機器の回路構成を示す略線的ブロック図である。
【図7】携帯電子機器の使用方向の説明に供する略線図である。
【図8】傾きセンサの構成を示す略線図である。
【図9】傾きセンサによる検出方法の説明に供する略線的斜視図である。
【図10】携帯電子機器の使用方向に応じた画面表示制御の説明に供する略線図である。
【図11】画面表示方向に合わせた機能制御処理手順を示すフローチャートである。
【図12】画面表示方向に応じた座標変換制御の説明に供する略線図である。
【図13】画面表示方向に応じた機能制御の説明に供する略線図である。
【符号の説明】
1……携帯電子機器、2……筐体、3……表示部、4A〜4D……ジョグダイヤル、5……デスクトップ画面、10……凹部、11……周縁部、12A、12B、13A、13B、14A、14B、15A、15B、16A、16B、17A、17B、18A、18B、19A、19B……決定ボタン、20……トラックパッド、30……CPU、31……RAM、32……HDD、33……モデム、35……傾きセンサ、40A〜40D……傾き検出素子。
Claims (7)
- 筐体に画面が設けられた表示部と、
上記表示部の傾きを検出する傾き検出手段と、
上記傾き検出手段によって検出した上記傾きに応じて上記画面の画面表示方向を切り換える画面表示方向調整手段と、
上記画面表示方向調整手段によって切り換えた上記画面表示方向に応じて所定の機能を制御する制御手段と
を具えることを特徴とする携帯電子機器。 - 上記制御手段は、上記機能を制御する内容として、上記画面表示方向に合わせて上記筐体にそれぞれ設けられた複数の操作ボタンを上記画面表示方向に応じて有効なものと無効なものとに切り換える
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器。 - 上記制御手段は、上記機能を制御する内容として、上記筐体に設けられたトラックパッドに対する2次元座標を上記画面表示方向に応じて変換する
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器。 - 上記制御手段は、上記機能を制御する内容として、上記画面表示方向に応じて予め複数種類のアプリケーション画面を個々に割り当てておき、上記画面表示方向調整手段によって切り換えた上記画面表示方向に応じて上記複数種類のアプリケーション画面を切り換え表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器。 - 画面を表示する表示部の傾きを検出する傾き検出ステップと、
上記傾き検出ステップで検出した上記傾きに応じて上記画面の画面表示方向を切り換える画面表示方向調整ステップと、
上記画面表示方向調整ステップで切り換えた上記画面表示方向に応じて所定の機能を制御する制御ステップと
を具えることを特徴とする画面向きに合わせた機能制御方法。 - コンピュータに、
画面を表示する表示部の傾きを検出する傾き検出ステップと、
上記傾き検出ステップで検出した上記傾きに応じて上記画面の画面表示方向を切り換える画面表示方向調整ステップと、
上記画面表示方向調整ステップで切り換えた上記画面表示方向に応じて所定の機能を制御する制御ステップと
を実行させるための機能制御プログラム。 - コンピュータに、
画面を表示する表示部の傾きを検出する傾き検出ステップと、
上記傾き検出ステップで検出した上記傾きに応じて上記画面の画面表示方向を切り換える画面表示方向調整ステップと、
上記画面表示方向調整ステップで切り換えた上記画面表示方向に応じて所定の機能を制御する制御ステップと
を具えることを特徴とする機能制御プログラムを情報処理装置に実行させる機能制御プログラム格納媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002267372A JP2004102941A (ja) | 2002-09-12 | 2002-09-12 | 携帯電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002267372A JP2004102941A (ja) | 2002-09-12 | 2002-09-12 | 携帯電子機器 |
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ID=32265917
Family Applications (1)
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JP2002267372A Pending JP2004102941A (ja) | 2002-09-12 | 2002-09-12 | 携帯電子機器 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004102941A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006346224A (ja) * | 2005-06-17 | 2006-12-28 | Samii Kk | 携帯型ゲーム装置及びゲームプログラム |
JP2008507754A (ja) * | 2004-07-22 | 2008-03-13 | キーネティック・インコーポレーテッド | 手持ち式電子装置用アクティブキーボードシステム |
JP2008233985A (ja) * | 2007-03-16 | 2008-10-02 | Fujitsu Ltd | 電子機器 |
JPWO2006126310A1 (ja) * | 2005-05-27 | 2008-12-25 | シャープ株式会社 | 表示装置 |
JP2013512480A (ja) * | 2009-09-21 | 2013-04-11 | インテル・コーポレーション | 端末の角度に応じて互いに異なる映像情報を提供するための方法、端末およびコンピュータ読取可能な記録媒体 |
-
2002
- 2002-09-12 JP JP2002267372A patent/JP2004102941A/ja active Pending
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