JP2004101654A - マスク欠陥検査方法、半導体装置の製造方法、マスク欠陥検査装置、欠陥影響度マップ作成方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セルパターン領域の複数の箇所のそれぞれについて、前記箇所上の欠陥のウェハへの影響度に応じて決められた、前記箇所における欠陥の検出感度K〜Nを含む欠陥影響度マップを用意し、該欠陥影響度マップ中の検出感度K〜Nでもって、セルパターン領域の複数の箇所上の欠陥を検査する。
【選択図】 図7
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置のリソグラフィプロセスに使用されるフォトマスクのマスク欠陥検査方法、フォトマスクの検査工程を含む半導体装置の製造方法、マスク欠陥検査装置、フォトマスクのマスク欠陥検査に使用される欠陥影響度マップの作成方法、ならびに上記マスク欠陥検査方法および欠陥影響度マップの作成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体記憶装置の製造においては、回路を構成する素子や配線などの高集積化や、素子や配線などのパターンの微細化が進められている。例えば、代表的な半導体記憶装置であるDRAM(Dynamic Random Access Memory)の場合、1G DRAMの作製では設計ルール0.13μmのパターン形成が必要と言われている。
【0003】
フォトマスクの検査は、従来より、隣接する同一パターンを比較するdie−to−die比較検査法、または計測パターンと設計パターンとを比較するdie−to−data base比較検査法を用いて行われている。
【0004】
図20に、従来のdie−to−die比較検査法に用いる欠陥検査装置の概略構成図を示す。この欠陥検査装置は、1つの光源80に対して2つの光学系81,82をもち、フォトマスク83上に形成された隣接する2つの同一パターンからの透過光のパターンの拡大像を、CCDなどの画像センサ84,85上に結像させて電気信号に変換するようになっている。
【0005】
光学系81,82はそれぞれ反射ミラー86、対物レンズ87,88を含む。フォトマスク83はX−Yステージ89上に載置される。X−Yステージ89の位置はステージ制御機構90により制御される。
【0006】
画像センサ84,85により得られた電気信号(センサデータ)91,92は比較論理回路93に入力される。比較論理回路93は電気信号91,92を比較してパターンの不一致部分(欠陥)を検出する。
【0007】
計算機94は、比較論理回路93により検出された不一致部分と、ステージ制御機構90からのX−Yステージ89の位置情報(X−Y座標)とに基づいて、フォトマスク83上における上記不一致部分の座標を計算する。この座標は、マスク欠陥の欠陥位置情報として欠陥検査装置内に記録される。
【0008】
一方、die−to−data base比較検査法に用いる欠陥検査装置は、図21に示すように、比較論理回路93は、データベース95に蓄積された設計パターンを用いて比較パターンを発生する、パターン発生回路96から得られる参照パターン97と、光学系81から得られるセンサデータ91とを比較し、パターンの不一致部分を検出する。
【0009】
計算機94は、比較論理回路93により検出された不一致部分と、X−Yステージ89のX−Y座標とに基づいて、フォトマスク83上における上記不一致部分の座標を計算する。この座標は、フォトマスク上の欠陥(マスク欠陥)の欠陥位置情報として欠陥検査装置内に記録される。
【0010】
しかしながら、従来のdie−to−die比較検査法、die−to−data base比較検査法には以下のような問題がある。
【0011】
フォトマスク面内には、デザインルールが同じであっても、各部分で種々のサイズのパターンが配置されている。したがって、フォトマスク面内のパターン領域の様々な個所で、マスク欠陥のウェハ上のレジストパターン(転写パターン)への影響パターンへの影響、もしくはマスク欠陥のウェハ上に形成されるデバイスの動作(特性)への影響が異なってくる。
【0012】
ここで、従来のdie−to−die比較検査法およびdie−to−data base比較検査法は、マスク欠陥のレジストパターンもしくはデバイス動作への影響を考慮せずに行っており、具体的には、各デザインルールに対して決められた、管理寸法パターンについて、一定サイズの欠陥スペックを検出すべき検出感度で、1枚のフォトマスクの面内の検査を行っている。
【0013】
このように従来のフォトマスクの検査は、マスク欠陥がレジストパターンもしくはデバイス動作に影響を及ぼす個所と及ぼさない個所との区別なく、一律の検出感度で行われているため、検査領域内の一部の個所に、必要以上に厳しい検出感度で検査が行われることがある。
【0014】
必要以上に厳しい検出感度で検査を行うと、本来はマスク欠陥とは見なされないような箇所がマスク欠陥(擬似欠陥)として検出されることが生じる。そのため、必要以上に多くの種類の欠陥を検出することが起こり、検出したマスク欠陥の分類に時間がかかる。これにより、フォトマスクの製造期間の短縮化が妨げられ、ひいては半導体装置の製造期間の短縮化が妨げられるという問題が生じている。
【0015】
また、従来のdie−to−die比較検査法およびdie−to−data base比較検査法は、上述した通り、マスク欠陥のレジストパターンもしくはデバイス動作への影響を考慮していないので、レジストパターンもしくはデバイス動作に影響を及ぼさないマスク欠陥(擬似欠陥)と及ぼすマスク欠陥との区別は、検査結果取得時には明確ではない。
【0016】
そのため、欠陥位置情報(欠陥座標)に基づいて各マスク欠陥のレジストパターンへの影響の確認をリソグラフィーシミュレーション顕微鏡(例えばカールツァイス社製MSM100)などにより行い、レジストパターンに影響があるマスク欠陥とないマスク欠陥に分類している。そして、転写に影響があるマスク欠陥については修正を行いフォトマスクを出荷している。
【0017】
このように、検査結果取得後に、レジストパターンもしくはデバイス動作に影響を及ぼさないマスク欠陥と及ぼすマスク欠陥との区別を行うことは、製造工程の増大を招き、これによりフォトマスクの製造期間の短縮化が妨げられ、ひいては半導体装置の製造期間の短縮化が妨げられるという問題が生じている。
【0018】
【特許文献1】
特開2000−98584号公報
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
上述の如く、従来のdie−to−die比較検査法や、die−to−data base比較検査法では、マスク欠陥のレジストパターンへの影響もしくはマスク欠陥のデバイス動作への影響が考慮されておらず、本来はマスク欠陥とは見なされないような箇所(擬似欠陥)がマスク欠陥として検出され、その結果として、フォトマスクや半導体装置の製造期間の短縮化が妨げられるという問題が生じている。
【0020】
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、その目的とするところは、フォトマスクや半導体装置の製造期間の短縮化を図れる、マスク欠陥検査方法、半導体装置の製造方法、マスク欠陥検査装置、欠陥影響度マップ作成方法およびプログラムを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
【0022】
すなわち、上記目的を達成するために、本発明に係るマスク欠陥検査方法は、マスクパターンを含むフォトマスクに関し、前記マスクパターンの複数の箇所のそれぞれについて、前記箇所上の欠陥のウェハへの影響度に応じて決められた、前記箇所における欠陥の検出感度を用意する工程と、前記検出感度に基づいて、前記複数の箇所上の欠陥を検査する工程とを有することを特徴とする。
【0023】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、上記本発明に係るマスク欠陥検査方法によりフォトマスクを検査する工程を含むことを特徴とする。
【0024】
本発明に係るマスク欠陥検査装置は、フォトマスク内のマスクパターンの複数の箇所のそれぞれについて、前記箇所上の欠陥のウェハへの影響度に応じて決められた、前記箇所における欠陥の検出感度に基づいて、前記フォトマスク上の欠陥のウェハへの影響度を表す影響度マップを作成するマップ作成部と、前記影響度マップに基づいて、前記複数の箇所上の欠陥を検査する検査部とを具備してなることを特徴とする。
【0025】
本発明に係る欠陥影響度マップ作成方法は、マスクパターンを含むフォトマスクに関し、前記マスクパターンの複数の箇所のそれぞれについて、前記箇所上の欠陥のウェハへの影響度に応じて決められた、前記箇所における欠陥の検出感度を取得する工程と、前記マスクパターンの複数の箇所のそれぞれについて取得された、前記欠陥の検出感度に基づいて、前記フォトマスク上の欠陥のウェハへの影響度を含む影響度マップを作成する工程とを有することを特徴とする。
【0026】
本発明に係るプログラムは、コンピュータに、マスクパターンを含むフォトマスクに関し、前記マスクパターンの複数の箇所のそれぞれについて、前記箇所上の欠陥のウェハへの影響度に応じて決められた、前記箇所における欠陥の検出感度を入力させる手順と、前記マスクデータ中の前記検出感度に基づいて、前記複数の箇所上の欠陥を検査させる手順とを実行させるためのものである。
【0027】
本発明に係る他のプログラムは、コンピュータに、マスクパターンを含むフォトマスクに関し、前記マスクパターンの複数の箇所のそれぞれについて、前記箇所上の欠陥のウェハへの影響度に応じて決められた、前記箇所における欠陥の検出感度を取得させる手順と、前記マスクパターンの複数の箇所のそれぞれについて取得された、前記欠陥の検出感度に基づいて、前記フォトマスク上の欠陥のウェハへの影響度を含む欠陥影響度マップを作成させる手順とを実行させるためのものである。
【0028】
なお、請求項1,10以外の請求項に係る発明についても、プログラムに係る発明として実施可能である。
【0029】
本発明によれば、マスク欠陥のウェハへの影響度、例えば、転写パターンへの影響もしくはマスク欠陥のデバイス動作への影響を考慮することにより、擬似欠陥の検出を防止できるので、フォトマスクや半導体装置の製造期間の短縮化を図れるようになる。
【0030】
本発明の上記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記載および添付図面によって明らかになるであろう。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
【0032】
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態に係るフォトマスクの検査方法の基本的な考えかたについて説明する。図1はフォトマスクを示しており、図中、Aは線幅が大きいラインパターンが存在する領域、Bは線幅が小さいラインパターンが存在する領域を示している。
【0033】
ここで、領域A,領域B内に、同一サイズ・同一形状のマスク欠陥(不図示)が存在した場合、領域B内のマスク欠陥の方がウェハへの影響度、つまりウェハ上に形成されるレジストパターン(転写パターン)への影響が大きい。逆に言えば、領域A内のマスク欠陥は、転写パターンへの影響が小さく、無視できる場合がある。
【0034】
従来のフォトマスクの検査方法・装置は、デザインルールが同じ場合、検出感度が全てのパターンで同じであるため、領域Aおよび領域B内にマスク欠陥が検出されることがある。すなわち、領域A内のある箇所が擬似欠陥として検出されることがある。
【0035】
そこで、本実施形態では、マスクパターンの複数の箇所のそれぞれについて、そこでのマスク欠陥の影響度に応じてマスク欠陥の検出感度を決めることにより、例えば領域A内のパターンの欠陥検出感度を低く、領域B内のパターンの欠陥検出感度を高くすることにより、マスク欠陥のレジストパターンへの影響を考慮したマスク検査を行う。これにより、領域A内で検出される擬似欠陥を減らすことが可能となり、フォトマスクや半導体装置の製造期間の短縮化を図れるようになる。
【0036】
なお、マスク欠陥のレジストパターンへの影響の代わりに、マスク欠陥のデバイスの動作への影響を考慮しても構わない。デバイス動作への影響については、第2の実施形態で説明する。また、マスク欠陥の転写パターンおよびデバイス動作への影響を同時に考慮しても構わない。
【0037】
以下、本実施形態のフォトマスクの検査方法の詳細について説明する。
【0038】
まず、図2に示すように、石英(Qz )からなる透明基板1上にKrF露光光に対して半透過性を有する膜(KrF−HT膜)からなるマスクパターンが形成されてなるハーフトーンフォトマスク(KrF−HTマスク)を準備する。
【0039】
図2において、2はメモリセルのパターンが形成された領域(セルパターン領域)、3は周辺回路のパターンが形成された領域(周辺回路パターン領域)、4はデバイスパターンを構成しない、透明基板1の周縁部上のKrF−HT膜を示している。
【0040】
次に、図3に示すように、フォトマスク上の検査対象となる領域(被検査領域)内のパターンに対応した設計パターンデータに対して、150nm刻みで分割ポイント5を指定する。図3において、6および7は、それぞれ、設計パターンの図形データ上において、透明基板1上のKrF−HT膜(遮光領域)および透明基板1の露出表面(透明領域)に相当する箇所を示している。
【0041】
分割ポイント5としては、設計パターンデータに対して、マスク描画装置の描画グリッド幅もしくは欠陥検査装置の検査グリッド幅の整数倍になる箇所を指定することが好ましい。これにより、分割ポイント5の指定を容易に行えるようになる。
【0042】
次に、図4に示すように、隣接する上下二つの分割ポイント5(5Aと5B、5Bと5C、5Dと5E、5Eと5F,…)で規定される各エッジ(エッジA−B、エッジB−C、エッジD−E、エッジE−F、…)に対して、ライン線幅をΔd=±1、±2、±5[nm]変更させたパターンを準備する。図4には、分割ポイント5B,5Cで規定されるエッジ(エッジB−C)について、ライン線幅をΔd=1、2、5[nm]変更させたパターンPT1〜PT3が示されている。図4では、ラインの一方のエッジ側が選択されているが、両方のエッジを選択しても構わない。
【0043】
分割ポイント5で規定される全てのエッジに対して、ライン線幅Δdを変更しても構わないし、あるいは一つエッジに対して、ライン線幅Δdを変更しても構わない。すなわち、少なくとも一つの一つエッジを選択してライン線幅Δdを変更する。基本的には、より多くのエッジを選択した方が検査精度は高まる。本実施形態では、全てのエッジに対して、ライン線幅Δdを変更するとして説明を進める。
【0044】
また、選択したエッジは互いに光学的近接効果が及ばないか、もしくはその効果が十分に低いことが好ましい。また、ここでは、縦方向に分割ポイント5を指定したが、分割ポイント5を指定する方向は任意である。
【0045】
次に、周知の露光マージン評価により、管理パターン(同じデザインルールのフォトマスクを管理するために使用されるパターン)の各エッジについて、Δd=0[nm](無欠陥パターン)のパターンを露光する際に必要となる露光量Ieを取得する。なお、露光量Ieの代わりに、それに対応した光強度のしきい値(Threshold)を取得しても構わない。
【0046】
次に、各エッジA−B,B−C,…に対してΔd=±1,±2,±5[nm]変更させたパターンについて、λ=248nm、NA=0.68、σ=0.75、2/3輪帯照明を用いた場合にウェハ上のレジストに形成される光強度分布を算出し、この算出した光強度分布から上記各パターンをレジスト上に所望通りに露光し、所定の寸法のレジストパターンを形成するために必要となる露光量Iijを算出し、さらに露光量Ieに対する露光量Iijの変化量(露光量変化率)ΔIij(=(Iij−Ie)/Ie)を取得する。図5に、エッジB−Cのパターン(Δd=0,1,2,5[nm])についての光強度分布および露光量変化率を示す。
【0047】
ここで、ΔIij中のiは各エッジ(エッジA−B、エッジB−C、エッジD−E、エッジE−F、…)に対応する指標を示しており、ここではエッジA−Bをi=1、エッジB−Cをi=2、エッジD−Eをi=3、エッジE−Fをi=4というようにアルファベット順に数字を昇順に割り付ける。
【0048】
また、jは各エッジに対するマスク上の線幅変動量Δdに対応する指標を示しており、ここでは、Δd=1nmをj=1、Δd=2nmをj=2、Δd=5nmをj=5というように線幅変動量[nm]の数値を割り付ける。
【0049】
露光量変化率ΔIijは正負のいずれも取り得り、露光量Ieよりも露光量が低下する場合は負、上昇する場合は正となる。なお、指標i,jが特には必要ではない場合、以下、単にΔIと表記する。
【0050】
本実施形態では、寸法管理パターンは該パターンの寸法にかかわらず、マスク欠陥による転写パターン(レジストパターン)の許容寸法変動率は一律に8%と決めている。許容寸法変動率は、100×(転写パターンの寸法変動量)/(転写パターンの設計寸法)で与えられる。
【0051】
許容寸法変動率はパターン寸法毎に異なる可能性があるが、ここでは簡単のために経験的に有効であると認められている8%という値を採用している。各寸法毎に許容寸法変率を決めても構わない。
【0052】
許容寸法変動率8%に対応する寸法管理パターンの露光量変化率ΔIcを調べたところ、ΔIc=−0.06であり、さらに、ΔIc=−0.06に対応するΔdは2.7nmであった。
【0053】
したがって、ΔIij=−0.06に対応するΔdが2.7nmよりも大きいパターンは、寸法管理パターンよりもマスク欠陥の転写パターンへの影響は小さく、Δdが2.7nm未満のパターンは、寸法管理パターンよりもマスク欠陥の転写パターンへの影響は大きいものとなる。
【0054】
このことから、ΔIij=−0.06に対応するΔdが2.7nmよりも大きなパターンの場合、検査装置で検査すべきマスク欠陥のサイズは、寸法管理パターンに対して決められている最小検出欠陥サイズよりも大きくても構わないが、Δdが2.7nmより小さいパターンの場合、検査装置で検査すべきマスク欠陥のサイズは、最小検出欠陥サイズよりも小さい必要がある。Δdが2.7nmのパターンの場合、検査装置で検査すべきマスク欠陥のサイズは、最小検出欠陥サイズと同じで構わない。
【0055】
図6に、エッジA−B、エッジB−CにおけるΔdとΔIとの関係を調べた結果を示す。図6から、露光量変化率ΔI=−0.06に対応するΔdは、エッジA−Bでは2.5nm、エッジB−Cでは3.2nmであり、エッジA−B上のマスク欠陥は転写パターンへの影響度が大きく、エッジB−C上のマスク欠陥は転写パターンへの影響度が小さいことが分かる。これは、エッジB−Cの検査時の検出感度を、エッジA−Bの検査時の検出感度よりも低くしても必要な検出感度を確保できることを意味している。これにより、エッジB−Cを必要以上に厳しい検出感度で検査することを防止でき、擬似欠陥の検出を防止できるようになる。
【0056】
次に、フォトマスク上の検査するべき領域(被検査領域)の各分割領域に対して上記Δdを算出し、被検査領域内のパターン位置とΔdとの関係を用い、被検査領域上の各分割領域において、マスク欠陥のウェハへの影響度を示す指標(検出感度K〜M)を取得し、この各分割領域における指標(検出感度K〜M)に基づいて、図7に示すように、指標(検出感度K〜M)を含む欠陥影響度マップを作成する。欠陥影響度マップは、図8に示すように、被検査領域上の各分割領域と検出感度K〜Mとが対応付けられてなるテーブル形式のものであっても構わない。
【0057】
なお、エッジ以外の部分に対応した分割領域については、例えば、横方向(X座標)に関して最も近いエッジと同じ指標を採用する。左側のエッジまでの距離と右側のエッジまでの距離とが同じ、かつ左右のエッジで指標が異なる場合は、いずれか一方を採用する。
【0058】
また、黒欠陥の検出感度はΔd=2.7を境にして変えている。具体的には、Δd≦2.7nmのパターンについては、130nm□以上のものを黒欠陥として検出し、Δd>2.7nmのパターンについては、180nm□以上のものを黒欠陥として検出する。一方、白欠陥の検出感度は、Δd=3.5nmを境にして変え、具体的には、Δd≦3.5nmのパターンについては、180nm□以上のものを白欠陥として検出し、Δd>3.5nmのパターンについては、220nm□以上のものを白欠陥として検出する。黒欠陥と白欠陥とで基準となるΔdが異なっているのは、黒欠陥と白欠陥とでは転写パターンへの影響度が異なるからである。
【0059】
検出感度K〜Nは、上記黒欠陥、白欠陥の検出感度を組み合わせて得られる4通りのものであり、具体的には、(黒,白)=K(130,180)、L(130,220)、M(180,180)、N(180,220)nm□となる。
【0060】
次に、被検査領域上の各分割領域と検出感度K〜Nとの関係を参照し、各分割領域を検出感度K〜Nのいずれかの検出感度に基づいて検査し、フォトマスク上の欠陥の有無を検出する。
【0061】
上記検出感度を用いたフォトマスクの検査は、例えばDie−to−Data base比較検査により行う。すなわち、比較回路を用いて、センサデータと参照データを比較し、そのレベル差が所定値(しきい値)以上のものを欠陥として検出する。比較回路は、例えば、微分回路で構成されたものである。また、上記しきい値は、基本的には、検出感度K〜Nが低いほど、高くなるように決められている。これにより、擬似欠陥として検出されるマスク欠陥を減らすことが可能となる。
【0062】
図9に、本実施形態の欠陥影響度マップを用いた比較回路における参照データとセンサデータの一例を示す。これは、図8に示した領域についてのものである。参照データは、図9(a)に示すように、各分割領域の図形データの光強度を多値化展開したデータ(256階調)で構成されている。実際に使用される参照データは、マスクプロセスに対応するコーナー丸め処理およびリサイズ処理を考慮したデータが使用されることもある。一方、センサデータは、図9(b)に示すように、実際のフォトマスクの検査光から得られた各分割領域の光強度の実測値(256階調)で構成されている。
【0063】
図10に、本実施形態の欠陥影響度マップを用いた比較回路における参照データとセンサデータとの比較結果(レベル差)を示す。これは、図8に示した領域についてのものである。また、図11に、しきい値の一例を示す。しきい値は、黒欠陥に対応したしきい値と白欠陥に対応したしきい値との平均値である。図10に示すように、図8に示した領域におけるセンサデータと参照データとのレベル差がしきい値を越えているか否かが判断され、しきい値を越えていると判断された分割領域が欠陥として認識される。図10の場合、欠陥はないと認識される。
【0064】
図12に、本実施形態のDie−to−Data base比較検査を実施するための欠陥検査装置の概略構成図を示す。なお、図21の従来の欠陥検査装置と対応する部分には図21と同一符号を付してあり、詳細な説明は省略する。図21の従来の欠陥検査装置と異なる点は、フォトマスク上の各領域の座標および検出感度(K〜M)の情報を含む検出感度情報101が入力されるマップ作成部102を備えていることにある。
【0065】
以上述べたように本実施形態によれば、マスク欠陥の転写パターンへの影響を考慮することにより、擬似欠陥の検出を防止できる。これにより、フォトマスクあるいは半導体装置の製造期間の短縮化、さらにはコストの削減化も図れるようになる。また、転写パターンへの影響が大きいマスク欠陥を高感度で検出することができる。これも製造期間の短縮化やコストの削減化につながる。さらに、検査結果取得後に、転写パターンに影響を及ぼさないマスク欠陥と及ぼすマスク欠陥との区別を行う必要が無くなる。これもまた製造期間の短縮化やコストの削減化につながる。
【0066】
なお、本実施形態では、KrF露光に用いられているハーフトーンマスクの場合について説明したが、本実施形態はArF露光、F2 露光、EUV露光等の他の光露光に用いられるハーフトーンマスクにも適用でき、さらに、ハーフトーンマスク以外のマスク、例えばレベンソンマスク、COGマスク等にも適用でき、さらにまた、EBステッパ、X線等の非光学系露光に使用されるマスクにも適用できる。
【0067】
また、本実施形態では、Die−to−Data base比較検査方法を用いた場合について説明したが、欠陥影響度マップの情報を座標形式で入力し、該情報を用いて行うDie−to−Die比較検査方法等の他の比較検査方法を用いて構わない。図13に、Die−to−Die比較検査を実施するための欠陥検査装置の概略構成を示す。なお、図20および図12の欠陥検査装置と対応する部分には図20および図12と同一符号を付してあり、詳細な説明は省略する。
【0068】
また、本実施形態は、フォトマスク上の線幅変動量Δdを変動させて得られる露光量変化率ΔIijを用いてマスク欠陥のウェハ影響度を調べ、このウェハ影響度に基づいて検出感度(しきい値)を決める場合について説明したが、その他のマスク欠陥のウェハへの影響度を調べられる手法を用いて検出感度を決めても構わない。
【0069】
例えば、フォトマスク上のマスクパターン全体に対して線幅変動量Δdを変動させて得られるウェハ上のレジストに転写されるパターン(レジストパターン)の寸法変動率を用いてマスク欠陥のウェハ影響度を調べ、このウェハ影響度に基づいて検出感度を決めても構わない。
【0070】
他の方法としては、特開2000−098584に開示された方法を応用することがあげられる。すなわち、パターン全体の線幅を変えることによるレジストパターンの各個所に対する露光量変化率を用いてマスク欠陥のウェハ影響度を調べ、このウェハ影響度に基づいて検出感度を求めても構わない。
【0071】
また、本実施形態では、パターン全体の各個所を分割して欠陥影響度マップを作成し、欠陥影響度マップに基づいて検査を行っているが、デザインルールと同等のサイズのパターンを包含するセル部と、セル部内のパターンよりも大きなサイズのパターンを包含する周辺回路部との2通りに分割し、セル部と周辺回路部とで2通りの欠陥影響度マップを定義して(広義の欠陥影響度マップの作成)検査を行っても構わない。
【0072】
(第2の実施形態)
本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、マスク欠陥のデバイス動作への影響度を用いて欠陥影響度マップを作成することにある。
【0073】
まず、第1の実施形態と同様に、図2に示したKrF−HTマスクを準備し、続いて、図3に示したように150nm刻みで分割ポイント5を指定する。
【0074】
次に、図14に示すように、隣り合う二つの分割ポイント5で規定される各セグメント(セグメントA−D、セグメントB−E、セグメントC−F、…)について、デバイス動作への影響の有無の境界に対応する、ウェハ上のレジストに転写されるフォトマスクのパターン(ウェハパターン)の線幅変動率(許容線幅変動率)を取得する。
【0075】
許容線幅変動率は、100×(デバイス動作に影響が生じ始めるウェハパターンの線幅変動量)/(ウェハパターンの設計寸法)で与えられる。デバイス動作とは、例えばゲートがオフのときのリーク電流や、正確に書き込み読み出しが出来るかなどのデバイス動作に影響を及ぼす一般的にチェックされるべきデバイスに関する各動作である。
【0076】
次に、セグメントA−D、セグメントB−E等の各セグメントの寸法を変動させることは、エッジA−B、エッジB等においてライン線幅Δdを変更させることに対応すると考え、図15に示すように、各セグメントにおける許容線幅変動率を、例えばシミュレーションおよび実験の結果を用いて、露光量変動率ΔIに換算する。露光量変動率ΔIは、第1の実施形態と同様に定義されたものである。また、露光量変動率ΔIに対応した光強度の変化率に変換しても構わない。
【0077】
本実施形態でも、第1の実施形態と同様に、寸法管理パターンの許容寸法変動率は8%であり、該許容寸法変動率に対応する露光量変化率ΔIは0.06、さらに該ΔIに対応するΔdは2.7nmである。
【0078】
図15のエッジA−BのΔIに相当するΔdは、図6から、2.7nmよりも大きい。同様に、図15のエッジB−CのΔIに相当するΔdも、2.7nmよりも大きい。
【0079】
したがって、セグメントA−D,B−Eに対応した箇所は、寸法管理パターンよりもマスク欠陥のデバイス動作への影響は小さいので、検査装置で検査すべきマスク欠陥のサイズは、寸法管理パターンに対して決められている最小検出欠陥サイズよりも大きくても構わない。
【0080】
逆に、ΔIに相当するΔdが2.7nm以下の箇所は、寸法管理パターンよりもマスク欠陥のデバイス動作への影響は大きいものとなるので、検査装置で検査すべきマスク欠陥のサイズは、最小検出欠陥サイズよりも小さい必要がある。
【0081】
次に、被検査領域内における各セグメントにおける許容線幅変動率と露光量変動率ΔIを求め、図16に示すように、許容線幅変動率と露光量変動率ΔIとの関係を補間によりグラフ(テーブルでも構わない。)にまとめ、被検査領域上の各分割領域において、マスク欠陥のウェハへの影響度を示す指標(ここでは検出感度K〜M)を取得し、この各分割領域における指標(検出感度K〜M)に基づいて、図17に示すように、指標(検出感度K〜M)を含む欠陥影響度マップを形成する。欠陥影響度マップは、被検査領域上の各分割領域と検出感度K〜Mとが対応付けられてなるテーブル形式のものであっても構わない。
【0082】
なお、セグメント以外の部分に対応した分割領域については、例えば、縦方向(Y座標)に関して最も近いセグメントと同じ指標を採用する。上方のセグメントまでの距離と下方のセグメントまでの距離とが同じ、かつ上下のセグメントで指標が異なる場合は、いずれか一方を採用する。また、縦方向(Y座標)の位置が同じで、横方向(X座標)が異なる同一セグメント上の分割領域については、同じ指標を採用する。
【0083】
また、黒欠陥の検出感度はΔd=2.7を境にして変えている。具体的には、Δd≦2.7nmのパターンについては、130nm□以上のものを黒欠陥として検出し、Δd>2.7nmのパターンについては、180nm□以上のものを黒欠陥として検出する。一方、白欠陥の検出は、Δd=3.5nmを境にして変え、具体的には、Δd≦3.5nmのパターンについては、180nm□以上のものを白欠陥として検出し、Δd>3.5nmのパターンについては、220nm□以上のものを白欠陥として検出する。
【0084】
検出感度K〜Nは、上記黒欠陥、白欠陥の検出感度を組み合わせて得られる4通りのものであり、具体的には、(黒,白)=K(130,180)、L(130,220)、M(180,180)、N(180,220)nm□となる。
【0085】
次に、第1の実施形態と同様に、被検査領域上の各分割領域において、検出感度K〜Nの内のいずれかの検出感度で欠陥の有無の検査を行う。この検査も、例えば、第1の実施形態と同様に、Die−to−Data base比較検査法・装置あるいはDie−to−Die比較検査法・装置を用いて行う。
【0086】
図18に図9の多値展開データおよびセンサデータに対応する図、図19に図10の参照データとセンサデータとの比較結果に対応する図を示す。しきい値は図11に示されたしきい値と同じである。図19から、本実施形態の場合、第1の実施形態では欠陥が検出されなかった箇所で、欠陥が検出されていることが分かる。
【0087】
以上述べたように本実施形態によれば、マスク欠陥のデバイス動作への影響を考慮することにより、擬似欠陥の検出を防止できる。これにより、フォトマスクあるいは半導体装置の製造期間の短縮化、さらにはコストの削減化も図れるようになる。また、デバイス動作への影響が小さな個所の欠陥を欠陥として検出することがなくなることから、デバイス動作への影響がない修正不要な欠陥を修正工程で修正することもなくなる。これも製造期間の短縮化やコストの削減化につな
本実施形態でも、第1の実施形態で述べた種々の変形例が可能である。
【0088】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、マスク欠陥のウェハへの影響度として、転写パターンへの影響度やデバイス動作への影響度を用いて、欠陥影響度マップを作成する場合について説明したが、マスク欠陥のデバイス歩留への影響度を用いて欠陥影響度マップを作成することも可能である。この場合、例えば、所定の許容デバイス歩留まり率に対応する寸法管理パターンの露光量変化率ΔIcおよびこれに対応するΔdを調べて、欠陥影響度マップを作成する。
【0089】
また、上記実施形態の検査法方法や欠陥影響度マップの作成方法は、コンピュータに所定の手段を実行させるための(あるいはコンピュータを所定の手段として機能させるための、あるいはコンピュータに所定の機能を実現させるための)プログラムとして実施することもできる。さらに該プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体として実施することもできる。
【0090】
例えば、検査法方法のプログラムは、コンピュータに、マスクパターンを含むフォトマスクに関し、前記マスクパターンの複数の箇所のそれぞれについて、前記箇所上の欠陥のウェハへの影響度に応じて決められた、前記箇所における欠陥の検出感度を入力させる手順と、前記マスクデータ中の前記検出感度に基づいて、前記複数の箇所上の欠陥を検査させる手順とを実効させるためのものとなる。さらに、上述した検査方法の種々の具体的な工程を手順として実行させるようにしても構わない。
【0091】
一方、欠陥影響度マップのプログラムは、コンピュータに、マスクパターンを含むフォトマスクに関し、前記マスクパターンの複数の箇所のそれぞれについて、前記箇所上の欠陥のウェハへの影響度に応じて決められた、前記箇所における欠陥の検出感度を取得させる手順と、前記マスクパターンの複数の箇所のそれぞれについて取得された、前記欠陥の検出感度に基づいて、前記フォトマスク上の欠陥のウェハへの影響度を含む欠陥影響度マップを作成させる手順とを実行させるためのものとなる。さらに、上述したマップ作成方法の種々の具体的な工程を手順として実行させるようにしても構わない。
【0092】
また、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決できる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0093】
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施できる。
【0094】
【発明の効果】
以上詳説したように本発明によれば、マスク欠陥のウェハへの影響を考慮することにより、フォトマスクや、半導体装置の製造期間の短縮化を図れるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るフォトマスクの検査方法の基本的な考えかたを説明するための平面図
【図2】フォトマスクの斜視図
【図3】分割ポイントを指定する工程を説明するための平面図
【図4】隣接する上下二つの分割ポイントで規定される各領域領域に対して、ライン線幅Δdを変更させたパターンを準備する工程を説明するための図
【図5】エッジB−Cのパターン(Δd=0,1,2,5[nm])についての光強度分布および露光量変化率を示す図
【図6】エッジA−B,B−CにおけるΔdとΔIとの関係を調べた結果を示す図
【図7】欠陥影響度マップを示す図
【図8】欠陥影響度テーブルを示す図
【図9】欠陥影響度マップを用いた比較回路における参照データとセンサデータの一例を示す図
【図10】欠陥影響度マップを用いた比較回路における参照データとセンサデータとの比較結果(レベル差)を示す図
【図11】しきい値の一例を示す図
【図12】実施形態のDie−to−Data base比較検査を実施するための欠陥検査装置の概略構成図
【図13】実施形態のDie−to−Die比較検査を実施するための欠陥検査装置の概略構成図
【図14】本発明の第2の実施形態に係る隣り合う二つの分割ポイントで規定される各セグメントについて、許容線幅変動率を取得する工程を説明するための図
【図15】各セグメントにおける許容線幅変動率を露光量変動率に換算する工程を説明するための図
【図16】被検査領域内における各セグメントに対する露光量変化率を示すグラフ
【図17】欠陥影響度マップを示す図
【図18】欠陥影響度マップを用いた比較回路における参照データとセンサデータの一例を示す図
【図19】欠陥影響度マップを用いた比較回路における参照データとセンサデータとの比較結果(レベル差)を示す図
【図20】従来のdie−to−die比較検査法に用いる欠陥検査装置の概略構成図
【図21】従来のdie−to−data base比較検査法に用いる欠陥検査装置の概略構成図
【符号の説明】
1…透明基板
2…セルパターン領域
3…周辺回路パターン領域
4…KrF−HT膜
5…分割ポイント
6…設計パターンの図形データ上の遮光領域
7…設計パターンの図形データ上の透明領域
81,82…光学系
83…フォトマスク
84,85…画像センサ
86…反射ミラー
87,88…対物レンズ
89…X−Yステージ
90…ステージ制御機構
91,92…電気信号(センサデータ)
93…比較論理回路
94…計算機
95…データベース
96…パターン発生回路
97…参照パターン
101…検出感度情報
102…マップ作成部
Claims (12)
- マスクパターンを含むフォトマスクに関し、前記マスクパターンの複数の箇所のそれぞれについて、前記箇所上の欠陥のウェハへの影響度に応じて決められた、前記箇所における欠陥の検出感度を用意する工程と、
前記検出感度に基づいて、前記複数の箇所上の欠陥を検査する工程と
を有することを特徴とするマスク欠陥検査方法。 - 前記欠陥のウェハへの影響度は、前記ウェハ上に形成される転写パターンの寸法への影響度であることを特徴とする請求項1に記載のマスク欠陥検査方法。
- 前記マスクパターンはデバイスを構成するパターンを含み、前記欠陥のウェハへの影響度は、前記ウェハ上に形成される前記デバイスの特性への影響度であることを特徴とする請求項1に記載のマスク欠陥検査方法。
- 前記検出感度を用意する工程において、
前記フォトマスクを管理するための管理パターンと、前記ウェハ上に形成される、前記管理パターンに対応した転写パターンを、所定の寸法に仕上げるために必要な第1の露光量とを用意し、
前記マスクパターンの前記複数の箇所のそれぞれについて、前記箇所の幅を変え、前記ウェハ上に形成される前記幅を変えた箇所に対応した転写パターンを、所定の寸法に仕上げるために必要な第2の露光量を取得し、前記マスクパターンの前記複数の箇所のそれぞれについて、前記第1の露光量に対する前記第2の露光量の変化率を算出し、
前記マスクパターンの前記複数の箇所のそれぞれについて、前記第1の露光量に対する前記第2の露光量の変化率に基づいて、前記箇所上の欠陥の前記ウェハへの影響度を取得し、
前記マスクパターンの前記複数の箇所のそれぞれについて、前記箇所上の欠陥の前記ウェハへの影響度に基づいて、前記箇所における欠陥の検出感度を取得し、
前記マスクパターンの前記複数の箇所のそれぞれについて取得した前記検出感度に基づいて、前記フォトマスク上の欠陥の前記ウェハへの影響度マップを作成することを特徴とする請求項1または2に記載のマスク欠陥検査方法。 - 前記マスクパターンはデバイスを構成するパターンを含み、
前記検出感度を用意する工程は、
前記フォトマスクを管理するための管理パターンと、前記ウェハ上に形成される、前記管理パターンに対応した転写パターンを、所定の寸法に仕上げるために必要な第1の露光量とを用意し、
前記マスクパターンの前記複数の箇所のそれぞれについて、前記デバイスの特性への影響の有無の境に対応する前記箇所の幅の変化量を求め、前記ウェハ上に形成される、前記変化量だけ幅を変えた箇所に対応した転写パターンを、所定の寸法に仕上げるために必要な第2の露光量を取得し、前記マスクパターンの前記複数の箇所のそれぞれについて、前記第1の露光量に対する前記第2の露光量の変化率を算出し、
前記マスクパターンの前記複数の箇所のそれぞれについて、前記第1の露光量に対する前記第2の露光量の変化率に基づいて、前記箇所上の欠陥の前記ウェハへの影響度を取得し、
前記マスクパターンの前記複数の箇所のそれぞれについて、前記箇所上の欠陥の前記ウェハへの影響度に基づいて、前記箇所における欠陥の検出感度を取得し、
前記マスクパターンの前記複数の箇所のそれぞれについて取得した前記検出感度に基づいて、前記フォトマスク上の欠陥の前記ウェハへの影響度マップを作成することを特徴とする請求項1または3に記載のマスク欠陥検査方法。 - 前記第1の露光量に対する前記第2の露光量の変化率を算出する工程において、前記箇所の幅を複数通りに変え、前記第2の露光量を複数取得し、これらの複数の第2の露光量のそれぞれについて、前記第1の露光量に対する変化率を算出することを特徴とする請求項4または5に記載のマスク欠陥検査方法。
- 前記マスクデータに基づいて、前記フォトマスク上の欠陥のウェハへの影響度を表す欠陥影響度マップを作成し、該欠陥影響度マップに基づいて、前記複数の箇所上の欠陥を検査することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載のマスク検査方法。
- 請求項1ないし7のいずれか1項に記載のマスク欠陥検査方法によりフォトマスクを検査する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
- フォトマスク内のマスクパターンの複数の箇所のそれぞれについて、前記箇所上の欠陥のウェハへの影響度に応じて決められた、前記箇所における欠陥の検出感度に基づいて、前記フォトマスク上の欠陥のウェハへの影響度を表す影響度マップを作成するマップ作成部と、
前記影響度マップに基づいて、前記複数の箇所上の欠陥を検査する検査部と
を具備してなることを特徴とするマスク欠陥検査装置。 - マスクパターンを含むフォトマスクに関し、前記マスクパターンの複数の箇所のそれぞれについて、前記箇所上の欠陥のウェハへの影響度に応じて決められた、前記箇所における欠陥の検出感度を取得する工程と、
前記マスクパターンの複数の箇所のそれぞれについて取得された、前記欠陥の検出感度に基づいて、前記フォトマスク上の欠陥のウェハへの影響度を含む影響度マップを作成する工程と
を有することを特徴とする欠陥影響度マップ作成方法。 - コンピュータに、マスクパターンを含むフォトマスクに関し、前記マスクパターンの複数の箇所のそれぞれについて、前記箇所上の欠陥のウェハへの影響度に応じて決められた、前記箇所における欠陥の検出感度を入力させる手順と、
前記マスクデータ中の前記検出感度に基づいて、前記複数の箇所上の欠陥を検査させる手順と
を実行させるためのプログラム。 - コンピュータに、マスクパターンを含むフォトマスクに関し、前記マスクパターンの複数の箇所のそれぞれについて、前記箇所上の欠陥のウェハへの影響度に応じて決められた、前記箇所における欠陥の検出感度を取得させる手順と、
前記マスクパターンの複数の箇所のそれぞれについて取得された、前記欠陥の検出感度に基づいて、前記フォトマスク上の欠陥のウェハへの影響度を含む欠陥影響度マップを作成させる手順と
を実行させるためのプログラム。
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