JP2004185248A - 物品搬送設備 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】地上コントローラ41と各搬送台車3間の情報の受渡しは、フィーダ線21A,21B(通信線)を2本(複数)とし、各フィーダ線21A,21Bに接続される地上モデム42A,42Bがそれぞれ割り当てられた搬送台車3のワイヤレスモデム22との間で順に通信を行うことで実行される構成とする。この構成によれば、全ての搬送台車3に対して通信が終了するまでの時間を従来と比較して大幅に短縮することができ、また所定時間内での各搬送台車3との送受信回数を増すことができ、搬送台車3の各種動作の応答を改善することができる。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、搬送経路に沿って走行し、搬送経路に沿って配置されたステーション間に渡って物品を搬送する搬送車と、この搬送車と通信装置により接続された搬送車の地上側コントローラとを備えた物品搬送設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の上記物品搬送設備として、一対の走行レール(搬送経路)に案内されて走行レールに沿って配置されたステーション間に渡って物品を搬送する搬送車と、搬送車の行先や移載の制御を行う地上コントローラ(搬送車の制御装置)を備え、各搬送車と地上コントローラ間で通信を行う通信装置として、走行レールに沿ってフィーダ線を敷設し、地上コントローラにフィーダ線に接続された地上モデムを設け、各搬送車にフィーダ線に接近対向してワイヤレスモデムを設けた設備が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
前記地上コントローラは、搬送車が複数台あることから、上記通信装置を使用して、各搬送車へサイクリックにデータを送信し、その返答で各搬送車よりデータを受信している。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−216023号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の物品搬送設備では、地上コントローラから各搬送車へサイクリックにデータを送信し、その返答で各搬送車よりデータを受信しているために、全ての搬送車へデータを送信するには、時間が多く必要となり、その結果、地上コントローラが、停止を指示しても、通信最後の搬送車に送信し停止するまで搬送車は走行を続けることになるので、直に停止することができず、また無駄に走行してしまう距離が長くなってしまうという問題が発生した。
【0006】
またこのような問題を解決するために、通信速度を速くすることが考えられるが、高価な通信装置となってしまうという問題が発生する。
また海外では、通信媒体が限定され、通信速度がそんな速くなくできないにもかかわらず、各搬送車と多くのデータの送受信を実行することが求められることがあり、やはり全ての搬送車へデータを送信するには、時間が多く必要となってしまうという問題が発生する。
【0007】
そこで、本発明は、全ての搬送車とのデータの通信を、通信速度が速くなくても速く実行可能な物品搬送設備を提供することを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、搬送経路に沿って走行し、前記搬送経路に沿って配置される物品受け手段間に渡って物品を搬送する複数の搬送車と、これら搬送車と通信手段により接続されて情報の受渡しを実行する前記搬送車の制御装置とを備えた物品搬送設備であって、
前記通信手段を、前記搬送経路に沿って敷設された複数の通信線と、これら各通信線にそれぞれ接続され、通信線を介して通信を行う地上側通信装置と、前記通信線を介して前記地上側通信装置と通信を行う搬送車側通信装置から構成し、
前記制御装置は、各地上側通信装置にそれぞれ、通信を行う前記搬送車を割り当て、これら各地上側通信装置を介して各搬送車の搬送車側通信装置との間で前記情報の受渡しを実行することを特徴とするものである。
【0009】
上記構成によれば、搬送車の制御装置と各搬送車間の情報の受渡しは、通信線を複数とし、各通信線に接続される地上側通信装置がそれぞれ割り当てられた搬送車の搬送車側通信装置と通信を行うことで実行される。よって、全ての搬送車に対して通信が終了するまでの時間が短縮され、また搬送車の制御装置と各搬送車間の所定時間内の通信回数が増加され、搬送車の応答が速くなる。
【0010】
また請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、前記搬送経路は環状の搬送経路からなり、前記制御装置は、前記搬送経路に連なる搬送車を前記地上側通信装置の数の群に分けて、各群をそれぞれ前記各地上側通信装置に割り当て、各地上側通信装置を介して前記搬送経路に連なる前記搬送車の順に情報の受渡しを繰り返すことを特徴とするものである。
【0011】
上記構成によれば、環状の搬送経路に連なる搬送車は、地上側通信装置の数の群に分けられてそれぞれ各地上側通信装置に割り当てられ、搬送車の制御装置と各搬送車間では、各地上側通信装置を介して搬送経路に連なる搬送車の順に情報の受渡しが繰り返される。よって、各搬送車に同等のサイクルタイムで情報の受渡しが行われ、情報の受渡しが遅れる搬送車は無くなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態における物品搬送設備の走行経路図、図2は物品搬送設備の同要部構成図である。
【0013】
図1および図2において、1はフロア2に設置された一対の走行レールであり、3はこの走行レール1に案内されて自走し、物品Rを搬送する4輪の搬送台車である。なお、搬送台車3の総台数を12台としている。
【0014】
前記走行レール1により、ループ状(環状)に搬送経路4が構成され、この搬送経路4に沿って複数(図では24台)のステーション(物品受け手段の一例)5が配置されており、搬送台車3は、搬送経路に沿って走行し、搬送経路に沿って配置された物品受け手段間に渡って物品を搬送する搬送車を構成している。
【0015】
また各ステーション5にはそれぞれ、各搬送台車3との間で物品Rの移載、すなわち搬入、搬出を行う移載用コンベヤ装置(たとえば、ローラコンベヤやチェンコンベヤ)6が設けられている。
【0016】
前記搬送台車3は、図2〜図5に示すように、車体11と、この車体11上に設置され、物品Rを移載し載置する移載・載置用コンベヤ装置(たとえば、ローラコンベヤやチェンコンベヤ)12と、車体11の下部に取付けられ、車体11を一方の走行レール1に対して支持する2台の旋回式従動車輪装置13と、車体11の下部に取付けられ、車体11を他方の走行レール1に対して支持するとともに走行レール1の曲がり形状に追従可能でかつ旋回式従動車輪装置13に対して遠近移動自在(スライド自在)な2台の旋回・スライド式駆動車輪装置14を備えている。
【0017】
各旋回式従動車輪装置13の従動車輪16と各旋回・スライド式駆動車輪装置14の駆動車輪17により車体11は支持され、駆動車輪17を旋回・スライド自在な構造とし、各旋回式従動車輪装置13の遊転車輪16で位置決めが行われることにより、カーブ部での搬送台車3の走行が何ら支障なく円滑に行われ、本体11が左右方向に振れることが防止される。また駆動車輪17の回転軸に走行用モータ18の駆動軸が連結され、走行用モータ18の駆動により搬送台車3は走行される。
【0018】
また一方の走行レール1の外方側面に走行方向に沿って全長に集電レール19が敷設され、一方の旋回式従動車輪装置13の外方に集電子20が設置されている。
また他方の走行レール1の外方側面に上下方向に走行方向に沿って全長に複数(図では2本)のフィーダ線(通信線の一例)21A,21Bが敷設され、旋回・スライド式駆動車輪装置14の外方にこれらフィーダ線21A,21Bに接近対向してワイヤレスモデム(搬送車側通信装置の一例)22が設置されている。
【0019】
また車体11の下部で、かつ2台の走行用モータ18の空きスペースに、制御ボックス26と動力ボックス27が固定されている。
またセンサとして、移載・載置コンベヤ装置12に、物品移載・載置用コンベヤ装置12上の物品Rの有無、物品Rの定位置(はみだし)を検出する光電スイッチからなる移載部検出器30が設けられ、車体11の前後に、追突を検出するバンパスイッチ31が設けられ、また1台の走行用モータ18の駆動軸に走行用モータ18の回転数を検出するエンコーダ32が設けられている。
【0020】
また搬送経路4上の走行レール1に沿って、走行位置の始点を示す反射体(鏡など)からなる原点34が設置され、一方の旋回式従動車輪装置13にこの原点34を検出する反射型光電スイッチからなる原点検出器35が設けられている。
【0021】
さらに前後の搬送台車3間でデータの送受信を行うためのデータ送受信手段として、搬送台車3の後端部に光センサ送信器36が設けられ、搬送台車3の前端部に光センサ送信器36に対向して光センサ受信器37が設けられている。
【0022】
図6に設備および搬送台車3の制御ブロックを示す。
図6において、39はフィーダ線21A,21Bの始端に接続された地上制御装置、40は前記各ステーション5からの物品Rの搬送要求に基づいて、物品Rの移載情報(物品Rの搬送要求が発生した搬送元のステーション5の番号と前記物品Rを搬送する搬送先のステーション5の番号からなる移載データ)を地上制御装置39へ出力し指令する上位のホストコンピュータ(以下、上位コンピュータと略す)であり、地上制御装置39は、マイクロコンピュータからなり、複数の搬送台車3を総括して制御する地上の地上コントローラ(搬送車の制御装置の一例)41と、この地上コントローラ41と各フィーダ線21A,21Bにそれぞれ接続される2台の地上モデム(地上側通信装置の一例)42A,42Bから構成されている。前記地上コントローラ41は、上位コンピュータ40から前記移載情報を入力し、さらに地上モデム42A,42Bからの各搬送台車3毎の搬送台車3を構成する機器の状態データ(始動または停止のデータ)、フィードバック信号、たとえば搬送データの搬送受領データ、現在位置のアドレスデータを入力して判断し、各搬送台車3毎に走行する行先や移載を行うかどうかなどの制御を行っている。
【0023】
また地上コントローラ41は搬送台車3との信号の伝送(通信)を、地上側通信装置に相当する地上モデム42A,42Bおよびアンテナとして、経路である走行レール1に搬送台車3の走行方向に沿って全長に敷設された前記フィーダ線21A,21Bを介して行っている。また各搬送台車3の本体コントローラ43は、フィーダ線21A,21Bに接近対向して設置された前記ワイヤレスモデム22を介して地上コントローラ41との信号の伝送を行っている。
【0024】
上記信号の伝送は、次のように行っている。すなわち、走行レール1に順に連なる搬送台車3を地上モデム42A,42Bの数により、本実施の形態では2群に分けて各地上モデム42A,42Bに割り当て、すなわち搬送台車3の1号機(#1)〜6号機(#6)を地上モデム42Aに割り当て、搬送台車3の7号機(#7)〜12号機(#12)を地上モデム42Bに割り当て、図7に示すように、地上コントローラ41は地上モデム42A、フィーダ線21Aを介して1号機〜6号機の各搬送台車3のワイヤレスモデム22との間で、案内レール1に連なる搬送台車3の順に、すなわち1号機、2号機、・・・6号機の順にサイクリックにデータを送信し、その返答で各搬送台車3よりデータを受信し、また同時に地上モデム42B、フィーダ線21Bを介して7号機〜12号機の各搬送台車3のワイヤレスモデム22との間で、案内レール1に連なる搬送台車3の順に、すなわち7号機、8号機、・・・12号機の順にサイクリックにデータを送信し、その返答で各搬送台車3よりデータを受信している。
【0025】
前記地上モデム42A,42Bとフィーダ線21A,21Bとワイヤレスモデム22により、地上コントローラ41と搬送台車3の本体コントローラ43との間でデータの送受信を行う通信手段が構成されている。
【0026】
前記制御ボックス26に、本体コントローラ43が収納され、動力ボックス27に、後述するインバータ46と切換スイッチ47と、集電子20に接続され搬送台車3内の装置へ給電する電源装置(図示せず)が収納されている。
【0027】
上記搬送台車3の本体コントローラ43には、図6に示すように、上記センサ、すなわち移載部検出器30とバンパスイッチ31とエンコーダ32と原点検出器35と光センサ送信器36と受信器37が接続されており、各センサからの信号およびワイヤレスモデム22から入力した地上コントローラ41からの搬送データなどに基づいて、インバータ46、切換スイッチ47を介して前記走行用モータ18あるいは切換スイッチ47にて切替えて物品移載・載置用コンベヤ装置12の移載用モータ48を制御して搬送台車3の走行および搬送台車3からの物品Rの移載を制御している。また搬送台車3の本体コントローラ43は、一定時間毎(たとえば、1秒毎)に搬送台車3を構成する機器の状態を監視し、その結果、すなわち機器状態のデータ(情報)を地上コントローラ41へ送信している。なお、本体コントローラ43と地上コントローラ41との間のデータの伝送には、データに搬送台車3の固有番号が添付される。
【0028】
地上コントローラ41は、前記機器状態のデータを入力すると、前回(以前)に入力した機器状態のデータと変化しているかを確認し、変化していると、変化する以前の機器状態のデータを維持したまま、タイマーを起動し、このタイマーが予め設定された時間(セットタイム)を測定するまでに、変化する以前の搬送台車3の機器状態のデータを受信すると、タイマーを停止させ、実際に搬送台車3の機器状態が変化しなかったものと判断している。また地上コントローラ41は、タイマーが予め設定された時間を測定した後も、変化後の機器状態のデータを受信していると、実際に搬送台車3の機器状態が変化したものと判断して機器状態のデータを更新し、続いて通信装置により搬送台車3の本体コントローラ43へ搬送台車3の機器状態のデータの再送信要求を送信して、搬送台車3の機器状態を再確認している。そして、機器状態が「停止」のとき、通信装置により搬送台車3の本体コントローラ43へ停止指令を送信し、この停止指令を受信した搬送台車3の本体コントローラ43は、搬送台車3を停止している。
【0029】
前記本体コントローラ43による搬送台車3の走行制御は、原点検出器35による原点34の検出によりリセットされてエンコーダ32から出力されるパルスをカウントすることにより現在の走行距離(走行レール1の原点34からの距離)Mを計測し、地上コントローラ41により指令される搬送データの行先(搬送元または搬送先)のステーション5の位置を予め設定された走行レール1の原点34からの距離に変換して、この変換した距離を目標距離として現在の走行距離Mが一致するように行われる。また予め原点34からの距離によって予め設定されたアドレスにより、現在の走行距離Mから現在位置アドレスを検索して地上コントローラ41へ出力し、さらに走行距離Mにより搬送経路4がカーブ部と判断すると走行速度を落とし、また光センサ受信器37により受信している前方の搬送台車3の現在走行距離と、自身の現在の走行距離Mにより車間距離を演算し、車間距離が所定距離より短くなると、停止して前方の搬送台車3との衝突を防止している。またバンパスイッチ31が動作すると搬送台車3の走行を停止している。
【0030】
上記構成・機能を備えた物品搬送設備の物品Rの搬送動作を説明する。
上位コンピュータ40は、各ステーション5より物品Rの移載要求を入力すると、地上コントローラ41へ物品Rの移載情報(搬送元のステーション5と搬送先のステーション5からなる移載データ)を出力する。地上コントローラ41はこの物品Rの移載情報を入力すると、搬送実行中ではない搬送台車3(空きの搬送台車3)を選択し、続いて入力した移載情報に基づき、選択された搬送台車3の中で、その現在位置アドレスが最も搬送元のステーション5のアドレスに近い搬送台車3を求め、この求めた搬送台車3の固有番号と搬送元のステーション5のアドレスと搬送先のステーション5のアドレスからなる前記搬送データを形成し、この搬送データを搬送台車3へ送信し、この搬送台車3を「搬送実行中」と認識する。
【0031】
各搬送台車3の本体コントローラ43は、地上コントローラ41より搬送データを受信すると、この搬送データに含まれる搬送台車3の固有番号により、自身の搬送台車3向けの搬送データであるかを判断し、自身の搬送データと判断した搬送台車3は、自身の固有番号を含む搬送受領データを地上コントローラ41へ送信し、搬送データに含まれる搬送元のステーション5へ向けて上記走行制御を開始する。
【0032】
そして搬送台車3の本体コントローラ43は、搬送元のステーション5に到着すると、ステーション5から搬送台車3への物品の移載制御を実行し、搬送元のステーション5より物品Rを搬入する。続いて、搬送台車3の本体コントローラ43は、搬送先ステーション5へ向かって上記走行制御を行う。
【0033】
そして、搬送先のステーション5に到着すると、搬送台車3からステーション5への物品の移載制御を実行し、搬送台車3よりステーション5へ物品Rを搬出し、終了すると、自身の固有番号を含む搬送終了データを地上コントローラ41へ送信する。
【0034】
地上コントローラ41は、この搬送終了データを受信すると、この搬送台車3を「搬送実行中ではない」(空き)に切換える。
上記動作により、上位コンピュータ40からの物品Rの移載情報に基づいて、物品Rが搬送元のステーション5から搬送先のステーション5へ移動され、このとき、搬送元のステーション5に近い搬送台車3が選択されて物品Rを搬送することにより、最も短時間に効率よく物品Rを搬送することができる。
【0035】
上記構成および動作において地上コントローラ41と搬送台車3間において通信されるデータをまとめると次のようになる(図8参照)。
1.搬送台車3から地上コントローラ41へ毎回、「機器状態のデータ」と「現在位置アドレス」が送信される。そして、地上コントローラ41から機器状態のデータの変化を確認した搬送台車3へ「機器状態のデータの再送信要求」が送信され、機器状態のデータが停止のとき、「停止指令」が送信される。
【0036】
2.地上コントローラ41より搬送を実行する搬送台車3に対して、「搬送データ」が送信され、その返答で「搬送受領データ」が受信される。そして、搬送を実行している搬送台車3より地上コントローラ41へ搬送が終了したとき、「搬送終了データ」が送信される。
【0037】
上記説明したように、これらデータの受渡しは、サイクリックに地上コントローラ41から順に各搬送台車3へデータが送信され、その返答で搬送台車3よりデータを受信しているとき実行される。図8には、1号機と7号機の搬送台車3に対してほぼ同時に地上コントローラ41からデータを送信し、その返答で1号機と7号機の搬送台車3よりデータを受信している状態を示している。なお、各データの先頭には、搬送台車3の固有番号が付されて送受信され、また地上コントローラ41から搬送台車3へ伝達するデータがないとき、搬送台車3の固有番号だけの空のデータが送信される。
【0038】
以上のように本実施の形態によれば、地上コントローラ41と各搬送台車3間の情報の受渡しは、フィーダ線21A,21B(通信線)を2本(複数)とし、各通信線に接続される地上モデム42A,42Bがそれぞれ割り当てられた搬送台車3のワイヤレスモデム22と通信を行うことで実行されることにより、全ての搬送台車3に対して通信が終了するまでの時間を従来と比較して大幅に短縮することができ、また所定時間内での各搬送台車3との送受信回数を増すことができ、搬送台車3の各種動作の応答を改善することができる。また通信速度が速い高価な通信装置を使用することにより安価に各搬送台車3との送受信回数を増すことができ、さらに海外などで通信媒体が限られる場合にも有効となり、安価に設備を実現することができる。
【0039】
また本実施の形態によれば、環状の走行レール1に連なる搬送台車3は、地上モデム42A,42Bの数の群に分けられてそれぞれ各地上モデム42A,42Bに割り当てられ、地上コントローラ41と各搬送台車3間では、各地上モデム42A,42Bを介して走行レール1に連なる搬送台車3の順に情報の受渡しが繰り返されることにより、各搬送台車3に同等のサイクルタイムで情報の受渡しを行うことができ、情報の受渡しが遅れる搬送台車3を無くすことができる。
【0040】
なお、本実施の形態では、搬送経路に沿って敷設する通信線、すなわちフィーダ線を2本としたが、2本に限ることはなく、さらに本数を増加させることもできる。このとき、増加したフィーダ線にも別の地上モデムを接続する。この構成により、さらに所定時間内での各搬送台車3との送受信回数を増すことができる。
【0041】
また本実施の形態では、搬送経路に沿って走行し、搬送経路に沿って配置された物品載置手段間に渡って物品を搬送する搬送車を、フロア2に設置された走行レール1に案内されて自走する搬送台車3としているが、天井に吊設された走行レールに案内されて自走する吊下式搬送台車とすることもでき、また走行レール1に案内されるのではなく、搬送経路に沿ってフロア2に設置された誘導帯を検出しながら走行し物品を搬送する自走搬送台車(無軌条の搬送車)やガイドレールに案内されてフロア上を走行し物品を搬送する自走搬送台車としてもよい。
【0042】
また本実施の形態では、搬送台車3を4輪としているが、3輪とすることもできる。
【0043】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、搬送車の制御装置と各搬送車間の情報の受渡しは、通信線を複数とし、各通信線に接続される地上側通信装置がそれぞれ割り当てられた搬送車の搬送車側通信装置と通信を行うことで実行されることにより、全ての搬送車に対して通信が終了するまでの時間を短縮でき、また搬送車の制御装置と各搬送車間の所定時間内の通信回数を増加でき、搬送車の応答を速くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における物品搬送設備の走行経路図である。
【図2】同物品搬送設備の要部構成図である。
【図3】同物品搬送設備の走行レールおよび搬送台車の側面図である。
【図4】同物品搬送設備の走行レールの断面および搬送台車の要部正面図である。
【図5】同物品搬送設備の搬送台車の一部平面図である。
【図6】同物品搬送設備の搬送台車の制御ブロック図である。
【図7】同物品搬送設備における地上コントローラと各搬送台車との間の通信手順を示す図である。
【図8】同物品搬送設備における地上コントローラと各搬送台車において通信されるデータを示す図である。
【符号の説明】
1 走行レール
2 フロア
3 搬送台車
4 搬送経路
5 ステーション
6 ステーションの移載用コンベヤ装置
12 搬送台車の移載・載置用コンベヤ装置
13 旋回式従動車輪装置
14 旋回・スライド式駆動車輪装置
21A,21B フィーダ線
22 ワイヤレスモデム
40 上位コンピュータ
41 地上コントローラ
42A,42B 地上モデム
43 本体コントローラ
R 物品
Claims (2)
- 搬送経路に沿って走行し、前記搬送経路に沿って配置される物品受け手段間に渡って物品を搬送する複数の搬送車と、これら搬送車と通信手段により接続されて情報の受渡しを実行する前記搬送車の制御装置とを備えた物品搬送設備であって、
前記通信手段を、前記搬送経路に沿って敷設された複数の通信線と、これら各通信線にそれぞれ接続され、通信線を介して通信を行う地上側通信装置と、前記通信線を介して前記地上側通信装置と通信を行う搬送車側通信装置から構成し、
前記制御装置は、各地上側通信装置にそれぞれ、通信を行う前記搬送車を割り当て、これら各地上側通信装置を介して各搬送車の搬送車側通信装置との間で前記情報の受渡しを実行すること
を特徴とする物品搬送設備。 - 前記搬送経路は環状の搬送経路からなり、
前記制御装置は、前記搬送経路に連なる搬送車を前記地上側通信装置の数の群に分けて、各群をそれぞれ前記各地上側通信装置に割り当て、各地上側通信装置を介して前記搬送経路に連なる前記搬送車の順に情報の受渡しを繰り返すこと
を特徴とする請求項1に記載の物品搬送設備。
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JP2012099033A (ja) * | 2010-11-05 | 2012-05-24 | Murata Mach Ltd | 搬送車システム |
JP2016203748A (ja) * | 2015-04-20 | 2016-12-08 | 株式会社ダイフク | 物品搬送車及びそれを備えた物品搬送設備 |
JP2019012500A (ja) * | 2017-07-03 | 2019-01-24 | 村田機械株式会社 | 走行車システム、及び走行車システムの制御方法 |
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2002
- 2002-12-03 JP JP2002350579A patent/JP2004185248A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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