JP2004182020A - Agricultural work vehicle - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、オペレータが歩行しながらでも、乗車しながらでも操縦できる農作業車の構成に関し、特に歩行時の操縦性を向上させるものである。
【0002】
【従来技術】
従来、左右前輪1F,1Fと左右後輪を備え、前記前後輪間に操縦席及び作業機を備えると共に、車体前部にエンジンを備え、同エンジンの回転動力を前記前後輪の内、少なくとも前輪へ伝達して走行する農作業用の車両が知られている。例えば、特開2001−95315号公報には、機体フレームの下方、即ち車体の下腹部に作業機を装着する所謂ミッドマウント型の乗用型耕耘トラクタが示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−95315号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような農作業車では、主に小規模な圃場やビニールハウス内を作業する場合、圃場端の水路などの施設、或いはハウス内の支柱といった障害物の直前まで畝を立てたり、除草するときには、車体を後進させて何度も方向を切り直すという煩わしさが有った。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明は前記した問題点に鑑みて、次のような技術的手段を講じた。
即ち、請求項1の発明では、左右前輪(1F,1F)と左右後輪(1R,1R)を備え、前記前後輪間に操縦席(2)及び作業機(R)を備えると共に、車体前部にエンジン(E)を備え、同エンジン(E)の回転動力を前記前後輪(1F,1F,1R,1R)の内、少なくとも前輪(1F,1F)へ伝達して走行する農作業車において、
前記エンジン(E)の後方に、操縦席(2)に着座しながら車体を左右操向する第一ハンドル部材(3A)を備える一方、
前記エンジン(E)の重心位置(W)よりも後方に前記前輪(1F,1F)の接地位置を配置し、前記エンジン(E)の前方に、前記前輪(1F,1F)を支点として車体後部を浮上操作させ車体を左右操向する第二ハンドル部材(3B)を設けたことを特徴とする農作業車とした。
(請求項1の作用)
以上のように構成した請求項1の発明では、第二ハンドル部材(3B)を押圧操作することにより、前輪(1F,1F)を支点として車体後部を浮上操作させ、車体を左右操向する。
【0006】
また請求項2の発明では、前記第二ハンドル部材(3B)を、平面視ループ状フレーム部材若しくは左右二本のフレーム部材にて構成し、このフレーム部材の左右間に、前記エンジン(E)から充電されるバッテリ(B)を配置したことを特徴とする請求項1に記載の農作業車とした。
【0007】
(請求項2の作用)
以上のように構成した請求項2の発明では、バッテリ(B)の荷重が前輪(1F,1F)の接地位置よりも前方、即ち前記第二ハンドル部材(3B)を押圧するときの補助力となる。
【0008】
また請求項3の発明では、前記第二ハンドル部材(3B)に、前記前輪(1F,1F)の動力伝達を左右個別に入切り操作するクラッチ操作部(4)を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の農作業車とした。
(請求項3の作用)
以上のように構成した請求項3の発明では、クラッチ操作部(4)により旋回内側の前輪(1F,1R)の伝達動力を切りとして、この前輪(1F)を支点に車体を左右操向する。
【0009】
また請求項4の発明では、前記後輪(1R,1R)を、前記前輪(1F,1F)よりも小径に構成し、且つ被駆動式に構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の農作業車とした。
(請求項4の作用)
以上のように構成した請求項4の発明では、後輪(1R,1R)の重量を前輪と比較して軽量化し、車体後部の重量を軽量化する。
【0010】
【発明の効果】
これにより、請求項1乃至請求項4の発明では、車体から降りて第二ハンドル部材(3B)により車体後部を前輪を支点に浮上させ、移動することができ、前記のように圃場に施設や障害物がある場所、即ち狭いスペースでも車体の簡単に左右操向できて操作性を向上することができる。
【0011】
また請求項2の発明では、特に重量物となるバッテリ(B)を、前記前輪(1F,1F)の接地位置に対して第二ハンドル部材(3B)側に位置させることで、オペレータは、極力小さな力で車体後部を浮上させることができ、前記操向時の操作性を更に向上することができる。
【0012】
また請求項3の発明では、前記第二ハンドル部材(3B)に前輪(1F,1F)の動力を左右個別に入切するクラッチ操作部(4)を設けたので、請求項2同様、オペレータは、極力小さな力で車体を左右操向することができる。
また請求項4の発明では、後輪(1R,1R)を軽量化し、この動力伝達機構も削減することで、車体後部をより軽量化し、前記第二ハンドル部材(3B)を押圧したときに、極力小さな力で車体後部を浮上させ操作性を向上することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づきこの発明の実施の形態を説明する。
農作業車Tは、図1と図2に示すように、車体前部に角パイプから成る前フレーム11を前後方向に沿わせて配し、この左右の前フレーム11,11間に前後二本のエンジン取付用の補助フレーム12a,12bを架け渡す共に、前フレーム11の後端部を、上下方向に配した中間フレーム13を介して後フレーム14と接続し、この後フレーム14,14間に操縦席取付用の二本の補助フレーム15a,15bを架け渡し、更に後フレーム14の後端部同士を後輪支持フレーム16にて接続して、車体フレーム枠を構成している。
【0014】
また前記左右の前フレーム11前端部同士は、側面視L状のバッテリ取付プレート17にて接続し、このプレート17中間部に前記エンジンEにより充電されるバッテリBを載置固定すると共に、同フレーム11の前部側面からは、平面視ループ状フレームの押圧用ハンドル3B(第二ハンドル部材)を取り付ける構成となっている。
【0015】
これにより、前記押圧用ハンドル3Bは、オペレータが乗車しているときに車体前部を保護するバンパーとして、或いは背丈の高い作物を左右に振り分けて作物を損傷しなようナローガイドとしても利用することができる。
また、前記押圧用ハンドル3Bの左右両側部には、後述する左右前輪1F,1Fのクラッチ5L,5Rを個別に入切するクラッチ操作部(以下、クラッチレバー4,4)と、両クラッチを共に切りに保持する車両停止レバー18を備える構成となっている。
【0016】
また前記二本のエンジン取付用補助フレーム12a,12bの内、前側のフレーム12aは、前記車体のフレーム枠同様、角パイプにて構成し、この内部に左右方向の水平軸20を架け渡し、前記前フレーム11,11間の補強とする共に、同軸20の両端部を前記前フレーム11よりも外側に突出させて、作業機昇降用アクチュエータとなる昇降用電動シリンダ21を取り付ける構成となっている。
【0017】
また前記左右の電動シリンダ21には、左右取付位置を調整できる電動シリンダ位置調整機構6を備え、前記軸20上を横方向にスライドさせて、電動シリンダ21基部に設けた固定孔と前記軸20側の固定孔6b…とを対応させて、ピン6を相通固定することで左右取付位置を調整する構成となっている。
【0018】
また前記エンジンEの後方には、ハンドルポスト25を設け、同ポスト25の上端部に回転式のステアリングハンドル3A(第一ハンドル部材)を設けると共に、ポスト25側部に前記左右前輪1Fのクラッチを同時に切り操作するクラッチレバー27を上下回動自在に支持する構成となっている。そして、前記ハンドルポスト25下部には、ステアリング軸28の回転を伝達して押し引きするワイヤー29a、29bを設け、前記前輪1F,1Fの走行系動力伝達機構に備えた左右クラッチ5L,5Rを個別に入切する構成となっている。
【0019】
これにより、ステアリングハンドル3Aを左方向に切ると左前輪1Fのクラッチ5Lが切となって、左前輪1Fを支点として車両は左側に操向し、ハンドル3Bを右方向に切ると右前輪1F側のクラッチ5Rが切となって、右前輪1Fを支点として車両は右側に操向することができる。
【0020】
また前記後フレーム14の上方には、ステップフロア19を支持し、同フロア19上方に前記操縦席2を設けると共に、同フレーム14の後端部同士は、同フレーム14,14幅よりも外側に長く突設させた後輪支持フレーム16にて接続し、同フレーム16にキャスター式の左右後輪1Rを取り付ける構成となっている。またこの後輪1Rも、前記電動シリンダ21と同様に、左右位置を調整できるよう固定ピン7aと複数の取付孔7b…とから成る後輪位置調整機構7を備え、畝溝や植付け作物の植付け幅に合わせてトレッドを調整することができる。
【0021】
また前記後輪1Rは、前輪1Fと比較して小径で且つ駆動機構を備えない構成としているので、軽量な構成となっており、前記オペレータが下車した状態では、車体後部の重量、詳しくは後輪1Rの接地荷重が極めて小さく構成されている。
【0022】
これにより、オペレータは、前記押圧用ハンドル3Bを押して車両を前輪1Fを支点に持ち上げる場合でも、極力小さな力で操作し操向時の操作性を向上することができる。
次に図3乃至図5に基づいて走行系及び作業系の動力伝達機構に付いて説明する。
【0023】
走行系の動力伝達機構は、図3と図4に示すように、エンジンEの出力軸30の回転を順にベルトケース31、ミッションケース32、前輪支持用ポータルケース33内の各伝動機構を介して伝達し、前輪1Fを駆動する構成となっている。
【0024】
詳細に説明すると、前記エンジンEの左右一側には、エンジン出力軸30を車体外側へ向けて突設し、同軸30の回転をベルトケース31内の駆動側プーリ24a及び従動側プーリ24bと、両プーリ24a,24b間を接続するゴムベルト39を介して、後方のミッションケース32の入力軸と成る第一軸40へ伝達する構成となっている。
【0025】
前記ミッションケース32は、側面視略「逆く」の字状に屈折させた金属製ケースであって、このケース上部と下部に拡大部を形成すると共に、この内部に各軸を軸受けし、上下夫れ夫れの伝動機構をチェーン62の回転を介して動力を伝達する構成となっている。
【0026】
そして前記ミッションケース32の上部拡大部には、前記第一軸40を含む六本のギヤ軸(以下、第一軸40、第二軸41、…第六軸45)を軸受けする構成となっている。そして前記第一軸40と第二軸41、第二軸41と第三軸42との間には、夫れ夫れ減速ギヤ組46,47を設け、前記第一軸40の回転を減速する構成となっている。また前記第一軸40の突出側とは反対側のケース側面からは、前記第三軸42の一端部を突設し、作業機用出力軸、即ちPTO軸として突設し、後述する作業系動力伝達機構を介して各種作業機を駆動する構成となっている。
【0027】
また、前記第四軸43には、第一変速ギヤ50と、二段ギヤ式の第二変速ギヤ51を設け、前記ハンドルポスト後方に突設した主変速レバー52により両ギヤ50,51を軸上でスライドさせる構成となっている。そして、前記第一変速ギヤ50を右側へ移動させて第二軸41上の後進用低速ギヤ53と噛み合わせるか、同ギヤ50を左側へ移動させて第三軸42上の前進用低速ギヤ55と噛み合わせるか、或いは前記第二変速ギヤ51を右側に移動させて第二軸41上の後進用高速ギヤ54と噛み合わせるか、同ギヤ51を左側へ移動させて前記第三軸42上の前進用高速ギヤ56と噛み合わせて、前後二速の内、一速を選択する構成となっている。
【0028】
また前記第四軸43と第五軸44間には、回転数を高速で伝達する高速ギヤ組57と、低速で伝達する低速ギヤ組58を設け、第五軸44上のスライドギヤ式の副変速クラッチ59の移動により一方を噛み合わせて、第五軸44を駆動する構成となっている。
【0029】
これにより、農作業車Tは前進4段、後進4段の変速を得ることができる。
また更に、前記第五軸44と第六軸45との間にも、減速ギヤ組60を設け、第六軸45に設けた駆動側スプロケット61を駆動し、前記チェーン62を回転する構成となっている。
【0030】
また前記ケース下部の拡大部には、前記チェーン62を噛み合わせる従動側スプロケット63を軸受けし、同スプロケット63を支持する軸の左右夫れ夫れにボール式のクラッチ5L,5Rを構成すると共に、同クラッチ5L,5Rの被駆動軸側に走行用出力軸64を、前記前フレーム11の外側まで突設する構成となっている。
【0031】
これにより、前記押圧用ハンドル3Bに設けたクラッチレバー4,4を、前記ステアリングハンドル3Aの回転操作と同様に、ワイヤーを介して前記クラッチ5L,5Rに接続し、前記レバー4の把持操作によって、左右一方の前輪1Fを被駆動状態として車体を左右操向することができる。
【0032】
また更に、前記走行用出力軸64は、中空状に構成し、前記前輪支持用ポータルケース70の入力軸71を挿通して固定する構成となっている。
また前記ポータルケース入力軸71には、図4に示すように、所定間隔毎の複数の固定孔8b,8b…を開口し、その一つに固定ピン8aを貫通固定することで前記支持軸59の挿通長さを変更する構成、即ち前輪位置調整機構8を備える構成となっている。
【0033】
これにより、前記後輪1Rのトレッド、及び作業機Rの左右位置と共に左右位置を調整し、作業時の各種畝幅、或いは植付作物の列幅に合わせて走行作業することができる。
また前記ポータルケース33は、側面視において前記ポータルケース支持軸71の支持部から下方へ至るほど後方に傾斜状に形成し、ケース下部に前輪1Fを軸支するアクスル軸74を軸受する構成となっている。
【0034】
これにより、前輪1Fの接地位置が前記エンジンEの重心Wよりも極力後方に位置させることができ、前記押圧用ハンドル3Aを下方へ押圧したときに、前記エンジンEの重量が押圧力を補助し、極力小さな力で車両後部を前輪1Fを支点として持ち上げることができる。
【0035】
また前記車体左右方向においては、前記前輪1Fをポータルケース33の内側に支持しているので、例えば同ケース33の外側に前輪1Fを支持する構成と比較して、車幅を極力短縮させて幅狭の畝溝間でも走行することができる。
次に作業機系動力伝達機構に付いて説明する。
【0036】
作業機系の動力伝達機構は、エンジンEの回転出力を順に前記ベルトケース31、前記ミッションケース32、第一ロータリケース34、そして作業機側となる左右第二ロータリケース35、35、左右第三ロータリケース36,36内の各伝動機構を介して伝達し、更に作業機Rへ伝達する構成となっている。尚、図例では、畝溝間の除草を行う所謂カルチロータリ作業機Rを取り付け、ロータリ爪37を有するロータリ軸38を回転する構成となっている。
【0037】
詳細に説明すると、図3と図5に示すように、前記ミッションケース32の一側には第一ロータリケース34を当接して設け、同ケース34内には、上部の入力軸となる第一軸80、この第一軸と平行に軸架した第二軸82、そして下部の第三軸90を軸支する構成となっている。そして、前記第一軸80は、中空状に形成され前記ミッションケース32の第三軸42の突出部をスプライン勘合する共に、同軸80から常時噛み合いギヤ組83を介して前記第二軸82を駆動する構成となっている。
【0038】
また前記第二軸82には、前記第一軸80上の空転ギヤ84と常時噛み合う駆動ギヤ85を空転して設け、この駆動ギヤ85を第二軸82に設けたクラッチ(以下、作業入切クラッチ86)のスライド操作によって、伝達動力を入切する構成となっている。
【0039】
尚、前記作業入切クラッチ86は、前記ハンドルポスト25に作業クラッチ入切レバーを設け、ワイヤーやロッド等の機械式連動機構を介してスライド操作する構成としても良いし、或いは同ポストに操作スイッチを設け、電動モータ等電気式連動機構を介してスライド操作する構成としても良い。
【0040】
また前記空転ギヤ84には、駆動側スプロケット87を一体構成し、チェーン88を介してケース下部の被駆動側スプロケット89及び第三軸90を駆動する構成となっている。また前記第三軸90は、パイプ状に形成され、この軸90内部に後述する作業機装着用フレーム部材となるツールバー9を貫通固定する構成となっている。
【0041】
以上のように構成した第一ロータリケース34は、前記ミッションケース32の第三軸42(PTO軸)に対し着脱自在に構成されているので、前記第一ロータリケース34内の伝動機構を変更、例えば入力回転を逆転して出力する所謂逆転PTO仕様や、変速段を有する仕様に変更し、前記ツールバー9を同位置に突設すれば、安価に仕様を変更することができる。
【0042】
また前記ツールバー9の左右両端部には、前記前後輪1F,1Rのトレッド変更用の固定孔7b…,8b…と対応して複数の作業機用固定孔10b…を設け、一つの固定孔10bにピン10a挿通して作業機Rの左右位置を調整する構成となっている。
【0043】
また前記カルチロータリ作業機Rは、前記ツールバー9の左右対称に夫れ夫れ取り付けるものであり、前記第二ロータリケース35、第三ロータリケース36、そして第三ロータリケース36下部のロータリ部96から構成されている。そして前記第二ロータリケース35の上部には、前記電動シリンダ21のピストン先端部を接続し、ピストンの伸縮操作(図1中、矢印A1)により同ケース35を前記ツールバー9を軸に上下回動自在に構成すると共に、前記第二ロータリケース35の下部と第三ロータリケース36の上部とを、伝動軸を兼ねる回動軸97にて接続する構成となっている。
【0044】
また前記第二ロータリケース35の回動に応じて第三ロータリケース36を上下回動、即ちロータリ部96を、図1中、矢印A2の方向に昇降する構成となっている。
また更に、前記第二ロータリケース35の下部と、第三ロータリケース36の中間部36はリンク機構95にて接続し、前記上下ロータリケース35,36の回動に関わらず、即ちロータリ部96を車体と略平行に維持する構成となっている。
【0045】
また前記ロータリ部96は、上部及び側部をロータリカバー98によって覆い、同カバー98の後部に片培土板100を設け、耕耘した土を畝側へ押し付け、新たな畝を形成する構成となっている。
以上のように構成した農作業車では、通常作業時には、操縦席2に着座しながらステアリングハンドル1Aを回転操作して、車体を左右操向する一方、圃場内の施設や障害物のぎりぎりの位置まで接近させて作業し、このような操縦スペースが限られた場所で操向したり旋回するときには、車体から降りて押圧用ハンドル3Bにより車体後部を前輪1F,1Fを支点に浮上させ、移動することができ、車両の操作性を向上することができる。
【0046】
また前記押圧用ハンドル3Bを押圧したときに、特に重量物となるバッテリBを、前記前輪1F,1Fの接地位置に対して前方且つハンドル3B部に位置させたので、オペレータは、極力小さな力で車体後部を浮上させることができ、前記操向時の操作性を更に向上することができる。
【0047】
また前記押圧用ハンドル3Bに前輪1F,1Fの動力を左右個別に入切するクラッチレバー4を設けたので、オペレータは、極力小さな力で、即ち操向時にオペレータ自身の力で左右操向する必要が無くなり、車体の操作性を向上することができる。
【0048】
尚、この発明の別形態としては、前記押圧用ハンドル3Bを、図2に示すように、左右二本のフレーム部材3B’にて二股状に構成しても良いし、前輪1Fの動力伝達機構にデフ装置を備え、前輪1Fを左右操舵する構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】農作業車の側面図。
【図2】農作業車の車体フレーム及び各種伝動ケースの配置を示す平面図。
【図3】動力伝達機構を示す線図。
【図4】走行系の動力伝達機構を示す図。
【図5】作業系の動力伝達機構を示す図。
【符号の説明】
B バッテリ
E エンジン
R 作業機
T 農作業車
W エンジンの重心
1F 前輪
1R 後輪
2 操縦席
3A 第一ハンドル部材(ステアリングハンドル)
3B 第二ハンドル部材(押圧用ハンドル)
4 クラッチレバー
5L 左前輪のクラッチ
5R 右前輪のクラッチ
6 シリンダ位置調整機構
7 後輪位置調整機構
8 前輪位置調整機構
9 作業機装着用ツールバー
10 作業機位置調整機構[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a configuration of a farm work vehicle in which an operator can operate while walking or riding, and in particular, to improve maneuverability during walking.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, left and right
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-2001-95315
[Problems to be solved by the invention]
In the above-mentioned agricultural work vehicle, when working mainly in a small field or a greenhouse, when ridges are formed or weeding is performed immediately before an obstacle such as a facility such as a waterway at the end of the field, or a column in the house. However, there was the inconvenience of moving the vehicle backward and changing the direction many times.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In view of the above problems, the present invention has taken the following technical measures.
That is, according to the first aspect of the present invention, the vehicle includes the left and right front wheels (1F, 1F) and the left and right rear wheels (1R, 1R), the cockpit (2) and the work implement (R) between the front and rear wheels, and The agricultural work vehicle which is equipped with an engine (E) and transmits the rotational power of the engine (E) to at least the front wheels (1F, 1F) of the front and rear wheels (1F, 1F, 1R, 1R).
A first handle member (3A) is provided behind the engine (E) to steer the vehicle body left and right while sitting in a cockpit (2).
A ground contact position of the front wheels (1F, 1F) is disposed behind a center of gravity position (W) of the engine (E), and a rear portion of the vehicle body is provided in front of the engine (E) with the front wheels (1F, 1F) as fulcrums. And a second handle member (3B) is provided for operating the vehicle body left and right by floating operation.
(Operation of Claim 1)
According to the first aspect of the present invention, by pressing the second handle member (3B), the rear portion of the vehicle body is lifted with the front wheels (1F, 1F) as fulcrums, and the vehicle body is steered left and right.
[0006]
In the invention according to
[0007]
(Function of Claim 2)
According to the second aspect of the invention, the load of the battery (B) is higher than the ground contact position of the front wheels (1F, 1F), that is, the assisting force when pressing the second handle member (3B). Become.
[0008]
According to a third aspect of the present invention, the second handle member (3B) is provided with a clutch operating portion (4) for turning on and off the power transmission of the front wheels (1F, 1F) individually for right and left. The agricultural work vehicle according to
(Function of Claim 3)
According to the third aspect of the present invention, the transmission power of the front wheels (1F, 1R) inside the turning is turned off by the clutch operating portion (4), and the vehicle body is steered left and right around the front wheels (1F) as a fulcrum. .
[0009]
According to a fourth aspect of the present invention, the rear wheels (1R, 1R) are configured to have a smaller diameter than the front wheels (1F, 1F) and are driven. 3. The agricultural work vehicle according to any one of (3) and (4).
(Function of Claim 4)
According to the fourth aspect of the present invention, the weight of the rear wheels (1R, 1R) is reduced as compared with the front wheels, and the weight of the rear portion of the vehicle body is reduced.
[0010]
【The invention's effect】
Thus, in the invention of claims 1 to 4, it is possible to get down from the vehicle body, lift the rear part of the vehicle body to the fulcrum by the second handle member (3B) with the front wheel as a fulcrum, and move the facility or the facility to the field as described above. Even in a place where there is an obstacle, that is, in a narrow space, the vehicle body can be easily steered left and right to improve operability.
[0011]
According to the second aspect of the present invention, the battery (B), which is a heavy object, is located on the second handle member (3B) side with respect to the ground position of the front wheels (1F, 1F), so that the operator can minimize the trouble. The rear portion of the vehicle body can be levitated with a small force, and the operability during the steering can be further improved.
[0012]
According to the third aspect of the present invention, the second handle member (3B) is provided with the clutch operating portion (4) for turning on and off the power of the front wheels (1F, 1F) individually for the left and right sides. The vehicle body can be steered left and right with as little force as possible.
According to the invention of claim 4, the rear wheels (1R, 1R) are reduced in weight and the power transmission mechanism is also reduced, so that the rear portion of the vehicle body is further reduced in weight, and when the second handle member (3B) is pressed, The rear part of the vehicle body can be lifted with as little force as possible to improve operability.
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
As shown in FIGS. 1 and 2, the agricultural work vehicle T has a front frame 11 made of a square pipe arranged in the front part of the vehicle body in the front-rear direction, and two front and rear front frames 11 are provided between the left and right front frames 11. The
[0014]
The front ends of the left and right front frames 11 are connected by an L-shaped battery mounting plate 17 in a side view, and a battery B charged by the engine E is mounted and fixed to an intermediate portion of the plate 17. The front handle 11 has a configuration in which the
[0015]
This allows the
On both left and right sides of the
[0016]
The
[0017]
The left and right electric cylinders 21 are provided with an electric cylinder
[0018]
A handle post 25 is provided behind the engine E, a rotary steering handle 3A (first handle member) is provided at an upper end of the post 25, and a clutch for the left and right
[0019]
Thus, when the steering wheel 3A is turned leftward, the clutch 5L of the
[0020]
A step floor 19 is supported above the
[0021]
The rear wheel 1R has a smaller diameter than the
[0022]
Accordingly, even when the operator pushes the
Next, the power transmission mechanisms of the traveling system and the working system will be described with reference to FIGS.
[0023]
As shown in FIGS. 3 and 4, the power transmission mechanism of the traveling system sequentially rotates the
[0024]
More specifically, on one side of the engine E, an
[0025]
The
[0026]
The upper enlarged portion of the
[0027]
The
[0028]
Between the
[0029]
Thereby, the agricultural work vehicle T can obtain four forward speeds and four reverse speeds.
Further, a reduction gear set 60 is provided between the
[0030]
In the enlarged portion at the lower part of the case, a driven-side sprocket 63 that meshes with the
[0031]
As a result, the clutch levers 4, 4 provided on the
[0032]
Further, the traveling
As shown in FIG. 4, a plurality of fixing holes 8b, 8b... Are formed at predetermined intervals in the portal case input shaft 71, and a fixing pin 8a is penetrated and fixed to one of the fixing holes 8b. , That is, a configuration in which the front wheel
[0033]
Thereby, the right and left positions of the tread of the rear wheel 1R and the working machine R can be adjusted together with the left and right positions, and the traveling work can be performed in accordance with various ridge widths at the time of work or the row width of planted crops.
Further, the
[0034]
Thereby, the ground contact position of the
[0035]
Further, since the
Next, the working machine power transmission mechanism will be described.
[0036]
The power transmission mechanism of the working machine system sequentially transmits the rotation output of the engine E to the
[0037]
More specifically, as shown in FIGS. 3 and 5, a first rotary case 34 is provided in contact with one side of the
[0038]
The
[0039]
The work on / off clutch 86 may be configured such that a work clutch on / off lever is provided on the handle post 25 and the slide operation is performed via a mechanical interlocking mechanism such as a wire or a rod. May be provided, and a slide operation may be performed via an electric interlocking mechanism such as an electric motor.
[0040]
Further, a driving
[0041]
Since the first rotary case 34 configured as described above is configured to be detachable from the third shaft 42 (PTO shaft) of the
[0042]
At the left and right ends of the
[0043]
The cult rotary working machine R is mounted on each of the
[0044]
Further, the third
Further, the lower portion of the second
[0045]
The
In the agricultural work vehicle configured as described above, during normal operation, the steering wheel 1A is rotated while the driver sits on the
[0046]
Also, when the
[0047]
Further, since the clutch lever 4 for turning on / off the power of the
[0048]
As another form of the present invention, as shown in FIG. 2, the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view of an agricultural work vehicle.
FIG. 2 is a plan view showing the arrangement of a body frame and various transmission cases of the agricultural work vehicle.
FIG. 3 is a diagram showing a power transmission mechanism.
FIG. 4 is a diagram showing a power transmission mechanism of a traveling system.
FIG. 5 is a diagram showing a power transmission mechanism of a working system.
[Explanation of symbols]
B Battery E Engine R Work implement T Farm work vehicle W Center of gravity of
3B Second handle member (handle for pressing)
Reference Signs List 4 clutch lever 5L left front wheel clutch 5R right front wheel clutch 6 cylinder position adjustment mechanism 7 rear wheel
Claims (4)
前記エンジン(E)の後方に、操縦席(2)に着座しながら車体を左右操向する第一ハンドル部材(3A)を備える一方、
前記エンジン(E)の重心位置(W)よりも後方に前記前輪(1F,1F)の接地位置を配置し、前記エンジン(E)の前方に、前記前輪(1F,1F)を支点として車体後部を浮上操作させ車体を左右操向する第二ハンドル部材(3B)を設けたことを特徴とする農作業車。The vehicle has left and right front wheels (1F, 1F) and left and right rear wheels (1R, 1R), a cockpit (2) and a working machine (R) between the front and rear wheels, and an engine (E) at a front portion of a vehicle body. An agricultural work vehicle that travels by transmitting the rotational power of the engine (E) to at least the front wheels (1F, 1F) among the front and rear wheels (1F, 1F, 1R, 1R).
A first handle member (3A) is provided behind the engine (E) to steer the vehicle body left and right while sitting in a cockpit (2).
A ground contact position of the front wheels (1F, 1F) is disposed behind a center of gravity position (W) of the engine (E), and a rear portion of the vehicle body is provided in front of the engine (E) with the front wheels (1F, 1F) as fulcrums. An agricultural work vehicle provided with a second handle member (3B) for performing a floating operation on the vehicle and steering the vehicle body left and right.
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