JP2004181860A - 加工部耐食性に優れた塗装鋼板 - Google Patents
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Abstract
【構成】Al−Zn合金めっき層13が形成されためっき鋼板10を塗装原板に使用し、塗膜伸び率が100%以上,塗膜強度が引張荷重1N以上の表層塗膜を設けた塗装鋼板である。
【効果】加工時に下地鋼11の塑性変形に追従する表層塗膜により圧縮力FがAl−Zn合金めっき層13に加わり、軟質Znリッチ相13aと硬質Alリッチ相13bとの界面での応力集中が緩和されるため、亀裂発生が抑制される。
【選択図】 図3
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、加工によってAl−Zn合金めっき層に発生しがちな亀裂を塗膜で抑制し、Al−Zn合金めっき鋼板の優れた耐食性を活用できる塗装鋼板に関する。
【0002】
【従来技術及び問題点】
Al−Zn合金めっき鋼板は、Alに由来する耐熱性,耐食性及びZnに由来する犠牲防食作用を兼ね備え、従来の溶融Znめっき鋼板に比較して無塗装で数倍〜十数倍の耐食性を呈する。優れた耐食性を活用し、無塗装のままで或いは美観付与の塗装を施した後で屋根材,壁材等の建材として一部で使用されている。Al−Zn合金めっき層は、優れた耐食性を呈するものの、軟質のZnリッチ相と硬質のAlリッチ相が混在した不均質組織になっているため、Znリッチ相/Alリッチ相の界面に応力が集中しやすい。そのため、Al−Zn合金めっき鋼板を加工すると、Znリッチ相/Alリッチ相の界面を起点とする亀裂が発生し、亀裂を介して露出した下地鋼が腐食しやすくなる。
めっき層を均質化する熱処理(特開平9−316618号公報)で亀裂の発生をある程度防止できるが、均質化しためっき層ではZnリッチ相の犠牲防食作用が損なわれ、耐食性が劣化する場合がある。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明は、優れた耐食性に有効な不均質組織を損なうことなく、鋼板表面に設ける表層塗膜の改善によって加工時に発生しがちなめっき層の亀裂を防止し、加工部耐食性を改善した塗装鋼板を提供することを目的とする。
【0004】
本発明の塗装鋼板は、その目的を達成するため、Al:50〜60質量%を含むAl−Zn合金めっき鋼板を基材とし、基材表面に設けた塗膜の少なくとも表層塗膜が伸び率100%以上,100%伸ばしたときの引張荷重が塗膜幅10mm当り1N以上の熱硬化性樹脂塗膜であることを特徴とする。
表層塗膜には、高分子ポリエステル等も使用可能であるが、ガラス転位温度Tgの高いポリエステルの配合により塗膜強度を高めた膜厚25μm以上のウレタン塗膜が好ましく、外装建材等で要求される耐光性を付与できる。
【0005】
【作用】
硬質Alリッチ相と軟質Znリッチ相との混合組織からなるAl−Zn合金めっき層を形成しためっき鋼板に曲げ,深絞り等の加工を施すと、Znリッチ相/Alリッチ相の界面に応力が集中し、亀裂が発生する。曲げ曲率や絞り比が大きくなるほど亀裂幅が大きくなり、亀裂を介した下地鋼の露出面積が広がる。本発明者等は、加工を受けたAl−Zn合金めっき層の亀裂発生メカニズムを考慮し、応力分散,応力緩和を図るため表層塗膜の伸び,強度を利用することに想到した。伸び,強度のある表層塗膜によりAl−Zn合金めっき層の亀裂が抑えられることは次のように推測される。
【0006】
たとえば、Al−Zn合金めっき鋼板10を曲げ加工すると、曲げ部では下地鋼11の塑性変形に伴って塗膜12も伸びる(図1)。伸び率の小さな塗膜12では下地鋼11の塑性変形に追従できずに破断することがあるが、伸び率の大きな塗膜12は下地鋼11の塑性変形に十分追従し、曲げ加工後にも連続塗膜として下地鋼11を覆う。他方、下地鋼11と塗膜12との間にあるAl−Zn合金めっき層13では、軟質Znリッチ相13aと硬質Alリッチ相13bとの界面に応力が集中して界面に亀裂13cが発生する(図2)。亀裂13cの幅は、加工度の大きな曲げ部外側ほど大きくなる。
【0007】
Al−Zn合金めっき層13の上に形成した伸び率,塗膜強度の大きな表層塗膜14は、曲げ加工時に下地鋼11の塑性変形に追従して連続塗膜のまま伸びるが、塗膜伸びに伴ってAl−Zn合金めっき層13を下地鋼11に押し付ける方向の圧縮力Fが働く(図3)。圧縮力Fが加えられる条件下でAl−Zn合金めっき層13が曲げ応力を受けるため、曲げ応力がめっき層13全体で受け止められ、Znリッチ相/Alリッチ相の界面への応力集中が緩和される。その結果、めっき層13の亀裂発生が抑制される。仮に、亀裂が発生しても下地鋼11の表面に達する亀裂13c(図2)にまで成長しない。したがって、曲げ加工後にも亀裂を介した下地鋼11の露出がなく、Al−Zn合金めっき層13本来の優れた防食機能が維持される。
【0008】
表層塗膜14の伸び率,塗膜強度がAl−Zn合金めっき層の亀裂抑制に有効であるとの推論で、塗膜伸び率,塗膜強度と亀裂抑制との関係を調査・検討した結果、塗膜伸び率を100%以上に調整すると180度曲げによっても曲げ部外側で表層塗膜14が破断せず、塗膜を100%伸ばした状態で塗膜幅10mm当り引張荷重が1N以上の塗膜強度に調整するときめっき層13の亀裂が効果的に抑制されることが判った。
【0009】
塗膜伸び率は一般的に樹脂のガラス転位温度Tgに応じて異なり、ガラス転位温度Tgが低いほど高い伸び率を示す。ガラス転位温度Tgの低いポリエステルをベース樹脂に使用しているウレタン塗膜では、300%に達する伸び率を呈するものもある。しかし、ガラス転位温度Tgが低い表層塗膜であっても、塗膜強度が低いと成形時にAl−Zn合金めっき層を拘束する圧縮力Fが不足する。そこで、ウレタン塗料ではガラス転位温度Tgの低いポリエステルとガラス転位温度Tgの高いポリエステルとの配合によってガラス転位温度Tgを好ましくは5〜15℃の範囲に調整し、塗膜伸び率,塗膜強度をバランスさせる。
【0010】
ガラス転位温度Tgの高いポリエステルの配合は、塗膜伸び率を低下させるものの、100%以上の塗膜伸び率を確保することは容易であり、亀裂抑制に有効な圧縮力Fが加工時に得られる。硬質ポリエステルは、表層塗膜を硬質化し耐疵付き性,耐候性の向上にも有効である。
具体的には、ガラス転位温度Tgの低いポリエステル樹脂とイソシアネート硬化剤からなるウレタン塗料から成膜される塗膜は、ガラス転位温度Tgの高いポリエステル樹脂の配合量で塗膜性状を調整でき(表1)、膜厚によっても塗膜伸び率,塗膜強度を調整できる(表2)。また、ガラス転位温度Tgの高いポリエステル樹脂を25質量%配合したウレタン塗膜では、塗膜の伸びと共に引張荷重が増し二次曲線関係になる。塗膜の伸びと共に引張荷重が高くなる傾向は熱硬化型樹脂の特徴であり、高分子ポリエステル等、他の熱硬化型樹脂でも同様である。引張荷重と塗膜伸びの二次関数的な関係は、塗膜伸びに伴って分子密度が上昇して塗膜が硬質化することに起因するものと推察される。
【0011】
【0012】
【0013】
【実施の形態】
本発明で塗装原板に使用するAl−Zn合金めっき鋼板は、Al含有量:50〜60質量%のAl−Zn合金めっき層が鋼板表面に形成されているめっき鋼板である。Al−Zn合金めっき層は、優れた耐食性を付与するものの、硬質粒子,軟質粒子が混在した金属組織のため加工等の際に亀裂が発生しやすい。加工性に劣る欠点は、Al−Zn合金めっき層上に塗膜伸び率の高いウレタン,高分子ポリエステル等の表層塗膜を設けることにより改善できる。
【0014】
塗膜伸び率の高い熱硬化型樹脂としては、ウレタン,高分子ポリエステルが挙げられる。
ウレタンは、ポリエステルをイソシアネートで架橋したイソシアネート硬化型ポリエステル樹脂である。主樹脂となるポリエステルは、分子量が高すぎると耐候性が劣るので、数平均分子量が3000〜1000の範囲にある低ポリエステル,中ポリエステルが好ましい。
高分子ポリエステルは、ポリエステルをメラミンで架橋した樹脂であり、数平均分子量1000〜20000の範囲にあるものが好ましい。高分子ポリエステルの伸び率,塗膜強度は、主樹脂単体の構造をコントロールし、或いは伸び率が異なる樹脂を配合することによって調整される。ただし、分子構造や硬化剤によって若干の変化があるものの分子量の高いポリエステル樹脂ほど耐候性が劣るので、耐食性,耐候性が要求される外装建材としての用途を考慮するとウレタン樹脂の方が好ましい。
【0015】
表層塗膜の伸び率,強度は、塗料樹脂組成物のガラス転位温度Tg,膜厚によって調整できる。ガラス転位温度Tgが異なる複数のポリエステル樹脂から塗膜の主樹脂を調製する際に各ポリエステル樹脂の配合量にガラス転位温度Tgを調整でき、それに応じて塗膜伸び率,塗膜強度も調整できる。なお、塗膜の伸び率は、破断するまで塗膜を引っ張ったときの伸びを当初の塗膜長さに対する割合で示す。
たとえば、ガラス転位温度Tgの低いポリエステル樹脂の配合量が多くなるほど伸び率が向上し,ガラス転位温度Tgの高いポリエステル樹脂の配合量が多くなるほど塗膜強度が向上する。具体的には、ウレタン塗料に硬質ポリエステルを配合した系では、ガラス転位温度Tgの高いポリエステルの増量に応じて軟化開始温度が高くなるが、50質量%の高ガラス転位温度Tgのポリエステルを配合した場合でも塗膜伸び率100%以上で、塗膜を100%伸ばしたときの引張荷重1N以上を確保できる(表1)。また、表層塗膜を厚膜化することによっても、塗膜伸び率100%以上,引張荷重1N以上が達成される(表2)。
【0016】
表層塗膜の伸び率を100%以上,引張荷重を1N以上に調整するとき、塗装鋼板を高加工しても表層塗膜が破断することなく、しかも表層塗膜によってAl−Zn合金めっき層に圧縮力Fが加えられるためZnリッチ相/Alリッチ相の界面に集中する応力が緩和される。その結果、後述の実施例でも明らかなように、Al−Zn合金めっき層に亀裂が発生しがたく、仮に亀裂が発生した場合でもめっき層の表層に留まり下地鋼に達する亀裂とならない。他方、伸び率が100%に達しない塗膜では、曲げ部外側等、高度の加工を受けた部位で塗膜破断が生じやすく、加工後の塗膜性状が劣化する。塗膜強度が引張荷重1N未満では、加工時にめっき層が受ける圧縮力Fが不足し、Znリッチ相/Alリッチ相の界面を起点とする亀裂が下地鋼に達するまで成長しやすくなる。
【0017】
なお、表層塗膜の形成に先立って、必要に応じて塗装原板に塗装前処理を施し、下塗り塗膜,中塗り塗膜等を形成することもできる。塗装前処理としては、たとえばアルカリ脱脂→湯洗→水洗→乾燥→塗布型クロメート処理→乾燥の工程が採られる。腐食雰囲気に曝される外装建材としての用途では、エポキシ,ポリエステル等の下塗り塗膜を設けることが好ましく、長期耐久性の上ではエポキシ樹脂が下塗り塗膜のベース樹脂に使用される。更に長期耐久性,耐疵付き性等を改善するため、中塗り塗膜を設ける場合もある。中塗りには、ウレタン、高分子ポリエステル等をベースとする塗料が使用される。
【0018】
【実施例1】
片面当りめっき付着量75g/m2でAl:55質量%を含むAl−Zn合金めっき層が形成された板厚0.5mmの溶融Al−Zn合金めっき鋼板をゼンジミア方式の連続溶融めっきラインで製造した。
Al−Zn合金めっき鋼板をアルカリ脱脂した後、湯洗,水洗により洗浄し、乾燥した。次いで、塗布型クロメート処理液(サーフコートNRC300NS:日本ペイント株式会社製)をロールコーターで塗布し、100℃で乾燥させ、全Cr付着量:40mg/m2のクロメート皮膜を形成した。
【0019】
クロメート皮膜の上に、クロム酸ストロンチウムを不揮発分にして25質量%配合したエポキシ又はポリエステル系樹脂の下塗り塗料を塗装し、210℃で乾燥・焼付けすることにより、プライマ塗膜を形成した。
更に、プライマ塗膜の上にウレタン系の熱硬化型樹脂塗料を塗布し、100%以上の塗膜伸び率,引張荷重(オートグラフを用い遊離塗膜を100%伸ばしたときの荷重を塗膜幅10mm当りで示した値)1N以上が得られる乾燥膜厚の表層塗膜を形成した(本発明例1〜8)。熱硬化性樹脂塗料にガラス転位温度Tgの高いポリエステルを配合することにより、表層塗膜の強度を調整した。
比較のため、同様なクロメート皮膜,エポキシ又はポリエステル樹脂系下塗り塗膜を形成した後、伸び率が100%に達しない乾燥膜厚の表層塗膜(比較例1〜3)及び引張荷重1N未満の表層塗膜(比較例4〜6)を設けた塗装鋼板を用意した。
【0020】
【0021】
各塗装鋼板から試験片を切り出し、加工性試験及び加工部耐食性試験に供した。
〔加工性試験〕
サイズ50mm×50mmの試験片を使用し、試験片の圧延方向と直角に試験面を外にして直径2mmの棒の回りに約1秒かけて180度折り曲げた。折曲げに際し、曲げ部内側に試験片と同じ厚さの板を所定枚数挟み込み、万力を用いて急速に締め付けた。曲げ部内側に何も挟み込まずに締め付けたものを0T曲げ(密着曲げ)、同じ厚さの板をn枚挟み込んで締め付けたものをnT曲げとした。曲げ部外側にある塗膜を倍率20倍の視野で観察し、割れが検出できなかった塗膜を◎,軽微な割れが発生した塗膜を○,中程度の割れが発生した塗膜を△,著しい亀裂が発生した塗膜を×として加工性を評価した。
【0022】
〔加工部耐食性試験〕
圧延方向と直交方向に50mm,平行方向に20mmの長さで塗装めっき鋼板から切り出した試験片を使用し、加工性試験と同様な方法で0T曲げ及び2T曲げ加工した後、切断端面及び裏面を塗料で補修した。幅65mm,高さ150mmの樹脂板の面に対して垂直,幅方向に対して平行に試験片をシリコーン系接着剤で貼り付け、試験サンプルを用意した。
試験サンプルを1000時間の塩水噴霧試験(JIS K−5600−7−1)に供し、錆及び膨れの発生を評価した。白錆発生が検出されなかった加工部を◎、加工部全長さに対して白錆の発生率が10%以下を○,10〜30%を△,30%を超える白錆が発生した加工部を×として加工部の耐白錆性を評価した。塗膜膨れが発生していない加工部を◎,加工部全長さに対して膨れの発生率が10%以下を○,10〜30%を△,30%を超えるフクレが発生した加工部を×として加工部の耐膨れ性を評価した。
【0023】
表4の調査結果にみられるように、本発明例1〜8の塗装めっき鋼板は、加工性及び加工部耐食性共に優れ、加工試験後の塗膜割れや加工部耐食性試験後の白錆,塗膜膨れ等が検出されなかった。この結果から、溶融Al−Zn合金めっき鋼板を基材とし、伸び率100%以上,引張荷重1N以上の表層塗膜を形成することにより、高加工を受けた部位でも塗膜破断やめっき層の亀裂がなく、優れた加工部耐食性を呈した。
【0024】
他方、塗膜伸び率100%未満の表層塗膜を形成した比較例1〜4の塗装めっき鋼板では、塗膜伸び率に応じて若干の差があるものの、0T曲げ加工部,2T曲げ加工部何れも塗膜が破断していた。塗膜強度が引張荷重1N未満の表層塗膜を形成した比較例5〜6の塗装めっき鋼板では、下地鋼に達する亀裂がめっき層に生じており、亀裂を起点とする腐食が検出された。
この対比結果は、伸び率が100%以上,塗膜強度が引張荷重1N以上の表層塗膜を形成することにより加工部の塗膜破断や腐食発生が抑制されることを意味する。
【0025】
【0026】
【実施例2】
実施例1と同じAl−Zn合金めっき鋼板を塗装原板に使用し、エポキシ系プライマ塗膜を介しウレタン塗料の塗布・焼付けで表層塗膜を形成した。ガラス転位温度Tgの高いポリエステルを25質量%配合したウレタン塗料を用い、塗布量の調整により表層塗膜の乾燥膜厚を5〜35μmの間で変化させた。
得られた塗装鋼板を実施例1と同様に0T曲げ加工した後、曲げ部外側の断面を観察した。図5〜9の観察結果にみられるように、表層塗膜の厚膜化に応じてAl−Zn合金めっき層の亀裂が少なくなっており、下地鋼に達する亀裂が膜厚25μmで大幅に低減し、膜厚35μmでほぼ皆無となった。膜厚25μm以上は、表2から伸び率100%以上,引張荷重1N以上の表層塗膜であることが判る。
【0027】
【発明の効果】
以上に説明したように、塗膜伸びが率100%以上,塗膜強度が引張荷重1N以上の表層塗膜をAl−Zn合金めっき鋼板の表面に設けた塗装鋼板では、高加工しても塗膜破断が生じることなく加工後にも良好な表面状態の塗膜が維持される。しかも、加工時に基材の塑性変形に追従する表層塗膜によって圧縮力がAl−Zn合金めっき層に加えられるため、Znリッチ相/Alリッチ相の界面に集中しがちな応力が緩和され、めっき層の亀裂も抑制される。その結果、加工後においても美麗な表面が維持され、Al−Zn合金めっき層本来の優れた耐食性を呈する製品として広範な分野で使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗装Al−Zn合金めっき鋼板を曲げ加工した曲げ部断面の模式図
【図2】めっき層に亀裂が発生した塗装Al−Zn合金めっき鋼板の曲げ部断面の模式図
【図3】亀裂発生が表層塗膜の圧縮力で抑えられることを説明する模式図
【図4】ウレタン塗膜の伸び率と引張荷重との関係を示すグラフ
【図5】エポキシプライマ塗膜の上に膜厚5μmのウレタン塗膜を設けた塗装Al−Zn合金めっき鋼板の0T曲げ部断面を示す顕微鏡写真
【図6】エポキシプライマ塗膜の上に膜厚10μmのウレタン塗膜を設けた塗装Al−Zn合金めっき鋼板の0T曲げ部断面を示す顕微鏡写真
【図7】エポキシプライマ塗膜の上に膜厚15μmのウレタン塗膜を設けた塗装Al−Zn合金めっき鋼板の0T曲げ部断面を示す顕微鏡写真
【図8】エポキシプライマ塗膜の上に膜厚25μmのウレタン塗膜を設けた塗装Al−Zn合金めっき鋼板の0T曲げ部断面を示す顕微鏡写真
【図9】エポキシプライマ塗膜の上に膜厚30μmのウレタン塗膜を設けた塗装Al−Zn合金めっき鋼板の0T曲げ部断面を示す顕微鏡写真
【符号の説明】
10:Al−Zn合金めっき鋼板 11:下地鋼 12:塗膜 13:Al−Zn合金めっき層 13a:軟質Znリッチ相 13b:硬質Alリッチ相 13c:めっき層の亀裂 14:表層塗膜
Claims (2)
- Al:50〜60質量%を含むAl−Zn合金めっき鋼板を基材とし、基材表面に設けた塗膜の少なくとも表層塗膜が伸び率100%以上,100%伸ばしたときの引張荷重が塗膜幅10mm当り1N以上の熱硬化性樹脂塗膜であることを特徴とする加工部耐食性に優れた塗装鋼板。
- 表層塗膜がガラス転位温度Tgの高いポリエステルを配合した膜厚25μm以上のウレタン塗膜である請求項1記載の塗装鋼板。
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