JP2004179746A - プラズマディスプレイの放熱構造 - Google Patents
プラズマディスプレイの放熱構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004179746A JP2004179746A JP2002340838A JP2002340838A JP2004179746A JP 2004179746 A JP2004179746 A JP 2004179746A JP 2002340838 A JP2002340838 A JP 2002340838A JP 2002340838 A JP2002340838 A JP 2002340838A JP 2004179746 A JP2004179746 A JP 2004179746A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plasma display
- heat
- mechanically
- display according
- heat dissipating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
- Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
Abstract
【課題】PDPの電気的構造を利用して放熱性を高めること。
【解決手段】ディスプレイ本体2に支持されるプラズマディスプレイパネル1と基板3とから構成されている。基板3は、基板本体7と、基板本体7に機械的に接合しプラズマディスプレイパネル1の表示要素を駆動する駆動回路14と、駆動回路14に熱的に、機械的に、且つ、電気的に接合し、且つ、基板本体7に機械的に接合する熱伝導端子15とから形成されている。駆動回路14は、熱伝導端子15に熱的に、機械的に、且つ、電気的に接合し、且つ、基板本体7に機械的に接合していて、熱伝導端子15は、電気的接続機能と熱的接続機能を有し、電気的接続領域の全領域に熱を通す熱流回路を形成し、その放熱効果が格段に向上し、且つ、放熱回路の形成のために放熱構造の付加の程度を減殺する。
【選択図】 図1
【解決手段】ディスプレイ本体2に支持されるプラズマディスプレイパネル1と基板3とから構成されている。基板3は、基板本体7と、基板本体7に機械的に接合しプラズマディスプレイパネル1の表示要素を駆動する駆動回路14と、駆動回路14に熱的に、機械的に、且つ、電気的に接合し、且つ、基板本体7に機械的に接合する熱伝導端子15とから形成されている。駆動回路14は、熱伝導端子15に熱的に、機械的に、且つ、電気的に接合し、且つ、基板本体7に機械的に接合していて、熱伝導端子15は、電気的接続機能と熱的接続機能を有し、電気的接続領域の全領域に熱を通す熱流回路を形成し、その放熱効果が格段に向上し、且つ、放熱回路の形成のために放熱構造の付加の程度を減殺する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマディスプレイの放熱構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマディスプレイパネル(PDP)は、その薄型性が好まれている。PDPの背面側には、駆動回路基板が配置されている。その薄型性をより発現させるためには、PDPの背面と駆動回路基板の正面との間の空間は、狭く形成されることが重要である。そのような狭い空間領域の熱伝導性を高めて放熱することは、後掲特許文献1により知られている。駆動回路は、その高集積化が急がれている。その出力増加は、発熱量の増大を招いている。公知の技術は、シリコンシートとヒートシンクとを用いて、その熱の放散を行っている。シリコンシートの熱伝達容量は、発熱量を越える恐れがある。
【0003】
放熱構造の過度の追加には、全体構造の簡素さを喪失させる傾向がある。放熱構造の追加は、最小限に抑えられることが好ましい。既存のPDPの構造を利用して放熱性を高めることが求められる。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−212684号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、PDPの電気的構造を利用して放熱性を高めるプラズマディスプレイの放熱構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
その課題を解決するための手段が、下記のように表現される。その表現中に現れる技術的事項には、括弧()つきで、番号、記号等が添記されている。その番号、記号等は、本発明の実施の複数の形態又は複数の実施例のうちの少なくとも1つの実施の形態又は複数の実施例を構成する技術的事項、特に、その実施の形態又は実施例に対応する図面に表現されている技術的事項に付せられている参照番号、参照記号等に一致している。このような参照番号、参照記号は、請求項記載の技術的事項と実施の形態又は実施例の技術的事項との対応・橋渡しを明確にしている。このような対応・橋渡しは、請求項記載の技術的事項が実施の形態又は実施例の技術的事項に限定されて解釈されることを意味しない。
【0007】
本発明によるプラズマディスプレイの放熱構造は、ディスプレイ本体(2)と、ディスプレイ本体(2)に支持されるプラズマディスプレイパネル(1)と、ディスプレイ本体(2)に支持される基板(3)とから構成されている。基板(3)は、基板本体(7)と、基板本体(7)に機械的に接合しプラズマディスプレイパネル(1)の表示要素を駆動する駆動回路(14)と、駆動回路(14)に熱的に、機械的に、且つ、電気的に接合し、且つ、基板本体(7)に機械的に接合する熱伝導端子(15)とから形成されている。
【0008】
駆動回路(14)は、熱伝導端子(15)に熱的に、機械的に、且つ、電気的に接合し、且つ、基板本体(7)に機械的に接合していて、熱伝導端子(15)は、電気的接続機能と熱的接続機能を有し、電気的接続領域の全領域に熱を通す熱流回路を形成し、その放熱効果が格段に向上し、且つ、放熱回路の形成のために放熱構造の付加の程度を減殺する。回路基板とパネルとの間は、空間的に離隔していてその放熱流路は長く形成されている。
【0009】
熱伝導端子がGND端子に一致していることは、その放熱流路を通る熱量の増大を確実に安定的に促進する。熱伝導端子(15)がGNDに電気的に且つ熱的に接続していることが更に好ましい。より具体的には、熱伝導端子(15)はバンプ電極である。基板本体(7)の部分は、プラズマディスプレイパネルの部分に機械的に接合する。基板本体(7)の部分は、プラズマディスプレイパネルの部分に機械的に支持され機械強度がより強められ、且つ、熱放散性が高くなる。
【0010】
プラズマディスプレイ(1)に支持される補強板(9)が更に追加される。補強板(9)とプラズマディスプレイパネル(1)の後面との間には空間(11)が設けられている。空間は、補強板(9)の放熱性を高め、且つ、熱がプラズマディスプレイ(1)の中央領域に伝達されることを有効に抑制する。基板本体(7)と補強板(9)の後面との間に介設されるスペーサ(12)が更に追加される。スペーサ(12)は熱伝導性を有していることが特に好ましい。スペーサ(12)を基板本体(7)に締め付けスペーサ(12)に機械的に接合する締付け具(13)と、締付け具(13)と熱伝導端子(15)とを機械的に接合する熱伝導体(19)とが更に追加される。熱伝導体(19)の追加は、熱放散率を格段に上昇させる。熱伝導体(19)はGNDに電気的に接続していることが特に好ましい。熱伝導体(19)は薄肉幅広に形成され得る。
【0011】
駆動回路(14)に接合するシリコンシートと、シリコンシートに接合する放熱体が公知技術と同じく形成されている。公知の放熱構造と本発明の放熱構造の結合は、放熱の安定性と放熱量の増大をともに効果的にする。
【0012】
【発明の実施の形態】
図に対応して、本発明によるプラズマディスプレイの放熱構造は、駆動回路基板がプラズマディスプレイパネルとともにディスプレイ本体に支持されて設けられている。そのプラズマディスプレイパネル1は、図1に示されるように、ディスプレイ本体2に支持されている。駆動回路基板本体3は、接合板4を介してプラズマディスプレイパネル1に接合されている。接合板4は、プラズマディスプレイパネル1に直接に接合するパネル側接合部位5と駆動回路基板本体3に直接に接合する基板側部位6とから形成されている。パネル側部位5の後面は、プラズマディスプレイパネル1の前面に接合している。
【0013】
駆動回路基板3と基板側接合部位6とパネル側部位5とは、一体の折り曲げられた金属板で形成されている。基板側接合部位6はプラズマディスプレイパネル1の下端部位でプラズマディスプレイパネル1に結合し、基板側接合部位6は前方に延びてパネル側部位5の下端でパネル側部位5に一体に結合している。駆動回路基板3とパネル側部位5はそれぞれに鉛直方向に向き、基板側接合部位6は水平に向いている。駆動回路基板3は、回路基板本体7と延長部位8とから形成されている。延長部位8は、基板本体7に一体に形成され基板本体7が上側に延長されて形成されている。回路基板本体7は、フレキシブルプリンテッドサーキット(PPC)といわれ、可撓性材料で形成されている。その同じ材料で、延長部位8と回路基板本体7と基板側接合部位5とパネル側部位6とは、一体的に形成されている。パネル側部位5は、その材料物性が利用されて、電気的に且つ熱的にプラズマディスプレイパネル1に融合的に接合している。
【0014】
補強板9は、ディスプレイ本体2に支持されている。補強板9は、プラズマディスプレイパネル1の後面側に配置されてプラズマディスプレイパネル1に対向している。補強板9とプラズマディスプレイパネル1の間には、空間11が介在している。延長部位8の前面と補強板9の後面との間には、スペーサ12が介設されている。スペーサ12の前面は補強板9の後面に接合し、スペーサ12の後面は延長部位8の前面に接合している。延長部位8は、締付具13によりスペーサ12に締め付けられている。締付具13として、ねじ又はリベットが用いられ得る。締付具13は、延長部位8の後面に機械的に且つ熱的に接合している。締付具13とスペーサ12はともに金属のような熱伝導性が高い材料で形成されている。駆動回路基板3の回路基板本体7の後面側に、ドライバIC回路14が形成されている。多数のドライバIC回路14は、図2に示されるように、列状に配列されている。補強板9は、図1に示されるように、駆動回路基板3と接合板4を機械的に支持していて、補強板9は間接的に補強的にプラズマディスプレイパネル1を支持している。
【0015】
多数のドライバIC回路14は、それぞれに、電気的接続バンプ15を介して、駆動回路基板3の回路基板本体7に形成されている配線パターン(図示されず)に電気的に接続している。電気的導体で形成される配線パターンは、同時に熱的伝導性を有している。1つのドライバIC回路14は、1つの熱発生源を形成している。
【0016】
図1に示されるように、回路基板本体7にはそれの後面にシリコンシート16が接合している。シリコンシート16は、ドライバIC回路14に接合し、特には、ドライバIC回路14を被覆している。シリコンシート16には、それの後面側にヒートシンク17が接合している。シリコンシート16は、ドライバIC回路14で生成される熱を安定的にヒートシンク17に熱伝達する熱伝達性を有している。ヒートシンク17は、多くの枝を持つフィン形状に形成され、大きい放熱面積を有している。ヒートシンク17とシリコンシート16は、多数のドライバIC回路14の絶対的位置又は相対的位置を定める絶対的位置決め機能、又は、相対的位置決め機能を有している。
【0017】
図3は、接合板4と補強板9との機械的接合関係と熱的接合関係の詳細を示している。1つの接合板4の回路基板本体7には、多くの電気的端子が存在している。そのような電気的端子の中には、GND端子が含まれている。そのGND端子は、金属パターン18に機械的に、電気的に、且つ、熱的に接続している。金属パターン18は、1つの接合板4の回路基板本体7に対応して左右対称に配置される2つの第1金属パターン要素19として形成されている。多数の組の第1金属パターン要素19は、それぞれに、共通のGNDに接地的に接続している。第1金属パターン要素19は、シート状、テープ状、リボン状に形成されていて、広い面積の薄厚広幅熱伝導体として用いられる。第1金属パターン要素19は、図1には示されていない。
【0018】
第1金属パターン要素19は、実施の本形態では、金属パターンランド21の第2金属パターン要素22に機械的に、電気的に、且つ、熱的に結合している。1組2つの第2金属パターン要素22は、1組2つの第1金属パターン要素19と1つの接合板4の回路基板本体7に位置対応して配列されている。多数の第2金属パターン要素22は、それぞれに既述の共通のGNDに電気的に接続している。その電気的接続機能は、熱的接続機能を兼ねている。第2金属パターン要素22は、図1に示されるように、締付具13により接合板4の延長部位8に機械的に一体化され、同時に、熱的に一体化されている。
【0019】
ドライバIC回路14で発生する熱は、2ルートで熱伝導的に放熱される。ドライバIC回路14で発生する熱は、シリコンシート16を介して安定的にヒートシンク17に伝達される。ヒートシンク17に伝達された熱は、多くの枝から空気中に伝達されて空気中に安定的に確実に熱放散する。その熱放出量は、ドライバIC回路14で発生する熱量に安定的に対応している。ドライバIC回路14で発生する熱は、電気的接続バンプ15を介して回路基板本体7に伝達される。接合板4は、ある程度の熱伝達性を有している。
【0020】
回路基板本体7に伝達された熱の一部は、回路基板本体7の中で更に伝達され延長部位8に伝導し、延長部位8に機械的に締め付けられて圧着する締付具13と第2金属パターン要素22に伝達される。ドライバIC回路14で発生する熱は、ドライバIC回路14に熱的に接合する第1金属パターン要素19を介して締付具13と第2金属パターン要素22に伝達される。第1金属パターン要素19で伝導する熱の一部は、第1金属パターン要素19の表面から熱放散する。
【0021】
締付具13に伝達された熱は、延長部位8に強い締め付け力で圧着しているスペーサ12に伝達される。スペーサ12に伝達された熱の一部は、スペーサ12の表面から大気中に熱放散する。スペーサ12で伝導する熱は、補強板9に伝達される。補強板9に伝達された熱の大方は、広い表面積の補強板9の表裏面から大気中に熱放散する。
【0022】
回路基板本体7に伝達された熱の一部は、回路基板本体7の中で更に伝達され基板側接合部位6に伝導し、基板側接合部位5に伝導した熱は基板側接合部位6に一体化されているパネル側部位5に伝達される。パネル側部位5に伝達された熱は、パネル側部位5に熱的に機械的に圧着しているプラズマディスプレイパネル1の表面に伝達され、プラズマディスプレイパネル1に伝達された熱はプラズマディスプレイパネル1の広い面積の表面から熱放散する。
【0023】
シリコンシート16を介した放熱経路では、シリコンシートの熱抵抗は、次のように表現される。
シリコンシートの厚さL:0.8mm=0.0008m
シリコンシートの熱伝導率λ:2.5W/m・k
シリコンシートと駆動回路14の接触面積S:15mm2=15・10−6(m2)
一方で、本発明の金属パターンを用いた放熱経路の金属パターン部の熱抵抗は下記のように表される。
金属パターンの全長L:10mm=0.01(m)
金属パターンの厚さB:50(μm)=50・10−6
金属パターン幅ΣW:10(mm)=0.01(m)
金属の熱伝導率(銅)λ:400(W/m・k)
公知技術の熱抵抗21.3に対して本発明の実施例の熱抵抗50に基づく合成熱抵抗ΣRは、
本発明の合成熱抵抗14.9は、公知技術の熱抵抗21.3に対して70%の熱抵抗まで低減させることができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明によるプラズマディスプレイの放熱構造は、電気的伝導部位が熱的伝導部位として利用され、過度の放熱構造の追加を招かずに高放熱性構造を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明によるプラズマディスプレイの放熱構造の実施の形態を示す側面図である。
【図2】図2は、図1の一部の背面図である。
【図3】図3は、図2の一部の詳細を示す背面図である。
【符号の説明】
1…プラズマディスプレイパネル
2…ディスプレイ本体
3…基板
7…基板本体
9…補強板
11…空間
12…スペーサ
13…締付け具
14…駆動回路
15…熱伝導端子
19…熱伝導体
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマディスプレイの放熱構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマディスプレイパネル(PDP)は、その薄型性が好まれている。PDPの背面側には、駆動回路基板が配置されている。その薄型性をより発現させるためには、PDPの背面と駆動回路基板の正面との間の空間は、狭く形成されることが重要である。そのような狭い空間領域の熱伝導性を高めて放熱することは、後掲特許文献1により知られている。駆動回路は、その高集積化が急がれている。その出力増加は、発熱量の増大を招いている。公知の技術は、シリコンシートとヒートシンクとを用いて、その熱の放散を行っている。シリコンシートの熱伝達容量は、発熱量を越える恐れがある。
【0003】
放熱構造の過度の追加には、全体構造の簡素さを喪失させる傾向がある。放熱構造の追加は、最小限に抑えられることが好ましい。既存のPDPの構造を利用して放熱性を高めることが求められる。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−212684号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、PDPの電気的構造を利用して放熱性を高めるプラズマディスプレイの放熱構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
その課題を解決するための手段が、下記のように表現される。その表現中に現れる技術的事項には、括弧()つきで、番号、記号等が添記されている。その番号、記号等は、本発明の実施の複数の形態又は複数の実施例のうちの少なくとも1つの実施の形態又は複数の実施例を構成する技術的事項、特に、その実施の形態又は実施例に対応する図面に表現されている技術的事項に付せられている参照番号、参照記号等に一致している。このような参照番号、参照記号は、請求項記載の技術的事項と実施の形態又は実施例の技術的事項との対応・橋渡しを明確にしている。このような対応・橋渡しは、請求項記載の技術的事項が実施の形態又は実施例の技術的事項に限定されて解釈されることを意味しない。
【0007】
本発明によるプラズマディスプレイの放熱構造は、ディスプレイ本体(2)と、ディスプレイ本体(2)に支持されるプラズマディスプレイパネル(1)と、ディスプレイ本体(2)に支持される基板(3)とから構成されている。基板(3)は、基板本体(7)と、基板本体(7)に機械的に接合しプラズマディスプレイパネル(1)の表示要素を駆動する駆動回路(14)と、駆動回路(14)に熱的に、機械的に、且つ、電気的に接合し、且つ、基板本体(7)に機械的に接合する熱伝導端子(15)とから形成されている。
【0008】
駆動回路(14)は、熱伝導端子(15)に熱的に、機械的に、且つ、電気的に接合し、且つ、基板本体(7)に機械的に接合していて、熱伝導端子(15)は、電気的接続機能と熱的接続機能を有し、電気的接続領域の全領域に熱を通す熱流回路を形成し、その放熱効果が格段に向上し、且つ、放熱回路の形成のために放熱構造の付加の程度を減殺する。回路基板とパネルとの間は、空間的に離隔していてその放熱流路は長く形成されている。
【0009】
熱伝導端子がGND端子に一致していることは、その放熱流路を通る熱量の増大を確実に安定的に促進する。熱伝導端子(15)がGNDに電気的に且つ熱的に接続していることが更に好ましい。より具体的には、熱伝導端子(15)はバンプ電極である。基板本体(7)の部分は、プラズマディスプレイパネルの部分に機械的に接合する。基板本体(7)の部分は、プラズマディスプレイパネルの部分に機械的に支持され機械強度がより強められ、且つ、熱放散性が高くなる。
【0010】
プラズマディスプレイ(1)に支持される補強板(9)が更に追加される。補強板(9)とプラズマディスプレイパネル(1)の後面との間には空間(11)が設けられている。空間は、補強板(9)の放熱性を高め、且つ、熱がプラズマディスプレイ(1)の中央領域に伝達されることを有効に抑制する。基板本体(7)と補強板(9)の後面との間に介設されるスペーサ(12)が更に追加される。スペーサ(12)は熱伝導性を有していることが特に好ましい。スペーサ(12)を基板本体(7)に締め付けスペーサ(12)に機械的に接合する締付け具(13)と、締付け具(13)と熱伝導端子(15)とを機械的に接合する熱伝導体(19)とが更に追加される。熱伝導体(19)の追加は、熱放散率を格段に上昇させる。熱伝導体(19)はGNDに電気的に接続していることが特に好ましい。熱伝導体(19)は薄肉幅広に形成され得る。
【0011】
駆動回路(14)に接合するシリコンシートと、シリコンシートに接合する放熱体が公知技術と同じく形成されている。公知の放熱構造と本発明の放熱構造の結合は、放熱の安定性と放熱量の増大をともに効果的にする。
【0012】
【発明の実施の形態】
図に対応して、本発明によるプラズマディスプレイの放熱構造は、駆動回路基板がプラズマディスプレイパネルとともにディスプレイ本体に支持されて設けられている。そのプラズマディスプレイパネル1は、図1に示されるように、ディスプレイ本体2に支持されている。駆動回路基板本体3は、接合板4を介してプラズマディスプレイパネル1に接合されている。接合板4は、プラズマディスプレイパネル1に直接に接合するパネル側接合部位5と駆動回路基板本体3に直接に接合する基板側部位6とから形成されている。パネル側部位5の後面は、プラズマディスプレイパネル1の前面に接合している。
【0013】
駆動回路基板3と基板側接合部位6とパネル側部位5とは、一体の折り曲げられた金属板で形成されている。基板側接合部位6はプラズマディスプレイパネル1の下端部位でプラズマディスプレイパネル1に結合し、基板側接合部位6は前方に延びてパネル側部位5の下端でパネル側部位5に一体に結合している。駆動回路基板3とパネル側部位5はそれぞれに鉛直方向に向き、基板側接合部位6は水平に向いている。駆動回路基板3は、回路基板本体7と延長部位8とから形成されている。延長部位8は、基板本体7に一体に形成され基板本体7が上側に延長されて形成されている。回路基板本体7は、フレキシブルプリンテッドサーキット(PPC)といわれ、可撓性材料で形成されている。その同じ材料で、延長部位8と回路基板本体7と基板側接合部位5とパネル側部位6とは、一体的に形成されている。パネル側部位5は、その材料物性が利用されて、電気的に且つ熱的にプラズマディスプレイパネル1に融合的に接合している。
【0014】
補強板9は、ディスプレイ本体2に支持されている。補強板9は、プラズマディスプレイパネル1の後面側に配置されてプラズマディスプレイパネル1に対向している。補強板9とプラズマディスプレイパネル1の間には、空間11が介在している。延長部位8の前面と補強板9の後面との間には、スペーサ12が介設されている。スペーサ12の前面は補強板9の後面に接合し、スペーサ12の後面は延長部位8の前面に接合している。延長部位8は、締付具13によりスペーサ12に締め付けられている。締付具13として、ねじ又はリベットが用いられ得る。締付具13は、延長部位8の後面に機械的に且つ熱的に接合している。締付具13とスペーサ12はともに金属のような熱伝導性が高い材料で形成されている。駆動回路基板3の回路基板本体7の後面側に、ドライバIC回路14が形成されている。多数のドライバIC回路14は、図2に示されるように、列状に配列されている。補強板9は、図1に示されるように、駆動回路基板3と接合板4を機械的に支持していて、補強板9は間接的に補強的にプラズマディスプレイパネル1を支持している。
【0015】
多数のドライバIC回路14は、それぞれに、電気的接続バンプ15を介して、駆動回路基板3の回路基板本体7に形成されている配線パターン(図示されず)に電気的に接続している。電気的導体で形成される配線パターンは、同時に熱的伝導性を有している。1つのドライバIC回路14は、1つの熱発生源を形成している。
【0016】
図1に示されるように、回路基板本体7にはそれの後面にシリコンシート16が接合している。シリコンシート16は、ドライバIC回路14に接合し、特には、ドライバIC回路14を被覆している。シリコンシート16には、それの後面側にヒートシンク17が接合している。シリコンシート16は、ドライバIC回路14で生成される熱を安定的にヒートシンク17に熱伝達する熱伝達性を有している。ヒートシンク17は、多くの枝を持つフィン形状に形成され、大きい放熱面積を有している。ヒートシンク17とシリコンシート16は、多数のドライバIC回路14の絶対的位置又は相対的位置を定める絶対的位置決め機能、又は、相対的位置決め機能を有している。
【0017】
図3は、接合板4と補強板9との機械的接合関係と熱的接合関係の詳細を示している。1つの接合板4の回路基板本体7には、多くの電気的端子が存在している。そのような電気的端子の中には、GND端子が含まれている。そのGND端子は、金属パターン18に機械的に、電気的に、且つ、熱的に接続している。金属パターン18は、1つの接合板4の回路基板本体7に対応して左右対称に配置される2つの第1金属パターン要素19として形成されている。多数の組の第1金属パターン要素19は、それぞれに、共通のGNDに接地的に接続している。第1金属パターン要素19は、シート状、テープ状、リボン状に形成されていて、広い面積の薄厚広幅熱伝導体として用いられる。第1金属パターン要素19は、図1には示されていない。
【0018】
第1金属パターン要素19は、実施の本形態では、金属パターンランド21の第2金属パターン要素22に機械的に、電気的に、且つ、熱的に結合している。1組2つの第2金属パターン要素22は、1組2つの第1金属パターン要素19と1つの接合板4の回路基板本体7に位置対応して配列されている。多数の第2金属パターン要素22は、それぞれに既述の共通のGNDに電気的に接続している。その電気的接続機能は、熱的接続機能を兼ねている。第2金属パターン要素22は、図1に示されるように、締付具13により接合板4の延長部位8に機械的に一体化され、同時に、熱的に一体化されている。
【0019】
ドライバIC回路14で発生する熱は、2ルートで熱伝導的に放熱される。ドライバIC回路14で発生する熱は、シリコンシート16を介して安定的にヒートシンク17に伝達される。ヒートシンク17に伝達された熱は、多くの枝から空気中に伝達されて空気中に安定的に確実に熱放散する。その熱放出量は、ドライバIC回路14で発生する熱量に安定的に対応している。ドライバIC回路14で発生する熱は、電気的接続バンプ15を介して回路基板本体7に伝達される。接合板4は、ある程度の熱伝達性を有している。
【0020】
回路基板本体7に伝達された熱の一部は、回路基板本体7の中で更に伝達され延長部位8に伝導し、延長部位8に機械的に締め付けられて圧着する締付具13と第2金属パターン要素22に伝達される。ドライバIC回路14で発生する熱は、ドライバIC回路14に熱的に接合する第1金属パターン要素19を介して締付具13と第2金属パターン要素22に伝達される。第1金属パターン要素19で伝導する熱の一部は、第1金属パターン要素19の表面から熱放散する。
【0021】
締付具13に伝達された熱は、延長部位8に強い締め付け力で圧着しているスペーサ12に伝達される。スペーサ12に伝達された熱の一部は、スペーサ12の表面から大気中に熱放散する。スペーサ12で伝導する熱は、補強板9に伝達される。補強板9に伝達された熱の大方は、広い表面積の補強板9の表裏面から大気中に熱放散する。
【0022】
回路基板本体7に伝達された熱の一部は、回路基板本体7の中で更に伝達され基板側接合部位6に伝導し、基板側接合部位5に伝導した熱は基板側接合部位6に一体化されているパネル側部位5に伝達される。パネル側部位5に伝達された熱は、パネル側部位5に熱的に機械的に圧着しているプラズマディスプレイパネル1の表面に伝達され、プラズマディスプレイパネル1に伝達された熱はプラズマディスプレイパネル1の広い面積の表面から熱放散する。
【0023】
シリコンシート16を介した放熱経路では、シリコンシートの熱抵抗は、次のように表現される。
シリコンシートの厚さL:0.8mm=0.0008m
シリコンシートの熱伝導率λ:2.5W/m・k
シリコンシートと駆動回路14の接触面積S:15mm2=15・10−6(m2)
一方で、本発明の金属パターンを用いた放熱経路の金属パターン部の熱抵抗は下記のように表される。
金属パターンの全長L:10mm=0.01(m)
金属パターンの厚さB:50(μm)=50・10−6
金属パターン幅ΣW:10(mm)=0.01(m)
金属の熱伝導率(銅)λ:400(W/m・k)
公知技術の熱抵抗21.3に対して本発明の実施例の熱抵抗50に基づく合成熱抵抗ΣRは、
本発明の合成熱抵抗14.9は、公知技術の熱抵抗21.3に対して70%の熱抵抗まで低減させることができる。
【0024】
【発明の効果】
本発明によるプラズマディスプレイの放熱構造は、電気的伝導部位が熱的伝導部位として利用され、過度の放熱構造の追加を招かずに高放熱性構造を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明によるプラズマディスプレイの放熱構造の実施の形態を示す側面図である。
【図2】図2は、図1の一部の背面図である。
【図3】図3は、図2の一部の詳細を示す背面図である。
【符号の説明】
1…プラズマディスプレイパネル
2…ディスプレイ本体
3…基板
7…基板本体
9…補強板
11…空間
12…スペーサ
13…締付け具
14…駆動回路
15…熱伝導端子
19…熱伝導体
Claims (11)
- ディスプレイ本体と、
前記ディスプレイ本体に支持されるプラズマディスプレイパネルと、
前記ディスプレイ本体に支持される基板とを構成し、
前記基板は、
基板本体と、
前記基板本体に機械的に接合し前記プラズマディスプレイパネルの表示要素を駆動する駆動回路と、
前記駆動回路に熱的に、機械的に、且つ、電気的に接合し、且つ、前記基板本体に機械的に接合する熱伝導端子とを形成する
プラズマディスプレイの放熱構造。 - 前記熱伝導端子はGND端子に一致している
請求項1のプラズマディスプレイの放熱構造。 - 前記熱伝導端子はGNDに電気的に且つ熱的に接続している請求項1のプラズマディスプレイの放熱構造。
- 前記熱伝導端子はバンプ電極である
請求項2のプラズマディスプレイの放熱構造。 - 前記基板本体の部分は、プラズマディスプレイパネルの部分に機械的に接合する
請求項2又は3のプラズマディスプレイの放熱構造。 - 前記プラズマディスプレイに支持される補強板を更に構成し、
前記補強板と前記プラズマディスプレイパネルの後面との間には空間が設けられている
請求項1のプラズマディスプレイの放熱構造。 - 前記基板本体と前記補強板の後面との間に介設されるスペーサを更に構成し、前記スペーサは熱伝導性を有している
請求項6のプラズマディスプレイの放熱構造。 - 前記スペーサを前記基板本体に締め付け前記スペーサに機械的に接合する締付け具と、
前記締付け具と前記熱伝導端子とを機械的に接合する熱伝導体とを更に構成する
請求項7のプラズマディスプレイの放熱構造。 - 前記締付け具はGNDに電気的に接続している
請求項8のプラズマディスプレイの放熱構造。 - 前記熱伝導体は薄肉幅広に形成されている
請求項8のプラズマディスプレイの放熱構造。 - 前記駆動回路に接合するシリコンシートと、
前記シリコンシートに接合する放熱体
とを更に構成する請求項1〜10から選択される1請求項のプラズマディスプレイの放熱構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002340838A JP2004179746A (ja) | 2002-11-25 | 2002-11-25 | プラズマディスプレイの放熱構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002340838A JP2004179746A (ja) | 2002-11-25 | 2002-11-25 | プラズマディスプレイの放熱構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004179746A true JP2004179746A (ja) | 2004-06-24 |
Family
ID=32703359
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002340838A Withdrawn JP2004179746A (ja) | 2002-11-25 | 2002-11-25 | プラズマディスプレイの放熱構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004179746A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100683702B1 (ko) | 2004-11-16 | 2007-02-20 | 삼성에스디아이 주식회사 | 플라즈마 디스플레이 장치 |
KR100696487B1 (ko) * | 2005-01-22 | 2007-03-19 | 삼성에스디아이 주식회사 | 디스플레이 장치 |
KR100705805B1 (ko) | 2004-12-01 | 2007-04-10 | 엘지전자 주식회사 | 플라즈마 표시 장치 |
KR100741074B1 (ko) * | 2005-02-01 | 2007-07-19 | 삼성에스디아이 주식회사 | 플라즈마 디스플레이 모듈 |
US7532478B2 (en) | 2005-04-06 | 2009-05-12 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Plasma display module |
KR101057537B1 (ko) | 2008-12-12 | 2011-08-17 | 삼성에스디아이 주식회사 | 플라즈마 디스플레이 장치 |
JP2014026161A (ja) * | 2012-07-27 | 2014-02-06 | Jvc Kenwood Corp | 画像表示装置 |
-
2002
- 2002-11-25 JP JP2002340838A patent/JP2004179746A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100683702B1 (ko) | 2004-11-16 | 2007-02-20 | 삼성에스디아이 주식회사 | 플라즈마 디스플레이 장치 |
KR100705805B1 (ko) | 2004-12-01 | 2007-04-10 | 엘지전자 주식회사 | 플라즈마 표시 장치 |
KR100696487B1 (ko) * | 2005-01-22 | 2007-03-19 | 삼성에스디아이 주식회사 | 디스플레이 장치 |
KR100741074B1 (ko) * | 2005-02-01 | 2007-07-19 | 삼성에스디아이 주식회사 | 플라즈마 디스플레이 모듈 |
US7532478B2 (en) | 2005-04-06 | 2009-05-12 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Plasma display module |
KR101057537B1 (ko) | 2008-12-12 | 2011-08-17 | 삼성에스디아이 주식회사 | 플라즈마 디스플레이 장치 |
JP2014026161A (ja) * | 2012-07-27 | 2014-02-06 | Jvc Kenwood Corp | 画像表示装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8324720B2 (en) | Power semiconductor module assembly with heat dissipating element | |
US7817425B2 (en) | Dissipating apparatus for integrated circuit chip and display module including the same | |
US7868450B2 (en) | Semiconductor package | |
JP4935220B2 (ja) | パワーモジュール装置 | |
JP2004140356A (ja) | パワー半導体モジュール | |
JPH10189845A (ja) | 半導体素子の放熱装置 | |
JP3603354B2 (ja) | 混成集積回路装置 | |
JP2004179746A (ja) | プラズマディスプレイの放熱構造 | |
JP2002061954A (ja) | 空気加熱装置 | |
JPH06309532A (ja) | Icカード | |
JP2010073942A (ja) | 電子回路装置 | |
JP2002164485A (ja) | 半導体モジュール | |
KR20160097135A (ko) | 방열 소자를 포함하는 반도체 패키지 구조물 | |
JP4430451B2 (ja) | 半導体素子の放熱装置 | |
JP2003152368A (ja) | 電子機器 | |
JP2003198171A (ja) | ヒートシンクおよび放熱器 | |
JP2005347684A (ja) | 半導体装置 | |
JP3809012B2 (ja) | 固体撮像装置 | |
JP2002217346A (ja) | 電子素子チップモジュール | |
WO2024029274A1 (ja) | 半導体装置 | |
JP3714808B2 (ja) | 半導体装置 | |
TWI378580B (en) | Socket led device | |
JP2004095760A (ja) | プリント配線板 | |
CN117480604A (zh) | 半导体装置 | |
JP2010040569A (ja) | 電子部品モジュール |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20050428 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20050328 |
|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060207 |