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JP2004175895A - Resin composition for laminate, electrical prepreg, metal foil with electrical resin, electrical laminate, printed wiring board and multilayer printed wiring board - Google Patents

Resin composition for laminate, electrical prepreg, metal foil with electrical resin, electrical laminate, printed wiring board and multilayer printed wiring board Download PDF

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JP2004175895A
JP2004175895A JP2002342942A JP2002342942A JP2004175895A JP 2004175895 A JP2004175895 A JP 2004175895A JP 2002342942 A JP2002342942 A JP 2002342942A JP 2002342942 A JP2002342942 A JP 2002342942A JP 2004175895 A JP2004175895 A JP 2004175895A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
laminate
mass
aluminum hydroxide
printed wiring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002342942A
Other languages
Japanese (ja)
Inventor
Eiji Motobe
英次 元部
Yoshihiko Nakamura
善彦 中村
Tatsushi Takahashi
龍史 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP2002342942A priority Critical patent/JP2004175895A/en
Publication of JP2004175895A publication Critical patent/JP2004175895A/en
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  • Epoxy Resins (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To obtain a resin composition for a laminate in which even in the case of using aluminum hydroxide instead of a halogen-based flame retardant, in an internal layer treatment process such as a blackening treatment process, etc., an Ni plating treatment process, etc., in production processes of printed wiring boards, aluminum hydroxide is made hardly elutable in chemical solutions of an acid and an alkali to be used in these processes and reduction in treatment ability in the processes is significantly controlled. <P>SOLUTION: The resin composition for a laminate comprises a phosphorus-containing epoxy resin composition containing no halogen-based flame retardant, an inorganic filler except a metal hydroxide and aluminum hydroxide. An inorganic filler having ≥400°C thermal decomposition temperature is used as the inorganic filler. Aluminum hydroxide having 1.0-3.5m<SP>2</SP>/g specific surface area and 2.5-10μm central particle diameter is used as the aluminum hydroxide. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気用積層板等の製造に用いられるハロゲンフリーの積層板用樹脂組成物、電気用プリプレグ、電気用樹脂付き金属箔に関するものであり、また、電子機器等に用いられる電気用積層板、プリント配線板、多層プリント配線板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エポキシ樹脂は、その優れた特性から電気及び電子機器部品等に広く使用されており、火災に対する安全性を確保するため難燃性が付与されている場合が多い。これらの樹脂の難燃化は、従来臭素化エポキシ樹脂等のハロゲン含有化合物を用いることによって行うのが一般的であった。しかし、これらのハロゲン含有化合物は高度な難燃性を有するものの、特に芳香族臭素化合物では熱分解により腐食性の臭素や臭化水素を分離するだけでなく、酸素存在下で分解した場合には毒性の高いポリブロモジベンゾフランやポリジブロモベンゾオキシンを形成する可能性がある。
【0003】
このような理由から、臭素含有難燃剤等を用いる難燃化手法に代わる手法として、多くの手法が検討されている。その手法の一つとして、金属水酸化物を使用したもの、主として水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムを使用したものが挙げられる。この手法については、例えば、特開2000−119443号公報(特許文献1)に開示されている。ここに開示されている技術は、半導体等の封止材用のエポキシ樹脂充填用水酸化アルミニウムに関する技術であって、平均粒子径が0.5〜100μmであり、エポキシ樹脂を表面処理してなる水酸化アルミニウムを用いることによって、難燃性と成形性を付与したものである。また、その他の手法としては、リン化合物と金属水酸化物を併用したものが多く挙げられる。具体的には、例えば、特許第3126962号公報(特許文献2)に開示されているシクロホスファゼン化合物と水酸化アルミニウムとを用いたハロゲンフリー難燃性エポキシ樹脂組成物に関する技術や、また、特開2001−151991号公報(特許文献3)に開示されているリン変性エポキシ樹脂と水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムとを用いたハロゲンフリー難燃性エポキシ樹脂組成物に関する技術や、さらに、特開2002−194119(特許文献4)に開示されている水酸化アルミニウムとリン含有エポキシ樹脂とを含有する組成物に関する技術等を挙げることができる。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−119443号公報(特許請求の範囲等)
【特許文献2】
特許第3126962号公報(特許請求の範囲等)
【特許文献3】
特開2001−151991号公報(特許請求の範囲等)
【特許文献4】
特開2002−194119号公報(特許請求の範囲、段落番号[0011]等)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した技術にあっては、プリント配線板等の加工工程においてその工程における処理能力が低下する場合があった。すなわち、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物を含有したエポキシ樹脂組成物を用いる場合には、黒化処理工程等の内層処理工程やNiメッキ処理工程等において、これらの工程で使用される酸やアルカリの薬液に上記の金属水酸化物が溶出することにより、黒化処理やNiメッキ処理等の処理能力が低下するおそれがあった。しかも金属水酸化物が溶出する原因については明らかにされていなかったため、プリント配線板を製造するための各工程の処理能力の低下を有効に防止する手段が強く望まれていた。
【0006】
また、上述した技術にあっては、最終的に得られるプリント配線板等の吸湿率を低下させる余地や耐熱性を高めたりする余地があるので、これらの特性の改善も求められていた。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、ハロゲン系難燃剤の代わりに水酸化アルミニウムを難燃剤として用いた場合であっても、プリント配線板の製造工程のうち黒化処理工程等の内層処理工程やNiメッキ処理工程等において、これらの工程で使用される酸やアルカリの薬液に水酸化アルミニウムを溶出しにくくすることができ、上記の工程における処理能力の低下を大幅に抑制することができる積層板用樹脂組成物を提供することを目的とするものである。また、この積層板用樹脂組成物を用いて製造することによって、吸湿率が低く耐熱性の高い電気用プリプレグ、電気用樹脂付き金属箔、電気用積層板、プリント配線板及び多層プリント配線板を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る積層板用樹脂組成物は、ハロゲン系難燃剤を含有しないリン含有エポキシ樹脂組成物と、金属水酸化物以外の無機フィラーと、水酸化アルミニウムとを含有する積層板用樹脂組成物において、上記無機フィラーとして、熱分解温度が400℃以上であるものを用いると共に、水酸化アルミニウムとして、比表面積が1.0〜3.5m/gであり、かつ中心粒径が2.5〜10μmであるものを用いて成ることを特徴とするものである。
【0009】
また請求項2の発明は、請求項1において、水酸化アルミニウムの添加量が樹脂100質量部に対して15〜80質量部であることを特徴とするものである。
【0010】
また請求項3の発明は、請求項1又は2において、水酸化アルミニウムの表面をシランカップリング処理して成ることを特徴とするものである。
【0011】
また請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかにおいて、リン含有エポキシ樹脂組成物が、反応型リン化合物及びエポキシ樹脂を含有して成ることを特徴とするものである。
【0012】
また請求項5の発明は、請求項4において、リン含有エポキシ樹脂組成物が、反応型リン化合物とエポキシ樹脂を反応させた後に硬化剤を添加して得られたものであることを特徴とするものである。
【0013】
また請求項6に係る電気用プリプレグは、請求項1乃至5のいずれかに記載の積層板用樹脂組成物を基材に含浸すると共に半硬化して成ることを特徴とするものである。
【0014】
また請求項7に係る電気用樹脂付き金属箔は、請求項1乃至5のいずれかに記載の積層板用樹脂組成物を金属箔の表面に塗布すると共に半硬化して成ることを特徴とするものである。
【0015】
また請求項8に係る電気用積層板は、請求項6に記載の電気用プリプレグ及び請求項7に記載の電気用樹脂付き金属箔のうち少なくとも一方を用いて積層成形して成ることを特徴とするものである。
【0016】
また請求項9に係るプリント配線板は、請求項8に記載の電気用積層板の外層に回路形成して成ることを特徴とするものである。
【0017】
また請求項10に係る多層プリント配線板は、請求項6に記載の電気用プリプレグ、請求項7に記載の電気用樹脂付き金属箔、請求項8に記載の電気用積層板及び請求項9に記載のプリント配線板のうち少なくともいずれかを用いて積層成形して成ることを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0019】
本発明に係る積層板用樹脂組成物は、ハロゲン系難燃剤を含有しないリン含有エポキシ樹脂組成物と、金属水酸化物以外の無機フィラーと、水酸化アルミニウムとを含有するものである。積層板用樹脂組成物には、上記の成分のほか、硬化剤及び硬化促進剤を添加することもできる。なお、上述のとおり、リン含有エポキシ樹脂組成物にはハロゲン系難燃剤は含有されていないが、このリン含有エポキシ樹脂組成物を含有する積層板用樹脂組成物にもハロゲン系難燃剤は含有されていない。つまり、本発明に係る積層板用樹脂組成物は、ハロゲンフリーであり、ハロゲンによる弊害は全く生じないものである。
【0020】
リン含有エポキシ樹脂組成物としては、ハロゲン系難燃剤を含有しないものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、エポキシ樹脂とリン化合物を配合して調製したものを用いることができる。このようにリン化合物を用いれば、ハロゲン系難燃剤を用いなくてもリン化合物が難燃剤としての機能を発揮することにより、難燃性を確保することができるものである。
【0021】
エポキシ樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型2官能エポキシ樹脂等のビフェニル型エポキシ樹脂、3官能型エポキシ樹脂や4官能型エポキシ樹脂等の多官能型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂等を用いることができる。
【0022】
リン化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、9,8−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシドである三光(株)製「HCA」、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキシドである三光(株)製「HCA−HQ」、ジフェニルホスフィニルハイドロキノンである北興化学工業(株)製「PPQ」、芳香族縮合リン酸エステルである大八化学工業(株)製「PX−200」を用いることができる。中でも、上述した「HCA」、「HCA−HQ」、「PPQ」のような反応型リン化合物を用いるのが好ましい。このような反応型リン化合物を用いれば、積層板用樹脂組成物を成形する際にエポキシ樹脂と反応させることができ、成形して得られた硬化物の吸湿後のはんだ耐熱性を向上させることができるものである。
【0023】
既述のとおり、リン含有エポキシ樹脂組成物としては、エポキシ樹脂とリン化合物を配合して調製したもの、つまりエポキシ樹脂とリン化合物を単に混ぜ合わせたものを用いることができるが、リン化合物として反応型リン化合物を用いるのであれば、リン含有エポキシ樹脂組成物としては、エポキシ樹脂と反応型リン化合物を反応して調製したもの(プレリアクト樹脂)を用いるのが好ましい。このように積層板用樹脂組成物を調製する前に、あらかじめエポキシ樹脂と反応型リン化合物を反応(プレリアクト反応)させておくことによって、反応型リン化合物を確実にエポキシ樹脂の骨格中に取り込むことができ、硬化物の吸湿後のはんだ耐熱性をさらに向上させることができるものである。エポキシ樹脂と反応型リン化合物の反応は、無溶媒下やトルエン等の溶媒下において行うことができ、またこのとき第三級アミン類、トリフェニルホスフィン等の触媒や、耐熱性や吸湿性を改善するため1,4−ナフトキノン等を適宜に添加して加熱することにより反応させることができる。ただし、プレリアクト樹脂を調製する際に硬化剤を用いると、吸湿後のはんだ耐熱性を向上させる効果を十分に得ることができないおそれがあるので、プレリアクト樹脂を調製する際には、硬化剤を用いないようにするものである。なお、反応型リン化合物とエポキシ樹脂を反応させた後であれば、このようにして得たプレリアクト樹脂に硬化剤を添加したものをリン含有エポキシ樹脂組成物として用いることができる。
【0024】
無機フィラーとしては、金属水酸化物以外のものであって、熱分解温度が400℃以上(実質的な上限は1000℃)であるものを用いる。このような条件を満たす無機フィラーであれば、特に限定されるものではないが、例えば、タルク、焼成タルク、カオリン、焼成カオリン、クレー、焼成クレー、天然シリカ、焼成シリカ等を用いることができる。なお、無機フィラーの熱分解温度は、TGA(熱質量分析装置)を用いることによって求めることができる。
【0025】
本発明において熱分解温度が400℃以上である無機フィラーを用いるのは次のような理由による。すなわち、従来のFR−4等のガラスエポキシ基板に用いられているハロゲン含有エポキシ樹脂組成物に比べて、リン含有エポキシ樹脂組成物の吸湿性(吸水率)は高いので、積層板用樹脂組成物全体としても吸湿性が高くなり、その結果、これを材料として製造されるプリント配線板や多層プリント配線板にあっては低吸湿化を達成することができなくなる。しかし、積層板用樹脂組成物を調製する際に上記のような無機フィラーを併用してあると、吸湿性についてリン含有エポキシ樹脂組成物が積層板用樹脂組成物全体に与える影響を小さくすることができ、積層板用樹脂組成物全体としては吸湿性を低く抑えることができる。よって、このような積層板用樹脂組成物を用いて製造される電気用プリプレグ、電気用樹脂付き金属箔及び電気用積層板の吸湿率を低減することができる。その結果、これらのものを材料として製造されるプリント配線板等についても低吸湿化を達成することができるものであり、しかもこれらの耐熱性をも高めることができるものである。以上の理由により、本発明においては熱分解温度が400℃以上である無機フィラーを用いるのであるが、本発明によれば、長期信頼性に影響を及ぼす要因の一つである吸湿性に関し、今後ますます厳しくなると予想される低吸湿化の要求に対して十分に応えることができるものと考えられる。なお、熱分解温度が400℃未満である無機フィラーを用いると、プリント配線板等の耐熱性の低下を招くおそれがある。
【0026】
熱分解温度が400℃以上である無機フィラーの添加量は、樹脂100質量部に対して5〜80質量部であることが好ましい。樹脂100質量部に対して5質量部未満であると、プリント配線板等の低吸湿化を満足に達成することができないおそれがあり、逆に樹脂100質量部に対して80質量部を超えると、電気用プリプレグを製造するにあたって、積層板用樹脂組成物の粘度が増加し、ガラスクロス等の基材への含浸性が低下するおそれがある。
【0027】
水酸化アルミニウムとしては、比表面積が1.0〜3.5m/gであり、かつ中心粒径が2.5〜10μmであるものを用いる。このような条件を満たす水酸化アルミニウムであれば、積層板用樹脂組成物に含有されていても、プリント配線板等の製造工程のうち内層粗化処理工程やメッキ処理工程において使用される酸やアルカリの薬液中に、上記水酸化アルミニウムが溶出しにくくなるものであり、内層粗化処理やメッキ処理の処理能力の低下を大幅に防止することができるものである。ここで、上記の内層粗化処理としては、黒化処理やオキサイド処理等を例示することができ、またメッキ処理としては、金メッキやロジウムメッキ等の下地メッキを施すためのNiメッキ処理等を例示することができる。なお、水酸化アルミニウムの比表面積は、BET比表面積測定装置を用いて求めることができ、水酸化アルミニウムの中心粒径は、比重天秤法により粒度分布を測定し、その50%径より求めることができる。
【0028】
また、上記の水酸化アルミニウムは、ハロゲン系難燃剤の代わりにリン含有エポキシ樹脂組成物と同様に難燃剤としての機能も発揮するものであるが、上述のとおり、プリント配線板等の製造工程において、積層板用樹脂組成物中から水酸化アルミニウムは溶出しにくくなっているので、最終的に得られるプリント配線板等の難燃性が低下することを防止することができるものである。
【0029】
なお、水酸化アルミニウムについては既述の条件を満たさなければ、内層粗化処理等の処理能力の低下は免れない。すなわち、比表面積が1.0m/g未満であると、上記処理能力の低下のほか、この処理能力の低下によって薬液寿命が低下するおそれがあり、逆に比表面積が3.5m/gを超えると、内層粗化処理等において使用される薬液に溶出しやすくなるおそれがある。また、中心粒径が2.5μm未満であると、内層粗化処理等において使用される薬液に溶出しやすくなるおそれがあり、逆に中心粒径が10μmを超えると、上記処理能力の低下のほか、最終的に得られるプリント配線板等の電気絶縁性が低下するおそれがある。
【0030】
また、積層板用樹脂組成物に対する水酸化アルミニウムの添加量は、樹脂100質量部に対して15〜80質量部(15〜80phr)であることが好ましい。水酸化アルミニウムの添加量をこの範囲に設定することによって、既述の無機フィラーによる耐熱性向上の効果を打ち消すことなく、十分な難燃性を確保することができるものである。水酸化アルミニウムの添加量が15質量部未満であると、難燃性を十分に高めることができないおそれがあり、逆に80質量部を超えると、上記無機フィラーによる効果が打ち消されて、プリント配線板等の煮沸後のはんだ耐熱性等の耐熱性が低下するおそれがある。
【0031】
さらに、積層板用樹脂組成物を調製する際には、水酸化アルミニウムの表面は、あらかじめシランカップリング処理しておくことが好ましい。このようにしておくと、電気用積層板、プリント配線板、多層プリント配線板において、基材や金属箔に対する積層板用樹脂組成物の密着性を高めることができ、基材同士の密着力や、基材と金属箔との間の密着力(例えば、銅箔ピール強度)を高く得ることができるものである。ここで、シランカップリング処理においては、エポキシシランカップリング剤やメルカプトシランカップリング剤等のシランカップリング剤を用いることができる。エポキシシランカップリング剤の具体例としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランやγ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランを挙げることができ、またメルカプトシランカップリング剤の具体例としては、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシランを挙げることができる。さらに、シランカップリング剤の使用方法としては、例えば、乾式処理法を使用することができる。この方法は、撹拌状態にある水酸化アルミニウムに、シランカップリング剤の原液あるいは希釈溶液を均一に分散させるというものである。
【0032】
既述のとおり、積層板用樹脂組成物には、上記の成分のほか、硬化剤及び硬化促進剤を添加することもできる。硬化剤としては、例えば、ジシアンジアミドやフェノール−メラミン樹脂等を用いることができ、硬化促進剤としては、2−エチル−4−メチルイミダゾール等を用いることができる。さらに、積層板用樹脂組成物には、必要に応じて、UV遮蔽剤や蛍光発光剤等を添加してもよい。
そして、上記のリン含有エポキシ樹脂組成物、無機フィラー、水酸化アルミニウム、必要に応じてその他の成分を配合することによって、積層板用樹脂組成物を調製することができる。このようにして得た積層板用樹脂組成物を有機溶剤等の溶媒で希釈することによって、ワニス化してもよい。溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、トルエン、メチルエチルケトン(MEK)、メトキシプロパノール(MP)、ジメチルホルムアミド(DMF)等を用いることができ、2種類以上の溶媒を混合して用いることもできる。
【0033】
次に、上記のようにしてワニス化した積層板用樹脂組成物を基材に含浸し、乾燥機中で120〜190℃、3〜15分程度乾燥させることによって、半硬化状態(B−ステージ)の電気用プリプレグを製造することができるものである。ここで、基材としては、ガラスクロス、ガラスペーパー、ガラスマット等のガラス繊維布のほか、クラフト紙、リターン紙、天然繊維布、有機合成繊維布等を用いることができる。
【0034】
また、ワニス化した積層板用樹脂組成物を金属箔の片側の表面(例えば、M面)にバーコーターを用いて塗布した後、160℃で約10分程度乾燥させることによって、半硬化状態(B−ステージ)の電気用樹脂付き金属箔を製造することができるものである。ここで、金属箔としては、銅箔、銀箔、アルミニウム箔、ステンレス箔等を用いることができる。
【0035】
次に、上記のようにして製造した電気用プリプレグ及び電気用樹脂付き金属箔のうち少なくとも一方を用いて積層成形することによって、電気用積層板を製造することができる。具体的には、例えば、電気用プリプレグを所要枚数重ね、これを140〜200℃、0.98〜4.9MPaの条件で加熱加圧して積層成形することによって、電気用積層板を製造することができる。このとき、所要枚数重ねた電気用プリプレグの片側又は両側に金属箔を重ねて積層成形することによって、プリント配線板に加工するための金属箔張り積層板を製造することができる。ここで、金属箔としては、銅箔、銀箔、アルミニウム箔、ステンレス箔等を用いることができる。あるいは、所要枚数重ねた電気用プリプレグの片側又は両側に電気用樹脂付き金属箔の樹脂側の面を重ねて積層成形することによって、プリント配線板に加工するための金属箔張り積層板を製造することもできる。
【0036】
そして、上記のようにして製造した電気用積層板の外層に回路形成(パターン形成)することによって、プリント配線板を製造することができる。具体的には、例えば、金属箔張り積層板の外層の金属箔に対してサブトラクティブ法等を行うことによって、また、外層が金属箔でなくてもアディティブ法等を行うことによって、回路形成することができ、プリント配線板に仕上げることができるものである。
【0037】
また、電気用プリプレグ、電気用樹脂付き金属箔、電気用積層板及びプリント配線板のうち少なくともいずれかを用いて積層成形することによって、多層プリント配線板を製造することができる。具体的には、例えば、上記のように回路形成して仕上げたプリント配線板を内層用基板として用い、この内層用基板の片側又は両側に所要枚数の電気用プリプレグを重ねると共にその外側に金属箔を配置し、あるいは電気用樹脂付き金属箔の金属箔側を外側に向けて配置し、これを加熱加圧して積層成形することによって、多層プリント配線板に加工するための多層積層板を製造することができる。このとき、成形温度は150〜180℃の範囲に設定しておくことが好ましい。その後、上記のようにして製造した多層積層板の外層に回路形成することによって、多層プリント配線板を製造することができる。すなわち、多層積層板の外層の金属箔に対してサブトラクティブ法等を行うことによって、また、外層が金属箔でなくてもアディティブ法等を行うことによって、回路形成することができ、多層プリント配線板に仕上げることができるものである。
【0038】
そして、上記のようにプリント配線板等を製造する際には、内層用基板に形成した回路と電気用プリプレグとの間の密着性や、回路と電気用樹脂付き金属箔の樹脂部分との間の密着性を高めるために、回路の表面に対して黒化処理等の化学的な処理を行ったり、また、回路に金メッキを施す前に下地メッキとしてNiメッキを施す処理を行ったりしているが、本発明によれば、このような処理の最中に薬液に水酸化アルミニウムが溶出しにくくなっているので、処理能力の低下を大幅に抑制することができるものであり、その結果、プリント配線板等の製造効率の低下を防止することができるものである。
【0039】
また、最終的に得られるプリント配線板等については、難燃性を十分に確保しつつ、低吸湿化と高耐熱性を両立させることができるものである。
【0040】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
【0041】
まず使用したエポキシ樹脂、硬化剤、リン化合物、水酸化アルミニウム、無機フィラー、硬化促進剤、溶媒を順に示す。
【0042】
エポキシ樹脂としては、以下の7種類のものを使用した。
エポキシ樹脂1:クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
東都化成(株)製「エポトート YDCN―701」(エポキシ当量:200g/eq)
エポキシ樹脂2:ビスフェノールA型エポキシ樹脂
大日本インキ化学工業(株)製「EPICLON−1050」(エポキシ当量:475g/eq)
エポキシ樹脂3:テトラメチルビフェニル型2官能エポキシ樹脂
油化シェルエポキシ(株)製「YX4000H」(エポキシ当量:195g/eq)
エポキシ樹脂4:3官能型エポキシ樹脂
日本化薬(株)製「EPPN502H」(エポキシ当量:170g/eq)
エポキシ樹脂5:3官能型エポキシ樹脂
日本化薬(株)製「EPPN501H」(エポキシ当量:165g/eq)
エポキシ樹脂6:4官能型エポキシ樹脂
東都化成(株)製「エポトートYDG−414」(エポキシ当量:187g/eq)
エポキシ樹脂7:ハイドロキノン型エポキシ樹脂
東都化成(株)製「エポトート ZX−1027」(エポキシ当量:144g/eq)
また硬化剤としては、以下の2種類のものを使用した。
硬化剤1:ジシアンジアミド(分子量:84、理論活性水素当量:21)
硬化剤2:フェノール−メラミン樹脂
大日本化学工業(株)製「フェノライト EXB−9808」(水酸基当量:150g/eq、N含有量:18質量%、固形分:60%)
またリン化合物としては、以下の4種類のものを使用した。
リン化合物1:三光(株)製「HCA−HQ」(リン含有量:約9.6質量%)
リン化合物2:三光(株)製「HCA」(リン含有量:約14.4質量%)
リン化合物3:北興化学工業(株)製「PPQ」(リン含有量:約10.1質量%)
リン化合物4:大八化学工業(株)製「PX−200」(リン含有量:約8.8質量%)
なお、リン化合物1〜3は反応型リン化合物、リン化合物4は非反応型リン化合物に該当する。
【0043】
また水酸化アルミニウムとしては、以下の7種類のものを使用した。
水酸化アルミニウム1:日本軽金属(株)製「B103E」(中心粒径:8μm、比表面積:2m/g)
水酸化アルミニウム2:住友化学工業(株)製「CL310」(中心粒径:10μm、比表面積:2m/g)
水酸化アルミニウム3:住友化学工業(株)製「CL303」(中心粒径:2.5μm、比表面積:3m/g)
水酸化アルミニウム4:住友化学工業(株)製「CL−301」(中心粒径:1.0μm、比表面積:6m/g)
水酸化アルミニウム5:住友化学工業(株)製「C−31」(中心粒径:50μm、比表面積:1m/g以下)
水酸化アルミニウム6:水酸化アルミニウム2(100質量部)を、エポキシシランカップリング剤(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)である信越化学工業(株)製「KBM403」(1.5質量部)を用いて乾式によって表面処理したもの
水酸化アルミニウム7:水酸化アルミニウム3(100質量部)を、エポキシシランカップリング剤(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)である信越化学工業(株)製「KBM403」(1.5質量部)を用いて乾式によって表面処理したもの
なお、各水酸化アルミニウムの中心粒径は、次のようにして求めた。試料(水酸化アルミニウム)9gを分散媒300mlに分散させ、比重天秤法((株)島津製作所製の粒度分布自動測定装置「RS−1000型」)により、粒度分布を測定し、その50%径より中心粒径を求めた。各水酸化アルミニウムの比表面積は、BET比表面積測定装置を用いて求めた。
【0044】
また無機フィラーとしては、以下の4種類のものを使用した。
無機フィラー1:焼成タルク
富士タルク工業(株)製「焼成 PKP−81」(熱分解温度:720℃、熱質量減少率:1%以下)
無機フィラー2:タルク
浅田製粉(株)製「JA−80R」(熱分解温度:730℃、熱質量減少率:5%)
無機フィラー3:溶融シリカ
住友石炭鉱業(株)製「SS−F9」(熱分解温度:800℃以上、熱質量減少率:1%以下)
無機フィラー4:カオリン
山陽クレー工業(株)製「A.A.カオリン」(熱分解温度:600℃、熱質量減少率:13%)
なお、各無機フィラーの熱分解点温度は、TGA(熱質量分析装置)を用いて、試料(無機フィラー)10mgを昇温速度5℃/分で加熱して測定したときの5%質量減温度として求めた。各無機フィラーの熱質量減少率は、上記の条件で800℃まで昇温した際の質量減少率から求めた。
【0045】
また硬化促進剤としては、2−エチル−4―メチルイミダゾールを使用した。
【0046】
また溶媒としては、以下の3種類のものを使用した。
溶媒1:メチルエチルケトン(MEK)
溶媒2:メトキシプロパノール(MP)
溶媒3:ジメチルホルムアミド(DMF)
(実施例1)
エポキシ樹脂1(31質量部)とエポキシ樹脂2(52質量部)を溶媒(溶媒1(45質量部)と溶媒3(55質量部)の混合溶媒であるが、溶媒3には硬化剤1(2.8質量部)を事前に溶解させておいた。)に溶解させ、撹拌した。その後、ホモミキサーにて撹拌しながら無機フィラー1(20質量部)と水酸化アルミニウム2(100質量部)とリン化合物4(17質量部)を配合して、約90分撹拌し、さらに、硬化促進剤を配合して、撹拌を30分行うことによって、ワニスを得た。その後、ナノミルにより、ワニス中の無機フィラーの分散を行った。
【0047】
(実施例2)
反応型リン化合物とエポキシ樹脂のプレリアクト反応を行った。このプレリアクト反応は、エポキシ樹脂3(70質量部)とリン化合物1(30質量部)を無溶媒下、130℃で加熱撹拌し、その後、トリフェニルフォスフィンを0.2質量部添加し、約4時間加熱撹拌を継続することにより行い、エポキシ当量:約575、150℃における溶融粘度:約80poise(8Pa・s)、リン含有量:約2.9質量%のプレリアクト樹脂1を得た。
【0048】
次に、このようにして得たプレリアクト樹脂1(79質量部)と硬化剤2(21質量部)を溶媒1(80質量部)に溶解させ、撹拌した。その後、ホモミキサーにて撹拌しながら無機フィラー2(20質量部)と水酸化アルミニウム6(50質量部)配合して、約90分撹拌し、さらに、硬化促進剤を配合して、撹拌を30分行うことによって、ワニスを得た。その後、ナノミルにより、ワニス中の無機フィラーの分散を行った。
【0049】
(実施例3)
エポキシ樹脂1(29質量部)とエポキシ樹脂2(50質量部)を溶媒(溶媒1(25質量部)、溶媒2(40質量部)、溶媒3(35質量部)の混合溶媒であるが、溶媒3には硬化剤1(2.8質量部)を事前に溶解させておいた。)に溶解させ、撹拌した。その後、ホモミキサーにて撹拌しながら無機フィラー3(20質量部)と水酸化アルミニウム1(60質量部)とリン化合物1(15質量部)配合して、約90分撹拌し、さらに、硬化促進剤を配合して、撹拌を30分行うことによって、ワニスを得た。その後、ナノミルにより、ワニス中の無機フィラーの分散を行った。
【0050】
(実施例4)
実施例2と同様にして得たプレリアクト樹脂1(70質量部)とエポキシ樹脂4(30質量部)を溶媒(溶媒1(25質量部)、溶媒2(40質量部)、溶媒3(35質量部)の混合溶媒であるが、溶媒3には硬化剤1(2.3質量部)を事前に溶解させておいた。)に溶解させ、撹拌した。その後、ホモミキサーにて撹拌しながら無機フィラー4(20質量部)と水酸化アルミニウム3(40質量部)を配合して、約90分撹拌し、さらに、硬化促進剤を配合して、撹拌を30分行うことによって、ワニスを得た。その後、ナノミルにより、ワニス中の無機フィラーの分散を行った。
【0051】
(実施例5)
反応型リン化合物とエポキシ樹脂のプレリアクト反応を行った。このプレリアクト反応は、エポキシ樹脂3(70質量部)とリン化合物3(30質量部)を無溶媒下、130℃で加熱撹拌し、その後、トリフェニルフォスフィンを0.2質量部添加し、約4時間加熱撹拌を継続することにより行い、エポキシ当量:約592、150℃における溶融粘度:約340poise(34Pa・s)、リン含有量:約3.0質量%のプレリアクト樹脂2を得た。
【0052】
次に、このようにして得たプレリアクト樹脂2(70質量部)とエポキシ樹脂4(30質量部)を溶媒(溶媒1(25質量部)、溶媒2(40質量部)、溶媒3(35質量部)の混合溶媒であるが、溶媒3には硬化剤1(2.3質量部)を事前に溶解させておいた。)に溶解させ、撹拌した。その後、ホモミキサーにて撹拌しながら無機フィラー1(20質量部)と水酸化アルミニウム2(45質量部)を配合して、約90分撹拌し、さらに、硬化促進剤を配合して、撹拌を30分行うことによって、ワニスを得た。その後、ナノミルにより、ワニス中の無機フィラーの分散を行った。
【0053】
(実施例6)
反応型リン化合物とエポキシ樹脂のプレリアクト反応を行った。このプレリアクト反応の手順は次のとおりである。まず、撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入装置を備えた4つ口のガラス製セパラブルフラスコに、リン化合物2(212質量部)と反応溶媒としてトルエン(470質量部)を仕込み、加熱して溶解した。その後、1,4−ナフトキノン(100質量部)を反応熱による昇温に注意しながら分割投入した。このときリン化合物2である「HCA」は、キノン化合物である1,4−ナフトキノン1モルに対して1.56モルであった。反応後、溶媒を300質量部回収した後、エポキシ樹脂5(160質量部)とエポキシ樹脂6(328質量部)を仕込み、窒素ガスを導入しながら加熱撹拌を行ってさらに溶媒を回収した。その後、エポキシ樹脂7(200質量部)を添加して120℃まで加熱を行って溶解した。そして、触媒としてトリフェニルホスフィンを0.31質量部添加して160℃で4時間反応させることによって、プレリアクト樹脂3を得た。このプレリアクト樹脂3は、エポキシ当量:402g/eq、リン含有率:3.0質量%であった。
【0054】
次に、このようにして得たプレリアクト樹脂3(100質量部)を溶媒3(60質量部)(溶媒3には硬化剤1(2.6質量部)を事前に溶解させておいた。)に溶解させ、撹拌した。その後、ホモミキサーにて撹拌しながら無機フィラー2(30質量部)と水酸化アルミニウム7(20質量部)配合して、約90分撹拌し、さらに、硬化促進剤を配合して、撹拌を30分行うことによって、ワニスを得た。その後、ナノミルにより、ワニス中の無機フィラーの分散を行った。
【0055】
(実施例7)
反応型リン化合物とエポキシ樹脂のプレリアクト反応を行った。リン化合物2(141質量部)、1,4−ナフトキノン(55質量部)、トルエン(300質量部)、エポキシ樹脂1(814質量部)、触媒としてトリフェニルホスフィン(0.19質量部)とした以外は、実施例6と同様の手順でプレリアクト反応を行った。このときリン化合物2である「HCA」は、キノン化合物である1,4−ナフトキノン1モルに対して1.75モルであった。上記のようにして得たプレリアクト樹脂4は、エポキシ当量:332g/eq、リン含有率:1.86質量%であった。
【0056】
次に、このようにして得たプレリアクト樹脂4(100質量部)を溶媒3(60質量部)(溶媒3には硬化剤1(3.2質量部)を事前に溶解させておいた。)に溶解させ、撹拌した。その後、ホモミキサーにて撹拌しながら無機フィラー3(30質量部)と水酸化アルミニウム6(20質量部)配合して、約90分撹拌し、さらに、硬化促進剤を配合して、撹拌を30分行うことによって、ワニスを得た。その後、ナノミルにより、ワニス中の無機フィラーの分散を行った。
【0057】
(比較例1)
実施例4において水酸化アルミニウム3を水酸化アルミニウム4に置き換えた以外は、実施例4と同様に行った。
【0058】
(比較例2)
実施例5において水酸化アルミニウム2を水酸化アルミニウム5に置き換えた以外は、実施例5と同様に行った。
【0059】
(比較例3)
実施例4において水酸化アルミニウム3の添加量を40質量部から50質量部へ変更し、無機フィラーを全く添加しないようにした以外は、実施例4と同様に行った。
【0060】
上記のようにして実施例1〜7及び比較例1〜3のワニス化した積層板用樹脂組成物を調製した。そして、この積層板用樹脂組成物を用いて、以下に示すように電気用プリプレグ、銅張り積層板、多層積層板を製造した。
【0061】
<電気用プリプレグの製造方法>
実施例1〜7及び比較例1〜3の積層板用樹脂組成物のワニスを、厚さ:0.1mmのガラスクロス(日東紡(株)製「WEA116E」)と厚さ:0.03mmのガラスクロス(日東紡(株)製「WEA106」)のそれぞれに含浸させ、これを乾燥機中で120〜190℃の温度範囲で5〜15分程度乾燥させることによって、半硬化状態(B−ステージ)の電気用プリプレグを2種類ずつ製造した。
【0062】
<銅張り積層板の製造方法>
上記のようにして得た電気用プリプレグの1枚の両面に銅箔を重ね、これを140〜180℃、0.98〜3.9MPaの条件でプレスにより加熱加圧して積層成形することによって、銅張り積層板を製造した。
【0063】
また、上記のようにして得た電気用プリプレグを3枚又は4枚重ね、さらにこの両面に銅箔を重ね、これを140〜180℃、0.98〜3.9MPaの条件でプレスにより加熱加圧して積層成形することによって、銅張り積層板を製造した。
【0064】
上記のようにして厚さの異なる3種類の銅張り積層板を得た。銅張り積層板の厚さ(板厚)は、約0.05mm、約0.3mm、約0.4mmである。
【0065】
ここで、積層成形時の加熱時間は、電気用プリプレグ全体の温度が160℃以上となる時間が少なくとも60分間以上となるように設定した。また、このときプレス内が133hPa以下の減圧状態となるようにした。こうすることによって、電気用プリプレグに吸着している水分を効率よく除去することができ、成形後において空隙(ボイド)が残存するのを防止できるからである。なお、銅箔としては、古河サーキットフォイル(株)製「GT」(厚さ:18μm)を用いた。
【0066】
<多層積層板の製造方法>
内層用基板(松下電工(株)製「CR1766」、厚さ:0.2mm)の表面の銅箔(厚さ:35μm)に回路形成した後、下記に示すような黒化処理を施し、次にこの内層用基板の両面に電気用プリプレグを1枚ずつ配し、さらに銅箔を双方の電気用プリプレグに重ね、上記と同様の成形条件でプレスにより加熱加圧して積層成形することによって、多層積層板を製造した。
【0067】
<内層用基板の銅箔処理(黒化処理)>
亜塩素酸ナトリウムが31g/l、水酸化ナトリウムが15g/l、リン酸ナトリウムが12g/lとなる水溶液を調製した。この水溶液を内層用基板の銅箔処理(黒化処理)用の処理液として用い、内層用基板の銅箔を95℃、100秒間処理した。
【0068】
そして、以上のようにして得た成形品(厚さの異なる3種類の銅張り積層板及び多層積層板)について、次のような物性評価を行った。
【0069】
(難燃性)
難燃性の評価は、板厚:0.3mmの銅張り積層板から表面の銅箔をエッチングにより除去し、これを長さ:125mm、幅:13mmに切断し、UL法(UL 94)、垂直燃焼試験に従って行った。
【0070】
(銅箔ピール強度)
板厚:0.4mmの銅張り積層板を用いて、JIS−C6481に準じて、90度ピール試験方法により25℃で評価した。
【0071】
(薬液汚染性評価)
板厚:0.4mmの銅張り積層板から表面の銅箔をエッチングにより除去し、これを50mm角に切断し、サンプルとした。これらのサンプル20枚を下記の3種類の処理液に浸漬し、各処理液に溶出したAL(アルミニウム)を誘導結合プラズマ発光分光分析により定量した。
【0072】
耐Niメッキ処理液(金メッキ前工程)としては、上村工業(株)製「NPR−4」(Ni−リンメッキ浴)を用い、これを85℃に加温したものに上記のサンプルを3時間浸漬させた後、評価を行った。
【0073】
耐黒化処理液としては、亜塩素酸ナトリウムが31g/l、水酸化ナトリウムが15g/l、リン酸ナトリウムが12g/lとなる水溶液を用い、これを80℃に加温したものに上記のサンプルを3時間浸漬させた後、評価を行った。
【0074】
耐オキサイド処理液としては、日本マクダミッド(株)製「オムニボンド 9249」が30容量%、日本マクダミッド(株)製「オムニボンド 9251」が50容量%、純水が20容量%となる水溶液を用い、これを70℃に加温したものに上記のサンプルを3時間浸漬させた後、評価を行った。
【0075】
(煮沸はんだ耐熱性)
内層用基板を含む多層積層板から表面の銅箔をエッチングにより除去し、これを50mm角に切断したものを5枚準備して、これらを100℃の温水で2時間、4時間、6時間煮沸した後、260℃のはんだ槽に30秒間浸漬させ、その後、フクレ等の外観異常を観察した。そして、フクレのないものを「○」、小さなフクレが生じたものを「△」、大きなフクレが生じたものを「×」として評価した。
【0076】
(耐電圧試験)
板厚:0.05mmの銅張り積層板を吸湿処理(湿度:96%/温度:35℃/90時間)した後に、C5013 7.3に準じて測定を行った。
【0077】
(耐熱性)
板厚:0.4mmの銅張り積層板について、JIS−C6481に準じて測定を行った。
【0078】
(吸湿率)
板厚:0.3mmの銅張り積層板から表面の銅箔をエッチングにより除去し、これを50mm角に切断し、120℃で2時間乾燥させた後、初期質量を測定し、その後、湿度:85%/温度:85℃/192時間の条件で吸湿処理した後の質量を測定した。そして、下記の式より吸湿率を求めた。なお、各実施例及び比較例について5回ずつ測定し、平均値を吸湿率として下記の表1及び表2に示してある。
【0079】
吸湿率(%)=(吸湿処理後の質量−初期質量)/初期質量
以上の物性評価の結果を表1及び表2に示す。
【0080】
【表1】

Figure 2004175895
【0081】
【表2】
Figure 2004175895
【0082】
表1及び表2にみられるように、実施例1〜7は、比表面積が3.5m/gを超え、かつ中心粒径が2.5μm未満である水酸化アルミニウム4を用いた比較例1に比べて、薬液汚染性にきわめて優れていることが確認される。
【0083】
また、耐電圧試験の結果により、実施例1〜7は、中心粒径が10μmを超える水酸化アルミニウム5を用いた比較例2に比べて、特に薄いプリント配線板(PWB)に対して電気絶縁性(耐電圧)に優れていると考えられる。
【0084】
水酸化アルミニウムの添加量が15〜80phrである実施例2〜7は、80phrを超えている実施例1に比べて、耐熱性に優れていることが確認される。
【0085】
また、水酸化アルミニウムの表面をシランカップリング処理した実施例2、6及び7は、これら以外の実施例及び比較例に比べて、銅箔ピール強度に優れていることが確認される。
【0086】
また、プレリアクト反応させていない実施例1及び3について、反応型リン化合物を用いた実施例3は、非反応型リン化合物を用いた実施例1に比べて、煮沸はんだ耐熱性が向上していることが確認される。
【0087】
さらに、反応型リン化合物を用いた場合であっても、硬化剤を添加する前にプレリアクト反応させた実施例2及び4〜7は、硬化剤を添加する前にプレリアクト反応させなかった実施例3に比べて、煮沸はんだ耐熱性が向上していることが確認される。
【0088】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1に係る積層板用樹脂組成物は、ハロゲン系難燃剤を含有しないリン含有エポキシ樹脂組成物と、金属水酸化物以外の無機フィラーと、水酸化アルミニウムとを含有する積層板用樹脂組成物において、上記無機フィラーとして、熱分解温度が400℃以上であるものを用いるので、低吸湿化と高耐熱性を両立させることができるものであり、また、水酸化アルミニウムとして、比表面積が1.0〜3.5m/gであり、かつ中心粒径が2.5〜10μmであるものを用いるので、リン含有エポキシ樹脂組成物と共に難燃化を図ることができ、さらに、プリント配線板等の製造工程のうち内層粗化処理工程やメッキ処理工程において使用される酸やアルカリの薬液中に、上記水酸化アルミニウムが溶出しにくくなり、内層粗化処理やメッキ処理の処理能力の低下を大幅に防止することができるものである。
【0089】
また請求項2の発明は、水酸化アルミニウムの添加量が樹脂100質量部に対して15〜80質量部であるので、無機フィラーによる耐熱性向上の効果を打ち消すことなく、十分な難燃性を確保することができるものである。
【0090】
また請求項3の発明は、水酸化アルミニウムの表面をシランカップリング処理するので、電気用積層板、プリント配線板、多層プリント配線板において、基材や金属箔に対する積層板用樹脂組成物の密着性を高めることができ、基材同士の密着力や、基材と金属箔との間の密着力を高く得ることができるものである。
【0091】
また請求項4の発明は、リン含有エポキシ樹脂組成物が、反応型リン化合物及びエポキシ樹脂を含有するので、積層板用樹脂組成物を成形する際に反応型リン化合物とエポキシ樹脂とを反応させることができ、成形して得られた硬化物の吸湿後のはんだ耐熱性を向上させることができるものである。
【0092】
また請求項5の発明は、リン含有エポキシ樹脂組成物が、反応型リン化合物とエポキシ樹脂を反応させた後に硬化剤を添加して得られたものであるので、反応型リン化合物を確実にエポキシ樹脂の骨格中に取り込むことができ、硬化物の吸湿後のはんだ耐熱性をさらに向上させることができるものである。
【0093】
また請求項6に係る電気用プリプレグは、請求項1乃至5のいずれかに記載の積層板用樹脂組成物を基材に含浸すると共に半硬化するので、難燃性を十分に確保しつつ、低吸湿化と高耐熱性を両立させたプリント配線板等を製造することができるものである。
【0094】
また請求項7に係る電気用樹脂付き金属箔は、請求項1乃至5のいずれかに記載の積層板用樹脂組成物を金属箔の表面に塗布すると共に半硬化するので、難燃性を十分に確保しつつ、低吸湿化と高耐熱性を両立させたプリント配線板等を製造することができるものである。
【0095】
また請求項8に係る電気用積層板は、請求項6に記載の電気用プリプレグ及び請求項7に記載の電気用樹脂付き金属箔のうち少なくとも一方を用いて積層成形するので、難燃性を十分に確保しつつ、低吸湿化と高耐熱性を両立させたプリント配線板等を製造することができるものである。
【0096】
また請求項9に係るプリント配線板は、請求項8に記載の電気用積層板の外層に回路形成するので、難燃性を十分に確保しつつ、低吸湿化と高耐熱性を両立させることができるものである。
【0097】
また請求項10に係る多層プリント配線板は、請求項6に記載の電気用プリプレグ、請求項7に記載の電気用樹脂付き金属箔、請求項8に記載の電気用積層板及び請求項9に記載のプリント配線板のうち少なくともいずれかを用いて積層成形するので、難燃性を十分に確保しつつ、低吸湿化と高耐熱性を両立させることができるものである。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
TECHNICAL FIELD The present invention relates to a halogen-free resin composition for a laminated board, a prepreg for an electric, and a metal foil with a resin for an electric used in the production of a laminated board for an electric, etc. The present invention relates to a board, a printed wiring board, and a multilayer printed wiring board.
[0002]
[Prior art]
Epoxy resins are widely used in electrical and electronic equipment parts and the like due to their excellent properties, and are often provided with flame retardancy to ensure fire safety. Conventionally, these resins are generally made flame-retardant by using a halogen-containing compound such as a brominated epoxy resin. However, although these halogen-containing compounds have a high degree of flame retardancy, especially aromatic bromine compounds not only separate corrosive bromine and hydrogen bromide by thermal decomposition, but also when decomposed in the presence of oxygen. May form highly toxic polybromodibenzofurans and polydibromobenzooxins.
[0003]
For these reasons, many techniques have been studied as alternatives to the flame retardant technique using a bromine-containing flame retardant or the like. As one of the methods, there is a method using a metal hydroxide, and a method mainly using aluminum hydroxide or magnesium hydroxide. This technique is disclosed, for example, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-119443 (Patent Document 1). The technology disclosed herein relates to aluminum hydroxide for filling an epoxy resin for a sealing material such as a semiconductor, and has an average particle diameter of 0.5 to 100 μm, and water obtained by surface-treating an epoxy resin. Flame retardancy and moldability are imparted by using aluminum oxide. Further, as other methods, there are many methods using a phosphorus compound and a metal hydroxide in combination. Specifically, for example, a technique relating to a halogen-free flame-retardant epoxy resin composition using a cyclophosphazene compound and aluminum hydroxide disclosed in Japanese Patent No. 3126962 (Patent Document 2), Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-151991 (Patent Document 3) discloses a technique relating to a halogen-free flame-retardant epoxy resin composition using a phosphorus-modified epoxy resin and aluminum hydroxide or magnesium hydroxide. 194119 (Patent Document 4) discloses a technique relating to a composition containing aluminum hydroxide and a phosphorus-containing epoxy resin.
[0004]
[Patent Document 1]
JP-A-2000-119443 (Claims, etc.)
[Patent Document 2]
Japanese Patent No. 3126962 (Claims, etc.)
[Patent Document 3]
JP 2001-151991 (Claims, etc.)
[Patent Document 4]
JP-A-2002-194119 (claims, paragraph [0011], etc.)
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the above-described technique, in a process of processing a printed wiring board or the like, there is a case where the processing capability in the process is reduced. That is, when using an epoxy resin composition containing a metal hydroxide such as aluminum hydroxide, in the inner layer treatment step such as the blackening treatment step, the Ni plating treatment step, or the like, the acid used in these steps may be used. When the above-mentioned metal hydroxide is eluted in the alkaline chemical solution, there is a possibility that the processing ability such as blackening treatment or Ni plating treatment may be reduced. In addition, since the cause of the elution of the metal hydroxide has not been clarified, there has been a strong demand for means for effectively preventing a reduction in the processing capacity of each step for manufacturing a printed wiring board.
[0006]
Further, in the above-mentioned technology, there is room for lowering the moisture absorption rate of the finally obtained printed wiring board and the like and room for increasing heat resistance. Therefore, improvement of these characteristics has been demanded.
[0007]
The present invention has been made in view of the above points, and even when aluminum hydroxide is used as a flame retardant in place of a halogen-based flame retardant, a blackening treatment step or the like in a printed wiring board manufacturing process. In the inner layer treatment step, Ni plating treatment step, etc., it is possible to make it difficult for aluminum hydroxide to be eluted in the acid or alkali chemical solution used in these steps, and to significantly suppress a decrease in treatment capacity in the above steps. It is an object of the present invention to provide a laminate resin composition that can be used. In addition, by using the resin composition for a laminate, a prepreg for electricity having a low moisture absorption and high heat resistance, a metal foil with an resin for electricity, a laminate for electricity, a printed wiring board, and a multilayer printed wiring board are produced. It is intended to provide.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The resin composition for a laminate according to claim 1 of the present invention is a laminate comprising a phosphorus-containing epoxy resin composition containing no halogen-based flame retardant, an inorganic filler other than a metal hydroxide, and aluminum hydroxide. In the resin composition for use, the one having a thermal decomposition temperature of 400 ° C. or higher is used as the inorganic filler, and the specific surface area is 1.0 to 3.5 m as aluminum hydroxide. 2 / G and a center particle size of 2.5 to 10 µm.
[0009]
The invention according to claim 2 is characterized in that, in claim 1, the addition amount of aluminum hydroxide is 15 to 80 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the resin.
[0010]
A third aspect of the present invention is characterized in that, in the first or second aspect, the surface of the aluminum hydroxide is subjected to a silane coupling treatment.
[0011]
The invention of claim 4 is the invention according to any one of claims 1 to 3, wherein the phosphorus-containing epoxy resin composition contains a reactive phosphorus compound and an epoxy resin.
[0012]
The invention of claim 5 is characterized in that, in claim 4, the phosphorus-containing epoxy resin composition is obtained by adding a curing agent after reacting the reactive phosphorus compound with the epoxy resin. Things.
[0013]
According to a sixth aspect of the present invention, there is provided an electric prepreg, wherein the substrate is impregnated with the resin composition for a laminate according to any one of the first to fifth aspects and semi-cured.
[0014]
The metal foil with resin for electricity according to claim 7 is characterized in that the resin composition for laminates according to any one of claims 1 to 5 is applied to the surface of the metal foil and semi-cured. Things.
[0015]
The electric laminate according to claim 8 is characterized in that it is formed by laminating at least one of the electric prepreg according to claim 6 and the metal foil with electric resin according to claim 7. Is what you do.
[0016]
A printed wiring board according to a ninth aspect is characterized in that a circuit is formed on an outer layer of the electrical laminate according to the eighth aspect.
[0017]
The multilayer printed wiring board according to claim 10 is an electric prepreg according to claim 6, a metal foil with an electric resin according to claim 7, an electric laminate board according to claim 8, and an electric laminate according to claim 9. A laminate is formed by using at least one of the printed wiring boards described above.
[0018]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described.
[0019]
The resin composition for a laminate according to the present invention contains a phosphorus-containing epoxy resin composition containing no halogen-based flame retardant, an inorganic filler other than a metal hydroxide, and aluminum hydroxide. In addition to the above-mentioned components, a curing agent and a curing accelerator can be added to the resin composition for a laminate. As described above, the phosphorus-containing epoxy resin composition does not contain a halogen-based flame retardant, but the resin composition for a laminate containing the phosphorus-containing epoxy resin composition also contains a halogen-based flame retardant. Not. In other words, the resin composition for a laminate according to the present invention is halogen-free, and does not cause any adverse effects due to halogen.
[0020]
The phosphorus-containing epoxy resin composition is not particularly limited as long as it does not contain a halogen-based flame retardant. For example, a composition prepared by blending an epoxy resin and a phosphorus compound can be used. When the phosphorus compound is used as described above, the flame retardancy can be ensured by exhibiting the function as the flame retardant without using the halogen-based flame retardant.
[0021]
The epoxy resin is not particularly limited. For example, bisphenol type epoxy resins such as bisphenol A type epoxy resin, novolak type epoxy resins such as cresol novolak type epoxy resin, dicyclopentadiene type epoxy resin, and tetramethyl biphenyl Biphenyl type epoxy resins such as type bifunctional epoxy resins and the like, polyfunctional type epoxy resins such as trifunctional type epoxy resins and tetrafunctional type epoxy resins, and hydroquinone type epoxy resins can be used.
[0022]
The phosphorus compound is not particularly limited. For example, “HCA” manufactured by Sanko Co., Ltd., which is 9,8-dihydro-9-oxa-10-phosphaphenanthrene-10-oxide, 10- (2 "HCA-HQ", which is 3,5-dihydroxyphenyl) -10H-9-oxa-10-phosphaphenanthrene-10-oxide, manufactured by Sanko Co., Ltd .; PPQ "and" PX-200 "manufactured by Daihachi Chemical Industry Co., Ltd., which is an aromatic condensed phosphate ester, can be used. Among them, it is preferable to use a reactive phosphorus compound such as “HCA”, “HCA-HQ”, and “PPQ” described above. When such a reactive phosphorus compound is used, it can be reacted with an epoxy resin when molding the resin composition for a laminate, and the cured product obtained by molding can have improved solder heat resistance after moisture absorption. Can be done.
[0023]
As described above, as the phosphorus-containing epoxy resin composition, a composition prepared by mixing an epoxy resin and a phosphorus compound, that is, a composition obtained by simply mixing an epoxy resin and a phosphorus compound can be used. If a type phosphorus compound is used, it is preferable to use a phosphorus-containing epoxy resin composition prepared by reacting an epoxy resin with a reactive phosphorus compound (prereact resin). By preparing the epoxy resin and the reactive phosphorus compound in advance (prereact reaction) before preparing the resin composition for a laminate, the reactive phosphorus compound can be surely incorporated into the skeleton of the epoxy resin. Thus, the solder heat resistance after moisture absorption of the cured product can be further improved. The reaction between the epoxy resin and the reactive phosphorus compound can be carried out without solvent or in a solvent such as toluene, and at this time, a catalyst such as tertiary amines and triphenylphosphine, and heat resistance and moisture absorption are improved. The reaction can be carried out by appropriately adding 1,4-naphthoquinone or the like and heating. However, if a curing agent is used when preparing the pre-react resin, the effect of improving the solder heat resistance after moisture absorption may not be sufficiently obtained. Not to be. Note that, after the reaction of the reactive phosphorus compound with the epoxy resin, a pre-reacted resin obtained in this manner and a curing agent added thereto can be used as the phosphorus-containing epoxy resin composition.
[0024]
As the inorganic filler, one other than the metal hydroxide and having a thermal decomposition temperature of 400 ° C. or higher (a substantial upper limit is 1000 ° C.) is used. The inorganic filler is not particularly limited as long as it satisfies such conditions. For example, talc, calcined talc, kaolin, calcined kaolin, clay, calcined clay, natural silica, calcined silica, and the like can be used. The thermal decomposition temperature of the inorganic filler can be determined by using a TGA (thermal mass spectrometer).
[0025]
In the present invention, the inorganic filler having a thermal decomposition temperature of 400 ° C. or higher is used for the following reasons. That is, since the phosphorus-containing epoxy resin composition has a higher hygroscopicity (water absorption) than a halogen-containing epoxy resin composition used for a conventional glass epoxy substrate such as FR-4, the resin composition for a laminated board is used. As a whole, the hygroscopicity is increased, and as a result, it is not possible to achieve low moisture absorption in a printed wiring board or a multilayer printed wiring board manufactured using the same. However, when the inorganic filler as described above is used in combination when preparing the resin composition for a laminate, the effect of the phosphorus-containing epoxy resin composition on the overall resin composition for a laminate for moisture absorption is reduced. Thus, the overall hygroscopicity of the resin composition for a laminate can be suppressed to a low level. Therefore, it is possible to reduce the moisture absorption of the electric prepreg, the metal foil with electric resin, and the electric laminate manufactured using such a resin composition for a laminate. As a result, it is possible to achieve low moisture absorption even for a printed wiring board and the like manufactured using these materials, and also to improve their heat resistance. For the above reason, in the present invention, an inorganic filler having a thermal decomposition temperature of 400 ° C. or higher is used.According to the present invention, regarding the hygroscopicity which is one of the factors affecting long-term reliability, It is thought that it can sufficiently respond to the demand for low moisture absorption, which is expected to become increasingly severe. When an inorganic filler having a thermal decomposition temperature of less than 400 ° C. is used, there is a possibility that the heat resistance of a printed wiring board or the like is reduced.
[0026]
The amount of the inorganic filler having a thermal decomposition temperature of 400 ° C. or higher is preferably 5 to 80 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the resin. When the amount is less than 5 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the resin, the moisture absorption of the printed wiring board or the like may not be sufficiently achieved. In producing an electric prepreg, the viscosity of the resin composition for a laminate may increase, and the impregnating property of a substrate such as a glass cloth may decrease.
[0027]
As aluminum hydroxide, the specific surface area is 1.0 to 3.5 m 2 / G and having a center particle size of 2.5 to 10 µm. As long as the aluminum hydroxide satisfies such conditions, even if it is contained in the resin composition for a laminate, the acid used in the inner layer roughening treatment step or the plating treatment step in the production steps of the printed wiring board or the like can be used. The aluminum hydroxide is hardly eluted in the alkaline chemical solution, and it is possible to largely prevent a decrease in the processing ability of the inner layer roughening treatment and the plating treatment. Here, the inner layer roughening treatment may be exemplified by a blackening treatment or an oxide treatment, and the plating treatment may be exemplified by a Ni plating treatment for applying a base plating such as gold plating or rhodium plating. can do. The specific surface area of aluminum hydroxide can be determined using a BET specific surface area measuring device, and the central particle diameter of aluminum hydroxide can be determined from the 50% diameter by measuring the particle size distribution by a specific gravity balance method. it can.
[0028]
The above-mentioned aluminum hydroxide also functions as a flame retardant in the same manner as the phosphorus-containing epoxy resin composition instead of the halogen-based flame retardant. However, as described above, in the manufacturing process of a printed wiring board or the like, Since the aluminum hydroxide is hardly eluted from the resin composition for a laminate, it is possible to prevent the flame retardancy of the finally obtained printed wiring board or the like from lowering.
[0029]
Unless aluminum hydroxide satisfies the above-mentioned conditions, a decrease in processing capacity such as inner layer roughening treatment is inevitable. That is, the specific surface area is 1.0 m 2 / G, there is a possibility that, in addition to the decrease in the above treatment capacity, the decrease in the treatment capacity may shorten the life of the chemical solution, and conversely, the specific surface area is 3.5 m. 2 If it exceeds / g, it may be easy to elute into the chemical solution used in the inner layer roughening treatment or the like. Further, when the center particle size is less than 2.5 μm, there is a possibility that it is easy to elute into the chemical solution used in the inner layer roughening treatment and the like. In addition, the electrical insulation of a finally obtained printed wiring board or the like may be reduced.
[0030]
The amount of aluminum hydroxide added to the resin composition for a laminate is preferably 15 to 80 parts by mass (15 to 80 phr) based on 100 parts by mass of the resin. By setting the addition amount of aluminum hydroxide in this range, sufficient flame retardancy can be ensured without canceling out the effect of improving the heat resistance by the inorganic filler described above. If the amount of aluminum hydroxide is less than 15 parts by mass, the flame retardancy may not be sufficiently increased. If the amount is more than 80 parts by mass, the effect of the inorganic filler is negated, and printed wiring is not provided. There is a possibility that heat resistance such as solder heat resistance after boiling the plate or the like may be reduced.
[0031]
Further, when preparing the resin composition for a laminate, it is preferable that the surface of the aluminum hydroxide is previously subjected to a silane coupling treatment. By doing so, it is possible to increase the adhesion of the resin composition for a laminate to a substrate or a metal foil in an electric laminate, a printed wiring board, or a multilayer printed wiring board. In addition, the adhesive strength (for example, copper foil peel strength) between the base material and the metal foil can be increased. Here, in the silane coupling treatment, a silane coupling agent such as an epoxy silane coupling agent or a mercapto silane coupling agent can be used. Specific examples of the epoxysilane coupling agent include γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane and γ-glycidoxypropylmethyldimethoxysilane, and specific examples of the mercaptosilane coupling agent include γ-glycidoxypropylmethyldimethoxysilane. Mercaptopropyltriethoxysilane can be mentioned. Further, as a method of using the silane coupling agent, for example, a dry treatment method can be used. In this method, a stock solution or a dilute solution of a silane coupling agent is uniformly dispersed in a stirred aluminum hydroxide.
[0032]
As described above, in addition to the above-described components, a curing agent and a curing accelerator can also be added to the resin composition for a laminate. For example, dicyandiamide or phenol-melamine resin can be used as a curing agent, and 2-ethyl-4-methylimidazole or the like can be used as a curing accelerator. Further, a UV shielding agent, a fluorescent light-emitting agent, and the like may be added to the resin composition for a laminate as needed.
Then, the resin composition for a laminate can be prepared by blending the above-mentioned phosphorus-containing epoxy resin composition, inorganic filler, aluminum hydroxide, and other components as necessary. A varnish may be formed by diluting the resin composition for a laminate thus obtained with a solvent such as an organic solvent. Although it does not specifically limit as a solvent, For example, toluene, methyl ethyl ketone (MEK), methoxypropanol (MP), dimethylformamide (DMF), etc. can be used, and two or more types of solvents are mixed and used. You can also.
[0033]
Next, the base material is impregnated with the resin composition for a laminate that has been varnished as described above, and dried in a drier at 120 to 190 ° C. for about 3 to 15 minutes to obtain a semi-cured state (B-stage). ) Can be manufactured. Here, as the base material, kraft paper, return paper, natural fiber cloth, organic synthetic fiber cloth, or the like can be used in addition to glass fiber cloth such as glass cloth, glass paper, and glass mat.
[0034]
Further, the varnished resin composition for a laminate is applied to one surface (for example, M surface) of a metal foil using a bar coater and then dried at 160 ° C. for about 10 minutes to obtain a semi-cured state ( (B-stage) can be produced. Here, a copper foil, a silver foil, an aluminum foil, a stainless steel foil, or the like can be used as the metal foil.
[0035]
Next, an electric laminate can be manufactured by laminating and molding using at least one of the electric prepreg and the metal foil with resin for electric manufactured as described above. Specifically, for example, a required number of electric prepregs are stacked, and heated and pressed under the conditions of 140 to 200 ° C. and 0.98 to 4.9 MPa to form a laminate, thereby manufacturing an electric laminate. Can be. At this time, a metal foil-clad laminate for processing into a printed wiring board can be manufactured by laminating and forming metal foil on one or both sides of the required number of electrical prepregs. Here, a copper foil, a silver foil, an aluminum foil, a stainless steel foil, or the like can be used as the metal foil. Alternatively, a metal foil-clad laminate for processing into a printed wiring board is manufactured by stacking and laminating a resin-side surface of a metal foil with an electric resin on one or both sides of a required number of stacked electric prepregs. You can also.
[0036]
Then, a printed wiring board can be manufactured by forming a circuit (pattern formation) on the outer layer of the electrical laminate manufactured as described above. Specifically, for example, a circuit is formed by performing a subtractive method or the like on the metal foil of the outer layer of the metal foil-clad laminate, or by performing an additive method or the like even if the outer layer is not a metal foil. And can be finished into a printed wiring board.
[0037]
Also, a multilayer printed wiring board can be manufactured by laminating and molding using at least one of an electric prepreg, a metal foil with an electric resin, an electric laminated board, and a printed wiring board. Specifically, for example, a printed wiring board formed by forming a circuit as described above is used as an inner layer substrate, and a required number of electric prepregs are stacked on one or both sides of the inner layer substrate, and a metal foil is formed on the outside thereof. Or by placing the metal foil side of the metal foil with resin for electrical use facing outward, heating and pressurizing it to form a laminate, thereby producing a multilayer laminate for processing into a multilayer printed wiring board. be able to. At this time, the molding temperature is preferably set in the range of 150 to 180 ° C. Thereafter, by forming a circuit on the outer layer of the multilayer laminate manufactured as described above, a multilayer printed wiring board can be manufactured. That is, a circuit can be formed by performing a subtractive method or the like on the metal foil of the outer layer of the multilayer laminate, or by performing an additive method or the like even if the outer layer is not a metal foil. It can be finished into a plate.
[0038]
When manufacturing a printed wiring board or the like as described above, the adhesiveness between the circuit formed on the substrate for the inner layer and the prepreg for electric or the resin between the circuit and the resin portion of the metal foil with resin for electric use. In order to enhance the adhesion of the circuit, the surface of the circuit is subjected to a chemical treatment such as a blackening treatment, or the surface of the circuit is subjected to Ni plating as a base plating before gold plating. However, according to the present invention, aluminum hydroxide is hardly eluted in the chemical solution during such processing, so that a decrease in processing capacity can be significantly suppressed. It is possible to prevent a reduction in the production efficiency of a wiring board or the like.
[0039]
In addition, the finally obtained printed wiring board and the like can achieve both low moisture absorption and high heat resistance while ensuring sufficient flame retardancy.
[0040]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described specifically with reference to Examples.
[0041]
First, the used epoxy resin, curing agent, phosphorus compound, aluminum hydroxide, inorganic filler, curing accelerator, and solvent are shown in order.
[0042]
The following seven types of epoxy resins were used.
Epoxy resin 1: Cresol novolak type epoxy resin
"Epototo YDCN-701" manufactured by Toto Kasei Co., Ltd. (epoxy equivalent: 200 g / eq)
Epoxy resin 2: bisphenol A type epoxy resin
"EPICLON-1050" manufactured by Dainippon Ink and Chemicals, Inc. (epoxy equivalent: 475 g / eq)
Epoxy resin 3: tetramethyl biphenyl type bifunctional epoxy resin
"YX4000H" manufactured by Yuka Shell Epoxy Co., Ltd. (epoxy equivalent: 195 g / eq)
Epoxy resin 4: trifunctional epoxy resin
"EPPN502H" manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd. (epoxy equivalent: 170 g / eq)
Epoxy resin 5: trifunctional epoxy resin
"EPPN501H" manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd. (epoxy equivalent: 165 g / eq)
Epoxy resin 6: 4-functional epoxy resin
"Epototo YDG-414" manufactured by Toto Kasei Co., Ltd. (epoxy equivalent: 187 g / eq)
Epoxy resin 7: Hydroquinone type epoxy resin
"Epototo ZX-1027" manufactured by Toto Kasei Co., Ltd. (epoxy equivalent: 144 g / eq)
The following two types of curing agents were used.
Curing agent 1: dicyandiamide (molecular weight: 84, theoretically active hydrogen equivalent: 21)
Curing agent 2: Phenol-melamine resin
"Phenolite EXB-9808" manufactured by Dainippon Chemical Industries, Ltd. (hydroxyl equivalent: 150 g / eq, N content: 18% by mass, solid content: 60%)
The following four types of phosphorus compounds were used.
Phosphorus compound 1: "HCA-HQ" manufactured by Sanko (Phosphorus content: about 9.6% by mass)
Phosphorus compound 2: "HCA" manufactured by Sanko (Phosphorus content: about 14.4% by mass)
Phosphorus compound 3: "PPQ" manufactured by Hokuko Chemical Industry Co., Ltd. (phosphorus content: about 10.1% by mass)
Phosphorus compound 4: "PX-200" manufactured by Daihachi Chemical Industry Co., Ltd. (phosphorus content: about 8.8% by mass)
Note that phosphorus compounds 1 to 3 correspond to reactive phosphorus compounds, and phosphorus compound 4 corresponds to non-reactive phosphorus compounds.
[0043]
The following seven types of aluminum hydroxide were used.
Aluminum hydroxide 1: "B103E" manufactured by Nippon Light Metal Co., Ltd. (center particle size: 8 μm, specific surface area: 2 m) 2 / G)
Aluminum hydroxide 2: "CL310" manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd. (center particle diameter: 10 μm, specific surface area: 2 m) 2 / G)
Aluminum hydroxide 3: "CL303" manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd. (center particle size: 2.5 μm, specific surface area: 3 m) 2 / G)
Aluminum hydroxide 4: "CL-301" manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd. (center particle size: 1.0 μm, specific surface area: 6 m) 2 / G)
Aluminum hydroxide 5: "C-31" manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd. (center particle size: 50 μm, specific surface area: 1 m) 2 / G or less)
Aluminum hydroxide 6: Aluminum hydroxide 2 (100 parts by mass) was mixed with an epoxy silane coupling agent (γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane) “KBM403” (1.5 parts by mass) manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. ) Surface-treated by dry method using
Aluminum hydroxide 7: Aluminum hydroxide 3 (100 parts by mass) was mixed with an epoxy silane coupling agent (γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane) “KBM403” (1.5 parts by mass) manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. ) Surface-treated by dry method using
The central particle size of each aluminum hydroxide was determined as follows. 9 g of a sample (aluminum hydroxide) was dispersed in 300 ml of a dispersion medium, and the particle size distribution was measured by a specific gravity balance method (RS-1000, a particle size distribution automatic measuring device manufactured by Shimadzu Corporation). The center particle size was determined. The specific surface area of each aluminum hydroxide was determined using a BET specific surface area measuring device.
[0044]
The following four kinds of inorganic fillers were used.
Inorganic filler 1: calcined talc
"Fired PKP-81" manufactured by Fuji Talc Kogyo Co., Ltd. (pyrolysis temperature: 720 ° C, thermal mass reduction rate: 1% or less)
Inorganic filler 2: talc
“JA-80R” manufactured by Asada Flour Milling Co., Ltd. (pyrolysis temperature: 730 ° C., thermal mass reduction rate: 5%)
Inorganic filler 3: fused silica
"SS-F9" manufactured by Sumitomo Coal Mining Co., Ltd. (pyrolysis temperature: 800 ° C or higher, thermal mass reduction rate: 1% or lower)
Inorganic filler 4: Kaolin
"A.A. Kaolin" manufactured by Sanyo Clay Industry Co., Ltd. (pyrolysis temperature: 600 ° C., thermal mass reduction rate: 13%)
The thermal decomposition temperature of each inorganic filler was determined by using a TGA (thermo-mass spectrometer) to measure 5% mass loss temperature when 10 mg of a sample (inorganic filler) was heated and measured at a heating rate of 5 ° C./min. Asked. The thermal mass loss rate of each inorganic filler was determined from the mass loss rate when the temperature was raised to 800 ° C. under the above conditions.
[0045]
As the curing accelerator, 2-ethyl-4-methylimidazole was used.
[0046]
The following three kinds of solvents were used.
Solvent 1: methyl ethyl ketone (MEK)
Solvent 2: methoxypropanol (MP)
Solvent 3: dimethylformamide (DMF)
(Example 1)
Epoxy resin 1 (31 parts by mass) and epoxy resin 2 (52 parts by mass) are mixed solvents of solvent (solvent 1 (45 parts by mass) and solvent 3 (55 parts by mass). (2.8 parts by mass) was previously dissolved.) And stirred. Thereafter, the inorganic filler 1 (20 parts by mass), the aluminum hydroxide 2 (100 parts by mass), and the phosphorus compound 4 (17 parts by mass) are blended while stirring with a homomixer, and the mixture is stirred for about 90 minutes and further cured. A varnish was obtained by blending the accelerator and stirring for 30 minutes. Then, the inorganic filler in the varnish was dispersed by a nanomill.
[0047]
(Example 2)
A pre-react reaction between the reactive phosphorus compound and the epoxy resin was performed. In this pre-reaction reaction, the epoxy resin 3 (70 parts by mass) and the phosphorus compound 1 (30 parts by mass) are heated and stirred at 130 ° C. without solvent, and then 0.2 parts by mass of triphenylphosphine is added. The heating and stirring were continued for 4 hours to obtain Prereact resin 1 having an epoxy equivalent of about 575, a melt viscosity at 150 ° C. of about 80 poise (8 Pa · s), and a phosphorus content of about 2.9% by mass.
[0048]
Next, the thus obtained prereact resin 1 (79 parts by mass) and curing agent 2 (21 parts by mass) were dissolved in a solvent 1 (80 parts by mass) and stirred. Thereafter, the inorganic filler 2 (20 parts by mass) and aluminum hydroxide 6 (50 parts by mass) were mixed while stirring with a homomixer, and the mixture was stirred for about 90 minutes. Varnish was obtained by performing the reaction for 5 minutes. Then, the inorganic filler in the varnish was dispersed by a nanomill.
[0049]
(Example 3)
A mixed solvent of epoxy resin 1 (29 parts by mass) and epoxy resin 2 (50 parts by mass) as a solvent (solvent 1 (25 parts by mass), solvent 2 (40 parts by mass), and solvent 3 (35 parts by mass) The curing agent 1 (2.8 parts by mass) was previously dissolved in the solvent 3) and stirred. Thereafter, the inorganic filler 3 (20 parts by mass), the aluminum hydroxide 1 (60 parts by mass), and the phosphorus compound 1 (15 parts by mass) are blended while stirring with a homomixer, and the mixture is stirred for about 90 minutes to further accelerate the curing. A varnish was obtained by mixing the agents and stirring for 30 minutes. Then, the inorganic filler in the varnish was dispersed by a nanomill.
[0050]
(Example 4)
Prereact resin 1 (70 parts by mass) and epoxy resin 4 (30 parts by mass) obtained in the same manner as in Example 2 were mixed with a solvent (solvent 1 (25 parts by mass), solvent 2 (40 parts by mass), and solvent 3 (35 parts by mass). Part), the curing agent 1 (2.3 parts by mass) was previously dissolved in the solvent 3) and stirred. Thereafter, the inorganic filler 4 (20 parts by mass) and the aluminum hydroxide 3 (40 parts by mass) are blended while stirring with a homomixer, and the mixture is stirred for about 90 minutes. By performing for 30 minutes, a varnish was obtained. Then, the inorganic filler in the varnish was dispersed by a nanomill.
[0051]
(Example 5)
A pre-react reaction between the reactive phosphorus compound and the epoxy resin was performed. In this pre-reaction reaction, the epoxy resin 3 (70 parts by mass) and the phosphorus compound 3 (30 parts by mass) are heated and stirred at 130 ° C. without solvent, and then 0.2 parts by mass of triphenylphosphine is added. By continuing heating and stirring for 4 hours, a prereact resin 2 having an epoxy equivalent of about 592, a melt viscosity at 150 ° C. of about 340 poise (34 Pa · s), and a phosphorus content of about 3.0% by mass was obtained.
[0052]
Next, the thus obtained prereact resin 2 (70 parts by mass) and epoxy resin 4 (30 parts by mass) were mixed with a solvent (solvent 1 (25 parts by mass), solvent 2 (40 parts by mass), and solvent 3 (35 parts by mass). Part), the curing agent 1 (2.3 parts by mass) was previously dissolved in the solvent 3) and stirred. Thereafter, the inorganic filler 1 (20 parts by mass) and the aluminum hydroxide 2 (45 parts by mass) were blended while stirring with a homomixer, and the mixture was stirred for about 90 minutes. By performing for 30 minutes, a varnish was obtained. Then, the inorganic filler in the varnish was dispersed by a nanomill.
[0053]
(Example 6)
A pre-react reaction between the reactive phosphorus compound and the epoxy resin was performed. The procedure of this pre-react reaction is as follows. First, a phosphorus compound 2 (212 parts by mass) and toluene (470 parts by mass) as a reaction solvent were charged into a four-necked glass separable flask equipped with a stirrer, a thermometer, a cooling pipe, and a nitrogen gas introducing device. Heated to dissolve. Thereafter, 1,4-naphthoquinone (100 parts by mass) was dividedly charged while paying attention to the temperature rise due to the reaction heat. At this time, “HCA” as the phosphorus compound 2 was 1.56 mol per 1 mol of 1,4-naphthoquinone as the quinone compound. After the reaction, 300 parts by mass of the solvent was recovered, and then the epoxy resin 5 (160 parts by mass) and the epoxy resin 6 (328 parts by mass) were charged. Thereafter, epoxy resin 7 (200 parts by mass) was added, and the mixture was heated to 120 ° C. and dissolved. Then, 0.31 part by mass of triphenylphosphine was added as a catalyst and reacted at 160 ° C. for 4 hours to obtain Prereact resin 3. This prereact resin 3 had an epoxy equivalent of 402 g / eq and a phosphorus content of 3.0% by mass.
[0054]
Next, the thus obtained prereact resin 3 (100 parts by mass) was mixed with the solvent 3 (60 parts by mass) (the curing agent 1 (2.6 parts by mass) was previously dissolved in the solvent 3). And stirred. Thereafter, the inorganic filler 2 (30 parts by mass) and the aluminum hydroxide 7 (20 parts by mass) were mixed while stirring with a homomixer, and the mixture was stirred for about 90 minutes. Varnish was obtained by performing the reaction for 5 minutes. Then, the inorganic filler in the varnish was dispersed by a nanomill.
[0055]
(Example 7)
A pre-react reaction between the reactive phosphorus compound and the epoxy resin was performed. Phosphorus compound 2 (141 parts by mass), 1,4-naphthoquinone (55 parts by mass), toluene (300 parts by mass), epoxy resin 1 (814 parts by mass), and triphenylphosphine (0.19 parts by mass) as a catalyst. Except for the above, a prereact reaction was performed in the same procedure as in Example 6. At this time, “HCA” as the phosphorus compound 2 was 1.75 mol with respect to 1 mol of 1,4-naphthoquinone as the quinone compound. Prereact resin 4 obtained as described above had an epoxy equivalent of 332 g / eq and a phosphorus content of 1.86% by mass.
[0056]
Next, the thus obtained prereact resin 4 (100 parts by mass) was dissolved in the solvent 3 (60 parts by mass) (the curing agent 1 (3.2 parts by mass) was previously dissolved in the solvent 3). And stirred. Thereafter, the inorganic filler 3 (30 parts by mass) and the aluminum hydroxide 6 (20 parts by mass) were blended while stirring with a homomixer, and the mixture was stirred for about 90 minutes. Varnish was obtained by performing the reaction for 5 minutes. Then, the inorganic filler in the varnish was dispersed by a nanomill.
[0057]
(Comparative Example 1)
Example 4 was carried out in the same manner as in Example 4 except that aluminum hydroxide 3 was replaced with aluminum hydroxide 4.
[0058]
(Comparative Example 2)
Example 5 was carried out in the same manner as in Example 5, except that aluminum hydroxide 2 was replaced with aluminum hydroxide 5.
[0059]
(Comparative Example 3)
Example 4 was carried out in the same manner as in Example 4, except that the addition amount of aluminum hydroxide 3 was changed from 40 parts by mass to 50 parts by mass, and no inorganic filler was added.
[0060]
The varnished resin compositions for laminates of Examples 1 to 7 and Comparative Examples 1 to 3 were prepared as described above. Then, using the resin composition for a laminate, an electric prepreg, a copper-clad laminate, and a multilayer laminate were produced as described below.
[0061]
<Production method of prepreg for electric use>
A varnish of the resin composition for a laminate of Examples 1 to 7 and Comparative Examples 1 to 3 was prepared by using a glass cloth (“WEA116E” manufactured by Nitto Boseki Co., Ltd.) having a thickness of 0.1 mm and a varnish having a thickness of 0.03 mm. Each of the glass cloths (“WEA106” manufactured by Nitto Boseki Co., Ltd.) is impregnated and dried in a dryer at a temperature range of 120 to 190 ° C. for about 5 to 15 minutes to obtain a semi-cured state (B-stage) ) Were manufactured two by two.
[0062]
<Production method of copper-clad laminate>
By laminating copper foil on both sides of one of the electric prepregs obtained as described above, and laminating and molding this by heating and pressing with a press under the conditions of 140 to 180 ° C. and 0.98 to 3.9 MPa. A copper clad laminate was manufactured.
[0063]
In addition, three or four electric prepregs obtained as described above are stacked, and further, copper foil is stacked on both sides of the prepreg, and this is heated by pressing at 140 to 180 ° C. and 0.98 to 3.9 MPa. A copper-clad laminate was manufactured by pressing and laminating.
[0064]
As described above, three types of copper-clad laminates having different thicknesses were obtained. The thickness (plate thickness) of the copper-clad laminate is about 0.05 mm, about 0.3 mm, and about 0.4 mm.
[0065]
Here, the heating time at the time of lamination molding was set so that the time during which the temperature of the entire electric prepreg became 160 ° C. or more was at least 60 minutes or more. At this time, the inside of the press was set to a reduced pressure of 133 hPa or less. By doing so, it is possible to efficiently remove moisture adsorbed on the electric prepreg, and to prevent voids from remaining after molding. As the copper foil, “GT” (thickness: 18 μm) manufactured by Furukawa Circuit Foil Co., Ltd. was used.
[0066]
<Production method of multilayer laminate>
After forming a circuit on the copper foil (thickness: 35 μm) on the surface of the inner layer substrate (“CR1766” manufactured by Matsushita Electric Works, Ltd., thickness: 0.2 mm), a blackening treatment as shown below was performed. An electric prepreg is disposed on both sides of the inner layer substrate one by one, and a copper foil is further laminated on both electric prepregs, and heated and pressed by a press under the same molding conditions as described above to form a laminate. A laminate was produced.
[0067]
<Copper foil treatment of inner layer substrate (blackening treatment)>
An aqueous solution containing 31 g / l of sodium chlorite, 15 g / l of sodium hydroxide, and 12 g / l of sodium phosphate was prepared. This aqueous solution was used as a treatment solution for copper foil treatment (blackening treatment) of the inner layer substrate, and the copper foil of the inner layer substrate was treated at 95 ° C. for 100 seconds.
[0068]
The molded articles (three kinds of copper-clad laminates and multilayer laminates having different thicknesses) obtained as described above were evaluated for the following physical properties.
[0069]
(Flame retardance)
The flame retardancy was evaluated by removing the copper foil on the surface from the copper-clad laminate having a thickness of 0.3 mm by etching, cutting the copper foil into a length: 125 mm and a width: 13 mm, and applying the UL method (UL 94). The test was performed according to the vertical combustion test.
[0070]
(Copper foil peel strength)
Using a copper-clad laminate having a thickness of 0.4 mm, evaluation was performed at 25 ° C. by a 90 ° peel test method according to JIS-C6481.
[0071]
(Evaluation of chemical contamination)
The copper foil on the surface was removed from the copper-clad laminate having a thickness of 0.4 mm by etching, and the copper foil was cut into 50 mm square to obtain a sample. Twenty of these samples were immersed in the following three types of processing solutions, and AL (aluminum) eluted in each of the processing solutions was quantified by inductively coupled plasma emission spectroscopy.
[0072]
As the Ni plating treatment solution (pre-gold plating process), “NPR-4” (Ni-phosphorus plating bath) manufactured by Uemura Kogyo Co., Ltd. was used, and the above sample was immersed in a solution heated to 85 ° C. for 3 hours. After that, evaluation was performed.
[0073]
As the anti-blackening solution, an aqueous solution containing 31 g / l of sodium chlorite, 15 g / l of sodium hydroxide, and 12 g / l of sodium phosphate was used. After immersing the sample for 3 hours, evaluation was performed.
[0074]
As the antioxidant treatment solution, an aqueous solution containing 30% by volume of "Omnibond 9249" manufactured by MacDamid Japan, 50% by volume of "Omnibond 9251" manufactured by MacDamid Japan, and 20% by volume of pure water was used. Was heated at 70 ° C., the sample was immersed for 3 hours, and then evaluated.
[0075]
(Boiler solder heat resistance)
The copper foil on the surface was removed by etching from the multilayer laminate including the substrate for the inner layer, and five pieces each having a size of 50 mm square were prepared, and these were boiled with hot water at 100 ° C. for 2 hours, 4 hours, and 6 hours. After that, it was immersed in a solder bath at 260 ° C. for 30 seconds, and thereafter, appearance abnormalities such as blisters were observed. Those without blisters were evaluated as “○”, those with small blisters were evaluated as “Δ”, and those with large blisters were evaluated as “x”.
[0076]
(anti-voltage test)
After a copper-clad laminate having a thickness of 0.05 mm was subjected to moisture absorption treatment (humidity: 96% / temperature: 35 ° C./90 hours), measurement was performed according to C5013 7.3.
[0077]
(Heat-resistant)
A copper-clad laminate having a thickness of 0.4 mm was measured according to JIS-C6481.
[0078]
(Moisture absorption rate)
Plate thickness: The copper foil on the surface was removed from the copper-clad laminate of 0.3 mm by etching, cut into 50 mm squares, dried at 120 ° C. for 2 hours, and the initial mass was measured. The mass after the moisture absorption treatment was measured under the condition of 85% / temperature: 85 ° C./192 hours. Then, the moisture absorption was determined by the following equation. In addition, each Example and Comparative Example were measured five times, and the average value is shown in Tables 1 and 2 below as a moisture absorption rate.
[0079]
Moisture absorption (%) = (mass after moisture absorption-initial mass) / initial mass
Tables 1 and 2 show the results of the above physical property evaluation.
[0080]
[Table 1]
Figure 2004175895
[0081]
[Table 2]
Figure 2004175895
[0082]
As seen in Tables 1 and 2, Examples 1 to 7 had a specific surface area of 3.5 m. 2 / G and a central particle diameter of less than 2.5 μm, compared with Comparative Example 1 in which aluminum hydroxide 4 is used, is confirmed to be extremely excellent in chemical contamination.
[0083]
Further, according to the results of the withstand voltage test, Examples 1 to 7 were more electrically insulated for a particularly thin printed wiring board (PWB) than Comparative Example 2 using aluminum hydroxide 5 having a center particle size of more than 10 μm. It is considered that the property (withstand voltage) is excellent.
[0084]
It is confirmed that Examples 2 to 7 in which the amount of aluminum hydroxide added is 15 to 80 phr are superior in heat resistance to Example 1 in which the amount exceeds 80 phr.
[0085]
In addition, it is confirmed that Examples 2, 6 and 7 in which the surface of aluminum hydroxide was subjected to silane coupling treatment were superior in the copper foil peel strength as compared with the other Examples and Comparative Examples.
[0086]
In Examples 1 and 3 in which the pre-react reaction was not performed, Example 3 using the reactive phosphorus compound has improved boiling solder heat resistance as compared with Example 1 using the non-reactive phosphorus compound. It is confirmed that.
[0087]
Furthermore, even when the reactive phosphorus compound was used, Examples 2 and 4 to 7 in which the pre-react reaction was performed before the addition of the curing agent were performed in Example 3 in which the pre-reaction reaction was not performed before the addition of the curing agent. It is confirmed that the heat resistance of the boiling solder is improved as compared with the case of FIG.
[0088]
【The invention's effect】
As described above, the resin composition for a laminate according to claim 1 of the present invention comprises a phosphorus-containing epoxy resin composition containing no halogen-based flame retardant, an inorganic filler other than a metal hydroxide, and aluminum hydroxide. In the resin composition for a laminated board containing, since the one having a thermal decomposition temperature of 400 ° C. or more is used as the inorganic filler, it is possible to achieve both low moisture absorption and high heat resistance. As aluminum, specific surface area is 1.0-3.5m 2 / G, and having a center particle size of 2.5 to 10 μm, can be made flame-retardant together with the phosphorus-containing epoxy resin composition. The aluminum hydroxide is less likely to be eluted in the acid or alkali chemical solution used in the roughening treatment step or the plating treatment step, and it is possible to largely prevent a decrease in the processing ability of the inner layer roughening treatment or the plating treatment. Things.
[0089]
Further, in the invention of claim 2, since the addition amount of aluminum hydroxide is 15 to 80 parts by mass with respect to 100 parts by mass of the resin, sufficient flame retardancy can be obtained without canceling the effect of improving the heat resistance by the inorganic filler. It can be secured.
[0090]
According to the third aspect of the present invention, since the surface of the aluminum hydroxide is subjected to silane coupling treatment, the adhesion of the resin composition for a laminate to a substrate or a metal foil in an electric laminate, a printed wiring board, or a multilayer printed wiring board. Thus, the adhesiveness between the substrates and the adhesiveness between the substrate and the metal foil can be increased.
[0091]
Further, in the invention of claim 4, since the phosphorus-containing epoxy resin composition contains a reactive phosphorus compound and an epoxy resin, the reactive phosphorus compound and the epoxy resin are reacted when the resin composition for a laminate is molded. This can improve the solder heat resistance of the cured product obtained by molding after moisture absorption.
[0092]
Further, the invention of claim 5 provides that the phosphorus-containing epoxy resin composition is obtained by adding a curing agent after reacting the reactive phosphorus compound with the epoxy resin, so that the reactive phosphorus compound can be surely added to the epoxy resin. It can be taken into the skeleton of the resin and can further improve the solder heat resistance after moisture absorption of the cured product.
[0093]
The electrical prepreg according to claim 6 impregnates the base material with the resin composition for a laminate according to any one of claims 1 to 5 and is semi-cured, so that the flame retardancy is sufficiently secured. It is possible to manufacture a printed wiring board or the like which has both low moisture absorption and high heat resistance.
[0094]
Further, the metal foil with resin for electricity according to claim 7 applies the resin composition for laminates according to any one of claims 1 to 5 to the surface of the metal foil and is semi-cured. This makes it possible to manufacture a printed wiring board or the like that achieves both low moisture absorption and high heat resistance while maintaining the above-mentioned conditions.
[0095]
The electric laminate according to claim 8 is formed by laminating at least one of the electric prepreg according to claim 6 and the metal foil with electric resin according to claim 7, so that the flame retardancy is reduced. It is possible to manufacture a printed wiring board or the like that achieves both low moisture absorption and high heat resistance while ensuring sufficient.
[0096]
In the printed wiring board according to the ninth aspect, since a circuit is formed on the outer layer of the electrical laminate according to the eighth aspect, it is possible to achieve both low moisture absorption and high heat resistance while ensuring sufficient flame retardancy. Can be done.
[0097]
The multilayer printed wiring board according to claim 10 is the electric prepreg according to claim 6, the metal foil with electric resin according to claim 7, the electric laminate board according to claim 8, and the electric laminate according to claim 9. Since lamination molding is performed using at least one of the printed wiring boards described above, it is possible to achieve both low moisture absorption and high heat resistance while ensuring sufficient flame retardancy.

Claims (10)

ハロゲン系難燃剤を含有しないリン含有エポキシ樹脂組成物と、金属水酸化物以外の無機フィラーと、水酸化アルミニウムとを含有する積層板用樹脂組成物において、上記無機フィラーとして、熱分解温度が400℃以上であるものを用いると共に、水酸化アルミニウムとして、比表面積が1.0〜3.5m/gであり、かつ中心粒径が2.5〜10μmであるものを用いて成ることを特徴とする積層板用樹脂組成物。In the resin composition for a laminate containing a phosphorus-containing epoxy resin composition containing no halogen-based flame retardant, an inorganic filler other than a metal hydroxide, and aluminum hydroxide, a thermal decomposition temperature of 400 is used as the inorganic filler. C. or higher, and aluminum hydroxide having a specific surface area of 1.0 to 3.5 m 2 / g and a central particle size of 2.5 to 10 μm. And a resin composition for a laminate. 水酸化アルミニウムの添加量が樹脂100質量部に対して15〜80質量部であることを特徴とする請求項1に記載の積層板用樹脂組成物。The resin composition for a laminate according to claim 1, wherein the amount of the aluminum hydroxide added is 15 to 80 parts by mass based on 100 parts by mass of the resin. 水酸化アルミニウムの表面をシランカップリング処理して成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層板用樹脂組成物。The resin composition for a laminate according to claim 1 or 2, wherein the surface of the aluminum hydroxide is subjected to a silane coupling treatment. リン含有エポキシ樹脂組成物が、反応型リン化合物及びエポキシ樹脂を含有して成ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の積層板用樹脂組成物。The resin composition for a laminate according to any one of claims 1 to 3, wherein the phosphorus-containing epoxy resin composition comprises a reactive phosphorus compound and an epoxy resin. リン含有エポキシ樹脂組成物が、反応型リン化合物とエポキシ樹脂を反応させた後に硬化剤を添加して得られたものであることを特徴とする請求項4に記載の積層板用樹脂組成物。The resin composition for a laminate according to claim 4, wherein the phosphorus-containing epoxy resin composition is obtained by reacting a reactive phosphorus compound with an epoxy resin and then adding a curing agent. 請求項1乃至5のいずれかに記載の積層板用樹脂組成物を基材に含浸すると共に半硬化して成ることを特徴とする電気用プリプレグ。A prepreg for electrical use, comprising a substrate impregnated with the resin composition for a laminate according to any one of claims 1 to 5 and semi-cured. 請求項1乃至5のいずれかに記載の積層板用樹脂組成物を金属箔の表面に塗布すると共に半硬化して成ることを特徴とする電気用樹脂付き金属箔。A resin-coated metal foil, which is obtained by applying the resin composition for a laminate according to any one of claims 1 to 5 to a surface of the metal foil and semi-curing the resin composition. 請求項6に記載の電気用プリプレグ及び請求項7に記載の電気用樹脂付き金属箔のうち少なくとも一方を用いて積層成形して成ることを特徴とする電気用積層板。An electric laminate, comprising: laminating and molding using at least one of the electric prepreg according to claim 6 and the metal foil with electric resin according to claim 7. 請求項8に記載の電気用積層板の外層に回路形成して成ることを特徴とするプリント配線板。A printed wiring board, wherein a circuit is formed on an outer layer of the electrical laminate according to claim 8. 請求項6に記載の電気用プリプレグ、請求項7に記載の電気用樹脂付き金属箔、請求項8に記載の電気用積層板及び請求項9に記載のプリント配線板のうち少なくともいずれかを用いて積層成形して成ることを特徴とする多層プリント配線板。An electric prepreg according to claim 6, a metal foil with an electric resin according to claim 7, an electric laminate according to claim 8, and a printed wiring board according to claim 9 are used. A multilayer printed wiring board characterized by being laminated and formed.
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