JP2004167066A - 電気掃除機 - Google Patents
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Abstract
【課題】電源コードの引き出し力がフィルタの除塵のための手段により重くなることのない電気掃除機を提供すること。
【解決手段】集塵室38aの下流のプリーツフィルタ48に接触してプリーツフィルタ48に捕捉された塵埃を落下させる除塵手段としての振動付与手段49が掃除機本体1内に設けられ、コードリール25の回転を振動付与手段49に伝達する回転力伝達手段58が設けられている。また、電源コード30をコード引出口2bから引き出す際には振動付与手段49にコードリール25の回転を伝達不能にし、且つ、電源コード30をコードリール25に捲回する際には振動付与手段49に前記コードリール25の回転を伝達可能にするワンウエイクラッチ63を回転力伝達手段58に設けている。この構成によれば、電源コード30の引き出し時には電源コード30を軽い力で引き出すことができる。
【選択図】 図2
【解決手段】集塵室38aの下流のプリーツフィルタ48に接触してプリーツフィルタ48に捕捉された塵埃を落下させる除塵手段としての振動付与手段49が掃除機本体1内に設けられ、コードリール25の回転を振動付与手段49に伝達する回転力伝達手段58が設けられている。また、電源コード30をコード引出口2bから引き出す際には振動付与手段49にコードリール25の回転を伝達不能にし、且つ、電源コード30をコードリール25に捲回する際には振動付与手段49に前記コードリール25の回転を伝達可能にするワンウエイクラッチ63を回転力伝達手段58に設けている。この構成によれば、電源コード30の引き出し時には電源コード30を軽い力で引き出すことができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電源コードのコードリールの回転を利用してフィルタを振動させて、フィルタに付着した塵埃を落とす様にした電気掃除機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電気掃除機としては、メッシュ製の第1のフィルタとスポンジ製の第2のフィルタを集塵室と電動送風機との間の風路にこの順に配設すると共に、電動送風機に電力を供給するための電源コードを巻き取るコードリールを設け、このコードリールの回転に連動して回転する除塵体で第2のフィルタに付着した塵埃を掻き落とす様にしたものが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
この電気掃除機では、掃除機本体からコードリールの電源コードを外部に引き出す際や、引き出した電源コードをコードリールに巻き戻す際に、コードリールが回転して、除塵体が第2のフィルタに付着した塵埃を掻き落とす様になっている。
【0004】
ところで、この様な電気掃除機では、電源コードを巻き取る方向にコードリールがスプリングで回転付勢されていると共に、コードリールの回転を規制するブレーキが設けられているのが普通である。そして、このブレーキによるコードリールの回転規制を解除して、コードリールをスプリングのバネ力で回転させることにより、掃除機本体から外部に引き出した電源コードがコードリールに巻き取られる様になっている。
【0005】
【特許文献1】
実開昭55−78050号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、電源コードを引き出す際には、除塵体が第2のフィルタに接触して移動する際の摩擦力と、電源コードを巻き取るためのスプリングのバネ力とがコード引き出しに対する抵抗力として作用することとなる。
【0007】
このため、電源コードの引き出しに際しては、その引き出し力が重くなるという問題がある。
【0008】
そこで、この発明は、電源コードの引き出し力がフィルタの除塵のための手段により重くなることのない電気掃除機を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、この発明の電気掃除機では、集塵室及び該集塵室に吸込負圧を作用させる電動送風機が掃除機本体内に設けられ、前記電動送風機に電力を供給する電源コードを巻き取る方向に回転付勢されたコードリールが前記掃除機本体内に設けられ、前記電源コードが前記掃除機本体のコード引出口から外部に引き出し可能に前記コードリールに捲回されている。また、この電気掃除機では、前記集塵室と前記電動送風機のエア吸込口との間の風路にフィルタが配設され、前記フィルタに接触して前記フィルタに捕捉された塵埃を落下させる除塵手段が前記掃除機本体内に設けられ、前記除塵手段に回転を伝達する回転力伝達手段が設けられている。更に、電気掃除機では、前記電源コードを前記コード引出口から引き出す際には前記除塵手段に前記コードリールの回転を伝達不能にし、且つ、前記電源コードを前記コードリールに捲回する際には前記除塵手段に前記コードリールの回転を伝達可能にするワンウエイクラッチを前記回転力伝達手段に設けている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[構成]
図1(a),図2において、1は電気掃除機の掃除機本体である。この掃除機本体1は、図2に示したように下ケース2と、下ケース2の上に取り付けられた中ケース3と、中ケース3の後部を覆うように下ケース2及び中ケース3上に取り付けられた上ケース4と、中ケース3の前端部に上下回動可能に取り付けられたカバー5を有する。
【0011】
また、図1(a)において、6はカバー5の前端部に設けられた接続パイプ部、7は一端部が接続パイプ部6に接続された可撓性で蛇腹状の集塵ホース、8は集塵ホース7の他端部に取り付けられた手元操作パイプである。この手元操作パイプ8には、延長パイプ9を介して吸込口体10が接続されている。8aは手元操作パイプ8に設けられた操作パネルである。
【0012】
更に、下ケース2と上ケース4との間は、図2に示したように中ケース3の仕切壁部3aにより上部の送風機室11と下部のコードリール室12とに区画されている。この送風機室11の前端は、前側に開放していると共に、この開放端に取り付けられた端壁(前壁)である格子板(隔壁)13により閉成されている。しかも、送風機室11は、図1に示したように上ケース4の側壁4aに形成した多数の排気孔14を介して大気と連通している。
【0013】
この格子板13の上部には、図2に示したように送風機室11内に突出するファン支持用の筒部15が設けられていると共に、筒部15に連通する格子部16が設けられている(図9〜図11参照)。この筒部15の両側部には図11に示したように上下に延びる平坦なガイド側壁15a,15aが設けられていて、筒部15は小判形状に形成されている。16aは格子部15に設けられた連通風路(吸込風路)である。また、格子板13の下部には、後方に突出する小径の筒部13aが一体に形成されていると共に、筒部13aに同心に開口する軸挿通孔13bが形成されている。
【0014】
そして、送風機室11内には図2に示したように電動送風機17が配設されている。この電動送風機17は、前側の遠心ファン部18と、遠心ファン部18を駆動するモータ部19を有する。18aは遠心ファン部18のエア吸込口、19aはモータ部19の排気口である。この遠心ファン部18は環状の弾性部材(緩衝部材)20を介して中ケース3内に支持され、弾性部材20は筒部15の端面に当接支持させられている。これにより遠心ファン部18は、エア吸込口18aが筒部15内に開口して、格子部16との間に吸込風路としての負圧室21を形成している。
【0015】
また、図2に示したように、コードリール室12内には支持軸22が上下に向けて配設され、支持軸22の上端部には図示しないターミナルリング用の取付板23及びそのカバー24が固定されている(図13参照)。この取付板23及びカバー24は仕切壁10に取り付けられて、支持軸22の上端部を仕切壁10に保持している。また、支持軸22の下端部は下ケース2の底壁2aに取り付けられている。
【0016】
この支持軸22には、図10〜図13に示したようなコードリール25が図2の如く水平回転自在に取り付けられている。このコードリール25は、図示を省略した渦巻バネ等の回転付勢手段で一方向(コード巻取方向)に回転付勢されている。
【0017】
このコードリール25は、コード巻き取り用のドラム部26と、ドラム26の両端部(上下端部)に設けられた上フランジ27及び下フランジ28を有する。この上フランジ27の上面の周縁部には周方向に多数の歯を環状に配列した大径の駆動ギヤ29が設けられている。このコードリール25には、電動送風機17に駆動電力を供給する電源コード30が上述した回転付勢手段の回転付勢力により巻き取り捲回されている。この電源コード30は図1(b)に示したように下ケース2の後部に設けられたコード引出口2bから外部に引き出し可能に設けられている。
【0018】
また、取付板23には、図11に示したようなブレーキ装置31が取り付けられている。このブレーキ装置31は、取付板23の支持軸23aに水平回動可能に保持されたブレーキアーム32と、このブレーキアーム32の自由端部に取り付けられた図示しないブレーキローラ(図示せず)と、ブレーキアーム32を回動付勢してブレーキローラを上フランジ27の周面に圧接させるスプリングを有する。
【0019】
このブレーキ装置31では、通常、ブレーキアーム32を回動付勢しているスプリングのバネ力とコードリール25を回転付勢している回転付勢手段のバネ力とにより、ブレーキローラがブレーキアーム32と上フランジ27との間に楔状に食い込むことで、コードリール25の回転がロックされるようになっている。そして、このブレーキ装置31では、下ケース2から後方に引き出し可能に設けられた電源コード30を引いて、コードリール25をその回動付勢手段のバネ力に抗して回転させることにより、ブレーキローラがコードリール25の回転方向に僅かに移動させられて、ブレーキローラがブレーキアーム32と上フランジ27との間に楔状に食い込んだ状態が解除されることにより、ブレーキローラの上フランジ27への圧接状態が解除される様になっている。尚、電源コード30から引き出し力を解除すると、コードリール25が回転付勢手段により電源コード30を巻き取る方向に僅かに回転して、ブレーキローラがブレーキアーム32と上フランジ27との間に楔状に食い込んでロックし、コードリール25の回転を停止させ、電源コード30を引き出した状態にするようになっている。このブレーキ装置31の構成としては周知のもの例えば特開平6−46974号公報に開示された様なものが採用できる。
【0020】
更に、掃除機本体1には、上ケース4の前端部に所定範囲内で上下動自在に装着されて、上ケース4の上面から上方に所定量だけ引き出し自在なハンドル33が設けられている。このハンドル33は、上部の円弧状の握り部34と、握り部34の両端部に下方に向けて一体に連設したガイド部35,35から逆U字状に形成されている。尚、このガイド部35,35は、格子板13の筒部15に設けたガイド側壁15a,15aの両側に配設されて、上下動可能に設けられている。
【0021】
そして、一方のガイド部35の下端部には、前側上方に向けて傾斜する傾斜カム面35bが形成されている。この傾斜カム面35bは、ブレーキアーム32に上方から係合していて、ハンドル33を下方に押し下げたときに、ブレーキアーム32を支持軸23aを中心にスプリング(図示せず)のバネ力に抗して格子壁13側に回動させて、図示しないブレーキローラを上フランジ27から離反させ、コードリール25のロック状態を解除するようになっている。これにより、コードリール25は、回動付勢手段により電源コード30を巻き取る方向に回転させられるようになっている。
【0022】
更に、図2において、中ケース3の前側への延設部3bには凹部36が形成されている(図1(b)参照)。この凹部36には図2に示したように集塵容器37が嵌合載置されている。この集塵容器37はケース本体38を有する。このケース本体38の下部には下方に開放する集塵室38aが設けられ、ケース本体38の上部には後端に開放する負圧室38bが設けられ、ケース本体38の上部前端には負圧室38bに連通する吸込口38cが設けられている。この吸込口38cは接続パイプ部6に連通している。
【0023】
また、集塵容器37は、ケース本体38と一体の把手39と、集塵室38aの下方への開口端を開閉する底蓋40と、負圧室38b内に配設された塵埃分離手段41を塵埃分離部として有する。この塵埃分離手段41は、後方に向けて円錐状に縮径し且つ負圧室38bへの開口42aを有する筒部42と、筒部42の内面に固着されて開口42aを覆っているネットフィルタ43と、筒部42の後端に連設されて集塵室38aに連通する筒部44を有する。また、集塵室38aの上壁45には集塵室38aと負圧室38bを連通させる排気口46が形成され、排気口46にはネットフィルタ47が取り付けられている。
【0024】
更に、負圧室38bの後端部内には、図6に示したような波形状のプリーツフィルタ48が着脱可能に嵌着されている。このプリーツフィルタ48の下端部と集塵室38aを形成している壁部38dとの間には、プリーツフィルタ48から掻き落とされる塵埃を捕集させる集塵空間38eが形成されている。このプリーツフィルタ48の後方(エア流の下流側)には、図2に示したようにプリーツフィルタ48に付着した塵埃を落とすための除塵手段としての振動付与手段49が配設されている(図9,図10,図12,図13参照)。この振動付与手段49は、格子板13とプリーツフィルタ48との間に配設した大径のギヤ50を有する。このギヤ50は、格子板13に支持軸51aで回転自在に支持されたボス51と、ボス51と一体に且つ放射状に設けられた複数のアーム52と、複数のアーム52と一体に設けられた環状ギヤ部53と、ボス51と環状ギヤ部53との間の中間に位置してアーム52と一体に設けられた環状支持部54と、アーム52と環状支持部54の交差部に図8の如く突設された突起55を有する。
【0025】
また、振動付与手段49は、図8に示したように突起55に外周面に基端部が圧入嵌着されたコイルスプリング56と、コイルスプリング56の自由端部に嵌着された係合子57を有する(図2,図7,図9,図10,図12,図13参照)。この係合子57は、先端に向かうに従って徐々に縮径するテーパ状に形成され、先端部が球状に形成されている。また、係合子57は、プリーツフィルタ48の波形部の山部48a,48a間に浅く係合している。
【0026】
更に、ギヤ50は、図3に示したように回転力伝達手段58でコードリール25に連動している。この回転力伝達手段58は、格子板13の筒部13a及び軸挿通孔13bを貫通して一端部が前記集塵室側の風路に突出し且つ他端部が送風機室11(電動送風機17側)に突出する回転軸59と、回転軸59の一端部に固定され且つギヤ50の環状ギヤ部53に噛合するピニオン(連動手段である小径のギヤ)60と、回転軸59の他端部に回転可能に保持され且つ軸線方向に移動不能保持された駆動回転体としてのピニオン(小径のギヤ)61を有する。このピニオン61は、コードリール25の駆動ギヤ29に噛合して、コードリール25に連動するようになっている。図3,図4において、59aは、回転軸59の周面に形成された軸線と平行な方向に延びるガイド凸部である。尚、ピニオン60は、軸挿通孔60に嵌合するボス60aを有する(図3,図5参照)。
【0027】
また、回転力伝達手段58は、ピニオン60と格子板13との間に位置させて回転軸59のガイド凸部59aが設けられた部分に嵌合された筒状の従動回転体62を有する。これにより、従動回転体62は、軸線方向に移動可能に且つ相対回転不能に回転軸59に保持されている。更に、回転力伝達手段58は、ピニオン61と従動回転体62の対向部に設けられたワンウエイクラッチ63を有する。このワンウエイクラッチ63は、ピニオン61に設けられたラチェット爪64と、従動回転体62に設けられ且つラチェット爪64に係合するラチェット爪65と、ラチェット爪65をラチェット爪64に押し付けているコイルスプリング66を備えている。
【0028】
しかも、このワンウエイクラッチ63は、電源コード30を引き出す方向にコードリール25を回転させるとき、コイルスプリング66のバネ力に抗して従動回転体62がピニオン61から離反する方向に回転軸59上を移動させられて、ラチェット爪64がラチェット爪65を乗り越えることにより、ラチェット爪64,65同士が相対回転するようになっている。また、ワンウエイクラッチ63は、コードリール25が電源コード30を巻き取る方向に回転する際、ラチェット爪64,65同士が互いに係止されてピニオン61と従動回転体62が一体に回転する様になっている。
【0029】
更に、回転力伝達手段58は、回転軸59の外周に嵌合され且つ格子板13に当接させられて軸挿通孔13bと回転軸59との間をシールしている環状シール部材67を有する。この環状シール部材67と従動回転体62との間には上述したコイルスプリング66が介装されていて、このコイルスプリング66は環状シール部材67を格子板13に押し付けていると共に、従動回転体62のラチェット爪65をピニオン61のラチェット爪65に押し付けている。この際、環状シール部材67は、軸挿通孔13bとピニオン60のボス部60aとの間に跨って押し付けられることにより、回転軸59と軸挿通孔13aとの間を間接的にシールしている。
[作用]
次に、この様な構成の電気掃除機の作用を説明する。
【0030】
この様な構成においては、ブレーキアーム32を回動付勢しているスプリングのバネ力とコードリール25を回転付勢している回転付勢手段のバネ力とにより、ブレーキローラがブレーキアーム32と上フランジ27との間に楔状に食い込むことで、コードリール25の回転がロックされている。
【0031】
また、電源コード30を掴んで引っ張ることにより、下ケース2から後方に引き出し可能に設けられた電源コード30を引いて、コードリール25をその回動付勢手段のバネ力に抗して回転させることにより、ブレーキローラがコードリール25の回転方向に僅かに移動させられて、ブレーキローラがブレーキアーム32と上フランジ27との間に楔状に食い込んだ状態が解除され、ブレーキローラの上フランジ27への圧接状態が解除される。
【0032】
この状態で更に電源コード30を引っ張ることにより、電源コード30を引き出す方向にコードリール25を回転させると、この回転に伴い駆動ギヤ29がピニオン61を回転させる。この回転に伴い、ピニオン61のラチェット爪64が従動回転体62のラチェット爪65を乗り越えるように作用して、従動回転体62がコイルスプリング66のバネ力に抗してピニオン61から離反する方向に回転軸59上を移動させられ、ラチェット爪64,65同士が相対回転する。
【0033】
これにより、電源コード30の引き出しに際しては、電源コード30を巻き取る方向にコードリール25を回転付勢している渦巻バネ等の回転付勢手段によるバネ力のみが抗力として電源コード30に作用している状態となる。従って、電源コード30の引き出し操作は軽い力で行うことができる。
【0034】
この様にして電源コード30をある程度引き出した後、電源コード30から引き出し力を解除すると、コードリール25が回転付勢手段により電源コード30を巻き取る方向に僅かに回転して、ブレーキローラがブレーキローラがブレーキアーム32と上フランジ27との間に楔状に食い込んでロックし、コードリール25の回転を停止させ、電源コード30を引き出した状態にする。この電源コード30のプラグ30aを図示しない商用電源のコンセントに差し込むことで、電動送風機17に駆動電力を供給可能な状態となる。
【0035】
この状態で、手元操作パイプ8の操作パネル8aを操作して、電動送風機17を駆動させると、電動送風機17の吸込負圧が負圧室21,連通風路16a,ギヤ50のアーム52間及びプリーツフィルタ48を介して負圧室38bに作用する。そして、この負圧室38bに作用する吸込負圧は、ネットフィルタ43を介して吸込口38cに作用すると共に、ネットフィルタ47,集塵室38aを介して吸込口38cに作用する。この吸込口38cに作用する吸込負圧は、集塵ホース7,手元操作パイプ8及び延長パイプ9を介して吸込口体10に作用する。
【0036】
これにより、吸込口体10に塵埃を含むエア(空気)が吸い込まれて、この吸い込まれたエア及び塵埃は、延長パイプ9,手元操作パイプ8及び集塵ホース7を介して吸込口38cに吸い込まれた後、筒部42内に流入する。
【0037】
この吸い込まれるエアの一部はネットフィルタ43を透過して負圧室38bに流入する。この際、エアに含まれる軽い塵埃はネットフィルタ43に捕捉される。一方、筒部42内に流入するエアに含まれる塵埃は、大半が慣性力により残りのエアと共に直進した後、筒部44を介して集塵室38a内に流下させられる。そして、集塵室内38a内に流入したエアは、旋回流となり集塵室38aに流入する塵埃を遠心力(慣性力)により分離すると共に集塵室38aの底部側に圧縮させる。この塵埃を圧縮したエアは、ネットフィルタ47を透過して負圧室38b内に流入する。
【0038】
この様な状態で、ネットフィルタ43にある程度の塵埃が捕捉され、ネットフィルタ43を透過して負圧室38b内に流入するエアの量が減少すると、筒部44を介して集塵室38a内に流入するエアの量が増大する。このエア流れは、ネットフィルタ43に付着してある程度塊となった塵埃をネットフィルタ43から剥離し、ネットフィルタ43の目詰まり状態を解消する。この剥離された塵埃は集塵室38a内に捕集される。
【0039】
この負圧室38b内に流入したエアは、プリーツフィルタ48をギヤ50側に透過した後,ギヤ50のアーム52間,連通風路16a及び負圧室21を介して電動送風機17の遠心ファン部18に設けたエア吸込口18aに吸い込まれる。このエアがプリーツフィルタ48を透過する際、プリーツフィルタ48には微細な塵埃及びこれより大きい塵埃が多少捕捉されることになる。そして、遠心ファン部18に吸い込まれたエアは、モータ部19内を流れて内部を冷却し、排気口19aから送風機室11内に排気され、上ケース3の側壁3aに設けた多数の排気孔14から掃除機本体1外の大気に排気される。
【0040】
この様にして清掃が終了後は、操作パネル8aを操作して電動送風機17を停止させると共に、電源コード30を図示しないコンセントから取り外して、ハンドル33を下方に押し下げると、ハンドル33に設けた傾斜カム面15bがブレーキアーム32を支持軸23aを中心にスプリング(図示せず)のバネ力に抗して格子壁13側に回動させて、図示しないブレーキローラを上フランジ27から離反させ、コードリール25のロック状態を解除する。
【0041】
これにより、コードリール25は、回動付勢手段により電源コード30を巻き取る方向に回転させられ、電源コード30をコードリール25に捲回する。この際、ラチェット爪64,65同士が互いに係止されてピニオン61と従動回転体62が一体に回転する。
【0042】
この従動回転体62の回転は、回転軸59,ピニオン60を介してギヤ53に伝達され、ギヤ53が支持軸51aを中心に回転させられる。このギヤ53の回転に伴い、係合子57がコイルスプリング56を撓めるようにしてプリーツフィルタ48の山部48aを乗り越えながら移動し、プリーツフィルタ48に振動が発生させられる。この振動により、プリーツフィルタ48の前面側に捕捉され付着した塵埃が掻き落とされ様に下方に落下して集塵空間38eに捕集される。
【0043】
以上説明したように、この発明の実施の形態の電気掃除機では、集塵室38a及び該集塵室38aに吸込負圧を作用させる電動送風機17が掃除機本体1内に設けられ、前記電動送風機17に電力を供給する電源コード30を巻き取る方向に回転付勢されたコードリール25が前記掃除機本体1内に設けられ、前記電源コード30が前記掃除機本体1のコード引出口2bから外部に引き出し可能に前記コードリール25に捲回されている。また、前記集塵室38aと前記電動送風機17のエア吸込口18aとの間の風路にフィルタ(プリーツフィルタ48)が配設され、前記フィルタ(プリーツフィルタ48)に接触して前記フィルタ(プリーツフィルタ48)に捕捉された塵埃を落下させる除塵手段(振動付与手段49)が前記掃除機本体1内に設けられ、前記コードリール25の回転を前記除塵手段(振動付与手段49)に伝達して前記フィルタ(プリーツフィルタ48)に回転を伝達する回転力伝達手段58が設けられている。更に、前記電源コード30を前記コード引出口2bから引き出す際には前記除塵手段(振動付与手段49)に前記コードリール25の回転を伝達不能にし、且つ、前記電源コード30を前記コードリール25に捲回する際には前記除塵手段(振動付与手段49)に前記コードリール25の回転を伝達可能にするワンウエイクラッチ63を前記回転力伝達手段58に設けている。
【0044】
この構成によれば、電源コード30の引き出し時には電源コード30を軽い力で引き出すことができる。
【0045】
尚、この発明の実施の形態では、フィルタ(プリーツフィルタ48)に捕捉された塵埃を落下させる除塵手段として回転によりフィルタ(プリーツフィルタ48)に振動を付与する振動付与手段49を用いた例を示したが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0046】
例えばフィルタ(プリーツフィルタ48)の前面に接触して回転するブラシ(塵埃掻き落とし部材)を除塵手段として設けて、このブラシにコードリール25からの回転を回転力伝達手段58により伝達させて、このブラシを回転させることにより、ブラシによりフィルタ(プリーツフィルタ48)の前面に付着した塵埃を回転するブラシするブラシにより直接掻き落とすようにしても良い。
【0047】
また、このブラシは上下動してフィルタ前面の塵埃を掻き落とすように構成しても良い。このフィルタが波形状のプリーツフィルタである場合には、ブラシがプリーツフィルタの波形状の山や谷まで接触して塵埃を掻き落とすことができる。
【0048】
また、この発明の実施の形態の電気掃除機では、前記集塵室38a側の風路(負圧室38b)と前記電動送風機17側の風路(負圧室21)とを区画する隔壁(格子板13)に前記風路の一部である連通口(連通風路16a)が形成され、前記集塵室側の風路(負圧室21)に前記フィルタ(プリーツフィルタ48)が配設されている。また、前記回転力伝達手段49は、前記隔壁(格子板13)の軸挿通孔13bを貫通して一端部が前記集塵室38a側の風路に突出し且つ他端部が前記電動送風機17側に突出する回転軸59と、前記回転軸59の一端部と前記除塵手段(振動付与手段49)とを連動させる連動手段(ピニオン60)を有する。しかも、前記回転力伝達手段49は、前記回転軸59の他端部に回転可能に保持され且つ前記コードリール25に連動する駆動回転体(ピニオン61)と、前記駆動回転体(ピニオン61)と前記隔壁(格子板13)との間に位置させて前記回転軸59に軸線方向に移動可能に且つ相対回転不能に保持された従動回転体62と、前記駆動回転体と従動回転体の対向部に設けられたワンウエイクラッチ63を有する。更に、前記回転力伝達手段49は、前記回転軸59の外周に嵌合され且つ前記隔壁(格子板13)に当接させられて前記軸挿通孔13bと前記回転軸59との間をシールしている環状シール部材67と、前記従動回転体62と前記環状シール部材67との間に介装されて前記従動回転体62を前記駆動回転体(ピニオン61)に押し付けると共に前記環状シール部材を67前記隔壁(格子板13)に押し付けているスプリング(コイルスプリング66)を備える。
【0049】
この構成によれば、ワンウエイクラッチ63を押しているスプリング(コイルスプリング66)を用いて、回転軸59と隔壁(格子板13)の軸挿通孔13bとの間をシールしている環状シール部材67を隔壁(格子板13)に押し付けているので、少ない部品で回転軸59と隔壁(格子板13)の軸挿通孔13bとの間のシール性を向上させることができる。
【0050】
更に、この発明の実施の形態の電気掃除機には、前記集塵室38aの上流には慣性力により塵埃をエアから分離する塵埃分離部(塵埃分離手段41)が設けられている。
【0051】
この構成によれば、紙パックフィルタを用いた電気掃除機では、紙パックフィルタにより微細な塵埃まで捕捉されるので、紙パックフィルタの下流に設けられるプリーツフィルタのメインテナンスを行う必要性が殆どない。しかし、慣性力により塵埃をエアから分離するタイプのこの発明の電気掃除機では、微細な塵埃及びこれより大きい塵埃の一部が集塵室に捕集できずに集塵室の下流側に流れる。このため、集塵室の下流のフィルタ(プリーツフィルタ48)に捕捉されて付着する塵埃を定期的に落とす必要があり、電源コード30のコードリール25の回転を利用してフィルタ(プリーツフィルタ48)を振動させて、フィルタ(プリーツフィルタ48)に付着した塵埃を落とすことにより、フィルタ(プリーツフィルタ48)のメインテナンスをする必要がなくなる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明は、電源コードをコード引出口から引き出す際には振動付与手段にコードリールの回転を伝達不能にし、且つ、電源コードをコードリールに捲回する際には振動付与手段にコードリールの回転を伝達可能にするワンウエイクラッチを回転力伝達手段に設けているので、電源コードの引き出し時には電源コードを軽い力で引き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はこの発明に係る電気掃除機の概略斜視図、(b)は(a)の掃除機本体の集塵容器及びカバーを取り外した状態の拡大斜視図である。
【図2】図1(a)の掃除機本体の断面図である。
【図3】図2の回転力伝達手段の拡大説明図である。
【図4】図3のA1−A1線に沿う断面図である。
【図5】図3のA2−A2線に沿う断面図である。
【図6】図2のプリーツフィルタの斜視図である。
【図7】図2のプリーツフィルタと振動付与手段(除塵手段)の係合子との関係を示す部分拡大斜視図である。
【図8】図2のプリーツフィルタと振動付与手段の係合子との関係を示す部分拡大断面図である。
【図9】図2のプリーツフィルタへの振動付与手段を斜め前側から見た斜視図である。
【図10】図2の振動付与手段とコードリールの関係を示す斜視図である。
【図11】図10の振動付与手段とコードリールの関係を後側から見た斜視図である。
【図12】図10の振動付与手段とコードリールの関係を斜め後側から見た斜視図である。
【図13】図10の振動付与手段とコードリール等の分解斜視図である。
【符号の説明】
1・・・掃除機本体
2b・・・コード引出口
13・・・格子板(隔壁)
13b・・・軸挿通孔
16a・・・連通風路(連通口)
17・・・電動送風機
18a・・・エア吸込口
21・・・負圧室21(風路)
25・・・コードリール
30・・・電源コード
38a・・・集塵室
38b・・・負圧室(風路)
41・・・塵埃分離手段(塵埃分離部)
48・・・プリーツフィルタ(フィルタ)
49・・・振動付与手段(除塵手段)
59・・・回転軸
60・・・ピニオン(連動手段)
61・・・ピニオン(駆動回転体)
62・・・従動回転体
63・・・ワンウエイクラッチ
66・・・コイルスプリング(スプリング)
67・・・環状シール部材
【発明の属する技術分野】
この発明は、電源コードのコードリールの回転を利用してフィルタを振動させて、フィルタに付着した塵埃を落とす様にした電気掃除機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電気掃除機としては、メッシュ製の第1のフィルタとスポンジ製の第2のフィルタを集塵室と電動送風機との間の風路にこの順に配設すると共に、電動送風機に電力を供給するための電源コードを巻き取るコードリールを設け、このコードリールの回転に連動して回転する除塵体で第2のフィルタに付着した塵埃を掻き落とす様にしたものが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
この電気掃除機では、掃除機本体からコードリールの電源コードを外部に引き出す際や、引き出した電源コードをコードリールに巻き戻す際に、コードリールが回転して、除塵体が第2のフィルタに付着した塵埃を掻き落とす様になっている。
【0004】
ところで、この様な電気掃除機では、電源コードを巻き取る方向にコードリールがスプリングで回転付勢されていると共に、コードリールの回転を規制するブレーキが設けられているのが普通である。そして、このブレーキによるコードリールの回転規制を解除して、コードリールをスプリングのバネ力で回転させることにより、掃除機本体から外部に引き出した電源コードがコードリールに巻き取られる様になっている。
【0005】
【特許文献1】
実開昭55−78050号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、電源コードを引き出す際には、除塵体が第2のフィルタに接触して移動する際の摩擦力と、電源コードを巻き取るためのスプリングのバネ力とがコード引き出しに対する抵抗力として作用することとなる。
【0007】
このため、電源コードの引き出しに際しては、その引き出し力が重くなるという問題がある。
【0008】
そこで、この発明は、電源コードの引き出し力がフィルタの除塵のための手段により重くなることのない電気掃除機を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、この発明の電気掃除機では、集塵室及び該集塵室に吸込負圧を作用させる電動送風機が掃除機本体内に設けられ、前記電動送風機に電力を供給する電源コードを巻き取る方向に回転付勢されたコードリールが前記掃除機本体内に設けられ、前記電源コードが前記掃除機本体のコード引出口から外部に引き出し可能に前記コードリールに捲回されている。また、この電気掃除機では、前記集塵室と前記電動送風機のエア吸込口との間の風路にフィルタが配設され、前記フィルタに接触して前記フィルタに捕捉された塵埃を落下させる除塵手段が前記掃除機本体内に設けられ、前記除塵手段に回転を伝達する回転力伝達手段が設けられている。更に、電気掃除機では、前記電源コードを前記コード引出口から引き出す際には前記除塵手段に前記コードリールの回転を伝達不能にし、且つ、前記電源コードを前記コードリールに捲回する際には前記除塵手段に前記コードリールの回転を伝達可能にするワンウエイクラッチを前記回転力伝達手段に設けている。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[構成]
図1(a),図2において、1は電気掃除機の掃除機本体である。この掃除機本体1は、図2に示したように下ケース2と、下ケース2の上に取り付けられた中ケース3と、中ケース3の後部を覆うように下ケース2及び中ケース3上に取り付けられた上ケース4と、中ケース3の前端部に上下回動可能に取り付けられたカバー5を有する。
【0011】
また、図1(a)において、6はカバー5の前端部に設けられた接続パイプ部、7は一端部が接続パイプ部6に接続された可撓性で蛇腹状の集塵ホース、8は集塵ホース7の他端部に取り付けられた手元操作パイプである。この手元操作パイプ8には、延長パイプ9を介して吸込口体10が接続されている。8aは手元操作パイプ8に設けられた操作パネルである。
【0012】
更に、下ケース2と上ケース4との間は、図2に示したように中ケース3の仕切壁部3aにより上部の送風機室11と下部のコードリール室12とに区画されている。この送風機室11の前端は、前側に開放していると共に、この開放端に取り付けられた端壁(前壁)である格子板(隔壁)13により閉成されている。しかも、送風機室11は、図1に示したように上ケース4の側壁4aに形成した多数の排気孔14を介して大気と連通している。
【0013】
この格子板13の上部には、図2に示したように送風機室11内に突出するファン支持用の筒部15が設けられていると共に、筒部15に連通する格子部16が設けられている(図9〜図11参照)。この筒部15の両側部には図11に示したように上下に延びる平坦なガイド側壁15a,15aが設けられていて、筒部15は小判形状に形成されている。16aは格子部15に設けられた連通風路(吸込風路)である。また、格子板13の下部には、後方に突出する小径の筒部13aが一体に形成されていると共に、筒部13aに同心に開口する軸挿通孔13bが形成されている。
【0014】
そして、送風機室11内には図2に示したように電動送風機17が配設されている。この電動送風機17は、前側の遠心ファン部18と、遠心ファン部18を駆動するモータ部19を有する。18aは遠心ファン部18のエア吸込口、19aはモータ部19の排気口である。この遠心ファン部18は環状の弾性部材(緩衝部材)20を介して中ケース3内に支持され、弾性部材20は筒部15の端面に当接支持させられている。これにより遠心ファン部18は、エア吸込口18aが筒部15内に開口して、格子部16との間に吸込風路としての負圧室21を形成している。
【0015】
また、図2に示したように、コードリール室12内には支持軸22が上下に向けて配設され、支持軸22の上端部には図示しないターミナルリング用の取付板23及びそのカバー24が固定されている(図13参照)。この取付板23及びカバー24は仕切壁10に取り付けられて、支持軸22の上端部を仕切壁10に保持している。また、支持軸22の下端部は下ケース2の底壁2aに取り付けられている。
【0016】
この支持軸22には、図10〜図13に示したようなコードリール25が図2の如く水平回転自在に取り付けられている。このコードリール25は、図示を省略した渦巻バネ等の回転付勢手段で一方向(コード巻取方向)に回転付勢されている。
【0017】
このコードリール25は、コード巻き取り用のドラム部26と、ドラム26の両端部(上下端部)に設けられた上フランジ27及び下フランジ28を有する。この上フランジ27の上面の周縁部には周方向に多数の歯を環状に配列した大径の駆動ギヤ29が設けられている。このコードリール25には、電動送風機17に駆動電力を供給する電源コード30が上述した回転付勢手段の回転付勢力により巻き取り捲回されている。この電源コード30は図1(b)に示したように下ケース2の後部に設けられたコード引出口2bから外部に引き出し可能に設けられている。
【0018】
また、取付板23には、図11に示したようなブレーキ装置31が取り付けられている。このブレーキ装置31は、取付板23の支持軸23aに水平回動可能に保持されたブレーキアーム32と、このブレーキアーム32の自由端部に取り付けられた図示しないブレーキローラ(図示せず)と、ブレーキアーム32を回動付勢してブレーキローラを上フランジ27の周面に圧接させるスプリングを有する。
【0019】
このブレーキ装置31では、通常、ブレーキアーム32を回動付勢しているスプリングのバネ力とコードリール25を回転付勢している回転付勢手段のバネ力とにより、ブレーキローラがブレーキアーム32と上フランジ27との間に楔状に食い込むことで、コードリール25の回転がロックされるようになっている。そして、このブレーキ装置31では、下ケース2から後方に引き出し可能に設けられた電源コード30を引いて、コードリール25をその回動付勢手段のバネ力に抗して回転させることにより、ブレーキローラがコードリール25の回転方向に僅かに移動させられて、ブレーキローラがブレーキアーム32と上フランジ27との間に楔状に食い込んだ状態が解除されることにより、ブレーキローラの上フランジ27への圧接状態が解除される様になっている。尚、電源コード30から引き出し力を解除すると、コードリール25が回転付勢手段により電源コード30を巻き取る方向に僅かに回転して、ブレーキローラがブレーキアーム32と上フランジ27との間に楔状に食い込んでロックし、コードリール25の回転を停止させ、電源コード30を引き出した状態にするようになっている。このブレーキ装置31の構成としては周知のもの例えば特開平6−46974号公報に開示された様なものが採用できる。
【0020】
更に、掃除機本体1には、上ケース4の前端部に所定範囲内で上下動自在に装着されて、上ケース4の上面から上方に所定量だけ引き出し自在なハンドル33が設けられている。このハンドル33は、上部の円弧状の握り部34と、握り部34の両端部に下方に向けて一体に連設したガイド部35,35から逆U字状に形成されている。尚、このガイド部35,35は、格子板13の筒部15に設けたガイド側壁15a,15aの両側に配設されて、上下動可能に設けられている。
【0021】
そして、一方のガイド部35の下端部には、前側上方に向けて傾斜する傾斜カム面35bが形成されている。この傾斜カム面35bは、ブレーキアーム32に上方から係合していて、ハンドル33を下方に押し下げたときに、ブレーキアーム32を支持軸23aを中心にスプリング(図示せず)のバネ力に抗して格子壁13側に回動させて、図示しないブレーキローラを上フランジ27から離反させ、コードリール25のロック状態を解除するようになっている。これにより、コードリール25は、回動付勢手段により電源コード30を巻き取る方向に回転させられるようになっている。
【0022】
更に、図2において、中ケース3の前側への延設部3bには凹部36が形成されている(図1(b)参照)。この凹部36には図2に示したように集塵容器37が嵌合載置されている。この集塵容器37はケース本体38を有する。このケース本体38の下部には下方に開放する集塵室38aが設けられ、ケース本体38の上部には後端に開放する負圧室38bが設けられ、ケース本体38の上部前端には負圧室38bに連通する吸込口38cが設けられている。この吸込口38cは接続パイプ部6に連通している。
【0023】
また、集塵容器37は、ケース本体38と一体の把手39と、集塵室38aの下方への開口端を開閉する底蓋40と、負圧室38b内に配設された塵埃分離手段41を塵埃分離部として有する。この塵埃分離手段41は、後方に向けて円錐状に縮径し且つ負圧室38bへの開口42aを有する筒部42と、筒部42の内面に固着されて開口42aを覆っているネットフィルタ43と、筒部42の後端に連設されて集塵室38aに連通する筒部44を有する。また、集塵室38aの上壁45には集塵室38aと負圧室38bを連通させる排気口46が形成され、排気口46にはネットフィルタ47が取り付けられている。
【0024】
更に、負圧室38bの後端部内には、図6に示したような波形状のプリーツフィルタ48が着脱可能に嵌着されている。このプリーツフィルタ48の下端部と集塵室38aを形成している壁部38dとの間には、プリーツフィルタ48から掻き落とされる塵埃を捕集させる集塵空間38eが形成されている。このプリーツフィルタ48の後方(エア流の下流側)には、図2に示したようにプリーツフィルタ48に付着した塵埃を落とすための除塵手段としての振動付与手段49が配設されている(図9,図10,図12,図13参照)。この振動付与手段49は、格子板13とプリーツフィルタ48との間に配設した大径のギヤ50を有する。このギヤ50は、格子板13に支持軸51aで回転自在に支持されたボス51と、ボス51と一体に且つ放射状に設けられた複数のアーム52と、複数のアーム52と一体に設けられた環状ギヤ部53と、ボス51と環状ギヤ部53との間の中間に位置してアーム52と一体に設けられた環状支持部54と、アーム52と環状支持部54の交差部に図8の如く突設された突起55を有する。
【0025】
また、振動付与手段49は、図8に示したように突起55に外周面に基端部が圧入嵌着されたコイルスプリング56と、コイルスプリング56の自由端部に嵌着された係合子57を有する(図2,図7,図9,図10,図12,図13参照)。この係合子57は、先端に向かうに従って徐々に縮径するテーパ状に形成され、先端部が球状に形成されている。また、係合子57は、プリーツフィルタ48の波形部の山部48a,48a間に浅く係合している。
【0026】
更に、ギヤ50は、図3に示したように回転力伝達手段58でコードリール25に連動している。この回転力伝達手段58は、格子板13の筒部13a及び軸挿通孔13bを貫通して一端部が前記集塵室側の風路に突出し且つ他端部が送風機室11(電動送風機17側)に突出する回転軸59と、回転軸59の一端部に固定され且つギヤ50の環状ギヤ部53に噛合するピニオン(連動手段である小径のギヤ)60と、回転軸59の他端部に回転可能に保持され且つ軸線方向に移動不能保持された駆動回転体としてのピニオン(小径のギヤ)61を有する。このピニオン61は、コードリール25の駆動ギヤ29に噛合して、コードリール25に連動するようになっている。図3,図4において、59aは、回転軸59の周面に形成された軸線と平行な方向に延びるガイド凸部である。尚、ピニオン60は、軸挿通孔60に嵌合するボス60aを有する(図3,図5参照)。
【0027】
また、回転力伝達手段58は、ピニオン60と格子板13との間に位置させて回転軸59のガイド凸部59aが設けられた部分に嵌合された筒状の従動回転体62を有する。これにより、従動回転体62は、軸線方向に移動可能に且つ相対回転不能に回転軸59に保持されている。更に、回転力伝達手段58は、ピニオン61と従動回転体62の対向部に設けられたワンウエイクラッチ63を有する。このワンウエイクラッチ63は、ピニオン61に設けられたラチェット爪64と、従動回転体62に設けられ且つラチェット爪64に係合するラチェット爪65と、ラチェット爪65をラチェット爪64に押し付けているコイルスプリング66を備えている。
【0028】
しかも、このワンウエイクラッチ63は、電源コード30を引き出す方向にコードリール25を回転させるとき、コイルスプリング66のバネ力に抗して従動回転体62がピニオン61から離反する方向に回転軸59上を移動させられて、ラチェット爪64がラチェット爪65を乗り越えることにより、ラチェット爪64,65同士が相対回転するようになっている。また、ワンウエイクラッチ63は、コードリール25が電源コード30を巻き取る方向に回転する際、ラチェット爪64,65同士が互いに係止されてピニオン61と従動回転体62が一体に回転する様になっている。
【0029】
更に、回転力伝達手段58は、回転軸59の外周に嵌合され且つ格子板13に当接させられて軸挿通孔13bと回転軸59との間をシールしている環状シール部材67を有する。この環状シール部材67と従動回転体62との間には上述したコイルスプリング66が介装されていて、このコイルスプリング66は環状シール部材67を格子板13に押し付けていると共に、従動回転体62のラチェット爪65をピニオン61のラチェット爪65に押し付けている。この際、環状シール部材67は、軸挿通孔13bとピニオン60のボス部60aとの間に跨って押し付けられることにより、回転軸59と軸挿通孔13aとの間を間接的にシールしている。
[作用]
次に、この様な構成の電気掃除機の作用を説明する。
【0030】
この様な構成においては、ブレーキアーム32を回動付勢しているスプリングのバネ力とコードリール25を回転付勢している回転付勢手段のバネ力とにより、ブレーキローラがブレーキアーム32と上フランジ27との間に楔状に食い込むことで、コードリール25の回転がロックされている。
【0031】
また、電源コード30を掴んで引っ張ることにより、下ケース2から後方に引き出し可能に設けられた電源コード30を引いて、コードリール25をその回動付勢手段のバネ力に抗して回転させることにより、ブレーキローラがコードリール25の回転方向に僅かに移動させられて、ブレーキローラがブレーキアーム32と上フランジ27との間に楔状に食い込んだ状態が解除され、ブレーキローラの上フランジ27への圧接状態が解除される。
【0032】
この状態で更に電源コード30を引っ張ることにより、電源コード30を引き出す方向にコードリール25を回転させると、この回転に伴い駆動ギヤ29がピニオン61を回転させる。この回転に伴い、ピニオン61のラチェット爪64が従動回転体62のラチェット爪65を乗り越えるように作用して、従動回転体62がコイルスプリング66のバネ力に抗してピニオン61から離反する方向に回転軸59上を移動させられ、ラチェット爪64,65同士が相対回転する。
【0033】
これにより、電源コード30の引き出しに際しては、電源コード30を巻き取る方向にコードリール25を回転付勢している渦巻バネ等の回転付勢手段によるバネ力のみが抗力として電源コード30に作用している状態となる。従って、電源コード30の引き出し操作は軽い力で行うことができる。
【0034】
この様にして電源コード30をある程度引き出した後、電源コード30から引き出し力を解除すると、コードリール25が回転付勢手段により電源コード30を巻き取る方向に僅かに回転して、ブレーキローラがブレーキローラがブレーキアーム32と上フランジ27との間に楔状に食い込んでロックし、コードリール25の回転を停止させ、電源コード30を引き出した状態にする。この電源コード30のプラグ30aを図示しない商用電源のコンセントに差し込むことで、電動送風機17に駆動電力を供給可能な状態となる。
【0035】
この状態で、手元操作パイプ8の操作パネル8aを操作して、電動送風機17を駆動させると、電動送風機17の吸込負圧が負圧室21,連通風路16a,ギヤ50のアーム52間及びプリーツフィルタ48を介して負圧室38bに作用する。そして、この負圧室38bに作用する吸込負圧は、ネットフィルタ43を介して吸込口38cに作用すると共に、ネットフィルタ47,集塵室38aを介して吸込口38cに作用する。この吸込口38cに作用する吸込負圧は、集塵ホース7,手元操作パイプ8及び延長パイプ9を介して吸込口体10に作用する。
【0036】
これにより、吸込口体10に塵埃を含むエア(空気)が吸い込まれて、この吸い込まれたエア及び塵埃は、延長パイプ9,手元操作パイプ8及び集塵ホース7を介して吸込口38cに吸い込まれた後、筒部42内に流入する。
【0037】
この吸い込まれるエアの一部はネットフィルタ43を透過して負圧室38bに流入する。この際、エアに含まれる軽い塵埃はネットフィルタ43に捕捉される。一方、筒部42内に流入するエアに含まれる塵埃は、大半が慣性力により残りのエアと共に直進した後、筒部44を介して集塵室38a内に流下させられる。そして、集塵室内38a内に流入したエアは、旋回流となり集塵室38aに流入する塵埃を遠心力(慣性力)により分離すると共に集塵室38aの底部側に圧縮させる。この塵埃を圧縮したエアは、ネットフィルタ47を透過して負圧室38b内に流入する。
【0038】
この様な状態で、ネットフィルタ43にある程度の塵埃が捕捉され、ネットフィルタ43を透過して負圧室38b内に流入するエアの量が減少すると、筒部44を介して集塵室38a内に流入するエアの量が増大する。このエア流れは、ネットフィルタ43に付着してある程度塊となった塵埃をネットフィルタ43から剥離し、ネットフィルタ43の目詰まり状態を解消する。この剥離された塵埃は集塵室38a内に捕集される。
【0039】
この負圧室38b内に流入したエアは、プリーツフィルタ48をギヤ50側に透過した後,ギヤ50のアーム52間,連通風路16a及び負圧室21を介して電動送風機17の遠心ファン部18に設けたエア吸込口18aに吸い込まれる。このエアがプリーツフィルタ48を透過する際、プリーツフィルタ48には微細な塵埃及びこれより大きい塵埃が多少捕捉されることになる。そして、遠心ファン部18に吸い込まれたエアは、モータ部19内を流れて内部を冷却し、排気口19aから送風機室11内に排気され、上ケース3の側壁3aに設けた多数の排気孔14から掃除機本体1外の大気に排気される。
【0040】
この様にして清掃が終了後は、操作パネル8aを操作して電動送風機17を停止させると共に、電源コード30を図示しないコンセントから取り外して、ハンドル33を下方に押し下げると、ハンドル33に設けた傾斜カム面15bがブレーキアーム32を支持軸23aを中心にスプリング(図示せず)のバネ力に抗して格子壁13側に回動させて、図示しないブレーキローラを上フランジ27から離反させ、コードリール25のロック状態を解除する。
【0041】
これにより、コードリール25は、回動付勢手段により電源コード30を巻き取る方向に回転させられ、電源コード30をコードリール25に捲回する。この際、ラチェット爪64,65同士が互いに係止されてピニオン61と従動回転体62が一体に回転する。
【0042】
この従動回転体62の回転は、回転軸59,ピニオン60を介してギヤ53に伝達され、ギヤ53が支持軸51aを中心に回転させられる。このギヤ53の回転に伴い、係合子57がコイルスプリング56を撓めるようにしてプリーツフィルタ48の山部48aを乗り越えながら移動し、プリーツフィルタ48に振動が発生させられる。この振動により、プリーツフィルタ48の前面側に捕捉され付着した塵埃が掻き落とされ様に下方に落下して集塵空間38eに捕集される。
【0043】
以上説明したように、この発明の実施の形態の電気掃除機では、集塵室38a及び該集塵室38aに吸込負圧を作用させる電動送風機17が掃除機本体1内に設けられ、前記電動送風機17に電力を供給する電源コード30を巻き取る方向に回転付勢されたコードリール25が前記掃除機本体1内に設けられ、前記電源コード30が前記掃除機本体1のコード引出口2bから外部に引き出し可能に前記コードリール25に捲回されている。また、前記集塵室38aと前記電動送風機17のエア吸込口18aとの間の風路にフィルタ(プリーツフィルタ48)が配設され、前記フィルタ(プリーツフィルタ48)に接触して前記フィルタ(プリーツフィルタ48)に捕捉された塵埃を落下させる除塵手段(振動付与手段49)が前記掃除機本体1内に設けられ、前記コードリール25の回転を前記除塵手段(振動付与手段49)に伝達して前記フィルタ(プリーツフィルタ48)に回転を伝達する回転力伝達手段58が設けられている。更に、前記電源コード30を前記コード引出口2bから引き出す際には前記除塵手段(振動付与手段49)に前記コードリール25の回転を伝達不能にし、且つ、前記電源コード30を前記コードリール25に捲回する際には前記除塵手段(振動付与手段49)に前記コードリール25の回転を伝達可能にするワンウエイクラッチ63を前記回転力伝達手段58に設けている。
【0044】
この構成によれば、電源コード30の引き出し時には電源コード30を軽い力で引き出すことができる。
【0045】
尚、この発明の実施の形態では、フィルタ(プリーツフィルタ48)に捕捉された塵埃を落下させる除塵手段として回転によりフィルタ(プリーツフィルタ48)に振動を付与する振動付与手段49を用いた例を示したが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0046】
例えばフィルタ(プリーツフィルタ48)の前面に接触して回転するブラシ(塵埃掻き落とし部材)を除塵手段として設けて、このブラシにコードリール25からの回転を回転力伝達手段58により伝達させて、このブラシを回転させることにより、ブラシによりフィルタ(プリーツフィルタ48)の前面に付着した塵埃を回転するブラシするブラシにより直接掻き落とすようにしても良い。
【0047】
また、このブラシは上下動してフィルタ前面の塵埃を掻き落とすように構成しても良い。このフィルタが波形状のプリーツフィルタである場合には、ブラシがプリーツフィルタの波形状の山や谷まで接触して塵埃を掻き落とすことができる。
【0048】
また、この発明の実施の形態の電気掃除機では、前記集塵室38a側の風路(負圧室38b)と前記電動送風機17側の風路(負圧室21)とを区画する隔壁(格子板13)に前記風路の一部である連通口(連通風路16a)が形成され、前記集塵室側の風路(負圧室21)に前記フィルタ(プリーツフィルタ48)が配設されている。また、前記回転力伝達手段49は、前記隔壁(格子板13)の軸挿通孔13bを貫通して一端部が前記集塵室38a側の風路に突出し且つ他端部が前記電動送風機17側に突出する回転軸59と、前記回転軸59の一端部と前記除塵手段(振動付与手段49)とを連動させる連動手段(ピニオン60)を有する。しかも、前記回転力伝達手段49は、前記回転軸59の他端部に回転可能に保持され且つ前記コードリール25に連動する駆動回転体(ピニオン61)と、前記駆動回転体(ピニオン61)と前記隔壁(格子板13)との間に位置させて前記回転軸59に軸線方向に移動可能に且つ相対回転不能に保持された従動回転体62と、前記駆動回転体と従動回転体の対向部に設けられたワンウエイクラッチ63を有する。更に、前記回転力伝達手段49は、前記回転軸59の外周に嵌合され且つ前記隔壁(格子板13)に当接させられて前記軸挿通孔13bと前記回転軸59との間をシールしている環状シール部材67と、前記従動回転体62と前記環状シール部材67との間に介装されて前記従動回転体62を前記駆動回転体(ピニオン61)に押し付けると共に前記環状シール部材を67前記隔壁(格子板13)に押し付けているスプリング(コイルスプリング66)を備える。
【0049】
この構成によれば、ワンウエイクラッチ63を押しているスプリング(コイルスプリング66)を用いて、回転軸59と隔壁(格子板13)の軸挿通孔13bとの間をシールしている環状シール部材67を隔壁(格子板13)に押し付けているので、少ない部品で回転軸59と隔壁(格子板13)の軸挿通孔13bとの間のシール性を向上させることができる。
【0050】
更に、この発明の実施の形態の電気掃除機には、前記集塵室38aの上流には慣性力により塵埃をエアから分離する塵埃分離部(塵埃分離手段41)が設けられている。
【0051】
この構成によれば、紙パックフィルタを用いた電気掃除機では、紙パックフィルタにより微細な塵埃まで捕捉されるので、紙パックフィルタの下流に設けられるプリーツフィルタのメインテナンスを行う必要性が殆どない。しかし、慣性力により塵埃をエアから分離するタイプのこの発明の電気掃除機では、微細な塵埃及びこれより大きい塵埃の一部が集塵室に捕集できずに集塵室の下流側に流れる。このため、集塵室の下流のフィルタ(プリーツフィルタ48)に捕捉されて付着する塵埃を定期的に落とす必要があり、電源コード30のコードリール25の回転を利用してフィルタ(プリーツフィルタ48)を振動させて、フィルタ(プリーツフィルタ48)に付着した塵埃を落とすことにより、フィルタ(プリーツフィルタ48)のメインテナンスをする必要がなくなる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明は、電源コードをコード引出口から引き出す際には振動付与手段にコードリールの回転を伝達不能にし、且つ、電源コードをコードリールに捲回する際には振動付与手段にコードリールの回転を伝達可能にするワンウエイクラッチを回転力伝達手段に設けているので、電源コードの引き出し時には電源コードを軽い力で引き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はこの発明に係る電気掃除機の概略斜視図、(b)は(a)の掃除機本体の集塵容器及びカバーを取り外した状態の拡大斜視図である。
【図2】図1(a)の掃除機本体の断面図である。
【図3】図2の回転力伝達手段の拡大説明図である。
【図4】図3のA1−A1線に沿う断面図である。
【図5】図3のA2−A2線に沿う断面図である。
【図6】図2のプリーツフィルタの斜視図である。
【図7】図2のプリーツフィルタと振動付与手段(除塵手段)の係合子との関係を示す部分拡大斜視図である。
【図8】図2のプリーツフィルタと振動付与手段の係合子との関係を示す部分拡大断面図である。
【図9】図2のプリーツフィルタへの振動付与手段を斜め前側から見た斜視図である。
【図10】図2の振動付与手段とコードリールの関係を示す斜視図である。
【図11】図10の振動付与手段とコードリールの関係を後側から見た斜視図である。
【図12】図10の振動付与手段とコードリールの関係を斜め後側から見た斜視図である。
【図13】図10の振動付与手段とコードリール等の分解斜視図である。
【符号の説明】
1・・・掃除機本体
2b・・・コード引出口
13・・・格子板(隔壁)
13b・・・軸挿通孔
16a・・・連通風路(連通口)
17・・・電動送風機
18a・・・エア吸込口
21・・・負圧室21(風路)
25・・・コードリール
30・・・電源コード
38a・・・集塵室
38b・・・負圧室(風路)
41・・・塵埃分離手段(塵埃分離部)
48・・・プリーツフィルタ(フィルタ)
49・・・振動付与手段(除塵手段)
59・・・回転軸
60・・・ピニオン(連動手段)
61・・・ピニオン(駆動回転体)
62・・・従動回転体
63・・・ワンウエイクラッチ
66・・・コイルスプリング(スプリング)
67・・・環状シール部材
Claims (3)
- 集塵室及び該集塵室に吸込負圧を作用させる電動送風機が掃除機本体内に設けられ、前記電動送風機に電力を供給する電源コードを巻き取る方向に回転付勢されたコードリールが前記掃除機本体内に設けられ、前記電源コードが前記掃除機本体のコード引出口から外部に引き出し可能に前記コードリールに捲回されていると共に、前記集塵室と前記電動送風機のエア吸込口との間の風路にフィルタが配設され、前記フィルタに接触して前記フィルタに捕捉された塵埃を落下させる除塵手段が前記掃除機本体内に設けられ、前記除塵手段に回転を伝達する回転力伝達手段が設けられた電気掃除機であって、
前記電源コードを前記コード引出口から引き出す際には前記除塵手段に前記コードリールの回転を伝達不能にし、且つ、前記電源コードを前記コードリールに捲回する際には前記除塵手段に前記コードリールの回転を伝達可能にするワンウエイクラッチを前記回転力伝達手段に設けたことを特徴とする電気掃除機。 - 請求項1に記載の電気掃除機において、前記集塵室側の風路と前記電動送風機側の風路とを区画する隔壁に前記風路の一部である連通口が形成され、前記集塵室側の風路に前記フィルタが配設されていると共に、
前記回転力伝達手段は、前記隔壁の軸挿通孔を貫通して一端部が前記集塵室側の風路に突出し且つ他端部が前記電動送風機側に突出する回転軸と、前記回転軸の一端部と前記除塵手段とを連動させる連動手段と、前記回転軸の他端部に回転可能に保持され且つ前記コードリールに連動する駆動回転体と、前記駆動回転体と前記隔壁との間に位置させて前記回転軸に軸線方向に移動可能に且つ相対回転不能に保持された従動回転体と、前記駆動回転体と従動回転体の対向部に設けられたワンウエイクラッチと、前記回転軸の外周に嵌合され且つ前記隔壁に当接させられて前記軸挿通孔と前記回転軸との間をシールしている環状シール部材と、前記従動回転体と前記環状シール部材との間に介装されて前記従動回転体を前記駆動回転体に押し付けると共に前記環状シール部材を前記隔壁に押し付けているスプリングを備えることを特徴とする電気掃除機。 - 請求項1又は2に記載の電気掃除機において、前記集塵室の上流には慣性力により塵埃をエアから分離する塵埃分離部が設けられていることを特徴とする電気掃除機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002337953A JP2004167066A (ja) | 2002-11-21 | 2002-11-21 | 電気掃除機 |
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JP2002337953A Pending JP2004167066A (ja) | 2002-11-21 | 2002-11-21 | 電気掃除機 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100871498B1 (ko) * | 2007-07-16 | 2008-12-05 | 엘지전자 주식회사 | 진공 청소기 |
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-
2002
- 2002-11-21 JP JP2002337953A patent/JP2004167066A/ja active Pending
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