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JP2004035353A - シリコン単結晶の製造方法 - Google Patents

シリコン単結晶の製造方法 Download PDF

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silicon single
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Daisuke Wakabayashi
若林 大介
Masao Saito
斎藤 正夫
Satoshi Sato
佐藤 智
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Sumco Corp
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Sumitomo Mitsubishi Silicon Corp
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Abstract

【課題】V/Gが一定になるようにシリコン単結晶棒の設定引上げ速度が設定され、この設定引上げ速度に一致するように実際の引上げ速度を精度良く制御し、これにより単結晶棒の直径変動を抑制する。
【解決手段】ヒータ17により溶融されたシリコン融液13からシリコン単結晶棒24を引上げ、この引上げ中のシリコン単結晶棒の直径を所定時間毎に検出する。この検出出力をシリコン単結晶棒の引上げ速度及びヒータの温度にフィードバックすることにより、シリコン単結晶棒の直径を設定直径になるように制御する。引上げ速度を補正するためにヒータの温度の補正を行う際に、シリコン単結晶棒の実測直径の変化及び引上げ速度の変化を監視し、実測直径が設定直径の反対方向に変化しないようにヒータ温度を補正する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チョクラルスキー法で引上げられるシリコン単結晶棒の直径変動を抑制したシリコン単結晶棒の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、シリコン単結晶棒の引上げ速度の制御方法として、シリコン単結晶棒の引上げ中における直径の偏差を単結晶棒の引上げ速度に直接フィードバックする第1の方法や、上記直径の偏差をヒータ温度に直接フィードバックする第2の方法などが知られている。
【0003】
一方、近年の半導体デバイスの高集積化に伴い、デザインルールがより微細化され、材料であるシリコンウェーハ上の微細な欠陥がデバイス収率に大きな影響を及ぼしている。そこで引上げた単結晶棒をその軸に直交する面でスライスしてウェーハを作製したときに、このウェーハの全面にわたって微細な欠陥の無いウェーハを製造する必要がある。このため単結晶棒の引上げ時における固液界面近傍の軸方向の温度勾配をG(℃/mm)とし、その引上げ速度をV(mm/分)とするとき、V/Gが一定になるように引上げ速度を全長にわたって設定し、この設定された引上げ速度になるように制御することが重要になってくる。上記V/Gを全長にわたり一定に保つためには、単結晶棒の引上げ初期のトップ部で温度勾配Gが大きく、トップ部から所定の引上げ位置までは温度勾配が小さくなるため、上記温度勾配Gの変化に合った引上げ速度を設定すると、トップ部の引上げ速度は速く設定する必要があり、所定の引上げ位置まで引上げ速度を次第に減少させる設定が一般的である。
【0004】
しかし、この設定引上げ速度の相違はそのまま実際の引上げ速度の相違となるため、上記第1の方法によりトップ部の制御性を向上させようとすると、トップ部以外の直径変動が大きくなり、トップ部以外の制御性を向上させようとすると、トップ部の直径変動が大きくなる問題点がある。
また、上記第2の方法では、ヒータ温度の制御幅と融液温度の変化幅及び変化時間が液面とヒータの位置関係や融液量によって変化するため、ヒータ温度の制御が非常に難しくなり、状況によっては、実際の引上げ速度の変化傾向とヒータ温度の補正傾向が一致しなくなり、直径変動が大きくなるおそれがある。
【0005】
これらの点を解消するために、シリコン単結晶棒の引上げ速度の制御値を演算し、この引上げ速度の制御値に引上げ速度のスパン制限を行い、かつ上記演算された引上げ速度の制御値にスパン制限をする前に、引上げ速度の制御値と設定引上げ速度を比較することによりヒータ温度の補正量を演算してヒータ温度の設定出力を得て、シリコン単結晶棒の直径を制御するシリコン単結晶の製造方法が開示されている(特開2001−316199号)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の特開2001−316199号公報に示されたシリコン単結晶の製造方法では、引上げ速度制御値にスパン制限する前に、引上げ速度制御値と設定引上げ速度を比較してその偏差をヒータ温度にフィードバックしているため、ヒータ温度の補正量が実際の引上げ速度の偏差に追い付かず、未だ単結晶棒の直径の変動が大きくなるおそれがある。
本発明の目的は、V/Gが一定になるようにシリコン単結晶棒の設定引上げ速度が設定され、この設定引上げ速度に一致するように実際の引上げ速度を精度良く制御でき、これにより単結晶棒の直径変動を抑制できる、シリコン単結晶の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、図1〜図3に示すように、ヒータ17により溶融されたシリコン融液13からシリコン単結晶棒24を引上げ、この引上げ中のシリコン単結晶棒24の直径を所定時間毎に検出し、この検出出力をシリコン単結晶棒24の引上げ速度及びヒータ17の温度にフィードバックすることによりシリコン単結晶棒24の直径を設定直径になるように制御するシリコン単結晶の製造方法の改良である。
その特徴ある構成は、上記引上げ速度を補正するためにヒータ17の温度の補正を行う際に、シリコン単結晶棒24の実測直径の変化及び引上げ速度の変化を監視し、上記実測直径が設定直径の反対方向に変化しないようにヒータ17温度を補正するところにある。
【0008】
この請求項1に記載されたシリコン単結晶の製造方法では、シリコン単結晶棒24の引上げ速度を補正するためにヒータ温度を補正するときに、実測直径の変化及び引上げ速度の変化を監視するので、シリコン単結晶棒24の引上げ速度を最適に補正することができる。これによりヒータ温度の補正が反対向きに行われる、即ち実測直径が設定直径から離れる方向に変化するようにヒータ温度を補正してしまうという事態を回避することができる。
【0009】
請求項2に係る発明は、図1、図2及び図4に示すように、引上げ速度を補正するためにヒータ17の温度の補正を行う際に、シリコン単結晶棒24の実測直径の変化及び引上げ速度の変化を監視し、上記引上げ速度の変化により次のヒータ温度の補正時間経過後の引上げ速度を予測し、この補正時間経過後の引上げ速度が設定引上げ速度に未だ達しないと判断した場合に引上げ速度の変化方向にヒータ17温度の補正を行い、上記補正時間経過後の引上げ速度が設定引上げ速度を通り過ぎて離れると判断した場合に引上げ速度の変化方向へのヒータ17温度の補正を停止することを特徴とする。
この請求項2に記載されたシリコン単結晶の製造方法では、シリコン単結晶棒の引上げ速度を補正するときに、引上げ速度が設定引上げ速度に達しないと判断すると、引上げ速度が変化している方向にヒータ17温度の補正を行うので、引上げ速度が設定引上げ速度に早く近付く。一方、上記補正時間経過後の引上げ速度が設定引上げ速度を通り過ぎて離れると判断すると、引上げ速度の変化方向へのヒータ17温度の補正を停止するので、引上げ速度の設定引上げ速度を通り過ぎる量が少なくなる。この結果、引上げ速度が設定引上げ速度に速やかに近付くので、ヒータ温度の安定性を向上できるとともに、引上げ速度も速やかに安定させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、シリコン単結晶の引上げ装置10は、内部を真空可能に構成されたメインチャンバ11と、このチャンバ内の中央に設けられたるつぼ12とを備える。メインチャンバ11は円筒状の真空容器である。またるつぼ12は、石英により形成されシリコン融液13が貯留される有底円筒状の内層容器12aと、黒鉛により形成され上記内層容器12aの外側に嵌合された有底円筒状の外層容器12bとからなる。外層容器12bの底面にはシャフト14の上端が接続され、このシャフト14の下端にはシャフトを介してるつぼ12を回転させかつ昇降させるるつぼ駆動手段16が設けられる。更にるつぼ12の外周面は円筒状のヒータ17により所定の間隔をあけて包囲され、このヒータ17の外周面は円筒状の保温筒18により所定の間隔をあけて包囲される。
【0011】
一方、メインチャンバ11の上端には、メインチャンバより小径の円筒状のプルチャンバ19が接続される。このプルチャンバの上端にはシード引上げ手段(図示せず)が設けられ、このシード引上げ手段は下端がメインチャンバ11内のシリコン融液13表面に達する引上げ軸21を回転させかつ昇降させるように構成される。この引上げ軸21の下端にはシードチャック23が設けられ、このチャックは種結晶22を把持するように構成される。この種結晶22の下端をシリコン融液13中に浸漬した後、シード引上げ手段により種結晶22及びるつぼ12をそれぞれ回転させかつ上昇させることにより、種結晶22の下端からシリコン単結晶棒24を引上げて成長させるように構成される。
【0012】
また上記引上げ中の固液界面近傍のシリコン単結晶棒24の直径は直径検出センサ(図示せず)により所定時間毎に検出される。この直径検出センサはCCDカメラ、放射温度計等により構成される。直径検出センサの検出出力はコントローラ(図示せず)の制御入力に接続され、コントローラの制御出力はヒータ17、シード引上げ手段及びるつぼ駆動手段16に接続される。またコントローラにはメモリが設けられる。このメモリには、引上げられるシリコン単結晶棒24の目標直径と、V/Gが一定になるようにシリコン単結晶棒24の全長にわたって設定された設定引上げ速度とがマップとして記憶される。ここで、Vはシリコン単結晶棒24の引上げ速度であり、Gはシリコン単結晶棒24の引上げ時における固液界面近傍の軸方向の温度勾配である。
【0013】
コントローラは直径検出センサの検出出力に基づいてヒータ17、シード引上げ手段及びるつぼ駆動手段16を制御する。即ち、コントローラは、図1及び図2に示すように、上記直径変化の検出出力をヒータ17、シード引上げ手段及びるつぼ駆動手段16にフィードバックすることにより、シリコン単結晶棒24の直径が設定直径になるように制御する。シリコン単結晶棒24の直径の制御方法としては、シリコン単結晶棒24の直径が設定直径になるようにシリコン単結晶棒24の引上げ速度を優先してPID制御する方法と、シリコン単結晶棒24の直径が設定直径になるようにヒータ17温度を優先してPID制御とがある。なお、PID制御とは、フィードバック制御の一方式であり、フィードバック信号として、系の出力に比例した信号と、系の出力を積分した信号と、系の出力を微分した信号とを合せて用いる制御である。
【0014】
このように構成されたシリコン単結晶の第1の引上げ方法を図1〜図3に基づいて説明する。
引上げ中のシリコン単結晶棒24の目標直径φoと実測直径φの偏差を引上げ速度にフィードバックし、このフィードバックされた引上げ速度と設定引上げ速度のずれの度合いからヒータ温度にフィードバックしたときでも、直径の変化傾向とヒータ温度の補正傾向が一致しない場合がある。そのためヒータ温度を補正するときには、引上げ速度を適正に補正するために直径の変化及び引上げ速度の変化(傾き)を監視する必要がある。これによりヒータ温度の補正が反対向きに行われる、即ち実測直径が設定直径から離れる方向に変化するようにヒータ温度を補正してしまうという事態を回避することができる。この結果、V/Gが一定になるように設定された設定引上げ速度に一致するように、実際の引上げ速度を精度良く制御できるので、シリコン単結晶棒24の直径変動を抑制できる。
【0015】
具体的には、シリコン単結晶棒24の引上げ速度を補正するためにヒータ17の温度の補正を行うとき、シリコン単結晶棒24の直径の変化と引上げ速度の変化に基づいて、上記直径が設定直径に近付くようにヒータ温度を補正する。即ち、実測直径φの変化と実測引上げ速度Vの変化を監視する時間帯、即ち傾き時間帯をt(t,t,t,t,…)と設定し、ヒータ温度を補正する時間間隔、即ち補正間隔をT(T,T,T,T,…)と設定し、実測直径φの変化は傾き時間帯tにおける変化の平均値とし、引上げ速度Vの変化は傾き時間帯tにおける変化の平均値とする。そして補正間隔Tにおける実測直径φが(目標直径φo±不感帯δ)以上の偏差dを有する場合には次の▲1▼〜▲4▼の補正を行う。なお、不感帯δとは、直径偏差dが所定の値以内のときに、引上げ速度にフィードバックしない範囲をいう。また、図3の縦軸は単結晶棒の引上げ速度であり、横軸は時間である。
【0016】
▲1▼ 図3の傾き時間帯t及びa点において
傾き時間帯tでは、実測直径φ≧(目標直径φo+不感帯δ)であり、実測引上げ速度V≧設定引上げ速度Voであり、引上げ速度Vの変化の平均値がマイナスであるため、実測引上げ速度は設定引上げ速度に次第に近付いていく。この結果、コントローラは図3のa点においてヒータ温度の補正を行わず、ヒータ温度の不要な上昇を停止させるので、引上げ速度の急激な下降を防ぎ、実測直径φの細くなる割合が減少する。
【0017】
▲2▼ 図3の傾き時間帯t及びb点において
傾き時間帯tでは、実測直径φ≦(目標直径φo−不感帯δ)であり、実測引上げ速度V≦設定引上げ速度Voであり、引上げ速度Vの変化の平均値がマイナスであるため、実測引上げ速度は設定引上げ速度から次第に離れていく。この結果、コントローラは図3のb点においてヒータ温度の補正を行ってヒータ温度を下降させるので、引上げ速度の更なる低下を防ぎ、実測直径φが太くなる割合が増加する。
【0018】
▲3▼ 図3の傾き時間帯t及びc点において
傾き時間帯tでは、実測直径φ≦(目標直径φo−不感帯δ)であり、実測引上げ速度V≦設定引上げ速度Voであり、引上げ速度の変化の平均値がプラスであため、実測引上げ速度は設定引上げ速度に次第に近付いていく。この結果、コントローラは図3のc点においてヒータ温度の補正を行わずヒータ温度の不要な下降を停止させるので、引上げ速度の急激な上昇を防ぎ、実測直径φの太くなる割合が減少する。
【0019】
▲4▼ 図3の傾き時間帯t及びd点において
傾き時間帯Tでは、実測直径φ≧(目標直径φo+不感帯δ)であり、実測引上げ速度V≧設定引上げ速度Voであり、引上げ速度Vの変化の平均値がプラスであるため、実測引上げ速度は設定引上げ速度から次第に離れていく。この結果、コントローラは図3のd点においてヒータ温度の補正を行ってヒータ温度を上昇させるので、引上げ速度の更なる上昇を防ぎ、実測直径φが細くなる割合が増加する。
【0020】
次にシリコン単結晶の第2の引上げ方法を図1、図2及び図4に基づいて説明する。
上記第1の引上げ方法のように、引上げ速度の変化を考慮したヒータ温度の補正を行うと、図3のa点とc点において引上げ速度の変化がヒータ温度の補正と逆になる。このため第2の引上げ方法では、図4のB点とD点においてヒータ温度の補正を行わないこととした。即ち、第2の引上げ方法では、先ず引上げ速度を補正するためにヒータ17の温度の補正を行う際に、シリコン単結晶棒24の実測直径の変化及び引上げ速度の変化を監視し、上記引上げ速度の変化により次のヒータ温度の補正時間経過後の引上げ速度を予測する。次にこの補正時間経過後の引上げ速度が設定引上げ速度に未だ達しないと判断した場合に引上げ速度の変化方向にヒータ17温度の補正を行い、上記補正時間経過後の引上げ速度が設定引上げ速度を通り過ぎて離れると判断した場合に引上げ速度の変化方向へのヒータ17温度の補正を停止する。これにより引上げ速度が設定引上げ速度に速やかに近付くので、ヒータ温度の安定性を向上できるとともに、引上げ速度も速やかに安定させることができる。
【0021】
図4の縦軸は単結晶棒の引上げ速度であり、横軸は時間である。図4において、傾き時間帯t(t,t,t,t,…)は、あまり長いと直径φの実際の変化及び引上げ速度の実際の変化が見え難くなり、あまり短いと直径φのばらつきや引上げ速度Vのばらつきを拾ってしまうため、1〜2分間とすることが好ましい。なお補正間隔T(T,T,T,T,…)は、引上げ装置10内のホットゾーンの形態やシリコン融液13の残量等により種々の値が適用される。補正間隔Tにおける実測直径φが(目標直径φo±不感帯δ)以上の偏差dを有する場合には次の▲1▼〜▲4▼の補正を行う。
【0022】
▲1▼ 図4の傾き時間帯t及びB点において
傾き時間帯tでは、実測直径φ≧(目標直径φo+不感帯δ)であり、実測引上げ速度V≧設定引上げ速度Voであり、引上げ速度Vの変化の平均値がマイナスであるため、実測引上げ速度は設定引上げ速度に次第に近付いていく。また図4のA点における引上げ速度をVとし、B点における引上げ速度をVとするとき、A点及びB点間の引上げ速度の傾きは(V−V)/tである。更に補正間隔T経過直後の予想引上げ速度Vは式(1)で表される。
=V+T(V−V)/t  …(1)
従って、V≦Voのとき、コントローラはヒータ温度の補正を行わずヒータ温度の不要な上昇を停止させるので、引上げ速度の急激な低下を防ぎ、実測直径φの細くなる割合が減少する。なお、V>Voのとき、コントローラはヒータ温度の補正を行ってヒータ温度を上昇させるので、引上げ速度を更に低下させ、実測直径φが細くなる割合が増加する。
【0023】
▲2▼ 図4の傾き時間帯t及びb点において
上記第1の引上げ方法と同様に、傾き時間帯tでは、実測直径φ≦(目標直径φo−不感帯δ)であり、実測引上げ速度V≦設定引上げ速度Voであり、引上げ速度Vの変化の平均値がマイナスであるため、実測引上げ速度は設定引上げ速度から次第に離れていく。この結果、コントローラは図3のb点においてヒータ温度の補正を行ってヒータ温度を下降させるので、引上げ速度の更なる低下を防ぎ、実測直径φが太くなる割合が増加する。
【0024】
▲3▼ 図4の傾き時間帯t及びD点において
傾き時間帯tでは、実測直径φ≦(目標直径φo−不感帯δ)であり、実測引上げ速度V≦設定引上げ速度Voであり、引上げ速度の変化の平均値がプラスであるため、実測引上げ速度は設定引上げ速度に次第に近付いていく。また図4のC点における引上げ速度をVとし、D点における引上げ速度をVとするとき、C点及びD点間の引上げ速度の傾きは(V−V)/tである。更に補正間隔T経過直後の予想引上げ速度Vは式(2)で表される。
=V+T(V−V)/t  …(2)
従って、V<Voのとき、コントローラはヒータ温度の補正を行ってヒータ温度を下降させるので、引上げ速度を更に上昇させ、実測直径φの太くなる割合が増加する。なお、V≧Voのとき、コントローラはヒータ温度の補正を行わずヒータ温度の不要な下降を停止させるので、引上げ速度の急激な上昇を防ぎ、実測直径φが太くなる割合が減少する。
【0025】
▲4▼ 図4の傾き時間帯t及びd点において
上記第1の引上げ方法と同様に、傾き時間帯Tでは、実測直径φ≧(目標直径φo+不感帯δ)であり、実測引上げ速度V≧設定引上げ速度Voであり、引上げ速度Vの変化の平均値がプラスであるため、実測引上げ速度は設定引上げ速度から次第に離れていく。この結果、コントローラは図3のd点においてヒータ温度の補正を行ってヒータ温度を上昇させるので、引上げ速度の上昇が抑制され、実測直径φが次第に細くなる。
【0026】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、シリコン単結晶棒の引上げ速度を補正するためにヒータの温度の補正を行う際に、シリコン単結晶棒の実測直径の変化及び引上げ速度の変化を監視し、実測直径が設定直径の反対方向に変化しないようにヒータ温度を補正するので、ヒータ温度の補正が反対向きに行われる、即ち実測直径が設定直径から離れる方向に変化するようにヒータ温度を補正してしまうという事態を回避することができる。この結果、V/Gが一定になるように設定された設定引上げ速度に一致するように、実際の引上げ速度を精度良く制御できるので、シリコン単結晶棒の直径変動を抑制できる。
【0027】
また引上げ速度を補正するためにヒータの温度の補正を行う際に、シリコン単結晶棒の実測直径の変化及び引上げ速度の変化を監視し、上記引上げ速度の変化により次のヒータ温度の補正時間経過後の引上げ速度を予測し、この補正時間経過後の引上げ速度が設定引上げ速度に未だ達しないと判断すると、引上げ速度の変化方向にヒータ温度の補正を行い、上記補正時間経過後の引上げ速度が設定引上げ速度を通り過ぎて離れると判断すると、引上げ速度の変化方向へのヒータ温度の補正を停止する。この結果、引上げ速度が設定引上げ速度に速やかに近付くので、ヒータ温度の安定性を向上できるとともに、引上げ速度も速やかに安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態のシリコン単結晶の引上げ装置を示す縦断面図。
【図2】そのシリコン単結晶棒を引上げるときの制御を示すブロック線図。
【図3】シリコン単結晶棒を第1の引上げ方法により引上げているときの引上げ速度の変化を示す図。
【図4】シリコン単結晶棒を第2の引上げ方法により引上げているときの引上げ速度の変化を示す図。
【符号の説明】
13 シリコン融液
17 ヒータ
24 シリコン単結晶棒

Claims (2)

  1. ヒータ(17)により溶融されたシリコン融液(13)からシリコン単結晶棒(24)を引上げ、この引上げ中のシリコン単結晶棒(24)の直径を所定時間毎に検出し、この検出出力を前記シリコン単結晶棒(24)の引上げ速度及び前記ヒータ(17)の温度にフィードバックすることにより前記シリコン単結晶棒(24)の直径を設定直径になるように制御するシリコン単結晶の製造方法において、
    前記引上げ速度を補正するために前記ヒータ(17)の温度の補正を行う際に、前記シリコン単結晶棒(24)の実測直径の変化及び前記引上げ速度の変化を監視し、前記実測直径が前記設定直径の反対方向に変化しないように前記ヒータ(17)温度を補正することを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
  2. ヒータ(17)により溶融されたシリコン融液(13)からシリコン単結晶棒(24)を引上げ、この引上げ中のシリコン単結晶棒(24)の直径を所定時間毎に検出し、この検出出力を前記シリコン単結晶棒(24)の引上げ速度及び前記ヒータ(17)の温度にフィードバックすることにより前記シリコン単結晶棒(24)の直径を設定直径になるように制御するシリコン単結晶の製造方法において、
    前記引上げ速度を補正するために前記ヒータ(17)の温度の補正を行う際に、前記シリコン単結晶棒(24)の実測直径の変化及び前記引上げ速度の変化を監視し、前記引上げ速度の変化により次のヒータ温度の補正時間経過後の引上げ速度を予測し、前記補正時間経過後の引上げ速度が設定引上げ速度に未だ達しないと判断した場合に前記引上げ速度の変化方向に前記ヒータ(17)温度の補正を行い、前記補正時間経過後の引上げ速度が設定引上げ速度を通り過ぎて離れると判断した場合に前記引上げ速度の変化方向への前記ヒータ(17)温度の補正を停止することを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
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