JP2004034874A - 電動式パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】バックラッシュによる歯打ち音の発生を低減でき、しかも、比較的小さい操舵角で操舵されるときの操舵フィーリングの低下を改善することができるとともに、環状歯体及び芯体を結合する弾性体の耐久性を高めることができるようにする。
【解決手段】ウォームに噛合するウォームホイール8は、外周に歯を有する環状歯体85と、該環状歯体85に挿入された芯体83と、該芯体83を前記環状歯体85に相対回転可能に結合する弾性体84と、前記環状歯体85及び芯体83の一方に突設された第1の凸部86と、前記環状歯体85及び芯体83の他方に凹設され、前記第1の凸部86と直接係合することによって前記芯体83及び環状歯体85の相対回転量、換言すれば弾性体84の撓み量を制限する凹形の制限部88とを備える構成とした。
【選択図】 図3
【解決手段】ウォームに噛合するウォームホイール8は、外周に歯を有する環状歯体85と、該環状歯体85に挿入された芯体83と、該芯体83を前記環状歯体85に相対回転可能に結合する弾性体84と、前記環状歯体85及び芯体83の一方に突設された第1の凸部86と、前記環状歯体85及び芯体83の他方に凹設され、前記第1の凸部86と直接係合することによって前記芯体83及び環状歯体85の相対回転量、換言すれば弾性体84の撓み量を制限する凹形の制限部88とを備える構成とした。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は操舵補助用のモータを備えた電動式パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電動式パワーステアリング装置が備える減速歯車機構はその一端が操舵補助用のモータの駆動軸に結合されるウォームと、該ウォームに噛合し、操舵輪に繋がる回転軸に嵌合固定されるウォームホイールとを備えている。
【0003】
このウォームホイールは、例えば特開2001−334946に記載されたウォームホイールを図14、図15で示すように、外周に歯100を有する環状歯体101と、該環状歯体101の内側に挿入された芯体102と、該芯体102の外周面及び環状歯体101の内周面と全面接触して芯体102を環状歯体101に相対回転可能に結合する弾性環103とを備えている。
【0004】
このように構成されたウォームホイールを備える電動式パワーステアリング装置にあっては、転舵時にウォーム及びウォームホイールの噛合部の歯面に加わる衝突エネルギによって弾性環103を撓ませ得るため、該弾性環103によって前記衝突エネルギの一部を吸収することができ、歯打ち音を低減できる。また、比較的小さい操舵角で操舵されるとき、操舵による回転トルクが前記回転軸及び芯体102を介して環状歯体101に伝動されるため、この回転トルクによって前記弾性環103を撓ませることができ、操舵フィーリングの低下を改善することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図14、図15に記載されたウォームホイールにおいて、環状歯体101と芯体102とを結合する弾性環103は、全周に亘って連続し、環状歯体101の内周面及び芯体102の外周面と全面接触しているため、ウォームホイールが回転するとき、弾性環103が最大撓み量撓むことになり、しかも、この弾性環103が撓み/復元を繰り返すことになる。従って、環状歯体101及び芯体102に比べて弾性環103の耐久性が劣っており、改善策が要望されていた。
【0006】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、転舵時の歯打ち音を低減でき、しかも、比較的小さい操舵角で操舵されるときの操舵フィーリングの低下を改善することができるとともに、大歯車が回転するときに撓む弾性体の耐久性を高めることができる電動式パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る電動式パワーステアリング装置は、操舵補助用のモータによって回転される小歯車と、該小歯車に噛合し舵取機構に繋がる大歯車とを備え、前記モータの回転によって操舵補助するようにした電動式パワーステアリング装置において、前記大歯車は、外周に歯を有する環状歯体と、該環状歯体に相対回転可能に挿入された芯体と、該芯体及び環状歯体の相対回転によって撓む弾性体と、前記環状歯体及び芯体の一方に突設された第1の凸部と、該第1の凸部と直接係合することによって前記芯体及び環状歯体の相対回転量を制限する制限部とを備えることを特徴とする。
【0008】
第1発明にあっては、転舵時とか、路面からのキックバック時等に噛合部の歯面に加わる衝突エネルギによって大歯車の弾性体を撓ませ得るため、該弾性体によって前記衝突エネルギの一部を吸収することができ、歯打ち音を低減できる。また、比較的小さい操舵角で操舵されることによって芯体から弾性体を介して環状歯体へ回転トルクが伝動されるとき、弾性体を撓ませつつ操舵の手応え感を得ることができ、比較的小さい操舵角で操舵されるときの操舵フィーリングを改善できる。しかも、第1の凸部と制限部とによって芯体及び環状歯体の相対回転量、換言すれば弾性体の撓み量を制限することができるため、弾性体の耐久性を改善することができる。
【0009】
第2発明に係る電動式パワーステアリング装置は、前記環状歯体の内周及び芯体の外周の一方は前記第1の凸部と、該第1の凸部に対して周方向に離間する第2の凸部とを有し、前記環状歯体の内周及び芯体の外周の他方は前記制限部と、該制限部に対して周方向に離間する凹部とを有し、前記弾性体は前記環状歯体の内周及び芯体の外周の間の隙間に嵌合される嵌合湾曲部と、前記第2の凸部及び凹部の間の隙間に嵌合される嵌合凸部とを有することを特徴とする。
【0010】
第2発明にあっては、第1及び第2の凸部と環状歯体又は芯体とを一体に成形でき、制限部及び凹部と環状歯体又は芯体とを一体に成形することができるため、第1及び第2の凸部と、制限部及び凹部との位置関係を容易に設定することができる。
【0011】
第3発明に係る電動式パワーステアリング装置は、前記芯体は舵取機構に繋がる回転軸であることを特徴とする。
第3発明にあっては、大歯車の芯体を回転軸が兼ねるため、大歯車の構造を簡素化できるとともに、大歯車の組込作業性を向上できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
実施の形態1
図1は本発明に係る電動式パワーステアリング装置の構成を示す断面図、図2は減速歯車機構部分の構成を示す断面図、図3はウォームホイールの構成を示す拡大断面図、図4は図3のIV−IV線の断面図である。
【0013】
この電動式パワーステアリング装置は、上端が舵取りのための操舵輪1に繋がり、下端に筒部2aを有する入力軸2と、前記筒部2a内に挿入されてその上端が前記入力軸2の筒部2aに同軸的に連結され、前記操舵輪1に加わる操舵トルクの作用によって捩れるトーションバー3と、下端が前記トーションバー3の下端に同軸的に連結される出力軸4と、前記トーションバー3の捩れに応じた入力軸2及び出力軸4の相対回転変位量によって前記操舵輪1に加わる操舵トルクを検出するトルクセンサ5と、該トルクセンサ5が検出したトルク等に基づいて駆動される操舵補助用のモータ6と、該モータ6の回転に連動し、該回転を減速して出力軸4に伝動する減速歯車機構Aと、前記トルクセンサ5及び前記減速歯車機構Aが収容されるハウジング10とを備え、このハウジング10に前記モータ6が取付けられている。
【0014】
減速歯車機構Aは、金属材料からなる直円柱部材の外周に螺旋形の歯が一体に設けられたウォーム7と、該ウォーム7に噛合するウォームホイール8とを備えており、ウォーム7の一端が前記モータ6の駆動軸6aに継合されている。
【0015】
ウォームホイール8は、外周に歯80を有する合成樹脂製の大径環部材81と、該大径環部材81の内周に嵌合固定される小径環部材82と、該小径環部材82の内周に挿入され、その中心部に嵌合孔83aを有する芯体83と、該芯体83及び小径環部材82を相対回転可能に結合する弾性体84とを備えており、大径環部材81及び小径環部材82によって環状歯体85が構成されている。小径環部材82の内周には周方向に離間して径方向へ突設された第1の凸部86及び第2の凸部87を有しており、芯体83の外周には周方向に離間して径方向へ凹設された凹形の制限部88及び凹部89とを有する。第1及び第2の凸部86,87と、制限部88及び凹部89とはウォームホイール8の軸長方向両側面にかけて設けられている。
【0016】
小径環部材82及び芯体83は金属材料からなり、第1の凸部86及び第2の凸部87が小径環部材82と一体に成形され、制限部88及び凹部89が芯体83と一体に成形されている。第1の凸部86は2つが180°の位相差で突設されており、第2の凸部87は第1の凸部86,86間に2つが等配されている。制限部88は2つが180°の位相差で凹設されており、凹部89は制限部88,88間に2つが等配されている。小径環部材82及び芯体83の間の第1隙間90と、第2の凸部87及び凹部89の間の第2隙間91とはほぼ等しくしてあり、第1の凸部86及び制限部88の間の第3隙間92は前記第2隙間91よりも小さくしてある。
【0017】
弾性体84はゴム材料からなり、2つの略半円形に成形されている。この弾性体84は前記第1隙間90に嵌合される2つの略半円形の嵌合湾曲部84aと、該嵌合湾曲部84aの中央部で凹面に突設され、前記第2隙間91に嵌合される2つの嵌合凸部84bとを有する。この嵌合凸部84bが第2隙間91に嵌合されることにより、芯体83及び小径環部材82を相対回転可能に結合している。
【0018】
このように弾性体84は第1隙間90及び第2隙間91に嵌合されており、第3隙間92には弾性体84が嵌合されていないため、芯体83及び小径環部材82が相対回転したとき、第1の凸部86が制限部88に直接係合し、芯体83及び小径環部材82の相対回転量を制限する。換言すれば、芯体83及び小径環部材82が相対回転するときに弾性体84が撓み、該弾性体84の撓み量が最大となるまでの間に第1の凸部86と制限部88とが直接係合し、芯体83及び小径環部材82の相対回転量を制限するとともに、弾性体84の撓み量を制限し、弾性体84が最大撓み量に撓むことを禁止する。
【0019】
また、ウォームホイール8は芯体83の中心部に穿設された嵌合孔83aによって出力軸4に嵌合固定されており、該出力軸4が一対の転がり軸受11,12を介してハウジング10内に回転可能に支持されている。そして、ウォーム7及びウォームホイール8の噛合により前記駆動軸6aの回転を減速して出力軸4に伝動し、出力軸4からユニバーサルジョイントを経て例えばラックピニオン式の舵取機構(図示せず)へ伝動するようにしている。尚、出力軸4及びユニバーサルジョイントが回転軸を構成している。
【0020】
また、ウォーム7は出力軸4の軸芯と交叉するように配置され、一対の転がり軸受13,14を介して前記ハウジング10内に支持されている。尚、図1において、15は前記入力軸2をハウジング10に支持するための軸受である。
【0021】
以上のように構成された電動式パワーステアリング装置において、ウォームホイール8は、環状歯体85の小径環部材82と芯体83とが弾性体84によって相対回転可能に結合されているため、転舵時とか、路面からのキックバック時等にウォーム7及びウォームホイール8の歯面に加わる衝突エネルギによってウォームホイール8の弾性体84を撓ませることができ、該弾性体84によって前記衝突エネルギの一部を吸収することができ、歯打ち音を低減できる。
【0022】
図5は出力軸の回転角度とバックラッシュ量及び弾性体の撓み量との関係を示す説明図、図6はウォームホイールの芯体及び環状歯体が相対回転した状態を示す説明図である。
図5に示すように噛合部にバックラッシュ量がある場合で、車両の高速走行時に操舵輪1が比較的小さい操舵角で左又は右方向へ操舵されることによって操舵輪1からウォームホイール8の芯体83、弾性体84を介して環状歯体85へ回転トルクが伝動されるとき、弾性体84を撓ませ得るため、図5の斜線で示すようにバックラッシュ量の領域で弾性体84を撓ませつつ操舵の手応え感を得ることができ、比較的小さい操舵角で操舵されるときの操舵フィーリングを改善できる。
【0023】
しかも、モータ6の回転による操舵補助時等、ウォームホイール8が回転するとき、該ウォームホイール8の弾性体84が撓み、芯体83及び小径環部材82が相対回転することになるが、弾性体84の撓み量が最大となるまでの間に図6で示すように第1の凸部86と制限部88とが直接係合し、芯体83及び小径環部材82の相対回転量が制限されるとともに、弾性体84の撓み量が制限され、弾性体84が最大撓み量に撓むことが禁止される。従って、弾性体84の破損をなくすることができ、弾性体84の耐久性を改善できる。
【0024】
また、ウォームホイール8は、外周に歯80を有する合成樹脂製の大径環部材81と該大径環部材81の内周に嵌合固定された小径環部材82とからなる環状歯体85と、芯体83とが弾性体84で結合されているため、雰囲気温度等によるウォームホイール8の温度上昇、湿度上昇によって環状歯体85の大径環部材81が膨張し、径方向への体積が増加するとき、ウォーム7との噛合によって前記弾性体84を撓ませつつ膨張による体積増加の一部を弾性体84によって吸収することができる。この結果、体積増加による噛合部の噛合い詰まりをなくし得る。
【0025】
尚、以上説明した実施の形態では、ウォームホイール8の環状歯体85を、外周に歯80を有する合成樹脂製の大径環部材81と、該大径環部材81の内周に嵌合固定された金属製の小径環部材82とから成る構成としたが、その他、前記小径環部材82をなくし、大径環部材81からなる構成としてもよい。この場合、大径環部材81からなる環状歯体85と前記芯体83との間に前記第1及び第2の凸部86,87と、制限部88及び凹部89と、前記弾性体84とを設ける。また、ウォームホイール8が大径環部材81及び小径環部材82を有する構成において、大径環部材81及び小径環部材82の間に、前記第1及び第2の凸部86,87と、制限部88及び凹部89と、前記弾性体84とを設けてもよい。
【0026】
実施の形態2
図7は電動式パワーステアリング装置の他の構成の一部を示す断面図、図8は図7のVIII−VIII線の断面図である。
この電動式パワーステアリング装置は、前記芯体83が前記出力軸4と一体に形成されており、出力軸4が芯体83を兼ねるものである。
【0027】
実施の形態2において、出力軸4は金属材料からなり、出力軸4の軸長方向途中に円板形の芯体83が一体に設けられている。
芯体83及び出力軸4の間の第1隙間90は、第2の凸部87及び凹部89の間の第2隙間91よりも大きくしてあり、第1の凸部86及び制限部88の間の第3隙間92は前記第2隙間91よりも小さくしてある。
【0028】
実施の形態2にあっては、金属材料からなる芯体83と出力軸4とを弾性体84で結合することができ、しかも、ウォームホイール8の芯体83を回転軸4が兼ねるため、ウォームホイール8の構造を簡素化できるとともに、ウォームホイール8の組込作業性を向上できる。
その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用効果の説明を省略する。
【0029】
尚、以上説明した実施の形態において、第1及び第2の凸部86,87と、制限部88及び凹部89とはウォームホイール8の軸長方向両側面にかけて設けられているが、その他、第1及び第2の凸部86,87と、制限部88及び凹部89とはウォームホイール8の軸長方向の一部分に設け、残りの部分には設けない構成としてもよい。例えばウォームホイール8の軸長方向一側部に設け、軸長方向他側部に設けない構成としたり、ウォームホイール8の軸長方向中央部に設け、軸長方向両側部に設けない構成としたり、ウォームホイール8の軸長方向両側部に設け、軸長方向中央部に設けない構成としたりする。
【0030】
図9はウォームホイールの軸長方向の一部分に凸部及び凹部を設けた構成を示す要部の断面図、図10は図9のX −X 線の断面図である。
ウォームホイール8の軸長方向の一部分に第1及び第2の凸部86,87と、制限部88及び凹部89とが設けられた構成において、前記弾性体84は、第2の凸部87及び凹部89に対応する部分を実施の形態1、2と同様、嵌合湾曲部84a及び嵌合凸部84bを有する略半円形に形成し、第1及び第2の凸部86,87と、制限部88及び凹部89とが設けられていない部分に対応する部分を、前記略半円形の部分に連なる円形の円形部84cとする。
【0031】
このように弾性体84に円形部84cを設けることにより、前記第1の凸部86及び制限部88によって撓み量が制限された弾性体84の弾性許容領域での体積を増加することができ、弾性体84の耐久性を向上できる。従って、操舵輪1が据切り操作される場合等、弾性体84に加わる回転トルクが増加するときにおいても、弾性体84の肉厚を厚くすることなく、換言すれば、前記第1隙間90、第2隙間91を大きくすることなく対応することができる。
【0032】
以上説明した実施の形態では、第1及び第2の凸部86,87と、制限部88及び凹部89とを設けたが、その他、第2の凸部87及び凹部89をなくし、第1の凸部86及び制限部88だけとしてもよい。
【0033】
実施の形態3
図11は電動式パワーステアリング装置の他の構成の一部を示す断面図、図12は図11のXII−XII線の断面図である。
この電動式パワーステアリング装置は、実施の形態1、2のように環状歯体85のほぼ全内周と芯体83のほぼ全外周との間に弾性体84を介する代わりに、前記第1の凸部及び第1の凹部との間に弾性体93を設けたものである。
【0034】
実施の形態3において、芯体83は出力軸4と一体に形成されており、出力軸4が芯体83を兼ねている。環状歯体85の内周には周方向に離間して径方向へ突設された第1の凸部86を有しており、出力軸4の外周には周方向に離間して径方向へ凹設された凹形の制限部88及び制限部88の両側面に周方向へ凹設された空所94を有している。
【0035】
この空所94と第1の凸部86との間に弾性体93が挾持されている。この弾性体93は断面略Ω形に成形された板ばねからなり、断面略C字形の湾曲部に連なる両端部が第1の凸部86の両側面に当接し、湾曲部の中央部分が空所94の中央部に当接している。弾性体94は湾曲部が撓むことによって環状歯体85及び出力軸4を相対回転可能としてある。
【0036】
第1の凸部86と空所94との間の間隔95は、前記第3隙間92よりも大きくしてあり、間隔95と第3隙間92との寸法差が弾性体93の許容撓み量となり、弾性体93の撓み量が最大となるまでの間に第1の凸部86と制限部88とが係合し、環状歯体83及び出力軸4の相対回転量を制限するとともに、弾性体93の撓み量を制限し、弾性体93が最大撓み量に撓むことを禁止するようにしてある。
【0037】
第1の凸部86、制限部88、空所94及び弾性体93はウォームホイール8の軸長方向両側面にかけて設けられている。ウォームホイール8の両側面には弾性体93が空所94から抜け出るのを防ぐべき抜止板96が小ねじ97によって着脱可能に取付けられている。
【0038】
尚、前記弾性体93は断面略Ω形である他、断面略C字形であってもよく、また、板ばねである他、ゴムであってもよく、弾性体93の形状及び材料は特に制限されない。また、弾性体93を収容すべき空所94は制限部88に設ける他、第1の凸部86に設けてもよい。
【0039】
実施の形態3にあっては、第2の凸部87及び凹部89を省略することができるとともに、実施の形態1、2に比べて弾性体93を小形にでき、コストの低減を図ることができる。
その他の構成及び作用は実施の形態1、2と同様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用効果の説明を省略する。
【0040】
以上説明した実施の形態では、第1の凸部86及び制限部88を環状歯体85の回転方向に離間して複数有する構成としたが、その他、第1の凸部86及び制限部88はそれぞれが1つである構成としてもよい。また、環状歯体85側に第1の凸部86を設け、芯体83(出力軸4)に制限部88を設けたが、その他、環状歯体85側に制限部88を設け、芯体83(出力軸4)に第1の凸部86を設けた構成としてもよい。
【0041】
また、以上説明した実施の形態ではウォームホイール8が弾性体84,93を有する構成としたが、その他、前記した弾性体84,93と同様の弾性体をウォーム7が有する構成としてもよい。
【0042】
図13はウォームが弾性体を有する構成を示す断面図である。図13のウォーム7aは外周に歯を有する環状歯体71と、該環状歯体71に相対回転可能に挿入された直円柱形の芯体72と、該芯体72及び環状歯体71の相対回転によって撓む弾性体73と、芯体72の外周に突設された第1の凸部74と、環状歯体71の内周に凹設され、第1の凸部74と直接係合することによって芯体72及び環状歯体71の相対回転量を制限する凹形の制限部75とを備える。
【0043】
環状歯体71及び芯体72は金属材料からなる。芯体72の外周には第1の凸部74と、第1の凸部74に対して180°の位相差で周方向に離間する第2の凸部76とを有する。環状歯体71の内周には制限部75と、該制限部75に対して180°の位相差で周方向に離間する凹部77とを有する。第1の凸部74及び制限部75の間の隙間は第2の凸部76及び凹部77の間の隙間よりも小さくしてあり、この第2の凸部76と凹部77との間に弾性体73が挾持されている。
【0044】
この弾性体73は断面略C形に成形された板ばねからなり、湾曲方向の端縁が第2の凸部76に当接し、湾曲方向の途中が凹部77の両側面に当接している。弾性体73は撓むことによって環状歯体71及び芯体72を相対回転可能としてある。
【0045】
このように弾性体73は第2の凸部76と凹部77との間に設けられており、第1の凸部74及び制限部75の間には弾性体73が設けられていないため、環状歯体71及び芯体72が相対回転したとき、第1の凸部74及び制限部75が直接係合し、環状歯体71及び芯体72の相対回転量を制限する。換言すれば、環状歯体71及び芯体72が相対回転するときに弾性体73が撓み、該弾性体73の撓み量が最大となるまでの間に第1の凸部74と制限部75とが直接係合し、環状歯体71及び芯体72の相対回転量を制限するとともに、弾性体73の撓み量を制限し、弾性体73が最大撓み量に撓むことを禁止する。
以上のようにウォーム7aが弾性体73を有する構成とする場合、ウォームホイール8は既知の構成とするか、又は、前記した実施の形態の構成とする。
【0046】
尚、本発明の電動式パワーステアリング装置が備える減速歯車機構Aは、ウォーム7である小歯車及びウォームホイール8である大歯車を備えたウォーム歯車である他、平歯の小歯車及び大歯車を備えた平歯車であってもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように第1発明によれば、転舵時とか、路面からのキックバック時等による歯打ち音を低減できるとともに、比較的小さい操舵角で操舵される際の比較的小さい操舵角で操舵されるときの操舵フィーリングを改善でき、しかも、大歯車の芯体及び環状歯体の相対回転量、換言すれば弾性体の撓み量を制限することができるため、弾性体の耐久性を改善することができる。芯体及び環状歯体の相対回転量、換言すれば弾性体の撓み量を制限することができるため、弾性体の耐久性を改善することができる。
【0048】
第2発明によれば、第1及び第2の凸部と、制限部及び凹部との位置関係を容易に設定することができる。
【0049】
第3発明によれば、大歯車の構造を簡素化できるとともに、大歯車の組込作業性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動式パワーステアリング装置の構成を示す断面図である。
【図2】本発明に係る電動式パワーステアリング装置の減速歯車機構部分の構成を示す断面図である。
【図3】本発明に係る電動式パワーステアリング装置のウォームホイールの構成を示す拡大断面図である。
【図4】図3のIV−IV線の断面図である。
【図5】本発明に係る電動式パワーステアリング装置の出力軸の回転角度とバックラッシュ量及び弾性体の撓み量との関係を示す説明図である。
【図6】本発明に係る電動式パワーステアリング装置のウォームホイールの芯体及び環状歯体が相対回転した状態を示す説明図である。
【図7】本発明に係る電動式パワーステアリング装置の他の構成の一部を示す断面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線の断面図である。
【図9】本発明に係る電動式パワーステアリング装置のウォームホイールの軸長方向の一部分に凸部及び凹部を設けた構成を示す要部の断面図である。
【図10】図9のX −X 線の断面図である。
【図11】本発明に係る電動式パワーステアリング装置の他の構成の一部を示す断面図である。
【図12】図11のXII−XII線の断面図である。
【図13】本発明に係る電動式パワーステアリング装置のウォームが弾性体を有する構成を示す断面図である。
【図14】特開2001−334946に記載された電動式パワーステアリング装置が備えるウォームホイール部分の断面図である。
【図15】特開2001−334946に記載された電動式パワーステアリング装置が備えるウォームホイールの断面図である。
【符号の説明】
4 回転軸
6 モータ
7 ウォーム(小歯車)
8 ウォームホイール(大歯車)
80 歯
83 芯体
84 弾性体
84a 嵌合湾曲部
84b 嵌合凸部
85 環状歯体
86 第1の凸部
87 第2の凸部
88 制限部
89 凹部
A 減速歯車機構
【発明の属する技術分野】
本発明は操舵補助用のモータを備えた電動式パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電動式パワーステアリング装置が備える減速歯車機構はその一端が操舵補助用のモータの駆動軸に結合されるウォームと、該ウォームに噛合し、操舵輪に繋がる回転軸に嵌合固定されるウォームホイールとを備えている。
【0003】
このウォームホイールは、例えば特開2001−334946に記載されたウォームホイールを図14、図15で示すように、外周に歯100を有する環状歯体101と、該環状歯体101の内側に挿入された芯体102と、該芯体102の外周面及び環状歯体101の内周面と全面接触して芯体102を環状歯体101に相対回転可能に結合する弾性環103とを備えている。
【0004】
このように構成されたウォームホイールを備える電動式パワーステアリング装置にあっては、転舵時にウォーム及びウォームホイールの噛合部の歯面に加わる衝突エネルギによって弾性環103を撓ませ得るため、該弾性環103によって前記衝突エネルギの一部を吸収することができ、歯打ち音を低減できる。また、比較的小さい操舵角で操舵されるとき、操舵による回転トルクが前記回転軸及び芯体102を介して環状歯体101に伝動されるため、この回転トルクによって前記弾性環103を撓ませることができ、操舵フィーリングの低下を改善することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図14、図15に記載されたウォームホイールにおいて、環状歯体101と芯体102とを結合する弾性環103は、全周に亘って連続し、環状歯体101の内周面及び芯体102の外周面と全面接触しているため、ウォームホイールが回転するとき、弾性環103が最大撓み量撓むことになり、しかも、この弾性環103が撓み/復元を繰り返すことになる。従って、環状歯体101及び芯体102に比べて弾性環103の耐久性が劣っており、改善策が要望されていた。
【0006】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、転舵時の歯打ち音を低減でき、しかも、比較的小さい操舵角で操舵されるときの操舵フィーリングの低下を改善することができるとともに、大歯車が回転するときに撓む弾性体の耐久性を高めることができる電動式パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る電動式パワーステアリング装置は、操舵補助用のモータによって回転される小歯車と、該小歯車に噛合し舵取機構に繋がる大歯車とを備え、前記モータの回転によって操舵補助するようにした電動式パワーステアリング装置において、前記大歯車は、外周に歯を有する環状歯体と、該環状歯体に相対回転可能に挿入された芯体と、該芯体及び環状歯体の相対回転によって撓む弾性体と、前記環状歯体及び芯体の一方に突設された第1の凸部と、該第1の凸部と直接係合することによって前記芯体及び環状歯体の相対回転量を制限する制限部とを備えることを特徴とする。
【0008】
第1発明にあっては、転舵時とか、路面からのキックバック時等に噛合部の歯面に加わる衝突エネルギによって大歯車の弾性体を撓ませ得るため、該弾性体によって前記衝突エネルギの一部を吸収することができ、歯打ち音を低減できる。また、比較的小さい操舵角で操舵されることによって芯体から弾性体を介して環状歯体へ回転トルクが伝動されるとき、弾性体を撓ませつつ操舵の手応え感を得ることができ、比較的小さい操舵角で操舵されるときの操舵フィーリングを改善できる。しかも、第1の凸部と制限部とによって芯体及び環状歯体の相対回転量、換言すれば弾性体の撓み量を制限することができるため、弾性体の耐久性を改善することができる。
【0009】
第2発明に係る電動式パワーステアリング装置は、前記環状歯体の内周及び芯体の外周の一方は前記第1の凸部と、該第1の凸部に対して周方向に離間する第2の凸部とを有し、前記環状歯体の内周及び芯体の外周の他方は前記制限部と、該制限部に対して周方向に離間する凹部とを有し、前記弾性体は前記環状歯体の内周及び芯体の外周の間の隙間に嵌合される嵌合湾曲部と、前記第2の凸部及び凹部の間の隙間に嵌合される嵌合凸部とを有することを特徴とする。
【0010】
第2発明にあっては、第1及び第2の凸部と環状歯体又は芯体とを一体に成形でき、制限部及び凹部と環状歯体又は芯体とを一体に成形することができるため、第1及び第2の凸部と、制限部及び凹部との位置関係を容易に設定することができる。
【0011】
第3発明に係る電動式パワーステアリング装置は、前記芯体は舵取機構に繋がる回転軸であることを特徴とする。
第3発明にあっては、大歯車の芯体を回転軸が兼ねるため、大歯車の構造を簡素化できるとともに、大歯車の組込作業性を向上できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
実施の形態1
図1は本発明に係る電動式パワーステアリング装置の構成を示す断面図、図2は減速歯車機構部分の構成を示す断面図、図3はウォームホイールの構成を示す拡大断面図、図4は図3のIV−IV線の断面図である。
【0013】
この電動式パワーステアリング装置は、上端が舵取りのための操舵輪1に繋がり、下端に筒部2aを有する入力軸2と、前記筒部2a内に挿入されてその上端が前記入力軸2の筒部2aに同軸的に連結され、前記操舵輪1に加わる操舵トルクの作用によって捩れるトーションバー3と、下端が前記トーションバー3の下端に同軸的に連結される出力軸4と、前記トーションバー3の捩れに応じた入力軸2及び出力軸4の相対回転変位量によって前記操舵輪1に加わる操舵トルクを検出するトルクセンサ5と、該トルクセンサ5が検出したトルク等に基づいて駆動される操舵補助用のモータ6と、該モータ6の回転に連動し、該回転を減速して出力軸4に伝動する減速歯車機構Aと、前記トルクセンサ5及び前記減速歯車機構Aが収容されるハウジング10とを備え、このハウジング10に前記モータ6が取付けられている。
【0014】
減速歯車機構Aは、金属材料からなる直円柱部材の外周に螺旋形の歯が一体に設けられたウォーム7と、該ウォーム7に噛合するウォームホイール8とを備えており、ウォーム7の一端が前記モータ6の駆動軸6aに継合されている。
【0015】
ウォームホイール8は、外周に歯80を有する合成樹脂製の大径環部材81と、該大径環部材81の内周に嵌合固定される小径環部材82と、該小径環部材82の内周に挿入され、その中心部に嵌合孔83aを有する芯体83と、該芯体83及び小径環部材82を相対回転可能に結合する弾性体84とを備えており、大径環部材81及び小径環部材82によって環状歯体85が構成されている。小径環部材82の内周には周方向に離間して径方向へ突設された第1の凸部86及び第2の凸部87を有しており、芯体83の外周には周方向に離間して径方向へ凹設された凹形の制限部88及び凹部89とを有する。第1及び第2の凸部86,87と、制限部88及び凹部89とはウォームホイール8の軸長方向両側面にかけて設けられている。
【0016】
小径環部材82及び芯体83は金属材料からなり、第1の凸部86及び第2の凸部87が小径環部材82と一体に成形され、制限部88及び凹部89が芯体83と一体に成形されている。第1の凸部86は2つが180°の位相差で突設されており、第2の凸部87は第1の凸部86,86間に2つが等配されている。制限部88は2つが180°の位相差で凹設されており、凹部89は制限部88,88間に2つが等配されている。小径環部材82及び芯体83の間の第1隙間90と、第2の凸部87及び凹部89の間の第2隙間91とはほぼ等しくしてあり、第1の凸部86及び制限部88の間の第3隙間92は前記第2隙間91よりも小さくしてある。
【0017】
弾性体84はゴム材料からなり、2つの略半円形に成形されている。この弾性体84は前記第1隙間90に嵌合される2つの略半円形の嵌合湾曲部84aと、該嵌合湾曲部84aの中央部で凹面に突設され、前記第2隙間91に嵌合される2つの嵌合凸部84bとを有する。この嵌合凸部84bが第2隙間91に嵌合されることにより、芯体83及び小径環部材82を相対回転可能に結合している。
【0018】
このように弾性体84は第1隙間90及び第2隙間91に嵌合されており、第3隙間92には弾性体84が嵌合されていないため、芯体83及び小径環部材82が相対回転したとき、第1の凸部86が制限部88に直接係合し、芯体83及び小径環部材82の相対回転量を制限する。換言すれば、芯体83及び小径環部材82が相対回転するときに弾性体84が撓み、該弾性体84の撓み量が最大となるまでの間に第1の凸部86と制限部88とが直接係合し、芯体83及び小径環部材82の相対回転量を制限するとともに、弾性体84の撓み量を制限し、弾性体84が最大撓み量に撓むことを禁止する。
【0019】
また、ウォームホイール8は芯体83の中心部に穿設された嵌合孔83aによって出力軸4に嵌合固定されており、該出力軸4が一対の転がり軸受11,12を介してハウジング10内に回転可能に支持されている。そして、ウォーム7及びウォームホイール8の噛合により前記駆動軸6aの回転を減速して出力軸4に伝動し、出力軸4からユニバーサルジョイントを経て例えばラックピニオン式の舵取機構(図示せず)へ伝動するようにしている。尚、出力軸4及びユニバーサルジョイントが回転軸を構成している。
【0020】
また、ウォーム7は出力軸4の軸芯と交叉するように配置され、一対の転がり軸受13,14を介して前記ハウジング10内に支持されている。尚、図1において、15は前記入力軸2をハウジング10に支持するための軸受である。
【0021】
以上のように構成された電動式パワーステアリング装置において、ウォームホイール8は、環状歯体85の小径環部材82と芯体83とが弾性体84によって相対回転可能に結合されているため、転舵時とか、路面からのキックバック時等にウォーム7及びウォームホイール8の歯面に加わる衝突エネルギによってウォームホイール8の弾性体84を撓ませることができ、該弾性体84によって前記衝突エネルギの一部を吸収することができ、歯打ち音を低減できる。
【0022】
図5は出力軸の回転角度とバックラッシュ量及び弾性体の撓み量との関係を示す説明図、図6はウォームホイールの芯体及び環状歯体が相対回転した状態を示す説明図である。
図5に示すように噛合部にバックラッシュ量がある場合で、車両の高速走行時に操舵輪1が比較的小さい操舵角で左又は右方向へ操舵されることによって操舵輪1からウォームホイール8の芯体83、弾性体84を介して環状歯体85へ回転トルクが伝動されるとき、弾性体84を撓ませ得るため、図5の斜線で示すようにバックラッシュ量の領域で弾性体84を撓ませつつ操舵の手応え感を得ることができ、比較的小さい操舵角で操舵されるときの操舵フィーリングを改善できる。
【0023】
しかも、モータ6の回転による操舵補助時等、ウォームホイール8が回転するとき、該ウォームホイール8の弾性体84が撓み、芯体83及び小径環部材82が相対回転することになるが、弾性体84の撓み量が最大となるまでの間に図6で示すように第1の凸部86と制限部88とが直接係合し、芯体83及び小径環部材82の相対回転量が制限されるとともに、弾性体84の撓み量が制限され、弾性体84が最大撓み量に撓むことが禁止される。従って、弾性体84の破損をなくすることができ、弾性体84の耐久性を改善できる。
【0024】
また、ウォームホイール8は、外周に歯80を有する合成樹脂製の大径環部材81と該大径環部材81の内周に嵌合固定された小径環部材82とからなる環状歯体85と、芯体83とが弾性体84で結合されているため、雰囲気温度等によるウォームホイール8の温度上昇、湿度上昇によって環状歯体85の大径環部材81が膨張し、径方向への体積が増加するとき、ウォーム7との噛合によって前記弾性体84を撓ませつつ膨張による体積増加の一部を弾性体84によって吸収することができる。この結果、体積増加による噛合部の噛合い詰まりをなくし得る。
【0025】
尚、以上説明した実施の形態では、ウォームホイール8の環状歯体85を、外周に歯80を有する合成樹脂製の大径環部材81と、該大径環部材81の内周に嵌合固定された金属製の小径環部材82とから成る構成としたが、その他、前記小径環部材82をなくし、大径環部材81からなる構成としてもよい。この場合、大径環部材81からなる環状歯体85と前記芯体83との間に前記第1及び第2の凸部86,87と、制限部88及び凹部89と、前記弾性体84とを設ける。また、ウォームホイール8が大径環部材81及び小径環部材82を有する構成において、大径環部材81及び小径環部材82の間に、前記第1及び第2の凸部86,87と、制限部88及び凹部89と、前記弾性体84とを設けてもよい。
【0026】
実施の形態2
図7は電動式パワーステアリング装置の他の構成の一部を示す断面図、図8は図7のVIII−VIII線の断面図である。
この電動式パワーステアリング装置は、前記芯体83が前記出力軸4と一体に形成されており、出力軸4が芯体83を兼ねるものである。
【0027】
実施の形態2において、出力軸4は金属材料からなり、出力軸4の軸長方向途中に円板形の芯体83が一体に設けられている。
芯体83及び出力軸4の間の第1隙間90は、第2の凸部87及び凹部89の間の第2隙間91よりも大きくしてあり、第1の凸部86及び制限部88の間の第3隙間92は前記第2隙間91よりも小さくしてある。
【0028】
実施の形態2にあっては、金属材料からなる芯体83と出力軸4とを弾性体84で結合することができ、しかも、ウォームホイール8の芯体83を回転軸4が兼ねるため、ウォームホイール8の構造を簡素化できるとともに、ウォームホイール8の組込作業性を向上できる。
その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用効果の説明を省略する。
【0029】
尚、以上説明した実施の形態において、第1及び第2の凸部86,87と、制限部88及び凹部89とはウォームホイール8の軸長方向両側面にかけて設けられているが、その他、第1及び第2の凸部86,87と、制限部88及び凹部89とはウォームホイール8の軸長方向の一部分に設け、残りの部分には設けない構成としてもよい。例えばウォームホイール8の軸長方向一側部に設け、軸長方向他側部に設けない構成としたり、ウォームホイール8の軸長方向中央部に設け、軸長方向両側部に設けない構成としたり、ウォームホイール8の軸長方向両側部に設け、軸長方向中央部に設けない構成としたりする。
【0030】
図9はウォームホイールの軸長方向の一部分に凸部及び凹部を設けた構成を示す要部の断面図、図10は図9のX −X 線の断面図である。
ウォームホイール8の軸長方向の一部分に第1及び第2の凸部86,87と、制限部88及び凹部89とが設けられた構成において、前記弾性体84は、第2の凸部87及び凹部89に対応する部分を実施の形態1、2と同様、嵌合湾曲部84a及び嵌合凸部84bを有する略半円形に形成し、第1及び第2の凸部86,87と、制限部88及び凹部89とが設けられていない部分に対応する部分を、前記略半円形の部分に連なる円形の円形部84cとする。
【0031】
このように弾性体84に円形部84cを設けることにより、前記第1の凸部86及び制限部88によって撓み量が制限された弾性体84の弾性許容領域での体積を増加することができ、弾性体84の耐久性を向上できる。従って、操舵輪1が据切り操作される場合等、弾性体84に加わる回転トルクが増加するときにおいても、弾性体84の肉厚を厚くすることなく、換言すれば、前記第1隙間90、第2隙間91を大きくすることなく対応することができる。
【0032】
以上説明した実施の形態では、第1及び第2の凸部86,87と、制限部88及び凹部89とを設けたが、その他、第2の凸部87及び凹部89をなくし、第1の凸部86及び制限部88だけとしてもよい。
【0033】
実施の形態3
図11は電動式パワーステアリング装置の他の構成の一部を示す断面図、図12は図11のXII−XII線の断面図である。
この電動式パワーステアリング装置は、実施の形態1、2のように環状歯体85のほぼ全内周と芯体83のほぼ全外周との間に弾性体84を介する代わりに、前記第1の凸部及び第1の凹部との間に弾性体93を設けたものである。
【0034】
実施の形態3において、芯体83は出力軸4と一体に形成されており、出力軸4が芯体83を兼ねている。環状歯体85の内周には周方向に離間して径方向へ突設された第1の凸部86を有しており、出力軸4の外周には周方向に離間して径方向へ凹設された凹形の制限部88及び制限部88の両側面に周方向へ凹設された空所94を有している。
【0035】
この空所94と第1の凸部86との間に弾性体93が挾持されている。この弾性体93は断面略Ω形に成形された板ばねからなり、断面略C字形の湾曲部に連なる両端部が第1の凸部86の両側面に当接し、湾曲部の中央部分が空所94の中央部に当接している。弾性体94は湾曲部が撓むことによって環状歯体85及び出力軸4を相対回転可能としてある。
【0036】
第1の凸部86と空所94との間の間隔95は、前記第3隙間92よりも大きくしてあり、間隔95と第3隙間92との寸法差が弾性体93の許容撓み量となり、弾性体93の撓み量が最大となるまでの間に第1の凸部86と制限部88とが係合し、環状歯体83及び出力軸4の相対回転量を制限するとともに、弾性体93の撓み量を制限し、弾性体93が最大撓み量に撓むことを禁止するようにしてある。
【0037】
第1の凸部86、制限部88、空所94及び弾性体93はウォームホイール8の軸長方向両側面にかけて設けられている。ウォームホイール8の両側面には弾性体93が空所94から抜け出るのを防ぐべき抜止板96が小ねじ97によって着脱可能に取付けられている。
【0038】
尚、前記弾性体93は断面略Ω形である他、断面略C字形であってもよく、また、板ばねである他、ゴムであってもよく、弾性体93の形状及び材料は特に制限されない。また、弾性体93を収容すべき空所94は制限部88に設ける他、第1の凸部86に設けてもよい。
【0039】
実施の形態3にあっては、第2の凸部87及び凹部89を省略することができるとともに、実施の形態1、2に比べて弾性体93を小形にでき、コストの低減を図ることができる。
その他の構成及び作用は実施の形態1、2と同様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用効果の説明を省略する。
【0040】
以上説明した実施の形態では、第1の凸部86及び制限部88を環状歯体85の回転方向に離間して複数有する構成としたが、その他、第1の凸部86及び制限部88はそれぞれが1つである構成としてもよい。また、環状歯体85側に第1の凸部86を設け、芯体83(出力軸4)に制限部88を設けたが、その他、環状歯体85側に制限部88を設け、芯体83(出力軸4)に第1の凸部86を設けた構成としてもよい。
【0041】
また、以上説明した実施の形態ではウォームホイール8が弾性体84,93を有する構成としたが、その他、前記した弾性体84,93と同様の弾性体をウォーム7が有する構成としてもよい。
【0042】
図13はウォームが弾性体を有する構成を示す断面図である。図13のウォーム7aは外周に歯を有する環状歯体71と、該環状歯体71に相対回転可能に挿入された直円柱形の芯体72と、該芯体72及び環状歯体71の相対回転によって撓む弾性体73と、芯体72の外周に突設された第1の凸部74と、環状歯体71の内周に凹設され、第1の凸部74と直接係合することによって芯体72及び環状歯体71の相対回転量を制限する凹形の制限部75とを備える。
【0043】
環状歯体71及び芯体72は金属材料からなる。芯体72の外周には第1の凸部74と、第1の凸部74に対して180°の位相差で周方向に離間する第2の凸部76とを有する。環状歯体71の内周には制限部75と、該制限部75に対して180°の位相差で周方向に離間する凹部77とを有する。第1の凸部74及び制限部75の間の隙間は第2の凸部76及び凹部77の間の隙間よりも小さくしてあり、この第2の凸部76と凹部77との間に弾性体73が挾持されている。
【0044】
この弾性体73は断面略C形に成形された板ばねからなり、湾曲方向の端縁が第2の凸部76に当接し、湾曲方向の途中が凹部77の両側面に当接している。弾性体73は撓むことによって環状歯体71及び芯体72を相対回転可能としてある。
【0045】
このように弾性体73は第2の凸部76と凹部77との間に設けられており、第1の凸部74及び制限部75の間には弾性体73が設けられていないため、環状歯体71及び芯体72が相対回転したとき、第1の凸部74及び制限部75が直接係合し、環状歯体71及び芯体72の相対回転量を制限する。換言すれば、環状歯体71及び芯体72が相対回転するときに弾性体73が撓み、該弾性体73の撓み量が最大となるまでの間に第1の凸部74と制限部75とが直接係合し、環状歯体71及び芯体72の相対回転量を制限するとともに、弾性体73の撓み量を制限し、弾性体73が最大撓み量に撓むことを禁止する。
以上のようにウォーム7aが弾性体73を有する構成とする場合、ウォームホイール8は既知の構成とするか、又は、前記した実施の形態の構成とする。
【0046】
尚、本発明の電動式パワーステアリング装置が備える減速歯車機構Aは、ウォーム7である小歯車及びウォームホイール8である大歯車を備えたウォーム歯車である他、平歯の小歯車及び大歯車を備えた平歯車であってもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上詳述したように第1発明によれば、転舵時とか、路面からのキックバック時等による歯打ち音を低減できるとともに、比較的小さい操舵角で操舵される際の比較的小さい操舵角で操舵されるときの操舵フィーリングを改善でき、しかも、大歯車の芯体及び環状歯体の相対回転量、換言すれば弾性体の撓み量を制限することができるため、弾性体の耐久性を改善することができる。芯体及び環状歯体の相対回転量、換言すれば弾性体の撓み量を制限することができるため、弾性体の耐久性を改善することができる。
【0048】
第2発明によれば、第1及び第2の凸部と、制限部及び凹部との位置関係を容易に設定することができる。
【0049】
第3発明によれば、大歯車の構造を簡素化できるとともに、大歯車の組込作業性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動式パワーステアリング装置の構成を示す断面図である。
【図2】本発明に係る電動式パワーステアリング装置の減速歯車機構部分の構成を示す断面図である。
【図3】本発明に係る電動式パワーステアリング装置のウォームホイールの構成を示す拡大断面図である。
【図4】図3のIV−IV線の断面図である。
【図5】本発明に係る電動式パワーステアリング装置の出力軸の回転角度とバックラッシュ量及び弾性体の撓み量との関係を示す説明図である。
【図6】本発明に係る電動式パワーステアリング装置のウォームホイールの芯体及び環状歯体が相対回転した状態を示す説明図である。
【図7】本発明に係る電動式パワーステアリング装置の他の構成の一部を示す断面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線の断面図である。
【図9】本発明に係る電動式パワーステアリング装置のウォームホイールの軸長方向の一部分に凸部及び凹部を設けた構成を示す要部の断面図である。
【図10】図9のX −X 線の断面図である。
【図11】本発明に係る電動式パワーステアリング装置の他の構成の一部を示す断面図である。
【図12】図11のXII−XII線の断面図である。
【図13】本発明に係る電動式パワーステアリング装置のウォームが弾性体を有する構成を示す断面図である。
【図14】特開2001−334946に記載された電動式パワーステアリング装置が備えるウォームホイール部分の断面図である。
【図15】特開2001−334946に記載された電動式パワーステアリング装置が備えるウォームホイールの断面図である。
【符号の説明】
4 回転軸
6 モータ
7 ウォーム(小歯車)
8 ウォームホイール(大歯車)
80 歯
83 芯体
84 弾性体
84a 嵌合湾曲部
84b 嵌合凸部
85 環状歯体
86 第1の凸部
87 第2の凸部
88 制限部
89 凹部
A 減速歯車機構
Claims (3)
- 操舵補助用のモータによって回転される小歯車と、該小歯車に噛合し舵取機構に繋がる大歯車とを備え、前記モータの回転によって操舵補助するようにした電動式パワーステアリング装置において、前記大歯車は、外周に歯を有する環状歯体と、該環状歯体に相対回転可能に挿入された芯体と、該芯体及び環状歯体の相対回転によって撓む弾性体と、前記環状歯体及び芯体の一方に突設された第1の凸部と、該第1の凸部と直接係合することによって前記芯体及び環状歯体の相対回転量を制限する制限部とを備えることを特徴とする電動式パワーステアリング装置。
- 前記環状歯体の内周及び芯体の外周の一方は前記第1の凸部と、該第1の凸部に対して周方向に離間する第2の凸部とを有し、前記環状歯体の内周及び芯体の外周の他方は前記制限部と、該制限部に対して周方向に離間する凹部とを有し、前記弾性体は前記環状歯体の内周及び芯体の外周の間の隙間に嵌合される嵌合湾曲部と、前記第2の凸部及び凹部の間の隙間に嵌合される嵌合凸部とを有する請求項1記載の電動式パワーステアリング装置。
- 前記芯体は舵取機構に繋がる回転軸である請求項1又は2記載の電動式パワーステアリング装置。
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