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JP2007186021A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置 Download PDF

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JP2007186021A
JP2007186021A JP2006004162A JP2006004162A JP2007186021A JP 2007186021 A JP2007186021 A JP 2007186021A JP 2006004162 A JP2006004162 A JP 2006004162A JP 2006004162 A JP2006004162 A JP 2006004162A JP 2007186021 A JP2007186021 A JP 2007186021A
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power steering
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Noriyuki Hachiman
紀之 八幡
Arata Kikuchi
新 菊地
Hiroyuki Shimoide
裕之 下出
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JTEKT Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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Abstract

【課題】ウォーム軸の回転トルクのバラツキおよび騒音を低減することができる電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】電動パワーステアリング装置は、減速機19としてのウォーム軸20およびウォームホイール21を備え、ウォーム軸20は、第1および第2の端部22,23のそれぞれに対応する第1および第2の軸受29,30を介してハウジング19aに回転自在に支持されている。また、ウォーム軸20の第1の端部22は、継手27を介して電動モータ18の回転軸28に連結されている。継手27の内部には、ウォーム軸20を介して第1の軸受29に予圧を与える弾性部材38が設けられ、回転軸28の突起28aを弾性部材38の嵌合孔38aに嵌合することにより、回転軸28に対する弾性部材38の傾斜が防止されている。
【選択図】図2

Description

この発明は、電動モータにより操舵補助力を発生する電動パワーステアリング装置に関するものである。
車両用の電動パワーステアリング装置(EPS:Electric Power Steering System)には、操舵補助用の電動モータと、電動モータの出力を増幅する減速機とを備えるものがある。例えばコラム型EPSでは、減速機としてのウォーム軸およびウォーム軸に噛み合うウォームホイールが備えられている。このウォーム軸およびウォームホイールが、電動モータの出力軸の回転を減速することで、電動モータの出力を増幅している。そして、増幅された電動モータの出力を舵取り機構に伝達することで、ステアリング操作をトルクアシストしている。
また、上記コラム型EPSは、ウォーム軸およびウォームホイールを収容するハウジングと、ウォーム軸の第1および第2の端部にそれぞれ配置された第1および第2の転がり軸受とを有する。ウォーム軸は、第1および第2の転がり軸受を介してハウジングに回転自在に支持されている。また、ウォーム軸の第1の端部は、継手を介して電動モータの回転軸に連結されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−145083号公報
しかしながら、特許文献1記載の発明では、例えば悪路等を走行して車体が振動した場合に、第1の転がり軸受の内部隙間に起因した騒音が発生する場合がある。
そこで、本願発明者は、上記継手の内部に弾性部材を介在させて、ウォーム軸を介して第1の転がり軸受に軸方向の予圧を与え、第1の転がり軸受の内部隙間を除去した。
ところが、上述の構造では、電動モータの回転軸に対する弾性部材の傾き等が生じ、この弾性部材の傾き等に起因してウォーム軸の回転トルクにバラツキが発生することがあった。
この発明は、かかる背景のもとになされたものであり、ウォーム軸の回転トルクのバラツキおよび騒音を低減することができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、操舵補助用の電動モータ(18)の動力を舵取り機構(A)に伝達するための伝達機構(19)を備え、この伝達機構は、第1および第2の端部(22,23)を有する駆動ギヤ(20)と、駆動ギヤに噛み合う従動ギヤ(21)とを含む電動パワーステアリング装置において、上記駆動ギヤの第1および第2の端部をそれぞれ回転自在に支持する第1および第2の軸受(29,30)と、上記電動モータの回転軸(28)と駆動ギヤの第1の端部とをトルク伝達可能に連結する継手(27)と、上記回転軸と駆動ギヤの第1の端部との間に介在し、駆動ギヤを介して第1の軸受に軸方向(X1)の予圧を与える軸受予圧用弾性部材(38)とを備え、上記軸受予圧用弾性部材は、電動モータの回転軸と嵌合する嵌合部(38a)を有することを特徴とする電動パワーステアリング装置(1)である。
本発明によれば、軸受予圧用弾性部材によって第1の軸受の内部隙間を除去することにより、騒音を低減することができる。また、軸受予圧用弾性部材を電動モータの回転軸に嵌合させてあるので、回転軸に対する軸受予圧用弾性部材の傾斜等を防止でき、その結果、傾斜等に起因する伝達トルクの変動を抑制することができる。
また、本発明において、上記電動モータの回転軸は突起(28a)を有し、上記軸受予圧用弾性部材の嵌合部は、回転軸の上記突起が嵌合された嵌合孔(38a)を含む場合がある。この場合、回転軸の突起を軸受予圧用弾性部材の嵌合孔に嵌合するだけでよいので組み付け性がよい。
また、本発明は、上記伝達機構を収容するハウジング(19a)を備え、上記第1の軸受は、駆動ギヤと軸方向に一体移動可能な内輪(29b)と、上記ハウジングによって軸方向移動が規制された外輪(29a)と、内輪および外輪の間に介在する転動体(29c)とを含む場合がある。この場合、軸受予圧用弾性部材が、第1の軸受に軸方向の予圧を与えることにより、第1の軸受の内部隙間を除去することができる。
また、本発明は、上記伝達機構を収容するハウジングと、ハウジングに設けられ、上記第2の軸受を、両ギヤの中心間距離(D1)が長短する方向(Y1,Y2)に偏倚可能に支持する支持孔(37)と、上記第2の軸受を介して、上記中心間距離が短縮する方向に付勢することにより、両ギヤ間のバックラッシを除去するバックラッシ除去用付勢部材(36)とを備える場合がある。この場合、バックラッシ除去用付勢部材が両ギヤ間のバックラッシを除去することにより、騒音の発生を防止することができる。
また、本発明において、上記継手は、上記回転軸および駆動ギヤの第1の端部にそれぞれ一体回転可能に連結された第1および第2の部材(39,40)と、第1および第2の部材をトルク伝達可能に連結するトルク伝達用付勢部材(41)とを含み、上記軸受予圧用弾性部材の少なくとも一部が、トルク伝達用付勢部材内に収容されている場合がある。この場合、電動パワーステアリング装置の省スペース化を図ることができる。
なお、上記において、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施形態の電動パワーステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結されるステアリングシャフト3と、中間軸4を介してステアリングシャフト3と連結されるピニオン軸5と、ピニオン軸5に形成されたピニオン6に噛み合うラック7を有し、自動車の左右方向に延びる転舵軸としてのラックバー8とを備える。ピニオン軸5およびラックバー8により舵取り機構としてのラックアンドピニオン機構Aが構成されている。
ステアリングシャフト3は、操舵部材2に連なる入力軸9と、ピニオン軸5に連なる出力軸10とに分割されている。これら入力軸9および出力軸10はトーションバー11を介して同一軸線上で相対回転可能に連結されている。
ラックバー8は、図示しない複数の軸受を介して直線往復自在にハウジング12に支持されている。ラックバー8の両端部はハウジング12の両側へ突出し、各端部にはそれぞれタイロッド13およびナックルアーム(図示せず)を介して操向輪14が連結されている。
操舵部材2を操作することによりステアリングシャフト3が回転する。このステアリングシャフト3の回転は、ピニオン6およびラック7を介してラックバー8の軸方向への直線往復運動に変換される。これにより、操向輪14の転舵が達成される。
また、操舵部材2に与えられる操舵トルクは、入力軸9および出力軸10間の相対回転変位量に基づいて、ステアリングシャフト3の近傍に設けられたトルクセンサ15が検出する。トルクセンサ15が検出したトルク値は、ECU16(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)に与えられる。ECU16は、トルク値や図示しない車速センサから与えられる車速等に基づいて、駆動回路17を介して操舵補助用の電動モータ18を駆動制御する。
電動モータ18の回転駆動力は、減速機19により増幅されて、ステアリングシャフト3の出力軸10に伝達され、さらに、ピニオン軸5を介してラックバー8の直線往復運動に変換される。これにより操舵が補助される。
図2は、図1の電動パワーステアリング装置1に備えられた減速機19およびその近傍の構成を示す断面図である。図2を参照して、減速機19は、電動モータ18により回転駆動される駆動ギヤとしてのウォーム軸20と、このウォーム軸20に噛み合う従動ギヤとしてのウォームホイール21とを備える。
ウォーム軸20は、第1の端部22および第2の端部23を有し、第1の端部22および第2の端部23の間である中間部24に、ウォーム240が形成されている。第1の端部22および第2の端部23は、ウォーム240よりも小径にされている。また、第1の端部22は、後述する第1の軸受29によって支持された被支持部25および被支持部25から同軸的に延びる連結部26を含む。中間部24と被支持部25との間には、環状の位置決め段部24aが形成されている。連結部26は被支持部25よりも小径であり、継手27を介して電動モータ18の回転軸28と同軸上にトルク伝達可能に連結されている。これにより、電動モータ18の出力が、ウォーム軸20に伝達される。
ウォームホイール21は、出力軸10に一体回転可能に結合された環状の芯金21aと、芯金21aの周囲を取り囲み、外周に歯が形成された合成樹脂部材21bとを備える。芯金21aは、例えば合成樹脂部材21bの樹脂成形時に金型内にインサートされる。芯金21aは、ステアリングシャフト3の出力軸10に、例えば圧入によって嵌め合わされ、連結されている。これにより、ウォームホイール21は、出力軸10に対して一体回転可能に且つ軸方向移動不能にされている。これらウォーム軸20およびウォームホイール21は、ハウジング19a内に収容されている。
ウォーム軸20の第1の端部22の被支持部25は、ハウジング19aに保持された第1の軸受29によって支持されている。一方、ウォーム軸20の第2の端部23は、ハウジング19aに保持された第2の軸受30によって支持されている。第1および第2の軸受29,30としては、例えばラジアル玉軸受等の転がり軸受が用いられている。第1の軸受29は、外輪29a、内輪29bおよび転動体29cを有している。また、第2の軸受30は、外輪30a、内輪30bおよび転動体30cを有している。
第1の軸受29の内輪29bは、被支持部25の外周に一体回転可能に、且つウォーム軸20の軸方向X1に一体移動可能に嵌め合わされ、外輪29aはハウジング19aに形成された第1の支持孔33に回転不能に保持されている。また、内輪29bは、継手27の後述する第2の部材40と上記環状の位置決め段部24aとによって軸方向X1に挟持されている。外輪29aは、第1の支持孔33の底に形成された環状の段部33aと、第1の支持孔33の入口の環状溝33bに保持された弓型の止め輪34とによって、軸方向X1に挟持されている。また、止め輪34とこれに対向する外輪29aの端面との間には、外輪29aの端面を受ける弾性体35が介在しており、弾性体35は、止め輪34の端面に接着されている。外輪29aは、弾性体35によって軸方向X1に弾性的に支持されている。
第2の軸受30の内輪30bは、第2の端部23の外周に一体回転可能に、且つ軸方向X1に一体移動可能に嵌め合わされ、外輪30aは、弾性を有する付勢部材36を介して、ハウジング19aに形成された第2の支持孔37に支持されている。付勢部材36は、ウォーム軸20およびウォームホイール21間のバックラッシを除去するためのバックラッシ除去用付勢部材として機能する。また、内輪30bの電動モータ18側の一端は、ウォーム軸20の第2の端部23および中間部24間に形成された環状の位置決め段部24bによってウォーム軸20の軸方向X1に位置決めされている。外輪30aの電動モータ18と反対側の一端は、付勢部材36に形成された受け部36aによって軸方向X1に受けられている。
次に、ウォーム軸20の第2の端部23の支持状態について説明する。
図3は、図2のIII−III線に沿う断面図であり、図4は、図3においてウォーム軸20および第2の軸受30が付勢部材36に装着されていない状態を示す断面図である。
図2および図3を参照して、ウォーム軸20の第2の端部23は、第2の端部23に嵌め合わされた第2の軸受30および付勢部材36を介して、第2の支持孔37に支持されている。
ハウジング19aの第2の支持孔37は、円孔からなり、第1の支持孔33と同一軸線上に配置されている。また、第2の支持孔37の内周面の一部には、凹部37aが形成されている。
バックラッシ除去用の付勢部材36は、筒状部360と、筒状部360の一端を閉塞する端壁361と、端壁361から径方向外方へ延びる環状のフランジ362とを備える。
付勢部材36の筒状部360が第2の支持孔37に弾力的に嵌め合わされるとともに、付勢部材36のフランジ362が第2の支持孔37の開口部の縁部37bに当接しており、これにより、第2の支持孔37の密封性が確保されている。すなわち、付勢部材36は、第2の支持孔37のための封止部材としても機能している。
付勢部材36の筒状部360が第2の支持孔37に嵌め合わされ且つ第2の軸受30が筒状部360に装着されていない状態では、図4に示すように、筒状部360の外周面および内周面は、ともに円筒面からなり、互いに偏心している。具体的には、筒状部360の内周面のなす円筒面の中心軸線C1は、筒状部360の外周面のなす円筒面の中心軸線C2(第2の支持孔37の中心軸線と一致)から、ウォーム軸20およびウォームホイール21の中心間距離D1が短くなる方向Y2に所定距離dだけオフセットされている。
したがって、ウォーム軸20の第2の端部23を支持した第2の軸受30が、筒状部360に嵌め合わされたときには、図3に示すように、筒状部360は、ウォームホイール21側とは反対側の略半周部分363が弾性的に圧縮され、筒状部360のウォームホイール21側の略半周部分364の内周面と第2の軸受30の外輪30aとの間には、隙間が形成されている。
これにより、筒状部360の弾性的に圧縮された部分が、第2の軸受30を介してウォーム軸20の第2の端部23をウォームホイール21側(すなわち、ウォーム軸20とウォームホイール21の中心間距離D1が短くなる方向Y2)に弾性的に付勢し、ウォーム軸20およびウォームホイール21間のバックラッシが除去される。
また、付勢部材36の筒状部360は、筒状部360の外周面の周方向の一部を径方向外方に膨出させることによって、筒状部360の上記一部が他の部分よりも厚肉にされており、この厚肉の部分が第2の支持孔37の凹部37aに嵌め合わされている。すなわち、第2の軸受30によって最も弾性圧縮される筒状部360の上記一部が他の部分よりも厚肉にされている。これにより、弾性変形による付勢部材36のへたりを防ぎ、付勢部材36の耐久性を向上させている。また、付勢部材36の筒状部360が外輪30aの外周を取り囲むように配置されているので、外輪30aと第2の支持孔37とが金属接触して打音が発生することを防ぐことができる。
続いて、電動モータ18の回転軸28とウォーム軸20の第1の端部22との連結について説明する。
図5は、図2のIV−IV線に沿う断面図であり、図6は、継手27の分解斜視図である。まず、図2を参照して、電動モータ18の回転軸28とウォーム軸20の第1の端部22とは、継手27を介して動力伝達可能に連結されている。また、継手27の内部には、ウォーム軸20を介して第1の軸受29に軸方向X1の予圧を与える弾性部材38が配置されている。
継手27は、電動モータ18の回転軸28に一体回転可能に連結された第1の部材39と、ウォーム軸20の第1の端部22の連結部26に一体回転可能に連結された第2の部材40と、第1および第2の部材39,40の間に介在し、第1の部材39から第2の部材40にトルクを伝達するトルク伝達部材41とを備える。
図6を参照して、第1の部材39は、例えば金属で形成されており、環状の第1の主体部42と、第1の主体部42の軸方向の一端面から突出形成された複数の第1の係合突起43とを有する。第1の主体部42には、電動モータ18の回転軸28を嵌合させるための第1の嵌合孔44が形成されており、第1の係合突起43は、第1の主体部42の周方向に等間隔に配置されている。また、第1の係合突起43は、第1の主体部42の周方向に対向する一対のトルク伝達面45を有する。
第2の部材40は、例えば金属で形成されており、環状の第2の主体部46と、第2の主体部46の軸方向の一端面から突出形成された複数の第2の係合突起47とを有する。第2の主体部46には、ウォーム軸20の第1の端部22の連結部26を嵌合させるための第2の嵌合孔48が形成されており、第2の係合突起47は、第2の主体部46の周方向に等間隔に配置されている。また、第2の係合突起47は、第2の主体部46の周方向に対向する一対のトルク伝達面49を有する。
トルク伝達部材41は、例えば合成ゴムや合成樹脂で形成されており、環状の主体部50と、主体部50の周面から放射状に延びる複数の係合腕51とを有する。複数の係合腕51は、主体部50の周方向に等間隔に配置されており、各係合腕51は、主体部50の周方向に対向する一対のトルク伝達面52を有している。
第1の部材39、第2の部材40およびトルク伝達部材41は、図5に示すように、第1の係合突起43、第2の係合突起47および係合腕51がそれぞれ噛み合うように組み立てられている。具体的には、第1の係合突起43および第2の係合突起47が、係合腕51を周方向に挟んで噛み合わされている。また、第1の部材39のトルク伝達面45および第2の部材40のトルク伝達面49は、トルク伝達部材41のトルク伝達面52とそれぞれ当接されている。これにより、電動モータ18の出力が、継手27を介して、ウォーム軸20に伝達されている。
弾性部材38は、例えば、合成ゴムや合成樹脂によって円筒状に形成されており、電動モータ18の回転軸28に形成された突起28aが嵌合される嵌合孔38aを有する。突起28aは、回転軸28の一端から軸方向X1に突出しており、回転軸28と同軸にされている。突起28aは、例えば圧入により、嵌合孔38aに嵌合されている。これにより、弾性部材38は、回転軸28に対して傾斜しないようにされている。すなわち、回転軸28および弾性部材38の同軸度が保たれている。
また、弾性部材38の一部は、トルク伝達部材41の内周に収容されている。さらに、弾性部材38は、第1および第2の部材39,40間で弾性圧縮された状態で介在している。この弾性部材38の弾性圧縮による反力は、第2の部材40およびウォーム軸20を介して、第1の軸受29に伝達され、第1の軸受29に軸方向X1の予圧が与えられている。これにより、第1の軸受29の内部隙間が除去されている。
以上のように、この実施形態によれば、弾性部材38によって第2の部材40およびウォーム軸20を介して第1の軸受29に軸方向X1の予圧を与えて、第1の軸受29の内部隙間を除去している。これにより、第1の軸受29の内部隙間に起因する騒音を低減することができる。また、弾性部材38を電動モータ18の回転軸28に嵌合させてあるので、回転軸28の軸線に対して弾性部材38の軸線が傾斜することを防止でき、その結果、傾斜に起因する伝達トルクの変動を抑制することができる。
また、付勢部材36によって、ウォーム軸20をウォームホイール21側に付勢することにより、ウォーム軸20およびウォームホイール21の噛み合い部のバックラッシを除去し、騒音の発生を防止することができる。さらに、第2の軸受30の外輪30aの外周は、付勢部材36の筒状部360によって取り囲まれているので、外輪30aと第2の支持孔37とが金属接触して打音が発生することを防ぐことができる。すなわち、単一の部材によって、バックラッシの除去と、打音の発生の防止とを行うことができる。
図7は、本発明の別の実施形態の減速機19およびその近傍の構成を示す断面図である。この図7において、前述の図2〜図6に示された各部と同等の構成部分については、図2〜図6と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
図7を参照して、本実施の形態が上述の実施形態と主に相違するのは、第1の軸受29の内輪29bの端面とウォーム軸20の環状段部24aとの間に、弾性を有する第1の支持部材31が介在し、第2の軸受30の内輪30bの端面とウォーム軸20の環状段部24bとの間に、弾性を有する第2の支持部材32が介在していることにある。第1および第2の支持部材31,32は、それぞれ、ウォーム軸20の第1および第2の端部22,23に嵌合された環状の弾性部材によって構成されている。ウォーム軸20は、第1および第2の支持部材31,32によって、それぞれ軸方向X1の対応する方向に弾性的に付勢されている。すなわち、ウォーム軸20は、軸方向X1に弾性支持されている。また、第1および第2の軸受29,30としては、例えばアンギュラ玉軸受が用いられている。
この実施形態によれば、上述の実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、第1および第2の支持部材31,32によってウォーム軸20を軸方向X1に弾性支持するとともに、第1および第2の軸受29,30として軸方向X1の剛性が高いアンギュラ玉軸受を用いたので、ウォーム軸20の軸方向X1の変化に対して支持荷重がリニアに変化するようにでき、これにより、軸方向X1に関して安定した弾性支持特性を得ることができる。
なお、第1および第2の軸受29,30としては、アンギュラ玉軸受だけでなく、4点接触玉軸受や円錐ころ軸受であってもよい。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。例えば、上述の実施形態では、弾性部材38の嵌合孔38aに回転軸28の突起28aが嵌合する例について説明したが、弾性部材38に突起を形成し、回転軸28に嵌合孔を形成して、それらを嵌合させてもよい。すなわち、回転軸28および弾性部材38は、弾性部材38が回転軸28に対して傾斜しないように連結されていればよい。
また、上述の実施形態では、弾性部材38の一部が、トルク伝達部材41の内周に収容されている例について説明したが、弾性部材38の全部が、トルク伝達部材41の内周に収容されていてもよい。
本発明の一実施形態の電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図である。 図1の電動パワーステアリング装置に備えられた減速機およびその近傍の構成を示す断面図である。 図2のIII−III線に沿う断面図である。 図3においてウォーム軸および第2の軸受が付勢部材に装着されていない状態を示す断面図である。 図2のIV−IV線に沿う断面図である。 継手の分解斜視図である。 本発明の別の実施形態の減速機およびその近傍の構成を示す断面図である。
符号の説明
1・・・電動パワーステアリング装置、18・・・電動モータ、19・・・減速機(伝達機構)、19a・・・ハウジング、20・・・ウォーム軸(駆動ギヤ)、21・・・ウォームホイール(従動ギヤ)、22・・・第1の端部、23・・・第2の端部、27・・・継手、28・・・回転軸、29・・・第1の軸受、30・・・第2の軸受、28a・・・突起、29a・・・外輪(第1の軸受の外輪)、29b・・・内輪(第1の軸受の内輪)、29c・・・転動体(第1の軸受の転動体)、36・・・付勢部材(バックラッシ除去用付勢部材)、37・・・第2の支持孔(支持孔)、38・・・弾性部材(軸受予圧用弾性部材)、38a・・・嵌合孔(嵌合部)、39・・・第1の部材、40・・・第2の部材、41・・・トルク伝達部材(トルク伝達用付勢部材)、A・・・ラックアンドピニオン機構(舵取り機構)、D1・・・中心間距離、X1・・・軸方向、Y1,Y2・・・長短する方向

Claims (5)

  1. 操舵補助用の電動モータの動力を舵取り機構に伝達するための伝達機構を備え、
    この伝達機構は、第1および第2の端部を有する駆動ギヤと、駆動ギヤに噛み合う従動ギヤとを含む電動パワーステアリング装置において、
    上記駆動ギヤの第1および第2の端部をそれぞれ回転自在に支持する第1および第2の軸受と、
    上記電動モータの回転軸と駆動ギヤの第1の端部とをトルク伝達可能に連結する継手と、
    上記回転軸と駆動ギヤの第1の端部との間に介在し、駆動ギヤを介して第1の軸受に軸方向の予圧を与える軸受予圧用弾性部材とを備え、
    上記軸受予圧用弾性部材は、電動モータの回転軸と嵌合する嵌合部を有することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 請求項1において、上記電動モータの回転軸は突起を有し、上記軸受予圧用弾性部材の嵌合部は、回転軸の上記突起が嵌合された嵌合孔を含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 請求項1または2において、上記伝達機構を収容するハウジングを備え、
    上記第1の軸受は、駆動ギヤと軸方向に一体移動可能な内輪と、上記ハウジングによって軸方向移動が規制された外輪と、内輪および外輪の間に介在する転動体とを含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  4. 請求項1〜3において、上記伝達機構を収容するハウジングと、
    ハウジングに設けられ、上記第2の軸受を、両ギヤの中心間距離が長短する方向に偏倚可能に支持する支持孔と、
    上記第2の軸受を介して、上記中心間距離が短縮する方向に付勢することにより、両ギヤ間のバックラッシを除去するバックラッシ除去用付勢部材とを備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  5. 請求項1〜4において、上記継手は、上記回転軸および駆動ギヤの第1の端部にそれぞれ一体回転可能に連結された第1および第2の部材と、第1および第2の部材をトルク伝達可能に連結するトルク伝達用付勢部材とを含み、
    上記軸受予圧用弾性部材の少なくとも一部が、トルク伝達用付勢部材内に収容されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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