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JP2004034093A - Method for producing steering head - Google Patents

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JP2004034093A
JP2004034093A JP2002194781A JP2002194781A JP2004034093A JP 2004034093 A JP2004034093 A JP 2004034093A JP 2002194781 A JP2002194781 A JP 2002194781A JP 2002194781 A JP2002194781 A JP 2002194781A JP 2004034093 A JP2004034093 A JP 2004034093A
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小屋 栄太郎
Toshimitsu Suzuki
鈴木 都志充
Takeo Yokoyama
横山 健男
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To restrain the complication of a sand core shape when a steering head is cast and to improve the productivity of the steering head and reduce production cost by making unnecessary the removing process of core sand etc., on the wall surface of a second hollow part into which a steering shaft rotatively supported on the steering head is inserted. <P>SOLUTION: The steering head for turnably supporting the steering shaft of a steering mechanism for supporting a front wheel in a motorcycle is produced by die casting wherein molten metal is poured into a cavity 60 formed of a mold 50 provided with a sand core 51 for forming a first hollow part and a metallic core 52 for forming a through-hole for inserting the steering shaft. The metallic core 52 is composed of a first core pin 52a and a second core pin 52b which can be pulled out from the mold in the mutually reverse directions in the center axis direction A of the through-hole. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動二輪車の車体フレームを構成するステアリングヘッドを鋳造により製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動二輪車の前輪を支持するステアリング機構のステアリング軸を支持するステアリングヘッドとして、例えば特許第3,118,286号公報に開示されたものがある。このステアリングヘッドは、上板と下板と該上板および該下板の全周囲を覆う側板とでほぼ三角柱状をなすように鋳造された中空部材であり、その前部には、該前部を上下方向に貫通するシャフト穴が形成され、さらにシャフト穴の上下の各開口部を囲んで上下の軸受部が形成される。そして、該シャフト穴に挿通されるステアリング軸は、前記軸受部に装着される軸受を介して軸受を介してステアリングヘッドに回動可能に支持される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来技術のステアリングヘッドでは、シャフト穴は、ステアリングヘッド内において上下の軸受部の間で周囲に開放されていて、中空部材からなるステアリングヘッドの内部空間(中空部に相当)が全体として連続する1つの空間を構成している。通常、このようなステアリングヘッドを金型鋳造の一種であって溶湯の重量による圧力だけで鋳造する重力鋳造により成形する場合、シャフト穴を含む前記内部空間は砂中子により形成される。砂中子を使用した場合、鋳造後に前記内部空間を形成する壁面には中子砂が付着するため、付着した砂を除去する除去作業、例えばショットブラスト、エアブラストまたはハイドロブラスト等が施される。
【0004】
しかしながら、前記内部空間が複雑な形状であるときは、ステアリングヘッドに付着した砂を完全に除去することは極めて困難である。また、砂中子の表面に離型剤からなるコーティング剤を施して砂の除去を容易にする試みもあるが、その場合にはステアリングヘッドに付着したコーティング剤を除去することが困難になる。特に、砂中子を有する鋳型により形成されるキャビティに高圧の溶湯が射出されるダイカストでステアリングヘッドが製造される場合には、ステアリングヘッドに付着した砂やコーティング剤の除去は一層困難になる。
【0005】
さらに、ステアリングヘッドに対して回動するステアリング軸が挿通されるシャフト穴では、シャフト穴を形成する壁面に中子砂やコーティング剤が付着したまま残っていると、ステアリング軸が支持されたステアリングヘッドの使用中に、該壁面から離脱した砂やコーティング剤が、ステアリング軸の支持部に噛み込まれて、ステアリング軸の円滑な回動が妨げられる虞がある。そのため、シャフト穴の壁面に付着している砂やコーティング剤を完全に除去する必要があり、その除去工程により、ステアリングヘッドの生産工程が多くなり、製造コストが高くなる。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、請求項1および請求項2記載の発明は、ステアリングヘッドを鋳造するにあたり、砂中子の形状が複雑化することを抑制すると共に、ステアリングヘッドに回動可能に支持されるステアリング軸が挿通される第2中空部の壁面での中子砂等の除去工程を不要として、ステアリングヘッドの生産性を向上させ、製造コストの削減をすることを目的とする。そして、請求項2記載の発明は、さらに、金属中子による第2中空部の形成を容易にすると共に、ステアリングヘッドを小型軽量化することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
請求項1記載の発明は、自動二輪車の前輪を支持するステアリング機構のステアリング軸を回動可能に支持するステアリングヘッドを、鋳型により形成されるキャビティ内に溶湯を注入することにより製造するステアリングヘッドの製造方法において、前記ステアリングヘッドには、前記ステアリングヘッドを軽量化するための第1中空部と、前記ステアリング軸が挿通される貫通孔からなる第2中空部とが形成され、前記鋳型は、前記第1中空部を形成する砂中子と、前記第2中空部を形成する金属中子とを有するステアリングヘッドの製造方法である。
【0008】
これにより、第1中空部および第2中空部が形成されるステアリングヘッドにおいて、第1中空部のみが砂中子により形成されるので、第1,第2中空部が砂中子により成形される前記従来技術よりも砂中子の形状の複雑化が緩和される。また、第2中空部は金属中子により形成されるので、ステアリング軸が挿通される第2中空部の壁面に砂等が付着することがないので、それらの除去工程が不要となる。
【0009】
この結果、請求項1記載の発明によれば、次の効果が奏される。すなわち、ステアリングヘッドの中空部の一部のみが砂中子で形成されるので、砂中子の複雑化が緩和され、さらに第2中空部では砂等の除去工程が不要となるため、ステアリングヘッドの生産性が向上して、その製造コストが削減される。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のステアリングヘッドの製造方法において、前記金属中子は、前記第2中空部の中心軸線方向で互いに反対の向きに型抜き可能な第1中子ピンおよび第2中子ピンからなるものである。
【0011】
これにより、金属中子が2分割されるので、金属中子の型抜きが容易になるうえ、抜き勾配による第2中空部の両開口部での面積の差異を小さくすることができる。
【0012】
この結果、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、金属中子が、第2中空部の中心軸線方向で互いに反対の向きに型抜き可能な第1中子および第2中子からなるので、鋳造後の各中子ピンの引き抜きが容易になって、貫通孔からなる第2中空部の形成が容易になるうえ、抜き勾配による第2中空部の両開口での面積の差異を小さくすることができるので、ステアリングヘッドが小型軽量化される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図1〜図10を参照して説明する。
図1を参照すると、本発明の製造方法により製造されたステアリングヘッド3を備える自動二輪車Vの車体フレームFは、主としてステアリング機構St、内燃機関を含む動力装置Pおよび燃料タンクTを支持するメインフレーム1と、主としてシートSeを支持するシートレール2とを備える。
【0014】
図2,図3を併せて参照すると、メインフレーム1は、その前端部を構成するステアリングヘッド3と、ステアリングヘッド3の後端部に結合された左右1対の前部フレーム4と、両前部フレーム4の上部後端部にそれぞれ結合された左右1対の上部中間フレーム5と、両前部フレーム4の下部後端部にそれぞれ結合された左右1対の下部中間フレーム6と、左右の上部および下部中間フレーム5,6の後端部にそれぞれ結合された左右1対の後部フレーム7と、両前部フレーム4を連結する前クロスメンバ8と、両後部フレーム7を連結する上部後クロスメンバ9および下部後クロスメンバ10とを備える。ここで、前部および後部フレーム4,7、上部および下部中間フレーム5,6、そして3つのクロスメンバ8〜10は、いずれもアルミニウム製のパイプ状の中空部材から構成される。
【0015】
なお、この実施例において、「前後左右」は、特に断らない限り、自動二輪車Vを基準としたときの前後左右を意味する。また、「アルミニウム」は、純粋なアルミニウムおよびアルミニウム合金を意味する。
【0016】
アルミニウム製のステアリングヘッド3は、ステアリング軸11を回動可能に支持する円筒状の周壁31wを有する枢支部31からなる前部と、枢支部31から左右方向に拡開しつつ後方に延びる左右1対のパイプ状の取付部32および両取付部32の間にあってそれら取付部32を相互に連結する補強部材としての連結部33からなる後部とを備える。
【0017】
前部フレーム4の前端部は、取付部32の後述する側部中空部34aにその一部が差し込まれて嵌合した状態で側部中空部34aの開口34a1を規定する取付部32の周縁部32aに溶接される。同様に、前部フレーム4および中間フレーム5,6、中間フレーム5,6および後部フレーム7、そして後部フレーム7および両後クロスメンバ9,10も、それぞれの端部が嵌合した状態で溶接されて、相互に結合される。
【0018】
枢支部31に形成された第2中空部としての貫通孔35に挿通されたステアリング軸11は、枢支部31に設けられた支持部である1対の玉軸受12(図2参照)により回動可能に支持される。図1に示されるように、貫通孔35から上下方向に突出するステアリング軸11の上端部および下端部には、トップブリッジ13およびボトムブリッジ14が結合され、両ブリッジ13,14には、下端部で前輪17を回転可能に支持し、上端部にバーハンドル16が結合される1対のフロントフォーク15が結合される。そして、これらステアリング軸11、両ブリッジ13,14、両フロントフォーク15およびバーハンドル16により、前輪17を操向可能に支持するステアリング機構Stが構成される。
【0019】
図1を参照すると、各前部フレーム4は、各後部フレーム7の支持部7aと共同して動力装置Pを支持するハンガ部4aを有し、また各後部フレーム7の支持部7aには、後端部で後輪18を回転可能に支持する左右1対のスイングアーム19を回動可能に支持するピボット軸20が固定される。そして、両スイングアーム19は、両支持部7aおよび両スイングアーム19とを連結するリンク機構21と、該リンク機構21および両スイングアーム19を連結するダンパ22とを備えるリンク式サスペンション機構により、ピボット軸20を中心に上下方向に揺動可能である。また、前記内燃機関の動力は、変速機の出力軸23に伝達され、さらに出力軸23から無端のチェーン24を介して後輪18に伝達されて、後輪18を回転駆動する。
【0020】
図4〜図7を参照すると、後述するようにダイカストで製造されることにより、枢支部31、取付部32および連結部33が一体成形されるステアリングヘッド3は、互いに連通しない第1中空部34および貫通孔35を構成する第2中空部からなる中空部Hを有する鋳造品である。第1中空部34は、ステアリングヘッド3を薄肉構造として軽量化するために形成される一方、貫通孔35は、枢支部31にステアリング軸11を回動可能に支持すべく形成されて、ステアリング軸11の回動軸線と一致する中心軸線L1を持つ。
【0021】
枢支部31において、貫通孔35の上部開口35aおよび下部開口35bをそれぞれ形成する上端部31aおよび下端部31bの内周壁面31c(貫通孔35を形成する壁面でもある。)には、両玉軸受12が圧入される1対の装着部31dが、鋳造後に施される機械加工により形成される(図2も参照)。
【0022】
各取付部32は、前端で全周に渡って枢支部31に連結されると共に、後端で開口34a1を規定する周縁部32aを有する周壁32wにより構成される。各周壁32wは、左右方向での中心線である車体中心線L2(図5参照)から遠い外方壁32w1と、外方壁32w1よりも車体中心線L2に近く、かつ外方壁32w1よりも後方まで延びる内方壁32w2とを有する。そして、各取付部32には、該周壁32wに囲まれて側部中空部34aが形成される。
【0023】
連結部33は、両内方壁32w2を相互に連結する上部および下部連結壁33w1,33w2から構成される。上部連結壁33w1は、上端部31a寄りから後方斜め下方に延び、下部連結壁33w2は、下端部31b寄りから、上部連結壁33w1よりも緩い傾斜で、後方斜め下方に延びて、両連結壁33w1,33w2の後端部が相互に連結される。連結部33には、枢支部31の周壁31w、両内方壁32w2および両連結壁33w1,33w2に囲まれて、ほぼ三角錐形状を呈する中央中空部34bが形成される。さらに、連結部33の、左右方向での両取付部32の間隔が大きくなる後部には、車体中心線L2を挟む位置で、両連結壁33w1,33w2を連結する1対の板状の補強リブ33a(図4,図5参照)が両連結壁33w1,33w2と一体に形成される。
【0024】
それゆえ、第1中空部34は1対の側部中空部34aと中央中空部34bとから構成される。そして、各側部中空部34aと中央中空部34bとは連通口34cを介して連通する。この連通口34cは、中央中空部34bを成形する中央中子の砂を、鋳造後に排出するための砂抜き孔となる。
【0025】
図8〜図10を参照して、ステアリングヘッド3を鋳造するための鋳型について説明する。鋳型は外金型40および中子50を有する。外金型40は、分割面D1(図6におけるVII−VII線と一致する。)により左右に分割される第1,第2金型41,42と、分割面D2,D3により第1,第2金型41,42に対して後方に分割される第3金型43とから構成される。一方、中子50は、第1中空部34および連通口34cを形成する砂中子51と、貫通孔35を形成する金属中子52とから構成される。
【0026】
砂中子51は、両側部中空部34aをそれぞれ形成する1対の側部中子51aと、中央中空部34bを形成する中央中子51bとからなる。砂中子51は、各側部中子51aに設けられた幅木(図示されず)および中央中子51bに設けられた3つの幅木51c1〜51c3(図8参照)により外金型40に対して位置決めされて固定される。
【0027】
金属中子52は、貫通孔35の中心軸線L1の方向A(以下、「中心軸線方向A」という。)で、枢支部31の上端部31a(図4,図7参照)寄り(後述するキャビティ60の下端部寄り)の位置において中心軸線L1と直交する平面を分割面D4として2分割された第1中子ピン52aと第2中子ピン52bとからなる。各中子ピン52a,52bは、抜き勾配となる円錐面を有し、貫通孔35の中心軸線L1と一致する中心軸線を有する円錐台状のピンから構成されて、外金型40を貫通して延びている。それゆえ、第1中子ピン52aは、鋳造時において、貫通孔35の中心軸線方向Aの一方である下方から外金型40に対して抜き差し可能に保持され、第2中子ピン52bは、中心軸線方向Aの他方である上方から外金型40に対して抜き差し可能に保持されるので、第1,第2中子ピン52a,52bは、中心軸線方向Aで、反対方向に引き抜くことが可能である。
【0028】
外金型40、砂中子51および金属中子52により形成されるキャビティ60は、枢支部31の上端部31aおよび下端部31b(図4,図7参照)が、それぞれキャビティ60の下端部60aおよび上端部60bに成形されるように、ステアリングヘッド3の上下を逆にした形態となっている。
【0029】
そして、前記鋳型には、溶融したアルミニウムからなる高圧の溶湯をキャビティ60内に導くための湯供給系統61が形成される。溶湯を保温しながら貯溜する保温炉(図示されず)からの溶湯が、プランジャ(図示されず)により加圧されて流通する湯供給系統61は、湯道62と、該湯道62とキャビティ60との間に位置するゲート63とを備える。第1,第2金型41,42に形成される湯道62は、その上流端で前記プランジャが摺動自在に嵌合するスリーブの中空部により構成される貯留室に連通し、その下流端でゲート63に連通する。
【0030】
第1中子ピン52aおよび第1〜第3金型41〜43により第1中子ピン52aの周囲に全周に渡って形成されるゲート63は、その外周部で湯道62に連通し、下流端でキャビティ60の下端部60aに連通する円筒状の通路からなる。そして、ゲート63の出口63aにおける溶湯の流速が、通常のダイカストにおける流速よりも小さく、重力鋳造における流速よりも大きい値である5m/s〜15m/sとなるように設定される。
【0031】
ここで、流速をこのように設定する理由は、ゲート63の出口63aでの溶湯の流速が5m/s未満では、キャビティ60内での湯廻りが不良となることにより、溶湯がキャビティ60内の途中で冷却されて固化して、ステアリングヘッド3の薄肉軽量化が困難となり、溶湯の流速が15m/sを越えると、キャビティ60内に注入された加圧された溶湯が砂中子51に接触するときに、溶湯の持つ慣性力により砂中子51が破損する頻度が高くなって、ステアリングヘッド3の生産性が極端に低下するためである。
【0032】
また、砂中子51は、ゲート63に対して第1中子ピン52aよりも上方に離れており、しかもキャビティ60においてゲート63に隣接する上端部の容積よりも大きな容積を有する部分に位置すること、および、ゲート63からの溶湯は、ゲート63の内周部が第1中子ピン52aを利用して形成されるために、第1中子ピン52aに接触しつつキャビティ60内を上方に向かって流動することから、ゲート63からキャビティ60内に注入された溶湯は、最初に第1中子ピン52aに接触し、その後キャビティ60内を流動して砂中子51に接触し、さらに砂中子51および両中子ピン52a,52bに接触しつつキャビティ60内に充填されて行く。
【0033】
それゆえ、ゲート63から注入された直後の溶湯は、先ず外金型40と第1中子ピン52aに接触しつつ流動する間に、流動抵抗を受けてその流速が低下し、流速が低下した状態で砂中子51に接触するので、砂中子51に加わる溶湯の慣性力(勢い)は、ゲート63を通過した直後の溶湯の慣性力よりも小さくなる。
【0034】
なお、図10に示されるように、ステアリングヘッド3の各内方壁33w2(図5参照)を成形するためのキャビティ60の部分には、第1,第3金型41,43、そして第2,第3金型42,43により形成される複数のガス抜き通路64が連通する。
【0035】
そして、キャビティ60内への溶湯の注入が終了して、溶融したアルミニウムが冷えて固化した後、両中子ピン52a,52bおよび外金型40が外される。砂中子51の砂が除去され、さらに鋳造直後のステアリングヘッド3の第1中空部34を形成する壁面に付着している中子砂が、ショットブラストやエアブラストやハイドロブラスト等が施される除去工程で除去される。その後、図4に示されるように、装着部31dを形成したり、枢支部31に形成された各種ボス36a〜36eに孔を形成するための機械加工が施される。
【0036】
次に、前述のように構成された実施例の作用および効果について説明する。
前記プランジャにより加圧された溶湯は、湯道62を流れてゲート63を通ってキャビティ60内に注入され、キャビティ60は枢支部31の上端部31aに対応する下端部60aから溶湯により充填される。そして、キャビティ60内の溶湯が固化してステアリングヘッド3が鋳造される。
【0037】
このとき、ステアリングヘッド3を薄肉軽量化するための第1中空部34と、ステアリング軸11が挿通される貫通孔35とが形成されるステアリングヘッド3において、第1中空部34のみが砂中子51により形成されるので、ステアリングヘッドの中空部全体が砂中子のみにより成形される前記従来技術よりも砂中子51の形状の複雑化が抑制される。また、貫通孔35は金属中子52により形成されることにより、ステアリング軸11が挿通される貫通孔35の壁面に砂が付着することがないので、それらの除去工程が不要となり、ステアリングヘッド3の生産性が向上して、その製造コストが削減される。
【0038】
さらに、ステアリングヘッド3の第1中空部34と貫通孔35とは相互に連通しないので、枢支部31の剛性を大きくすることができ、この点でもステアリングヘッド3の薄肉軽量化に寄与できる。
【0039】
貫通孔35を形成する金属中子52は、第2中空部の軸線方向で互いに反対の向きに型抜き可能な第1中子ピン52aおよび第2中子ピン52bからなるので、鋳造後の各中子ピン52a,52bの引き抜きが容易になるうえ、抜き勾配による貫通孔35の両開口35a,35bでの面積の差異を小さくすることができるので、枢支部31が大径化することが防止されて、ステアリングヘッド3が小型軽量化される。
【0040】
また、ゲート63の出口63aでの溶湯の流速が、通常のダイカストにおける流速よりも小さく、重力鋳造における流速よりも大きくなるように、5m/s〜15m/sの範囲に設定されているので、ステアリングヘッド3の薄肉軽量化ができる。そのうえ、溶湯による砂中子51の破損の発生が防止または抑制されて、ステアリングヘッド3の生産性を向上させ、その製造コストを削減することができる。また、砂中子51に加わる溶湯の慣性力が小さくなることで、破損を回避するために砂中子51の強度を小さくすることができるので、鋳造後に、ステアリングヘッド3からの中子砂の除去が容易になって、この点でも、ステアリングヘッド3の生産性が向上し、製造コストが削減される。
【0041】
さらに、ゲート63からキャビティ60内に流入した溶湯は、砂中子51と金属中子52のうち、最初に第1中子ピン52aと接触することで、第1中子ピン52aに接触しつつ流動する間に、流動抵抗を受けてその流速が低下し、流速が低下した状態で砂中子51に接触するので、砂中子51に加わえられる溶湯の慣性力(勢い)は、ゲート63を通過した直後の溶湯の慣性力よりも小さくなるので、溶湯による砂中子51の破損の発生が防止または一層抑制され、さらに砂中子51の強度もさらに小さくすることができる。
【0042】
また、ゲート63の出口63aでの溶湯の流速が、通常のダイカストにおける流速よりも小さい値である5m/s〜15m/sの範囲に設定されていること、そしてゲート63は、その内周部が第1中子ピン52aにより規定される円筒状を呈し、しかも第1中子ピン52aの全周に渡って形成されて、溶湯が両中子ピン52a,52bに沿って整流されつつキャビティ60内を流れることにより、キャビティ60内で溶湯の流れの乱れが抑制されて、ガスを巻き込むことが抑制されるので、取付部32の溶接部でもある開口縁32aにブローホールが発生することが防止される。
【0043】
しかも、貫通孔35を形成する中子を利用してゲート63を形成しているにも拘わらず、該中子が金属中子52で構成されることから、ゲート63に隣接する第1中子ピン52aでの高圧の溶湯の接触による中子の破損、例えば砂中子であれば発生し得る剥がれなどの中子の破損は、皆無である。
【0044】
以下、前述した実施例の一部の構成を変更した実施例について、変更した構成に関して説明する。
砂中子51には、1層または多層の耐火物の細粒子を含む離刑剤からなるコーティング剤を施してもよい。また、砂中子51には、鋳造後の砂中子51の崩壊性を高めるために、樹脂バインダ、例えばアクリルアミド、フェノール樹脂を使用することもできる。さらに、砂中子51を外金型40に対して位置決めするために、幅木51c1〜51c3の代わりに、第3金型43からキャビティ60内に突出するピンが、砂中子51に形成された有底の孔に挿入されてもよい。
【0045】
前記実施例では、ステアリングヘッド3には、相互に連通しない第1中空部34と貫通孔35とが形成されたが、貫通孔35が金属中子52により形成されることを条件として、第1中空部34と貫通孔35が部分的に連通していてもよい。
【0046】
ゲート63は、前記実施例では、第1中子ピン52aによりその内周部が形成されて、第1中子ピン52aの周囲に全周に渡って形成されたが、第1中子ピン52aの周囲の一部に形成されてもよい。さらに、ゲート63は、第1中子ピン52aから離れた位置であって、ゲート63からキャビティ60内に注入された溶湯が、最初に第1中子ピン52aに接触し、溶湯の持つ慣性力がやや弱まった後に、砂中子51に接触するような位置に形成されてもよい。また、金属中子52は単一の中子ピンから構成されてもよい。
【0047】
前記実施例では、ステアリングヘッド3は、ダイカストにより製造されたが、生産性および薄肉構造化の点でダイカストよりもやや劣るものの、重力鋳造によりステアリングヘッド3を製造することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例により製造された鋳造品であるステアリングヘッドを備える自動二輪車の概略の左側面図である。
【図2】図1のステアリングヘッド近傍の要部拡大図である。
【図3】図2のIII矢視図である。
【図4】図1のステアリングヘッドの左側面図である。
【図5】図4のV矢視図である。
【図6】図4のVI矢視図であり、ステアリングヘッドの要部を示す。
【図7】図6のVII−VII線での断面図である。
【図8】図1のステアリングヘッドを鋳造するための鋳型の、図10のVIII−VIII線での断面および第1金型については分割面を示す図である。
【図9】図8のIX−IX線断面図である。
【図10】図8のX−X線断面図である。
【符号の説明】
1…メインフレーム、2…シートレール、3…ステアリングヘッド、4…前部フレーム、5,6…中間フレーム、7…後部フレーム、8,9,10…クロスメンバ、11…ステアリング軸、12…玉軸受、13…トップブリッジ、14…ボトムブリッジ、15…フロントフォーク、16…バーハンドル、17…前輪、18…後輪、19…スイングアーム、20…ピボット軸、21…リンク機構、22…ダンパ、23…主力軸、24…チェーン、
31…枢支部、32…取付部、33…連結部、34…第1中空部、35…貫通孔、36a〜36e…ボス、
40…外金型、41〜43…金型、
50…中子、51…砂中子、52…金属中子、52a,52b…中子ピン、
60…キャビティ、61…湯供給系統、62…湯道、63…ゲート、64…ガス抜き通路、
V…自動二輪車、F…車体フレーム、St…ステアリング機構、P…動力装置、T…燃料タンク、Se…シート、H…中空部、L1…中心軸線、L2…車体中心線、D1〜D4…分割面、A…中心軸線方向。
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for manufacturing a steering head constituting a body frame of a motorcycle by casting.
[0002]
[Prior art]
DESCRIPTION OF RELATED ART Conventionally, as a steering head which supports the steering shaft of the steering mechanism which supports the front wheel of a motorcycle, there exist some which were disclosed by patent 3,118,286, for example. This steering head is a hollow member that is cast into a substantially triangular prism shape by an upper plate, a lower plate, and a side plate that covers the entire periphery of the upper plate and the lower plate. Is formed in the vertical direction, and upper and lower bearings are formed surrounding the upper and lower openings of the shaft hole. The steering shaft inserted into the shaft hole is rotatably supported by a steering head via a bearing via a bearing mounted on the bearing portion.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the conventional steering head, the shaft hole is opened to the periphery between the upper and lower bearings in the steering head, and the internal space (corresponding to the hollow portion) of the steering head made of a hollow member as a whole. It forms one continuous space. In general, when such a steering head is formed by gravity casting, which is a type of die casting and is performed only by pressure based on the weight of the molten metal, the internal space including the shaft hole is formed by a sand core. When a sand core is used, since core sand adheres to the wall surface forming the internal space after casting, a removal operation for removing the adhered sand, for example, shot blast, air blast, or hydroblast is performed. .
[0004]
However, when the internal space has a complicated shape, it is extremely difficult to completely remove the sand attached to the steering head. There is also an attempt to apply a coating agent made of a release agent to the surface of the sand core to facilitate removal of sand, but in that case, it becomes difficult to remove the coating agent attached to the steering head. In particular, when a steering head is manufactured by die casting in which high-pressure molten metal is injected into a cavity formed by a mold having a sand core, it becomes more difficult to remove sand and a coating agent adhered to the steering head.
[0005]
Further, in a shaft hole through which a steering shaft that rotates with respect to the steering head is inserted, if core sand or a coating agent remains on a wall surface forming the shaft hole, the steering shaft is supported. During use, the sand or the coating agent detached from the wall surface may be caught in the support portion of the steering shaft, and the smooth rotation of the steering shaft may be hindered. Therefore, it is necessary to completely remove the sand and the coating agent adhering to the wall surface of the shaft hole, and the removal step increases the number of production steps of the steering head and increases the production cost.
[0006]
The present invention has been made in view of such circumstances, and the invention according to claims 1 and 2 suppresses the complexity of the shape of the sand core when casting the steering head. This eliminates the need for a step of removing core sand and the like from the wall surface of the second hollow portion through which the steering shaft rotatably supported by the steering head is inserted, thereby improving the productivity of the steering head and reducing manufacturing costs. The purpose is to do. The second object of the present invention is to further facilitate the formation of the second hollow portion by the metal core and to reduce the size and weight of the steering head.
[0007]
Means for Solving the Problems and Effects of the Invention
The invention according to claim 1 is a steering head for manufacturing a steering head that rotatably supports a steering shaft of a steering mechanism that supports a front wheel of a motorcycle by injecting molten metal into a cavity formed by a mold. In the manufacturing method, the steering head is formed with a first hollow portion for reducing the weight of the steering head, and a second hollow portion including a through hole through which the steering shaft is inserted. A method for manufacturing a steering head including a sand core forming a first hollow portion and a metal core forming the second hollow portion.
[0008]
Thus, in the steering head in which the first hollow portion and the second hollow portion are formed, only the first hollow portion is formed by the sand core, so that the first and second hollow portions are formed by the sand core. The complication of the shape of the sand core is alleviated as compared with the prior art. Further, since the second hollow portion is formed by the metal core, sand or the like does not adhere to the wall surface of the second hollow portion through which the steering shaft is inserted, so that a step of removing them is not required.
[0009]
As a result, according to the first aspect of the invention, the following effects can be obtained. That is, since only a part of the hollow portion of the steering head is formed of the sand core, the complexity of the sand core is reduced, and the second hollow portion does not require a step of removing sand or the like. And the manufacturing cost is reduced.
[0010]
According to a second aspect of the present invention, in the method of manufacturing a steering head according to the first aspect, the first core pin is configured such that the metal core can be die-cut in directions opposite to each other in a center axis direction of the second hollow portion. And a second core pin.
[0011]
Thus, the metal core is divided into two parts, so that the metal core can be easily die-cut, and the difference in area between the two openings of the second hollow portion due to the draft angle can be reduced.
[0012]
As a result, according to the second aspect of the invention, in addition to the effects of the first aspect of the invention, the following effects can be obtained. That is, since the metal core is composed of the first core and the second core that can be die-cut in directions opposite to each other in the center axis direction of the second hollow portion, each core pin after casting is easily pulled out. As a result, the formation of the second hollow portion formed of the through hole becomes easy, and the difference in the area between the two openings of the second hollow portion due to the draft angle can be reduced, so that the steering head is reduced in size and weight. .
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
An embodiment of the present invention will be described below with reference to FIGS.
Referring to FIG. 1, a body frame F of a motorcycle V including a steering head 3 manufactured by the manufacturing method of the present invention mainly includes a steering mechanism St, a power unit P including an internal combustion engine, and a main frame supporting a fuel tank T. 1 and a seat rail 2 mainly supporting the seat Se.
[0014]
2 and 3, the main frame 1 includes a steering head 3 forming a front end thereof, a pair of left and right front frames 4 coupled to a rear end of the steering head 3, and A pair of left and right upper intermediate frames 5 respectively connected to upper rear ends of the upper and lower frames 4, a pair of left and right lower intermediate frames 6 respectively connected to lower rear ends of both front frames 4, A pair of left and right rear frames 7 respectively connected to the rear ends of the upper and lower intermediate frames 5 and 6, a front cross member 8 connecting both front frames 4, and an upper rear cross connecting both rear frames 7. A member 9 and a lower rear cross member 10 are provided. Here, the front and rear frames 4, 7, the upper and lower intermediate frames 5, 6, and the three cross members 8 to 10 are all formed of aluminum pipe-shaped hollow members.
[0015]
In this embodiment, "front, rear, left and right" means front, rear, left and right with respect to the motorcycle V, unless otherwise specified. "Aluminum" means pure aluminum and aluminum alloys.
[0016]
The steering head 3 made of aluminum includes a front portion including a pivot portion 31 having a cylindrical peripheral wall 31w that rotatably supports the steering shaft 11, and a left and right portion 1 extending rearward while expanding in the left-right direction from the pivot portion 31. A pair of pipe-shaped mounting portions 32 and a rear portion between the mounting portions 32 and a connecting portion 33 as a reinforcing member for connecting the mounting portions 32 to each other are provided.
[0017]
A front end portion of the front frame 4 is a peripheral portion of the mounting portion 32 that defines an opening 34a1 of the side hollow portion 34a in a state where a part thereof is inserted and fitted into a side hollow portion 34a described later of the mounting portion 32. 32a. Similarly, the front frame 4 and the intermediate frames 5 and 6, the intermediate frames 5 and 6 and the rear frame 7, and the rear frame 7 and both rear cross members 9 and 10 are welded with their respective ends fitted. And are interconnected.
[0018]
The steering shaft 11 inserted into the through hole 35 as a second hollow portion formed in the pivot portion 31 is rotated by a pair of ball bearings 12 (see FIG. 2) which are support portions provided in the pivot portion 31. Supported as possible. As shown in FIG. 1, a top bridge 13 and a bottom bridge 14 are coupled to an upper end and a lower end of the steering shaft 11 projecting vertically from the through-hole 35. , The front wheel 17 is rotatably supported, and a pair of front forks 15 to which a bar handle 16 is coupled at an upper end portion are coupled. The steering shaft 11, the bridges 13, 14, the front forks 15, and the bar handle 16 constitute a steering mechanism St for supporting the front wheels 17 so as to be steerable.
[0019]
Referring to FIG. 1, each front frame 4 has a hanger portion 4 a that supports the power device P in cooperation with a support portion 7 a of each rear frame 7, and a support portion 7 a of each rear frame 7 includes: A pivot shaft 20 that rotatably supports a pair of left and right swing arms 19 that rotatably supports the rear wheel 18 at the rear end is fixed. The swing arms 19 are pivoted by a link type suspension mechanism including a link mechanism 21 connecting the support portions 7 a and the swing arms 19 and a damper 22 connecting the link mechanism 21 and the swing arms 19. It can swing vertically about the shaft 20. Further, the power of the internal combustion engine is transmitted to the output shaft 23 of the transmission, and further transmitted from the output shaft 23 to the rear wheel 18 via the endless chain 24 to rotate the rear wheel 18.
[0020]
Referring to FIGS. 4 to 7, the steering head 3 in which the pivot portion 31, the mounting portion 32, and the connecting portion 33 are integrally formed by die-casting as described later, forms a first hollow portion 34 that does not communicate with each other. And a hollow part H including a second hollow part constituting the through hole 35. The first hollow portion 34 is formed to reduce the weight of the steering head 3 by making the steering head 3 thin, and the through hole 35 is formed to rotatably support the steering shaft 11 on the pivotal support portion 31. It has a center axis L1 coinciding with the eleventh rotation axis.
[0021]
In the pivotal support portion 31, the inner peripheral wall surface 31c (also the wall surface forming the through hole 35) of the upper end portion 31a and the lower end portion 31b forming the upper opening 35a and the lower opening 35b of the through hole 35, respectively, is a double ball bearing. A pair of mounting portions 31d into which the 12 is press-fitted are formed by machining performed after casting (see also FIG. 2).
[0022]
Each mounting portion 32 is constituted by a peripheral wall 32w having a peripheral edge portion 32a defining an opening 34a1 at a rear end while being connected to the pivot support portion 31 over the entire periphery at a front end. Each peripheral wall 32w is an outer wall 32w1 far from the vehicle body center line L2 (see FIG. 5), which is a center line in the left-right direction, and is closer to the vehicle body center line L2 than the outer wall 32w1 and is more than the outer wall 32w1. And an inner wall 32w2 extending to the rear. Each mounting portion 32 has a side hollow portion 34a surrounded by the peripheral wall 32w.
[0023]
The connecting portion 33 is composed of upper and lower connecting walls 33w1 and 33w2 that connect the inner walls 32w2 to each other. The upper connecting wall 33w1 extends obliquely downward and rearward from the upper end portion 31a, and the lower connecting wall 33w2 extends obliquely downward and rearward from the lower end portion 31b with a gentler inclination than the upper connecting wall 33w1. , 33w2 are interconnected. The connecting portion 33 is surrounded by a peripheral wall 31w, both inner walls 32w2, and both connecting walls 33w1 and 33w2 of the pivot portion 31, and has a central hollow portion 34b having a substantially triangular pyramid shape. Further, a pair of plate-like reinforcing ribs connecting the connecting walls 33w1 and 33w2 at a position sandwiching the vehicle body center line L2 is provided at a rear portion of the connecting portion 33 where the distance between the mounting portions 32 in the left-right direction is increased. 33a (see FIGS. 4 and 5) is formed integrally with both connecting walls 33w1 and 33w2.
[0024]
Therefore, the first hollow portion 34 includes a pair of side hollow portions 34a and a central hollow portion 34b. Each side hollow portion 34a and the central hollow portion 34b communicate with each other through a communication port 34c. The communication port 34c serves as a sand hole for discharging the sand of the central core forming the central hollow portion 34b after casting.
[0025]
A mold for casting the steering head 3 will be described with reference to FIGS. The mold has an outer mold 40 and a core 50. The outer mold 40 includes first and second molds 41 and 42 which are divided into left and right by a dividing surface D1 (coinciding with the line VII-VII in FIG. 6) and first and second molds by dividing surfaces D2 and D3. The third mold 43 is divided rearward with respect to the second molds 41 and 42. On the other hand, the core 50 includes a sand core 51 that forms the first hollow portion 34 and the communication port 34c, and a metal core 52 that forms the through hole 35.
[0026]
The sand core 51 includes a pair of side cores 51a forming both side hollow portions 34a and a center core 51b forming the center hollow portion 34b. The sand core 51 is formed on the outer mold 40 by a skirting board (not shown) provided on each side core 51a and three skirting boards 51c1 to 51c3 (see FIG. 8) provided on the center core 51b. It is positioned and fixed with respect to.
[0027]
The metal core 52 is closer to the upper end 31a (see FIGS. 4 and 7) of the pivot portion 31 in the direction A of the center axis L1 of the through hole 35 (hereinafter, referred to as “center axis direction A”) (cavity described later). The first core pin 52a and the second core pin 52b are divided into two parts by using a plane orthogonal to the central axis L1 at a position (closer to the lower end of 60) as a division plane D4. Each of the core pins 52a and 52b has a frusto-conical surface, and is formed of a truncated cone-shaped pin having a central axis coinciding with the central axis L1 of the through hole 35, and penetrates the outer mold 40. Extending. Therefore, at the time of casting, the first core pin 52a is held so as to be able to be inserted into and removed from the outer mold 40 from below, which is one of the central axis directions A of the through holes 35, and the second core pin 52b is The first and second core pins 52a and 52b can be pulled out in the opposite direction in the center axis direction A because the first and second core pins 52a and 52b are held so as to be able to be inserted into and removed from the outer mold 40 from above, which is the other side in the center axis direction A. It is possible.
[0028]
The cavity 60 formed by the outer mold 40, the sand core 51, and the metal core 52 has an upper end 31a and a lower end 31b (see FIGS. 4 and 7) of the pivotal support 31, respectively. The steering head 3 is turned upside down so as to be formed at the upper end portion 60b.
[0029]
The mold is provided with a hot water supply system 61 for guiding a high-pressure molten metal of molten aluminum into the cavity 60. A hot water supply system 61 through which a molten metal from a heat retaining furnace (not shown) that stores the molten metal while keeping the temperature of the molten metal is pressurized by a plunger (not shown) flows. And a gate 63 located between them. The runner 62 formed in the first and second molds 41 and 42 communicates at its upstream end with a storage chamber formed by a hollow portion of a sleeve into which the plunger is slidably fitted, and has a downstream end. To communicate with the gate 63.
[0030]
The gate 63 formed over the entire circumference around the first core pin 52a by the first core pin 52a and the first to third molds 41 to 43 communicates with the runner 62 at the outer periphery thereof. At the downstream end, it comprises a cylindrical passage communicating with the lower end 60a of the cavity 60. Then, the flow rate of the molten metal at the outlet 63a of the gate 63 is set to be 5 m / s to 15 m / s, which is a value smaller than the flow rate in normal die casting and larger than the flow rate in gravity casting.
[0031]
Here, the reason for setting the flow velocity in this manner is that if the flow velocity of the molten metal at the outlet 63a of the gate 63 is less than 5 m / s, the molten metal in the cavity 60 becomes poor due to the poor running of the molten metal. When the flow rate of the molten metal exceeds 15 m / s, the pressurized molten metal injected into the cavity 60 comes into contact with the sand core 51 when it is cooled and solidified on the way to make the steering head 3 thinner and lighter. This is because the frequency of damage of the sand core 51 due to the inertia force of the molten metal increases, and the productivity of the steering head 3 is extremely reduced.
[0032]
The sand core 51 is located above the first core pin 52a with respect to the gate 63, and is located in a portion of the cavity 60 having a larger volume than the volume of the upper end portion adjacent to the gate 63. In addition, since the inner peripheral portion of the gate 63 is formed by using the first core pin 52a, the molten metal from the gate 63 moves upward in the cavity 60 while being in contact with the first core pin 52a. Since the molten metal flows toward the cavity 60 from the gate 63, the molten metal first contacts the first core pin 52a, and then flows through the cavity 60 to contact the sand core 51, The cavity 60 is filled while contacting the core 51 and the core pins 52a and 52b.
[0033]
Therefore, while the molten metal immediately after being injected from the gate 63 first flows while being in contact with the outer mold 40 and the first core pin 52a, the flow velocity is reduced due to flow resistance, and the flow velocity is reduced. Since the molten metal contacts the sand core 51 in this state, the inertia force (momentum) of the molten metal applied to the sand core 51 becomes smaller than the inertia force of the molten metal immediately after passing through the gate 63.
[0034]
As shown in FIG. 10, the first and third molds 41 and 43 and the second mold 41 are provided in the cavity 60 for forming the inner walls 33w2 (see FIG. 5) of the steering head 3. , The third molds 42 and 43 communicate with each other.
[0035]
Then, after the injection of the molten metal into the cavity 60 is completed and the molten aluminum is cooled and solidified, the core pins 52a and 52b and the outer mold 40 are removed. The sand of the sand core 51 is removed, and the core sand adhering to the wall surface forming the first hollow portion 34 of the steering head 3 immediately after casting is subjected to shot blast, air blast, hydroblast, or the like. It is removed in a removing step. Thereafter, as shown in FIG. 4, machining is performed to form the mounting portion 31 d and to form holes in the various bosses 36 a to 36 e formed in the pivot portion 31.
[0036]
Next, the operation and effect of the embodiment configured as described above will be described.
The molten metal pressurized by the plunger flows through the runner 62 and is injected into the cavity 60 through the gate 63, and the cavity 60 is filled with the molten metal from the lower end 60 a corresponding to the upper end 31 a of the pivot 31. . Then, the molten metal in the cavity 60 is solidified and the steering head 3 is cast.
[0037]
At this time, in the steering head 3 in which the first hollow portion 34 for reducing the thickness and weight of the steering head 3 and the through hole 35 through which the steering shaft 11 is inserted are formed, only the first hollow portion 34 is a sand core. Since it is formed by the 51, the complexity of the shape of the sand core 51 is suppressed as compared with the related art in which the entire hollow portion of the steering head is formed only by the sand core. In addition, since the through hole 35 is formed by the metal core 52, sand does not adhere to the wall surface of the through hole 35 through which the steering shaft 11 is inserted. And the manufacturing cost is reduced.
[0038]
Further, since the first hollow portion 34 and the through hole 35 of the steering head 3 do not communicate with each other, the rigidity of the pivot portion 31 can be increased, and this also contributes to the thinning and weight reduction of the steering head 3.
[0039]
The metal core 52 forming the through hole 35 is formed of the first core pin 52a and the second core pin 52b that can be die-cut in directions opposite to each other in the axial direction of the second hollow portion. The core pins 52a and 52b can be easily pulled out, and the difference in area between the two openings 35a and 35b of the through hole 35 due to the draft angle can be reduced, so that the diameter of the pivot portion 31 is prevented from increasing. Thus, the steering head 3 is reduced in size and weight.
[0040]
Further, the flow rate of the molten metal at the outlet 63a of the gate 63 is set in the range of 5 m / s to 15 m / s so as to be smaller than the flow rate in normal die casting and larger than the flow rate in gravity casting. The steering head 3 can be made thinner and lighter. In addition, the occurrence of breakage of the sand core 51 due to the molten metal is prevented or suppressed, so that the productivity of the steering head 3 can be improved and the manufacturing cost can be reduced. Further, since the strength of the sand core 51 can be reduced to avoid breakage by reducing the inertia force of the molten metal applied to the sand core 51, the core sand from the steering head 3 after casting can be reduced. Removal is facilitated, and also in this respect, the productivity of the steering head 3 is improved, and the manufacturing cost is reduced.
[0041]
Furthermore, the molten metal that has flowed into the cavity 60 from the gate 63 first contacts the first core pin 52a of the sand core 51 and the metal core 52, so that the molten metal contacts the first core pin 52a. During the flow, the flow velocity is reduced due to the flow resistance, and the sand core 51 contacts the sand core 51 in a state where the flow velocity is reduced, so that the inertia force (power) of the molten metal applied to the sand core 51 is reduced by the gate 63. Is smaller than the inertia force of the molten metal immediately after passing through, the occurrence of breakage of the sand core 51 due to the molten metal can be prevented or further suppressed, and the strength of the sand core 51 can be further reduced.
[0042]
Further, the flow rate of the molten metal at the outlet 63a of the gate 63 is set to a value smaller than the flow rate in normal die casting, that is, 5 m / s to 15 m / s. Has a cylindrical shape defined by the first core pin 52a, and is formed over the entire circumference of the first core pin 52a. The molten metal is rectified along the two core pins 52a and 52b while the cavity 60 is formed. By flowing inside, the turbulence of the flow of the molten metal in the cavity 60 is suppressed, and the gas is suppressed from being entrained. Therefore, the occurrence of blow holes at the opening edge 32 a which is also the welded portion of the mounting portion 32 is prevented. Is done.
[0043]
In addition, although the gate 63 is formed using the core forming the through hole 35, the core is constituted by the metal core 52, so that the first core adjacent to the gate 63 is formed. There is no breakage of the core due to the contact of the high-pressure molten metal with the pin 52a, for example, the breakage of the core such as peeling which can occur with a sand core.
[0044]
Hereinafter, an embodiment in which a part of the configuration of the above-described embodiment is changed will be described with respect to the changed configuration.
The sand core 51 may be provided with a coating agent composed of a segregation agent containing one or more layers of refractory fine particles. In addition, a resin binder, for example, acrylamide or phenol resin can be used for the sand core 51 in order to enhance the disintegration of the sand core 51 after casting. Further, in order to position the sand core 51 with respect to the outer die 40, pins protruding from the third die 43 into the cavity 60 are formed in the sand core 51 instead of the baseboards 51c1 to 51c3. May be inserted into the bottomed hole.
[0045]
In the embodiment, the first hollow portion 34 and the through hole 35 which are not communicated with each other are formed in the steering head 3. However, the first hollow portion 34 is formed on the condition that the through hole 35 is formed by the metal core 52. The hollow portion 34 and the through hole 35 may be partially communicated.
[0046]
In the above embodiment, the gate 63 is formed over the entire circumference around the first core pin 52a with the inner periphery formed by the first core pin 52a. May be formed on a part of the periphery of the object. Further, the gate 63 is located at a position away from the first core pin 52a, and the molten metal injected into the cavity 60 from the gate 63 first contacts the first core pin 52a, and the inertia force of the molten metal It may be formed at a position where it comes into contact with the sand core 51 after it has weakened slightly. Further, the metal core 52 may be constituted by a single core pin.
[0047]
In the above embodiment, the steering head 3 is manufactured by die casting. However, although it is slightly inferior to die casting in terms of productivity and thin-wall structure, the steering head 3 can be manufactured by gravity casting.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic left side view of a motorcycle including a steering head which is a cast product manufactured according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an enlarged view of a main part near a steering head of FIG. 1;
FIG. 3 is a view as viewed in the direction of the arrow III in FIG. 2;
FIG. 4 is a left side view of the steering head of FIG. 1;
FIG. 5 is a view taken in the direction of the arrow V in FIG. 4;
FIG. 6 is a view taken in the direction of arrow VI in FIG. 4, showing a main part of the steering head.
FIG. 7 is a sectional view taken along line VII-VII in FIG. 6;
8 is a view showing a cross section taken along line VIII-VIII of FIG. 10 of a casting mold for casting the steering head of FIG. 1 and a division surface of a first mold.
FIG. 9 is a sectional view taken along line IX-IX of FIG. 8;
FIG. 10 is a sectional view taken along line XX of FIG. 8;
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Main frame, 2 ... Seat rail, 3 ... Steering head, 4 ... Front frame, 5, 6 ... Intermediate frame, 7 ... Rear frame, 8, 9, 10 ... Cross member, 11 ... Steering shaft, 12 ... Ball Bearings, 13 top bridge, 14 bottom bridge, 15 front fork, 16 bar handle, 17 front wheel, 18 rear wheel, 19 swing arm, 20 pivot shaft, 21 link mechanism, 22 damper, 23: main shaft, 24: chain,
31: pivot portion, 32: mounting portion, 33: connecting portion, 34: first hollow portion, 35: through hole, 36a to 36e: boss,
40 ... outer die, 41-43 ... die,
50: core, 51: sand core, 52: metal core, 52a, 52b: core pin,
60 ... cavity, 61 ... hot water supply system, 62 ... runner, 63 ... gate, 64 ... degassing passage,
V: motorcycle, F: body frame, St: steering mechanism, P: power unit, T: fuel tank, Se: seat, H: hollow part, L1: center axis, L2: body center line, D1 to D4: split Plane, A: Central axis direction.

Claims (2)

自動二輪車の前輪を支持するステアリング機構のステアリング軸を回動可能に支持するステアリングヘッドを、鋳型により形成されるキャビティ内に溶湯を注入することにより製造するステアリングヘッドの製造方法において、
前記ステアリングヘッドには、前記ステアリングヘッドを軽量化するための第1中空部と、前記ステアリング軸が挿通される貫通孔からなる第2中空部とが形成され、前記鋳型は、前記第1中空部を形成する砂中子と、前記第2中空部を形成する金属中子とを有することを特徴とするステアリングヘッドの製造方法。
A steering head manufacturing method for manufacturing a steering head that rotatably supports a steering shaft of a steering mechanism that supports a front wheel of a motorcycle by injecting molten metal into a cavity formed by a mold,
The steering head is formed with a first hollow portion for reducing the weight of the steering head and a second hollow portion having a through hole through which the steering shaft is inserted, and the mold includes the first hollow portion. And a metal core forming the second hollow portion.
前記金属中子は、前記第2中空部の中心軸線方向で互いに反対の向きに型抜き可能な第1中子ピンおよび第2中子ピンからなることを特徴とする請求項1記載のステアリングヘッドの製造方法。2. The steering head according to claim 1, wherein the metal core comprises a first core pin and a second core pin that can be die-cut in directions opposite to each other in a center axis direction of the second hollow portion. 3. Manufacturing method.
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102601317A (en) * 2012-03-26 2012-07-25 苏州明志科技有限公司 Precise core assembly casting method

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