JP2004032165A - 移動通信端末 - Google Patents
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Abstract
【課題】移動通信端末のアンテナ指向性を、端末位置に応じて制御することにより、移動通信端末における通信品質を向上させる。
【解決手段】車両に搭載された移動通信端末MSは、端末は自立位置算出装置121よりGPS信号に基づき算出された位置情報をバス109を介して入手し、車速センサ110およびジャイロ111からの検出信号とともに状態パラメータとしてアンテナ101を介してCDMAネットワークに送信する。ネットワーク側では状態パラメータに基づき、車両の進行方向に対する通信接続対象の基地局の方位角を算出し、アンテナ制御パラメータθとして端末MSに送信する。端末MSでは、アンテナ制御回路102がパラメータθに基づきフェーズドアレイアンテナの指向性を制御する。
【選択図】 図2
【解決手段】車両に搭載された移動通信端末MSは、端末は自立位置算出装置121よりGPS信号に基づき算出された位置情報をバス109を介して入手し、車速センサ110およびジャイロ111からの検出信号とともに状態パラメータとしてアンテナ101を介してCDMAネットワークに送信する。ネットワーク側では状態パラメータに基づき、車両の進行方向に対する通信接続対象の基地局の方位角を算出し、アンテナ制御パラメータθとして端末MSに送信する。端末MSでは、アンテナ制御回路102がパラメータθに基づきフェーズドアレイアンテナの指向性を制御する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動通信端末の位置情報に基づき算出された指向性制御パラメータにより、移動通信端末側のアンテナの指向性を制御する移動通信端末に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来、無線アクセスシステムにおいて基地局が割り出した移動通信端末の位置情報に応じて、基地局のアンテナの方向およびビーム角度を変化させて無線リンクを確立するものがあった(特開2000−22618号公報)。しかし、移動通信端末側のアンテナ指向性は端末位置に応じて制御されておらず、移動通信端末における通信品質は十分向上したものとは言えなかった。したがって、無線通信網における大容量通信を実現する上で必要となる移動通信端末側の通信品質向上には改善の余地があった。
【0003】
本発明は上記点に鑑みて、移動通信端末のアンテナ指向性を、端末位置に応じて制御することにより、移動通信端末における通信品質を向上させることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、通信網を形成する基地局との間でアンテナを介して通信する移動通信端末であって、前記移動通信端末の方位および位置を特定する情報からなる状態パラメータを前記基地局側へ伝送する伝送手段と、前記状態パラメータに基づき前記通信網で演算される前記アンテナの指向性を制御するためのアンテナ制御パラメータを前記基地局より受信する受信手段と、前記アンテナ制御パラメータに基づき前記基地局からの信号強度が高くなるよう前記基地局に対する前記アンテナの指向性を制御するアンテナ制御手段と、を有することを特徴とする。
【0005】
本発明によれば、移動通信端末より移動通信端末の方位および位置を特定する情報を含む状態パラメータを通信網へ伝送し、通信網側でこの状態パラメータに基づき移動通信端末のアンテナの指向性を制御するためのアンテナ制御パラメータを演算し、しかる後、移動通信端末において、通信網側で演算されたアンテナ制御パラメータに基づき基地局からの信号強度が高くなるよう基地局に対するアンテナの指向性を制御するので、移動通信端末と基地局との相対位置に応じたアンテナ指向性を得ることができ、これにより通信品質を向上させることができる。また、アンテナ制御パラメータの演算を通信網側で行うので、移動通信端末における計算負荷を低減させるとともに、アンテナ指向性設定を早期に行うことができる。
【0006】
このアンテナ制御手段は、請求項2に記載のように、前記アンテナ制御手段は、前記移動通信端末より前記基地局の方向に応じて、前記アンテナのビームの水平面内又は垂直面内の方向、前記ビームの半値幅の方向または前記ビームのヌル点方向の少なくとも1つを制御することができる。
【0007】
なお、移動通信端末より通信網の基地局側へ伝送される状態パラメータは、請求項3に記載のように、前記移動通信端末の位置情報そのものまたは移動通信端末の周辺の基地局情報のいずれかを前記移動通信端末の位置を特定する情報として含むことができる。
【0008】
そして、状態パラメータに含まれる移動通信端末の位置情報は、請求項7に記載のように、前記移動通信端末が搭載される車両が備える自立測位装置が測定した位置情報を用いることができ、更に、この自立測位装置を、請求項8に記載のようにGPS衛星からのGPS信号に基づき前記車両の位置を算出するように構成できる。
【0009】
なおこのような自立測位装置が、請求項9に記載のように車両の移動に伴う方位を予測するとともに、該予測方位に基づいて前記受信手段が受信したアンテナ制御パラメータを補正することが可能であり、これにより、移動通信端末が搭載される車両側で、車両の移動に伴いアンテナ制御パラメータを補正演算できる。
【0010】
また、アンテナの指向性制御のためのアンテナ制御パラメータは、請求項4に記載のように、前記移動通信端末の移動方向に対する前記基地局の方位角に相当するものとすることができる。
【0011】
請求項5に記載の発明は、前記受信手段は前記基地局からの受信信号の通信品質を測定するとともに、前記アンテナ制御手段は前記通信品質が低いと判定される場合には前記アンテナ制御パラメータを補正して前記アンテナの指向性を制御することを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、移動通信端末側で、基地局からの受信信号の通信品質を測定し、この通信品質が低い場合はアンテナ制御パラメータの補正によりアンテナの指向性を補正制御するので、通信品質をより向上させることができる。なお、この通信品質は、例えば、受信信号の信号対干渉比(SIR)を評価指標として用いることができる。
【0013】
請求項6に記載の発明は、前記状態パラメータは、前記移動通信端末の移動速度を更に含むとともに、前記アンテナ制御パラメータは前記移動通信端末の移動速度および方位に基づき演算される前記移動通信端末の移動に伴う予測方位により補正されるものであることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、通信網で演算されるアンテナ制御パラメータは、状態パラメータに含まれる移動通信端末の移動速度および方位に基づき予測方位によって補正されるものであるので、移動通信端末のアンテナは、移動通信端末の移動に応じて予め補正算出されているアンテナ制御パラメータによってアンテナ指向性を制御することができる。
【0015】
請求項10に記載の発明は、前記アンテナ制御パラメータは、前記通信網において、前記状態パラメータの前記移動通信端末の周辺の基地局情報に基づき演算される前記移動通信端末の位置によって決定されることを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、移動通信端末の位置は、通信網側で状態パラメータに含まれる移動通信端末の周辺基地局情報に基づいて計算されるので、移動通信端末側で自らの位置情報を生成する必要がない。
【0017】
なお、移動通信端末が備えるアンテナおよびアンテナ制御手段は、請求項11に記載のように、フェーズドアレイアンテナとすることができる。
【0018】
さらに、請求項12に記載のように、アンテナを前記状態パラメータの伝送および前記アンテナ制御パラメータの受信を行う無指向性の第1アンテナと、複数の方位角方向のそれぞれに指向性ビームを形成する第2アンテナとにより構成し、アンテナ制御手段によって、前記アンテナ制御パラメータに基づき、所望の方位角方向に指向性ビームを形成するよう前記第2アンテナを制御するように構成することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。図1は、各実施形態における無線通信システムの全体構成を示した図である。本第1実施形態における無線通信システムは、移動体としての車両1に搭載された移動通信端末(以下、単に端末という)MSと、例えばCDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多重接続)ネットワーク4を構成する複数の基地局(以下、BSという)と、CDMAネットワーク4がつながれたインターネット5と、インターネット5につながれたアンテナ制御パラメータを演算するアプリケーションサーバ6(以下、ASVと言う)とを備えている。なお、図1中、PDE7は後述する第3実施形態において用いられるものであり、後に説明する。
【0020】
端末MSは、図2に示すように、複数の素子アンテナからなるアンテナ101と、アンテナ制御回路102と、コンバイナ103と、受信モジュール104と、送信モジュール105と、データ処理回路106と、記憶回路107と、入出力I/F回路108とを備える。
【0021】
アンテナ101は、それ自体、無指向性アンテナであり、車両1の屋根部に所定の距離隔てて複数個(たとえば4〜8個)配置され、アンテナ制御回路102により各アンテナの出力信号の位相が制御されることにより、アンテナ全体としての指向性が所望の方向に制御されるフェーズドアレイアンテナを構成する。
【0022】
アンテナ制御回路102は、後述するデータ処理回路106の指令値により位相制御量が決定される位相器(図示せず)を、アンテナ101のそれぞれの素子アンテナに対して備えている。このデータ処理回路106およびアンテナ制御回路102の動作により、本発明のアンテナ制御手段の機能が実現されている。
【0023】
コンバイナ103は、受信時はアンテナ制御回路102の出力信号である各素子アンテナ101から出力される後述のアンテナ制御パラメータを含む信号を合成して受信モジュール104へ送り、送信時は送信モジュール105からの後述の状態パラメータを含む送信信号を各素子アンテナ101に応じて分割して、アンテナ制御回路102へ送る。
【0024】
コンバイナ103の出力信号は受信モジュール104に送られ、ここでアナログ信号からデジタル信号への変換、および復調によるデジタル情報への変換が行われる。
【0025】
データ処理回路106は、このデジタル情報をデータ処理し、送信モジュール105へ送ったり、処理結果を記憶回路107に記憶したり、また、シリアルI/F回路108を経由して外部装置からの情報を入手したりする。
【0026】
記憶回路107は、後述する通信プログラムが予め記憶されているROMや、データ処理回路106の処理結果や外部装置からの情報を一時記憶するRAMおよびフラッシュメモリを備えている。
【0027】
なお、データ処理回路106および送信モジュール105〜アンテナ101による状態パラメータの生成および送信は、本発明の伝送手段の機能に相当する。また、アンテナ101〜受信モジュール104およびデータ処理回路106によるアンテナ制御パラメータの受信は本発明の受信手段の機能に相当する。
【0028】
また、車両1は、端末MSの外部装置として、車両1の移動速度である車速を検出する車速センサ110および車両1の旋回角を検出するジャイロ111と、GPS衛星3からのGPS信号を受信するGPSアンテナ120により受信して、このGPS信号に基づき車両1の現在位置を算出する自立測位装置121とを備え、これらの検出値および算出結果がバス109を介して端末MSに入力される。
【0029】
次に、本第1実施形態の通信手順について、図3を参照して説明する。図3は、端末MSと基地局BSおよびASV6との間で行われる通信、および処理の手順を示しており、それぞれの処理は、端末MS、基地局BSおよびASV6が備える各コンピュータにより実行される。
【0030】
まず、ステップSl00で、端末MSが通信開始のための接続要求を発し、車両1の周辺の或る基地局(以下、接続基地局という)BS1とリンクが確立すると、端末MSおよび接続基地局BS1の識別番号他のこのリンクに関する情報がASV6に送信される。通常、端末MSの電波環境は干渉がある状態である。また、このステップにおいては、端末MSのアンテナ101の指向性はまだ制御されておらず、無指向性状態である。
【0031】
ステップS110で、端末MSより、データ処理回路106が収集した端末の状態パラメータが接続基地局BS1を経由してAVS6へ伝送される。この状態パラメータは、自立測位装置121により算出されている車両の現在位置(x,y)、車速センサ110の検出値およびジャイロ111の出力信号からそれぞれデータ処理回路106により演算される端末MSの移動速度としての平均車速および車両の方位角、および現在時刻などである。車両の方位角は、たとえば、車両1の進行方向の、北を基準に反時計方向を正の方向とした角度αとして演算される。
【0032】
同時にステップS120で、接続基地局BS1は自局の位置情報をASV6へ送信する。
【0033】
ステップS130では、ASV6が端末MSより接続基地局BS1を経由して送られた上記状態パラメータに基づき、アンテナ制御パラメータを次のように演算する。図4において、車両1の現在位置と接続基地局BS1の位置とから両者を結んだ直線の北(N)方向に対する角度βが演算される。この角度βと車両1の北(N)に対する方位角αとから、車両1の進行方向を基準とした接続基地局BS1の方位角θ=α−βを算出し、アンテナ制御パラメータとする。
【0034】
次に、ASV6は、ステップS132で、車両1の移動方向を予測してアンテナ制御パラメータを補正するための、予測パラメータを次のように演算する。車両の平均速度および進行方向の方位角より、t分後(たとえば2〜5分)の車両位置を予測し、この予測位置に対してステップS130と同様にアンテナ制御パラメータθ’を演算する。予測パラメータ△θは、t分後のアンテナ制御パラメータを△θ=θ−θ’変更するという形で演算される。
【0035】
ステップS140で、ASV6より、アンテナ制御パラメータθおよび予測パラメータ(t,△θ)が接続基地局BS1を経由して端末MSに送信される。
【0036】
ステップS150で、端末MSは、受信したアンテナ制御パラメータθに基づき、アンテナ101の指向性を、アンテナビームが接続基地局BS1の方向(進行方向に対して角度θ)に向くよう制御する。
【0037】
この制御方法は、通常、フェーズドアレイアンテナの指向性を制御する方法と同様に、各アンテナ101の位相を前記角度θに応じて演算し、アンテナ制御回路102の位相器を制御することにより行われる。さらに、受信した予測パラメータに基づき、t分後にアンテナ制御パラメータθを△θ分補正し、この補正されたアンテナ制御パラメータに基づきアンテナ制御回路102によりアンテナ101の指向性を制御する。
【0038】
ステップS160で、端末MSは、指向性が制御されたアンテナ101で受信した接続基地局BS1からの信号の通信品質を判定し、通信品質が所定値より悪い場合は、アンテナ制御パラメータに基づき指向性を補正する。具体的には、次のように行う。
【0039】
通信品質は、端末MSにおいて、接続基地局BS1からのパイロット信号に基づいてデータ処理回路106が信号/干渉比SIR(Signal to Interference Ratio)を測定し、このSIRが予め設定された閾値より小さい場合は、通信品質が低下しているものとみなし、接続基地局BS1から送られたアンテナ制御パラメータθを補正してデータ処理回路102によりアンテナの指向性を補正する。この指向性の補正は、例えば、アンテナ制御パラメータθに対して予め設定された微小角度△ψ左方向または右方向に変更することにより行う。これを受信SIRが閾値を越えるまで、または、受信SIRが極大値に達するまで続けることにより、アンテナ101の指向性が変更される。
【0040】
なお、上記、通信品質の評価に用いる受信SIRは、IMT−2000(International Mobile Telecommunications)システムにおいて、送信電力制御のために測定されるものと同じものを用いることができるが、これに限らず、端末MSにおける受信信号電力(平均値)そのものを用いてもよい。
【0041】
このように、アンテナ101の指向性がほぼ接続基地局BS1の方向に向けられて、高品質の通信が可能になると、ステップS170で大容量のデータ通信接続状態へ移行する。
【0042】
以上のように、本第1実施形態によれば、端末MSが現在位置および移動速度、移動方向などと接続基地局BS1に関する情報からなる状態パラメータをAVS6に送信し、AVS6はこの端末MSからの状態パラメータに基づき端末MSから接続基地局BS1への方位角を計算し、アンテナ制御パラメータとして端末MSへ送り返す。端末MSは、AVS6から送られたアンテナ制御パラメータに基づき、すなわち、端末MSはアンテナ制御パラメータの演算をすることなく、端末のアンテナの指向性を接続基地局BS1の方向へ向けることができる。したがって、端末MSにおけるアンテナ制御パラメータの演算負荷の低減、および早期のアンテナ指向性設定が可能となる。
【0043】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本第2実施形態は図5に端末MSの構成を示すように、上記第1実施形態の自立測位装置121の代わりに、ナビゲーション装置122がバス109を介して接続され、端末MSはナビゲーション装置122との間で測位データおよびアンテナ制御パラメータの補正結果の交換を行う点が異なっている。なお、第1実施形態の図1ないし図3と同じ構成、同じ処理工程については、図面を省略、あるいは図面に同一符号を付して、説明を省略する。
【0044】
ナビゲーション装置122は、GPSアンテナ120の受信信号を復調するレシーバ123、記憶装置124、および演算装置(NAVI−ECU)125を備えている。記憶装置124には、ナビゲーション装置122の機能を実現するプログラムや地図データを記憶するROM、および、NAVI−ECU125で演算された位置情報などの測位データを記憶すると共に、ナビゲーションに関する情報以外の情報である端末MSのアンテナ制御パラメータも記憶するRAMを備えている。
【0045】
NAVI−ECU125は、レシーバ123からのGPS信号に基づき端末MSの現在位置を算出すると共に、この測位データと記憶装置124に記憶されいる地図データおよび車速センサ110、ジャイロ111からの各センサ信号とに基づき、端末MSを搭載する車両1の移動予測位置を算出する。
【0046】
これは、上記第1実施形態において、ASV6がステップS132における処理を、NAVI−ECU125で行うものである。また、NAVI−ECU125は、端末MSよりアンテナ制御パラメータや通信中の測定データであるSIRを受信すると共に、アンテナ制御パラメータの補正値を演算する。
【0047】
次に、本第2実施形態の通信手順について、図6を参照して第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0048】
まず、ステップS80で、端末MSが通信開始に先立ってナビゲーション装置122に対してトリガ信号を発する。
【0049】
次にステップS90で、ナビゲーション装置122がトリガ信号を受けて、GPS信号に基づき現在位置を算出して端末MSへ送付する。この測位データはナビゲーション装置122の記憶装置124にも記憶され、液晶表示装置(図示せず)に車両周辺の地図および地図上に演算された測位地点を表示する。
【0050】
ステップS100〜ステップS130は、図3に示した上記第1実施形態と同じ処理であるので説明を省略する。
【0051】
ステップS142では、ASV6により演算されたアンテナ制御パラメータθがASV6より接続基地局BS1を経由して端末MSに送信される。
【0052】
ステップS144で、補助制御に必要なデータとして端末MSは受信したアンテナ制御パラメータθをナビゲーション装置122にも転送しておく。
【0053】
ステップS150では、第1実施形態と同様アンテナ制御パラメータθに基づき、アンテナ制御回路102の位相器を制御してアンテナ101の指向性を接続基地局BS1の方向へ向ける。
【0054】
ステップS162では、NAVI−ECU125が、通信品質、すなわち端末MSの受信SIRの良否を判定し、受信SIRが予め設定されている閾値より小さい場合に、第1実施形態におけるステップS160と同様にアンテナ制御パラメータを微小角度△ψで補正し、端末MSにアンテナ101の指向性の補正を行わせる。
【0055】
また、同時にこのステップでは、NAVI−ECU125が演算した車両1の移動予測値に基づき端末MSのデータ処理回路106でアンテナ制御パラメータθを修正し、これに応じてアンテナ制御回路102にてアンテナ101の指向性を修正制御する。
【0056】
これにより、端末MSのアンテナ101の指向性は接続基地局BS1に向けられ、高品質の通信が可能となる。
【0057】
そしてステップS170で、接続基地局BS1との間で大容量のデータ通信状態を確立する。
【0058】
このように、本第2実施形態によれば、端末MSとナビゲーション装置122とがデータ交換し、ナビゲーション装置122が、端末MSのアンテナ101の指向性を制御するアンテナ制御パラメータの補正演算を行うので、端末MSのデータ処理回路106の計算負荷を低く抑えることができ、したがって、端末MSに演算能力の低い演算装置を用いることができる。
【0059】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本第3実施形態は、ASV6がアンテナ制御パラメータの算出に用いる端末MSの位置を、CDMAネットワーク4側に設けた位置測位決定装置(以下、PDEという)7で行う点が、上記第1および第2実施形態と異なる。以下、上記各実施形態と異なる構成部分について説明し、同一構成部分については、図中に同一符号を付して説明を省略する。
【0060】
本第3実施形態の端末MSは、図7に示すように、GPS衛星からのGPS衛星番号とGPS信号送信時刻とを含むGPS信号を受信するGPSアンテナ120を備え、GPSアンテナ120からの信号は直接、データ処理回路106に入力されている。データ処理回路106は、後述するように状態パラメータと共に、この受信されたGPS信号を、送信モジュール105およびアンテナ101を経由してCDMAネットワーク4へ送信する。
【0061】
本第3実施形態における状態パラメータは、平均車速、車両の方位角および現在時刻の他に、端末MSの位置を特定するための情報として、上記第1、第2実施形態とは異なり、周辺基地局BSの位置に関する情報(たとえば、基地局の識別番号など)を備えたものである。この周辺基地局情報は、各基地局から端末MSが受信するパイロット信号に含まれているものである。
【0062】
CDMAネットワーク4に備えられたPDE7は、端末MSより接続基地局BS1を介して受信した位置算出要求に基づき、端末MSの位置を次のように算出する。なお、PDE7および各基地局BSは、GPS信号により時間同期がとられており、端末MSと同一クロックによって動作している。
【0063】
PDE7には、通信網を構成している各基地局BSの位置情報をその基地局を識別する番号とともに与えられている。PDE7は、端末MSより接続基地局BS1へ送信された状態パラメータのうち、同一時刻に端末MSが受信したGPS衛星番号、および基地局(接続基地局および、周辺基地局)の位置に関する情報(たとえば、基地局の識別番号など)を受信し、これら、GPS衛星および基地局の同一時刻における位置情報に基づき三角測量の原理より、端末MSの位置を決定する。
【0064】
次に、本第3実施形態の通信手順について、図8を参照して第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0065】
ステップS100では第1実施形態と同様、端末MSから接続要求を行い、ステップS112で、端末MSの状態パラメータの送出が行われる。なお、この第3実施形態における状態パラメータには、上記第1実施形態では含まれていた端末MSの位置情報の代わりに、端末MSの位置を特定する情報として、端末MSが受信した周辺基地局情報が含まれている。
【0066】
ステップS114では、PDE7により端末MSの測位演算が行われ、ステップS114で演算結果がASV6へ送信される。
【0067】
また、ステップS120で接続基地局BS1より自局の位置情報をASV6へ送信される。
【0068】
ステップS130〜S142では、上記第2実施形態と同様、ASV6によるアンテナ制御パラメータθの演算、およびアンテナ制御パラメータθの端末MSへの送信が行われる。
【0069】
さらに、ステップS150〜S170では、上記第1実施形態と同様、端末 MSでのアンテナ制御パラメータθに基づくアンテナ101の指向性制御が行われ、大量のデータ通信接続状態に移行する。
【0070】
以上のように、本第3実施形態では、端末MSの位置算出を端末MSで行うのではなく、ネットワーク4に設けられたPDE7で行うので、車両1には自立的な測位機能を備えること無く、端末MSの位置に基づく端末MSのアンテナ101の指向性制御を行うことができる。
【0071】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本第4実施形態は、端末MSの指向性を制御されるアンテナが、上記第1ないし第3実施形態のようなフェーズドアレイアンテナではなく、第1アンテナとしての1つの無指向性アンテナ1010と、第2アンテナとしての所定の指向性ビームを有し円周方向に並べられた6個の指向性アンテナ1011a〜1011fとを備えている点が異なっている。以下、第1実施形態と異なる構成部分を中心に説明し、同一構成部分については、図中に同一符号を付して説明を省略する。
【0072】
図9(a)は、第4実施形態の端末MSが備えるアンテナの構成の斜視図を示している。また、図9(b)は、車両1の進行方向を紙面上方向にしたときのアンテナの放射ビーム形状の概略平面図を示している。
【0073】
無指向性アンテナは、例えばモノポールアンテナ1010で構成されており、図示しない車両1の屋根に立てられている。
【0074】
指向性アンテナは、ラジアル導波管を用いたスロットアンテナ1011a〜1011fで構成されている。すなわち、平行に配置された2枚の円形金属板1012、1012間の空間が放射状に配置された金属板1013により周方向に6つの扇形の区画に分けられ、また、それぞれの金属製の円周壁1014には、周方向が長手方向となるよう長方形のスロット1015が開けられている。図示しない各指向性アンテナの給電プローブは、一方の金属円板1012よりそれぞれの扇形区画の中心線上に突出して設けられている。これにより、スロットアンテナ1011aは、車両の進行方向を0度としたとき、時計方向へ0〜60度の範囲に、スロット1015の形状に応じたビームを放射する。同様に、スロットアンテナ1011b、1011c、…、1011fは、それぞれ、時計方向へ60〜120度、120〜180度、…、300〜360度の範囲にビームを放射する。
【0075】
これにより、図9の(b)に示すように、モノポールアンテナ1010および各スロットアンテナ1011a〜1011fの放射ビーム形状を得ることができる。特に、スロットアンテナの放射ビームは、スロット1015の長手方向を水平方向とすれば、水平面内での半値幅を6方位に設定することができる。
【0076】
図10は、本第4実施形態の端末MSの構成を示す図である。本第4実施形態の端末MSは、上記第1実施形態の端末とは、上述のようにアンテナ部が無指向性アンテナとしてのモノポールアンテナ1010と指向性アンテナとしてのスロットアンテナ1011a〜1011fとを備えている点、および、アンテナ制御手段としてアンテナ切換え装置1020を備えている点が異なっている。
【0077】
第1アンテナとしてのモノポールアンテナ1010および第2アンテナとしてのスロットアンテナ1011a〜1011fの各出力信号は、アンテナ切換え装置1020へ入力される。
【0078】
アンテナ切換え装置1020は、データ処理回路106からの制御信号により、上記モノポールアンテナ1010およびスロットアンテナ1011a〜1011fのいずれか一つの出力または隣り合う2つのスロットアンテナの合成出力と、受信モジュール104の入力端または送信モジュール105の出力端のいずれかとを接続する切換え装置であり、受信時には無指向性アンテナまたは指向性アンテナのいずれか一つの受信信号を受信モジュールに入力させるとともに、送信時には、送信モジュール105からの送信信号を無指向性アンテナまたは指向性アンテナのいずれか一つのアンテナより送信するものである。
【0079】
データ処理回路106は、ASV6より送られたアンテナ制御パラメータθ、すなわち、車両1の進行方向に対する接続基地局BS1の方位角が0〜60度の範囲にある場合は、スロットアンテナ1011aを選択し、アンテナ制御パラメータθが60〜120の範囲にある場合はスロットアンテナ1011bを選択し、以下同様に、アンテナ制御パラメータθに応じて各スロットアンテナを選択するような制御信号を、アンテナ切換え装置1020へ出力する。
【0080】
次に、本第4実施形態の通信手順について、図11を参照して第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0081】
まず、ステップS95で、端末MSは、基地局との接続のために、無指向性アンテナであるモノポールアンテナ1010および送信モジュール105を選択し、両者を接続するよう、アンテナ切換え装置1020を動作させる。
【0082】
ステップS100〜ステップS140は上記第1実施形態と同様である。
【0083】
ステップS155で、アンテナ制御パラメータθに応じて、第2アンテナである指向性アンテナのうち所望のスロットアンテナ1011a〜1011fを選択する。
【0084】
ステップS165において、選択されたスロットアンテナによる受信信号の受信SIRに基づき、受信SIRが閾値より小さい場合は選択対象を時計方向または反時計方向に1つずれたスロットアンテナとして、受信SIRを評価する。
【0085】
選択対象を変更したときに受信SIRが極大となるスロットアンテナを最終的な選択スロットアンテナとして、ステップS170で大容量のデータ通信接続状態を確立する。
【0086】
この場合、アンテナ切換え装置1020は、受信SIRが極大となるよう隣り合う2つのスロットアンテナの出力信号を合成して、受信モジュール104または送信モジュール105と接続するようにしてもよい。
【0087】
以上のように、本第4実施形態では、端末MSのアンテナとして、方位角方向の放射ビームの形状を予め設定された複数のスロットアンテナを用い、このスロットアンテナを選択することによりビーム制御を行うので、簡易な構成で端末アンテナの指向性制御を行うことができる。
【0088】
(他の実施形態)
上記第1〜第3実施形態においては、アンテナ101として、複数の無指向性のアンテナ素子の各位相を制御して所望の方向にビームを指向させるフェーズドアレイアンテナを用いる例を示したが、これに限らず、アンテナ素子に掛ける振幅および位相に対する重み係数を制御して所望の方向にビームのヌル点を形成するアダプティブアレイアンテナを用いても良い。この場合、ASV6において、各アンテナ素子に対する重み係数をアンテナ制御パラメータとして演算することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施形態の全体構成を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態の端末MSの構成を示す図である。
【図3】第1実施形態における通信手順を示す図である。
【図4】車両の進行方向、北方向、およびアンテナ制御パラメータθの関係を表わす図である。
【図5】本発明の第2実施形態の端末MSの構成を示す図である。
【図6】第2実施形態における通信手順を示す図である。
【図7】本発明の第3実施形態の端末MSの構成を示す図である。
【図8】第3実施形態における通信手順を示す図である。
【図9】本発明の第4実施形態の端末のアンテナ部の構成を示す図である。
【図10】第3実施形態の端末MSの構成を示す図である。
【図11】第3実施形態における通信手順を示す図である。
【符号の説明】
1…車両、3…GPS衛星、4…CDMAネットワーク、
6…アプリケーションサーバ(ASV)、7…位置測位演算装置(PDE)、
101…アンテナ、102…アンテナ制御装置、103…コンバイナ、
104…受信モジュール、105…送信モジュール、
106…データ処理回路、107…記憶回路、108…入出力I/F回路、
109…バス、110…車速センサ、111…ジャイロ、
120…GPSアンテナ、121…自立測位装置、
122…ナビゲーション装置、
1010…モノポールアンテナ、1011a〜f…スロットアンテナ、
1012…平行金属板、1013…放射状金属板、1014…円周壁、
1015…スロット、1020…アンテナ切換え装置、
BS…基地局、MS…移動通信端末(または、端末)。
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動通信端末の位置情報に基づき算出された指向性制御パラメータにより、移動通信端末側のアンテナの指向性を制御する移動通信端末に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来、無線アクセスシステムにおいて基地局が割り出した移動通信端末の位置情報に応じて、基地局のアンテナの方向およびビーム角度を変化させて無線リンクを確立するものがあった(特開2000−22618号公報)。しかし、移動通信端末側のアンテナ指向性は端末位置に応じて制御されておらず、移動通信端末における通信品質は十分向上したものとは言えなかった。したがって、無線通信網における大容量通信を実現する上で必要となる移動通信端末側の通信品質向上には改善の余地があった。
【0003】
本発明は上記点に鑑みて、移動通信端末のアンテナ指向性を、端末位置に応じて制御することにより、移動通信端末における通信品質を向上させることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、通信網を形成する基地局との間でアンテナを介して通信する移動通信端末であって、前記移動通信端末の方位および位置を特定する情報からなる状態パラメータを前記基地局側へ伝送する伝送手段と、前記状態パラメータに基づき前記通信網で演算される前記アンテナの指向性を制御するためのアンテナ制御パラメータを前記基地局より受信する受信手段と、前記アンテナ制御パラメータに基づき前記基地局からの信号強度が高くなるよう前記基地局に対する前記アンテナの指向性を制御するアンテナ制御手段と、を有することを特徴とする。
【0005】
本発明によれば、移動通信端末より移動通信端末の方位および位置を特定する情報を含む状態パラメータを通信網へ伝送し、通信網側でこの状態パラメータに基づき移動通信端末のアンテナの指向性を制御するためのアンテナ制御パラメータを演算し、しかる後、移動通信端末において、通信網側で演算されたアンテナ制御パラメータに基づき基地局からの信号強度が高くなるよう基地局に対するアンテナの指向性を制御するので、移動通信端末と基地局との相対位置に応じたアンテナ指向性を得ることができ、これにより通信品質を向上させることができる。また、アンテナ制御パラメータの演算を通信網側で行うので、移動通信端末における計算負荷を低減させるとともに、アンテナ指向性設定を早期に行うことができる。
【0006】
このアンテナ制御手段は、請求項2に記載のように、前記アンテナ制御手段は、前記移動通信端末より前記基地局の方向に応じて、前記アンテナのビームの水平面内又は垂直面内の方向、前記ビームの半値幅の方向または前記ビームのヌル点方向の少なくとも1つを制御することができる。
【0007】
なお、移動通信端末より通信網の基地局側へ伝送される状態パラメータは、請求項3に記載のように、前記移動通信端末の位置情報そのものまたは移動通信端末の周辺の基地局情報のいずれかを前記移動通信端末の位置を特定する情報として含むことができる。
【0008】
そして、状態パラメータに含まれる移動通信端末の位置情報は、請求項7に記載のように、前記移動通信端末が搭載される車両が備える自立測位装置が測定した位置情報を用いることができ、更に、この自立測位装置を、請求項8に記載のようにGPS衛星からのGPS信号に基づき前記車両の位置を算出するように構成できる。
【0009】
なおこのような自立測位装置が、請求項9に記載のように車両の移動に伴う方位を予測するとともに、該予測方位に基づいて前記受信手段が受信したアンテナ制御パラメータを補正することが可能であり、これにより、移動通信端末が搭載される車両側で、車両の移動に伴いアンテナ制御パラメータを補正演算できる。
【0010】
また、アンテナの指向性制御のためのアンテナ制御パラメータは、請求項4に記載のように、前記移動通信端末の移動方向に対する前記基地局の方位角に相当するものとすることができる。
【0011】
請求項5に記載の発明は、前記受信手段は前記基地局からの受信信号の通信品質を測定するとともに、前記アンテナ制御手段は前記通信品質が低いと判定される場合には前記アンテナ制御パラメータを補正して前記アンテナの指向性を制御することを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、移動通信端末側で、基地局からの受信信号の通信品質を測定し、この通信品質が低い場合はアンテナ制御パラメータの補正によりアンテナの指向性を補正制御するので、通信品質をより向上させることができる。なお、この通信品質は、例えば、受信信号の信号対干渉比(SIR)を評価指標として用いることができる。
【0013】
請求項6に記載の発明は、前記状態パラメータは、前記移動通信端末の移動速度を更に含むとともに、前記アンテナ制御パラメータは前記移動通信端末の移動速度および方位に基づき演算される前記移動通信端末の移動に伴う予測方位により補正されるものであることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、通信網で演算されるアンテナ制御パラメータは、状態パラメータに含まれる移動通信端末の移動速度および方位に基づき予測方位によって補正されるものであるので、移動通信端末のアンテナは、移動通信端末の移動に応じて予め補正算出されているアンテナ制御パラメータによってアンテナ指向性を制御することができる。
【0015】
請求項10に記載の発明は、前記アンテナ制御パラメータは、前記通信網において、前記状態パラメータの前記移動通信端末の周辺の基地局情報に基づき演算される前記移動通信端末の位置によって決定されることを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、移動通信端末の位置は、通信網側で状態パラメータに含まれる移動通信端末の周辺基地局情報に基づいて計算されるので、移動通信端末側で自らの位置情報を生成する必要がない。
【0017】
なお、移動通信端末が備えるアンテナおよびアンテナ制御手段は、請求項11に記載のように、フェーズドアレイアンテナとすることができる。
【0018】
さらに、請求項12に記載のように、アンテナを前記状態パラメータの伝送および前記アンテナ制御パラメータの受信を行う無指向性の第1アンテナと、複数の方位角方向のそれぞれに指向性ビームを形成する第2アンテナとにより構成し、アンテナ制御手段によって、前記アンテナ制御パラメータに基づき、所望の方位角方向に指向性ビームを形成するよう前記第2アンテナを制御するように構成することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。図1は、各実施形態における無線通信システムの全体構成を示した図である。本第1実施形態における無線通信システムは、移動体としての車両1に搭載された移動通信端末(以下、単に端末という)MSと、例えばCDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多重接続)ネットワーク4を構成する複数の基地局(以下、BSという)と、CDMAネットワーク4がつながれたインターネット5と、インターネット5につながれたアンテナ制御パラメータを演算するアプリケーションサーバ6(以下、ASVと言う)とを備えている。なお、図1中、PDE7は後述する第3実施形態において用いられるものであり、後に説明する。
【0020】
端末MSは、図2に示すように、複数の素子アンテナからなるアンテナ101と、アンテナ制御回路102と、コンバイナ103と、受信モジュール104と、送信モジュール105と、データ処理回路106と、記憶回路107と、入出力I/F回路108とを備える。
【0021】
アンテナ101は、それ自体、無指向性アンテナであり、車両1の屋根部に所定の距離隔てて複数個(たとえば4〜8個)配置され、アンテナ制御回路102により各アンテナの出力信号の位相が制御されることにより、アンテナ全体としての指向性が所望の方向に制御されるフェーズドアレイアンテナを構成する。
【0022】
アンテナ制御回路102は、後述するデータ処理回路106の指令値により位相制御量が決定される位相器(図示せず)を、アンテナ101のそれぞれの素子アンテナに対して備えている。このデータ処理回路106およびアンテナ制御回路102の動作により、本発明のアンテナ制御手段の機能が実現されている。
【0023】
コンバイナ103は、受信時はアンテナ制御回路102の出力信号である各素子アンテナ101から出力される後述のアンテナ制御パラメータを含む信号を合成して受信モジュール104へ送り、送信時は送信モジュール105からの後述の状態パラメータを含む送信信号を各素子アンテナ101に応じて分割して、アンテナ制御回路102へ送る。
【0024】
コンバイナ103の出力信号は受信モジュール104に送られ、ここでアナログ信号からデジタル信号への変換、および復調によるデジタル情報への変換が行われる。
【0025】
データ処理回路106は、このデジタル情報をデータ処理し、送信モジュール105へ送ったり、処理結果を記憶回路107に記憶したり、また、シリアルI/F回路108を経由して外部装置からの情報を入手したりする。
【0026】
記憶回路107は、後述する通信プログラムが予め記憶されているROMや、データ処理回路106の処理結果や外部装置からの情報を一時記憶するRAMおよびフラッシュメモリを備えている。
【0027】
なお、データ処理回路106および送信モジュール105〜アンテナ101による状態パラメータの生成および送信は、本発明の伝送手段の機能に相当する。また、アンテナ101〜受信モジュール104およびデータ処理回路106によるアンテナ制御パラメータの受信は本発明の受信手段の機能に相当する。
【0028】
また、車両1は、端末MSの外部装置として、車両1の移動速度である車速を検出する車速センサ110および車両1の旋回角を検出するジャイロ111と、GPS衛星3からのGPS信号を受信するGPSアンテナ120により受信して、このGPS信号に基づき車両1の現在位置を算出する自立測位装置121とを備え、これらの検出値および算出結果がバス109を介して端末MSに入力される。
【0029】
次に、本第1実施形態の通信手順について、図3を参照して説明する。図3は、端末MSと基地局BSおよびASV6との間で行われる通信、および処理の手順を示しており、それぞれの処理は、端末MS、基地局BSおよびASV6が備える各コンピュータにより実行される。
【0030】
まず、ステップSl00で、端末MSが通信開始のための接続要求を発し、車両1の周辺の或る基地局(以下、接続基地局という)BS1とリンクが確立すると、端末MSおよび接続基地局BS1の識別番号他のこのリンクに関する情報がASV6に送信される。通常、端末MSの電波環境は干渉がある状態である。また、このステップにおいては、端末MSのアンテナ101の指向性はまだ制御されておらず、無指向性状態である。
【0031】
ステップS110で、端末MSより、データ処理回路106が収集した端末の状態パラメータが接続基地局BS1を経由してAVS6へ伝送される。この状態パラメータは、自立測位装置121により算出されている車両の現在位置(x,y)、車速センサ110の検出値およびジャイロ111の出力信号からそれぞれデータ処理回路106により演算される端末MSの移動速度としての平均車速および車両の方位角、および現在時刻などである。車両の方位角は、たとえば、車両1の進行方向の、北を基準に反時計方向を正の方向とした角度αとして演算される。
【0032】
同時にステップS120で、接続基地局BS1は自局の位置情報をASV6へ送信する。
【0033】
ステップS130では、ASV6が端末MSより接続基地局BS1を経由して送られた上記状態パラメータに基づき、アンテナ制御パラメータを次のように演算する。図4において、車両1の現在位置と接続基地局BS1の位置とから両者を結んだ直線の北(N)方向に対する角度βが演算される。この角度βと車両1の北(N)に対する方位角αとから、車両1の進行方向を基準とした接続基地局BS1の方位角θ=α−βを算出し、アンテナ制御パラメータとする。
【0034】
次に、ASV6は、ステップS132で、車両1の移動方向を予測してアンテナ制御パラメータを補正するための、予測パラメータを次のように演算する。車両の平均速度および進行方向の方位角より、t分後(たとえば2〜5分)の車両位置を予測し、この予測位置に対してステップS130と同様にアンテナ制御パラメータθ’を演算する。予測パラメータ△θは、t分後のアンテナ制御パラメータを△θ=θ−θ’変更するという形で演算される。
【0035】
ステップS140で、ASV6より、アンテナ制御パラメータθおよび予測パラメータ(t,△θ)が接続基地局BS1を経由して端末MSに送信される。
【0036】
ステップS150で、端末MSは、受信したアンテナ制御パラメータθに基づき、アンテナ101の指向性を、アンテナビームが接続基地局BS1の方向(進行方向に対して角度θ)に向くよう制御する。
【0037】
この制御方法は、通常、フェーズドアレイアンテナの指向性を制御する方法と同様に、各アンテナ101の位相を前記角度θに応じて演算し、アンテナ制御回路102の位相器を制御することにより行われる。さらに、受信した予測パラメータに基づき、t分後にアンテナ制御パラメータθを△θ分補正し、この補正されたアンテナ制御パラメータに基づきアンテナ制御回路102によりアンテナ101の指向性を制御する。
【0038】
ステップS160で、端末MSは、指向性が制御されたアンテナ101で受信した接続基地局BS1からの信号の通信品質を判定し、通信品質が所定値より悪い場合は、アンテナ制御パラメータに基づき指向性を補正する。具体的には、次のように行う。
【0039】
通信品質は、端末MSにおいて、接続基地局BS1からのパイロット信号に基づいてデータ処理回路106が信号/干渉比SIR(Signal to Interference Ratio)を測定し、このSIRが予め設定された閾値より小さい場合は、通信品質が低下しているものとみなし、接続基地局BS1から送られたアンテナ制御パラメータθを補正してデータ処理回路102によりアンテナの指向性を補正する。この指向性の補正は、例えば、アンテナ制御パラメータθに対して予め設定された微小角度△ψ左方向または右方向に変更することにより行う。これを受信SIRが閾値を越えるまで、または、受信SIRが極大値に達するまで続けることにより、アンテナ101の指向性が変更される。
【0040】
なお、上記、通信品質の評価に用いる受信SIRは、IMT−2000(International Mobile Telecommunications)システムにおいて、送信電力制御のために測定されるものと同じものを用いることができるが、これに限らず、端末MSにおける受信信号電力(平均値)そのものを用いてもよい。
【0041】
このように、アンテナ101の指向性がほぼ接続基地局BS1の方向に向けられて、高品質の通信が可能になると、ステップS170で大容量のデータ通信接続状態へ移行する。
【0042】
以上のように、本第1実施形態によれば、端末MSが現在位置および移動速度、移動方向などと接続基地局BS1に関する情報からなる状態パラメータをAVS6に送信し、AVS6はこの端末MSからの状態パラメータに基づき端末MSから接続基地局BS1への方位角を計算し、アンテナ制御パラメータとして端末MSへ送り返す。端末MSは、AVS6から送られたアンテナ制御パラメータに基づき、すなわち、端末MSはアンテナ制御パラメータの演算をすることなく、端末のアンテナの指向性を接続基地局BS1の方向へ向けることができる。したがって、端末MSにおけるアンテナ制御パラメータの演算負荷の低減、および早期のアンテナ指向性設定が可能となる。
【0043】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本第2実施形態は図5に端末MSの構成を示すように、上記第1実施形態の自立測位装置121の代わりに、ナビゲーション装置122がバス109を介して接続され、端末MSはナビゲーション装置122との間で測位データおよびアンテナ制御パラメータの補正結果の交換を行う点が異なっている。なお、第1実施形態の図1ないし図3と同じ構成、同じ処理工程については、図面を省略、あるいは図面に同一符号を付して、説明を省略する。
【0044】
ナビゲーション装置122は、GPSアンテナ120の受信信号を復調するレシーバ123、記憶装置124、および演算装置(NAVI−ECU)125を備えている。記憶装置124には、ナビゲーション装置122の機能を実現するプログラムや地図データを記憶するROM、および、NAVI−ECU125で演算された位置情報などの測位データを記憶すると共に、ナビゲーションに関する情報以外の情報である端末MSのアンテナ制御パラメータも記憶するRAMを備えている。
【0045】
NAVI−ECU125は、レシーバ123からのGPS信号に基づき端末MSの現在位置を算出すると共に、この測位データと記憶装置124に記憶されいる地図データおよび車速センサ110、ジャイロ111からの各センサ信号とに基づき、端末MSを搭載する車両1の移動予測位置を算出する。
【0046】
これは、上記第1実施形態において、ASV6がステップS132における処理を、NAVI−ECU125で行うものである。また、NAVI−ECU125は、端末MSよりアンテナ制御パラメータや通信中の測定データであるSIRを受信すると共に、アンテナ制御パラメータの補正値を演算する。
【0047】
次に、本第2実施形態の通信手順について、図6を参照して第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0048】
まず、ステップS80で、端末MSが通信開始に先立ってナビゲーション装置122に対してトリガ信号を発する。
【0049】
次にステップS90で、ナビゲーション装置122がトリガ信号を受けて、GPS信号に基づき現在位置を算出して端末MSへ送付する。この測位データはナビゲーション装置122の記憶装置124にも記憶され、液晶表示装置(図示せず)に車両周辺の地図および地図上に演算された測位地点を表示する。
【0050】
ステップS100〜ステップS130は、図3に示した上記第1実施形態と同じ処理であるので説明を省略する。
【0051】
ステップS142では、ASV6により演算されたアンテナ制御パラメータθがASV6より接続基地局BS1を経由して端末MSに送信される。
【0052】
ステップS144で、補助制御に必要なデータとして端末MSは受信したアンテナ制御パラメータθをナビゲーション装置122にも転送しておく。
【0053】
ステップS150では、第1実施形態と同様アンテナ制御パラメータθに基づき、アンテナ制御回路102の位相器を制御してアンテナ101の指向性を接続基地局BS1の方向へ向ける。
【0054】
ステップS162では、NAVI−ECU125が、通信品質、すなわち端末MSの受信SIRの良否を判定し、受信SIRが予め設定されている閾値より小さい場合に、第1実施形態におけるステップS160と同様にアンテナ制御パラメータを微小角度△ψで補正し、端末MSにアンテナ101の指向性の補正を行わせる。
【0055】
また、同時にこのステップでは、NAVI−ECU125が演算した車両1の移動予測値に基づき端末MSのデータ処理回路106でアンテナ制御パラメータθを修正し、これに応じてアンテナ制御回路102にてアンテナ101の指向性を修正制御する。
【0056】
これにより、端末MSのアンテナ101の指向性は接続基地局BS1に向けられ、高品質の通信が可能となる。
【0057】
そしてステップS170で、接続基地局BS1との間で大容量のデータ通信状態を確立する。
【0058】
このように、本第2実施形態によれば、端末MSとナビゲーション装置122とがデータ交換し、ナビゲーション装置122が、端末MSのアンテナ101の指向性を制御するアンテナ制御パラメータの補正演算を行うので、端末MSのデータ処理回路106の計算負荷を低く抑えることができ、したがって、端末MSに演算能力の低い演算装置を用いることができる。
【0059】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本第3実施形態は、ASV6がアンテナ制御パラメータの算出に用いる端末MSの位置を、CDMAネットワーク4側に設けた位置測位決定装置(以下、PDEという)7で行う点が、上記第1および第2実施形態と異なる。以下、上記各実施形態と異なる構成部分について説明し、同一構成部分については、図中に同一符号を付して説明を省略する。
【0060】
本第3実施形態の端末MSは、図7に示すように、GPS衛星からのGPS衛星番号とGPS信号送信時刻とを含むGPS信号を受信するGPSアンテナ120を備え、GPSアンテナ120からの信号は直接、データ処理回路106に入力されている。データ処理回路106は、後述するように状態パラメータと共に、この受信されたGPS信号を、送信モジュール105およびアンテナ101を経由してCDMAネットワーク4へ送信する。
【0061】
本第3実施形態における状態パラメータは、平均車速、車両の方位角および現在時刻の他に、端末MSの位置を特定するための情報として、上記第1、第2実施形態とは異なり、周辺基地局BSの位置に関する情報(たとえば、基地局の識別番号など)を備えたものである。この周辺基地局情報は、各基地局から端末MSが受信するパイロット信号に含まれているものである。
【0062】
CDMAネットワーク4に備えられたPDE7は、端末MSより接続基地局BS1を介して受信した位置算出要求に基づき、端末MSの位置を次のように算出する。なお、PDE7および各基地局BSは、GPS信号により時間同期がとられており、端末MSと同一クロックによって動作している。
【0063】
PDE7には、通信網を構成している各基地局BSの位置情報をその基地局を識別する番号とともに与えられている。PDE7は、端末MSより接続基地局BS1へ送信された状態パラメータのうち、同一時刻に端末MSが受信したGPS衛星番号、および基地局(接続基地局および、周辺基地局)の位置に関する情報(たとえば、基地局の識別番号など)を受信し、これら、GPS衛星および基地局の同一時刻における位置情報に基づき三角測量の原理より、端末MSの位置を決定する。
【0064】
次に、本第3実施形態の通信手順について、図8を参照して第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0065】
ステップS100では第1実施形態と同様、端末MSから接続要求を行い、ステップS112で、端末MSの状態パラメータの送出が行われる。なお、この第3実施形態における状態パラメータには、上記第1実施形態では含まれていた端末MSの位置情報の代わりに、端末MSの位置を特定する情報として、端末MSが受信した周辺基地局情報が含まれている。
【0066】
ステップS114では、PDE7により端末MSの測位演算が行われ、ステップS114で演算結果がASV6へ送信される。
【0067】
また、ステップS120で接続基地局BS1より自局の位置情報をASV6へ送信される。
【0068】
ステップS130〜S142では、上記第2実施形態と同様、ASV6によるアンテナ制御パラメータθの演算、およびアンテナ制御パラメータθの端末MSへの送信が行われる。
【0069】
さらに、ステップS150〜S170では、上記第1実施形態と同様、端末 MSでのアンテナ制御パラメータθに基づくアンテナ101の指向性制御が行われ、大量のデータ通信接続状態に移行する。
【0070】
以上のように、本第3実施形態では、端末MSの位置算出を端末MSで行うのではなく、ネットワーク4に設けられたPDE7で行うので、車両1には自立的な測位機能を備えること無く、端末MSの位置に基づく端末MSのアンテナ101の指向性制御を行うことができる。
【0071】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本第4実施形態は、端末MSの指向性を制御されるアンテナが、上記第1ないし第3実施形態のようなフェーズドアレイアンテナではなく、第1アンテナとしての1つの無指向性アンテナ1010と、第2アンテナとしての所定の指向性ビームを有し円周方向に並べられた6個の指向性アンテナ1011a〜1011fとを備えている点が異なっている。以下、第1実施形態と異なる構成部分を中心に説明し、同一構成部分については、図中に同一符号を付して説明を省略する。
【0072】
図9(a)は、第4実施形態の端末MSが備えるアンテナの構成の斜視図を示している。また、図9(b)は、車両1の進行方向を紙面上方向にしたときのアンテナの放射ビーム形状の概略平面図を示している。
【0073】
無指向性アンテナは、例えばモノポールアンテナ1010で構成されており、図示しない車両1の屋根に立てられている。
【0074】
指向性アンテナは、ラジアル導波管を用いたスロットアンテナ1011a〜1011fで構成されている。すなわち、平行に配置された2枚の円形金属板1012、1012間の空間が放射状に配置された金属板1013により周方向に6つの扇形の区画に分けられ、また、それぞれの金属製の円周壁1014には、周方向が長手方向となるよう長方形のスロット1015が開けられている。図示しない各指向性アンテナの給電プローブは、一方の金属円板1012よりそれぞれの扇形区画の中心線上に突出して設けられている。これにより、スロットアンテナ1011aは、車両の進行方向を0度としたとき、時計方向へ0〜60度の範囲に、スロット1015の形状に応じたビームを放射する。同様に、スロットアンテナ1011b、1011c、…、1011fは、それぞれ、時計方向へ60〜120度、120〜180度、…、300〜360度の範囲にビームを放射する。
【0075】
これにより、図9の(b)に示すように、モノポールアンテナ1010および各スロットアンテナ1011a〜1011fの放射ビーム形状を得ることができる。特に、スロットアンテナの放射ビームは、スロット1015の長手方向を水平方向とすれば、水平面内での半値幅を6方位に設定することができる。
【0076】
図10は、本第4実施形態の端末MSの構成を示す図である。本第4実施形態の端末MSは、上記第1実施形態の端末とは、上述のようにアンテナ部が無指向性アンテナとしてのモノポールアンテナ1010と指向性アンテナとしてのスロットアンテナ1011a〜1011fとを備えている点、および、アンテナ制御手段としてアンテナ切換え装置1020を備えている点が異なっている。
【0077】
第1アンテナとしてのモノポールアンテナ1010および第2アンテナとしてのスロットアンテナ1011a〜1011fの各出力信号は、アンテナ切換え装置1020へ入力される。
【0078】
アンテナ切換え装置1020は、データ処理回路106からの制御信号により、上記モノポールアンテナ1010およびスロットアンテナ1011a〜1011fのいずれか一つの出力または隣り合う2つのスロットアンテナの合成出力と、受信モジュール104の入力端または送信モジュール105の出力端のいずれかとを接続する切換え装置であり、受信時には無指向性アンテナまたは指向性アンテナのいずれか一つの受信信号を受信モジュールに入力させるとともに、送信時には、送信モジュール105からの送信信号を無指向性アンテナまたは指向性アンテナのいずれか一つのアンテナより送信するものである。
【0079】
データ処理回路106は、ASV6より送られたアンテナ制御パラメータθ、すなわち、車両1の進行方向に対する接続基地局BS1の方位角が0〜60度の範囲にある場合は、スロットアンテナ1011aを選択し、アンテナ制御パラメータθが60〜120の範囲にある場合はスロットアンテナ1011bを選択し、以下同様に、アンテナ制御パラメータθに応じて各スロットアンテナを選択するような制御信号を、アンテナ切換え装置1020へ出力する。
【0080】
次に、本第4実施形態の通信手順について、図11を参照して第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0081】
まず、ステップS95で、端末MSは、基地局との接続のために、無指向性アンテナであるモノポールアンテナ1010および送信モジュール105を選択し、両者を接続するよう、アンテナ切換え装置1020を動作させる。
【0082】
ステップS100〜ステップS140は上記第1実施形態と同様である。
【0083】
ステップS155で、アンテナ制御パラメータθに応じて、第2アンテナである指向性アンテナのうち所望のスロットアンテナ1011a〜1011fを選択する。
【0084】
ステップS165において、選択されたスロットアンテナによる受信信号の受信SIRに基づき、受信SIRが閾値より小さい場合は選択対象を時計方向または反時計方向に1つずれたスロットアンテナとして、受信SIRを評価する。
【0085】
選択対象を変更したときに受信SIRが極大となるスロットアンテナを最終的な選択スロットアンテナとして、ステップS170で大容量のデータ通信接続状態を確立する。
【0086】
この場合、アンテナ切換え装置1020は、受信SIRが極大となるよう隣り合う2つのスロットアンテナの出力信号を合成して、受信モジュール104または送信モジュール105と接続するようにしてもよい。
【0087】
以上のように、本第4実施形態では、端末MSのアンテナとして、方位角方向の放射ビームの形状を予め設定された複数のスロットアンテナを用い、このスロットアンテナを選択することによりビーム制御を行うので、簡易な構成で端末アンテナの指向性制御を行うことができる。
【0088】
(他の実施形態)
上記第1〜第3実施形態においては、アンテナ101として、複数の無指向性のアンテナ素子の各位相を制御して所望の方向にビームを指向させるフェーズドアレイアンテナを用いる例を示したが、これに限らず、アンテナ素子に掛ける振幅および位相に対する重み係数を制御して所望の方向にビームのヌル点を形成するアダプティブアレイアンテナを用いても良い。この場合、ASV6において、各アンテナ素子に対する重み係数をアンテナ制御パラメータとして演算することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施形態の全体構成を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態の端末MSの構成を示す図である。
【図3】第1実施形態における通信手順を示す図である。
【図4】車両の進行方向、北方向、およびアンテナ制御パラメータθの関係を表わす図である。
【図5】本発明の第2実施形態の端末MSの構成を示す図である。
【図6】第2実施形態における通信手順を示す図である。
【図7】本発明の第3実施形態の端末MSの構成を示す図である。
【図8】第3実施形態における通信手順を示す図である。
【図9】本発明の第4実施形態の端末のアンテナ部の構成を示す図である。
【図10】第3実施形態の端末MSの構成を示す図である。
【図11】第3実施形態における通信手順を示す図である。
【符号の説明】
1…車両、3…GPS衛星、4…CDMAネットワーク、
6…アプリケーションサーバ(ASV)、7…位置測位演算装置(PDE)、
101…アンテナ、102…アンテナ制御装置、103…コンバイナ、
104…受信モジュール、105…送信モジュール、
106…データ処理回路、107…記憶回路、108…入出力I/F回路、
109…バス、110…車速センサ、111…ジャイロ、
120…GPSアンテナ、121…自立測位装置、
122…ナビゲーション装置、
1010…モノポールアンテナ、1011a〜f…スロットアンテナ、
1012…平行金属板、1013…放射状金属板、1014…円周壁、
1015…スロット、1020…アンテナ切換え装置、
BS…基地局、MS…移動通信端末(または、端末)。
Claims (12)
- 通信網を形成する基地局との間でアンテナを介して通信する移動通信端末であって、
前記移動通信端末の方位および位置を特定する情報からなる状態パラメータを前記基地局側へ伝送する伝送手段と、
前記状態パラメータに基づき前記通信網で演算される前記アンテナの指向性を制御するためのアンテナ制御パラメータを前記基地局より受信する受信手段と、
前記アンテナ制御パラメータに基づき前記基地局からの信号強度が高くなるよう前記基地局に対する前記アンテナの指向性を制御するアンテナ制御手段と、
を有することを特徴とする移動通信端末。 - 前記アンテナ制御手段は、前記移動通信端末より前記基地局の方向に応じて、前記アンテナのビームの水平面内又は垂直面内の方向、前記ビームの半値幅の方向または前記ビームのヌル点方向の少なくとも1つを制御することを特徴とする請求項1に記載の移動通信端末。
- 前記状態パラメータは、前記移動通信端末の位置情報または移動通信端末の周辺の基地局情報のいずれかを前記移動通信端末の位置を特定する情報として含むことを特徴とする請求項1または2に記載の移動通信端末。
- 前記アンテナ制御パラメータは、前記移動通信端末の移動方向に対する前記基地局の方位角に相当するものであることを特徴とする請求項3ないし3のいずれか1つに記載の移動通信端末。
- 前記受信手段は前記基地局からの受信信号の通信品質を測定するとともに、前記アンテナ制御手段は前記通信品質が低いと判定される場合には前記アンテナ制御パラメータを補正して前記アンテナの指向性を制御することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の移動通信端末。
- 前記状態パラメータは、前記移動通信端末の移動速度を更に含むとともに、前記アンテナ制御パラメータは前記移動通信端末の移動速度および方位に基づき演算される前記移動通信端末の移動に伴う予測方位により補正されるものであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の移動通信端末。
- 前記状態パラメータの前記移動通信端末の位置情報は、前記移動通信端末が搭載される車両が備える自立測位装置が測定した前記車両の位置情報であることを特徴とする請求項3に記載の移動通信端末。
- 前記自立測位装置は、GPS衛星からのGPS信号に基づき前記車両の位置を算出することを特徴とする請求項7に記載の移動通信端末。
- 前記自立測位装置は前記車両の移動に伴う方位を予測するとともに、該予測方位に基づいて前記受信手段が受信したアンテナ制御パラメータを補正することを特徴とする請求項7または8に記載の移動通信端末。
- 前記アンテナ制御パラメータは、前記通信網において、前記状態パラメータの前記移動通信端末の周辺の基地局情報に基づき演算される前記移動通信端末の位置によって決定されることを特徴とする請求項3に記載の移動通信端末。
- 前記アンテナおよびアンテナ制御手段は、フェーズドアレイアンテナであることを特徴とする請求項1に記載の移動通信端末。
- 前記アンテナは、前記状態パラメータの伝送および前記アンテナ制御パラメータの受信を行う無指向性の第1アンテナと、複数の方位角方向のそれぞれに指向性ビームを形成する第2アンテナとを有するとともに、
前記アンテナ制御手段は、前記アンテナ制御パラメータに基づき、所望の方位角方向に指向性ビームを形成するよう前記第2アンテナを制御することを特徴とする請求項1に記載の移動通信端末。
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