JP2004029544A - ホログラムコンバイナ光学系及び情報表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像表示素子のレイアウトの自由度を高めること、基板の薄さを保ちつつ視野の周辺減光を抑制すること、迷光をカットすることの3要求を同時に満足可能なホログラムコンバイナ光学系を目的とする。
【解決手段】観察眼の光軸に交差するよう配置され、かつその観察眼の瞳位置に入射する外界光を透過すると共に、所定位置に配置された画像表示素子の表示面から導入される表示用光束を内面反射してその内部に表示用光束の光路を形成する基板と、前記基板内の前記表示用光束の光路中に設けられ、かつその表示用光束の波面を変換して前記表示面の虚像をその基板の外界側に形成するホログラム素子とを備え、前記表示面から前記ホログラム素子に至る前記表示用光束の光路中の光学面に対し、その光路中にその表示用光束を結像して前記表示面の中間像を形成する光学的パワーを付与する。
【選択図】 図2
【解決手段】観察眼の光軸に交差するよう配置され、かつその観察眼の瞳位置に入射する外界光を透過すると共に、所定位置に配置された画像表示素子の表示面から導入される表示用光束を内面反射してその内部に表示用光束の光路を形成する基板と、前記基板内の前記表示用光束の光路中に設けられ、かつその表示用光束の波面を変換して前記表示面の虚像をその基板の外界側に形成するホログラム素子とを備え、前記表示面から前記ホログラム素子に至る前記表示用光束の光路中の光学面に対し、その光路中にその表示用光束を結像して前記表示面の中間像を形成する光学的パワーを付与する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アイグラスディスプレイ、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)、ウエラブルパソコンなどの情報表示装置に適用され、画像表示素子が表示する情報を外界光に重畳して観察眼に導くホログラムコンバイナ光学系、及びその情報表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
アイグラスディスプレイには、特開2002−90687号公報などに開示されるように、使用者の眼の前方に配置され、かつ外界光を透過させる平行平板(基板)内にHOE(ホログラム素子;Holographic Optical Element)を形成してなるホログラムコンバイナ光学系、及びLCDなどの画像表示素子が備えられる。
【0003】
ホログラムコンバイナ光学系の基板は、その外形が眼鏡レンズと似た形状に整えられ、眼鏡レンズと同様に(例えば、テンプル、リム、ブリッジなどで)使用者の頭部に固定される。画像表示素子やそれを駆動する回路等は、観察の邪魔にならない位置(例えば、テンプル、リムなど)に固定される。
画像表示素子から射出した表示用光束は、基板内に導かれ、その基板の内面で複数回反射してからHOEに入射する。HOEは、表示用光束の波面を変換することで使用者の眼の遠方に画像表示素子の表示面の虚像を形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このアイグラスディスプレイに対しては、次の(1)〜(3)の各要求が生じている。
(1)画像表示素子のレイアウトの自由度を高めるため、ホログラムコンバイナ光学系の表示用光束の光路を長く採ること。
【0005】
(2)ホログラムコンバイナ光学系の基板の薄さを保ちつつ、広い視野の周辺減光を抑えること(なお、本明細書でいう視野は、使用者の眼の視野ではなく、ホログラムコンバイナ光学系の形成する視野、つまり、使用者からみた虚像の張る角度範囲を指す。)。
(3)迷光となりうる余分な光をカットするため、ホログラムコンバイナ光学系内の何れかの箇所に開口絞りを設けること。
【0006】
なお、要求(1)を満たすためには、ホログラムコンバイナ光学系の結像倍率(虚像の結像倍率)を大きくすることが考えられる。しかし、その場合、基板を厚くしない限り視野周辺に対応する光線を十分に基板内に収めることができないので、要求(2)を満たすことが不可能となる。
また、要求(3)については、従来はホログラムコンバイナ光学系の迷光の影響については何ら考慮されておらず、したがって、ホログラムコンバイナ光学系内部には開口絞りを配置できるような面(観察眼の瞳と共役な面)を有しない構成となっている。
【0007】
しかし、仮に、要求(1)(2)と共にこの要求(3)が満たされるならば、ホログラムコンバイナ光学系の性能を大幅に高められるので好ましい。
そこで、本発明は、画像表示素子のレイアウトの自由度を高めること、基板の薄さを保ちつつ視野の周辺減光を抑制すること、迷光をカットすることの3要求を同時に満足可能なホログラムコンバイナ光学系を提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、高性能を確保しつつデザイン性を高めることの可能な情報表示装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のホログラムコンバイナ光学系は、観察眼の光軸に交差するよう配置され、かつその観察眼の瞳位置に入射する外界光を透過すると共に、所定位置に配置された画像表示素子の表示面から導入される表示用光束を内面反射してその内部に表示用光束の光路を形成する基板と、前記基板内の前記表示用光束の光路中に設けられ、かつその表示用光束の波面を変換して前記表示面の虚像をその基板の外界側に形成するホログラム素子とを備え、前記表示面から前記ホログラム素子に至る前記表示用光束の光路中の光学面は、その光路中にその表示用光束を結像して前記表示面の中間像を形成する光学的パワーを有していることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載のホログラムコンバイナ光学系は、請求項1に記載のホログラムコンバイナ光学系において、前記表示面と前記基板との間の前記表示用光束の光路に、前記表示用光束に対し光学的パワーを有する補正用光学系が挿入されることを特徴とする。
請求項3に記載のホログラムコンバイナ光学系は、請求項1又は請求項2の何れか一項に記載のホログラムコンバイナ光学系において、前記中間像は、前記表示面の縮小像であることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載のホログラムコンバイナ光学系は、請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のホログラムコンバイナ光学系において、前記ホログラム素子の光学的パワーは、前記表示面から前記ホログラム素子に至る前記表示用光束の光路中に前記観察眼の瞳を投影するよう設定されていることを特徴とする。
請求項5に記載のホログラムコンバイナ光学系は、請求項4に記載のホログラムコンバイナ光学系において、前記瞳の投影位置に、絞りを有していることを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載のホログラムコンバイナ光学系は、請求項1〜請求項5の何れか一項に記載のホログラムコンバイナ光学系において、前記ホログラム素子は、視野中心に対応する前記表示用光束の主光線の入射角度が20°〜40°、かつその入射角度と反射角度との差の絶対値が3°以下となるよう設定されることを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載のホログラムコンバイナ光学系は、請求項1〜請求項5の何れか一項に記載のホログラムコンバイナ光学系において、前記基板内における前記ホログラム素子の形成面は、前記表示用光束に対し正の光学的パワーを有した凹面であることを特徴とする。
請求項8に記載のホログラムコンバイナ光学系は、請求項7に記載のホログラムコンバイナ光学系において、前記ホログラム素子は、視野の各位置に対応する前記表示用光束の各主光線の入射角度と反射角度との差の絶対値が5°以下となるよう設定されることを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の情報表示装置は、画像を表示する画像表示素子と、請求項1〜請求項8の何れか一項に記載のホログラムコンバイナ光学系と、前記画像表示素子及び前記ホログラムコンバイナ光学系を、前記観察眼に対し固定する支持手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図1、図2、図3、図4、図5を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0016】
本実施形態では、本発明のホログラムコンバイナ光学系を搭載した本発明の情報表示装置(一例としてアイグラスディスプレイ)について説明する。
図1は、本実施形態のアイグラスディスプレイの外観図であり、図2は、本実施形態のホログラムコンバイナ光学系1の構成及び光路を示す図である。なお、ホログラムコンバイナ光学系1は、YZ平面(後述する座標系を参照。)に関し対称な形状をしている。
【0017】
図1に示すように、アイグラスディスプレイは、眼鏡と似た外観をしている。すなわち、眼鏡のフレーム(例えば、リム16RR,16RL、ブリッジ16B、テンプル16TL、16TRからなる。)と同様のフレーム(請求項における支持手段に対応。)16に対し、一方の眼鏡レンズの代わりに、眼鏡レンズと略同様の外形をした基板15、及び光源ユニット3が固定されている(なお、他方の眼鏡レンズの代わりには、例えば、外界光を透過する平行平板などが固定される。)。
【0018】
図2中点線で示したように、ホログラムコンバイナ光学系1は、この基板15と、光源ユニット3内に配置された補正用光学系18とからなる。そして、この基板15内に、HOE17が設けられる(なお、補正用光学系18については、結像性能より軽量化を重視する場合、省略可能である。)。
【0019】
光源ユニット3内には、補正用光学系18の他、透過型LCDなどからなり静止画像及び/又は動画像を表示する画像表示素子20、それを駆動する回路などが配置されている。図2において、符号Dで示すのは、画像表示素子20の表示面である。
また、画像表示素子20が自発光式でないときには、光源ユニット3には画像表示素子20を照明する照明光学系も備わる。
【0020】
以下、ホログラムコンバイナ光学系1は左眼用であり、その基板15が左眼用の眼鏡レンズと同様、使用者の左眼の前方に配置されるとし、以下では、遠方を見ている状態の左眼の瞳Pの中心に原点を有したXYZ直交座標系を定義する。図示したように、この座標の+Z方向は使用者の前方であり、+Y方向は使用者の左方であり、+X方向は使用者の下方である。
【0021】
ホログラムコンバイナ光学系1の基板15は、外界光を使用者の左眼の瞳Pに略歪み無く導くために、XY平面と平行に配置された透過性の硝子やプラスチックなどの平行平板からなる。
基板15内において、HOE17は、Z軸上に使用者の左眼に対向するよう配置される。但し、+Y方向から入射する表示用光束を−Zの方向に反射するべく、X軸に平行な軸の周りに傾斜している。
【0022】
因みに、基板15に対するこのHOE17の形成は、例えば、HOE17を配置すべき面に沿って基板15の原型を一旦2要素に切断し、2要素の切断部にHOE17を挟み込んでからその2要素を接着剤(その屈折率は基板15と実質的に同じである。)で接合すればよい。
また、HOE17は、反射型ホログラム素子であり、例えば体積型ホログラム素子である。HOE17のホログラムパターンは、入射した表示用光束の波面の形状を変換し、それを平行光束に近づけるよう設定されている。
【0023】
光源ユニット3は、表示用光束を−Zの方向から基板15の−Z側の面15aの+Y寄りの領域に入射するよう、フレーム16に(例えば、フレーム16のテンプル16TLに)固定される。
ここで、HOE17の波長選択性(回折効率のピーク波長)とこの光源ユニット3の画像表示素子20の光源波長とは互いに最適化されており、HOE17は、表示用光束に作用し、外界光にはほとんど作用しない。
【0024】
そして、ホログラムコンバイナ光学系1の各光学面(基板15及び補正用光学系18の各光学面)の配置及び形状は、光源ユニット3内の画像表示素子20の表示面Dの配置位置や配置角度が考慮された上で最適化される。
その結果、表示面Dから射出した表示用光束は、光源ユニット3内の補正用光学系18を介して基板15の面15aの+Y寄りの領域に入射した後、その基板15の面15cにて反射し、その後面15a及びその対向面15bにおける反射を繰り返しつつYZ平面内を這うようにして基板15内を進行し、その後HOE17に入射して平行光束に近づけられ、−Zの方向に進み使用者の左眼の瞳Pに入射する。つまり、基板15の外界側に、表示面Dの虚像が形成される。
【0025】
なお、面15cは、補正用光学系18から入射した表示用光束を適切な角度で面15aに入射させるため、X軸と平行な軸の周りに傾斜した反射面である。
ここで、本実施形態のホログラムコンバイナ光学系1は、さらに以下の特徴を有する。
先ず、表示面DとHOE17との間の光学面の表示用光束に対する光学的パワー(所謂屈折力、焦点距離の逆数である。)は、その光路中の所定位置(以下、面15bのうち最後に表示用光束を反射する箇所とする。)に表示面Dの中間像D’が形成されるよう設定される(請求項1に対応)。なお、中間像D’の形成位置は、基板15内であることが好ましい。
【0026】
図2に示すように基板15外に補正用光学系18が備えられる場合、その補正用光学系18の光学的パワーの設定(面18a、18bの形状及び配置、補正用光学系18の材料等)によりこれが実現できる。
【0027】
また、補正用光学系18が備えられない場合には、基板15の少なくとも一部(例えば面15aのうち表示用光束の入射する領域や、面15c)を曲面とし、その曲面の光学的パワーの設定により実現できる。
因みに、基板15の外部に配置される補正用光学系18は設計の自由度が高いので、補正用光学系18を設けた方が、光学的パワーの設定をする上で有利である(請求項2に対応)。
【0028】
光学的パワーをこのように設定した結果、本実施形態のホログラムコンバイナ光学系1では、図2に示すように、表示用光束の光路長、特に、基板15内におけるHOE17までの距離を長くすることができる。
そして、ホログラムコンバイナ光学系1の基板15と表示面Dとの間の光路配置については、図2に示すものの他、例えば、図3に示すように折り曲げることも可能である。図3に示すホログラムコンバイナ光学系1’の補正用光学系18’は、補正用光学系18と同じ2つの面18a、18bの他、光路を折り曲げるための反射面18cを有している(なお、図3に示す光線は、表示面Dの中心から射出した表示用光束の概略である。)。
【0029】
また、折り曲げる方向についても、補正用光学系18’の設計次第で、YZ平面内に限らず3次元の各種の方向に設定することができる。
以上、基板15内におけるHOE17までの光路長を長くすることにより、アイグラスディスプレイにおける画像表示素子20のレイアウトの自由度は高まる。
次に、本実施形態のホログラムコンバイナ光学系1では、上記した光学的パワー(表示面DとHOE17との間の光学面の光学的パワー)は、中間像D’が表示面Dの縮小像となるよう設定されている(請求項3に対応)。
【0030】
仮に、中間像D’が拡大像だと、基板15の厚さ(面15aと面15bとの間隔)を拡げない限り、表示面Dの各位置から射出する必要な表示用光束の全部を基板15内を進行させることができなくなる。特に、視野周辺に対応する光束の一部(すなわち、表示面Dの周辺部から射出する光束の一部)について、基板15内を進行するスペースが足りなくなる。
【0031】
本実施形態のように中間像D’が縮小像であれば、基板15の厚さ(面15aと面15bとの間隔)を特に拡げなくとも、必要な光線が十分にHOE17に導びかれるので、視野の周辺減光が抑制される。
しかも、その中間像D’が十分に小さい縮小像となるよう前記光学的パワーが設定されれば、基板15のさらなる薄化、或いは、視野角の拡大までもが可能となる。
【0032】
次に、本実施形態のホログラムコンバイナ光学系1では、HOE17の光学的パワーは、そのHOE17と表示面Dとの間に観察眼の瞳Pを投影するよう設定され(請求項4に対応)、その瞳Pの投影位置(HOE17に関する瞳Pの共役位置)P’に、絞り19が配置される(請求項5に対応)。
この絞り19によれば、必要な表示用光束以外の光(迷光となりうる光)は、ホログラムコンバイナ光学系1内でカットされる。
【0033】
なお、絞り19については、特に配置しなくとも、投影位置P’を特定の光学面(補正用光学系18の面18aなど)に一致させると共に、その光学面の有効径の大きさ及び形状を最適化することで、絞りの機能を付加できる。
図4は、観察眼の瞳Pを以上のように的確な位置に投影するために、HOE17(HOE17の光学的パワー)が満たすべき条件を説明する図である。
【0034】
図4に示すように、HOE17の前側(瞳P側)焦点距離をf、後側(表示面D側)焦点距離をf’、瞳PからHOE17までの距離をd、HOE17から表示面Dまでの距離をLとおく。また、瞳PからHOE17の前側焦点面までの距離をx、HOE17の後側焦点面からHOE17による瞳Pの投影位置P’までの距離をx’とおく。このとき、ニュートンの結像公式より、式(1)が成立する。また、d=x+fである。
【数1】
ここで、投影位置P’の位置がHOE17と表示面Dとの間となるためには、(f’+x)がLよりも小さくなければならない。よって、HOE17が満たすべき条件式は、式(2)である。
【数2】
式(1)、及び(d=x+f)より、式(2)は、式(3)に変形される。
【数3】
つまり、HOE17の光学的パワー(前側焦点距離f、後側焦点距離f’)は、瞳PからHOE17までの距離d、HOE17から表示面Dまでの距離Lに対し、式(3)を満たす必要がある(以上、条件の説明。)。
なお、ここでは、説明を簡単にするため、各媒質(空気、基板15)の屈折率については言及せず、各式中の距離を幾何学的距離であるかのごとく説明したが、実際には、幾何学的距離とその媒質の屈折率の双方を考慮した光学的距離とする必要がある。
【0035】
次に、本実施形態のホログラムコンバイナ光学系1においては、虚像の形成前に中間像D’を形成するため、HOE17に割り振られる光学的パワーを大きくせざるを得ない。
仮に、画像表示素子20の表示する画像がカラー画像であるときには、表示用光束として各種(例えばR、G、Bに対応する3種)の波長の光を使用しなければならないので、そのHOE17は色収差を発生し易くなる。
【0036】
そこで、本実施形態のホログラムコンバイナ光学系1におけるHOE17の配置角度、及びホログラムパターンは、視野中心に対応する表示用光束の主光線の入射角度が20°〜40°、その入射角度と反射角度との差の絶対値が3°以下となるよう設定されることが望ましい(請求項6に対応)。
仮に、その入射角度が20°よりも小さいと、基板15内を伝搬した各表示用光束を瞳Pに導くことが困難であり、入射角度が40°よりも大きいとHOE17に必要な領域(有効径)が大きくなって基板15を厚くする必要が生じてしまう。
【0037】
また、色収差の発生をさらに確実に抑えるためには、HOE17の形成面17aを、表示用光束に対し正の光学的パワーを有した凹面とすればよい(図2中下部参照)(請求項7に対応)。
凹面上にホログラムパターンを形成してなるHOE17は、その凹面が光学的パワーを有している分だけホログラムパターンに割り振られる光学的パワーが小さくなるので、色収差は、凹面でない場合よりも小さく抑えられる。
【0038】
なお、凹面としたときには、その凹面の形状、配置角度、及び、HOE17のホログラムパターンは、視野の各位置に対応する表示用光束の各主光線の入射角度と反射角度との差の絶対値が5°以下となるよう設定される。これにより、色収差は十分に抑えられる(請求項8に対応)。
以上、本実施形態のホログラムコンバイナ光学系1においては、画像表示素子20のレイアウトの自由度を高めること、基板15の薄さを保ちつつ視野の周辺減光を抑制すること、迷光をカットすることの3要求が同時に満たされる。
【0039】
また、このホログラムコンバイナ光学系1を適用したことにより、本実施形態のアイグラスディスプレイは、高性能を確保しつつそのデザイン性を高めることが可能になる。
なお、本実施形態では、ホログラムコンバイナ光学系1の基板15の面15aと面15bとが共に平面である例を示したが、一方又は双方を曲面としてもよい。
【0040】
(視力矯正機能について)
また、本実施形態のホログラムコンバイナ光学系1に、視力矯正機能を付加してもよい。例えば、基板15の面15a、15bの一方又は双方の曲面形状を最適化することで、それを実現できる。なお、ホログラムコンバイナ光学系1について小型化よりも性能を重視する場合は、次のようにして実現するとよい。
【0041】
図5は、ホログラムコンバイナ光学系1に視力矯正機能を付加するための構成(性能を重視した場合の構成)を説明する図である。
例えば、図5(a)に示すように、基板15の+Z側に第1屈折レンズ19f、基板15の−Z側に第2屈折レンズを配置する。
基板15の両面15a、15bは平面であり、第1屈折レンズ19fは平凸レンズ、第2屈折レンズ19rは平凹レンズである。
【0042】
これら第2屈折レンズ19r、第1屈折レンズ19fは、基板15に対し若干の間隙(空気間隙、所謂エアギャップ)を置いて配置される。
そして、第2屈折レンズ19r、基板15、第1屈折レンズ19fからなる光学系の面19ra,19rb,19fa,19fbの形状、及び面19ra,19rb,15a,15b,19fa,19fbの配置関係は、その全体に使用者の左眼の視力に応じた光学的パワーが付与され、かつ、十分に収差補正されるよう、最適化されている。
【0043】
また、基板15の面15a、15bの双方が曲面であるとき、図5(b)に示す構成により視力矯正機能を付加してもよい。
図5(b)に示したのは、基板15’の−Z側の面15a’が凹面、その反対側の面15b’が面15a’と同じ形状の凸面となった構成である。
それに伴い、第2屈折レンズ19r’をメニスカスレンズとし、特に、その基板15’側の面19rb’は面15a’に沿う曲面(面15a’と同じ形状)にする。
【0044】
また、第1屈折レンズ19f’もメニスカスレンズとし、特に、その基板15’側の面19fb’は面15b’に沿う曲面(面15b’と同じ形状)にする。
また、図5(c)に示すように、第1屈折レンズ19fの面19faの一部に、異なる曲率の凸面23を設けてもよい。
このような面19faは、一般の二重焦点眼鏡(老眼鏡の一種である。)の外側の面と同様の作用を有する。
【0045】
なお、面19faについては、使用者の眼の特性に応じてさらに別の形状にしてもよい。
例えば、面19faを、球面でなく非球面にしてもよい。例えば、アナモルフィック面とすることで、乱視用眼鏡の機能や、累進焦点眼鏡の機能を付加することができる。
【0046】
(その他)
なお、図1では、アイグラスディスプレイのフレーム16が、リム16RL、16RR、テンプル16TL、16TR、ブリッジ16Bの組み合わせからなるが、本発明の支持手段は、これに限定されない。例えば、リムレスタイプ(リム16RL、16RRを省略したもの)にすることもできる。
【0047】
また、本実施形態では、片方の眼にしか情報を呈示しないアイグラスディスプレイを説明したが、両方の眼に情報を呈示するものにも、本発明は適用可能である。
また、本実施形態では、アイグラスディスプレイを説明したが、HMD、ウエアラブルパソコンなどにも本発明は適用し得る。
【0048】
【実施例】
次に、本発明の実施例を説明する。
本実施例は、上記実施形態のホログラムコンバイナ光学系1、特に、HOE17の形成面17aに曲率を持たせたものの具体例である。
表1、表2、表3、表4、表5、表6、表7、表8は、本実施例のホログラムコンバイナ光学系1のレンズデータである。
【0049】
なお、各表中の数値の単位は、個別の指定のないものは、長さは[mm]、角度は[°]である。
また、各表中、「仕様」以外のデータの光線追跡の方向は、瞳Pから表示面Dの方向とした。また、各面番号に対応する括弧内の符号は、図中各面に付与した符号である。
【0050】
表1は、仕様、使用材料、各面の形状及び材料を示す表である。
表2は、第3面(HOE17)の諸値を示す表である。
表3は、各面の位置と傾きを示す表である。
表4、表5、表6、表7、表8は、第3面(HOE17)の入反射特性を示す表である。各表中、w1〜w3は、各使用波長(計算波長)を示す。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
なお、HOEのホログラムパターンを示す位相関数は、XY平面上の位置と指定した点に入射する光線の受ける光路差を、使用波長で規格化して表すものであり、式(4)で表される。
【数4】
この位相関数の係数は、65個あって、順にC1,C2,・・・,C65とおき、係数の順番を整数j(j=1,2,・・・,65)で表すと(整数jと整数m,nとの関係は式(5)である。)、式(6)で表される。
【数5】
【数6】
よって、表中の位相係数C1,C2,・・・,C65により規定されるHOEの位相関数は、式(6)のとおりである。
【0051】
図6、図7は、本実施例のホログラムコンバイナ光学系の収差図(横収差図)である。
各図において、Y−FANは、Y方向の収差、X−FANは、X方向の収差である。
図6は、上から順に、画角(0°,6.66°)、(0°,3.33°)、(0°,0.00°)、(0°,−3.33°)、(0°,−6.66°)における収差を示し、図7は、上から順に、画角(−5°,6.66°)、(−5°,3.33°)、(−5°,0.00°)、(−5°,−3.33°)、(−5°,−6.66°)における収差を示す。
【0052】
以上、本実施例のホログラムコンバイナ光学系は、表示面Dから基板15までのZ方向の距離が約33mmあり、視野角が13°以上あり(射出瞳径が3mm程度に大きく)、基板厚さが3.4mmと薄いにも拘わらず周辺減光や迷光が抑えられ、収差補正が十分になされた。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、画像表示素子のレイアウトの自由度を高めること、基板の薄さを保ちつつ視野の周辺減光を抑制すること、迷光をカットすることの3要求を同時に満足可能なホログラムコンバイナ光学系が実現する。
【0054】
また、本発明によれば、高性能を確保しつつデザイン性を高めることの可能な情報表示装置が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のアイグラスディスプレイの外観図である。
【図2】本実施形態のホログラムコンバイナ光学系1の構成及び光路を示す図である。
【図3】本実施形態のホログラムコンバイナ光学系1において光路を折り曲げた変形例を示す図である。
【図4】観察眼の瞳Pを的確な位置に投影するために、HOE17(HOE17の光学的パワー、つまりその焦点距離)が満たすべき条件を説明する図である。
【図5】ホログラムコンバイナ光学系1に視力矯正機能を付加するための構成を説明する図である。
【図6】本実施例のホログラムコンバイナ光学系の収差図(横収差図)である(画角(0°,6.66°)、(0°,3.33°)、(0°,0.00°)、(0°,−3.33°)、(0°,−6.66°)における収差)。
【図7】本実施例のホログラムコンバイナ光学系の収差図(横収差図)である(画角(−5°,6.66°)、(−5°,3.33°)、(−5°,0.00°)、(−5°,−3.33°)、(−5°,−6.66°)における収差)。
【符号の説明】
1,1’ ホログラムコンバイナ光学系
3 光源ユニット
15 基板
17 HOE(ホログラム素子)
17a HOEの形成面(曲面とした場合)
16 フレーム
16RL,16RR リム
16B ブリッジ
16TL,16TR テンプル
18 補正用光学系
19 絞り
20 画像表示素子
D 表示面
D’ 中間像
P 瞳
【発明の属する技術分野】
本発明は、アイグラスディスプレイ、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)、ウエラブルパソコンなどの情報表示装置に適用され、画像表示素子が表示する情報を外界光に重畳して観察眼に導くホログラムコンバイナ光学系、及びその情報表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
アイグラスディスプレイには、特開2002−90687号公報などに開示されるように、使用者の眼の前方に配置され、かつ外界光を透過させる平行平板(基板)内にHOE(ホログラム素子;Holographic Optical Element)を形成してなるホログラムコンバイナ光学系、及びLCDなどの画像表示素子が備えられる。
【0003】
ホログラムコンバイナ光学系の基板は、その外形が眼鏡レンズと似た形状に整えられ、眼鏡レンズと同様に(例えば、テンプル、リム、ブリッジなどで)使用者の頭部に固定される。画像表示素子やそれを駆動する回路等は、観察の邪魔にならない位置(例えば、テンプル、リムなど)に固定される。
画像表示素子から射出した表示用光束は、基板内に導かれ、その基板の内面で複数回反射してからHOEに入射する。HOEは、表示用光束の波面を変換することで使用者の眼の遠方に画像表示素子の表示面の虚像を形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このアイグラスディスプレイに対しては、次の(1)〜(3)の各要求が生じている。
(1)画像表示素子のレイアウトの自由度を高めるため、ホログラムコンバイナ光学系の表示用光束の光路を長く採ること。
【0005】
(2)ホログラムコンバイナ光学系の基板の薄さを保ちつつ、広い視野の周辺減光を抑えること(なお、本明細書でいう視野は、使用者の眼の視野ではなく、ホログラムコンバイナ光学系の形成する視野、つまり、使用者からみた虚像の張る角度範囲を指す。)。
(3)迷光となりうる余分な光をカットするため、ホログラムコンバイナ光学系内の何れかの箇所に開口絞りを設けること。
【0006】
なお、要求(1)を満たすためには、ホログラムコンバイナ光学系の結像倍率(虚像の結像倍率)を大きくすることが考えられる。しかし、その場合、基板を厚くしない限り視野周辺に対応する光線を十分に基板内に収めることができないので、要求(2)を満たすことが不可能となる。
また、要求(3)については、従来はホログラムコンバイナ光学系の迷光の影響については何ら考慮されておらず、したがって、ホログラムコンバイナ光学系内部には開口絞りを配置できるような面(観察眼の瞳と共役な面)を有しない構成となっている。
【0007】
しかし、仮に、要求(1)(2)と共にこの要求(3)が満たされるならば、ホログラムコンバイナ光学系の性能を大幅に高められるので好ましい。
そこで、本発明は、画像表示素子のレイアウトの自由度を高めること、基板の薄さを保ちつつ視野の周辺減光を抑制すること、迷光をカットすることの3要求を同時に満足可能なホログラムコンバイナ光学系を提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、高性能を確保しつつデザイン性を高めることの可能な情報表示装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のホログラムコンバイナ光学系は、観察眼の光軸に交差するよう配置され、かつその観察眼の瞳位置に入射する外界光を透過すると共に、所定位置に配置された画像表示素子の表示面から導入される表示用光束を内面反射してその内部に表示用光束の光路を形成する基板と、前記基板内の前記表示用光束の光路中に設けられ、かつその表示用光束の波面を変換して前記表示面の虚像をその基板の外界側に形成するホログラム素子とを備え、前記表示面から前記ホログラム素子に至る前記表示用光束の光路中の光学面は、その光路中にその表示用光束を結像して前記表示面の中間像を形成する光学的パワーを有していることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載のホログラムコンバイナ光学系は、請求項1に記載のホログラムコンバイナ光学系において、前記表示面と前記基板との間の前記表示用光束の光路に、前記表示用光束に対し光学的パワーを有する補正用光学系が挿入されることを特徴とする。
請求項3に記載のホログラムコンバイナ光学系は、請求項1又は請求項2の何れか一項に記載のホログラムコンバイナ光学系において、前記中間像は、前記表示面の縮小像であることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載のホログラムコンバイナ光学系は、請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のホログラムコンバイナ光学系において、前記ホログラム素子の光学的パワーは、前記表示面から前記ホログラム素子に至る前記表示用光束の光路中に前記観察眼の瞳を投影するよう設定されていることを特徴とする。
請求項5に記載のホログラムコンバイナ光学系は、請求項4に記載のホログラムコンバイナ光学系において、前記瞳の投影位置に、絞りを有していることを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載のホログラムコンバイナ光学系は、請求項1〜請求項5の何れか一項に記載のホログラムコンバイナ光学系において、前記ホログラム素子は、視野中心に対応する前記表示用光束の主光線の入射角度が20°〜40°、かつその入射角度と反射角度との差の絶対値が3°以下となるよう設定されることを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載のホログラムコンバイナ光学系は、請求項1〜請求項5の何れか一項に記載のホログラムコンバイナ光学系において、前記基板内における前記ホログラム素子の形成面は、前記表示用光束に対し正の光学的パワーを有した凹面であることを特徴とする。
請求項8に記載のホログラムコンバイナ光学系は、請求項7に記載のホログラムコンバイナ光学系において、前記ホログラム素子は、視野の各位置に対応する前記表示用光束の各主光線の入射角度と反射角度との差の絶対値が5°以下となるよう設定されることを特徴とする。
【0014】
請求項9に記載の情報表示装置は、画像を表示する画像表示素子と、請求項1〜請求項8の何れか一項に記載のホログラムコンバイナ光学系と、前記画像表示素子及び前記ホログラムコンバイナ光学系を、前記観察眼に対し固定する支持手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図1、図2、図3、図4、図5を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0016】
本実施形態では、本発明のホログラムコンバイナ光学系を搭載した本発明の情報表示装置(一例としてアイグラスディスプレイ)について説明する。
図1は、本実施形態のアイグラスディスプレイの外観図であり、図2は、本実施形態のホログラムコンバイナ光学系1の構成及び光路を示す図である。なお、ホログラムコンバイナ光学系1は、YZ平面(後述する座標系を参照。)に関し対称な形状をしている。
【0017】
図1に示すように、アイグラスディスプレイは、眼鏡と似た外観をしている。すなわち、眼鏡のフレーム(例えば、リム16RR,16RL、ブリッジ16B、テンプル16TL、16TRからなる。)と同様のフレーム(請求項における支持手段に対応。)16に対し、一方の眼鏡レンズの代わりに、眼鏡レンズと略同様の外形をした基板15、及び光源ユニット3が固定されている(なお、他方の眼鏡レンズの代わりには、例えば、外界光を透過する平行平板などが固定される。)。
【0018】
図2中点線で示したように、ホログラムコンバイナ光学系1は、この基板15と、光源ユニット3内に配置された補正用光学系18とからなる。そして、この基板15内に、HOE17が設けられる(なお、補正用光学系18については、結像性能より軽量化を重視する場合、省略可能である。)。
【0019】
光源ユニット3内には、補正用光学系18の他、透過型LCDなどからなり静止画像及び/又は動画像を表示する画像表示素子20、それを駆動する回路などが配置されている。図2において、符号Dで示すのは、画像表示素子20の表示面である。
また、画像表示素子20が自発光式でないときには、光源ユニット3には画像表示素子20を照明する照明光学系も備わる。
【0020】
以下、ホログラムコンバイナ光学系1は左眼用であり、その基板15が左眼用の眼鏡レンズと同様、使用者の左眼の前方に配置されるとし、以下では、遠方を見ている状態の左眼の瞳Pの中心に原点を有したXYZ直交座標系を定義する。図示したように、この座標の+Z方向は使用者の前方であり、+Y方向は使用者の左方であり、+X方向は使用者の下方である。
【0021】
ホログラムコンバイナ光学系1の基板15は、外界光を使用者の左眼の瞳Pに略歪み無く導くために、XY平面と平行に配置された透過性の硝子やプラスチックなどの平行平板からなる。
基板15内において、HOE17は、Z軸上に使用者の左眼に対向するよう配置される。但し、+Y方向から入射する表示用光束を−Zの方向に反射するべく、X軸に平行な軸の周りに傾斜している。
【0022】
因みに、基板15に対するこのHOE17の形成は、例えば、HOE17を配置すべき面に沿って基板15の原型を一旦2要素に切断し、2要素の切断部にHOE17を挟み込んでからその2要素を接着剤(その屈折率は基板15と実質的に同じである。)で接合すればよい。
また、HOE17は、反射型ホログラム素子であり、例えば体積型ホログラム素子である。HOE17のホログラムパターンは、入射した表示用光束の波面の形状を変換し、それを平行光束に近づけるよう設定されている。
【0023】
光源ユニット3は、表示用光束を−Zの方向から基板15の−Z側の面15aの+Y寄りの領域に入射するよう、フレーム16に(例えば、フレーム16のテンプル16TLに)固定される。
ここで、HOE17の波長選択性(回折効率のピーク波長)とこの光源ユニット3の画像表示素子20の光源波長とは互いに最適化されており、HOE17は、表示用光束に作用し、外界光にはほとんど作用しない。
【0024】
そして、ホログラムコンバイナ光学系1の各光学面(基板15及び補正用光学系18の各光学面)の配置及び形状は、光源ユニット3内の画像表示素子20の表示面Dの配置位置や配置角度が考慮された上で最適化される。
その結果、表示面Dから射出した表示用光束は、光源ユニット3内の補正用光学系18を介して基板15の面15aの+Y寄りの領域に入射した後、その基板15の面15cにて反射し、その後面15a及びその対向面15bにおける反射を繰り返しつつYZ平面内を這うようにして基板15内を進行し、その後HOE17に入射して平行光束に近づけられ、−Zの方向に進み使用者の左眼の瞳Pに入射する。つまり、基板15の外界側に、表示面Dの虚像が形成される。
【0025】
なお、面15cは、補正用光学系18から入射した表示用光束を適切な角度で面15aに入射させるため、X軸と平行な軸の周りに傾斜した反射面である。
ここで、本実施形態のホログラムコンバイナ光学系1は、さらに以下の特徴を有する。
先ず、表示面DとHOE17との間の光学面の表示用光束に対する光学的パワー(所謂屈折力、焦点距離の逆数である。)は、その光路中の所定位置(以下、面15bのうち最後に表示用光束を反射する箇所とする。)に表示面Dの中間像D’が形成されるよう設定される(請求項1に対応)。なお、中間像D’の形成位置は、基板15内であることが好ましい。
【0026】
図2に示すように基板15外に補正用光学系18が備えられる場合、その補正用光学系18の光学的パワーの設定(面18a、18bの形状及び配置、補正用光学系18の材料等)によりこれが実現できる。
【0027】
また、補正用光学系18が備えられない場合には、基板15の少なくとも一部(例えば面15aのうち表示用光束の入射する領域や、面15c)を曲面とし、その曲面の光学的パワーの設定により実現できる。
因みに、基板15の外部に配置される補正用光学系18は設計の自由度が高いので、補正用光学系18を設けた方が、光学的パワーの設定をする上で有利である(請求項2に対応)。
【0028】
光学的パワーをこのように設定した結果、本実施形態のホログラムコンバイナ光学系1では、図2に示すように、表示用光束の光路長、特に、基板15内におけるHOE17までの距離を長くすることができる。
そして、ホログラムコンバイナ光学系1の基板15と表示面Dとの間の光路配置については、図2に示すものの他、例えば、図3に示すように折り曲げることも可能である。図3に示すホログラムコンバイナ光学系1’の補正用光学系18’は、補正用光学系18と同じ2つの面18a、18bの他、光路を折り曲げるための反射面18cを有している(なお、図3に示す光線は、表示面Dの中心から射出した表示用光束の概略である。)。
【0029】
また、折り曲げる方向についても、補正用光学系18’の設計次第で、YZ平面内に限らず3次元の各種の方向に設定することができる。
以上、基板15内におけるHOE17までの光路長を長くすることにより、アイグラスディスプレイにおける画像表示素子20のレイアウトの自由度は高まる。
次に、本実施形態のホログラムコンバイナ光学系1では、上記した光学的パワー(表示面DとHOE17との間の光学面の光学的パワー)は、中間像D’が表示面Dの縮小像となるよう設定されている(請求項3に対応)。
【0030】
仮に、中間像D’が拡大像だと、基板15の厚さ(面15aと面15bとの間隔)を拡げない限り、表示面Dの各位置から射出する必要な表示用光束の全部を基板15内を進行させることができなくなる。特に、視野周辺に対応する光束の一部(すなわち、表示面Dの周辺部から射出する光束の一部)について、基板15内を進行するスペースが足りなくなる。
【0031】
本実施形態のように中間像D’が縮小像であれば、基板15の厚さ(面15aと面15bとの間隔)を特に拡げなくとも、必要な光線が十分にHOE17に導びかれるので、視野の周辺減光が抑制される。
しかも、その中間像D’が十分に小さい縮小像となるよう前記光学的パワーが設定されれば、基板15のさらなる薄化、或いは、視野角の拡大までもが可能となる。
【0032】
次に、本実施形態のホログラムコンバイナ光学系1では、HOE17の光学的パワーは、そのHOE17と表示面Dとの間に観察眼の瞳Pを投影するよう設定され(請求項4に対応)、その瞳Pの投影位置(HOE17に関する瞳Pの共役位置)P’に、絞り19が配置される(請求項5に対応)。
この絞り19によれば、必要な表示用光束以外の光(迷光となりうる光)は、ホログラムコンバイナ光学系1内でカットされる。
【0033】
なお、絞り19については、特に配置しなくとも、投影位置P’を特定の光学面(補正用光学系18の面18aなど)に一致させると共に、その光学面の有効径の大きさ及び形状を最適化することで、絞りの機能を付加できる。
図4は、観察眼の瞳Pを以上のように的確な位置に投影するために、HOE17(HOE17の光学的パワー)が満たすべき条件を説明する図である。
【0034】
図4に示すように、HOE17の前側(瞳P側)焦点距離をf、後側(表示面D側)焦点距離をf’、瞳PからHOE17までの距離をd、HOE17から表示面Dまでの距離をLとおく。また、瞳PからHOE17の前側焦点面までの距離をx、HOE17の後側焦点面からHOE17による瞳Pの投影位置P’までの距離をx’とおく。このとき、ニュートンの結像公式より、式(1)が成立する。また、d=x+fである。
【数1】
ここで、投影位置P’の位置がHOE17と表示面Dとの間となるためには、(f’+x)がLよりも小さくなければならない。よって、HOE17が満たすべき条件式は、式(2)である。
【数2】
式(1)、及び(d=x+f)より、式(2)は、式(3)に変形される。
【数3】
つまり、HOE17の光学的パワー(前側焦点距離f、後側焦点距離f’)は、瞳PからHOE17までの距離d、HOE17から表示面Dまでの距離Lに対し、式(3)を満たす必要がある(以上、条件の説明。)。
なお、ここでは、説明を簡単にするため、各媒質(空気、基板15)の屈折率については言及せず、各式中の距離を幾何学的距離であるかのごとく説明したが、実際には、幾何学的距離とその媒質の屈折率の双方を考慮した光学的距離とする必要がある。
【0035】
次に、本実施形態のホログラムコンバイナ光学系1においては、虚像の形成前に中間像D’を形成するため、HOE17に割り振られる光学的パワーを大きくせざるを得ない。
仮に、画像表示素子20の表示する画像がカラー画像であるときには、表示用光束として各種(例えばR、G、Bに対応する3種)の波長の光を使用しなければならないので、そのHOE17は色収差を発生し易くなる。
【0036】
そこで、本実施形態のホログラムコンバイナ光学系1におけるHOE17の配置角度、及びホログラムパターンは、視野中心に対応する表示用光束の主光線の入射角度が20°〜40°、その入射角度と反射角度との差の絶対値が3°以下となるよう設定されることが望ましい(請求項6に対応)。
仮に、その入射角度が20°よりも小さいと、基板15内を伝搬した各表示用光束を瞳Pに導くことが困難であり、入射角度が40°よりも大きいとHOE17に必要な領域(有効径)が大きくなって基板15を厚くする必要が生じてしまう。
【0037】
また、色収差の発生をさらに確実に抑えるためには、HOE17の形成面17aを、表示用光束に対し正の光学的パワーを有した凹面とすればよい(図2中下部参照)(請求項7に対応)。
凹面上にホログラムパターンを形成してなるHOE17は、その凹面が光学的パワーを有している分だけホログラムパターンに割り振られる光学的パワーが小さくなるので、色収差は、凹面でない場合よりも小さく抑えられる。
【0038】
なお、凹面としたときには、その凹面の形状、配置角度、及び、HOE17のホログラムパターンは、視野の各位置に対応する表示用光束の各主光線の入射角度と反射角度との差の絶対値が5°以下となるよう設定される。これにより、色収差は十分に抑えられる(請求項8に対応)。
以上、本実施形態のホログラムコンバイナ光学系1においては、画像表示素子20のレイアウトの自由度を高めること、基板15の薄さを保ちつつ視野の周辺減光を抑制すること、迷光をカットすることの3要求が同時に満たされる。
【0039】
また、このホログラムコンバイナ光学系1を適用したことにより、本実施形態のアイグラスディスプレイは、高性能を確保しつつそのデザイン性を高めることが可能になる。
なお、本実施形態では、ホログラムコンバイナ光学系1の基板15の面15aと面15bとが共に平面である例を示したが、一方又は双方を曲面としてもよい。
【0040】
(視力矯正機能について)
また、本実施形態のホログラムコンバイナ光学系1に、視力矯正機能を付加してもよい。例えば、基板15の面15a、15bの一方又は双方の曲面形状を最適化することで、それを実現できる。なお、ホログラムコンバイナ光学系1について小型化よりも性能を重視する場合は、次のようにして実現するとよい。
【0041】
図5は、ホログラムコンバイナ光学系1に視力矯正機能を付加するための構成(性能を重視した場合の構成)を説明する図である。
例えば、図5(a)に示すように、基板15の+Z側に第1屈折レンズ19f、基板15の−Z側に第2屈折レンズを配置する。
基板15の両面15a、15bは平面であり、第1屈折レンズ19fは平凸レンズ、第2屈折レンズ19rは平凹レンズである。
【0042】
これら第2屈折レンズ19r、第1屈折レンズ19fは、基板15に対し若干の間隙(空気間隙、所謂エアギャップ)を置いて配置される。
そして、第2屈折レンズ19r、基板15、第1屈折レンズ19fからなる光学系の面19ra,19rb,19fa,19fbの形状、及び面19ra,19rb,15a,15b,19fa,19fbの配置関係は、その全体に使用者の左眼の視力に応じた光学的パワーが付与され、かつ、十分に収差補正されるよう、最適化されている。
【0043】
また、基板15の面15a、15bの双方が曲面であるとき、図5(b)に示す構成により視力矯正機能を付加してもよい。
図5(b)に示したのは、基板15’の−Z側の面15a’が凹面、その反対側の面15b’が面15a’と同じ形状の凸面となった構成である。
それに伴い、第2屈折レンズ19r’をメニスカスレンズとし、特に、その基板15’側の面19rb’は面15a’に沿う曲面(面15a’と同じ形状)にする。
【0044】
また、第1屈折レンズ19f’もメニスカスレンズとし、特に、その基板15’側の面19fb’は面15b’に沿う曲面(面15b’と同じ形状)にする。
また、図5(c)に示すように、第1屈折レンズ19fの面19faの一部に、異なる曲率の凸面23を設けてもよい。
このような面19faは、一般の二重焦点眼鏡(老眼鏡の一種である。)の外側の面と同様の作用を有する。
【0045】
なお、面19faについては、使用者の眼の特性に応じてさらに別の形状にしてもよい。
例えば、面19faを、球面でなく非球面にしてもよい。例えば、アナモルフィック面とすることで、乱視用眼鏡の機能や、累進焦点眼鏡の機能を付加することができる。
【0046】
(その他)
なお、図1では、アイグラスディスプレイのフレーム16が、リム16RL、16RR、テンプル16TL、16TR、ブリッジ16Bの組み合わせからなるが、本発明の支持手段は、これに限定されない。例えば、リムレスタイプ(リム16RL、16RRを省略したもの)にすることもできる。
【0047】
また、本実施形態では、片方の眼にしか情報を呈示しないアイグラスディスプレイを説明したが、両方の眼に情報を呈示するものにも、本発明は適用可能である。
また、本実施形態では、アイグラスディスプレイを説明したが、HMD、ウエアラブルパソコンなどにも本発明は適用し得る。
【0048】
【実施例】
次に、本発明の実施例を説明する。
本実施例は、上記実施形態のホログラムコンバイナ光学系1、特に、HOE17の形成面17aに曲率を持たせたものの具体例である。
表1、表2、表3、表4、表5、表6、表7、表8は、本実施例のホログラムコンバイナ光学系1のレンズデータである。
【0049】
なお、各表中の数値の単位は、個別の指定のないものは、長さは[mm]、角度は[°]である。
また、各表中、「仕様」以外のデータの光線追跡の方向は、瞳Pから表示面Dの方向とした。また、各面番号に対応する括弧内の符号は、図中各面に付与した符号である。
【0050】
表1は、仕様、使用材料、各面の形状及び材料を示す表である。
表2は、第3面(HOE17)の諸値を示す表である。
表3は、各面の位置と傾きを示す表である。
表4、表5、表6、表7、表8は、第3面(HOE17)の入反射特性を示す表である。各表中、w1〜w3は、各使用波長(計算波長)を示す。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
なお、HOEのホログラムパターンを示す位相関数は、XY平面上の位置と指定した点に入射する光線の受ける光路差を、使用波長で規格化して表すものであり、式(4)で表される。
【数4】
この位相関数の係数は、65個あって、順にC1,C2,・・・,C65とおき、係数の順番を整数j(j=1,2,・・・,65)で表すと(整数jと整数m,nとの関係は式(5)である。)、式(6)で表される。
【数5】
【数6】
よって、表中の位相係数C1,C2,・・・,C65により規定されるHOEの位相関数は、式(6)のとおりである。
【0051】
図6、図7は、本実施例のホログラムコンバイナ光学系の収差図(横収差図)である。
各図において、Y−FANは、Y方向の収差、X−FANは、X方向の収差である。
図6は、上から順に、画角(0°,6.66°)、(0°,3.33°)、(0°,0.00°)、(0°,−3.33°)、(0°,−6.66°)における収差を示し、図7は、上から順に、画角(−5°,6.66°)、(−5°,3.33°)、(−5°,0.00°)、(−5°,−3.33°)、(−5°,−6.66°)における収差を示す。
【0052】
以上、本実施例のホログラムコンバイナ光学系は、表示面Dから基板15までのZ方向の距離が約33mmあり、視野角が13°以上あり(射出瞳径が3mm程度に大きく)、基板厚さが3.4mmと薄いにも拘わらず周辺減光や迷光が抑えられ、収差補正が十分になされた。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、画像表示素子のレイアウトの自由度を高めること、基板の薄さを保ちつつ視野の周辺減光を抑制すること、迷光をカットすることの3要求を同時に満足可能なホログラムコンバイナ光学系が実現する。
【0054】
また、本発明によれば、高性能を確保しつつデザイン性を高めることの可能な情報表示装置が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のアイグラスディスプレイの外観図である。
【図2】本実施形態のホログラムコンバイナ光学系1の構成及び光路を示す図である。
【図3】本実施形態のホログラムコンバイナ光学系1において光路を折り曲げた変形例を示す図である。
【図4】観察眼の瞳Pを的確な位置に投影するために、HOE17(HOE17の光学的パワー、つまりその焦点距離)が満たすべき条件を説明する図である。
【図5】ホログラムコンバイナ光学系1に視力矯正機能を付加するための構成を説明する図である。
【図6】本実施例のホログラムコンバイナ光学系の収差図(横収差図)である(画角(0°,6.66°)、(0°,3.33°)、(0°,0.00°)、(0°,−3.33°)、(0°,−6.66°)における収差)。
【図7】本実施例のホログラムコンバイナ光学系の収差図(横収差図)である(画角(−5°,6.66°)、(−5°,3.33°)、(−5°,0.00°)、(−5°,−3.33°)、(−5°,−6.66°)における収差)。
【符号の説明】
1,1’ ホログラムコンバイナ光学系
3 光源ユニット
15 基板
17 HOE(ホログラム素子)
17a HOEの形成面(曲面とした場合)
16 フレーム
16RL,16RR リム
16B ブリッジ
16TL,16TR テンプル
18 補正用光学系
19 絞り
20 画像表示素子
D 表示面
D’ 中間像
P 瞳
Claims (9)
- 観察眼の光軸に交差するよう配置され、かつその観察眼の瞳位置に入射する外界光を透過すると共に、所定位置に配置された画像表示素子の表示面から導入される表示用光束を内面反射してその内部に表示用光束の光路を形成する基板と、
前記基板内の前記表示用光束の光路中に設けられ、かつその表示用光束の波面を変換して前記表示面の虚像をその基板の外界側に形成するホログラム素子とを備え、
前記表示面から前記ホログラム素子に至る前記表示用光束の光路中の光学面は、その光路中にその表示用光束を結像して前記表示面の中間像を形成する光学的パワーを有している
ことを特徴とするホログラムコンバイナ光学系。 - 請求項1に記載のホログラムコンバイナ光学系において、
前記表示面と前記基板との間の前記表示用光束の光路に、前記表示用光束に対し光学的パワーを有する補正用光学系が挿入される
ことを特徴とするホログラムコンバイナ光学系。 - 請求項1又は請求項2の何れか一項に記載のホログラムコンバイナ光学系において、
前記中間像は、前記表示面の縮小像である
ことを特徴とするホログラムコンバイナ光学系。 - 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のホログラムコンバイナ光学系において、
前記ホログラム素子の光学的パワーは、前記表示面から前記ホログラム素子に至る前記表示用光束の光路中に前記観察眼の瞳を投影するよう設定されている
ことを特徴とするホログラムコンバイナ光学系。 - 請求項4に記載のホログラムコンバイナ光学系において、
前記瞳の投影位置に、絞りを有している
ことを特徴とするホログラムコンバイナ光学系。 - 請求項1〜請求項5の何れか一項に記載のホログラムコンバイナ光学系において、
前記ホログラム素子は、
視野中心に対応する前記表示用光束の主光線の入射角度が20°〜40°、かつその入射角度と反射角度との差の絶対値が3°以下となるよう設定される
ことを特徴とするホログラムコンバイナ光学系。 - 請求項1〜請求項5の何れか一項に記載のホログラムコンバイナ光学系において、
前記基板内における前記ホログラム素子の形成面は、前記表示用光束に対し正の光学的パワーを有した凹面である
ことを特徴とするホログラムコンバイナ光学系。 - 請求項7に記載のホログラムコンバイナ光学系において、
前記ホログラム素子は、
視野の各位置に対応する前記表示用光束の各主光線の入射角度と反射角度との差の絶対値が5°以下となるよう設定される
ことを特徴とするホログラムコンバイナ光学系。 - 画像を表示する画像表示素子と、
請求項1〜請求項8の何れか一項に記載のホログラムコンバイナ光学系と、
前記画像表示素子及び前記ホログラムコンバイナ光学系を、前記観察眼に対し固定する支持手段と
を備えたことを特徴とする情報表示装置。
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