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JP2004014716A - 半導体装置 - Google Patents

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JP2004014716A
JP2004014716A JP2002164856A JP2002164856A JP2004014716A JP 2004014716 A JP2004014716 A JP 2004014716A JP 2002164856 A JP2002164856 A JP 2002164856A JP 2002164856 A JP2002164856 A JP 2002164856A JP 2004014716 A JP2004014716 A JP 2004014716A
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mesfet
schottky
copper
electrode
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JP2002164856A
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Yoshito Ikeda
池田 義人
Kaoru Inoue
井上 薫
Yutaka Hirose
廣瀬 裕
Katsunori Nishii
西井 勝則
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】優れたショットキー特性と高い密着性とを兼ね備えたショットキー電極を有する窒化ガリウム系化合物半導体を提供する。
【解決手段】サファイア基板10上に、バッファ層11、ノンドープの窒化ガリウム層12及びn型窒化ガリウム活性層13を形成する。当該n型窒化ガリウム活性層13上には、ソース電極及びドレイン電極としてのオーミック電極14a、14bと、ゲート電極としてのショットキー電極15とを形成する。ここで、ショットキー電極15はパラジウム銅という銅合金であって、銅の重量含有率は5%である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、窒化ガリウム系化合物半導体層を備える半導体装置に関し、特に、窒化ガリウム系化合物半導体層を備える半導体装置において用いられるショットキー電極の材質の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、無線通信の広帯域化等に伴ってより高い周波数で動作することができる高周波回路に対する要望が高まっている。斯かる高周波回路を構成する半導体素子も、当然、高周波に対応したものでなければならない。このような要請に応えることができる高周波のパワーデバイス材料として、窒化ガリウム系化合物半導体素子が有望視されている。窒化ガリウム系化合物半導体とは、窒化ガリウム(GaN)、窒化ガリウム・アルミニウム(AlGaN)、窒化ガリウム・インジウム(InGaN)、窒化ガリウム・インジウム・アルミニウム(InAlGaN)等の化合物半導体をいい、一般に、InAlGa1−X−YN(0≦X<1、0≦Y<1、0≦X+Y<1)と表される。
【0003】
窒化ガリウム系化合物半導体は、高い絶縁破壊電界強度、高い熱伝導率、高い電子飽和速度を有している。殊に、AlGaN/GaNヘテロ接合構造の窒化ガリウム系化合物半導体は、電界強度が1×10V/cmであり、GaAsの2倍以上の電子速度を有することを特徴としている。このため、窒化ガリウム系化合物半導体素子を微細化すれば、優れた高周波動作が実現されるのではないかと期待されている。
【0004】
このような窒化ガリウム系化合物半導体を用いた回路素子としてMESFET(metal semiconductor field effect transistor)がある。MESFETは、シリコンやゲルマニウム等のn型ドーパントをドープされてn型特性を示す窒化ガリウム系化合物半導体に、ゲート電極としてショットキー電極を配設した構成を備えている電界効果トランジスタである。ソース電極並びにドレイン電極には、オーミック電極が用いられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような電界効果トランジスタをより高い周波数で動作させるためには、ゲート電極のゲート長を縮小して、ゲート電極自体の容量を低減しなければならない。特に、良好な高周波特性が要求されるデバイスでは、ゲート長がサブハーフミクロン以下であるような微細ゲートが不可欠である。
【0006】
しかしながら、ゲート長を縮小すると、ゲート電極と窒化ガリウム系化合物半導体との密着性が低下し、半導体プロセス中にショットキー電極が剥離したり、或いは、基板から浮いたりするために、加工歩留まりが低下するという問題がある。
また、一般に、窒化ガリウム系化合物半導体を用いた電界効果トランジスタにおいては、金、白金、パラジウム、ニッケル等の金属がショットキー電極として用いられ、バリアハイトや理想因子n値といったショットキー特性が良い金属材料ほど剥離し易い傾向にある。このため高周波でより良いショットキー特性を実現することが大きな技術課題となっている。
【0007】
なお、バリアハイトΦbと理想因子n値の定義については下記を参照されたい。(DieterK.Schroder,“SemiconductorMaterialandDeviceCharacterization,SecondEdition”,John Wiley&Sons,Ltd.,pp.168−173,July1998.)
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであって、優れたショットキー特性と高い密着性とを兼ね備えたショットキー電極を有する窒化ガリウム系化合物半導体装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る半導体装置は、窒化ガリウム系化合物半導体層と、前記窒化ガリウム系化合物半導体層上に形成されたショットキー電極とを備えている半導体装置であって、前記ショットキー電極は銅合金から成っていることを特徴とする。このようにすれば、高い密着性を備えたショットキー電極を有する窒化ガリウム系化合物半導体装置を得ることができる。
【0009】
前記銅合金はパラジウム、金、白金、或いはニッケルを含有することを特徴とする。このようにすれば、優れたショットキー特性と高い密着性とを併せもつ窒化ガリウム化合物半導体装置を得ることができる。
また、前記銅合金中における、銅の重量含有率は、20%以下であることを特徴とする。このようにすれば、特に、優良なショットキー特性を達成することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る半導体装置の実施の形態について、MESFETを例に取り、図面を参照しながら説明する。
[1] 第1の実施の形態
[1−1] 第1の実施の形態に係るMESFETの構成
以下、第1の実施の形態に係るMESFETについて説明する。図1は、本実施の形態に係るMESFETの断面を示す断面図である。図1に示すように、MESFET1においては、サファイア基板10上にバッファ層11が形成され、更に、当該バッファ層11上に窒化ガリウム層12が形成されている。窒化ガリウム層12は、ノンドープの窒化ガリウム層である。
【0011】
窒化ガリウム層12上には、シリコンをドープされてn型とされた窒化ガリウム活性層13が形成されている。当該n型窒化ガリウム活性層13のキャリア濃度は、7×1017cm−3である。n型窒化ガリウム活性層13上には3つの電極が形成されている。すなわち、オーミック電極14a、14bと、これらオーミック電極14a、14bの間に挟まれたショットキー電極15である。
【0012】
オーミック電極14a、14bは、それぞれMESFET1のソース電極とドレイン電極となっている。また、ショットキー電極15は、MESFET1のゲート電極である。また、当該ショットキー電極15の材質は、パラジウム銅(以下、「PdCu」という。)という銅合金である。当該銅合金PdCuにおける銅の重量含有率は概ね5%である。
【0013】
[1−2] 第1の実施の形態に係るMESFETの製造方法
次に、このような構成を有するMESFET1の製造方法について説明する。図2は、MESFET1の製造方法であって、特に、ショットキー電極15の形成に関連する各工程を示す製造工程図である。図2(a)に示すように、サファイア基板10上には、前述のように、バッファ層11、窒化ガリウム層12、n型窒化ガリウム活性層13が形成されており、n型窒化ガリウム活性層上には、既に、オーミック電極14a、14bが形成されている。
【0014】
このような状態にまで製造されたMESFET1上に、電子線に対して感応性をもつレジストを塗布する。そして、当該レジストにおけるショットキー電極15に相当する位置に電子線を照射し、現像すると、前記n型窒化ガリウム活性層13が露出するような開口部を有するフォトレジストパターン16a、16bが形成される(図2(a))。
【0015】
そして、真空蒸着等によって、MESFET1上に銅合金PdCuを成膜する。図2(b)は、銅合金PdCuを成膜した後のMESFET1の様子を示す図である。図2(b)から分かるように、フォトレジストパターン16a、16b及びn型窒化ガリウム活性層13の上にそれぞれ銅合金PdCuが成膜されている。
【0016】
最後に、レジスト除去液(例えば、アセトン等の有機溶剤が用いられる。)を用いてフォトレジストパターン16a、16bを除去する。すると、n型窒化ガリウム活性層13上に付着した銅合金PdCuが残されて、前述の図1のようなMESFET1が得られる(リフトオフ工程)。
尚、ここで、レジストやレジスト上に付着した銅合金PdCuを除去する際には、超音波によってこれらを除去する超音波処理や、高圧スプレーに用いる高圧スプレー処理を併用するのが一般的である。
【0017】
[1−3] 第1の実施の形態に係るMESFETの評価
(1) 加工歩留まり
本実施の形態に係るMESFET1のショットキー電極15とn型窒化ガリウム活性層13との密着性を評価するにあたって、先ず、ゲート長を変化させ、それぞれについて加工歩留まりを求めた。図3は、本実施の形態に係るMESFET1と、ショットキー電極の材質がパラジウムである従来型のMESFETとについてゲート長と加工歩留まりの関係を示すグラフである。
【0018】
図3において、グラフAは、本実施の形態に係るMESFET1についてのゲート長と加工歩留まりとの関係を示している。また、グラフBはショットキー電極の材質がパラジウムである従来型のMESFETについてのゲート長と加工歩留まりとの関係を示している。
グラフBが示すように、従来型のMESFETでは、ゲート長に依存して加工歩留まりが大きく変化する。すなわち、ゲート長が1μmのときは加工歩留まりが概ね60%であるのに対して、ゲート長が0.3μmのときには加工歩留まりが約20%と、ゲート長が1μmのときの3分の1にまで低下している。
このように、従来型のMESFETでは、ゲート長が小さくなるに従って加工歩留まりが著しく低下する。
【0019】
これに対して、本実施の形態に係るMESFET1では、グラフAが示すように、ゲート長にかかわらず、加工歩留まりはほぼ一定となっており、常に、ほぼ100%を維持している。このように、本実施の形態に係るMESFET1においては、ショットキー電極15とn型窒化ガリウム活性層とが優れた密着性を示すことが分かる。
【0020】
なお、従来型のMESFETにおける、ショットキー電極とn型窒化ガリウム活性層との剥離は、専らリフトオフ工程における超音波処理や高圧スプレー処理によって発生する。これに対して、超音波のパワーを下げたり、高圧スプレーの圧力を下げたりすれば、ショットキー電極の剥離を減少させることは不可能ではない。
【0021】
しかしながら、斯かる措置をとれば、フォトレジストパターン上に金属膜が残存してしまうので、やはり加工歩留まりが低下する。この意味においても、従来型のMESFETでは加工歩留まりを向上させることが困難である。
これに対して、本実施の形態に係るMESFET1においては、リフトオフ工程における超音波処理や高圧スプレー処理に起因するショットキー電極の剥離はまったく発生しない。従って、超音波のパワーを下げる等の対策をする必要がないので、フォトレジストパターン上に金属幕が残存することに起因する加工歩留まりの低下も発生しない。このように、本実施の形態によれば、ほぼ100%の加工歩留まりを達成できる。
【0022】
(2) 順方向I−V特性と逆耐圧特性
次に、本実施の形態に係るMESFET1のショットキー特性を評価するために、MESFET1と同条件で形成したショットキーダイオードの順方向I−V特性と逆耐圧特性を計測した。ここで、当該ショットキーダイオードの面積は、概ね100μmである。
【0023】
図4は、MESFET1と同一の条件で形成したショットキーダイオード(以下、「本実施の形態に係るショットキーダイオード」という。)と従来型のショットキーダイオードとについて、それぞれ順方向I−V特性を示すグラフである。ここで、従来型のショットキーダイオードのショットキー電極の材質はパラジウムのみとした。
【0024】
図4において、グラフCは本実施の形態に係るショットキーダイオードの順方向I−V特性を示すグラフである。また、グラフDは従来型のショットキーダイオードの順方向I−V特性を示すグラフである。
図4に示すように、本実施の形態に係るショットキーダイオードは、従来型のショットキーダイオードとほぼ同様の順方向I−V特性を示すことが分かった。逆耐圧特性についても、図4から分かるように、本実施の形態に係るショットキーダイオードでは、電圧値が100Vのときに電流量が−100pAとなっている。また、従来型のショットキーダイオードでは、電圧値が100Vのときに電流量が−150pAとなっており、いずれもほぼ同等の逆耐圧特性を示している。
【0025】
(3) バリアハイトと理想因子
上記以外のショットキー特性としてバリアハイト(障壁高さ)と理想因子n値についても計測を行なった。本実施の形態に係るショットキーダイオードのバリアハイトは0.95eVである、理想因子n値は1.25である。一方、従来型のショットキーダイオードのバリアハイトは0.94evであり、理想因子n値は1.27となっており、いずれもほぼ同等のショットキー特性を示している。
【0026】
図5は、面積が100μmであるショットキー電極について、銅合金PdCuに占める銅の重量含有率とショットキー特性の関係を示すグラフであって、図5(a)は、銅の重量含有率とバリアハイトΦbの関係を示し、図5(b)は、銅の重量含有率と理想因子n値の関係を示している。また、図5(a)、(b)には、エイジング後のショットキー特性も併記されている。
【0027】
さて、図5(a)におけるグラフeはエイジング前のバリアハイトを示し、グラフfはエイジング後のバリアハイトを示している。図5(a)に示されるように、銅の重量含有率が概ね20%以下の場合には、本実施の形態に係る銅合金PdCuは、単体のパラジウムを用いたショットキー電極と同等のバリアハイトを達成できており、また、このバリアハイトはエイジングによっても殆ど劣化しない。
【0028】
また、銅の重量含有率が20%を超えるとバリアハイトは徐々に低下し、かつ、エイジングによる劣化の程度も大きくなることが分かる。これは、銅の重量含有率が大きいほど、エイジングによって銅が酸化されることによる影響が大きく現われているものと考えられる。この銅が酸化されることによる影響とは、例えば、銅合金PdCuの電気抵抗が高くなる等である。
【0029】
図5(b)におけるグラフgはエイジング前の理想因子n値を示し、グラフhはエイジング後の理想因子n値を示している。図5(b)に示されるように、銅の重量含有率が概ね20%以下の場合には、本実施の形態に係る銅合金PdCuは、単体のパラジウムを用いたショットキー電極と同等の理想因子n値を達成できている。
【0030】
また、銅の重量含有率が20%以下の場合には、本実施の形態に係る銅合金PdCuの理想因子n値は、エイジングによっても殆ど劣化しない。また、銅の重量含有率が20%を超えると理想因子n値は徐々に増加し、理想値である1から離れる。また、銅の重量含有率が20%よりも高いほど、エイジングによる劣化の程度が大きくなることが分かる。
【0031】
[2] 第2の実施の形態
次に、本発明の第2の実施の形態について、上記第1の実施の形態と同様にMESFETを例にとって、図面を参照しながら説明する。
[2−1] 第2の実施の形態に係るMESFETの構成
図6は、本実施の形態に係るMESFETの断面を示す断面図である。図6に示すように、MESFET2においては、サファイア基板20上には、サファイア基板20に近い方から順にバッファ層21、ノンドープの窒化ガリウム層22、及びn型窒化ガリウム活性層23が形成されている。バッファ層21は窒化ガリウムからなっており、その膜厚は約20nmである。窒化ガリウム層22の膜厚は約2μmである。
【0032】
n型窒化ガリウム活性層23はシリコンをドープされており、そのキャリア濃度は7×1017cm−3である。また、n型窒化ガリウム活性層23の膜厚は約100nmである。n型窒化ガリウム活性層23上には3つの電極が形成されている。本実施の形態に係るMESFET2は、これら3つの電極の構成において、前記第1の実施の形態に係るMESFET1の対応する各電極の構成と相違している。
【0033】
すなわち、MESFET2が有する3つの電極のうち、ソース電極とドレイン電極はオーミック電極24a、24bであって、n型窒化ガリウム活性層23に近い方からチタン層、アルミニウム層の順に形成された2層構造となっている。各オーミック電極24a、24bを構成するチタン層の膜厚は約20nmであり、アルミニウム層の膜厚は約200nmである。
【0034】
MESFET2のゲート電極はショットキー電極25であって、当該ショットキー電極25のn型窒化ガリウム活性層23と反対側には金属層26が形成されている。ショットキー電極25は、前記第1の実施の形態に係るMESFET1のショットキー電極15と同様に銅合金PdCuからなっており、銅の重量含有率は5%である。
【0035】
また、金属層26は、n型窒化ガリウム活性層23に近い方からチタン層、白金層、金層の順に形成されている。ここで、前記ショットキー電極25の膜厚は約50nmであり、チタン層、白金層、金層の膜厚はそれぞれ約50nm、約50nm、及び約200nmである。このように、ショットキー電極25上に金属層26することによって、MESFET2のゲート電極の電気抵抗を低減することができる。
【0036】
[2−2] 第2の実施の形態に係るMESFETの製造方法
次に、MESFET2の製造方法について説明する。図7は、MESFET2の製造方法の各工程を示す製造工程図である。図7(a)に示すように、サファイア基板20上に、MOCVD(Metal−organic Chemical Vapor Deposition)法によって、バッファ層21、窒化ガリウム層22、n型窒化ガリウム活性層23を形成する。
【0037】
次に、メサエッチングによって、n型窒化ガリウム活性層23を、その一部を台状に残して、除去する。この台状の部分にMESFETが形成される。続いて、当該台状のn型窒化ガリウム活性層23上にオーミック電極24a、24bを形成する。これらオーミック電極24a、24bは、リフトオフ工程によって、先ずチタン層24a2、24b2を蒸着し、次いでアルミニウム層24a1、24b1を蒸着することによって形成される。そして、当該リフトオフ工程を経た後、600℃で1分間アニーリング処理を施す。
【0038】
このようにしてオーミック電極24a、24bが形成された後、ショットキー電極25と金属層26が、これもリフトオフ工程によって形成される。すなわち、MESFET2にレジストが塗布された後、ショットキー電極25に相当する位置に開口部が設けられる。そして、銅合金PdCu、チタン、白金、金の順に金属が蒸着された後、レジストを除去することによってMESFET2が完成される。
【0039】
[2−3] 性能評価
次に、本実施の形態に係るMESFET2の性能測定を実施したので、その測定結果について説明する。図8は、MESFET2の静特性を示すグラフである。図8から分かるように、MESFET2は高い電流駆動能力を有している。例えば、ゲート電圧を0Vから1Vへ増加させると、電流量が約200mAも増加することが分かる。また、前記第1の実施の形態における図4と同様に、逆耐圧特性に優れているので、ドレイン電圧が50V程度としても、良好なFET特性が得られている。
【0040】
また、加工歩留まりについても、第1の実施の形態に係るMESFET1と同様に、ほぼ100%であり、ショットキー電極25の浮きや剥がれ等の加工不良はみられなかった。実際、MESFET2のショットキー電極25は、その上部に金属層26が積層されているため、前記第1の実施の形態に係るMESFET1のショットキー電極15と比較して、超音波処理や高圧スプレー処理の際により大きい力を受けるにも関わらず、高い加工歩留まりを達成できていることは、本発明の著しい有効性を示すものである。
【0041】
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(変形例)
(1) 上記実施の形態においては、ショットキー電極の材料として銅合金PdCuを用いる場合について説明したが、これに代えて、金や白金、ニッケルと銅との合金を用いるとしても良い。すなわち、ショットキー金属としてAuCuやPtCu、或いはNiCuを用いても、ショットキー電極の剥離を抑えながら、金等の金属が、合金ではなくて、単体で使用された場合のショットキー特性を実現することができる。
【0042】
(2) 窒化ガリウム系化合物半導体を用いたFETを高周波デバイスに応用する場合には、ゲート抵抗を低減することが重要となる。上述した銅合金PdCuの電気抵抗はパラジウム単体の電気抵抗よりも高く、この事情は銅合金AuCuやPtCu、或いはNiCuにおいても同様である。特に、パラジウムや白金、ニッケルの単体の電気抵抗は、金やアルミニウムと比較しても高いため、ゲート電極に適用する場合には、電気抵抗を低減する工夫が不可欠である。
【0043】
このため、上記第2の実施の形態においては、比較的電気抵抗が高い銅合金PtCuからなるショットキー電極25上に、より電気抵抗が低い金属であるチタン、白金、及び金を積層した金属層26を形成することによって、ゲート抵抗が低減されている。この金属層26を構成する金属は、当該実施の形態に述べた組み合わせに限定されず、他の組み合わせを用いてもゲート抵抗を低減することができる。
【0044】
例えば、チタンに代えてクロムを用いたり、金に代えて銅を用いたり、或いは、電気抵抗が低い他の金属を用いても良い。この場合において、クロムや銅等といった加熱処理によって相互拡散等の構造変化を起こし難い金属を適用すると有効である。また、使用する金属の種類は3種類に限定されず、3種類より多くても少なくても良い。
【0045】
また、ゲート電極は厚膜化することによっても、電気抵抗を低減することができる。上記の銅合金のうちAuCuは2,000nmと厚膜化することができるため、ゲート電極の電気抵抗を低減するのに適している。下表は、各銅合金について目安となる最大膜厚を示すものである。
【0046】
【表1】
Figure 2004014716
各銅合金について、上記の膜厚を超える金属膜を蒸着等によって形成すると、金属膜の剥がれ等が発生し、加工歩留まりが低下することがある。このような場合には、上述したように、電気抵抗の低い金属を積層して厚膜化し、電気抵抗を低減すれば良い。
【0047】
(2) 上記実施の形態においては、銅合金PdCuにおける銅の重量含有率を5%ととしたが、銅合金PdCuにおける銅の重量含有率は5%に限られず、他の値をとるとしても良い。
この場合において、前述の図5に示されるように、銅の重量含有率が概ね20%以下の場合にはパラジウム単体でショットキー電極を形成した場合と同等のショットキー特性を得ると同時に、良好な密着性能を実現することができる。また、銅の重量含有率が20%を超える場合であっても、従来技術のようにニッケル単体でショットキー電極を形成した場合よりも良好なショットキー特性を実現できていることが分かる。
【0048】
同様に、銅合金PtCuについても、銅の重量含有率が概ね20%以下であれば、白金単体の場合と同等のショットキー特性を実現し、かつ、優れた密着性能を達成することができる。NiCu、AuCuについても同様の効果を得ることができる。
(3) 上記実施の形態においては、n型窒化ガリウム活性層を備えたMESFETを例にとって説明したが、これに代えて、AlGaN/GaNヘテロ構造を有するHFET(heterostructure field effect transistor)等において、ショットキー電極を銅合金とするとしても本発明の効果を得ることができる。この他、ショットキー電極を備えた窒化ガリウム系化合物半導体装置であれば、本発明を適用してその効果を得ることができる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、窒化ガリウム系化合物半導体層に形成されるショットキー電極の材質を銅合金とするので、当該銅合金に含まれる銅以外の金属が有するショットキー特性を保ちつつ、優れた密着性を実現することができる。
【0050】
FETの特性であるドレイン耐圧や、ゲート電圧に正電圧を印加したときの電流特性は、ゲート電極のショットキー特性に依存する。従って、パラジウムや白金等、優れたショットキー特性を備えた金属を銅合金とすれば、優れた特性を有するFETを高い加工歩留まりで製造することができる。また、斯かるFETは、窒化ガリウム系化合物半導体とすることにより良好な高周波特性やパワー特性を有するものとすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るMESFETの断面を示す断面図である。
【図2】第1の実施の形態に係るMESFETの製造方法について、特に、ショットキー電極15の形成に関連する各工程を示す製造工程図である。
【図3】第1の実施の形態に係るMESFET(グラフA)と、ショットキー電極の材質がパラジウムである従来型のMESFET(グラフB)とについてゲート長と加工歩留まりの関係を示すグラフである。
【図4】第1の実施の形態に係るMESFET1と同一の条件で形成したショットキーダイオード(グラフC)と、従来型のショットキーダイオードとについて、それぞれ順方向I−V特性を示すグラフである。
【図5】銅合金PdCuに占める銅の重量含有率とショットキー特性の関係を示すグラフであって、図5(a)は銅の重量含有率とバリアハイトΦbの関係を、また、図5(b)は銅の重量含有率と理想因子n値の関係を、それぞれエイジング前とエイジング後の両方について示している。
【図6】第2の実施の形態に係るMESFETの断面を示す断面図である。
【図7】第2の実施の形態に係るMESFETの製造方法の各工程を示す製造工程図である。
【図8】第2の実施の形態に係るMESFETの静特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1、2…………………………………MESFET
10、20……………………………サファイア基板
11、21……………………………バッファ層
12、22……………………………窒化ガリウム層
13、23……………………………n型窒化ガリウム活性層
14a、14b、24a、24b…オーミック電極
15、25……………………………ショットキー電極
16a、16b………………………フォトレジストパターン
26……………………………………金属層

Claims (6)

  1. 窒化ガリウム系化合物半導体層と、前記窒化ガリウム系化合物半導体層上に形成されたショットキー電極とを備えている半導体装置であって、
    前記ショットキー電極は銅合金から成っている
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記銅合金はパラジウムを含有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記銅合金は金を含有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  4. 前記銅合金は白金を含有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  5. 前記銅合金はニッケルを含有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  6. 前記銅合金中における、銅の重量含有率は、20%以下であることを特徴とする請求項1から請求項5に記載の半導体装置。
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