JP2004008507A - 吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液保持性の吸収層2及び液不透過性の防漏層3を有する本体5と、本体5の肌当接面側に設けられ、吸収体61及び弾性伸縮部材63を有する縦長の突出吸収層6とを具備し、弾性伸縮部材63は、両端部間において弾性収縮力を発現して吸収体61を押し上げるようになされており、吸収体61は、弾性収縮力を発現する領域における弾性伸縮部材に接合されておらず、突出吸収層6は、該突出吸収層6の両側部又は非肌当接面側から本体5の吸収層2に達するように延出した液移送用の延出部62a,62aを有している吸収性物品。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、着用者の動きに追従して着用者に良好にフィットする突出吸収層を具備し、その突出吸収層と着用者の肌との間に隙間が生じにくく、また、その突出吸収層上に排出された液が吸収性物品から漏れ出しにくい液漏れ防止性能に優れた吸収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、液保持性の吸収層及び該吸収層の下に設けられた防漏層とからなる生理用ナプキン等の吸収性物品が広く用いられている。
しかし、従来の生理用ナプキンは、着用者が激しい運動をした場合等におけるショーツの変形や股間部の動きに対して、生理用ナプキンが追随することができず、生理用ナプキンがズレて液漏れが生じるという問題があった。
【0003】
そこで、このような問題を解決すべく、特開平11−104168号公報には、上層部と下層部とからなる2層構造の吸収性物品であって、弾性部材の作用により上層部を下層部から離間させ、その上層部を着用者にフィットさせるようにした吸収性物品が提案されている。
しかし、この提案に斯かる吸収性物品においては、上層部の吸収体に生じたシワにより該上層部の肌当接面と着用者の肌との間に隙間が生じて、そこから漏れが誘発される場合がある。また、短時間に多量の液が排出された場合等には、上層部が吸収した液又は上層部が充分に吸収しきれない液が下層部に移行し、その下層部に移行した液が下層部の吸収体に充分に吸収されずに、液漏れを生じる恐れがある。
【0004】
従って、本発明の目的は、着用者の動きに追従して着用者に良好にフィットする突出吸収層(又は突出層)を具備し、その突出吸収層(又は突出層)と着用者の肌との間に隙間が生じにくく、また、その突出吸収層(又は突出層)上に排出された液が吸収性物品から漏れ出しにくい、液漏れ防止性能に優れた吸収性物品を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、液保持性の吸収層及び液不透過性の防漏層を有する本体と、該本体の肌当接面側に設けられた縦長の突出吸収層とを具備する吸収性物品において、前記突出吸収層は、液保持性の吸収体と、該吸収体の肌当接面側を被覆する液透過性の表面シートと、該吸収体の非肌当接面側に、該突出吸収層の長手方向に沿って配された弾性伸縮部材とを具備しており、前記弾性伸縮部材は、その長手方向の両端部において前記吸収層に固定され、該両端部間において弾性収縮力を発現して前記吸収体を押し上げるようになされており、前記吸収体は、前記弾性伸縮部材が弾性収縮力を発現する領域において、該弾性伸縮部材に接合されておらず、前記突出吸収層は、該突出吸収層の両側部又は該突出吸収層の非肌当接面側から前記本体の前記吸収層に達するように延出した液移送用の延出部を有している吸収性物品を提供することにより、上記の目的を達成したものである(以下、第1発明というときは、この発明をいう)。
【0006】
また、本発明は、液保持性の吸収層及び液不透過性の防漏層を有する本体と、該本体の肌当接面側に設けられた縦長の突出層とを具備する吸収性物品において、前記突出層は、該突出層の長手方向に沿って配された弾性伸縮部材と、該弾性伸縮部材の肌当接面側を被覆する液透過性の表面シートとを具備しており、前記弾性伸縮部材は、その長手方向の両端部において前記吸収層に固定され、該吸収層に固定された両端部間において弾性収縮力を発現して前記表面シートを押し上げるようになされており、前記突出層は、該突出層の両側部又は該突出層の非肌当接面側から、前記本体の前記吸収層に達するように延出した液移送用の延出部を有している吸収性物品を提供することにより、上記の目的を達成したものである(以下、第2発明というときは、この発明をいう)。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその好ましい実施形態に基いて説明する。
第1発明の一実施形態としての生理用ナプキン1は、図1及び図2に示すように、液保持性の吸収層2及その片面側に配された液不透過性の防漏層3を有する本体5と、該本体5の肌当接面側に設けられた縦長の突出吸収層6とを具備する。
【0008】
吸収層2は、液透過性の本体表面シート21と液保持性の本体吸収体22とを具備してなる。本体表面シート21は、本体吸収体22の肌当接面に直接又は液透過性のシート材を介して積層されている。防漏層3は、液不透過性の裏面シート31からなる。吸収層2及び防漏層3は、それぞれ縦長の形状を有しており、本体5及び生理用ナプキン1も同様に縦長の形状を有している。本体吸収体22は、両端部が円弧状とされた矩形状をなし、本体表面シート21と裏面シート31との間に挟持固定されている。本体吸収体22は、本体5の長手方向のほぼ全域(エンドシール部51,51を除く)に亘るように配されている。
【0009】
本体5は、その長手方向の一端から他端に向かって順に前方部A、排泄部対向部(着用者の排出部に対向配置される部位)B及び後方部Cを有している。吸収層2の長手方向の両側部には、弾性部材41を有する立体ギャザー形成用のシート材42が固定されており、排泄部対向部Bにおいて、該シート材42が弾性部材41の弾性収縮力により起立して左右一対の立体ギャザー4が形成されている。また、裏面シート31は、排泄部対向部Bにおいて、吸収層2の長手方向の左右両側に張り出すように延出して一対のウイング部32を形成している。
尚、本体表面シート21は、後述する突出吸収層6の表面シート62及びその延出部62aと連続しており、これらは一枚のシートの形態をなしている。また、裏面シート31は、後方部Cにおいて、吸収層2の長手方向の左右両側に張り出すように延出して一対の後部フラップ33を形成している。後部フラップ33は、着用時に、ショーツ等の衣類の内表面上に広げて用いられるもので、該後部フラップ33を設けることで、防漏性を向上させることができる。
【0010】
突出吸収層6は、縦長の形状を有し、本体5の肌当接面側における幅方向の中央部に、長手方向に延びるように設けられている。突出吸収層6は、前方部Aから後方部Cに亘って設けられている。突出吸収層6は、少なくとも排泄部対向部Bに設けられていることが好ましい。
【0011】
突出吸収層6は、図2に示すように、液保持性の吸収体61と、吸収体61の肌当接面側を被覆する液透過性の表面シート62と、吸収体61の非肌当接面側に、該突出吸収層6の長手方向に沿って配された弾性伸縮部材63とを具備している。本体5、本体吸収体22、吸収体61等の肌当接面側とは、それぞれにおける、着用時に着用者の肌側に向けられる面側であり、吸収体61、突出吸収層6の非肌当接面側とは、それぞれにおける、着用者の肌側に向けられる面とは反対側(ナプキンの場合には、ショーツ側)に向けられる面側である。
【0012】
吸収体61は、本体吸収体22よりも細幅の略帯状をなしており、排泄部対向部Bにおける該吸収体61の幅は、同部位における本体吸収体22の幅の1/5〜1/2程度である。
【0013】
弾性伸縮部材63は、弾性部材64を有する面状の水平部65と、上端部が該水平部65に断面T字状に一体的に連設され下端部が本体2の前記吸収層2に固定された起立部66とを有している。起立部66の下端部は、弾性伸縮部材63の幅方向の両側に分岐して本体吸収体22上に拡がっており、その本体吸収体22上に公知の接合手段により固定されている。この弾性伸縮部材63は、例えば、広幅のシート材における幅方向中央付近の所定幅の領域上に、該シート材の長手方向に沿って弾性部材64を伸長状態で配した状態において、該領域の左右両側に位置する外側領域を、弾性部材64を挟み込むように折り返して、該領域上に積層接着することによって水平部65を形成すると共に、該シート材における前記外側領域よりも更に外側に位置する所定幅の領域同士を貼り合わせて起立部66を形成することにより得られる。
【0014】
水平部65には、帯状の弾性部材を一本のみ配設してもよいが、本実施形態における水平部65には、図示の如く、糸状の弾性部材64を間隔を開けて複数本(例えば左右に2本又は3本づつ)配設してあり、また、弾性伸縮部材63形成用のシート材として、有孔フィルムや不織布等の液透過性のシート材を用いている。そのため、水平部65は、その厚み方向に液が貫通して透過可能である。
このため、吸収体61で飽和となった液が、本体吸収体22に受け渡され、突出吸収層6に吸収された液が延出部62aを介して吸収層2に液移行可能である。
【0015】
また、弾性伸縮部材63は、吸収体61の非肌当接面に対向する面(水平部65の上面)が、吸収体61の幅とほぼ同じ幅を有している。そのため、有効な吸収面積を維持でき、吸収体61が安定的に突出でき、身体へ面でフィットすることができ、吸収効果が高い。
【0016】
弾性伸縮部材63は、その長手方向の両端部において吸収層2に固定されている。具体的には、本体5の前方部A(又は前方部Aと排泄部対向部Bとの境界付近)及び後方部Cそれぞれに、表面シート62,弾性伸縮部材の水平部65,表面シート62の延出部62a及び弾性伸縮部材の起立部66,起立部66の分岐した下端部,及び本体吸収体22がこの順に積層された部分が存在しており、弾性伸縮部材63は、この積層構造を有する部分に、表面シート62側からヒートシール加工(加熱加圧加工)を施すことによって固定してある。
【0017】
前記ヒートシール加工は、加熱された所定パターンの凸条部で加圧して行われ、ヒートシール加工が施された部位は、少なくとも吸収体2が圧縮されて形成された凹溝52となっている。
前記ヒートシール加工は、本体5に所定形状の凹溝52を形成する加工であると同時に、弾性伸縮部材63の両端部を吸収層2に固定する加工でもある。このヒートシール加工により、本体5には、二重部分を有する環状の凹溝52が形成されており、弾性伸縮部材63及び弾性部材64の両端部は、平面視して縦長環状の凹溝52における、長手方向の前後に位置する略U字状の部分52a,52aに固定されている。
【0018】
弾性伸縮部材63は、吸収層2に固定された両端部同士間において、弾性収縮力を発現して前記吸収体61を押し上げるようになされている。即ち、弾性伸縮部材63は、伸長状態とされてその両端部を固定されており、その両端部間に位置する領域(以下、中央領域ともいう)は、吸収層2に固定されていないため、弾性収縮力を発現するようになっている。そして、前記中央領域の弾性収縮により、本体5が図1に示すように湾曲すると共に該中央領域における前記水平部65が、吸収層2から離間する方向(図2の上方に向かう方向)に移動し、これにより、前記中央領域上に配された吸収体61が、着用者の肌に向かう方向に押し上げられる。
【0019】
吸収体61は、弾性伸縮部材63が弾性収縮力を発現する領域(中央領域)において、該弾性伸縮部材63に接合されていない。本実施形態における吸収体61は、弾性伸縮部材63の水平部65の幅と同程度の幅を有する縦長の形状をしている。吸収体61の長手方向の両端部61a,61aは、弾性伸縮部材63の両端が固定された部位52a,52aの若干内側に位置し、吸収体61は、弾性伸縮部材63に対向する面の全面が弾性伸縮部材63に接合されていない。尚、吸収体61は、肌当接面側において、吸収性能を阻害しないようなパターンで塗工された接着剤により表面シート62と接合されている。
【0020】
突出吸収層6は、該突出吸収層6の両側部から、前記本体2の吸収層2に達するように延出した液移送用の延出部62aを有している。
具体的には、表面シート62は、突出吸収層6の長手方向の両側から、吸収層2に達するように延出した延出部62a,62aを有しており、突出吸収層6に吸収された液が該延出部62a,62aを介して吸収層2に移行(拡散)可能になされている。
【0021】
本実施形態における延出部62aは、表面シート62を、吸収体61の長手方向の両側から延出させて形成されている。また、左右の延出部62a,62aは、各々突出吸収層6の全長に亘って(より詳細には、突出吸収層6の固定された両端部間に位置する領域(中央領域)の長手方向の全域に亘って)形成されている。更に、突出吸収層6の非肌当接面側には、左右の延出部62a,62aが互いに接近した括れ部分Kが形成されている(図2参照)。
尚、本実施形態においては、表面シート62は、吸収体61の肌当接面側を被覆する部分と延出部62a,62aを構成する部分とが一体的に形成された一枚のシートからなるものであるが、複数枚のシートを連結して一枚のシート状にしたものを用いて、吸収体61の肌当接面側を被覆する部分と延出部62a,62aを構成する部分を形成することもできる。
【0022】
表面シート62(又は吸収体61の肌当接面を当接する部分と延出部62aを構成する部分とを異なる材料から構成する場合の該延出部62a)の形成材料としては、吸収層2への液の移行を可能にする観点と製造加工する観点から、親水性で液透過性の表面材として、従来、生理用ナプキン、使い捨ておむつ等に用いられているものを制限なく用いることができるが、特に親水性の不織布であることが好ましい。
【0023】
本実施形態の生理用ナプキン1は、通常の生理用ナプキンと同様にショーツ等に固定して着用される。
そして、着用中には、突出吸収層6が弾性伸縮部材63の作用により着用者の肌側に向かって突出して存在するため、該突出吸収層6は、着用者の動きに追従して着用者の排泄部ないしその近傍に良好にフィットする。
【0024】
その際、突出吸収層6の吸収体61が、弾性伸縮部材63が弾性収縮力を発現する領域において弾性伸縮部材63に接合されていないため、吸収体61にシワが生じにくい。そのため、突出吸収層6の肌当接面と着用者の肌との間に隙間が生じにくく、特に液が着用者の身体表面を伝って流れることによる液漏れや不快感を確実に防止することができる。
また、吸収体61を、該吸収体61の非肌当接面側に配した弾性伸縮部材63により押し上げる構成であるため、着用中に、吸収体61における吸収性能に寄与する部分の幅が減少して吸収性能が低下するといった不都合が生じない上に、突出吸収層6の着用者の肌に対するフィット性に一層優れたものとなる。
【0025】
また、液移送用の延出部62aを介して、突出吸収層6に吸収された液が吸収層2に移行可能になされており、しかも弾性伸縮部材63が本体吸収体22上に固定されているため、長時間の着用により突出吸収層6が多量の液を吸収した場合や突出吸収層6上に短時間に多量の液が排出されたような場合等においても、その液を本体吸収体22の広い範囲に分散させて効率的に吸収させることができる。
【0026】
本実施形態における延出部62aは、表面シート62を、吸収体61の長手方向の両側から延出させて形成されており、左右の延出部62a,62aは、各々突出吸収層6の全長に亘って形成されている。
また、突出吸収層6の非肌当接面側に、左右の延出部62a,62aが互いに接近した括れ部分Kが形成されている(括れ部分Kにおける両延出部は、起立部とも接近している)。このため、括れ部分が吸収層2の幅方向に広がらず、延出部62aを介して移送する液により漏れが誘発されることがない。
【0027】
また、本実施形態においては、弾性伸縮部材63の両端部が固定された部位52aに、吸収層2が圧縮されて形成された凹溝52を有するため、液漏れが一層生じにくい。尚、弾性伸縮部材63の両端固定部位52aの外側に、同様の凹溝を形成した場合、例えば固定部位を円弧状に囲むような凹溝を形成した場合にも同様の効果が得られる。
【0028】
更に、本実施形態においては、弾性伸縮部材63が、水平部65と起立部66とを有する上述の構成を有するため、水平部65が着用者の排泄部(排泄ポイント)と平面的にフィットし、起立部66の自由度が高いことから、着用者の動きに対しても自在に対応し、水平部65が安定的に排泄ポイントと密着状態に維持される。
【0029】
生理用ナプキン1の各部の形成材料としては、従来の生理用ナプキン、使い捨ておむつ等に用いられているものを特に制限なく用いることができる。
【0030】
次に、第1発明の他の実施形態の生理用ナプキン1’について、図2及び図3を参照して説明する。尚、図3のY−Y線断面図は、図2と同一に表れる。
本実施形態の生理用ナプキン1’については、主として、上述した生理用ナプキン1と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。特に説明しない点については、上述した生理用ナプキン1についての説明が適宜適用される。
【0031】
本実施形態の生理用ナプキン1’においては、排泄部対向部Aに、第1の突出吸収層6Aが設けられており、後方部Cに、第2の突出吸収層6Bが設けられている。第1及び第2突出吸収層6A,6Bは、それぞれ、長さが異なる以外は、上述した生理用ナプキン1の突出吸収層6と同様の構成を有している。但し、第1突出吸収層6Aと第2突出吸収層6Bとの間に亘るように単一の吸収体61及び弾性伸縮部材63が配されており、これらは、両突出吸収層の間の凹溝を形成した部分において、表面シート62等と共に本体5に一体的に固定されている。
【0032】
また、第1の突出吸収層6Aの弾性伸縮部材の両端部は、本体5の吸収層2を圧縮して形成された平面視縦長の凹溝52における、円弧状の一端部52a及び中央に位置する円弧状の部分52bに固定されており、第2の突出吸収層6Bの弾性伸縮部材の両端部は、前記凹溝52の中央に位置する円弧状の部分52c及び円弧状の他端部52dに固定されている。
【0033】
本実施形態の生理用ナプキン1’によれば、第1の突出吸収層6Aが吸収体61にシワのない状態で着用者の排泄部に良好にフィットして、生理用ナプキン1と同様の効果が奏されると共に、第2の突出吸収層6Bが同様に吸収体にシワのない状態で着用者の排泄部よりも若干背中側にフィットし、その部位で吸収した液を確実に捕捉することができるため、就寝時によく発生する後ろモレという、お尻の隙間を伝った液のモレを確実に防止することができる。
【0034】
図4は、第2発明の一実施形態としての生理用ナプキンを示す図であり、この実施形態の生理用ナプキン1”は、上述した生理用ナプキン1の突出吸収層6に代えて、該突出吸収層6から吸収体を除いた構成の突出層6Cを具備する以外は、上述した生理用ナプキン1と同一の構成を有している。特に説明しない点については、上述した生理用ナプキン1についての説明が適宜適用される。
【0035】
本実施形態の生理用ナプキン1”によれば、突出層6Cが良好に着用者の排泄部にフィットし、突出層6C上に排出された液が、弾性伸縮部材63の肌当接面側を被覆する表面シート62’及び突出層6Cの長手方向の両側から本体の吸収層2に達するように延出した延出部62aを介して、吸収層2に良好に移行する。また、弾性伸縮部材63が本体吸収体22上に固定されている。
そのため、突出層6C上に短時間に多量の液が排出されたような場合においても、その液を本体吸収体22の広い範囲に分散させて効率的に吸収させることができ、優れた吸収性能及び漏れ防止性能が得られる。
【0036】
本発明は、上述した各実施形態に制限されず、各発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
例えば、第1又は第2発明における弾性伸縮部材63としては、水平部65のみからなるものを用いることもでき、更には、シート材を構成要素としない弾性フィルムのみからなるもの等を用いることもできる。また、本発明における弾性伸縮部材63は、吸収層2に固定された両端部よりも更に外側に向かって延出する部分を有するものでも良い。
【0037】
また、液移送用の延出部は、突出吸収層6の両側部から延出したものに代えて、突出吸収層6の非肌当接面側から本体5の吸収層2に達するように延出したものであっても良い。図5に示すナプキンにおいては、弾性伸縮部材63を形成するシート材が親水性の不織布(液が内部を拡散可能な不織布)からなり、起立部66を形成する部分が液移行用の延出部として機能する。即ち、突出吸収層6が吸収した液が、該起立部66を構成するシート材を拡散して本体吸収体22に移行する。
本発明の吸収性物品は、生理用ナプキン(パンティライナーを含む)の他や失禁パッド等、展開型又はパンツ型の使い捨ておむつ等であっても良い。
【0038】
【発明の効果】
本発明の吸収性物品は、着用者の動きに追従して着用者に良好にフィットする突出吸収層(又は突出層)を具備し、その突出吸収層(又は突出層)と着用者の肌との間に隙間が生じにくく、また、その突出吸収層(又は突出層)上に排出された液が吸収性物品から漏れ出しにくい、液漏れ防止性能に優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1発明の一実施形態としての生理用ナプキンを示す斜視図である。
【図2】図2は、図1の生理用ナプキンのX−X線模式断面図である。
【図3】図3は、第1発明の他の実施形態の生理用ナプキンを示す斜視図である。
【図4】図4は、第2発明の一実施形態としての生理用ナプキンを示す図(図2相当図)である。
【図5】図5は、本発明の更に他の実施形態としての生理用ナプキンを示す図(図2相当図)である。
【符号の説明】
1,1’,1” 生理用ナプキン(吸収性物品)
2 吸収層
21 本体表面シート
22 本体吸収体
3 防漏層
31 裏面シート
4 立体ギャザー
5 本体
6,6A〜6C 突出吸収層又は突出層
61 吸収体
62 表面シート
63 弾性伸縮部材
65 水平部
66 起立部
Claims (7)
- 液保持性の吸収層及び液不透過性の防漏層を有する本体と、該本体の肌当接面側に設けられた縦長の突出吸収層とを具備する吸収性物品において、
前記突出吸収層は、液保持性の吸収体と、該吸収体の肌当接面側を被覆する液透過性の表面シートと、該吸収体の非肌当接面側に、該突出吸収層の長手方向に沿って配された弾性伸縮部材とを具備しており、
前記弾性伸縮部材は、その長手方向の両端部において前記吸収層に固定され、該両端部間において弾性収縮力を発現して前記吸収体を押し上げるようになされており、
前記吸収体は、前記弾性伸縮部材が弾性収縮力を発現する領域において、該弾性伸縮部材に接合されておらず、
前記突出吸収層は、該突出吸収層の両側部又は該突出吸収層の非肌当接面側から前記本体の前記吸収層に達するように延出した液移送用の延出部を有している吸収性物品。 - 前記延出部は、前記突出吸収層における前記表面シートを、前記吸収体の長手方向の両側から延出させて形成されている請求項1記載の吸収性物品。
- 前記延出部は、前記突出吸収層の全長に亘って形成されている請求項1又は2記載の吸収性物品。
- 前記突出吸収層の非肌当接面側に、左右の延出部が互いに接近した括れ部分が形成されている請求項1〜3の何れか記載の吸収性物品。
- 前記弾性伸縮部材は、弾性部材を有する面状の水平部と、上端部が該水平部に断面T字状に連設され下端部が前記吸収層に固定された起立部とを有している請求項1〜4の何れか記載の吸収性物品。
- 前記弾性伸縮部材の両端部が固定された部位又はその外側に、前記吸収層が圧縮されて形成された凹溝を有する請求項1〜5の何れか記載の吸収性物品。
- 液保持性の吸収層及び液不透過性の防漏層を有する本体と、該本体の肌当接面側に設けられた縦長の突出層とを具備する吸収性物品において、
前記突出層は、該突出層の長手方向に沿って配された弾性伸縮部材と、該弾性伸縮部材の肌当接面側を被覆する液透過性の表面シートとを具備しており、
前記弾性伸縮部材は、その長手方向の両端部において前記吸収層に固定され、該吸収層に固定された両端部間において弾性収縮力を発現して前記表面シートを押し上げるようになされており、
前記突出層は、該突出層の両側部又は該突出層の非肌当接面側から、前記本体の前記吸収層に達するように延出した液移送用の延出部を有している吸収性物品。
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Cited By (11)
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