JP2004098413A - 印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】親展印刷モードでの印刷が継続不能になった場合であっても、機密を保持することができる印刷装置を提供する。
【解決手段】親展印刷が予約されている場合、入力されたユーザID及びパスワードが、予約されている親展印刷のそれらと一致するとき、親展画像情報の印刷を許可し(S91)、親展画像情報の印刷を実行する(S93)。この印刷の実行中に、中断命令が入力されたり装置にエラーが検出されたりしたとき(S94又はS95でYES)、印刷を中断し(S97)、中断された親展印刷を保留し(S98)、更に、印刷許可の解除を行なう(S99)。
【選択図】 図10
【解決手段】親展印刷が予約されている場合、入力されたユーザID及びパスワードが、予約されている親展印刷のそれらと一致するとき、親展画像情報の印刷を許可し(S91)、親展画像情報の印刷を実行する(S93)。この印刷の実行中に、中断命令が入力されたり装置にエラーが検出されたりしたとき(S94又はS95でYES)、印刷を中断し(S97)、中断された親展印刷を保留し(S98)、更に、印刷許可の解除を行なう(S99)。
【選択図】 図10
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、他人に見られたくない文書の書類又は画像等の機密情報を印刷するいわゆる親展印刷機能を有する印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ装置、又はプリンタ機能及びファクシミリ機能を有する複合機等の印刷装置は、画像処理装置(例えば画像処理ソフトがインストールされたパーソナルコンピュータ)から送信された印刷データを受信する。印刷データは、画像情報及び印刷条件(例えば用紙サイズ)等を含んでなる。印刷装置は、受信した印刷データの印刷条件に従い、画像情報を用いて用紙に画像を形成し、自動的に排紙する。
【0003】
複数の画像処理装置が、例えばLANを介して印刷装置に接続されている場合、一般に、各画像処理装置と印刷装置とは離隔配置されている。このため、印刷データを送信した画像処理装置のユーザが、排出された用紙を印刷装置へ取りに行くまでの間、印刷された情報は、誰もが容易に確認できる状態にある。このような状態を防止すべく、従来、親展印刷モードを有する印刷装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
このような印刷装置は、認証情報(例えばユーザID及びパスワード)又は親展印刷モードであるという情報等が印刷データに含まれている場合に、親展印刷モードで印刷すると判定する。この場合、印刷装置は、印刷データを受信しても直ちに印刷することはせず、受信した印刷データに含まれている認証情報、又は予め印刷装置に登録してある認証情報等の所定の認証情報が入力されたときに、即ち入力された認証情報による認証が認められたときに、入力された認証情報に対応する印刷データに含まれる画像情報を用いた印刷を実行する。
【0005】
以上のような印刷装置を用いる場合、ユーザは、画像処理装置から印刷装置へ印刷データを送信した後、印刷装置の直近へ移動し、例えば印刷装置の操作部を用いて認証情報を入力することによって、印刷装置に印刷開始命令を入力する。このため、ユーザは、印刷装置に印刷を実行させ、印刷された情報を他人に見られないようにして、排出された用紙を取得する親展印刷を行なうことができる。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−143253号公報
【特許文献2】
特開2002−149385号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、親展印刷の実行中に、ユーザが所用で印刷装置から離れなければならなくなったり、印刷装置がトナー切れ又は用紙切れ等を生じたりして、親展印刷が継続できなくなった場合、ユーザは、親展印刷を一時停止するか、完全にキャンセルする必要がある。一時停止した場合、ユーザ又は他のユーザが、その印刷装置に他の印刷を実行させることができなかったり、他のユーザが一時停止を勝手に解除して親展印刷を再開させ、印刷された情報が他人に見られてしまったりすることがあるという問題があった。また、完全にキャンセルした場合、ユーザは、再び画像処理装置から印刷データを送信しなければならず、親展印刷をやりなおさなければならないという問題があった。
【0008】
更に、印刷装置の異常によって印刷処理が継続できなくなった場合、印刷装置が、ユーザの転送命令に応じて、LANに接続されている他の印刷装置へ印刷データを転送することが考えられる。このような場合、印刷データを転送された印刷装置が、通常の印刷モード(親展印刷モード以外の印刷モード)で画像を形成し、用紙を排出してしまうという問題があった。
この問題を解決するために、特許文献2には、印刷データを他の印刷装置へ親展印刷モードで転送する印刷装置が開示されているが、排出された用紙を取得するためにユーザが転送先の印刷装置へ移動しなければならず、また、前記印刷装置が親展印刷モードを有していない場合は情報の機密を保持できないという問題があった。
【0009】
本発明は斯かる問題を解決するためになされたものであり、認証が認められて親展印刷を許可した場合に親展印刷を実行し、親展印刷が中断された場合は親展印刷の許可を解除することにより、中断された親展印刷が勝手に再開されることを防止できる印刷装置を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、認証が認められて親展印刷が一旦許可された後に中断された場合に、中断された親展印刷を他のユーザが勝手に再開することを防止し、親展印刷の作業を最初からやり直す必要もない印刷装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る印刷装置は、認証情報による認証が認められた場合に印刷される親展画像情報を記憶する画像情報記憶手段と、認証情報を受け付ける受付手段と、受け付けた認証情報による認証が認められた場合に、前記画像情報記憶手段に記憶されている内の認証が認められた認証情報に対応する親展画像情報の印刷を許可する親展印刷許可手段とを備える印刷装置において、前記親展印刷許可手段は、親展画像情報の印刷を許可している状態で、印刷中の親展画像情報の印刷が中断した場合に、該印刷の許可を解除するようにしてあることを特徴とする。
【0011】
第1発明の印刷装置にあっては、例えば、画像情報及び認証情報を含む印刷データを受信し、受信した画像情報及び認証情報を記憶しておく。この場合、受信した画像情報は親展画像情報であり、画像情報記憶手段に記憶される。
次いで、受付手段が認証情報の入力を受け付け、受け付けた認証情報が、記憶してある認証情報と一致する場合は、受け付けた認証情報による認証が認められたと判定し、親展印刷許可手段が、その認証情報に対応する親展画像情報の印刷を許可する状態(即ち、親展印刷モード)へ移行し、親展画像情報の印刷が可能になる。
【0012】
親展画像情報の印刷を許可している状態で、親展画像情報の印刷の実行中に、印刷装置が備える操作手段から印刷中断命令が入力されたり、トナー切れ又は用紙切れ等の異常を検出したりした場合、印刷装置は、印刷中の親展画像情報の印刷を中断し、更に、親展印刷許可手段は、親展印刷の許可(親展印刷モード)を解除する。
【0013】
第2発明に係る印刷装置は、前記親展印刷許可手段は、親展画像情報の印刷の許可を解除している状態で、前記受付手段が受け付けた認証情報による認証が認められた場合に、前記画像情報記憶手段に記憶されている内の認証が認められた認証情報に対応する親展画像情報の印刷を再度許可するようにしてあることを特徴とする。
【0014】
第2発明の印刷装置にあっては、実行中の親展印刷が中断されて、親展印刷情報の印刷の許可を解除している場合、受付手段が認証情報を再度受け付け、受け付けた認証情報と、中断した親展印刷に対応する認証情報とが一致したとき、印刷装置は、認証手段による認証が認められたと判定し、親展印刷許可手段が、その認証情報に対応する親展画像情報の印刷を再度許可し(即ち、親展印刷モードへ再移行し)、親展画像情報の印刷を再開する。
【0015】
第3発明に係る印刷装置は、前記親展画像情報には夫々を特定する情報が付与されており、前記受付手段が受け付けた認証情報による認証が認められた場合に、前記画像情報記憶手段に記憶されている内の認証が認められた認証情報に対応する親展画像情報を特定する情報を一覧出力する出力手段を備えることを特徴とする。
【0016】
第3発明の印刷装置にあっては、例えば、親展画像情報、親展画像情報を特定する情報、及び認証情報を含む印刷データを受信して記憶しておく。親展画像情報を特定する情報(以下、識別情報と言う)としては、親展画像情報のファイル名、データサイズ又は作成日時等を用いる。
印刷装置は、受付手段が受け付けた認証情報による認証が認められた場合に、識別情報を出力手段へ一覧出力する。
【0017】
なお、識別情報を一覧出力する場合、印刷装置が備える表示部に識別情報を一覧表示させても良く、識別情報を画像情報として印刷を実行し、識別情報が一覧印刷された用紙を排出しても良い。また、受信した識別情報のみならず、印刷装置にて生成された識別情報(印刷データの受信日時又は親展印刷を実行中であるか保留中であるかの情報等)を用いても良い。
【0018】
第4発明に係る印刷装置は、前記出力手段として設けられた表示手段を備え、前記受付手段は、前記表示手段に一覧出力された情報の選択を受け付ける手段と、選択された情報に対応する親展画像情報に対する処理を受け付ける手段とを更に有することを特徴とする。
【0019】
第4発明の印刷装置にあっては、受付手段が受け付けた認証情報による認証が認められた場合に、識別情報を表示手段へ一覧出力(一覧表示)する。次いで、表示手段に一覧表示された識別情報の一部又は全部の選択、及び、選択された識別情報に対応する親展画像情報の処理命令を受け付ける。
親展画像情報の処理命令は、親展印刷の実行命令、保留命令、中断命令、強制終了命令、削除命令、又は、印刷実行若しくは保留の継続命令等である。
1又は複数の識別情報が選択され、例えば処理命令として削除命令を受け付けた場合は、選択された全ての識別情報に対応する親展画像情報を含む印刷データを削除する。また、親展印刷の実行命令が入力された場合は、各親展画像情報の印刷を許可し、実行する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
本実施の形態においては、印刷装置として、プリントサーバ機能及びプリンタ機能を有するネットワークプリンタを例示するが、ネットワークプリンタ機能及びファクシミリ機能等を有する複合機であっても良い。
【0021】
図1は、本発明に係る印刷装置1のブロック図である。
CPU10は印刷装置1の制御中枢であり、バスを介して、ROM11及びRAM12等の装置各部に接続されている。CPU10は、ROM11に格納された制御プログラムに従って装置各部を制御し、これに伴って発生したデータをRAM12に一時記憶して、各種処理を実行する。
【0022】
表示部16は、CPU10に制御されて、装置の動作状態又はユーザに対する入力指示等を表示する。操作部17は、表示部16を見ながらユーザが操作するための各種ファンクションキーを備え、該ファンクションキーとして、テンキー171、方向キー172、OKキー173、ストップキー174、及び一覧表示キー175等を有し、受付手段として機能する。操作部17から入力されたデータは、CPU10によってRAM12に一時記憶されて、各種処理の実行に用いられる。
また、表示部16と操作部17とは、一体的に設けられて操作パネルを構成する(図2参照)。
なお、操作パネル(表示部16及び操作部17)は、タッチパネルを用いて構成してあっても良い。
【0023】
画像情報記憶部13及び識別情報記憶部14は、不揮発性の記憶手段(例えばハードディスク)を用いてなり、画像メモリ18は揮発性の記憶手段(例えばDRAM)を用いてなる。画像情報記憶部13は、十分大きい記憶容量を有し、複数の画像情報を記憶可能である。
プリンタ部19は、画像形成部191と給紙部192とを備える。画像形成部191は、ドラム状の感光体及び転写チャージャ等で構成され、トナーを用いて用紙に画像を形成する。給紙部192は、画像形成部191へ用紙を搬送し、画像を形成された用紙を排出する。
なお、プリンタ部19は、このような電子写真方式以外に、他の方式(インクジェット方式又は熱転写方式等)にて画像を形成するよう構成しても良い。
【0024】
印刷装置1は、LANインタフェイス15を介してLAN20に接続されており、LAN20を介して画像処理装置2,2,…に接続されている。
各画像処理装置2は、親展印刷モードに対応した公知の画像処理ソフトがインストールされているパーソナルコンピュータを用いてなる。画像処理装置2は、ユーザの操作に応じて、通常の印刷モードの印刷データ(以下、通常印刷データと言う)又は親展印刷モードの印刷データ(以下、親展印刷データと言う)を、LAN20を介して印刷装置1へ送信する。
【0025】
この場合、通常印刷データは、当該印刷データ自身が通常印刷データであることを示す種別情報、通常画像情報、識別情報、及び印刷条件(印刷枚数、用紙サイズ、又は濃度等)を含む。また、親展印刷データは、当該印刷データ自身が親展印刷データであることを示す種別情報、親展画像情報、識別情報、印刷条件、及び認証情報を含む。また、認証情報として、公開可能なユーザIDと、暗証情報であるパスワードとを用いる。更に、識別情報として、画像情報のファイル名、作成日付、及びデータサイズ(頁数)等を用いる。なお、ユーザIDを識別情報に含めても良い。
また、印刷装置1は、各部の異常(トナー切れ、用紙切れ、又は用紙詰まり等)を検出する図示しないエラー検出手段を備え、通常印刷の実行中にエラーを検出した場合、エラーが解消されたとき自動的に通常印刷を再開する。
【0026】
図2は、印刷装置1が備える操作パネルの正面図である。
操作パネルは、左側に表示部16を備え、右側に操作部17を備える。操作部17は、ユーザが数字又は記号等を入力するためのテンキー171、及び表示部16に表示されたカーソルを移動させて項目を選択するための方向キー172を備える。また、入力した数字若しくは記号、又は選択した項目に応じて各種処理命令の実行を開始させるためのOKキー173、及び親展印刷の実行中に印刷処理を中断させてその親展印刷を保留するためのストップキー174を備える。更に、識別情報記憶部14及び画像情報記憶部13に親展印刷データが記憶してある親展印刷に関する情報、即ち、予約されている親展印刷又は実行中の親展印刷に関する情報(例えば識別情報。図4参照)を表示部16に一覧表示させるための一覧表示キー175を備える。
【0027】
親展印刷データが予約されている場合、表示部16には、例えば、「親展印刷の予約があります」及び「ユーザID及びパスワードを入力してOKキーを押してください」等と表示され、更に、ユーザID及びパスワードを夫々入力するためのテキストボックスが表示される。また、表示部16には、「親展印刷リストを見る場合は一覧表示キーを押してください」とも表示される。
なお、予約されている親展印刷のユーザIDが1種類だけの場合は、そのユーザIDを予めテキストボックスに表示しておくよう構成しても良い。又は、受信日時が最も早い親展印刷に対応するユーザIDをテキストボックスに表示しておくよう構成しても良い。以上のような場合、ユーザの利便性を向上することができる。
【0028】
図3は、識別情報記憶部14に記憶される親展印刷データの識別情報の一例を示す模式図である。
識別情報記憶部14には、親展印刷データ毎に、夫々を受信した日時(受信日時)と、識別情報(ファイル名及び頁数等)と、認証情報と、画像情報を記憶した画像情報記憶部13内の位置(情報記憶位置)と、親展印刷が実行中であるか、保留中であるか、又は中断されて保留中であるかを示す状態情報とが記憶されている。
中断されて保留中の親展印刷、即ち状態情報が「中断/保留中」である親展印刷データは、頁数の欄に、全頁数のみならず、印刷が終了した頁数も記憶している。また、実行中の親展印刷、即ち、状態情報が「実行中」である親展印刷データは、頁数の欄に、印刷が終了した頁数も記憶している。この頁数は、各頁の印刷が終了する都度、1ずつ増加する。
【0029】
図4は、表示部16に表示される親展印刷リストの一例を示す模式図である。以下では、ユーザID「aaa」を有するユーザの親展印刷リストを例示する。表示部16には、ユーザが印刷装置1に予約した複数の親展印刷に対応する識別情報(ファイル名及び頁数等)と状態情報とが、夫々一個の項目として一覧表示される。また、「全部選択」という項目も表示される。
この場合、CPU10は、識別情報記憶部14に記憶されたデータの内、公開してはならない情報(例えばパスワード)及び公開してもユーザにメリットがない情報(例えば情報記憶位置)は表示しない。
【0030】
また、CPU10は、カーソルによって現在選択されている項目(即ち現在選択されている親展印刷)を反転表示させる。更に、操作部17の方向キー172が操作された場合、操作された方向キー172に応じて、他の親展印刷を反転表示させ、反転表示されていた親展印刷を通常表示させる。
操作部17のOKキー173が操作された場合、CPU10は、ユーザが、現在反転表示されている親展印刷(又は全親展印刷)の選択を決定したと判定し、後述する図5のような処理画面を表示させる。また、図示しないファンクションキーとOKキー173とが同時に操作された場合、CPU10は、ユーザが、現在反転表示されている親展印刷の選択を決定し、更に他の親展印刷も選択すると判定し、親展印刷リストの表示を継続する。
【0031】
図5(a),(b)は、表示部16に表示される親展印刷データに関する処理画面の一例を示す模式図である。
図5中(a)は、中断されて保留中である親展印刷(状態情報が「中断/保留中」の親展印刷)を、図4のような親展印刷リストにて1個だけ選択した場合の処理画面であり、図5(b)は、複数又は全部の親展印刷を選択した場合の処理画面である。
【0032】
図5(a)の処理画面においては、選択された親展印刷の識別情報と状態情報とが表示され、選択して実行すべき処理内容の項目として、「全頁印刷(中断されたところから)」「一部の頁を印刷」「削除」及び「中断/保留継続」という項目が表示される。ただし、選択された親展印刷が実行中の場合、「全頁印刷」及び「一部の頁を印刷」は表示されず、代わりに「中断」が表示される。
図5(b)の処理画面においては、選択された全ての親展印刷に対し、選択して実行すべき項目として、「全頁印刷」「一部の頁を印刷」「削除」「中断」及び「保留又は実行継続」という項目が表示される。
【0033】
以上のような処理画面においては、現在選択されている項目は反転表示される。更に、操作部17の方向キー172が操作された場合、操作された方向キー172に応じて、他の項目が選択されて反転表示され、選択されていない項目が通常表示される。
更に、OKキー173が操作された場合、CPU10は、ユーザが、現在反転表示されている処理内容の選択を決定したと判定する。
【0034】
図6は、印刷装置1の印刷処理手順を示すフローチャートである。
CPU10は、LANインタフェイス15を介して印刷データを受信したか否かを判定し(S11)、受信していない場合は(S11でNO)、受信するまで待機する。
印刷データを受信した場合(S11でYES)、CPU10は、親展印刷であるか否かを判定する(S12)。この場合、CPU10は、受信した印刷データに含まれる種別情報を検出することによって、受信した印刷データが親展印刷データであるか通常印刷データであるか、即ち親展印刷であるか否かを判定する。
【0035】
検出した識別情報が、通常印刷データであることを示す種別情報を有する場合、CPU10は、親展印刷ではなく通常印刷であると判定する(S12でNO)。この場合、CPU10は、通常印刷モードに移行し、受信した印刷データ(通常印刷データ)の内、通常画像情報を画像メモリ18に記憶させ、識別情報及び印刷条件等をRAM12に記憶させ、記憶させた印刷条件に基づいて、通常画像情報の印刷を実行する(S13)。
【0036】
なお、S12において通常画像情報の印刷であると判断した場合、CPU10は、直ちにプリンタ部19へ指示を与えて印刷の準備を開始させる。具体的には、例えばプリンタ部19が本実施の形態のような電子写真方式の場合には、画像形成部191の感光体のクリーニング、及び定着装置の所定温度への加熱等が開始される。これにより、実際の印刷が開始されるまでの時間が短縮され、結果的には全体の印刷時間も短縮される。
【0037】
次いで、CPU10は、通常画像情報の印刷が終了したか否かを判定し(S14)、終了していない場合は(S14でNO)、終了するまで印刷処理を継続し、終了した場合は(S14でYES)、RAM12及び画像メモリ18に記憶させた通常印刷データを消去して通常印刷モードを解除し、処理をS11へ移して、印刷データを受信したか否かを判定する。
【0038】
なお、通常印刷又は親展印刷の実行中に、新たに通常印刷データを受信した場合、CPU10は、受信した通常印刷データをRAM12及び画像メモリ18に記憶しておき、実行中の印刷が終了したとき、受信日時の早い順に通常印刷を実行する(スプール)。この場合、受信した通常印刷データを識別情報記憶部14及び画像情報記憶部13に記憶しておき、通常印刷を実行する際に、RAM12及び画像メモリ18へ移動するよう構成しても良い。
【0039】
S12にて、検出した識別情報が、親展印刷データであることを示す種別情報を有する場合、CPU10は、親展印刷であると判定する(S12でYES)。この場合、CPU10は、受信した印刷データ(親展印刷データ)の内、親展画像情報を画像情報記憶部13に記憶させ、認証情報及び識別情報等を情報記憶部14に記憶させ、更に親展画像情報の情報記憶位置、及び親展印刷データの受信日時等を識別情報記憶部14に記憶させて(S15)、処理をS11へ移す。
以上のようにして、1個の親展印刷に対応する親展印刷データが画像情報記憶部13及び識別情報記憶部14に記憶される(親展印刷の予約)。
【0040】
図7は、印刷装置1が親展印刷データを記憶した場合の印刷処理手順を示すフローチャートである。以下の処理は、S15にて画像情報記憶部13及び識別情報記憶部14に親展印刷データが記憶された(親展印刷が予約された)場合に、図6に示したS11〜S15の処理と同時的に実行される処理である。また、図7に示す処理を実行中であっても、印刷データを受信する都度、S11〜S15の処理が行なわれる。
【0041】
CPU10は、画像情報記憶部13及び識別情報記憶部14に記憶してある親展印刷データがあるか否かを判定し(S21)、親展印刷データがない場合は(S21でNO)、本印刷処理を終了する。
画像情報記憶部13及び識別情報記憶部14に親展印刷データがある場合(S21でYES)、CPU10は、図2のようにして、親展印刷が予約されていることを表示部16に表示させ(S22)、また、ユーザID及びパスワードの入力指示を表示させることによって、ユーザID及びパスワードの入力を受け付ける(S23)。
【0042】
CPU10は、ユーザID及びパスワードが入力された(ユーザID及びパスワードの入力後、OKキー173が操作された)か否かを判定し(S31)、入力されていない場合(S31でNO)、処理をS31へ戻してユーザID及びパスワードの入力が入力されるまで待機する。
ユーザID及びパスワードが入力された場合(S31でYES)、CPU10は、識別情報記憶部14を参照し、ユーザID及びパスワードが一致するか否か(入力されたユーザID及びパスワードに一致するユーザID及びパスワードが記憶してあるか否か)を判定する(S32)。
【0043】
ユーザID及びパスワードが一致しない場合(S32でNO)、CPU10は、ユーザID又はパスワードが一致しない旨を報知する(S33)。この場合、CPU10は、表示部16にその旨を表示させたり、図示しないブザーを鳴動させたりする。
次いで、CPU10は、処理をS23へ戻して、ユーザID及びパスワードの入力指示を表示部16に表示させ、ユーザID及びパスワードの入力を受け付ける。
【0044】
ユーザID及びパスワードが一致する場合(S32でYES)、CPU10は、入力されたユーザID及びパスワードによる認証が認められたと判定し、次に、識別情報記憶部14を参照し、一致したユーザID及びパスワードに対応する親展印刷が2個以上であるか否かを判定する(S34)。
一致したユーザID及びパスワードに対応する複数の親展印刷データが識別情報記憶部14に記憶してある場合(S34でYES)、CPU10は、一覧表示処理を行なうサブルーチン(図8参照)を呼び出し、実行する(S35)。
【0045】
親展印刷が1個である場合(S34でNO)、CPU10は、その親展印刷に対する図5(a)のような処理画面を表示部16に表示させ(S36)、処理内容の入力を受け付ける(S37)。次いで、CPU10は、処理内容が入力されたか否かを判定する(S38)。この場合、CPU10は、処理内容を示す項目が選択されてOKキー173が操作されたか否かを判定する。
処理内容が入力されていない場合(S38でNO)、CPU10は、処理内容が入力されるまで待機する。処理内容が入力された場合(S38でYES)、CPU10は、親展印刷処理を行なうサブルーチン(図9参照)を呼び出し、実行する(S39)。
【0046】
S35又はS39にて一覧表示処理又は親展印刷処理の実行が終了した場合、CPU10は、処理をS21へ移して、画像情報記憶部13及び識別情報記憶部14に記憶してある親展印刷データがまだあるか否かを判定する。
【0047】
図8は、印刷装置1の一覧表示処理手順のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンは、S35で呼び出されて実行されたり、一覧表示キー175が操作された場合に、他の処理に割り込んで実行されたりする。
CPU10は、まず、図4のような親展印刷リストを表示部16に表示させる(S51)。この場合、ユーザによる親展印刷の選択を受け付ける(S52)。CPU10は、1個の親展印刷が選択されたり、複数の親展印刷が選択されたり、全部の親展印刷が選択されたりした後、OKキー173が操作されることによって、親展印刷の選択が決定したか否かを判定し(S53)、決定されていない場合(S53でNO)、親展印刷が選択及び決定されるまで待機する。
【0048】
親展印刷の選択が決定した場合(S53でYES)、CPU10は、選択された親展印刷に対する図5(a)又は(b)のような処理画面を表示部16に表示させる(S54)。次いで、選択された親展印刷に対する処理内容の入力を受け付け(S55)、処理内容を示す項目が選択されてOKキー173が操作されたか否かを判定することによって、処理内容が入力されたか否かを判定する(S56)。
処理内容が入力されていない場合(S56でNO)、CPU10は、入力されるまで待機し、処理内容が入力された場合(S56でYES)、S53で選択及び決定された親展印刷の内、1個の親展印刷を指定する(S57)。
【0049】
次いで、CPU10は、親展印刷処理を行なうサブルーチンを呼び出し、実行する(S58)。
S58の処理が終わった場合、CPU10は、S53で選択及び決定された親展印刷の内、S56で入力された処理内容をまだ実行していない親展印刷(即ち未処理の親展印刷)があるか否かを判定し、それがある場合は(S59でYES)、S57へ処理を戻す。
【0050】
S53で選択及び決定された全ての親展印刷に対し、S56で入力された処理内容を実行し終えた場合(S59でNO)、CPU10は、他の親展印刷に対する処理を行なうか否かを判定する(S60)。この場合、CPU10は、表示部16に、「親展印刷に対する処理を継続しますか?」という表示、並びに「継続」及び「終了」という項目の表示を行なわせ、「継続」が選択されてOKキー173が操作された場合は他の親展印刷に対する処理を行なうと判定し(S60でYES)、処理をS51へ戻す。「終了」が選択されてOKキー173が操作された場合、CPU10は、一覧表示処理を終了すると判定し(S60でNO)、本サブルーチンを終了する。
【0051】
図9は、印刷装置1の親展印刷処理手順のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンは、S37で処理内容の入力を受け付けた親展印刷に対し、S38で入力された処理内容を実行すべく、S39で呼び出されて実行されたり、S57で指定した親展印刷に対し、S56で入力された処理内容を実行すべく、S58で呼び出されて実行されたりする。以下では、S58で呼び出されて実行された場合を例示する。
【0052】
CPU10は、S56にて入力された処理内容が「削除」であるか否かを判定し(S71)、「削除」である場合(S71でYES)、CPU10は、S57にて指定された親展印刷の親展印刷データを画像情報記憶部13及び識別情報記憶部14から削除し(S72)、本サブルーチンを終了する。
なお、指定された親展印刷が印刷の実行中である場合、印刷を中断し、RAM12及び画像メモリ18に記憶させた親展印刷データを削除するよう構成しても良く(強制終了)、ユーザの処理命令選択ミスであると判定し、処理命令の選択指示(処理画面)を表示部16に再度表示させるよう構成しても良い。
【0053】
S56にて入力された処理内容が「削除」でない場合(S71でNO)、CPU10は、S57にて指定された親展印刷が印刷の実行中であるか否かを判定する(S73)。実行中でない場合(S73でNO)、CPU10は、S56にて入力された処理内容が「一部の頁を印刷」であるか否かを判定し(S74)、「一部の頁を印刷」でない場合(S74でNO)、「全頁印刷」であるか否かを判定する(S75)。
【0054】
S56にて入力された処理内容が「一部の頁を印刷」である場合(S74でYES)、CPU10は、S57にて指定された親展印刷の印刷範囲を受け付ける(S76)。この場合、ユーザは、操作部16を用いて、印刷を所望する頁の範囲を入力する。
CPU10は、印刷範囲が入力されたか否かを判定し(S77)、入力されていない場合は(S77でNO)、入力されるまで待機する。
【0055】
「一部の頁を印刷」にて印刷範囲が入力された場合(S77でYES)、また、「全頁印刷」である場合(S75でYES)、CPU10は、親展印刷実行処理を行なうサブルーチンを呼び出し(S78)、S78の処理が終了したとき、本サブルーチンを終了する。
【0056】
S57にて指定された親展印刷が印刷の実行中である場合(S73でYES)、又は、「全頁印刷」でない場合(S75でNO)、その親展印刷が「保留中」のときは保留を継続し、「中断/保留中」のときは中断された状態で保留を継続し、「実行中」のときは親展印刷の実行を継続して(S79)、本サブルーチンを終了する。
なお、S56にて入力された処理内容が「中断」である場合、中断処理は、後述する図10のS97にて優先的に実行される。
【0057】
図10は、印刷装置1の親展印刷実行処理手順のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンは、S78で呼び出されて実行される。
CPU10は、S32で認証が認められたユーザID及びパスワードに対応する親展画像情報の親展印刷を許可する(S91)。即ち、S57で指定された親展印刷に対応する親展画像情報の印刷を許可する。このとき、CPU10は、S12において通常画像情報の印刷であると判断した場合と同様に、直ちにプリンタ部19へ指示を与えて印刷の準備を開始させる。
【0058】
次いで、CPU10は、識別情報記憶部14にて、ユーザID及びパスワードに対応する情報記憶位置を参照し、画像情報記憶部13から親展画像情報を読み出して(S92)、画像メモリ18に記憶させ、印刷条件及び頁数(全頁数及び/又は印刷が終了した頁数。印刷が終了した頁数は、後述するS98にて記憶される)をRAM12に記憶させ、記憶させた印刷条件に基づいて、親展画像情報の印刷を実行する(S93)。この場合、S74でYES(「一部の頁を印刷」)のとき、CPU10は、S77にて入力された印刷範囲の親展画像情報の印刷を実行する。S75でYES(「全頁印刷」)であって、「保留中」の親展印刷であるとき、CPU10は、全頁分の親展画像情報の印刷を実行し、「中断/保留中」の親展印刷のときは、印刷が終了した頁数を参照し、印刷が終了していない頁の親展画像情報の印刷を実行する。
【0059】
親展印刷画像情報の印刷を実行中に、CPU10は、ストップキー174が操作されたり、S56にて「中断」が選択及び決定されたりして、中断命令が入力されたか否かを判定し(S94)、また、エラーが検出されたか否かを判定する(S95)。
中断命令が入力されておらず(S94でNO)、しかもエラーが検出されていない場合(S95でNO)、CPU10は、S93で実行した印刷が終了したか否かを判定し(S96)、終了していない場合は(S96でNO)、S94へ処理を戻す。印刷が終了した場合(S96でYES)、CPU10は、RAM12、画像情報記憶部13、識別情報記憶部14、及び画像メモリ18に記憶させた親展印刷データを消去して、処理をS99(後述)へ移す。
【0060】
親展印刷画像情報の印刷を実行中に、即ち親展印刷情報の印刷を許可している状態で、中断命令が入力された場合(S94でYES)、又はエラーが検出された場合(S95でYES)、CPU10は、実行していた印刷を中断し(S97)、RAM12及び画像メモリ18に記憶させた親展印刷データを消去する。次いで、CPU10は、識別情報記憶部14にて、中断した親展印刷の状態情報を「中断/保留中」に変更し、更に、印刷が終了した頁数を識別情報記憶部14に記憶することによって、中断された親展印刷を保留する(S98)。最後に、S91にて行なった印刷の許可を解除して(S99)、親展印刷の継続及び再開を禁止し、CPU10は、本サブルーチンを終了する。
【0061】
本実施の形態においては、S99にて印刷の許可が解除された場合であっても、S32にてユーザID及びパスワードが一致し、認証が認められているときは、S91にて印刷を再度許可するよう構成してある。即ち、中断された親展印刷は、認証後に再開される。
【0062】
以上のような印刷装置は、親展印刷の実行を保留し、ユーザがユーザID及びパスワードを入力した場合に印刷の実行を許可する親展印刷モードを有することができる。
また、親展印刷の実行が、ユーザの都合又は装置の異常等で継続不能になった場合、親展印刷を中断でき、また、親展印刷を再開する場合はユーザID及びパスワードの入力を要するため、親展印刷を、状況に応じて自在に保留、実行、中断、又は再開することができ、更に、印刷内容の機密を保持することができる。
【0063】
また、中断した親展画像情報の印刷が勝手に再開されることを防止でき、親展画像情報が他の印刷装置へ不用意に転送されたり、不正に流出したりすることを防止でき、更に、中断した親展印刷以外の印刷を実行することができる。また、親展印刷の作業を最初から行なったり、親展画像情報を他の印刷装置へ転送したりする必要がない。
【0064】
また、認証後に、識別情報を一覧表示できるため、一のユーザから複数の印刷データを入力された場合であっても、ユーザに対し、受け付けた印刷データの識別情報を報知することができ、また、他のユーザに報知してしまうことを防止できる。
【0065】
また、複数の識別情報に対して処理命令を受け付け、受け付けた処理命令を、選択された識別情報に対応する親展印刷全てに対して実行することができるため、個々の識別情報に対して処理命令を受け付ける場合より、一連の処理の実行効率を向上することができる。
更に、親展印刷に対する処理命令も選択するよう構成してあるため、ユーザは容易に処理命令を入力することができる。
【0066】
なお、本実施の形態においては、LANを介して複数の画像処理装置に接続されている印刷装置を例示したが、複数のインタフェイスを備え、各インタフェイスに夫々画像処理装置が接続される印刷装置であっても良い。また、例えばスキャナから印刷データを受信するよう構成しても良い。
また、本実施の形態においては、印刷データとして画像情報とユーザID及びパスワードとを受信する構成(即ち記憶している画像情報に対する認証)としたが、予め印刷装置にユーザID及びパスワードを登録しておき、印刷データとして画像情報とユーザIDとを受信する構成(即ち印刷装置に対する認証)であっても良い。
【0067】
また、中断した親展印刷を保留するのみならず、中断した親展印刷を削除(強制終了)するよう構成しても良い。
更に、保留又は中断している親展印刷を、所定時間の経過後に強制的に削除したり、保留の継続が入力されるたびに削除までの時間を延長したりするよう構成しても良い。
【0068】
【発明の効果】
本発明の印刷装置によれば、親展画像情報の印刷を許可し、親展印刷の実行中に、ユーザが印刷装置の側から離れる必要があったり、装置に異常が発生したりして、親展印刷を中断した場合、親展画像情報の印刷の許可を解除する。このことにより、中断した親展画像情報の印刷が再開されることを防止でき、また、親展画像情報が他の印刷装置へ不用意に転送されたり、不正に流出したりすることを防止できる。このため、印刷された情報が他人に見られることを防止して、情報の機密を保持することができる。更に、中断した親展印刷以外の印刷を実行することができるため、1又は複数のユーザが効率良く印刷を行なうことができる。
【0069】
また、受け付けた認証情報による認証が認められた場合に、中断された親展画像情報の印刷を再度許可することにより、印刷装置は、中断された親展印刷を他のユーザが勝手に再開させることを防止でき、更に、ユーザが親展印刷の作業(例えば画像処理装置から印刷装置への親展画像情報の送信)を再度行なったり、親展画像情報を他の印刷装置へ転送したりする必要がないため、情報の機密を保持しつつ、ユーザの利便性を向上することができる。
【0070】
また、印刷装置が、認証後に識別情報を一覧出力することにより、ユーザは、印刷装置に複数の印刷データを送信した場合であっても、送信した印刷データを特定することができ、また、他のユーザに、印刷装置内の印刷データを特定されることを防止できる。このため、印刷装置は、情報の機密を保持しつつ、ユーザの利便性を更に向上することができる。
【0071】
更に、印刷装置が、表示手段に識別情報を表示し、表示された識別情報の一部又は全部の選択と、選択された識別情報に対応する親展画像情報の処理命令とを受け付けることにより、ユーザは、識別情報を選択することで、所用の親展印刷を間違いなく選択し、処理命令を入力することができる。このため、印刷装置は、ユーザの利便性を更に向上することができる。また、認証が認められていない他のユーザが親展情報を選択し処理命令を入力しようとしても、印刷装置は、それらの入力を受け付けない。このため、親展画像情報が勝手に処理されることを防止できる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印刷装置のブロック図である。
【図2】本発明に係る印刷装置が備える操作パネルの正面図である。
【図3】本発明に係る印刷装置が備える識別情報記憶部に記憶される親展印刷データの識別情報の一例を示す模式図である。
【図4】本発明に係る印刷装置が備える表示部に表示される親展印刷リストの一例を示す模式図である。
【図5】本発明に係る印刷装置が備える表示部に表示される親展印刷データに関する処理画面の一例を示す模式図である。
【図6】本発明に係る印刷装置の印刷処理手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明に係る印刷装置が親展印刷データを記憶した場合の印刷処理手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明に係る印刷装置の一覧表示処理手順のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図9】本発明に係る印刷装置の親展印刷処理手順のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図10】本発明に係る印刷装置の親展印刷実行処理手順のサブルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 CPU
11 ROM
12 RAM
13 画像情報記憶部
16 表示部
17 操作部
19 プリンタ部
【発明の属する技術分野】
本発明は、他人に見られたくない文書の書類又は画像等の機密情報を印刷するいわゆる親展印刷機能を有する印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ装置、又はプリンタ機能及びファクシミリ機能を有する複合機等の印刷装置は、画像処理装置(例えば画像処理ソフトがインストールされたパーソナルコンピュータ)から送信された印刷データを受信する。印刷データは、画像情報及び印刷条件(例えば用紙サイズ)等を含んでなる。印刷装置は、受信した印刷データの印刷条件に従い、画像情報を用いて用紙に画像を形成し、自動的に排紙する。
【0003】
複数の画像処理装置が、例えばLANを介して印刷装置に接続されている場合、一般に、各画像処理装置と印刷装置とは離隔配置されている。このため、印刷データを送信した画像処理装置のユーザが、排出された用紙を印刷装置へ取りに行くまでの間、印刷された情報は、誰もが容易に確認できる状態にある。このような状態を防止すべく、従来、親展印刷モードを有する印刷装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
このような印刷装置は、認証情報(例えばユーザID及びパスワード)又は親展印刷モードであるという情報等が印刷データに含まれている場合に、親展印刷モードで印刷すると判定する。この場合、印刷装置は、印刷データを受信しても直ちに印刷することはせず、受信した印刷データに含まれている認証情報、又は予め印刷装置に登録してある認証情報等の所定の認証情報が入力されたときに、即ち入力された認証情報による認証が認められたときに、入力された認証情報に対応する印刷データに含まれる画像情報を用いた印刷を実行する。
【0005】
以上のような印刷装置を用いる場合、ユーザは、画像処理装置から印刷装置へ印刷データを送信した後、印刷装置の直近へ移動し、例えば印刷装置の操作部を用いて認証情報を入力することによって、印刷装置に印刷開始命令を入力する。このため、ユーザは、印刷装置に印刷を実行させ、印刷された情報を他人に見られないようにして、排出された用紙を取得する親展印刷を行なうことができる。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−143253号公報
【特許文献2】
特開2002−149385号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、親展印刷の実行中に、ユーザが所用で印刷装置から離れなければならなくなったり、印刷装置がトナー切れ又は用紙切れ等を生じたりして、親展印刷が継続できなくなった場合、ユーザは、親展印刷を一時停止するか、完全にキャンセルする必要がある。一時停止した場合、ユーザ又は他のユーザが、その印刷装置に他の印刷を実行させることができなかったり、他のユーザが一時停止を勝手に解除して親展印刷を再開させ、印刷された情報が他人に見られてしまったりすることがあるという問題があった。また、完全にキャンセルした場合、ユーザは、再び画像処理装置から印刷データを送信しなければならず、親展印刷をやりなおさなければならないという問題があった。
【0008】
更に、印刷装置の異常によって印刷処理が継続できなくなった場合、印刷装置が、ユーザの転送命令に応じて、LANに接続されている他の印刷装置へ印刷データを転送することが考えられる。このような場合、印刷データを転送された印刷装置が、通常の印刷モード(親展印刷モード以外の印刷モード)で画像を形成し、用紙を排出してしまうという問題があった。
この問題を解決するために、特許文献2には、印刷データを他の印刷装置へ親展印刷モードで転送する印刷装置が開示されているが、排出された用紙を取得するためにユーザが転送先の印刷装置へ移動しなければならず、また、前記印刷装置が親展印刷モードを有していない場合は情報の機密を保持できないという問題があった。
【0009】
本発明は斯かる問題を解決するためになされたものであり、認証が認められて親展印刷を許可した場合に親展印刷を実行し、親展印刷が中断された場合は親展印刷の許可を解除することにより、中断された親展印刷が勝手に再開されることを防止できる印刷装置を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、認証が認められて親展印刷が一旦許可された後に中断された場合に、中断された親展印刷を他のユーザが勝手に再開することを防止し、親展印刷の作業を最初からやり直す必要もない印刷装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る印刷装置は、認証情報による認証が認められた場合に印刷される親展画像情報を記憶する画像情報記憶手段と、認証情報を受け付ける受付手段と、受け付けた認証情報による認証が認められた場合に、前記画像情報記憶手段に記憶されている内の認証が認められた認証情報に対応する親展画像情報の印刷を許可する親展印刷許可手段とを備える印刷装置において、前記親展印刷許可手段は、親展画像情報の印刷を許可している状態で、印刷中の親展画像情報の印刷が中断した場合に、該印刷の許可を解除するようにしてあることを特徴とする。
【0011】
第1発明の印刷装置にあっては、例えば、画像情報及び認証情報を含む印刷データを受信し、受信した画像情報及び認証情報を記憶しておく。この場合、受信した画像情報は親展画像情報であり、画像情報記憶手段に記憶される。
次いで、受付手段が認証情報の入力を受け付け、受け付けた認証情報が、記憶してある認証情報と一致する場合は、受け付けた認証情報による認証が認められたと判定し、親展印刷許可手段が、その認証情報に対応する親展画像情報の印刷を許可する状態(即ち、親展印刷モード)へ移行し、親展画像情報の印刷が可能になる。
【0012】
親展画像情報の印刷を許可している状態で、親展画像情報の印刷の実行中に、印刷装置が備える操作手段から印刷中断命令が入力されたり、トナー切れ又は用紙切れ等の異常を検出したりした場合、印刷装置は、印刷中の親展画像情報の印刷を中断し、更に、親展印刷許可手段は、親展印刷の許可(親展印刷モード)を解除する。
【0013】
第2発明に係る印刷装置は、前記親展印刷許可手段は、親展画像情報の印刷の許可を解除している状態で、前記受付手段が受け付けた認証情報による認証が認められた場合に、前記画像情報記憶手段に記憶されている内の認証が認められた認証情報に対応する親展画像情報の印刷を再度許可するようにしてあることを特徴とする。
【0014】
第2発明の印刷装置にあっては、実行中の親展印刷が中断されて、親展印刷情報の印刷の許可を解除している場合、受付手段が認証情報を再度受け付け、受け付けた認証情報と、中断した親展印刷に対応する認証情報とが一致したとき、印刷装置は、認証手段による認証が認められたと判定し、親展印刷許可手段が、その認証情報に対応する親展画像情報の印刷を再度許可し(即ち、親展印刷モードへ再移行し)、親展画像情報の印刷を再開する。
【0015】
第3発明に係る印刷装置は、前記親展画像情報には夫々を特定する情報が付与されており、前記受付手段が受け付けた認証情報による認証が認められた場合に、前記画像情報記憶手段に記憶されている内の認証が認められた認証情報に対応する親展画像情報を特定する情報を一覧出力する出力手段を備えることを特徴とする。
【0016】
第3発明の印刷装置にあっては、例えば、親展画像情報、親展画像情報を特定する情報、及び認証情報を含む印刷データを受信して記憶しておく。親展画像情報を特定する情報(以下、識別情報と言う)としては、親展画像情報のファイル名、データサイズ又は作成日時等を用いる。
印刷装置は、受付手段が受け付けた認証情報による認証が認められた場合に、識別情報を出力手段へ一覧出力する。
【0017】
なお、識別情報を一覧出力する場合、印刷装置が備える表示部に識別情報を一覧表示させても良く、識別情報を画像情報として印刷を実行し、識別情報が一覧印刷された用紙を排出しても良い。また、受信した識別情報のみならず、印刷装置にて生成された識別情報(印刷データの受信日時又は親展印刷を実行中であるか保留中であるかの情報等)を用いても良い。
【0018】
第4発明に係る印刷装置は、前記出力手段として設けられた表示手段を備え、前記受付手段は、前記表示手段に一覧出力された情報の選択を受け付ける手段と、選択された情報に対応する親展画像情報に対する処理を受け付ける手段とを更に有することを特徴とする。
【0019】
第4発明の印刷装置にあっては、受付手段が受け付けた認証情報による認証が認められた場合に、識別情報を表示手段へ一覧出力(一覧表示)する。次いで、表示手段に一覧表示された識別情報の一部又は全部の選択、及び、選択された識別情報に対応する親展画像情報の処理命令を受け付ける。
親展画像情報の処理命令は、親展印刷の実行命令、保留命令、中断命令、強制終了命令、削除命令、又は、印刷実行若しくは保留の継続命令等である。
1又は複数の識別情報が選択され、例えば処理命令として削除命令を受け付けた場合は、選択された全ての識別情報に対応する親展画像情報を含む印刷データを削除する。また、親展印刷の実行命令が入力された場合は、各親展画像情報の印刷を許可し、実行する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
本実施の形態においては、印刷装置として、プリントサーバ機能及びプリンタ機能を有するネットワークプリンタを例示するが、ネットワークプリンタ機能及びファクシミリ機能等を有する複合機であっても良い。
【0021】
図1は、本発明に係る印刷装置1のブロック図である。
CPU10は印刷装置1の制御中枢であり、バスを介して、ROM11及びRAM12等の装置各部に接続されている。CPU10は、ROM11に格納された制御プログラムに従って装置各部を制御し、これに伴って発生したデータをRAM12に一時記憶して、各種処理を実行する。
【0022】
表示部16は、CPU10に制御されて、装置の動作状態又はユーザに対する入力指示等を表示する。操作部17は、表示部16を見ながらユーザが操作するための各種ファンクションキーを備え、該ファンクションキーとして、テンキー171、方向キー172、OKキー173、ストップキー174、及び一覧表示キー175等を有し、受付手段として機能する。操作部17から入力されたデータは、CPU10によってRAM12に一時記憶されて、各種処理の実行に用いられる。
また、表示部16と操作部17とは、一体的に設けられて操作パネルを構成する(図2参照)。
なお、操作パネル(表示部16及び操作部17)は、タッチパネルを用いて構成してあっても良い。
【0023】
画像情報記憶部13及び識別情報記憶部14は、不揮発性の記憶手段(例えばハードディスク)を用いてなり、画像メモリ18は揮発性の記憶手段(例えばDRAM)を用いてなる。画像情報記憶部13は、十分大きい記憶容量を有し、複数の画像情報を記憶可能である。
プリンタ部19は、画像形成部191と給紙部192とを備える。画像形成部191は、ドラム状の感光体及び転写チャージャ等で構成され、トナーを用いて用紙に画像を形成する。給紙部192は、画像形成部191へ用紙を搬送し、画像を形成された用紙を排出する。
なお、プリンタ部19は、このような電子写真方式以外に、他の方式(インクジェット方式又は熱転写方式等)にて画像を形成するよう構成しても良い。
【0024】
印刷装置1は、LANインタフェイス15を介してLAN20に接続されており、LAN20を介して画像処理装置2,2,…に接続されている。
各画像処理装置2は、親展印刷モードに対応した公知の画像処理ソフトがインストールされているパーソナルコンピュータを用いてなる。画像処理装置2は、ユーザの操作に応じて、通常の印刷モードの印刷データ(以下、通常印刷データと言う)又は親展印刷モードの印刷データ(以下、親展印刷データと言う)を、LAN20を介して印刷装置1へ送信する。
【0025】
この場合、通常印刷データは、当該印刷データ自身が通常印刷データであることを示す種別情報、通常画像情報、識別情報、及び印刷条件(印刷枚数、用紙サイズ、又は濃度等)を含む。また、親展印刷データは、当該印刷データ自身が親展印刷データであることを示す種別情報、親展画像情報、識別情報、印刷条件、及び認証情報を含む。また、認証情報として、公開可能なユーザIDと、暗証情報であるパスワードとを用いる。更に、識別情報として、画像情報のファイル名、作成日付、及びデータサイズ(頁数)等を用いる。なお、ユーザIDを識別情報に含めても良い。
また、印刷装置1は、各部の異常(トナー切れ、用紙切れ、又は用紙詰まり等)を検出する図示しないエラー検出手段を備え、通常印刷の実行中にエラーを検出した場合、エラーが解消されたとき自動的に通常印刷を再開する。
【0026】
図2は、印刷装置1が備える操作パネルの正面図である。
操作パネルは、左側に表示部16を備え、右側に操作部17を備える。操作部17は、ユーザが数字又は記号等を入力するためのテンキー171、及び表示部16に表示されたカーソルを移動させて項目を選択するための方向キー172を備える。また、入力した数字若しくは記号、又は選択した項目に応じて各種処理命令の実行を開始させるためのOKキー173、及び親展印刷の実行中に印刷処理を中断させてその親展印刷を保留するためのストップキー174を備える。更に、識別情報記憶部14及び画像情報記憶部13に親展印刷データが記憶してある親展印刷に関する情報、即ち、予約されている親展印刷又は実行中の親展印刷に関する情報(例えば識別情報。図4参照)を表示部16に一覧表示させるための一覧表示キー175を備える。
【0027】
親展印刷データが予約されている場合、表示部16には、例えば、「親展印刷の予約があります」及び「ユーザID及びパスワードを入力してOKキーを押してください」等と表示され、更に、ユーザID及びパスワードを夫々入力するためのテキストボックスが表示される。また、表示部16には、「親展印刷リストを見る場合は一覧表示キーを押してください」とも表示される。
なお、予約されている親展印刷のユーザIDが1種類だけの場合は、そのユーザIDを予めテキストボックスに表示しておくよう構成しても良い。又は、受信日時が最も早い親展印刷に対応するユーザIDをテキストボックスに表示しておくよう構成しても良い。以上のような場合、ユーザの利便性を向上することができる。
【0028】
図3は、識別情報記憶部14に記憶される親展印刷データの識別情報の一例を示す模式図である。
識別情報記憶部14には、親展印刷データ毎に、夫々を受信した日時(受信日時)と、識別情報(ファイル名及び頁数等)と、認証情報と、画像情報を記憶した画像情報記憶部13内の位置(情報記憶位置)と、親展印刷が実行中であるか、保留中であるか、又は中断されて保留中であるかを示す状態情報とが記憶されている。
中断されて保留中の親展印刷、即ち状態情報が「中断/保留中」である親展印刷データは、頁数の欄に、全頁数のみならず、印刷が終了した頁数も記憶している。また、実行中の親展印刷、即ち、状態情報が「実行中」である親展印刷データは、頁数の欄に、印刷が終了した頁数も記憶している。この頁数は、各頁の印刷が終了する都度、1ずつ増加する。
【0029】
図4は、表示部16に表示される親展印刷リストの一例を示す模式図である。以下では、ユーザID「aaa」を有するユーザの親展印刷リストを例示する。表示部16には、ユーザが印刷装置1に予約した複数の親展印刷に対応する識別情報(ファイル名及び頁数等)と状態情報とが、夫々一個の項目として一覧表示される。また、「全部選択」という項目も表示される。
この場合、CPU10は、識別情報記憶部14に記憶されたデータの内、公開してはならない情報(例えばパスワード)及び公開してもユーザにメリットがない情報(例えば情報記憶位置)は表示しない。
【0030】
また、CPU10は、カーソルによって現在選択されている項目(即ち現在選択されている親展印刷)を反転表示させる。更に、操作部17の方向キー172が操作された場合、操作された方向キー172に応じて、他の親展印刷を反転表示させ、反転表示されていた親展印刷を通常表示させる。
操作部17のOKキー173が操作された場合、CPU10は、ユーザが、現在反転表示されている親展印刷(又は全親展印刷)の選択を決定したと判定し、後述する図5のような処理画面を表示させる。また、図示しないファンクションキーとOKキー173とが同時に操作された場合、CPU10は、ユーザが、現在反転表示されている親展印刷の選択を決定し、更に他の親展印刷も選択すると判定し、親展印刷リストの表示を継続する。
【0031】
図5(a),(b)は、表示部16に表示される親展印刷データに関する処理画面の一例を示す模式図である。
図5中(a)は、中断されて保留中である親展印刷(状態情報が「中断/保留中」の親展印刷)を、図4のような親展印刷リストにて1個だけ選択した場合の処理画面であり、図5(b)は、複数又は全部の親展印刷を選択した場合の処理画面である。
【0032】
図5(a)の処理画面においては、選択された親展印刷の識別情報と状態情報とが表示され、選択して実行すべき処理内容の項目として、「全頁印刷(中断されたところから)」「一部の頁を印刷」「削除」及び「中断/保留継続」という項目が表示される。ただし、選択された親展印刷が実行中の場合、「全頁印刷」及び「一部の頁を印刷」は表示されず、代わりに「中断」が表示される。
図5(b)の処理画面においては、選択された全ての親展印刷に対し、選択して実行すべき項目として、「全頁印刷」「一部の頁を印刷」「削除」「中断」及び「保留又は実行継続」という項目が表示される。
【0033】
以上のような処理画面においては、現在選択されている項目は反転表示される。更に、操作部17の方向キー172が操作された場合、操作された方向キー172に応じて、他の項目が選択されて反転表示され、選択されていない項目が通常表示される。
更に、OKキー173が操作された場合、CPU10は、ユーザが、現在反転表示されている処理内容の選択を決定したと判定する。
【0034】
図6は、印刷装置1の印刷処理手順を示すフローチャートである。
CPU10は、LANインタフェイス15を介して印刷データを受信したか否かを判定し(S11)、受信していない場合は(S11でNO)、受信するまで待機する。
印刷データを受信した場合(S11でYES)、CPU10は、親展印刷であるか否かを判定する(S12)。この場合、CPU10は、受信した印刷データに含まれる種別情報を検出することによって、受信した印刷データが親展印刷データであるか通常印刷データであるか、即ち親展印刷であるか否かを判定する。
【0035】
検出した識別情報が、通常印刷データであることを示す種別情報を有する場合、CPU10は、親展印刷ではなく通常印刷であると判定する(S12でNO)。この場合、CPU10は、通常印刷モードに移行し、受信した印刷データ(通常印刷データ)の内、通常画像情報を画像メモリ18に記憶させ、識別情報及び印刷条件等をRAM12に記憶させ、記憶させた印刷条件に基づいて、通常画像情報の印刷を実行する(S13)。
【0036】
なお、S12において通常画像情報の印刷であると判断した場合、CPU10は、直ちにプリンタ部19へ指示を与えて印刷の準備を開始させる。具体的には、例えばプリンタ部19が本実施の形態のような電子写真方式の場合には、画像形成部191の感光体のクリーニング、及び定着装置の所定温度への加熱等が開始される。これにより、実際の印刷が開始されるまでの時間が短縮され、結果的には全体の印刷時間も短縮される。
【0037】
次いで、CPU10は、通常画像情報の印刷が終了したか否かを判定し(S14)、終了していない場合は(S14でNO)、終了するまで印刷処理を継続し、終了した場合は(S14でYES)、RAM12及び画像メモリ18に記憶させた通常印刷データを消去して通常印刷モードを解除し、処理をS11へ移して、印刷データを受信したか否かを判定する。
【0038】
なお、通常印刷又は親展印刷の実行中に、新たに通常印刷データを受信した場合、CPU10は、受信した通常印刷データをRAM12及び画像メモリ18に記憶しておき、実行中の印刷が終了したとき、受信日時の早い順に通常印刷を実行する(スプール)。この場合、受信した通常印刷データを識別情報記憶部14及び画像情報記憶部13に記憶しておき、通常印刷を実行する際に、RAM12及び画像メモリ18へ移動するよう構成しても良い。
【0039】
S12にて、検出した識別情報が、親展印刷データであることを示す種別情報を有する場合、CPU10は、親展印刷であると判定する(S12でYES)。この場合、CPU10は、受信した印刷データ(親展印刷データ)の内、親展画像情報を画像情報記憶部13に記憶させ、認証情報及び識別情報等を情報記憶部14に記憶させ、更に親展画像情報の情報記憶位置、及び親展印刷データの受信日時等を識別情報記憶部14に記憶させて(S15)、処理をS11へ移す。
以上のようにして、1個の親展印刷に対応する親展印刷データが画像情報記憶部13及び識別情報記憶部14に記憶される(親展印刷の予約)。
【0040】
図7は、印刷装置1が親展印刷データを記憶した場合の印刷処理手順を示すフローチャートである。以下の処理は、S15にて画像情報記憶部13及び識別情報記憶部14に親展印刷データが記憶された(親展印刷が予約された)場合に、図6に示したS11〜S15の処理と同時的に実行される処理である。また、図7に示す処理を実行中であっても、印刷データを受信する都度、S11〜S15の処理が行なわれる。
【0041】
CPU10は、画像情報記憶部13及び識別情報記憶部14に記憶してある親展印刷データがあるか否かを判定し(S21)、親展印刷データがない場合は(S21でNO)、本印刷処理を終了する。
画像情報記憶部13及び識別情報記憶部14に親展印刷データがある場合(S21でYES)、CPU10は、図2のようにして、親展印刷が予約されていることを表示部16に表示させ(S22)、また、ユーザID及びパスワードの入力指示を表示させることによって、ユーザID及びパスワードの入力を受け付ける(S23)。
【0042】
CPU10は、ユーザID及びパスワードが入力された(ユーザID及びパスワードの入力後、OKキー173が操作された)か否かを判定し(S31)、入力されていない場合(S31でNO)、処理をS31へ戻してユーザID及びパスワードの入力が入力されるまで待機する。
ユーザID及びパスワードが入力された場合(S31でYES)、CPU10は、識別情報記憶部14を参照し、ユーザID及びパスワードが一致するか否か(入力されたユーザID及びパスワードに一致するユーザID及びパスワードが記憶してあるか否か)を判定する(S32)。
【0043】
ユーザID及びパスワードが一致しない場合(S32でNO)、CPU10は、ユーザID又はパスワードが一致しない旨を報知する(S33)。この場合、CPU10は、表示部16にその旨を表示させたり、図示しないブザーを鳴動させたりする。
次いで、CPU10は、処理をS23へ戻して、ユーザID及びパスワードの入力指示を表示部16に表示させ、ユーザID及びパスワードの入力を受け付ける。
【0044】
ユーザID及びパスワードが一致する場合(S32でYES)、CPU10は、入力されたユーザID及びパスワードによる認証が認められたと判定し、次に、識別情報記憶部14を参照し、一致したユーザID及びパスワードに対応する親展印刷が2個以上であるか否かを判定する(S34)。
一致したユーザID及びパスワードに対応する複数の親展印刷データが識別情報記憶部14に記憶してある場合(S34でYES)、CPU10は、一覧表示処理を行なうサブルーチン(図8参照)を呼び出し、実行する(S35)。
【0045】
親展印刷が1個である場合(S34でNO)、CPU10は、その親展印刷に対する図5(a)のような処理画面を表示部16に表示させ(S36)、処理内容の入力を受け付ける(S37)。次いで、CPU10は、処理内容が入力されたか否かを判定する(S38)。この場合、CPU10は、処理内容を示す項目が選択されてOKキー173が操作されたか否かを判定する。
処理内容が入力されていない場合(S38でNO)、CPU10は、処理内容が入力されるまで待機する。処理内容が入力された場合(S38でYES)、CPU10は、親展印刷処理を行なうサブルーチン(図9参照)を呼び出し、実行する(S39)。
【0046】
S35又はS39にて一覧表示処理又は親展印刷処理の実行が終了した場合、CPU10は、処理をS21へ移して、画像情報記憶部13及び識別情報記憶部14に記憶してある親展印刷データがまだあるか否かを判定する。
【0047】
図8は、印刷装置1の一覧表示処理手順のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンは、S35で呼び出されて実行されたり、一覧表示キー175が操作された場合に、他の処理に割り込んで実行されたりする。
CPU10は、まず、図4のような親展印刷リストを表示部16に表示させる(S51)。この場合、ユーザによる親展印刷の選択を受け付ける(S52)。CPU10は、1個の親展印刷が選択されたり、複数の親展印刷が選択されたり、全部の親展印刷が選択されたりした後、OKキー173が操作されることによって、親展印刷の選択が決定したか否かを判定し(S53)、決定されていない場合(S53でNO)、親展印刷が選択及び決定されるまで待機する。
【0048】
親展印刷の選択が決定した場合(S53でYES)、CPU10は、選択された親展印刷に対する図5(a)又は(b)のような処理画面を表示部16に表示させる(S54)。次いで、選択された親展印刷に対する処理内容の入力を受け付け(S55)、処理内容を示す項目が選択されてOKキー173が操作されたか否かを判定することによって、処理内容が入力されたか否かを判定する(S56)。
処理内容が入力されていない場合(S56でNO)、CPU10は、入力されるまで待機し、処理内容が入力された場合(S56でYES)、S53で選択及び決定された親展印刷の内、1個の親展印刷を指定する(S57)。
【0049】
次いで、CPU10は、親展印刷処理を行なうサブルーチンを呼び出し、実行する(S58)。
S58の処理が終わった場合、CPU10は、S53で選択及び決定された親展印刷の内、S56で入力された処理内容をまだ実行していない親展印刷(即ち未処理の親展印刷)があるか否かを判定し、それがある場合は(S59でYES)、S57へ処理を戻す。
【0050】
S53で選択及び決定された全ての親展印刷に対し、S56で入力された処理内容を実行し終えた場合(S59でNO)、CPU10は、他の親展印刷に対する処理を行なうか否かを判定する(S60)。この場合、CPU10は、表示部16に、「親展印刷に対する処理を継続しますか?」という表示、並びに「継続」及び「終了」という項目の表示を行なわせ、「継続」が選択されてOKキー173が操作された場合は他の親展印刷に対する処理を行なうと判定し(S60でYES)、処理をS51へ戻す。「終了」が選択されてOKキー173が操作された場合、CPU10は、一覧表示処理を終了すると判定し(S60でNO)、本サブルーチンを終了する。
【0051】
図9は、印刷装置1の親展印刷処理手順のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンは、S37で処理内容の入力を受け付けた親展印刷に対し、S38で入力された処理内容を実行すべく、S39で呼び出されて実行されたり、S57で指定した親展印刷に対し、S56で入力された処理内容を実行すべく、S58で呼び出されて実行されたりする。以下では、S58で呼び出されて実行された場合を例示する。
【0052】
CPU10は、S56にて入力された処理内容が「削除」であるか否かを判定し(S71)、「削除」である場合(S71でYES)、CPU10は、S57にて指定された親展印刷の親展印刷データを画像情報記憶部13及び識別情報記憶部14から削除し(S72)、本サブルーチンを終了する。
なお、指定された親展印刷が印刷の実行中である場合、印刷を中断し、RAM12及び画像メモリ18に記憶させた親展印刷データを削除するよう構成しても良く(強制終了)、ユーザの処理命令選択ミスであると判定し、処理命令の選択指示(処理画面)を表示部16に再度表示させるよう構成しても良い。
【0053】
S56にて入力された処理内容が「削除」でない場合(S71でNO)、CPU10は、S57にて指定された親展印刷が印刷の実行中であるか否かを判定する(S73)。実行中でない場合(S73でNO)、CPU10は、S56にて入力された処理内容が「一部の頁を印刷」であるか否かを判定し(S74)、「一部の頁を印刷」でない場合(S74でNO)、「全頁印刷」であるか否かを判定する(S75)。
【0054】
S56にて入力された処理内容が「一部の頁を印刷」である場合(S74でYES)、CPU10は、S57にて指定された親展印刷の印刷範囲を受け付ける(S76)。この場合、ユーザは、操作部16を用いて、印刷を所望する頁の範囲を入力する。
CPU10は、印刷範囲が入力されたか否かを判定し(S77)、入力されていない場合は(S77でNO)、入力されるまで待機する。
【0055】
「一部の頁を印刷」にて印刷範囲が入力された場合(S77でYES)、また、「全頁印刷」である場合(S75でYES)、CPU10は、親展印刷実行処理を行なうサブルーチンを呼び出し(S78)、S78の処理が終了したとき、本サブルーチンを終了する。
【0056】
S57にて指定された親展印刷が印刷の実行中である場合(S73でYES)、又は、「全頁印刷」でない場合(S75でNO)、その親展印刷が「保留中」のときは保留を継続し、「中断/保留中」のときは中断された状態で保留を継続し、「実行中」のときは親展印刷の実行を継続して(S79)、本サブルーチンを終了する。
なお、S56にて入力された処理内容が「中断」である場合、中断処理は、後述する図10のS97にて優先的に実行される。
【0057】
図10は、印刷装置1の親展印刷実行処理手順のサブルーチンを示すフローチャートである。このサブルーチンは、S78で呼び出されて実行される。
CPU10は、S32で認証が認められたユーザID及びパスワードに対応する親展画像情報の親展印刷を許可する(S91)。即ち、S57で指定された親展印刷に対応する親展画像情報の印刷を許可する。このとき、CPU10は、S12において通常画像情報の印刷であると判断した場合と同様に、直ちにプリンタ部19へ指示を与えて印刷の準備を開始させる。
【0058】
次いで、CPU10は、識別情報記憶部14にて、ユーザID及びパスワードに対応する情報記憶位置を参照し、画像情報記憶部13から親展画像情報を読み出して(S92)、画像メモリ18に記憶させ、印刷条件及び頁数(全頁数及び/又は印刷が終了した頁数。印刷が終了した頁数は、後述するS98にて記憶される)をRAM12に記憶させ、記憶させた印刷条件に基づいて、親展画像情報の印刷を実行する(S93)。この場合、S74でYES(「一部の頁を印刷」)のとき、CPU10は、S77にて入力された印刷範囲の親展画像情報の印刷を実行する。S75でYES(「全頁印刷」)であって、「保留中」の親展印刷であるとき、CPU10は、全頁分の親展画像情報の印刷を実行し、「中断/保留中」の親展印刷のときは、印刷が終了した頁数を参照し、印刷が終了していない頁の親展画像情報の印刷を実行する。
【0059】
親展印刷画像情報の印刷を実行中に、CPU10は、ストップキー174が操作されたり、S56にて「中断」が選択及び決定されたりして、中断命令が入力されたか否かを判定し(S94)、また、エラーが検出されたか否かを判定する(S95)。
中断命令が入力されておらず(S94でNO)、しかもエラーが検出されていない場合(S95でNO)、CPU10は、S93で実行した印刷が終了したか否かを判定し(S96)、終了していない場合は(S96でNO)、S94へ処理を戻す。印刷が終了した場合(S96でYES)、CPU10は、RAM12、画像情報記憶部13、識別情報記憶部14、及び画像メモリ18に記憶させた親展印刷データを消去して、処理をS99(後述)へ移す。
【0060】
親展印刷画像情報の印刷を実行中に、即ち親展印刷情報の印刷を許可している状態で、中断命令が入力された場合(S94でYES)、又はエラーが検出された場合(S95でYES)、CPU10は、実行していた印刷を中断し(S97)、RAM12及び画像メモリ18に記憶させた親展印刷データを消去する。次いで、CPU10は、識別情報記憶部14にて、中断した親展印刷の状態情報を「中断/保留中」に変更し、更に、印刷が終了した頁数を識別情報記憶部14に記憶することによって、中断された親展印刷を保留する(S98)。最後に、S91にて行なった印刷の許可を解除して(S99)、親展印刷の継続及び再開を禁止し、CPU10は、本サブルーチンを終了する。
【0061】
本実施の形態においては、S99にて印刷の許可が解除された場合であっても、S32にてユーザID及びパスワードが一致し、認証が認められているときは、S91にて印刷を再度許可するよう構成してある。即ち、中断された親展印刷は、認証後に再開される。
【0062】
以上のような印刷装置は、親展印刷の実行を保留し、ユーザがユーザID及びパスワードを入力した場合に印刷の実行を許可する親展印刷モードを有することができる。
また、親展印刷の実行が、ユーザの都合又は装置の異常等で継続不能になった場合、親展印刷を中断でき、また、親展印刷を再開する場合はユーザID及びパスワードの入力を要するため、親展印刷を、状況に応じて自在に保留、実行、中断、又は再開することができ、更に、印刷内容の機密を保持することができる。
【0063】
また、中断した親展画像情報の印刷が勝手に再開されることを防止でき、親展画像情報が他の印刷装置へ不用意に転送されたり、不正に流出したりすることを防止でき、更に、中断した親展印刷以外の印刷を実行することができる。また、親展印刷の作業を最初から行なったり、親展画像情報を他の印刷装置へ転送したりする必要がない。
【0064】
また、認証後に、識別情報を一覧表示できるため、一のユーザから複数の印刷データを入力された場合であっても、ユーザに対し、受け付けた印刷データの識別情報を報知することができ、また、他のユーザに報知してしまうことを防止できる。
【0065】
また、複数の識別情報に対して処理命令を受け付け、受け付けた処理命令を、選択された識別情報に対応する親展印刷全てに対して実行することができるため、個々の識別情報に対して処理命令を受け付ける場合より、一連の処理の実行効率を向上することができる。
更に、親展印刷に対する処理命令も選択するよう構成してあるため、ユーザは容易に処理命令を入力することができる。
【0066】
なお、本実施の形態においては、LANを介して複数の画像処理装置に接続されている印刷装置を例示したが、複数のインタフェイスを備え、各インタフェイスに夫々画像処理装置が接続される印刷装置であっても良い。また、例えばスキャナから印刷データを受信するよう構成しても良い。
また、本実施の形態においては、印刷データとして画像情報とユーザID及びパスワードとを受信する構成(即ち記憶している画像情報に対する認証)としたが、予め印刷装置にユーザID及びパスワードを登録しておき、印刷データとして画像情報とユーザIDとを受信する構成(即ち印刷装置に対する認証)であっても良い。
【0067】
また、中断した親展印刷を保留するのみならず、中断した親展印刷を削除(強制終了)するよう構成しても良い。
更に、保留又は中断している親展印刷を、所定時間の経過後に強制的に削除したり、保留の継続が入力されるたびに削除までの時間を延長したりするよう構成しても良い。
【0068】
【発明の効果】
本発明の印刷装置によれば、親展画像情報の印刷を許可し、親展印刷の実行中に、ユーザが印刷装置の側から離れる必要があったり、装置に異常が発生したりして、親展印刷を中断した場合、親展画像情報の印刷の許可を解除する。このことにより、中断した親展画像情報の印刷が再開されることを防止でき、また、親展画像情報が他の印刷装置へ不用意に転送されたり、不正に流出したりすることを防止できる。このため、印刷された情報が他人に見られることを防止して、情報の機密を保持することができる。更に、中断した親展印刷以外の印刷を実行することができるため、1又は複数のユーザが効率良く印刷を行なうことができる。
【0069】
また、受け付けた認証情報による認証が認められた場合に、中断された親展画像情報の印刷を再度許可することにより、印刷装置は、中断された親展印刷を他のユーザが勝手に再開させることを防止でき、更に、ユーザが親展印刷の作業(例えば画像処理装置から印刷装置への親展画像情報の送信)を再度行なったり、親展画像情報を他の印刷装置へ転送したりする必要がないため、情報の機密を保持しつつ、ユーザの利便性を向上することができる。
【0070】
また、印刷装置が、認証後に識別情報を一覧出力することにより、ユーザは、印刷装置に複数の印刷データを送信した場合であっても、送信した印刷データを特定することができ、また、他のユーザに、印刷装置内の印刷データを特定されることを防止できる。このため、印刷装置は、情報の機密を保持しつつ、ユーザの利便性を更に向上することができる。
【0071】
更に、印刷装置が、表示手段に識別情報を表示し、表示された識別情報の一部又は全部の選択と、選択された識別情報に対応する親展画像情報の処理命令とを受け付けることにより、ユーザは、識別情報を選択することで、所用の親展印刷を間違いなく選択し、処理命令を入力することができる。このため、印刷装置は、ユーザの利便性を更に向上することができる。また、認証が認められていない他のユーザが親展情報を選択し処理命令を入力しようとしても、印刷装置は、それらの入力を受け付けない。このため、親展画像情報が勝手に処理されることを防止できる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印刷装置のブロック図である。
【図2】本発明に係る印刷装置が備える操作パネルの正面図である。
【図3】本発明に係る印刷装置が備える識別情報記憶部に記憶される親展印刷データの識別情報の一例を示す模式図である。
【図4】本発明に係る印刷装置が備える表示部に表示される親展印刷リストの一例を示す模式図である。
【図5】本発明に係る印刷装置が備える表示部に表示される親展印刷データに関する処理画面の一例を示す模式図である。
【図6】本発明に係る印刷装置の印刷処理手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明に係る印刷装置が親展印刷データを記憶した場合の印刷処理手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明に係る印刷装置の一覧表示処理手順のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図9】本発明に係る印刷装置の親展印刷処理手順のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図10】本発明に係る印刷装置の親展印刷実行処理手順のサブルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 CPU
11 ROM
12 RAM
13 画像情報記憶部
16 表示部
17 操作部
19 プリンタ部
Claims (4)
- 認証情報による認証が認められた場合に印刷される親展画像情報を記憶する画像情報記憶手段と、認証情報を受け付ける受付手段と、受け付けた認証情報による認証が認められた場合に、前記画像情報記憶手段に記憶されている内の認証が認められた認証情報に対応する親展画像情報の印刷を許可する親展印刷許可手段とを備える印刷装置において、
前記親展印刷許可手段は、親展画像情報の印刷を許可している状態で、印刷中の親展画像情報の印刷が中断した場合に、前記印刷の許可を解除するようにしてあることを特徴とする印刷装置。 - 前記親展印刷許可手段は、親展画像情報の印刷の許可を解除している状態で、前記受付手段が受け付けた認証情報による認証が認められた場合に、前記画像情報記憶手段に記憶されている内の認証が認められた認証情報に対応する親展画像情報の印刷を再度許可するようにしてあることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
- 前記親展画像情報には夫々を特定する情報が付与されており、
前記受付手段が受け付けた認証情報による認証が認められた場合に、前記画像情報記憶手段に記憶されている内の認証が認められた認証情報に対応する親展画像情報を特定する情報を一覧出力する出力手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。 - 前記出力手段として設けられた表示手段を備え、
前記受付手段は、前記表示手段に一覧出力された情報の選択を受け付ける手段と、選択された情報に対応する親展画像情報に対する処理を受け付ける手段とを更に有することを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
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