JP2004080643A - 画像読み取り装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像読み取り装置のステータス情報などを印字可能とし、ユーザまたはフィールドサービスにおける利便性を向上させる。
【解決手段】原稿上の画像データを読み取る画像読み取り手段と、前記画像読み取り手段により読み取られた画像データを処理する画像処理手段と、前記画像読み取り手段により読み取り動作が行われた原稿に印字を行う印字手段を有する画像読み取り装置において、前記印字手段は、前記画像読み取り装置のステータス情報またはメンテナンス情報を印字するステータス情報印字手段を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】原稿上の画像データを読み取る画像読み取り手段と、前記画像読み取り手段により読み取られた画像データを処理する画像処理手段と、前記画像読み取り手段により読み取り動作が行われた原稿に印字を行う印字手段を有する画像読み取り装置において、前記印字手段は、前記画像読み取り装置のステータス情報またはメンテナンス情報を印字するステータス情報印字手段を有する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿の読み取り動作の終了を示す押印処理を行うエンドーサ機能を有する画像読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ホストコンピュータに原稿上の画像情報を入力する画像入力装置のひとつにファクシミリ装置、複写機、スキャナ装置などの画像読み取り装置がある。近年のコンピュータの普及と共に電子ファイリングシステムが広く利用されるようになり、この電子ファイリングシステムの入力装置として画像読み取り装置が利用されている。例えば保険会社や不動産業においては、業務上発生する多量の契約書などに記載された情報をコンピュータに入力して保管したり、メーカーなどにおいては技術情報などの資料の管理が行われる。この原稿の入力作業を正確かつ速やかに行うと共に、情報の共有化や検索作業の効率化などを狙いとして、画像読み取り装置により原稿上の記載内容をイメージデータとして入力する電子ファイリングシステムが構築される。
【0003】
また近年、オフィス内のネットワーク化が進み、画像読み取り装置においてもネットワークに接続し、電子文書化された情報の送り先を、画像読み取り装置の操作パネルから指定して送信する画像読み取り装置が浸透し始めている。
【0004】
画像読み取り装置には、原稿の読み取り確認や読み取った原稿の検索を目的として、原稿の端部や原稿の裏面に記号や文字等を印字する印字手段(以下、エンドーサ手段)を有する装置がある。エンドーサ手段は、あらかじめユーザが指定した文字や記号などを、読み取りが正常に終了した原稿に対して、原稿の端部や裏面の、ユーザがあらかじめ指定した位置に原稿の読み取り終了を示す文字あるいは印を印字する使い方が一般的である。特2000−22883号公報の「画像読取装置」、特2000−174960号公報の「読み取り装置」、特2000−216951号公報の「画像読取装置」、特2001−53922号公報の「画像読取装置」等にエンドーサ手段についての技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
電子ファイリングシステムの入力装置として画像読み取り装置を用いる場合、原稿の搬送時に発生する原稿ジャムやホストコンピュータとの通信の際に発生する異常など、画像読み取り装置に発生する異常の情報、あるいは原稿のトータル通紙枚数やトータルの読み取り回数などのメンテナンス情報等は、LED等の簡易な構成で画像読み取り装置内に有する表示部によってLEDの点滅の組み合わせで表示するなどの制御を行ってきた。LED等の簡単な表示手段を用いて画像読み取り装置のステータス情報を表示する場合、表示手段のバリエーションに限りがあることから、ステータス項目を大まかなくくりにして表示することに留めたり、また表示手段の構成によっては表示内容の確認にあたって、取扱説明書などからその都度引用したりしなくてはならないなど、ユーザにとって画像読み取り装置のステータスが判り難い面があった。
【0006】
これはユーザのみならず、フィールドサービスにおける画像読み取り装置のメンテナンス等の際にも同様のことが言え、現状の画像読み取り装置ではユーザあるいはフィールドサービスに対する表示手段がLED等による簡易な手段で構成されていることから、その表示の種類にも制約があり、取扱説明書やサービスマニュアル等の画像読み取り装置に付随するドキュメント類を参照にしながら画像読み取り装置の状態を把握することになり、エラー発生時やメンテナンスの際に適正な処置が施されるまでに時間を要していた。
【0007】
図9は、従来の画像読み取り装置におけるステータス情報の表示の一例を示す図である。画像読み取り装置の前面に表示LED901が配置され、通常動作状態における画像読み取り装置の状態、例えば電源ON、ADF原稿セット、データ転送、カバーオープンなどの状態をこれらの表示LED901のON/OFFにより表示している。
【0008】
例えば、画像読み取り装置のメンテナンス情報(ADFのトータルスキャン数やランプのトータル点灯時間など)を知るためには、画像読み取り装置の背面などに配置される図示しないディップスイッチ及び図示しないロータリースイッチなどでサービスモードを選択し、知りたいメンテナンス情報を表示させる環境を作っていた。図10は、ロータリースイッチの設定例を示す図であり、図11は、表示部のカウンタ値換算を示す図である。図12は、カウンタの確認例を示す。ロータリースイッチの設定ごとに、表示LED901が図12に示す様な点灯状態を表すことで、各LEDの点灯/消灯の状態から図11を用いて数値等に換算する必要があった。図12の場合、カウンタ値は538となる。この構成の場合、一度の図示しないディップスイッチ及び図示しないロータリースイッチの設定で複数種類のメンテナンス情報を表示することが不可能であるため、各メンテナンス情報毎にディップスイッチ等の設定を変えながら、表示LED901で表示される状態を見て数値に換算していく作業が発生し、相当の手間がかかることになっている。
【0009】
また、画像読み取り装置の操作パネル上で宛先を指定するものの、宛先のアドレスが正確なものであるか把握できないこともある。ユーザによっては画像読み取り装置に登録されているアドレスが正確であるか把握したい場合も考えられる。
【0010】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、エンドーサ手段を用いて、画像読み取り装置のステータス情報などを印字可能とし、ユーザまたはフィールドサービスにおける利便性を向上させることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、請求項1記載の発明は、原稿上の画像データを読み取る画像読み取り手段と、前記画像読み取り手段により読み取られた画像データを処理する画像処理手段と、前記画像読み取り手段により読み取り動作が行われた原稿に印字を行う印字手段とを有し、前記印字手段は、前記画像読み取り装置のステータス情報またはメンテナンス情報を印字するステータス情報印字手段を有することを特徴としている。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ステータス情報印字手段は、着脱可能とすることを特徴としている。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記ステータス情報印字手段は、原稿の搬送方向における排紙口側に有することを特徴としている。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の発明において、前記ステータス情報印字手段は、ステータス情報またはメンテナンス情報の印字モードを選択する印字モード選択手段を有し、前記印字モード選択手段は、前記ステータス情報印字手段を制御する制御手段を有することを特徴としている。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記制御手段は、前記ステータス情報印字手段を用いるか否かを選択する印字選択手段を有することを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の画像読み取り装置における全体構成の一実施例を示す図である。本構成は、原稿台ガラス1と、第1ミラー2と、照明ランプ3と、第2ミラー4と、第3ミラー5と、CCD6と、走行体モータ7と、原稿トレイ8と、ピックアップローラ9と、レジストローラ対10と、搬送ドラム11と、搬送ローラ12と、搬送ローラ対13と、排紙ローラ対14と、密着イメージセンサ15と、RSBU16と、白色ローラ17と、エンドーサユニット18と、エンドーサプラテン19と、SBU20と、SCU21と、IPU基板22と、RCU23と、レンズ31と、排紙トレイ32とを有し構成されている。
【0018】
原稿台ガラス1上に置かれた原稿は、第1ミラー2と一体に構成された照明ランプ3により照射され、その反射光は、第1ミラー2及び一体に構成された第2ミラー4、第3ミラー5で走査される。その後反射光は、レンズ31により集束され、CCD6に照射され光電変換される。第1ミラー2、照明ランプ3及び第2ミラー4、第3ミラー5は、走行体モーター7を駆動源として、A方向に移動可能となっている。
【0019】
原稿トレイ8に積載された原稿は、ピックアップローラ9、レジストローラ対10、搬送ドラム11、搬送ローラ12により読み取り位置Bを経て、搬送ローラ対13及び排紙ローラ対14へ送り込まれ、排紙トレイ32上に排出される。原稿は、読み取り位置Bを通過する際に、読み取り位置B近傍に移動されている照明ランプ3により照射され、その反射光は、第1ミラー2及び一体に構成された第2ミラー4、第3ミラー5で走査される。その後反射光は、レンズ31により集束され、CCD6に照射され光電変換される。ピックアップローラ9、レジストローラ対10は、図示しない給紙モータにより駆動され、搬送ドラム11、搬送ローラ12、搬送ローラ対13、排紙ローラ対14は、図示しない搬送モータにより駆動される。
【0020】
読み取り位置Cには密着イメージセンサ15が設置されている。密着イメージセンサ15は、図示しない光源であるLED、図示しないレンズ、図示しないセンサ素子で構成されている。原稿は、読み取り位置Cを通過する際に、読み取り位置Bで読み取られた反対の面(裏面)を読み取り位置Cに設置されている密着イメージセンサ15内ランプにより照射され、その反射光は密着イメージセンサ15上レンズにより集束され、密着イメージセンサ15上センサ素子照射され光電変換される。密着イメージセンサ15の原稿を挟んだ対向部には白色ローラ17が設置されていて、密着イメージセンサ15による読み取り時のシェーディング補正用白色部材として使用される。
【0021】
搬送ローラ対13と排紙ローラ対14の間には、エンドーサユニット18とエンドーサプラテン19が設置されている。エンドーサユニット18はインクを染み込ませたアルファベット文字と数字の印からなる印字部と、印字部をエンドーサプラテン方向に加圧する図示しない加圧ソレノイドから構成されている。原稿をエンドーサユニット18上に停止させ、エンドーサプラテン19で加圧方向に固定し、エンドーサユニット18印字部への加圧により原稿面にアルファベット文字や数字を印字することができる。
【0022】
図2は、本発明の画像読み取り装置における全体構成の一実施例を示す全体ブロック図である。本構成は、走行体モータ7と、密着イメージセンサ15と、RSBU16と、エンドーサユニット18と、SBU20と、SCU21と、RCU23と、IOB24と、PSU25と、オプションIPU26と、ネットワークコントローラ27と、本体操作パネル28と、ネットワーク操作パネル29と、ADU30と、NIPU33と、コネクタ34と、SiBC35と、SCSIコントローラ36と、CPU37と、ROM38と、RAM39と、CPUバス40と、DRAM41と、インレット42と、エンドーサプラテンソレノイド43と、表示PCB44と、搬送センサ45と、レジストセンサ46と、排紙センサ47と、原稿有無センサ48と、ADFリフトアップセンサ49と、トレイ上昇クラッチ50と、給紙クラッチ51と、給紙モータ52と、搬送モータ53と、モータインターロックスイッチ54と、ランプレギュレータ55と、Xeランプ56と、冷却ファン57と、ホームポジションセンサ58と、ACスイッチ59とを有し構成されている。
【0023】
SBU20上のCCD6に入光した原稿の反射光は、CCD6内で光の強度に応じた電圧値を持つアナログ信号に変換される。アナログ信号は、奇数ビットと偶数ビットに分かれて出力される。前記アナログ画像信号は、SBU20上で図示しないアナログ処理回路の暗電位部分が取り除かれ、奇数ビットと偶数ビットが合成され、所定の振幅にゲイン調整された後にA/Dコンバータに入力されデジタル信号化される。
【0024】
デジタル化された画像信号は、SCU21上のNIPU33で、シェーディング補正、ガンマ補正、MTF補正等が行われた後、2値化され、ページ同期信号と、ライン同期信号と、画像クロックとともにビデオ信号として出力される。
【0025】
NIPU33から出力されたビデオ信号は、コネクタ34を介してオプションIPU26へ出力される。オプションIPU26へ出力されたビデオ信号は、オプションIPU26内で所定の画像処理が行われ、再びSCU21へ入力される。再びSCU21へ入力されたビデオ信号は、図示しないセレクタに入力される。前記セレクタのもう一方の入力はNIPU33から出力されたビデオ信号となっていて、オプションIPU26で画像処理するか否かを選択できる構成となっている。
【0026】
前記セレクタから出力されたビデオ信号は、画像データ記憶手段(DRAM41)を管理するSiBC35に入力され、DRAM41で構成される画像メモリに蓄えられる。画像メモリに蓄えられた画像データは、SCSIコントローラ36に送られ、パソコン等の外部装置へ転送される。
【0027】
密着イメージセンサ15で光電変換されたアナログ画像信号は、RSBU16上でデジタル変換される。デジタル化された画像信号は、RSBU16上でシェーディング補正が施された後に、RCU23へ送られる。
【0028】
RCU23は、DRAM41で構成される画像メモリと画像データメモリを制御するSiBC35で構成され、画像データをいったん画像メモリに蓄積した後にSCU21へ転送する。RCU23からSCU21へ送られた画像データと、SCU21上SiBC35から出力される画像データは切替え可能となっており、いずれかの画像データを選択してSCSIコントローラ36へ転送される。
【0029】
SCU21は、CPU37と、ROM38と、RAM39とを有しており、CPUバス40を介して接続されている。CPU37は、SCSIコントローラ36を制御してパソコン等の外部装置との通信を行う。また、CPU37は、ステッピングモータである走行体モータ7と、給紙モータと、搬送モータとのタイミング制御も行っている。
【0030】
ADU30は、自動原稿搬送機構(ADF)部に用いる電装部品の電力供給を中継する機能を有する。
【0031】
SCU21上のCPU37に接続されている入力ポートは、IOB24を介して本体操作パネル28に接続されている。本体操作パネル28上には図示しないスタートスイッチと図示しないアボートスイッチを有している。それぞれのスイッチが押下されると入力ポートを介してCPU37はスイッチがONされたことを検出する。
【0032】
図3、図4は、本発明の画像読み取り装置におけるエンドーサの構成の一例を概略的に示す図である。図3は、エンドーサユニット18と、エンドーサプラテン19と、排紙ローラ14とを有し構成されている。図4は、エンドーサユニット18と、エンドーサプラテン19と、エンドーサプラテンソレノイド43とを有し構成されている。
【0033】
エンドーサユニット18は、排紙ローラ14の手前に位置し、エンドーサプラテンソレノイド43をONすることでエンドーサプラテンで原稿を押さえ、固定しながらエンドーサユニット18による印字を行う。
【0034】
図5は、本発明の画像読み取り装置におけるエンドーサユニット18の構造の一例を示す概略図である。エンドーサユニット18は、キャラクタベルト501と、インクローラ502と、エンドーサモータ503と、クラッチ504と、ハンマーユニット505と、ハンマー506とを有し構成される。
【0035】
インクローラ502は常にキャラクタベルト501に接しており、常時インクがキャラクタベルト501に供給されている。印字は、ハンマーユニット505が、ハンマーユニット505が通っている軸上を軸方向に移動することで原稿上の主走査方向の印字位置を決め、キャラクタベルト501の回転により印字する文字または記号の種類を指定する。ハンマーユニット505が通っている軸が回転することでハンマー506を叩き、原稿上に印字する。
【0036】
図6は、本発明の画像読み取り装置におけるエンドーサ処理の一般的な処理手段の一例を概略的に示すフローチャートである。図6において、図示しないホストコンピュータから読み取り時の解像度や画像処理の種類などの原稿の読み取り条件の指定、エンドーサによる読み取り終了確認のための印字実行要否、印字実行の場合は印字する文字あるいは記号の種類と印字する位置など、画像読み取り装置の動作条件が送信されると(ステップS600)、画像読み取り装置はSCSIコントローラ36を介してこれらの動作条件を受け取り、原稿の読み取り動作を開始する(ステップS601)。
【0037】
読み取り動作が終了し(ステップS602)、原稿の搬送経路上にある排紙センサがONになったあと、所定の距離だけ原稿を搬送させ、原稿搬送モータを停止させる。排紙センサがONになった後に原稿を搬送させる距離は、前記読み取り動作前にホストコンピュータから送る画像読み取り装置の動作条件(ステップS600)に従う。次にエンドーサ処理指示があれば(ステップS603でYes)、エンドーサモータをONし、エンドーサプラテンソレノイド43をONにして、印字を開始する。印字は所定の文字あるいは記号の位置までキャラクタベルト501を回転させハンマーユニット505によってハンマー506を叩くことで印字を行う(ステップS604)。所定の文字あるいは記号の印字が終了すると、エンドーサモータをOFFし、続いてエンドーサプラテンソレノイド43をOFFし、原稿搬送モータを再起動させて原稿の搬送動作を再開して原稿を排紙口がら排出させる(ステップS605)。読み取るべき原稿が複数枚セットされ、次に読み取る原稿がある時は、一連の読み取り動作を再度実行する(ステップS606)。
【0038】
図7は、本発明の画像読み取り装置において、エンドーサユニット18を用いて装置のステータス情報を印字する印字処理手段を概略的に示すフローチャートである。ユーザはホストコンピュータもしくは画像読み取り装置の操作パネルなどから、画像読み取り装置のステータスを印字するコマンドを画像読み取り装置に対して送信する(ステップS701)。次に、画像読み取り装置は、ステータス情報を印字する用紙がセットされているか検出すると共に(ステップS702)、ユーザに対して印字用紙をセットする旨を促す(ステップS703)。印字する用紙のセットが完了した後、ホストコンピュータ上(使用しているドライバソフト画面上に用意されている印字スタートボタン、あるいは操作パネル上のスタートボタンの押下により、画像読み取り装置に対して印字開始のコマンドを送る(ステップS704)。印字スタートのコマンドを画像読み取り装置が受けると、画像読み取り装置はステータス情報の印字処理を開始する(ステップS705)。
【0039】
具体的には原稿読み取り動作時と同様、印字する用紙が原稿給紙口から給紙され、原稿搬走路を搬送し、排紙口付近に設置されている排紙センサが、印字する用紙を検知した後、所定の距離だけ印字する用紙を搬送させ、搬送モータを停止して印字する用紙の搬送を停止させる。続いてエンドーサモータ503をONさせると共にエンドーサプラテンソレノイド43をONさせることでエンドーサプラテン19により印字する用紙を押さえて、固定させつつ、エンドーサユニット18による印字を行う。主走査方向1ライン分の印字が終了すると、エンドーサモータ503及びエンドーサプラテンソレノイド43をOFFし、搬送モータをONさせて、1ライン分の用紙搬送を行ったところで搬送モータを再度OFFさせる。この様な動作を繰り返すことで、用紙上にステータス情報の印字を行う。
【0040】
図8は、本発明の画像読み取り装置において、エンドーサユニット18を用いてステータス情報を印字する一例を示す図である。エンドーサユニット18による印字は、所定の印字範囲内にて行われ、ステータス情報としてユーザ(あるいはフィールドサービス)が必要な情報、例えばADFによるトータル読み取り枚数やBOOKモードのトータル読み取り枚数、ランプのトータルON時間などを印字する。また、エラー発生時のエラーの内容、例えば、「読み取り実行時ランプONせず」や「メモリエラー」などのエラー情報も必要に応じて印字することができるものとする。但し、エンドーサユニット18におけるキャラクタベルト501の制約上、使用可能な文字はアルファベットを始め、種類に限りがあることから簡潔でなおかつ意味が明確な表現で、ステータス情報、あるいはエラー情報の印字を行う。
【0041】
また、図8の一例では、印字する内容として画像読み取り装置のステータス情報やエラー情報に関して説明したが、近年普及しつつあるネットワークスキャナの場合には、画像読み取り装置で読み取った画像データの送り先のアドレス(相手先コンピュータ名やIPアドレスなど)の印字を行い、送り先の確認を行うことも可能である。また、図8では、原稿を搬送した場合に原稿表面となる向きに印字する様な構成としているが、エンドーサユニット18やエンドーサプラテン19を始めとするエンドーサ機構の取付け方向などを逆向きにして、原稿を搬送させた時に読み取るべき原稿面とは反対の面に印字を行う構成とすることも可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、従来の画像読み取り装置において、その装置のステータス情報やメンテナンス情報を知る上で伴っていた煩雑な作業を軽減することが可能となると共に、画像読み取り装置のステータス情報やメンテナンス情報の内容を容易に把握することが可能となることから、画像読み取り装置のメンテナンス性を向上することが可能となる。
【0043】
また、本発明によれば、印字手段となるエンドーサユニット18をユーザが必要に応じて着脱可能とする構成が取れると共に、エンドーサユニット18による従来機能である原稿読み取り終了後の印字確認を確実に行えると共に、読み取るべき原稿上の画像データに対してエンドーサユニット18による印字が妨げとなることを回避することが可能となる。
【0044】
また、本発明によれば、画像読み取り装置にあらかじめ用意されている操作パネルや、接続されるホストコンピュータ上のスキャナドライバソフトなどのユーザインターフェースにステータス情報やメンテナンス情報の印字モード選択機能を用意することで、エンドーサユニット18による画像読み取り装置のステータス情報やメンテナンス情報を、必要時に印字出力することが可能となる。
【0045】
また、本発明によれば、エンドーサユニット18の印字機能を利用して画像読み取り装置のステータス情報やメンテナンス情報を印字することで、短時間で画像読み取り装置の状態を把握することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像読み取り装置における全体構成の一実施例を示す図である。
【図2】本発明の画像読み取り装置における全体構成の一実施例を示す全体ブロック図である。
【図3】本発明の画像読み取り装置におけるエンドーサの構成の一例を概略的に示す第1の図である。
【図4】本発明の画像読み取り装置におけるエンドーサの構成の一例を概略的に示す第2の図である。
【図5】本発明の画像読み取り装置におけるエンドーサユニット18の構造の一例を示す概略図である。
【図6】本発明の画像読み取り装置におけるエンドーサ処理の一般的な処理手段の一例を概略的に示すフローチャートである。
【図7】本発明の画像読み取り装置において、エンドーサユニット18を用いて装置のステータス情報を印字する印字処理手段を概略的に示すフローチャートである。
【図8】本発明の画像読み取り装置において、エンドーサユニット18を用いてステータス情報を印字する一例を示す図である。
【図9】従来の画像読み取り装置におけるステータス情報の表示の一例を示す図である。
【図10】従来の画像読み取り装置におけるロータリースイッチの設定例を示す図である。
【図11】従来の画像読み取り装置における表示部のカウンタ値換算を示す図である。
【図12】従来の画像読み取り装置におけるカウンタの確認例を示す図である。
【符号の説明】
6 CCD
7 走行体モータ
10 レジストローラ対
11 搬送ドラム
12 搬送ローラ
13 搬送ローラ対
14 排紙ローラ対
15 密着イメージセンサ
16 RSBU
18 エンドーサユニット
19 エンドーサプラテン(原稿押さえ)
43 エンドーサプラテンソレノイド(原稿押さえSOL)
45 搬送センサ
46 レジストセンサ
47 排紙センサ
48 原稿有無センサ
49 ADFリフトアップセンサ
52 給紙モータ
501 キャラクタベルト
505 ハンマーユニット
506 ハンマー
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿の読み取り動作の終了を示す押印処理を行うエンドーサ機能を有する画像読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ホストコンピュータに原稿上の画像情報を入力する画像入力装置のひとつにファクシミリ装置、複写機、スキャナ装置などの画像読み取り装置がある。近年のコンピュータの普及と共に電子ファイリングシステムが広く利用されるようになり、この電子ファイリングシステムの入力装置として画像読み取り装置が利用されている。例えば保険会社や不動産業においては、業務上発生する多量の契約書などに記載された情報をコンピュータに入力して保管したり、メーカーなどにおいては技術情報などの資料の管理が行われる。この原稿の入力作業を正確かつ速やかに行うと共に、情報の共有化や検索作業の効率化などを狙いとして、画像読み取り装置により原稿上の記載内容をイメージデータとして入力する電子ファイリングシステムが構築される。
【0003】
また近年、オフィス内のネットワーク化が進み、画像読み取り装置においてもネットワークに接続し、電子文書化された情報の送り先を、画像読み取り装置の操作パネルから指定して送信する画像読み取り装置が浸透し始めている。
【0004】
画像読み取り装置には、原稿の読み取り確認や読み取った原稿の検索を目的として、原稿の端部や原稿の裏面に記号や文字等を印字する印字手段(以下、エンドーサ手段)を有する装置がある。エンドーサ手段は、あらかじめユーザが指定した文字や記号などを、読み取りが正常に終了した原稿に対して、原稿の端部や裏面の、ユーザがあらかじめ指定した位置に原稿の読み取り終了を示す文字あるいは印を印字する使い方が一般的である。特2000−22883号公報の「画像読取装置」、特2000−174960号公報の「読み取り装置」、特2000−216951号公報の「画像読取装置」、特2001−53922号公報の「画像読取装置」等にエンドーサ手段についての技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
電子ファイリングシステムの入力装置として画像読み取り装置を用いる場合、原稿の搬送時に発生する原稿ジャムやホストコンピュータとの通信の際に発生する異常など、画像読み取り装置に発生する異常の情報、あるいは原稿のトータル通紙枚数やトータルの読み取り回数などのメンテナンス情報等は、LED等の簡易な構成で画像読み取り装置内に有する表示部によってLEDの点滅の組み合わせで表示するなどの制御を行ってきた。LED等の簡単な表示手段を用いて画像読み取り装置のステータス情報を表示する場合、表示手段のバリエーションに限りがあることから、ステータス項目を大まかなくくりにして表示することに留めたり、また表示手段の構成によっては表示内容の確認にあたって、取扱説明書などからその都度引用したりしなくてはならないなど、ユーザにとって画像読み取り装置のステータスが判り難い面があった。
【0006】
これはユーザのみならず、フィールドサービスにおける画像読み取り装置のメンテナンス等の際にも同様のことが言え、現状の画像読み取り装置ではユーザあるいはフィールドサービスに対する表示手段がLED等による簡易な手段で構成されていることから、その表示の種類にも制約があり、取扱説明書やサービスマニュアル等の画像読み取り装置に付随するドキュメント類を参照にしながら画像読み取り装置の状態を把握することになり、エラー発生時やメンテナンスの際に適正な処置が施されるまでに時間を要していた。
【0007】
図9は、従来の画像読み取り装置におけるステータス情報の表示の一例を示す図である。画像読み取り装置の前面に表示LED901が配置され、通常動作状態における画像読み取り装置の状態、例えば電源ON、ADF原稿セット、データ転送、カバーオープンなどの状態をこれらの表示LED901のON/OFFにより表示している。
【0008】
例えば、画像読み取り装置のメンテナンス情報(ADFのトータルスキャン数やランプのトータル点灯時間など)を知るためには、画像読み取り装置の背面などに配置される図示しないディップスイッチ及び図示しないロータリースイッチなどでサービスモードを選択し、知りたいメンテナンス情報を表示させる環境を作っていた。図10は、ロータリースイッチの設定例を示す図であり、図11は、表示部のカウンタ値換算を示す図である。図12は、カウンタの確認例を示す。ロータリースイッチの設定ごとに、表示LED901が図12に示す様な点灯状態を表すことで、各LEDの点灯/消灯の状態から図11を用いて数値等に換算する必要があった。図12の場合、カウンタ値は538となる。この構成の場合、一度の図示しないディップスイッチ及び図示しないロータリースイッチの設定で複数種類のメンテナンス情報を表示することが不可能であるため、各メンテナンス情報毎にディップスイッチ等の設定を変えながら、表示LED901で表示される状態を見て数値に換算していく作業が発生し、相当の手間がかかることになっている。
【0009】
また、画像読み取り装置の操作パネル上で宛先を指定するものの、宛先のアドレスが正確なものであるか把握できないこともある。ユーザによっては画像読み取り装置に登録されているアドレスが正確であるか把握したい場合も考えられる。
【0010】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、エンドーサ手段を用いて、画像読み取り装置のステータス情報などを印字可能とし、ユーザまたはフィールドサービスにおける利便性を向上させることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、請求項1記載の発明は、原稿上の画像データを読み取る画像読み取り手段と、前記画像読み取り手段により読み取られた画像データを処理する画像処理手段と、前記画像読み取り手段により読み取り動作が行われた原稿に印字を行う印字手段とを有し、前記印字手段は、前記画像読み取り装置のステータス情報またはメンテナンス情報を印字するステータス情報印字手段を有することを特徴としている。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記ステータス情報印字手段は、着脱可能とすることを特徴としている。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記ステータス情報印字手段は、原稿の搬送方向における排紙口側に有することを特徴としている。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の発明において、前記ステータス情報印字手段は、ステータス情報またはメンテナンス情報の印字モードを選択する印字モード選択手段を有し、前記印字モード選択手段は、前記ステータス情報印字手段を制御する制御手段を有することを特徴としている。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記制御手段は、前記ステータス情報印字手段を用いるか否かを選択する印字選択手段を有することを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の画像読み取り装置における全体構成の一実施例を示す図である。本構成は、原稿台ガラス1と、第1ミラー2と、照明ランプ3と、第2ミラー4と、第3ミラー5と、CCD6と、走行体モータ7と、原稿トレイ8と、ピックアップローラ9と、レジストローラ対10と、搬送ドラム11と、搬送ローラ12と、搬送ローラ対13と、排紙ローラ対14と、密着イメージセンサ15と、RSBU16と、白色ローラ17と、エンドーサユニット18と、エンドーサプラテン19と、SBU20と、SCU21と、IPU基板22と、RCU23と、レンズ31と、排紙トレイ32とを有し構成されている。
【0018】
原稿台ガラス1上に置かれた原稿は、第1ミラー2と一体に構成された照明ランプ3により照射され、その反射光は、第1ミラー2及び一体に構成された第2ミラー4、第3ミラー5で走査される。その後反射光は、レンズ31により集束され、CCD6に照射され光電変換される。第1ミラー2、照明ランプ3及び第2ミラー4、第3ミラー5は、走行体モーター7を駆動源として、A方向に移動可能となっている。
【0019】
原稿トレイ8に積載された原稿は、ピックアップローラ9、レジストローラ対10、搬送ドラム11、搬送ローラ12により読み取り位置Bを経て、搬送ローラ対13及び排紙ローラ対14へ送り込まれ、排紙トレイ32上に排出される。原稿は、読み取り位置Bを通過する際に、読み取り位置B近傍に移動されている照明ランプ3により照射され、その反射光は、第1ミラー2及び一体に構成された第2ミラー4、第3ミラー5で走査される。その後反射光は、レンズ31により集束され、CCD6に照射され光電変換される。ピックアップローラ9、レジストローラ対10は、図示しない給紙モータにより駆動され、搬送ドラム11、搬送ローラ12、搬送ローラ対13、排紙ローラ対14は、図示しない搬送モータにより駆動される。
【0020】
読み取り位置Cには密着イメージセンサ15が設置されている。密着イメージセンサ15は、図示しない光源であるLED、図示しないレンズ、図示しないセンサ素子で構成されている。原稿は、読み取り位置Cを通過する際に、読み取り位置Bで読み取られた反対の面(裏面)を読み取り位置Cに設置されている密着イメージセンサ15内ランプにより照射され、その反射光は密着イメージセンサ15上レンズにより集束され、密着イメージセンサ15上センサ素子照射され光電変換される。密着イメージセンサ15の原稿を挟んだ対向部には白色ローラ17が設置されていて、密着イメージセンサ15による読み取り時のシェーディング補正用白色部材として使用される。
【0021】
搬送ローラ対13と排紙ローラ対14の間には、エンドーサユニット18とエンドーサプラテン19が設置されている。エンドーサユニット18はインクを染み込ませたアルファベット文字と数字の印からなる印字部と、印字部をエンドーサプラテン方向に加圧する図示しない加圧ソレノイドから構成されている。原稿をエンドーサユニット18上に停止させ、エンドーサプラテン19で加圧方向に固定し、エンドーサユニット18印字部への加圧により原稿面にアルファベット文字や数字を印字することができる。
【0022】
図2は、本発明の画像読み取り装置における全体構成の一実施例を示す全体ブロック図である。本構成は、走行体モータ7と、密着イメージセンサ15と、RSBU16と、エンドーサユニット18と、SBU20と、SCU21と、RCU23と、IOB24と、PSU25と、オプションIPU26と、ネットワークコントローラ27と、本体操作パネル28と、ネットワーク操作パネル29と、ADU30と、NIPU33と、コネクタ34と、SiBC35と、SCSIコントローラ36と、CPU37と、ROM38と、RAM39と、CPUバス40と、DRAM41と、インレット42と、エンドーサプラテンソレノイド43と、表示PCB44と、搬送センサ45と、レジストセンサ46と、排紙センサ47と、原稿有無センサ48と、ADFリフトアップセンサ49と、トレイ上昇クラッチ50と、給紙クラッチ51と、給紙モータ52と、搬送モータ53と、モータインターロックスイッチ54と、ランプレギュレータ55と、Xeランプ56と、冷却ファン57と、ホームポジションセンサ58と、ACスイッチ59とを有し構成されている。
【0023】
SBU20上のCCD6に入光した原稿の反射光は、CCD6内で光の強度に応じた電圧値を持つアナログ信号に変換される。アナログ信号は、奇数ビットと偶数ビットに分かれて出力される。前記アナログ画像信号は、SBU20上で図示しないアナログ処理回路の暗電位部分が取り除かれ、奇数ビットと偶数ビットが合成され、所定の振幅にゲイン調整された後にA/Dコンバータに入力されデジタル信号化される。
【0024】
デジタル化された画像信号は、SCU21上のNIPU33で、シェーディング補正、ガンマ補正、MTF補正等が行われた後、2値化され、ページ同期信号と、ライン同期信号と、画像クロックとともにビデオ信号として出力される。
【0025】
NIPU33から出力されたビデオ信号は、コネクタ34を介してオプションIPU26へ出力される。オプションIPU26へ出力されたビデオ信号は、オプションIPU26内で所定の画像処理が行われ、再びSCU21へ入力される。再びSCU21へ入力されたビデオ信号は、図示しないセレクタに入力される。前記セレクタのもう一方の入力はNIPU33から出力されたビデオ信号となっていて、オプションIPU26で画像処理するか否かを選択できる構成となっている。
【0026】
前記セレクタから出力されたビデオ信号は、画像データ記憶手段(DRAM41)を管理するSiBC35に入力され、DRAM41で構成される画像メモリに蓄えられる。画像メモリに蓄えられた画像データは、SCSIコントローラ36に送られ、パソコン等の外部装置へ転送される。
【0027】
密着イメージセンサ15で光電変換されたアナログ画像信号は、RSBU16上でデジタル変換される。デジタル化された画像信号は、RSBU16上でシェーディング補正が施された後に、RCU23へ送られる。
【0028】
RCU23は、DRAM41で構成される画像メモリと画像データメモリを制御するSiBC35で構成され、画像データをいったん画像メモリに蓄積した後にSCU21へ転送する。RCU23からSCU21へ送られた画像データと、SCU21上SiBC35から出力される画像データは切替え可能となっており、いずれかの画像データを選択してSCSIコントローラ36へ転送される。
【0029】
SCU21は、CPU37と、ROM38と、RAM39とを有しており、CPUバス40を介して接続されている。CPU37は、SCSIコントローラ36を制御してパソコン等の外部装置との通信を行う。また、CPU37は、ステッピングモータである走行体モータ7と、給紙モータと、搬送モータとのタイミング制御も行っている。
【0030】
ADU30は、自動原稿搬送機構(ADF)部に用いる電装部品の電力供給を中継する機能を有する。
【0031】
SCU21上のCPU37に接続されている入力ポートは、IOB24を介して本体操作パネル28に接続されている。本体操作パネル28上には図示しないスタートスイッチと図示しないアボートスイッチを有している。それぞれのスイッチが押下されると入力ポートを介してCPU37はスイッチがONされたことを検出する。
【0032】
図3、図4は、本発明の画像読み取り装置におけるエンドーサの構成の一例を概略的に示す図である。図3は、エンドーサユニット18と、エンドーサプラテン19と、排紙ローラ14とを有し構成されている。図4は、エンドーサユニット18と、エンドーサプラテン19と、エンドーサプラテンソレノイド43とを有し構成されている。
【0033】
エンドーサユニット18は、排紙ローラ14の手前に位置し、エンドーサプラテンソレノイド43をONすることでエンドーサプラテンで原稿を押さえ、固定しながらエンドーサユニット18による印字を行う。
【0034】
図5は、本発明の画像読み取り装置におけるエンドーサユニット18の構造の一例を示す概略図である。エンドーサユニット18は、キャラクタベルト501と、インクローラ502と、エンドーサモータ503と、クラッチ504と、ハンマーユニット505と、ハンマー506とを有し構成される。
【0035】
インクローラ502は常にキャラクタベルト501に接しており、常時インクがキャラクタベルト501に供給されている。印字は、ハンマーユニット505が、ハンマーユニット505が通っている軸上を軸方向に移動することで原稿上の主走査方向の印字位置を決め、キャラクタベルト501の回転により印字する文字または記号の種類を指定する。ハンマーユニット505が通っている軸が回転することでハンマー506を叩き、原稿上に印字する。
【0036】
図6は、本発明の画像読み取り装置におけるエンドーサ処理の一般的な処理手段の一例を概略的に示すフローチャートである。図6において、図示しないホストコンピュータから読み取り時の解像度や画像処理の種類などの原稿の読み取り条件の指定、エンドーサによる読み取り終了確認のための印字実行要否、印字実行の場合は印字する文字あるいは記号の種類と印字する位置など、画像読み取り装置の動作条件が送信されると(ステップS600)、画像読み取り装置はSCSIコントローラ36を介してこれらの動作条件を受け取り、原稿の読み取り動作を開始する(ステップS601)。
【0037】
読み取り動作が終了し(ステップS602)、原稿の搬送経路上にある排紙センサがONになったあと、所定の距離だけ原稿を搬送させ、原稿搬送モータを停止させる。排紙センサがONになった後に原稿を搬送させる距離は、前記読み取り動作前にホストコンピュータから送る画像読み取り装置の動作条件(ステップS600)に従う。次にエンドーサ処理指示があれば(ステップS603でYes)、エンドーサモータをONし、エンドーサプラテンソレノイド43をONにして、印字を開始する。印字は所定の文字あるいは記号の位置までキャラクタベルト501を回転させハンマーユニット505によってハンマー506を叩くことで印字を行う(ステップS604)。所定の文字あるいは記号の印字が終了すると、エンドーサモータをOFFし、続いてエンドーサプラテンソレノイド43をOFFし、原稿搬送モータを再起動させて原稿の搬送動作を再開して原稿を排紙口がら排出させる(ステップS605)。読み取るべき原稿が複数枚セットされ、次に読み取る原稿がある時は、一連の読み取り動作を再度実行する(ステップS606)。
【0038】
図7は、本発明の画像読み取り装置において、エンドーサユニット18を用いて装置のステータス情報を印字する印字処理手段を概略的に示すフローチャートである。ユーザはホストコンピュータもしくは画像読み取り装置の操作パネルなどから、画像読み取り装置のステータスを印字するコマンドを画像読み取り装置に対して送信する(ステップS701)。次に、画像読み取り装置は、ステータス情報を印字する用紙がセットされているか検出すると共に(ステップS702)、ユーザに対して印字用紙をセットする旨を促す(ステップS703)。印字する用紙のセットが完了した後、ホストコンピュータ上(使用しているドライバソフト画面上に用意されている印字スタートボタン、あるいは操作パネル上のスタートボタンの押下により、画像読み取り装置に対して印字開始のコマンドを送る(ステップS704)。印字スタートのコマンドを画像読み取り装置が受けると、画像読み取り装置はステータス情報の印字処理を開始する(ステップS705)。
【0039】
具体的には原稿読み取り動作時と同様、印字する用紙が原稿給紙口から給紙され、原稿搬走路を搬送し、排紙口付近に設置されている排紙センサが、印字する用紙を検知した後、所定の距離だけ印字する用紙を搬送させ、搬送モータを停止して印字する用紙の搬送を停止させる。続いてエンドーサモータ503をONさせると共にエンドーサプラテンソレノイド43をONさせることでエンドーサプラテン19により印字する用紙を押さえて、固定させつつ、エンドーサユニット18による印字を行う。主走査方向1ライン分の印字が終了すると、エンドーサモータ503及びエンドーサプラテンソレノイド43をOFFし、搬送モータをONさせて、1ライン分の用紙搬送を行ったところで搬送モータを再度OFFさせる。この様な動作を繰り返すことで、用紙上にステータス情報の印字を行う。
【0040】
図8は、本発明の画像読み取り装置において、エンドーサユニット18を用いてステータス情報を印字する一例を示す図である。エンドーサユニット18による印字は、所定の印字範囲内にて行われ、ステータス情報としてユーザ(あるいはフィールドサービス)が必要な情報、例えばADFによるトータル読み取り枚数やBOOKモードのトータル読み取り枚数、ランプのトータルON時間などを印字する。また、エラー発生時のエラーの内容、例えば、「読み取り実行時ランプONせず」や「メモリエラー」などのエラー情報も必要に応じて印字することができるものとする。但し、エンドーサユニット18におけるキャラクタベルト501の制約上、使用可能な文字はアルファベットを始め、種類に限りがあることから簡潔でなおかつ意味が明確な表現で、ステータス情報、あるいはエラー情報の印字を行う。
【0041】
また、図8の一例では、印字する内容として画像読み取り装置のステータス情報やエラー情報に関して説明したが、近年普及しつつあるネットワークスキャナの場合には、画像読み取り装置で読み取った画像データの送り先のアドレス(相手先コンピュータ名やIPアドレスなど)の印字を行い、送り先の確認を行うことも可能である。また、図8では、原稿を搬送した場合に原稿表面となる向きに印字する様な構成としているが、エンドーサユニット18やエンドーサプラテン19を始めとするエンドーサ機構の取付け方向などを逆向きにして、原稿を搬送させた時に読み取るべき原稿面とは反対の面に印字を行う構成とすることも可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、従来の画像読み取り装置において、その装置のステータス情報やメンテナンス情報を知る上で伴っていた煩雑な作業を軽減することが可能となると共に、画像読み取り装置のステータス情報やメンテナンス情報の内容を容易に把握することが可能となることから、画像読み取り装置のメンテナンス性を向上することが可能となる。
【0043】
また、本発明によれば、印字手段となるエンドーサユニット18をユーザが必要に応じて着脱可能とする構成が取れると共に、エンドーサユニット18による従来機能である原稿読み取り終了後の印字確認を確実に行えると共に、読み取るべき原稿上の画像データに対してエンドーサユニット18による印字が妨げとなることを回避することが可能となる。
【0044】
また、本発明によれば、画像読み取り装置にあらかじめ用意されている操作パネルや、接続されるホストコンピュータ上のスキャナドライバソフトなどのユーザインターフェースにステータス情報やメンテナンス情報の印字モード選択機能を用意することで、エンドーサユニット18による画像読み取り装置のステータス情報やメンテナンス情報を、必要時に印字出力することが可能となる。
【0045】
また、本発明によれば、エンドーサユニット18の印字機能を利用して画像読み取り装置のステータス情報やメンテナンス情報を印字することで、短時間で画像読み取り装置の状態を把握することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像読み取り装置における全体構成の一実施例を示す図である。
【図2】本発明の画像読み取り装置における全体構成の一実施例を示す全体ブロック図である。
【図3】本発明の画像読み取り装置におけるエンドーサの構成の一例を概略的に示す第1の図である。
【図4】本発明の画像読み取り装置におけるエンドーサの構成の一例を概略的に示す第2の図である。
【図5】本発明の画像読み取り装置におけるエンドーサユニット18の構造の一例を示す概略図である。
【図6】本発明の画像読み取り装置におけるエンドーサ処理の一般的な処理手段の一例を概略的に示すフローチャートである。
【図7】本発明の画像読み取り装置において、エンドーサユニット18を用いて装置のステータス情報を印字する印字処理手段を概略的に示すフローチャートである。
【図8】本発明の画像読み取り装置において、エンドーサユニット18を用いてステータス情報を印字する一例を示す図である。
【図9】従来の画像読み取り装置におけるステータス情報の表示の一例を示す図である。
【図10】従来の画像読み取り装置におけるロータリースイッチの設定例を示す図である。
【図11】従来の画像読み取り装置における表示部のカウンタ値換算を示す図である。
【図12】従来の画像読み取り装置におけるカウンタの確認例を示す図である。
【符号の説明】
6 CCD
7 走行体モータ
10 レジストローラ対
11 搬送ドラム
12 搬送ローラ
13 搬送ローラ対
14 排紙ローラ対
15 密着イメージセンサ
16 RSBU
18 エンドーサユニット
19 エンドーサプラテン(原稿押さえ)
43 エンドーサプラテンソレノイド(原稿押さえSOL)
45 搬送センサ
46 レジストセンサ
47 排紙センサ
48 原稿有無センサ
49 ADFリフトアップセンサ
52 給紙モータ
501 キャラクタベルト
505 ハンマーユニット
506 ハンマー
Claims (5)
- 原稿上の画像データを読み取る画像読み取り手段と、
前記画像読み取り手段により読み取られた画像データを処理する画像処理手段と、
前記画像読み取り手段により読み取り動作が行われた原稿に印字を行う印字手段とを有し、
前記印字手段は、前記画像読み取り装置のステータス情報またはメンテナンス情報を印字するステータス情報印字手段を有することを特徴とする画像読み取り装置。 - 前記ステータス情報印字手段は、着脱可能とすることを特徴とする請求項1記載の画像読み取り装置。
- 前記ステータス情報印字手段は、原稿の搬送方向における排紙口側に有することを特徴とする請求項1または2記載の画像読み取り装置。
- 前記ステータス情報印字手段は、該ステータス情報またはメンテナンス情報の印字モードを選択する印字モード選択手段を有し、
前記印字モード選択手段は、前記ステータス情報印字手段を制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像読み取り装置。 - 前記制御手段は、前記ステータス情報印字手段を用いるか否かを選択する印字選択手段を有することを特徴とする請求項4記載の画像読み取り装置。
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Cited By (2)
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JP2007053417A (ja) * | 2005-08-15 | 2007-03-01 | Ricoh Co Ltd | 画像読取装置及び画像読取装置用ドライバ |
JP2008182671A (ja) * | 2006-12-26 | 2008-08-07 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 原稿読取装置 |
-
2002
- 2002-08-21 JP JP2002241228A patent/JP2004080643A/ja active Pending
Cited By (2)
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