JP2004068420A - 車両用遠隔操作装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成でボタンレス形式の携帯用通信機を所持する乗員の意思表示により車載ユニットを的確に遠隔操作することができ、しかも遠隔操作により車載ユニットの複雑な制御を可能とする車両用遠隔操作装置を提供する。
【解決手段】携帯用通信機1は、車載通信機2からの呼出信号を受信する携帯側受信部10と、携帯側受信部20により受信された呼出信号に応じて応答信号を送信する携帯側送信部11,12とを有する。車載通信機2は、連続または断続的に呼出信号を送信する車載側送信部20と、携帯側送信部11,12により送信された応答信号を受信する車載側受信部21と、携帯側送信部11,12により送信された応答信号に基づいて携帯用通信機1の姿勢状態を判別すると共に、この姿勢状態に対応して所定の車載ユニット3を制御するユニット制御手段22とを有する。携帯用通信機1の姿勢変更操作により所定の車載ユニット3を操作する。
【選択図】 図1
【解決手段】携帯用通信機1は、車載通信機2からの呼出信号を受信する携帯側受信部10と、携帯側受信部20により受信された呼出信号に応じて応答信号を送信する携帯側送信部11,12とを有する。車載通信機2は、連続または断続的に呼出信号を送信する車載側送信部20と、携帯側送信部11,12により送信された応答信号を受信する車載側受信部21と、携帯側送信部11,12により送信された応答信号に基づいて携帯用通信機1の姿勢状態を判別すると共に、この姿勢状態に対応して所定の車載ユニット3を制御するユニット制御手段22とを有する。携帯用通信機1の姿勢変更操作により所定の車載ユニット3を操作する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、運転者等の乗員が携帯する携帯用通信機と車両に搭載された車載通信機との間で交信することにより車両に搭載された各種車載ユニットを遠隔操作する車両用遠隔操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の車両用遠隔操作装置としては、例えば自動車のドアロックユニットを遠隔操作によって作動させ、ドアをロックまたはアンロックする自動車のキーレスエントリーシステムが広く知られている。
【0003】
このようなキーレスエントリーシステムとして、乗員が保持する携帯用通信機にロック信号送信用ボタンとアンロック信号送信用ボタンとを備えたものがあり、このボタン式キーレスエントリーシステムは、携帯用通信機を所持する乗員のボタン操作に応じてドアロックユニットを遠隔操作することができるという点で有利である。
【0004】
しかしながら、近年、小型化及び製造コスト削減、デザイン性向上等の観点から、上記各ボタンを廃止したボタンレス形式のキーレスエントリーシステムが開発されるに至っている(例えば、特開平5−106376号公報参照)。
【0005】
このボタンレス形式のキーレスエントリーシステムは、呼出信号に対して応答信号を送信する携帯用通信機と、所定時間間隔で上記呼出信号を送信する一方、この呼出信号に対する上記携帯用通信機による上記応答信号を受信する車載通信機とを備え、上記携帯用通信機を所持する乗員が外方から車両に近づいて所定エリア内に入ると、携帯用通信機と車載通信機との間で相互に交信され、これによって車両のドアをアンロック状態とし、逆に携帯用通信機を所持する乗員が車両から降車した後、車両から遠ざかって所定エリア外に出ると、車載通信機が発信する呼出信号に対する応答信号が車載通信機にまで到達せず、これによってボタン操作を要することなく車両のドアをロック状態とするように構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記ボタンレス形式のキーレスエントリーシステムは、携帯用通信機を所持する乗員が、上記所定のエリアの内外に出入りすると、その度にドアのロック及びアンロックがなされ、例えば荷物の積み込み等に際して、この携帯用通信機を所持する乗員が上記所定のエリア内外に出入りするとドアのロック、アンロック動作が頻繁に繰り返されることがある。すなわち、携帯用通信機を所持する乗員の意思に反してドアロックユニットが遠隔操作されることがある。
【0007】
また、上記ボタンレス形式のキーレスエントリーシステムに代表されるような車両用遠隔操作装置において、その携帯用通信機は、上記車載通信機からの呼出信号に対して応答信号を送信してこの応答信号を上記車載通信機が受信するか否かによってドアロックユニット等の車載ユニットを制御するものであるので、この携帯用通信機と車載通信機との間の交信によって複雑な制御をすることができないという問題もあった。
【0008】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、簡単な構成でボタンレス形式の携帯用通信機を所持する乗員の意思表示により車載ユニットを的確に遠隔操作することができ、しかも遠隔操作により車載ユニットの複雑な制御を可能とする車両用遠隔操作装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明に係る車両用遠隔操作装置は、携帯用通信機と、該携帯用通信機との間で交信する車載通信機とを備えた車両用遠隔操作装置において、上記携帯用通信機は、上記車載通信機からの呼出信号を受信する携帯側受信部と、該携帯側受信部により受信された上記呼出信号に応じて応答信号を送信する携帯側送信部とを有する一方、上記車載通信機は、連続または断続的に上記呼出信号を送信する車載側送信部と、上記携帯側送信部により送信された上記応答信号を受信する車載側受信部と、上記携帯側送信部により送信された上記応答信号に基づいて上記携帯用通信機の姿勢状態を判別すると共に、この姿勢状態に対応して所定の車載ユニットを制御するユニット制御手段とを有することを特徴とする。
【0010】
上記構成によれば、上記携帯用通信機の上記携帯側送信部により送信された上記応答信号に基づいて上記携帯用通信機の姿勢状態を判別すると共に、この姿勢状態に対応して所定の車載ユニットを制御するユニット制御手段を有するので、携帯用通信機を所持する乗員は、携帯用通信機の姿勢状態によってその意思表示をすることができ、簡単な構成で所望の車両用ユニットを的確に遠隔操作することができる。すなわち、携帯用通信機を所持する乗員は、自らの意思によりこの携帯用通信機の姿勢状態を設定する。そして、上記車載通信機のユニット制御手段が、その携帯用通信機の特定の姿勢状態に応じて予め設定された所定の車載ユニットを制御する。これにより、上記乗員は、その携帯用通信機の姿勢状態と予め関連付けられた所定の車載ユニットを的確に遠隔操作することができる。しかも、乗員が所持する携帯用通信機は上記携帯側受信部と携帯側送信部とを有する一方、上記車載通信機は上記車載側受信部と車載側送信部とを有し、これらの通信機の交信により車載ユニットを制御することができる、いわゆるボタンレス形式の車両用遠隔操作装置として構成されるので、携帯用通信機を低コストでデザイン性に優れかつ小型に製造することができる。また、上記携帯側送信部により送信された上記応答信号に基づいて上記携帯用通信機の姿勢状態を判別してこの姿勢状態に対応して所定の車載ユニットを制御するユニット制御手段を有するので、例えば複数の姿勢状態に応じて複数の車載ユニットを制御したり、一個ないし複数個の車載ユニットの複数の動作等を制御したりすることができ、複雑な制御も可能となる。
【0011】
この発明において、上記携帯用通信機は、指向性を有する送信アンテナが設けられかつ互いに異なる応答信号を送信する複数個の上記携帯側送信部を有し、各送信アンテナは、その設置方向が互いに異なるように配設される一方、上記車載通信機のユニット制御手段は、上記車載側受信部が受信した応答信号をいずれの送信アンテナから送信された上記応答信号かを識別することによって、上記携帯用通信機の姿勢状態を判別すると共に、その車載側受信部が受信した応答信号により所定の車載ユニットを制御するように構成されているのが好ましい。
【0012】
上記構成によれば、携帯用通信機に複数の送信アンテナが設けられ、車載通信機からの呼出信号に応じて、これらの送信アンテナから各々異なる応答信号が送信される。これらの送信アンテナは、指向性を有し、その設置方向が各々異なるように配設されるので、車載通信機における車載側受信部は、携帯用通信機における複数の送信アンテナのうち該車載側受信部に指向するものから送信された応答信号が受信され、ユニット制御手段は該受信された応答信号に応じた車載ユニットを制御する。すなわち、車載通信機における車載側受信部は、携帯用通信機の姿勢状態に応じて、異なる応答信号を受信し、ユニット制御手段は、いずれの応答信号を受信したかによって携帯用通信機の姿勢状態を判別することができ、この応答信号に基づいて所定の車載ユニットを制御するので、より一層簡単な構成で上記効果を得ることができる。
【0013】
上記ユニット制御手段による制御の具体的対象等は、特に限定するものではないが、例えば、上記ユニット制御手段は、上記携帯用通信機の姿勢状態を判別し、この携帯用通信機が特定の姿勢状態にあると判別した場合に所定の車載ユニットの所定の動作を制限するように制御し、及び他の特定の姿勢状態にあると判別した場合にその制限解除をするように、すなわち上記所定の車載ユニットの所定動作の制限を解除するように制御したり、あるいはこの携帯用通信機が特定の姿勢状態にあると判別した場合には、車両側の特定情報を上記携帯用通信機に出力するように制御したり等することができるように構成しても良い。
【0014】
更に具体的には、例えば上記ユニット制御手段による制御の例示における前者においては、上記携帯用通信機の特定の姿勢状態にあると判別した場合に車両のドアをロックするように、及び他の特定の姿勢状態にあると判別した場合にドアをアンロックするようにドアロックユニットを制御することや、上記携帯用通信機の特定の姿勢状態にあると判別した場合にトランクリッドをロックするように、及び他の特定の姿勢状態にあると判別した場合にトランクリッドをアンロックするようにトランクリッドロックユニットを制御すること等が挙げられ、また上記ユニット制御手段による制御の例示における後者においては、上記携帯用通信機の姿勢状態を判別し、この携帯用通信機が特定の姿勢状態にあると判別した場合に、故障診断ユニットによる車両内の故障診断制御を実行すると共に、該故障診断ユニットによる故障診断結果を前記特定情報として上記携帯用通信機に出力するように制御すること等が挙げられる。
【0015】
また、この発明において、上記ユニット制御手段は、上記携帯用通信機の複数の姿勢状態を判別し、これらの複数の姿勢状態に応じて、複数個の車載ユニットを制御するように構成されているのが好ましく、このように複数個の車載ユニットを制御する場合には、上記ユニット制御手段は、上記携帯用通信機の姿勢変化動作に伴って、上記車載側受信部により受信された複数の応答信号を順次記憶する応答信号記憶手段を有し、該応答信号記憶手段に記憶された応答信号の組み合わせに応じて所定の車載ユニットを制御するように構成するのが好ましい。
【0016】
上記構成によれば、ユニット制御手段の応答信号記憶手段が、車載通信機の車載側受信部が受信した携帯用通信機による応答信号の履歴を記憶し、これらの応答信号の組み合わせが所定の組み合わせになったときに所定の車載ユニットを制御するように構成されているので、携帯用通信機の姿勢状態を変更するという簡単な操作で複数個の車載ユニットを遠隔操作することができる。
【0017】
さらに、上記応答信号の組み合わせに応じて所定の車載ユニットを制御する場合に、上記ユニット制御手段は、上記携帯用通信機の姿勢変化動作に伴って特定の応答信号の組み合わせが入力された場合に、このユニット制御手段により制御される車載ユニットのうち、全てのまたは一部の車載ユニットのユニット制御手段による制御を禁止するように構成されるのが好ましい。このように構成すれば、例えば、ホテルマンや駐車場の管理人に携帯用通信機を預ける場合に、ユニット制御手段によるトランクリッドのロック、アンロック制御を禁止したり、子供に携帯用通信機を預ける場合にユニット制御手段によるドアのロック、アンロック以外の制御を禁止したりする等、防犯性、安全性等に優れた使い勝手の良いものとなる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の車両用遠隔操作装置に係る実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明に係る車両用遠隔操作装置の第1実施形態を示している。この車両用遠隔操作装置は、乗員が所持する携帯用通信機1と、該携帯用通信機1との間で無線信号により交信する車載通信機2とを備え、該携帯用通信機1の姿勢変更操作により車両のドアをロックまたはアンロックする、車両用遠隔施解錠操作装置である。
【0019】
携帯用通信機1は、図2に示すように、その外観構成が略扁平板状の箱体であり、その長手方向を車載通信機2に向けて配置された第1姿勢状態と、その幅方向を車載通信機2に向けて配置された第2姿勢状態との間で姿勢変更操作されて使用されるものである。なお、この携帯用通信機1の形状は、特に限定されるものではなく、例えば筒状体や、立方体であっても良く、また各姿勢状態は、後述する携帯側送信部の送信アンテナの設置方向等を考慮して適宜変更可能であることはいうまでもない。
【0020】
この携帯用通信機1には、図1に示すように、上記車載通信機2からの呼出信号や後述するような場合に車両情報信号等の無線信号を受信する携帯側受信部10と、上記携帯側受信部10により受信された呼出信号に応じて互いに異なる応答信号を送信する第1及び第2携帯側送信部11,12と、各種のデータやプログラムを記憶するメモリ13と、このメモリ13に記憶されたプログラムに基づいて種々の制御を実行するCPU14と、上記携帯側受信部10が後述する車両用情報信号を受信した場合にこの車両情報を特定情報として表示する表示部15とが設けられている。
【0021】
携帯側受信部10は、図1に示すように、1本ないし複数本の受信アンテナ100を有し、該受信アンテナ100から受信された無線信号は電気回路を介して上記CPU14に送信され、このCPU14でこの無線信号の種別、すなわち呼出信号であるか、または車両情報信号であるか判別される。
【0022】
CPU14は、携帯側受信部10が受信した無線信号が呼出信号である場合に、上記第1携帯側送信部11から第1応答信号を送信すると共に、上記第2携帯側送信部12から第2応答信号を送信するように制御する一方、携帯側受信部10が受信した無線信号に車両情報信号が含まれる場合には、上記表示部15にその車両情報を表示するように制御する。
【0023】
表示部15は、第1実施形態では、ドアのロックまたはアンロック状態を2種類の第1LEDと第2LEDとにより表示するものである。この第1及び第2LEDは、見易さの観点から異色(例えば赤色と緑色)のLEDを用いるのが好ましい。なお、表示部15は、上記LEDにより構成される場合に限定されるものではなく、例えば液晶表示部(LCD)やブザー等の音声発生手段によって構成されるものであっても良い。
【0024】
一方、車両情報信号は、車載通信機2から送信される車両に関する種々の情報(特定情報)が含まれた信号であり、ドアのロックまたはアンロック状態に関する情報が含まれている。具体的には、ドアがロック状態にある場合には、上記第1LEDを点灯するように指示する信号が含まれ、ドアがアンロック状態にある場合には、上記第2LEDを点灯するように指示する信号が含まれる。
【0025】
第1及び第2携帯側送信部11,12は、図1及び図2に示すように、それぞれ1本ないし複数本の送信アンテナ110,120を有し、各送信アンテナ110,120から上記のように異なる応答信号が送信されるものとなされている。すなわち、第1送信アンテナ110から上記第1応答信号が送信されると共に、第2送信アンテナ120から上記第2応答信号が送信される。各送信アンテナ110,120は、指向性を有する、例えばフェライト型の小型のアンテナが用いられ、その設置方向が互いに異なるように配設されている。従って、各送信アンテナ110,120から送信される第1及び第2の応答信号は、図2に示すように、各々一定の広がりをもって上記携帯用通信機1を中心に異なる方向を指向して送信されるものとなされている。具体的には、図2に示すように、各送信アンテナ110,120のうち、一方の送信アンテナ(第1実施形態では第1送信アンテナ110)は携帯用通信機1の長手方向に沿って配設され、他方の送信アンテナ(第1実施形態では第2送信アンテナ120)は携帯用通信機1の幅方向に沿って配設され、例えば第1及び第2送信アンテナ110,120からそれぞれ第1及び第2応答信号が送信された場合には、各応答信号が到達しうる範囲は、図2に示すように、互いに直交した一対の楕円形状の範囲(第1実施形態では、第1応答信号が到達し得る範囲はA範囲、第2応答信号が到達し得る範囲はB範囲)となる。従って、各送信アンテナ110,120から送信された第1及び第2応答信号は、携帯用通信機1から離間した位置では、第1及び第2応答信号のうち一方の応答信号が受信されることとなる一方、携帯用通信機1に近接した位置では第1及び第2応答信号が共に受信されることとなる。
【0026】
このように、各送信アンテナ110,120が指向性を有しているので、所定位置に向かって応答信号を送信する場合に、携帯用通信機1の姿勢状態に応じて送信する応答信号を第1及び第2応答信号間で異ならしめることができる。具体的には、図2において、この携帯用通信機1の姿勢状態を第1姿勢状態とすると、携帯用通信機1を水平面上で90度回転させて第2姿勢状態に変更することにより、第1及び第2応答信号が到達しうる範囲を入れ替えることができる。すなわち、携帯用通信機1を水平面上で90度回転させることにより、第1応答信号が到達しうる範囲がB範囲となる一方、第2応答信号が到達しうる範囲がA範囲となる。
【0027】
上記第1及び第2応答信号を区別するための手段としては、例えば各応答信号に含めるIDコードや応答信号を送信するための電波の周波数、位相、変調方式を変更する手段などがある。
【0028】
なお、上記送信アンテナ110,120から送信される電波は、特に限定されるものではないが、例えば315MHzの周波数を有するUHFが用いられる。
【0029】
一方、車載通信機2には、図1に示すように、上記呼出信号や必要に応じて車両用情報信号等の無線信号を送信する車載側送信部20と、上記第1または第2携帯側送信部から送信された上記第1または第2応答信号を受信する車載側受信部21と、この第1または第2応答信号に基づいて上記携帯用通信機1の姿勢状態を判別すると共に、この姿勢状態に対応して所定の車載ユニットを制御するユニット制御手段22とが設けられている。
【0030】
車載側送信部20は、図1に示すように、1本ないし複数本の送信アンテナ200を有し、連続的または所定時間間隔で断続的に呼出信号を上記携帯側受信部10に送信すると共に、上記携帯用通信機1の各携帯側送信部11,12から送信された第1及び第2応答信号に基づいてドアのロックまたはアンロック操作がなされた場合には、このドアのロックまたはアンロック状態に関する情報を含む車両情報信号を上記携帯側受信部10に送信する。この車両情報信号の送信について、具体的には、ユニット制御手段22の制御に従って、ドアがロックされている場合には、上記携帯用通信機1の表示部15である第1LEDを点灯するように指示する信号を送信する一方、ドアがアンロックされている場合には、上記携帯用通信機1の表示部15である第2LEDを点灯するように指示する信号を送信する。
【0031】
なお、上記送信アンテナ200から送信される電波は、特に限定されるものではないが、例えば120KHzの周波数を有するLFが用いられる。
【0032】
車載側受信部21は、図1に示すように、1本ないし複数本の受信アンテナ210を有し、上記携帯用通信機1の第1または第2携帯側送信部から送信された第1応答信号または第2応答信号を受信する。この車載側受信部21が受信する応答信号が第1応答信号であるか、第2応答信号であるかは、携帯用通信機1の姿勢状態によって異なる。すなわち、携帯用通信機1の姿勢状態が、その長手方向が車載側受信部21側に指向する第1姿勢状態にあるときは、この車載側受信部21は第1応答信号を受信する一方、図1に示す白抜き矢印で示すように、第1姿勢状態から携帯用通信機1を所定方向に回転させて携帯用通信機1の幅方向が車載側受信部21側に指向する第2姿勢状態にあるときは、この車載側受信部21は第2応答信号を受信する。
【0033】
ユニット制御手段22は、図1に示すように、第1または第2応答信号に基づいて上記携帯用通信機1の姿勢状態を判別する姿勢判別部220と、この姿勢判別部220による判別結果に基づいてドアロックユニットを制御する制御部221と、各種のデータやプログラムを記憶するメモリ222とを有する。
【0034】
姿勢判別部220は、携帯用通信機1の姿勢状態を判別しその判別結果を制御部221に出力するものであり、第1実施形態では車載通信機2の車載側受信部21において受信された応答信号が第1応答信号であるか、または第2応答信号であるかを判別し、第1応答信号である場合には、携帯用通信機1が第1姿勢状態にあると判断する一方、第2応答信号である場合には、携帯用通信機1が第2姿勢状態にあると判断し、その結果を制御部221に出力する。
【0035】
制御部221は、姿勢判別部220が、第1姿勢状態であると判別した場合には、アンロック状態にあるドアを、ロック状態とする制御信号をドアロックユニット3出力するように構成されている。これによって、図5に示すように、上記携帯用通信機1を所持した乗員がドアアンロック状態にある車両の所定のエリアE内で上記携帯用通信機1を第1姿勢状態にすることにより、該乗員の意思に従い(乗員による携帯用通信機1の姿勢変更操作に従い)ドアロックアクチュエータ30が作動してドアがロック状態に移行することとなる。
【0036】
一方、制御部221は、姿勢判別部220が、第2姿勢状態であると判別した場合には、ロック状態にあるドアを、アンロックとする制御信号をドアロックユニット3に出力するように構成されている。これによって、図5に示すように、上記携帯用通信機1を所持した乗員がドアロック状態にある車両の上記所定のエリアE内で上記携帯用通信機1を第2姿勢状態にすることにより、該乗員の意思に従い(乗員による携帯用通信機1の姿勢変更操作に従い)ドアロックアクチュエータが作動してドアがアンロック状態に移行することとなる。
【0037】
次にこの車両用遠隔操作装置の制御動作を、図3及び図4に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0038】
まず、上記携帯用通信機1の制御動作を、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0039】
制御動作がスタートすると、まずステップS1において、車載通信機2から送信された呼出信号が受信されたか否かを判定する。このステップS1において、YESと判定した場合には、ステップS2において、携帯用通信機1が受信する無線信号に車両情報信号である第1LEDの点灯指示信号が含まれるか否かを判定する。ステップS1でNOと判定した場合には、ステップS2に移行することなく、そのままリターンする。
【0040】
次に、ステップS2において、YES、すなわち第1LEDの点灯指示信号が含まれていると判定した場合には、ステップS3において第1LEDを点灯して、ステップS4に移行する。
【0041】
ステップS4において、携帯用通信機1における第1携帯側送信部11から第1応答信号を送信する共に、第2携帯側送信部12から第2応答信号を送信する。
【0042】
一方、ステップS2において第1LEDの点灯指示信号が含まれていないと判定した場合には、ステップS5において携帯用通信機1が受信する無線信号に車両情報信号である第2LEDの点灯指示信号が含まれているか否かを判定する。そして、ステップS4において、YES、すなわち第2LEDの点灯指示信号が含まれている場合には、ステップS5において第2LEDを点灯し、ステップS4に移行する。なお、ステップS5において、NO、すなわち第2LEDの点灯指示信号が含まれていない場合には、ステップS6をスキップしてステップS4に移行する。
【0043】
次に、車載通信機2の制御動作を、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、この車載通信機2における制御動作の主体は、ユニット制御手段22である。
【0044】
上記制御動作がスタートすると、ステップS10において連続的に、あるいは予め設定された所定の時間間隔で、車載通信機2の車載側送信部20から呼出信号を送信する。そして、ステップS11において、上記車載側受信部21が上記携帯用通信機1から送信された第1応答信号を受信したか否かを判定する。そして、このステップS11でYES、すなわち車載側受信部21により第1応答信号を受信したと判定した場合には、ステップS12において、ドアがアンロック状態にあるか否かを判定する。ステップ12においてYES、すなわちドアがアンロック状態にあると判定した場合には、ステップS13において、ユニット制御手段22からドアロックユニット3に対してドアロック指示の信号を出力し、ドアロックユニット3がドアロックアクチュエータ30を作動させてドアをロックする。
【0045】
次に、ステップS13においてユニット制御手段22からドアロックユニット3に対してロック指示信号を出力した後、ステップS14において、上記携帯用通信機1における表示部15である第1LEDを点灯するように指示する信号(車両情報信号)が車載側送信部20より携帯用通信機1の携帯側受信部10に送信される。なお、ステップS12においてNO、すなわちドアがドアロック状態にあると判定した場合には、ステップS13をスキップして上記ステップS14に移行する。
【0046】
一方、ステップS11においてNO、すなわち車載側受信部21により第1応答信号を受信していないと判定した場合には、ステップS15において、車載側受信部21が第2応答信号を受信したか否かを判定する。そして、第2応答信号を受信したと判定した場合には、ステップS16において、ドアがロック状態にあるか否かを判定する。このステップS16においてドアがロック状態にあると判定した場合には、ステップS17において、ユニット制御手段22からドアロックユニット3に対してドアアンロック指示の信号を出力し、ドアロックユニット3がドアロックアクチュエータ30を作動してドアをアンロックする。
【0047】
次に、ステップS17においてドアアンロック指示の信号が出力された後、ステップS18において、上記携帯用通信機1における表示部15である第2LEDを点灯するように指示する信号(車両情報信号)が車載側送信部20より携帯用通信機1の携帯側受信部10に送信される。なお、ステップS16においてNO、すなわちドアがドアアンロック状態にあると判定した場合には、ステップS17をスキップして上記ステップS18に移行する。
【0048】
また、上記ステップS15においてNO、すなわち車載側受信部21が第1応答信号だけでなく、第2応答信号も受信していないと判定した場合には、携帯用通信機1を所持する乗員から何らの指示が出ていないということであるから、ステップS16に移行することなく、そのままリターンする。
【0049】
上記構成に係る車両用遠隔操作装置において、携帯用通信機1を所持する乗員が、車両から降車してドアを閉塞した後、図5に示すように、所定のエリアE内で携帯用通信機1を第1姿勢状態、すなわち携帯用通信機1の長手方向を車両側に向けると車載側受信部21が第1応答信号を受信して、ドアをロックすることができる。このとき、携帯用通信機1の表示部15における第1LEDが点灯して、ドアがロックしたことを該乗員が認知し得る。
【0050】
一方、ドアが閉塞されてロックされた状態の車両に、携帯用通信機1を所持する乗員が、車両に近付き、図5に示すエリアE内に入った場合には、該乗員が携帯用通信機1を第2姿勢状態、すなわち携帯用通信機1の幅方向を車両側に向けると車載受信部が第2応答信号を受信して、ドアをアンロックすることができる。このとき、ドアがアンロックされると、携帯用通信機1の表示部15である第2LEDが点灯して、ドアがアンロックしたことを該乗員が認知し得る。従って、例えば図5に示すエリアE内に乗員が進入しておらず、携帯用通信機1を第2姿勢状態にした場合には、この第2LEDが点灯していないので、さらに車両に近付いて上記操作を行えば、ドアをアンロックすることができる。
【0051】
上記のように、本第1実施形態に係る車両用遠隔操作装置によれば、上記携帯用通信機1の姿勢状態、すなわち第1姿勢状態と第2姿勢状態との間で変更されることによって車載通信機2の車載側受信部21が受信する応答信号が第1応答信号と第2応答信号との間で変化するので、車載通信機2側において、携帯用通信機1の姿勢状態を判別することができる。また、この姿勢状態に対応してドアロックユニット3を制御してドアのロックまたはアンロックを操作するユニット制御手段22を有するので、携帯用通信機1を所持する乗員は、この携帯用通信機1の姿勢状態を自らの意思で第1姿勢状態または第2姿勢状態に設定することができ、携帯用通信機1の姿勢状態を変化させることで異なる応答信号を車載通信機2に受信させるという簡単な操作でドアのロックまたはアンロックを的確に遠隔操作することができる。しかも、この携帯用通信機1は、互いに異なる送信アンテナをその設置方向を異なるように配設するという簡単な構成で、第1姿勢状態と第2姿勢状態との間で応答信号を異ならさせることができる。
【0052】
しかも、乗員が所持する携帯用通信機1は、姿勢状態に応じてドアのロックまたはアンロックを遠隔操作することができるので、その意思表示にあたって、すなわちドアのロックまたはアンロックのいずれを所望するかによって、携帯用通信機1の姿勢状態を、第1姿勢状態にするか、第2姿勢状態にするか決定することができ、いわゆるボタン操作によってその意思表示をする必要がないので、いわゆるボタンレス形式の車両用遠隔操作装置(車両用施解錠遠隔操作装置)として構成することができるので、携帯用通信機1を低コストで製造することができ、しかも外観体裁に優れた小型のものとして構成することができる。
【0053】
また、車載通信機2の車載側送信部20からドアのロックまたはアンロック状態に関する車両情報が信号として携帯側受信部10に送信され、このドアのロック、アンロック状態が携帯用通信機1の表示部15により表示されるので、すなわち、ドアがロックされている場合には第1LEDが点灯し、ドアがアンロックされている場合には第2LEDが点灯されるので、ドアのロック、アンロックについて的確に遠隔操作することができ、誤操作があった場合には、携帯用通信機1を所持する乗員が認知するところとなり、例えばドアがアンロック状態のまま放置されるような事態が効果的に防止される。
【0054】
なお、上記第1実施形態では、ユニット制御手段22が、ドアのロックまたはアンロックを制御する場合について説明したが、この発明に係る車両用遠隔操作装置におけるユニット制御手段22が制御する対象は、上記実施形態に係るものに限らず、例えばトランクリッドやイグニッションスイッチ、ステアリングのロックまたはアンロックを制御する場合のように所定の車載ユニットの所定の動作を制限またはその制限解除をするようなものであっても良い。また、ユニット制御手段22により、故障診断ユニットによる車両内の故障診断制御を実行すると共に、該故障診断ユニットによる故障診断結果を前記特定情報として上記携帯用通信機に出力するように制御する場合のように、車両側の特定情報を上記携帯用通信機1に出力するように構成しても良い。ただ、故障診断ユニットを制御する場合には、携帯用通信機1の表示部15に表示されるのが好ましく、例えば予め定められたLEDの点滅回数によりその故障箇所を乗員に報知しあるいはLCDにその内容を記号や文字等で表示することによりその故障箇所を乗員に報知する。
【0055】
要するに、この発明に係る車両用遠隔操作装置におけるユニット制御手段22は、携帯用通信機1の姿勢状態を判別して、特定の姿勢状態において特定の車載ユニットに特定の動作やその動作を制限するように制御等するものであり、その対象は限定されるものではない。
【0056】
また、上記第1実施形態では、送信アンテナ110,120として指向性を有するものを採用し、第1応答信号と第2応答信号とを異なる送信アンテナ110,120から送信していずれの応答信号を受信したかをユニット制御手段22により判定することにより携帯用通信機1の姿勢状態を判別するものとなされていたが、1種類の送信アンテナから1種類の応答信号を送信して車載通信機2において、この応答信号を伝搬する電波の偏波面を検波して、例えば水平偏波か垂直偏波かを検波して、ユニット制御手段22において携帯用通信機1の姿勢状態を判別するものであっても良い。
【0057】
さらに、上記第1実施形態では、2本の送信アンテナ110,120を直交状に設置されているが、送信アンテナの本数やその設置方向は、特に限定するものではなく、例えば3本以上の送信アンテナを所定角度間隔で設置するものであっても良い。
(第2実施形態)
図6は、本発明に係る車両用遠隔操作装置の第2実施形態を示している。この車両用遠隔操作装置は、乗員が所持する携帯用通信機1と、該携帯用通信機1との間で無線信号により交信する車載通信機2とを備え、該携帯用通信機1の姿勢変更操作により複数の車載ユニットを遠隔操作するものである。
【0058】
すなわち、この第2実施形態に係る車両用遠隔操作装置は、ドアロックユニット5aによりドアのロックまたはアンロックを制御するだけでなく、ドアロックユニット5aによりトラックリッドアクチュエータ50dを制御してトランクリッドのロックまたはアンロックを制御すると共に、ステアリングロックユニット5bによりステアリングロックアクチュエータ50bを制御してステアリングのロックまたはアンロックを制御し、並びに車両内の故障箇所を自己診断する故障診断ユニット5cを制御して、該故障診断ユニット7に対する故障診断結果を特定情報として上記携帯用通信機1に出力するように制御する。
【0059】
なお、上記第1実施形態と同一の構成を有するものには、図6において同一符号を付してその説明を省略する。
【0060】
この第2実施形態において、第1実施形態と異なる点は、ユニット制御手段25の構造にある。すなわち、このユニット制御手段25は、図6に示すように、携帯用通信機1からの第1及び第2応答信号に基づいて上記携帯用通信機1の姿勢状態を判別する姿勢判別部225と、この姿勢判別部225により判別された携帯用通信機1の姿勢状態の所定時間における姿勢変化履歴を記憶する第1メモリ226と、各種データやプログラムを記憶する第2メモリと、第1メモリ226に記憶された姿勢状態の組み合わせが第2メモリ227に記憶された所定の組み合わせになった場合に、この組み合わせに関連付けられた所定の車載ユニットを制御する制御部228とを有する。すなわち、この第2実施形態に係る車両用遠隔操作装置は、上記第1メモリ226に記憶された携帯用通信機1の姿勢状態の履歴により、つまり携帯用通信機1の姿勢状態の組み合わせにより、この組み合わせに応じた所定の車載ユニットを制御するように構成されている。
【0061】
姿勢判別部225は、携帯用通信機1の姿勢状態を判別しその結果を第1メモリ226に出力するものであり、第2実施形態では車載通信機2の車載側受信部21において受信された応答信号が第1応答信号であるか、第2応答信号であるかを判別し、第1応答信号である場合には、第1姿勢状態にあると判断する一方、第2応答信号である場合には、携帯用通信機1が第2姿勢状態にあると判断し、その結果を第1メモリ226に出力する。なお、この姿勢判別部225について、上記姿勢判別結果を第1メモリ226に出力すると共に、制御部228にも出力するものであっても良い。
【0062】
第1メモリ226は、上記携帯用通信機1の姿勢状態を、時系列的に記憶するものであり、例えば携帯用通信機1の上記第1姿勢状態をコード1、第2姿勢状態をコード0として、そのアドレスに対応して記載しつつアドレスがインクリメントされて順次各コード(0か1か)が記載される。これにより、携帯用通信機1の姿勢状態が、時系列的にコードの組み合わせとして記憶される。すなわち、第2実施形態においては、携帯用通信機1の姿勢状態変化により、所定のコードが作製されることとなる(以下この携帯用通信機1により作製されるコードを「作製コード」という)。例えば、携帯用通信機1が第1姿勢状態から第2姿勢状態に変更され、続いて第1姿勢状態に変更された場合には、第1メモリ226には1,0,1として記載され、101という作製コードが記憶される。また、第1携帯用通信機1が第1姿勢状態から水平面内を45度回転して第1姿勢状態に戻し、更に第2姿勢状態に変更した場合には、第1メモリ226には1,1,0として記載され、110という作製コードが記憶される。このため、携帯用通信機1の姿勢状態を変更することにより、第1メモリ226に任意の作製コードを入力することができる。なお、この第1メモリ226が本願請求項にいう応答信号記憶手段に相当する。この応答信号記憶手段は、その応答信号を記憶するものであれば、上記構成に限定されるものではないことはいうまでもない。
【0063】
第2メモリ227には、第1メモリ226に記憶された携帯用通信機1の姿勢状態の組み合わせに対応して予めどの車載ユニットをどのように制御するかが記憶されている。すなわち、第2メモリ227には、上記携帯用通信機1の姿勢状態の組み合わせと制御対象とを関連付けて記憶されている。従って、作製コードが第2メモリ227に記憶された所定のコード(以下このコードを「記憶コード」と称する)に一致した場合には、この記憶コードにより予め設定された種々の制御がなされる。
【0064】
制御部228は、上記第1メモリ226に記憶された携帯用通信機1の姿勢状態の組み合わせ(作製コード)と第2メモリ227に記憶された所定の記憶コードとを比較して、上記作製コードが所定の記憶コードと一致した場合に、この特定の記憶コードに関連付けられた所定の車載ユニットを制御するように構成されている。
【0065】
具体的には、例えば記憶コード1111がドアロックユニット5aによるドアのロック制御である場合には、図5に示すような所定のエリアで携帯用通信機1を第1姿勢状態、第1姿勢状態と第2姿勢状態との中間姿勢状態、第1姿勢状態と、この携帯用通信機1の姿勢変更操作を2回繰り返すことにより、携帯用通信機1の姿勢変更操作によって第1メモリ226に作製コード1111が記憶される。この第1メモリ226に記憶された作製コードが第2メモリ227に記憶された所定の記憶コード1111と一致することにより、制御部228によりドアロックユニット5aが制御され、ドアロックアクチュエータ50aが作動してドアがロック状態に移行することとなる。また、ドアのアンロックにも所定の記憶コードが予め割り振られ、作製コードがこの記憶コードと一致した場合に制御部228によりドアロックユニット5aが制御され、ドアのアンロックがなされる。
【0066】
そのほか、ドアロックユニット5aによるトランクリッドアクチュエータ50dのロック及びアンロック、ステアリングロックユニット5bによるステアリングのロック及びアンロック、並びに故障診断ユニット5cによる車両の自己診断とその診断結果の出力にも、それぞれ記憶コードが割り振られ、この記憶コードと作製コードが一致した場合には、各制御が実行される。
【0067】
また、携帯用通信機1の操作による上記作製コードの入力により、例えばトランクリッドのトランクリッドアクチュエータ50dの作動を制限する等、所定の車載ユニットの所定の機能を制限したり、例えばドアのロック、またはアンロック機能等車載ユニットの特定機能以外の機能を制限するものであっても良い。この場合には、これらの制限解除のための作製コードの入力により、各車載ユニットの上記制限は解除されるように構成される。これにより、例えば、ホテルマンや駐車場の管理人に携帯用通信機1を預ける場合に、ユニット制御手段25によるトランクリッドのロック、アンロック制御を禁止したり、子供に携帯用通信機1を預ける場合にユニット制御手段25によるドアのロック、アンロック以外の制御を禁止したりする等、防犯性、安全性等に優れた使い勝手の良いものとなる。
【0068】
なお、この携帯用通信機1の操作は、例えば図5に示すような所定のエリアE内(呼出信号や応答信号等の無線信号が届くか否かを考慮して定められた所定の範囲内)で操作する必要があることはいうまでもない。
【0069】
次に、上記ユニット制御手段25において実行される制御動作を、図7に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0070】
上記制御動作がスタートすると、ステップS50において連続的に、あるいは予め設定された所定の時間間隔で、車載通信機2の車載側送信部20から呼出信号が送信される。
【0071】
次に、ステップS51において、車載通信機2の車載側受信部21が携帯用通信機1からの応答信号が受信していない未交信時間T(t)が所定の未交信限界時間よりも大きいか否かを判別する。そして、ステップS51でYES、すなわち上記未交信時間T(t)が所定時間以下の場合には、ステップS52において、上記車載側受信部21が上記携帯用通信機1から送信された第1応答信号を受信したか否かを判定する。
【0072】
ステップS52でYES、すなわち車載側受信部21が第1応答信号を受信したと判定した場合には、ステップS53において、未交信時間Tを初期化(T(0)=0)にしてステップS54において第1メモリ226にコード1を記載する。そして、ステップS55において、第1メモリ226のメモリアドレスをインクリメントして、ステップS56において、上記携帯用通信機1における表示部15である第1LEDを点灯するように指示する信号(車両情報信号)が車載側送信部20より携帯用通信機1の携帯側受信部10に送信される。
【0073】
続いて、ステップS57において、第1メモリ226に記憶されたコードの組み合わせが、第2メモリ227に記憶された所定のコードか否かを判定する。すなわち、作製コードが所定の記憶コードと一致するか否かを判定する。この判定結果が第2メモリ227に記憶された所定のコードである場合には、ステップS58において、この第2メモリ227に記憶された所定のコードに関連付けられた所定の車載ユニット(例えば、上記ステアリングロックユニット)を制御する。このステップS57において、第1メモリ226に記憶されたコードの組み合わせが、第2メモリ227に記憶された所定のコードでないと判定した場合には、ステップS58をスキップして、そのままリターンされる。
【0074】
一方、上記ステップS52においてNO、すなわち車載側受信部21が第1応答信号を受信していないと判定した場合には、ステップS59において、車載側受信部21が第2応答信号を受信したか否かを判定する。このステップS59において、第2応答信号を受信したと判定した場合には、未交信時間T(t)を初期化(T(0)=0)して(ステップS60)、第1メモリ226にコード0を記載した(ステップS61)後、メモリアドアレスをインクリメントして(ステップS62)、上記携帯用通信機1の表示部15である第2LEDを点灯するように指示する信号(車両情報信号)が車載側送信部20より携帯用通信機1の携帯側受信部10に送信される(ステップS63)。
【0075】
上記ステップS64において、NO、すなわち車載側受信部21が第2応答信号を受信していないと判定した場合には、ステップS64において、未交信時間T(t)に所定時間加算(例えばT(n+1)=T(n)+1)して、リターンする。
【0076】
一方、ステップS51において上記未交信時間T(t)が上記所定の未交信限界時間よりも大きい場合には、未交信時間T(t)を初期化(T(0)=0)して(ステップS65)、第1メモリ226に記憶されているコード(作製コード)をクリアする(ステップS66)。そして、ステップS67において、メモリアドレスも初期化して、各コードを時系列的に配列しうるようになされた上でリターンする。従って、携帯用通信機1を所持する乗員が、誤って携帯用通信機1を操作して所望の姿勢状態と異なる姿勢状態に設定してしまった場合には、携帯用通信機1において第1及び第2姿勢状態のいずれの姿勢状態もとることなく(第1及び第2LEDのいずれも点灯させることなく)、未交信限界時間が経過するまで待機することにより、第1メモリ226に記憶されている作製コードがクリアされ、再度第1メモリ226に所定作製コードを入力することができる。
【0077】
上記第2実施形態に係る車両用遠隔操作装置によれば、上記第1実施形態に係る車両用遠隔操作装置による効果と同様の効果に加え、ユニット制御手段25の第1メモリ226が車載通信機2の車載側受信部21が受信した携帯用通信機1による応答信号の履歴を作製コードとして記憶し、携帯用通信機1の姿勢変更操作により各姿勢変更状態に基づく、作製コードとしての応答信号の組み合わせが、記憶コードとしての所定の組み合わせになったときに、所定の車載ユニットが制御するように構成されているので、複数個の車載ユニットを携帯用通信機1の姿勢状態を変更するという簡単な操作で所定の車載ユニットを遠隔操作することができる。
【0078】
上記第2実施形態では、携帯用通信機1を図5に示すような所定エリアE内で姿勢変更操作することにより、上記作製コードの入力を行えるように構成されているが、このエリアは、図5に示すものだけでなく、車載通信機2及び携帯用通信機1から発せられる電波の届く範囲等を考慮して、車両、または車両の一部から延びる所定のエリアとすることもできる。また、車載通信機2に応答信号の電界強度に基づいて携帯用通信機1までの距離を検知する距離検知手段を設け、車両近傍位置からの携帯用通信機1の姿勢変更操作と、車両から離れた位置からの携帯用通信機1の姿勢変更操作とで、異なる車載ユニットを制御したり、所定の車載ユニットの機能制限、解除を実行したりするものであっても良い。この距離検知手段としては、上記電界強度に基づくもの以外に、例えば第1及び第2応答信号を共に受信する範囲と、どちらか一方の応答信号を受信する範囲とで距離を検知するものであっても良い。
【0079】
なお、以上にこの発明に係る車両用遠隔操作装置の実施形態について説明したが、この発明に係る車両用遠隔操作装置は、上記第1及び第2実施形態に限定されるものではなく、この発明の趣旨に反しない範囲で種々の変更が可能である。
【0080】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、上記携帯用通信機は、上記車載通信機からの呼出信号を受信する携帯側受信部と、該携帯側受信部により受信された上記呼出信号に応じて応答信号を送信する携帯側送信部とを有する一方、上記車載通信機は、連続または断続的に上記呼出信号を送信する車載側送信部と、上記携帯側送信部により送信された上記応答信号を受信する車載側受信部と、上記携帯側送信部により送信された上記応答信号に基づいて上記携帯用通信機の姿勢状態を判別すると共に、この姿勢状態に対応して所定の車載ユニットを制御するユニット制御手段とを有するので、携帯用通信機を所持する乗員は、携帯用通信機の姿勢状態によってその意思表示をすることができ、簡単な構成で所望の車両用ユニットを的確に遠隔操作することができ、しかも携帯用通信機を低コストでデザイン性に優れかつ小型に製造することができる。また、上記携帯側送信部により送信された上記応答信号に基づいて上記携帯用通信機の姿勢状態を判別してこの姿勢状態に対応して所定の車載ユニットを制御するユニット制御手段を有するので、例えば複数の姿勢状態に応じて複数の車載ユニットを制御したり、一個ないし複数個の車載ユニットの複数の動作等を制御したりすることができ、複雑な制御も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用遠隔操作装置の第1実施形態を示すブロック図である。
【図2】携帯用通信機を一部切り欠いた状態で示す概要図である。
【図3】携帯用通信機の制御動作を示すフローチャートである。
【図4】車載通信機の制御動作を示すフローチャートである。
【図5】携帯用通信機を操作するための所定のエリアを示す説明図である。
【図6】本発明に係る車両用遠隔操作装置の第2実施形態を示すブロック図である。
【図7】第2実施形態の車載通信機の制御動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 携帯用通信機
2 車載通信機
3 ドアロックユニット
10 携帯側受信部
11 第1携帯側受信部
12 第2携帯側受信部
15 表示部
20 車載側送信部
21 車載側受信部
22 ユニット制御手段
110、120 送信アンテナ
【発明の属する技術分野】
本発明は、運転者等の乗員が携帯する携帯用通信機と車両に搭載された車載通信機との間で交信することにより車両に搭載された各種車載ユニットを遠隔操作する車両用遠隔操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の車両用遠隔操作装置としては、例えば自動車のドアロックユニットを遠隔操作によって作動させ、ドアをロックまたはアンロックする自動車のキーレスエントリーシステムが広く知られている。
【0003】
このようなキーレスエントリーシステムとして、乗員が保持する携帯用通信機にロック信号送信用ボタンとアンロック信号送信用ボタンとを備えたものがあり、このボタン式キーレスエントリーシステムは、携帯用通信機を所持する乗員のボタン操作に応じてドアロックユニットを遠隔操作することができるという点で有利である。
【0004】
しかしながら、近年、小型化及び製造コスト削減、デザイン性向上等の観点から、上記各ボタンを廃止したボタンレス形式のキーレスエントリーシステムが開発されるに至っている(例えば、特開平5−106376号公報参照)。
【0005】
このボタンレス形式のキーレスエントリーシステムは、呼出信号に対して応答信号を送信する携帯用通信機と、所定時間間隔で上記呼出信号を送信する一方、この呼出信号に対する上記携帯用通信機による上記応答信号を受信する車載通信機とを備え、上記携帯用通信機を所持する乗員が外方から車両に近づいて所定エリア内に入ると、携帯用通信機と車載通信機との間で相互に交信され、これによって車両のドアをアンロック状態とし、逆に携帯用通信機を所持する乗員が車両から降車した後、車両から遠ざかって所定エリア外に出ると、車載通信機が発信する呼出信号に対する応答信号が車載通信機にまで到達せず、これによってボタン操作を要することなく車両のドアをロック状態とするように構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記ボタンレス形式のキーレスエントリーシステムは、携帯用通信機を所持する乗員が、上記所定のエリアの内外に出入りすると、その度にドアのロック及びアンロックがなされ、例えば荷物の積み込み等に際して、この携帯用通信機を所持する乗員が上記所定のエリア内外に出入りするとドアのロック、アンロック動作が頻繁に繰り返されることがある。すなわち、携帯用通信機を所持する乗員の意思に反してドアロックユニットが遠隔操作されることがある。
【0007】
また、上記ボタンレス形式のキーレスエントリーシステムに代表されるような車両用遠隔操作装置において、その携帯用通信機は、上記車載通信機からの呼出信号に対して応答信号を送信してこの応答信号を上記車載通信機が受信するか否かによってドアロックユニット等の車載ユニットを制御するものであるので、この携帯用通信機と車載通信機との間の交信によって複雑な制御をすることができないという問題もあった。
【0008】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、簡単な構成でボタンレス形式の携帯用通信機を所持する乗員の意思表示により車載ユニットを的確に遠隔操作することができ、しかも遠隔操作により車載ユニットの複雑な制御を可能とする車両用遠隔操作装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明に係る車両用遠隔操作装置は、携帯用通信機と、該携帯用通信機との間で交信する車載通信機とを備えた車両用遠隔操作装置において、上記携帯用通信機は、上記車載通信機からの呼出信号を受信する携帯側受信部と、該携帯側受信部により受信された上記呼出信号に応じて応答信号を送信する携帯側送信部とを有する一方、上記車載通信機は、連続または断続的に上記呼出信号を送信する車載側送信部と、上記携帯側送信部により送信された上記応答信号を受信する車載側受信部と、上記携帯側送信部により送信された上記応答信号に基づいて上記携帯用通信機の姿勢状態を判別すると共に、この姿勢状態に対応して所定の車載ユニットを制御するユニット制御手段とを有することを特徴とする。
【0010】
上記構成によれば、上記携帯用通信機の上記携帯側送信部により送信された上記応答信号に基づいて上記携帯用通信機の姿勢状態を判別すると共に、この姿勢状態に対応して所定の車載ユニットを制御するユニット制御手段を有するので、携帯用通信機を所持する乗員は、携帯用通信機の姿勢状態によってその意思表示をすることができ、簡単な構成で所望の車両用ユニットを的確に遠隔操作することができる。すなわち、携帯用通信機を所持する乗員は、自らの意思によりこの携帯用通信機の姿勢状態を設定する。そして、上記車載通信機のユニット制御手段が、その携帯用通信機の特定の姿勢状態に応じて予め設定された所定の車載ユニットを制御する。これにより、上記乗員は、その携帯用通信機の姿勢状態と予め関連付けられた所定の車載ユニットを的確に遠隔操作することができる。しかも、乗員が所持する携帯用通信機は上記携帯側受信部と携帯側送信部とを有する一方、上記車載通信機は上記車載側受信部と車載側送信部とを有し、これらの通信機の交信により車載ユニットを制御することができる、いわゆるボタンレス形式の車両用遠隔操作装置として構成されるので、携帯用通信機を低コストでデザイン性に優れかつ小型に製造することができる。また、上記携帯側送信部により送信された上記応答信号に基づいて上記携帯用通信機の姿勢状態を判別してこの姿勢状態に対応して所定の車載ユニットを制御するユニット制御手段を有するので、例えば複数の姿勢状態に応じて複数の車載ユニットを制御したり、一個ないし複数個の車載ユニットの複数の動作等を制御したりすることができ、複雑な制御も可能となる。
【0011】
この発明において、上記携帯用通信機は、指向性を有する送信アンテナが設けられかつ互いに異なる応答信号を送信する複数個の上記携帯側送信部を有し、各送信アンテナは、その設置方向が互いに異なるように配設される一方、上記車載通信機のユニット制御手段は、上記車載側受信部が受信した応答信号をいずれの送信アンテナから送信された上記応答信号かを識別することによって、上記携帯用通信機の姿勢状態を判別すると共に、その車載側受信部が受信した応答信号により所定の車載ユニットを制御するように構成されているのが好ましい。
【0012】
上記構成によれば、携帯用通信機に複数の送信アンテナが設けられ、車載通信機からの呼出信号に応じて、これらの送信アンテナから各々異なる応答信号が送信される。これらの送信アンテナは、指向性を有し、その設置方向が各々異なるように配設されるので、車載通信機における車載側受信部は、携帯用通信機における複数の送信アンテナのうち該車載側受信部に指向するものから送信された応答信号が受信され、ユニット制御手段は該受信された応答信号に応じた車載ユニットを制御する。すなわち、車載通信機における車載側受信部は、携帯用通信機の姿勢状態に応じて、異なる応答信号を受信し、ユニット制御手段は、いずれの応答信号を受信したかによって携帯用通信機の姿勢状態を判別することができ、この応答信号に基づいて所定の車載ユニットを制御するので、より一層簡単な構成で上記効果を得ることができる。
【0013】
上記ユニット制御手段による制御の具体的対象等は、特に限定するものではないが、例えば、上記ユニット制御手段は、上記携帯用通信機の姿勢状態を判別し、この携帯用通信機が特定の姿勢状態にあると判別した場合に所定の車載ユニットの所定の動作を制限するように制御し、及び他の特定の姿勢状態にあると判別した場合にその制限解除をするように、すなわち上記所定の車載ユニットの所定動作の制限を解除するように制御したり、あるいはこの携帯用通信機が特定の姿勢状態にあると判別した場合には、車両側の特定情報を上記携帯用通信機に出力するように制御したり等することができるように構成しても良い。
【0014】
更に具体的には、例えば上記ユニット制御手段による制御の例示における前者においては、上記携帯用通信機の特定の姿勢状態にあると判別した場合に車両のドアをロックするように、及び他の特定の姿勢状態にあると判別した場合にドアをアンロックするようにドアロックユニットを制御することや、上記携帯用通信機の特定の姿勢状態にあると判別した場合にトランクリッドをロックするように、及び他の特定の姿勢状態にあると判別した場合にトランクリッドをアンロックするようにトランクリッドロックユニットを制御すること等が挙げられ、また上記ユニット制御手段による制御の例示における後者においては、上記携帯用通信機の姿勢状態を判別し、この携帯用通信機が特定の姿勢状態にあると判別した場合に、故障診断ユニットによる車両内の故障診断制御を実行すると共に、該故障診断ユニットによる故障診断結果を前記特定情報として上記携帯用通信機に出力するように制御すること等が挙げられる。
【0015】
また、この発明において、上記ユニット制御手段は、上記携帯用通信機の複数の姿勢状態を判別し、これらの複数の姿勢状態に応じて、複数個の車載ユニットを制御するように構成されているのが好ましく、このように複数個の車載ユニットを制御する場合には、上記ユニット制御手段は、上記携帯用通信機の姿勢変化動作に伴って、上記車載側受信部により受信された複数の応答信号を順次記憶する応答信号記憶手段を有し、該応答信号記憶手段に記憶された応答信号の組み合わせに応じて所定の車載ユニットを制御するように構成するのが好ましい。
【0016】
上記構成によれば、ユニット制御手段の応答信号記憶手段が、車載通信機の車載側受信部が受信した携帯用通信機による応答信号の履歴を記憶し、これらの応答信号の組み合わせが所定の組み合わせになったときに所定の車載ユニットを制御するように構成されているので、携帯用通信機の姿勢状態を変更するという簡単な操作で複数個の車載ユニットを遠隔操作することができる。
【0017】
さらに、上記応答信号の組み合わせに応じて所定の車載ユニットを制御する場合に、上記ユニット制御手段は、上記携帯用通信機の姿勢変化動作に伴って特定の応答信号の組み合わせが入力された場合に、このユニット制御手段により制御される車載ユニットのうち、全てのまたは一部の車載ユニットのユニット制御手段による制御を禁止するように構成されるのが好ましい。このように構成すれば、例えば、ホテルマンや駐車場の管理人に携帯用通信機を預ける場合に、ユニット制御手段によるトランクリッドのロック、アンロック制御を禁止したり、子供に携帯用通信機を預ける場合にユニット制御手段によるドアのロック、アンロック以外の制御を禁止したりする等、防犯性、安全性等に優れた使い勝手の良いものとなる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の車両用遠隔操作装置に係る実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明に係る車両用遠隔操作装置の第1実施形態を示している。この車両用遠隔操作装置は、乗員が所持する携帯用通信機1と、該携帯用通信機1との間で無線信号により交信する車載通信機2とを備え、該携帯用通信機1の姿勢変更操作により車両のドアをロックまたはアンロックする、車両用遠隔施解錠操作装置である。
【0019】
携帯用通信機1は、図2に示すように、その外観構成が略扁平板状の箱体であり、その長手方向を車載通信機2に向けて配置された第1姿勢状態と、その幅方向を車載通信機2に向けて配置された第2姿勢状態との間で姿勢変更操作されて使用されるものである。なお、この携帯用通信機1の形状は、特に限定されるものではなく、例えば筒状体や、立方体であっても良く、また各姿勢状態は、後述する携帯側送信部の送信アンテナの設置方向等を考慮して適宜変更可能であることはいうまでもない。
【0020】
この携帯用通信機1には、図1に示すように、上記車載通信機2からの呼出信号や後述するような場合に車両情報信号等の無線信号を受信する携帯側受信部10と、上記携帯側受信部10により受信された呼出信号に応じて互いに異なる応答信号を送信する第1及び第2携帯側送信部11,12と、各種のデータやプログラムを記憶するメモリ13と、このメモリ13に記憶されたプログラムに基づいて種々の制御を実行するCPU14と、上記携帯側受信部10が後述する車両用情報信号を受信した場合にこの車両情報を特定情報として表示する表示部15とが設けられている。
【0021】
携帯側受信部10は、図1に示すように、1本ないし複数本の受信アンテナ100を有し、該受信アンテナ100から受信された無線信号は電気回路を介して上記CPU14に送信され、このCPU14でこの無線信号の種別、すなわち呼出信号であるか、または車両情報信号であるか判別される。
【0022】
CPU14は、携帯側受信部10が受信した無線信号が呼出信号である場合に、上記第1携帯側送信部11から第1応答信号を送信すると共に、上記第2携帯側送信部12から第2応答信号を送信するように制御する一方、携帯側受信部10が受信した無線信号に車両情報信号が含まれる場合には、上記表示部15にその車両情報を表示するように制御する。
【0023】
表示部15は、第1実施形態では、ドアのロックまたはアンロック状態を2種類の第1LEDと第2LEDとにより表示するものである。この第1及び第2LEDは、見易さの観点から異色(例えば赤色と緑色)のLEDを用いるのが好ましい。なお、表示部15は、上記LEDにより構成される場合に限定されるものではなく、例えば液晶表示部(LCD)やブザー等の音声発生手段によって構成されるものであっても良い。
【0024】
一方、車両情報信号は、車載通信機2から送信される車両に関する種々の情報(特定情報)が含まれた信号であり、ドアのロックまたはアンロック状態に関する情報が含まれている。具体的には、ドアがロック状態にある場合には、上記第1LEDを点灯するように指示する信号が含まれ、ドアがアンロック状態にある場合には、上記第2LEDを点灯するように指示する信号が含まれる。
【0025】
第1及び第2携帯側送信部11,12は、図1及び図2に示すように、それぞれ1本ないし複数本の送信アンテナ110,120を有し、各送信アンテナ110,120から上記のように異なる応答信号が送信されるものとなされている。すなわち、第1送信アンテナ110から上記第1応答信号が送信されると共に、第2送信アンテナ120から上記第2応答信号が送信される。各送信アンテナ110,120は、指向性を有する、例えばフェライト型の小型のアンテナが用いられ、その設置方向が互いに異なるように配設されている。従って、各送信アンテナ110,120から送信される第1及び第2の応答信号は、図2に示すように、各々一定の広がりをもって上記携帯用通信機1を中心に異なる方向を指向して送信されるものとなされている。具体的には、図2に示すように、各送信アンテナ110,120のうち、一方の送信アンテナ(第1実施形態では第1送信アンテナ110)は携帯用通信機1の長手方向に沿って配設され、他方の送信アンテナ(第1実施形態では第2送信アンテナ120)は携帯用通信機1の幅方向に沿って配設され、例えば第1及び第2送信アンテナ110,120からそれぞれ第1及び第2応答信号が送信された場合には、各応答信号が到達しうる範囲は、図2に示すように、互いに直交した一対の楕円形状の範囲(第1実施形態では、第1応答信号が到達し得る範囲はA範囲、第2応答信号が到達し得る範囲はB範囲)となる。従って、各送信アンテナ110,120から送信された第1及び第2応答信号は、携帯用通信機1から離間した位置では、第1及び第2応答信号のうち一方の応答信号が受信されることとなる一方、携帯用通信機1に近接した位置では第1及び第2応答信号が共に受信されることとなる。
【0026】
このように、各送信アンテナ110,120が指向性を有しているので、所定位置に向かって応答信号を送信する場合に、携帯用通信機1の姿勢状態に応じて送信する応答信号を第1及び第2応答信号間で異ならしめることができる。具体的には、図2において、この携帯用通信機1の姿勢状態を第1姿勢状態とすると、携帯用通信機1を水平面上で90度回転させて第2姿勢状態に変更することにより、第1及び第2応答信号が到達しうる範囲を入れ替えることができる。すなわち、携帯用通信機1を水平面上で90度回転させることにより、第1応答信号が到達しうる範囲がB範囲となる一方、第2応答信号が到達しうる範囲がA範囲となる。
【0027】
上記第1及び第2応答信号を区別するための手段としては、例えば各応答信号に含めるIDコードや応答信号を送信するための電波の周波数、位相、変調方式を変更する手段などがある。
【0028】
なお、上記送信アンテナ110,120から送信される電波は、特に限定されるものではないが、例えば315MHzの周波数を有するUHFが用いられる。
【0029】
一方、車載通信機2には、図1に示すように、上記呼出信号や必要に応じて車両用情報信号等の無線信号を送信する車載側送信部20と、上記第1または第2携帯側送信部から送信された上記第1または第2応答信号を受信する車載側受信部21と、この第1または第2応答信号に基づいて上記携帯用通信機1の姿勢状態を判別すると共に、この姿勢状態に対応して所定の車載ユニットを制御するユニット制御手段22とが設けられている。
【0030】
車載側送信部20は、図1に示すように、1本ないし複数本の送信アンテナ200を有し、連続的または所定時間間隔で断続的に呼出信号を上記携帯側受信部10に送信すると共に、上記携帯用通信機1の各携帯側送信部11,12から送信された第1及び第2応答信号に基づいてドアのロックまたはアンロック操作がなされた場合には、このドアのロックまたはアンロック状態に関する情報を含む車両情報信号を上記携帯側受信部10に送信する。この車両情報信号の送信について、具体的には、ユニット制御手段22の制御に従って、ドアがロックされている場合には、上記携帯用通信機1の表示部15である第1LEDを点灯するように指示する信号を送信する一方、ドアがアンロックされている場合には、上記携帯用通信機1の表示部15である第2LEDを点灯するように指示する信号を送信する。
【0031】
なお、上記送信アンテナ200から送信される電波は、特に限定されるものではないが、例えば120KHzの周波数を有するLFが用いられる。
【0032】
車載側受信部21は、図1に示すように、1本ないし複数本の受信アンテナ210を有し、上記携帯用通信機1の第1または第2携帯側送信部から送信された第1応答信号または第2応答信号を受信する。この車載側受信部21が受信する応答信号が第1応答信号であるか、第2応答信号であるかは、携帯用通信機1の姿勢状態によって異なる。すなわち、携帯用通信機1の姿勢状態が、その長手方向が車載側受信部21側に指向する第1姿勢状態にあるときは、この車載側受信部21は第1応答信号を受信する一方、図1に示す白抜き矢印で示すように、第1姿勢状態から携帯用通信機1を所定方向に回転させて携帯用通信機1の幅方向が車載側受信部21側に指向する第2姿勢状態にあるときは、この車載側受信部21は第2応答信号を受信する。
【0033】
ユニット制御手段22は、図1に示すように、第1または第2応答信号に基づいて上記携帯用通信機1の姿勢状態を判別する姿勢判別部220と、この姿勢判別部220による判別結果に基づいてドアロックユニットを制御する制御部221と、各種のデータやプログラムを記憶するメモリ222とを有する。
【0034】
姿勢判別部220は、携帯用通信機1の姿勢状態を判別しその判別結果を制御部221に出力するものであり、第1実施形態では車載通信機2の車載側受信部21において受信された応答信号が第1応答信号であるか、または第2応答信号であるかを判別し、第1応答信号である場合には、携帯用通信機1が第1姿勢状態にあると判断する一方、第2応答信号である場合には、携帯用通信機1が第2姿勢状態にあると判断し、その結果を制御部221に出力する。
【0035】
制御部221は、姿勢判別部220が、第1姿勢状態であると判別した場合には、アンロック状態にあるドアを、ロック状態とする制御信号をドアロックユニット3出力するように構成されている。これによって、図5に示すように、上記携帯用通信機1を所持した乗員がドアアンロック状態にある車両の所定のエリアE内で上記携帯用通信機1を第1姿勢状態にすることにより、該乗員の意思に従い(乗員による携帯用通信機1の姿勢変更操作に従い)ドアロックアクチュエータ30が作動してドアがロック状態に移行することとなる。
【0036】
一方、制御部221は、姿勢判別部220が、第2姿勢状態であると判別した場合には、ロック状態にあるドアを、アンロックとする制御信号をドアロックユニット3に出力するように構成されている。これによって、図5に示すように、上記携帯用通信機1を所持した乗員がドアロック状態にある車両の上記所定のエリアE内で上記携帯用通信機1を第2姿勢状態にすることにより、該乗員の意思に従い(乗員による携帯用通信機1の姿勢変更操作に従い)ドアロックアクチュエータが作動してドアがアンロック状態に移行することとなる。
【0037】
次にこの車両用遠隔操作装置の制御動作を、図3及び図4に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0038】
まず、上記携帯用通信機1の制御動作を、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0039】
制御動作がスタートすると、まずステップS1において、車載通信機2から送信された呼出信号が受信されたか否かを判定する。このステップS1において、YESと判定した場合には、ステップS2において、携帯用通信機1が受信する無線信号に車両情報信号である第1LEDの点灯指示信号が含まれるか否かを判定する。ステップS1でNOと判定した場合には、ステップS2に移行することなく、そのままリターンする。
【0040】
次に、ステップS2において、YES、すなわち第1LEDの点灯指示信号が含まれていると判定した場合には、ステップS3において第1LEDを点灯して、ステップS4に移行する。
【0041】
ステップS4において、携帯用通信機1における第1携帯側送信部11から第1応答信号を送信する共に、第2携帯側送信部12から第2応答信号を送信する。
【0042】
一方、ステップS2において第1LEDの点灯指示信号が含まれていないと判定した場合には、ステップS5において携帯用通信機1が受信する無線信号に車両情報信号である第2LEDの点灯指示信号が含まれているか否かを判定する。そして、ステップS4において、YES、すなわち第2LEDの点灯指示信号が含まれている場合には、ステップS5において第2LEDを点灯し、ステップS4に移行する。なお、ステップS5において、NO、すなわち第2LEDの点灯指示信号が含まれていない場合には、ステップS6をスキップしてステップS4に移行する。
【0043】
次に、車載通信機2の制御動作を、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、この車載通信機2における制御動作の主体は、ユニット制御手段22である。
【0044】
上記制御動作がスタートすると、ステップS10において連続的に、あるいは予め設定された所定の時間間隔で、車載通信機2の車載側送信部20から呼出信号を送信する。そして、ステップS11において、上記車載側受信部21が上記携帯用通信機1から送信された第1応答信号を受信したか否かを判定する。そして、このステップS11でYES、すなわち車載側受信部21により第1応答信号を受信したと判定した場合には、ステップS12において、ドアがアンロック状態にあるか否かを判定する。ステップ12においてYES、すなわちドアがアンロック状態にあると判定した場合には、ステップS13において、ユニット制御手段22からドアロックユニット3に対してドアロック指示の信号を出力し、ドアロックユニット3がドアロックアクチュエータ30を作動させてドアをロックする。
【0045】
次に、ステップS13においてユニット制御手段22からドアロックユニット3に対してロック指示信号を出力した後、ステップS14において、上記携帯用通信機1における表示部15である第1LEDを点灯するように指示する信号(車両情報信号)が車載側送信部20より携帯用通信機1の携帯側受信部10に送信される。なお、ステップS12においてNO、すなわちドアがドアロック状態にあると判定した場合には、ステップS13をスキップして上記ステップS14に移行する。
【0046】
一方、ステップS11においてNO、すなわち車載側受信部21により第1応答信号を受信していないと判定した場合には、ステップS15において、車載側受信部21が第2応答信号を受信したか否かを判定する。そして、第2応答信号を受信したと判定した場合には、ステップS16において、ドアがロック状態にあるか否かを判定する。このステップS16においてドアがロック状態にあると判定した場合には、ステップS17において、ユニット制御手段22からドアロックユニット3に対してドアアンロック指示の信号を出力し、ドアロックユニット3がドアロックアクチュエータ30を作動してドアをアンロックする。
【0047】
次に、ステップS17においてドアアンロック指示の信号が出力された後、ステップS18において、上記携帯用通信機1における表示部15である第2LEDを点灯するように指示する信号(車両情報信号)が車載側送信部20より携帯用通信機1の携帯側受信部10に送信される。なお、ステップS16においてNO、すなわちドアがドアアンロック状態にあると判定した場合には、ステップS17をスキップして上記ステップS18に移行する。
【0048】
また、上記ステップS15においてNO、すなわち車載側受信部21が第1応答信号だけでなく、第2応答信号も受信していないと判定した場合には、携帯用通信機1を所持する乗員から何らの指示が出ていないということであるから、ステップS16に移行することなく、そのままリターンする。
【0049】
上記構成に係る車両用遠隔操作装置において、携帯用通信機1を所持する乗員が、車両から降車してドアを閉塞した後、図5に示すように、所定のエリアE内で携帯用通信機1を第1姿勢状態、すなわち携帯用通信機1の長手方向を車両側に向けると車載側受信部21が第1応答信号を受信して、ドアをロックすることができる。このとき、携帯用通信機1の表示部15における第1LEDが点灯して、ドアがロックしたことを該乗員が認知し得る。
【0050】
一方、ドアが閉塞されてロックされた状態の車両に、携帯用通信機1を所持する乗員が、車両に近付き、図5に示すエリアE内に入った場合には、該乗員が携帯用通信機1を第2姿勢状態、すなわち携帯用通信機1の幅方向を車両側に向けると車載受信部が第2応答信号を受信して、ドアをアンロックすることができる。このとき、ドアがアンロックされると、携帯用通信機1の表示部15である第2LEDが点灯して、ドアがアンロックしたことを該乗員が認知し得る。従って、例えば図5に示すエリアE内に乗員が進入しておらず、携帯用通信機1を第2姿勢状態にした場合には、この第2LEDが点灯していないので、さらに車両に近付いて上記操作を行えば、ドアをアンロックすることができる。
【0051】
上記のように、本第1実施形態に係る車両用遠隔操作装置によれば、上記携帯用通信機1の姿勢状態、すなわち第1姿勢状態と第2姿勢状態との間で変更されることによって車載通信機2の車載側受信部21が受信する応答信号が第1応答信号と第2応答信号との間で変化するので、車載通信機2側において、携帯用通信機1の姿勢状態を判別することができる。また、この姿勢状態に対応してドアロックユニット3を制御してドアのロックまたはアンロックを操作するユニット制御手段22を有するので、携帯用通信機1を所持する乗員は、この携帯用通信機1の姿勢状態を自らの意思で第1姿勢状態または第2姿勢状態に設定することができ、携帯用通信機1の姿勢状態を変化させることで異なる応答信号を車載通信機2に受信させるという簡単な操作でドアのロックまたはアンロックを的確に遠隔操作することができる。しかも、この携帯用通信機1は、互いに異なる送信アンテナをその設置方向を異なるように配設するという簡単な構成で、第1姿勢状態と第2姿勢状態との間で応答信号を異ならさせることができる。
【0052】
しかも、乗員が所持する携帯用通信機1は、姿勢状態に応じてドアのロックまたはアンロックを遠隔操作することができるので、その意思表示にあたって、すなわちドアのロックまたはアンロックのいずれを所望するかによって、携帯用通信機1の姿勢状態を、第1姿勢状態にするか、第2姿勢状態にするか決定することができ、いわゆるボタン操作によってその意思表示をする必要がないので、いわゆるボタンレス形式の車両用遠隔操作装置(車両用施解錠遠隔操作装置)として構成することができるので、携帯用通信機1を低コストで製造することができ、しかも外観体裁に優れた小型のものとして構成することができる。
【0053】
また、車載通信機2の車載側送信部20からドアのロックまたはアンロック状態に関する車両情報が信号として携帯側受信部10に送信され、このドアのロック、アンロック状態が携帯用通信機1の表示部15により表示されるので、すなわち、ドアがロックされている場合には第1LEDが点灯し、ドアがアンロックされている場合には第2LEDが点灯されるので、ドアのロック、アンロックについて的確に遠隔操作することができ、誤操作があった場合には、携帯用通信機1を所持する乗員が認知するところとなり、例えばドアがアンロック状態のまま放置されるような事態が効果的に防止される。
【0054】
なお、上記第1実施形態では、ユニット制御手段22が、ドアのロックまたはアンロックを制御する場合について説明したが、この発明に係る車両用遠隔操作装置におけるユニット制御手段22が制御する対象は、上記実施形態に係るものに限らず、例えばトランクリッドやイグニッションスイッチ、ステアリングのロックまたはアンロックを制御する場合のように所定の車載ユニットの所定の動作を制限またはその制限解除をするようなものであっても良い。また、ユニット制御手段22により、故障診断ユニットによる車両内の故障診断制御を実行すると共に、該故障診断ユニットによる故障診断結果を前記特定情報として上記携帯用通信機に出力するように制御する場合のように、車両側の特定情報を上記携帯用通信機1に出力するように構成しても良い。ただ、故障診断ユニットを制御する場合には、携帯用通信機1の表示部15に表示されるのが好ましく、例えば予め定められたLEDの点滅回数によりその故障箇所を乗員に報知しあるいはLCDにその内容を記号や文字等で表示することによりその故障箇所を乗員に報知する。
【0055】
要するに、この発明に係る車両用遠隔操作装置におけるユニット制御手段22は、携帯用通信機1の姿勢状態を判別して、特定の姿勢状態において特定の車載ユニットに特定の動作やその動作を制限するように制御等するものであり、その対象は限定されるものではない。
【0056】
また、上記第1実施形態では、送信アンテナ110,120として指向性を有するものを採用し、第1応答信号と第2応答信号とを異なる送信アンテナ110,120から送信していずれの応答信号を受信したかをユニット制御手段22により判定することにより携帯用通信機1の姿勢状態を判別するものとなされていたが、1種類の送信アンテナから1種類の応答信号を送信して車載通信機2において、この応答信号を伝搬する電波の偏波面を検波して、例えば水平偏波か垂直偏波かを検波して、ユニット制御手段22において携帯用通信機1の姿勢状態を判別するものであっても良い。
【0057】
さらに、上記第1実施形態では、2本の送信アンテナ110,120を直交状に設置されているが、送信アンテナの本数やその設置方向は、特に限定するものではなく、例えば3本以上の送信アンテナを所定角度間隔で設置するものであっても良い。
(第2実施形態)
図6は、本発明に係る車両用遠隔操作装置の第2実施形態を示している。この車両用遠隔操作装置は、乗員が所持する携帯用通信機1と、該携帯用通信機1との間で無線信号により交信する車載通信機2とを備え、該携帯用通信機1の姿勢変更操作により複数の車載ユニットを遠隔操作するものである。
【0058】
すなわち、この第2実施形態に係る車両用遠隔操作装置は、ドアロックユニット5aによりドアのロックまたはアンロックを制御するだけでなく、ドアロックユニット5aによりトラックリッドアクチュエータ50dを制御してトランクリッドのロックまたはアンロックを制御すると共に、ステアリングロックユニット5bによりステアリングロックアクチュエータ50bを制御してステアリングのロックまたはアンロックを制御し、並びに車両内の故障箇所を自己診断する故障診断ユニット5cを制御して、該故障診断ユニット7に対する故障診断結果を特定情報として上記携帯用通信機1に出力するように制御する。
【0059】
なお、上記第1実施形態と同一の構成を有するものには、図6において同一符号を付してその説明を省略する。
【0060】
この第2実施形態において、第1実施形態と異なる点は、ユニット制御手段25の構造にある。すなわち、このユニット制御手段25は、図6に示すように、携帯用通信機1からの第1及び第2応答信号に基づいて上記携帯用通信機1の姿勢状態を判別する姿勢判別部225と、この姿勢判別部225により判別された携帯用通信機1の姿勢状態の所定時間における姿勢変化履歴を記憶する第1メモリ226と、各種データやプログラムを記憶する第2メモリと、第1メモリ226に記憶された姿勢状態の組み合わせが第2メモリ227に記憶された所定の組み合わせになった場合に、この組み合わせに関連付けられた所定の車載ユニットを制御する制御部228とを有する。すなわち、この第2実施形態に係る車両用遠隔操作装置は、上記第1メモリ226に記憶された携帯用通信機1の姿勢状態の履歴により、つまり携帯用通信機1の姿勢状態の組み合わせにより、この組み合わせに応じた所定の車載ユニットを制御するように構成されている。
【0061】
姿勢判別部225は、携帯用通信機1の姿勢状態を判別しその結果を第1メモリ226に出力するものであり、第2実施形態では車載通信機2の車載側受信部21において受信された応答信号が第1応答信号であるか、第2応答信号であるかを判別し、第1応答信号である場合には、第1姿勢状態にあると判断する一方、第2応答信号である場合には、携帯用通信機1が第2姿勢状態にあると判断し、その結果を第1メモリ226に出力する。なお、この姿勢判別部225について、上記姿勢判別結果を第1メモリ226に出力すると共に、制御部228にも出力するものであっても良い。
【0062】
第1メモリ226は、上記携帯用通信機1の姿勢状態を、時系列的に記憶するものであり、例えば携帯用通信機1の上記第1姿勢状態をコード1、第2姿勢状態をコード0として、そのアドレスに対応して記載しつつアドレスがインクリメントされて順次各コード(0か1か)が記載される。これにより、携帯用通信機1の姿勢状態が、時系列的にコードの組み合わせとして記憶される。すなわち、第2実施形態においては、携帯用通信機1の姿勢状態変化により、所定のコードが作製されることとなる(以下この携帯用通信機1により作製されるコードを「作製コード」という)。例えば、携帯用通信機1が第1姿勢状態から第2姿勢状態に変更され、続いて第1姿勢状態に変更された場合には、第1メモリ226には1,0,1として記載され、101という作製コードが記憶される。また、第1携帯用通信機1が第1姿勢状態から水平面内を45度回転して第1姿勢状態に戻し、更に第2姿勢状態に変更した場合には、第1メモリ226には1,1,0として記載され、110という作製コードが記憶される。このため、携帯用通信機1の姿勢状態を変更することにより、第1メモリ226に任意の作製コードを入力することができる。なお、この第1メモリ226が本願請求項にいう応答信号記憶手段に相当する。この応答信号記憶手段は、その応答信号を記憶するものであれば、上記構成に限定されるものではないことはいうまでもない。
【0063】
第2メモリ227には、第1メモリ226に記憶された携帯用通信機1の姿勢状態の組み合わせに対応して予めどの車載ユニットをどのように制御するかが記憶されている。すなわち、第2メモリ227には、上記携帯用通信機1の姿勢状態の組み合わせと制御対象とを関連付けて記憶されている。従って、作製コードが第2メモリ227に記憶された所定のコード(以下このコードを「記憶コード」と称する)に一致した場合には、この記憶コードにより予め設定された種々の制御がなされる。
【0064】
制御部228は、上記第1メモリ226に記憶された携帯用通信機1の姿勢状態の組み合わせ(作製コード)と第2メモリ227に記憶された所定の記憶コードとを比較して、上記作製コードが所定の記憶コードと一致した場合に、この特定の記憶コードに関連付けられた所定の車載ユニットを制御するように構成されている。
【0065】
具体的には、例えば記憶コード1111がドアロックユニット5aによるドアのロック制御である場合には、図5に示すような所定のエリアで携帯用通信機1を第1姿勢状態、第1姿勢状態と第2姿勢状態との中間姿勢状態、第1姿勢状態と、この携帯用通信機1の姿勢変更操作を2回繰り返すことにより、携帯用通信機1の姿勢変更操作によって第1メモリ226に作製コード1111が記憶される。この第1メモリ226に記憶された作製コードが第2メモリ227に記憶された所定の記憶コード1111と一致することにより、制御部228によりドアロックユニット5aが制御され、ドアロックアクチュエータ50aが作動してドアがロック状態に移行することとなる。また、ドアのアンロックにも所定の記憶コードが予め割り振られ、作製コードがこの記憶コードと一致した場合に制御部228によりドアロックユニット5aが制御され、ドアのアンロックがなされる。
【0066】
そのほか、ドアロックユニット5aによるトランクリッドアクチュエータ50dのロック及びアンロック、ステアリングロックユニット5bによるステアリングのロック及びアンロック、並びに故障診断ユニット5cによる車両の自己診断とその診断結果の出力にも、それぞれ記憶コードが割り振られ、この記憶コードと作製コードが一致した場合には、各制御が実行される。
【0067】
また、携帯用通信機1の操作による上記作製コードの入力により、例えばトランクリッドのトランクリッドアクチュエータ50dの作動を制限する等、所定の車載ユニットの所定の機能を制限したり、例えばドアのロック、またはアンロック機能等車載ユニットの特定機能以外の機能を制限するものであっても良い。この場合には、これらの制限解除のための作製コードの入力により、各車載ユニットの上記制限は解除されるように構成される。これにより、例えば、ホテルマンや駐車場の管理人に携帯用通信機1を預ける場合に、ユニット制御手段25によるトランクリッドのロック、アンロック制御を禁止したり、子供に携帯用通信機1を預ける場合にユニット制御手段25によるドアのロック、アンロック以外の制御を禁止したりする等、防犯性、安全性等に優れた使い勝手の良いものとなる。
【0068】
なお、この携帯用通信機1の操作は、例えば図5に示すような所定のエリアE内(呼出信号や応答信号等の無線信号が届くか否かを考慮して定められた所定の範囲内)で操作する必要があることはいうまでもない。
【0069】
次に、上記ユニット制御手段25において実行される制御動作を、図7に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0070】
上記制御動作がスタートすると、ステップS50において連続的に、あるいは予め設定された所定の時間間隔で、車載通信機2の車載側送信部20から呼出信号が送信される。
【0071】
次に、ステップS51において、車載通信機2の車載側受信部21が携帯用通信機1からの応答信号が受信していない未交信時間T(t)が所定の未交信限界時間よりも大きいか否かを判別する。そして、ステップS51でYES、すなわち上記未交信時間T(t)が所定時間以下の場合には、ステップS52において、上記車載側受信部21が上記携帯用通信機1から送信された第1応答信号を受信したか否かを判定する。
【0072】
ステップS52でYES、すなわち車載側受信部21が第1応答信号を受信したと判定した場合には、ステップS53において、未交信時間Tを初期化(T(0)=0)にしてステップS54において第1メモリ226にコード1を記載する。そして、ステップS55において、第1メモリ226のメモリアドレスをインクリメントして、ステップS56において、上記携帯用通信機1における表示部15である第1LEDを点灯するように指示する信号(車両情報信号)が車載側送信部20より携帯用通信機1の携帯側受信部10に送信される。
【0073】
続いて、ステップS57において、第1メモリ226に記憶されたコードの組み合わせが、第2メモリ227に記憶された所定のコードか否かを判定する。すなわち、作製コードが所定の記憶コードと一致するか否かを判定する。この判定結果が第2メモリ227に記憶された所定のコードである場合には、ステップS58において、この第2メモリ227に記憶された所定のコードに関連付けられた所定の車載ユニット(例えば、上記ステアリングロックユニット)を制御する。このステップS57において、第1メモリ226に記憶されたコードの組み合わせが、第2メモリ227に記憶された所定のコードでないと判定した場合には、ステップS58をスキップして、そのままリターンされる。
【0074】
一方、上記ステップS52においてNO、すなわち車載側受信部21が第1応答信号を受信していないと判定した場合には、ステップS59において、車載側受信部21が第2応答信号を受信したか否かを判定する。このステップS59において、第2応答信号を受信したと判定した場合には、未交信時間T(t)を初期化(T(0)=0)して(ステップS60)、第1メモリ226にコード0を記載した(ステップS61)後、メモリアドアレスをインクリメントして(ステップS62)、上記携帯用通信機1の表示部15である第2LEDを点灯するように指示する信号(車両情報信号)が車載側送信部20より携帯用通信機1の携帯側受信部10に送信される(ステップS63)。
【0075】
上記ステップS64において、NO、すなわち車載側受信部21が第2応答信号を受信していないと判定した場合には、ステップS64において、未交信時間T(t)に所定時間加算(例えばT(n+1)=T(n)+1)して、リターンする。
【0076】
一方、ステップS51において上記未交信時間T(t)が上記所定の未交信限界時間よりも大きい場合には、未交信時間T(t)を初期化(T(0)=0)して(ステップS65)、第1メモリ226に記憶されているコード(作製コード)をクリアする(ステップS66)。そして、ステップS67において、メモリアドレスも初期化して、各コードを時系列的に配列しうるようになされた上でリターンする。従って、携帯用通信機1を所持する乗員が、誤って携帯用通信機1を操作して所望の姿勢状態と異なる姿勢状態に設定してしまった場合には、携帯用通信機1において第1及び第2姿勢状態のいずれの姿勢状態もとることなく(第1及び第2LEDのいずれも点灯させることなく)、未交信限界時間が経過するまで待機することにより、第1メモリ226に記憶されている作製コードがクリアされ、再度第1メモリ226に所定作製コードを入力することができる。
【0077】
上記第2実施形態に係る車両用遠隔操作装置によれば、上記第1実施形態に係る車両用遠隔操作装置による効果と同様の効果に加え、ユニット制御手段25の第1メモリ226が車載通信機2の車載側受信部21が受信した携帯用通信機1による応答信号の履歴を作製コードとして記憶し、携帯用通信機1の姿勢変更操作により各姿勢変更状態に基づく、作製コードとしての応答信号の組み合わせが、記憶コードとしての所定の組み合わせになったときに、所定の車載ユニットが制御するように構成されているので、複数個の車載ユニットを携帯用通信機1の姿勢状態を変更するという簡単な操作で所定の車載ユニットを遠隔操作することができる。
【0078】
上記第2実施形態では、携帯用通信機1を図5に示すような所定エリアE内で姿勢変更操作することにより、上記作製コードの入力を行えるように構成されているが、このエリアは、図5に示すものだけでなく、車載通信機2及び携帯用通信機1から発せられる電波の届く範囲等を考慮して、車両、または車両の一部から延びる所定のエリアとすることもできる。また、車載通信機2に応答信号の電界強度に基づいて携帯用通信機1までの距離を検知する距離検知手段を設け、車両近傍位置からの携帯用通信機1の姿勢変更操作と、車両から離れた位置からの携帯用通信機1の姿勢変更操作とで、異なる車載ユニットを制御したり、所定の車載ユニットの機能制限、解除を実行したりするものであっても良い。この距離検知手段としては、上記電界強度に基づくもの以外に、例えば第1及び第2応答信号を共に受信する範囲と、どちらか一方の応答信号を受信する範囲とで距離を検知するものであっても良い。
【0079】
なお、以上にこの発明に係る車両用遠隔操作装置の実施形態について説明したが、この発明に係る車両用遠隔操作装置は、上記第1及び第2実施形態に限定されるものではなく、この発明の趣旨に反しない範囲で種々の変更が可能である。
【0080】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、上記携帯用通信機は、上記車載通信機からの呼出信号を受信する携帯側受信部と、該携帯側受信部により受信された上記呼出信号に応じて応答信号を送信する携帯側送信部とを有する一方、上記車載通信機は、連続または断続的に上記呼出信号を送信する車載側送信部と、上記携帯側送信部により送信された上記応答信号を受信する車載側受信部と、上記携帯側送信部により送信された上記応答信号に基づいて上記携帯用通信機の姿勢状態を判別すると共に、この姿勢状態に対応して所定の車載ユニットを制御するユニット制御手段とを有するので、携帯用通信機を所持する乗員は、携帯用通信機の姿勢状態によってその意思表示をすることができ、簡単な構成で所望の車両用ユニットを的確に遠隔操作することができ、しかも携帯用通信機を低コストでデザイン性に優れかつ小型に製造することができる。また、上記携帯側送信部により送信された上記応答信号に基づいて上記携帯用通信機の姿勢状態を判別してこの姿勢状態に対応して所定の車載ユニットを制御するユニット制御手段を有するので、例えば複数の姿勢状態に応じて複数の車載ユニットを制御したり、一個ないし複数個の車載ユニットの複数の動作等を制御したりすることができ、複雑な制御も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用遠隔操作装置の第1実施形態を示すブロック図である。
【図2】携帯用通信機を一部切り欠いた状態で示す概要図である。
【図3】携帯用通信機の制御動作を示すフローチャートである。
【図4】車載通信機の制御動作を示すフローチャートである。
【図5】携帯用通信機を操作するための所定のエリアを示す説明図である。
【図6】本発明に係る車両用遠隔操作装置の第2実施形態を示すブロック図である。
【図7】第2実施形態の車載通信機の制御動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 携帯用通信機
2 車載通信機
3 ドアロックユニット
10 携帯側受信部
11 第1携帯側受信部
12 第2携帯側受信部
15 表示部
20 車載側送信部
21 車載側受信部
22 ユニット制御手段
110、120 送信アンテナ
Claims (10)
- 携帯用通信機と、該携帯用通信機との間で交信する車載通信機とを備えた車両用遠隔操作装置において、
上記携帯用通信機は、
上記車載通信機からの呼出信号を受信する携帯側受信部と、
該携帯側受信部により受信された上記呼出信号に応じて応答信号を送信する携帯側送信部とを有する一方、
上記車載通信機は、
連続または断続的に上記呼出信号を送信する車載側送信部と、
上記携帯側送信部により送信された上記応答信号を受信する車載側受信部と、
上記携帯側送信部により送信された上記応答信号に基づいて上記携帯用通信機の姿勢状態を判別すると共に、この姿勢状態に対応して所定の車載ユニットを制御するユニット制御手段とを有することを特徴とする車両用遠隔操作装置。 - 請求項1記載の車両用遠隔操作装置において、
上記携帯用通信機は、指向性を有する送信アンテナが設けられかつ互いに異なる応答信号を送信する複数個の上記携帯側送信部を有し、各送信アンテナは、その設置方向が互いに異なるように配設される一方、
上記車載通信機のユニット制御手段は、上記車載側受信部が受信した応答信号をいずれの送信アンテナから送信された上記応答信号かを識別することによって、上記携帯用通信機の姿勢状態を判別すると共に、その車載側受信部が受信した応答信号により所定の車載ユニットを制御するように構成されていることを特徴とする車両用遠隔操作装置。 - 請求項1または請求項2記載の車両用遠隔操作装置において、上記ユニット制御手段は、上記携帯用通信機の姿勢状態を判別し、この携帯用通信機が特定の姿勢状態にあると判別した場合に所定の車載ユニットの所定の動作を制限するように制御し、及び他の特定の姿勢状態にあると判別した場合にその制限解除をするように制御することを特徴とする車両用遠隔操作装置。
- 請求項3記載の車両用遠隔操作装置において、上記ユニット制御手段は、上記携帯用通信機の特定の姿勢状態にあると判別した場合に車両のドアをロックするように、及び他の特定の姿勢状態時にドアをアンロックするようにドアロックユニットを制御することを特徴とする車両用遠隔操作装置。
- 請求項3記載の車両用遠隔操作装置において、上記ユニット制御手段は、上記携帯用通信機の特定の姿勢状態にあると判別した場合にトランクリッドをロックするように、及び他の特定の姿勢状態にあると判別した場合にトランクリッドをアンロックするようにトランクロックユニットを制御することを特徴とする車両用遠隔操作装置。
- 請求項1または請求項2記載の車両用遠隔操作装置において、上記ユニット制御手段は、上記携帯用通信機の姿勢状態を判別し、この携帯用通信機が特定の姿勢状態にあると判別した場合に、車両側の特定情報を上記携帯用通信機に出力するように制御することを特徴とする車両用遠隔操作装置。
- 請求項6記載の車両用遠隔操作装置において、上記ユニット制御手段は、上記携帯用通信機の姿勢状態を判別し、この携帯用通信機が特定の姿勢状態にあると判別した場合に、故障診断ユニットによる車両内の故障診断制御を実行すると共に、該故障診断ユニットによる故障診断結果を前記特定情報として上記携帯用通信機に出力するように制御することを特徴とする車両用遠隔操作装置。
- 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の車両用遠隔操作装置において、上記ユニット制御手段は、上記携帯用通信機の複数の姿勢状態を判別し、これらの複数の姿勢状態に応じて、複数個の車載ユニットを制御することを特徴とする車両用遠隔操作装置。
- 請求項8記載の車両用遠隔操作装置において、上記ユニット制御手段は、上記携帯用通信機の姿勢変化動作に伴って、上記車載側受信部により受信された複数の応答信号を順次記憶する応答信号記憶手段を有し、該応答信号記憶手段に記憶された応答信号の組み合わせに応じて所定の車載ユニットを制御することを特徴とする車両用遠隔操作装置。
- 請求項9記載の車両用遠隔操作装置において、上記ユニット制御手段は、上記携帯用通信機の姿勢変化動作に伴って特定の応答信号の組み合わせが入力された場合に、このユニット制御手段により制御される車載ユニットのうち、全てのまたは一部の車載ユニットのユニット制御手段による制御を禁止することを特徴とする車両用遠隔操作装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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- 2002-08-06 JP JP2002229152A patent/JP2004068420A/ja not_active Abandoned
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A762 | Written abandonment of application |
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