JP2004067606A - イトラコナゾール経口投与製剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】酸性および中性領域の両方において溶出性が高く、加圧成形時に再結晶化を防止することができ、製剤の小用量化または小型化が可能なイトラコナゾールの固体分散体をマトリックスとして含むイトラコナゾールの経口投与製剤を提供する。
【解決手段】賦形剤と崩壊剤の混合粉末に、水溶性ポリマーおよび腸溶性ポリマーを含んでいるイトラコナゾールの溶液を噴霧、造粒、乾燥して得られる細粒よりなるイトラコナゾール経口投与製剤。
【選択図】 なし
【解決手段】賦形剤と崩壊剤の混合粉末に、水溶性ポリマーおよび腸溶性ポリマーを含んでいるイトラコナゾールの溶液を噴霧、造粒、乾燥して得られる細粒よりなるイトラコナゾール経口投与製剤。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、溶出性の改善されたイトラコナゾール経口投与製剤に関する。
【0002】
【先行技術および課題】
抗真菌作用を有するイトラコナゾールは水および酸水溶液に実質上不溶なため、経口投与により殆ど消化管から吸収されない。そのためイトラコナゾールの経口投与製剤の開発においてはイトラコナゾールの消化液に対する溶出率を高めることが必要である。
【0003】
特許第2865869号は、直径約600〜700μmの球状の核を芯とし、その上にイトラコナゾールと親水性ポリマーよりなる層をコーティングし、さらにポリエチレングリコールのシーリング層を順次コーティングしてなるビーズを開示し、特表2001−520663号は直径250〜355μmの球状の核を用いることを除き同じ方法で薬物含有フィルム層およびシーリング層を被覆したビーズもしくはペレットを開示する。
【0004】
特表平11−509238号は、イトラコナゾールとヒドロキシプロピルメチルセルロースのような水溶性ポリマーのブレンドを120〜300℃の温度で溶融状態で押出し、押出物を粉砕することによって得られる粒子製剤を開示する。
【0005】
これら特許文献においてイトラコナゾールの溶出率が向上する原理は、イトラコナゾールが非晶質状態を保って水溶性ポリマー中に固体溶液または固体分散体として存在し、これが球状の核を覆う薬物層または粒子そのものを構成しているためであると説明されている。従ってイトラコナゾールが安定な固溶体もしくは固体分散体をつくるためにはその中のイトラコナゾール濃度はあまり高くてはならず、さらに核およびシーリング層には薬物が含まれないので、イトラコナゾールの含有率が低くなり、製剤が大型化する。またはこれら製剤の中性領域でのイトラコナゾール溶出率は酸性域に比較して低い。
【0006】
Chem.Pharm.Bull.,44(3),568−571(1996)にはイトラコナゾールを水溶性ポリマー又は腸溶性ポリマーと共に有機溶媒に溶解して非晶質化し、噴霧乾燥により固体分散体とする方法が開示されている。この方法では水溶性ポリマーを使用した場合は酸性領域で、腸溶性ポリマーを使用した場合は中性ないしアルカリ性領域のいずれかで高い溶出率を示す製剤は得られるが、酸性領域および中性領域の両方で高い溶出率を示す製剤は得られない。
【0007】
特表2001−527044号は、イトラコナゾールをpH依存性ポリマー、具体的にはポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートまたはアミノアルキルメタクリレートコポリマーと共に有機溶媒に溶解し、溶液を噴霧乾燥することにより固体分散体とする方法を開示する。この製剤もイトラコナゾールの溶出率が酸性領域で高くなるように設計されている。
【0008】
このようにイトラコナゾールの溶出率が酸性領域および中性領域の両方で高くなり、しかもコンプライアンスを向上させるため小型化が可能なイトラコナゾールの経口投与製剤を提供する課題は依然残っている。さらに先行技術による固体分散体は、これを加圧成形することによりイトラコナゾールが再結晶化し、溶出率が大きく低下することがわかった。
【0009】
【課題の解決手段】
上記課題は本発明によって解決される。本発明は、賦形剤と崩壊剤の混合粉末に、水溶性ポリマーおよび腸溶性ポリマーを含んでいるイトラコナゾールの溶液を噴霧、造粒、乾燥して得られる細粒よりなるイトラコナゾール経口投与製剤が提供される。この細粒は水溶性ポリマーと腸溶性ポリマー中の非晶質イトラコナゾール固体分散体をマトリックスとし、その中に賦形剤および崩壊剤の粉末が分散している構造を有し、固体分散体マトリックスのポリマー全体の割合を少なくし、イトラコナゾールの割合を多くしても加圧成形時にイトラコナゾールの再結晶化は起こることがないので、製剤の小型化が可能となる。
【0010】
本発明の製剤は、固体分散体の固体媒体が水溶性ポリマーおよび腸溶性ポリマーの混合物であるため、イトラコナゾールは酸性領域のみならず中性領域においても高い溶出率をもって溶出される。このことはイトラコナゾールが高い率で放出される放出区域が胃または小腸に片寄っていたこれまでの製剤には見られない利点である。
【0011】
【好ましい実施態様】
本発明のイトラコナゾール経口投与製剤は、流動層造粒コーティング装置を用いて、賦形剤および崩壊剤の混合粉末に水溶性ポリマーおよび腸溶性ポリマーを含んでいるイトラコナゾールの溶液を噴霧して造粒し、乾燥することによって製造される。
【0012】
使用される賦形剤および崩壊剤は医薬品に一般的に使用されるものであり、賦形剤の例えば乳糖、デンプン、白糖、マンニット、無水リン酸カルシウム、結晶セルロース、それらの混合物などである。崩壊剤の例は、カルメロース、カルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスポビドン、それらの混合物である。中でもクロスカルメロースナトリウム(商品名アクジゾル)が好ましい。クロスカルメロースナトリウムは加圧成形した製剤からの高い溶出性を保証する。賦形剤と崩壊剤の混合物中の崩壊剤の割合は5〜50重量%の範囲が適当である。
【0013】
乾燥後イトラコナゾールの固体分散体を形成する溶液は水溶性ポリマーおよび腸溶性ポリマーを含まなければならない。医薬品に一般的に使用される水溶性ポリマーを使用することができ、その例はメチルセルロースのような水溶性アルキルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)のようなヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)のようなヒドロキシアルキルアルキルセルロース、ポリビニルピロリドンなどである。
【0014】
腸溶性ポリマーは医薬品産業の分野では良く知られており、その例はヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(商品名AQOAT)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、セルロースアセテートフタレート、カルボキシメチルエチルセルロース、メタクリル酸コポリマー(商品名オイドラギット)などである。
【0015】
ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(AQOAT)が特に好ましい。このものはイトラコナゾールの中性領域での溶出性を高めるのに特に効果的で、かつ加圧成形時のイトラコナゾールの再結晶化を防止するのに有効である。
【0016】
固体分散体の前駆体溶液の溶媒は、親油性のイトラコナゾールが良く溶け、かつ水溶性ポリマーおよび腸溶性ポリマーも溶ける溶媒であればよい。好ましいそのような溶媒の例は塩化メチレンとアルコール類特にエタノールとの混合溶媒である。混合溶媒はイトラコナゾールの溶媒となる塩化メチレンを少なくとも50%含有すべきである。この混合溶媒へイトラコナゾール、水溶性ポリマーおよび腸溶性ポリマーを溶解した後、相分離が生じない範囲内で水を加えることができる。例えば水が溶媒全体の10〜30%となるように固体分散体前駆体溶液へ水を加えることにより、イトラコナゾールの溶出率が向上する。
【0017】
水溶性ポリマーおよび腸溶性ポリマーの配合量は、イトラコナゾール1重量部に対し合計して0.1〜1重量部、好ましくは0.3〜0.8重量部である。このように少ない量のポリマーを用いて固体分散体を得ることができるので、製剤の小型化が実現可能となる。
【0018】
水溶性ポリマー1重量部に対する腸溶性ポリマーの配合比は通常0.1〜1重量部、好ましくは0.5〜1重量部である。
【0019】
以上の固体分散体前駆体溶液を賦形剤と崩壊剤の混合物に噴霧して造粒し、乾燥後整粒することにより、固体分散体をマトリックスとして含む細粒が得られる。
【0020】
この細粒をそのまま、または一旦加圧成形して得たスラッグ錠を解砕、整粒して顆粒とした後、必要に応じ賦形剤、崩壊剤などの慣用の製剤補助成分と混合し、硬カプセルに充填してカプセル剤とすることができる。
【0021】
また細粒またはスラッグ錠から得た顆粒を必要に応じ賦形剤、崩壊剤、滑沢剤などの慣用の補助成分と混合し、錠剤に打錠することができる。
【0022】
前に述べたように、固体分散体中に腸溶性ポリマーとしてヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(AQOAT)を配合することより加圧成形時にイトラコナゾールの再結晶化を効果的に防止することができ、かつ中性領域でのイトラコナゾールの溶出性を高めることができる。そのためAQOATと他の腸溶性ポリマーを併用して配合した細粒、またはAQOATを配合した細粒をAQOAT以外の腸溶性ポリマーを配合した細粒と例えば1:1でブレンドして得た混合細粒、それから得た顆粒、カプセル剤、錠剤も、同様にイトラコナゾール再結晶化が効果的に防止され、中性領域におけるイトラコナゾールの溶出が高められる。
【0023】
【実施例】
以下に限定を意図しない実施例によって本発明を例証する。なお実施例においては次の腸溶性ポリマーを使用した。
【0024】
オイドラギットL:メタクリル酸コポリマー
HPMCP(HP−55):ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート
CMEC:カルボキシメチルエチルセルロース
AQOAT(AS−LG):ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート
AQOAT(AS−MG):同上
AQOAT(AS−HG):同上
【0025】
実施例1
イトラコナゾール100g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(商品名:TC−5E、信越化学工業社製)20g及び腸溶性ポリマー15gを塩化メチレン832.6gとエタノール499.4gの混合溶媒中に溶解し、更に水333gを加えて固体分散体溶液を調製する。乳糖160g(商品名:Pharmatose、DMV社製)及びクロスカルメロースナトリウム(商品名:アクジゾル、旭化成社製)40gの混合物を流動層造粒コーティング装置(装置:SPIR−A−FLOW−LABO、フロイント産業)中で流動させて固体分散体溶液を噴霧・造粒・乾燥した後、16メッシュの篩で整粒して細粒剤とした。また、比較例として腸溶性ポリマーを配合しない細粒剤を同様の方法で製造した。
【0026】
【表1】
【0027】
実施例2
実施例1で得られた細粒剤167.5mg(イトラコナゾールとして50mg含有)を日本薬局方の溶出試験法に従ってパドル法で試験を行った。溶出試験条件は回転数50rpm、試験液には崩壊試験第1液及び1%Tween80含有崩壊試験第2液900mLを用いた。また、比較のためにイトラコナゾール原末50mgについても同様の操作で試験を行った。
【0028】
その結果を表2〜3および図1〜4に示した。水溶性ポリマー及び腸溶性ポリマーと共に製造された細粒剤は、いずれの腸溶性ポリマーを用いても酸性及び中性領域でイトラコナゾール原末より高く良好な溶出性を示すこと、及び腸溶性ポリマーとしてヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(AQOAT AS−HG)を配合していない細粒剤(処方A〜E)は中性領域で時間と共に溶出率の低下が生じることが判った。また、腸溶性ポリマーとしてAQOAT AS−HGを配合した細粒剤は中性領域の溶出性の低下を防ぎ、溶出性を特異的に向上させることが判った。
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
実施例3
実施例1の細粒剤を打錠機で加圧成型し、次いでスラッグ錠を解砕・整粒して顆粒剤とした。得られた顆粒剤167.5mg(イトラコナゾールとして50mg含有)について実施例2と同様の溶出試験を行った。
【0032】
その結果を図1〜4及び表4〜5に示した。加圧成型して製した顆粒剤は、AQOATを配合していない顆粒処方A〜Cで、実施例1の細粒剤と比べて中性領域における溶出性の低下が認められたが、これは加圧成型時にイトラコナゾールの再結晶化が起こり溶出性を低下させたと考えられる。しかし、AQOATを配合した顆粒は、加圧成型しても溶出性が低下せず非常に良好な溶出性を示し、AQOATは特異的に加圧成型時のイトラコナゾールの再結晶化を防ぐことが判った。
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】
実施例4
実施例1で試製したAQOAT(AS−HG)を配合した細粒剤処方Fを実施例1で試製したAQOAT(AS−HG)を配合していない細粒剤処方A〜Eと同重量で混合した。
【0036】
【表6】
【0037】
実施例5
実施例4で得られた細粒剤167.5mg(イトラコナゾールとして50mg含有)を日本薬局方の溶出試験法に従ってパドル法で試験を行った。なお、溶出試験条件は回転数50rpm、試験液には1%Tween80含有崩壊試験第2液900mLを用いた。
【0038】
その結果を図5,6及び表7に示した。AQOAT(AS−HG)を配合していない細粒剤にAQOAT(AS−HG)を配合した細粒剤粒を混合することによって、実施例1の細粒剤と比べて中性領域における溶出性の低下を防ぎ溶出率を向上させることが判った。
【0039】
【表7】
【0040】
実施例6
実施例4の細粒剤を打錠機で加圧成型し、次いでスラッグ錠を解砕・整粒して顆粒剤とした。得られた顆粒剤167.5mg(イトラコナゾールとして50mg含有)について実施例5と同様の溶出試験を行った。
【0041】
その結果を図5,6及び表8に示した。加圧成型して製した顆粒剤は、AQOAT(AS−HG)を配合することによって、加圧成型しても溶出性の低下は認められず、実施例5の細粒剤と同様の溶出性を示した。
【0042】
【表8】
【0043】
実施例7
イトラコナゾール100g及びヒドロキシプロピルメチルセルロース(商品名:TC−5E、信越化学工業社製)40g及びヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(商品名:AQOAT AS−HG、信越化学工業社製)20gを塩化メチレン1049.0gとエタノール629.4gの混合溶媒中に溶解し、更に水419.6gを加えて固体分散体溶液を調製する。乳糖(商品名:Pharmatose、DMV社製)又は乳糖及び崩壊剤の混合物200gを流動層造粒コーティング装置(装置:SPIR−A−FlOW−LABO、フロイント産業)中で流動させて固体分散体溶液を噴霧・造粒・乾燥した後、16メッシュの篩で整粒して細粒剤とし、この細粒剤に流動化剤として軽質無水ケイ酸(商品名:アドソリダー101、フロイント産業)10g、表9に示す崩壊剤10g、滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム2gを加え更に混合して、1錠202mgの錠剤を製造した。
【0044】
【表9】
【0045】
実施例8
実施例7で得られた錠剤1錠(イトラコナゾールとして50mg含有)について実施例5と同様の溶出試験を行った。
【0046】
その結果を図7及び表10に示した。固体分散粒子に崩壊剤を配合することで錠剤からの溶出性を向上させることが判った。また、崩壊剤としてアクジゾルを配合した固体分散体粒子を用いた錠剤が特異的に高い溶出性を示した。
【0047】
【表10】
【0048】
実施例9
イトラコナゾール100g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(商品名:TC−5E、信越化学工業社製)20g及びメタクリル酸コポリマーL(商品名:オイドラギットL、Rohm Pharma社製)15gを塩化メチレン832.6gとエタノール499.4gの混合溶媒中に溶解し、更に水333gを加えて固体分散体溶液を調製した。乳糖(商品名:Pharmatose、DMV社製)160g及びクロスカルメロースナトリウム(商品名:アクジゾル、旭化成社製)40gの混合物を流動層造粒コーティング装置(装置:SPIR−A−FLOW−LABO、フロイント産業)中で流動させて固体分散体溶液を噴霧・造粒・乾燥した後、16メッシュの篩で整粒して細粒剤とした。
【0049】
実施例10
イトラコナゾール100g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(商品名:TC−5E、信越化学工業社製)20g及びヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(商品名:AQOAT AS−HG、信越化学工業社製)20gを塩化メチレン863.4gとエタノール518.0gの混合溶媒中に溶媒し、更に水345.4gを加えて固体分散体溶液を調製する。乳糖(商品名:Pharmatose、DMV社製)120g、カルボキシスターチナトリウム(商品名:プリモジェル、松谷化学社製)60g及びクロスカルメロースナトリウム(商品名:アクジゾル、旭化成社製)20gの混合物を流動層造粒コーティング装置(装置:SPIR−A−FLOW−LABO、フロイント産業)中で流動させて固体分散体溶液を噴霧・造粒・乾燥した後、16メッシュの篩で整粒して細粒剤とした。
【0050】
実施例11
実施例9で得られた細粒剤83.75gと実施例10で得られた細粒剤85.0gを混合し、混合した細粒剤に流動化剤として軽質無水ケイ酸(商品名:アドソリダー101、フロイント産業)10g、賦形剤としてマクロゴール6000(商品名:マクロゴール6000P、日本油脂社製)5g、滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム2.25gを加え更に混合して、1錠186mgの錠剤を製造した。得られた錠剤1錠(イトラコナゾールとして50mg含有)について実施例2と同様の溶出試験を行った。
【0051】
その結果を図8及び表11〜12に示した。本発明法で製造された錠剤は、酸性及び中性両領域でイトラコナゾールの溶出性を有意に高めていることが判った。
【0052】
【表11】
【0053】
【表12】
【0054】
実施例12
実施例9で得られた細粒剤167.5gと実施例10で得られた細粒剤170.0gを混合し、混合した細粒剤に流動化剤として軽質無水ケイ酸(商品名:アドソリダー101、フロイント産業)20g、賦形剤としてマクロゴール6000(商品名:マクロゴール6000P、日本油脂社製)10g、滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム4.5gを加えて更に混合して、1錠372mgの錠剤を製造した。得られた錠剤1錠(イトラコナゾールとして100mg含有)について実施例2と同様の溶出試験を行った。
【0055】
その結果を図9及び表13〜14に示した。本発明法で製造された錠剤は、酸性及び中性両領域でイトラコナゾールの溶出性を有意に高めていることが判った。
【0056】
【表13】
【0057】
【表14】
【0058】
実施例13
実施例1と同様に、イトラコナゾール100g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース20g、オイドラギットL7.5g、AQOAT(AS−HG)7.5gを塩化メチレン832.6gとエタノール499.4gの混合溶媒中に溶解し、更に水333gを加えて固体分散体水溶液を調製する。乳糖160g及びクロスカルメロースナトリウム40gの混合物を流動層造粒コーティング装置中で流動させて固体分散体溶液を噴霧・造粒・乾燥した後、16メッシュの篩で整粒して細粒剤を得た。この細粒剤について実施例12と同様な溶出試験を行ったところ、処方Gについて表7および図5に示した溶出プロファイルと殆ど同じであった。
【0059】
次に実施例12と同様に上で得た細粒335.0gに、軽質無水ケイ酸20g、マクロゴール6000を10g、およびステアリン酸マグネシウネ4.5gを混合し、1錠369.5mgの錠剤を製造した。この錠剤は表13〜14および図9に示した実施例12の錠剤と殆ど同じ溶出プロファイルを示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】処方A〜Fの溶出曲線(第1液,pH1.2)
【図2】比較処方の溶出曲線(第1液,pH1.2)
【図3】処方A〜Fの溶出曲線(1%Tween含有第2液,pH6.8)
【図4】比較処方の溶出曲線(1%Tween含有第2液,pH6.8)
【図5】処方G〜Jの溶出曲線(1%Tween含有第2液,pH6.8)
【図6】処方Kの溶出曲線(1%Tween含有第2液,pH6.8)
【図7】処方L−Mの溶出曲線(1%Tween含有第2液,pH6.8)
【図8】実施例11の錠剤の溶出曲線(第1液pH1.2および1%Tween含有第2液pH6.8)
【図9】実施例12の錠剤の溶出曲線(第1液pH1.2および1%Tween含有第2液pH6.8)
【産業上の利用分野】
本発明は、溶出性の改善されたイトラコナゾール経口投与製剤に関する。
【0002】
【先行技術および課題】
抗真菌作用を有するイトラコナゾールは水および酸水溶液に実質上不溶なため、経口投与により殆ど消化管から吸収されない。そのためイトラコナゾールの経口投与製剤の開発においてはイトラコナゾールの消化液に対する溶出率を高めることが必要である。
【0003】
特許第2865869号は、直径約600〜700μmの球状の核を芯とし、その上にイトラコナゾールと親水性ポリマーよりなる層をコーティングし、さらにポリエチレングリコールのシーリング層を順次コーティングしてなるビーズを開示し、特表2001−520663号は直径250〜355μmの球状の核を用いることを除き同じ方法で薬物含有フィルム層およびシーリング層を被覆したビーズもしくはペレットを開示する。
【0004】
特表平11−509238号は、イトラコナゾールとヒドロキシプロピルメチルセルロースのような水溶性ポリマーのブレンドを120〜300℃の温度で溶融状態で押出し、押出物を粉砕することによって得られる粒子製剤を開示する。
【0005】
これら特許文献においてイトラコナゾールの溶出率が向上する原理は、イトラコナゾールが非晶質状態を保って水溶性ポリマー中に固体溶液または固体分散体として存在し、これが球状の核を覆う薬物層または粒子そのものを構成しているためであると説明されている。従ってイトラコナゾールが安定な固溶体もしくは固体分散体をつくるためにはその中のイトラコナゾール濃度はあまり高くてはならず、さらに核およびシーリング層には薬物が含まれないので、イトラコナゾールの含有率が低くなり、製剤が大型化する。またはこれら製剤の中性領域でのイトラコナゾール溶出率は酸性域に比較して低い。
【0006】
Chem.Pharm.Bull.,44(3),568−571(1996)にはイトラコナゾールを水溶性ポリマー又は腸溶性ポリマーと共に有機溶媒に溶解して非晶質化し、噴霧乾燥により固体分散体とする方法が開示されている。この方法では水溶性ポリマーを使用した場合は酸性領域で、腸溶性ポリマーを使用した場合は中性ないしアルカリ性領域のいずれかで高い溶出率を示す製剤は得られるが、酸性領域および中性領域の両方で高い溶出率を示す製剤は得られない。
【0007】
特表2001−527044号は、イトラコナゾールをpH依存性ポリマー、具体的にはポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートまたはアミノアルキルメタクリレートコポリマーと共に有機溶媒に溶解し、溶液を噴霧乾燥することにより固体分散体とする方法を開示する。この製剤もイトラコナゾールの溶出率が酸性領域で高くなるように設計されている。
【0008】
このようにイトラコナゾールの溶出率が酸性領域および中性領域の両方で高くなり、しかもコンプライアンスを向上させるため小型化が可能なイトラコナゾールの経口投与製剤を提供する課題は依然残っている。さらに先行技術による固体分散体は、これを加圧成形することによりイトラコナゾールが再結晶化し、溶出率が大きく低下することがわかった。
【0009】
【課題の解決手段】
上記課題は本発明によって解決される。本発明は、賦形剤と崩壊剤の混合粉末に、水溶性ポリマーおよび腸溶性ポリマーを含んでいるイトラコナゾールの溶液を噴霧、造粒、乾燥して得られる細粒よりなるイトラコナゾール経口投与製剤が提供される。この細粒は水溶性ポリマーと腸溶性ポリマー中の非晶質イトラコナゾール固体分散体をマトリックスとし、その中に賦形剤および崩壊剤の粉末が分散している構造を有し、固体分散体マトリックスのポリマー全体の割合を少なくし、イトラコナゾールの割合を多くしても加圧成形時にイトラコナゾールの再結晶化は起こることがないので、製剤の小型化が可能となる。
【0010】
本発明の製剤は、固体分散体の固体媒体が水溶性ポリマーおよび腸溶性ポリマーの混合物であるため、イトラコナゾールは酸性領域のみならず中性領域においても高い溶出率をもって溶出される。このことはイトラコナゾールが高い率で放出される放出区域が胃または小腸に片寄っていたこれまでの製剤には見られない利点である。
【0011】
【好ましい実施態様】
本発明のイトラコナゾール経口投与製剤は、流動層造粒コーティング装置を用いて、賦形剤および崩壊剤の混合粉末に水溶性ポリマーおよび腸溶性ポリマーを含んでいるイトラコナゾールの溶液を噴霧して造粒し、乾燥することによって製造される。
【0012】
使用される賦形剤および崩壊剤は医薬品に一般的に使用されるものであり、賦形剤の例えば乳糖、デンプン、白糖、マンニット、無水リン酸カルシウム、結晶セルロース、それらの混合物などである。崩壊剤の例は、カルメロース、カルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスポビドン、それらの混合物である。中でもクロスカルメロースナトリウム(商品名アクジゾル)が好ましい。クロスカルメロースナトリウムは加圧成形した製剤からの高い溶出性を保証する。賦形剤と崩壊剤の混合物中の崩壊剤の割合は5〜50重量%の範囲が適当である。
【0013】
乾燥後イトラコナゾールの固体分散体を形成する溶液は水溶性ポリマーおよび腸溶性ポリマーを含まなければならない。医薬品に一般的に使用される水溶性ポリマーを使用することができ、その例はメチルセルロースのような水溶性アルキルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)のようなヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)のようなヒドロキシアルキルアルキルセルロース、ポリビニルピロリドンなどである。
【0014】
腸溶性ポリマーは医薬品産業の分野では良く知られており、その例はヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(商品名AQOAT)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、セルロースアセテートフタレート、カルボキシメチルエチルセルロース、メタクリル酸コポリマー(商品名オイドラギット)などである。
【0015】
ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(AQOAT)が特に好ましい。このものはイトラコナゾールの中性領域での溶出性を高めるのに特に効果的で、かつ加圧成形時のイトラコナゾールの再結晶化を防止するのに有効である。
【0016】
固体分散体の前駆体溶液の溶媒は、親油性のイトラコナゾールが良く溶け、かつ水溶性ポリマーおよび腸溶性ポリマーも溶ける溶媒であればよい。好ましいそのような溶媒の例は塩化メチレンとアルコール類特にエタノールとの混合溶媒である。混合溶媒はイトラコナゾールの溶媒となる塩化メチレンを少なくとも50%含有すべきである。この混合溶媒へイトラコナゾール、水溶性ポリマーおよび腸溶性ポリマーを溶解した後、相分離が生じない範囲内で水を加えることができる。例えば水が溶媒全体の10〜30%となるように固体分散体前駆体溶液へ水を加えることにより、イトラコナゾールの溶出率が向上する。
【0017】
水溶性ポリマーおよび腸溶性ポリマーの配合量は、イトラコナゾール1重量部に対し合計して0.1〜1重量部、好ましくは0.3〜0.8重量部である。このように少ない量のポリマーを用いて固体分散体を得ることができるので、製剤の小型化が実現可能となる。
【0018】
水溶性ポリマー1重量部に対する腸溶性ポリマーの配合比は通常0.1〜1重量部、好ましくは0.5〜1重量部である。
【0019】
以上の固体分散体前駆体溶液を賦形剤と崩壊剤の混合物に噴霧して造粒し、乾燥後整粒することにより、固体分散体をマトリックスとして含む細粒が得られる。
【0020】
この細粒をそのまま、または一旦加圧成形して得たスラッグ錠を解砕、整粒して顆粒とした後、必要に応じ賦形剤、崩壊剤などの慣用の製剤補助成分と混合し、硬カプセルに充填してカプセル剤とすることができる。
【0021】
また細粒またはスラッグ錠から得た顆粒を必要に応じ賦形剤、崩壊剤、滑沢剤などの慣用の補助成分と混合し、錠剤に打錠することができる。
【0022】
前に述べたように、固体分散体中に腸溶性ポリマーとしてヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(AQOAT)を配合することより加圧成形時にイトラコナゾールの再結晶化を効果的に防止することができ、かつ中性領域でのイトラコナゾールの溶出性を高めることができる。そのためAQOATと他の腸溶性ポリマーを併用して配合した細粒、またはAQOATを配合した細粒をAQOAT以外の腸溶性ポリマーを配合した細粒と例えば1:1でブレンドして得た混合細粒、それから得た顆粒、カプセル剤、錠剤も、同様にイトラコナゾール再結晶化が効果的に防止され、中性領域におけるイトラコナゾールの溶出が高められる。
【0023】
【実施例】
以下に限定を意図しない実施例によって本発明を例証する。なお実施例においては次の腸溶性ポリマーを使用した。
【0024】
オイドラギットL:メタクリル酸コポリマー
HPMCP(HP−55):ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート
CMEC:カルボキシメチルエチルセルロース
AQOAT(AS−LG):ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート
AQOAT(AS−MG):同上
AQOAT(AS−HG):同上
【0025】
実施例1
イトラコナゾール100g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(商品名:TC−5E、信越化学工業社製)20g及び腸溶性ポリマー15gを塩化メチレン832.6gとエタノール499.4gの混合溶媒中に溶解し、更に水333gを加えて固体分散体溶液を調製する。乳糖160g(商品名:Pharmatose、DMV社製)及びクロスカルメロースナトリウム(商品名:アクジゾル、旭化成社製)40gの混合物を流動層造粒コーティング装置(装置:SPIR−A−FLOW−LABO、フロイント産業)中で流動させて固体分散体溶液を噴霧・造粒・乾燥した後、16メッシュの篩で整粒して細粒剤とした。また、比較例として腸溶性ポリマーを配合しない細粒剤を同様の方法で製造した。
【0026】
【表1】
【0027】
実施例2
実施例1で得られた細粒剤167.5mg(イトラコナゾールとして50mg含有)を日本薬局方の溶出試験法に従ってパドル法で試験を行った。溶出試験条件は回転数50rpm、試験液には崩壊試験第1液及び1%Tween80含有崩壊試験第2液900mLを用いた。また、比較のためにイトラコナゾール原末50mgについても同様の操作で試験を行った。
【0028】
その結果を表2〜3および図1〜4に示した。水溶性ポリマー及び腸溶性ポリマーと共に製造された細粒剤は、いずれの腸溶性ポリマーを用いても酸性及び中性領域でイトラコナゾール原末より高く良好な溶出性を示すこと、及び腸溶性ポリマーとしてヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(AQOAT AS−HG)を配合していない細粒剤(処方A〜E)は中性領域で時間と共に溶出率の低下が生じることが判った。また、腸溶性ポリマーとしてAQOAT AS−HGを配合した細粒剤は中性領域の溶出性の低下を防ぎ、溶出性を特異的に向上させることが判った。
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
実施例3
実施例1の細粒剤を打錠機で加圧成型し、次いでスラッグ錠を解砕・整粒して顆粒剤とした。得られた顆粒剤167.5mg(イトラコナゾールとして50mg含有)について実施例2と同様の溶出試験を行った。
【0032】
その結果を図1〜4及び表4〜5に示した。加圧成型して製した顆粒剤は、AQOATを配合していない顆粒処方A〜Cで、実施例1の細粒剤と比べて中性領域における溶出性の低下が認められたが、これは加圧成型時にイトラコナゾールの再結晶化が起こり溶出性を低下させたと考えられる。しかし、AQOATを配合した顆粒は、加圧成型しても溶出性が低下せず非常に良好な溶出性を示し、AQOATは特異的に加圧成型時のイトラコナゾールの再結晶化を防ぐことが判った。
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】
実施例4
実施例1で試製したAQOAT(AS−HG)を配合した細粒剤処方Fを実施例1で試製したAQOAT(AS−HG)を配合していない細粒剤処方A〜Eと同重量で混合した。
【0036】
【表6】
【0037】
実施例5
実施例4で得られた細粒剤167.5mg(イトラコナゾールとして50mg含有)を日本薬局方の溶出試験法に従ってパドル法で試験を行った。なお、溶出試験条件は回転数50rpm、試験液には1%Tween80含有崩壊試験第2液900mLを用いた。
【0038】
その結果を図5,6及び表7に示した。AQOAT(AS−HG)を配合していない細粒剤にAQOAT(AS−HG)を配合した細粒剤粒を混合することによって、実施例1の細粒剤と比べて中性領域における溶出性の低下を防ぎ溶出率を向上させることが判った。
【0039】
【表7】
【0040】
実施例6
実施例4の細粒剤を打錠機で加圧成型し、次いでスラッグ錠を解砕・整粒して顆粒剤とした。得られた顆粒剤167.5mg(イトラコナゾールとして50mg含有)について実施例5と同様の溶出試験を行った。
【0041】
その結果を図5,6及び表8に示した。加圧成型して製した顆粒剤は、AQOAT(AS−HG)を配合することによって、加圧成型しても溶出性の低下は認められず、実施例5の細粒剤と同様の溶出性を示した。
【0042】
【表8】
【0043】
実施例7
イトラコナゾール100g及びヒドロキシプロピルメチルセルロース(商品名:TC−5E、信越化学工業社製)40g及びヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(商品名:AQOAT AS−HG、信越化学工業社製)20gを塩化メチレン1049.0gとエタノール629.4gの混合溶媒中に溶解し、更に水419.6gを加えて固体分散体溶液を調製する。乳糖(商品名:Pharmatose、DMV社製)又は乳糖及び崩壊剤の混合物200gを流動層造粒コーティング装置(装置:SPIR−A−FlOW−LABO、フロイント産業)中で流動させて固体分散体溶液を噴霧・造粒・乾燥した後、16メッシュの篩で整粒して細粒剤とし、この細粒剤に流動化剤として軽質無水ケイ酸(商品名:アドソリダー101、フロイント産業)10g、表9に示す崩壊剤10g、滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム2gを加え更に混合して、1錠202mgの錠剤を製造した。
【0044】
【表9】
【0045】
実施例8
実施例7で得られた錠剤1錠(イトラコナゾールとして50mg含有)について実施例5と同様の溶出試験を行った。
【0046】
その結果を図7及び表10に示した。固体分散粒子に崩壊剤を配合することで錠剤からの溶出性を向上させることが判った。また、崩壊剤としてアクジゾルを配合した固体分散体粒子を用いた錠剤が特異的に高い溶出性を示した。
【0047】
【表10】
【0048】
実施例9
イトラコナゾール100g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(商品名:TC−5E、信越化学工業社製)20g及びメタクリル酸コポリマーL(商品名:オイドラギットL、Rohm Pharma社製)15gを塩化メチレン832.6gとエタノール499.4gの混合溶媒中に溶解し、更に水333gを加えて固体分散体溶液を調製した。乳糖(商品名:Pharmatose、DMV社製)160g及びクロスカルメロースナトリウム(商品名:アクジゾル、旭化成社製)40gの混合物を流動層造粒コーティング装置(装置:SPIR−A−FLOW−LABO、フロイント産業)中で流動させて固体分散体溶液を噴霧・造粒・乾燥した後、16メッシュの篩で整粒して細粒剤とした。
【0049】
実施例10
イトラコナゾール100g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(商品名:TC−5E、信越化学工業社製)20g及びヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート(商品名:AQOAT AS−HG、信越化学工業社製)20gを塩化メチレン863.4gとエタノール518.0gの混合溶媒中に溶媒し、更に水345.4gを加えて固体分散体溶液を調製する。乳糖(商品名:Pharmatose、DMV社製)120g、カルボキシスターチナトリウム(商品名:プリモジェル、松谷化学社製)60g及びクロスカルメロースナトリウム(商品名:アクジゾル、旭化成社製)20gの混合物を流動層造粒コーティング装置(装置:SPIR−A−FLOW−LABO、フロイント産業)中で流動させて固体分散体溶液を噴霧・造粒・乾燥した後、16メッシュの篩で整粒して細粒剤とした。
【0050】
実施例11
実施例9で得られた細粒剤83.75gと実施例10で得られた細粒剤85.0gを混合し、混合した細粒剤に流動化剤として軽質無水ケイ酸(商品名:アドソリダー101、フロイント産業)10g、賦形剤としてマクロゴール6000(商品名:マクロゴール6000P、日本油脂社製)5g、滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム2.25gを加え更に混合して、1錠186mgの錠剤を製造した。得られた錠剤1錠(イトラコナゾールとして50mg含有)について実施例2と同様の溶出試験を行った。
【0051】
その結果を図8及び表11〜12に示した。本発明法で製造された錠剤は、酸性及び中性両領域でイトラコナゾールの溶出性を有意に高めていることが判った。
【0052】
【表11】
【0053】
【表12】
【0054】
実施例12
実施例9で得られた細粒剤167.5gと実施例10で得られた細粒剤170.0gを混合し、混合した細粒剤に流動化剤として軽質無水ケイ酸(商品名:アドソリダー101、フロイント産業)20g、賦形剤としてマクロゴール6000(商品名:マクロゴール6000P、日本油脂社製)10g、滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム4.5gを加えて更に混合して、1錠372mgの錠剤を製造した。得られた錠剤1錠(イトラコナゾールとして100mg含有)について実施例2と同様の溶出試験を行った。
【0055】
その結果を図9及び表13〜14に示した。本発明法で製造された錠剤は、酸性及び中性両領域でイトラコナゾールの溶出性を有意に高めていることが判った。
【0056】
【表13】
【0057】
【表14】
【0058】
実施例13
実施例1と同様に、イトラコナゾール100g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース20g、オイドラギットL7.5g、AQOAT(AS−HG)7.5gを塩化メチレン832.6gとエタノール499.4gの混合溶媒中に溶解し、更に水333gを加えて固体分散体水溶液を調製する。乳糖160g及びクロスカルメロースナトリウム40gの混合物を流動層造粒コーティング装置中で流動させて固体分散体溶液を噴霧・造粒・乾燥した後、16メッシュの篩で整粒して細粒剤を得た。この細粒剤について実施例12と同様な溶出試験を行ったところ、処方Gについて表7および図5に示した溶出プロファイルと殆ど同じであった。
【0059】
次に実施例12と同様に上で得た細粒335.0gに、軽質無水ケイ酸20g、マクロゴール6000を10g、およびステアリン酸マグネシウネ4.5gを混合し、1錠369.5mgの錠剤を製造した。この錠剤は表13〜14および図9に示した実施例12の錠剤と殆ど同じ溶出プロファイルを示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】処方A〜Fの溶出曲線(第1液,pH1.2)
【図2】比較処方の溶出曲線(第1液,pH1.2)
【図3】処方A〜Fの溶出曲線(1%Tween含有第2液,pH6.8)
【図4】比較処方の溶出曲線(1%Tween含有第2液,pH6.8)
【図5】処方G〜Jの溶出曲線(1%Tween含有第2液,pH6.8)
【図6】処方Kの溶出曲線(1%Tween含有第2液,pH6.8)
【図7】処方L−Mの溶出曲線(1%Tween含有第2液,pH6.8)
【図8】実施例11の錠剤の溶出曲線(第1液pH1.2および1%Tween含有第2液pH6.8)
【図9】実施例12の錠剤の溶出曲線(第1液pH1.2および1%Tween含有第2液pH6.8)
Claims (12)
- 賦形剤と崩壊剤の混合粉末に、水溶性ポリマーおよび腸溶性ポリマーを含んでいるイトラコナゾールの溶液を噴霧、造粒、乾燥して得られる細粒よりなるイトラコナゾール経口投与製剤。
- 賦形剤は、乳糖、デンプン、白糖、マンニット、無水リン酸カルシウムまたは結晶セルロースから選ばれる請求項1の経口投与製剤。
- 崩壊剤は、カルメロース、カルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウムまたはクロスポビドンから選ばれる請求項1の経口投与製剤。
- 水溶性ポリマーは、水溶性アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースまたはポリビニルピロリドンから選ばれる請求項1の経口投与製剤。
- 腸溶性ポリマーは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、セルロースアセテートフタレート、カルボキシメチルエチルセルロースまたはメタクリル酸コポリマーから選ばれる請求項1の経口投与製剤。
- (a)賦形剤と崩壊剤の混合物に、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートを含んでいるイトラコナゾールの溶液を噴霧、造粒、乾燥して得られる細粒と、賦形剤と崩壊剤の混合粉末に、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、セルロースアセテートフタレート、カルボキシメチルエチルセルロースまたはメタクリル酸コポリマーから選ばれた腸溶性ポリマーおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースを含んでいるイトラコナゾールの溶液を噴霧、造粒、乾燥して得られる細粒を混合するか、または
(b)賦形剤と崩壊剤の混合物に、(i)ヒドロキシプロピルメチルセルロースと、(ii)ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートよりなる第1の腸溶性ポリマーと、(iii )ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、セルロースアセテートフタレート、カルボキシメチルエチルセルロースまたはメタクリル酸コポリマーから選ばれた第2の腸溶性ポリマーを含んでいるイトラコナゾールの溶液を噴霧、造粒、乾燥して得られるイトラコナゾール経口投与製剤。 - 細粒全重量の25〜65%がイトラコナゾールである請求項1ないし6のいずれかの経口投与製剤。
- イトラコナゾール溶液中に含まれている水溶性ポリマーおよび腸溶性ポリマーは、合計してイトラコナゾール1重量部あたり0.1〜1重量部であり、水溶性ポリマーに対する腸溶性ポリマーの重量比は1:0.1〜1である請求項7の経口投与製剤。
- イトラコナゾール溶液は、0〜30%の水を含む塩化メチレン−エタノール混液であり、塩化メチレン−エタノール混液中の少なくとも50%は塩化メチレンである請求項1ないし8のいずれかの経口投与製剤。
- 慣用の製剤補助成分と共に請求項1ないし9のいずれかの製剤を場合により顆粒に造粒した後カプセルへ充填してなるカプセル剤。
- 慣用の製剤補助成分と共に請求項1ないし9のいずれかの製剤を場合により顆粒に造粒した後打錠してなる錠剤。
- 水溶性ポリマーおよび腸溶性ポリマー中のイトラコナゾールの固体分散体をマトリックスとし、賦形剤と崩壊剤の混合粒子が前記マトリックス中に保持されているイトラコナゾール経口投与用製剤。
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