JP2004061926A - 画像形成装置及びレーザプリンタ - Google Patents
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Abstract
【課題】定着器の温度制御を、演算によって求められた印字密度に応じて補正制御することにより、高密度画像の連続印字の場合でも、安定した定着を行う。
【解決手段】画素カウンタ101aと、用紙のサイズ検知部107と、1頁分の印字密度と温度補正値との関係を記憶している温度補正用データテーブルとを備え、CPU102は、同一画像を複数枚連続印刷する場合、印刷枚数が、連続印刷時に定着器により安定した定着が確保できる所定枚数を超えている場合には、画素カウンタ101aによって1枚目の印字画素をカウントし、そのカウント値とサイズ検知部107により検知された用紙サイズとから印字密度を演算し、演算した印字密度に基づき温度補正用データテーブルを参照して該当する温度補正値を抽出し、抽出した温度補正値を通常の制御温度値に加えた値を新たな制御温度値として定着器の温度制御を行うことにより、2枚目以降の印字を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】画素カウンタ101aと、用紙のサイズ検知部107と、1頁分の印字密度と温度補正値との関係を記憶している温度補正用データテーブルとを備え、CPU102は、同一画像を複数枚連続印刷する場合、印刷枚数が、連続印刷時に定着器により安定した定着が確保できる所定枚数を超えている場合には、画素カウンタ101aによって1枚目の印字画素をカウントし、そのカウント値とサイズ検知部107により検知された用紙サイズとから印字密度を演算し、演算した印字密度に基づき温度補正用データテーブルを参照して該当する温度補正値を抽出し、抽出した温度補正値を通常の制御温度値に加えた値を新たな制御温度値として定着器の温度制御を行うことにより、2枚目以降の印字を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トナー像が転写された用紙を通過させて加圧及び加熱することによりトナーを用紙に定着させる定着器と、この定着器の定着温度を制御する定着温度制御部とを備え、前記定着温度制御部は、予め設定された基準制御温度値に基づき、定着器の定着温度が基準制御温度値となるように温度制御を行う画像形成装置及びレーザプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、画像形成装置は、感光ドラムの表面に画像に対応したトナー像を形成し、この感光ドラム上のトナーを転写ローラにより用紙に転写した後、転写されたトナーを定着器で加圧及び加熱して用紙に定着させることにより、用紙の表面に画像を形成するようになっている。
【0003】
通常、モノクロプリンタやモノクロ複写機等では、印刷される画像はテキスト中心の画像を想定し、その画像密度は数%(2〜4%)程度として、カートリッジの保証枚数をはじめ各システムが設計されている。定着器においても同様に、数%の画像密度の用紙を安定して定着するように制御温度が設計されている。そのため、高密度の画像を連続して印刷した場合には、定着器の熱量が不足して、定着不良が発生するといった問題があった。
【0004】
そこで、このような高密度の画像に対応するため、従来は、定着器の熱ローラの肉厚をアップしたり、圧力をアップしたりして対応していた。また、定着器の制御温度を元々高めに設定しておくことで対応していた。
【0005】
しかしながら、熱ローラの肉厚をアップした場合には、コストアップにつながるといった問題があった。また、肉厚をアップすると、その分熱伝導が遅くなり、定着器の温度制御に遅延が生じるといった問題もあった。
また、圧力をアップするためには、モータのトルクを上げる必要があり、これもコストアップにつながるといった問題があった。
【0006】
さらに、定着器の制御温度を元々高めに設定しておいた場合、低密度画像を印字したときや、薄い用紙に印字したときに、熱で用紙がカールし、ジャム(紙詰まり)が発生する可能性があるといった問題があった。
【0007】
一方、このような肉厚アップや圧力アップ、制御温度の高めの設定といった方法とは別に、用紙サイズや印字密度に応じて定着器の表面温度を制御することで定着不良を防止する印刷装置が提案されている(特開平11−212394号公報)。
【0008】
この印刷装置は、トナー供給モータの動作を監視することにより画像密度を想定し、制御温度にフィードバックすることで安定した定着状態を得るようになっている。例えば、15インチ幅用紙で標準である3%の印字密度で印字を行うと、1頁あたりのトナー消費量が60mgとなり、300mg消費するごとにトナー補給を行うとすると、50頁に1回トナー供給モータを駆動することになる。そのため、上記の印刷装置では、このトナー供給モータの駆動間隔から印刷頁数を割り出し、その頁数とトナー消費量とから1頁の印字密度を演算するようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、トナーは現像機内での撹拌による帯電量が温度や湿度の影響を受け易いため、トナー供給モータの動作もまた温度や湿度の影響を受け易く、かつ、時間的な遅延も有している。そのため、上記従来の印刷装置のように、トナー供給モータの駆動間隔に基づいて正確な印字密度を演算することは難しく、充分な性能を確保することができないといった問題があった。
【0010】
本発明は係る問題点を解決すべく創案されたもので、その目的は、定着器の温度制御を、正確な演算によって求められた印字密度に応じて補正制御することにより、高密度の画像が連続して印字された場合でも、安定した定着を行うことのできる画像形成装置及びレーザプリンタを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成装置及びレーザプリンタは、トナー像が転写された用紙を通過させて加圧及び加熱することによりトナーを用紙に定着させる定着器と、この定着器の定着温度を制御する定着温度制御部とを備え、前記定着温度制御部は、予め設定された第1基準制御温度値に基づき、定着器の定着温度が前記第1基準制御温度値となるように温度制御を行うようになっている。また、印字画素をカウントする画素カウンタと、用紙のサイズを検知するサイズ検知部と、1頁分の印字密度と温度補正値とを予め対応させて記憶している温度補正用データテーブルとをさらに備え、かつ、前記温度補正用データテーブルが用紙の種類に応じてそれぞれ用意されている。
【0012】
このような構成において、同一画像を連続して複数枚印刷する場合、前記定着温度制御部は、以下に示す第1の印字動作を行う。
【0013】
すなわち、前記印刷枚数が、連続印刷時に前記定着器により安定した定着が確保できる所定枚数(例えば3枚)を超えている場合には、前記画素カウンタによって1枚目の印字画素をカウントし、そのカウント値とサイズ検知部により検知された用紙サイズとから印字密度を演算する。そして、印字開始時に予め設定された用紙の種類に応じて用いる温度補正用データベースを決定し、演算した印字密度に基づき前記決定した温度補正用データテーブルを参照して該当する温度補正値を抽出する。そして、抽出した温度補正値を前記第1基準制御温度値に加えた値を第2基準制御温度値として前記定着器の温度制御を行うことにより、2枚目以降の印字を行う。
【0014】
一方、複数部数でかつ1部が複数枚の画像を連続して印刷する場合、前記定着温度制御部は、以下に示す第2の印字動作を行う。
【0015】
すなわち、前記部数が2部以上であり、かつ1部の頁数が連続印刷時に前記定着器により安定した定着が確保できる所定枚数(例えば3枚)を超えている場合には、前記画素カウンタによって1部目の全頁の印字画素をそれぞれカウントし、そのカウント値とサイズ検知部により検知された用紙サイズとからそれぞれの頁の印字密度を演算する。そして、演算した印字密度のうち高密度の頁が連続して前記所定枚数以上有る場合には、まず、印字開始時に予め設定された用紙の種類に応じて用いる温度補正用データベースを決定し、次に、前記高密度頁の印字密度を平均した平均印字密度に基づき前記決定した温度補正用データテーブルを参照して該当する温度補正値を抽出し、抽出した温度補正値を前記第1基準制御温度値に加えた値を第2基準制御温度値とする。そして、2部目以降の印字では、高密度頁の印字時には前記第2の基準制御温度値を用いて前記定着器の温度制御を行い、その他の頁では前記第1基準制御温度値を用いて前記定着器の温度制御を行うことにより、2部目以降の印字を行う。
【0016】
このように、本発明によれば、画素カウンタによって1頁分の印字密度を正確に演算できるとともに、この印字濃度と用紙の種類ごとに予め用意されている温度補正用テーブルとを用いて定着器の温度制御補正をかけることにより、高密度の画像を連続して印字する場合におもいても、過不足の無い熱量を供給でき、用紙に転写されたトナーの安定した定着を行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の画像形成装置である例えばレーザプリンタの主要部の構成を示す機能ブロック図である。
【0018】
なお、機構的な構成については従来周知の構成であるので図示を省略するが、ここで再度簡単に説明すると、感光ドラムの表面に画像に対応したトナー像を形成し、この感光ドラム上のトナーを転写ローラにより用紙に転写した後、転写されたトナーを定着器で加圧及び加熱して用紙に定着させることにより、用紙の表面に画像を形成するようになっている。
【0019】
このような機構を有するレーザプリンタ1は、例えばパソコン2から供給される印字データに基づいて印字動作を行うシステムとなっている。そのため、パソコン2とレーザプリンタ1とは、双方向通信が可能な通信ケーブル3を介して接続されている。
【0020】
レーザプリンタ1は、プリンタ専用に構成された論理回路ICであるASIC101と、これを制御するCPU102とを備えている。CPU102には、印字動作を実行するプログラムや後述する温度補正用データテーブル等が格納されたROM103、及び各種データを記憶するとともに印字動作時にはワークエリアとして働くRAM104がそれぞれ接続されている。
【0021】
ASIC101には、電源キーや印字開始キー等のキー操作を検出するキーセンサ105の出力、定着器の表面温度を検出するサーミスタ等からなる温度センサ106の出力、及び装〓された用紙のサイズを検知するサイズ検知部107の出力がそれぞれ導かれている。また、ASIC101には、定着器の内部に設けられたヒータをオン、オフ制御して熱ローラの熱量を所定の熱量に保つためのヒータ駆動部108が接続されている。また、ASIC101には、パソコン2からの印字データに基づいて印字画素をカウントする画素カウンタ101aの領域が設けられている。ASIC101は、CPU102からの制御により、ヒータ駆動部108を駆動制御するようになっている。すなわち、請求項にいう「定着温度制御部は、本実施の形態ではCPU102とASIC101とによって実現されている。
【0022】
なお、この他にも、実際には感熱ドラムや転写ローラを制御する制御部や、給紙動作及び排紙動作を制御する制御部などが設けられているが、これらは本発明の要部ではないので、省略している。
【0023】
図2は、ROM103に格納されている温度補正用データテーブルの構成例を示している。
【0024】
この温度補正用データテーブルは、1頁分の印字密度と温度補正値との対応関係を示すテーブルとなっている。本実施の形態では、このテーブルが普通紙、厚紙、はがき、封筒の4種類について用意されている。
【0025】
次に、上記構成のレーザプリンタによる印字動作時の制御について、図3ないし図5に示すフローチャートを参照して説明する。なお、図3は全体的な処理の流れを示し、図4は第1の印字動作の処理の流れを示し、図5は第2の印字動作の処理の流れを示している。
【0026】
ただし、本実施の形態では、定着器は、高密度の画像であっても、連続3枚までは予め熱ローラに蓄積している熱量で安定した定着が確保できる仕様になっているものとする。すなわち、請求項にいう「所定枚数」は、本実施の形態では3枚となっている。
【0027】
パソコン2から印字指示が送られてくると(ステップS1でYesと判断されると)、CPU102は、パソコン2から送られてくる印刷部数の情報に基づいて、今回の印刷部数Mが2部以上であるか否かを判断する(ステップS2)。その結果、2部以上である場合(ステップS2でYesと判断された場合)には、ステップS3に動作を進めて第2の印字動作を実行することになる。
【0028】
一方、印刷部数Mが1部である場合(ステップS2でNoと判断された場合)には、次に、印刷枚数nが1枚(すなわち、頁数が1頁)であるか否かを判断し(ステップS4)、1枚である場合(ステップS4でNoと判断された場合)には、結局1枚のみの印字動作であるため、ステップS7に動作を進めて通常の印字動作を実行する。
【0029】
一方、印刷枚数nが2枚以上(すなわち、頁数が2頁以上)である場合(ステップS4でYesと判断された場合)には、次に、印刷部数Mが4部以上であるか否かを確認する(ステップS5)。その結果、3部以下である場合(ステップS5でNoと判断された場合には、ステップS7に動作を進めて通常の印字動作を実行する。すなわち、この場合は、最大で1部2頁の印刷を3部することになり、6枚の印字を連続して行うことになるが、例えば1頁目の印字密度が低く、2頁目の印字密度が高い場合には、1頁ごとに温度補正を行っても、熱ローラに伝わる温度遅延等の関係でこのような1頁ごとの細かい制御は実質的に難しい。逆に、このような細かい制御を行った結果、温度遅延によって定着が安定しない場合も考えられるため、この場合には、印字密度の如何に係わらず従来通り通常の印字動作を実行する。
【0030】
一方、印刷部数Mが4部以上である場合(ステップS5でYesと判断された場合)には、ステップS6に動作を進めて第1の印字動作を実行することになる。
【0031】
(1)ステップS7の通常の印字動作
通所の印字動作の場合、CPU102は、予め内部に設定された第1基準制御温度値(例えば、180℃等)と、温度センサ106の検知温度とに基づき、定着器に内蔵されているヒータをオン、オフ制御して、熱ローラの表面温度が180℃となるように温度制御を行う。この場合、画素カウンタ101aによるカウント値は無視される。すなわち、本実施の形態では、画素カウンタ101aは、定着器の温度制御のためだけに使用されるものではなく、従来よりインクカートリッジの交換の目安をユーザに知らせるために、カートリッジ交換時から印字したドットの総数をカウントするようになっており、このドット総数のカウンタも兼用しているからである。
【0032】
(2)ステップS6の第1の印字動作
1頁分の同一画像を連続して4枚以上印刷する場合、CPU102は、1枚目の印字を開始すると(ステップS6−1でYesと判断されると)、画素カウンタ101aによって1枚目の印字画素のカウントを開始する(ステップS6−2)。そして、1枚目の印字を終了すると(ステップS6−3でYesと判断されると)、印字画素のカウントを終了し(ステップS6−4)、次に、そのカウント値と、サイズ検知部107によって検知された用紙サイズとから印字密度を演算し、その印字密度のデータを例えばRAM104に保存する(ステップS6−5)。
【0033】
次に、CPU102は、演算した印字密度に基づき、図2に示す温度補正用データテーブルを参照して、該当する温度補正値を抽出する(ステップS6−6)。この際、CPU102では、印字開始時にパソコン2から送られてきた用紙の種類情報に基づき、指定された種類の用紙の温度補正用データテーブルから該当する温度補正値を抽出する。例えば、用紙の種類情報が普通紙であり、演算した印字密度が35%であった場合には、図2に示す温度補正用データテーブルから温度補正値として2℃を抽出する。
【0034】
そして、第1基準制御温度値(180℃)に温度補正値(2℃)を足した182℃を第2基準制御温度値に設定して定着器の温度制御を行い(ステップS6−7)、2枚目以降の印字を行う(ステップS6−8)。これにより、印字密度の高い画像を連続して印字した場合でも、定着器の制御温度が通常より2℃高めに設定されているので、安定した定着を行うことができる。
【0035】
この後、図示しないペーパセンサにより最後の用紙が排紙されると(ステップS6−9)、CPU102は、定着器の制御温度値を、第2基準制御温度値(182℃)から再び第1基準制御温度値(180℃)に戻して(ステップS6−10) 、印字動作を終了する。
【0036】
(3)ステップS3の第2の印字動作
印刷部数が2部以上である場合、CPU102は、1部目の印字を開始し(ステップS3−1)、画素カウンタ101aによって1部目の全頁の印字画素のカウントを頁ごとに開始する。
【0037】
すなわち、1頁目の印字を開始するとともに画素カウンタ101aによるカウントを開始する(ステップS3−2)。そして、1頁目の印字を終了すると(ステップS3−3でYesと判断されると)、印字画素のカウントを一旦終了し、次にそのカウント値と、サイズ検知部107によって検知された用紙サイズとから1頁目の印字密度を演算し、その印字密度のデータを例えばRAM104に保存する(ステップS3−4)。
【0038】
この後、再びステップS3−2に戻って、2頁目の印字を開始する。そして、2頁目の印字を終了すると(ステップS3−3でYesと判断されると)、印字画素のカウントを一旦終了し、次にそのカウント値と、サイズ検知部107によって検知された用紙サイズとから2頁目の印字密度を演算し、その印字密度のデータを例えばRAM104に保存する(ステップS3−4)。
【0039】
CPU102は、このようなステップS3−2〜ステップS3−4の処理を、1部目の全頁が終了するまで繰り返し、1部目の全頁を終了すると(ステップS3−5でYesと判断されると)、印字画素のカウントを終了する(ステップS3−6)。
【0040】
次に、CPU102は、この時点で、1部目の頁数が4頁未満であるか否かを確認し(ステップS3−7)、4頁未満である場合には、高密度の画像頁を連続して3頁以上印字することはないので、この場合にはステップS7の通常の印字動作に移行する。
【0041】
一方、1部目の頁数が4頁以上である場合(ステップS3−7でYesと判断された場合)には、次に、RAM104に保存されている各頁の印字密度データを参照して、1部目の印字枚数の中で、温度補正を必要とする高密度画像の頁が4頁以上連続しているか否かを確認する(ステップS3−8)。
【0042】
その結果、温度補正を必要とする高密度画像の頁が4頁以上連続して無い場合(ステップS3−8でNoと判断された場合)には、ステップS3−9に動作を進め、2部目以降も通常の温度制御、すなわち第1基準制御温度(180℃)に基づいて定着器の温度制御を行う。そして、図示しないペーパセンサにより最終部の最後の頁の印字用紙が排紙されると(ステップS2−10でYesと判断されると)、印字動作を終了する。
【0043】
一方、温度補正を必要とする高密度画像の頁が4頁以上連続して有る場合(ステップS3−8でYesと判断された場合)には、ステップS3−11に動作を進め、演算した高密度画像の印字密度に基づき、図2に示す温度補正用データテーブルを参照して、該当する温度補正値を抽出する。
【0044】
この際、CPU102では、印字開始時にパソコン2から送られてきた用紙の種類情報に基づき、指定された種類の用紙の温度補正用データテーブルから該当する温度補正値を抽出する。例えば、用紙の種類情報が厚紙であり、演算した印字密度が55%であった場合には、図2に示す温度補正用データテーブルから温度補正値として5℃を抽出する。
【0045】
ここで、演算した高密度画像の各頁の印字密度にばらつきがある場合には、例えば各頁の印字密度の平均値を求め、その平均印字密度に基づいて温度補正値を抽出してもよい。例えば、高密度画像の最初の頁の印字密度が40%、2頁目の印字密度が60%、3頁目の印字密度が30%、4頁目の印字密度が70%であった場合には、平均印字密度として50%[=(40+60+30+70)÷4]が得られるので、この場合は厚紙の50%の温度補正値である4℃を抽出する。
【0046】
この後、CPU102は、2部目以降の印字を開始する(ステップS3−12)。すなわち、高密度画像が連続する頁を印字するときには、制御温度を、第1基準制御温度値(180℃)に抽出した温度補正値(4℃)を足した第2基準制御温度値(184℃)に設定して定着器の温度制御を行い、これ以外の頁を印字するときには、制御温度を、第1基準制御温度値(180℃)に設定して定着器の温度制御を行う(ステップS3−13)。
【0047】
これにより、印字密度の高い画像を連続して印字した場合でも、定着器の制御温度が通常より4℃高めに設定されているので、安定した定着を行うことができる。
【0048】
この後、図示しないペーパセンサにより最終部の最後の頁の印字用紙が排紙されると(ステップS3−14でYesと判断されると)、CPU102は、定着器の制御温度値を、第2基準制御温度値(184℃)から再び第1基準制御温度値(180℃)に戻して(ステップS3−15) 、印字動作を終了する。
【0049】
【発明の効果】
このように、本発明によれば、画素カウンタによって1頁分の印字密度を正確に演算できるとともに、この印字密度と用紙の種類ごとに予め用意されている温度補正用テーブルとを用いて定着器の温度制御補正をかけることにより、高密度の画像を連続して印字する場合におもいても、過不足の無い熱量を供給でき、用紙に転写されたトナーの安定した定着を行うことができる。また、機内温度の上昇による各部への弊害を抑制できるとともに、消費電力量も必要最小限の上昇に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置である例えばレーザプリンタの主要部の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】ROMに格納されている温度補正用データテーブルの構成例を示す説明図である。
【図3】本発明に係わるレーザプリンタの印字動作時の全体的な処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】第1の印字動作の処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】第2の印字動作の処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 レーザプリンタ
2 パソコン
3 通信ケーブル
101 ASIC
101a 画素カウンタ
102 CPU
103 ROM
104 RAM
105 キーセンサ
106 温度センサ
107 サイズ検知部
108 ヒータ駆動部
【発明の属する技術分野】
本発明は、トナー像が転写された用紙を通過させて加圧及び加熱することによりトナーを用紙に定着させる定着器と、この定着器の定着温度を制御する定着温度制御部とを備え、前記定着温度制御部は、予め設定された基準制御温度値に基づき、定着器の定着温度が基準制御温度値となるように温度制御を行う画像形成装置及びレーザプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、画像形成装置は、感光ドラムの表面に画像に対応したトナー像を形成し、この感光ドラム上のトナーを転写ローラにより用紙に転写した後、転写されたトナーを定着器で加圧及び加熱して用紙に定着させることにより、用紙の表面に画像を形成するようになっている。
【0003】
通常、モノクロプリンタやモノクロ複写機等では、印刷される画像はテキスト中心の画像を想定し、その画像密度は数%(2〜4%)程度として、カートリッジの保証枚数をはじめ各システムが設計されている。定着器においても同様に、数%の画像密度の用紙を安定して定着するように制御温度が設計されている。そのため、高密度の画像を連続して印刷した場合には、定着器の熱量が不足して、定着不良が発生するといった問題があった。
【0004】
そこで、このような高密度の画像に対応するため、従来は、定着器の熱ローラの肉厚をアップしたり、圧力をアップしたりして対応していた。また、定着器の制御温度を元々高めに設定しておくことで対応していた。
【0005】
しかしながら、熱ローラの肉厚をアップした場合には、コストアップにつながるといった問題があった。また、肉厚をアップすると、その分熱伝導が遅くなり、定着器の温度制御に遅延が生じるといった問題もあった。
また、圧力をアップするためには、モータのトルクを上げる必要があり、これもコストアップにつながるといった問題があった。
【0006】
さらに、定着器の制御温度を元々高めに設定しておいた場合、低密度画像を印字したときや、薄い用紙に印字したときに、熱で用紙がカールし、ジャム(紙詰まり)が発生する可能性があるといった問題があった。
【0007】
一方、このような肉厚アップや圧力アップ、制御温度の高めの設定といった方法とは別に、用紙サイズや印字密度に応じて定着器の表面温度を制御することで定着不良を防止する印刷装置が提案されている(特開平11−212394号公報)。
【0008】
この印刷装置は、トナー供給モータの動作を監視することにより画像密度を想定し、制御温度にフィードバックすることで安定した定着状態を得るようになっている。例えば、15インチ幅用紙で標準である3%の印字密度で印字を行うと、1頁あたりのトナー消費量が60mgとなり、300mg消費するごとにトナー補給を行うとすると、50頁に1回トナー供給モータを駆動することになる。そのため、上記の印刷装置では、このトナー供給モータの駆動間隔から印刷頁数を割り出し、その頁数とトナー消費量とから1頁の印字密度を演算するようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、トナーは現像機内での撹拌による帯電量が温度や湿度の影響を受け易いため、トナー供給モータの動作もまた温度や湿度の影響を受け易く、かつ、時間的な遅延も有している。そのため、上記従来の印刷装置のように、トナー供給モータの駆動間隔に基づいて正確な印字密度を演算することは難しく、充分な性能を確保することができないといった問題があった。
【0010】
本発明は係る問題点を解決すべく創案されたもので、その目的は、定着器の温度制御を、正確な演算によって求められた印字密度に応じて補正制御することにより、高密度の画像が連続して印字された場合でも、安定した定着を行うことのできる画像形成装置及びレーザプリンタを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成装置及びレーザプリンタは、トナー像が転写された用紙を通過させて加圧及び加熱することによりトナーを用紙に定着させる定着器と、この定着器の定着温度を制御する定着温度制御部とを備え、前記定着温度制御部は、予め設定された第1基準制御温度値に基づき、定着器の定着温度が前記第1基準制御温度値となるように温度制御を行うようになっている。また、印字画素をカウントする画素カウンタと、用紙のサイズを検知するサイズ検知部と、1頁分の印字密度と温度補正値とを予め対応させて記憶している温度補正用データテーブルとをさらに備え、かつ、前記温度補正用データテーブルが用紙の種類に応じてそれぞれ用意されている。
【0012】
このような構成において、同一画像を連続して複数枚印刷する場合、前記定着温度制御部は、以下に示す第1の印字動作を行う。
【0013】
すなわち、前記印刷枚数が、連続印刷時に前記定着器により安定した定着が確保できる所定枚数(例えば3枚)を超えている場合には、前記画素カウンタによって1枚目の印字画素をカウントし、そのカウント値とサイズ検知部により検知された用紙サイズとから印字密度を演算する。そして、印字開始時に予め設定された用紙の種類に応じて用いる温度補正用データベースを決定し、演算した印字密度に基づき前記決定した温度補正用データテーブルを参照して該当する温度補正値を抽出する。そして、抽出した温度補正値を前記第1基準制御温度値に加えた値を第2基準制御温度値として前記定着器の温度制御を行うことにより、2枚目以降の印字を行う。
【0014】
一方、複数部数でかつ1部が複数枚の画像を連続して印刷する場合、前記定着温度制御部は、以下に示す第2の印字動作を行う。
【0015】
すなわち、前記部数が2部以上であり、かつ1部の頁数が連続印刷時に前記定着器により安定した定着が確保できる所定枚数(例えば3枚)を超えている場合には、前記画素カウンタによって1部目の全頁の印字画素をそれぞれカウントし、そのカウント値とサイズ検知部により検知された用紙サイズとからそれぞれの頁の印字密度を演算する。そして、演算した印字密度のうち高密度の頁が連続して前記所定枚数以上有る場合には、まず、印字開始時に予め設定された用紙の種類に応じて用いる温度補正用データベースを決定し、次に、前記高密度頁の印字密度を平均した平均印字密度に基づき前記決定した温度補正用データテーブルを参照して該当する温度補正値を抽出し、抽出した温度補正値を前記第1基準制御温度値に加えた値を第2基準制御温度値とする。そして、2部目以降の印字では、高密度頁の印字時には前記第2の基準制御温度値を用いて前記定着器の温度制御を行い、その他の頁では前記第1基準制御温度値を用いて前記定着器の温度制御を行うことにより、2部目以降の印字を行う。
【0016】
このように、本発明によれば、画素カウンタによって1頁分の印字密度を正確に演算できるとともに、この印字濃度と用紙の種類ごとに予め用意されている温度補正用テーブルとを用いて定着器の温度制御補正をかけることにより、高密度の画像を連続して印字する場合におもいても、過不足の無い熱量を供給でき、用紙に転写されたトナーの安定した定着を行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の画像形成装置である例えばレーザプリンタの主要部の構成を示す機能ブロック図である。
【0018】
なお、機構的な構成については従来周知の構成であるので図示を省略するが、ここで再度簡単に説明すると、感光ドラムの表面に画像に対応したトナー像を形成し、この感光ドラム上のトナーを転写ローラにより用紙に転写した後、転写されたトナーを定着器で加圧及び加熱して用紙に定着させることにより、用紙の表面に画像を形成するようになっている。
【0019】
このような機構を有するレーザプリンタ1は、例えばパソコン2から供給される印字データに基づいて印字動作を行うシステムとなっている。そのため、パソコン2とレーザプリンタ1とは、双方向通信が可能な通信ケーブル3を介して接続されている。
【0020】
レーザプリンタ1は、プリンタ専用に構成された論理回路ICであるASIC101と、これを制御するCPU102とを備えている。CPU102には、印字動作を実行するプログラムや後述する温度補正用データテーブル等が格納されたROM103、及び各種データを記憶するとともに印字動作時にはワークエリアとして働くRAM104がそれぞれ接続されている。
【0021】
ASIC101には、電源キーや印字開始キー等のキー操作を検出するキーセンサ105の出力、定着器の表面温度を検出するサーミスタ等からなる温度センサ106の出力、及び装〓された用紙のサイズを検知するサイズ検知部107の出力がそれぞれ導かれている。また、ASIC101には、定着器の内部に設けられたヒータをオン、オフ制御して熱ローラの熱量を所定の熱量に保つためのヒータ駆動部108が接続されている。また、ASIC101には、パソコン2からの印字データに基づいて印字画素をカウントする画素カウンタ101aの領域が設けられている。ASIC101は、CPU102からの制御により、ヒータ駆動部108を駆動制御するようになっている。すなわち、請求項にいう「定着温度制御部は、本実施の形態ではCPU102とASIC101とによって実現されている。
【0022】
なお、この他にも、実際には感熱ドラムや転写ローラを制御する制御部や、給紙動作及び排紙動作を制御する制御部などが設けられているが、これらは本発明の要部ではないので、省略している。
【0023】
図2は、ROM103に格納されている温度補正用データテーブルの構成例を示している。
【0024】
この温度補正用データテーブルは、1頁分の印字密度と温度補正値との対応関係を示すテーブルとなっている。本実施の形態では、このテーブルが普通紙、厚紙、はがき、封筒の4種類について用意されている。
【0025】
次に、上記構成のレーザプリンタによる印字動作時の制御について、図3ないし図5に示すフローチャートを参照して説明する。なお、図3は全体的な処理の流れを示し、図4は第1の印字動作の処理の流れを示し、図5は第2の印字動作の処理の流れを示している。
【0026】
ただし、本実施の形態では、定着器は、高密度の画像であっても、連続3枚までは予め熱ローラに蓄積している熱量で安定した定着が確保できる仕様になっているものとする。すなわち、請求項にいう「所定枚数」は、本実施の形態では3枚となっている。
【0027】
パソコン2から印字指示が送られてくると(ステップS1でYesと判断されると)、CPU102は、パソコン2から送られてくる印刷部数の情報に基づいて、今回の印刷部数Mが2部以上であるか否かを判断する(ステップS2)。その結果、2部以上である場合(ステップS2でYesと判断された場合)には、ステップS3に動作を進めて第2の印字動作を実行することになる。
【0028】
一方、印刷部数Mが1部である場合(ステップS2でNoと判断された場合)には、次に、印刷枚数nが1枚(すなわち、頁数が1頁)であるか否かを判断し(ステップS4)、1枚である場合(ステップS4でNoと判断された場合)には、結局1枚のみの印字動作であるため、ステップS7に動作を進めて通常の印字動作を実行する。
【0029】
一方、印刷枚数nが2枚以上(すなわち、頁数が2頁以上)である場合(ステップS4でYesと判断された場合)には、次に、印刷部数Mが4部以上であるか否かを確認する(ステップS5)。その結果、3部以下である場合(ステップS5でNoと判断された場合には、ステップS7に動作を進めて通常の印字動作を実行する。すなわち、この場合は、最大で1部2頁の印刷を3部することになり、6枚の印字を連続して行うことになるが、例えば1頁目の印字密度が低く、2頁目の印字密度が高い場合には、1頁ごとに温度補正を行っても、熱ローラに伝わる温度遅延等の関係でこのような1頁ごとの細かい制御は実質的に難しい。逆に、このような細かい制御を行った結果、温度遅延によって定着が安定しない場合も考えられるため、この場合には、印字密度の如何に係わらず従来通り通常の印字動作を実行する。
【0030】
一方、印刷部数Mが4部以上である場合(ステップS5でYesと判断された場合)には、ステップS6に動作を進めて第1の印字動作を実行することになる。
【0031】
(1)ステップS7の通常の印字動作
通所の印字動作の場合、CPU102は、予め内部に設定された第1基準制御温度値(例えば、180℃等)と、温度センサ106の検知温度とに基づき、定着器に内蔵されているヒータをオン、オフ制御して、熱ローラの表面温度が180℃となるように温度制御を行う。この場合、画素カウンタ101aによるカウント値は無視される。すなわち、本実施の形態では、画素カウンタ101aは、定着器の温度制御のためだけに使用されるものではなく、従来よりインクカートリッジの交換の目安をユーザに知らせるために、カートリッジ交換時から印字したドットの総数をカウントするようになっており、このドット総数のカウンタも兼用しているからである。
【0032】
(2)ステップS6の第1の印字動作
1頁分の同一画像を連続して4枚以上印刷する場合、CPU102は、1枚目の印字を開始すると(ステップS6−1でYesと判断されると)、画素カウンタ101aによって1枚目の印字画素のカウントを開始する(ステップS6−2)。そして、1枚目の印字を終了すると(ステップS6−3でYesと判断されると)、印字画素のカウントを終了し(ステップS6−4)、次に、そのカウント値と、サイズ検知部107によって検知された用紙サイズとから印字密度を演算し、その印字密度のデータを例えばRAM104に保存する(ステップS6−5)。
【0033】
次に、CPU102は、演算した印字密度に基づき、図2に示す温度補正用データテーブルを参照して、該当する温度補正値を抽出する(ステップS6−6)。この際、CPU102では、印字開始時にパソコン2から送られてきた用紙の種類情報に基づき、指定された種類の用紙の温度補正用データテーブルから該当する温度補正値を抽出する。例えば、用紙の種類情報が普通紙であり、演算した印字密度が35%であった場合には、図2に示す温度補正用データテーブルから温度補正値として2℃を抽出する。
【0034】
そして、第1基準制御温度値(180℃)に温度補正値(2℃)を足した182℃を第2基準制御温度値に設定して定着器の温度制御を行い(ステップS6−7)、2枚目以降の印字を行う(ステップS6−8)。これにより、印字密度の高い画像を連続して印字した場合でも、定着器の制御温度が通常より2℃高めに設定されているので、安定した定着を行うことができる。
【0035】
この後、図示しないペーパセンサにより最後の用紙が排紙されると(ステップS6−9)、CPU102は、定着器の制御温度値を、第2基準制御温度値(182℃)から再び第1基準制御温度値(180℃)に戻して(ステップS6−10) 、印字動作を終了する。
【0036】
(3)ステップS3の第2の印字動作
印刷部数が2部以上である場合、CPU102は、1部目の印字を開始し(ステップS3−1)、画素カウンタ101aによって1部目の全頁の印字画素のカウントを頁ごとに開始する。
【0037】
すなわち、1頁目の印字を開始するとともに画素カウンタ101aによるカウントを開始する(ステップS3−2)。そして、1頁目の印字を終了すると(ステップS3−3でYesと判断されると)、印字画素のカウントを一旦終了し、次にそのカウント値と、サイズ検知部107によって検知された用紙サイズとから1頁目の印字密度を演算し、その印字密度のデータを例えばRAM104に保存する(ステップS3−4)。
【0038】
この後、再びステップS3−2に戻って、2頁目の印字を開始する。そして、2頁目の印字を終了すると(ステップS3−3でYesと判断されると)、印字画素のカウントを一旦終了し、次にそのカウント値と、サイズ検知部107によって検知された用紙サイズとから2頁目の印字密度を演算し、その印字密度のデータを例えばRAM104に保存する(ステップS3−4)。
【0039】
CPU102は、このようなステップS3−2〜ステップS3−4の処理を、1部目の全頁が終了するまで繰り返し、1部目の全頁を終了すると(ステップS3−5でYesと判断されると)、印字画素のカウントを終了する(ステップS3−6)。
【0040】
次に、CPU102は、この時点で、1部目の頁数が4頁未満であるか否かを確認し(ステップS3−7)、4頁未満である場合には、高密度の画像頁を連続して3頁以上印字することはないので、この場合にはステップS7の通常の印字動作に移行する。
【0041】
一方、1部目の頁数が4頁以上である場合(ステップS3−7でYesと判断された場合)には、次に、RAM104に保存されている各頁の印字密度データを参照して、1部目の印字枚数の中で、温度補正を必要とする高密度画像の頁が4頁以上連続しているか否かを確認する(ステップS3−8)。
【0042】
その結果、温度補正を必要とする高密度画像の頁が4頁以上連続して無い場合(ステップS3−8でNoと判断された場合)には、ステップS3−9に動作を進め、2部目以降も通常の温度制御、すなわち第1基準制御温度(180℃)に基づいて定着器の温度制御を行う。そして、図示しないペーパセンサにより最終部の最後の頁の印字用紙が排紙されると(ステップS2−10でYesと判断されると)、印字動作を終了する。
【0043】
一方、温度補正を必要とする高密度画像の頁が4頁以上連続して有る場合(ステップS3−8でYesと判断された場合)には、ステップS3−11に動作を進め、演算した高密度画像の印字密度に基づき、図2に示す温度補正用データテーブルを参照して、該当する温度補正値を抽出する。
【0044】
この際、CPU102では、印字開始時にパソコン2から送られてきた用紙の種類情報に基づき、指定された種類の用紙の温度補正用データテーブルから該当する温度補正値を抽出する。例えば、用紙の種類情報が厚紙であり、演算した印字密度が55%であった場合には、図2に示す温度補正用データテーブルから温度補正値として5℃を抽出する。
【0045】
ここで、演算した高密度画像の各頁の印字密度にばらつきがある場合には、例えば各頁の印字密度の平均値を求め、その平均印字密度に基づいて温度補正値を抽出してもよい。例えば、高密度画像の最初の頁の印字密度が40%、2頁目の印字密度が60%、3頁目の印字密度が30%、4頁目の印字密度が70%であった場合には、平均印字密度として50%[=(40+60+30+70)÷4]が得られるので、この場合は厚紙の50%の温度補正値である4℃を抽出する。
【0046】
この後、CPU102は、2部目以降の印字を開始する(ステップS3−12)。すなわち、高密度画像が連続する頁を印字するときには、制御温度を、第1基準制御温度値(180℃)に抽出した温度補正値(4℃)を足した第2基準制御温度値(184℃)に設定して定着器の温度制御を行い、これ以外の頁を印字するときには、制御温度を、第1基準制御温度値(180℃)に設定して定着器の温度制御を行う(ステップS3−13)。
【0047】
これにより、印字密度の高い画像を連続して印字した場合でも、定着器の制御温度が通常より4℃高めに設定されているので、安定した定着を行うことができる。
【0048】
この後、図示しないペーパセンサにより最終部の最後の頁の印字用紙が排紙されると(ステップS3−14でYesと判断されると)、CPU102は、定着器の制御温度値を、第2基準制御温度値(184℃)から再び第1基準制御温度値(180℃)に戻して(ステップS3−15) 、印字動作を終了する。
【0049】
【発明の効果】
このように、本発明によれば、画素カウンタによって1頁分の印字密度を正確に演算できるとともに、この印字密度と用紙の種類ごとに予め用意されている温度補正用テーブルとを用いて定着器の温度制御補正をかけることにより、高密度の画像を連続して印字する場合におもいても、過不足の無い熱量を供給でき、用紙に転写されたトナーの安定した定着を行うことができる。また、機内温度の上昇による各部への弊害を抑制できるとともに、消費電力量も必要最小限の上昇に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置である例えばレーザプリンタの主要部の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】ROMに格納されている温度補正用データテーブルの構成例を示す説明図である。
【図3】本発明に係わるレーザプリンタの印字動作時の全体的な処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】第1の印字動作の処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】第2の印字動作の処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 レーザプリンタ
2 パソコン
3 通信ケーブル
101 ASIC
101a 画素カウンタ
102 CPU
103 ROM
104 RAM
105 キーセンサ
106 温度センサ
107 サイズ検知部
108 ヒータ駆動部
Claims (4)
- トナー像が転写された用紙を通過させて加圧及び加熱することによりトナーを用紙に定着させる定着器と、この定着器の定着温度を制御する定着温度制御部とを備え、前記定着温度制御部は、予め設定された第1基準制御温度値に基づき、定着器の定着温度が前記第1基準制御温度値となるように温度制御を行うレーザプリンタにおいて、
印字画素をカウントする画素カウンタと、用紙のサイズを検知するサイズ検知部と、1頁分の印字密度と温度補正値とを予め対応させて記憶している温度補正用データテーブルとを備え、かつ、前記温度補正用データテーブルが用紙の種類に応じてそれぞれ用意されており、
複数部数でかつ1部が複数枚の画像を連続して印刷する場合において、
前記定着温度制御部は、前記部数が2部以上であり、かつ1部の頁数が連続印刷時に前記定着器により安定した定着が確保できる所定枚数を超えている場合には、前記画素カウンタによって1部目の全頁の印字画素をそれぞれカウントし、そのカウント値と前記サイズ検知部により検知された用紙サイズとからそれぞれの頁の印字密度を演算し、演算した印字密度のうち高密度の頁が連続して前記所定枚数以上有る場合には、印字開始時に予め設定された用紙の種類に応じて用いる温度補正用データベースを決定し、前記高密度頁の印字密度を平均した平均印字密度に基づき前記決定した温度補正用データテーブルを参照して該当する温度補正値を抽出し、抽出した温度補正値を前記第1基準制御温度値に加えた値を第2基準制御温度値とし、2部目以降の印字では、高密度頁の印字時には前記第2の基準制御温度値を用いて前記定着器の温度制御を行い、その他の頁では前記第1基準制御温度値を用いて前記定着器の温度制御を行うことにより、2部目以降の印字を行うことを特徴とするレーザプリンタ。 - トナー像が転写された用紙を通過させて加圧及び加熱することによりトナーを用紙に定着させる定着器と、この定着器の定着温度を制御する定着温度制御部とを備え、前記定着温度制御部は、予め設定された第1基準制御温度値に基づき、定着器の定着温度が前記第1基準制御温度値となるように温度制御を行う画像形成装置において、
印字画素をカウントする画素カウンタと、用紙のサイズを検知するサイズ検知部と、1頁分の印字密度と温度補正値とを予め対応させて記憶している温度補正用データテーブルとを備えており、
同一画像を連続して複数枚印刷する場合において、
前記定着温度制御部は、前記印刷枚数が、連続印刷時に前記定着器により安定した定着が確保できる所定枚数を超えている場合には、前記画素カウンタによって1枚目の印字画素をカウントし、そのカウント値と前記サイズ検知部により検知された用紙サイズとから印字密度を演算し、演算した印字密度に基づき前記温度補正用データテーブルを参照して該当する温度補正値を抽出し、抽出した温度補正値を前記第1基準制御温度値に加えた値を第2基準制御温度値として前記定着器の温度制御を行うことにより、2枚目以降の印字を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 前記温度補正用データテーブルが用紙の種類に応じてそれぞれ用意されており、前記定着温度制御部は、印字開始時に予め設定された用紙の種類に応じて用いる温度補正用データベースを決定することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- トナー像が転写された用紙を通過させて加圧及び加熱することによりトナーを用紙に定着させる定着器と、この定着器の定着温度を制御する定着温度制御部とを備え、前記定着温度制御部は、予め設定された第1基準制御温度値に基づき、定着器の定着温度が前記第1基準制御温度値となるように温度制御を行う画像形成装置において、
印字画素をカウントする画素カウンタと、用紙のサイズを検知するサイズ検知部と、1頁分の印字密度と温度補正値とを予め対応させて記憶している温度補正用データテーブルとを備えており、
複数部数でかつ1部が複数枚の画像を連続して印刷する場合において、
前記定着温度制御部は、前記部数が2部以上であり、かつ1部の頁数が連続印刷時に前記定着器により安定した定着が確保できる所定枚数を超えている場合には、前記画素カウンタによって1部目の全頁の印字画素をそれぞれカウントし、そのカウント値と前記サイズ検知部により検知された用紙サイズとからそれぞれの頁の印字密度を演算し、演算した印字密度のうち高密度の頁が連続して前記所定枚数以上有る場合には、それら高密度頁の印字密度を平均した平均印字密度に基づき前記温度補正用データテーブルを参照して該当する温度補正値を抽出し、抽出した温度補正値を前記第1基準制御温度値に加えた値を第2基準制御温度値とし、2部目以降の印字では、高密度頁の印字時には前記第2の基準制御温度値を用いて前記定着器の温度制御を行い、その他の頁では前記第1基準制御温度値を用いて前記定着器の温度制御を行うことにより、2部目以降の印字を行うことを特徴とする画像形成装置。
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