JP2004058339A - Base material covered with coating material containing cyclic olefin addition polymer and laminated material - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の環状オレフィン系付加重合体を含むコーティング材で被覆された基材およびこれを二層以上積層してなる積層材に関する。さらに詳しくは、高耐熱性、高透明性で、他の部材と接着・密着性に優れ、破壊特性が改良されたコーティング材で被覆された基材、およびこの基材を二層以上積層した積層材に関する。
【0002】
【従来の技術】
透明なコーティング材や積層材として、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルフォン、ポリアリレート、ポリスルフォンなど光学透明樹脂が多く用いられている。
しかし、ガラス材料に対し軽量化、割れなどの要求に対して十分であっても、プラスティック材料は耐熱性の点で不十分である。
コート層を形成するコーティング材として、高透明性、耐湿性、耐熱性、耐薬品性があり、他の部材と接着・密着性がある材料が求められている。
【0003】
一方、透明性の高いプラスチック材料として、環状オレフィン系重合体のコーティング材や塗料として、特許第3230250号公報、特許第3191299号公報にて、ノルボルネン系単量体の開環重合体の水素化体が知られている。
しかし、これら重合体は、ガラス転移温度は200℃未満であることが多く、耐熱性の点では十分とは言えない。
また、ガラス転移温度が200℃以上の耐熱性を有し、接着・密着性の良いコーティング用透明樹脂として、シリル基を含む環状オレフィン系付加重合体が米国特許第5912313号明細書において知られている。しかし、ノルボルネンを代表とする環状オレフィン系重合体は靭性がなく、破壊特性が劣り、コーティング材としたとき、コート層の膜厚が厚くなると、クラックが入りやすい、割れやすいなどの問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、耐熱性、耐湿性、耐薬品性、透明性が優れるとともに、接着・密着性、破壊特性が優れたコーティング材で被覆された基材およびこれらを積層した積層材を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、トリシクロオレフィンからなる環状オレフィン由来の構造単位と加水分解性シリル基またはエステル基を有する環状オレフィン由来の構造単位を含む特定の環状オレフィン系付加重合体を用い、さらに架橋剤、その他、充填剤を含むコーティング材で被覆された基材、およびこれらを積層した積層材であり、これにより上記の課題を解決することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明において用いられる環状オレフィン系付加重合体は、下記式(1)−1〜4で表され、かつendo体の構造単位を含む少なくとも1種の構造単位(a)、下記式(2)で表される構造単位(b)および下記式(3)で表される構造単位(c)を含む、ポリスチレン換算数平均分子量が5,000〜500,000の環状オレフィン系付加重合体である。
【0007】
【化4】
【0008】
[式(1)−1〜4のR1〜R20はそれぞれ独立で、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基から選ばれた置換基、およびハロゲン原子・ハロゲン化アルキル基から選ばれた置換基を示す。]
【0009】
【化5】
【0010】
[式(2)のA1,A2,A3,A4はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、炭素数4〜15のシクロアルキル基、ハロゲン原子である。また、A1〜A4には、A1とA2、A1とA3またはA2とA4から形成される環状アルキレン基も含まれる。ただし、式(1)−1〜4で表されるものは除く。rは0〜2の整数を示す。]
【0011】
【化6】
【0012】
[式(3)中、B1〜B4はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリ−ル基、ハロゲン化アルキル基、加水分解性シリル基または−(CH2)jXで表される極性基を示し、B1〜B4の少なくとも一つは加水分解性シリル基または−(CH2)jXで表される極性基を含む。
ここで、Xは−C(O)OR21または−OC(O)R22であり、R21,R22は炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、またはこれらのハロゲン置換体からなる基から選ばれた置換基、jは0〜3の整数である。また、B1〜B4には、B1とB3またはB2とB4から形成されるアルキレン基、B1とB2またはB3とB4から形成されるアルキリデニル基も含まれる。pは0〜2の整数を示す。〕
【0013】
本発明の環状オレフィン系付加重合体に含まれる式(1)―1〜4で表される構造単位(a)は、下記式(4)−1〜4で表される側鎖の置換基が飽和環状構造を有するトリシクロオレフィン化合物から選ばれた単量体(以下、「特定の単量体(1)−1」という。)を付加重合することにより形成される。
【0014】
【化7】
【0015】
[式(4)−1〜4において、R1〜R20は式(1)−1〜4と同じ。]
また、本発明の環状オレフィン系付加重合体に含まれる式(1)―1〜4で表される構造単位(a)は、下記式(5)−1〜7で表される側鎖の置換基が不飽和環状構造を有するトリシクロオレフィン化合物から選ばれた単量体(以下、「特定の単量体(1)−2」という)を付加重合した後、該重合体を水素化することによっても形成される。
【0016】
【化8】
【0017】
[式(5)−1〜7中、R1〜R20は、上記一般式(1)−1〜4に示すものと同じである。]
【0018】
このような「特定の単量体(1)−1」および「特定の単量体(1)−2」(以下、「特定の単量体(1)−1」および「特定の単量体(1)−2」をまとめて「特定の単量体(1)」と言うことがある。)の具体例としては、例えば以下の化合物が挙げられるが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
「特定の単量体(1)−1」の具体例としては、
トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン、
1−メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン、
2−メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン、
3−メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン、
4−メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン、
5−メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン、
3−エチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン、
4−エチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン、
10−メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン、
10−エチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン、
10−フェニルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン、
10−シクロヘキシルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン、
【0019】
トリシクロ[4.2.0.12,5]ノナ−3−エン、
1−メチルトリシクロ[4.2.0.12,5]ノナ−3−エン、
2−メチルトリシクロ[4.2.0.12,5]ノナ−3−エン、
7−メチルトリシクロ[4.2.0.12,5]ノナ−3−エン、
【0020】
トリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカ−9−エン、
1−メチルトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカ−9−エン、
2−メチルトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカ−9−エン、
2−エチルトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカ−9−エン、
3−メチルトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカ−9−エン、
【0021】
トリシクロ[8.2.1.02,9]トリデカ−11−エン、
1−メチルトリシクロ[8.2.1.02,9]トリデカ−11−エン、
2−メチルトリシクロ[8.2.1.02,9]トリデカ−11−エン、
3−メチルトリシクロ[8.2.1.02,9]トリデカ−11−エン、
4−メチルトリシクロ[8.2.1.02,9]トリデカ−11−エン、
などが挙げられ、中でもトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エンが好ましく用いられるが、本発明はこれらに限定されない。
【0022】
特定の単量体(1)−2の具体例としては、
トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエン、
1−メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエン、
2−メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエン、
5−メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエン、
5−エチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエン、
6−メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエン、
6−エチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエン、
10−メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエン、
10−エチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエン、
10−フェニルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエン、
10−シクロヘキシルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエン、
【0023】
トリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカ−3,9−ジエン、
1−メチルトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカ−3,9−ジエン、
2−メチルトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカ−3,9−ジエン、
2−エチルトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカ−3,9−ジエン、
5−クロロトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカ−3,9−ジエン、
5−フロロトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカ−3,9−ジエン、
5−メチルトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカ−3,9−ジエン、
【0024】
トリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカ−4,9−ジエン、
1−メチルトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカ−4,9−ジエン、
2−メチルトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカ−4,9−ジエン、
3−メチルトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカ−4,9−ジエン、
6−メチルトリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカ−4,9−ジエン、
【0025】
トリシクロ[6.4.0.12,5]トリデカ−3,11−ジエン、
2−メチルトリシクロ[6.4.0.12,5]トリデカ−3,11−ジエン、
8−メチルトリシクロ[6.4.0.12,5]トリデカ−3,11−ジエン、
【0026】
トリシクロ[6.4.0.12,5]トリデカ−3,10−ジエン、
2−メチルトリシクロ[6.4.0.12,5]トリデカ−3,10−ジエン、
8−メチルトリシクロ[6.4.0.12,5]トリデカ−3,10−ジエン、
【0027】
トリシクロ[6.4.0.12,5]トリデカ−3,9−ジエン、
2−メチルトリシクロ[6.4.0.12,5]トリデカ−3,9−ジエン、
9−メチルトリシクロ[6.4.0.12,5]トリデカ−3,9−ジエン
などが挙げられ、中でもトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエンが好ましく使用される。
【0028】
ここで、式(5)−1〜7で表される「特定の単量体(1)−2」を用い、付加重合した後に水素化することで本発明の付加重合体を得る場合、該重合体中に側鎖結合が未反応のまま残留することは、高温下での酸素による酸化や、熱による劣化を受けるため望ましくない。このためこれら付加重合体は、オレフィン性の不飽和結合の90モル%以上、好ましくは95モル%以上、さらに好ましくは99モル%以上が水素化される必要がある。
【0029】
また、付加重合体の水素化後の未反応の不飽和結合の残留を回避し、本発明の環状オレフィン系付加重合体を、より耐熱劣化性に優れるものとするためには、側鎖に不飽和結合を有しない単量体を用い、付加重合することがさらに好ましい。
すなわち、本発明の環状オレフィン系付加重合体に含まれる式(1)―1〜4で表される構造単位(a)は、上記の「特定の単量体(1)−1」を用いて付加重合することにより形成することがより好ましく、中でもトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エンを用いることが最も好ましい。
【0030】
「特定の単量体(1)」には、endo体およびexo体の立体異性体が存在する。endo体の含有する割合が高い単量体を用いるほど、得られる重合体の強度、特に引っ張り試験にて測定される破断強度、および破断伸びの特性などが優れ、靭性に優れるものであることが明らかとなった。本発明の重合体において、endo体およびexo体の合計を100モル%としたとき、endo体の割合は少なくとも80モル%以上、好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上である。この割合が80モル%未満では、得られる重合体の破断強度や破断伸びなどの特性で満足する性能が得られず、靭性が劣り、コーティング材で被覆された基材とした際に、これら基材で積層された積層材としたとき、コート層として割れやすいものとなる。
【0031】
本発明の環状オレフィン系付加重合体の構造単位(a)の割合は、全構造単位中、10〜90モル%で、その割合が10モル%未満では靭性が劣り、コーティング材で被覆された基材としたとき、コート層として割れやすいものとなる。
一方、その割合が90モル%を超えると、重合体の溶媒への溶解性が劣り、コーティング材の作製が困難となることが多い。
【0032】
また、本発明において用いられる環状オレフィン系付加重合体の構造単位(b)は、下記式(6)で表される環状オレフィン(以下、特定の単量体(2)と言う。)を付加重合することにより、形成される。
【0033】
【化9】
【0034】
[式(6)にて A1,A2,A3,A4は式(2)と同じ。]
式(6)で表される「特定の単量体(2)」の具体例としては、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−プロピル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ブチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ペンチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ヘプチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−オクチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−デシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ドデシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5,6−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチル−5−エチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フェニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−シクロヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−シクロオクチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−フロロ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−クロロ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−メチル−テトラシクロ[4.4.0.12,517,10]ドデカ−3−エン、
8−エチル−テトラシクロ[4.4.0.12,517,10]ドデカ−3−エン
などが挙げられる。
【0035】
本発明の環状オレフィン系付加重合体において、構造単位(b)の全構造単位中の割合は、10〜90モル%で、その割合が10モル%未満では、重合体の溶媒への溶解性が劣り、コーティング材の作製が困難となることが多い。一方、その割合が90モル%を超えると、靭性が劣り、コーティング材で被覆された基材とした際、コート層として割れやすいものとなる。
【0036】
本発明の環状オレフィン系付加重合体の構造単位(c)は、下記一般式(7)で表される環状オレフィン(以下、「特定の単量体(3)」と言う。)を付加重合することにより、形成される。
【0037】
【化10】
【0038】
[式(7)中、B1〜B4はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリ−ル基、ハロゲン化アルキル基、加水分解性シリル基または−(CH2)jXで表される極性基を示し、B1〜B4の少なくとも一つは加水分解性シリル基または−(CH2)jXで表される極性基を含む。
ここで、Xは−C(O)OR21または−OC(O)R22であり、R21,R22は炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、またはおれらのハロゲン置換体からなる基から選ばれた置換基、jは0〜3の整数である。また、B1〜B4には、B1とB3またはB2とB4から形成されるアルキレン基、B1とB2またはB3とB4から形成されるアルキリデニル基も含まれる。pは0〜2の整数を示す。〕
【0039】
このような「特定の単量体(3)」の具体例としては、例えば以下の化合物が挙げられるが、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5−カルボン酸メチル、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5−カルボン酸エチル、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5−カルボン酸ブチル、
5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5−カルボン酸
5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5−カルボン酸メチル、
5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5−カルボン酸エチル、
5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5−カルボン酸プロピル、
5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5−カルボン酸ブチル、
5−エチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5−カルボン酸メチル、
5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5−カルボン酸トリフロロメチル、
5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5−エニル酢酸エチル、
アクリル酸−5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
メタクリル酸−5−メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸メチル、
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−5,6−ジカルボン酸エチル、
8−メチル−8−メトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−メチル−8−エトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
5−トリメトキシシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ジメトキシクロロシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メトキシクロロメチルシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ジメトキシクロロシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メトキシヒドリドメチルシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ジメトキシヒドリドシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メトキシジメチルシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−トリエトキシシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ジエトキシクロロシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エトキシクロロメチルシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ジエトキシヒドリドシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エトキシジメチルシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エトキシジエチルシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−プロポキシジメチルシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−トリプロポキシシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−トリフェノキシシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−トリメトキシシリルメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ジメチルクロロシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−メチルジクロロシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−トリクロロシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ジエチルクロロシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−エチルジクロロシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−(2−トリメトキシシリル)エチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−(2−ジメトキシクロロシリル)エチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−(1−トリメトキシシリル)エチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−(2−トリメトキシシリル)プロピル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−(1−トリメトキシシリル)プロピル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−トリエトキシシリルエチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−ジメトキシメチルシリルメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−トリメトキシプロピルシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−トリエトキシシリル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
8−メチルジメトキシシリル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、
【0040】
5−[1’−メチル−2’,5’−ジオキサ−1’−シラシクロペンチル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−[1’−メチル−3’,3’,4’,4’−テトラフェニル−2’,5’−ジオキサ−1’−シラシクロペンチル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−[1’−メチル−3’,3’,4’,4’−テトラメチル−2’,5’−ジオキサ−1’−シラシクロペンチル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−[1’−フェニル−2’,5’−ジオキサ−1’−シラシクロペンチル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−[1’−エチル−2’,5’−ジオキサ−1’−シラシクロペンチル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−[1’,3’−ジメチル−2’,5’−ジオキサ−1’−シラシクロペンチル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−[1’−メチル−3’,4’−ジメチル−2’,5’−ジオキサ−1’−シラシクロペンチル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−[1’−メチル−2’,6’−ジオキサ−1’−シラシクロヘキシル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−[1’−エチル−2’,6’−ジオキサ−1’−シラシクロヘキシル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−[1’,3’−ジメチル−2’,6’−ジオキサ−1’−シラシクロヘキシル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−[1’−メチル−4’,4’−ジメチル−2’,6’−ジオキサ−1’−シラシクロヘキシル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−[1’−メチル−4’,4’−ジメチル−2’,6’−ジオキサ−1’−シラシクロヘキシル]メチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−[1’−メチル−4’,4’−ジメチル−2’,6’−ジオキサ−1’−シラシクロヘキシル]エチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−[1’−フェニル−4’,4’−ジメチル−2’,6’−ジオキサ−1’−シラシクロヘキシル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−[1’−メチル−4’−フェニル−2’,6’−ジオキサ−1’−シラシクロヘキシル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−[1’−メチル−4’−スピロ−シクロヘキシル−2’,6’−ジオキサ−1’−シラシクロヘキシル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−[1’−メチル−4’−エチル−4’−ブチル−2’,6’−ジオキサ−1’−シラシクロヘキシル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−[1’−メチル−3’,3’−ジメチル−5’メチレン−2’,6’−ジオキサ−1’−シラシクロヘキシル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−[1’−フェニル−2’,6’−ジオキサ−1’−シラシクロヘキシル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−[1’−メチル−3’−フェニル−2’,6’−ジオキサ−1’−シラシクロヘキシル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−[1’−メチル−4’,4’−ジメチル−2’,6’−ジオキサ−1’−シラシクロヘキシル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−[1’−メチル−2’,6’−ジオキサ−1’−シラシクロヘキシル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
5−[1’−メチル−2’,7’−ジオキサ−1’−シラシクロヘプチル]−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、
8−[1’−メチル−4’,4’−ジメチル−2’,6’−ジオキサ−1’−シラシクロヘキシル]−テトラシクロ[4.4.0.12,517,10]ドデカ−3−エン、
8−[1’−メチル−2’,6’−ジオキサ−1’−シラシクロヘキシル]−テトラシクロ[4.4.0.12,517,10]ドデカ−3−エン
などが挙げられる。
これら「特定の単量体(3)」は、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0041】
本発明の環状オレフィン系付加重合体に含まれる構造単位(c)の割合は、全構造単位中、0.1〜30モル%、好ましくは0.5〜20モル%、さらに好ましくは1〜10モル%である。
なお、構造単位(c)は、環状オレフィン系付加重合体中にランダムに存在してもよく、ブロック状に偏在してもよい。さらに、構造単位(c)の側鎖置換基の加水分解性シリル基、エステル基、カルボキシル基などの置換基は、後述する架橋剤を用いることによって本発明の環状オレフィン系付加重合体のコート層を架橋体とすることができる。
【0042】
上記環状オレフィン系付加重合体の構造単位(c)の割合が0.1モル%未満では架橋(硬化)が困難であり、他の部材との接着・密着性が劣る。一方、その割合が30モル%を超えると、重合中に架橋ゲルが生成し均一なコート材が得られない場合が生じたり、耐湿性や寸法安定性の劣るコート材、積層材となる場合が生じる。
【0043】
本発明の環状オレフィン系付加重合体には「特定のα−オレフィン化合物」を付加型重合して、得られる構造単位(d)を導入することができる。
【0044】
このような「特定のα−オレフィン化合物」の具体例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、トリメチルシリルエチレン、トリエチルシリルエチレン、スチレン、4−メチルスチレン、2−メチルスチレン、4−エチルスチレンなどが挙げられるが、好ましくはエチレンである。
【0045】
「特定のα−オレフィン化合物」に由来する構造単位(d)を重合体に導入することにより、本発明の環状オレフィン系付加重合体のガラス転移温度を制御することができる。本発明の環状オレフィン系付加重合体に含まれる構造単位(d)の割合は、0〜40モル%、好ましくは0〜20モル%である。
なお、構造単位(d)の割合が40モル%を超えると、本発明の環状オレフィン系付加重合体のガラス転移温度が170℃以下と低くなり、耐熱性が低下する。
【0046】
本発明の環状オレフィン系付加重合体は、「特定の単量体(1)」と「特定の単量体(2)」、「特定の単量体(3)」、およびさらに必要に応じて用いられる「特定のα−オレフィン化合物」により製造される。
以下、その製造法について説明する。
【0047】
重合触媒としては、下記[1]、[2]、[3]に挙げられるパラジウム、ニッケル、コバルト、チタンおよびジルコンなどの単一錯体触媒や多成分系触媒が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0048】
[1]Pd、Niなどの単一錯体
[Pd(CH3CN)4][BF4]2、[Pd(PhCN)4][SbF6]、
[(η3−クロチル)Pd(シクロオクタジエン)][PF6]、
[(η3−crotyl)Ni(cycloocta−1,5−diene)][B(3,5−(CF3)2C6F3)4]、
[(η3−crotyl)Ni(cycloocta−1,5−diene)][PF6]、
[(η3−allyl)Ni(cycloocta−1,5−diene)][B(C6F5)4]、
[(η3−crotyl)Ni(cycloocta−1,5−diene)][SbF6]、
Toluene・Ni(C6F5)2、Benzene・ Ni(C6F5)2 、Mesitylene・ Ni(C6F5)2
Ethylether・ Ni(C6F5)2 、
【0049】
[2]σまたはσ、π結合を有するパラジウム錯体と有機アルミニウムまたは超強酸塩の組み合わせとして
ジ−μ−クロロ−ビス(6−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−エンド−5σ,2π)Pd、とメチルアルモキサン(MAOと略す)、AgSbF6、AgBF4、から選ばれた化合物との組み合わせ。
[(η3−アリール)PdCl]2とAgSbF6、またはAgBF4、の組み合わせ。
[(1,5−シクロオクタジエン)Pd(CH3)Cl]とPPh3とNaB[3,5−(CF3)2C6H3]4の組み合わせ。
などの組み合わせが挙げられる。
【0050】
[3]
1)ニッケル化合物、コバルト化合物、チタン化合物またはジルコン化合物から選ばれた遷移金属化合物
2)超強酸、ルイス酸およびイオン性ホウ素化合物から選ばれた化合物、ならびに
3)有機アルミニウム化合物、
を含む多成分系触媒、
【0051】
1)遷移金属化合物
1)−1 ニッケル化合物、コバルト化合物:
以下に挙げる群から選ばれた少なくとも1種の化合物
・ニッケルまたはコバルトの有機カルボン酸塩、有機亜リン酸塩、有機リン酸塩、有機スルホン酸塩、β−ジケトン化合物などから選ばれた化合物。
例えば、2−エチルヘキサン酸ニッケル、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸コバルト、オレイン酸ニッケル、ドデカン酸ニッケル、ドデカン酸コバルト、ネオデカン酸コバルト、ドデシルベンゼンスルホン酸ニッケル、ビス(アセチルアセトナート)ニッケル、ビス(エチルアセトアセテート)ニッケルなど。
・上記のニッケルの有機カルボン酸塩を六フッ化アンチモン酸、四フッ化ホウ素酸、トリフロロ酢酸、六フッ化アセトンなどの超強酸で変性した化合物、
・ニッケルのジエンもしくはトリエン配位錯体、例えば、
ジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル、
[(η3−クロチル)(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル]ヘキサフロロホスフェート、およびそのテトラフロロボレート、テトラキス[3,5−ビス(トリフロロメチル)]ボレート錯体、
(1,5,9−シクロドデカトリエン)ニッケル、ビス(ノルボルナジエン)ニッケル、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル
などのニッケル錯体、
・ニッケルにP,N,Oなどの原子を有する配位子が配位した錯体、例えば、
ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロライド、
ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジブロマイド、
ビス(トリフェニルホスフィン)コバルトジブロマイド、
ビス[N−(3−t−ブチルサリシリデン)フェニルアミネート]ニッケル、
Ni[PhC(O)CH](Ph)、
Ni(OC(C6H4)PPh)(H)(PCy3)、
Ni[OC(O)(C6H4)P](H)(PPh3)、
ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケルとPhC(O)CH=PPh3との反応物、
6−(i−Pr)2C6H3N=CHC6H3(O)(Anth)](Ph)(PPh3)Niなどのニッケル錯体
(ここで、Anthは9−anthracenyl、Phはphenyl、Cyはcyclohexylの略称である。)
が挙げられる。
【0052】
1)−2 チタン化合物、ジルコン化合物
[t−BuNSiMe(Me4Cp)]TiCl2、(Me4Cp)(O−iPr2C6H3)2TiCl、(Me4Cp)TiCl3、
(Me4Cp)Ti(OBu)3、[t−BuNSiMeFlu]TiMe2、[t−BuNSiMeFlu]TiCl2
Et(Ind)2ZrCl2、Ph2C(Ind)(Cp)ZrCl2、
iPr(Cp)(Flu)ZrCl2、 iPr(3−tert−But−Cp)(Ind)ZrCl2、
iPr(Cp)(Ind)ZrCl2、 Me2Si(Ind)2ZrCl2、Cp2ZrCl2、
[CpはCyclopentadienl、IndはIndenyl、FluはFluorenylの略称である。]
などが挙げられる。
【0053】
2)超強酸、ルイス酸化合物およびイオン性ホウ素化合物から選ばれた化合物超強酸としては、例えば、ヘキサフロロアンチモン酸、ヘキサフロロリン酸、ヘキサフロロ砒酸、トリフロロ酢酸、フロロ硫酸、トリフロロメタンスルホン酸、テトラフロロホウ酸、テトラキス(ペンタフロロフェニル)ホウ酸、テトラキス[3,5−ビス(トリフロロメチル)フェニル]ホウ酸、p−トルエンスルホン酸、ペンタフロロプロピオン酸などが挙げられる。
ルイス酸化合物としては、例えば、三フッ化ホウ素とエーテル、アミン、フェノールなどとの錯体、三フッ化アルミニウムのエーテル、アミン、フェノールなどの錯体、トリス(ペンタフロロフェニル)ボラン、トリス[3,5−ビス(トリフロロメチル)フェニル]ボラン、などのホウ素化合物、三塩化アルミニウム、三臭化アルミニウム、エチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、ジエチルアルミニウムフロライド、トリ(ペンタフロロフェニル)アルミニウムなどのアルミニウム化合物、ヘキサフロロアセトン、ヘキサクロロアセトン、クロラニル、ヘキサフロロメチルエチルケトンなどのルイス酸性を示す有機ハロゲン化合物、その他、四塩化チタン、ペンタフロロアンチモンなどのルイス酸性を示す化合物などが挙げられる。
イオン性ホウ素化合物としては、例えば、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリフェニルカルベニウムテトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレート、
トリフェニルカルベニウムテトラキス(2,4,6−トリフルオロフェニル)ボレート、
トリフェニルカルベニウムテトラフェニルボレート、
トリブチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
N,N−ジフェニルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
などが挙げられる。
【0054】
3)有機アルミニウム化合物
例えば、メチルアルモキサン、エチルアルモキサン、ブチルアルモキサンなどのアルキルアルモキサン化合物、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムフルオライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムジクロライドなどのアルキルアルミニウム化合物およびハロゲン化アルキルアルミニウム化合物、または上記アルキルアルモキサン化合物と上記アルキルアルミニウム化合物との混合物などが好適に使用される。
【0055】
これら単一錯体または多成分系触媒の成分は、以下の範囲の使用量で用いられる。
ニッケル化合物、パラジウム化合物、コバルト化合物、チタニウム化合物およびジルコニウム化合物などの遷移金属化合物は単量体1モルに対して、0.02〜100ミリモル原子、有機アルミニウム化合物は遷移金属化合物1モル原子に対して1〜5,000モル、また超強酸、ルイス酸、イオン性ホウ素化合物は遷移金属化合物の1モル原子に対して0〜100モルである。
【0056】
本発明の環状オレフィン系付加重合体は、上記成分からなる多成分系触媒または単一触媒を用い、シクロヘキサン、シクロペンタン、メチルシクロペンタンなどの脂環式炭化水素溶媒、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素溶媒、トルエン、ベンゼン、キシレン、メシチレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,1−ジクロロエタン、テトラクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素溶媒などから、1種または2種以上選ばれた溶媒中で、−20〜120℃の温度範囲で重合を行うことにより得られる。
【0057】
(メタ)アクリル基以外のエチレン性の二重結合を含む重合体は、熱化学安定性に乏しく実用に耐えない場合がある。そのため、本発明における環状オレフィン系付加重合体に、エチレン性の二重結合が含まれる場合は、水素化触媒の存在下でさらに水素化する必要がある。水素化方法は特には限定されず、エチレン性の二重結合を効率よく水素化できる方法であればよい。一般的には、水素化触媒の存在下で不活性溶媒中、水素加圧下で水素化を行う。
【0058】
本発明の環状オレフィン系付加重合体の分子量は、ゲル・パーミエションクロマトグラフ(GPC)法でo−ジクロロベンゼンを溶媒として120℃で測定されたポリスチレン換算数平均分子量が5,000〜500,000、好ましくは10,000〜300,000、さらに好ましくは30,000〜200,000の範囲のものである。
その数平均分子量が5,000未満では、コーティングされた基材、および積層材として、コート層でのクラック、割れなどの破壊特性が劣り、一方、500,000を超えると、コートするコーティング材の溶液粘度が大きくなり、操作性が悪くなる。
【0059】
本発明の環状オレフィン系付加重合体のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは180〜500℃で、さらに好ましくは200〜450℃である。
【0060】
本発明の環状オレフィン系付加重合体のコーティング材で被覆された基材は、該重合体を溶媒に溶解し、後で述べる種種の方法で他の部材上にコーティングし、乾燥してコート層を形成して得られる。ここで、必要に応じて、コート層の残留溶媒をさらに除去することにより得られる。
また、積層材は、コーティング材で被覆された基板を多層に重ねることにより、形成される。積層数は、2層以上であり、好ましくは2〜5層である。また、積層条件は加熱温度が50〜350℃、好ましくは100〜250℃、さらに好ましくは150〜200℃の範囲で、圧力が0.2〜20MPa、好ましくは0.5〜10MPa、さらに好ましくは1.0〜5MPaで加熱圧着時間10秒〜10時間、好ましくは20秒〜5時間、さらに好ましくは30秒〜1時間である。
【0061】
本発明の環状オレフィン系付加重合体のコーティング材を作製するために溶解に使用する溶媒は、環状オレフィン系付加重合体が溶解できるものであり、好ましくは25℃における固形分濃度が20重量%でも均一に溶解できるもので、1気圧下での沸点が30〜200℃、好ましくは70〜150℃、より好ましくは80〜130℃のものである。
【0062】
沸点の低い溶媒はコート層を形成する際、乾燥しやすいが、溶媒の揮発が速すぎ、表面のムラができやすい。一方、沸点の高い溶媒は乾燥しにくいがコート層表面のムラはできにくい。このため、沸点の異なる溶媒からなる2種または2種以上の混合溶媒や該重合体が溶解できる範囲内で重合体に対して溶解しない溶媒(貧溶媒)を添加して、コート層表面のムラができないようにしたり、形成されたコート層に対して、さらに乾燥したり、貧溶媒の蒸気雰囲気下にコート層を曝して、コート層の残留溶媒の除去がなされる。
【0063】
溶媒としては、シクロペンタン、シクロペンテン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘキセンなどの脂環族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素から選ばれた本発明の環状オレフィン系付加重合体が溶解する溶媒が主として用いられ、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化脂肪族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素、テトラヒドロフラン、2−メトキシテトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン、エタノール、イソプロピルアルコールブタノールなどのアルコール、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステルなど該重合体が溶解しない溶媒も該重合体が溶解する限りの範囲で含んでもよい。
【0064】
本発明の環状オレフィン系付加重合体のコーティング材には、架橋剤を含むことができる。
対象部材にコーティング材でコートし、溶媒を乾燥、除去する工程または溶媒が除去された工程でコート層に対して、該重合体の官能基の種類により異なるが、外部から加熱、活性光線の照射、水または水蒸気などの処理を行うことにより、下記の方法により、コート層を架橋化できる。
コート層を架橋化することにより、コート層の耐熱性、耐薬品性、寸法安定性をさらに向上させるとともに対象部材との共架橋が起こり、界面の接着・密着性が優れたものとなる。
【0065】
本発明の環状オレフィン系付加重合体の架橋に関わる官能基により、用いる架橋剤は異なり、下記のように分類される。
【0066】
1)加水分解性シリル基を重合体の側鎖に含む環状オレフィン系付加重合体の架橋剤の例を以下に示すが、本発明はこれらの例示化合物に限定されるものではない。
a)スズ、アルミニウム、亜鉛、チタニウム、アンチモンなどの、金属酸化物、アルコキサイド化合物、フェノキサイド化合物、β−ジケトン化合物、アルキル化合物、ハロゲン化合物、有機酸塩化合物
b)対アニオンがBF4,PF4,AsF6,SbF6,B(C6F5)4などから選ばれた芳香族スルフォニウム塩、芳香族アンモニウム塩、芳香族ピリジニウム塩、芳香族ホスフォニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、ヒドラジニウム塩、メタロセンの鉄塩などの50℃以上に加熱することで酸を発生する化合物
c)トリアルキル亜リン酸エステル、トリアリール亜リン酸エステル、ジアルキル亜リン酸 エステル、モノアルキル亜リン酸エステル、次亜リン酸エステル、有機カルボン酸の第2級または第3級アルコールのエステル、有機カルボン酸のヘミアセタールエステル、有機カルボン酸のトリアルキルシリルエステルなどで、水または水蒸気の存在下、50℃以上に加熱することで加水分解し、酸を発生する化合物
d)g線、h線、i線などの紫外線、遠紫外線、X線、電子線などの光線照射によりブレンステッド酸、あるいはルイス酸を生成するジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ヨードニウム塩、スルフォニウム塩、ホスフォニウム塩、アルソニウム塩、オキソニウム塩などのオニウム塩、ハロゲン含有オキサジアゾール化合物、ハロゲン含有トリアジン化合物、ハロゲン含有ベンゾフェノン化合物などのハロゲン化有機化合物、
その他、キノンジアジド化合物、α,α−ビス(スルフォニル)ジアゾメタン化合物、α−カルボニル−α−スルフォニルジアゾメタン化合物、スルフォニル化合物、有機酸エステル化合物、アミド化合物、有機酸イミド化合物など。
【0067】
2)エステル基、カルボキシル基を重合体の側鎖置換基に含む環状オレフィン系付加重合体の架橋剤の例を以下に示すが、本発明はこれらの例示化合物に限定されるものではない。
100℃以上でエステル交換反応による架橋で、架橋剤としてスズ、またはアンチモンのハロゲン化物、アルコキシ化合物、有機カルボン酸塩から選ばれた化合物と2〜4官能の多価アルコール化合物または2〜4官能のアミン化合物など。
【0068】
さらに、側鎖にアクリロイル基、メタアクリロイル基を有する環状オレフィン系付加重合体の場合には、熱や活性光線によりラジカルを発生させる過酸化物、アゾ化合物などを架橋剤として使用可能であり、側鎖にエポキシ基を有する環状オレフィン系付加重合体の場合には、有機酸やアミン化合物もしくは熱や活性光線により有機酸やアミン化合物を発生させる化合物を架橋剤として使用可能である。
なお、これらの架橋用に用いられる化合物は、本発明の環状オレフィン系付加重合体100重量部当たり、0.0001〜5.0重量部の範囲で配合して用いられる。
【0069】
本発明における環状オレフィン系付加重合体には、所望により、他の樹脂やフェノール系やリン系の酸化防止剤、紫外線防止剤など配合することができる。
また、コート層の表面粗さを小さくするためには、フッソ系ノニオン界面活性剤、特殊アクリル樹脂系レベリング剤、シリコーン系レベリング剤など用いることができる。これらレベリング剤の添加量は、溶媒と相溶性が良いものが好ましく、添加量は1〜50,000ppmの範囲で用いられる。
【0070】
本発明の環状オレフィン系付加重合体を含有するコーティング材には、Si,Ti,Al,Zrなどの金属の多官能アルコキシ化合物、そのオリゴマーや粒径が200μm以下の微粒子状金属酸化物を含むことができる。これら化合物は、本発明の環状オレフィン系付加重合体のコート層形成の段階で共縮合して、補強剤としての作用をする。これにより、コート層の硬さ、弾性率を高めることができる。
【0071】
架橋剤として、Si,Ti,Al,Zrの多官能アルコキシ化合物である、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、テトラエトキシチタン、テトラエトキシアルミニウム、テトラエトキシジルコンや、これら化合物のオリゴマー(縮合度が4〜20)を用いることができる。
また、金属酸化物としては、シリカ、チタニア、アルミナ、ジルコニアなどが挙げられる。
これら化合物の添加は、コーティン材を調製する際に行われ、その添加量は環状オレフィン系付加重合体100重量部に対して、5〜50重量部添加することができる。 添加量が5重量未満ではコート層の硬さ、弾性率を高める効果がなく、一方、50重量部を超えると、コート層の透明性が損なわれる。
【0072】
本発明においてコーティング材中の環状オレフィン系付加重合体の溶液濃度は5〜60重量%、好ましくは10〜40重量%、さらに好ましくは15〜30重量%である。該重合体の濃度が薄いとコート層の厚さの調製が困難であり、一方、濃度が濃すぎると粘度が高く、操作性が悪い。
【0073】
本発明のコーティング材で被覆される基材の一つとしてガラスが挙げられる。この場合、対象部材であるガラス基材の厚さは、1〜1,000μm、好ましくは50〜700μm程度である。ガラス上に本発明の耐熱性、透明性、靭性があり、接着・密着性がある環状オレフィン系付加重合体のコート層を形成することにより、ガラスの欠点である割れを改良したコーティング材で被覆された基材が得られる。
また、厚みの薄いガラスに環状オレフィン系付加重合体を含むコーティング材で被覆した基材を50〜1,000μmの厚さに多層化したシート、フィルムの積層材は寸法安定性のよい光学基板材料として、有用である。
【0074】
さらに、本発明のコーティング材で被覆された基材として、水素化された開環重合体、エチレンと環状オレフィンとの共重合体、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリアリレート、イソブチレン・アルキルマレイミド共重合体などの光学透明プラスチックが挙げられ、特に屈折率が近い、水素化された開環重合体、エチレンと環状オレフィンとの共重合体が好ましく、本発明のコーティング材で被覆されたこれら基材は、耐熱性、耐湿性など改良されたものとなる。また、これら基材の多層材も同様に光学材料として有用である。
【0075】
また、基材として、金、銀、銅などの配線、基板が挙げられる。低誘電性の環状オレフィン系付加重合体で被覆されることにより、低誘電性、絶縁性を生かした半導体材料として有用である。
また、基材として、シリコーン基板が挙げられる。これは、この上にコート層を形成し、リソグラフィー技術によりパターンを形成することにより、半導体材料として用いられる。
【0076】
本発明のコート層を形成するコーティング材を塗布する方法は特に限定はないが、はけやブラシを用いた塗布、スプレーによる吹き付け、スクリーン印刷法、フローコーティング、スピンコーティング、ディップ塗装、ロールや平板に塗布する溶液流延法、など挙げられる。
【0077】
本発明のコーティング材でコーティングされたコート層の乾燥方法も特に限定はなく、長時間の放置もあるが、一般的には多段階に乾燥温度を30〜50℃の低温から100〜200℃の高温にあげる方法が採られる。
このような方法でコート層の残留溶媒が2重量%以下、好ましくは1重量%以下さらに好ましくは5重量%以下になるまで乾燥する。
【0078】
また、さらに残留溶媒の低いコート層を得るためには、前記乾燥工程の後に本発明の環状オレフィン系付加重合体に対して、沸点が100℃以下で溶解しない溶媒に浸漬するか、溶解しない溶媒の蒸気雰囲気下に曝す工程を設置することにより、残留溶媒を0.1重量%以下にすることができる。
【0079】
コーティング材に、架橋剤を添加した場合は乾燥工程の後に架橋工程が必要である。
過酸化化物、アゾ化合物、熱酸発生剤を用いた場合は、分解温度以上に加熱することにより、架橋する。分解温度が100℃以上200℃未満であることが好ましく、そのような化合物の選定が必要である。
活性光線による酸発生剤を用いた場合は、乾燥工程の後に活性光線の照射による架橋工程が必要である。
加水分解による酸発生剤を用いた場合は、乾燥工程の後に高温の水槽または高温の水蒸気と接触する工程と後乾燥工程が必要である。
【0080】
本発明の方法により得られたコート層の厚さは、通常、0.1〜500μm、好ましくは1〜200μm、さらに好ましくは10〜100μmである。コート層の厚さは薄いと割れやすく、厚いと残留溶媒の除去や透明性の低下を招く。
【0081】
本発明のコーティング材で被覆された基材、積層材は、最外層部分に熱、酸素による劣化を防ぐためにシリカ、アルミナ、やエチレン・ビニルアルコール共重合体、液晶ポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、アルコキシシランを側鎖に含むアクリルポリマーなどのガスバリアー樹脂からなるガスバリアー層を付与することができる。
【0082】
本発明の環状オレフィン系付加重合体を含むコーティング材で被覆されたガラスおよびこれらから形成された積層材は、耐熱性、高透明性で寸法安定性がよいので液晶表示素子やエレクトロルミネッセンス表示素子などの平面ディスプレイ用の基板としての光学材料として有用である。
【0083】
また、本発明の環状オレフィン系付加重合体を含むコーティング材で被覆された基材およびその積層材は、優れた光学透明性、低複屈折率、耐熱性、接着・密着性、低吸湿性を有するので、導光板、偏光フィルム、表面保護フィルム、光拡散フィルム、位相差フィルム、透明導電性フィルム、反射防止フィルム、OHPフィルム、透明電極基板、タッチパネル、CD、MD、DVDなどの光学記録基板、光ファイバー、レンズなどに使用する光学材料として有用である。さらには、半導体の回路部品、医療用容器などに有用である。
【0084】
【実施例】
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら制限を受けるものではない。なお、実施例中、部および%は特に断らない限り、重量基準である。
また、分子量、全光線透過率、ガラス転移温度、引っ張り強度・伸び、コート層の残溶媒量、接着・密着性は下記の方法で測定した。
【0085】
(1)分子量
ウォーターズ(WATERS)社製150C型ゲルパーミエションクロマトグラフィー(GPC)装置で東ソー(株)製Hタイプカラムを用い、o−ジクロロベンゼンを溶媒として120℃で測定した。得られた分子量は標準ポリスチレン換算値である。
(2)全光線透過率
ASTM−D1003に準拠し、各コート材の全光線透過率を測定した。
(3)ガラス転移温度
ガラス転移温度は動的粘弾性で測定されるTanδ(貯蔵弾性率E’と損失弾性率E”との比 Tanδ=E”/E’)の温度分散のピーク温度で測定した。動的粘弾性の測定はレオバイブロンDDV−01FP(オリエンテック製)を用い、測定周波数が10Hz、昇温速度が4℃/分、加振モードが単一波形、加振振幅が2.5μmのものを用いてTanδのピーク温度を測定した。
(4)コート層の残溶媒量分析
シクロヘキサン20mlでフィルム1gを溶解または24時間、室温で膨潤させて、フィルム中の残留溶媒を抽出し、ガスクロマトグラフィーHP−5890(ヒューレット・パッカード社製)で同社製カラムPoraplotQを用い残留溶媒量を測定した。
(5)引っ張り強度・伸び(脆さ・割れの代替測定)
JIS K7118に準じて、試験片を引っ張り速度3mm/minで測定した。
(6)接着・密着性の評価
10cm×10cmのコ−ティングで被覆された基材試験片に、カッターにより、1mm×1mmの碁盤目が10個×10個、形成されるように、切り込みを入れ、セロハンテープによる剥離試験を行い、100ブロック中における剥離したブロックの数を測定した。
(7)吸水率
23℃の水中に24時間浸漬させた後、重量変化で吸水率を測定した。
【0086】
参考例1(重合体Aの作製)
単量体としてビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン 750ミリモル(70.5g)、endo含有量が95モル%のトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン 475ミリモル(63.6g)、5−トリエトキシシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン 25ミリモル(6.4g)を溶媒としてシクロヘキサン 562g、塩化メチレン 141g、分子量調節剤としてスチレン 15.0ミリモルを2,000mlの反応容器に窒素下で仕込んだ。
予めヘキサン溶液のオクタン酸Niを六フッ化アンチモン酸と−10℃でモル比1:1で反応させ、副生する沈殿したNi(SbF6)2を除去し、トルエン溶液で希釈したオクタン酸Niの六フッ化アンチモン酸変性体をNi原子として0.25ミリモル、メチルアルミノキサン 2.50ミリモル、三フッ化ホウ素エチルエーテラート 0.75ミリモルを仕込み、重合を行った。
25℃で3時間重合を行い、メタノールで重合を停止した。
単量体の重合体への転化率は90%であった。
重合体溶液に水 660ml、乳酸 47.5ミリモルを加えて、攪拌、混合して触媒成分と反応させ、重合体溶液と水を静止分離した。触媒成分の反応物を含む水相を除去した重合体溶液を3Lのイソプロピルアルコールに入れて重合体を凝固し、未反応単量体と残留触媒残さを除去した。凝固した重合体を乾燥し、重合体Aを得た。
重合体溶液中の未反応単量体のガスクロマトグラフィー分析から、重合体A中のトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エンに由来する構造単位の割合は35モル%であった。5−トリエトキシシリル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンに由来する構造単位の割合は2.0モル%であった。
重合体Aのポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は142,000、重量平均分子量(Mw)は284,000で、Mw/Mnは2.0であった。また、重合体Aのガラス転移温度は390℃であった。
【0087】
参考例2
重合体A 10gをシクロヘキサン 45mL、n−ヘプタン 5mLの混合溶媒に溶解して、酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]およびトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトをそれぞれ、重合体100部に対して0.6部、架橋剤として、亜リン酸トリブチルを重合体100部に対して、0.05部を添加した。
この重合体溶液を孔径10μmのメンブランフィルターで濾過し、異物を除去してコーティング剤を作製した。
このコーティング材を用いてキャストし、さらに150℃の水蒸気による架橋、塩化メチレンによる脱溶媒を行い、厚さ150μmのフィルムを得た。引っ張り強度は43MPa、伸びは7.8%であった。
【0088】
参考例3
参考例2にて、亜リン酸トリブチルの代わりにオクタン酸スズ(II)を重合体100部に対して、0.05部を用いる以外、参考例2と同様にしてコーティング材を作製した。
【0089】
実施例1
参考例2のコーティング材を厚さ500μmのTFT液晶基板用の無アルカリガラス基板上に塗布して、30℃で1時間、さらに80℃で2時間乾燥後、塩化メチレンの蒸気雰囲気にさらし、90℃、1時間真空下で乾燥して、ガラス上の片面のコート層の厚みが25μmの重合体Aで被覆されたガラス基材A−1を得た。評価結果を表1に示す。
【0090】
実施例2
実施例1のガラス基材A−1を150℃の水蒸気に1時間暴露してコート層を架橋し、100℃、1時間真空乾燥して、架橋された重合体Aのコート層で被覆された基材A−2を得た。評価結果を表1に示す。
【0091】
実施例3
コート材A−1を用いて、実施例1のガラス基材A−1の他の片面をさらに参考例2のコーティング材を用いてコートし、実施例2と同様にして、水蒸気処理を行い、ガラス両面が架橋された重合体Aのコート層で被覆された基材A−3を得た。この基材はコート層の厚みがそれぞれ25μm、ガラス層が500μmからなる。評価結果を表1に示す。
【0092】
実施例4
参考例3のコーティング材を実施例1で使用したガラス基板上に塗布して30℃、1時間、さらに80℃で2時間乾燥後、さらに塩化メチレンの蒸気雰囲気下に30分曝し、90℃、1時間減圧下で乾燥して、片面のコート層の厚みが10μmの重合体Aで被覆されたガラス基材A−4を得た。評価結果を表1に示す。
【0093】
実施例5
参考例3のコーティング材をシリコンウエハー上にスピンコートして30℃、30分乾燥し、さらに110℃で1時間乾燥して、厚さ0.5μmの重合体Aで被覆されたシリコンウエハー基材A−5を得た。評価結果を表1に示す。
【0094】
実施例6
重量平均分子量(Mw)が78,000の8−メチル−8−カルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エンの開環重合体の水素体の厚さ70μmのフィルムに対して、参考例3のコーティング材を用いて、スプレーで塗布して30℃、1時間さらに60℃、2時間乾燥し、90℃で1時間減圧下で乾燥して、膜厚が15μmの重合体Aで被覆された透明樹脂フィルムA−6を得た。
評価結果を表1に示す。
基材としての吸水性は、重合体Aで被覆することにより0.4%から0.01%まで改良された。
【0095】
実施例7
厚さ500μmのガラス基板2枚の片面をオクタン酸スズ(II)の0.2%のトルエン溶液で塗布・乾燥した。(Sn金属として0.005g/10cm2の塗布量)このガラス基板2枚で実施例3で得られた基材A−3を挟み、プレス圧2.0MPa、150℃で10分間圧着して、積層材を得た。
この積層体は圧着面での剥離はなく、ガラスの構造破壊が起こった。
評価結果を表1に示す。
【0096】
参考例4
参考例1にて、単量体としてビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン 1,125ミリモル、5−ヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン 125ミリモルを用いる以外、参考例1と同様に行い、重合体Bを得た。
単量体の重合体への転化率は89%であった。
重合体Bの数平均分子量(Mn)は116,000、重量平均分子量(Mw)は239,000であった。また、重合体B中の5−ヘキシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンに由来する構造単位の割合は生成重合体溶液の残留単量体のガスクロマトグフィー分析から、9.5モル%であった。
【0097】
参考例5
重合体B 10gをシクロヘキサン 45mL、n−ヘプタン 5mLの混合溶媒に溶解して、酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]およびトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトをそれぞれ、重合体100部に対して0.6部、架橋剤として、亜リン酸トリブチルを重合体100部に対して、0.05部を添加した。
この重合体溶液を孔径10μmのメンブランフィルターで濾過し、異物を除去してコーティング材を作製した。
このコーティング材を用いてキャストし、さらに150℃の水蒸気による架橋、塩化メチレンによる脱溶媒を行い、厚さ150μmのフィルムを得た。引っ張り強度は31MPa、伸びは3.8%であった。
【0098】
比較例1
参考例5のコーティング材を用いて、実施例1と同様にして片面のコート層の厚みが25μmのコート材B−1を得た。評価結果を表1に示す。
【0099】
比較例2
参考例5のコーティング材を用いて、実施例2と同様にして片面のコート層の厚みが25μmのコート材B−2を得た。評価結果を表1に示す。
【0100】
【表1】
【0101】
【発明の効果】
本発明によれば、endo体のトリシクロオレフィンを含む環状オレフィン由来の構造単位と加水分解性シリル基またはエステル基を有する環状オレフィン由来の構造単位を含む特定の環状オレフィン系付加重合体を含むコーティング材で被覆された、耐熱性および耐湿性が優れるとともに、コーテイング層の接着・密着性や破壊特性が優れた基材、およびこれらが積層された積層材が提供される。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a base material coated with a coating material containing a specific cyclic olefin-based addition polymer and a laminated material obtained by laminating two or more layers thereof. More specifically, a substrate coated with a coating material with high heat resistance, high transparency, excellent adhesion and adhesion to other members, and improved fracture characteristics, and a laminate in which two or more layers of this substrate are laminated Regarding materials.
[0002]
[Prior art]
As transparent coating materials and laminated materials, optically transparent resins such as polymethyl methacrylate, polycarbonate, polyether sulfone, polyarylate, and polysulfone are often used.
However, the plastic material is insufficient in terms of heat resistance even if it is sufficient to meet the requirements for reducing the weight and cracking of the glass material.
As a coating material for forming a coat layer, a material having high transparency, moisture resistance, heat resistance and chemical resistance and having adhesion and adhesion to other members is required.
[0003]
On the other hand, as a highly transparent plastic material, as a coating material or paint of a cyclic olefin polymer, as disclosed in Japanese Patent Nos. 3230250 and 3191299, a hydrogenated product of a ring-opening polymer of a norbornene monomer It has been known.
However, these polymers often have a glass transition temperature of less than 200 ° C., which is not sufficient in terms of heat resistance.
In addition, a cyclic olefin-based addition polymer containing a silyl group is known in US Pat. No. 5,912,313 as a transparent resin for coating having a glass transition temperature of 200 ° C. or higher and good adhesion and adhesion. Yes. However, the cyclic olefin polymer represented by norbornene has no toughness and inferior fracture characteristics, and when it is used as a coating material, there is a problem that if the coating layer is thick, cracks are likely to occur or break easily.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a base material coated with a coating material having excellent heat resistance, moisture resistance, chemical resistance and transparency, and having excellent adhesion / adhesion properties and fracture characteristics, and a laminated material obtained by laminating them. There is.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present invention uses a cyclic olefin-based addition polymer containing a structural unit derived from a cyclic olefin composed of a tricycloolefin and a structural unit derived from a cyclic olefin having a hydrolyzable silyl group or an ester group. , A base material coated with a coating material containing a filler, and a laminated material obtained by laminating them, whereby the above-mentioned problems can be solved.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The cyclic olefin addition polymer used in the present invention is represented by the following formulas (1) -1 to 4 and at least one structural unit (a) including an endo structural unit, represented by the following formula (2): A cyclic olefin addition polymer having a polystyrene-equivalent number average molecular weight of 5,000 to 500,000, comprising a structural unit (b) represented by formula (3) and a structural unit (c) represented by the following formula (3).
[0007]
[Formula 4]
[0008]
[R in Formula (1) -1-41~ R20Are each independently a hydrogen atom, a substituent selected from an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, and a substituent selected from a halogen atom / halogenated alkyl group. ]
[0009]
[Chemical formula 5]
[0010]
[A in Formula (2)1, A2, A3, A4Are each independently a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, an aryl group, a cycloalkyl group having 4 to 15 carbon atoms, or a halogen atom. A1~ A4A1And A2, A1And A3Or A2And A4Also included are cyclic alkylene groups formed from However, those represented by formulas (1) -1 to 4 are excluded. r represents an integer of 0-2. ]
[0011]
[Chemical 6]
[0012]
[In formula (3), B1~ B4Each independently represents a hydrogen atom, an alkyl group, a cycloalkyl group, an aryl group, a halogenated alkyl group, a hydrolyzable silyl group or — (CH2)jA polar group represented by X, B1~ B4At least one of the hydrolyzable silyl group or — (CH2)jA polar group represented by X is included.
Where X is -C (O) OR21Or -OC (O) R22And R21, R22Is a substituent selected from an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, an alkenyl group, a cycloalkyl group, an aryl group, or a group consisting of these halogen substituents, and j is an integer of 0 to 3. B1~ B4B1And B3Or B2And B4An alkylene group formed from B1And B2Or B3And B4Also included are alkylidenyl groups formed from p shows the integer of 0-2. ]
[0013]
The structural unit (a) represented by the formulas (1) -1 to 4 contained in the cyclic olefin addition polymer of the present invention has side chain substituents represented by the following formulas (4) -1 to 4: It is formed by addition polymerization of a monomer selected from tricycloolefin compounds having a saturated cyclic structure (hereinafter referred to as “specific monomer (1) -1”).
[0014]
[Chemical 7]
[0015]
[In Formula (4) -1-4, R1~ R20Is the same as in formulas (1) -1 to 4. ]
In addition, the structural unit (a) represented by the formula (1) -1 to 4 contained in the cyclic olefin addition polymer of the present invention is a side chain substitution represented by the following formula (5) -1 to 7: Hydrogenation of the polymer after addition polymerization of a monomer selected from a tricycloolefin compound having an unsaturated cyclic structure (hereinafter referred to as “specific monomer (1) -2”) Is also formed.
[0016]
[Chemical 8]
[0017]
[In formula (5) -1-7, R1~ R20Is the same as shown in the above general formulas (1) -1 to 4. ]
[0018]
Such “specific monomer (1) -1” and “specific monomer (1) -2” (hereinafter referred to as “specific monomer (1) -1” and “specific monomer”) Specific examples of (1) -2 ”may be collectively referred to as“ specific monomer (1) ”) include, for example, the following compounds, but the present invention is limited to these specific examples. Is not to be done.
As a specific example of “specific monomer (1) -1”,
Tricyclo [5.2.1.02,6] Dec-8-ene,
1-methyltricyclo [5.2.1.02,6] Dec-8-ene,
2-methyltricyclo [5.2.1.02,6] Dec-8-ene,
3-methyltricyclo [5.2.1.02,6] Dec-8-ene,
4-methyltricyclo [5.2.1.02,6] Dec-8-ene,
5-methyltricyclo [5.2.1.02,6] Dec-8-ene,
3-ethyltricyclo [5.2.1.02,6] Dec-8-ene,
4-ethyltricyclo [5.2.1.02,6] Dec-8-ene,
10-methyltricyclo [5.2.1.02,6] Dec-8-ene,
10-ethyltricyclo [5.2.1.02,6] Dec-8-ene,
10-phenyltricyclo [5.2.1.02,6] Dec-8-ene,
10-cyclohexyltricyclo [5.2.1.02,6] Dec-8-ene,
[0019]
Tricyclo [4.2.0.12,5] Non-3-ene,
1-methyltricyclo [4.2.0.12,5] Non-3-ene,
2-Methyltricyclo [4.2.0.12,5] Non-3-ene,
7-methyltricyclo [4.2.0.12,5] Non-3-ene,
[0020]
Tricyclo [6.2.1.02,7] Undeca-9-ene,
1-methyltricyclo [6.2.1.02,7] Undeca-9-ene,
2-methyltricyclo [6.2.1.02,7] Undeca-9-ene,
2-ethyltricyclo [6.2.1.02,7] Undeca-9-ene,
3-methyltricyclo [6.2.1.02,7] Undeca-9-ene,
[0021]
Tricyclo [8.2.1.02,9] Trideca-11-ene,
1-methyltricyclo [8.2.1.02,9] Trideca-11-ene,
2-Methyltricyclo [8.2.1.02,9] Trideca-11-ene,
3-methyltricyclo [8.2.1.02,9] Trideca-11-ene,
4-methyltricyclo [8.2.1.02,9] Trideca-11-ene,
In particular, tricyclo [5.2.1.02,6Deca-8-ene is preferably used, but the present invention is not limited thereto.
[0022]
Specific examples of the specific monomer (1) -2 include
Tricyclo [5.2.1.02,6] Deca-3,8-diene,
1-methyltricyclo [5.2.1.02,6] Deca-3,8-diene,
2-methyltricyclo [5.2.1.02,6] Deca-3,8-diene,
5-methyltricyclo [5.2.1.02,6] Deca-3,8-diene,
5-ethyltricyclo [5.2.1.02,6] Deca-3,8-diene,
6-methyltricyclo [5.2.1.02,6] Deca-3,8-diene,
6-ethyltricyclo [5.2.1.02,6] Deca-3,8-diene,
10-methyltricyclo [5.2.1.02,6] Deca-3,8-diene,
10-ethyltricyclo [5.2.1.02,6] Deca-3,8-diene,
10-phenyltricyclo [5.2.1.02,6] Deca-3,8-diene,
10-cyclohexyltricyclo [5.2.1.02,6] Deca-3,8-diene,
[0023]
Tricyclo [6.2.1.02,7] Undeca-3,9-diene,
1-methyltricyclo [6.2.1.02,7] Undeca-3,9-diene,
2-methyltricyclo [6.2.1.02,7] Undeca-3,9-diene,
2-ethyltricyclo [6.2.1.02,7] Undeca-3,9-diene,
5-chlorotricyclo [6.2.1.02,7] Undeca-3,9-diene,
5-Fluorotricyclo [6.2.1.02,7] Undeca-3,9-diene,
5-methyltricyclo [6.2.1.02,7] Undeca-3,9-diene,
[0024]
Tricyclo [6.2.1.02,7] Undeca-4,9-diene,
1-methyltricyclo [6.2.1.02,7] Undeca-4,9-diene,
2-methyltricyclo [6.2.1.02,7] Undeca-4,9-diene,
3-methyltricyclo [6.2.1.02,7] Undeca-4,9-diene,
6-methyltricyclo [6.2.1.02,7] Undeca-4,9-diene,
[0025]
Tricyclo [6.4.0.12,5] Trideca-3,11-diene,
2-Methyltricyclo [6.4.0.12,5] Trideca-3,11-diene,
8-methyltricyclo [6.4.0.12,5] Trideca-3,11-diene,
[0026]
Tricyclo [6.4.0.12,5] Trideca-3,10-diene,
2-Methyltricyclo [6.4.0.12,5] Trideca-3,10-diene,
8-methyltricyclo [6.4.0.12,5] Trideca-3,10-diene,
[0027]
Tricyclo [6.4.0.12,5] Trideca-3,9-diene,
2-Methyltricyclo [6.4.0.12,5] Trideca-3,9-diene,
9-methyltricyclo [6.4.0.12,5] Trideca-3,9-diene
In particular, tricyclo [5.2.1.02,6Deca-3,8-diene is preferably used.
[0028]
Here, when the “specific monomer (1) -2” represented by the formulas (5) -1 to 7 is used and the addition polymer of the present invention is obtained by hydrogenation after addition polymerization, It is undesirable for the side chain bond to remain unreacted in the polymer because it is oxidized by oxygen at a high temperature and deteriorated by heat. Therefore, in these addition polymers, 90 mol% or more, preferably 95 mol% or more, more preferably 99 mol% or more of the olefinic unsaturated bond needs to be hydrogenated.
[0029]
Further, in order to avoid remaining unreacted unsaturated bonds after hydrogenation of the addition polymer and to make the cyclic olefin addition polymer of the present invention more excellent in heat resistance deterioration, the side chain must be It is more preferable to perform addition polymerization using a monomer having no saturated bond.
That is, the structural unit (a) represented by the formula (1) -1 to 4 contained in the cyclic olefin addition polymer of the present invention uses the above-mentioned “specific monomer (1) -1”. More preferably, it is formed by addition polymerization. Among them, tricyclo [5.2.1.0] is preferable.2,6Most preferably, deca-8-ene is used.
[0030]
The “specific monomer (1)” has endo and exo stereoisomers. The higher the monomer content of the endo isomer, the better the strength of the polymer obtained, in particular the breaking strength measured in the tensile test, the breaking elongation characteristics, etc., and the better the toughness. It became clear. In the polymer of the present invention, when the total of the endo form and the exo form is 100 mol%, the proportion of the endo form is at least 80 mol%, preferably 90 mol% or more, more preferably 95 mol% or more. If this ratio is less than 80 mol%, performances satisfactory in the properties such as breaking strength and elongation at break of the obtained polymer cannot be obtained, and the toughness is inferior. When it is set as the laminated material laminated | stacked with the material, it will become a thing which is easy to be broken as a coating layer.
[0031]
The proportion of the structural unit (a) of the cyclic olefin-based addition polymer of the present invention is 10 to 90 mol% in all the structural units, and if the proportion is less than 10 mol%, the toughness is inferior and the group coated with the coating material When used as a material, the coating layer is easily broken.
On the other hand, when the ratio exceeds 90 mol%, the solubility of the polymer in the solvent is poor, and it is often difficult to produce a coating material.
[0032]
Further, the structural unit (b) of the cyclic olefin addition polymer used in the present invention is an addition polymerization of a cyclic olefin represented by the following formula (6) (hereinafter referred to as a specific monomer (2)). Is formed.
[0033]
[Chemical 9]
[0034]
[A in Formula (6)1, A2, A3, A4Is the same as equation (2). ]
As a specific example of the “specific monomer (2)” represented by the formula (6),
Bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-methyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-ethyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-propyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-butyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-pentyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-hexyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-heptyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-octyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-decyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-dodecyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5,6-dimethyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-methyl-5-ethyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-phenyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-cyclohexyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-cyclooctyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-fluoro-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-chloro-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
Tetracyclo [4.4.0.12,5. 17, 10] Dodec-3-ene,
8-Methyl-tetracyclo [4.4.0.12,517, 10] Dodec-3-ene,
8-ethyl-tetracyclo [4.4.0.12,517, 10] Dodec-3-ene
Etc.
[0035]
In the cyclic olefin addition polymer of the present invention, the proportion of the structural unit (b) in all the structural units is 10 to 90 mol%. Inferior, it is often difficult to produce a coating material. On the other hand, when the ratio exceeds 90 mol%, the toughness is inferior, and when the substrate is coated with a coating material, the coating layer is easily broken.
[0036]
The structural unit (c) of the cyclic olefin addition polymer of the present invention undergoes addition polymerization of a cyclic olefin represented by the following general formula (7) (hereinafter referred to as “specific monomer (3)”). Is formed.
[0037]
Embedded image
[0038]
[In formula (7), B1~ B4Each independently represents a hydrogen atom, an alkyl group, a cycloalkyl group, an aryl group, a halogenated alkyl group, a hydrolyzable silyl group or — (CH2)jA polar group represented by X, B1~ B4At least one of the hydrolyzable silyl group or — (CH2)jA polar group represented by X is included.
Where X is -C (O) OR21Or -OC (O) R22And R21, R22Is a substituent selected from an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, an alkenyl group, a cycloalkyl group, an aryl group, or a group consisting of these halogen substituents, and j is an integer of 0 to 3. B1~ B4B1And B3Or B2And B4An alkylene group formed from B1And B2Or B3And B4Also included are alkylidenyl groups formed from p shows the integer of 0-2. ]
[0039]
Specific examples of such “specific monomer (3)” include the following compounds, but the present invention is not limited to these specific examples.
Methyl bicyclo [2.2.1] hept-2-ene-5-carboxylate,
Ethyl bicyclo [2.2.1] hept-2-ene-5-carboxylate,
Biscyclo [2.2.1] hept-2-ene-5-carboxylate,
5-Methyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene-5-carboxylic acid
Methyl 5-methyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene-5-carboxylate,
Ethyl 5-methyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene-5-carboxylate,
Propyl 5-methyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene-5-carboxylate,
Butyl 5-methyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene-5-carboxylate,
Methyl 5-ethyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene-5-carboxylate,
Trifluoromethyl 5-methyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene-5-carboxylate,
Ethyl 5-methyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene-5-enyl acetate,
Acrylic acid-5-methyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
Methacrylic acid-5-methyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
Methyl bicyclo [2.2.1] hept-2-ene-5,6-dicarboxylate,
Ethyl bicyclo [2.2.1] hept-2-ene-5,6-dicarboxylate,
8-Methyl-8-methoxycarbonyl-tetracyclo [4.4.0.12,5. 17, 10] Dodec-3-ene,
8-Methyl-8-ethoxycarbonyl-tetracyclo [4.4.0.12,5. 17, 10] Dodec-3-ene,
5-trimethoxysilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-dimethoxychlorosilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-methoxychloromethylsilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-dimethoxychlorosilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-methoxyhydridomethylsilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-dimethoxyhydridosilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-methoxydimethylsilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-triethoxysilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-diethoxychlorosilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-ethoxychloromethylsilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-diethoxyhydridosilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-ethoxydimethylsilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-ethoxydiethylsilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-propoxydimethylsilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-tripropoxysilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-triphenoxysilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-trimethoxysilylmethyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-dimethylchlorosilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-methyldichlorosilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-trichlorosilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-diethylchlorosilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-ethyldichlorosilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- (2-trimethoxysilyl) ethyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- (2-dimethoxychlorosilyl) ethyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- (1-trimethoxysilyl) ethyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- (2-trimethoxysilyl) propyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- (1-trimethoxysilyl) propyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-triethoxysilylethyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-dimethoxymethylsilylmethyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5-trimethoxypropylsilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
8-triethoxysilyl-tetracyclo [4.4.0.12,5. 17, 10] Dodec-3-ene,
8-Methyldimethoxysilyl-tetracyclo [4.4.0.12,5. 17, 10] Dodec-3-ene,
[0040]
5- [1'-methyl-2 ', 5'-dioxa-1'-silacyclopentyl] -bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- [1′-Methyl-3 ′, 3 ′, 4 ′, 4′-tetraphenyl-2 ′, 5′-dioxa-1′-silacyclopentyl] -bicyclo [2.2.1] hept-2- En,
5- [1′-Methyl-3 ′, 3 ′, 4 ′, 4′-tetramethyl-2 ′, 5′-dioxa-1′-silacyclopentyl] -bicyclo [2.2.1] hept-2- En,
5- [1'-phenyl-2 ', 5'-dioxa-1'-silacyclopentyl] -bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- [1'-ethyl-2 ', 5'-dioxa-1'-silacyclopentyl] -bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- [1 ', 3'-dimethyl-2', 5'-dioxa-1'-silacyclopentyl] -bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- [1'-methyl-3 ', 4'-dimethyl-2', 5'-dioxa-1'-silacyclopentyl] -bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- [1'-methyl-2 ', 6'-dioxa-1'-silacyclohexyl] -bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- [1'-ethyl-2 ', 6'-dioxa-1'-silacyclohexyl] -bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- [1 ', 3'-dimethyl-2', 6'-dioxa-1'-silacyclohexyl] -bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- [1'-methyl-4 ', 4'-dimethyl-2', 6'-dioxa-1'-silacyclohexyl] -bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- [1'-methyl-4 ', 4'-dimethyl-2', 6'-dioxa-1'-silacyclohexyl] methyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- [1'-methyl-4 ', 4'-dimethyl-2', 6'-dioxa-1'-silacyclohexyl] ethyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- [1'-phenyl-4 ', 4'-dimethyl-2', 6'-dioxa-1'-silacyclohexyl] -bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- [1'-methyl-4'-phenyl-2 ', 6'-dioxa-1'-silacyclohexyl] -bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- [1'-methyl-4'-spiro-cyclohexyl-2 ', 6'-dioxa-1'-silacyclohexyl] -bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- [1'-methyl-4'-ethyl-4'-butyl-2 ', 6'-dioxa-1'-silacyclohexyl] -bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- [1'-methyl-3 ', 3'-dimethyl-5'methylene-2', 6'-dioxa-1'-silacyclohexyl] -bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- [1'-phenyl-2 ', 6'-dioxa-1'-silacyclohexyl] -bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- [1'-methyl-3'-phenyl-2 ', 6'-dioxa-1'-silacyclohexyl] -bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- [1'-methyl-4 ', 4'-dimethyl-2', 6'-dioxa-1'-silacyclohexyl] -7-oxa-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- [1'-methyl-2 ', 6'-dioxa-1'-silacyclohexyl] -7-oxa-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
5- [1'-methyl-2 ', 7'-dioxa-1'-silacycloheptyl] -bicyclo [2.2.1] hept-2-ene,
8- [1'-Methyl-4 ', 4'-dimethyl-2', 6'-dioxa-1'-silacyclohexyl] -tetracyclo [4.4.0.12,517, 10] Dodec-3-ene,
8- [1'-Methyl-2 ', 6'-dioxa-1'-silacyclohexyl] -tetracyclo [4.4.0.12,517, 10] Dodec-3-ene
Etc.
These “specific monomers (3)” can be used alone or in combination of two or more.
[0041]
The proportion of the structural unit (c) contained in the cyclic olefin addition polymer of the present invention is 0.1 to 30 mol%, preferably 0.5 to 20 mol%, more preferably 1 to 10 in all the structural units. Mol%.
The structural unit (c) may be present randomly in the cyclic olefin addition polymer, or may be unevenly distributed in a block shape. Furthermore, the substituents such as hydrolyzable silyl group, ester group, carboxyl group and the like of the side chain substituent of the structural unit (c) are coated layers of the cyclic olefin addition polymer of the present invention by using a crosslinking agent described later. Can be made into a crosslinked body.
[0042]
When the proportion of the structural unit (c) of the cyclic olefin-based addition polymer is less than 0.1 mol%, crosslinking (curing) is difficult and adhesion / adhesion with other members is poor. On the other hand, if the ratio exceeds 30 mol%, a cross-linked gel may be generated during the polymerization and a uniform coating material may not be obtained, or a coating material or a laminate material having poor moisture resistance or dimensional stability may be obtained. Arise.
[0043]
The structural unit (d) obtained by addition-type polymerization of a “specific α-olefin compound” can be introduced into the cyclic olefin-based addition polymer of the present invention.
[0044]
Specific examples of such “specific α-olefin compound” include ethylene, propylene, 1-butene, 1-hexene, 1-octene, trimethylsilylethylene, triethylsilylethylene, styrene, 4-methylstyrene, 2-methyl. Examples thereof include styrene and 4-ethylstyrene, and ethylene is preferable.
[0045]
By introducing the structural unit (d) derived from the “specific α-olefin compound” into the polymer, the glass transition temperature of the cyclic olefin addition polymer of the present invention can be controlled. The proportion of the structural unit (d) contained in the cyclic olefin addition polymer of the present invention is 0 to 40 mol%, preferably 0 to 20 mol%.
In addition, when the ratio of a structural unit (d) exceeds 40 mol%, the glass transition temperature of the cyclic olefin type addition polymer of this invention will become low with 170 degrees C or less, and heat resistance will fall.
[0046]
The cyclic olefin-based addition polymer of the present invention includes a “specific monomer (1)”, a “specific monomer (2)”, a “specific monomer (3)”, and, if necessary, It is produced by the “specific α-olefin compound” used.
Hereinafter, the manufacturing method will be described.
[0047]
Examples of the polymerization catalyst include single complex catalysts and multi-component catalysts such as palladium, nickel, cobalt, titanium and zircon listed in the following [1], [2] and [3]. It is not limited.
[0048]
[1] Single complex such as Pd and Ni
[Pd (CH3CN)4] [BF4]2, [Pd (PhCN)4] [SbF6],
[(Η3-Crotyl) Pd (cyclooctadiene)] [PF6],
[(Η3-Crotyl) Ni (cycloclota-1,5-diene)] [B (3,5- (CF3)2C6F3)4],
[(Η3-Crotyl) Ni (cycloclota-1,5-diene)] [PF6],
[(Η3-Allyl) Ni (cycloclota-1,5-diene)] [B (C6F5)4],
[(Η3-Crotyl) Ni (cycloclota-1,5-diene)] [SbF6],
Toluene ・ Ni (C6F5)2, Benzene ・ Ni (C6F5)2, Mestylene Ni (C6F5)2
Ethylether Ni (C6F5)2 ,
[0049]
[2] As a combination of a palladium complex having a σ, σ, or π bond and an organoaluminum or super strong acid salt
Di-μ-chloro-bis (6-methoxybicyclo [2.2.1] hept-2-ene-endo-5σ, 2π) Pd, methylalumoxane (abbreviated as MAO), AgSbF6, AgBF4A combination with a compound selected from
[(Η3-Aryl) PdCl]2And AgSbF6Or AgBF4, A combination.
[(1,5-cyclooctadiene) Pd (CH3) Cl] and PPh3And NaB [3,5- (CF3)2C6H3]4Combination.
The combination of etc. is mentioned.
[0050]
[3]
1) Transition metal compounds selected from nickel compounds, cobalt compounds, titanium compounds or zircon compounds
2) a compound selected from super strong acids, Lewis acids and ionic boron compounds, and
3) Organoaluminum compound,
A multi-component catalyst containing,
[0051]
1) Transition metal compounds
1) -1 Nickel compound, cobalt compound:
At least one compound selected from the following group:
A compound selected from nickel or cobalt organic carboxylates, organic phosphites, organic phosphates, organic sulfonates, β-diketone compounds, and the like.
For example, nickel 2-ethylhexanoate, nickel naphthenate, cobalt naphthenate, nickel oleate, nickel dodecanoate, cobalt dodecanoate, cobalt neodecanoate, nickel dodecylbenzenesulfonate, bis (acetylacetonato) nickel, bis (ethyl Acetoacetate) nickel etc.
A compound obtained by modifying the above organic carboxylate of nickel with a super strong acid such as hexafluoroantimonic acid, tetrafluoroboric acid, trifluoroacetic acid, hexafluoroacetone,
Nickel diene or triene coordination complexes, for example
Dichloro (1,5-cyclooctadiene) nickel,
[(Η3-Crotyl) (1,5-cyclooctadiene) nickel] hexafluorophosphate, and its tetrafluoroborate, tetrakis [3,5-bis (trifluoromethyl)] borate complex,
(1,5,9-cyclododecatriene) nickel, bis (norbornadiene) nickel, bis (1,5-cyclooctadiene) nickel
Nickel complexes, such as
A complex in which a ligand having an atom such as P, N, or O is coordinated to nickel, for example,
Bis (triphenylphosphine) nickel dichloride,
Bis (triphenylphosphine) nickel dibromide,
Bis (triphenylphosphine) cobalt dibromide,
Bis [N- (3-tert-butylsalicylidene) phenylaminate] nickel,
Ni [PhC (O) CH] (Ph),
Ni (OC (C6H4) PPh) (H) (PCy3),
Ni [OC (O) (C6H4) P] (H) (PPh3),
Bis (1,5-cyclooctadiene) nickel and PhC (O) CH═PPh3Reactant with,
6- (i-Pr)2C6H3N = CHC6H3(O) (Anth)] (Ph) (PPh3) Nickel complexes such as Ni
(Here, Anth is an abbreviation for 9-anthracenyl, Ph is phenyl, and Cy is cyclohexyl.)
Is mentioned.
[0052]
1) -2 Titanium compounds, zircon compounds
[T-BuNSiMe (Me4Cp)] TiCl2, (Me4Cp) (O-iPr2C6H3)2TiCl, (Me4Cp) TiCl3,
(Me4Cp) Ti (OBu)3, [T-BuNSiMeFlu] TiMe2, [T-BuNSiMeFlu] TiCl2
Et (Ind)2ZrCl2, Ph2C (Ind) (Cp) ZrCl2,
iPr (Cp) (Flu) ZrCl2, IPr (3-tert-But-Cp) (Ind) ZrCl2,
iPr (Cp) (Ind) ZrCl2, Me2Si (Ind)2ZrCl2, Cp2ZrCl2,
[Cp is an abbreviation for Cyclopentadiene, Ind is an abbreviation for Indenyl, and Flu is an abbreviation for Fluorenyl. ]
Etc.
[0053]
2) As a compound superacid selected from superacid, Lewis acid compound and ionic boron compound, for example, hexafluoroantimonic acid, hexafluorophosphoric acid, hexafluoroarsenic acid, trifluoroacetic acid, fluorosulfuric acid, trifluoromethanesulfonic acid, Examples include tetrafluoroboric acid, tetrakis (pentafluorophenyl) boric acid, tetrakis [3,5-bis (trifluoromethyl) phenyl] boric acid, p-toluenesulfonic acid, pentafluoropropionic acid and the like.
Examples of Lewis acid compounds include complexes of boron trifluoride with ethers, amines, phenols, etc., ethers of aluminum trifluoride, complexes of amines, phenols, tris (pentafluorophenyl) borane, tris [3,5 Boron compounds such as bis (trifluoromethyl) phenyl] borane, aluminum compounds such as aluminum trichloride, aluminum tribromide, ethylaluminum dichloride, ethylaluminum sesquichloride, diethylaluminum fluoride, tri (pentafluorophenyl) aluminum , Organic halogen compounds exhibiting Lewis acidity such as hexafluoroacetone, hexachloroacetone, chloranil, hexafluoromethyl ethyl ketone, and other Lewis acidity such as titanium tetrachloride and pentafluoroantimony Such compounds.
Examples of the ionic boron compound include triphenylcarbenium tetrakis (pentafluorophenyl) borate,
Triphenylcarbenium tetrakis [3,5-bis (trifluoromethyl) phenyl] borate,
Triphenylcarbenium tetrakis (2,4,6-trifluorophenyl) borate,
Triphenylcarbenium tetraphenylborate,
Tributylammonium tetrakis (pentafluorophenyl) borate,
N, N-dimethylanilinium tetrakis (pentafluorophenyl) borate,
N, N-diethylanilinium tetrakis (pentafluorophenyl) borate,
N, N-diphenylanilinium tetrakis (pentafluorophenyl) borate
Etc.
[0054]
3) Organoaluminum compound
For example, alkylalumoxane compounds such as methylalumoxane, ethylalumoxane, butylalumoxane, trimethylaluminum, triethylaluminum, triisobutylaluminum, diisobutylaluminum hydride, diethylaluminum chloride, diethylaluminum fluoride, ethylaluminum sesquichloride, ethylaluminum An alkylaluminum compound such as dichloride and an alkylaluminum halide compound, or a mixture of the alkylalumoxane compound and the alkylaluminum compound is preferably used.
[0055]
The components of these single complexes or multi-component catalysts are used in the following ranges.
Transition metal compounds such as nickel compounds, palladium compounds, cobalt compounds, titanium compounds and zirconium compounds are 0.02 to 100 millimole atoms per mole of monomer, and organoaluminum compounds are per mole of transition metal compound. 1 to 5,000 mol, and super strong acid, Lewis acid, and ionic boron compound are 0 to 100 mol with respect to 1 mol atom of the transition metal compound.
[0056]
The cycloolefin addition polymer of the present invention uses a multi-component catalyst or a single catalyst comprising the above components, and cycloaliphatic hydrocarbon solvents such as cyclohexane, cyclopentane, methylcyclopentane, hexane, heptane, octane, etc. Aliphatic hydrocarbon solvents, aromatic hydrocarbon solvents such as toluene, benzene, xylene, mesitylene, halogenated hydrocarbon solvents such as dichloromethane, 1,2-dichloroethane, 1,1-dichloroethane, tetrachloroethane, chlorobenzene, dichlorobenzene, etc. From the above, it is obtained by performing polymerization in a temperature range of -20 to 120 ° C. in a solvent selected from one or more.
[0057]
A polymer containing an ethylenic double bond other than a (meth) acryl group may have poor thermochemical stability and may not withstand practical use. Therefore, when the cycloolefin addition polymer in this invention contains an ethylenic double bond, it needs to be further hydrogenated in the presence of a hydrogenation catalyst. The hydrogenation method is not particularly limited as long as it can efficiently hydrogenate ethylenic double bonds. In general, hydrogenation is carried out in an inert solvent in the presence of a hydrogenation catalyst under hydrogen pressure.
[0058]
The molecular weight of the cyclic olefin addition polymer of the present invention has a polystyrene-equivalent number average molecular weight of 5,000 to 500, measured at 120 ° C. using o-dichlorobenzene as a solvent by gel permeation chromatography (GPC). 000, preferably 10,000 to 300,000, more preferably 30,000 to 200,000.
If the number average molecular weight is less than 5,000, the coated base material and the laminated material are inferior in fracture characteristics such as cracks and cracks in the coating layer. On the other hand, if the number average molecular weight exceeds 500,000, Solution viscosity increases and operability deteriorates.
[0059]
The glass transition temperature (Tg) of the cyclic olefin addition polymer of the present invention is preferably 180 to 500 ° C, more preferably 200 to 450 ° C.
[0060]
The base material coated with the coating material of the cyclic olefin addition polymer of the present invention is prepared by dissolving the polymer in a solvent, coating it on other members by various methods described later, and drying to form a coating layer. It is obtained by forming. Here, it can be obtained by further removing the residual solvent of the coating layer as required.
The laminated material is formed by stacking a plurality of substrates covered with a coating material in multiple layers. The number of layers is two or more, preferably 2 to 5 layers. The lamination conditions are such that the heating temperature is 50 to 350 ° C., preferably 100 to 250 ° C., more preferably 150 to 200 ° C., and the pressure is 0.2 to 20 MPa, preferably 0.5 to 10 MPa, more preferably. The thermocompression bonding time at 1.0 to 5 MPa is 10 seconds to 10 hours, preferably 20 seconds to 5 hours, and more preferably 30 seconds to 1 hour.
[0061]
The solvent used for dissolution for preparing the coating material for the cyclic olefin addition polymer of the present invention is one that can dissolve the cyclic olefin addition polymer, and preferably even at a solid content concentration of 25% by weight at 25 ° C. It can be dissolved uniformly and has a boiling point of 30 to 200 ° C., preferably 70 to 150 ° C., more preferably 80 to 130 ° C. under 1 atm.
[0062]
A solvent having a low boiling point is likely to be dried when forming a coat layer, but the solvent is volatilized too quickly and surface unevenness is likely to occur. On the other hand, a solvent having a high boiling point is difficult to dry, but the surface of the coat layer is difficult to be uneven. For this reason, by adding two or more kinds of mixed solvents composed of solvents having different boiling points or a solvent (poor solvent) that does not dissolve in the polymer within a range in which the polymer can be dissolved, unevenness on the surface of the coating layer The coating layer thus formed is further dried, or the coating layer is exposed to a vapor atmosphere of a poor solvent to remove the residual solvent from the coating layer.
[0063]
As the solvent, the cyclic olefin of the present invention selected from alicyclic hydrocarbons such as cyclopentane, cyclopentene, methylcyclopentane, cyclohexane and cyclohexene, and aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene, xylene, ethylbenzene and chlorobenzene. Solvents in which the polymer is dissolved are mainly used, halogenated aliphatic hydrocarbons such as dichloromethane and 1,2-dichloroethane, aliphatic hydrocarbons such as hexane, heptane and octane, tetrahydrofuran, 2-methoxytetrahydrofuran and 2-methyltetrahydrofuran. And polymers such as cyclic ethers such as dioxane, ketones such as acetone and methyl ethyl ketone, alcohols such as ethanol and isopropyl alcohol butanol, and esters such as methyl acetate and ethyl acetate. Solvents which do not solutions may also include a range as far as the polymer is dissolved.
[0064]
The coating material for the cyclic olefin addition polymer of the present invention may contain a crosslinking agent.
The target member is coated with a coating material, and the coating layer is dried or removed, or the process in which the solvent is removed, depending on the type of functional group of the polymer. By performing treatment with water, water vapor or the like, the coating layer can be crosslinked by the following method.
By cross-linking the coating layer, the heat resistance, chemical resistance and dimensional stability of the coating layer are further improved, and co-crosslinking with the target member occurs, resulting in excellent adhesion and adhesion at the interface.
[0065]
The crosslinking agent to be used differs depending on the functional group involved in crosslinking of the cyclic olefin addition polymer of the present invention, and is classified as follows.
[0066]
1) Although the example of the crosslinking agent of the cyclic olefin type addition polymer which contains a hydrolyzable silyl group in the side chain of a polymer is shown below, this invention is not limited to these exemplary compounds.
a) Metal oxide such as tin, aluminum, zinc, titanium, antimony, alkoxide compound, phenoxide compound, β-diketone compound, alkyl compound, halogen compound, organic acid salt compound
b) Counter anion is BF4, PF4, AsF6, SbF6, B (C6F5)4Aromatic sulfonium salt, aromatic ammonium salt, aromatic pyridinium salt, aromatic phosphonium salt, aromatic iodonium salt, hydrazinium salt, iron salt of metallocene, etc. selected from the above etc. generate acid by heating Compound
c) Trialkyl phosphite ester, triaryl phosphite ester, dialkyl phosphite ester, monoalkyl phosphite ester, hypophosphite ester, ester of secondary or tertiary alcohol of organic carboxylic acid, A compound that generates acid by heating to 50 ° C or higher in the presence of water or water vapor with hemiacetal ester of organic carboxylic acid, trialkylsilyl ester of organic carboxylic acid, etc.
d) Diazonium salts, ammonium salts, iodonium salts, sulfonium salts, phosphoniums that generate Bronsted acids or Lewis acids by irradiation with ultraviolet rays such as g rays, h rays, i rays, far ultraviolet rays, X rays, electron rays, etc. Halogenated organic compounds such as onium salts such as salts, arsonium salts and oxonium salts, halogen-containing oxadiazole compounds, halogen-containing triazine compounds, and halogen-containing benzophenone compounds,
In addition, quinonediazide compounds, α, α-bis (sulfonyl) diazomethane compounds, α-carbonyl-α-sulfonyldiazomethane compounds, sulfonyl compounds, organic acid ester compounds, amide compounds, organic acid imide compounds, and the like.
[0067]
2) Although the example of the crosslinking agent of the cyclic olefin type addition polymer which contains an ester group and a carboxyl group in the side chain substituent of a polymer is shown below, this invention is not limited to these exemplary compounds.
Cross-linking by transesterification at 100 ° C. or higher, tin or antimony halide as cross-linking agent, alkoxy compound, organic carboxylate and 2-4 functional polyhydric alcohol compound or 2-4 functional Amine compounds.
[0068]
Furthermore, in the case of a cyclic olefin addition polymer having an acryloyl group or a methacryloyl group in the side chain, peroxides or azo compounds that generate radicals by heat or actinic rays can be used as a crosslinking agent. In the case of a cyclic olefin addition polymer having an epoxy group in the chain, an organic acid, an amine compound, or a compound that generates an organic acid or an amine compound by heat or active light can be used as a crosslinking agent.
In addition, the compound used for these bridge | crosslinking is mix | blended and used in the range of 0.0001-5.0 weight part per 100 weight part of cyclic olefin type addition polymers of this invention.
[0069]
If desired, the cyclic olefin-based addition polymer in the present invention can be blended with other resins, phenol-based or phosphorus-based antioxidants, ultraviolet inhibitors, and the like.
In order to reduce the surface roughness of the coat layer, a fluorine-based nonionic surfactant, a special acrylic resin leveling agent, a silicone leveling agent, and the like can be used. The addition amount of these leveling agents is preferably compatible with the solvent, and the addition amount is used in the range of 1 to 50,000 ppm.
[0070]
The coating material containing the cycloolefin addition polymer of the present invention contains a polyfunctional alkoxy compound of a metal such as Si, Ti, Al, Zr, an oligomer thereof, and a particulate metal oxide having a particle size of 200 μm or less. Can do. These compounds co-condense at the stage of forming the coat layer of the cyclic olefin addition polymer of the present invention and act as a reinforcing agent. Thereby, the hardness and elastic modulus of the coat layer can be increased.
[0071]
As a crosslinking agent, polyfunctional alkoxy compounds of Si, Ti, Al, Zr, tetraethoxysilane, tetramethoxysilane, phenyltrimethoxysilane, methyltrimethoxysilane, tetraethoxytitanium, tetraethoxyaluminum, tetraethoxyzircon, Oligomers of these compounds (condensation degree 4-20) can be used.
Examples of the metal oxide include silica, titania, alumina, zirconia and the like.
Addition of these compounds is performed when preparing the coating material, and the addition amount can be 5 to 50 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the cyclic olefin addition polymer. If the added amount is less than 5 weight, there is no effect of increasing the hardness and elastic modulus of the coat layer, while if it exceeds 50 parts by weight, the transparency of the coat layer is impaired.
[0072]
In the present invention, the solution concentration of the cyclic olefin addition polymer in the coating material is 5 to 60% by weight, preferably 10 to 40% by weight, and more preferably 15 to 30% by weight. When the concentration of the polymer is low, it is difficult to adjust the thickness of the coat layer. On the other hand, when the concentration is too high, the viscosity is high and the operability is poor.
[0073]
One example of a substrate coated with the coating material of the present invention is glass. In this case, the thickness of the glass substrate that is the target member is about 1 to 1,000 μm, preferably about 50 to 700 μm. By coating the glass with a heat-resistant, transparent, tough, cyclic olefin-based addition polymer coating layer that has the adhesion and adhesion properties of the present invention, it is coated with a coating material that improves cracks, which are defects of glass. A finished substrate is obtained.
In addition, a laminated sheet of a base material coated with a coating material containing a cyclic olefin-based addition polymer on a thin glass and having a thickness of 50 to 1,000 μm is an optical substrate material having good dimensional stability. As useful.
[0074]
Further, as a substrate coated with the coating material of the present invention, a hydrogenated ring-opening polymer, a copolymer of ethylene and a cyclic olefin, polyacrylate, polycarbonate, polyether sulfone, polysulfone, polyarylate, isobutylene -Optically transparent plastics such as alkylmaleimide copolymers are mentioned, hydrogenated ring-opening polymers having a close refractive index, and copolymers of ethylene and cyclic olefins are preferred and coated with the coating material of the present invention. These base materials are improved in heat resistance and moisture resistance. Moreover, the multilayer material of these base materials is also useful as an optical material.
[0075]
In addition, examples of the base material include wiring such as gold, silver, and copper, and a substrate. By being coated with a low dielectric cyclic olefin addition polymer, it is useful as a semiconductor material taking advantage of low dielectric properties and insulation.
Moreover, a silicone substrate is mentioned as a base material. This is used as a semiconductor material by forming a coat layer thereon and forming a pattern by lithography.
[0076]
The method for applying the coating material for forming the coating layer of the present invention is not particularly limited, but application using a brush or brush, spraying by spraying, screen printing method, flow coating, spin coating, dip coating, roll or flat plate The solution casting method applied to the surface.
[0077]
The drying method of the coating layer coated with the coating material of the present invention is not particularly limited, and may be left for a long time. Generally, the drying temperature is generally set from a low temperature of 30 to 50 ° C. to a temperature of 100 to 200 ° C. A method of raising the temperature is used.
By this method, the coating layer is dried until the residual solvent in the coating layer is 2% by weight or less, preferably 1% by weight or less, more preferably 5% by weight or less.
[0078]
Further, in order to obtain a coat layer having a lower residual solvent, a solvent that does not dissolve or dissolves in the cyclic olefin addition polymer of the present invention at a boiling point of 100 ° C. or lower after the drying step. The residual solvent can be reduced to 0.1% by weight or less by installing a step of exposing to a vapor atmosphere.
[0079]
When a crosslinking agent is added to the coating material, a crosslinking step is necessary after the drying step.
When a peroxide, azo compound, or thermal acid generator is used, crosslinking is performed by heating to a temperature higher than the decomposition temperature. The decomposition temperature is preferably 100 ° C. or higher and lower than 200 ° C., and selection of such a compound is necessary.
When an acid generator by actinic rays is used, a crosslinking step by irradiation with actinic rays is necessary after the drying step.
When the acid generator by hydrolysis is used, a step of contacting with a high-temperature water tank or high-temperature steam and a post-drying step are necessary after the drying step.
[0080]
The thickness of the coat layer obtained by the method of the present invention is usually 0.1 to 500 μm, preferably 1 to 200 μm, and more preferably 10 to 100 μm. If the thickness of the coating layer is thin, it is easily broken, and if it is thick, removal of the residual solvent and a decrease in transparency are caused.
[0081]
The base material and the laminated material coated with the coating material of the present invention are silica, alumina, ethylene / vinyl alcohol copolymer, liquid crystal polyester, polyvinylidene chloride, polyacrylonitrile in order to prevent deterioration due to heat and oxygen in the outermost layer portion. A gas barrier layer made of a gas barrier resin such as an acrylic polymer containing alkoxysilane in the side chain can be provided.
[0082]
The glass coated with the coating material containing the cyclic olefin-based addition polymer of the present invention and the laminated material formed therefrom are heat-resistant, highly transparent, and have good dimensional stability, so a liquid crystal display element, an electroluminescence display element, etc. It is useful as an optical material as a substrate for flat display.
[0083]
In addition, the substrate coated with the coating material containing the cyclic olefin addition polymer of the present invention and the laminated material have excellent optical transparency, low birefringence, heat resistance, adhesion / adhesion, and low hygroscopicity. Optical recording substrate such as light guide plate, polarizing film, surface protective film, light diffusion film, retardation film, transparent conductive film, antireflection film, OHP film, transparent electrode substrate, touch panel, CD, MD, DVD, It is useful as an optical material used for optical fibers and lenses. Furthermore, it is useful for semiconductor circuit components, medical containers, and the like.
[0084]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention further more concretely, this invention is not restrict | limited at all by these Examples. In the examples, parts and% are based on weight unless otherwise specified.
Moreover, molecular weight, total light transmittance, glass transition temperature, tensile strength / elongation, residual solvent amount of coating layer, adhesion / adhesion were measured by the following methods.
[0085]
(1) Molecular weight
Using an H-type column manufactured by Tosoh Corporation with a 150C gel permeation chromatography (GPC) apparatus manufactured by WATERS, the measurement was performed at 120 ° C. using o-dichlorobenzene as a solvent. The obtained molecular weight is a standard polystyrene equivalent value.
(2) Total light transmittance
Based on ASTM-D1003, the total light transmittance of each coating material was measured.
(3) Glass transition temperature
The glass transition temperature was measured at the peak temperature of temperature dispersion of Tan δ measured by dynamic viscoelasticity (ratio of storage elastic modulus E ′ and loss elastic modulus E ″, Tan δ = E ″ / E ′). Measurement of dynamic viscoelasticity using Leo Vibron DDV-01FP (manufactured by Orientec), measuring frequency 10Hz, heating rate 4 ° C / min, excitation mode single waveform, excitation amplitude 2.5μm Was used to measure the peak temperature of Tan δ.
(4) Residual solvent amount analysis of coat layer
Dissolve 1 g of the film with 20 ml of cyclohexane or swell for 24 hours at room temperature to extract the residual solvent in the film, and determine the amount of residual solvent using the column PoraplotQ manufactured by the same company with gas chromatography HP-5890 (manufactured by Hewlett-Packard). It was measured.
(5) Tensile strength / elongation (alternative measurement of brittleness / cracking)
In accordance with JIS K7118, the test piece was measured at a pulling speed of 3 mm / min.
(6) Evaluation of adhesion and adhesion
A substrate test piece coated with a 10 cm × 10 cm coating is cut with a cutter so that 10 × 10 grids of 1 mm × 1 mm are formed, and a peel test using a cellophane tape is performed. The number of peeled blocks in 100 blocks was measured.
(7) Water absorption rate
After being immersed in water at 23 ° C. for 24 hours, the water absorption was measured by weight change.
[0086]
Reference Example 1 (Production of Polymer A)
Bicyclo [2.2.1] hept-2-ene 750 mmol (70.5 g) as a monomer and tricyclo [5.2.1.0 with an endo content of 95 mol%2,6] Deca-8-ene 475 mmol (63.6 g), 5-triethoxysilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene 25 mmol (6.4 g) as a solvent, 562 g of cyclohexane, 141 g of methylene chloride, As a molecular weight regulator, 15.0 mmol of styrene was charged into a 2,000 ml reaction vessel under nitrogen.
Nitrooctanoate in hexane solution was reacted in advance with antimonic hexafluoride at a molar ratio of 1: 1 at −10 ° C., and precipitated Ni (SbF) formed as a by-product.6)2And 0.25 mmol as a hexafluoroantimonic acid modification of Ni octanoate diluted with a toluene solution, 2.50 mmol of methylaluminoxane, and 0.75 mmol of boron trifluoride ethyl etherate as Ni atoms. Polymerization was performed.
Polymerization was performed at 25 ° C. for 3 hours, and the polymerization was stopped with methanol.
Conversion of the monomer to polymer was 90%.
660 ml of water and 47.5 mmol of lactic acid were added to the polymer solution, stirred and mixed to react with the catalyst component, and the polymer solution and water were separated from each other. The polymer solution from which the aqueous phase containing the reaction product of the catalyst component was removed was placed in 3 L of isopropyl alcohol to solidify the polymer, and unreacted monomers and residual catalyst residues were removed. The solidified polymer was dried to obtain a polymer A.
From gas chromatographic analysis of unreacted monomers in the polymer solution, tricyclo [5.2.1.0 in polymer A was obtained.2,6The proportion of structural units derived from deca-8-ene was 35 mol%. The proportion of structural units derived from 5-triethoxysilyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene was 2.0 mol%.
The number average molecular weight (Mn) in terms of polystyrene of the polymer A was 142,000, the weight average molecular weight (Mw) was 284,000, and Mw / Mn was 2.0. Moreover, the glass transition temperature of the polymer A was 390 degreeC.
[0087]
Reference example 2
10 g of polymer A is dissolved in a mixed solvent of 45 mL of cyclohexane and 5 mL of n-heptane, and pentaerythrityl-tetrakis [3- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate] as an antioxidant. And tris (2,4-di-t-butylphenyl) phosphite are each 0.6 parts with respect to 100 parts of the polymer, and tributyl phosphite with respect to 100 parts of the polymer as a crosslinking agent in an amount of 0. 05 parts were added.
This polymer solution was filtered through a membrane filter having a pore size of 10 μm to remove foreign matters, thereby preparing a coating agent.
Casting was performed using this coating material, followed by crosslinking with water vapor at 150 ° C. and desolvation with methylene chloride to obtain a film having a thickness of 150 μm. The tensile strength was 43 MPa and the elongation was 7.8%.
[0088]
Reference example 3
In Reference Example 2, a coating material was prepared in the same manner as in Reference Example 2 except that 0.05 part of tin (II) octoate was used instead of tributyl phosphite with respect to 100 parts of the polymer.
[0089]
Example 1
The coating material of Reference Example 2 was applied on an alkali-free glass substrate for a TFT liquid crystal substrate having a thickness of 500 μm, dried at 30 ° C. for 1 hour and further at 80 ° C. for 2 hours, and then exposed to a methylene chloride vapor atmosphere. The glass substrate A-1 coated with the polymer A having a thickness of 25 μm on one side of the coating layer on the glass was obtained by drying under vacuum at 1 ° C. for 1 hour. The evaluation results are shown in Table 1.
[0090]
Example 2
The glass substrate A-1 of Example 1 was exposed to water vapor at 150 ° C. for 1 hour to crosslink the coat layer, vacuum dried at 100 ° C. for 1 hour, and coated with the cross-linked coat layer of polymer A. Base material A-2 was obtained. The evaluation results are shown in Table 1.
[0091]
Example 3
Using coating material A-1, the other surface of glass substrate A-1 of Example 1 was further coated using the coating material of Reference Example 2, and steam treatment was performed in the same manner as in Example 2. Substrate A-3 coated with a coating layer of polymer A having both surfaces crosslinked with glass was obtained. This substrate has a coating layer thickness of 25 μm and a glass layer of 500 μm. The evaluation results are shown in Table 1.
[0092]
Example 4
The coating material of Reference Example 3 was applied on the glass substrate used in Example 1, dried at 30 ° C. for 1 hour, and further at 80 ° C. for 2 hours, and further exposed to a methylene chloride vapor atmosphere for 30 minutes. It dried under reduced pressure for 1 hour, and obtained the glass substrate A-4 coat | covered with the polymer A whose thickness of the coating layer of one side is 10 micrometers. The evaluation results are shown in Table 1.
[0093]
Example 5
The silicon wafer substrate coated with the polymer A having a thickness of 0.5 μm was spin-coated with the coating material of Reference Example 3 on a silicon wafer, dried at 30 ° C. for 30 minutes, and further dried at 110 ° C. for 1 hour. A-5 was obtained. The evaluation results are shown in Table 1.
[0094]
Example 6
8-Methyl-8-carbonyl-tetracyclo [4.4.0.1 having a weight average molecular weight (Mw) of 78,000.2,5. 17, 10The film of dodeca-3-ene ring-opening polymer hydrogen body having a thickness of 70 μm was coated with the coating material of Reference Example 3 by spraying and applied at 30 ° C., 1 hour, further 60 ° C., 2 hours. It dried and dried under reduced pressure at 90 degreeC for 1 hour, and transparent resin film A-6 coat | covered with the polymer A with a film thickness of 15 micrometers was obtained.
The evaluation results are shown in Table 1.
Water absorption as a substrate was improved from 0.4% to 0.01% by coating with polymer A.
[0095]
Example 7
One side of two glass substrates having a thickness of 500 μm was applied and dried with a 0.2% toluene solution of tin (II) octoate. (0.005g / 10cm as Sn metal2The substrate A-3 obtained in Example 3 was sandwiched between the two glass substrates and pressed at a press pressure of 2.0 MPa and 150 ° C. for 10 minutes to obtain a laminated material.
This laminated body was not peeled off at the pressure-bonding surface, and structural destruction of the glass occurred.
The evaluation results are shown in Table 1.
[0096]
Reference example 4
In Reference Example 1, 1,125 mmol of bicyclo [2.2.1] hept-2-ene and 125 mmol of 5-hexyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene were used as monomers. In the same manner as in Reference Example 1, a polymer B was obtained.
Conversion of the monomer to polymer was 89%.
The number average molecular weight (Mn) of the polymer B was 116,000, and the weight average molecular weight (Mw) was 239,000. In addition, the proportion of structural units derived from 5-hexyl-bicyclo [2.2.1] hept-2-ene in the polymer B was determined by gas chromatographic analysis of residual monomers in the product polymer solution. It was 5 mol%.
[0097]
Reference Example 5
10 g of polymer B is dissolved in a mixed solvent of 45 mL of cyclohexane and 5 mL of n-heptane, and pentaerythrityl-tetrakis [3- (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate] as an antioxidant. And tris (2,4-di-t-butylphenyl) phosphite are each 0.6 parts with respect to 100 parts of the polymer, and tributyl phosphite with respect to 100 parts of the polymer as a crosslinking agent in an amount of 0. 05 parts were added.
This polymer solution was filtered through a membrane filter having a pore diameter of 10 μm to remove foreign substances, thereby preparing a coating material.
Casting was performed using this coating material, followed by crosslinking with water vapor at 150 ° C. and desolvation with methylene chloride to obtain a film having a thickness of 150 μm. The tensile strength was 31 MPa and the elongation was 3.8%.
[0098]
Comparative Example 1
Using the coating material of Reference Example 5, a coating material B-1 having a one-side coating layer thickness of 25 μm was obtained in the same manner as in Example 1. The evaluation results are shown in Table 1.
[0099]
Comparative Example 2
Using the coating material of Reference Example 5, a coating material B-2 having a coating layer thickness of 25 μm on one side was obtained in the same manner as in Example 2. The evaluation results are shown in Table 1.
[0100]
[Table 1]
[0101]
【The invention's effect】
According to the present invention, a coating comprising a specific cyclic olefin-based addition polymer comprising a structural unit derived from a cyclic olefin containing an endo-form tricycloolefin and a structural unit derived from a cyclic olefin having a hydrolyzable silyl group or ester group. Provided are a substrate coated with a material, which has excellent heat resistance and moisture resistance, and excellent adhesion / adhesion properties and fracture characteristics of a coating layer, and a laminate in which these are laminated.
Claims (9)
ここで、Xは−C(O)OR21または−OC(O)R22であり、R21,R22は炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、またはこれらのハロゲン置換体からなる基から選ばれた置換基、jは0〜3の整数である。また、B1〜B4には、B1とB3またはB2とB4から形成されるアルキレン基、B1とB2またはB3とB4から形成されるアルキリデニル基も含まれる。pは0〜2の整数を示す。〕10 to 90 mol% of at least one structural unit (a) represented by the following formula (1) -1 to 4 and including an endo structural unit is represented by the following formula (2) in all structural units. The structural unit (b) is 10 to 90 mol% in all structural units, and the structural unit (c) represented by the following formula (3) is 0.1 to 30 mol% in all structural units [provided that (a) + (B) + (c) = 100 mol%], and a base material coated with a coating material containing a cyclic olefin addition polymer having a polystyrene-equivalent number average molecular weight of 5,000 to 500,000.
Here, X is —C (O) OR 21 or —OC (O) R 22 , and R 21 and R 22 are each an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, an alkenyl group, a cycloalkyl group, an aryl group, or these A substituent selected from the group consisting of halogen substituents, j is an integer of 0-3. B 1 to B 4 also include an alkylene group formed from B 1 and B 3 or B 2 and B 4 , and an alkylidenyl group formed from B 1 and B 2 or B 3 and B 4 . p shows the integer of 0-2. ]
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