JP2004051569A - 毛髪化粧料用重合体組成物およびそれを用いた毛髪化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)数平均分子量1×103〜1×106であり、且つ少なくとも2つのガラス転移点又は融点を有するブロック共重合体、及び(b)シリコーン誘導体とを配合してなる毛髪化粧料用重合体組成物、ブロック共重合体の配合量は0.01〜20重量%、シリコーン誘導体の配合量は0.01〜50重量%とするのが好ましい。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブロック共重合体を含む毛髪化粧料に関する。本発明の毛髪化粧料は、毛髪への密着性、各種基材との相溶性に優れていて、かつ水溶性が良好であり、優れたセット力及び風合いを有する皮膜を与える。
【0002】
【従来の技術】
頭髪を樹脂で固定して所望の形状を付与することは周知である。
このような毛髪化粧品用樹脂としては、ノニオン系、アニオン系及びカチオン系の樹脂が使用されている。
ノニオン系樹脂としてはポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン等が使用されているが、ポリビニリピロリドンは湿度条件の影響を受けやすい。即ち吸湿前のフィルムは硬くてフレーキング現象を起こしやすいのに対し、高温多湿時には非常に柔軟となってブロッキング現象を起こし、毛髪が互いに固着してくし入れや、ブラッシングが不可能になる恐れがある。ポリビニルメチルエーテルにおいては、このような湿度による影響が更に著しい。
【0003】
アニオン系樹脂としては、ビニルカルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸等をイオン性基とし、これらビニルカルボン酸とスチレン、アクリル酸アルキルエステル等との共重合体が挙げられる。このアニオン系樹脂はノニオン系樹脂とは異なり湿度による影響は受けにくいが、頭髪と同じアニオン性であるため頭髪に対する親和性が弱い。また、一般にアニオン系樹脂の皮膜は硬く、整髪効果は高いが、逆にもろいため、フレーキング現象が起こるおそれがある。更に、アニオン性であることによりカチオン性物質の添加は制限され、洗髪時のリンス剤(カチオン性)等による固化現象も懸念される。
【0004】
カチオン性樹脂は頭髪に対する親和性は前二者よりも大であるが、ノニオン系樹脂と同様に湿度による影響を受けやすい。また、カチオン性であることによる毒性や皮膚刺激性が懸念され、アニオン系物質の添加が制限され、洗髪時のシャンプー(アニオン性)による固化現象も問題である。
また、洗髪により容易に除去しうること、毛髪化粧料の調製時に水で希釈しやすいこと、環境問題の点からアルコールフリーの毛髪化粧料が求められつつあること等の理由から、使用される樹脂は水溶性であることが好ましい。しかし一般に、樹脂の水溶性を上げるとセット力が低下するという問題があった。
【0005】
これらアニオン系樹脂、カチオン系樹脂、ノニオン系樹脂を含有する毛髪化粧料の欠点を改良するものとして、カルボキシベタインやアミンオキシド基を親水基とするポリマーを用いることが提案されている(特開昭51−9732号、特開昭55−104209号、特開平10−72323号の各公報参照)。この親水性ポリマーは、毛髪との親和性、及びセット力等の性能の面で優れた整髪用ポリマーとして知られているが、各種化粧用基材との相溶性が十分でない等の問題を抱えている。
【0006】
以上のような汎用のイオン性樹脂はそれぞれの特徴を生かしつつ、毛髪への親和性や皮膜形成能、毛髪間の接着性によりスタイリングを保持する役割を果たしてきた。しかしこれらの樹脂は、いずれも吸湿時のべたつき及び乾燥時のごわつきなどの問題点を抱えている。
一方、毛髪に光沢やなめらかさを与える目的で、油分、例えばシリコーン油、エステル油、流動パラフィン等の可溶化、乳化、または、アルコール等の有機溶媒に溶解して用いられる。特にシリコーン油は、表面張力が低く毛髪のなじみに優れ、良好な光沢が得られ、近年多用されている物である。しかし、油分の持つ限界があり、多量に用いたり、消費者が長い時間使用したりすると、頭髪が脂ぎるという欠点があった。また、カチオン性活性剤を用いなめらかさを付与することもされてきたが、望ましい光沢を得ることが出来ず、かつ多量に配合すると、安全上も好ましくないという欠点があった。
【0007】
その為、実際の処方系では、少量の油剤等をポリマーに加えることで両性能の欠点をカバーし、感触の改善を図っている。しかし、油剤の添加はポリマー性能の低下を引き起こし、その結果、本来の高いセット力の保持が困難となる。これを解決する一つの手段としてセット性と良感触の両方の性能を保持しつつ、洗髪時の洗浄容易性を有する新しいポリマーの開発が要望されている。
そのため、特開平12−336018号公報においては、アミンオキシド基含有高分子化合物とシリコーン誘導体とを組み合わせることにより、高いセット力、柔軟性と共に、毛髪に優れた光沢を与え、滑らかな感触を付与した毛髪化粧料組成物が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記諸問題に鑑みてなされたものであって、従来の毛髪化粧料用重合体組成物の問題点を解決し、弾性を有する皮膜による良好なセット保持力を有し、毛髪に優れた光沢を与え、滑らかな感触を付与し、違和感のない自然な風合いの仕上り感を与える毛髪化粧料用重合体組成物および毛髪化粧料を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは種々検討を重ねた結果、特定のブロック共重合体とシリコーン誘導体とを組み合わせることにより、洗髪時の洗浄容易性を保ちつつ、弾性を有する皮膜による良好なセット保持力を有し、かつ毛髪に優れた光沢を与え、滑らかな感触を付与し、頭髪の脂染みがなく、毛髪に塗布しやすい毛髪化粧料が得られるとの知見を得、この知見に基づいてさらに検討を重ねた結果、本発明に至った。
【0010】
即ち、本発明の要旨は、(a)数平均分子量が1×103〜1×106であり、かつ少なくとも2つ以上のガラス転移点又は融点を有するブロック共重合体(以下「成分a」と略記する)と(b)シリコーン誘導体(以下「成分b」と略記する)とを配合してなる毛髪化粧料用重合体組成物、に存している。
本発明の他の要旨は、成分aのブロック共重合体の配合量が組成物中で0.01〜20重量%であり、成分bのシリコーン誘導体の配合量が組成物中で0.01〜50重量%である上記の毛髪化粧料用重合体組成物、及び前記シリコーン誘導体が下記一般式(1)で表されるポリジ置換シロキサンである上記の毛髪化粧料用重合体組成物にも存している。
【0011】
【化3】
【0012】
(式中、Ra、Rb、Re及びRfはそれぞれ独立してメチル基又はフェニル基、Rc、Rdはそれぞれ独立してメチル基、フェニル基、アミノアルキル基又はポリエーテル基、nは3〜20000の整数を示す。)
本発明の別の要旨は、前記成分bを示す式(1)においてRa、Rb、Re及びRfが全てメチル基である上記の毛髪化粧料用重合体組成物、前記成分bを示す式(1)においてRc、Rdの少なくとも一方がポリエーテル基である上記の毛髪化粧料用重合体組成物、及び前記成分bを示す式(1)においてRc、Rdの少なくとも一方がアミノアルキル基である上記の毛髪化粧料用重合体組成物、にも存している。
【0013】
本発明のもう一つの要旨は、成分aのブロック共重合体が、カルボン酸基、硫酸基、リン酸基およびこれらの塩からなるアニオン性基の群、アミノ基(四級アンモニウム塩基を含む)、ピリジル基およびこれらの塩からなるカチオン性基の群、水酸基、アルコキシ基、エポキシ基、アミド基およびシアノ基からなるノニオン性基の群、カルボキシベタイン基からなる両イオン性基の群、ならびにアミンオキシド基からなる分極性基の群から選ばれる少なくとも1種の親水性基を有する構成単位からなるブロックを少なくとも1つ有する上述の毛髪化粧料用重合体組成物、成分aのブロック共重合体が、下記一般式(2)〜(6)のいずれかで表される構成単位を含むブロックを少なくとも1つ有する上述の毛髪化粧料用重合体組成物、に存している。
【0014】
【化4】
(式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2およびR6はそれぞれ炭素原子数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基を表し、R3、R4およびR5はそれぞれ水素原子、炭素原子数1〜24のアルキル基、炭素原子数6〜24のアリール基、またはこれらの組み合わせからなる炭素原子数7〜24のアラルキル基もしくはアルキルアリール基を表し、X1は−COO−、−CONH−、−O−または−NH−を表す。A−はアニオンを表し、Mは水素原子、アルカリ金属イオンまたはアンモニウムイオンを表す。mは0または1を表し、nは1〜50のいずれかの整数を表す。)
本発明の別のもう一つの要旨は、成分aのブロック共重合体が、ジブロック共重合体、トリブロック共重合体またはマルチブロック共重合体である上述の毛髪化粧料用重合体組成物、及び成分aのブロック共重合体が、エチレン性不飽和カルボン酸由来の構成単位およびエチレン性不飽和カルボン酸エステル由来の構成単位を含み、かつ前記エチレン性不飽和カルボン酸由来の単位を10〜90重量%、およびエチレン性不飽和カルボン酸エステル由来の単位を90〜10重量%含む上述の毛髪化粧料用重合体組成物、にも存している。
【0015】
本発明の更にもう一つの要旨は、上述の毛髪化粧料用重合体組成物を、該組成物中の成分aのブロック共重合体が化粧料中に0.1〜10重量%含まれるように含有してなる毛髪化粧料、に存している。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の毛髪化粧料用重合体組成物は、(a)ブロック共重合体及び(b)シリコーン誘導体を含有するものである。
以下、本発明をI.ブロック共重合体(全体的な特性、ブロックの性能・構成単位、製造方法)とII.シリコーン誘導体(使用量、好ましい誘導体の構造)、III.毛髪化粧料用重合体組成物、及びIV.毛髪化粧料(セット用、コンディショニング用、任意成分)に分けて詳細に説明する。
【0017】
I.ブロック共重合体
(1)ブロック共重合体の全体的な特性
本発明に用いられる(a)ブロック共重合体は、数平均分子量1×103〜1×106であり、且つ少なくとも2つのガラス転移点又は融点を有するものである。
【0018】
数平均分子量は5.0×103〜5.0×105であるのが好ましい。数平均分子量が1×103未満では皮膜形成能力が低下する傾向がある。一方、数平均分子量が1×106より大きいと粘度が過度に高くなる傾向があるが、前記範囲内であると、毛髪化粧料に用いた場合に、他の成分との配合が容易である。なお、この数平均分子量は、常法によってゲルパーミエーションクロマトグラフィによって測定できる。
【0019】
前記ブロック共重合体は、2以上のガラス転移点または融点を有する。2つのガラス転移点のうち、高温度側のものとしては、25℃以上が好ましく、40℃以上がより好ましく、50℃以上が更に好ましい。2つのガラス転移点のうち、低温度側のものとしては、25℃未満が好ましく、0℃以下がより好ましく、−20℃以下が更に好ましい。融点はいずれも室温付近あるいはそれ以上であるのが好ましい。
【0020】
前記ブロック共重合体は、各ブロックに由来するガラス転移点または融点を有しているのが好ましい。即ち、前記ブロック共重合体の1つのブロックを構成しているモノマーからなるホモポリマーのガラス転移点または融点とほぼ等しいガラス転移点または融点を有しているのが好ましい。例えば、A−B型ブロック共重合体では、2つのガラス転移点または融点を有し、それぞれのガラス転移点または融点が、AおよびBのホモポリマーが各々有するガラス転移点または融点とほぼ等しいことが好ましい。また、A−B−C型ブロック共重合体では、3つのガラス転移点または融点を有し、それぞれのガラス転移点または融点が、A、BおよびCのホモポリマーが各々有するガラス転移点または融点とほぼ等しいことが好ましい。
【0021】
なお、本明細書において「ほぼ等しい」とは完全に同一である場合および測定誤差の許容範囲で同一である場合以外に、両者の差が10℃以下の範囲内である場合も含まれる。
前記ブロック共重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)については、特に制限はないが、2.5以下であるのが好ましく、2.0以下であるのがより好ましく、1.8以下であるのが更に好ましい。Mw/Mnが2.5を超えるとブロック共重合体の均一性が低下する傾向がある。後述する制御ラジカル重合法を利用することによって、Mw/Mnが小さい、均一なブロック共重合体が得られる。
【0022】
ブロック共重合体の全体構造は、ジブロック共重合体、トリブロック共重合体またはマルチブロック共重合体のいずれの態様であってもよい。例えば、前記ブロック共重合体がハードブロックA(高Tgのブロック)とソフトブロックB(低Tgのブロック)とを有する場合、A−B型のジブロック共重合体、A−B−A型のトリブロック共重合体、B−A−B型のトリブロック共重合体、(A−B)n型のマルチブロック共重合体等が挙げられる。これらの中でも、樹脂にゴム弾性を付与するにはA−B−A型のトリブロック共重合体、(A−B)n型のマルチブロック共重合体、またはこれらの混合物が好ましい。
【0023】
ブロック共重合体の構造は、線状ブロック共重合体または分岐状(星状)ブロック共重合体であり、これらの混合物であってもよい。このようなブロック共重合体の構造は、必要とされる特性に応じて使い分ければよい。
ブロック共重合体は、水および/またはアルコールに分散可能もしくは溶解可能であるのが好ましい。ブロック共重合体の水溶性(もしくはアルコール可溶性)は、該ブロック共重合体1重量部と脱イオン水(もしくは脱イオン水/エタノール(50/50)混合溶液)99重量部とを60℃、2時間加熱撹拌し、冷却後1日室温に放置した後、得られた溶液が沈殿を形成することなく均一であり、655nmにおける光透過率が70%以上であることによリ確認できる。また、「分散可能」とは、水および/または水−エタノール混合液中に前記共重合体の微粒子が沈殿せずに分散し、乳濁液状もしくはラテックス状になることを意味する。
(2)ブロック重合体の各ブロックの性能・構成単位
前記ブロック共重合体が親水性基を有するブロックを少なくとも一つ有していると、例えば毛髪用シャンプーとして用いた場合、洗髪により容易に除去可能な洗髪性に優れた化粧料となり、また種々の形態の化粧料に配合可能となるので好ましい。
【0024】
親水性基としては、アニオン性基、カチオン性基、ノニオン性基、両イオン性基および分極性基のいずれであってもよい。アニオン性基としては、カルボン酸基、硫酸基、リン酸基およびこれらの塩等;カチオン性基としては、アミノ基(四級アンモニウム基を含む)、ピリジル基およびこれらの塩等;ノニオン性基としては、水酸基、アルコキシ基、エポキシ基、アミド基およびシアノ基等;および両イオン性基としては、カルボキシベタイン基、スルホベタイン基、ホスホベタイン基等;および分極性基としてはアミンオキシド基等;が挙げられる。これらの親水性基は、親水性基を有するモノマーを重合することによって、または共重合体を製造した後、該共重合体に加水分解処理などの後処理を施すことによって、ブロック共重合体中に導入することができる。
【0025】
なお、本明細書において分極性基とは、明確なイオン性基ではなく、イオン性と共有結合性とを併せ持ちつつ、電子分布に偏りがあるような基をいう。
親水性基を有する構成単位としては、下記一般式(2)〜(6)のいずれかで表される構成単位が好ましい。
【0026】
【化5】
【0027】
式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2およびR6はそれぞれ炭素原子数1〜4の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン基を表し、R3、R4およびR5はそれぞれ水素原子、炭素原子数1〜24のアルキル基、炭素原子数6〜24のアリール基、またはこれらの組み合わせからなる炭素原子数7〜24のアラルキル基もしくはアルキルアリール基を表し、X1は−COO−、−CONH−、−O−または−NH−を表す。A−はアニオンを表し、Mは水素原子、アルカリ金属イオンまたはアンモニウムイオンを表す。mは0または1を表し、sは1〜50のいずれかの整数を表す。
【0028】
なお、R3、R4およびR5がそれぞれ表す炭素原子数1〜24のアルキル基には、直鎖状、分岐鎖状および環状のアルキル基のいずれも含まれる。これらの記号でそれぞれ示されるアラルキル基のアルキル基部分、およびアルキルアリール基のアルキル基部分についても同様である。
A−で表されるアニオンとしては、酸のアニオン性基が挙げられ、例えば、ハロゲンイオン、硫酸イオン、カルボキシレートイオン等が挙げられる。Mで表されるアルカリ金属イオンとしては、Na+およびK+が挙げられる。また、Mで表されるアンモニウムイオンにはアンモニアから誘導されるNH4 +の他、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、アリルアミン、エチレンジアミン、モルホリン、ピリジン等の揮発性アミン;モノ−、ジ−もしくはトリエタノールアミン、モノ−、ジ−もしくはトリイソパノールアミン、アミノエチルプロパノール、アミノエチルプロパンジオール、リジン等の非揮発性アミン;等のアミン類から誘導されるアルキルアンモニウムイオンも含まれる。
【0029】
前記一般式(2)〜(6)のいずれかで表される構成単位を含むブロックは、それぞれの構成単位に対応する二重結合含有化合物をモノマーとして用いて重合することによって製造できる。また、前記一般式(2)〜(6)で表される構成単位に対応する化合物をモノマーとして用いない場合であっても、他のモノマーを用いて重合した後、生成したブロックを加水分解等の後処理を施すことによって製造できる。例えば、前記一般式(1)で表される構成単位からなるブロックを有するブロック共重合体は、(メタ)アクリル酸エステルを共重合モノマーとして用い、該モノマーからなるブロックを有する共重合体を合成した後、該ブロックを加水分解することによって、製造することもできる。前記ブロック共重合体は、前記一般式(2)〜(6)のいずれかで表される構成単位からなるブロックを2種以上有するブロック共重合体であってもよい。
【0030】
更に、このブロック共重合体は、上述の親水性基を有する構成単位からなるブロックを少なくとも1つ有するとともに、エチレン性不飽和結合を有する化合物由来の構成単位からなるブロックを少なくとも1つ有するのがより好ましい。
上記のような、一般式(2)〜(6)で表される単位を形成可能な化合物、及びエチレン性不飽和結合を有する化合物の例を挙げる。
【0031】
ノニオン性の単量体の例として、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸−n−ペンチル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸−2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸−2−アミノエチル、γ−((メタ)アクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−((メタ)アクリロイルオキシプロピル)ジメトキシメチルシラン、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸−2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどの(メタ)アクリル酸エステル;スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレンなどの芳香族アルケニル化合物;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合物;
ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン系化合物;塩化ビニル、塩化ビニリデン、パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデンなどのハロゲン含有不飽和化合物;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどのケイ素含有不飽和化合物;無水マレイン酸などの不飽和カルボン酸無水物;マレイン酸ジアルキルエステル、フマル酸ジアルキルエステルなどの不飽和ジカルボン酸ジエステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニルなどのビニルエステル化合物;マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−ヘキシルマレイミド、N−オクチルマレイミド、N−ドデシルマレイミド、N−ステアリルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのマレイミド系化合物;
ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリ(エチレングリコール/プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、N−ポリアルキレンオキシ(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリルアミドと炭素原子数2〜4のアルキレンオキシドとから誘導されるモノマー;N−ビニルピロリドン、N−(メタ)アクリロイルモルフォリン、アクリルアミド等の親水性ノニオン性モノマー;などが挙げられる。
【0032】
なお、本明細書において「(メタ)アクリル」等の表記は「アクリル又はメタクリル」等を意味する。
アニオン性の単量体の例として、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸化合物;不飽和多塩基酸無水物(例えば無水コハク酸、無水フタル酸等)と、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート(例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等)との部分エステル化合物;スチレンスルホン酸、スルホエチル(メタ)アクリレート等のスルホン酸基を有する化合物;アシッドホスホオキシエチル(メタ)アクリレート等のリン酸基を有する化合物;等が挙げられる。これらのアニオン性不飽和単量体は、酸のままもしくは部分中和または完全中和して使用することができ、または酸のまま共重合に供してから部分中和または完全中和することもできる。中和に使用する塩基性化合物としては例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、アンモニア水、モノ−、ジ−、トリ−エタノールアミン、トリメチルアミン等のアミン化合物がある。
【0033】
カチオン性単量体の例として、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、p−ジメチルアミノメチルスチレン、p−ジメチルアミノエチルスチレン、p−ジエチルアミノメチルスチレン、p−ジエチルアミノエチルスチレン等を、カチオン化剤(例えば、塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル等のハロゲン化アルキル類、ジメチル硫酸等のジアルキル硫酸類、N−(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド等の第3級アミン鉱酸塩のエピクロルヒドリン付加物、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸等の無機塩、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸等)でカチオン化したカチオン性単量体が挙げられる。
【0034】
両イオン性単量体の具体例としては、前述のカチオン性単量体前駆体の具体例に、ハロ酢酸ナトリウムもしくはカリウム等の変性化剤を作用させることによって得られる化合物が挙げられる。
また、分極性単量体の具体例としては、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピオン酸ビニル、p−ジメチルアミノメチルスチレン、p−ジメチルアミノエチルスチレン、p−ジエチルアミノメチルスチレン、p−ジエチルアミノエチルスチレン等のアミンオキシド化物;等が挙げられる。
【0035】
これらの単量体は単独でまたはこれらの2種以上を組み合わせて用いられる。これらの中でも、工業的に入手しやすい点で、(メタ)アクリル酸エステル、芳香族アルケニル化合物、シアン化ビニル化合物、共役ジエン系化合物またはハロゲン含有不飽和化合物を用いるのが好ましい。
前記ブロック共重合体の好ましい態様として、エチレン性不飽和カルボン酸単位からなるブロックと、エチレン性不飽和カルボン酸エステル単位からなるブロックとを各々少なくとも1種含むブロック共重合体が挙げられる。
【0036】
エチレン性不飽和カルボン酸単位としては、高Tgを有し且つ親水性を示すモノマー由来の単位が好ましく、例えば、アクリル酸やメタクリル酸由来の単位が好ましい。一方、エチレン性不飽和カルボン酸エステル単位としては、低Tgで且つ疎水性を示すモノマー由来の単位が好ましく、例えば、アクリル酸エステルやメタクリル酸エステル由来の単位が好ましい。
【0037】
ブロック共重合体を構成するエチレン性不飽和カルボン酸ブロックとエチレン性不飽和カルボン酸エステルブロックとの組成比は、前者が10〜90重量%、後者が90〜10重量%であるのが好ましく、より好ましくは前者が15〜80重量%、後者が80〜15重量%であり、さらに好ましいのは前者が20〜70重量%、後者が80〜30重量%である。エチレン性不飽和カルボン酸ブロックの割合が10重量%より少ないと、ブロック共重合体が水に対して不溶性になる傾向があり、エチレン性不飽和カルボン酸エステルブロックの割合が10重量%より少ないと皮膜形成性が悪くなる傾向があり、樹脂の弾性が著しく低下することになりやすい。
【0038】
なお、本明細書において「化合物由来の構成単位」とは、該化合物をモノマーとして重合を行った結果形成された構成単位のみならず、前述したように、加水分解等の後処理を施した結果生成した、構造上該化合物に由来する構成単位も含まれる。
ここで用いることができる後処理としては、加水分解処理、四級化処理、アミンオキシド化処理等が挙げられる。例えば、加水分解処理によって、(メタ)アクリル酸エステル等からなるブロックから、親水性基であるカルボン酸基を有する(メタ)アクリル酸等由来のブロック(例えば、前記一般式(1)で表される構成単位を有するブロック)を形成することができる。エステルの加水分解処理は、塩酸、p−トルエンスルホン酸などの酸触媒または水酸化ナトリウム等のアルカリ触媒を用いて行うことができる。加水分解率は触媒量および反応時間により制御可能である。加水分解後、生成したカルボン酸を部分的にまたは完全に中和してから使用することもできる。中和には、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物;アンモニア水、モノ、ジ、トリエタノールアミン、トリメチルアミンなどのアミン化合物;などの塩基が用いられる。(3)ブロック共重合体の製造方法
(a)ブロック共重合体の製造方法については、特に制限されないが、例えば次の▲1▼〜▲4▼の方法が挙げられる。中でも▲2▼の制御ラジカル重合の一種であるリビングラジカル重合を利用すると、製造されるブロック共重合体の分子量および構造を容易に制御できるので好ましい。
【0039】
▲1▼ リビングアニオン又はリビングカチオン重合
▲2▼ 制御ラジカル重合
▲3▼ 懸濁重合
▲4▼ 高分子開始剤や連鎖移動剤を用いる方法
リビングラジカル重合とは、重合末端の活性が失われることなく維持されるラジカル重合をいう。リビング重合とは狭義には、末端が常に活性を持ち続ける重合のことをいうが、一般的には、末端が不活性化されたものと活性化されたものが平衡状態にある擬リビング重合も含まれる意味で用いられ、本明細書でも後者の意味で用いている。
【0040】
リビングラジカル重合は近年様々なグループで積極的に研究がなされている。その例としては、ポリスルフィドなどの連鎖移動剤を用いるもの、コバルトポルフィリン錯体(J.Am.Chem.Soc.1994、116、7943)やニトロキシド化合物などのラジカル捕捉剤を用いるもの(Macromolecules、1994、27、7228)、有機ハロゲン化物などを開始剤とし遷移金属錯体を触媒とする原子移動ラジカル重合(Atom Transfer Radical Polymerization:ATRP)などが挙げられる。本発明においてはいずれの方法により前記ブロック共重合体を製造してもよいが、制御の容易さなどから原子移動ラジカル重合を利用するのが好ましい。
【0041】
前記ブロック重合体を製造する方法としては特に限定されないが、ハロゲン化銅を触媒とし、アミン配位子を用いた単量体の逐次添加による制御ラジカル重合により製造すると、製造されるブロック重合体の分子量制御が容易になるので好ましい。
重合により得られたブロック共重合体は、本発明の毛髪化粧料用重合体組成物に、そのまま用いてもよいし、もしくは加水分解等の後処理を施した後に用いてもよい。後処理による変性率をコントロールすることにより、得られるブロック共重合体の水溶性、皮膜形成能等の諸特性を、用途に応じた所望の範囲とすることができる。
【0042】
ここで用いることができる後処理としては、上述の加水分解処理、四級化処理、アミンオキシド化処理等が挙げられる。
II.シリコーン誘導体
(1)シリコーン誘導体の使用量
本発明では、(a)ブロック共重合体とともに、(b)シリコーン誘導体を使用する。
【0043】
シリコーン誘導体は、全組成物中に0.01〜50重量%配合するのが好ましく、0.1〜20重量%配合するのがより好ましい。配合量が0.2〜10重量%の範囲にあるのが特に好ましい。シリコーン誘導体の配合量が0.01重量%未満では充分な添加効果が得られず、50重量%を超えると、系の安定性が悪くなるので好ましくない。
(2)好ましいシリコーン誘導体
本発明に用いるシリコーン誘導体としては、下記一般式(1)で表されるポリジ置換シロキサンが好ましい。
【0044】
【化6】
【0045】
(式中、Ra、Rb、Re及びRfはそれぞれ独立してメチル基又はフェニル基、Rc、Rdはそれぞれ独立してメチル基、フェニル基、アミノアルキル基又はポリエーテル基、nは3〜20000の整数を示す。)
中でも、好ましく用いられるものとしては、例えば以下の式(7)〜(12)に示すジメチルポリシロキサン誘導体が挙げられる。
【0046】
【化7】
【0047】
(式中、p、qは1以上の整数(但しp+qは1〜500である)を示し、Raは上記式(1)と同義、Rg、Rh、Riは同一又は異なっても良いメチル基、フェニル基、−CrH2rO−(C2H4O)s−(C3H6O)t−A、−(CH2)u−B、−(CH2)2−CF3、−CvH2v−C6H5からなる群から選ばれる官能基を示す。但し、Aは水素原子又は炭素原子数1〜28のアルキル基を、Bはオキシラン環を、rは1〜6の整数を、s,tはそれぞれ0〜50の整数を、uは1〜3の整数を、vは0〜4の整数をそれぞれ示す。)
【0048】
【化8】
【0049】
(上記二式において、Rjはメチル基又はヒドロキシル基を示し、Rfは上記式(1)と同義、Rkは下記式(11)、(12)で表される基を示し、Rmはヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、オキシアルキレン基、又はポリオキシアルキレン基のいずれかを示し、w、x、yはこの誘導体の分子量に依存する整数を示す。)
【0050】
【化9】
【0051】
(上記二式において、Rnは2価の炭化水素基を、Roは−OCH2CH2−、−OCH(CH3)CH2−、−OCH2CH(OH)CH2−、又は−OCH2CH(CH2OH))−のいずれかを、Rp及びRqは水素原子又は一価の炭化水素基を、a,bはそれぞれ0〜6の整数を、Z−はハロゲンイオン又は有機アニオンを、それぞれ示す。)
これらのシリコーン誘導体のうち、特に前記一般式(7)及び(8)で表されるジメチルポリシロキサン、又はポリエーテル変性シリコーン誘導体が好ましい。
III.毛髪化粧料用重合体組成物
本発明の毛髪化粧料用重合体組成物中の、(a)ブロック共重合体(成分a)と(b)シリコーン誘導体(成分b)の配合量は、それぞれ成分aが0.01〜20重量%、成分bが0.01〜50重量%である。
【0052】
成分aの使用量が、0.01重量%未満では、整髪効果が不十分で所望の髪の形状を維持することができず、また高湿下で毛髪の弾力性が不足する傾向となり、20重量%を超えて多くなると、ごわつき感が増し感触を悪化させることがある。一方、成分bの使用量が0.01重量%未満では、化粧料を毛髪に適用した際のスリップ性が不足しきしみ感が発生することがあり、50重量%を超えると、洗髪後のすすぎ性が悪くなったり、髪がべたついたりすることがある。
【0053】
また、本願発明の毛髪化粧料用組成物が、セットを目的とする場合は、比較的分子量の小さい、数平均分子量5×103〜5×105のものが好ましく、コンディショニング用としては、比較的分子量の大きい1×104〜1×106のものが好適である。
IV.毛髪化粧料
本発明の毛髪化粧料用重合体組成物を化粧料中に成分aとして、全体の0.1〜10重量%となるように含有させることにより、種々の毛髪化粧料を得ることができる。
【0054】
これらの毛髪化粧料としては、例えばシャンプー、リンス、トリートメント、セット剤、パーマネントウエーブ液等が例示され、その剤形は、液状、クリーム状、エマルジョン状、ゲル状、ムース状等いかなる形状でもよい。、
(1)セット用毛髪化粧料
セット用毛髪化粧料としては、エアゾールヘアスプレー、ポンプ式ヘアスプレー、フォーム状ヘアスプレー、ヘアミスト、セットローション、ヘアクリーム、ヘアーオイル等の、水及び/又はエタノール、イソプロパノール等のアルコール類を溶媒とする整髪料が挙げられる。
【0055】
このような毛髪化粧料とするためには、本発明の毛髪化粧料用重合体組成物単独、又はカチオン性、アニオン性、ノニオン性、もしくは両性のセット用ポリマーを併用することができる。
例えば、泡沫状態で噴出可能な毛髪化粧料(ムース)として用いる場合の組成は、本発明の毛髪化粧料用重合体組成物を、成分aが0.01〜10重量%含まれるように加え、これにセット用ポリマー0〜15重量%、ノニオン性界面活性剤0.1〜5重量%、液化ガス3〜25重量%及び水を主体とする水溶性溶媒60重量%〜残余という配合とすればよい。(但し水は毛髪化粧料中60重量%以上含有されるようにする。)
ジェルとして使用する場合は、上記と同様に本発明の毛髪化粧料用重合体組成物に、セット用ポリマー0〜15重量%、ジェルベース0.1〜3重量%、水72重量%〜残余という配合を選べばよい。
【0056】
ヘアースプレーとして用いる場合は、上記同様の成分aを含有する本発明の毛髪化粧料用重合体組成物に、セット用ポリマー0〜15重量%、溶剤30〜80重量%、噴射剤10〜70重量%を加えればよい。
ここで本発明の毛髪化粧料用重合体組成物と併用しうるセット用ポリマーとしては、カチオン性ポリマー、アニオン性ポリマー、ノニオン性ポリマー、両性ポリマーが挙げられる。
【0057】
カチオン性ポリマーとしては、例えばヒドロキシセルロースとグリシジルトリメチルアンモニウムクロライドとのエーテル(商品名:レオガードG(ライオン社製)、商品名:ポリマーJR−30M−125及び同−400(ユニオンカーバイド社製))、ビニルピロリドン−ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体の4級化物(商品名:GAFQUAT 734及び755(GAF社製))、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合体(商品名:MERQUAT 100(メルク社製))、ジメチルジアリルアンモニウムクロライドアクリロアマイド共重合体(商品名:MERQUAT 550(メルク社製))等が挙げられる。
【0058】
アニオン性ポリマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸とメタクリル酸アルキルとの共重合体(商品名:ダイヤホールド(三菱化学(株)社製)、商品名:プラスサイズ(互応化学社製))、マレイン酸モノアルキルエステルとメチルビニルエーテル共重合体(商品名:GANTREZ(ISP社製))等が挙げられる。
【0059】
ノニオン性ポリマーとしては、例えば、ポリビニルピロリドン重合体(商品名:PVP(ISP社製))ビニルピロリドンと酢酸ビニル共重合体(商品名:LUVISKOL(BASF社製))等が挙げられる。
両性ポリマーとしては、例えば、メタクリル系カルボキシベタイン共重合体(商品名:ユカフォーマ−AM−75W(三菱化学(株)社製))等が挙げられる。
【0060】
ムース用途とする場合に使用できるノニオン性界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。
【0061】
また、スプレー又はムースに使用できる噴射剤としては、液化石油ガス、ジメチルエーテル、ハロゲン化炭化水素等の液化ガス及び空気、二酸化炭素ガス、窒素ガス等の圧縮ガス等がある。
(2)コンディショニング用毛髪化粧料
コンディショニング用の毛髪化粧品料としては、シャンプー、リンス、パーマネント液等の、溶媒が水及び/又はエタノール、イソプロパノール等のアルコール類である毛髪化粧品、又はヘアートリートメント等の、溶媒が水及び/又はエタノール、イソプロパノール等のアルコール類、又はアルコール類及び/又は沸点50℃〜300℃である炭化水素類からなる毛髪化粧品が挙げられる。
【0062】
このようなコンディショニング用毛髪化粧料は、前述のセット用化粧料と同様に、本発明の毛髪化粧料用重合体組成物単独で、またはカチオン性、アニオン性、ノニオン性、及び両性のコンディショニング用ポリマーと併用して使用する。例えばシャンプーとして使用する場合は、アニオン性、両性またはノニオン性の界面活性剤基材に、本発明の毛髪化粧料用重合体組成物を添加使用する。
【0063】
界面活性剤基材としては、例えばアニオン性界面活性剤としては、N−ココノイル−N−メチル−β−アラニンナトリウム、N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニンナトリウム等のN−脂肪酸アシル−N−メチル−β−アラニン塩などが、両性界面活性剤基材としては、ココアシドプロピルベタイン、ジメチルラウリルベタイン、ビス(2−ヒドロキシエチル)ラウリルベタイン、シクロヘキシルラウリルアミンオキシド、ジメチルラウリルアミンオキシド、ビス(2−ヒドロキシエチル)ラウリルアミンオキシドなどが、またノニオン性界面活性剤基材としては、ステアリン酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ソルビタンセスキオレエート、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、などが挙げられる。
【0064】
リンスとして使用する場合は、カチオン性界面活性剤に本発明の毛髪化粧料用重合体組成物を添加使用する。カチオン性界面活性剤基材の例を挙げると、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウムなどである。
パーマネント液として使用する場合は、臭素酸塩類、過ホウ素酸類等の酸化剤、及びチオグリコール酸及びその塩、システイン等の還元剤に本発明の毛髪化粧料用重合体組成物を添加して使用する。
【0065】
ヘアートリートメントとして使用する場合には、カチオン性界面活性剤基材、及び/又はカチオン性ポリペプタイド、カチオン性セルロース、カチオン性ポリシロキサンなどのカチオン化ポリマーと併用または代替して本発明の毛髪化粧料用重合体組成物を添加・使用する。カチオン性界面活性剤基材としては、例えばリンスのところで例示したものが、そのまま使用できる。
(3)任意成分
本発明の毛髪化粧料には、セット用又はコンディショニング用のいずれについても、前述した各種成分の他に、必要に応じて本発明の効果に悪影響のない範囲で、他の任意成分を配合しても良い。
【0066】
このような成分としては、以下のようなものが挙げられる。
▲1▼ヒマシ油、カカオ油、ミンク油、アボガド油、ホホバ油、マカデミアンナッツ油、オリーブ油等のグリセリド;ミツロウ、ラノリン等のロウ類;流動パラフィン、固形パラフィン、イソパラフィン、スクワラン等の炭化水素類;セチルアルコール、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、2−オクチルドデカノール等の直鎖及び分岐鎖高級アルコール類;エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール等の多価アルコール類;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンステアリルエーテル等の高級アルコールの酸化エチレン及び/又は酸化プロピレン付加物類;ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ラウリン酸ヘキシル、乳酸セチル等のエステル類;オレイン酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド等のアミド類;
▲2▼カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸等の植物系高分子;キサンタンガム、デキストラン、プルラン等の微生物系高分子;コラーゲン加水分解物、ケラチン加水分解物等の動物系高分子、ポリアミノ酸等の蛋白誘導体、アミノ酸誘導体類;メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース系高分子;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子などの半合成水溶性高分子;ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー(カーボポール)等のビニル系高分子;ポリエチレングリコール20,000、4,000,000、600,000等のポリオキシエチレン系高分子;ポリエチレンイミンなどの合成水溶性高分子;
▲3▼ベントナイト、ケイ酸AlMg(ビーガム)、ラボナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等の無機物
▲4▼N−ラウリル−L−グルタミン酸モノナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸−L−グルタミン酸モノトリエタノールアミン、N−ミリスチル酸アシル−L−グルタミン酸モノナトリウム、N−混合脂肪酸アシル−L−グルタミン酸モノナトリウム等のN−脂肪酸アシル−L−グルタミン酸塩、ラウリン酸メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム等のN−脂肪酸−N−メチルタウリン塩、ラウロイルサルコシンナトリウム、ココイルサルコシンナトリウム等のN−脂肪酸サルコシン縮合物の塩;アシルサルコシンナトリウム、アシルグルタミン酸塩、アシル−β−アラニンナトリウム、アシルタウレート、ラウリル硫酸塩、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の界面活性剤、
▲5▼1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸等の金属イオン封鎖剤、
▲6▼3−(4′−メチルベンジリデン)−d,1−カンファー、3−ベンジリデン−d,1−カンファー、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチルエステル、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、2,2′−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニルベンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニソイルメタン、4−メトキシ−4′−t−ブチルジベンゾイルメタン、5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オン、安息香酸系、アントラニル酸系、サリチル酸系、桂皮酸系、ベンゾフェノン系等、各種紫外線吸収剤、
▲7▼グリセリルモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等の乳化剤、(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、マルチトール、ソルビトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、アテロコラーゲン、コレステリル−1,2−ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl−ピロリドンカルボン酸塩、短鎖可溶性コラーゲン等の保湿剤、
▲8▼ヒノキチオール、ヘキサクロロフェン、ベンザルコニウムクロリド、トリクロロカルバニリド及びピチオノール等の抗菌剤、塩化カルプロニウム等の血管拡張剤、メントール類等の清涼感付与剤、ニコチン酸ベンジル等の刺激感付与剤、ビタミンA、B、C、D、E等のビタミン類、グルコン酸クロルヘキシジン、イソプロピルメチルフェノール、パラオキシ安息香酸エステル等の殺菌防腐剤、
▲9▼タンパク加水分解物、各種アミノ酸、植物抽出エキス、EDTA−Na等のキレート化剤、コハク酸、コハク酸ナトリウム、トリエタノールアミン等のpH調製剤、増粘剤、泡安定剤、金属イオン捕獲剤、防黴剤、生薬、色素、香料、等
【0067】
【実施例】
以下、製造例、実施例を挙げて、更に本発明を具体的に説明するが、本発明は、その発明の要旨を越えない限りこれらの製造例、実施例により限定されるものではない。なお、製造例及び実施例中の部及び%は、特に規定する場合を除き重量基準で表わしたものである。
(1)ブロック共重合体の製造
[製造例1](アクリル酸−2−エチルヘキシル−アクリル酸−t−ブチル系ブロック共重合体の製造)
反応容器に熱電対および撹拌翼を取り付け、窒素置換した後、臭化銅(I)を165mg入れて、80℃に昇温した。次に、反応容器内を窒素雰囲気に維持したまま、250rpmで撹拌しながら、ジメチル−2,6−ジブロモヘプタンジオエート692mg、アクリル酸−2−エチルヘキシル184g、ペンタメチルジエチレントリアミン398mgおよびジメチルホルムアミド88gの混合液を反応容器内に加えた。3時間撹拌後、反応容器を氷浴にて急冷し、反応を停止させた。テトラヒドロフランと水との混合溶液を加え、ポリマー層と触媒層に層分離させて、臭化銅を除去後、ポリマー層を大量のメタノール中に滴下し、重合体を再沈させ、溶媒を濾過により除いた。アクリル酸−2−エチルヘキシルの転化率は50%であった。得られたポリマー(以下、「ポリアクリル酸−2−エチルヘキシル高分子開始剤」という場合がある)は、重量平均分子量(Mw)が33,000、数平均分子量(Mn)が24,000、分子量分布(Mw/Mn)が1.38であった。
【0068】
別の反応容器に熱電対および撹拌翼を取り付け、窒素置換した後、臭化銅(I)を28.6mg、臭化銅(II)を9.33mg入れて、80℃に昇温した。次に、反応容器内を窒素雰囲気に維持したまま、250rpmで撹拌しながら、得られたポリアクリル酸−2−エチルヘキシル高分子開始剤48g、アクリル酸−t−ブチル128g、ペンタメチルジエチレントリアミン79.7mgおよびジメチルホルムアミド53gの混合液を加えた。2時間撹拌後、反応容器を氷浴にて急冷し、反応を停止させた。系内にテトラヒドロフランと水との混合溶液を加え、ポリマー相と触媒相に相分離させて、ポリマー層をケイ酸アルミニウム(協和化学社製、「キョーワード700SN」)を充填したカラムに通して、臭化銅を完全に除去した後、大量のメタノール中に滴下し、重合体を再沈殿させ、溶媒を濾過により除いた。
【0069】
得られた共重合体の重量平均分子量(Mw)は56,000、数平均分子量(Mn)は39,800、分子量分布(Mw/Mn)は1.41であった。
Mn値より算出した共重合体中のアクリル酸2−エチルヘキシルとアクリル酸t−ブチルの重量分率は、それぞれ60重量%と40重量%であった。また、1H−NMRにより、共重合体中のアクリル酸−2−エチルヘキシル(以下「2EHA」と略記することがある)とアクリル酸−t−ブチル(以下「t−BA」と略記することがある)の重量分率を確認した。得られたブロック共重合体は、ポリ(t−BA)/ポリ(2EHA)/ポリ(t−BA)の構成のトリブロック共重合体であった。
【0070】
上で得られたアクリル酸−2−エチルヘキシルとアクリル酸−t−ブチルとのトリブロック共重合体21gを、1,4−ジオキサン480mLに溶解させた。ここに6mol/Lの塩酸を33mL加えた後、120℃のオイルバスにて6時間加熱還流した。冷却した後、減圧下溶媒を濃縮し、大量のヘキサンにて再沈殿させ、溶媒を濾過により除いた。得られたポリマーを多量の水にて洗浄した後、減圧乾燥して、ブロック共重合体P−1を得た。
【0071】
ブロック共重合体P−1の加水分解率を、0.1mol/Lの水酸化カリウム水溶液を用いた中和滴定により確認したところ、加水分解率は61%であった。また、下記の方法で測定したガラス転移温度(Tg)は、アクリル酸−2−エチルヘキシルブロックに由来する−50℃と、アクリル酸−t−ブチルブロックに由来する43℃と、アクリル酸に由来する107℃であった。これらのガラス転移点は各々のホモポリマーのTg値とほぼ一致していた。
[製造例2](アクリル酸−2−エチルヘキシル−アクリル酸−t−ブチル系ブロック共重合体の製造)
上記製造例1と同様にしてポリアクリル酸−2−エチルヘキシル高分子開始剤を製造した。但し、用いた臭化銅(I)の量を173mg、ジメチル−2,6−ジブロモヘプタンジオエートの量を697mg、アクリル酸−2−エチルヘキシル184g、ペンタメチルジエチレントリアミンの量を419mgに各々変更し、攪拌時間も2時間とした。アクリル酸−2−エチルヘキシルの転化率は50%であった。得られたポリアクリル酸−2−エチルヘキシル高分子開始剤の重量平均分子量(Mw)は22,600、数平均分子量(Mn)は12,000、分子量分布(Mw/Mn)は1.87であった。
【0072】
反応容器に熱電対および撹拌翼を取り付け、窒素置換した後、臭化銅(I)717mgおよび臭化銅(II)58.3mgを加え、80℃に昇温した。次に、反応容器内を窒素雰囲気に維持したまま、250rpmで撹拌しながら、得られたポリアクリル酸−2−エチルヘキシル高分子開始剤30g、アクリル酸−t−ブチル151g、ペンタメチルジエチレントリアミン1gおよびジメチルホルムアミド66gの混合液を加えた。3時間撹拌後、反応容器を氷浴にて急冷し反応を停止させた。その後は、例1と同様の操作で共重合体を得た。この共重合体の重量平均分子量(Mw)は45,000、数平均分子量(Mn)は25,400、分子量分布(Mw/Mn)は1.77であった。Mn値より算出した共重合体中のアクリル酸−2−エチルヘキシルとアクリル酸−t−ブチルの重量分率は、それぞれ47重量%と53重量%であった。また、1H−NMRにより、共重合体中のアクリル酸−2−エチルヘキシルとアクリル酸−t−ブチルの重量分率を確認した。得られた共重合体は、トリブロック共重合体であった。
【0073】
例2で得られたアクリル酸−2−エチルヘキシルとアクリル酸−t−ブチルとのトリブロック共重合体18gを、1,4−ジオキサン500mLに溶解した。6mol/Lの塩酸を36mL加えた後、120℃のオイルバスにて20時間加熱還流した。冷却した後、減圧下溶媒を濃縮し、大量のヘキサンにて再沈殿させ、溶媒を濾過により除いた。得られたポリマーを大量の水にて洗浄した後、減圧乾燥して、ブロック共重合体P−2を得た。
【0074】
ブロック共重合体P−2の加水分解率を、0.1mol/Lの水酸化カリウム水溶液を用いた中和滴定により確認したところ、加水分解率は50%であった。また、以下に示す方法で測定したガラス転移温度(Tg)は、アクリル酸−2−エチルヘキシルブロックに由来する−50℃と、アクリル酸−t−ブチルブロックに由来する43℃と、アクリル酸に由来する107℃であった。これらのガラス転移点は各々のホモポリマーの値とほぼ一致していた。
【0075】
分子量および分子量分布は、テトラヒドロフランを移動相として、ポリスチレンゲルカラムを使用したゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定を行い、ポリスチレン換算値として求めた。
また、ガラス転移温度(Tg)は、JIS K7121に従い、DSC(示差走査熱量測定)を用い、20℃/分の昇温速度で測定した。以下、同様である。[製造例3](アミンオキシド基を含有する重合体の製造)
還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素ガス導入管及び撹拌装置付きの反応器にN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート50g、メチルメタクリレート30g、イソブチルメタクリレート20g、及び無水エタノール150gを入れ、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.6gを添加後、窒素雰囲気下、80℃で8時間反応後、60℃に冷却した。
【0076】
次に、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートと当モルの過酸化水素の31%水溶液を滴下ロートにて重合溶液に1時間で滴下し、更に20時間撹拌を続けることによってジメチルアミノ基のオキシド化を行い、無水エタノールを添加しポリマー濃度を30%に調整した。オキシド化反応の終了は、反応液のアミン価測定により確認した。得られたポリマーを「P−3」とする。なお、得られたポリマーの重量平均分子量は110,000であった。また、赤外吸収スペクトルよりN−Oの吸収が認められ、アミンオキシド基の生成を確認した。
[評価]
上記の配合に得られた実施例と比較例の毛髪化粧料を試料として、セット力、べたつき感、滑らかさ、櫛通しやすさ、毛髪のつやについて評価した。評価方法は以下の通りである。評価結果はコンディショニング用途について表1に、セット用途について表2に、それぞれ示す。
(実施例1〜2、比較例1〜4の評価方法:コンディショニング用途)
べたつき感
毛束(2g、23cm)に試料1.0gを塗布した後、流水で2分間すすぎ、櫛で形を整え23℃×60%RHの条件下で24時間放置後、毛束のべたつき感を官能評価した。
【0077】
○=全くべたつかない。
△=ややべたつきがある。
×=かなりのべたつきがある。
滑らかさ
上と同様にして調整した試料について毛束の滑らかさを官能評価した。
【0078】
○=滑らかである。
△=やや滑らかである。
×=滑らかでない。
櫛通し易さ
上と同様にして調整した試料について毛束の櫛通し易さを評価した。
【0079】
○=櫛通りがよい。
△=やや引っかかる。
×=引っかかる。
毛髪の艶
上と同様にして調整した試料について毛束の艶を官能評価した。
【0080】
○=艶がある。
△=やや艶がある。
×=艶がない。
(実施例3〜6、比較例5〜12の評価方法:セット用途)
セット力
長さ23cmの毛束2.0gに実施例3〜6、比較例5〜12で得た毛髪化粧料をそれぞれ0.7g塗布し、直径1cmのロッドに巻き付け乾燥させた後、ロッドから取り出して、カールした毛束を得た。このカールした毛束を、予め30℃×90%RHの条件に3時間以上前から調整してある恒温恒湿機内に30分間垂直に吊るした後の毛束の伸び具合からセット力を評価した。
【0081】
○=殆ど変化無し。
△=やや伸びが見られる。
×=明らかに伸びが認められる。
べたつき感
毛束(2g、23cm)に試料0.7gを塗布し、櫛で形を整え23℃×60%RHの条件下で24時間放置後、毛髪束のべたつき感を官能評価した。
【0082】
○=全くべたつかない。
△=ややべたつきがある。
×=かなりのべたつきがある。
滑らかさ
上記と同様にして調整した試料について毛髪束の滑らかさを官能評価した。
【0083】
○=滑らかである。
△=やや滑らかである。
×=滑らかでない。
櫛通し易さ
上と同様にして調整した試料について櫛通し易さを評価した。
【0084】
○=櫛通りがよい。
△=やや引っかかる。
×=引っかかる。
毛髪の艶
上と同様にして調整した試料について毛髪の艶を官能評価した。
【0085】
○=艶がある。
△=やや艶がある。
×=艶がない。
【0086】
【表1】
【0087】
【表2】
【0088】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、従来の汎用毛髪化粧料重合体組成物の問題点を解決し、優れた整髪性とともに、べたつきがなく、毛髪に対して優れた光沢を与え、櫛通しが良く、滑らかな感触を付与することができる。
この毛髪用化粧料用重合体組成物により、優れたセット力又はコンディショニング効果と良好な風合を有する、ヘアースプレー、ムース、セットローション、ジェル等、各種の毛髪化粧料が提供される。
Claims (11)
- (a)数平均分子量が1×103〜1×106であり、かつ少なくとも2つ以上のガラス転移点又は融点を有するブロック共重合体(以下「成分a」と略記する)と(b)シリコーン誘導体(以下「成分b」と略記する)とを配合してなる毛髪化粧料用重合体組成物。
- 成分aのブロック共重合体の配合量が組成物中で0.01〜20重量%であり、成分bのシリコーン誘導体の配合量が組成物中で0.01〜50重量%である請求項1記載の毛髪化粧料用重合体組成物。
- 前記成分bを示す式(1)においてRa、Rb、Re及びRfが全てメチル基である請求項3記載の毛髪化粧料用重合体組成物。
- 前記成分bを示す式(1)においてRc、Rdの少なくとも一方がポリエーテ基である請求項3記載の毛髪化粧料用重合体組成物。
- 前記成分bを示す式(1)においてRc、Rdの少なくとも一方がアミノアルキル基である請求項3記載の毛髪化粧料用重合体組成物。
- 成分aのブロック共重合体が、カルボン酸基、硫酸基、リン酸基およびこれらの塩からなるアニオン性基の群、アミノ基(四級アンモニウム塩基を含む)、ピリジル基およびこれらの塩からなるカチオン性基の群、水酸基、アルコキシ基、エポキシ基、アミド基およびシアノ基からなるノニオン性基の群、カルボキシベタイン基からなる両イオン性基の群、ならびにアミンオキシド基からなる分極性基の群から選ばれる少なくとも1種の親水性基を有する構成単位からなるブロックを少なくとも1つ有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の毛髪化粧料用重合体組成物。
- 成分aのブロック共重合体が、下記一般式(2)〜(6)のいずれかで表される構成単位を含むブロックを少なくとも1つ有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の毛髪化粧料用重合体組成物。
- 成分aのブロック共重合体が、ジブロック共重合体、トリブロック共重合体またはマルチブロック共重合体である請求項1〜8のいずれか1項に記載の毛髪化粧料用重合体組成物。
- 成分aのブロック共重合体が、エチレン性不飽和カルボン酸由来の構成単位およびエチレン性不飽和カルボン酸エステル由来の構成単位を含み、かつ前記エチレン性不飽和カルボン酸由来の単位を10〜90重量%、およびエチレン性不飽和カルボン酸エステル由来の単位を90〜10重量%含む請求項1〜9のいずれか1項に記載の毛髪化粧料用重合体組成物。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載の毛髪化粧料用重合体組成物を、該組成物中の成分aのブロック共重合体が化粧料中に0.1〜10重量%含まれるように含有してなる毛髪化粧料。
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