JP2004047681A - Copper foil for printed circuit board - Google Patents
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Abstract
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、有害なクロムを含有せず環境への適合性に優れたプリント配線板用銅箔に関する。
【従来の技術】
プリント配線板に用いられる電解銅箔には、空気酸化や湿気による表面の劣化を防止するためにクロメート処理が行なわれている。クロメート処理は6価クロムを含有する水溶液に電解銅箔を浸漬し、必要に応じて通電することにより行なわれ、クロメート処理により形成された皮膜は、主として6価クロムや3価クロムの酸化物または水酸化物からなる混合物であり、金属クロムは殆ど存在しない。
クロムを用いない防錆処理としては、圧延銅箔に慣用されているベンゾトリアゾールなどの有機系防錆剤を用いる処理があるが、これらの有機系防錆剤はプリント板の製造工程で用いられるエッチング液を汚染するなどの問題がある。一方、クロム以外の金属を用いる防錆処理としては、アルミニウム系の皮膜を形成することが特開2002−69692に記載されている。これは、電解銅箔の光沢面、すなわち、エッチングレジストを形成する側の面に対して金属コバルトと酸化アルミニウムとからなる混合皮膜を形成するもので、光沢面の劣化を防止し、かつ、半田広がり性やレジスト密着性などの光沢面に対して要求される特性を満足するものである。しかしながら、電解銅箔のマット面、すなわち基材と積層接着される側の面に対しては、基材と電解銅箔間の引きはがし強さが低く、プリント配線板としての信頼性に問題があるため適用できない。したがってマット面に対する防錆処理としてはクロメート処理が必須となっている。
【発明が解決しようとする課題】
クロムは毒性が強く、環境中に流出した場合には深刻な健康被害が発生するおそれがあり、欧州議会は鉛・水銀・カドミウム・PBB・PBDEに加えて2006年までに6価クロムの使用を段階的に廃止することとし、6価クロムを含む部品をすべての廃棄物から除去することを決定している。従来のクロムで防錆処理した電解銅箔を用いて製造したプリント配線板には、当然クロムが含有されることから、廃電子機器の処分が困難となるため、クロムを含有しない電解銅箔が強く求められている。
すなわち、本発明は、有害なクロムを含有せず環境への適合性に優れたプリント配線板用の電解銅箔に関する。
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、特定の金属層ないし合金層と特定の樹脂とを組み合わせることにより、クロメート処理を行なわなくてもプリント配線板に必要な基材と銅箔間の接着力が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、銅箔上に、ニッケル、モリブデン、コバルト、亜鉛から選択される一種以上の金属からなる金属層ないし合金層が形成され、該金属層上にカップリング剤層が形成され、該カップリング剤層上に、線状重合体を含有する接着性付与層が形成されていることを特徴とするプリント配線板用銅箔である。本発明の線状重合体は、ポリアミドイミド樹脂重合体であり、また、エポキシ樹脂重合体である。
【発明の実施の形態】
本発明のプリント配線板用銅箔に用いる銅箔の種類は、電解銅箔、圧延銅箔のいずれでもよく、厚さについては3〜70μmが好適であり、特に好ましくは3〜18μmである。銅箔が70μmよりも厚いとエッチング加工が困難となり、3μmよりも薄いと取扱いが困難となる。電解銅箔には光沢面と非光沢面の2種類の表面があり、各々表面形状と表面粗さが異なるが、本発明においては接着性付与層をどちらの表面上に設けてもよい。表面粗さは、10点平均粗さで0.5〜10μmが好適であり、特に好ましくは0.5〜3μmである。表面粗さが0.5μmよりも小さいと、銅箔自体の製造が困難になる。一方、3μmよりも大きいと、基材樹脂に埋没した部分が増加してエッチング加工が困難となる。さらに、表面粗さが大きいと高周波信号の波形に乱れが生じやすくなるので、高周波回路に用いる場合には、表面粗さが上記の範囲内で小さいことが好ましい。表面粗さが上記の範囲であれば、粗化処理が行われていない銅箔も使用することができる。粗化処理が行われていない銅箔を用いた銅張積層板は、基材樹脂に埋没した粗化粒子が存在しないため、特にエッチング加工性に優れるとともに、高周波回路に適する。
銅箔上に形成されるニッケル、モリブデン、コバルト、亜鉛から選択される一種以上の金属からなる金属層ないし合金層としては、前記金属のいずれを単独で用いてもよいし、二種以上を組合わせて用いてもよい。ニッケルからなる金属層は硫酸ニッケルや塩化ニッケルを含有するめっき浴から電気めっきにより形成する。添加剤としてホウ酸や亜リン酸などを用いてもよい。亜リン酸を添加剤として用いた場合には純ニッケルめっきではなくニッケル−リン合金めっきとなるが、いずれを用いてもよい。モリブデンはモリブデン酸ナトリウムを含有するめっき浴から電気めっきにより形成する。コバルトからなる金属層は硫酸コバルトを含有するめっき浴から電気めっきにより形成する。また、ニッケルとモリブデンとコバルトとからなる合金層は、特開平06−013749号公報記載の方法により形成することができる。また、亜鉛からなる金属層は硫酸亜鉛を含有するめっき浴から電気めっきにより形成する。なお、亜鉛は酸化物や水酸化物ではなく、金属亜鉛として析出させることが好ましい。これは、酸化物や水酸化物では耐塩酸性が十分ではないためである。
カップリング剤層は、各種のカップリング剤を用いて形成することができるが、特にシランカップリング剤を用いて好適に形成することができる。シランカップリング剤としては、各種のシランカップリング剤を単独あるいは混合して用いることができ、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等を用いることができる。さらには、上記したシランカップリング剤1種以上を混合して使用する。必要であれば上記のシランカップリング剤とテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等のテトラアルコキシシランあるいは水ガラス、ケイ酸リチウム、ケイ酸カリウム等のポリケイ酸塩と混合して使用してもよい。これらのカップリング剤の水溶液、水分散液、溶液等を防錆処理層上に塗工、噴霧等の各種の方法により形成する、カップリング剤層を形成することができる。
接着性付与層に含有されるエポキシ樹脂重合体としては、特開平4−120124号公報,特開平4−120125号公報、特開平5−93041号公報、並びに特開平5−93042号公報に記載のビスフェノールAジグリシジルエーテル等の二官能性エポキシ樹脂、ビスフェノールA等の二官能フェノール類及びメラミン、イソシアヌル酸等のトリアジン環若しくはイソシアヌル環を有する化合物との反応によりできるエポキシを用いることができる。このエポキシ樹脂重合体は、フィルム形成性や機械強度に優れることから、溶解度の許容する範囲で高分子量であることが好ましく、重量平均分子量で70,000以上、より好ましくは100,000以上である。上記のエポキシ樹脂重合体を溶剤に溶解し、濃度が1〜10%のワニスとして用いる。溶剤としては、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド化合物類、クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素類、アリルグリシジルエーテル、スチレンオキサイド、フェニルグリシジルエーテル等のエポキシ化合物類、アミド化合物類とベンゼン、ヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、メタノール、エタノール、1一プロパノール、2一プロパノール等のアルコール類、アセトン、2−ブタノン、2−ペンタノン、3−ペンタノン等のケトン類、あるいは、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類との混合溶剤を用いる。
接着性付与層に含有されるポリアミドイミド樹脂系線状重合体としては、無水トリメリット酸または無水トリメリット酸クロライドと各種ジアミンとの付加物を用いることができる。各種ジアミンの代わりに対応するイソシアネート化合物を用いてもよい。本発明においては、特開2001−139809号公報に記載されたシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂が特に好適である。このポリアミドイミド樹脂系線状重合体は、フィルム形成性や機械強度に優れることから、溶解度の許容する範囲で高分子量であることが好ましく、重量平均分子量で10,000以上、より好ましくは100,000以上である。上記のエポキシ樹脂重合体を溶剤に溶解し、濃度が1〜10%のワニスとして用いる。溶剤としては、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド化合物類、クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素類、アリルグリシジルエーテル、スチレンオキサイド、フェニルグリシジルエーテル等のエポキシ化合物類、アミド化合物類とベンゼン、ヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、メタノール、エタノール、1一プロパノール、2一プロパノール等のアルコール類、アセトン、2−ブタノン、2−ペンタノン、3−ペンタノン等のケトン類、あるいは、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類との混合溶剤を用いる。
上記のエポキシ樹脂系線状重合体やポリアミドイミド樹脂系線状重合体の熱硬化性を向上させる目的で、各種の硬化システムと組合わせることが好ましい。このような硬化システムとしては多官能エポキシ樹脂とポリフェノール類などの硬化剤の組合わせ、イソシアネート化合物との組合わせがある。また、イミダゾール類などの硬化促進剤を同時に使用してもよい。このような硬化システムは、線状重合体の有する可とう性を損なわない範囲で使用される。線状重合体の比率が低下すると、基材と電解銅箔間の引きはがし強さが低くなる。エポキシ樹脂系線状重合体やポリアミドイミド樹脂系線状重合体に硬化システムとの組合わせたワニスを、カップリング剤層上に塗布、乾燥することにより接着性付与層を形成する。上記ワニスには難燃剤、レベリング剤、酸化防止剤などの各種添加剤を添加することができ、乾燥後の樹脂組成物層の塗工量は、重量換算厚さで0.5〜5g/m2である。0.5g/m2未満では引きはがし強さが低く、5g/m2より厚くても引きはがし強さは向上しない。
接着性付与層を形成するためのワニスの塗布方法としては、上記ワニスを公知の塗工方式、例えば、転写方式(ローラ、ホイール、ダウバー)、触圧方式(ボールポイント)、噴射方式、自重滴下方式等を用いることができる。これらの中では、噴射方式あるいは自重滴下方式によって実施することが量産性、経済性の点で実用上望ましい。ワニスを塗工した後、加熱乾燥することにより、接着性付与層を半硬化状態とする。完全に硬化した状態ではガラス布エポキシ樹脂基材等の積層基材との積層成型に際して、接着性付与層と基材樹脂との一体化が十分ではなく、信頼性が低下する。一方、硬化が不十分な状態では、塗工品をロール状で保管した場合に接着性付与層が銅箔の他方の面を汚染する。乾燥温度は45〜300℃、好ましくは70〜250℃、乾燥時間は2秒〜60分、好ましくは10秒〜30分である。
シランカップリング剤処理と接着性付与層とを形成しない側の面に対しては、クロムを用いない公知の防錆処理を用いることができる。このような防錆処理としては、上記の金属コバルトと酸化アルミニウムとを用いた防錆処理や、インジウムと亜鉛とを用いた防錆処理がある。
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)重量平均分子量が127,000のビスフェノールA系エポキシ樹脂重合体を含有する溶液(固形分30%、溶剤:ジメチルアセトアミド)100重量部に、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量:198)15重量部、フェノールノボラック(水酸基当量:106)7重量部、2−エチル−4−メチルイミダゾール1重量部を加え、ジメチルアセドアミド1878重量部を加えて攪拌し、エポキシ樹脂系線状重合体ワニスを調製した。このエポキシ樹脂系線状重合体ワニスを、ニッケルとモリブデンとコバルトからなる合金層と、シランカップリング剤層の形成された厚さ12μmの電解銅箔の非光沢面側(10点平均粗さ:Rz=2.2μm)にスプレー法により5秒間塗布し、直ちに温度70℃で30分間乾燥してプリント配線板用銅箔とした。接着性付与層の厚さは、重量換算厚さで2.0g/m2であった。プリント配線板用銅箔を、厚さ0.2mmのガラス布基材エポキシ樹脂プリプレグ(日立化成工業株式会社製、商品名 GEA−67N及びGEA−679N)8枚に、樹脂面(即ち、被接着面)がプリプレグに面するように積層し、温度168℃、圧力0.3MPa、時間90分の条件下で加熱加圧処理して銅張積層板を作製した。この銅張積層板の特性を表に示した。ただし、引きはがし強さの常態における値と塩酸劣化率、UL劣化率はFR−5グレードのプリプレグ(GEA−679N)を用いた銅張積層板における値であり、PCT劣化率はFR−4グレードのプリプレグ(GEA−67N)を用いた銅張積層板における値である。
(実施例2)塗布時間を10秒とした以外は、実施例1と同様にして処理をおこなった。接着性付与層の厚さは4.0g/m2であった。実施例1と同様にして評価を行なった。結果を合わせて表に示した。
(実施例3)濃度2%のシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂系線状重合体を用いた他は実施例1と同様にして接着性付与層を形成した。接着性付与層の厚さは2.0g/m2であった。実施例1と同様にして評価を行なった。結果を合わせて表に示した。なお、ポリアミドイミド樹脂系線状重合体ワニスは、KS6600(日立化成工業株式会社製、商品名)を用いた。
(実施例4)接着性付与層の厚さを4.0g/m2とした他は、実施例3と同様にして評価を行なった。結果を合わせて表に示した。
(実施例5)光沢面側(10点平均粗さ:Rz=1.8μm)に対して処理を行なったほかは実施例4と同様にして評価を行なった。結果を合わせて表に示した。
(比較例1)接着剤付与層の厚さを0.5g/m2とした他は、実施例1と同様にして評価を行なった。結果を合わせて表に示した。
(比較例2)接着剤付与層の厚さを6.0g/m2とした他は、実施例1と同様にして評価を行なった。結果を合わせて表に示した。
(比較例3)カップリング剤層を形成しないことを除いては、実施例2と同様にして評価を行なった。結果を合わせて表に示した。
(比較例4)接着剤付与層の厚さを6.0g/m2とした他は、実施例5と同様にして評価を行なった。結果を合わせて表に示した。
(比較例5)接着性付与層を形成しないことを除いては、実施例1と同様にして評価を行なった。結果を合わせて表に示した。
(比較例6)厚さ12μmの電解銅箔の非光沢面側に硫酸銅めっきによる粗化処理を行ない、表面粗さを10点平均粗さ:Rz=5.5μmとした。ついでクロメート処理とカップリング剤処理を行ない、接着剤付与層を形成せずに基材と積層成形して銅張積層板とし、評価を行なった。結果を合わせて表に示した。
【表1】
【発明の効果】
本発明のプリント配線板用銅箔を用いることにより、銅箔と樹脂基材間の引きはがし強さを高く保持する高信頼性のプリント配線板を製造できる。[Industrial applications]
The present invention relates to a copper foil for a printed wiring board which does not contain harmful chromium and has excellent environmental compatibility.
[Prior art]
The electrolytic copper foil used for the printed wiring board is subjected to a chromate treatment in order to prevent the surface from being deteriorated by air oxidation or moisture. The chromate treatment is carried out by immersing the electrolytic copper foil in an aqueous solution containing hexavalent chromium and energizing as necessary, and the film formed by the chromate treatment is mainly composed of oxides of hexavalent chromium or trivalent chromium or This is a mixture of hydroxides, and there is almost no chromium metal.
As a rust preventive treatment not using chromium, there is a process using an organic rust preventive such as benzotriazole, which is commonly used for rolled copper foil, and these organic rust preventives are used in a printed board manufacturing process. There are problems such as contamination of the etching solution. On the other hand, as a rust prevention treatment using a metal other than chromium, formation of an aluminum-based film is described in JP-A-2002-69692. This is to form a mixed film of metallic cobalt and aluminum oxide on the glossy surface of the electrolytic copper foil, that is, the surface on the side on which the etching resist is to be formed. It satisfies characteristics required for a glossy surface such as spreadability and resist adhesion. However, the peeling strength between the substrate and the electrolytic copper foil is low on the matte surface of the electrolytic copper foil, that is, the surface on the side to be laminated and adhered to the substrate, and there is a problem in the reliability as a printed wiring board. Not applicable. Therefore, chromate treatment is indispensable as a rust preventive treatment for the mat surface.
[Problems to be solved by the invention]
Chromium is highly toxic and could cause serious health damage if released into the environment. The European Parliament has decided to use hexavalent chromium by 2006 in addition to lead, mercury, cadmium, PBB and PBDE. It has been phased out and decided to remove hexavalent chromium-containing components from all waste. Printed wiring boards manufactured using conventional electrolytic copper foil that has been rust-proofed with chromium naturally contain chromium, making it difficult to dispose of waste electronic equipment. Strongly sought.
That is, the present invention relates to an electrolytic copper foil for a printed wiring board which does not contain harmful chromium and has excellent environmental compatibility.
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have found that by combining a specific metal layer or alloy layer with a specific resin, it is possible to obtain an adhesive force between a base material and a copper foil required for a printed wiring board without performing a chromate treatment. As a result, the present invention has been completed.
That is, in the present invention, a metal layer or an alloy layer made of one or more metals selected from nickel, molybdenum, cobalt, and zinc is formed on a copper foil, and a coupling agent layer is formed on the metal layer. A copper foil for a printed wiring board, wherein an adhesion-imparting layer containing a linear polymer is formed on the coupling agent layer. The linear polymer of the present invention is a polyamide-imide resin polymer and an epoxy resin polymer.
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The type of copper foil used for the copper foil for a printed wiring board of the present invention may be any of an electrolytic copper foil and a rolled copper foil, and the thickness is preferably from 3 to 70 μm, particularly preferably from 3 to 18 μm. If the copper foil is thicker than 70 μm, etching becomes difficult, and if it is thinner than 3 μm, handling becomes difficult. The electrolytic copper foil has two types of surfaces, a glossy surface and a non-glossy surface, and each has a different surface shape and surface roughness. In the present invention, however, the adhesion imparting layer may be provided on either surface. The surface roughness is preferably 0.5 to 10 μm in terms of a 10-point average roughness, and particularly preferably 0.5 to 3 μm. If the surface roughness is smaller than 0.5 μm, it becomes difficult to manufacture the copper foil itself. On the other hand, if it is larger than 3 μm, the portion buried in the base resin increases and etching becomes difficult. Furthermore, if the surface roughness is large, the waveform of the high-frequency signal is likely to be disturbed. Therefore, when used in a high-frequency circuit, the surface roughness is preferably small within the above range. If the surface roughness is within the above range, a copper foil that has not been subjected to a roughening treatment can also be used. A copper-clad laminate using a copper foil that has not been subjected to a roughening treatment has particularly excellent etching workability and is suitable for a high-frequency circuit because there are no roughened particles embedded in the base resin.
Nickel, molybdenum, cobalt, formed on a copper foil, as a metal layer or an alloy layer composed of one or more metals selected from zinc, any of the above metals may be used alone, or two or more kinds may be used. They may be used together. The metal layer made of nickel is formed by electroplating from a plating bath containing nickel sulfate or nickel chloride. Boric acid or phosphorous acid may be used as an additive. When phosphorous acid is used as an additive, nickel-phosphorus alloy plating is used instead of pure nickel plating, but any of them may be used. Molybdenum is formed by electroplating from a plating bath containing sodium molybdate. The metal layer made of cobalt is formed by electroplating from a plating bath containing cobalt sulfate. The alloy layer composed of nickel, molybdenum and cobalt can be formed by the method described in JP-A-06-013749. The metal layer made of zinc is formed by electroplating from a plating bath containing zinc sulfate. It is preferable that zinc is deposited not as an oxide or a hydroxide but as metal zinc. This is because oxides and hydroxides have insufficient hydrochloric acid resistance.
The coupling agent layer can be formed using various coupling agents, but can be particularly preferably formed using a silane coupling agent. As the silane coupling agent, various silane coupling agents can be used alone or as a mixture, and vinyltrimethoxysilane, vinyltriethoxysilane, vinyltris (β-methoxyethoxy) silane, β- (3,4- Epoxycyclohexyl) ethyltrimethoxysilane, γ-glycidoxypropyltrimethoxysilane, γ-glycidoxypropylmethyldiethoxysilane, γ-glycidoxypropyltriethoxysilane, γ-methacryloxypropylmethyldimethoxysilane, γ- Methacryloxypropyltrimethoxysilane, N-β- (aminoethyl) -γ-aminopropyltriethoxysilane, γ-aminopropyltrimethoxysilane, N-phenyl-γ-aminopropyltriethoxysilane, γ-chloropropyltrimethoxy Shi Emissions, .gamma.-mercaptopropyltrimethoxysilane, it is possible to use a .gamma.-mercaptopropyl methyl dimethoxy silane. Further, one or more of the above-mentioned silane coupling agents are mixed and used. If necessary, the above-mentioned silane coupling agent and tetramethoxysilane, tetraethoxysilane, tetrapropoxysilane, tetraalkoxysilane such as tetrabutoxysilane or water glass, lithium silicate, polysilicate such as potassium silicate and mixed. May be used. A coupling agent layer can be formed by forming an aqueous solution, aqueous dispersion, solution, or the like of the coupling agent on the rust preventive layer by various methods such as coating and spraying.
Examples of the epoxy resin polymer contained in the adhesion imparting layer include those described in JP-A-4-120124, JP-A-4-120125, JP-A-5-93041, and JP-A-5-93042. It is possible to use a bifunctional epoxy resin such as bisphenol A diglycidyl ether, an epoxy formed by a reaction with a bifunctional phenol such as bisphenol A and a compound having a triazine ring or an isocyanuric ring such as melamine and isocyanuric acid. This epoxy resin polymer is preferably high in molecular weight as long as the solubility is acceptable, and has a weight average molecular weight of 70,000 or more, more preferably 100,000 or more, because of its excellent film-forming properties and mechanical strength. . The epoxy resin polymer is dissolved in a solvent and used as a varnish having a concentration of 1 to 10%. As the solvent, formamide, dimethylformamide, dimethylacetamide, amide compounds such as N-methylpyrrolidone, chloroform, halogenated hydrocarbons such as methylene chloride, allyl glycidyl ether, styrene oxide, epoxy compounds such as phenyl glycidyl ether, Amide compounds and hydrocarbons such as benzene, hexane, toluene and xylene; alcohols such as methanol, ethanol, 1-propanol and 2-propanol; ketones such as acetone, 2-butanone, 2-pentanone and 3-pentanone Alternatively, a mixed solvent with esters such as methyl formate, methyl acetate, and ethyl acetate is used.
As the polyamide-imide resin-based linear polymer contained in the adhesion imparting layer, trimellitic anhydride or an adduct of trimellitic anhydride chloride with various diamines can be used. Corresponding isocyanate compounds may be used in place of various diamines. In the present invention, a siloxane-modified polyamideimide resin described in JP-A-2001-139809 is particularly preferred. Since the polyamide-imide resin-based linear polymer is excellent in film formability and mechanical strength, it is preferable that the linear polymer has a high molecular weight as long as the solubility is acceptable, and the weight average molecular weight is 10,000 or more, more preferably 100, 000 or more. The epoxy resin polymer is dissolved in a solvent and used as a varnish having a concentration of 1 to 10%. As the solvent, formamide, dimethylformamide, dimethylacetamide, amide compounds such as N-methylpyrrolidone, chloroform, halogenated hydrocarbons such as methylene chloride, allyl glycidyl ether, styrene oxide, epoxy compounds such as phenyl glycidyl ether, Amide compounds and hydrocarbons such as benzene, hexane, toluene and xylene; alcohols such as methanol, ethanol, 1-propanol and 2-propanol; ketones such as acetone, 2-butanone, 2-pentanone and 3-pentanone Alternatively, a mixed solvent with esters such as methyl formate, methyl acetate, and ethyl acetate is used.
For the purpose of improving the thermosetting properties of the above-mentioned epoxy resin-based linear polymer or polyamide-imide resin-based linear polymer, it is preferable to combine with various curing systems. Examples of such a curing system include a combination of a polyfunctional epoxy resin and a curing agent such as a polyphenol, and a combination of an isocyanate compound. Further, a curing accelerator such as imidazoles may be used at the same time. Such a curing system is used within a range that does not impair the flexibility of the linear polymer. When the ratio of the linear polymer decreases, the peel strength between the substrate and the electrolytic copper foil decreases. A varnish in which an epoxy resin-based linear polymer or a polyamideimide resin-based linear polymer is combined with a curing system is applied on the coupling agent layer and dried to form an adhesion-imparting layer. Various additives such as a flame retardant, a leveling agent, and an antioxidant can be added to the varnish, and the coating amount of the resin composition layer after drying is 0.5 to 5 g / m in terms of weight in terms of weight. 2 . If it is less than 0.5 g / m 2 , the peel strength is low, and if it is thicker than 5 g / m 2, the peel strength does not improve.
As a method of applying a varnish for forming the adhesion imparting layer, the above-mentioned varnish is applied by a known coating method, for example, a transfer method (roller, wheel, Dowbar), a contact pressure method (ball point), an injection method, a self-weight dropping method. A method or the like can be used. Among them, it is practically preferable to carry out the injection method or the self-weight dropping method in terms of mass productivity and economy. After applying the varnish, the adhesiveness-imparting layer is semi-cured by heating and drying. In a completely cured state, upon lamination molding with a laminated substrate such as a glass cloth epoxy resin substrate, the integration of the adhesiveness-imparting layer and the substrate resin is not sufficient, and the reliability is reduced. On the other hand, in a state where curing is insufficient, the adhesion imparting layer contaminates the other surface of the copper foil when the coated product is stored in a roll. The drying temperature is 45 to 300 ° C, preferably 70 to 250 ° C, and the drying time is 2 seconds to 60 minutes, preferably 10 seconds to 30 minutes.
For the surface on which the silane coupling agent treatment and the adhesion-imparting layer are not formed, a known rust preventive treatment not using chromium can be used. Examples of such a rust preventive treatment include a rust preventive treatment using the above-described metal cobalt and aluminum oxide, and a rust preventive treatment using indium and zinc.
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to Examples, but the present invention is not limited thereto.
Example 1 A cresol novolak-type epoxy resin (epoxy equivalent: 198) was added to 100 parts by weight of a solution (solid content: 30%, solvent: dimethylacetamide) containing a bisphenol A-based epoxy resin polymer having a weight average molecular weight of 127,000. ) 15 parts by weight, 7 parts by weight of phenol novolak (hydroxyl equivalent: 106), 1 part by weight of 2-ethyl-4-methylimidazole, 1878 parts by weight of dimethyl acedamide, and the mixture was stirred. A combined varnish was prepared. This epoxy resin-based linear polymer varnish was coated on the non-glossy side (10-point average roughness) of a 12 μm-thick electrolytic copper foil on which an alloy layer made of nickel, molybdenum, and cobalt and a silane coupling agent layer were formed. Rz = 2.2 μm) by a spray method for 5 seconds, and immediately dried at 70 ° C. for 30 minutes to obtain a copper foil for a printed wiring board. The thickness of the adhesion-imparting layer was 2.0 g / m 2 in terms of weight. A copper foil for a printed wiring board is bonded to eight glass cloth-based epoxy resin prepregs (manufactured by Hitachi Chemical Co., Ltd., trade names GEA-67N and GEA-679N) having a thickness of 0.2 mm on a resin surface (that is, an adhered surface). (Surface) facing the prepreg, and heated and pressurized under the conditions of a temperature of 168 ° C., a pressure of 0.3 MPa and a time of 90 minutes to produce a copper-clad laminate. The characteristics of this copper clad laminate are shown in the table. However, the value of the peeling strength under normal conditions, the hydrochloric acid deterioration rate, and the UL deterioration rate are values of a copper-clad laminate using FR-5 grade prepreg (GEA-679N), and the PCT deterioration rate is FR-4 grade. Of a copper-clad laminate using prepreg (GEA-67N).
(Example 2) Processing was performed in the same manner as in Example 1 except that the application time was changed to 10 seconds. The thickness of the adhesion imparting layer was 4.0 g / m 2 . Evaluation was performed in the same manner as in Example 1. The results are shown in the table.
(Example 3) An adhesion-imparting layer was formed in the same manner as in Example 1 except that a siloxane-modified polyamideimide resin-based linear polymer having a concentration of 2% was used. The thickness of the adhesion imparting layer was 2.0 g / m 2 . Evaluation was performed in the same manner as in Example 1. The results are shown in the table. As the polyamide-imide resin-based linear polymer varnish, KS6600 (trade name, manufactured by Hitachi Chemical Co., Ltd.) was used.
Except that the thickness of (Example 4) adhesion-imparting layer was 4.0 g / m 2 was evaluated in the same manner as in Example 3. The results are shown in the table.
(Example 5) Evaluation was performed in the same manner as in Example 4 except that processing was performed on the glossy side (10-point average roughness: Rz = 1.8 µm). The results are shown in the table.
(Comparative Example 1) The evaluation was performed in the same manner as in Example 1 except that the thickness of the adhesive application layer was 0.5 g / m 2 . The results are shown in the table.
Except that the thickness (Comparative Example 2) gluing layer was 6.0 g / m 2 was evaluated in the same manner as in Example 1. The results are shown in the table.
Comparative Example 3 Evaluation was performed in the same manner as in Example 2 except that no coupling agent layer was formed. The results are shown in the table.
(Comparative Example 4) except that the thickness of the gluing layer was 6.0 g / m 2 was evaluated in the same manner as in Example 5. The results are shown in the table.
(Comparative Example 5) Evaluation was performed in the same manner as in Example 1 except that the adhesion-imparting layer was not formed. The results are shown in the table.
(Comparative Example 6) A roughening treatment by copper sulfate plating was performed on the non-glossy surface side of a 12 µm-thick electrolytic copper foil, and the surface roughness was set to a 10-point average roughness: Rz = 5.5 µm. Subsequently, a chromate treatment and a coupling agent treatment were performed, and a laminate was formed by lamination with a base material without forming an adhesive application layer to obtain a copper-clad laminate, which was evaluated. The results are shown in the table.
[Table 1]
【The invention's effect】
By using the copper foil for a printed wiring board of the present invention, a highly reliable printed wiring board that maintains a high peel strength between the copper foil and the resin substrate can be manufactured.
Claims (3)
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