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JP2003313493A - 上塗り塗料組成物、塗装仕上げ方法及び塗装物品 - Google Patents

上塗り塗料組成物、塗装仕上げ方法及び塗装物品

Info

Publication number
JP2003313493A
JP2003313493A JP2002121244A JP2002121244A JP2003313493A JP 2003313493 A JP2003313493 A JP 2003313493A JP 2002121244 A JP2002121244 A JP 2002121244A JP 2002121244 A JP2002121244 A JP 2002121244A JP 2003313493 A JP2003313493 A JP 2003313493A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating
mass
coat paint
paint
coating composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002121244A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumio Sodeyama
文男 袖山
Masayuki Takemoto
正幸 武本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASF Japan Ltd
Original Assignee
BASF NOF Coatings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BASF NOF Coatings Co Ltd filed Critical BASF NOF Coatings Co Ltd
Priority to JP2002121244A priority Critical patent/JP2003313493A/ja
Publication of JP2003313493A publication Critical patent/JP2003313493A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた耐汚染性、耐衝撃性を有し、同時に、外
観性、耐候性、耐水性、耐溶剤性、耐化学性、密着性に
も優れる塗膜を形成できる上塗り塗料組成物、塗装仕上
げ方法及び塗装物品を提供する。 【解決手段】(a)水酸基価が75〜250mgKOH
/gであり、かつ酸価が0.5〜50mgKOH/gで
あるアクリル系ポリオール樹脂100質量部に対して、
ラクトン化合物を10〜200質量部加え、無触媒下で
開環付加反応させることにより得られるラクトン変性ア
クリル系ポリオール樹脂30〜90質量部、(b)ポリ
イソシアネート化合物10〜70質量部、及び(c)特
定のアルコキシシランの部分加水分解縮合物0.01〜
20質量部を必須成分とし、場合により用いられる
(e)添加剤を含有することを特徴とする上塗り塗料組
成物、前記上塗り塗料組成物を用いた塗装仕上げ方法、
前記塗装仕上げ方法により得られる塗装物品による。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い親水性により
優れた耐汚染性を有すると同時に優れた耐衝撃性を有
し、さらに同時に、外観性、耐候性、耐水性、耐溶剤
性、耐化学性、密着性にも優れる塗膜を形成できる新規
な上塗り塗料組成物、該上塗り塗料組成物を用いる塗装
仕上げ方法、及び該塗装仕上げ方法により得られる塗装
物品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば、自動車、建材、プラスチ
ック部品などに塗膜を形成するために使用される上塗り
塗料には、形成される塗膜の耐久性への要求が高まって
おり、熱、光、水、化学物質、物理的破壊あるいは汚れ
付着などの外的負荷に対して1年でも長く初期の塗膜外
観品質を保つことが求められている。このため、特に、
プラスチック部品のうち、自動車用バンパーに代表され
る有機弾性体に塗膜を形成するために使用される上塗り
塗料には、基材の変形に対して塗膜が追従し、ワレある
いはハガレなどを引き起こさない高度な耐衝撃性を有す
る塗膜を形成することが必要とされている。これらの要
求のうち、特に、耐汚染性に関して、特許第28694
43号公報には、水酸基含有フッ素樹脂及びアミノ樹脂
架橋剤、あるいは、水酸基含有フッ素樹脂及び/又は水
酸基含有アクリル樹脂と(ブロック化)ポリイソシアネ
ート化合物架橋剤を含有する有機溶剤系塗料組成物に特
定のオルガノシリケート及び/又はその縮合物を配合し
てなり、酸処理後の塗膜表面の水に対する接触角が70
°以下である塗料組成物が開示されている。しかしなが
ら、該明細書中に例示されている材料では、有機弾性体
に使用されるほどの高度な耐衝撃性を有する塗膜を形成
することはできない。
【0003】これに対して、特開平9−249732号
公報には、特定のポリオール樹脂、ブロックイソシアネ
ート硬化剤、特定のアルコキシシラン化合物の部分加水
分解縮合物、及び硬化反応触媒を必須成分として含む熱
硬化性樹脂組成物が開示されており、耐汚染性に優れる
塗膜を形成できるとされている。そして、該明細書中に
は、プレコートメタル用の塗膜としての加工性を高める
ため、特定のポリオール樹脂として、ε−カプロラクト
ンで変性された水酸基含有モノマーを使用したラクトン
変性アクリル系ポリオール樹脂が好ましい例として記載
されている。しかしながら、該熱硬化性樹脂組成物は高
い硬度の塗膜を形成することを一つの目的とした発明で
あり、実施例において記載されている塗膜の鉛筆硬度も
すべて2H以上である。すなわち、該熱硬化性樹脂組成
物においても、有機弾性体に使用されるほどの高度な耐
衝撃性を有する塗膜を形成することはできない。これら
に対して、特開平11−286648号公報には、炭素
原子に結合した特定の反応性シリル基及び水酸基を含有
するアクリル系共重合体、特定のシリコン化合物及び/
又はその部分加水分解縮合物、及びイソシアナート基を
2個以上含有する化合物をそれぞれ特定の比率で配合し
てなる上塗り塗料用硬化性組成物が開示されており、優
れた耐汚染性と耐衝撃性を同時に有する塗装物が提供で
きるとされている。しかしながら、該反応性シリル基は
水酸基と室温でも反応することがあるため、上記上塗り
塗料用硬化性組成物は、アクリル系共重合体自体の貯蔵
安定性が問題となる場合がある。自己架橋性を有する樹
脂を含有せずに、優れた耐汚染性と耐衝撃性を同時に満
足する塗膜を形成できる塗料組成物はについては、これ
まで開示されていない。
【0004】耐衝撃性に関しては、特開平4−1156
9号公報に、特定のハロゲン化第1スズ触媒存在下で製
造されたε−カプロラクトンで変性された水酸基含有モ
ノマーを他のモノマーと共重合した水酸基を有するカプ
ロラクトン変性共重合体をポリイソシアネート化合物に
より架橋させる重合組成物の硬化方法が開示されてい
る。また、特開2001−192421号公報には、リ
ン酸基含有触媒存在下で製造されたε−カプロラクトン
で変性された水酸基含有モノマーを重合することによる
反応性重合体と硬化剤を含む硬化性樹脂組成物が開示さ
れている。しかしながら、該ε−カプロラクトンで変性
された水酸基含有モノマーは、ε−カプロラクトン変性
量が多い場合、結晶性を示し、有機溶剤への溶解性が悪
くなるため、アクリル系ポリオール樹脂の製造が困難と
なることがある。さらに、該ε−カプロラクトンで変性
された水酸基含有モノマーは、それ自体の製造の際に、
触媒としてスズなどの有害金属あるいはリン酸基含有化
合物を使用しており、これが最終的に製造される塗料組
成物あるいはそれにより形成される塗膜の性能に悪影響
を及ぼすことがある。これらに対して、ε−カプロラク
トンで変性された水酸基含有モノマーを使用せずにラク
トン変性アクリル系ポリオール樹脂を製造する方法とし
て、特開昭48−66194号公報には、アクリル系ポ
リオール樹脂にε−カプロラクトンを添加し、触媒存在
下で開環付加反応させる方法が開示されている。また、
特開昭54−133590号公報には、ε−カプロラク
トン中でアクリル系ポリオール樹脂の共重合を行い、次
いで触媒を添加し、アクリル系ポリオール樹脂にε−カ
プロラクトンを開環付加反応させる方法が開示されてい
る。しかしながら、いずれの発明もラクトン変性アクリ
ル系ポリオール樹脂を製造する際に金属触媒を使用して
おり、無触媒下でラクトン変性アクリル系ポリオール樹
脂を製造する方法については、これまで開示されていな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高い
親水性により優れた耐汚染性を有すると同時に、無触媒
下で製造された特定のラクトン変性アクリル系ポリオー
ル樹脂を含有することにより優れた耐衝撃性を有し、さ
らに同時に、外観性、耐候性、耐水性、耐溶剤性、耐化
学性、密着性にも優れる塗膜を形成できる新規な上塗り
塗料組成物、該上塗り塗料組成物を用いる塗装仕上げ方
法、及び該塗装仕上げ方法により得られる塗装物品を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい性質を有する上塗り塗料組成物を開発すべく鋭意
研究を重ねた結果、それぞれの不揮発成分の割合が特定
された、(a)特定の水酸基価と酸価を有するアクリル
系ポリオール樹脂に対して、ラクトン化合物を加え、無
触媒下で開環付加反応させることにより得られるラクト
ン変性アクリル系ポリオール樹脂、(b)ポリイソシア
ネート化合物、及び(c)特定のアルコキシシランの部
分加水分解縮合物を必須成分として含有し、さらに、場
合により用いられる(e)添加剤を含有する上塗り塗料
組成物により、その目的を達成しうることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、(a)水酸基価が7
5〜250mgKOH/gであり、かつ酸価が0.5〜
50mgKOH/gであるアクリル系ポリオール樹脂1
00質量部に対して、ラクトン化合物を10〜200質
量部加え、無触媒下で開環付加反応させることにより得
られるラクトン変性アクリル系ポリオール樹脂30〜9
0質量部、(b)ポリイソシアネート化合物10〜70
質量部、及び(c)一般式(1)
【化2】Si−(OR) (1) (式中、Rは水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基
であり、複数のRは同一でもよいし、異なっていてもよ
い。)で表されるアルコキシシランの部分加水分解縮合
物0.01〜20質量部を必須成分とし、場合により用
いられる(e)添加剤を含有することを特徴とする上塗
り塗料組成物を提供するものである。
【0008】また、本発明は、(a)成分であるラクト
ン変性アクリル系ポリオール樹脂を必須成分とし、場合
により用いられる(e)添加剤を含有する主剤と、
(b)成分であるポリイソシアネート化合物及び(c)
成分であるアルコキシシランの部分加水分解縮合物を必
須成分として含有する硬化剤から成る二液型塗料である
ことを特徴とする前記上塗り塗料組成物を提供するもの
である。また、本発明は、基材上にクリヤーコート塗料
を塗装し架橋させる塗装仕上げ方法において、該クリヤ
ーコート塗料が前記上塗り塗料組成物であることを特徴
とする塗装仕上げ方法を提供するものである。また、本
発明は、基材上に透明プライマーを塗装し、未架橋の状
態でクリヤーコート塗料を塗装し、これらを架橋させる
塗装仕上げ方法において、該クリヤーコート塗料が前記
上塗り塗料組成物であることを特徴とする塗装仕上げ方
法を提供するものである。また、本発明は、基材上に着
色ベースコート塗料を塗装し、未架橋の状態でクリヤー
コート塗料を塗装し、これらを架橋させる塗装仕上げ方
法において、該クリヤーコート塗料が前記上塗り塗料組
成物であることを特徴とする塗装仕上げ方法を提供する
ものである。
【0009】また、本発明は、基材上に着色ベースコー
ト塗料を塗装し、未架橋の状態でその上にクリヤーコー
ト塗料を塗装し、これらを架橋させた後、あるいは、基
材上に1コート用着色上塗り塗料を塗装し架橋させた
後、さらにオーバークリヤーコート塗料を塗装して架橋
させる塗装仕上げ方法において、該オーバークリヤーコ
ート塗料が前記上塗り塗料組成物であることを特徴とす
る塗装仕上げ方法を提供するものである。また、本発明
は、基材上に着色ベースコート塗料を塗装し、未架橋の
状態でその上にクリヤーコート塗料を塗装し、これらを
架橋させた後、あるいは、基材上に1コート用着色上塗
り塗料を塗装し架橋させた後、さらに透明プライマーを
塗装し、未架橋の状態でその上にオーバークリヤーコー
ト塗料を塗装して架橋させる塗装仕上げ方法において、
該オーバークリヤーコート塗料が前記上塗り塗料組成物
であることを特徴とする塗装仕上げ方法を提供するもの
である。また、本発明は、塗装機に直結した二液混合機
あるいは二液混合機能を有した塗装機を用いて、主剤と
硬化剤を混合し塗装することを特徴とする前記塗装仕上
げ方法を提供するものである。さらに、本発明は、前記
塗装仕上げ方法により得られることを特徴とする塗装物
品を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる(a)成分
は、水酸基価が75〜250mgKOH/gであり、か
つ酸価が0.5〜50mgKOH/gであるアクリル系
ポリオール樹脂100質量部に対して、ラクトン化合物
を10〜200質量部加え、無触媒下で開環付加反応さ
せることにより得られるラクトン変性アクリル系ポリオ
ール樹脂である。該変性前のアクリル系ポリオール樹脂
の水酸基価は、75〜250mgKOH/gであり、9
0〜225mgKOH/gが好ましく、100〜200
mgKOH/gが特に好ましい。水酸基価が75mgK
OH/g未満では、最終的に形成される硬化塗膜の架橋
密度が低くなり過ぎ、耐溶剤性が低下し、水酸基価が2
50mgKOH/gを超えると、最終的に形成される硬
化塗膜の架橋密度が高くなり過ぎ、耐候性が低下する。
【0011】該変性前のアクリル系ポリオール樹脂は、
特定の酸価を有することが必要である。すなわち、アク
リル系ポリオール樹脂が特定の酸価を有することによ
り、ラクトン化合物が活性化され、無触媒下でもアクリ
ル系ポリオール樹脂中の水酸基に開環付加反応すること
が可能となる。さらに、この酸価は、本発明の上塗り塗
料組成物が硬化する際の水酸基とイソシアネート基の付
加反応においても触媒的な作用を示す。これより、本発
明の上塗り塗料組成物は、硬化反応を促進するための触
媒を必要としない。このアクリル系ポリオール樹脂の酸
価は、樹脂中のカルボキシル基に由来するものであるこ
とが好ましい。また、この酸価は、0.5〜50mgK
OH/gであり、0.8〜40mgKOH/gが好まし
く、1.0〜35mgKOH/gが特に好ましい。酸価
が0.5mgKOH/g未満では、ラクトン化合物の開
環付加反応の速度が低くなり、反応を完結させるために
は、高い反応温度あるいは長い反応時間が必要となり、
酸価が50mgKOH/gを超えると、本発明の上塗り
塗料組成物の架橋反応の速度が高くなり、ポットライフ
が短くなり過ぎる。
【0012】該変性前のアクリル系ポリオール樹脂は、
水酸基含有ビニル系モノマー、カルボキシル基含有ビニ
ル系モノマー及びその他のビニル系モノマーの混合物
を、通常のラジカル重合開始剤を用いて、通常の有機溶
剤中で、通常のラジカル共重合することにより得ること
ができる。このモノマー混合物中には、アクリル系モノ
マーが40質量%以上含有されていることが好ましく、
50質量%以上含有されていることがより好ましく、6
0質量%以上含有されていることが特に好ましい。該水
酸基含有ビニル系モノマーとしては、例えば、アクリル
酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキ
シプロピル、アクリル酸−3−ヒドロキシプロピル、ア
クリル酸−2−ヒドロキシブチル、アクリル酸−4−ヒ
ドロキシブチル、アクリル酸−6−ヒドロキシヘキシ
ル、アクリル酸とバーサチック酸グリシジルエステルの
付加体、メタクリル酸‐2−ヒドロキシエチル、メタク
リル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−3−
ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−2−ヒドロキシブ
チル、メタクリル酸−4−ヒドロキシブチル、メタクリ
ル酸−6−ヒドロキシヘキシル、メタクリル酸とバーサ
チック酸グリシジルエステルの付加体などが挙げられ
る。これらの水酸基含有ビニル系モノマーは1種用いて
もよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0013】該カルボキシル基含有ビニル系モノマーと
しては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、前記水酸基
含有ビニル系モノマーと無水フタル酸あるいはヘキサヒ
ドロ無水フタル酸の付加体などが挙げられる。これらの
カルボキシル基含有ビニル系モノマーは1種用いてもよ
いし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。該その他
のビニル系モノマーとしては、例えば、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アク
リル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル
酸イソブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸
t−ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸シクロヘ
キシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オ
クチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、
アクリル酸イソボルニル、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル
酸イソプロピル、メタクリル酸酸n−ブチル、メタクリ
ル酸イソブチル、メタクリル酸sec−ブチル、メタク
リル酸t−ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル
酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、
メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル、メタク
リル酸ステアリル、メタクリル酸イソボルニル、アクリ
ル酸パーフルオロアルキル、メタクリル酸パーフルオロ
アルキル、アクリル酸アダマンチル、メタクリル酸アダ
マンチル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸ベンジ
ル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸フェニル、アク
リル酸−N−ジメチルアミノエチル、メタクリル酸−N
−ジメチルアミノエチル、スチレン、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリル
アミド、酢酸ビニルなどが挙げられる。ただし、酸無水
物基含有ビニル系モノマー及びアルコキシシリル基含有
ビニル系モノマーは、重合中に水酸基と反応しゲル化を
起こすことがあるため好ましくない。また、エポキシ基
含有ビニル系モノマーは、重合中にカルボキシル基と反
応しゲル化を起こすことがあるため好ましくない。これ
らのその他のビニル系モノマーは1種用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0014】該ラジカル重合開始剤としては、例えば、
2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビ
ス−2,4−ジメチルバレロニトリル、4,4'−アゾビ
ス−4−シアノ吉草酸、1−アゾビス−1−シクロヘキ
サンカルボニトリル、ジメチル−2,2'−アゾビスイソ
ブチレートなどのアゾ化合物;メチルエチルケトンペル
オキシド、シクロヘキサノンペルオキシド、3,5,5−
トリメチルヘキサノンペルオキシド、1,1−ビス(t
−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘ
キサン、1,1−ビス(t−ブチルペルオキシ)−シク
ロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルペルオキシ)オ
クタン、t−ブチルヒドロペルオキンド、ジイソプロピ
ルベンゼンヒドロペルオキシド、ジクミルペルオキシ
ド、t−ブチルクミルペルオキシド、イソブチルペルオ
キシド、ラウロイルペルオキシド、ベンゾイルペルオキ
シド、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、t−
ブチルペルオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチ
ルペルオキシネオデカネート、t−ブチルペルオキシラ
ウレート、t−ブチルペルオキシベンゾエート、t−ブ
チルペルオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチル
ペルオキシアセテートなどの有機過酸化物などが挙げら
れる。これらのラジカル重合開始剤は1種用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0015】該有機溶剤としては、例えば、n−ヘキサ
ン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシ
クロヘキサン、ターペン、脂肪族ナフサなどの脂肪族炭
化水素溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベ
ンゼン、クメン、芳香族ナフサなどの芳香族炭化水素溶
剤、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
トなどのグリコールモノエーテルエステル系溶剤、酢酸
エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソ
ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸n−ヘキシル、酢酸3
−メトキシブチルなどのエステル系溶剤、アセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブ
チルケトン、メチルn−アミルケトン、メチルイソアミ
ルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤などが
挙げられる。ただし、アルコール系溶剤及びグリコール
モノエーテル系溶剤などの水酸基含有有機溶剤はラクト
ン化合物を加えた際に反応を起こすことがあるため好ま
しくない。これらの有機溶剤は1種用いてもよいし、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0016】本発明の(a)成分として用いられるラク
トン変性アクリル系ポリオール樹脂は、前記変性前アク
リル系ポリオール樹脂にラクトン化合物を加え、無触媒
下で開環付加反応させることにより得られる。このラク
トン変性により、本発明の上塗り塗料組成物から形成さ
れる硬化塗膜にはゴム弾性が付与され、高度な耐衝撃性
が発現する。該ラクトン化合物としては、例えば、β−
メチル−δ−バレロラクトン、γ−バレロラクトン、δ
−バレロラクトン、δ−カプロラクトン、γ−カプロラ
クトン、ε−カプロラクトン、β−プロピオラクトン、
γ−ブチロラクトン、γ−ノナノイックラクトン、δ−
ドデカノラクトンなどが挙げられ、ε−カプロラクトン
が特に好ましい。これらのラクトン化合物は1種用いて
もよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。該ラ
クトン化合物は、変性前アクリル系ポリオール樹脂10
0質量部に対して、10〜200質量部加えられるもの
であり、20〜180質量部加えられるのが好ましく、
25〜160質量部加えられるのが特に好ましい。加え
られるラクトン化合物の量が10質量部未満では、最終
的に形成される硬化塗膜の耐衝撃性が低下し、200質
量部を超えると、最終的に形成される硬化塗膜の耐溶剤
性が低下する傾向があるため好ましくない。該ラクトン
化合物の開環付加反応は100〜200℃の反応温度で
行うことが好ましく、120〜180℃の反応温度で行
うことが特に好ましい。この反応の終点は、反応系の不
揮発成分を測定する、あるいは、ガスクロマトグラフィ
ーにより未反応のラクトン化合物を測定することにより
確認することができる。
【0017】前記反応により得られる、本発明の(a)
成分として用いられるラクトン変性アクリル系ポリオー
ル樹脂の水酸基価は、30〜200mgKOH/gが好
ましく、40〜180mgKOH/gがより好ましく、
50〜150mgKOH/gが特に好ましい。水酸基価
が30mgKOH/g未満では、最終的に形成される硬
化塗膜の架橋密度が低くなり過ぎ、耐溶剤性が低下する
傾向があり、水酸基価が200mgKOH/gを超える
と、最終的に形成される硬化塗膜の架橋密度が高くなり
過ぎ、耐候性が低下する傾向があるため好ましくない。
該ラクトン変性アクリル系ポリオール樹脂の酸価は、
0.2〜40mgKOH/gが好ましく、0.3〜30
mgKOH/gがより好ましく、0.5〜25mgKO
H/gが特に好ましい。酸価が0.2mgKOH/g未
満では、本発明の上塗り塗料組成物の架橋反応の速度が
低くなり、硬化塗膜の形成には、高い反応温度あるいは
長い反応時間が必要となる傾向があり、酸価が40mg
KOH/gを超えると、前記架橋反応の速度が高くな
り、上塗り塗料組成物のポットライフが短くなり過ぎる
傾向があるため好ましくない。該ラクトン変性アクリル
系ポリオール樹脂の重量平均分子量は、1000〜20
0000が好ましく、1500〜150000がより好
ましく、2000〜100000が特に好ましい。重量
平均分子量が1000未満では、最終的に形成される硬
化塗膜の耐候性が低下する傾向があり、重量平均分子量
が200000を超えると、最終的に形成される硬化塗
膜の外観性が低下する傾向があるため好ましくない。
【0018】該ラクトン変性アクリル系ポリオール樹脂
の溶解性パラメーター(SP)値は、9.5〜11.4
が好ましく、9.6〜11.2がより好ましく、9.7
〜11.0が特に好ましい。溶解性パラメーター値が
9.5未満では、(c)成分であるアルコキシシランの
部分加水分解縮合物の溶解性パラメーター値に近づき過
ぎ、最終的に形成される硬化塗膜の表面付近における該
アルコキシシランの部分加水分解縮合物の濃度が減少
し、耐汚染性が低下する傾向があり、溶解性パラメータ
ー値が11.4を超えると、(b)成分であるポリイソ
シアネート化合物の溶解性パラメーター値から離れ過
ぎ、最終的に形成される硬化塗膜の外観性が低下する傾
向があるため好ましくない。該ラクトン変性アクリル系
ポリオール樹脂のガラス転移温度(Tg)は、−50〜
40℃が好ましく、−40〜35℃がより好ましく、−
30〜30℃が特に好ましい。ガラス転移温度が−50
℃未満では、最終的に形成される硬化塗膜の硬度が低過
ぎる傾向があり、ガラス転移温度が40℃を超えると、
最終的に形成される硬化塗膜の耐衝撃性が低下する傾向
があるため好ましくない。本発明の(a)成分は、不揮
発成分として30〜90質量部、好ましくは40〜88
質量部、特に好ましくは50〜85質量部の範囲内で用
いられる。ここで(a)成分が30質量部未満では、最
終的に形成される硬化塗膜の耐候性が低下し、90質量
部を超えと、最終的に形成される硬化塗膜の耐溶剤性が
低下する。
【0019】本発明に用いられる(b)成分は、ポリイ
ソシアネート化合物である。該(b)成分の化合物は、
(a)成分のラクトン変性アクリル系ポリオール樹脂中
の水酸基と主に反応し、架橋構造を形成する。これによ
り、本発明の上塗り塗料組成物からは、優れた耐久性を
有する硬化塗膜が形成される。該ポリイソシアネート化
合物としては、例えば、トルエンジイソシアネート、キ
シレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシア
ネート、ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシ
アネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネン
ジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシア
ネート、水素化キシレンジイソシアメート及び/又はこ
れらのアダクト体、ビューレット体、イソシアヌレート
体などが挙げられ、ヘキサメチレンジイソシアネート、
トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネートなどの非黄変型ポリイソシアネート
化合物のアダクト体、ビューレット体、あるいは、イソ
シアヌレート体が特に好ましい。これらのポリイソシア
ネート化合物は1種用いてもよいし、2種以上を組み合
わせて用いてもよい。本発明の(b)成分は、不揮発成
分として10〜70質量部、好ましくは12〜60質量
部、特に好ましくは15〜50質量部の範囲内で用いら
れる。ここで(b)成分が10質量部未満では、最終的
に形成される硬化塗膜の耐溶剤性が低下し、70質量部
を超えると、最終的に形成される硬化塗膜の耐候性が低
下する。
【0020】本発明に用いられる(c)成分は、一般式
(1)
【化3】Si−(OR) (1) (式中、Rは水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基
であり、複数のRは同一でもよいし、異なっていてもよ
い。)で表されるアルコキシシランの部分加水分解縮合
物である。該(c)成分の縮合物は、最終的に形成され
る硬化塗膜の表面付近においてシラノール基を生成し、
該硬化塗膜表面を親水性にする。これにより、本発明の
上塗り塗料組成物から形成される硬化塗膜には、高度な
耐汚染性が発現する。該一般式(1)で表されるアルコ
キシシランとしては、例えば、テトラヒドロキシシラ
ン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テ
トラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジメト
キシジエトキシシラン、ジメトキシジプロポキシシラ
ン、ジメトキシジブトキシシシラン、エトキシトリメト
キシシラン、プロポキシトリメトキシシラン、ブトキシ
トリメトキシシランなどが挙げられ、テトラメトキシシ
ラン、エトキシトリメトキシシラン、ブトキシトリメト
キシシランが特に好ましい。これらのアルコキシシラン
は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いて
もよい。本発明に用いられる(c)成分は、前記アルコ
キシシランの分岐状あるいは直鎖状の部分加水分解縮合
物であって、重量平均分子量が200〜3000の範囲
にあるものが好ましく、400〜2500の範囲にある
ものがより好ましく、500〜2000の範囲内にある
ものが特に好ましい。さらに、本発明に用いられる
(c)成分は、前記アルコキシシランの部分加水分解縮
合物のアルコキシ基を1価アルコールで部分的に交換し
たものであってもよい。該1価アルコールとしては、例
えば、エチルアルコール、n−ブチルアルコール、イソ
ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブ
チルアルコール、シクロヘキシルアルコール、2−エチ
ルヘキシルアルコールなどが挙げられ、エチルアルコー
ル及びn−ブチルアルコールが特に好ましく挙げられ
る。これらの1価アルコールは1種用いてもよいし、2
種以上を組合せて用いてもよい。
【0021】該アルコキシシランの部分加水分解縮合物
の市販品としては、MKCシリケートMS51、MS5
6、MS57、MS56S、MS58B15、MS58
B30、ES40、EMS31、BTS(いずれも商品
名、三菱化学(株)製)、メチルシリケート51、エチ
ルシリケート40、エチルシリケート48、EMS−4
85(いずれも商品名、コルコート(株)製)、Mシリ
ケート51、シリケート40、シリケート45、シリケ
ート48(いずれも商品名、多摩化学工業(株)製)な
どが挙げられる。これらのアルコキシシランの部分加水
分解縮合物は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わ
せて用いてもよい。本発明の(c)成分は、不揮発成分
として0.01〜20質量部、好ましくは0.05〜1
0質量部、特に好ましくは0.1〜5質量部の範囲内で
用いられる。ここで(c)成分が0.01質量部未満で
は、最終的に形成される硬化塗膜の耐汚染性が低下し、
20質量部を超えると、最終的に形成される硬化塗膜の
耐水性が低下する傾向があるため好ましくない。
【0022】本発明に用いられる(e)成分は、場合に
より用いられる添加剤である。ここで、場合により用い
られる添加剤とは、添加剤は必須成分ではなく、任意成
分であるが、必要とされる場合には添加剤は必須成分に
なるという意味である。該添加剤としては、例えば、紫
外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、界面活性剤、表面
調整剤、抗発泡剤、帯電防止剤、香料、脱水剤、さらに
は、ポリエチレンワックス、ポリアマイドワックス、内
部架橋型樹脂微粒子などのレオロジー調整剤などが挙げ
られる。(e)成分の含有量は、要求される性能に応じ
て、1種以上を適宜選定すればよい。加えて、最終的に
形成される硬化塗膜の表面付近において、前記(c)成
分のアルコキシシランの部分加水分解縮合物がシラノー
ル基を生成する反応を促進する目的で添加される加水分
解触媒も、(e)成分の添加剤の好ましい例として挙げ
られる。該加水分解触媒としては、例えば、脂肪族スル
ホン酸、芳香族スルホン酸、あるいは、酸性リン酸エス
テルのアミン塩などが挙げられる。該脂肪族スルホン酸
としては、ジ2−エチルヘキシルスルホコハク酸などが
好ましく挙げられ、該芳香族スルホン酸としては、p−
トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸など
が好ましく挙げられ、該酸性リン酸エステルとしては、
リン酸モノ2−エチルヘキシル、リン酸ジ2−エチルヘ
キシル、あるいは、それらの混合物などが好ましく挙げ
られる。また、該アミンとしては、トリエチルアミン、
トリプロピルアミン、N−メチルモルホリン、N,N−
ジメチルベンジルアミン、ピリジン、N−メチルピペリ
ジン、トリエタノールアミン、2−ジメチルアミノエタ
ノールなどの第3アミンが好ましく挙げられる。該加水
分解触媒の含有量は、(a)成分のラクトン変性アクリ
ル系ポリオール樹脂、(b)成分のポリイソシアネート
化合物、及び(c)成分のアルコキシシランの部分加水
分解縮合物の各不揮発成分の合計100質量部に対して
0.01〜5質量部が好ましく、0.1〜2質量部が特
に好ましい。ただし、水酸基とイソシアネート基の硬化
反応触媒として通常用いられるスズ化合物は、前記
(c)成分のアルコキシシランの部分加水分解縮合物か
ら生成したシラノール基同士をさらに縮合する触媒とな
るため、(e)成分の添加剤としては好ましくない。こ
れらの添加剤は1種用いてもよいし、2種以上を組み合
わせて用いてもよい。
【0023】本発明の上塗り塗料組成物は、そのまま
で、あるいは必要に応じて有機溶剤を添加して使用する
ことができる。該有機溶剤としては、前記と同じものを
挙げることができる。本発明の上塗り塗料組成物は、ク
リヤー上塗り塗料組成物として、あるいは、透明性を損
なわない程度に顔料あるいは耐候性の良好な染料を含む
濁りクリヤー上塗り塗料組成物として、さらには、顔料
含む1コート用着色上塗り塗料組成物として使用するこ
とができる。この中で、クリヤー上塗り塗料組成物とし
て使用することが特に好ましい。該顔料としては、特に
限定されるものではなく、各種の顔料を使用することが
でき、例えば、それぞれに表面処理を施したアルミニウ
ム、銅、真鍮、青銅、ステンレススチール、あるいは雲
母状酸化鉄、鱗片状メタリック粉体、酸化チタンや酸化
鉄で被覆された雲母片などの金属顔料、二酸化チタン、
酸化鉄、黄色酸化鉄、カーボンブラックなどの無機顔
料、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、
キナクリドン系赤色顔料などの有機顔料、沈降性硫酸バ
リウム、クレー、シリカ、タルク、カオリン、ベントナ
イトなどの体質顔料などが挙げられる。これらの顔料は
1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いても
よく、その配合割合は、通常、樹脂不揮発成分100質
量部に対して0.1〜200重量部であり、好ましくは
2〜100重量部である。本発明の上塗り塗料組成物の
架橋に要する温度及び時間については、特に制限される
ものではないが、例えば、0〜300℃の範囲の温度
で、1秒〜1週間程度で架橋が完了する。
【0024】本発明の上塗り塗料組成物は、(a)成分
であるラクトン変性アクリル系ポリオール樹脂を必須成
分とし、場合により用いられる(e)添加剤を含有する
主剤と、(b)成分であるポリイソシアネート化合物及
び(c)成分であるアルコキシシランの部分加水分解縮
合物を必須成分として含有する硬化剤から成る二液型塗
料とすることが好ましい。この場合、主剤と硬化剤は、
使用する直前にあらかじめ決められた比で均一に混合さ
れ、塗装に用いられる。前記主剤及び/又は硬化剤に
は、必要に応じて有機溶剤が含有されていてもよい。有
機溶剤としては、前記有機溶剤と同様なものが挙げられ
る。ここで、主剤側に(c)成分であるアルコキシシラ
ンの部分加水分解縮合物が含有された場合、貯蔵中に、
該アルコキシシランの部分加水分解縮合物中のアルコキ
シシリル基と(a)成分であるラクトン変性アクリル系
ポリオール樹脂中の水酸基が縮合反応することがあり、
これにより、最終的に形成される硬化塗膜の表面付近に
生成するシラノール基の濃度が減少し、耐汚染性が低下
する傾向があるため好ましくない。また、硬化剤側に
(e)成分である添加剤が含有された場合、貯蔵中に、
該添加剤の触媒作用で(c)成分であるアルコキシシラ
ンの部分加水分解縮合物中のアルコキシシリル基同士が
縮合反応することがあり、これにより、最終的に形成さ
れる硬化塗膜の表面付近に生成するシラノール基の濃度
が減少し、耐汚染性が低下する傾向があるため好ましく
ない。
【0025】該二液型塗料における混合は、容器に主剤
と硬化剤をあらかじめ決められた比だけ計量し、手攪拌
あるいはディスパーなどの機械攪拌などにより行うこと
ができる。また、あらかじめ決められた比だけ自動計量
するように設定された、塗装機に直結した二液混合機、
あるいは、ガン先混合機などの二液混合機能を有した塗
装機を用いて行うこともできる。この中でも、塗装機に
直結した二液混合機あるいは二液混合機能を有した塗装
機を用いて主剤と硬化剤を混合することが特に好まし
い。さらに、本発明の上塗り塗料組成物は、(a)成分
であるラクトン変性アクリル系ポリオール樹脂を必須成
分とし、場合により用いられる(e)添加剤を含有する
主剤と、(b)成分であるポリイソシアネート化合物を
必須成分として含有する硬化剤と、(c)成分であるア
ルコキシシランの部分加水分解縮合物を必須成分として
含有する親水化剤から成る三液型塗料とすることもでき
る。この場合、主剤、硬化剤及び親水化剤は、使用する
直前にあらかじめ決められた比で均一に混合され、塗装
に用いられる。上記主剤、硬化剤及び親水化剤のそれぞ
れには、必要に応じて有機溶剤が含有されていてもよ
い。該三液型塗料における混合は、容器に主剤、硬化剤
及び親水化剤をあらかじめ決められた比だけ計量し、手
攪拌あるいはディスパーなどの機械攪拌などにより行う
ことができる。また、まず、容器に硬化剤と親水化剤を
あらかじめ決められた比だけ計量し、手攪拌あるいはデ
ィスパーなどの機械攪拌などにより均一に混合した後、
塗装機に直結した二液混合機あるいは二液混合機能を有
した塗装機を用いて、主剤と硬化剤/親水化剤混合物を
混合することもできる。
【0026】本発明の塗装仕上げ方法は、基材上にクリ
ヤーコート塗料を塗装し架橋させる塗装仕上げ方法にお
いて、該クリヤーコート塗料が前記本発明の上塗り塗料
組成物であることを特徴とするものである。該基材とし
ては、特に限定されるものではなく、各種の基材を使用
することができ、例えば、木、ガラス、金属、布、プラ
スチック、発泡体、弾性体、紙、セラミック、コンクリ
ート、石膏ボードなどの有機素材及び無機素材などが挙
げられる。この中でも、プラスチックが好ましく挙げら
れ、自動車あるいは二輪車の部品として使用されるプラ
スチックがより好ましく挙げられ、自動車用バンパー、
サイドモール、ガーニッシュなどに使用される、ポリウ
レタン、ポリプロピレンなどの有機弾性体が特に好まし
く挙げられる。該基材は前記顔料を練り込むことで着色
されたものであってもよいし、表面に形成される塗膜と
の密着性を向上させる目的で、各種表面処理されたもの
でもよい。さらには、防錆性、平滑性、密着性、意匠
性、導電性などを付与する目的で、予め表面にプライマ
ーあるいは塗料が塗装されたものでもよい。この場合、
該プライマーあるいは塗料による塗装皮膜は、架橋を形
成した状態であってもよいし、架橋を形成していない状
態であってもよい。
【0027】本発明の塗装仕上げ方法において用いられ
るクリヤーコート塗料は、必要に応じて加温したり、有
機溶剤あるいは反応性希釈剤を添加したりすることによ
り所望の粘度に調整した後、エアスプレー、エアレスス
プレー、静電エアスプレー、静電回転式霧化塗装機、浸
漬塗装機、ロールコーター、フローコーターなどの通常
使用される塗装機、あるいは、刷毛、バーコーター、ア
プリケーターなどの塗装用具を用いて塗装が行われる。
これらの中で、エアスプレー、静電エアスプレー及び静
電回転式霧化塗装機による塗装が特に好ましい。なお、
クリヤーコート塗料を塗装する前に基材表面に対して、
布などによる乾拭き、有機溶剤を含んだ布などによるワ
イプ、サンドペーパーなどによるサンディングなどを行
ってもよい。本発明の塗装仕上げ方法の好適な例は、前
記基材上に、前記クリヤーコート塗料を、前記方法を用
いて乾燥膜厚が通常10〜100μm、好ましくは20
〜60μmになるように塗装し、10〜180℃の温度
で10秒〜48時間かけて、好ましくは40〜140℃
の温度で1分〜12時間かけて、特に好ましくは60〜
120℃の温度で5分〜6時間かけて架橋させるもので
ある。
【0028】本発明の別の塗装仕上げ方法は、基材上に
透明プライマーを塗装し、未架橋の状態でクリヤーコー
ト塗料を塗装し、これらを架橋させる塗装仕上げ方法に
おいて、該クリヤーコート塗料が前記上塗り塗料組成物
であることを特徴とするものである。該基材としては、
前記と同じものを挙げることができる。本発明の塗装仕
上げ方法において用いられる透明プライマーは、下地の
色彩、及び該透明プライマーの上に塗装されるクリヤー
コート塗膜の外観性に悪影響を及ぼすことなく、クリヤ
ーコート塗膜の密着性を向上する目的で使用される。該
透明プライマーは、前記の目的を達成できるものであれ
ば、特に限定されるものではなく、各種の透明プライマ
ーを用いることができる。該透明プライマーは、樹脂か
らなる。この樹脂としては、公知のアクリル樹脂、ポリ
エステル樹脂(アルキド樹脂を含む)、ポリオレフィン
樹脂、変性ポリオレフィン樹脂、塩素化ポリオレフィン
樹脂、変性塩素化ポリオレフィン樹脂、塩素化ポリオレ
フィングラフトアクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ブロ
ック化ポリウレタン樹脂、及びメラミン樹脂などの各種
樹脂を挙げることができる。
【0029】前記アクリル樹脂としては、例えば、前記
の(a)成分のアクリル系ポリオールの製造に使用され
るモノマーのうち、2種以上を共重合して得られるアク
リル樹脂が挙げられる。特に、(メタ)アクリル酸エス
テル、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル、及び必
要に応じカルボキシル基含有ビニル系モノマー及び/又
はその他のビニル系モノマーを共重合して得られるアク
リル樹脂が好ましい。アクリル樹脂におけるアクリル系
モノマーに由来する構成単位の含有割合は、前記のアク
リル系ポリオールと同様のものが好ましい。前記ポリエ
ステル樹脂としては、例えば、多価カルボン酸と多価ア
ルコールを重縮合させることにより得られるポリエステ
ル樹脂が挙げられ、好ましくはジカルボン酸とジオール
を重縮合させることにより得られるポリエステル樹脂が
挙げられる。ジカルボン酸として好ましいものは、コハ
ク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメ
チレンジカルボン酸等の炭素数2〜22の脂肪族ジカル
ボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳
香族ジカルボン酸;テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒド
ロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、1,4−シ
クロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジ
カルボン酸等の脂環式ジカルボン酸等が挙げられる。こ
れらのジカルボン酸は、1種単独で用いても良いし、2
種以上を組み合わせても良い。また、ジオールのうち好
ましいものとしては、エチレングリコール、1,2−プ
ロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、
2−ブチル−1−エチル−1,3−プロパンジオール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,
3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6
−へキサンジオール、ジエチレングリコール、1,5−
ペンタンジオール等の炭素数2〜22の脂肪族ジオール
等が挙げられる。これらのジオールは、1種単独で用い
ても良いし、2種以上を組み合わせても良い。
【0030】前記ポリオレフィン樹脂としては、例え
ば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン
−プロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体など
が挙げられる。前記変性ポリオレフィン樹脂としては、
例えば、上記ポリオレフィン樹脂にカルボキシル基、酸
無水物基、水酸基などの反応性官能基を含有する変性ポ
リオレフィン樹脂などが挙げられる。前記塩素化ポリオ
レフィン樹脂は、前記ポリオレフィン樹脂中に塩素が、
好ましくは1〜50質量%で、より好ましくは10〜4
5質量%で、特に好ましくは20〜40質量%で含有さ
れた樹脂である。前記変性塩素化ポリオレフィン樹脂
は、前記塩素化ポリオレフィン樹脂中にカルボキシル
基、酸無水物基、水酸基などの反応性官能基を含有する
樹脂である。前記塩素化ポリオレフィングラフトアクリ
ル樹脂は、前記塩素化ポリオレフィン樹脂存在下で、ア
クリル樹脂製造用モノマーを重合することにより得るこ
とができる。塩素化ポリオレフィングラフトアクリル樹
脂中のアクリル樹脂の割合は、10〜90質量%が好ま
しく、20〜80質量%が特に好ましい。前記ポリウレ
タン樹脂としては、前記ポリイソシアネート化合物と同
じものを挙げることができる。
【0031】前記ブロック化ポリウレタン樹脂として
は、前記ポリイソシアネート化合物を、例えば、フェノ
ール、m−クレゾール、キシレロール、チオフェノール
などのフェノール類、メタノール、エタノール、ブタノ
ール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノールな
どのアルコール類、アセト酢酸エチル、マロン酸ジエチ
ルなどの活性水素含有化合物類、3,5−ジメチルピラ
ゾール、トリアゾールなどのアゾール類、メチルエチル
ケトンオキシム、シクロヘキサノンオキシムなどのオキ
シム類、ε−カプロラクタムなどのラクタム類などによ
りブロック化したものを挙げることができる。前記メラ
ミン樹脂の具体例としては、例えば、ユーバンシリーズ
(商品名、三井化学(株)製)、スーパーベッカミンシ
リーズ(商品名、大日本インキ化学工業(株)製)、メ
ランシリーズ(商品名、日立化成工業(株)製)などの
ブチル化メラミン樹脂あるいはイソブチル化メラミン樹
脂、サイメルシリーズ(商品名、三井サイテック(株)
製)、ニカラックシリーズ(商品名、(株)三和ケミカ
ル製)などのメチル化メラミン樹脂、メチルブチル混合
アルキル化メラミン樹脂あるいはメチルイソブチル混合
アルキル化メラミン樹脂などを挙げることができる。こ
れらの樹脂は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わ
せて用いてもよい。この中で、1分子中に反応性官能基
を2個以上有する樹脂を2種以上組み合わせて硬化性樹
脂組成物とすることが好ましい。特に好ましいものは、
アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩素化ポリオレフ
ィン樹脂、及び塩素化ポリオレフィングラフトアクリル
樹脂の中から選ばれた水酸基含有樹脂と、ポリウレタン
樹脂、ブロック化ポリウレタン樹脂、及びメラミン樹脂
の中から選ばれた硬化剤樹脂、さらに、場合により用い
られる塩素化ポリオレフィン樹脂の組み合わせによる硬
化性樹脂組成物である。
【0032】なお、本発明の塗装仕上げ方法において用
いられる透明プライマーは、そのままで、あるいは必要
に応じて、有機溶剤(水酸基含有有機溶剤も含む)及び
/又は各種添加剤、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤、
酸化防止剤、界面活性剤、表面調整剤、抗発泡剤、硬化
反応触媒、帯電防止剤、香料、脱水剤、シランカップリ
ング剤、さらには、ポリエチレンワックス、ポリアマイ
ドワックス、内部架橋型樹脂微粒子などのレオロジー調
整剤、及び、セルロースアセテートブチレートなどの補
完的に添加される樹脂などの1種又は2種以上を添加し
て使用することができる。本発明の塗装仕上げ方法にお
いて用いられる透明プライマー、及びクリヤーコート塗
料は、必要に応じて加温したり、有機溶剤あるいは反応
性希釈剤を添加したりすることにより所望の粘度に調整
した後、前記と同じ塗装機あるいは塗装用具より塗装が
行われる。なお、透明プライマーを塗装する前に基材表
面に対して、布などによる乾拭き、有機溶剤を含んだ布
などによるワイプ、サンドペーパーなどによるサンディ
ングなどを行ってもよい。本発明の塗装仕上げ方法の好
適な例は、前記基材上に、前記透明プライマーを、前記
方法を用いて乾燥膜厚が通常1〜30μm、好ましくは
2〜20μmになるように塗装し、10〜100℃の温
度で1〜20分間放置し、次いで、前記クリヤーコート
塗料を、前記方法を用いて乾燥膜厚が通常10〜100
μm、好ましくは20〜60μmになるように塗装し、
10〜180℃の温度で10秒〜48時間かけて、好ま
しくは40〜140℃の温度で1分〜12時間かけて、
特に好ましくは60〜120℃の温度で5分〜6時間か
けて架橋させるものである。
【0033】本発明の別の塗装仕上げ方法は、基材上に
着色ベースコート塗料を塗装し、未架橋の状態でクリヤ
ーコート塗料を塗装し、これらを架橋させる塗装仕上げ
方法において、該クリヤーコート塗料が前記上塗り塗料
組成物であることを特徴とするものである。該基材とし
ては、前記と同じものを挙げることができる。本発明の
塗装仕上げ方法において用いられる着色ベースコート塗
料としては、特に限定されるものではなく、溶剤系、水
系など各種の着色ベースコート塗料を用いることができ
る。該着色ベースコート塗料は、樹脂と顔料を含有す
る。樹脂としては、前記透明プライマー用の樹脂と同じ
ものを挙げることができる。特に好ましいものは、アク
リル樹脂、ポリエステル樹脂、及び塩素化ポリオレフィ
ングラフトアクリル樹脂の中から選ばれた水酸基含有樹
脂と、ポリウレタン樹脂、ブロック化ポリウレタン樹
脂、及びメラミン樹脂の中から選ばれた硬化剤樹脂、さ
らに、場合により用いられる塩素化ポリオレフィン樹脂
の組み合わせによる硬化性樹脂組成物である。また、顔
料としては、前記と同じものを挙げることができる。
【0034】なお、本発明の塗装仕上げ方法において用
いられる着色ベースコート塗料は、そのままで、あるい
は必要に応じて、水、有機溶剤(水酸基含有有機溶剤も
含む)及び/又は各種添加剤、例えば、紫外線吸収剤、
光安定剤、酸化防止剤、界面活性剤、表面調整剤、抗発
泡剤、硬化反応触媒、帯電防止剤、香料、脱水剤、シラ
ンカップリング剤、さらには、ポリエチレンワックス、
ポリアマイドワックス、内部架橋型樹脂微粒子などのレ
オロジー調整剤、及び、セルロースアセテートブチレー
トなどの補完的に添加される樹脂などの1種又は2種以
上を添加して使用することができる。本発明の塗装仕上
げ方法において用いられる着色ベースコート塗料、及び
クリヤーコート塗料は、必要に応じて加温したり、水、
有機溶剤あるいは反応性希釈剤を添加したりすることに
より所望の粘度に調整した後、前記と同じ塗装機あるい
は塗装用具により塗装が行われる。なお、着色ベースコ
ート塗料を塗装する前に基材表面に対して、布などによ
る乾拭き、有機溶剤を含んだ布などによるワイプ、サン
ドペーパーなどによるサンディングなどを行ってもよ
い。本発明の塗装仕上げ方法の好適な例は、前記基材上
に、前記着色ベースコート塗料を、前記方法を用いて乾
燥膜厚が通常3〜40μm、好ましくは6〜30μmに
なるように塗装し、10〜100℃の温度で1〜20分
間放置し、次いで、前記クリヤーコート塗料を、前記方
法を用いて乾燥膜厚が通常10〜100μm、好ましく
は20〜60μmになるように塗装し、10〜180℃
の温度で10秒〜48時間かけて、好ましくは40〜1
40℃の温度で1分〜12時間かけて、特に好ましくは
60〜120℃の温度で5分〜6時間かけて架橋させる
ものである。
【0035】本発明の別の塗装仕上げ方法は、基材上に
着色ベースコート塗料を塗装し、未架橋の状態でその上
にクリヤーコート塗料を塗装し、これらを架橋させた
後、あるいは、基材上に1コート用着色上塗り塗料を塗
装し架橋させた後、さらにオーバークリヤーコート塗料
を塗装して架橋させる塗装仕上げ方法において、該オー
バークリヤーコート塗料が前記上塗り塗料組成物である
ことを特徴とするものである。該基材としては、前記と
同じものを挙げることができる。また、着色ベースコー
ト塗料も、前記と同じものを挙げることができる。本発
明の塗装仕上げ方法において用いられるクリヤーコート
塗料としては、特に限定されるものではなく、各種のク
リヤーコート塗料を用いることができる。クリヤーコー
ト塗料は硬化性樹脂組成物である。樹脂としては、公知
のアクリル樹脂、ポリエステル樹脂(アルキド樹脂を含
む)、ポリウレタン樹脂、ブロック化ポリウレタン樹
脂、及びメラミン樹脂などの各種樹脂を挙げることがで
きる。これらの樹脂のうち、1分子中に反応性官能基を
2個以上有する樹脂を2種以上組み合わせて硬化性樹脂
組成物とする。特に好ましいものは、水酸基含有アクリ
ル樹脂と、ポリウレタン樹脂、ブロック化ポリウレタン
樹脂、及びメラミン樹脂の中から選ばれた硬化剤樹脂の
組み合わせによる硬化性樹脂組成物である。なお、本発
明の塗装仕上げ方法において用いられるクリヤーコート
塗料は、そのままで、あるいは必要に応じて、有機溶剤
(水酸基含有有機溶剤も含む)及び/又は各種添加剤、
例えば、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、界面活
性剤、表面調整剤、抗発泡剤、硬化反応触媒、帯電防止
剤、香料、脱水剤、シランカップリング剤、さらにはポ
リエチレンワックス、ポリアマイドワックス、内部架橋
型樹脂微粒子などのレオロジー調整剤などの1種又は2
種以上を添加して使用することができる。さらに、必要
に応じて、透明性を損なわない程度に前記顔料あるいは
耐候性の良好な染料を添加することもできる。
【0036】本発明の塗装仕上げ方法において用いられ
る1コート用着色上塗り塗料としては、特に限定される
ものではなく、各種の1コート用着色上塗り塗料を用い
ることができ、例えば、前記着色ベースコート塗料と同
様の着色塗料などが挙げられる。本発明の塗装仕上げ方
法において用いられる着色ベースコート塗料、クリヤー
コート塗料、1コート用着色上塗り塗料、及びオーバー
クリヤーコート塗料は、必要に応じて加温したり、水、
有機溶剤あるいは反応性希釈剤を添加したりすることに
より所望の粘度に調整した後、前記と同じ塗装機あるい
は塗装用具により塗装が行われる。なお、着色ベースコ
ート塗料あるいは1コート用着色上塗り塗料を塗装する
前に基材表面に対して、布などによる乾拭き、有機溶剤
を含んだ布などによるワイプ、サンドペーパーなどによ
るサンディングなどを行ってもよし、オーバークリヤー
コート塗料を塗装する前に下地塗膜表面に対して、布な
どによる乾拭き、有機溶剤を含んだ布などによるワイ
プ、サンドペーパーなどによるサンディングなどを行っ
てもよい。
【0037】本発明の塗装仕上げ方法の好適な例は、前
記基材上に、前記着色ベースコート塗料を、前記方法を
用いて乾燥膜厚が通常3〜40μm、好ましくは6〜3
0μmになるように塗装し、10〜100℃の温度で1
〜20分間放置し、次いで、前記クリヤーコート塗料
を、前記方法を用いて乾燥膜厚が通常10〜100μ
m、好ましくは20〜60μmになるように塗装し、1
0〜180℃の温度で10秒〜48時間かけて、好まし
くは40〜140℃の温度で1分〜12時間かけて、特
に好ましくは60〜120℃の温度で5分〜6時間かけ
て架橋させ、さらに、前記オーバークリヤーコート塗料
を、前記方法を用いて乾燥膜厚が通常10〜100μ
m、好ましくは20〜60μmになるように塗装し、1
0〜180℃の温度で10秒〜48時間かけて、好まし
くは40〜140℃の温度で1分〜12時間かけて、特
に好ましくは60〜120℃の温度で5分〜6時間かけ
て架橋させるものである。本発明の塗装仕上げ方法のも
う一つの好適な例は、前記基材上に、前記1コート用着
色上塗り塗料を、前記方法を用いて乾燥膜厚が通常10
〜100μm、好ましくは20〜60μmになるように
塗装し、10〜180℃の温度で10秒〜48時間かけ
て、好ましくは40〜140℃の温度で1分〜12時間
かけて、特に好ましくは60〜120℃の温度で5分〜
6時間かけて架橋させ、次いで、前記オーバークリヤー
コート塗料を、前記方法を用いて乾燥膜厚が通常10〜
100μm、好ましくは20〜60μmになるように塗
装し、10〜180℃の温度で10秒〜48時間かけ
て、好ましくは40〜140℃の温度で1分〜12時間
かけて、特に好ましくは60〜120℃の温度で5分〜
6時間かけて架橋させるものである。
【0038】本発明の別の塗装仕上げ方法は、基材上に
着色ベースコート塗料を塗装し、未架橋の状態でその上
にクリヤーコート塗料を塗装し、これらを架橋させた
後、あるいは、基材上に1コート用着色上塗り塗料を塗
装し架橋させた後、さらに透明プライマーを塗装し、未
架橋の状態でその上にオーバークリヤーコート塗料を塗
装して架橋させる塗装仕上げ方法において、該オーバー
クリヤーコート塗料が前記上塗り塗料組成物であること
を特徴とするものである。該基材としては、前記と同じ
ものを挙げることができる。また、着色ベースコート塗
料、1コート用着色上塗り塗料及び透明プライマーも、
前記と同じものを挙げることができる。本発明の塗装仕
上げ方法において用いられるクリヤーコート塗料として
は、透明プライマーを用いないオーバークリヤーコート
仕様の塗装仕上げ方法において記載したものと同じもの
を挙げることができる。本発明の塗装仕上げ方法におい
て用いられる着色ベースコート塗料、クリヤーコート塗
料、1コート用着色上塗り塗料、透明プライマー、及び
オーバークリヤーコート塗料は、必要に応じて加温した
り、有機溶剤あるいは反応性希釈剤を添加したりするこ
とにより所望の粘度に調整した後、前記と同じ塗装機あ
るいは塗装用具により塗装が行われる。なお、着色ベー
スコート塗料あるいは1コート用着色上塗り塗料を塗装
する前に基材表面に対して、布などによる乾拭き、有機
溶剤を含んだ布などによるワイプ、サンドペーパーなど
によるサンディングなどを行ってもよし、透明プライマ
ーを塗装する前に下地塗膜表面に対して、布などによる
乾拭き、有機溶剤を含んだ布などによるワイプ、サンド
ペーパーなどによるサンディングなどを行ってもよい。
【0039】本発明の塗装仕上げ方法の好適な例は、前
記基材上に、前記着色ベースコート塗料を、前記方法を
用いて乾燥膜厚が通常3〜40μm、好ましくは6〜3
0μmになるように塗装し、10〜100℃の温度で1
〜20分間放置し、次いで、前記クリヤーコート塗料
を、前記方法を用いて乾燥膜厚が通常10〜100μ
m、好ましくは20〜60μmになるように塗装し、1
0〜180℃の温度で10秒〜48時間かけて、好まし
くは40〜140℃の温度で1分〜12時間かけて、特
に好ましくは60〜120℃の温度で5分〜6時間かけ
て架橋させ、さらに、前記透明プライマーを、前記方法
を用いて乾燥膜厚が通常1〜30μm、好ましくは2〜
20μmになるように塗装し、10〜100℃の温度で
1〜20分間放置し、次いで、前記オーバークリヤーコ
ート塗料を、前記方法を用いて乾燥膜厚が通常10〜1
00μm、好ましくは20〜60μmになるように塗装
し、10〜180℃の温度で10秒〜48時間かけて、
好ましくは40〜140℃の温度で1分〜12時間かけ
て、特に好ましくは60〜120℃の温度で5分〜6時
間かけて架橋させるものである。本発明の塗装仕上げ方
法のもう一つの好適な例は、前記基材上に、前記1コー
ト用着色上塗り塗料を、前記方法を用いて乾燥膜厚が通
常10〜100μm、好ましくは20〜60μmになる
ように塗装し、10〜180℃の温度で10秒〜48時
間かけて、好ましくは40〜140℃の温度で1分〜1
2時間かけて、特に好ましくは60〜120℃の温度で
5分〜6時間かけて架橋させ、さらに、前記透明プライ
マーを、前記方法を用いて乾燥膜厚が通常1〜30μ
m、好ましくは2〜20μmになるように塗装し、10
〜100℃の温度で1〜20分間放置し、次いで、前記
オーバークリヤーコート塗料を、前記方法を用いて乾燥
膜厚が通常10〜100μm、好ましくは20〜60μ
mになるように塗装し、10〜180℃の温度で10秒
〜48時間かけて、好ましくは40〜140℃の温度で
1分〜12時間かけて、特に好ましくは60〜120℃
の温度で5分〜6時間かけて架橋させるものである。
【0040】本発明の塗装物品は、前記塗装仕上げ方法
により得られるものである。該塗装物品としては、例え
ば、構造物、木製品、金属製品、プラスチック製品、ゴ
ム製品、加工紙、セラミック製品、ガラス製品などが挙
げられる。より具体的には、自動車、自動車用部品(例
えば、ボディー、バンパー、スポイラー、ミラー、ホイ
ール、ホイールキャップ、内装材、サイドモール、ガー
ニッシュなどの部品であって、各種材質のもの)、鋼板
等の金属板、二輪車、二輪車用部品、道路用資材(例え
ば、ガードレール、交通標識、防音壁など)、トンネル
用資材(例えば、側壁板など)、船舶、鉄道車両、航空
機、家具、楽器、家電製品、建築材料、容器、事務用
品、スポーツ用品、玩具などが挙げられる。この中で
も、自動車あるいは二輪車用のプラスチック部品がより
好ましく挙げられ、バンパー、サイドモール、ガーニッ
シュなどの弾性を有する自動車用プラスチック部品が特
に好ましく挙げられる。
【0041】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制限
されるものではない。なお、本発明の上塗り塗料組成物
により得られる塗膜の性能は次のようにして求めた。 (1)塗膜外観性 試験板に映る蛍光灯の像を次の基準のもとに目視判定し
た。 ○: 蛍光灯の像がくっきりと見える。 △: 蛍光灯の像が若干ぼやけて見える。 ×: 蛍光灯の像が見えにくい。 (2)水の接触角 試験板をJIS K−5400(1990)9.9耐候
性に準じて屋外で7日間曝露した。その後、試験板を洗
浄し、塗膜表面に脱イオン水1μlの液滴を注射器を用
いてのせ、(株)エルマ製、エルマゴニオメータ式接触
角測定器G‐I型を用いて20℃で測定した。 (3)耐汚染性 試験板をJIS K−5400(1990)9.9耐候
性に準じて屋外にて3ヶ月曝露後、塗膜の未洗浄面の色
をJIS K−5400(1990)7.4.2塗膜の
色−計測法に準じて測定し、曝露後のL値から未曝露
時のL値を引くことにより△L値を算出し、次の基
準のもとに判定した。 ○: △L値が−3より大で0以下。 △: △L値が−6より大で−3以下。 ×: △L値が−6以下。
【0042】(4)耐衝撃性 デュポン衝撃試験器を用い、塗面にワレ目の入らない最
大の質量と高さを20℃で測定した。なお、撃芯端半径
は1/2インチとした。 (5)耐候性 サンシャインカーボンアーク灯式促進耐候性試験機(J
IS K−5400(1990)9.8.1)を用い
て、試験板を3000時間曝露後、塗膜の状態を目視判
定した。 (6)耐水性 試験板を40℃の温水に240時間浸漬し、取り出した
後の塗膜の状態を目視判定した。 (7)耐酸性 pH3の硫酸水溶液0.2mlを試験板の上にスポット
状に乗せ、60℃で1時間加熱後、水洗し、シミの発生
度合いを次の基準のもとに目視判定した。 ○: シミ跡がまったく見えない。 △: シミ跡が若干見える。 ×: シミ跡がくっきりと見える。 (8)耐ガソリン性 試験板を20℃のレギュラーガソリン(日石三菱(株)
製)中に30分間浸漬し、取り出した後の塗膜の状態を
目視判定した。 (9)密着性 初期及び前記耐候性試験後の塗膜について、JIS K
−5400(1990)8.5.2碁盤目テープ法に準
じて付着試験を行い、次の基準に従い密着性を評価し
た。 ○: 10点 △: 8点 ×: 6点以下
【0043】(製造例1〜3)(a)成分のラクトン変性アクリル系ポリオール樹脂溶
液A−1〜3の製造 温度計、攪拌器、還流冷却器、滴下ロートを取り付けた
四つ口フラスコにそれぞれ表1記載の初期仕込み溶剤を
仕込み、140℃に昇温した。続いて、表1記載のモノ
マー及びラジカル重合開始剤の混合物(滴下成分)を滴
下ロートより2時間かけて等速滴下した。滴下終了後、
1時間140℃を保ち、次に、表1記載のラジカル重合
開始剤及び溶剤の混合物(追加触媒)を加えた。その
後、140℃の温度を3時間保ったところで、表1記載
のε−カプロラクトンを仕込み、さらに、140℃の温
度を5時間保った。ここで、ガスクロマトグラフィーに
より、仕込んだε−カプロラクトンの98質量%以上が
消費したことを確認し、反応を終了し、それぞれ表1記
載の特性を有するラクトン変性アクリル系ポリオール樹
脂溶液A−1〜3を得た。
【0044】
【表1】
【0045】(比較例1)酸価を持たないアクリル系ポリオール樹脂のラクトン変
温度計、攪拌器、還流冷却器、滴下ロートを取り付けた
四つ口フラスコにキシレン18.50質量部及びプロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート18.5
0質量部を仕込み、140℃に昇温した。続いて、以下
に記載のモノマー及びラジカル重合開始剤の混合物(滴
下成分)を滴下ロートより2時間かけて等速滴下した。 スチレン 12.48質量部 メタクリル酸メチル 8.22質量部 メタクリル酸2−ヒドロキシエチル 12.00質量部 t−ブチルペルオキシ2−エチルヘキサノエート 1.00質量部 滴下終了後、1時間140℃を保ち、次に、t−ブチル
ペルオキシ2−エチルヘキサノエート0.10質量部及
びキシレン1.90質量部の混合物(追加触媒)を加え
た。その後、140℃の温度を3時間保ったところで、
ε−カプロラクトン27.30質量部を仕込み、さら
に、140℃の温度を5時間保った。ここで、ガスクロ
マトグラフィーにより、ε−カプロラクトンの消費量を
測定したところ、仕込んだ量の10質量%未満であっ
た。すなわち、アクリル系ポリオール樹脂が酸価を持た
ないため、ラクトン変性アクリル系ポリオール樹脂を得
ることができなかった。
【0046】(製造例4)透明プライマー用アクリル樹脂溶液PA−1の製造 温度計、攪拌器、還流冷却器、滴下ロートを取り付けた
四つ口フラスコにトルエン49.00質量部を仕込み、
100℃に昇温した。続いて、以下に記載のモノマー及
びラジカル重合開始剤の混合物(滴下成分)を滴下ロー
トより2時間かけて等速滴下した。 アクリル酸イソボルニル 20.00質量部 メタクリル酸メチル 13.00質量部 アクリル酸n−ブチル 5.30質量部 メタクリル酸2−エチルヘキシル 6.60質量部 アクリル酸2−ヒドロキシエチル 5.30質量部 ベンゾイルペルオキシド 0.30質量部 滴下終了後、1時間100℃を保ち、次に、80℃に冷
却した。その後、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル
0.05質量部及び酢酸エチル0.45質量部の混合物
(追加触媒)を加え、80℃の温度を5時間保ったとこ
ろで、反応を終了し、不揮発成分50.4質量%の透明
プライマー用アクリル樹脂溶液PA−1を得た。
【0047】(製造例5)透明プライマー用塩素化ポリオレフィングラフトアクリ
ル樹脂溶液PA−2の製造 温度計、攪拌器、還流冷却器、滴下ロートを取り付けた
四つ口フラスコにトルエン34.20質量部及び塩素化
ポリプロピレン(ハードレンBS−40:商品名、東洋
化成工業(株)製、塩素含有率40質量%、不揮発成分
50質量%)30.00質量部を仕込み、100℃に昇
温し、均一になるまで攪拌した。続いて、以下に記載の
モノマー及びラジカル重合開始剤の混合物(滴下成分)
を滴下ロートより2時間かけて等速滴下した。 アクリル酸イソボルニル 15.00質量部 メタクリル酸メチル 5.20質量部 アクリル酸n−ブチル 2.20質量部 メタクリル酸2−エチルヘキシル 7.40質量部 アクリル酸2−ヒドロキシエチル 5.20質量部 ベンゾイルペルオキシド 0.30質量部 滴下終了後、1時間100℃を保ち、次に、80℃に冷
却した。その後、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル
0.05質量部及び酢酸エチル0.45質量部の混合物
(追加触媒)を加え、80℃の温度を5時間保ったとこ
ろで、反応を終了し、不揮発成分49.9質量%の透明
プライマー用塩素化ポリオレフィングラフトアクリル樹
脂溶液PA−2を得た。
【0048】(製造例6〜8)クリヤー上塗り塗料組成物CC−1〜3の主剤及び硬化
剤の製造 表2に記載の組成の原料をディスパーにより均一に混合
し、クリヤー上塗り塗料組成物CC−1〜3の主剤及び
硬化剤を作成した。
【表2】
【0049】表中の添字の物質は、以下に示すものであ
る。 1)チヌビン900(商品名、チバスペシャルティケミ
カルス社製)の10質量%キシレン溶液。 2)サノールLS292(商品名、三共(株)製)の1
0質量%キシレン溶液。 3)リン酸モノ2−エチルヘキシルのN−メチルモルホ
リン塩の40質量%キシレン溶液。 4)ジ2−エチルヘキシルスルホコハク酸のピリジン塩
の50質量%キシレン溶液。 5)モダフロー(商品名、モンサント社製)。 6)商品名、旭化成(株)製、ヘキサメチレンジイソシ
アネートのアダクト体、不揮発成分75質量%。 7)商品名、三井武田ケミカル(株)製、ヘキサメチレ
ンジイソシアネートのイソシアヌレート体、不揮発成分
100質量%。 8)商品名、住化バイエルウレタン(株)製、ヘキサメ
チレンジイソシアネートのビューレット体、不揮発成分
100質量%。 9)商品名、三菱化学(株)製、テトラメトキシシラン
の部分加水分解縮合物のメトキシ基をn−ブチルアルコ
ールにより15mol%交換したもの、重量平均分子量
1600。 10)商品名、三菱化学(株)製、テトラメトキシシラ
ンの部分加水分解縮合物、重量平均分子量1400。 11)商品名、コルコート(株)製、テトラメトキシシ
ランの部分加水分解縮合物のメトキシ基をエチルアルコ
ールにより50mol%交換したもの、重量平均分子量
1500。
【0050】(製造例9〜11)透明プライマーPR−1〜3の製造 表3に記載の組成の原料をディスパーにより均一に混合
し、透明プライマーPR−1〜3を作成した。
【表3】
【0051】表中の添字の物質は、以下に示すものであ
る。 12)商品名、三井化学(株)製、変性ポリオレフィン
樹脂、不揮発成分20質量%。 13)商品名、旭化成(株)製、ヘキサメチレンジイソ
シアネートのイソシアヌレート体、不揮発成分100質
量%、塗装直前に混合。 14)商品名、日本ポリウレタン(株)製、ブロック化
ポリウレタン樹脂、不揮発成分80質量%。 15)商品名、三井化学(株)製、ブチル化メラミン樹
脂、不揮発成分60質量%。 16)チヌビン900(商品名、チバスペシャルティケ
ミカルス社製)の10質量%キシレン溶液。 17)サノールLS292(商品名、三共(株)製)の
10質量%キシレン溶液。 18)BYK−300(商品名、ビックケミー社製)の
10質量%キシレン溶液。
【0052】(実施例1〜2)基材/クリヤーコート塗料仕様 酸化チタンが練り込まれた白色ポリプロピレン板の表面
を、1000番の耐水サンドペーパーで水研ぎした後、
中性洗剤により洗浄し、自然乾燥させた。乾燥後、主剤
と硬化剤を前記表2の配合割合で、ディスパーを用いて
均一に混合したクリヤー上塗り塗料組成物CC−1及び
3を、それぞれ乾燥膜厚が40μmとなるようエアース
プレー塗装し、20℃で15分間セット後、80℃で3
0分間加熱し架橋させることで試験片を作成した。塗膜
性能を表4に示すが、いずれの場合も均一でツヤのある
塗膜が得られ、優れた外観性、親水性、耐汚染性、耐衝
撃性、耐候性、耐水性、耐酸性、耐ガソリン性、及び密
着性を示した。
【0053】
【表4】
【0054】(実施例3〜4)基材/透明プライマー/クリヤーコート塗料仕様 酸化チタンが練り込まれた白色ポリプロピレン板の表面
を、イソプロピルアルコールを含んだ布でワイプするこ
とにより脱脂した。その後、前記表3の透明プライマー
PR−1及び2を、それぞれ乾燥膜厚が10μmとなる
ようエアースプレー塗装し、20℃で3分間セットし
た。次に、主剤と硬化剤を前記表2の配合割合で、ディ
スパーを用いて均一に混合したクリヤー上塗り塗料組成
物CC−1及び3を、それぞれ乾燥膜厚が40μmとな
るようエアースプレー塗装し、20℃で15分間セット
後、80℃で30分間加熱し架橋させることで試験片を
作成した。塗膜性能を表5に示すが、いずれの場合も均
一でツヤのある塗膜が得られ、優れた外観性、親水性、
耐汚染性、耐衝撃性、耐候性、耐水性、耐酸性、耐ガソ
リン性、及び密着性を示した。
【0055】
【表5】
【0056】(実施例5〜7)基材/着色ベースコート塗料/クリヤーコート塗料仕様 中性洗剤で洗浄し、自然乾燥させることにより脱脂した
ポリプロピレン板に、導電性プライマー塗料プライマッ
クNo.1501(商品名、日本油脂BASFコーティ
ングス(株)製)を乾燥膜厚が8μmとなるようエアー
スプレー塗装し、20℃で4分間セットした後、アクリ
ルメラミン系一液型ベースコート塗料プライマックN
o.5600白(商品名、日本油脂BASFコーティン
グス(株)製)を乾燥膜厚が15μmとなるよう静電エ
アースプレー塗装し、20℃で3分間セットした。次
に、前記表2のクリヤー上塗り塗料組成物CC−1〜3
の主剤と硬化剤を前記表2の配合割合で混合するように
設定した二液混合機(ACW1000:商品名、旭サナ
ック(株)製)により混合しながら、それに直結した静
電エアースプレーガンにより、それぞれ乾燥膜厚が40
μmとなるよう塗装し、20℃で15分間セット後、1
00℃で30分間加熱し架橋させることで試験片を作成
した。塗膜性能を表6に示すが、いずれの場合も均一で
ツヤのある塗膜が得られ、優れた外観性、親水性、耐汚
染性、耐衝撃性、耐候性、耐水性、耐酸性、耐ガソリン
性、及び密着性を示した。
【0057】
【表6】
【0058】(実施例8〜10)基材/着色ベースコート塗料/クリヤーコート塗料/オ
ーバークリヤーコート塗料仕様 イソプロピルアルコールを含んだ布でワイプすることに
より脱脂したポリプロピレン板に、アクリルウレタン系
二液型プライマーレスベースコート塗料プライマックN
o.201白(商品名、日本油脂BASFコーティング
ス(株)製)を乾燥膜厚が15μmとなるようエアース
プレー塗装し、20℃で3分間セットした。次に、アク
リルウレタン系二液型クリヤーコート塗料プライマック
No.201クリヤー(商品名、日本油脂BASFコー
ティングス(株)製)を乾燥膜厚が35μmとなるよう
エアースプレー塗装し、20℃で15分間セット後、8
0℃で30分間加熱し架橋塗膜を得た。得られた塗膜を
20℃で1時間放置することで冷却した後、前記表2の
クリヤー上塗り塗料組成物CC−1〜3の主剤と硬化剤
を前記表2の配合割合で混合するように設定した二液混
合機(ACW1000:商品名、旭サナック(株)製)
により混合しながら、それに直結したエアースプレーガ
ンにより、それぞれ乾燥膜厚が40μmとなるよう塗装
し、20℃で15分間セット後、80℃で30分間加熱
し架橋させることで試験片を作成した。塗膜性能を表7
に示すが、いずれの場合も均一でツヤのある塗膜が得ら
れ、優れた外観性、親水性、耐汚染性、耐衝撃性、耐候
性、耐水性、耐酸性、耐ガソリン性、及び密着性を示し
た。
【0059】
【表7】
【0060】(実施例11〜12)基材/1コート用着色上塗り塗料/オーバークリヤーコ
ート塗料仕様 中性洗剤で洗浄し、自然乾燥させることにより脱脂した
ポリプロピレン板に、非導電性プライマー塗料プライマ
ックNo.1550(商品名、日本油脂BASFコーテ
ィングス(株)製)を乾燥膜厚が8μmとなるようエア
ースプレー塗装し、20℃で4分間セットした。次に、
アクリルメラミン系一液型1コート用着色上塗り塗料プ
ライマックNo.3000白(商品名、日本油脂BAS
Fコーティングス(株)製)を乾燥膜厚が35μmとな
るようエアースプレー塗装し、20℃で15分間セット
後、100℃で30分間加熱し架橋塗膜を得た。得られ
た塗膜を20℃で1時間放置することで冷却した後、前
記表2のクリヤー上塗り塗料組成物CC−1及び3の主
剤と硬化剤を前記表2の配合割合で混合するように設定
した二液混合機(ACW1000:商品名、旭サナック
(株)製)により混合しながら、それに直結したエアー
スプレーガンにより、それぞれ乾燥膜厚が40μmとな
るよう塗装し、20℃で15分間セット後、80℃で3
0分間加熱し架橋させることで試験片を作成した。塗膜
性能を表8に示すが、いずれの場合も均一でツヤのある
塗膜が得られ、優れた外観性、親水性、耐汚染性、耐衝
撃性、耐候性、耐水性、耐酸性、耐ガソリン性、及び密
着性を示した。
【0061】
【表8】
【0062】(実施例13〜15)基材/着色ベースコート塗料/クリヤーコート塗料/透
明プライマー/オーバークリヤーコート塗料仕様 中性洗剤で洗浄し、自然乾燥させることにより脱脂した
ポリプロピレン板に、非導電性プライマー塗料プライマ
ックNo.1550(商品名、日本油脂BASFコーテ
ィングス(株)製)を乾燥膜厚が8μmとなるようエア
ースプレー塗装し、20℃で4分間セットした後、アク
リルメラミン系一液型ベースコート塗料プライマックN
o.5600白(商品名、日本油脂BASFコーティン
グス(株)製)を乾燥膜厚が15μmとなるようエアー
スプレー塗装し、20℃で3分間セットした。次に、ア
クリルメラミン系一液型クリヤーコート塗料プライマッ
クNo.5600クリヤー(商品名、日本油脂BASF
コーティングス(株)製)を乾燥膜厚が35μmとなる
ようエアースプレー塗装し、20℃で15分間セット
後、100℃で30分間加熱し架橋塗膜を得た。得られ
た塗膜を20℃で1時間放置することで冷却した後、前
記表3の透明プライマーPR−1〜3を、それぞれ乾燥
膜厚が10μmとなるようエアースプレー塗装し、20
℃で3分間セットした。さらに次に、前記表2のクリヤ
ー上塗り塗料組成物CC−1〜3の主剤と硬化剤を前記
表2の配合割合で混合するように設定した二液混合機
(ACW1000:商品名、旭サナック(株)製)によ
り混合しながら、それに直結したエアースプレーガンに
より、それぞれ乾燥膜厚が40μmとなるよう塗装し、
20℃で15分間セット後、80℃で30分間加熱し架
橋させることで試験片を作成した。塗膜性能を表9に示
すが、いずれの場合も均一でツヤのある塗膜が得られ、
優れた外観性、親水性、耐汚染性、耐衝撃性、耐候性、
耐水性、耐酸性、耐ガソリン性、及び密着性を示した。
【0063】
【表9】
【0064】(実施例16〜17)基材/1コート用着色上塗り塗料/透明プライマー/オ
ーバークリヤーコート塗料仕様 イソプロピルアルコールを含んだ布でワイプすることに
より脱脂したポリプロピレン板に、導電性プライマー塗
料プライマックNo.1501(商品名、日本油脂BA
SFコーティングス(株)製)を乾燥膜厚が8μmとな
るようエアースプレー塗装し、20℃で4分間セットし
た。次に、アクリルメラミン系一液型1コート用着色上
塗り塗料プライマックNo.3000白(商品名、日本
油脂BASFコーティングス(株)製)を乾燥膜厚が3
5μmとなるよう静電エアースプレー塗装し、20℃で
15分間セット後、100℃で30分間加熱し架橋塗膜
を得た。得られた塗膜を20℃で1時間放置することで
冷却した後、前記表3の透明プライマーPR−2及び3
を、それぞれ乾燥膜厚が10μmとなるよう静電エアー
スプレー塗装し、20℃で3分間セットした。さらに次
に、前記表2のクリヤー上塗り塗料組成物CC−1及び
3の主剤と硬化剤を前記表2の配合割合で混合するよう
に設定した二液混合機(ACW1000:商品名、旭サ
ナック(株)製)により混合しながら、それに直結した
静電エアースプレーガンにより、それぞれ乾燥膜厚が4
0μmとなるよう塗装し、20℃で15分間セット後、
80℃で30分間加熱し架橋させることで試験片を作成
した。塗膜性能を表10に示すが、いずれの場合も均一
でツヤのある塗膜が得られ、優れた外観性、親水性、耐
汚染性、耐衝撃性、耐候性、耐水性、耐酸性、耐ガソリ
ン性、及び密着性を示した。
【0065】
【表10】
【0066】(比較例2〜3)ラクトン未変性アクリル系ポリオール樹脂溶液A−4の
製造 温度計、攪拌器、還流冷却器、滴下ロートを取り付けた
四つ口フラスコにキシレン18.50質量部及びプロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート18.5
0質量部を仕込み、140℃に昇温した。続いて、以下
に記載のモノマー及びラジカル重合開始剤の混合物(滴
下成分)を滴下ロートより2時間かけて等速滴下した。 スチレン 18.00質量部 メタクリル酸メチル 3.00質量部 アクリル酸n−ブチル 13.60質量部 メタクリル酸n−ブチル 12.72質量部 メタクリル酸2−ヒドロキシエチル 12.60質量部 アクリル酸 0.08質量部 t−ブチルペルオキシ2−エチルヘキサノエート 1.00質量部 滴下終了後、1時間140℃を保ち、次に、t−ブチル
ペルオキシ2−エチルヘキサノエート0.10質量部及
びキシレン1.90質量部の混合物(追加触媒)を加え
た。その後、140℃の温度を3時間保ったところで、
反応を終了し、以下に記載の特性を有するラクトン未変
性アクリル系ポリオール樹脂溶液A−4を得た。 不揮発成分 60.0質量% 水酸基価 90.7mgKOH/g 酸価 1.0mgKOH/g 重量平均分子量 10000 溶解性パラメーター値 10.5 ガラス転移温度 27℃
【0067】クリヤー上塗り塗料組成物CC−4〜5の
主剤及び硬化剤の製造 表11に記載の組成の原料をディスパーにより均一に混
合し、クリヤー上塗り塗料組成物CC−4〜5の主剤及
び硬化剤を作成した。
【0068】
【表11】
【0069】表中の添字の物質は、以下に示すものであ
る。 19)チヌビン900(商品名、チバスペシャルティケ
ミカルス社製)の10質量%キシレン溶液。 20)サノールLS292(商品名、三共(株)製)の
10質量%キシレン溶液。 21)ジ2−エチルヘキシルスルホコハク酸のピリジン
塩の50質量%キシレン溶液。 22)モダフロー(商品名、モンサント社製)。 23)商品名、住化バイエルウレタン(株)製、ヘキサ
メチレンジイソシアネートのビューレット体、不揮発成
分100質量%。 24)商品名、コルコート(株)製、テトラメトキシシ
ランの部分加水分解縮合物のメトキシ基をエチルアルコ
ールにより50mol%交換したもの、重量平均分子量
1500。
【0070】基材/着色ベースコート塗料/クリヤーコ
ート塗料仕様 中性洗剤で洗浄し、自然乾燥させることにより脱脂した
ポリプロピレン板に、導電性プライマー塗料プライマッ
クNo.1501(商品名、日本油脂BASFコーティ
ングス(株)製)を乾燥膜厚が8μmとなるようエアー
スプレー塗装し、20℃で4分間セットした後、アクリ
ルメラミン系一液型ベースコート塗料プライマックN
o.5600白(商品名、日本油脂BASFコーティン
グス(株)製)を乾燥膜厚が15μmとなるよう静電エ
アースプレー塗装し、20℃で3分間セットした。次
に、前記表11のクリヤー上塗り塗料組成物CC−4及
び5の主剤と硬化剤を前記表11の配合割合で混合する
ように設定した二液混合機(ACW1000:商品名、
旭サナック(株)製)により混合しながら、それに直結
した静電エアースプレーガンにより、それぞれ乾燥膜厚
が40μmとなるよう塗装し、20℃で15分間セット
後、100℃で30分間加熱し架橋させることで試験片
を作成した。塗膜性能を表12に示すが、比較例2にお
いては、クリヤー上塗り塗料組成物CC−4の(a)成
分であるアクリル系ポリオール樹脂がε−カプロラクト
ンにより変性されていないため、耐衝撃性に劣った。ま
た、比較例3においては、クリヤー上塗り塗料組成物C
C−5が(c)成分のアルコキシシランの部分加水分解
縮合物を含有していないため、親水性にはならず、耐汚
染性に劣った。
【0071】
【表12】
【0072】
【発明の効果】本発明の上塗り塗料組成物は、高い親水
性により優れた耐汚染性を有すると同時に優れた耐衝撃
性を有し、さらに同時に、外観性、耐候性、耐水性、耐
溶剤性、耐化学性、密着性にも優れる塗膜を形成でき
る。また、本発明の塗装仕上げ方法は、前記上塗り塗料
組成物を用いた塗装仕上げ方法であり、前記性能に優れ
る塗膜を形成できる。さらに、本発明の塗装物品は、前
記塗装仕上げ方法により得られる塗装物品であり、前記
塗膜性能に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 CA04 CA13 CA32 CA34 CA44 DA23 DB31 DC13 EA43 EB22 4J038 CG141 CH161 DG191 DG261 DL022 KA03 NA03 NA04 NA05 NA06 NA12 PA07 PB05 PB07 PC08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)水酸基価が75〜250mgKOH
    /gであり、かつ酸価が0.5〜50mgKOH/gで
    あるアクリル系ポリオール樹脂100質量部に対して、
    ラクトン化合物を10〜200質量部加え、無触媒下で
    開環付加反応させることにより得られるラクトン変性ア
    クリル系ポリオール樹脂30〜90質量部、(b)ポリ
    イソシアネート化合物10〜70質量部、及び(c)一
    般式(1) 【化1】Si−(OR) (1) (式中、Rは水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基
    であり、複数のRは同一でもよいし、異なっていてもよ
    い。)で表されるアルコキシシランの部分加水分解縮合
    物0.01〜20質量部を必須成分とし、場合により用
    いられる(e)添加剤を含有することを特徴とする上塗
    り塗料組成物。
  2. 【請求項2】(a)成分であるラクトン変性アクリル系
    ポリオール樹脂を必須成分とし、場合により用いられる
    (e)添加剤を含有する主剤と、(b)成分であるポリ
    イソシアネート化合物及び(c)成分であるアルコキシ
    シランの部分加水分解縮合物を必須成分として含有する
    硬化剤から成る二液型塗料であることを特徴とする請求
    項1記載の上塗り塗料組成物。
  3. 【請求項3】基材上にクリヤーコート塗料を塗装し架橋
    させる塗装仕上げ方法において、該クリヤーコート塗料
    が請求項1又は2記載の上塗り塗料組成物であることを
    特徴とする塗装仕上げ方法。
  4. 【請求項4】基材上に透明プライマーを塗装し、未架橋
    の状態でクリヤーコート塗料を塗装し、これらを架橋さ
    せる塗装仕上げ方法において、該クリヤーコート塗料が
    請求項1又は2記載の上塗り塗料組成物であることを特
    徴とする塗装仕上げ方法。
  5. 【請求項5】基材上に着色ベースコート塗料を塗装し、
    未架橋の状態でクリヤーコート塗料を塗装し、これらを
    架橋させる塗装仕上げ方法において、該クリヤーコート
    塗料が請求項1又は2記載の上塗り塗料組成物であるこ
    とを特徴とする塗装仕上げ方法。
  6. 【請求項6】基材上に着色ベースコート塗料を塗装し、
    未架橋の状態でその上にクリヤーコート塗料を塗装し、
    これらを架橋させた後、あるいは、基材上に1コート用
    着色上塗り塗料を塗装し架橋させた後、さらにオーバー
    クリヤーコート塗料を塗装して架橋させる塗装仕上げ方
    法において、該オーバークリヤーコート塗料が請求項1
    又は2記載の上塗り塗料組成物であることを特徴とする
    塗装仕上げ方法。
  7. 【請求項7】基材上に着色ベースコート塗料を塗装し、
    未架橋の状態でその上にクリヤーコート塗料を塗装し、
    これらを架橋させた後、あるいは、基材上に1コート用
    着色上塗り塗料を塗装し架橋させた後、さらに透明プラ
    イマーを塗装し、未架橋の状態でその上にオーバークリ
    ヤーコート塗料を塗装して架橋させる塗装仕上げ方法に
    おいて、該オーバークリヤーコート塗料が請求項1又は
    2記載の上塗り塗料組成物であることを特徴とする塗装
    仕上げ方法。
  8. 【請求項8】塗装機に直結した二液混合機あるいは二液
    混合機能を有した塗装機を用いて、主剤と硬化剤を混合
    し塗装することを特徴とする請求項3〜7記載の塗装仕
    上げ方法。
  9. 【請求項9】請求項3〜8記載の塗装仕上げ方法により
    得られることを特徴とする塗装物品。
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