JP2003344259A - 粒子検出器 - Google Patents
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Abstract
高清浄度の監視が可能な粒子検出器を提供する。 【解決手段】 励起用光源11が発する励起光によって
励起する固体レーザ13と反射鏡14からなる光共振器
1内にレーザ光Laを発生させ、このレーザ光Laを試
料流体による流路2に照射して粒子検出領域8を形成
し、この粒子検出領域8を通過する粒子が発するレーザ
光Laによる散乱光Lsを受光することによって粒子を
検出する粒子検出器において、光共振器1内に発生させ
るレーザ光Laを縦方向と横方向で異なる長さの断面形
状を持つマルチ横モードとする。
Description
て形成される粒子検出領域に検出対象となる流体を導い
て流体に含まれる粒子を検出する粒子検出器に関する。
は、クリーンルームで代表されるように清浄度を高くす
ることが要求されている。高い清浄度中の粒子を検出す
るには、一度に大量の試料を粒子検出器の流路に流す必
要がある。大量の試料を流すためには、流路の断面積を
大きくする必要があり、また流路の断面積を大きくする
結果として粒子検出領域を確保するためにレーザビーム
を広げる必要がある。そこで、従来の粒子検出器として
は、例えば特開昭59−104533号公報に記載され
ているように、プラズマ管を用いたマルチモードレーザ
を採用してサンプリング流量を増大させたものが知られ
ている。
レーザで代表されるプラズマ管を用いたマルチモードレ
ーザの横モードパターンは、プラズマ管が円形断面の細
いガラス管で形成されているため円形である。従って、
円形断面のレーザビームを広げるとエネルギー密度が低
下し、結果として粒子からの散乱光量が減り、微粒子の
検出が難しくなる。また、プラズマ管はガラス製であ
り、熱的、機械的強度が弱く、光軸がずれ易く粒子検出
精度が悪化する虞がある。更に、プラズマ管を用いるこ
とにより粒子検出器自体も大型であり使い勝手もよくな
かった。
粒子検出器として、例えば米国特許第5,726,75
3号に記載のように、レーザビームをシングル横モード
としたものが知られているが、レーザビームがシングル
モードであるためレーザビームを太くすることができな
い。図4に示す粒子検出器において、シングルモードの
ビームの太さ(固体レーザ102の端面のビーム径)ω
は、次に示す式(1)によって求まる。
aの波長、Lは共振器100の長さ、Rは反射鏡101
の曲率半径である。103は励起用光源としての半導体
レーザ、104は集光レンズである。図5はシングルモ
ードにおけるレーザビームの強度分布を示す図である。
の長さ(測定器の長さ)では、ビーム径を直径1mm以
上にするのは困難である。このためシングルモードで大
流量の試料(例えば、28.3リットル/分)を流そう
とすると流速を速くしなければならず、流体の流れによ
って光が乱されノイズが増大し、微小粒子の検出が困難
であった。
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、一度に大量の試料を流路に流すことができ、高
清浄度の監視が可能な粒子検出器を提供しようとするも
のである。
求項1に係る発明は、励起用光源が発する励起光によっ
て励起する固体レーザと反射鏡からなる光共振器内にレ
ーザ光を発生させ、このレーザ光を試料流体による流路
に照射して粒子検出領域を形成し、この粒子検出領域を
通過する粒子が発する前記レーザ光による散乱光を受光
することによって粒子を検出する粒子検出器において、
前記光共振器内に発生させるレーザ光をマルチ横モード
とするものである。
子検出器において、前記光共振器内に発生させるレーザ
光を縦方向と横方向で異なる長さの断面形状を持つマル
チ横モードとした。
図面に基づいて説明する。ここで、図1は本発明の第1
の実施の形態に係る粒子検出器の概略構成図、図2は本
発明の第2の実施の形態に係る粒子検出器の概略構成
図、図3はマルチモードにおけるレーザビームの強度分
布を示す図である。
器は、図1に示すように、レーザ光Laを発生する光共
振器1と、検出対象となる流体により形成される流路2
と、散乱光Lsを受光する受光部3を備えている。
する半導体レーザ11と、励起用レーザ光Leを集光す
る集光レンズ系12と、集光レンズ系12で集光した励
起用レーザ光Leを受けて励起し、レーザ光Laを放射
する固体レーザ13と、固体レーザ13と流路2を挟ん
で対向して設置され、固体レーザ13が放射するレーザ
光Laを反射して固体レーザ13に帰還させる凹面鏡1
4からなる。
レンズ12aと、シリンドリカルレンズ(円柱レンズ)
12bからなる。励起用レーザ光Leは、凸レンズ12
aで集光された後に、シリンドリカルレンズ12bによ
って横モードパターンが細長形状の励起用レーザ光Le
に変換される。
ターンが細長形状とは、レーザビームの断面形状が細長
形状であって、流路2の方向(以下、X方向と記す)を
短くし、流路2に直交する方向(以下、Y方向と記す)
を長くした形状で、式(1)で求められるシングル横モ
ードのビームの太さωより更に横の長さ(Y方向)を長
してレーザビームを扁平にした状態をいう。
VO4、Nd:YAGなどが用いられる。固体レーザ1
3の集光レンズ系12側の端面には、半導体レーザ11
の励振波長(固体レーザ13のポンピング波長)を通す
反射防止膜および固体レーザ13の発振波長を反射する
反射膜が形成されている。また、固体レーザ13の凹面
鏡14側の端面には、固体レーザ13の発振波長に対す
る反射防止膜が形成されている。
直な方向の横モードパターンが細長形状(扁平)であっ
て横方向にマルチなモード(マルチ横モード)のレーザ
光Laを放射する。ここで、マルチ横モードのレーザ光
Laとは、図3に示すように、ビーム断面のY方向に複
数(例えば3つ)のピーク値を有する強度分布のレーザ
光をいう。
X方向の曲率半径が小さい凹面形状の反射面を有する。
反射面には、レーザ光Laを反射する反射膜がコーティ
ングされている。ここで、凹面鏡14の光軸は、固体レ
ーザ13の発振波長を反射する反射膜がコーティングさ
れている面13aに対して垂直である。
a、即ち固体レーザ13と凹面鏡14との間で共振する
レーザ光Laは、マルチ横モードの状態のままで維持さ
れる。
ウトレット6の下流に接続した吸引ポンプ(不図示)が
吸引することにより、流体が矢印A方向にインレット7
からアウトレット6に流れて形成される。レーザ光La
と流路2が直交して交差する箇所が粒子検出領域8とな
る。
してレーザ光LaのY方向の幅と流路2の幅を一致させ
ることができる。レーザ光LaのY方向の幅と流路2の
幅を一致させれば、流路2の断面を全て粒子検出領域8
とすることができ、流路2を通過する全ての粒子を検出
することが可能になる。例えば、流路2の断面が円形で
あれば、レーザ光LaのY方向の幅と流路2の直径を一
致させることができる。
光Lsを集光する集光レンズ9と、集光した散乱光Ls
を光電変換するフォトダイオード10などを備え、流体
に粒子が含まれている場合に粒子検出領域8において粒
子に照射されたレーザ光Laによる散乱光Lsを受光
し、散乱光Lsの強度に応じた電気信号を出力する。
係る粒子検出器においては、光共振器1内に発生させる
レーザ光Laをマルチ横モードにすると共に、レーザ光
Laの流路2に対して垂直な方向(Y方向)は広げ、流
路2に対して平行な方向(X方向)は短くすることで、
エネルギー密度を高め、且つ流路2に垂直なビーム断面
を広げることができる。また、X方向の厚みを薄くする
ことで、粒子検出領域の体積の拡大を抑えることがで
き、空気分子などが発する背景光の増加を抑え、ノイズ
の増加を抑えることができる。
の幅を一致させれば、流路2の断面を全て粒子検出領域
8とすることができ、流路2を通過する全ての粒子を検
出することが可能になる。
すると共に、ビーム断面を広げることができることによ
って、流路2を太くすることができ、一度に大量の試料
流体を流路2に流すことが可能となり、高清浄度の監視
が可能な光散乱式粒子検出器を実現できる。また、固体
レーザを用いることにより従来のプラズマ管と比べて、
構造が簡単で小型のレーザ共振器が構成できるので、機
械強度に優れた粒子検出器を製造することができる。
散乱式粒子検出器は、図2に示すように、レーザ光La
を発生する光共振器21と、検出対象となる流体により
形成される流路2と、散乱光Lsを受光する受光部3を
備えている。
射する半導体レーザ11と、励起用レーザ光Leを集光
する球面レンズ22と、球面レンズ22で集光した励起
用レーザ光Leを受けて励起し、レーザ光Laを放射す
る固体レーザ13と、固体レーザ13と流路2を挟んで
対向して設置され、固体レーザ13が放射するレーザ光
Laを反射して固体レーザ13に帰還させる凹面鏡14
からなる。なお、図1に示す符号と同一のものについて
は説明を省略する。
ある。そして、球面レンズ22の焦点距離は、固体レー
ザ13に照射される励起用レーザ光Leのビームの形状
が扁平になり、且つ固体レーザ13が放射するレーザ光
Laがマルチ横モードになる条件を満たすように設定さ
れる。
係る粒子検出器においては、半導体レーザ11が放射す
る励起用レーザ光Leには非点隔差があるため、球面レ
ンズ22で集光したビームの形状は、半導体レーザ11
からの距離によって水平方向と垂直方向との長さが異な
る。つまり、位置によって扁平であったり円形に近くな
ったりする。
することで、固体レーザ13に照射される励起用レーザ
光Leのビームの形状が扁平になり、且つ固体レーザ1
3が放射するレーザ光Laがマルチ横モードになる条件
を満たすようにすることができる。よって、高エネルギ
ー密度で流路2に垂直な方向(Y方向)のビーム断面の
広い扁平なマルチ横モードのレーザ光Laが得られる。
ると共に、ビーム断面を広げることができることによっ
て、流路2を太くすることができ、一度に大量の試料流
体を流路2に流すことが容易になり、高清浄度の監視が
可能な粒子検出器を実現できる。
によれば、光共振器内に発生させるレーザ光をマルチ横
モードにすることで、エネルギー密度を高め、且つ流路
に垂直なビーム断面を広げることができるので、流路を
太くして、一度に大量の試料流体を流路に流すことが容
易になり、高清浄度の監視が可能な粒子検出器を実現で
きる。また、固体レーザを用いることにより、構造が簡
単で小型のレーザ共振器が構成できるので、機械強度に
優れた粒子検出器を提供することができる。
に発生させるレーザ光をマルチ横モードにすると共に、
流路に対して垂直な方向を広げ、流路に対して平行な方
向は短くすることで、更にエネルギー密度を高め、且つ
流路に垂直なビーム断面を広げることができるので、流
路を太くして、一度に大量の試料流体を流路に流すこと
が容易になり、高清浄度の監視が可能な粒子検出器を実
現できる。また、厚みを薄くすることで、粒子検出領域
の体積の拡大を抑えることができ、空気分子などが発す
る背景光の増加を抑え、ノイズの増加を抑えることがで
きる。
概略構成図
概略構成図
を示す図
図
布を示す図
トレット、7…インレット、8…粒子検出領域、11…
半導体レーザ、12…集光レンズ系、13…固体レー
ザ、14…凹面鏡、22…球面レンズ、La…レーザ
光、Le…励起用レーザ光、Ls…散乱光。
Claims (2)
- 【請求項1】 励起用光源が発する励起光によって励起
する固体レーザと反射鏡からなる光共振器内にレーザ光
を発生させ、このレーザ光を試料流体による流路に照射
して粒子検出領域を形成し、この粒子検出領域を通過す
る粒子が発する前記レーザ光による散乱光を受光するこ
とによって粒子を検出する粒子検出器において、前記光
共振器内に発生させるレーザ光をマルチ横モードとする
ことを特徴とする粒子検出器。 - 【請求項2】 前記光共振器内に発生させるレーザ光が
縦方向と横方向で異なる長さの断面形状を持つマルチ横
モードである請求項1記載の粒子検出器。
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- 2002-09-11 US US10/241,080 patent/US6768545B2/en not_active Expired - Fee Related
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