JP2003232916A - ディスプレイ用フィルター - Google Patents
ディスプレイ用フィルターInfo
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- JP2003232916A JP2003232916A JP2002000287A JP2002000287A JP2003232916A JP 2003232916 A JP2003232916 A JP 2003232916A JP 2002000287 A JP2002000287 A JP 2002000287A JP 2002000287 A JP2002000287 A JP 2002000287A JP 2003232916 A JP2003232916 A JP 2003232916A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 テトラアザポルフィリン系色素を含有し、か
つ耐熱性、耐光性等の色素耐久性に優れたディスプレイ
用フィルターを提供する。 【解決手段】 テトラアザポルフィリン系色素を含有す
るポリエステル系樹脂からなる層を有するディスプレイ
用フィルターであって、該ポリエステル系樹脂のガラス
転移点(Tg)が30〜200℃であることを特徴とす
るディスプレイ用フィルター。
つ耐熱性、耐光性等の色素耐久性に優れたディスプレイ
用フィルターを提供する。 【解決手段】 テトラアザポルフィリン系色素を含有す
るポリエステル系樹脂からなる層を有するディスプレイ
用フィルターであって、該ポリエステル系樹脂のガラス
転移点(Tg)が30〜200℃であることを特徴とす
るディスプレイ用フィルター。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テトラアザポルフ
ィリン系色素を含有する特定のポリエステル系樹脂から
なる層を有するディスプレイ用フィルターに関し、詳し
くは、長時間安定して、ディスプレイの発光強度を弱め
ることなく、ディスプレイの色調を調節でき、あるい
は、発光の色純度、及び色温度を高めることの出来るデ
ィスプレイ用フィルターに関する。
ィリン系色素を含有する特定のポリエステル系樹脂から
なる層を有するディスプレイ用フィルターに関し、詳し
くは、長時間安定して、ディスプレイの発光強度を弱め
ることなく、ディスプレイの色調を調節でき、あるい
は、発光の色純度、及び色温度を高めることの出来るデ
ィスプレイ用フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、カラー画像の表示装置とし
て、陰極管、蛍光表示管、電界放射、プラズマパネル、
液晶、エレクトロルミネッセンス等による各種画像表示
装置が開発されている。これらは、赤、緑、青の3原色
発光の組み合わせを利用し画像表示をする形式をとって
いるが、その際、上記3原色以外の発光を、いわゆるバ
ンドパスフィルターを用いて吸収し、鮮明なカラー画像
を得、かつ、画像の色バランスを補正する必要がある。
該バンドパスフィルターとしては、例えば、特開昭61
−188501号公報、特開平10−26704号公
報、特開2000−43175号公報等において、プラ
ズマディスプレイパネルや蛍光表示管に使用する色調整
フィルターが開示されている。このように色素を用いた
ものの検討が各種なされているが、この場合、目的とす
る吸収以外に吸収がないこと、及び、色素の耐熱性・耐
光性が重要な因子となる。
て、陰極管、蛍光表示管、電界放射、プラズマパネル、
液晶、エレクトロルミネッセンス等による各種画像表示
装置が開発されている。これらは、赤、緑、青の3原色
発光の組み合わせを利用し画像表示をする形式をとって
いるが、その際、上記3原色以外の発光を、いわゆるバ
ンドパスフィルターを用いて吸収し、鮮明なカラー画像
を得、かつ、画像の色バランスを補正する必要がある。
該バンドパスフィルターとしては、例えば、特開昭61
−188501号公報、特開平10−26704号公
報、特開2000−43175号公報等において、プラ
ズマディスプレイパネルや蛍光表示管に使用する色調整
フィルターが開示されている。このように色素を用いた
ものの検討が各種なされているが、この場合、目的とす
る吸収以外に吸収がないこと、及び、色素の耐熱性・耐
光性が重要な因子となる。
【0003】これに対し、上記フィルターを作成する場
合に用いられる具体的なバインダー樹脂の種類として
は、アクリル系樹脂が主として用いられている。また、
特開平11−316309号公報及び特開平11−32
6631号公報には、プラズマディスプレイ等に用いら
れる近赤外線吸収フィルターを作成するに当たり、特定
温度以上のガラス転移点を有するポリエステル樹脂を用
いることで優れた耐熱性を有するフィルターを得ること
ができる旨記載されているが、テトラアザポルフィリン
系色素を用いたフィルターにおいて、上記の様な耐熱性
及び耐光性をあわせ備えたフィルターを得ることについ
ては、未だ実現していない。
合に用いられる具体的なバインダー樹脂の種類として
は、アクリル系樹脂が主として用いられている。また、
特開平11−316309号公報及び特開平11−32
6631号公報には、プラズマディスプレイ等に用いら
れる近赤外線吸収フィルターを作成するに当たり、特定
温度以上のガラス転移点を有するポリエステル樹脂を用
いることで優れた耐熱性を有するフィルターを得ること
ができる旨記載されているが、テトラアザポルフィリン
系色素を用いたフィルターにおいて、上記の様な耐熱性
及び耐光性をあわせ備えたフィルターを得ることについ
ては、未だ実現していない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、赤、青、緑
の3原色発光に影響を及ぼさず、耐熱性、耐光性等の耐
久性の良好な色調整フィルターを与える色調整フィルタ
ー、色純度改善フィルター、色再現範囲拡大フィルター
等を提供することにある。
の3原色発光に影響を及ぼさず、耐熱性、耐光性等の耐
久性の良好な色調整フィルターを与える色調整フィルタ
ー、色純度改善フィルター、色再現範囲拡大フィルター
等を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、従来のような近赤
外線吸収色素を用いた場合、色素の耐熱性及び耐光性の
観点からバインダー樹脂であるポリエステル系樹脂はT
gが高い方が好ましいとされていたところ、意外にも、
テトラアザポルフィリン系色素の場合には、Tgが低い
ものの方が、耐光性、耐熱性等の耐久性が良好であるこ
とを見出した。
を解決するために鋭意検討した結果、従来のような近赤
外線吸収色素を用いた場合、色素の耐熱性及び耐光性の
観点からバインダー樹脂であるポリエステル系樹脂はT
gが高い方が好ましいとされていたところ、意外にも、
テトラアザポルフィリン系色素の場合には、Tgが低い
ものの方が、耐光性、耐熱性等の耐久性が良好であるこ
とを見出した。
【0006】すなわち、本発明は以下の内容を要旨とす
る発明である。 1.ポリエステル系樹脂とテトラアザポルフィリン系色
素を含有する層を有するディスプレイ用フィルターであ
って、該ポリエステル系樹脂のガラス転移点(Tg)が
30〜200℃である樹脂であることを特徴とするディ
スプレイ用フィルター。
る発明である。 1.ポリエステル系樹脂とテトラアザポルフィリン系色
素を含有する層を有するディスプレイ用フィルターであ
って、該ポリエステル系樹脂のガラス転移点(Tg)が
30〜200℃である樹脂であることを特徴とするディ
スプレイ用フィルター。
【0007】2.ポリエステル系樹脂とテトラアザポル
フィリン系色素とを含有する層を有するディスプレイ用
フィルターであって、該ポリエステル系樹脂が下記一般
式(I)
フィリン系色素とを含有する層を有するディスプレイ用
フィルターであって、該ポリエステル系樹脂が下記一般
式(I)
【0008】
【化3】
【0009】(式(I)中、Rは、アルキル基又は基中
にエーテル結合を有していても良いアラルキル基を表
し、環Aは、アルキル基、アルコキシ基及びハロアルキ
ル基からなる群から選ばれる置換基で置換されていても
良い芳香族環を表す。)で表される構成単位を含有する
樹脂であることを特徴とする前記1のディスプレイ用フ
ィルター。 3.一般式(I)において、環Aがベンゼン環であるこ
とを特徴とする前記2のディスプレイ用フィルター。 4.テトラアザポルフィリン系色素が下記一般式(II)
にエーテル結合を有していても良いアラルキル基を表
し、環Aは、アルキル基、アルコキシ基及びハロアルキ
ル基からなる群から選ばれる置換基で置換されていても
良い芳香族環を表す。)で表される構成単位を含有する
樹脂であることを特徴とする前記1のディスプレイ用フ
ィルター。 3.一般式(I)において、環Aがベンゼン環であるこ
とを特徴とする前記2のディスプレイ用フィルター。 4.テトラアザポルフィリン系色素が下記一般式(II)
【0010】
【化4】
【0011】〔式(II) 中、R1 〜R8は、各々独立に、水
素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキ
シ基、アミノ基、置換基を有していても良いアルキル
基、置換基を有していても良いアルコキシ基、置換基を
有していても良いアリール基、置換基を有していても良
いアリールオキシ基、置換基を有していても良いアルキ
ルアミノ基、置換基を有していても良いジアルキルアミ
ノ基、置換基を有していても良いアルキルチオ基、又は
置換基を有していても良いアリールチオ基を示し、ま
た、R1とR2、R3とR4、R5とR6、R7とR8は各々連結してア
ルキレン基を形成しても良い。Mは、2個の水素原子、
2価の金属原子、3価1置換金属原子、4価2置換金属
原子又はオキシ金属原子を示す。〕で表されるテトラア
ザポルフィリン系色素であることを特徴とする前記1〜
3に記載のディスプレイ用フィルター。
素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキ
シ基、アミノ基、置換基を有していても良いアルキル
基、置換基を有していても良いアルコキシ基、置換基を
有していても良いアリール基、置換基を有していても良
いアリールオキシ基、置換基を有していても良いアルキ
ルアミノ基、置換基を有していても良いジアルキルアミ
ノ基、置換基を有していても良いアルキルチオ基、又は
置換基を有していても良いアリールチオ基を示し、ま
た、R1とR2、R3とR4、R5とR6、R7とR8は各々連結してア
ルキレン基を形成しても良い。Mは、2個の水素原子、
2価の金属原子、3価1置換金属原子、4価2置換金属
原子又はオキシ金属原子を示す。〕で表されるテトラア
ザポルフィリン系色素であることを特徴とする前記1〜
3に記載のディスプレイ用フィルター。
【0012】5.一般式(II)において、MがCu又はV
Oであることを特徴とする前記1〜3に記載のディスプ
レイ用フィルター。 6.前記1〜5に記載のディスプレイ用フィルターに、
さらに紫外線吸収剤を含有する層を積層したことを特徴
とするディスプレイ用フィルター。 7.前記1〜6に記載のディスプレイ用フィルターから
なることを特徴とするプラズマディスプレイパネル用フ
ィルター。
Oであることを特徴とする前記1〜3に記載のディスプ
レイ用フィルター。 6.前記1〜5に記載のディスプレイ用フィルターに、
さらに紫外線吸収剤を含有する層を積層したことを特徴
とするディスプレイ用フィルター。 7.前記1〜6に記載のディスプレイ用フィルターから
なることを特徴とするプラズマディスプレイパネル用フ
ィルター。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明では、バインダー樹脂として用いるポリエステル
系樹脂として、ガラス転移点(Tg)が200℃以下の
樹脂を用いるのが特徴である。但し、Tgが低すぎる
と、形成できるポリエステル樹脂層の厚さが薄くなりす
ぎることや色素が結晶化してしまう等の問題点が出てく
る可能性もあるため、通常、Tgが30℃以上のものが
用いられる。上記ポリエステル系樹脂としては、好まし
くはガラス転移点(Tg)が40〜180℃、より好ま
しくは50〜150℃のものである。このようなポリエ
ステル系樹脂として、例えば下記一般式(I)
本発明では、バインダー樹脂として用いるポリエステル
系樹脂として、ガラス転移点(Tg)が200℃以下の
樹脂を用いるのが特徴である。但し、Tgが低すぎる
と、形成できるポリエステル樹脂層の厚さが薄くなりす
ぎることや色素が結晶化してしまう等の問題点が出てく
る可能性もあるため、通常、Tgが30℃以上のものが
用いられる。上記ポリエステル系樹脂としては、好まし
くはガラス転移点(Tg)が40〜180℃、より好ま
しくは50〜150℃のものである。このようなポリエ
ステル系樹脂として、例えば下記一般式(I)
【0014】
【化5】
【0015】(式(I)中、Rは、アルキレン基又は基
中にエーテル結合を有していても良いアラルキレン基を
表し、環Aは、アルキル基、アルコキシ基及びハロアル
キル基からなる群から選ばれる置換基で置換されていて
も良い2価の芳香族環を表す。)で表される構成単位を
含有する樹脂が用いられる。上記一般式(I)のRとし
ては、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n-
ブチレン基、n-ペンチレン基、n-ヘキシレン基、n-ヘプ
チレン基、n-オクチレン基、2−メチルエチレン基、2
−エチルエチレン基、2−メチルプロピレン基、2,2
−ジメチルプロピレン基、2,2−ジエチルプロピレン
基、シクロヘキシレン基、−CH2−シクロヘキシル−
CH2−基、等の炭素数1〜10の直鎖状、分岐鎖状若
しくは環状のアルキレン基、又は、下記の例示で代表さ
れるような基中にエーテル結合を有していても良いアラ
ルキレン基等が挙げられる。
中にエーテル結合を有していても良いアラルキレン基を
表し、環Aは、アルキル基、アルコキシ基及びハロアル
キル基からなる群から選ばれる置換基で置換されていて
も良い2価の芳香族環を表す。)で表される構成単位を
含有する樹脂が用いられる。上記一般式(I)のRとし
ては、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n-
ブチレン基、n-ペンチレン基、n-ヘキシレン基、n-ヘプ
チレン基、n-オクチレン基、2−メチルエチレン基、2
−エチルエチレン基、2−メチルプロピレン基、2,2
−ジメチルプロピレン基、2,2−ジエチルプロピレン
基、シクロヘキシレン基、−CH2−シクロヘキシル−
CH2−基、等の炭素数1〜10の直鎖状、分岐鎖状若
しくは環状のアルキレン基、又は、下記の例示で代表さ
れるような基中にエーテル結合を有していても良いアラ
ルキレン基等が挙げられる。
【0016】
【化6】
【0017】このうち、Rとして好ましくは、炭素数2
〜8の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基、或いは、2つ
のフェニル基がアルキル基で連結されている炭素数13
〜15のアラルキレン基が挙げられる。上記一般式
(I)の環Aとしては、メチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、i−プロピル基、n-ブチル基等の炭素数1〜4
のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜
4のアルコキシ基;及びトリフルオロメチル基、ペンタ
フルオロエチル基等の炭素数1〜4のハロアルキル基か
らなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いベ
ンゼン環又はナフタレン環等が挙げられる。ベンゼン環
及びナフタレン環の置換基として好ましくはメチル基、
エチル基又はトリフルオロメチル基が挙げられる。この
うち上記芳香環の種類としては、ベンゼン環の方が低い
粘性のポリエステル樹脂が得られるため好ましく、ま
た、その結合位置としては、1,3−位又は1,4−位
が好ましい。上記一般式(I)の代表例としては、例え
ば下記の構成単位(I−1)〜(I−8)が挙げられ
る。
〜8の直鎖又は分岐鎖状のアルキレン基、或いは、2つ
のフェニル基がアルキル基で連結されている炭素数13
〜15のアラルキレン基が挙げられる。上記一般式
(I)の環Aとしては、メチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、i−プロピル基、n-ブチル基等の炭素数1〜4
のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜
4のアルコキシ基;及びトリフルオロメチル基、ペンタ
フルオロエチル基等の炭素数1〜4のハロアルキル基か
らなる群より選ばれる置換基で置換されていても良いベ
ンゼン環又はナフタレン環等が挙げられる。ベンゼン環
及びナフタレン環の置換基として好ましくはメチル基、
エチル基又はトリフルオロメチル基が挙げられる。この
うち上記芳香環の種類としては、ベンゼン環の方が低い
粘性のポリエステル樹脂が得られるため好ましく、ま
た、その結合位置としては、1,3−位又は1,4−位
が好ましい。上記一般式(I)の代表例としては、例え
ば下記の構成単位(I−1)〜(I−8)が挙げられ
る。
【0018】
【化7】
【0019】本発明で用いる上記の構成単位を有するポ
リエステル系樹脂は、上記の1種類の構成単位からなる
ポリエステル系樹脂でも上記構成単位を2種以上含有す
るものでもよい。また、上記の構成単位の他に、さらに
下記の一般式(III)
リエステル系樹脂は、上記の1種類の構成単位からなる
ポリエステル系樹脂でも上記構成単位を2種以上含有す
るものでもよい。また、上記の構成単位の他に、さらに
下記の一般式(III)
【0020】
【化8】
【0021】(式(III)中、R9はアルキレン基を表
し、R10はアルキレン基又は基中にエーテル結合を有し
ていても良いアラルキレン基を示す。)で表される構成
単位を含有していても良いが、この場合、一般式(I)
で示される構成単位の割合は、80%以上であるのが好
ましく、より好ましくは90%である。上記、R9とし
ては、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n-
ブチレン基、n-ペンチレン基、n-ヘキシレン基、n-ヘプ
チレン基、n-オクチレン基、2−メチルエチレン基、2
−エチルエチレン基、2−メチルプロピレン基、2,2
−ジメチルプロピレン基、2,2−ジエチルプロピレン
基、シクロヘキシレン基等の炭素数1〜10の直鎖状、
分岐鎖状若しくは環状のアルキレン基が挙げられ、R10
としては、一般式(I)におけるRと同様な基が挙げられ
る。
し、R10はアルキレン基又は基中にエーテル結合を有し
ていても良いアラルキレン基を示す。)で表される構成
単位を含有していても良いが、この場合、一般式(I)
で示される構成単位の割合は、80%以上であるのが好
ましく、より好ましくは90%である。上記、R9とし
ては、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n-
ブチレン基、n-ペンチレン基、n-ヘキシレン基、n-ヘプ
チレン基、n-オクチレン基、2−メチルエチレン基、2
−エチルエチレン基、2−メチルプロピレン基、2,2
−ジメチルプロピレン基、2,2−ジエチルプロピレン
基、シクロヘキシレン基等の炭素数1〜10の直鎖状、
分岐鎖状若しくは環状のアルキレン基が挙げられ、R10
としては、一般式(I)におけるRと同様な基が挙げられ
る。
【0022】上記構成単位のうちでも、特に前記式(I-
1)、(I-3)、(I-5)のテレフタル酸系構成単位と、
(I-2)、(I-4)、(I-6)のイソフタル酸系構成単位
が共重合したポリエステル系樹脂、又は、前記式(I-
7)、(I-8)のポリエステル系樹脂は、ベンゼン系溶
媒、エーテル系溶媒等に対する溶解性が良好であるため
フイルム化あるいは塗布の際に好ましく、バインダー樹
脂として使用した場合、一般式(II)のテトラアザポル
フィリン系色素の耐光性、耐熱性等の耐久性が良好であ
る。これらのポリエステル系樹脂としては、バイロン2
00シリーズまたはバイロン600(以上、東洋紡
(株)製)、あるいは、エリーテルUE−3000シリ
ーズ(ユニチカ(株)製)として市販されている樹脂等
が挙げられる。
1)、(I-3)、(I-5)のテレフタル酸系構成単位と、
(I-2)、(I-4)、(I-6)のイソフタル酸系構成単位
が共重合したポリエステル系樹脂、又は、前記式(I-
7)、(I-8)のポリエステル系樹脂は、ベンゼン系溶
媒、エーテル系溶媒等に対する溶解性が良好であるため
フイルム化あるいは塗布の際に好ましく、バインダー樹
脂として使用した場合、一般式(II)のテトラアザポル
フィリン系色素の耐光性、耐熱性等の耐久性が良好であ
る。これらのポリエステル系樹脂としては、バイロン2
00シリーズまたはバイロン600(以上、東洋紡
(株)製)、あるいは、エリーテルUE−3000シリ
ーズ(ユニチカ(株)製)として市販されている樹脂等
が挙げられる。
【0023】又、本発明で用いるポリエステル系樹脂の
使用量はテトラアザポルフィリン系色素に対して、10
〜500重量倍、好ましくは50〜350重量倍であ
る。本発明のディスプレイ用フィルターに用いられるテ
トラアザポルフィリン系色素は中心金属を除いた部分の
分子量が通常1500以下、好ましくは1000以下の
ものである。上記テトラアザポルフィリン系色素のう
ち、下記一般式(II)
使用量はテトラアザポルフィリン系色素に対して、10
〜500重量倍、好ましくは50〜350重量倍であ
る。本発明のディスプレイ用フィルターに用いられるテ
トラアザポルフィリン系色素は中心金属を除いた部分の
分子量が通常1500以下、好ましくは1000以下の
ものである。上記テトラアザポルフィリン系色素のう
ち、下記一般式(II)
【0024】
【化9】
【0025】で表されるテトラアザポルフィリン系色素
は、プラズマディスプレイから発光される、ネオンオレ
ンジ光をカットするのに特に有効である。上記一般式
(II)中、R1〜R8のハロゲン原子としては、例え
ば、弗素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられ、アル
キル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル
基、トリデシル基、ペンタデシル基、シクロプロピル
基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基、シクロヘプチル基等の炭素数1〜20の直鎖状、
分岐鎖状若しくは環状のものが挙げられ、アルコキシ基
としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキ
シ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ
基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキ
シ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリデ
シルオキシ基、ペンタデシルオキシ基等の炭素数1〜2
0の直鎖状若しくは分岐鎖状のものが挙げられ、アリー
ル基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、チエ
ニル基、ピロリル基、フラニル基、ピリジル基、オキサ
ゾイル基、イソキサゾイル基、オキサジアゾイル基、イ
ミダゾイル基等が挙げられ、アリールオキシ基として
は、例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等が挙げ
られ、アルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル
基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ペンタ
デシル基等の炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐鎖状
アルキル基で1置換又は2置換されたアミノ基挙げら
れ、アルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ基、
エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペンチ
ルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチル
チオ基、デシルチオ基、ウンデシルチオ基、ドデシルチ
オ基、トリデシルチオ基、ペンタデシルチオ基等の炭素
数1〜20の直鎖状若しくは分岐鎖状のものが挙げら
れ、アリールチオ基としては、例えば、フェニルチオ
基、ナフチルチオ基が挙げられる。
は、プラズマディスプレイから発光される、ネオンオレ
ンジ光をカットするのに特に有効である。上記一般式
(II)中、R1〜R8のハロゲン原子としては、例え
ば、弗素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられ、アル
キル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル
基、トリデシル基、ペンタデシル基、シクロプロピル
基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基、シクロヘプチル基等の炭素数1〜20の直鎖状、
分岐鎖状若しくは環状のものが挙げられ、アルコキシ基
としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキ
シ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ
基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキ
シ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリデ
シルオキシ基、ペンタデシルオキシ基等の炭素数1〜2
0の直鎖状若しくは分岐鎖状のものが挙げられ、アリー
ル基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、チエ
ニル基、ピロリル基、フラニル基、ピリジル基、オキサ
ゾイル基、イソキサゾイル基、オキサジアゾイル基、イ
ミダゾイル基等が挙げられ、アリールオキシ基として
は、例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等が挙げ
られ、アルキルアミノ基又はジアルキルアミノ基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル
基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ペンタ
デシル基等の炭素数1〜20の直鎖状若しくは分岐鎖状
アルキル基で1置換又は2置換されたアミノ基挙げら
れ、アルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ基、
エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペンチ
ルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチル
チオ基、デシルチオ基、ウンデシルチオ基、ドデシルチ
オ基、トリデシルチオ基、ペンタデシルチオ基等の炭素
数1〜20の直鎖状若しくは分岐鎖状のものが挙げら
れ、アリールチオ基としては、例えば、フェニルチオ
基、ナフチルチオ基が挙げられる。
【0026】又、前記アルキル基、アルコキシ基、アリ
ール基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、ジアル
キルアミノ基、アルキルチオ基、及びアリールチオ基の
置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基、デシル基、シクロプロピル基、シクロ
ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シク
ロヘプチル基等の炭素数1〜10のアルキル基;メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチ
ルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オ
クチルオキシ基、デシルオキシ基等の炭素数1〜10の
アルコキシ基;水酸基;又は、弗素原子、塩素原子、臭
素原子等のハロゲン原子等が挙げられる。また、R1と
R2、R3とR4、R5とR6、R7とR8が各々連結して、-
(CH2)3-,-(CH2)4-,-(CH2)5- 等のアルキレン基を
形成していても良い。前記一般式(II) において、R1〜
R8としては、前記の中で、(1) アルコキシ基或いはハ
ロゲン原子を置換基として有していてもよい、直鎖状若
しくは分岐鎖状アルキル基、(2) 直鎖状若しくは分岐
鎖状アルキル基を置換基として有していてもよいシクロ
アルキル基、(3) アルキル基、アルコキシ基或いはハ
ロゲン原子を置換基として有していてもよい、アリール
基、(4) ハロゲン原子、又は(5)それぞれが連結し
てアルキレン基を形成している場合が好ましく、炭素数
1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基或いは連結
して-(CH2)3-又は-(CH2) 4-を形成している場合が特に好
ましい。
ール基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、ジアル
キルアミノ基、アルキルチオ基、及びアリールチオ基の
置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基、デシル基、シクロプロピル基、シクロ
ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シク
ロヘプチル基等の炭素数1〜10のアルキル基;メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチ
ルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オ
クチルオキシ基、デシルオキシ基等の炭素数1〜10の
アルコキシ基;水酸基;又は、弗素原子、塩素原子、臭
素原子等のハロゲン原子等が挙げられる。また、R1と
R2、R3とR4、R5とR6、R7とR8が各々連結して、-
(CH2)3-,-(CH2)4-,-(CH2)5- 等のアルキレン基を
形成していても良い。前記一般式(II) において、R1〜
R8としては、前記の中で、(1) アルコキシ基或いはハ
ロゲン原子を置換基として有していてもよい、直鎖状若
しくは分岐鎖状アルキル基、(2) 直鎖状若しくは分岐
鎖状アルキル基を置換基として有していてもよいシクロ
アルキル基、(3) アルキル基、アルコキシ基或いはハ
ロゲン原子を置換基として有していてもよい、アリール
基、(4) ハロゲン原子、又は(5)それぞれが連結し
てアルキレン基を形成している場合が好ましく、炭素数
1〜8の直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル基或いは連結
して-(CH2)3-又は-(CH2) 4-を形成している場合が特に好
ましい。
【0027】前記一般式(II) におけるMとしては、2
個の水素原子;或いは、無機化学命名法1990年規則
に基づく周期律表の2属、3属、4属、8属、9属、1
0属、11属、12属、13属、14属又は15属に属
する元素から選ばれる、2価の金属原子、3価1置換金
属原子、4価2置換金属原子又はオキシ金属原子を示す
が、その具体例として、2価の金属原子としては、Cu,
Zn,Fe,Co,Ni,Ru,Rd,Pd,Mn,S
n,Mg,Ti等が挙げられ、3価1置換金属原子とし
ては、Al-Cl,Ga-Cl,In-Cl,Fe-Cl,
Ru-Cl等のハロゲン原子、水酸基又はアルコキシ基
で1置換された金属原子が挙げられ、4価2置換金属と
しては、SiCl2,GeCl2,TiCl2,SnC
l2,Si(OH)2,Ge(OH)2,Mn(OH)2,
Sn(OH)2等のハロゲン原子、水酸基又はアルコキ
シ基で2置換された金属原子が挙げられ、オキシ金属と
しては、VO,MnO,TiO等が挙げられる。このう
ち好ましくは、VO、Cu、Ni、Coが挙げられ、更
に好ましくは、VO及びCuが挙げられ、特に好ましく
はCuが挙げられる。以上説明した本発明の一般式(I
I)のテトラアザポルフィリン系色素の好ましい具体例
を以下に示す。
個の水素原子;或いは、無機化学命名法1990年規則
に基づく周期律表の2属、3属、4属、8属、9属、1
0属、11属、12属、13属、14属又は15属に属
する元素から選ばれる、2価の金属原子、3価1置換金
属原子、4価2置換金属原子又はオキシ金属原子を示す
が、その具体例として、2価の金属原子としては、Cu,
Zn,Fe,Co,Ni,Ru,Rd,Pd,Mn,S
n,Mg,Ti等が挙げられ、3価1置換金属原子とし
ては、Al-Cl,Ga-Cl,In-Cl,Fe-Cl,
Ru-Cl等のハロゲン原子、水酸基又はアルコキシ基
で1置換された金属原子が挙げられ、4価2置換金属と
しては、SiCl2,GeCl2,TiCl2,SnC
l2,Si(OH)2,Ge(OH)2,Mn(OH)2,
Sn(OH)2等のハロゲン原子、水酸基又はアルコキ
シ基で2置換された金属原子が挙げられ、オキシ金属と
しては、VO,MnO,TiO等が挙げられる。このう
ち好ましくは、VO、Cu、Ni、Coが挙げられ、更
に好ましくは、VO及びCuが挙げられ、特に好ましく
はCuが挙げられる。以上説明した本発明の一般式(I
I)のテトラアザポルフィリン系色素の好ましい具体例
を以下に示す。
【0028】
【化10】
【0029】尚、本発明の前記テトラアザポルフィリン
系色素は、例えば、前記一般式(II)における置換基Mが
Mg原子である化合物に酢酸を反応させて、Mg原子を
はずすことによりMが2個の水素原子となった化合物を
得る方法、又、一般式(II)における置換基MがMg原子
である化合物に各種の金属塩を反応させて、Mが上記に
規定したような2価の金属原子、3価1置換金属原子、
4価2置換金属原子又はオキシ金属原子となった化合物
を得る方法等、J.Gen.Chem.USSR ,vol.47,1954〜1958
(1977) に記載される方法に準じて、或いはその他公知
の方法を組み合わせることにより合成することができ
る。
系色素は、例えば、前記一般式(II)における置換基Mが
Mg原子である化合物に酢酸を反応させて、Mg原子を
はずすことによりMが2個の水素原子となった化合物を
得る方法、又、一般式(II)における置換基MがMg原子
である化合物に各種の金属塩を反応させて、Mが上記に
規定したような2価の金属原子、3価1置換金属原子、
4価2置換金属原子又はオキシ金属原子となった化合物
を得る方法等、J.Gen.Chem.USSR ,vol.47,1954〜1958
(1977) に記載される方法に準じて、或いはその他公知
の方法を組み合わせることにより合成することができ
る。
【0030】本発明において、ディスプレイ用フィルタ
ーの作製は、それぞれのフィルター用途における層構成
及び層材質等に準じた方法が採られ、例えば、前記一般
式(II)で表されるテトラアザポルフィリン系色素を上述
のポリエステル系樹脂に直接溶解あるいは分散させて、
得られた上記色素類を含有する樹脂を、射出成形、Tダ
イ成形、カレンダー成形あるいは圧縮成形などの成形技
術を用いて成形、フィルム化し、必要に応じて他の透明
基板と張り合わせて製造することもできるが、本発明に
おいて特に好ましいとするプラズマディスプレイパネル
用フィルターにおいては、以下に説明する方法が好適で
ある。本発明のフィルターの一般式(II)で表されるテ
トラアザポルフィリン系色素を含有する層は、フィルム
あるいはシート等に成形された透明基材上に、一般式
(II)表されるテトラアザポルフィリン系色素を含む塗
工液をコーティングし、上記化合物の混合物を含有する
単一の層または上記化合物を含有する層を積層させた積
層体として得ることができ、その層の作成方法として
は、ディッピング法、フローコート法、スプレー法、バ
ーコート法、グラビアコート法、ロールコート法、プレ
ードコート法及びエアーナイフコート法等の公知の塗工
方法でコーティングされる。このときの塗布量は、乾燥
膜厚が0.1 〜30μm 、好ましくは0.5 〜10μm となるよ
うコーティングされる。
ーの作製は、それぞれのフィルター用途における層構成
及び層材質等に準じた方法が採られ、例えば、前記一般
式(II)で表されるテトラアザポルフィリン系色素を上述
のポリエステル系樹脂に直接溶解あるいは分散させて、
得られた上記色素類を含有する樹脂を、射出成形、Tダ
イ成形、カレンダー成形あるいは圧縮成形などの成形技
術を用いて成形、フィルム化し、必要に応じて他の透明
基板と張り合わせて製造することもできるが、本発明に
おいて特に好ましいとするプラズマディスプレイパネル
用フィルターにおいては、以下に説明する方法が好適で
ある。本発明のフィルターの一般式(II)で表されるテ
トラアザポルフィリン系色素を含有する層は、フィルム
あるいはシート等に成形された透明基材上に、一般式
(II)表されるテトラアザポルフィリン系色素を含む塗
工液をコーティングし、上記化合物の混合物を含有する
単一の層または上記化合物を含有する層を積層させた積
層体として得ることができ、その層の作成方法として
は、ディッピング法、フローコート法、スプレー法、バ
ーコート法、グラビアコート法、ロールコート法、プレ
ードコート法及びエアーナイフコート法等の公知の塗工
方法でコーティングされる。このときの塗布量は、乾燥
膜厚が0.1 〜30μm 、好ましくは0.5 〜10μm となるよ
うコーティングされる。
【0031】塗工液は、一般式(II)表されるテトラア
ザポルフィリン系色素を式(I)のポリエステル系樹脂
と共に有機溶剤に溶解させる方法、又は粒径0.1 〜3μ
m に微粒化したテトラアザポルフィリン系色素を、必要
に応じ分散剤を用い、ポリエステル系樹脂と共に溶剤に
分散させる方法により調製される。このときにバインダ
ー樹脂として用いられるポリエステル系樹脂は、その効
果に影響を与えない程度にTgが本発明範囲のポリエス
テル系樹脂以外のポリエステル系樹脂を含有させること
も可能であり、その場合それらのポリエステル系樹脂
は、全ポリエステル系バインダー樹脂に対して、通常1
0重量%を超えない範囲で、好ましくは5重量%を超え
ない範囲で含有させても良い。また、上記一般式(I
I)で表されるテトラアザポルフィリン系色素類、バイ
ンダーとして用いるポリエステル系樹脂及びその他必要
に応じて添加される分散剤等の混合物中における、上記
色素類の占める割合は、0.05〜50重量%、好ましくは0.
1 〜20重量%である。また、塗工液中における上記混合
物の含有量は、0.5 〜5 0 重量%である。
ザポルフィリン系色素を式(I)のポリエステル系樹脂
と共に有機溶剤に溶解させる方法、又は粒径0.1 〜3μ
m に微粒化したテトラアザポルフィリン系色素を、必要
に応じ分散剤を用い、ポリエステル系樹脂と共に溶剤に
分散させる方法により調製される。このときにバインダ
ー樹脂として用いられるポリエステル系樹脂は、その効
果に影響を与えない程度にTgが本発明範囲のポリエス
テル系樹脂以外のポリエステル系樹脂を含有させること
も可能であり、その場合それらのポリエステル系樹脂
は、全ポリエステル系バインダー樹脂に対して、通常1
0重量%を超えない範囲で、好ましくは5重量%を超え
ない範囲で含有させても良い。また、上記一般式(I
I)で表されるテトラアザポルフィリン系色素類、バイ
ンダーとして用いるポリエステル系樹脂及びその他必要
に応じて添加される分散剤等の混合物中における、上記
色素類の占める割合は、0.05〜50重量%、好ましくは0.
1 〜20重量%である。また、塗工液中における上記混合
物の含有量は、0.5 〜5 0 重量%である。
【0032】上記有機溶剤としては、例えば、ブタン、
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等のアルカン
類;シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタ
ン、シクロオクタン等のシクロアルカン類;エタノー
ル、プロパノール、ブタノール、アミルアルコール、ヘ
キサノール、ヘプタノール、オクタノール、デカノー
ル、ウンデカノール、ジアセトンアルコール、フルフリ
ルアルコール等のアルコール類;メチルセロソルブ、エ
チルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルセロソルブ
アセテート、エチルセロソルブアセテート等のセロソル
ブ類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリ
コールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ
エチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ
ブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールジ
メチルエーテル等のプロピレングリコール類;アセト
ン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、アセトフ
ェノン等のケトン類;ジオキサン、テトラヒドロフラン
等のエーテル類;酢酸ブチル、酢酸アミル、酪酸エチ
ル、酪酸ブチル、ジエチルオキサレート、ピルビン酸エ
チル、エチル−2−ヒドロキシブチレート、エチルアセ
トアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、3−メトキシ
プロピオン酸メチル等のエステル類;クロロホルム、塩
化メチレン、テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水
素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、クレゾール等の
芳香族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、N−メチルピロリドン等の高極性溶剤類等
が挙げられる。
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等のアルカン
類;シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタ
ン、シクロオクタン等のシクロアルカン類;エタノー
ル、プロパノール、ブタノール、アミルアルコール、ヘ
キサノール、ヘプタノール、オクタノール、デカノー
ル、ウンデカノール、ジアセトンアルコール、フルフリ
ルアルコール等のアルコール類;メチルセロソルブ、エ
チルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルセロソルブ
アセテート、エチルセロソルブアセテート等のセロソル
ブ類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロ
ピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリ
コールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ
エチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノ
ブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールジ
メチルエーテル等のプロピレングリコール類;アセト
ン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、アセトフ
ェノン等のケトン類;ジオキサン、テトラヒドロフラン
等のエーテル類;酢酸ブチル、酢酸アミル、酪酸エチ
ル、酪酸ブチル、ジエチルオキサレート、ピルビン酸エ
チル、エチル−2−ヒドロキシブチレート、エチルアセ
トアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、3−メトキシ
プロピオン酸メチル等のエステル類;クロロホルム、塩
化メチレン、テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水
素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、クレゾール等の
芳香族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、N−メチルピロリドン等の高極性溶剤類等
が挙げられる。
【0033】また、必要に応じて使用される分散剤とし
ては、ポリビニルブチラール樹脂、フェノキシ樹脂、ロ
ジン変性フェノール樹脂、石油樹脂、硬化ロジン、ロジ
ンエステル、マレイン化ロジン、ポリウレタン樹脂等が
挙げられる。その使用量は、テトラアザポルフィリン系
色素に対して0.5 〜150 重量倍、好ましくは 0.5〜20重
量倍である。
ては、ポリビニルブチラール樹脂、フェノキシ樹脂、ロ
ジン変性フェノール樹脂、石油樹脂、硬化ロジン、ロジ
ンエステル、マレイン化ロジン、ポリウレタン樹脂等が
挙げられる。その使用量は、テトラアザポルフィリン系
色素に対して0.5 〜150 重量倍、好ましくは 0.5〜20重
量倍である。
【0034】本発明のディスプレイ用フィルターを構成
するシート状或いはフィルム状の透明基材の材質として
は、実質的に透明であって、吸収、散乱が大きくない材
料であれば特に制限はない。具体的な例としては、ガラ
ス、ポリオレフィン系樹脂、非晶質ポリオレフィン系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ア
クリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系
樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリアリレート系樹脂、
ポリエーテルサルホン系樹脂等を挙げられ、これらの中
では、特に非晶質ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、ポリアリ
レート樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂等が好ましい。
また上記樹脂は、公知の射出成形、T ダイ成形、カレン
ダー成形、圧縮成形等の方法や、有機溶剤に溶融させて
キャスティングする方法などを用い、フィルムまたはシ
ート状に成形され、上記の樹脂には、一般的に公知であ
る添加剤、耐熱老化防止剤、滑剤、帯電防止剤等の外、
シアニン系色素、アントラキノン系色素、フタロシアニ
ン系色素、ピロメテン系色素、メチン系色色素、スクア
リリウム系色素等、ディスプレイ用バンドパスフィルタ
ーにおいて、それぞれの要求性能を満たすような任意の
色素を配合することができる。を配合することができ
る。その厚みとしては、通常、10μm〜5mmの範囲
が望ましい。かかる透明基板を構成する基材は、未延伸
でも延伸されていても良い。また、他の基材と積層され
ていても良い。更に、該透明基材は、コロナ放電処理、
火炎処理、プラズマ処理、グロー放電処理、粗面化処
理、薬品処理等の従来公知の方法による表面処理や、ア
ンカーコート剤やプライマー等のコーティングを施して
も良い。
するシート状或いはフィルム状の透明基材の材質として
は、実質的に透明であって、吸収、散乱が大きくない材
料であれば特に制限はない。具体的な例としては、ガラ
ス、ポリオレフィン系樹脂、非晶質ポリオレフィン系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ア
クリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系
樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリアリレート系樹脂、
ポリエーテルサルホン系樹脂等を挙げられ、これらの中
では、特に非晶質ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、ポリアリ
レート樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂等が好ましい。
また上記樹脂は、公知の射出成形、T ダイ成形、カレン
ダー成形、圧縮成形等の方法や、有機溶剤に溶融させて
キャスティングする方法などを用い、フィルムまたはシ
ート状に成形され、上記の樹脂には、一般的に公知であ
る添加剤、耐熱老化防止剤、滑剤、帯電防止剤等の外、
シアニン系色素、アントラキノン系色素、フタロシアニ
ン系色素、ピロメテン系色素、メチン系色色素、スクア
リリウム系色素等、ディスプレイ用バンドパスフィルタ
ーにおいて、それぞれの要求性能を満たすような任意の
色素を配合することができる。を配合することができ
る。その厚みとしては、通常、10μm〜5mmの範囲
が望ましい。かかる透明基板を構成する基材は、未延伸
でも延伸されていても良い。また、他の基材と積層され
ていても良い。更に、該透明基材は、コロナ放電処理、
火炎処理、プラズマ処理、グロー放電処理、粗面化処
理、薬品処理等の従来公知の方法による表面処理や、ア
ンカーコート剤やプライマー等のコーティングを施して
も良い。
【0035】又、本発明のディスプレイ用フィルター
は、更に、酸化防止剤や紫外線吸収剤を含有しているの
が好ましく、これらの含有形態としては、酸化防止剤は
前記色素含有樹脂層中に共存させるのが好ましく、又、
紫外線吸収剤は、該樹脂層中に共存させてもよいが、紫
外線吸収剤を含有させた独立の層として設けられている
のが好ましい。例えば、前記ポリエステル系樹脂の他、
ポリメチルメタクリレート、ポリエチルアクリレート等
のアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エチレン
ービニルアルコール系共重合樹脂、エチレンー酢酸ビニ
ル系共重合樹脂、AS樹脂、塩酢ビ樹脂、ポリビニルブ
チラール系樹脂、PVPA、ポリスチレン系樹脂、フェ
ノール系樹脂、フェノキシ系樹脂、ポリスルフォン、ナ
イロン、セルロース系樹脂、酢酸セルロース系樹脂等を
バインダー樹脂として用いて塗布法により、通常、0.
1〜30μm、好ましくは0.5〜10μmの膜厚の層
とする、或いは、前記透明基材に含有させること等によ
り、形成することができる。尚、紫外線吸収剤を前記色
素含有樹脂層中に共存させない場合、紫外線吸収剤含有
層は、フィルターとしての使用時に前記色素含有樹脂層
よりも外界側に位置させるか、外界側に位置する層に含
有させるのが好ましい。
は、更に、酸化防止剤や紫外線吸収剤を含有しているの
が好ましく、これらの含有形態としては、酸化防止剤は
前記色素含有樹脂層中に共存させるのが好ましく、又、
紫外線吸収剤は、該樹脂層中に共存させてもよいが、紫
外線吸収剤を含有させた独立の層として設けられている
のが好ましい。例えば、前記ポリエステル系樹脂の他、
ポリメチルメタクリレート、ポリエチルアクリレート等
のアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エチレン
ービニルアルコール系共重合樹脂、エチレンー酢酸ビニ
ル系共重合樹脂、AS樹脂、塩酢ビ樹脂、ポリビニルブ
チラール系樹脂、PVPA、ポリスチレン系樹脂、フェ
ノール系樹脂、フェノキシ系樹脂、ポリスルフォン、ナ
イロン、セルロース系樹脂、酢酸セルロース系樹脂等を
バインダー樹脂として用いて塗布法により、通常、0.
1〜30μm、好ましくは0.5〜10μmの膜厚の層
とする、或いは、前記透明基材に含有させること等によ
り、形成することができる。尚、紫外線吸収剤を前記色
素含有樹脂層中に共存させない場合、紫外線吸収剤含有
層は、フィルターとしての使用時に前記色素含有樹脂層
よりも外界側に位置させるか、外界側に位置する層に含
有させるのが好ましい。
【0036】ここで、前記酸化防止剤としては、例え
ば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、
2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,
4,6−トリス−t−ブチルフェノール、n−オクタデ
シル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート、ステアリル−β−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビ
ス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,
4’−イソプロピリデンビスフェノール、4,4’−メ
チレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、
4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチ
ルフェノール)、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェ
ニル)シクロヘキサン、2,6−ビス(2’−ヒドロキ
シ−3’−t−ブチル−5’−メチルベンジル)−4−
メチルフェノール、2,2’−チオビス(4−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2
−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チ
オビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
1,1,3−トリス(2’−メチル−4’−ヒドロキシ
−5’−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−ト
リメチル−2,4,6−トリス(3’,5’−ジ−t−
ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
イソシアヌレート、トリス〔β−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエ
チル〕イソシアヌレート、テトラキス〔メチレン−3−
(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート〕メタン等のフェノール系;ジラ
ウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロ
ピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート等の硫
黄系;トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシ
ルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、
トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(モノ
及びジ−ノニルフェニル)ホスファイト、4,4’−ブ
チリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル)
−ジトリデシルホスファイト、ジステアリルペンタエリ
スリトールジホスファイト、トリラウリルトリチオホス
ファイト等の燐系のもの等が挙げられ、このうち、フェ
ノール系酸化防止剤又は燐系酸化防止剤が好ましい。酸
化防止剤の添加量としては、通常、バインダー樹脂10
0重量部に対して、0.01〜20重量部、好ましく
は、0.5〜10重量部用いられる。尚、上記酸化防止
剤を過剰に用いた場合、強い光線が酸化防止剤に当た
り、酸化防止剤自体が酸化されることで、色素の連鎖酸
化反応が誘起され、かえって、色素の耐光性が劣化する
ことがあるので、その場合には、紫外線吸収剤も併用す
ることが好ましい。
ば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、
2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,
4,6−トリス−t−ブチルフェノール、n−オクタデ
シル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート、ステアリル−β−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビ
ス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,
4’−イソプロピリデンビスフェノール、4,4’−メ
チレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、
4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチ
ルフェノール)、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフェ
ニル)シクロヘキサン、2,6−ビス(2’−ヒドロキ
シ−3’−t−ブチル−5’−メチルベンジル)−4−
メチルフェノール、2,2’−チオビス(4−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2
−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チ
オビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
1,1,3−トリス(2’−メチル−4’−ヒドロキシ
−5’−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−ト
リメチル−2,4,6−トリス(3’,5’−ジ−t−
ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
イソシアヌレート、トリス〔β−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエ
チル〕イソシアヌレート、テトラキス〔メチレン−3−
(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート〕メタン等のフェノール系;ジラ
ウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロ
ピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート等の硫
黄系;トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシ
ルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、
トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(モノ
及びジ−ノニルフェニル)ホスファイト、4,4’−ブ
チリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル)
−ジトリデシルホスファイト、ジステアリルペンタエリ
スリトールジホスファイト、トリラウリルトリチオホス
ファイト等の燐系のもの等が挙げられ、このうち、フェ
ノール系酸化防止剤又は燐系酸化防止剤が好ましい。酸
化防止剤の添加量としては、通常、バインダー樹脂10
0重量部に対して、0.01〜20重量部、好ましく
は、0.5〜10重量部用いられる。尚、上記酸化防止
剤を過剰に用いた場合、強い光線が酸化防止剤に当た
り、酸化防止剤自体が酸化されることで、色素の連鎖酸
化反応が誘起され、かえって、色素の耐光性が劣化する
ことがあるので、その場合には、紫外線吸収剤も併用す
ることが好ましい。
【0037】又、前記紫外線吸収剤としては、例えば、
2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−ブチ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロ
キシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−
アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒ
ドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)
−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロ
キシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系;
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
オクチルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキ
シ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロ
キシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン等のベンゾ
フェノン系;フェニルサリシレート、p−t−ブチルフ
ェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレー
ト等のサリシレート系;ヘキサデシル−2,5−t−ブ
チル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ−t−
ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−
ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート系等の有機系
紫外線吸収剤や、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウ
ム、酸化鉄、硫酸バリウム等の無機系紫外線吸収剤が挙
げられる。このうち、50%透過率を示す波長が350
〜420nmのものが好ましく、より好ましくは360
nm〜400nmである。350nmより低波長では紫
外線遮断能が弱く、420nmより高波長では着色が強
くなり好ましくない。
2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−ブチ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロ
キシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−
アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒ
ドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)
−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロ
キシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系;
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
オクチルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキ
シ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロ
キシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン等のベンゾ
フェノン系;フェニルサリシレート、p−t−ブチルフ
ェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレー
ト等のサリシレート系;ヘキサデシル−2,5−t−ブ
チル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ−t−
ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−
ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート系等の有機系
紫外線吸収剤や、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウ
ム、酸化鉄、硫酸バリウム等の無機系紫外線吸収剤が挙
げられる。このうち、50%透過率を示す波長が350
〜420nmのものが好ましく、より好ましくは360
nm〜400nmである。350nmより低波長では紫
外線遮断能が弱く、420nmより高波長では着色が強
くなり好ましくない。
【0038】加えて、前記の如き独立した紫外線吸収層
は、前記紫外線吸収剤含有層を設ける代わりに、市販の
紫外線カットフィルター、例えば、富士写真フィルム社
製の「シャープカットフィルターSC−38」、「同S
C−39」、「同SC−40」、三菱レーヨン社製の
「アクリプレン」等を用いて積層することによって形成
することもできる。
は、前記紫外線吸収剤含有層を設ける代わりに、市販の
紫外線カットフィルター、例えば、富士写真フィルム社
製の「シャープカットフィルターSC−38」、「同S
C−39」、「同SC−40」、三菱レーヨン社製の
「アクリプレン」等を用いて積層することによって形成
することもできる。
【0039】又、本発明のディスプレイ用フィルター
は、本発明の効果を損なわない範囲で、更に必要に応じ
て、帯電防止剤、滑剤、離型剤、難燃剤、難燃助剤、充
填材等の樹脂成形体に通常用いられるような各種添加剤
等を適宜の含有形態で含有していてもよい。本発明のデ
ィスプレイ用フィルターは、長期に亘って紫外線による
劣化にも、熱による劣化にも安定であるため、優れたプ
ラズマディスプレイパネル用フィルター、CRT用フィ
ルター、蛍光表示管用フィルター、電界放射型ディスプ
レイ用フィルター等の蛍光体発光型ディスプレイパネル
用フィルターを始め、液晶、エレクトロルミネッセンス
等による各種画像表示装置のバンドパスフィルターとし
て用いることができる。
は、本発明の効果を損なわない範囲で、更に必要に応じ
て、帯電防止剤、滑剤、離型剤、難燃剤、難燃助剤、充
填材等の樹脂成形体に通常用いられるような各種添加剤
等を適宜の含有形態で含有していてもよい。本発明のデ
ィスプレイ用フィルターは、長期に亘って紫外線による
劣化にも、熱による劣化にも安定であるため、優れたプ
ラズマディスプレイパネル用フィルター、CRT用フィ
ルター、蛍光表示管用フィルター、電界放射型ディスプ
レイ用フィルター等の蛍光体発光型ディスプレイパネル
用フィルターを始め、液晶、エレクトロルミネッセンス
等による各種画像表示装置のバンドパスフィルターとし
て用いることができる。
【0040】又、本発明のフィルターは、100℃の恒
温槽中に100時間放置したときの色素残存率が90%
以上、好ましくは95%以上という優れた耐熱性を有
し、更に、キセノンフェードメーターによって、照度7
3,000ルックス、ブラックパネル温度63℃、相対
湿度33%の条件下でキセノンランプを80時間照射し
たときの残存率が90%以上、好ましくは95%以上と
いう優れた耐光性を有するものである。
温槽中に100時間放置したときの色素残存率が90%
以上、好ましくは95%以上という優れた耐熱性を有
し、更に、キセノンフェードメーターによって、照度7
3,000ルックス、ブラックパネル温度63℃、相対
湿度33%の条件下でキセノンランプを80時間照射し
たときの残存率が90%以上、好ましくは95%以上と
いう優れた耐光性を有するものである。
【0041】本発明のディスプレイ用フィルター、とり
わけプラズマディスプレイパネル用フィルターは、更
に、近赤外線吸収層、電磁波遮蔽層、光線反射防止層、
ぎらつき防止(ノングレア) 層、傷付き防止層等を設け
ることができ、フィルター中の各層の配置としては、任
意に選択すればよいが、この順に配置されているのが好
ましい。これらの各層の厚みは、通常、0.1〜30μ
m、好ましくは0.5〜10μm程度である。
わけプラズマディスプレイパネル用フィルターは、更
に、近赤外線吸収層、電磁波遮蔽層、光線反射防止層、
ぎらつき防止(ノングレア) 層、傷付き防止層等を設け
ることができ、フィルター中の各層の配置としては、任
意に選択すればよいが、この順に配置されているのが好
ましい。これらの各層の厚みは、通常、0.1〜30μ
m、好ましくは0.5〜10μm程度である。
【0042】近赤外線吸収層は、プラズマディスプレイ
から放射される近赤外線によるリモコンや伝送系光通信
における誤動作を防止する目的で設ける。ここで、近赤
外吸収層は、近赤外線吸収物質を前述したと同様にバイ
ンダー樹脂を用いて独立した層として形成されても良い
が、積層体として製造されるフィルターの各層間に使用
される、後述する接着剤層又は傷付き防止層等のフィル
ター構成層のいずれか、或いは適宜使用されるアンカー
コート剤からなる層等に近赤外線吸収物質を添加して形
成することもできる。吸収する近赤外線の波長として
は、リモコン操作や伝送系光通信で特に問題となる、8
00〜1000nmの領域であり、その領域に吸収を有
するものであれば、任意の近赤外線吸収物質を使用する
ことができ、好ましくは上記領域における近赤外線透過
率が15%以下、より好ましくは10%以下である。
から放射される近赤外線によるリモコンや伝送系光通信
における誤動作を防止する目的で設ける。ここで、近赤
外吸収層は、近赤外線吸収物質を前述したと同様にバイ
ンダー樹脂を用いて独立した層として形成されても良い
が、積層体として製造されるフィルターの各層間に使用
される、後述する接着剤層又は傷付き防止層等のフィル
ター構成層のいずれか、或いは適宜使用されるアンカー
コート剤からなる層等に近赤外線吸収物質を添加して形
成することもできる。吸収する近赤外線の波長として
は、リモコン操作や伝送系光通信で特に問題となる、8
00〜1000nmの領域であり、その領域に吸収を有
するものであれば、任意の近赤外線吸収物質を使用する
ことができ、好ましくは上記領域における近赤外線透過
率が15%以下、より好ましくは10%以下である。
【0043】その近赤外線吸収剤としては、例えば、ニ
トロソ系化合物及びその金属錯塩、シアニン系化合物、
チオールニッケル錯塩系化合物、ジチオールニッケル錯
塩系化合物、アミノチオールニッケル錯塩系化合物、フ
タロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、ト
リアリルメタン系化合物、イモニウム系化合物、ジイモ
ニウム系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノ
ン系化合物、アミノ化合物、アミニウム塩系化合物、及
び前記以外のスクアリリウム系化合物やメチン系化合物
等の有機物質、アンチモンドープ酸化錫、インジウムド
ープ酸化錫、周期律表の第IV族、第 V族、第VI族に属す
る金属の酸化物、炭化物、又は硼化物等の無機物質等が
挙げられる。
トロソ系化合物及びその金属錯塩、シアニン系化合物、
チオールニッケル錯塩系化合物、ジチオールニッケル錯
塩系化合物、アミノチオールニッケル錯塩系化合物、フ
タロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、ト
リアリルメタン系化合物、イモニウム系化合物、ジイモ
ニウム系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノ
ン系化合物、アミノ化合物、アミニウム塩系化合物、及
び前記以外のスクアリリウム系化合物やメチン系化合物
等の有機物質、アンチモンドープ酸化錫、インジウムド
ープ酸化錫、周期律表の第IV族、第 V族、第VI族に属す
る金属の酸化物、炭化物、又は硼化物等の無機物質等が
挙げられる。
【0044】電磁波遮蔽層は、ディスプレイ装置からの
発光に伴い発生する電磁波による生体や電子機器への悪
影響を防ぐために設けるものである。電磁波遮蔽層は、
銀、銅、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化インジウムス
ズ、酸化アンチモンスズ等のような金属又は金属酸化物
の薄膜からなり、これらは真空蒸着法、イオンプレーテ
ィング法、スパッタリング方法、CVD法、プラズマ化
学蒸着法等の従来公知のドライプレーティング法を利用
し、製造することができる。電磁波遮蔽層は、最もよく
用いられるのは、酸化インジウムスズ(ITOと略記さ
れることもある)の薄膜であるが、メッシュ状の穴を有
する銅の薄膜や誘電体層と金属層を基材上に交互に積層
させた積層体も好適に用いることができる。前記誘電体
層としては、酸化インジウム、酸化亜鉛などの透明な金
属酸化物等であり、金属層としては銀あるいは銀- パラ
ジウム合金が一般的である。積層体は、通常、誘電体層
よりはじまり3〜13層程度の間で奇数層となるように
積層される。電磁波遮蔽層は、前記のディスプレイ用フ
ィルターのいずれかの層上にそのまま形成させても良い
し、樹脂フィルムあるいはガラス上に蒸着あるいはスパ
ッタリング後に、該フィルターと貼り合わせて形成させ
ても良い。また、電磁波遮蔽層は、表面固有抵抗値が5
Ω/□以下で有ることが好ましい。
発光に伴い発生する電磁波による生体や電子機器への悪
影響を防ぐために設けるものである。電磁波遮蔽層は、
銀、銅、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化インジウムス
ズ、酸化アンチモンスズ等のような金属又は金属酸化物
の薄膜からなり、これらは真空蒸着法、イオンプレーテ
ィング法、スパッタリング方法、CVD法、プラズマ化
学蒸着法等の従来公知のドライプレーティング法を利用
し、製造することができる。電磁波遮蔽層は、最もよく
用いられるのは、酸化インジウムスズ(ITOと略記さ
れることもある)の薄膜であるが、メッシュ状の穴を有
する銅の薄膜や誘電体層と金属層を基材上に交互に積層
させた積層体も好適に用いることができる。前記誘電体
層としては、酸化インジウム、酸化亜鉛などの透明な金
属酸化物等であり、金属層としては銀あるいは銀- パラ
ジウム合金が一般的である。積層体は、通常、誘電体層
よりはじまり3〜13層程度の間で奇数層となるように
積層される。電磁波遮蔽層は、前記のディスプレイ用フ
ィルターのいずれかの層上にそのまま形成させても良い
し、樹脂フィルムあるいはガラス上に蒸着あるいはスパ
ッタリング後に、該フィルターと貼り合わせて形成させ
ても良い。また、電磁波遮蔽層は、表面固有抵抗値が5
Ω/□以下で有ることが好ましい。
【0045】光線反射防止層は、表面の反射を抑えて、
表面への蛍光灯などの外光の写り込みを防止するための
ものである。光線反射防止層は、酸化珪素、酸化ジルコ
ニウム、酸化チタン、酸化アルミニウム等の金属酸化
物;フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム等の金属フ
ッ化物;その他、金属珪化物;硼化物;炭化物;窒化
物;硫化物等の無機物の薄膜からなる場合と、アクリル
樹脂、フッ素樹脂などの屈折率の異なる樹脂を単層ある
いは多層に積層させたものからなる場合とがあり、前者
の場合には、電磁波遮蔽層のところで挙げたと同様のド
ライプレーティング法を用いて、単層あるいは多層の形
態で、前記のディスプレイ用フィルターの層上にそのま
ま形成させる方法や樹脂フィルムあるいはガラス上に、
蒸着あるいはスパッタリング後に、該フィルターと貼り
合わせて形成させる方法が挙げられる。また、後者の場
合は、アクリル樹脂、フッ素樹脂等の使用される樹脂の
フィルムまたはシートを接着剤によりディスプレイ用フ
ィルターに接着する方法等、通常の樹脂積層体の作成方
法が挙げられる。また、このほかに、反射防止処理を施
したフィルムを該フィルター上に貼り付けるという手法
を用いても良い。また、光線反射防止層は、視感反射率
が5%以下であることが好ましい。
表面への蛍光灯などの外光の写り込みを防止するための
ものである。光線反射防止層は、酸化珪素、酸化ジルコ
ニウム、酸化チタン、酸化アルミニウム等の金属酸化
物;フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム等の金属フ
ッ化物;その他、金属珪化物;硼化物;炭化物;窒化
物;硫化物等の無機物の薄膜からなる場合と、アクリル
樹脂、フッ素樹脂などの屈折率の異なる樹脂を単層ある
いは多層に積層させたものからなる場合とがあり、前者
の場合には、電磁波遮蔽層のところで挙げたと同様のド
ライプレーティング法を用いて、単層あるいは多層の形
態で、前記のディスプレイ用フィルターの層上にそのま
ま形成させる方法や樹脂フィルムあるいはガラス上に、
蒸着あるいはスパッタリング後に、該フィルターと貼り
合わせて形成させる方法が挙げられる。また、後者の場
合は、アクリル樹脂、フッ素樹脂等の使用される樹脂の
フィルムまたはシートを接着剤によりディスプレイ用フ
ィルターに接着する方法等、通常の樹脂積層体の作成方
法が挙げられる。また、このほかに、反射防止処理を施
したフィルムを該フィルター上に貼り付けるという手法
を用いても良い。また、光線反射防止層は、視感反射率
が5%以下であることが好ましい。
【0046】ぎらつき防止層(ノングレア層)は、フィ
ルターの視野角を広げる目的で、透過光を散乱させるた
めに、シリカ、メラミン樹脂、アクリル樹脂等の徴粉体
をインキ化し、表面にコーティングする方法などを用
い、本発明のフィルターのいずれかの層上に塗布し、熱
硬化あるいは光硬化させることにより、形成される。ま
た、ノングレア処理をしたフィルムを該フィルター上に
貼り付けてもよい。
ルターの視野角を広げる目的で、透過光を散乱させるた
めに、シリカ、メラミン樹脂、アクリル樹脂等の徴粉体
をインキ化し、表面にコーティングする方法などを用
い、本発明のフィルターのいずれかの層上に塗布し、熱
硬化あるいは光硬化させることにより、形成される。ま
た、ノングレア処理をしたフィルムを該フィルター上に
貼り付けてもよい。
【0047】傷付き防止層は、ウレタンアクリレート、
エポキシアクリレート、多官能アクリレート等のアクリ
レートと光重合開始剤を有機溶剤に溶解或いは分散させ
た塗布液を従来公知の塗布法で、本発明のフィルターの
いずれかの層上に、好ましくは、最外層に位置するよう
に、塗布し、乾燥させ、光硬化させることにより形成さ
れる。
エポキシアクリレート、多官能アクリレート等のアクリ
レートと光重合開始剤を有機溶剤に溶解或いは分散させ
た塗布液を従来公知の塗布法で、本発明のフィルターの
いずれかの層上に、好ましくは、最外層に位置するよう
に、塗布し、乾燥させ、光硬化させることにより形成さ
れる。
【0048】本発明のディスプレイ用フィルター、例え
ば、プラズマディスプレイパネル用フィルターは、好適
には、前記透明基材、及び、前記色素含有樹脂層を基本
構成層とし、必要に応じて、前記酸化防止剤又は/及び
紫外線吸収剤含有層、前記近赤外線吸収層、前記電磁波
遮蔽層、前記光線反射防止層、前記ノングレア層、及び
前記傷付き防止層等を有する積層体であるが、これらの
各層の積層順序は特に限定されるものではなく、又、積
層方法も特に限定されるものではない。通常は、各層間
に接着剤を用いて、必要に応じて、コロナ放電処理、グ
ロー放電処理、プラズマ処理、火炎処理、化学薬品処理
等の表面処理を施し、イソシアネート系、ポリエステル
系、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、アルキ
ルチタネート系等の公知のアンカーコート剤を更に用い
て、接着することにより、積層体とされる。
ば、プラズマディスプレイパネル用フィルターは、好適
には、前記透明基材、及び、前記色素含有樹脂層を基本
構成層とし、必要に応じて、前記酸化防止剤又は/及び
紫外線吸収剤含有層、前記近赤外線吸収層、前記電磁波
遮蔽層、前記光線反射防止層、前記ノングレア層、及び
前記傷付き防止層等を有する積層体であるが、これらの
各層の積層順序は特に限定されるものではなく、又、積
層方法も特に限定されるものではない。通常は、各層間
に接着剤を用いて、必要に応じて、コロナ放電処理、グ
ロー放電処理、プラズマ処理、火炎処理、化学薬品処理
等の表面処理を施し、イソシアネート系、ポリエステル
系、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、アルキ
ルチタネート系等の公知のアンカーコート剤を更に用い
て、接着することにより、積層体とされる。
【0049】また、本発明のディスプレイ用フィルター
は、該フィルターをディスプレイ表示面に張り合わせる
ための粘着剤層を最外層に設けても良い。この粘着剤層
により、例えば、ディスプレイの製造工程の途中または
ディスプレイの製造後を問わず、簡便にディスプレイの
前面にこのフィルターを貼着することができる。
は、該フィルターをディスプレイ表示面に張り合わせる
ための粘着剤層を最外層に設けても良い。この粘着剤層
により、例えば、ディスプレイの製造工程の途中または
ディスプレイの製造後を問わず、簡便にディスプレイの
前面にこのフィルターを貼着することができる。
【0050】このようにすることにより、従来は、ディ
スプレイ自体の前面に順番に近赤外線吸収フィルター、
電磁波遮蔽フィルター等を配置する必要があったもの
が、本発明のフィルターを貼るだけとなり製造工程が簡
便になるだけでなく、フィルターがディスプレイと一体
形成されるので、ディスプレイ装置全体で見たときに薄
肉化が可能となる。粘着剤層を構成する粘着剤として
は、スチレンブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ポ
リイソブチレンゴム、天然ゴム、ネオプレンゴム、クロ
ロプレンゴム、ブチルゴム等のゴム類やポリアクリル酸
メチル、ボリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル
等のポリアクリル酸アルキルエステル等の低重合度樹脂
が挙げられ、これらは単独に用いられても良いが、さら
に粘着付与剤としてピッコライト、ポリベール、ロジン
エステル等を添加したものを用いても良い。
スプレイ自体の前面に順番に近赤外線吸収フィルター、
電磁波遮蔽フィルター等を配置する必要があったもの
が、本発明のフィルターを貼るだけとなり製造工程が簡
便になるだけでなく、フィルターがディスプレイと一体
形成されるので、ディスプレイ装置全体で見たときに薄
肉化が可能となる。粘着剤層を構成する粘着剤として
は、スチレンブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ポ
リイソブチレンゴム、天然ゴム、ネオプレンゴム、クロ
ロプレンゴム、ブチルゴム等のゴム類やポリアクリル酸
メチル、ボリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル
等のポリアクリル酸アルキルエステル等の低重合度樹脂
が挙げられ、これらは単独に用いられても良いが、さら
に粘着付与剤としてピッコライト、ポリベール、ロジン
エステル等を添加したものを用いても良い。
【0051】尚、ディスプレイ自体の表面が高温になる
ものの場合には、加熱によりガスが発生する場合があ
り、こういった場合にはガス吸収剤等の添加が必要にな
る。このような理由から、好ましい粘着剤としては、3
mmのガラス板に30μm のポリエステルフィルム
を、30μmの粘着剤で貼り合わせ、80℃で10日間
保持後における180度剥離強度が300g/cm以
上、好ましくは400g/cm以上という物性を有する
粘着剤を用いるのが望ましい。粘着剤層形成方法として
は、具体的には、上記ゴム類又は低重合度樹脂類をハロ
ゲン系、アルコール系、ケトン系、エステル系、エーテ
ル系、脂肪族炭化水素系又は芳香族炭化水素系から選ば
れる溶媒単独又は複数混合した溶剤系に分散又は溶解し
て粘度を調整したものをディッピング法、フロ- コート
法、スプレー法、バーコート法、グラビアコート法、ロ
ールコート法、プレードコート法及びエアーナイフコ-
ト法等の公知の塗工方法で塗工し、その後溶剤を乾燥さ
せ、粘着剤層とする。
ものの場合には、加熱によりガスが発生する場合があ
り、こういった場合にはガス吸収剤等の添加が必要にな
る。このような理由から、好ましい粘着剤としては、3
mmのガラス板に30μm のポリエステルフィルム
を、30μmの粘着剤で貼り合わせ、80℃で10日間
保持後における180度剥離強度が300g/cm以
上、好ましくは400g/cm以上という物性を有する
粘着剤を用いるのが望ましい。粘着剤層形成方法として
は、具体的には、上記ゴム類又は低重合度樹脂類をハロ
ゲン系、アルコール系、ケトン系、エステル系、エーテ
ル系、脂肪族炭化水素系又は芳香族炭化水素系から選ば
れる溶媒単独又は複数混合した溶剤系に分散又は溶解し
て粘度を調整したものをディッピング法、フロ- コート
法、スプレー法、バーコート法、グラビアコート法、ロ
ールコート法、プレードコート法及びエアーナイフコ-
ト法等の公知の塗工方法で塗工し、その後溶剤を乾燥さ
せ、粘着剤層とする。
【0052】この際の粘着剤層の厚みは、通常、5〜1
00μm、好ましくは10〜50μmである。粘着剤層
の表面に剥離フィルムを設け、粘着剤層にゴミ等が付着
しないように、プラズマディスプレイの表面に張り付け
るまで粘着剤層を保護するのも良い。この場合、フィル
ターの縁綾部の粘着剤層と剥離フィルムとの間に、粘着
剤層を設けない部分を形成したり、非粘着性のフィルム
を挟む等して非粘着部分を形成し、剥離開始部とすれば
貼着時の作業がやりやすい。プラズマディスプレイにフ
ィルターを貼着時、プラズマディスプレイの表面とフィ
ルターとの間に気泡が入ると画像が歪んだり、見にくく
なったりする等、実用上の大きな問題となるので気泡の
巻き込みには十分に注意する必要がある。
00μm、好ましくは10〜50μmである。粘着剤層
の表面に剥離フィルムを設け、粘着剤層にゴミ等が付着
しないように、プラズマディスプレイの表面に張り付け
るまで粘着剤層を保護するのも良い。この場合、フィル
ターの縁綾部の粘着剤層と剥離フィルムとの間に、粘着
剤層を設けない部分を形成したり、非粘着性のフィルム
を挟む等して非粘着部分を形成し、剥離開始部とすれば
貼着時の作業がやりやすい。プラズマディスプレイにフ
ィルターを貼着時、プラズマディスプレイの表面とフィ
ルターとの間に気泡が入ると画像が歪んだり、見にくく
なったりする等、実用上の大きな問題となるので気泡の
巻き込みには十分に注意する必要がある。
【0053】本発明のディスプレイ用フィルターは、上
述のように直接ディスプレイ表面上に貼りつけても良い
が、さらに、あらかじめ透明のガラスや透明樹脂板等と
貼り合わせた上で、ディスプレイ表面上に貼りつけても
良いさらに、該フィルターを貼りつけるディスプレイと
しては、陰極管、蛍光表示管、電界放射、プラズマパネ
ル、液晶、エレクトロルミネッセンス等のカラー画像の
表示装置として公知の表示装置であり、バンドパスフィ
ルターにより色補正が必要である任意の表示装置を用い
ることができ、特に好ましくは、公知のあるいは市販の
プラズマディスプレイパネルである。
述のように直接ディスプレイ表面上に貼りつけても良い
が、さらに、あらかじめ透明のガラスや透明樹脂板等と
貼り合わせた上で、ディスプレイ表面上に貼りつけても
良いさらに、該フィルターを貼りつけるディスプレイと
しては、陰極管、蛍光表示管、電界放射、プラズマパネ
ル、液晶、エレクトロルミネッセンス等のカラー画像の
表示装置として公知の表示装置であり、バンドパスフィ
ルターにより色補正が必要である任意の表示装置を用い
ることができ、特に好ましくは、公知のあるいは市販の
プラズマディスプレイパネルである。
【0054】上記プラズマディスプレイパネル表示装置
とは、次のような原理によってカラー画像の表示を行う
装置である。前面ガラス板と背面ガラス板との間に表示
電極対と、2枚のガラス板の間に設けた各画素(R
(赤)、G(緑)、B(青))に対応するセルを設け、
セルの中にキセノンガスやネオンガスを封入し、一方セ
ル内の背面ガラス板側に各画素に対応する蛍光体を塗布
しておく。表示電極間の放電によって、セル中のキセノ
ンガスおよびネオンガスの励起発光し、紫外線が発生す
る。そしてこの紫外線を蛍光体に照射することによっ
て、各画素に対応する可視光が発生する。そして、背面
ガラス板にアドレス用電極を設け、このアドレス用電極
に信号を印加することにより、どの放電セルを表示する
かを制御し、カラー画像の表示を行うものである。
とは、次のような原理によってカラー画像の表示を行う
装置である。前面ガラス板と背面ガラス板との間に表示
電極対と、2枚のガラス板の間に設けた各画素(R
(赤)、G(緑)、B(青))に対応するセルを設け、
セルの中にキセノンガスやネオンガスを封入し、一方セ
ル内の背面ガラス板側に各画素に対応する蛍光体を塗布
しておく。表示電極間の放電によって、セル中のキセノ
ンガスおよびネオンガスの励起発光し、紫外線が発生す
る。そしてこの紫外線を蛍光体に照射することによっ
て、各画素に対応する可視光が発生する。そして、背面
ガラス板にアドレス用電極を設け、このアドレス用電極
に信号を印加することにより、どの放電セルを表示する
かを制御し、カラー画像の表示を行うものである。
【0055】
【実施例】以下に、実施例により本発明の実施態様を説
明する。 実施例1 ポリエチレンテレフタレート製フィルム(三菱化学ポリ
エステルフィルム社製PET フィルム「T 100E 」、厚
み100μm )に、一般式(II)において、II-2のテ
トラアザポルフィリン系色素の0.63%DME(ジメ
トキシエタン)溶液0.25g、ポリエステル樹脂V−
200(Tg= 67℃ ;東洋紡(株)製)の20%
DME溶液1gを混合溶解し、バーコーター(NO.24;
江藤器械(株)製)で塗工し、乾燥して、膜厚6μmの
コーティング層を有するネオン発光カットフィルターを
得た。このフィルターの透過率を日立分光光度計(U−
3500)で測定した。透過率の最小値における波長は
586nmで透過率は、14.7%であった。586n
mの最小値の他には、大きな透過率の極小値はなく、透
過率の良好なフィルターが得られた。
明する。 実施例1 ポリエチレンテレフタレート製フィルム(三菱化学ポリ
エステルフィルム社製PET フィルム「T 100E 」、厚
み100μm )に、一般式(II)において、II-2のテ
トラアザポルフィリン系色素の0.63%DME(ジメ
トキシエタン)溶液0.25g、ポリエステル樹脂V−
200(Tg= 67℃ ;東洋紡(株)製)の20%
DME溶液1gを混合溶解し、バーコーター(NO.24;
江藤器械(株)製)で塗工し、乾燥して、膜厚6μmの
コーティング層を有するネオン発光カットフィルターを
得た。このフィルターの透過率を日立分光光度計(U−
3500)で測定した。透過率の最小値における波長は
586nmで透過率は、14.7%であった。586n
mの最小値の他には、大きな透過率の極小値はなく、透
過率の良好なフィルターが得られた。
【0056】上記のネオン発光カットフィルターを10
0℃の恒温槽に100時間入れて耐熱性の試験を行い、
日立分光光度計(U−3500)の吸光度で色素残存率
(%)を測定した所、97.8%であり、非常に良好な
耐熱性を示した。上記のコーティングフィルムのポリエ
ステル系色素含有層面と反対側に紫外線カットフィルタ
ーSC−39(富士写真フィルム(株)製)を積層し、
キセノンフェードメーター(スガ試験機(株)製 FAL-
25AX-HC.B.EC)で耐光性の評価を紫外線カット層側より
露光して行った(280Hr露光)。日立分光光度計
(U−3500)の吸光度で色素残存率(%)を測定し
た所、98.4%であり、良好な耐光性を示した。
0℃の恒温槽に100時間入れて耐熱性の試験を行い、
日立分光光度計(U−3500)の吸光度で色素残存率
(%)を測定した所、97.8%であり、非常に良好な
耐熱性を示した。上記のコーティングフィルムのポリエ
ステル系色素含有層面と反対側に紫外線カットフィルタ
ーSC−39(富士写真フィルム(株)製)を積層し、
キセノンフェードメーター(スガ試験機(株)製 FAL-
25AX-HC.B.EC)で耐光性の評価を紫外線カット層側より
露光して行った(280Hr露光)。日立分光光度計
(U−3500)の吸光度で色素残存率(%)を測定し
た所、98.4%であり、良好な耐光性を示した。
【0057】実施例2
実施例1で用いたポリエステル樹脂V−200の20%
DME溶液1gの代わりに、ポリエステル樹脂UE−3
600(Tg=75℃ ; ユニチカ(株)製)の20
%DME溶液1.0gを混合溶解し、バーコーター(N
O.24)で塗工し、乾燥して、膜厚6μm のコーティング
層を有するネオン発光カットフィルターを得た。このフ
ィルターの透過率を日立分光光度計(U−3500)で
測定した。透過率の最小値における波長は587nmで
透過率は、13.3%であった。587nmの最小値の
他には、大きな透過率の極小値はなく、透過率の良好な
フィルターが得られた。
DME溶液1gの代わりに、ポリエステル樹脂UE−3
600(Tg=75℃ ; ユニチカ(株)製)の20
%DME溶液1.0gを混合溶解し、バーコーター(N
O.24)で塗工し、乾燥して、膜厚6μm のコーティング
層を有するネオン発光カットフィルターを得た。このフ
ィルターの透過率を日立分光光度計(U−3500)で
測定した。透過率の最小値における波長は587nmで
透過率は、13.3%であった。587nmの最小値の
他には、大きな透過率の極小値はなく、透過率の良好な
フィルターが得られた。
【0058】上記のネオン発光カットフィルターを10
0℃の恒温槽に100時間入れて耐熱性の試験を行い、
日立分光光度計(U−3500)の吸光度で色素残存率
(%)を測定した所、100%であり、非常に良好な耐
熱性を示した。上記のコーティングフィルムのポリエス
テル系色素含有層面と反対側に紫外線カットフィルター
SC−39(富士写真フィルム(株)製)を積層し、キ
セノンフェードメーター(スガ試験機(株)製 FAL-25
AX-HC.B.EC)で耐光性の評価を紫外線カット層側より露
光して行った(280Hr露光)。日立分光光度計(U
−3500)の吸光度で色素残存率(%)を測定した
所、98.1%であり、良好な耐光性を示した。
0℃の恒温槽に100時間入れて耐熱性の試験を行い、
日立分光光度計(U−3500)の吸光度で色素残存率
(%)を測定した所、100%であり、非常に良好な耐
熱性を示した。上記のコーティングフィルムのポリエス
テル系色素含有層面と反対側に紫外線カットフィルター
SC−39(富士写真フィルム(株)製)を積層し、キ
セノンフェードメーター(スガ試験機(株)製 FAL-25
AX-HC.B.EC)で耐光性の評価を紫外線カット層側より露
光して行った(280Hr露光)。日立分光光度計(U
−3500)の吸光度で色素残存率(%)を測定した
所、98.1%であり、良好な耐光性を示した。
【0059】実施例3
実施例1で用いたII-2のテトラアザポルフィリン系色
素の0.63%DME(ジメトキシエタン)溶液0.2
5gの代わりに、II-2のテトラアザポルフィリン系色
素の1.23%THF(テトラヒドロフラン)溶液0.
3gを用い、実施例1で用いたポリエステル樹脂V−2
00の20%DME溶液1gの代わりに、下記に示す前
記一般式(I-7)のポリエステル樹脂
素の0.63%DME(ジメトキシエタン)溶液0.2
5gの代わりに、II-2のテトラアザポルフィリン系色
素の1.23%THF(テトラヒドロフラン)溶液0.
3gを用い、実施例1で用いたポリエステル樹脂V−2
00の20%DME溶液1gの代わりに、下記に示す前
記一般式(I-7)のポリエステル樹脂
【0060】
【化11】
【0061】(前記式において、Mv=16700, Tg=
143℃)の10%溶液(THF/トルエン=1/1(v
ol比))1gを混合溶解し、バーコーター(NO.24)で塗
工し、乾燥して、膜厚3μm のコーティング層を有する
ネオン発光カットフィルターを得た。このフィルターの
透過率を日立分光光度計(U−3500)で測定した。
透過率の最小値における波長587nmの透過率の良好
なフィルターが得られた。上記のネオン発光カットフィ
ルターを100℃の恒温槽に100時間入れて耐熱性の
試験を行い、日立分光光度計(U−3500)の吸光度
で色素残存率(%)を測定した所、100%であり、非
常に良好な耐熱性を示した。上記のコーティングフィル
ムのポリエステル系色素含有層面と反対側に紫外線カッ
トフィルターSC−39(富士写真フィルム(株)製)
を積層し、キセノンフェードメーター(スガ試験機
(株)製 FAL-25AX-HC.B.EC)で耐光性の評価を紫外線
カット層側より露光して行った(280Hr露光)。日
立分光光度計(U−3500)の吸光度で色素残存率
(%)を測定した所、95.9%であり、良好な耐光性
を示した。
143℃)の10%溶液(THF/トルエン=1/1(v
ol比))1gを混合溶解し、バーコーター(NO.24)で塗
工し、乾燥して、膜厚3μm のコーティング層を有する
ネオン発光カットフィルターを得た。このフィルターの
透過率を日立分光光度計(U−3500)で測定した。
透過率の最小値における波長587nmの透過率の良好
なフィルターが得られた。上記のネオン発光カットフィ
ルターを100℃の恒温槽に100時間入れて耐熱性の
試験を行い、日立分光光度計(U−3500)の吸光度
で色素残存率(%)を測定した所、100%であり、非
常に良好な耐熱性を示した。上記のコーティングフィル
ムのポリエステル系色素含有層面と反対側に紫外線カッ
トフィルターSC−39(富士写真フィルム(株)製)
を積層し、キセノンフェードメーター(スガ試験機
(株)製 FAL-25AX-HC.B.EC)で耐光性の評価を紫外線
カット層側より露光して行った(280Hr露光)。日
立分光光度計(U−3500)の吸光度で色素残存率
(%)を測定した所、95.9%であり、良好な耐光性
を示した。
【0062】比較例1
実施例1で用いたII-2のテトラアザポルフィリン系色
素の0.63%DME(ジメトキシエタン)溶液0.2
5gの代わりに、II-2のテトラアザポルフィリン系色
素の0.63%DME(ジメトキシエタン)溶液0.3
gを用い、実施例1で用いたポリエステル樹脂V−20
0の20%DME溶液1gの代わりに、下記に示す前記
一般式(I-8)のポリエステル樹脂
素の0.63%DME(ジメトキシエタン)溶液0.2
5gの代わりに、II-2のテトラアザポルフィリン系色
素の0.63%DME(ジメトキシエタン)溶液0.3
gを用い、実施例1で用いたポリエステル樹脂V−20
0の20%DME溶液1gの代わりに、下記に示す前記
一般式(I-8)のポリエステル樹脂
【0063】
【化12】
【0064】(前記式において、Mv=35000, Tg=
213℃)の10%溶液(DME/ジオキサン=1/1
(vol比))3gを混合溶解し、バーコーター(NO.24)で
塗工し、乾燥して、膜厚3μm のコーティング層を有す
るネオン発光カットフィルターを得た。このフィルター
の透過率を日立分光光度計(U−3500)で測定し
た。透過率の最小値における波長586nmの透過率の
良好なフィルターが得られた。上記のコーティングフィ
ルムのポリエステル系色素含有層面と反対側に紫外線カ
ットフィルターSC−39(富士写真フィルム(株)
製)を積層し、キセノンフェードメーター(スガ試験機
(株)製 FAL-25AX-HC.B.EC)で耐光性の評価を紫外線
カット層側より露光して行った(280Hr露光)。日
立分光光度計(U−3500)の吸光度で色素残存率
(%)を測定した所、88.6%であり、耐光性は劣る
ものであった。
213℃)の10%溶液(DME/ジオキサン=1/1
(vol比))3gを混合溶解し、バーコーター(NO.24)で
塗工し、乾燥して、膜厚3μm のコーティング層を有す
るネオン発光カットフィルターを得た。このフィルター
の透過率を日立分光光度計(U−3500)で測定し
た。透過率の最小値における波長586nmの透過率の
良好なフィルターが得られた。上記のコーティングフィ
ルムのポリエステル系色素含有層面と反対側に紫外線カ
ットフィルターSC−39(富士写真フィルム(株)
製)を積層し、キセノンフェードメーター(スガ試験機
(株)製 FAL-25AX-HC.B.EC)で耐光性の評価を紫外線
カット層側より露光して行った(280Hr露光)。日
立分光光度計(U−3500)の吸光度で色素残存率
(%)を測定した所、88.6%であり、耐光性は劣る
ものであった。
【0065】
【発明の効果】本発明の、特定のポリエステル系樹脂及
び色素とを含有する層を有するディスプレイ用フィルタ
ーは、耐熱性、耐光性等の耐久性に優れている。
び色素とを含有する層を有するディスプレイ用フィルタ
ーは、耐熱性、耐光性等の耐久性に優れている。
Claims (7)
- 【請求項1】 テトラアザポルフィリン系色素を含有す
るポリエステル系樹脂からなる層を有するディスプレイ
用フィルターであって、該ポリエステル系樹脂のガラス
転移点(Tg)が30〜200℃であることを特徴とす
るディスプレイ用フィルター。 - 【請求項2】 ポリエステル系樹脂が下記一般式(I) 【化1】 (式(I)中、Rは、アルキル基又は基中にエーテル結
合を有していても良いアラルキル基を表し、環Aは、ア
ルキル基、アルコキシ基及びハロアルキル基からなる群
から選ばれる置換基で置換されていても良い芳香族環を
表す。)で表される構成単位を含有する樹脂であること
を特徴とする請求項1のディスプレイ用フィルター。 - 【請求項3】 一般式(I)において、環Aがベンゼン
環であることを特徴とする請求項2に記載のディスプレ
イ用フィルター。 - 【請求項4】 テトラアザポルフィリン系色素が、下記
一般式(II) 【化2】 〔式(II) 中、R1 〜R8は、各々独立に、水素原子、ハロ
ゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、アミノ
基、置換基を有していても良いアルキル基、置換基を有
していても良いアルコキシ基、置換基を有していても良
いアリール基、置換基を有していても良いアリールオキ
シ基、置換基を有していても良いアルキルアミノ基、置
換基を有していても良いジアルキルアミノ基、置換基を
有していても良いアルキルチオ基、又は置換基を有して
いても良いアリールチオ基を示し、また、R1とR2、R3と
R4、R5とR6、R7とR8は各々連結してアルキレン基を形成
しても良い。Mは、2個の水素原子、2価の金属原子、
3価1置換金属原子、4価2置換金属原子又はオキシ金
属原子を示す。〕で表されるテトラアザポルフィリン系
色素であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
記載のディスプレイ用フィルター。 - 【請求項5】 一般式(II)において、MがCu又はVO
であることを特徴とする請求項4に記載のディスプレイ
用フィルター。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のディス
プレイ用フィルターに、さらに紫外線吸収剤を含有する
層を積層したことを特徴とするディスプレイ用フィルタ
ー。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のディス
プレイ用フィルターを構成層として含むプラズマディス
プレイパネル用フィルター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002000287A JP2003232916A (ja) | 2001-12-07 | 2002-01-07 | ディスプレイ用フィルター |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001-373672 | 2001-12-07 | ||
JP2001373672 | 2001-12-07 | ||
JP2002000287A JP2003232916A (ja) | 2001-12-07 | 2002-01-07 | ディスプレイ用フィルター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003232916A true JP2003232916A (ja) | 2003-08-22 |
Family
ID=27790579
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002000287A Pending JP2003232916A (ja) | 2001-12-07 | 2002-01-07 | ディスプレイ用フィルター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003232916A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006184531A (ja) * | 2004-12-27 | 2006-07-13 | Toyobo Co Ltd | 波長選択吸収フィルム及び波長選択吸収フィルター |
JP2006251076A (ja) * | 2005-03-08 | 2006-09-21 | Mitsubishi Chemicals Corp | ディスプレイ用フィルター及びディスプレイ装置 |
WO2008105235A1 (ja) * | 2007-02-26 | 2008-09-04 | Konica Minolta Holdings, Inc. | 組成物、光学フィルター及びディスプレイ用前面フィルター |
-
2002
- 2002-01-07 JP JP2002000287A patent/JP2003232916A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006184531A (ja) * | 2004-12-27 | 2006-07-13 | Toyobo Co Ltd | 波長選択吸収フィルム及び波長選択吸収フィルター |
JP2006251076A (ja) * | 2005-03-08 | 2006-09-21 | Mitsubishi Chemicals Corp | ディスプレイ用フィルター及びディスプレイ装置 |
WO2008105235A1 (ja) * | 2007-02-26 | 2008-09-04 | Konica Minolta Holdings, Inc. | 組成物、光学フィルター及びディスプレイ用前面フィルター |
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