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JP2003231326A - インクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットプリンタ

Info

Publication number
JP2003231326A
JP2003231326A JP2002029397A JP2002029397A JP2003231326A JP 2003231326 A JP2003231326 A JP 2003231326A JP 2002029397 A JP2002029397 A JP 2002029397A JP 2002029397 A JP2002029397 A JP 2002029397A JP 2003231326 A JP2003231326 A JP 2003231326A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carrier
recording paper
movable body
thickness
print head
Prior art date
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Granted
Application number
JP2002029397A
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English (en)
Other versions
JP3551377B2 (ja
Inventor
Masaru Kubo
大 久保
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Funai Electric Co Ltd
Original Assignee
Funai Electric Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Funai Electric Co Ltd filed Critical Funai Electric Co Ltd
Priority to JP2002029397A priority Critical patent/JP3551377B2/ja
Publication of JP2003231326A publication Critical patent/JP2003231326A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3551377B2 publication Critical patent/JP3551377B2/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】キャリアシャフトや記録紙搬送経路の下側面を
構成するフレームを移動させることなく、記録紙の厚さ
に応じて簡単な構成で印刷ヘッドを記録紙の厚さ方向に
移動させペーパーギャップを常に適正に維持する。 【解決手段】キャリア1を通常停止位置Paを超えて変
位時停止位置Pbまで矢印C方向にオーバーランさせて
ラッチ6の突出部6bをフレーム13bに矢印C方向に
当接させる毎に、ラッチ6の突起6aが可動体3に形成
された当接部材4の凹部4aに下側から嵌入して可動体
3がキャリア本体2における下側の位置にある薄手の記
録紙に対応した状態と、ラッチ6の突起6aが当接部材
4の凸部4bに下側から当接して可動体3がキャリア本
体2における上側の位置にある厚手の記録紙に対応した
状態と、に交互に変位するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、印刷ヘッドから
吐出したインク滴によって記録紙上に画像を印刷するイ
ンクジェットプリンタに関し、特に、記録紙の印刷面と
印刷ヘッドとの間の間隔を記録紙の厚さに応じて調整す
るインクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタは、印刷ヘッド
とプラテンとの間に記録紙を搬送するとともに、印刷ヘ
ッドを搭載したキャリアをキャリアシャフトに沿って記
録紙搬送方向に直交する方向に往復移動させ、この間に
印刷ヘッドから吐出したインク滴によって記録紙の印刷
面上に画像を印刷する。このようなインクジェットプリ
ンタでは、記録紙の印刷面と印刷ヘッドとの間の間隔で
あるペーパーギャップが、記録紙上に印刷された画像の
鮮明度に影響を与える。一方、インクジェットプリンタ
において画像が印刷される記録紙としては普通紙だけで
なく葉書や封筒等を含む様々な厚さのものがあり、画像
が印刷される記録紙の厚さが変化するとペーパーギャッ
プも変化して鮮明な画像を形成することができなくな
る。
【0003】このため、従来のインクジェットプリンタ
では、画像が印刷される記録紙の厚さに応じて、印字ヘ
ッド又はプラテンを記録紙の厚さ方向に移動させ、ペー
パーギャップが一定になるように調整するギャップ調整
機構が備えられている。このギャップ調整機構として、
手動操作によるものでは、インクジェットプリンタの外
部に露出したレバー等の操作部材に連動する偏心カムを
介して、キャリアシャフトとともにキャリアを記録紙の
厚さ方向に移動させることにより、ペーパーギャップを
調整するようにしていた。
【0004】一方、記録紙の厚さに応じて自動的に、又
は、パーソナルコンピュータからの印刷要求に含まれる
記録紙の設定データに基づいて、印字ヘッド又はプラテ
ンを記録紙の厚さ方向に移動させるギャップ調整機構と
して、例えば、特開平7−137395号公報には、印
字ヘッドを搭載したキャリアをキャリアシャフトととも
にプラテンに対して接近及び離間する方向に往復移動自
在に配置し、キャリアに備えられたラックギアと噛合す
るピニオンギアをモータによって正逆回転させることに
より、印字ヘッドとプラテンとの間を通過する記録紙の
厚さに応じたペーパーギャップを設けることができる位
置にキャリアを位置させるようにした構成が開示されて
いる。
【0005】また、特開平9−323408号公報に
は、印刷ヘッドが位置する印刷領域を経由する記録紙搬
送経路の全域にわたって下側面を構成するフレームを、
記録紙の搬送方向における印刷領域の上流側下方におい
て揺動自在に支持し、このフレームに記録紙の搬送方向
における印刷領域の上流側及び下流側に配置された2つ
のローラのそれぞれに下方から圧接するローラを支持さ
せ、印刷領域の下流側で上下のローラの間を通過する記
録紙の厚さに応じてフレームを揺動することにより、印
刷領域における記録紙上面の上下位置を記録紙の厚さに
拘わらず常に一定に維持し、印刷領域におけるペーパー
ギャップを一定にするようにした構成が開示されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、手動操
作されるレバー等に連動した偏心カムを介してキャリア
シャフトを移動させる構成や特開平7−137395号
公報に開示された構成では、記録紙の搬送方向に直交す
る方向に往復移動するキャリアが摺動するキャリアシャ
フトを、記録紙の厚さに応じてキャリアとともにプラテ
ンに接近又は離間する方向に移動させる必要があり、キ
ャリアシャフトはその長手方向が記録紙の搬送方向に直
交する状態を維持したままで所定範囲にわたって移動で
きるようにしなければならず、このための機構が複雑化
する問題がある。
【0007】また、特開平9−323408号公報に開
示された構成では、記録紙の厚さに応じて記録紙搬送経
路の下側面が揺動するため、記録紙の厚さによって記録
紙の搬送状態が変化し、記録紙を常に安定して搬送する
ことが困難になる問題がある。また、記録紙の搬送方向
における印刷領域の下流側でフレームに支持された下側
のローラから上側のローラに加わる圧接力が、弱過ぎる
場合には下側のローラのみが下方に変位し、強過ぎる場
合には記録紙が変形して下側のローラが変位せず、いず
れの場合にもフレームが揺動しないため、下側のローラ
に作用させるべき適正な圧接力の設定が困難になる問題
がある。さらに、記録紙の搬送方向における印刷領域の
下流側に配置されたローラに記録紙が挟持されるまでは
フレームが揺動しないため、記録紙の前端から印刷領域
の下流側に配置されたローラと印刷領域との間の距離ま
での範囲には鮮明な画像を形成することができない問題
がある。
【0008】この発明の目的は、キャリアシャフトや記
録紙搬送経路の下側面を構成するフレームを移動させる
ことなく、記録紙の厚さに応じて簡単な構成で印刷ヘッ
ドを記録紙の厚さ方向に移動させることができ、印刷要
求とともに入力される記録紙の厚さの設定データに基づ
いてペーパーギャップを常に適正に維持することができ
るインクジェットプリンタを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するために、以下の構成を備えている。
【0010】(1)記録紙の搬送方向に平行な一対のフ
レーム間に長手方向を記録紙の搬送方向に直交する方向
にしてキャリアシャフトを配置し、このキャリアシャフ
トの長手方向に沿って印刷ヘッドを搭載したキャリアを
往復移動させるインクジェットプリンタにおいて、前記
キャリアを、キャリアシャフトに外嵌するキャリア本体
と、印刷ヘッドとの対向部における記録紙の厚さ方向の
複数の位置に移動自在にしてキャリア本体に保持される
とともに印刷ヘッドを搭載した可動体と、から構成し、
前記キャリアが一方のフレーム側に通常移動範囲を超え
て移動する毎にキャリア本体における前記記録紙の厚さ
方向の可動体の位置を変化させる可動体移動機構を設
け、記録紙の厚さに応じた回数だけ前記キャリアを一方
のフレーム側に通常移動範囲を超えて移動させることを
特徴とする。
【0011】この構成においては、記録紙の厚さに応じ
た回数だけキャリアが一方のフレーム側に通常移動範囲
を超えて移動し、この移動回数に応じて印刷ヘッドとの
対向部における記録紙の厚さ方向についてのキャリア本
体に対する可動体の位置が変化する。可動体には印刷ヘ
ッドが搭載されており、記録紙の厚さ方向における可動
体の位置が変化すると、印刷ヘッドと記録紙の印刷面と
の間の間隔でペーパーギャップが変化する。このとき、
キャリアシャフトに外嵌したキャリア本体は、変位しな
い。したがって、記録紙の厚さに応じた回数だけキャリ
アを一方のフレーム側に通常移動範囲を超えて移動させ
ることにより、印刷ヘッドを搭載した可動体のみが記録
紙の厚さに対応して適正なペーパーギャップを実現する
位置に移動し、キャリア本体及びキャリアシャフトは記
録紙の厚さ方向に変位せず、キャリアシャフトを記録紙
の厚さ方向に変位させるための構成が不要になる。
【0012】上記の可動体移動機構は、可動体にキャリ
アの移動方向に連続して設けた記録紙の厚さ方向の凹部
及び凸部と、キャリア本体に設けた、キャリアの移動方
向において前記凹部に嵌入する位置と前記凸部に当接す
る位置との間に移動自在にされるとともにキャリア本体
から一方のフレーム側に突出した突出部が一体的に形成
された前記記録紙の厚さ方向の突起と、突出部が一方の
フレームに当接する毎に突起を前記凹部に嵌入する位置
と前記凸部に当接する位置とに交互に変位させる変位機
構と、によって構成することができる。
【0013】(2)前記可動体は、前記記録紙の厚さ方
向における2位置の間に移動自在にして前記キャリア本
体に保持され、前記可動体移動機構は、記録紙の厚さが
変更される毎に前記キャリアを一方のフレーム側に通常
移動範囲を超えて移動させることを特徴とする。
【0014】この構成においては、記録紙の厚さが変更
される毎にキャリアが一方のフレーム側に通常移動範囲
を超えて移動し、キャリア本体に対する可動体の位置が
印刷ヘッドとの対向部における記録紙の厚さ方向につい
ての2位置の一方から他方へ変化する。したがって、記
録紙の厚さが薄手と厚手との間で変更される毎にキャリ
アを一方のフレーム側に通常移動範囲を超えて移動させ
ることにより、印刷ヘッドを搭載した可動体のみが記録
紙の厚さに対応して適正なペーパーギャップを実現する
2位置のいずれかに移動し、キャリア本体及びキャリア
シャフトは記録紙の厚さ方向に変位せず、キャリアシャ
フトを記録紙の厚さ方向に変位させるための構成が不要
になる。
【0015】(3)前記可動体移動機構は、厚手の記録
紙又は薄手の記録紙の何れか一方に対する印刷処理の開
始時及び終了時に、前記キャリアを一方のフレーム側に
通常移動範囲を超えて移動させることを特徴とする。
【0016】この構成においては、厚手の記録紙又は薄
手の記録紙の何れか一方に対する印刷処理の開始時及び
終了時に、キャリアが一方のフレーム側に通常移動範囲
を超えて移動し、可動体が薄手の記録紙又は厚手の記録
紙に対応する位置から厚手の記録紙又は薄手の記録紙に
対応する位置に移動した状態で厚手の記録紙又は薄手の
記録紙に対する印刷処理が行われ、この印刷処理の終了
後には可動体が再び薄手の記録紙又は厚手の記録紙に対
応した位置に移動する。したがって、薄手の記録紙又は
厚手の記録紙の何れか一方に対応した位置を初期位置と
して記録紙の厚さに応じて可動体が変位し、可動体の位
置の制御が簡略化される。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の実施形態に係
るインクジェットプリンタの要部の構成を示す外観図で
ある。インクジェットプリンタ10は、内部において下
側キャビネット12の上面に左右一対のフレーム13
a,13bを平行に立設して備えており、このフレーム
13a,13b間に円柱状のキャリアシャフト14が架
設されている。下側キャビネット12の背面側には、給
紙トレイ11が装着されており、この給紙トレイ11に
セットされた記録紙が下側キャビネット12の前面側に
向かって1枚ずつ給紙され、排紙ローラ15の回転によ
ってインクジェットプリンタ10の外部に排出される。
【0018】キャリアシャフト14は、記録紙の搬送経
路の上方において、長手方向を記録紙搬送方向(矢印A
方向)に直交する方向にして配置されている。このキャ
リアシャフト14には、底面に印刷ヘッドを露出したイ
ンクカートリッジ16が搭載されるキャリア1の一部が
外嵌している。キャリア1の背面側の一部には、キャリ
アシャフト14に平行に配置されたタイミングベルト1
7の一部が固定されている。このタイミングベルト17
には、駆動プーリ18を介して図示しないキャリアモー
タの正逆両方向の回転が伝達される。したがって、キャ
リア1は、キャリアモータの回転により、印刷ヘッドを
記録紙の上面に対向させた状態で、矢印Aで示す記録紙
搬送方向に直交する方向(矢印B及びC方向)に往復移
動する。
【0019】また、矢印Aで示す記録紙搬送方向におけ
る排紙ローラ15の上流側の位置には、平板状のプラテ
ン19が配置されている。キャリア1に搭載された印刷
ヘッドは、プラテン19の上面に対向しており、印刷位
置を構成している。
【0020】インクジェットプリンタ10においては、
一例として、普通紙等の薄手の記録紙と葉書や封筒等の
厚手の記録紙との厚さの異なる2種類の記録紙を印刷対
象とすることができる。印刷対象となる記録紙の厚さが
変化すると、キャリア1に搭載された印刷ヘッドとの対
向部(印刷位置)において記録紙上面の上下位置が変化
する。
【0021】図2は、上記インクジェットプリンタにお
けるキャリアの構成を示す分解図である。キャリア1
は、キャリア本体2と可動体3とに大別される。キャリ
ア本体2は、略平板状を呈し、背面側の下部に形成され
た軸受部21,22において前述のキャリアシャフト1
4に外嵌している。可動体3は、キャリア本体2に平行
な垂直面3aとその下端に連続する水平面3bとからな
る略L字形断面形状を呈し、一例として2個のインクカ
ートリッジ16を水平面3bに載置した状態で保持す
る。このとき、インクカートリッジ16の底面に配置さ
れた印刷ヘッドが可動体3の水平面3bの下方に露出す
る。
【0022】可動体3の垂直面3aの3箇所には長孔3
1〜33が長手方向を上下方向にして形成されており、
キャリア本体2の前面の3箇所には可動体3の長孔31
〜33のそれぞれに嵌入する円柱状の突起21〜23が
形成されている。この突起21〜23が長孔31〜33
内において上下方向に移動自在に嵌入した状態で、可動
体3がキャリア本体2の前面側に装着される。したがっ
て、可動体3はキャリア本体2に、長孔31〜33の長
手方向の開口長さと突起21〜23の直径との差の範囲
内で、上下方向に移動自在に保持される。この長孔31
〜33の長手方向の開口長さと突起21〜23の直径と
の差は、普通紙等の薄手の記録紙の厚さと葉書や封筒等
の厚手の記録紙の厚さとの差に等しくされている。
【0023】一方、キャリア本体2は、前述のとおりイ
ンクジェットプリンタ10の下側キャビネット12から
立設したフレーム13a,13bに支持されたキャリア
シャフト14に外嵌しており、インクジェットプリンタ
10において上下方向に変位することがない。このた
め、キャリア本体2における可動体3の上下位置が変化
することにより、インクジェットプリンタ10における
可動体3に搭載された印刷ヘッドの上下位置が変化す
る。したがって、薄手の記録紙が印刷対象とされている
場合には可動体3をキャリア本体2に対する上下方向の
移動範囲の下限に位置させ、厚手の記録紙が印刷対象と
されている場合には可動体3をキャリア本体2に対する
上下方向の移動範囲の上限に位置させることにより、印
刷対象となる記録紙の厚さに拘わらず、印刷ヘッドと記
録紙上面との間の間隔であるペーパーギャップを常に一
定に維持することができる。
【0024】このように、印刷対象となる記録紙の厚さ
の変化に応じてキャリア本体2における可動体3の上下
位置を変位させることにより、ペーパーギャップを常に
一定に維持するための構成として、この実施形態に係る
インクジェットプリンタ10は、以下に説明する可動体
移動機構を備えている。
【0025】即ち、可動体3の上端部における一方の側
面側には、下向きの凹部4aと凸部4bとをキャリア1
の往復移動方向であるキャリアシャフト14の長手方向
に連続して形成した当接部材4が、支持部4cを介して
上方に延出している。一方、キャリア本体2の上端部に
おける一方の側面側には、ケース5が装着されるホルダ
24が形成されている。このケース5には、上部に突起
6aを備えるとともに一方の側面側に突出部6bを形成
したラッチ6がラッチスプリング7を伴って収納され
る。ケース5は上面及び一方の側面において開放してお
り、ケース5内にラッチ6を収納した状態で、ラッチ6
の突起6aを含む上面の一部がケース5の上方に露出
し、ラッチ6の突出部6bがケース5の一方の側面から
露出する。
【0026】前述のように、長孔31〜33に突起21
〜23を嵌入した状態で可動体3をキャリア本体2に保
持させると、キャリア本体2においてケース5内に収納
されたラッチ6の上面が当接部材4の凹部4a及び凸部
4bの下方に対向する。キャリア1の往復移動方向にお
いて、ラッチ6に形成された突起6aの幅は、当接部材
4に形成された凸部4bの幅に略等しくされている。ラ
ッチ6は、ケース5内においてラッチスプリング7によ
って一方の側面側に付勢されつつ、キャリア1の往復移
動方向に所定範囲内で移動自在にされている。したがっ
て、ラッチ6をケース5内においてキャリア1の往復移
動方向に移動させることにより、ラッチ6の突起6aが
当接部材4の凹部4aに嵌入する位置又は凸部4bに当
接する位置に選択的に移動する。
【0027】図3は、上記インクジェットプリンタにお
ける変位機構の構成及び動作を説明する図である。な
お、図3(A)〜(D)のそれぞれは、正面断面図及び
上面断面図を上下に配置したものである。この実施形態
に係るインクジェットプリンタ10における変位機構
は、一例として、ラッチ6に形成された溝カム8と、ケ
ース5において揺動自在に支持されたレバー9と、によ
って構成されている。レバー9は、一端の支点9bにお
いてケース5に揺動自在に支持されているとともに、他
端に溝カム8に嵌入する軸体9aが突出して形成されて
いる。
【0028】図3(A)に示すように、突起6aがケー
ス5から一方の側面側に露出した状態から、図示しない
ラッチスプリング7の弾性力に抗してラッチ6を矢印B
方向に移動させると、軸体9aが溝カム8内の傾斜部8
aに沿って下端部8bまで下方に移動するのにともなっ
てレバー9が図中反時計方向に揺動し、図3(B)に示
す状態に変化する。なお、溝カム8内の傾斜部8aに
は、水平方向の段部が形成されており、軸体9aが下端
部8bに達する間にレバー9は水平方向に弾性変形を生
じる。また、この段部との当接により、軸体9aが傾斜
部8aを上方に向かって移動しないようにされている。
【0029】この後、ラッチ6に対する矢印B方向の作
用力を解除すると、図示しないラッチスプリング7の弾
性力によってラッチ6が矢印C方向に移動し、軸体9a
が溝カム8内の傾斜部8cに沿って中間部8dまで上方
に移動するのにともなってレバー9が図中時計方向に揺
動し、図3(C)に示すように、突起6aがケース5内
に位置した状態に変化する。
【0030】このとき、ラッチ6はラッチスプリング7
の弾性力によって矢印C方向に付勢されており、ラッチ
9には軸体9aを介して溝カム8の傾斜部8cから図中
時計方向の回転力が継続して作用する。しかし、溝カム
8の中間部8dは軸体9aが斜め下方から嵌合する形状
にされており、ラッチ6が矢印C方向に付勢されている
限り、軸体9aが中間部8dから移動することはなく、
レバー9が図中時計方向に揺動することもない。また、
溝カム8の中間部8dに軸体9aが嵌合することによ
り、ラッチ6の矢印C方向の移動も規制されている。し
たがって、ラッチスプリング7の弾性力に抗した外力が
ラッチ6に作用しない限り、図3(C)に示す状態が維
持される。
【0031】図3(C)に示すように、突起6aがケー
ス5内に位置した状態から、図示しないラッチスプリン
グ7の弾性力に抗してラッチ6を矢印B方向に移動させ
ると、軸体9aが溝カム8の中間部8dから外れて溝カ
ム8の傾斜面8eに沿って水平部8fに露出するのにと
もなってレバー9が図中時計方向に揺動し、図3(D)
に示す状態に変化する。
【0032】この後、ラッチ6に対する矢印B方向の作
用力を解除すると、図示しないラッチスプリング7の弾
性力によってラッチ6が矢印C方向に移動し、軸体9a
が溝カム8内の水平部8fを相対的に矢印B方向に移動
し、図3(A)に示す状態に復帰する。なお、溝カム8
内の水平部8fには、水平方向の段部が形成されてお
り、軸体9aが水平部8fを移動する間にレバー9は水
平方向に弾性変形を生じる。また、この段部との当接に
より、軸体9aが水平部8fを矢印C方向に移動しない
ようにされている。
【0033】以上のようにして、この実施形態に係るイ
ンクジェットプリンタ10の変位機構によれば、ラッチ
6に形成された溝カム8内をケース5に支持されたアー
ム9の軸体9aが移動することにより、ラッチ6に矢印
B方向の外力を作用させる毎に、ラッチ6を図3(A)
に示す突起6aがケース5から一方の側面側に露出した
状態と、図3(C)に示す突起6aがケース5内に位置
する状態と、に交互に変位される。
【0034】以上のように構成された変位機構が、凹部
4aと凸部4bとを備えた当接部材4、及び、突起6a
と突出部6bを備えたラッチ6とともに、この発明の可
動体移動機構を構成している。
【0035】図4は、上記変位機構によるキャリア本体
に対する可動体の移動状態を説明する図である。なお、
図4(A)及び(B)は、何れも左側に部分破断側面
図、右側に正面の部分断面図を配置したものである。図
4(A)に示すように、ラッチ6が図3(A)に示した
状態にあり、突起6aがケース5から一方の側面側に露
出している状態では、突起6aは可動体3に形成された
当接部材4の凸部4bに下側から当接する。これによっ
て、可動体3はキャリア本体2において上方に移動し、
可動体3に搭載された印刷ヘッド16aがプラテン19
から離間する。
【0036】これに対して、図4(B)に示すように、
ラッチ6が図3(C)に示した状態にあり、突起6aが
ケース5内に位置している状態では、突起6aは可動体
3に形成された当接部材4の凹部4aに下側から嵌入す
る。これによって、可動体3はキャリア本体2において
下方に移動し、可動体3に搭載された印刷ヘッド16a
がプラテン19に接近する。
【0037】したがって、厚手の記録紙を印刷対象とす
る場合にはラッチ6を図3(A)に示す状態にし、薄手
の記録紙を印刷対象とする場合にはラッチ6を図3
(C)に示す状態にすることにより、印刷対象となる記
録紙の厚さの変化に拘わらず、ペーパーギャップを常に
一定に維持することができる。このとき、キャリア本体
2の上下位置は変化しないため、キャリアシャフト14
を上下方向に変位させる構成を備える必要がなく、イン
クジェットプリンタ10の構造を簡略化することがで
き、コストダウンを実現できる。
【0038】この例では、ラッチ6を図3(A)に示し
た状態と図3(C)に示した状態との間に移動させるべ
くラッチ6に矢印B方向の外力を作用させるために、キ
ャリア1を一方のフレーム13b側に通常移動範囲を超
えて移動させ、ラッチ6の突出部6bをフレーム13b
に当接させるようにしている。
【0039】即ち、キャリア1は、通常の印刷処理時に
おいては、印刷ヘッド16aが記録紙上面における印刷
領域に対向する範囲で記録紙搬送方向に直交する矢印B
及びC方向に往復移動され、フレーム13b側ではキャ
リア1は通常停止位置Paで矢印C方向の往動を停止し
て矢印B方向に復動する。これに対して、印刷対象の記
録紙の厚さに応じて可動体3をキャリア本体2に対して
上下方向に移動させる必要がある場合には、フレーム1
3b側において、キャリア1を通常停止位置Paを超え
て変位時停止位置Pbまで矢印C方向にオーバーランさ
せる。これによって、ラッチ6の突出部6bがフレーム
13bに矢印C方向に当接し、ラッチ6にはフレーム1
3bから矢印B方向の外力が作用し、ラッチ6の状態が
図4(A)に示す状態又は図4(B)に示す状態から図
4(B)に示す状態又は図4(A)に示す状態に変化す
る。
【0040】図5は、上記インクジェットプリンタの制
御部の構成を示すブロック図である。インクジェットプ
リンタ10の制御部20は、ROM22及びRAM23
を備えたCPU21に、ヘッドドライバ24、キャリア
モータドライバ25、搬送モータドライバ26、インタ
フェース27及び画像メモリ28を接続して構成されて
いる。CPU21は、インタフェース27を介して画像
データを含む印刷要求が図示しないパーソナルコンピュ
ータ等の外部端末装置から入力されると、画像データを
画像メモリ28に一旦格納した後、キャリアモータドラ
イバ25及び搬送モータドライバ26に駆動データを出
力しつつ、画像メモリ28から読み出した画像データに
基づいてヘッドドライバ24に駆動データを出力する。
【0041】ヘッドドライバ24は、CPU21から出
力された駆動データに基づいて印刷ヘッド16aを駆動
し、インクカートリッジ16内のインクを吐出させる。
キャリアモータドライバ25は、CPU21から出力さ
れた駆動データに基づいてキャリアモータ29を駆動
し、キャリア1を記録紙搬送方向に直交する方向に往復
移動させる。搬送モータドライバ26は、CPU21か
ら出力された駆動データに基づいて搬送モータ30を駆
動し、図示しない給紙ローラ及び排紙ローラ15を回転
させて給紙トレイ11にセットされた記録紙を搬送す
る。
【0042】図6は、上記インクジェットプリンタの制
御部の処理手順の一例を示すフローチャートである。制
御部20のCPU21は、外部端末装置から印刷要求が
入力されると(s1)、印刷要求に含まれる紙厚の選択
データにより印刷対象として厚手の記録紙が選択されて
いるか否かの判別を行う(s2)。CPU21は、厚手
の記録紙が印刷対象として選択されている場合にはキャ
リア1をフレーム13b側に通常停止位置Paから変位
時停止位置Pbまでオーバーランさせた後(s3)、薄
手の記録紙が印刷対象として選択されている場合にはそ
のまま、キャリア1を印刷開始時のホームポジションに
位置させる(s4)。
【0043】CPU21は、この状態で記録紙を搬送
し、かつ、キャリア1を往復移動させつつ、印刷要求に
含まれる画像データに基づいて印刷ヘッド16aを駆動
し、記録紙に対する印刷処理を行う(s5)。印刷要求
に係る印刷処理が終了すると、CPU21は、厚手の記
録紙に対する印刷処理であったか否かの判別を行い(s
6)、厚手の記録紙に対する印刷処理であった場合には
キャリア1をフレーム13b側に通常停止位置Paから
変位時停止位置Pbまでオーバーランさせた後(s
8)、薄手の記録紙に対する印刷処理であった場合には
そのまま、印刷要求の入力を待機する状態に戻る。
【0044】以上の処理により、この例では、外部端末
装置にインストールされているプリンタドライバによっ
て外部端末装置のディスプレイに表示される設定画面内
で、印刷対象として葉書や封筒等の厚手の記録紙を選択
することにより、厚手の記録紙に対する印刷処理の開始
時及び終了時に、キャリア1をフレーム13b側にオー
バーランさせてラッチ6の突出部6bをフレーム13b
に当接させ、可動体3をキャリア本体2に対して上下に
変位させることができる。
【0045】したがって、初期状態において可動体3を
薄手の記録紙に対応したキャリア本体2における下方位
置(図4(B)に示す位置)にしておき、厚手の記録紙
に対する印刷処理中においてのみ可動体3を厚手の記録
紙に対応したキャリア本体2における上方位置(図4
(A)に示す位置)にし、印刷対象となる記録紙の厚さ
に応じてペーパーギャップを一定に維持すべく可動体3
を変位させる制御を簡略化することができる。
【0046】なお、印刷対象として厚手の記録紙が選択
される頻度が薄手の記録紙が選択される頻度に比較して
多い場合には、初期状態において可動体3を厚手の記録
紙に対応したキャリア本体2における上方位置(図4
(A)に示す位置)にしておき、薄手の記録紙が選択さ
れた場合に上記s3及びs7の処理を行うことにより、
可動体を変位させる回数を減少させることができる。
【0047】また、この発明のインクジェットプリンタ
に設けられる変位機構としては、図3に示したようにラ
ッチ6に形成した溝カム8にケース5に支持したレバー
9の軸体9aを係合させるものに限らず、ラッチ6に矢
印B方向の外力が作用する毎に突起6aが当接部材4の
凹部4aに嵌入する位置と凸部4bに当接する位置とに
ラッチ6を交互に変位させ得る任意の構成を用いること
ができる。
【0048】さらに、通常移動範囲を超えてキャリア1
が移動した際に、ラッチ6に矢印B方向の外力を作用さ
せるためには、ラッチ6の突出部6bをフレーム13b
に当接させること以外の方法も考えられるが、何らかの
部材の追加が必要となり、装置の大型化やコストの上昇
を招く可能性がある。また、キャリア1が通常移動範囲
内にある状態で、ラッチ6に矢印B方向の外力を作用さ
せることも考えられるが、この場合にも何らかの部材の
追加が必要となり、装置の大型化やコストの上昇を招く
可能性がある。したがって、通常移動範囲を超えてキャ
リア1が移動した際に、ラッチ6の突出部6bをフレー
ム13bに当接させてラッチ6に矢印B方向の外力を作
用させることが、装置の小型化及びコストの低廉化に最
善の構成である。
【0049】加えて、上記の実施形態では、可動体3を
キャリア本体2に対して厚手の記録紙に対応する上側の
位置と薄手の記録紙に対応する下側の位置との2位置に
交互に変位させるようにした構成について説明したが、
厚さの異なる3種類以上の記録紙に対応して、ラッチ6
に矢印B方向の外力が作用する毎に可動体3をキャリア
本体2に対して上下方向の3箇所以上の位置のそれぞれ
に循環して変位させるようにすることもできる。
【0050】
【発明の効果】この発明によれば、以下の効果を奏する
ことができる。
【0051】(1)記録紙の厚さに応じた回数だけキャ
リアを一方のフレーム側に通常移動範囲を超えて移動さ
せることにより、キャリア本体及びキャリアシャフトを
記録紙の厚さ方向に変位させることなく、印刷ヘッドを
搭載した可動体のみを記録紙の厚さに対応した適正なペ
ーパーギャップを実現する位置に移動させることがで
き、キャリアシャフトを記録紙の厚さ方向に変位させる
ための構成を不要にして装置の小型化及びコストダウン
を実現することができる。
【0052】(2)記録紙の厚さが変更される毎にキャ
リアを一方のフレーム側に通常移動範囲を超えて移動さ
せ、キャリア本体に対する可動体の位置を印刷ヘッドと
の対向部における記録紙の厚さ方向についての2位置の
一方から他方へ変化させることにより、キャリア本体及
びキャリアシャフトを記録紙の厚さ方向に変位させるこ
となく、印刷ヘッドを搭載した可動体のみを記録紙の厚
さに対応して適正なペーパーギャップを実現する2位置
のいずれかに移動させることができ、キャリアシャフト
を記録紙の厚さ方向に変位させるための構成を不要にし
て装置の小型化及びコストダウンを実現することができ
る。
【0053】(3)厚手の記録紙又は薄手の記録紙の何
れか一方に対する印刷処理の開始時及び終了時に、キャ
リアを一方のフレーム側に通常移動範囲を超えて移動さ
せ、可動体を薄手の記録紙又は厚手の記録紙に対応する
位置から厚手の記録紙又は薄手の記録紙に対応する位置
に移動させた状態で厚手の記録紙又は薄手の記録紙に対
する印刷処理を行い、この印刷処理の終了後に可動体を
再び薄手の記録紙又は厚手の記録紙に対応した位置に移
動させることにより、薄手の記録紙又は厚手の記録紙の
何れか一方に対応した位置を初期位置として記録紙の厚
さに応じて可動体を変位させることができ、可動体の位
置の制御を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係るインクジェットプリ
ンタの要部の構成を示す外観図である。
【図2】上記インクジェットプリンタにおけるキャリア
の構成を示す分解図である。
【図3】上記インクジェットプリンタにおける変位機構
の構成及び動作を説明する図である。
【図4】上記変位機構によるキャリア本体に対する可動
体の移動状態を説明する図である。
【図5】上記インクジェットプリンタの制御部の構成を
示すブロック図である。
【図6】上記インクジェットプリンタの制御部の処理手
順の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1−キャリア 2−キャリア本体 3−可動体 4−当接部材 4a−凹部 4b−凸部 6−ラッチ 6a−突起 6b−突出部 7−ラッチスプリング 8−溝カム 9−レバー 9a−軸体 10−インクジェットプリンタ 13a,13b−フレーム 14−キャリアシャフト

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録紙の搬送方向に平行な一対のフレーム
    間に長手方向を記録紙の搬送方向に直交する方向にして
    キャリアシャフトを配置し、このキャリアシャフトの長
    手方向に沿って印刷ヘッドを搭載したキャリアを往復移
    動させるインクジェットプリンタにおいて、 キャリアを、キャリアシャフトに外嵌するキャリア本体
    と、印刷ヘッドとの対向部における記録紙の厚さ方向の
    2位置の間に移動自在にしてキャリア本体に保持される
    とともに印刷ヘッドを搭載した可動体と、から構成し、 可動体に、前記記録紙の厚さ方向の凹部及び凸部をキャ
    リアの移動方向に連続して設け、 キャリア本体に、キャリアの移動方向において前記凹部
    に嵌入する位置と前記凸部に当接する位置との間に移動
    自在にされるとともにキャリア本体から一方のフレーム
    側に突出した突出部が一体的に形成された前記記録紙の
    厚さ方向の突起と、突出部が一方のフレームに当接する
    毎に突起を前記凹部に嵌入する位置と前記凸部に当接す
    る位置とに交互に変位させる変位機構と、を設け、 記録紙の厚さに応じた回数だけ前記突出部を前記一方の
    フレームに当接させることを特徴とするインクジェット
    プリンタ。
  2. 【請求項2】記録紙の搬送方向に平行な一対のフレーム
    間に長手方向を記録紙の搬送方向に直交する方向にして
    キャリアシャフトを配置し、このキャリアシャフトの長
    手方向に沿って印刷ヘッドを搭載したキャリアを往復移
    動させるインクジェットプリンタにおいて、 前記キャリアを、キャリアシャフトに外嵌するキャリア
    本体と、印刷ヘッドとの対向部における記録紙の厚さ方
    向の複数の位置に移動自在にしてキャリア本体に保持さ
    れるとともに印刷ヘッドを搭載した可動体と、から構成
    し、前記キャリアが一方のフレーム側に通常移動範囲を
    超えて移動する毎にキャリア本体における前記記録紙の
    厚さ方向の可動体の位置を変化させる可動体移動機構を
    設け、記録紙の厚さに応じた回数だけ前記キャリアを一
    方のフレーム側に通常移動範囲を超えて移動させること
    を特徴とするインクジェットプリンタ。
  3. 【請求項3】前記可動体は、前記記録紙の厚さ方向にお
    ける2位置の間に移動自在にして前記キャリア本体に保
    持され、前記可動体移動機構は、記録紙の厚さが変更さ
    れる毎に前記キャリアを一方のフレーム側に通常移動範
    囲を超えて移動させることを特徴とする請求項2に記載
    のインクジェットプリンタ。
  4. 【請求項4】前記可動体移動機構は、厚手の記録紙又は
    薄手の記録紙の何れか一方に対する印刷処理の開始時及
    び終了時に、前記キャリアを一方のフレーム側に通常移
    動範囲を超えて移動させることを特徴とする請求項3に
    記載のインクジェットプリンタ。
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